JP3879744B2 - 浴室窓の水漏れ防止機能付きサッシ - Google Patents

Description

本発明は、窓開閉用建具を備えた浴室窓用のサッシに関し、更に詳しくは窓開閉用建具の室内側の面に付着する水が浴室外に漏れ出る事態を防止できるよう形成した浴室窓の水漏れ防止機能付きサッシに関するものである。

従来、この種のサッシは、例えば図２に示されるように、窓開閉用建具として引き違い戸を備えたものでは、通常、下枠ａの案内レールｂ（同図Ｂ参照）の端部が切り欠かれ、窓ガラスｃの内面及び外面を伝わり落ちる水を、矢示のように室外に導いて、排水できるよう形成されている。

ところで浴室窓用のこの種サッシは、浴室という水気の多い所に配設されるという特殊性から、窓ガラスの内面が、湯気で曇ったり、外気との温度差で結露し易いものである。又この種サッシは、窓ガラスの内面に、洗面や洗髪時の飛沫が付着し易く、付着するこの種の飛沫を除去するため、入浴者によってシャワーが浴びせられることも多い。

従ってこの種サッシは、リビングなどの窓用サッシより、窓ガラスの内面に付着する水の量が格段に多いから、このような水がそのまま室外に流出すると、窓の下の地面が広範囲で濡れ、その結果見る者に不可解な印象を与えたり、埋設配管等の水漏れと誤認する事態を招くことになる。
そのためこの種サッシは、窓ガラスの内面に付着する水を任意の箇所に導いて排水できるよう形成されているのが望ましい。

しかるに従来品は、上記の通り、窓ガラスの内面に付着した水を、単に室外に排出するのみであったから、従来品によると、窓の下の地面を広い範囲で濡らし、見る者に不可解な印象を与えたり、埋設配管等の水漏れと誤認させる、という問題点があった。

本発明は、このような従来品の問題点を解消しようとするものである。
従って本発明サッシの技術的課題は、窓ガラスの内面を伝わり落ちる水で、浴室の窓の下の地面を濡らすことがないようにした浴室窓の水漏れ防止機能付きサッシを提供することにある。

本発明は、上記の課題を解決するために次のような技術的手段を採る。
即ち本発明は、図１に示されるように、窓開閉用建具１Ａを備えた浴室窓用のサッシであって、上記の窓開閉用建具１Ａが引き違い戸であり、室内側の引き違い戸２が、枠２ａに、窓ガラス２ｂと、鏡面を洗い場の側に向けた鏡２ｃとを面一の状態で備えて形成され、引き違い戸２、５を案内する案内レール８が形成された下枠９の下部に管路１４が形成され、窓ガラス２ｂの内面を伝わり落ち下枠９の上面９ｂを伝わって流れる水を管路１４に導くための孔１５が案内レール８の端部の、下枠９の最下段の上面９ｂに形成され、上記の管路１４に排水部材１３が接続されたことを特徴とする（請求項１）。

なおここで排水部材１３とは、捕集した水を任意の箇所に導くことができるものを意味する。
本発明の場合は、下枠９の外側方に突き出る部分がないから、これによれば、体裁が良くなるものである。

なお管路１４は、本発明の場合、下枠９の全長にわたって形成される必要はなく、又その断面形状は任意である。

又本発明では、孔１５の個数、大きさも任意である。又この本発明の場合、孔１５は案内レール８の端部の、下枠９の最下段の上面９ｂに形成されているが（図１参照）、これは、この種下枠９の場合、窓を伝わり落ちる水が、通常、案内レール８の端部を経て、下枠９の最下段の上面９ｂに導かれることからである。

本発明のサッシは、このように構成されているから、窓開閉用建具を伝わって流れ落ちる水を、管路から排水部材を介して任意の箇所に導いて排水できる。従ってこれによれば、この種の水で浴室の窓の下の地面を濡らすことを防止できる。

以下、請求項１に係る本発明サッシの好適な一実施形態を、図１に従って説明する。
同図において、１は浴室であり、２は窓開閉用建具１Ａとしての室内側の引き違い戸である。この引き違い戸２は、アルミ合金製の枠２ａに、窓ガラス２ｂと、鏡面を洗い場の側に向けた鏡２ｃとを面一の状態で備えてなる。また２ｄは、鏡２ｃを取り付けるための金属製の桟やコーキング材の箇所である。４はカウンターパネル、５は室外側の引き違い戸、８は引き違い戸２、５を案内する案内レール、９はこの案内レール８が上面９ｂに形成された下枠である。

又１４は、引き違い窓用の下枠９の下部に形成された管路である。
この管路１４は、この実施形態ではアルミ合金製の下枠９と一体状に形成されている。又この管路１４に、排水部材１３が接続されている。排水部材１３は、この実施形態では蛇腹状のフレキシブル管で形成されている。

１５は、下枠９の上面９ｂを伝わって流れる水を、管路１４に導くための孔である。この孔１５は、案内レール８の端部の最下段の上面９ｂの位置に形成されている。１６は網戸である。

この本発明サッシの場合、室内側の引き違い戸２の鏡２ｃの鏡面等を伝わり落ちた水は、下枠９の上面９ｂから孔１５を介して管路１４に流入する。そして排水部材１３を介して、任意の箇所に排水される。

本発明サッシの構成を示す要部縦断面図である。 Ａは従来品の要部斜視図、Ｂは要部縦断面図である。

符号の説明

１ 浴室
１Ａ 窓開閉用建具
２ 室内側の引き違い戸
２ａ 枠
２ｂ 窓ガラス
２ｃ 鏡
８ 案内レール
９ 下枠
９ｂ 上面
１３ 排水部材
１４ 管路
１５ 孔

Claims (1)

1. 窓開閉用建具を備えた浴室窓用のサッシであって、上記の窓開閉用建具が引き違い戸であり、室内側の引き違い戸が、枠に、窓ガラスと、鏡面を洗い場の側に向けた鏡とを面一の状態で備えて形成され、引き違い戸を案内する案内レールが形成された下枠の下部に管路が形成され、窓ガラスの内面を伝わり落ち下枠の上面を伝わって流れる水を管路に導くための孔が案内レールの端部の、下枠の最下段の上面に形成され、上記の管路に排水部材が接続されたことを特徴とする浴室窓の水漏れ防止機能付きサッシ。

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