JP4539499B2 - 振動加工装置及び振動加工方法 - Google Patents
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Description
本形態によれば、食付き防止に効果的な変形サイン(正弦)曲線の形状を更により具体化する。
本形態によれば、食付き防止に効果的な変形サイン(正弦)曲線の形状をより具体化する。
本形態によれば、運動変換機構の構成をより具体化する。
本形態によれば、運動変換機構の別の具体的な構成を開示する。
本形態によれば、斜板の傾斜角度を変更可能であることにより、加工中においても加工工具の振動の振幅を変更、調整可能であり、最適な加工条件を、より容易に設定できる。
本形態によれば、斜板傾斜変更機構の構成をより具体化する。
本形態によれば、斜板傾斜変更機構を自動制御することにより、加工条件を最適化できる。
本形態によれば、本発明の用途をより具体化する。
本形態によれば、本発明の振動加工装置を使用することが有効な加工をより具体化する。
本形態によれば、振動加工装置に設置された工具自体は回転せず前後に振動し、加工される加工物が回転することにより深孔を加工するため、芯のずれない小径小角度テーパ深孔を加工することができる。
接続口28より流入した高圧クーラントは切換弁32が開状態で且つ、切換弁34が閉状態の時にボディ31の流通口を通りジョイント30、回転ジョイント6を介して汎用NC旋盤等の主軸内部を通り加工物4の背後に供給される。供給されたクーラントは、小径小角度テーパ深孔振動加工装置1のテーパ加工の際に、冷却・潤滑液として作用して加工効率を向上させる。回転ジョイント6は、回転する旋盤等の主軸部と、静止した背後クーラント供給部5とを流体接続しており、主軸部側は回転し供給部5側は回転しないスイベル形態を有する。
小径小角度テーパ深孔振動加工装置1と背後クーラント供給部5とを組合せて、エジェクターノズル加工装置に応用した穴開け加工装置100を図5に示す。小径小角度テーパ深孔加工装置1は、汎用NC旋盤のXスライド10上に取り付けられ、テーパ形状の工具2は振動スピンドル12の前部に設けられた把持部27に固定される。汎用NC旋盤等の主軸部3の加工物把持部7には加工物4を固定する。主軸部3の回転伝達部8に回転ジョイント6で接続するように、背後クーラント供給部5は汎用NC旋盤等の主軸部3に固定される。加工にあたっては、中央に下穴加工された加工物4を汎用NC旋盤等の主軸部3の把持部7に所定寸法に把持させる。背後クーラント供給部5の切換弁32を開、切換弁34を閉状態にしてクーラントを供給した後、主軸を所定回転数で回転させる。Xスライド10を移動させ加工物4と加工工具2の中心を一致させる。この状態でZスライド9を作動させて所定位置まで移動することにより、クーラントを供給しながら加工物4を小径小角度テーパ深孔振動加工装置1により加工することにて短時間で小径小角度テーパ深孔加工が可能となる。
また、図10に示す側断面図により、シャフト22と、斜板70と、ピン71と、アーム72と、スライドブロック73と、メタル74及びスティ76と、動作量変更ネジ75とを具備する構成がより明確に示されており、上記したそれらの作動についても図10から良く分かる。
本発明の第1の実施の形態の振動加工装置により以下の効果が期待できる。
・小径小角度テーパ深孔加工の加工能率を向上させるため、テーパ形状の切削工具の食付き現象に着目し、この食付きを防止するため、切削工具の刃先負荷が低減するように工具に低周波数且つ高振幅の振動を与えると共に、振動波形を変形サイン(正弦)曲線を用い食付き防止を図る。
・エジェクターノズル等の小径小角度テーパ深孔加工において、1°近傍のテーパ加工を短時間で高精度に加工することができる。
・振動加工装置に設置された工具自体は、一種のカッターであってそれ自体は回転せず前後に振動し、加工される加工物が回転することにより深孔を加工するため、芯のずれない小径小角度テーパ深孔を加工することができる。
・切削時の冷却及び潤滑のために加工物背後よりクーラントを加圧供給することと共に、下穴加工時において切屑の混入したクーラントの排出を向上させることにより、加工能率を向上させることができる。
・傾斜角度を変更可能な斜板を具備する構成であることにより、斜板を交換しないで加工工具の振幅を最適値に容易に調整可能であり、且つ加工中に振幅を調整可能である。
・加工中に振動の振幅を調整可能であるので、動作量変更ネジに自動制御可能なアクチュエータを取り付けることにより、自動制御で最適加工条件に設定できる。
・例えば、樹脂成型金型用のゲートブッシュのような複雑且つ精密な開口を有する製品の加工において、従来の加工法に比べて、加工時間が10分の1程度に短縮ができ、加工工具は繰り返し使用可能であり、更に加工面はより良好であり、樹脂噴出時等の抵抗も低減できる。
また、上記において記載した、あるいは添付図面に示した実施の形態において、例えば、エアアクチュエータ19はエアモータとして説明されたが、この代わりに電動式あるいは油圧式のモータ等、既知の回転駆動機器が使用されても良く、この様に、上記実施の形態において、使用される構成要素は、既知の種々のタイプの機器、部品等により置換されても良い。
2 工具
3 NC旋盤主軸部
4 加工物
5 背後クーラント供給部
6 回転ジョイント
7 加工物把持部
8 回転伝達部
11 フレーム
12 振動スピンドル
13,14 軸受け
15 エアーポケット
16 ホルダー
17 ローラー
18 回り止め
19 エアアクチュエータ
20,21 歯車
22 シャフト
23 振動カム
24 ローラー
25 カム曲線
27 把持部
70 斜板
71 ピン
72 アーム
73 スライドブロック
74 メタル
75 動作量変更ネジ
76 スティ
Claims (11)
- 振動加工装置(1,101)であって、
構造であるフレーム(11)と、
前記フレーム(11)に回転可能に保持されるシャフト(22)と、
前記シャフト(22)を回転駆動するアクチュエータ(19)と、
前記シャフト(22)に取り付けられていて且つ回転運動を揺動運動に変換する運動変換機構(23,24,70,81)と、
加工工具(2)を把持するスピンドル(12)であって、前記フレーム(11)において、前記スピンドル(12)の軸方向に揺動可能に支持されるスピンドル(12)と、
前記運動変換機構(23,24,70,81)の揺動運動を、前記スピンドル(12)がその軸方向に揺動するように伝達する伝達機構(16)と、
を具備する振動加工装置において、
前記運動変換機構(23,24,70,81)の揺動運動は、前記運動変換機構(23,24,70,81)が一回転する間に、変形サイン(正弦)曲線を描いており、
前記運動変換機構(23,24,70,81)の揺動運動の描く変形サイン(正弦)曲線は、前記運動変換機構(23,24,70,81)の一回転において、前記高さが、下死点の位置から上死点の位置に向かって漸次増加し、前記上死点の位置から下死点の位置に向かって漸次減少しており、前記下死点の位置の附近の特定の回転角度範囲及び前記上死点の位置の附近の特定の回転角度範囲において、揺動の変位がない等速部分を有する、ことを特徴とする振動加工装置。 - 前記等速部分が形成される、前記下死点の位置の附近の特定の回転角度範囲及び前記上死点の位置の附近の特定の回転角度範囲は、下死点又は上死点の位置を中心に実質的に+−5〜15度の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の振動加工装置。
- 前記運動変換機構(23,24,70,81)の一回転である360度において、前記下死点の位置を0度とすると、前記上死点の位置は180度であることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動加工装置。
- 前記運動変換機構は、前記シャフト(22)に取り付けられたカム(23)と、ローラー(24)と、を具備しており、
該カム(23)の有するカム面は、前記シャフト(22)と共に前記カム(23)が回転する際に、前記シャフト(22)の回転軸方向においてその高さが変化するように形成されており、
前記ローラー(24)は前記カム面と係合するので、前記シャフト(22)が回転すると、前記ローラー(24)は揺動することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の振動加工装置。 - 前記運動変換機構は、前記シャフト(22)の軸線に対して傾斜するように前記シャフト(22)に取り付けられた斜板(70)と、一対のローラーガイド(81)と、を具備しており、
前記一対のローラーガイド(81)は、前記斜板(70)の外周縁を隣接して挟むように配置されており、前記斜板(70)は回転する際に、前記一対のローラーガイド(81)の間を滑動するので、前記ローラーガイド(81)は揺動することと、更に
前記ローラーガイド(81)は、前記伝達機構(16)に結合することと、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の振動加工装置。 - 前記斜板(70)の前記シャフト(22)に対する傾斜角度を変化させるための、斜板傾斜角度変更機構を更に具備することを特徴とする請求項5に記載の振動加工装置。
- 前記斜板傾斜変更機構は、
前記斜板(70)を前記シャフト(22)に連結させるピン(71)であって、前記ピン(71)を中心として前記斜板(70)が回転可能なピン(71)と、
前記シャフト(22)に沿って移動可能なスライドブロック(73)と、
前記斜板(70)と前記スライドブロック(73)を連結するアーム(72)と、更に
前記スライドブロック(73)を前記シャフト(22)に沿って移動させることができる駆動機構(75)と、
を具備することを特徴とする請求項6に記載の振動加工装置。 - 前記駆動機構は、ステッピングモータ、サーボモータ、空圧又は油圧アクチュエータである、駆動機器を具備して、前記加工工具(2)の振動の振幅を最適化するように自動制御されることを特徴とする請求項7に記載の振動加工装置。
- 小径小角度テーパ深孔加工に使用されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の振動加工装置。
- 前記小径小角度テーパ深孔のテーパは1度近傍であることを特徴とする請求項9に記載の振動加工装置。
- 該振動加工装置(1)が、穴開け加工装置(100)に取り付けられており、前記穴開け加工装置(100)は回転する主軸(3)を具備しており、前記主軸(3)に設置された加工物(4)を回転させながら、前記振動加工装置(1)に取り付けられた前記加工工具(2)を振動させて孔加工を行うことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の振動加工装置。
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