JP4539404B2 - ステアリングホイール用エアバッグ装置 - Google Patents

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本発明は、折り畳まれて収納されたエアバッグが、初期膨張時の運転者側への不要な突出を抑えて、展開膨張する構成のステアリングホイール用エアバッグ装置に関する。
従来、ステアリングホイール用エアバッグ装置では、エアバッグ本体内に、エアバッグ本体内への膨張用ガスの流入方向を規制するように、整流用部材を配設させたエアバッグを使用していた。このエアバッグでは、整流用部材が、エアバッグ本体の初期膨張時において、運転者側壁部のガス流入口と対向する対向壁部と、ガス流入口周縁部位と、の離隔距離を規制するように、エアバッグ本体における車体側壁部のガス流入口周縁と運転者側壁部とを連結して、車体側壁部のガス流入口周縁と結合される車体側結合部と、運転者側壁部と結合される運転者側結合部と、を備える構成とされて、車体側結合部と運転者側結合部との間の部位であって、ガス流入口を中心として点対称となる2箇所に位置したガス流出用開口を連結するように配設される2つの破断予定部を、エアバッグ本体の膨張完了前に破断させることにより、車体側結合部と運転者側結合部との間の部位を分断させて、対向壁部とガス流入口との離隔距離の規制を解除するとともに、エアバッグ本体内への膨張ガスの流れの規制を解除する構成であった(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−170797公報
しかし、従来のステアリングホイール用エアバッグ装置では、運転者がステアリングホイールに近接した状態でエアバッグが展開膨張する際、破断予定部の破断後に、運転者側に向かって突出する運転者側壁部の対向壁部の移動方向が、前方移動する運転者の頭部の移動方向と、同一軸上となり、さらに、対向壁部が、その移動方向と直交する方向に広く広がった平面的な状態で移動すれば、対向壁部が運転者の頭部と干渉する際の、頭部への押圧力が大きくなることから、この点に、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、ステアリングホイールに運転者が近接した状態において、エアバッグを、運転者の頭部への押圧力を低減させた状態で展開膨張させることが可能なステアリングホイール用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るステアリングホイール用エアバッグ装置は、膨張用ガスを流入させるためのガス流入口を有するとともに、折り畳まれて収納されるエアバッグ、を備えて構成され、
エアバッグが、
ガス流入口を備えた車体側壁部と、ガス流入口と対向する運転者側壁部と、の周縁相互を結合させて形成されるエアバッグ本体と、
エアバッグ本体内に配設されて、エアバッグ本体内への膨張用ガスの流入方向を規制するための可撓性を有した整流用部材と、
を備える構成とされ、
整流用部材が、
エアバッグ本体の初期膨張時において、運転者側壁部のガス流入口と対向する対向壁部と、車体側壁部におけるガス流入口周縁部位と、の離隔距離を、エアバッグの膨張完了時より短い距離で規制するように、車体側壁部のガス流入口周縁と運転者側壁部とを連結して、車体側壁部のガス流入口周縁と結合される車体側結合部と、運転者側壁部と結合される運転者側結合部と、を備えるとともに、
車体側結合部と運転者側結合部との間の部位に、
ガス流入口を中心として点対称となる2箇所に配置されて、エアバッグ本体内への膨張用ガスの流出方向を規制するガス流出用開口と、
ガス流出用開口間を連結するように、ガス流入口を中心として点対称となる2箇所に配置される一対の破断予定部と、
を、配設させた構成とされ、
一対の破断予定部が、エアバッグ本体の初期膨張後の膨張完了前に破断されて、整流用部材における車体側結合部と運転者側結合部との間の部位を分断させることにより、対向壁部とガス流入口周縁部位との離隔距離の規制を解除し、膨張完了時の形状までエアバッグ本体を膨張させる構成とされるステアリングホイール用エアバッグ装置において、
ガス流出用開口が、車両搭載時におけるガス流入口の前後両側となる位置に、配置され、
一対の破断予定部が、それぞれ、車両搭載時におけるガス流入口の左右両側となる位置において、前後方向に沿うように、配設されるとともに、断続的に形成されるスリット状とされて、後端側に配置されるスリットとガス流出用開口との間の距離を、前端側に配置されるスリットとガス流出用開口との間の距離よりも、小さくして、後端側から破断を開始するように構成され、
一方の破断予定部が、後端側に配置されるスリットとガス流出用開口との間の距離を、他方の破断予定部における後端側に配置されるスリットとガス流出用開口との間の距離よりも、小さくして、他方の破断予定部よりも、破断を先に完了させるように、構成されていることを特徴とする。
本発明のステアリングホイール用エアバッグ装置では、エアバッグの展開膨張時において、破断予定部の破断時に、まず、一方の破断予定部が破断を完了させ、その後、他方の破断予定部が破断を完了させることにより、運転者側結合部と車体側結合部との間の部位が分断されて、対向壁部とガス流入口周縁部位との離隔距離の規制が解除されることとなる。すなわち、本発明のステアリングホイール用エアバッグ装置では、対向壁部における先に破断を完了させた破断予定部側の部位が、運転者側にある程度突出した状態で、他方の破断予定部が破断を完了させて、対向壁部が、ガス流入口周縁部位との離隔距離の規制を解除されて、運転者側に突出するように、膨張することとなる。そのため、エアバッグが初期膨張状態を経た後には、対向壁部が、エアバッグの突出方向に対して、常に一方に傾斜した状態で、突出することとなる。換言すれば、本発明のステアリングホイール用エアバッグ装置では、エアバッグの初期膨張から膨張完了形状に移行する際、運転者側壁部の対向壁部が、移動方向を前方移動する運転者の頭部の移動方向と交差させるように、移動して傾斜し、そして、運転者側に向かって突出することとなる。そのため、運転者がステアリングホイールに近接した状態でエアバッグが展開膨張する場合に、対向壁部は、運転者の頭部と干渉しても、運転者の頭部を、一方側の破断予定部側から他方の破断予定部の配置方向側に逃がすような動作をすることとなって、運転者の頭部への押圧力を抑えた状態で、エアバッグを膨張させることができる。
したがって、本発明のステアリングホイール用エアバッグ装置では、ステアリングホイールに運転者が近接した状態において、エアバッグを、運転者への押圧力を低減させた状態で展開膨張させることができる。
また、本発明のステアリングホイール用エアバッグ装置では、エアバッグの膨張初期から膨張途中において、エアバッグ本体内に配設される整流用部材により、流れをガス流入口を中心として点対称となる2方向に規制された状態で、エアバッグ本体内に膨張用ガスが流入することとなり、エアバッグ本体は、膨張初期において、まず、膨張用ガスの流れ方向に沿って幅広く膨張して、対向壁部の運転者側への不要な突出が、抑えられることとなる。このとき、膨張用ガスは、対向壁部(運転者側壁部)をガス流入口から離すように押す方向ではなく、運転者側壁部に沿う方向に沿って、エアバッグ本体内に流入することから、エアバッグ本体は、薄い状態を維持しつつ、整流用部材におけるガス流出用開口の開口面と略直交する方向に沿って、広く展開することとなり、その後、破断予定部を破断させることにより、対向壁部とガス流入口周縁部位との離隔距離の規制が解除されて、厚さ寸法を増すように膨張を完了させることとなる。すなわち、本発明のステアリングホイール用エアバッグ装置では、エアバッグの膨張初期において、運転者側壁部(対向壁部)と車体側壁部(ガス流入口周縁部位)との離隔距離を規制させて、運転者側への突出を抑えられた薄い状態で、エアバッグ本体を迅速に広く展開させることができ、その後、運転者側壁部と車体側壁部との離隔距離の規制が解除されて、厚さ寸法を増すようにクッション性よく膨張を完了させることができることから、仮に運転者がステアリングホイールに接近していても、エアバッグを、運転者とステアリングホイールとの間の狭い隙間に迅速に侵入させることができ、その後、厚く膨張を完了させたエアバッグにより、運転者をクッション性よく保護することができる。
さらに、本発明のステアリングホイール用エアバッグ装置では、一対の破断予定部を、それぞれ、車両搭載時におけるガス流入口の左右両側となる位置において、略前後方向に沿うように、配設させていることから、破断予定部の破断後に、運転者側壁部が、左右方向に沿って傾斜するように配設されることとなる。そのため、チルト機構を使用してステアリングホイールの前後方向の角度を変更した状態で使用している場合にも、破断予定部を、車両搭載時におけるガス流入口の前後両側に配設させる場合、すなわち、破断予定部が破断した後の運転者側壁部における対向壁部を、前後方向に沿って傾斜するように配設させる場合と比較して、ステアリングホイールの角度の影響を受け難く、運転者を強く押圧するように膨張することを抑えることができ
さらにまた、本発明のステアリングホイール用エアバッグ装置では、一対の破断予定部を、それぞれ、後端側に、破断開始の始点を配設させていることから、運転者の腹部と近接するステアリングホイールのリング部の後部側の部位を覆うエアバッグ本体自体の後部側の部位を、先行して厚く膨張させることができ
さらにまた、本発明のステアリングホイール用エアバッグ装置において、
エアバッグを、
車体側壁部と運転者側壁部とを重ねて平らに展開した後、エアバッグの左右両縁側の部位を、ガス流入口側に接近させるように、前後方向に沿う折目を付けて折り畳む第1段階と、
第1段階により折り畳まれたエアバッグにおける前後両縁側の部位を、ガス流入口側に接近させるように、左右方向に沿う折目を付けて折り畳む第2段階と、
の少なくとも二段階を経て、折り畳んで収納させる構成とし、
第1段階において、エアバッグのガス流入口の左右両側の部位を、それぞれ、縁部をガス流入口側に接近させるように折り畳んで2つの折塊部位を形成し、一方の折塊部位を、ガス流入口上に載せるように配設させ、さらに、この一方の折塊部位の上部側に、他方の折塊部位を載せるようにして、前後方向に沿った長尺状として折り畳む構成とし、
ガス流入口の左右における他方の折塊部位側に、破断を先に完了させる一方の破断予定部を配設させる構成とすることが好ましい。
このように折り畳んだエアバッグを使用したステアリングホイール用エアバッグ装置では、上部側に配設される折塊部位側の破断予定部が、先に破断されることから、この破断予定部が、折塊部位の折りの影響を受けることなく、迅速に破断されることとなる。そして、下部側に配設される折塊部位は、上部側に配設される折塊部位の展開後に、折りを解消するように展開を開始することから、下部側の折塊部位側に配設される破断予定部が、折塊部位の展開の影響を受けて、若干、完了時間を遅らせるように、破断を完了させることとなる。そのため、破断予定部の破断完了時間に一層時間差を設けることができ、また、先に破断を完了させた破断予定部側の部位は、対向壁部から対向壁部周縁の周縁部位にかけて大きく運転者側に突出させることが可能となることから、対向壁部全体が、車体側壁部との結合を解除されて運転者側に突出する際に、大きく傾斜した状態で、エアバッグ毎に安定して、運転者側に突出させることができる。
さらにまた、上記構成のステアリングホイール用エアバッグ装置において、整流用部材を、経糸と緯糸とを織って形成した織布から構成し、一対の破断予定部を、それぞれ、経糸若しくは緯糸の一方に略沿わせるようにして、配設させる構成とすれば、破断時に、経糸若しくは緯糸の一方の糸のみを、順に、破断させることとなり、円滑に破断させることができて、好ましい。
さらにまた、上記構成のステアリングホイール用エアバッグ装置において、一対の破断予定部を、それぞれ、各ガス流出用開口の相互の対向方向と直交する方向側の端部に配置された頂部相互を連結するように、直線状に配設させる構成とすれば、破断予定部の端部がガス流出用開口の頂部から構成されることから、破断開始時における応力集中が生じやすくなって、破断予定部を円滑に破断させることができるとともに、破断予定部の破断するラインを安定させることができて、破断予定部の破断開始のタイミングや、破断形状等を、エアバッグ毎で安定させることができて、好ましい。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、実施形態における前後・上下・左右方向は、特に断らない限り、車両に搭載させたステアリングホイールWの直進操舵時を基準とするものであり、ステアリングホイールWを組み付けるステアリングシャフトSS(図14参照)の軸方向に沿った上下を上下方向とし、ステアリングシャフトSSの軸直交方向である車両の前後を前後方向とし、ステアリングシャフトSSの軸直交方向である車両の左右を左右方向として、前後・上下・左右を示すものである。
実施形態のステアリングホイール用エアバッグ装置Mは、図1・2に示すように、ステアリングホイールWの中央のボス部Bにおける上部に配置される構成である。ステアリングホイールWは、操舵時に把持する略円環状のリング部Rと、中央に配置されてステアリングシャフトSS(図14参照)に連結されるボス部Bと、ボス部Bとリング部Rとを連結する4本のスポーク部Sと、を備えて構成されている。また、ステアリングホイールWは、構成部品上では、エアバッグ装置Mとステアリングホイール本体1とを備える構成である。
ステアリングホイール本体1は、リング部R・ボス部B・スポーク部Sの各部を連結するように配置されるアルミニウム合金等からなる芯金2と、リング部Rとリング部R側の各スポーク部Sとの芯金2を被覆する合成樹脂製の被覆層3と、ボス部Bの下部に配設される合成樹脂製のロアカバー4と、を備えて構成されている。
エアバッグ装置Mは、図2に示すように、折り畳まれたエアバッグ19と、エアバッグ19に膨張用ガスを供給するインフレーター8と、折り畳まれたエアバッグ19を覆ってエアバッグ19とインフレーター8とを保持するケース10と、を備えて構成されている。
インフレーター8は、上部に膨張用ガスを吐出するガス吐出口8bを備えた略円柱状の本体8aと、本体8aの外周面から突出して配置される略四角板状のフランジ部8cと、を備えて構成されている。フランジ部8cには、後述するリテーナ6から突出するボルト6aを挿通させるための挿通孔8dが、形成されている。
リテーナ6は、略四角環状の板金製として、四隅に、下方へ突出するボルト6aを備えて構成されている。このリテーナ6は、ボルト6aを、エアバッグ19の後述するガス流入口22の周縁や後述するバッグホルダ11を経て、インフレーター8のフランジ部8cから突出させて、ナット7止めすることにより、エアバッグ19を、ケース10のバッグホルダ11に取り付けている。
ケース10は、板金製のバッグホルダ11と、エアバッグカバーとしての合成樹脂製のパッド15と、から構成されている。
バッグホルダ11は、上方を開口させた略直方体形状のホルダプレート12と、ホルダプレート12と協働してパッド15を挟持するバックアッププレート13と、から構成されている。各プレート12・13には、インフレーター8の本体8aを下方から挿入させる挿入孔12a・13aと、挿入孔12a・13aの周囲に配置されてリテーナ6の各ボルト6aを挿通させる取付孔12b・13bと、を備えて構成されている。また、バックアッププレート13は、ステアリングホイール本体1の芯金2に接続される図示しないブラケットを備えている。
パッド15は、ボス部Bの上部を覆う蓋体部16と、蓋体部16の周縁の下面から略四角筒形状に下方へ突出する側壁部17と、を備えて構成されている。蓋体部16は、側壁部17に囲まれた部位に、エアバッグ19の膨張時、ステアリングホイールWの前後方向側へ開く2つの扉部(図符号省略)を備えて構成され、それらの扉部の周囲には、エアバッグ19に押されて破断して、扉部を円滑に開かせる薄肉の破断予定部(図符号省略)が形成されている。側壁部17は、バッグホルダ11を構成するホルダプレート12とバックアッププレート13とで、下端付近を挟持されて、バッグホルダ11に保持されている。
なお、折り畳まれたエアバッグ19は、実施形態の場合、下面側がバッグホルダ11のホルダプレート12とインフレーター8の本体8aとで規制され、上面側がパッド15の蓋体部16と側壁部17とで規制されることとなる。
エアバッグ19は、図3〜6に示すように、膨張用ガスを流入させて膨張する袋状のエアバッグ本体20と、エアバッグ本体20内への膨張用ガスの流入方向を規制するための整流用部材としての整流布32と、を備えて構成されている。
エアバッグ本体20は、ポリアミド糸やポリエステル糸等からなる可撓性を有した織布から形成されて、膨張完了時にステアリングホイールW側に配設されるとともにガス流入口22を備えた車体側壁部21と、ガス流入口22と対向して配置されて膨張完了時に運転者側に配設される運転者側壁部25と、を備えている。
ガス流入口22は、インフレーター8の本体8aを下方から挿入させて、インフレーター8のガス吐出口8bから吐出される膨張用ガスを、エアバッグ19内に流入させるための部位である。また、ガス流入口22の周縁23には、リテーナ6に形成されたボルト6aを挿通させる取付穴24が、4個形成されている。なお、車両搭載時において、エアバッグ19におけるガス流入口22の周縁とインフレーター8のフランジ部8cとの間には、バッグホルダ11が配設されるが、図5・6・10〜13では、バッグホルダ11は、省略されている。
エアバッグ本体20は、図3〜7に示すように、車体側壁部21を構成して、ガス流入口22を構成する円形の開口27aを中心に配設させた円形状の車体側基布27と、運転者側壁部25を構成する円形の運転者側基布28と、ガス流入口22の周縁において車体側基布27に縫着される補強布29と、から構成されている。車体側基布27における開口27aの周縁には、取付穴24を構成する4つの取付穴27bが、形成されている。また、車体側基布27には、図4に示すように、エアバッグ本体20の膨張時に開いてベントホールを構成するスリット27cが、形成されている。
補強布29は、中央付近にガス流入口22に対応した円形の開口30aを配設させた略円環状の本体部30と、本体部30の周縁から突設されて整流布32の後述するテザー部42に連結される2本の帯状の延設部31・31と、から構成されている。本体部30における開口30aの周縁には、取付穴24に対応した位置に、取付穴30bが、形成されている。延設部31・31は、本体部30の中心より後方側となる部位から斜め後方に突出するように形成されて、実施形態の場合、開口30aの中心を通るように前後方向に沿って配設される線L1を中心とした線対称となる位置であって、それぞれ、中心線L1に対する傾斜角度θ1を、45゜とするように、形成されている(図4参照)。なお、図面では省略されているが、ガス流入口22の周縁には、ガス流入口22周縁の強度を補強するために、補強布29の本体部30と同一形状の補強布が、インフレーター8の出力に応じて、複数枚配設されている。
整流用部材としての整流布32は、エアバッグ本体20と同様に、ポリアミド糸やポリエステル糸等からなる可撓性を有した織布から構成されている。実施形態の場合、整流布32は、基布を、経糸VTを前後方向に沿わせ、緯糸HTを左右方向に沿わせるように裁断した形状としている。整流布32は、略円板状の整流布本体33と、整流布本体33の周縁から延設される2本の帯状のテザー部42・42と、から構成されている。
整流布本体33は、エアバッグ本体20のガス流入口22に連通する開口33aを備えるとともに、開口33aの周縁に、リテーナ6の各ボルト6aを挿通させる4個の取付穴33bを備えている。開口33aには、下方から、インフレーター8の本体8aが挿入されることとなる。そして、実施形態の場合、整流布本体33は、開口33aを、中心C1より前方側となる位置に、配設させた構成とされている。すなわち、実施形態の整流布本体33は、中心C1を、ガス流入口22の中心と一致して配設される開口33aの中心C2よりも、後方に位置させた構成とされている。
また、整流布本体33は、車体側壁部21のガス流入口22の周縁と結合される車体側結合部34と、運転者側壁部25に結合される運転者側結合部35と、を備えて構成されている。すなわち、整流布本体33は、エアバッグ本体20の膨張初期において、運転者側壁部25のガス流入口22と対向する対向壁部26と、車体側壁部21におけるガス流入口22の周縁部位23と、の離隔距離を、エアバッグ19の膨張完了時より短い距離で規制する規制部材としての役割も果たすもので、車体側結合部34と運転者側結合部35とにより、車体側壁部21におけるガス流入口22の周縁の部位23と、運転者側壁部25の対向壁部26と、を連結している構成である。車体側結合部34は、実施形態の場合、開口33a周縁の全周の部位から構成されるもので、開口33a周縁の全周が、リテーナ6に押えられて、車体側壁部21に結合されることとなる。運転者側結合部35は、実施形態の場合、開口33aと連通しているガス流入口22を囲む円環状の縫合部位46により、形成されている。縫合部位46は、開口33aと同心円状に構成されるとともに、車体側結合部34の外周側に配設されるもので、整流布本体33を、縫合糸49を用いて運転者側壁部25に縫合して、形成されている。そして、運転者側壁部25における縫合部位46で囲まれた部位が、対向壁部26を構成することとなる。また、縫合部位46の外周側には、前端側の部位を除いて縫合部位46に沿うように、補強部46aが、近接して配設されている。
さらに、実施形態の場合、整流布本体33は、縫合部位46の外周側となる外周縁近傍を、全周にわたって、縫合糸49を用いて、運転者側壁部24に縫着させた構成とされている。実施形態のエアバッグ19では、整流布本体32は、中心C1を、ガス流入口22の中心と一致して配設される開口32aの中心C2よりも、後方に位置させて構成されていることから、整流布本体33の外周縁近傍に配設される縫合部位47も、中心を、運転者側壁部25の中心よりも後方側にオフセットさせた状態で、配設されることとなる。なお、この縫合部位47は、エアバッグ19の膨張完了時における後述するテザー44の運転者側壁部25との結合部位を構成する部位である。
また、整流布本体33における車体側結合部34と運転者側結合部35との間の部位には、インフレーター8から吐出された膨張用ガスをエアバッグ本体20内に流出させるガス流出用開口36が、ガス流入口22(開口33a)を中心として点対称となる2箇所に、配設されている。実施形態の場合、ガス流出用開口36は、ガス流入口22(開口33a)の前後両側に配設されて、ガス流入口22から流入した膨張用ガスを、エアバッグ本体20内に、略前後方向に沿って流出可能に、構成されている。各ガス流出用開口36は、開口33aに沿って長方形を湾曲させたような形状に開口しており、左右方向側の縁部における開口33aから離れた側となる前後方向側の角部36aを、略1/4円弧状とし、この左右縁側の部位における開口33a側の角部36bを、応力集中が生じやすいように鋭角状として、頂部36bを形成するように、構成されている。また、各ガス流出用開口36は、左右方向の開口幅寸法を、開口33aの内径寸法より大きくするように、構成されている。
そして、各ガス流出用開口36・36間には、ガス流入口22(開口33a)を中心として点対称となる2箇所に、一対の破断予定部38A・38Bが、それぞれ、各ガス流出用開口36・36間を連結するように、配設されている。各破断予定部38A・38Bは、ガス流入口22(開口33a)の左右両側に配設されるもので、それぞれ、各ガス流出用開口36における左右方向側の縁部の略延長線上となる位置において、頂部36b相互を連結するように、前後方向に略沿って、形成されている。実施形態の場合、各破断予定部38A・38Bは、それぞれ前後方向に沿って配設されるとともに、断続的に形成される複数のスリット39から、構成されている。そして、各スリット39は、経糸VTを前後方向に沿わせ、緯糸HTを左右方向に沿わせるように裁断して、形成される整流布本体33の経糸VTに略沿うようにして、形成されている。
そして、実施形態の場合、各破断予定部38A・38Bは、後端38b側の頂部36bbを破断開始の始点とするとともに、開口33aの右側に配設される破断予定部38Aが、左側に配設される破断予定部38Bよりも、先に破断を完了させるように、構成されている。具体的には、各破断予定部38A・38Bを構成するスリット39の長さと、スリット39・39間、あるいは、スリット39と頂部36b(36bb・36ba)との間の距離と、により、各破断予定部38A・38Bの破断開始の始点や破断速度が、設定されることとなる。
実施形態の場合、各破断予定部38A・38Bには、それぞれ、スリット39が3本ずつ配設されているが、先に破断を完了させる破断予定部38Aは、図8に示すごとく、全てのスリット39A・39B・39Cの長さ寸法を、破断予定部38Bのスリット39D・39E・39Fの長さ寸法よりも、大きく設定されている。また、破断予定部38Aにおいて、後端38b側の頂部36bbとスリット39Aとの間の距離t1は、前端38a側の頂部36bfとスリット39Cとの間の距離t2よりも、小さく設定されている(図8参照)。同様に、破断予定部38Bにおいても、後端38b側の頂部36bbとスリット39Dとの間の距離t3は、前端38a側の頂部36bfとスリット39Fとの間の距離t4よりも、小さく設定されている(図8参照)。そのため、破断予定部38A・38Bは、ともに、後端38b側の頂部36bbを破断開始の始点として、後端38b側から破断を開始することとなる。また、破断予定部38Aにおける後端38b側の頂部36bbとスリット39Aとの間の距離t1は、破断予定部38Bにおける後端38b側の頂部36bbとスリット39Dとの間の距離t3よりも、小さく設定されている。そのため、破断予定部38Aが、破断予定部38Bよりも先に破断を開始させることとなり、さらに、破断予定部38Aを構成する各スリット39A・39B・39Cは、破断予定部38Bを構成する各スリット39D・39E・39Fよりも、長さ寸法を大きく形成されていることから、破断予定部38Aは、破断予定部38Bよりも確実に先に破断を完了させることができる。
実施形態の場合、各スリット39A・39C・39D・39Fと各頂部36bf・36bbとの距離t1〜t4は、具体的には、2t1=t2=t3であって、t4=3t3の関係を満たすように、設定されている。すなわち、実施形態のエアバッグ19では、破断予定部38Aにおけるスリット39Cと頂部36bfとの間の距離t2と、破断予定部38Bにおけるスリット39Dと頂部36bbとの間の距離t3と、が略同一に設定されていることから、破断予定部38Aが、後端38b側の頂部36bbを始点として、破断を開始させた後に、破断予定部38Aの前端38a側と、破断予定部38Bの後端38b側と、が、略同時に破断し、その後、距離t3を大きく設定されている破断予定部38Bの前端38a側の部位(スリット39Dと頂部36bbとの間の部位)が最後に破断して、破断予定部38Bが破断を完了させることとなる。
なお、この各スリット39A・39C・39D・39Fと各頂部36bf・36bbとの距離t1〜t4は、破断予定部38Aの後端38b側が最初に破断を開始し、破断予定部38Bの前端38a側が最後に破断を完了させる構成であれば、実施形態に限られるものではなく、例えば、各距離t1〜t4を、t1>t2>t3>t4となるように設定して、破断予定部38Aが破断を完了させた後、破断予定部38Bが破断を開始する構成としてもよく、あるいは、t1>t3>t2>t4となるように設定して、破断予定部38Aが前端38a側の破断を完了する前に破断予定部38Bの後端38b側が破断を開始する構成としてもよい。
実施形態の場合、破断予定部38A・38Bは、エアバッグ本体20の内圧が所定圧力(10〜20kPa)に到達した際に、破断される構成であり、破断時に、整流布本体32における乗員側結合部34と運転者側結合部35とが分断され、対向壁部26とガス流入口22の周縁部位23との離隔距離の規制が解除されることとなって、運転者側壁部25と車体側壁部21との連結状態が解除されることとなる。なお、実施形態の場合、整流布本体33に形成される開口33a、取付穴33b、ガス流出用開口36、及び、スリット39は、基布をレーザーカットして、形成されている。
テザー部42・42は、整流布本体32の中心C1より後方側の部位から斜め後方に突出するように形成されており、中心C1を通るように前後方向に沿って配設される線L2を中心とした線対称であって、それぞれ、中心線L2に対する傾斜角度θ2を45゜とするように、形成されている(図8参照)。これらのテザー部42は、端部42aを、補強布29の延設部31における端部31aと、縫合糸49を利用して縫着されることにより、ガス流入口22の近傍に連結されて、テザー44を構成することとなり、テザー44は、エアバッグ19の膨張完了時に、ガス流入口22からの運転者側壁部25の離隔距離を規制することとなる。実施形態の場合、テザー44は、運転者側壁部25との結合部位の中心を、運転者側壁部25の中心よりも後方側にオフセットさせた状態で配設される整流布本体33の外周縁近傍に配置される縫合部位47の後部側の部位において、運転者側壁部25と連結されていることから、エアバッグ本体20は、膨張完了時において、運転者側壁部25における中心より後部側の部位が、ガス流入口22からの離隔距離を規制されることとなり、図11に示すように、運転者側壁部25を、前後方向に沿った断面において、前端側を上方に位置させ後端側を下方に位置させるように傾斜させた状態(前端側を厚く、後端側を薄くした状態)で、膨張を完了させることとなる。
次に、実施形態のエアバッグ19の製造について述べる。整流布32には、予め、開口33a、取付穴33b、ガス流出用開口36、及び、破断予定部38、を形成しておく。そして、まず、運転者側基布28と整流布本体33とに、縫合糸49を利用して縫合部位46(補強部46a)・47を形成し、整流布本体33を運転者側基布28に縫着させる。次いで、車体側基布27の開口27a・30a周縁となる部位に、補強布29の本体部30を、縫合糸49を利用して縫着させる。なお、開口27a・30aおよび取付孔27b・30bは、予め形成しておいてもよく、縫合作業後に、孔明け加工を施して、形成してもよい。
その後、車体側基布27と運転者側基布28とを、それぞれ、外表面側が対向するように重ねて、外周縁相互を、縫合糸49を利用して縫着させる。外周縁の縫合作業後に、外周縁の縫合代がエアバッグ19の外表面に現れないように、エアバッグ本体20を、ガス流入口22を利用して反転させる。反転作業後に、補強布29の延設部31・31の端部31a・31aと、整流布32に形成されるテザー部42・42の端部42a・42aと、を、それぞれ、ガス流入口22から引き出し、端部31a・42a相互を重ねて、縫合糸49を利用して縫着させ、テザー部42の端部42aを、ガス流入口22周縁に連結させれば、エアバッグ19を製造することができる。
そして、上記のようにして製造したエアバッグ19を使用して、エアバッグ装置Mを組み立てる。まず、エアバッグ19を折り畳む。実施形態の場合、エアバッグ19は、運転者側基布28と整流布本体33との間にリテーナ6を配置させ、ボルト6aを取付穴24から突出させた状態で、縦折りと横折りとの2つの段階を経て折り畳まれることとなる。
具体的には、エアバッグ19は、第1段階では、図9のAに示すように、運転者側基布28を車体側基布27に重ねて平らに展開した状態から、エアバッグ19の左右両縁側の部位51・52を、ガス流入口22側に接近させるように、前後方向に沿う折目を付けて、折り畳む。まず、エアバッグ19の左側部位51を、前後方向に沿う折目を付けて、ロール折りして、折塊部位52を形成し、この折塊部位52を、運転者側基布28(ガス流入口22)上に載せるように、配置させる。次いで、エアバッグ19の右側部位53を、前後方向に沿う折目を付けてロール折りして、折塊部位54を形成し、この折塊部位54を、折塊部位52の上に載せるようにして、第1段階を完了する(図9のA〜C参照)。そして、第1段階完了時における縦折りされたエアバッグ55は、整流布32の膨張用ガスの規制方向である前後方向に沿った長尺状とされている。
次いで、第1段階により縦折りされたエアバッグ55における前後両縁側の部位56・57を、ガス流入口22側に接近させるように、左右方向に沿う折目を付けて折り畳む。実施形態では、前側部位56と後側部位57とは、それぞれ、端部56a・57aをガス流入口22側として蛇腹折りし、前後方向に沿って並設される2つの折塊部位58・59を形成するように折り畳まれることとなる。この2つの折塊部位58・59を運転者側壁部25側に載せるように折り畳んで、第2段階である横折りを完了させれば、図9のDに示すように、エアバッグ19の折り畳みを完了することができる。
次いで、折り畳んだエアバッグ19のケース10内への収納について説明すると、まず、折り畳んだエアバッグ19から突出しているリテーナ6の各ボルト6aを、バッグホルダ11のホルダプレート12に形成される各取付孔12bに貫通させて、エアバッグ19をホルダプレート12上に載置する。
その後、パッド15を、エアバッグ19の上方から被せて、ホルダプレート12に係止させ、さらに、バックアッププレート13をホルダプレート12の下方に配置させて、パッド15の側壁部17を、ホルダプレート12とバックアッププレート13とで挟持して、パッド15をバッグホルダ11に保持させる。このとき、リテーナ6の各ボルト6aは、バックアッププレート13に形成される取付孔13aに貫通させておく。
そして、インフレーター8の本体8aを、下方から、バッグホルダ11の挿入孔12a・13a・ガス流入口22・開口33aに挿入させるとともに、リテーナ6の各ボルト6aを、インフレーター8のフランジ部8cに形成される挿通孔8dから下方へ突出させ、ナット7を螺合させれば、エアバッグ19・バッグホルダ11・インフレーター8を一体的に組み付けることができて、エアバッグ装置Mの組み立てが完了することとなる。
その後、ステアリングホイール本体1のボス部Bの芯金2を、車両のステアリングシャフトSSに締結させた状態で、バッグホルダ11の図示しないブラケットを利用すれば、エアバッグ装置Mを、ステアリングホイールWに取り付けることができる。ステアリングホイールWが車両に搭載されて、インフレーター本体8aのガス吐出口8bから膨張用ガスが吐出されれば、折り畳まれていたエアバッグ19が、パッド15の所定位置を破断させて、大きく膨張することとなる。
実施形態のエアバッグ装置Mでは、作動当初に、まず、運転者側壁部25における対向壁部26が、車体側壁部22におけるガス流入口周縁部位23との離隔距離を、規制された状態で、インフレーター本体8aのガス吐出口8bから吐出された膨張用ガスGが、図10に示すように、運転者側壁部25(運転者側基布28)と整流用部材としての整流布本体33との間に、一旦、充満された後、整流布本体33に形成されたガス流出用開口36・36から、流入方向を制御されて、前後方向両側に向かうように、エアバッグ本体20内に流入することとなる。
その後、エアバッグ本体20内に膨張用ガスGが流入して、エアバッグ本体20の内圧が所定圧力に到達すると、整流布本体33における運転者側結合部35と車体側結合部34との間に所定以上の張力が発生して、破断予定部38A・38Bが破断され、運転者側壁部25における対向壁部26と、車体側壁部21におけるガス流入口周縁部位23と、の連結状態が解除されて、膨張用ガスGの流れの規制も解除されることとなる。そのため、インフレーター本体8aのガス吐出口8bからの膨張用ガスGが、流れを規制されることなく、ガス流入口22を中心として、放射状に流入することとなって、図11に示すように、エアバッグ19が、膨張を完了させることとなる。このとき、エアバッグ19は、テザー44・44により、ガス流入口22からの運転者側壁部25の離隔距離を規制された状態で、膨張を完了させることとなる。実施形態の場合、エアバッグ19は、車両搭載状態において、図14に示すように、運転者側壁部25を、リング面Pに対して傾斜させるように、膨張を完了させることとなり、具体的には、エアバッグ本体20は、前端側を、後端側と比較して相対的に厚く膨らませるようにして、運転者側壁部25を、鉛直方向に略沿わせるようにして、膨張を完了させることとなる。
そして、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ19の展開膨張時において、破断予定部38A・38Bの破断時に、まず、右側に配設される破断予定部38Aが破断を完了させ、その後、左側の破断予定部38Bが破断を完了させることにより、運転者側結合部35と車体側結合部34との間の部位が分断されて、対向壁部26とガス流入口周縁部位23との離隔距離の規制が解除されることとなる。すなわち、実施形態のエアバッグ装置Mでは、図12・13に示すごとく、対向壁部26における先に破断を完了させた破断予定部38A側の部位26aが、運転者側にある程度突出した状態で、他方の破断予定部38Bが破断を完了させて、対向壁部26が、ガス流入口周縁部位23との離隔距離の規制を解除されて、運転者側に突出するように、膨張することとなる。そのため、エアバッグ19が初期膨張状態を経た後には、対向壁部26が、エアバッグ19の突出方向に対して、常に右側を上方に位置させるように、一方に傾斜した状態で、突出することとなる。換言すれば、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ19の初期膨張から膨張完了形状に移行する際、運転者側壁部25の対向壁部26が、移動方向を前方移動する運転者の頭部の移動方向と交差させるように、移動して傾斜し、そして、運転者側に向かって突出することとなる。そのため、運転者がステアリングホイールWに近接した状態でエアバッグ19が展開膨張する場合に、対向壁部26は、運転者の頭部と干渉しても、運転者の頭部を、破断予定部38A側から破断予定部38B側の配置方向側(左側)に逃がすような動作をすることとなって、運転者の頭部への押圧力を抑えた状態で、エアバッグ19を膨張させることができる。
したがって、実施形態のステアリングホイール用エアバッグ装置Mでは、ステアリングホイールWに運転者が近接した状態において、エアバッグ19を、運転者への押圧力を低減させた状態で展開膨張させることができる。
また、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ19の膨張初期から膨張途中において、エアバッグ本体20内に配設される整流布32により、流れを前後両側に規制された状態で、エアバッグ本体20内に膨張用ガスが流入することとなり、エアバッグ本体19は、膨張初期において、まず、膨張用ガスの流れ方向に沿って幅広く膨張して、対向壁部26の運転者側への不要な突出が、抑えられることとなる。このとき、膨張用ガスは、対向壁部26(運転者側壁部25)をガス流入口22から離すように押す方向ではなく、運転者側壁部25に沿う方向に沿って、エアバッグ本体20内に流入することから、エアバッグ本体20は、薄い状態を維持しつつ、整流用部材32におけるガス流出用開口36の開口面と略直交する方向(前後方向)に沿って、広く展開することとなり、その後、破断予定部38A・38Bを破断させることにより、対向壁部26とガス流入口周縁部位23との離隔距離の規制が解除されて、厚さ寸法を増すように膨張を完了させることとなる。すなわち、実施形態のエアバッグ装置Mでは、エアバッグ19の膨張初期において、運転者側壁部25(対向壁部26)と車体側壁部21(ガス流入口周縁部位23)との離隔距離を規制させて、運転者側への突出を抑えられた薄い状態で、エアバッグ本体20を迅速に広く展開させることができ、その後、運転者側壁部25と車体側壁部21との離隔距離の規制が解除されて、厚さ寸法を増すようにクッション性よく膨張を完了させることができることから、仮に運転者がステアリングホイールWに接近していても、エアバッグ19を、運転者とステアリングホイールWとの間の狭い隙間に迅速に侵入させることができ、その後、厚く膨張を完了させたエアバッグ19により、運転者をクッション性よく保護することができる。
さらに、実施形態のエアバッグ装置Mでは、破断予定部38A・38Bをガス流入口22の左右両側に配設させていることから、破断予定部38A・38Bの破断後に、運転者側壁部25が、左右方向に沿って傾斜する(実施形態の場合右側部位26aを上方に位置させて傾斜する)ように配設される構成である。そのため、チルト機構を使用してステアリングホイールWの前後方向の角度を変更した状態で使用している場合にも、破断予定部を、車両搭載時におけるガス流入口の前後両側に配設させる場合、すなわち、破断予定部が破断した後の運転者側壁部における対向壁部を、前後方向に沿って傾斜するように配設させる場合と比較して、ステアリングホイールWの角度の影響を受け難く、運転者を強く押圧するように膨張することを抑えることができて、好ましい。勿論、このような点を考慮しなければ、エアバッグとして、破断予定部をガス流入口の前後両側に配設させた構成のものを使用してもよい。
さらに、実施形態のエアバッグ装置では、破断予定部38A・38Bを、それぞれ、後端38b側に、破断開始の始点を配設させた構成であることから、運転者の腹部と近接するステアリングホイールWのリング部Rの後部側の部位Rb(図14参照)を覆うエアバッグ本体19自体の後部側の部位を、先行して厚く膨張させることができて、好ましい。勿論、このような点を考慮しなければ、破断予定部の前端側に、破断開始の始点を配設させる構成としてもよい。
さらにまた、実施形態のエアバッグ装置Mでは、折り畳みの第1段階において、破断予定部38A側となるエアバッグ19の右側部位53を折り畳んだ折塊部位54を、左側部位51を折り畳んだ折塊部位52上に載せるようにして、エアバッグ19を、折り畳んでいる。すなわち、実施形態のエアバッグ装置Mでは、先に破断を完了させる破断予定部38A側の部位53を折り畳んで形成される折塊部位54を、上部側に配設させるようにして、折り畳んでいることから、エアバッグ19の展開膨張時において、第2段階の折りを解消するようにエアバッグ19が展開した後、まず、図12のA・Bに示すごとく、折塊部位54が、折りを解消するように展開し(図1の二点鎖線参照)、破断予定部38Aが、折塊部位54の折りの影響を受けることなく、迅速に破断されることとなる。そして、下部側に配設される折塊部位52は、上部側に配設される折塊部位54の展開後に、折りを解消するように展開を開始することから、下部側の折塊部位52側に配設される破断予定部38Bが、折塊部位52の展開の影響を受けて、若干、完了時間を遅らせるように、破断を完了させることとなる(図13のA参照)。そのため、破断予定部38A・38Bの破断完了時間に一層時間差を設けることができ、また、先に破断を完了させた破断予定部38A側の右側部位53は、図13に示すごとく、対向壁部26から対向壁部26周縁となる右側の部位25aにかけて大きく運転者側に突出させることが可能となることから、対向壁部26全体が、車体側壁部21との結合を解除されて運転者側に突出する際に、大きく傾斜した状態で、エアバッグ毎に、安定して、運転者側に突出させることができる(図13のB参照)。勿論、このような点を考慮しなければ、先に破断を完了させる破断予定部側の部位が、下部側に配設される折塊部位を構成するように、エアバッグを、折り畳んでもよい。
さらにまた、実施形態のエアバッグ装置Mでは、破断予定部38A・38Bを構成する各スリット39を、それぞれ、整流布32を構成する基布の経糸VTに略沿わせるようにして、配設させていることから、破断時に、緯糸HTのみを、順に、破断させることとなり、円滑に破断させることができて、好ましい。勿論、このような点を考慮しなければ、破断予定部を構成するスリットを、経糸及び緯糸と交差するように配設させた整流布を使用してもよい。
さらにまた、実施形態のエアバッグ装置Mでは、破断予定部38A・38Bを、それぞれ、各ガス流出用開口36・36における頂部36b相互を連結するように、略直線状に配設させており、破断予定部38A・38Bの破断開始時における始点を、ガス流出用開口36の頂部36bbから構成している。そのため、破断予定部38A・38Bの破断開始時における始点を構成する頂部36bbに、破断開始時における応力集中が生じやすくなって、破断予定部38A・38Bを円滑に破断させることができるとともに、破断予定部38A・38Bの破断するラインを安定させることができて、破断予定部38A・38Bの破断開始のタイミングや、破断形状等を、エアバッグ毎に、安定させることができて、好ましい。勿論、このような点を考慮しなければ、例えば、破断予定部を、ガス流出用開口における頂部以外の部位を連結するように、配設させる構成としてもよい。
本発明の一実施形態であるステアリングホイール用エアバッグ装置が使用されるステアリングホイールの平面図である。 同実施形態のステアリングホイールの左右方向に沿った概略縦断面図である。 同実施形態で使用されるエアバッグの展開状態の平面図である。 同実施形態で使用されるエアバッグの展開状態の底面図である。 同実施形態で使用されるエアバッグの展開状態の断面図であり、図3のV−V部位を示す図である。 同実施形態で使用されるエアバッグの展開状態の断面図であり、図3のVI−VI部位を示す図である。 同実施形態のエアバッグの製造時における構成部材を示す概略部分分解斜視図である。 同実施形態のエアバッグに使用する整流布の平面図である。 同実施形態のエアバッグの折り畳み工程を示す概略図である。 同実施形態のエアバッグ装置における前後方向に沿ったエアバッグの膨張初期状態を示す概略縦断面図である。 同実施形態のエアバッグ装置における前後方向に沿ったエアバッグの膨張完了状態を示す概略縦断面図である。 同実施形態のエアバッグ装置における左右方向に沿ったエアバッグの膨張過程を示す概略説明図である。 同実施形態のエアバッグ装置における左右方向に沿ったエアバッグの膨張過程を示す概略説明図であり、図12の後の状態を示す図である。 同実施形態のエアバッグ装置におけるエアバッグの膨張完了状態を示すステアリングホイールの側方からみた概略図である。
符号の説明
8…インフレーター、
19…エアバッグ、
20…エアバッグ本体、
21…車体側壁部、
22…ガス流入口、
25…運転者側壁部、
26…対向壁部、
32…整流布(整流用部材)、
33…整流布本体、
34…車体側結合部、
35…運転者が沸け都合部、
36…ガス流出用開口、
38(38A・38B)…破断予定部、
39…スリット、
52・54…折塊部位、
HT…緯糸、
VT…経糸、
W…ステアリングホイール、
M…ステアリングホイール用エアバッグ装置。

Claims (4)

  1. 膨張用ガスを流入させるためのガス流入口を有するとともに、折り畳まれて収納されるエアバッグ、を備えて構成され、
    該エアバッグが、
    前記ガス流入口を備えた車体側壁部と、前記ガス流入口と対向する運転者側壁部と、の周縁相互を結合させて形成されるエアバッグ本体と、
    該エアバッグ本体内に配設されて、前記エアバッグ本体内への膨張用ガスの流入方向を規制するための可撓性を有した整流用部材と、
    を備える構成とされ、
    前記整流用部材が、
    前記エアバッグ本体の初期膨張時において、前記運転者側壁部の前記ガス流入口と対向する対向壁部と、前記車体側壁部における前記ガス流入口周縁部位と、の離隔距離を、前記エアバッグの膨張完了時より短い距離で規制するように、前記車体側壁部のガス流入口周縁と前記運転者側壁部とを連結して、前記車体側壁部のガス流入口周縁と結合される車体側結合部と、前記運転者側壁部と結合される運転者側結合部と、を備えるとともに、
    前記車体側結合部と前記運転者側結合部との間の部位に、
    前記ガス流入口を中心として点対称となる2箇所に配置されて、前記エアバッグ本体内への膨張用ガスの流出方向を規制するガス流出用開口と、
    前記ガス流出用開口間を連結するように、前記ガス流入口を中心として点対称となる2箇所に配置される一対の破断予定部と、
    を、配設させた構成とされ、
    一対の前記破断予定部が、前記エアバッグ本体の初期膨張後の膨張完了前に破断されて、前記整流用部材における前記車体側結合部と前記運転者側結合部との間の部位を分断させることにより、前記対向壁部と前記ガス流入口周縁部位との離隔距離の規制を解除し、膨張完了時の形状まで前記エアバッグ本体を膨張させる構成とされるステアリングホイール用エアバッグ装置において、
    前記ガス流出用開口が、車両搭載時における前記ガス流入口の前後両側となる位置に、配置され、
    一対の前記破断予定部が、それぞれ、車両搭載時における前記ガス流入口の左右両側となる位置において、前後方向に沿うように、配設されるとともに、断続的に形成されるスリット状とされて、後端側に配置されるスリットと前記ガス流出用開口との間の距離を、前端側に配置されるスリットと前記ガス流出用開口との間の距離よりも、小さくして、後端側から破断を開始するように構成され、
    一方の前記破断予定部が、後端側に配置されるスリットと前記ガス流出用開口との間の距離を、他方の前記破断予定部における後端側に配置されるスリットと前記ガス流出用開口との間の距離よりも、小さくして、他方の前記破断予定部よりも、破断を先に完了させるように、構成されていることを特徴とするステアリングホイール用エアバッグ装置。
  2. 前記エアバッグが、
    前記車体側壁部と前記運転者側壁部とを重ねて平らに展開した後、前記エアバッグの左右両縁側の部位を、前記ガス流入口側に接近させるように、前後方向に沿う折目を付けて折り畳む第1段階と、
    該第1段階により折り畳まれた前記エアバッグにおける前後両縁側の部位を、前記ガス流入口側に接近させるように、左右方向に沿う折目を付けて折り畳む第2段階と、
    の少なくとも二段階を経て、折り畳まれて収納される構成とされて、
    前記第1段階において、前記エアバッグが、前記ガス流入口の左右両側の部位を、それぞれ、縁部を前記ガス流入口側に接近させるように折り畳んで2つの折塊部位を形成し、一方の折塊部位を、前記ガス流入口上に載せるように配設させ、さらに、この一方の前記折塊部位の上部側に、他方の折塊部位を載せるようにして、前後方向に沿った長尺状として折り畳まれ、
    前記ガス流入口の左右における他方の折塊部位側に、破断を先に完了させる一方の前記破断予定部が、配設されていることを特徴とする請求項1に記載のステアリングホイール用エアバッグ装置。
  3. 前記整流用部材が、経糸と緯糸とを織って形成した織布から構成され、
    一対の前記破断予定部が、それぞれ、前記経糸若しくは前記緯糸の一方に略沿わせるようにして、配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のステアリングホイール用エアバッグ装置。
  4. 一対の前記破断予定部が、それぞれ、前記各ガス流出用開口の相互の対向方向と直交する方向側の端部に配置された頂部相互を連結するように、直線状に配設されていることを特徴とする請求項3に記載のステアリングホイール用エアバッグ装置。
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