JP4539984B2 - 浴室建具 - Google Patents
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Description
一方、バリアフリーの観点から浴室の洗い場床面と脱衣室床面との間で、段差を小さくすることが求められている。
このように、洗い場床面と脱衣室床面間の段差を小さくすると、浴室側の排水が脱衣室側に流出し易くなる。
また、前述の段差を小さくした浴室に用いる浴室ドアは、下枠上面の凹凸が小さなバリアフリータイプであり、前述の下枠と下框の間のシール部から漏れた浴室側の排水が下枠上面から脱衣室床まで流れ易い。
このように、洗い場床面と脱衣室床面間の段差が小さい浴室に用いるバリアフリータイプの浴室ドアは、浴室側の排水が前述の下枠と下框との間のシール部から漏れて脱衣室側に流れることがある。
このようにすることで、前述のシール部から漏れた浴室側の排水が脱衣室床に流れることを防止できる。
例えば、浴室がユニットタイプの場合には、防水床パンの下方に連絡排水管を配設し、その連絡排水管を下枠の排水部と防水床パンの排水管とに亘って接続することになるので、その配管作業のために、浴室ドア、ユニットタイプの浴室を設置する作業が面倒である。
前記下枠は、その下枠と前記下框との二次シール部材による二次シール部よりも脱衣室寄りに長手方向に連続した凹溝を有し、その凹溝に溝蓋を取付けると共に、前記二次シール部から漏れた浴室側の排水が、前記溝蓋の表面の長手方向に沿って流れるようにし、
前記溝蓋の長手方向端面と縦枠内面との間に隙間を形成し、その溝蓋の表面に沿って流れた浴室側の排水が前記隙間から凹溝内に流れ込むようにし、
前記凹溝内に流れた浴室側の排水は、下枠の上面に沿って浴室の洗い場床に流れるようにしたことを特徴とする浴室建具である。
また、溝蓋の表面は下枠の脱衣室床取付部上面とほぼ同一高さであるから、バリアフリーに対応できる。
その溝蓋は、外力で変形し易く、外力がなくなると元の形状に復帰する弾性材とすることができる。
また、溝蓋の脱衣室側部を足で踏んだ時に押しつぶし変形するので、バリアフリーに対応できる。
したがって、浴室の洗い場床面と脱衣室床面間の段差が小さい浴室に用いるバリアフリータイプでありながら、下枠と下框との間の二次シール部から漏れた浴室側の排水が脱衣室床に流れることを防止できる浴室建具である。
また、下枠の凹溝に溝蓋を設け、二次シール部から漏れた浴室側の排水を溝蓋の表面に沿って長手方向に流して凹溝に回収し、下枠の上面に沿って洗い場床まで流すので、漏れた浴室側の排水を排水するのみの配管が不要であり、浴室建具を設置する作業が簡単である。
しかも、溝蓋を取り外すことで凹溝が露出するので、この凹溝を容易に清掃できる。
さらに、下枠と下框の二次シール部から漏れた浴室側の排水が溝蓋の表面に沿って長手方向に流れ、隙間から凹溝内にスムーズに流れ込む。
前記建具枠体1は、上枠2と下枠3と一方の縦枠4と他方の縦枠5を方形状に連結してある。
前記建具本体10を閉塞状態とすることで、その建具本体10の周囲(つまり、上框11,下框12、一方の縦框13、他方の縦框14)と前記建具枠体1の周囲(つまり、上枠2、下枠3、一方の縦枠4、他方の縦枠5)との間がシール部材でシールされる。
前記下框12に装着した一次シール部材7が下枠3に接すると共に、下枠3に装着した二次シール部材8に下框12が接して下枠3と下框12との間をシールしている。
図3に示すように、一方の縦枠4、他方の縦枠5に装着したシール部材9に一方の縦框13、他方の縦框14が接して各縦枠4,5と各縦框13,14との間をシールしている。
これは、縦枠本体4a,5aと縦枠アタッチメント4b,5bとの間に迷路形状の換気用隙間4c,5cを形成し、建具本体10を閉塞状態とした時に縦枠4,5部分から換気できるようにするためである。
なお、前述の換気用隙間4c、5cを形成しない場合には縦枠本体4a,5aのみで縦枠4,5とし、シール部材9を縦枠本体4a,5aに取付ければ良い。
すなわち、第1障子戸101と第2障子戸102は、図1に示すように、それぞれ上框111,112、下框121,122、一方の縦框131,132、他方の縦框141,142を備え、その第1障子101の他方の縦框141と第2障子102の一方の縦框132を折曲可能に連結し、第1障子101の一方の縦框131と一方の縦枠4との間、第2障子102の他方の縦框142と他方の縦枠5との間をそれぞれシール部材9でシールする。
そして、第1障子戸101と第2障子戸102を閉鎖状態で各下框121,122が直線状となり、各下框121,122、各一方、他方の縦框131,141,132,142が前述の二次シール部材8にそれぞれ接触する。
なお、浴室ドア、浴室引き戸の場合には前述の二次シール部材8を下框に設けることができる。
前記下枠3は、その上面3aの凹凸が小さく、バリアフリータイプの浴室建具である。例えば、下枠3の脱衣室側上面3bと浴室の洗い場床面aとの段差Hが20mm以下である。
このようであるから、浴室側の排水が下枠3と一次シール部材7との接触部(つまり、一次シール部)、下框12と二次シール部材8との接触部(つまり、二次シール部)から漏れて脱衣室床まで流れ易い。
本発明の下枠3は、図4に示すように前記二次シール部材8(二次シール部)よりも脱衣室寄りに空間部20が長手方向に連続して有し、その空間部20の上面20aに前述の二次シール部から漏れた浴室側排水が流れるようにしてある。
この実施の形態では一次シール部材7と二次シール部材8で下枠3と下框12との間をシールしているので、その二次シール部材8よりも脱衣室寄りに空間部20を形成している。
そして、空間部20の上面20aに沿って長手方向に向けて流れた浴室側の排水は、図5に示すように、その上面20aと縦枠4,5との間(この実施の形態では前述の換気用隙間4c,5c)から空間部20内に流れ込む。
この空間部20内に流れ込んだ浴室側の排水は、下枠3の上面3aに沿って浴室の洗い場床まで流れる。この実施の形態では前述の換気用隙間4c,5cを通って下枠3の上面3aに流れ、その下枠3の上面3aに沿って浴室の洗い場床まで流れる。
したがって、二次シール部から漏れた浴室側の排水が脱衣室床に流れることはない。
図4、図5に示すように、下枠3における二次シール部材8(二次シール部)よりも脱衣室寄りに凹溝21を形成すると共に、その凹溝21を溝蓋22で閉塞し、その溝蓋22と凹溝21で空間部20としてある。
この溝蓋22の表面が、前述した空間部20の上面20aである。
前記溝蓋22の表面は、浴室側部と脱衣室側部とがほぼ同一高さで、かつ下枠3の脱衣室側上面3bとほぼ同一の高さで、その中間部が低くなるように円弧状に凹んだ形状で、この溝蓋22の表面に水が溜まり、その水は脱衣室側に流れ難く、かつ長手方向には流れ易くしてある。前述のほぼ同一とは、同一又はバリアフリーを満足する高低差がある場合を含む。
このようであるから、二次シール部から漏れた浴室側の排水は、二次シール材8の表面に沿って流れて溝蓋22の表面に溜まり、長手方向に流れる。
例えば前述の立上り部の長手方向端面を縦枠内面と離隔し、その両者の間を通って凹溝21(空間部20)内に流れた浴室側の排水が下枠3の上面3aに沿って洗い場床まで流れるようにする。
つまり、この立上り部の長手方向端面と縦枠内面との間に、面積が小さな流路を形成する。
前述の立上り部としては、凹溝21を形成する第1立上り片24、この第1立上り片24とでシール部材装着用のあり溝25を形成する第2立上り片26、下枠ガイドレール27等である。
また、前述の第1立上り片24はシール部材9に接して前述の流路を構成しないが、換気用隙間4c,5cによって第1立上り片24よりも浴室側に流れるので、何ら問題はない。
しかし、前述の換気用隙間4c,5cが存在しなかったり、その換気用隙間4c,5cを前述のように、排水の経路として利用できない場合には、前述の溝蓋22の長手方向端面22aと縦枠内面との間の隙間23は必要であるし、前述の第1立上り片24の長手方向端面を縦枠内面と離隔して前述の流路とすることが必要である。
また、溝蓋22の端部に排水用の穴を形成しても良い。
図6に示すように、溝蓋22の表面を深い円弧状に凹んだ形状とし、多量の浴室側の排水が溜まるようにする。
図7に示すように、溝蓋22を凹溝21の底部寄りに取付け、その溝蓋22の表面と凹溝21の開口部寄りとで凹陥部として浴室側の排水が溜まるようにする。
図8に示すように、溝蓋22の脱衣室側部分22bを、浴室側部分22cよりも高く、かつ下枠3の脱衣室側上面3bよりも高くする。
図示は省略するが、溝蓋22を下枠3と一体として空間部20を形成する。
このようにすれば、人が踏みつけた時にスムーズに押しつぶし変形するからバリアフリーとなるし、人が通過すれば元の形状に復帰して浴室側の排水が脱衣室側に流れ難くできる。
Claims (4)
- 建具枠体に建具本体を開閉自在に装着し、前記建具枠体の下枠と前記閉鎖状態の建具本体の下框との間を、浴室側の一次シール部材と脱衣室側の二次シール部材でシールした浴室建具であって、
前記下枠は、その下枠と前記下框との二次シール部材による二次シール部よりも脱衣室寄りに長手方向に連続した凹溝を有し、その凹溝に溝蓋を取付けると共に、前記二次シール部から漏れた浴室側の排水が、前記溝蓋の表面の長手方向に沿って流れるようにし、
前記溝蓋の長手方向端面と縦枠内面との間に隙間を形成し、その溝蓋の表面に沿って流れた浴室側の排水が前記隙間から凹溝内に流れ込むようにし、
前記凹溝内に流れた浴室側の排水は、下枠の上面に沿って浴室の洗い場床に流れるようにしたことを特徴とする浴室建具。 - 溝蓋の表面は、浴室側部と脱衣室側部とが下枠の脱衣室床取付部上面とほぼ同一高さで、その浴室側部と脱衣室側部との中間部が低くなるように円弧状に凹んだ形状である請求項1記載の浴室建具。
- 溝蓋の表面は、脱衣室側部が、浴室側部及び下枠の脱衣室床取付部上面よりも高い形状で、
その溝蓋は、外力で変形し易く、外力がなくなると元の形状に復帰する弾性材とした請求項1記載の浴室建具。 - 下枠の脱衣室側上面と浴室の洗い場床面との段差が20mm以下である請求項1記載の浴室建具。
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JPH0339415B2 (ja) * | 1982-07-05 | 1991-06-13 | Sanyo Electric Co | |
JP2003239647A (ja) * | 2002-02-14 | 2003-08-27 | Sekisui Chem Co Ltd | サッシの下枠および出入口構造 |
JP3546760B2 (ja) * | 1999-06-02 | 2004-07-28 | 株式会社ノーリツ | 浴室出入口の下部構造 |
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