JP2004107718A - 積層体、溶射膜および積層体の製造方法 - Google Patents

積層体、溶射膜および積層体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基体、およびこの基体上に設けられた溶射膜を備えている積層体であって、溶射膜の厚さを大きくし、また溶射膜の基体からの剥離を抑制する。
【解決手段】積層体5A、5Bは、基体1、およびこの基体1上に設けられた溶射膜4A、4Bを備えている。溶射膜4A、4Bの厚さが360μm以上である。好ましくは基体1の熱膨張係数と溶射膜4A、4Bの熱膨張係数との差が0.3×10−6/K以上、1.5×10−6/K以下である。溶射膜4A、4Bが、厚さ10μm以上、350μm以下の第一の層2A、2Bと、クラックを含み、厚さ10μm以上、100μm以下の第二の層3Aとを含む。第一の層2A、2Bと第二の層3Aとが交互に積層されている。
【選択図】            図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶射膜を備えた積層体、溶射膜および積層体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スーパークリーン状態を必要とする半導体製造装置では、デポジション用ガス、エッチング用ガス、及びクリーニング用ガスとして、塩素系ガス、及びフッ素系ガスなどのハロゲン系腐食性ガスが使用されている。例えば、熱CVD装置などの半導体製造装置においては、デポジション後にClF、NF、CF、HF、及びHClなどのハロゲン系腐食性ガスからなる半導体クリーニングガスを用いている。また、デポジションの段階でも、WF、SiHClなどのハロゲン系腐食性ガスを成膜用ガスとして使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、半導体製造装置用部材、例えば装置内に収容する部材や、チャンバーの内壁面には、ハロゲンガスやそのプラズマに対する耐蝕性が高く、長期間にわたって安定した被膜を形成することが望まれる。
【0004】本出願人は、特願2001−110136号明細書において、基体表面にイットリウム−アルミニウムガーネット膜を溶射法によって形成することで、ハロゲンガスのプラズマに対して高い耐蝕性を付与しており、パーティクルの発生を抑制できることを開示した。しかし、この膜にも次の問題点があることが判明してきた。即ち、イットリウム−アルミニウムガーネットからなる厚膜を相対密度99%以上のアルミナ基体上に溶射法によって形成することが困難であった。特に溶射膜を熱処理したときに、溶射膜の厚さがある程度以上、例えば350μm以上になると、イットリウム−アルミニウムガーネット膜とアルミナ基体間で0.2×10−6/Kを超える(室温−1000℃)熱膨張差があるため、溶射膜が基体から剥離し、これ以上の厚さの膜を形成することはきわめて困難であった。
【0005】本発明の課題は、相対密度99%以上のセラミックス基体、およびこの基体上に設けられた溶射膜を備えている積層体であって、膜と基体間に0.2×10−6/Kを超える熱膨張差があっても溶射膜の厚さを大きくすることができ、また溶射膜の基体からの剥離を抑制できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、相対密度99%以上のセラミックス基体、およびこの基体上に設けられた溶射膜を備えている積層体であって、溶射膜の厚さが360μm以上であり、溶射膜が、厚さ10μm以上、350μm以下の第一の層と、クラックを含み、厚さ10μm以上、100μm以下の第二の層とを含んでおり、第一の層と第二の層とが交互に積層されていることを特徴とする。好ましくは、基体のうち溶射膜と接する部分の室温から1000℃までの熱膨張係数と溶射膜の室温から1000℃までの熱膨張係数との差が0.3×10−6/K以上、1.5×10−6/K以下である。
【0007】本発明は、前記積層体を含むことを特徴とする、耐蝕性部材に係るものである。
【0008】また、本発明は、相対密度99%以上のセラミックス基体上に設けられた溶射膜であって、
溶射膜の厚さが360μm以上であり、溶射膜が、厚さ10μm以上、350μm以下の第一の層と、クラックを含み、厚さ10μm以上、100μm以下の第二の層とを含んでおり、第一の層と第二の層とが交互に積層されていることを特徴とする、溶射膜に係るものである。
【0009】また、本発明は、相対密度99%以上のセラミックス基体、およびこの基体上に設けられた溶射膜を備えている積層体を製造する方法であって、第一の層と第二の層とを基体上に溶射法によって交互に形成し、次いで熱処理し、この際溶射膜の厚さを360μm以上とし、溶射膜が、厚さ10μm以上、350μm以下の第一の層と、クラックを含み、厚さ10μm以上、100μm以下の第二の層とを含むことを特徴とする。
【0010】本発明者は、例えば相対密度99%以上のアルミナ基体の表面にイットリウム−アルミニウムガーネット膜を溶射法によって成膜することを検討してきた。この場合、溶射膜が厚くなると、熱処理後に基体とイットリウム−アルミニウム膜とが部分的に剥離する場合があった。
【0011】この理由について検討したところ、次の知見を得た。即ち、溶射膜の中にはガーネット相とペロブスカイト相とが共存することがあり、その比率は溶射時の条件に依存している。ここで、ある程度高温で熱処理を行うと、溶射膜と基体との熱膨張係数との相違があり、また、基体が緻密なためにヤング率が高いことによって、ある程度以上厚膜の溶射膜を形成することが困難になったものと思われる。具体的には、溶射膜と基体間に0.3×10−6/K以上(室温−1000℃)の熱膨張差があると360μm以上の厚さの溶射膜を熱処理したときに基体からの剥離を防止することは困難であった。
【0012】本発明者は、このような知見に基づき、基体と溶射膜との熱膨張係数(室温−1000℃)の差を1.5×10−6/K以下とし、かつ溶射膜を、厚さ10μm以上、350μm以下の第一の層と、クラックを含み、厚さ10μm以上、100μm以下の第二の層とに分離し、第一の層と第二の層とを交互に積層することを想到した。このような構造の積層体によれば、溶射膜と基体との熱膨張差や溶射膜の熱処理後の体積変化に起因して溶射膜に加わる応力が、第二の層のクラックによって分散し、これによって厚さ360μm以上の溶射膜でも基体からの剥離を防止できるようになった。
【0013】以下、適宜図面を参照しつつ、本発明を更に詳細に説明する。
【0014】図1(a)、(b)、図2(a)、(b)は、それぞれ、本発明の実施形態に係る積層体を模式的に示す断面図である。図1(a)の積層体5Aは、基体1と、基体1上の溶射膜4Aとを備えている。本例では、基体1は、本体1bと下地層1aとからなる。下地層1aが、溶射膜に接する部分である。溶射膜4Aは、下地層1aに接する第一の層2Aと、第一の層2A上の第二の層3Aとからなる。図1(b)の積層体5Bは、基体1と溶射膜4Bとを備えている。下地層1a上には、第一の層2A、第二の層3A、第一の層2Bが交互に形成されている。
【0015】図2(a)の積層体5Cは、基体1と溶射膜4Cとを備えている。下地層1a上には、第一の層2A、第二の層3A、第一の層2B、第二の層3Bが交互に形成されている。図2(b)の積層体5Dは、基体1と溶射膜4Dとを備えている。下地層1a上には、第一の層2A、第二の層3A、第一の層2B、第二の層3B、第一の層2Cが交互に形成されている。
【0016】本発明においては、第一の層の厚さTA、TB、TCは、それぞれ10μm以上、350μm以下とする必要がある。また、第二の層の厚さtA、tBは、それぞれ、10μm以上、100μm以下とする必要がある。
【0017】そして、第二の層中にはクラックが生成している。ここで,クラック生成は、以下のようにして確認する。
○ 積層体の断面を鏡面研磨し、この断面の走査型電子顕微鏡(SEM)の2次電子像観察を行う。この断面像において、下記(a)および(b)の条件を同時に満足すること。
(a) 開口部の最大幅が1μm以上、長さ20μm以上の隙間が存在する。
(b) 各隙間の形状をベクトルとし、このベクトルを、基材表面に水平な水平方向成分と、基材表面に垂直な法線方向成分とに分解する。ここで、長さ20μm以上の隙間の全数の内50%以上の数の隙間において、基材面に対する法線方向成分が10μm以上である。
○ また、第二の層を最表面に作製した場合、下記(c)の条件を満足する。
(c) 第二の層の表面のSEM観察において最大幅0.5μm以上、最大長さ100μm以上の亀裂がある。
【0018】また、好適な実施形態においては、第一の層中にクラックが生成していない。クラックが生成していないことは、以下のようにして確認する。
○ 積層体の断面を鏡面研磨し、この断面の走査型電子顕微鏡(SEM)の2次電子像観察を行う。この断面像観察において、上記(a)を満足しないか、上記(b)を満足しないか、あるいは(a)(b)の両方を満足しない。
○ また、第一の層を最表面に作製した場合、第一の層表面のSEM観察において最大幅0.5μm以上、最大長さ100μm以上の亀裂が存在しない。
【0019】本発明においては、溶射膜を第一の層と第二の層とに分離し、第二の層中にクラックを生成させる構造によって、熱処理後の応力を分散し、基体からの溶射膜の剥離を生ずることなく、厚さ360μm以上の溶射膜を生成させることに成功した。
【0020】基体の室温から1000℃までの熱膨張係数と溶射膜の室温から1000℃までの熱膨張係数との差は0.3×10−6/K以上、1.5×10−6/K以下である。この差が0.3×10−6/K未満であると、基体からの溶射膜の剥離が比較的発生しにくく、厚膜の溶射膜を形成し易い。しかし、前記熱膨張係数差が0.3×10−6/K以上になると、溶射膜の基体からの剥離が発生し易く、厚さ360μm以上の溶射膜の形成が困難になる。
【0021】基体の熱膨張係数と溶射膜の熱膨張係数との差が1.5×10−6/Kを超えると、本発明の構造によっても基体からの溶射膜の剥離が発生し易くなる。
【0022】溶射膜の熱膨張係数とは、第一の層、第二の層を合わせた全体の熱膨張係数を意味する。また、基体の熱膨張係数は、基体が異なる熱膨張係数を有する複数の部分からなる場合には、溶射膜に接する部分の熱膨張係数を意味する。
【0023】ここで、第一の層の厚さは10μm以上、350μm以下とする必要がある。第一の層の厚さが10μm未満であるか350μmを超えると、溶射膜の基体からの剥離が発生しやすいことを発見した。又、第一層は耐食性等の機能を持たせる層であるためできるだけ厚いことが好ましいが、溶射膜の基体からの剥離を防止するという観点と機能上の必要性から、第一の層の厚さは50μm以上とすることが好ましく、250μm以下とすることが好ましい。
【0024】また、第二の層の厚さtA、tBは、それぞれ、10μm以上、100μm以下とする必要がある。第二の層の厚さが10μm未満であるか、100μmを超えると、溶射膜の基体からの剥離が発生しやすいことを発見した。溶射膜の基体からの剥離を防止するという観点からは、第二の層の厚さは10μm以上とすることが好ましく、50μm以下とすることが好ましい。
【0025】本発明においては、第一の層と、クラックのある第二の層とを交互に形成する。ここで、溶射膜は、図1(a)に示すように、第一の層、第二の層を一つごと含んでいて良い。また、図1(b)に示すように、2つの第一の層の間に一つの第二の層を挟んで良い。また、図2(a)、図2(b)に示すように、複数の第一の層と複数の第二の層とを交互に形成してよい。このように第一の層を複数設けることによって、溶射膜の全厚を一層大きくでき、例えば500μm以上とすることができる。
【0026】第一の層、第二の層の中では、組成が一定である必要はなく、組成が傾斜的にあるいは段階的に変化していてよい。
【0027】基体の材質、第一の層の材質、第二の層の材質は、前述の熱膨張係数の関係を満足する限り、特に限定されない。
【0028】基体の材質は、具体的には、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム等を含有した酸化物、炭化珪素、炭化硼素等を含有した炭化物、窒化アルミニウム、窒化珪素等を含有した窒化物、弗化マグネシウム、弗化カルシウム、弗化バリウム等を含有した弗化物であってよい。
【0029】好適な実施形態においては、基体の材質がアルミナとイットリア−アルミナ複合酸化物との少なくとも一方を主成分とする。具体的には、アルミナ、イットリア−アルミナ複合酸化物、およびアルミナとイットリア−アルミナ複合酸化物との混合物を含む。
【0030】基体の材質がアルミナとイットリア−アルミナ複合酸化物との少なくとも一方を主成分とする場合には、他の添加成分や不純物を排除しない。しかし、前記主成分以外の成分の割合は10重量%以下であることが好ましい。
【0031】また、基体の熱膨張係数を調整する目的で、他の物質を含有させることができる。
【0032】基体の表面の中心線平均表面粗さRaは限定されないが、例えば1μm以上であってよく、更には1.2μm以上であってよい。これによって膜の下地への接着性を高め、膜の剥離によるパーティクル発生を抑制できる。
【0033】第一の層の材質、第二の層の材質は特に限定されず、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム等を含有した酸化物、炭化硼素等を含有した炭化物、窒化アルミニウム、窒化珪素等を含有した窒化物、弗化マグネシウム、弗化カルシウム、弗化バリウム等を含有した弗化物を例示できる。
【0034】好適な実施形態においては、第一の層および第二の層がそれぞれイットリウム−アルミニウム複合酸化物膜を含む。イットリウム−アルミニウム複合酸化物としては、以下のものが好ましい。
(1)YAl12(YAG:3Y・5Al
イットリアとアルミナとを3:5の割合で含有し、ガーネット結晶構造を有する。
(2)YAlO(YAL:Y・Al)。ペロブスカイト結晶構造。
(3)YAl(YAM:2Y・Al)。単斜晶系。
【0035】以下の形態が特に好適である。
(1)第一の層および第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含む。
(2)第一の層が、組成式5Al・3Yで表される化合物と組成式Al・Yで表される化合物とを含む相からなり、第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含む。
(3)第一の層が、組成式5Al・3Yで表される化合物と組成式Alで表される化合物とを含む相からなり、第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含む相からなる。
【0036】好適な実施形態においては、基体が、イットリウム−アルミニウム複合酸化物膜からなる下地層を含む。この下地層は、溶射膜の基体からの剥離を抑制するという点で効果的である。
【0037】下地層の材質は特に限定されないが、以下のものが好ましい。
(a)  イットリウム−アルミニウム複合酸化物:  これは、前記(1)YAl12単独であってよく、(1)YAl12と(2)YAlOとの混合物であってよく、(1)YAl12と(3)YAlとの混合物であってよく、(1)〜(3)の混合物であってよい。
(b)  アルミナと(a)イットリウム−アルミニウム複合酸化物との混合物
(c)  (a)イットリウム−アルミニウム複合酸化物とイットリアとの混合物
(d)  (a)イットリウム−アルミニウム複合酸化物とアルミナとイットリアとの混合物
(e)  アルミナとイットリアとの混合物
【0038】本発明において、第一の層、第二の層は、それぞれ、基体の表面に連続的に存在していてよい。しかし、基体の所定面に全面にわたって連続的に形成されていることは必須ではない。例えば、基体の表面において不連続的に生成しており、島状の層状物を複数形成している場合も含む。
【0039】本発明の積層体を製造する好適方法を例示する。基体表面に、所定の原料粉末を溶射することによって、下地層を形成する。下地層の材質がイットリア−アルミナ複合酸化物膜である場合には、イットリア粉末とアルミナ粉末との混合粉末および/またはイットリア−アルミナ複合酸化物の粉末を溶射する。次いで、下地層上に、第一の層の原料、第二の層の原料を交互に溶射する。
【0040】特に好適な実施形態においては、第一の層の原料を、イットリア粉末とアルミナ粉末との混合粉末とし、第二の層の原料を、イットリウム−アルミニウム複合酸化物の粉末とする。これによって、熱処理後に第二の層にクラックが発生し易いようにできる。
【0041】第一の層の原料においては、好ましくは、イットリア粉末の50%平均粒子径を0.1μm以上、100μm以下とする。これによって、第一の層内のクラックを一層抑制でき、かつ腐食性物質、例えばハロゲン系ガスのプラズマに対する耐蝕性が一層改善される。
【0042】更に、膜の基体への接着力を一層向上させるという観点からは、イットリア粉末の50%平均粒径を0.5μm以上とすることが更に好ましく、3μm以上とすることが一層好ましい。また、膜の基体への接着力を一層向上させるという観点からは、イットリア粉末の50%平均粒径を80μm以下とすることが更に好ましく、50μm以下とすることが一層好ましく、10μm以下とすることが特に好ましい。
【0043】好適な実施形態においては、アルミナ粉末の50%平均粒子径が0.1μm以上、100μm以下である。これによって、クラックを一層抑制でき、かつ腐食性物質、例えばハロゲン系ガスのプラズマに対する耐蝕性が一層改善される。
【0044】更に、膜の基体への接着力を一層向上させるという観点からは、アルミナ粉末の50%平均粒径を0.3μm以上とすることが更に好ましく、3μm以上とすることが一層好ましい。また、膜の基体への接着力を一層向上させるという観点からは、アルミナ粉末の50%平均粒径を80μm以下とすることが更に好ましく、50μm以下とすることが一層好ましく、10μm以下とすることが特に好ましい。
【0045】イットリア粉末、アルミナ粉末ともに、50%平均粒子径(D50)は、2次粒子が存在しない場合には1次粒子の粒径であり、2次粒子が存在する場合には2次粒子の粒径である。
【0046】下地層の原料、第一の層の原料、第二の層の原料は、それぞれ、イットリア粉末およびアルミナ粉末以外の第三成分の粉末を含んでいてもよい。ただし、こうした第三成分は、イットリウム−アルミニウム複合酸化物相、例えばガーネット相に対して悪影響を与えないものであることが好ましく、イットリウム−アルミニウム複合酸化物膜相においてイットリアまたはアルミナを置換するような成分であることが好ましい。こうした成分としては、以下を例示できる。
La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、La、MgO、CaO、SrO、ZrO、CeO、SiO、Fe、B
【0047】原料粉末を溶射する際には、原料粉末をそのまま溶射することもできる。あるいは、原料粉末に対してバインダーと溶剤とを添加して噴霧乾燥法によって造粒し、造粒粉末を溶射することもできる。
【0048】溶射の際には、低圧状態で溶射することが好ましく、この圧力は100Torr以下が好ましい。これによって、溶射膜の気孔を更に減少させ、最終的な膜の耐蝕性を一層向上させることができる。
【0049】次いで溶射膜を熱処理する。この熱処理温度は1400℃以上が好ましく、1500℃以上が更に好ましく、1550℃以上が更に好ましい。熱処理温度を高くすることによって、イットリウム−アルミニウム複合酸化物膜内で反応が進み、イットリウム−アルミニウム複合酸化物膜、例えばガーネット相が生成しやすくなり、この結果、膜の耐蝕性が向上するものと思われる。
【0050】熱処理温度の上限は特になく、部材本体が変質しない温度であればよく、この観点からは2000℃以下であることが好ましい。溶射膜の熱処理温度が高くなり、1800℃に接近してくると、いったん生成した反応層の近辺におけるアルミニウム元素の移動、拡散が生じ、かえって耐蝕膜の剥離強度が低下することがあった。この観点からは、熱処理温度は1800℃以下が好ましい。
【0051】本発明の溶射膜は、積層体の表面層であることが好ましいが、この溶射膜上に更に他の膜を形成することも可能である。
【0052】本発明の積層体は、優れた耐蝕性を有しており、特にハロゲン系ガスおよびハロゲン系ガスのプラズマに対して高い耐蝕性を有している。
【0053】本発明の耐蝕性部材が耐蝕性を発揮する対象としては、熱CVD装置などの半導体製造装置がある。こうした半導体製造装置では、ハロゲン系腐食性ガスからなる半導体クリーンガスを用いる。本発明の耐蝕性部材は、ハロゲンガスプラズマ中だけでなく、ハロゲンガスと酸素ガスを混合した気体のプラズマ雰囲気中においても、耐蝕性をもつ。ハロゲンガスとしては、ClF、NF、CF、WF、Cl、BClを例示できる。
【0054】
【実施例】表1、表2、表3に示す各例の積層体を製造した。具体的には、アルミナ粉末(平均粒径0.2 μm、純度99.7%)を0.2トン/cmで乾式プレス成形して平板状の成形体を得、この成形体を2トン/cmでコールドアイソスタティックプレス成形して成形体を得、この成形体を1600℃で焼成して焼結体を得た。この焼結体を加工し、縦100mm、横100mm、厚さ5mmの平板状の本体1bを得た。
【0055】この本体1bにプラズマ溶射法によって下地層1aを成膜し、基体1を得た。具体的には、平均粒径20μmのアルミナ粉末と平均粒径20μmのイットリア粉末とを準備した。アルミナ粉末とイットリア粉末とを混合し、本体1b上に溶射した。
【0056】次いで、試験番号1〜20において、アルミナ粉末とイットリア粉末とを混合し、下地層1a上に溶射し、第一の層2Aを形成した。試験番号4〜19においては、更に、イットリウムアルミニウムガーネット粉末を第一の層2A上に溶射し、第二の層3Aを形成した。更に、試験番号4〜11および13〜19においては、アルミナ粉末とイットリア粉末とを混合し、第二の層3A上に溶射し、第一の層2Bを形成した。更に、試験番号7、8、13、18、19、20においては、イットリウムアルミニウムガーネット粉末を第一の層2B上に溶射し、第二の層3Bを形成した。更に、試験番号7、8、18、19、20においては、アルミナ粉末とイットリア粉末とを混合し、第二の層3B上に溶射し、第一の層2Cを形成した。
【0057】溶射時には、スルーザーメテコ社製のプラズマ溶射機を用い、アルゴンを40リットル/分の流量で流し、水素を12リットル/分の流量で流した。溶射出力は40kWとし、溶射距離は120mmとした。
【0058】次いで、得られた各積層体を1700℃で3時間保持し、熱処理した。得られた各積層体について、次のようにして、クラックの有無、結晶相、熱膨張係数、各層の厚さ、溶射後の剥離の有無、熱処理後の剥離の有無、耐蝕性を測定した。測定結果を表1〜表3に示す。
【0059】(クラックの有無)
積層体の断面を鏡面研磨し、この断面の走査型電子顕微鏡(SEM)の2次電子像観察において、開口部の最大幅が1μm以上、長さ20μm以上の隙間が存在し、かつ、長さ20μm以上の隙間の内、50%以上が、基材面に対する法線方向成分が10μm以上の大きさのベクトルを持つものをクラック有りとした。
また、クラック有りと判定した層を最表面に作製した場合、層表面のSEM観察において最大幅0.5μm以上、最大長さ100μm以上の亀裂が観察された。
(結晶相の同定)
X線回折装置により結晶相を同定した。測定条件は以下のとおりである。
CuKα、35kV、20mA 、2 θ=20〜80°
使用装置:回転対陰極型X線回折装置「理学電機製「RINT」」
【0060】(熱膨張係数)
相対密度80%の多孔質セラミックス基体上に厚さ約1.5mmの第一の層又は第二の層を成膜し、基体を研削により除去して自立膜を作製した。この自立膜を1600℃で熱処理後、4×0.5×40mmの短冊形状に加工して熱膨張係数を測定した。測定条件は以下のとおりである。
測定範囲 室温−1000℃、リファレンス 石英ガラス
使用装置:MAC SCIENCE社製 DILAT  TD5000S
積層体の平均熱膨張係数は、各層の熱膨張係数と体積比率から算出した。
熱膨張係数については高温X線回折による温度に対する面間隔の変化でも測定することが可能である。
(各層の厚さ)
積層体の断面を鏡面研磨し、この断面の走査型電子顕微鏡観察により、各層の膜厚を測定した。
(溶射後、熱処理後の剥離の有無)
各例について10個の試料を作製し、剥離の有無を観測し、剥離の見られた試料の個数を表に示した。剥離の有無は、次のようにして観測した。
(1)  目視にて観察
(2)  (1)にて剥離が観察されなかった試料においては、金槌にて膜面とは逆側の面から基体に衝撃を与え、破壊した時、破断部に膜と基体からなる界面が1mm 以上露出したものは剥離が有るものと定義した。
【0061】(耐蝕性)
耐食試験装置内に各例の試料をセットし、次の条件で実施した。Clガス中(ヒーターオフ)で各試料を2時間保持した。Clガスの流量は300sccmであり、キャリアガス(アルゴンガス)の流量は100sccmであった。ガス圧力を0.1torrとし、RF800W、バイアス電圧310Wの出力を印加した。各試料について、1時間当たりに進行した腐食の深さを測定した。
【0062】
【表1】
Figure 2004107718
【0063】
【表2】
Figure 2004107718
【0064】
【表3】
Figure 2004107718
【0065】本発明外の試験番号1、2においては、第一の層の厚さが360μmである。溶射直後には溶射膜の剥離は見られないが、熱処理後には剥離が発生した。本発明外の試験番号3においては、第一の層の厚さが360μmであるが、しかし膜の熱膨張係数が8.2×10−6/Kであり、従って基体の下地層との熱膨張係数が0.2×10−6/Kしかない。この結果、厚さ360μmの溶射膜が基体からの剥離なしに形成されている。
【0066】本発明内の試験番号4〜8、11、14、16、18、20においては、溶射後の剥離、熱処理後の剥離ともに見られず、膜の耐蝕性も良好であった。本発明外の試験番号9、10においては、2つの第一の層2A、2Bを形成しているが、第一の層の一方の厚さが360μmまたは370μmとなっている。このため、溶射後には膜の剥離は見られないが、熱処理後には剥離が発生した。
【0067】本発明外の試験番号12、13においては、第一の層の厚さが8μmまたは7μmであるが、溶射後に膜の剥離が発生した。本発明外の試験番号15においては、第二の層2Aの厚さが110μmと大きいために、熱処理後に溶射膜の剥離が発生した。本発明外の試験番号17においては、第二の層2Aの厚さが7μmであるが、溶射後に剥離が発生した。本発明外の試験番号19は、構造や寸法上は本発明の要件を満足しているが、溶射膜(耐蝕層)の全体の熱膨張係数が9.6×10−6/Kであり、下地層の熱膨張係数との差が1.6×10−6/Kと大きい。このため、熱処理後には膜の剥離が発生していた。
【0068】溶射後の試験番号20の積層体の走査型電子顕微鏡写真を図3に示す。図4は、図3の写真の説明図である。基体1上に、第一の層2A、2B、2Cと第二の層3A、3Bとが交互に形成されている。
【0069】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、基体、およびこの基体上に設けられた溶射膜を備えている積層体であって、溶射膜の厚さを大きくすることができ、また溶射膜の基体からの剥離を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る各積層体4A、4Bを模式的に示す断面図である。
【図2】(a)、(b)は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る各積層体4C、4Dを模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の実施例の積層体の走査型電子顕微鏡写真である。
【図4】図3の写真の説明図である。
【符号の説明】1 基体    1a 下地層    1b 基体本体    2A,2B、2C 第一の層    3A、3B 第二の層    4A、4B、4C、4D 溶射膜    5A、5B、5C、5D 積層体    TA、TB、TC 第一の層の厚さ    tA、tB 第二の層の厚さ

Claims (27)

  1. 相対密度99%以上のセラミックス基体、およびこの基体上に設けられた溶射膜を備えている積層体であって、
    前記溶射膜の厚さが360μm以上であり、前記溶射膜が、厚さ10μm以上、350μm以下の第一の層と、クラックを含み、厚さ10μm以上、100μm以下の第二の層とを含んでおり、前記第一の層と前記第二の層とが交互に積層されていることを特徴とする、積層体。
  2. 前記基体のうち前記溶射膜と接する部分の室温から1000℃までの熱膨張係数と前記溶射膜の室温から1000℃までの熱膨張係数との差が0.3×10−6/K以上、1.5×10−6/K以下であることを特徴とする、請求項1記載の積層体。
  3. 前記第一の層を複数層含んでおり、前記溶射膜の厚さが500μm以上であることを特徴とする、請求項1または2記載の積層体。
  4. 前記基体が、アルミナとイットリウム−アルミニウム複合酸化物との少なくとも一方を主成分とすることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の積層体。
  5. 前記第一の層および前記第二の層がそれぞれイットリウム−アルミニウム複合酸化物を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の積層体。
  6. 前記第一の層および前記第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含むことを特徴とする、請求項5記載の積層体。
  7. 前記第一の層が、組成式5Al・3Yで表される化合物と組成式Al・Yで表される化合物とを含む相からなり、前記第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含む相からなることを特徴とする、請求項6記載の積層体。
  8. 前記第一の層が、組成式5Al・3Yで表される化合物と組成式Alで表される化合物とを含む相からなり、前記第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含む相からなることを特徴とする、請求項6記載の積層体。
  9. 前記基体の前記溶射膜と接する部分が、イットリウム−アルミニウム複合酸化物からなる下地層であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一つの請求項に記載の積層体。
  10. 請求項1〜9のいずれか一つの請求項に記載の積層体を含むことを特徴とする、耐蝕性部材。
  11. ハロゲンガスまたはハロゲンガスのプラズマに曝露されるべき耐蝕性部材であることを特徴とする、請求項10記載の耐蝕性部材。
  12. 相対密度99%以上のセラミックス基体上に設けられた溶射膜であって、
    前記溶射膜の厚さが360μm以上であり、前記溶射膜が、厚さ10μm以上、350μm以下の第一の層と、クラックを含み、厚さ10μm以上、100μm以下の第二の層とを含んでおり、前記第一の層と前記第二の層とが交互に積層されていることを特徴とする、溶射膜。
  13. 前記基体のうち前記溶射膜と接する部分の室温から1000℃までの熱膨張係数と前記溶射膜の室温から1000℃までの熱膨張係数との差が0.3×10−6/K以上、1.5×10−6/K以下 であることを特徴とする、請求項12記載の溶射膜。
  14. 前記第一の層を複数層含んでおり、前記溶射膜の厚さが500μm以上であることを特徴とする、請求項12または13記載の溶射膜。
  15. 前記第一の層および前記第二の層がそれぞれイットリウム−アルミニウム複合酸化物を含むことを特徴とする、請求項12〜14のいずれか一つの請求項に記載の溶射膜。
  16. 前記第一の層および前記第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含むことを特徴とする、請求項15記載の溶射膜。
  17. 前記第一の層が、組成式5Al・3Yで表される化合物と組成式Al・Yで表される化合物とを含む相からなり、前記第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含む相からなることを特徴とする、請求項16記載の溶射膜。
  18. 前記第一の層が、組成式5Al・3Yで表される化合物と組成式Alで表される化合物とを含む相からなり、前記第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含む相からなることを特徴とする、請求項16記載の溶射膜。
  19. 相対密度99%以上のセラミックス基体、およびこの基体上に設けられた溶射膜を備えている積層体を製造する方法であって、
    前記第一の層と前記第二の層とを前記基体上に溶射法によって交互に形成し、次いで熱処理し、この際前記溶射膜の厚さを360μm以上とし、前記溶射膜が、厚さ10μm以上、350μm以下の第一の層と、クラックを含み、厚さ10μm以上、100μm以下の第二の層とを含むことを特徴とする、積層体の製造方法。
  20. 前記基体のうち前記溶射膜と接する部分の室温から1000℃までの熱膨張係数と前記溶射膜の室温から1000℃までの熱膨張係数との差を0.3×10−6/K以上、1.5×10−6/K以下とすることを特徴とする、請求項19記載の方法。
  21. 前記基体が、アルミナとイットリウム−アルミニウム複合酸化物との少なくとも一方を主成分とすることを特徴とする、請求項19記載の方法。
  22. 前記第一の層および前記第二の層がそれぞれイットリウム−アルミニウム複合酸化物を含むことを特徴とする、請求項19〜21のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  23. 前記第一の層および前記第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含むことを特徴とする、請求項22記載の方法。
  24. 前記第一の層が、組成式5Al・3Yで表される化合物と組成式Al・Yで表される化合物とを含む相からなり、前記第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含む相からなることを特徴とする、請求項23記載の方法。
  25. 前記第一の層が、組成式5Al・3Yで表される化合物と組成式Alで表される化合物とを含む相からなり、前記第二の層が組成式5Al・3Yで表される化合物を含む相からなることを特徴とする、請求項23記載の方法。
  26. イットリア粉末とアルミナ粉末との混合粉末を溶射することによって前記第一の層を形成することを特徴とする、請求項19〜25のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  27. 前記基体の前記溶射膜と接する部分が、イットリウム−アルミニウム複合酸化物からなる下地層であることを特徴とする、請求項19〜26のいずれか一つの請求項に記載の方法。
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