JP4539499B2 - 振動加工装置及び振動加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、振動加工装置及び振動加工方法に係り、特には小径小角度テーパ深孔の加工装置及び方法に係わり、冷凍サイクル用エジェクタの加工に適用されて好適である。
冷凍サイクルにおいて使用されるエジェクターノズルには小径小角度テーパ深孔を有するものがある。この様な小径小角度テーパ深孔加工は小角度であることから、テーパ形状の工具の刃先が推力との兼ね合いで食い付き折損してしまうという問題があった。食い付き現象を防止する為、工具の前進速度を低下させると、加工能率が極端に低下してしまう。
その対応策として、下孔貫通後ワイヤーカット機、又はNC施盤等により小径小角度テーパ深孔を加工している。この様な1度近傍のテーパを有するエジェクターノズルの従来の加工方法について図8に示す。ノズルの素材は一般的に図8(B)に示すような金属丸棒である。この丸棒に細孔放電加工、ガンドリル加工等により、約2mmφの下穴を形成する(図8(C))。その後下穴に対して、ワイヤーカット機等により、図8(D)に示されるように1度近傍のテーパを加工する。この様にして加工されたエジェクターノズルの加工完了品について図8(A)に示す。この例における加工所要時間は1時間程度になる。図8(A)に指示される単なる例のエジェターノイズの寸法の単位はmmである。上記のエジェクターノズルの様な小径小角度テーパ深孔の加工には時間を要するという問題があり、加工時間の短縮が要望されていた。
従来技術として、冷凍サイクル用エジェクタ及びその加工方法について開示するものがある(例えば、特許文献1参照)。しかし、この文献の開示する加工方法では、本願のようなノズルを得ることができない。また従来技術として、長穴加工用の加工方法と加工装置とを開示するものがある(例えば、特許文献2参照)。特に、クーラントの供給経路が記載されている。しかし、この文献の開示する加工方法では、やはり本願のようなノズルを得ることができない。更に従来技術として、振動加工装置の構成を開示するものがある(例えば、特許文献3参照)。しかし、この文献の開示する装置の構成では、ドリルの回転軸とカムの回転軸とが直交しており、装置の大型化を招いてしまう。
一方、成型金型用の樹脂注入部品(製品成型部に接し溶融樹脂を金型内に注入する部品)であるゲートブッシュについて図12に示す。ゲートブッシュの加工は、高精度が要求される難しい加工であるが、従来は加工に長時間を要していた。上記のゲートブッシュの加工に関して、所定の加工品質を維持しながら、加工時間を短縮することが求められていた。
特開2003−139098 特開2002−361506 特開2000−42816
本発明は、上述した事情に鑑みなされたもので、例えば小径小角度テーパ深孔加工の加工能率を向上させるために、テーパ形状の切削工具の食付き現象に着目し、食付きを防止するため、切削工具の刃先負荷が低減するように工具に低周波数且つ高振幅の振動を与えると共に、振動波形として変形サイン(正弦)曲線を用いることにより食付き防止を図ることが可能な加工装置及び加工方法を提供することを目的とする。
本発明の別の目的は、小径小角度テーパ深孔加工等のテーパ加工において、加工物背後よりクーラントを加圧供給すること、及び下穴加工における切削時の切屑の排出を向上させるため加工穴が貫通する際に切り屑の混入したクーラントを良好に排出することにより、加工能率を向上させることが可能な穴開け加工装置及び加工方法を提供することである。
本発明の更に別の目的は、これらの技術を活用しエジェクターノズルの1°近傍のテーパ加工を短時間で高精度に加工することが可能な穴開け加工装置及び方法を提供することである。
本発明のまた別の目的は、振動振幅等の加工条件を容易に調整可能な振動加工装置及び方法を提供することである。
本発明の請求項1の形態では、上述した目的を達成するために、振動加工装置(1,101)は、構造であるフレーム(11)に回転可能に保持されるシャフト(22)と、前記シャフト(22)を回転駆動するアクチュエータ(19)と、前記シャフト(22)に取り付けられていて且つ回転運動を揺動運動に変換する運動変換機構(23,24,70,81)と、加工工具(2)を把持するスピンドル(12)であって、前記フレーム(11)において、前記スピンドル(12)の軸方向に揺動可能に支持されるスピンドル(12)と、前記運動変換機構(23,24,70,81)の揺動運動を、前記スピンドル(12)がその軸方向に揺動するように伝達する伝達機構(16)とを具備する。前記運動変換機構(23,24,70,81)の揺動運動は、それが一回転する間に、変形サイン(正弦)曲線を描く。前記運動変換機構(23,24,70,81)の揺動運動の描く変形サイン(正弦)曲線は、それの一回転において、前記高さが、下死点の位置から上死点の位置に向かって漸次増加し、前記上死点の位置から下死点の位置に向かって漸次減少しており、前記下死点の位置の附近の特定の回転角度範囲及び前記上死点の位置の附近の特定の回転角度範囲において、揺動の変位がない等速部分を有することを特徴とする。
この様に構成することにより、特には小径小角度テーパ深孔加工の加工能率を向上させるため、テーパ形状の切削工具の食付き現象に着目し、この食付きを防止するため、切削工具の刃先負荷が低減するように工具に低周波数且つ高振幅の振動を与えることにより食付き防止を図る。例えば、エジェクターノズル等の小径小角度テーパ深孔加工において、1°近傍のテーパ加工を短時間で高精度に加工することができる。
更に、特には、エジェクターノズル等の小径小角度テーパ深孔加工において、切削工具に与える低周波数且つ高振幅の振動波形として、変形サイン(正弦)曲線を用いることにより、より効果的に食付き防止を図り、更には加工能率及び加工精度を向上させる。
本形態によれば、加工工具の切込み、切削、後退を高速で繰り返し加工硬化層の影響を受けにくくすることにより、より効果的に食付き防止を図って工具の折損を防止し、加工能率及び加工精度を向上させ
本発明の請求項の形態では、上記請求項に記載の形態において、前記等速部分が形成される、前記下死点の位置の附近の特定の回転角度範囲及び前記上死点の位置の附近の特定の回転角度範囲は、下死点又は上死点の位置を中心に実質的に+−5〜15度の範囲であることを特徴とする。
本形態によれば、食付き防止に効果的な変形サイン(正弦)曲線の形状を更により具体化する。
本発明の請求項の形態では、上記請求項又はに記載の形態において、前記運動変換機構(23,24,70,81)の一回転である360度において、前記下死点の位置を0度とすると、前記上死点の位置は180度であることを特徴とする。
本形態によれば、食付き防止に効果的な変形サイン(正弦)曲線の形状をより具体化する。
本発明の請求項の形態では、上記請求項1からのいずれか一項に記載の形態において、前記運動変換機構は、シャフト(22)に取り付けられたカム(23)と、ローラー(24)とを具備する。前記カム(23)の有するカム面は、前記シャフト(22)と共に前記カム(23)が回転する際に、前記シャフト(22)の回転軸方向においてその高さが変化するように形成されており、前記ローラー(24)は前記カム面と係合するので、前記シャフト(22)が回転すると、前記ローラー(24)は揺動することを特徴とする。
本形態によれば、運動変換機構の構成をより具体化する。
本発明の請求項の形態では、上記請求項1からのいずれか一項に記載の形態において、前記運動変換機構は、前記シャフト(22)の軸線に対して傾斜するように前記シャフト(22)に取り付けられた円板状の斜板(70)と、一対のローラーガイド(81)と、を具備する。前記一対のローラーガイド(81)は、前記斜板(70)の円板面外周縁を隣接して挟むように配置されており、前記斜板(70)は回転する際に、前記一対のローラーガイド(81)の間を滑動するので、前記ローラーガイド(81)は揺動することと、更に前記ローラーガイド(81)は、前記伝達機構(16)に結合することと、を特徴とする。
本形態によれば、運動変換機構の別の具体的な構成を開示する。
本発明の請求項の形態では、上記請求項に記載の形態において、前記斜板(70)の前記シャフト(22)に対する傾斜角度を変化させるための、斜板傾斜角度変更機構を更に具備する。
本形態によれば、斜板の傾斜角度を変更可能であることにより、加工中においても加工工具の振動の振幅を変更、調整可能であり、最適な加工条件を、より容易に設定できる。
本発明の請求項の形態では、上記請求項に記載の形態において、前記斜板傾斜変更機構は、前記斜板(70)を前記シャフト(22)に連結させるピン(71)であって、前記ピン(71)を中心として前記斜板(70)が回転可能なピン(71)と、前記シャフト(2)に沿って移動可能なスライドブロック(73)と、前記斜板(70)と前記スライドブロック(73)を連結するアーム(72)と、更に前記スライドブロック(73)を前記シャフト(22)に沿って移動させることができる駆動機構(75)と、を具備することを特徴とする。
本形態によれば、斜板傾斜変更機構の構成をより具体化する。
本発明の請求項の形態では、上記請求項に記載の形態において、前記駆動機構は、ステッピングモータ、サーボモータ、空圧又は油圧アクチュエータである、駆動機器を具備して、加工工具(2)の振動の振幅を最適化するように自動制御されることを特徴とする。
本形態によれば、斜板傾斜変更機構を自動制御することにより、加工条件を最適化できる。
本発明の請求項の形態では、上記請求項1からのいずれか一項に記載の形態において、小径小角度テーパ深孔加工に使用されることを特徴とする。
本形態によれば、本発明の用途をより具体化する。
本発明の請求項10の形態では、上記請求項に記載の形態において、前記小径小角度テーパ深孔のテーパは1度近傍であることを特徴とする。
本形態によれば、本発明の振動加工装置を使用することが有効な加工をより具体化する。
本発明の請求項11の形態では、上記請求項1から10のいずれか一項に記載の形態において、振動加工装置(1)が穴開け加工装置(100)に取り付けられており、前記穴開け加工装置(100)は回転する主軸(3)を具備する。前記主軸(3)に設置された加工物(4)を回転させながら、振動加工装置(1)に取り付けられた加工工具(2)を振動させて孔加工を行うことを特徴とする。
本形態によれば、振動加工装置に設置された工具自体は回転せず前後に振動し、加工される加工物が回転することにより深孔を加工するため、芯のずれない小径小角度テーパ深孔を加工することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態の加工装置を詳細に説明する。図1から図4は、本発明に係る振動加工装置の第1の実施の形態を図解的に示しており、図1は本発明の第1の実施の形態の振動加工装置の図式的な部分断面正面図であり、図2は、図1の振動加工装置を汎用NC旋盤の装着した状態の、部分断面を含む図1のA矢視からの図式的な側面図である。また、図3は図1の振動加工装置の構成部分である振動カムの外周部のカム曲線の説明図であり、図4は本発明の第1の実施の形態の振動加工装置の気圧回路図を示す。以下の実施の形態の説明において、例としての加工対象である加工物は、冷凍サイクルにおいて使用されていて且つ図8に示す前記したエジェクターノズルである。図8に示す冷凍サイクルのエジェクターノズルの小径小角度テーパ深孔の加工において、そのテーパは、1度+−20分で仕上げられることが好ましい。
まず図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態の振動加工装置であって、小径小角度テーパ深孔加工を可能にする小径小角度テーパ深孔振動加工装置1が示される。小径小角度テーパ深孔振動加工装置1は、振動スピンドル12と、振動カム23と、エアーアクチェータ19とを具備しており、これらの構成要素はフレーム11に組み込まれている。本願の振動加工装置は穴開け加工する際に加工工具に振動を与えるが、この振動はエアアクチュエータ19により発生する。エアアクチュエータ19は、例えばエアモータ等の空圧により作動して回転するアクチュエータであることが好ましい。エアーアクチェータ19の回転は、エアーアクチェータ19に取付けられた歯車20、シャフト22に取り付けられた歯車21を介して振動カム23を回転させる。シャフト22は軸受を介して回転可能にフレーム11に支持される。
振動カム23はドラムカムであり(図7参照)、図1に示されるように、その外周中央部に溝51が形成されている。この溝51にローラー24の円柱状の一方の端部部分52が嵌合している。溝51は振動カム23の外周を一周するように形成されており、振動カム23が一回転する場合に、ローラー24は溝51内を案内されるように形成される(溝51がローラー24に沿って一回転するとも見なせる)。従って、溝51の幅は全周にわたって、ローラー24の一方の端部の直径とほぼ一致する。ローラー24の他方の端部部分55も円柱状であり、振動スピンドル12に固定されたホルダー16の円形状の凹部54に嵌合する。振動スピンドル12は、その半径方向で軸受け13、14により支持されるが、その軸方向は移動可能に支持される。振動カム23の回転に従い、伝達機構として作用するホルダー16を介して、振動スピンドル12はその軸方向に揺動する。本実施の形態において、振動カム23とローラー24は、回転運動を往復直線運動(揺動)に変換する請求項に記載の運動変換機構を形成する。
振動カム23の外周部の溝51はカム曲線25を描くように形成されており、このカム曲線25は変形サイン(正弦)曲線である。ドラムカムである振動カム23の溝51の形態は、図7に示す、図解的立体図により良く分る。またこのカム曲線25の展開図を図3に示す。図3のカム曲線25の展開図において、振動カム23の一回転における回転角度θが横軸に、振動カム23の外周部の溝51におけるシャフト22の軸方向の変位量L(リフト量)の変化が縦軸に示されている。このリフト量Lは、ローラー24を振動スピンドル12の軸方向に動かし、最終的に振動スピンドル12のその軸方向の揺動運動の変位量(本実施の形態ではリフト量Lに等しい)を生じる。振動カム23の回転角度θが0度の時を変位量の最も小さい基準位置(下死点:リフト量=0)とすると、振動カム23が半回転した180度において変位量は最大(上死点)になり、本実施の形態においては0.2〜0.4mm(リフト量L=0.2〜0.4)であることが好ましい。本願の変形サイン(正弦)曲線において、前記回転角度θが0度から180度までの間で振動カム23の変位量L(リフト量)は実質的にサイン(正弦)曲線で次第に増加し、180度から360度(元の0度の位置)までの間では振動カム23の変位量は実質的にサイン(正弦)曲線で次第に減少することが好ましいことが図3に示される。また、本実施の形態のカム曲線25において、振動カム23の変位量Lが最小(下死点)である回転角度θが0度の位置、及び該変位量が最大(上死点)である180度の位置において、変位量L(リフト量)が変化しない範囲(等速部分)が設けられることが好ましく、この等速部分は実質的に+−5〜15度(合計で30度)であることが好ましい。この等速部分を、変位量Lが最小(下死点)の位置と最大(上死点)の位置に設けることにより、加工において切込み、切削、後退を繰り返し、加工硬化層の影響を受けにくくして切削性の向上を図っている。
振動カム23の溝51が変形サイン(正弦)曲線であるカム曲線25として形成されるので、カム曲線25から得られる揺動運動は、ローラー24及び振動スピンドル12に取付けられたホルダー16を介して振動スピンドル12に伝えられる。このように、加工の回転軸に平行な振動カム23の軸方向の変位量L(即ち、リフト量)の変化(カム曲線25)は、ロ−ラー24の軸方向の変位を生じ、最終的に振動スピンドル12に伝達され、振動スピンドル12を、やはり加工の回転軸に平行なその軸方向に揺動させる。振動スピンドル12は、フレーム11に取付けられた軸受け13、14に設けられたエアーポケット15内に供給された、ミストエアーが軸受け13、14より流出するエアー力にて支えられているため、滑らかな往復(揺動)運動が可能になる。また図2に示されるように、フレーム11に取付けられた回り止め18に取付けられた二つのローラー17がホルダー16に対して両側から挟むように当接することにより、振動スピンドル12の回転方向の力を支えている。この構成により、振動スピンドル12がその中心軸回りで回転することはない。
本装置は小型軽量で形成可能であるため、例えば汎用旋盤に容易に取り付けることが出来る(図5参照)。使用に当っては、図2に示すように、フレーム11の突起部を汎用NC旋盤等の刃物台26に固定する。テーパ形状の工具2(図5又は7に示される)は振動スピンドル12に設けられた把持部27にて把持され固定される。本装置1の取り付けられた穴開け加工装置100である汎用旋盤は、主軸3を具備しており、加工物であるエジェクターノズル4は、主軸先端に加工物把持部7により把持される。本実施の形態の振動加工装置1は、加工物4に対向する状態で、穴開け加工装置100に取り付けられる。この状態で、汎用旋盤は加工物4を回転し、加工物4の下孔に本実施の形態の振動加工装置1に取り付けられたテーパ形状の工具2を挿入して振動加工することにより、例えば1度+−20分の好適な小径小角度テーパ深孔を加工することができる。
本実施の形態の小径小角度テーパ深孔振動加工装置1は、エアアクチュエータ19等種々の構成部分が空圧機器により構成されている。図4に小径小角度テーパ深孔振動加工装置1の気圧回路図を示す。以下、気圧回路の構成及び作動について説明する。圧力エア(空気)が空圧供給源45から供給されて、気圧回路を介してエアアクチュエータ19を回転作動させる。本実施の形態の小径小角度テーパ深孔振動加工装置1の振動数は上記より分かるように、エアアクチェータ19の回転数に比例するので、エアアクチュエータ19の前後に設けられた流量制御弁39、43によって、供給エア流量を変化させることによりエアアクチュエータ19の回転数を変化させることができる。フィルタ、ルーブリケータ、圧力調整弁等を一般的に含む空気圧補助機器37に供給されたエアーは流量制御弁41、42を介して軸受け13、14に供給され振動スピンドル12を支える。又、起動用バルブ38は、オン(ON)することにより流量制御弁39を介してエアーアクチェータ19にエアを供給し、オフにすることでエアの供給を停止する。排気エアーは流量制御弁43サイレンサー40を介して大気に放出される。
本発明の第2の実施の形態において、加工装置は、小径小角度テーパ深孔振動加工装置1に加えて、加工効率を更に向上させる手段として加工物背後からの高圧クーラントを供給するために背後クーラント供給部5を具備する。図6は背後クーラント供給部5の構造図であり、図6(A)はその部分断面側面図であり、図6(B)は、部分的に断面が示される図6(A)におけるB矢視図である。背後クーラント供給部5は、高圧クーラントを供給する接続口28と、ガンドリル等の工具を使用し下穴抜け際で噴出したクーラントと切屑の混入したものを排出する接続口29との二つの接続口を有している。この供給部5は、汎用NC旋盤等の主軸3に取り付ける回転ジョイント6と、供給部5のボディー31と回転ジョイント6とを接続するジョイント30と、クーラントの流れを制御する切換弁32、34と、それぞれ切換弁32、34の駆動源である回転アクチェータ33、35とにより構成されており、取付けスティ36によって汎用NC旋盤等に固定される。回転アクチュエータ33、35は、空圧式、電動式等の既知のタイプのアクチュエータであって良く、あるいは切換弁のタイプによって往復動式等の回転式以外のアクチュエータであっても良い。
上記構成にて、背後クーラント供給部5の作動について以下で説明する。
接続口28より流入した高圧クーラントは切換弁32が開状態で且つ、切換弁34が閉状態の時にボディ31の流通口を通りジョイント30、回転ジョイント6を介して汎用NC旋盤等の主軸内部を通り加工物4の背後に供給される。供給されたクーラントは、小径小角度テーパ深孔振動加工装置1のテーパ加工の際に、冷却・潤滑液として作用して加工効率を向上させる。回転ジョイント6は、回転する旋盤等の主軸部と、静止した背後クーラント供給部5とを流体接続しており、主軸部側は回転し供給部5側は回転しないスイベル形態を有する。
一方、NC旋盤で小径小角度テーパ深孔加工を行う場合に、ガンドリル等を使用して下穴加工をすることが可能である。この場合、小径小角度テーパ深孔振動加工装置1側にガンドリルを設置し、旋盤側に把持した加工物を回転するが、クーラント液はガンドリル側において供給される。クーラント液への切り屑の混入は加工効率を低下させるが、背後クーラント供給部5を旋盤の主軸部3に接続することにより、下穴の抜け際に発生する切屑の混入したクーラント液は、切換弁32を閉状態にし切換弁34を開状態にすることで設備クーラントタンクに回収することが出来る。これにより加工効率を改善できる。これらの制御は、汎用NC旋盤等の拡張制御機能を活用して制御されても良く、あるいは別個の制御ユニットにより実施されても良い。
本実施の形態の小径小角度テーパ深孔振動加工装置1と背後クーラント供給部5とを具備する加工装置の作動について以下で説明する。
小径小角度テーパ深孔振動加工装置1と背後クーラント供給部5とを組合せて、エジェクターノズル加工装置に応用した穴開け加工装置100を図5に示す。小径小角度テーパ深孔加工装置1は、汎用NC旋盤のXスライド10上に取り付けられ、テーパ形状の工具2は振動スピンドル12の前部に設けられた把持部27に固定される。汎用NC旋盤等の主軸部3の加工物把持部7には加工物4を固定する。主軸部3の回転伝達部8に回転ジョイント6で接続するように、背後クーラント供給部5は汎用NC旋盤等の主軸部3に固定される。加工にあたっては、中央に下穴加工された加工物4を汎用NC旋盤等の主軸部3の把持部7に所定寸法に把持させる。背後クーラント供給部5の切換弁32を開、切換弁34を閉状態にしてクーラントを供給した後、主軸を所定回転数で回転させる。Xスライド10を移動させ加工物4と加工工具2の中心を一致させる。この状態でZスライド9を作動させて所定位置まで移動することにより、クーラントを供給しながら加工物4を小径小角度テーパ深孔振動加工装置1により加工することにて短時間で小径小角度テーパ深孔加工が可能となる。
図9及び図10を参照すると、小径小角度テーパ深孔加工を可能にする本発明の第3の実施の形態の振動加工装置101が示される。図9は第3の実施の形態の加工装置101の図解的立体図を示し、図10は第3の実施の形態の加工装置101の側断面図である。図9及び図10を参照すると、図1及び図2に開示される第1の実施の形態の要素部分と同じ又は同様である図9及び図10の要素部分は、同じ参照符号により指定されている。振動加工装置101は、振動スピンドル12と、エアーアクチェータ19と、斜板70とを具備しており、斜板70は第1の実施の形態の振動カム23の代わりとなる構成要素である。これらの構成要素が図示されないフレームに組み込まれていることは第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態において、小径小角度テーパ深孔加工する際の加工工具2の振動を発生するエアアクチュエータ19の回転は、プーリーとベルトを介してシャフト22を回転させる。斜板70は、シャフト22にピン71により連結されており、シャフト22の回転と共に回転する。斜板70は、シャフト22の軸線に対して傾斜した円板状要素であり、斜板70の円板面の外周縁は図9から分かるように、一対のローラーガイド81により両側から接触するように挟まれており、斜板70がシャフト22と共に回転すると、斜板70は一対のローラーガイド81の間を滑動する。これにより、斜板70の円板面の外周縁を挟むローラーガイド81は、斜板70がシャフト22の軸線に対して傾斜していることにより、斜板70の回転に従いシャフトの軸線方向Yにおいて揺動又は往復直線運動が発生する。ローラーガイド81が、ホルダー16に設けられており、ホルダー16は振動スピンドル12に連結しており、振動スピンドル12の先端に把持部(ツールホルダー)27により着脱可能に加工工具2が取り付けられる。振動スピンドル12の軸線は、シャフト22の軸線と実質的に平行であるので、斜板70の回転は、ローラーガイド81及びホルダー16を介して加工工具2の揺動又は往復直線運動、即ち振動に変換される。本実施の形態において、斜板70とローラーガイド81は請求項における運動変換機構を構成し、ホルダー16は請求項における伝達機構を構成する。
本実施の形態において、斜板70が具備されることにより、斜板70の傾斜角度を変化させて、加工工具2の振動の振幅を変化させることができる。斜板70の傾斜の変更方法及びそのための斜板傾斜角度変更機構について以下説明する。斜板70は、ピン71によりシャフト22に連結されているが、ピン71の周りで回転可能であって、それにより傾斜角度を変更可能である。斜板70のプーリーと反対側には、アーム72が連結されており、アーム72の斜板と反対側にはスライドブロック73に連結される。スライドブロック73は、軸受等を介して回転可能で、且つシャフト22をガイドとした左右方向(シャフト22の軸線方向)にも移動可能である。この構成により、シャフト22及び斜板70が回転しても、スライドブロック73は回転しない状態でとどまる。更に、スライドブロック73にはスティ76がボルト等により取り付けられており、スティ76は図10に示すように、振動加工装置101の構造部であるメタル74(フレーム11に相当)にボルト等により固定されている。メタル74にはネジ穴が設けられており、そのネジ穴に、請求項における駆動機構である動作量変更ネジ75が組み合わされている。
この様な構成により、動作量変更ネジ75が、左(半時計方向)に回されて、図10において左から右にY軸(シャフト軸線)に沿って移動すると、メタル74から離れるように動作量変更ネジ75は移動するので、それに伴いスライドブロック73もシャフト22に沿って右に移動し、アーム72を介して斜板70を右方向に引くので、斜板70の傾斜角は大きくなる。斜板70の傾斜角は大きくなると、ローラーガイド81、従って振動スピンドル12更には加工工具2の振動振幅は大きくなる。
他方で、動作量変更ネジ75が、右(時計方向)に回されて、図10において右から左にY軸(シャフト軸線)に沿って移動すると、メタル74に近づくように動作量変更ネジ75は移動するので、それに伴いスライドブロック73もシャフト22に沿って左に移動し、アーム72を介して斜板70を左方向に押すので、斜板70の傾斜角は小さくなる。これにより、振動スピンドル12及び加工工具2の振動振幅は小さくなる。
この様に動作量変更ネジ75を操作することにより、斜板70の傾き角度を変化させて、斜板先端の位置を変化させることができるが、斜板先端の位置の移動距離は0〜7.5mmであることが好ましく、これに対応する振幅は0〜15mmである。また本実施の形態においては、加工中においても振幅を変化させることが可能であるので、動作量変更ネジ75に、ステッピングモータ、サーボモータ、空圧又は油圧モータ等の制御アクチュエータ(図示されない)を取り付けることにより、斜板70の傾き角度、従って加工工具2の振動振幅の自動制御が可能になるので、最適加工条件が設定できる。
図10は、第3の実施の形態の振動加工装置101の側断面図であるが、実際の実施例の状態も示している。図2は第1の実施の形態の振動加工装置1を汎用旋盤の刃物台に取り付けた状態を示しているが、図10は第3の実施の形態の振動加工装置101を工作機械のテーブル110に取り付けた状態を示す。図10に示す状態では、振動加工装置101は更にツールホルダークランピングユニット79を備えており、ツールホルダークランピングユニット79を駆動するための駆動ユニット77と、クーラント供給ジョイント78が設けてある。この様な構成により、加工工具2を保持するツールホルダー(把持部)27の着脱が容易になり、量産加工が可能になる。
また、図10に示す側断面図により、シャフト22と、斜板70と、ピン71と、アーム72と、スライドブロック73と、メタル74及びスティ76と、動作量変更ネジ75とを具備する構成がより明確に示されており、上記したそれらの作動についても図10から良く分かる。
図8はエジェクタノズルの加工例であるが、本実施の形態の振動加工装置101によれば、成型金型用の樹脂注入部品(製品成型部に接し溶融樹脂を金型内に注入する部品)であるゲートブッシュの加工に用いることができる。図11は樹脂成型金型150の概要を示す側断面図であり、図12はゲートブッシュ153の全体形状の側断面図(A)及び注入部の詳細断面図(B)を示す。樹脂成型金型150は、下型151と上型152から構成されており、樹脂注入部品であるゲートブッシュ153は、図11に示す樹脂成型金型150の場合には上型152に装着されている。
上型152と下型151とが密着した状態で射出装置から樹脂が射出され、樹脂ゲート154を通過してゲートブッシュ153を経て金型内に樹脂を注入する。適度な温度に樹脂が冷却され金型が開くとき、成型された製品155と樹脂注入経路とを分離させる。また、ゲートブッシュ153内の樹脂は金型156が157より離れる時に引き抜かれる。ゲートブッシュ153の内面が滑らかであれば、樹脂が引き抜かれる時の抵抗は小さいが、この抵抗が大きいとゲートブッシュ153内に樹脂が残るという問題が発生してしまう。ゲートブッシュ153は、このように重要部品であり、精密に且つ滑らかに仕上げられる必要がある。
ゲートブッシュ153の一般的な寸法例を図12に示している。この図12(A)に示す例では、ゲートブッシュ153は、長さが50mmで、開口161の直径は6.6mmで開口161の傾斜は3度である。図12(B)に示す注入部162における開口161の端部は、R2の球面状に仕上げられており、その先端に傾斜角度30度の円錐状の開口が加工されている。図13は、この様な複雑な形状の開口を有するゲートブッシュ153の本実施の形態の振動加工装置101を使用した振動加工法による加工例を示しており、注入部付近の中心部において切断された状態を示す。ゲートブッシュ153の従来の加工において、下穴加工を実施した後、電気加工法にて内部のテーパ加工を実施するので、その加工に膨大な時間を要していた。また、加工に要する電極もその都度製作する必要があった。本実施の形態による振動加工法でのゲートブッシュの切削は、従来の加工の場合に比べて、加工時間が10分の1程度に短縮ができ、加工工具は繰り返し使用可能であり、更に加工面は、電気加工法の場合に比べてより良好であり、樹脂注入時等の抵抗も低減できる。
上記の第3の実施の形態において、斜板70の傾斜は、斜板70が動作量変更ネジ75により動かされることにより調整されたが、動作量変更ネジが、ラックピニオン式の駆動装置、空圧又は油圧シリンダ等の当業者に既知な駆動装置により置換されても良い。
次に上記実施の形態の効果及び作用について説明する。
本発明の第1の実施の形態の振動加工装置により以下の効果が期待できる。
・小径小角度テーパ深孔加工の加工能率を向上させるため、テーパ形状の切削工具の食付き現象に着目し、この食付きを防止するため、切削工具の刃先負荷が低減するように工具に低周波数且つ高振幅の振動を与えると共に、振動波形を変形サイン(正弦)曲線を用い食付き防止を図る。
・エジェクターノズル等の小径小角度テーパ深孔加工において、1°近傍のテーパ加工を短時間で高精度に加工することができる。
・振動加工装置に設置された工具自体は、一種のカッターであってそれ自体は回転せず前後に振動し、加工される加工物が回転することにより深孔を加工するため、芯のずれない小径小角度テーパ深孔を加工することができる。
本発明の第2の実施の形態の加工装置により、上記第1の実施の形態の効果に加えて、以下の効果が期待できる。
・切削時の冷却及び潤滑のために加工物背後よりクーラントを加圧供給することと共に、下穴加工時において切屑の混入したクーラントの排出を向上させることにより、加工能率を向上させることができる。
本発明の第3の実施の形態の振動加工装置により、上記第1の実施の形態の効果に加えて、以下の効果が期待できる。
・傾斜角度を変更可能な斜板を具備する構成であることにより、斜板を交換しないで加工工具の振幅を最適値に容易に調整可能であり、且つ加工中に振幅を調整可能である。
・加工中に振動の振幅を調整可能であるので、動作量変更ネジに自動制御可能なアクチュエータを取り付けることにより、自動制御で最適加工条件に設定できる。
・例えば、樹脂成型金型用のゲートブッシュのような複雑且つ精密な開口を有する製品の加工において、従来の加工法に比べて、加工時間が10分の1程度に短縮ができ、加工工具は繰り返し使用可能であり、更に加工面はより良好であり、樹脂噴出時等の抵抗も低減できる。
上記の説明において、本発明の振動加工装置は、エジェクターノズル等の加工物に小径小角度テーパ深孔加工を行う設備に適用される振動加工装置として記載されたが、該装置が小径小角度テーパ深孔加工以外の穴開け加工を行う設備に適用されても良く、更には穴開け加工以外の用途に使用されても良い。
また、上記において記載した、あるいは添付図面に示した実施の形態において、例えば、エアアクチュエータ19はエアモータとして説明されたが、この代わりに電動式あるいは油圧式のモータ等、既知の回転駆動機器が使用されても良く、この様に、上記実施の形態において、使用される構成要素は、既知の種々のタイプの機器、部品等により置換されても良い。
また、上記において記載した、あるいは添付図面に示した実施の形態において、小径小角度テーパ深孔振動加工装置1を作動及び制御するための気圧回路が図4に示されたが、これは一例に過ぎず、この回路に構成要素が追加されたりあるいは必要に応じて増減されても良く、該気圧回路は当業者がなし得る範囲で変更、修正されても良い。
上記の実施の形態は本発明の例であり、本発明は、該実施の形態により制限されるものではなく、請求項に記載される事項によってのみ規定されており、上記以外の実施の形態も実施可能である。
図1は本発明の第1の実施の形態の振動加工装置の、部分断面を含む図式的な正面図である。 図2は、図1の振動加工装置を汎用NC旋盤の装着した状態を示す、図1におけるA矢視図であり、部分的に断面で示す。 図3は図1の穴開け振動加工装置の構成部分である振動カムの外周部のカム曲線の説明図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態の振動加工装置の気圧回路図を示す。 図5は、小径小角度テーパ深孔振動加工装置1と背後クーラントの供給部5とを組合せて、エジェクターノズル加工に応用した本発明の第2の実施の形態の加工装置を示す。 図6は背後クーラント供給部5の構造図であり、図6(A)はその部分断面側面図であり、図6(B)は図6(A)における部分的な断面を含むB矢視図である。 図7は、第1の実施の形態の振動加工装置の、特には振動カムの外周溝の形状を示す立体図である。 図8は、従来技術におけるエジェクターノズルの加工方法についての説明図を示す。 図9は、本発明の第3の実施の形態の振動加工装置101の図解的立体図を示す。 図10は、第3の実施の形態の振動加工装置101の側断面図である。 図11は樹脂成型金型150の概要を示す側断面図である。 図12は、ゲートブッシュの全体形状の側断面図(A)及び注入部の詳細断面図(B)を示す。 図13は、複雑な形状の開口を有するゲートブッシュの第3の実施の形態の振動加工装置を使用した振動加工法による加工例を示しており、注入部付近の中心部において切断された状態を示す。
符号の説明
1,101 振動加工装置
2 工具
3 NC旋盤主軸部
4 加工物
5 背後クーラント供給部
6 回転ジョイント
7 加工物把持部
8 回転伝達部
11 フレーム
12 振動スピンドル
13,14 軸受け
15 エアーポケット
16 ホルダー
17 ローラー
18 回り止め
19 エアアクチュエータ
20,21 歯車
22 シャフト
23 振動カム
24 ローラー
25 カム曲線
27 把持部
70 斜板
71 ピン
72 アーム
73 スライドブロック
74 メタル
75 動作量変更ネジ
76 スティ

Claims (11)

  1. 振動加工装置(1,101)であって、
    構造であるフレーム(11)と、
    前記フレーム(11)に回転可能に保持されるシャフト(22)と、
    前記シャフト(22)を回転駆動するアクチュエータ(19)と、
    前記シャフト(22)に取り付けられていて且つ回転運動を揺動運動に変換する運動変換機構(23,24,70,81)と、
    加工工具(2)を把持するスピンドル(12)であって、前記フレーム(11)において、前記スピンドル(12)の軸方向に揺動可能に支持されるスピンドル(12)と、
    前記運動変換機構(23,24,70,81)の揺動運動を、前記スピンドル(12)がその軸方向に揺動するように伝達する伝達機構(16)と、
    を具備する振動加工装置において、
    前記運動変換機構(23,24,70,81)の揺動運動は、前記運動変換機構(23,24,70,81)が一回転する間に、変形サイン(正弦)曲線を描いており、
    前記運動変換機構(23,24,70,81)の揺動運動の描く変形サイン(正弦)曲線は、前記運動変換機構(23,24,70,81)の一回転において、前記高さが、下死点の位置から上死点の位置に向かって漸次増加し、前記上死点の位置から下死点の位置に向かって漸次減少しており、前記下死点の位置の附近の特定の回転角度範囲及び前記上死点の位置の附近の特定の回転角度範囲において、揺動の変位がない等速部分を有する、ことを特徴とする振動加工装置。
  2. 前記等速部分が形成される、前記下死点の位置の附近の特定の回転角度範囲及び前記上死点の位置の附近の特定の回転角度範囲は、下死点又は上死点の位置を中心に実質的に+−5〜15度の範囲であることを特徴とする請求項に記載の振動加工装置。
  3. 前記運動変換機構(23,24,70,81)の一回転である360度において、前記下死点の位置を0度とすると、前記上死点の位置は180度であることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動加工装置。
  4. 前記運動変換機構は、前記シャフト(22)に取り付けられたカム(23)と、ローラー(24)と、を具備しており、
    該カム(23)の有するカム面は、前記シャフト(22)と共に前記カム(23)が回転する際に、前記シャフト(22)の回転軸方向においてその高さが変化するように形成されており、
    前記ローラー(24)は前記カム面と係合するので、前記シャフト(22)が回転すると、前記ローラー(24)は揺動することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の振動加工装置。
  5. 前記運動変換機構は、前記シャフト(22)の軸線に対して傾斜するように前記シャフト(22)に取り付けられた斜板(70)と、一対のローラーガイド(81)と、を具備しており、
    前記一対のローラーガイド(81)は、前記斜板(70)の外周縁を隣接して挟むように配置されており、前記斜板(70)は回転する際に、前記一対のローラーガイド(81)の間を滑動するので、前記ローラーガイド(81)は揺動することと、更に
    前記ローラーガイド(81)は、前記伝達機構(16)に結合することと、
    を特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の振動加工装置。
  6. 前記斜板(70)の前記シャフト(22)に対する傾斜角度を変化させるための、斜板傾斜角度変更機構を更に具備することを特徴とする請求項に記載の振動加工装置。
  7. 前記斜板傾斜変更機構は、
    前記斜板(70)を前記シャフト(22)に連結させるピン(71)であって、前記ピン(71)を中心として前記斜板(70)が回転可能なピン(71)と、
    前記シャフト(22)に沿って移動可能なスライドブロック(73)と、
    前記斜板(70)と前記スライドブロック(73)を連結するアーム(72)と、更に
    前記スライドブロック(73)を前記シャフト(22)に沿って移動させることができる駆動機構(75)と、
    を具備することを特徴とする請求項に記載の振動加工装置。
  8. 前記駆動機構は、ステッピングモータ、サーボモータ、空圧又は油圧アクチュエータである、駆動機器を具備して、前記加工工具(2)の振動の振幅を最適化するように自動制御されることを特徴とする請求項に記載の振動加工装置。
  9. 小径小角度テーパ深孔加工に使用されることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の振動加工装置。
  10. 前記小径小角度テーパ深孔のテーパは1度近傍であることを特徴とする請求項に記載の振動加工装置。
  11. 該振動加工装置(1)が、穴開け加工装置(100)に取り付けられており、前記穴開け加工装置(100)は回転する主軸(3)を具備しており、前記主軸(3)に設置された加工物(4)を回転させながら、前記振動加工装置(1)に取り付けられた前記加工工具(2)を振動させて孔加工を行うことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の振動加工装置。
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