JP4539250B2 - 芳香族エステル化合物の製造方法 - Google Patents

芳香族エステル化合物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4539250B2
JP4539250B2 JP2004266408A JP2004266408A JP4539250B2 JP 4539250 B2 JP4539250 B2 JP 4539250B2 JP 2004266408 A JP2004266408 A JP 2004266408A JP 2004266408 A JP2004266408 A JP 2004266408A JP 4539250 B2 JP4539250 B2 JP 4539250B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
aromatic ester
component
compound
ester compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004266408A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006083068A (ja
Inventor
謙一 石崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toagosei Co Ltd filed Critical Toagosei Co Ltd
Priority to JP2004266408A priority Critical patent/JP4539250B2/ja
Publication of JP2006083068A publication Critical patent/JP2006083068A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4539250B2 publication Critical patent/JP4539250B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

本発明は芳香族エステル化合物の製造方法に関するものであり、詳しくはフェノール性水酸基を有する化合物(以下、フェノール類という)と脂肪族カルボン酸とのエステル化反応による高収率な芳香族エステル化合物の製造方法に関する。
例えばフェノール類と(メタ)アクリル酸ハライドを反応させて得られる芳香族エステル化合物はラジカル重合性に富んでおり、そのポリマーは高屈折率、低吸水性及び高耐熱性といった特性があり、これらの特性を生かし、塗料、プラスチック、光学材料等多岐にわたる用途がある。一般に、エステル化合物の製造方法としては、カルボン酸とアルコールとを酸触媒の存在下反応させる方法がよく知られている。しかしながら、フェノール類とカルボン酸との脱水エステル化反応は、フェノール類の酸性度の高さ及び平衡の問題から高収率で得ることが困難であることも知られている。
芳香族エステル化合物を得る方法としては、下記のようなものが知られている。
例えば、カルボン酸より反応性の高い酸ハロゲン化物を使用した例として、酸ハライドとフェノール類とを有機塩基存在下で反応させる方法が提案されている(特許文献1など)。しかしながら、酸ハライドは高価かつ取り扱いが困難であり、また多量の塩が副生成してしまう。同様に、活性の高い酸無水物とフェノール類との反応も提案されているが、酸無水物も取り扱いが難しく、しかも多量の廃棄物を生じてしまうという問題がある(特許文献2など)。
また、硫酸又は硫酸とホウ酸とを触媒として用い、フェノール類と(メタ)アクリル酸から芳香族エステル化合物を得る方法も提案されているが、反応率が低く、且つフェノール類のスルホン化等の副反応が起こりやすいという問題もある(特許文献3)。その他、イオン交換樹脂を触媒とする方法も提案されているが、この触媒が高価である上に、反応時間が長く、反応率も十分とは言えない(特許文献4)。さらに、スズ化合物(例えば、特許文献5)、鉛化合物(例えば、特許文献6)、金属スズ及び/又は金属鉛(例えば、特許文献7)を触媒とする芳香族エステル化合物を得る方法も開示されているが、いずれも反応率が低い上、触媒の除去等の分離精製が困難である。
一方、ノボラック型フェノール樹脂と安息香酸等の芳香族カルボン酸とのエステル化反応に関し、p−トルエンスルホン酸のような有機スルホン酸を触媒とする方法も提案されているが、反応率が十分でなく、また、フェノール類と脂肪族カルボン酸との反応については何の言及もされていない(特許文献8)。
また、超強酸を触媒としたエステル化合物の製造方法として、ジルコニウムを含む固体超強酸を用いたアルコールと不飽和カルボン酸との反応による、不飽和カルボン酸エステルの製造法が提案されている(特許文献9)。しかしながら、かかるアルコールとは脂肪族アルコールのことであり、フェノール類と脂肪族カルボン酸との反応に関しては、何の言及も示唆もされていない。
さらに、4価のハフニウム化合物や4価のジルコニウム化合物を触媒としたエステル縮合物の製造方法が提案されている(例えば、特許文献10〜12など)。しかしながら、超強酸との複合効果については何の言及もされてない上、かかるエステル縮合物とは脂肪族アルコール又はチオールとカルボン酸の縮合物のことであり、フェノール類と脂肪族カルボン酸との反応については、何の言及も示唆もされていない。
特公昭50−23019号公報(特許請求の範囲) 特開2000−191590号公報(特許請求の範囲) 特開昭60−258144号公報(特許請求の範囲) 特開昭62−132840号公報(特許請求の範囲) 特開平2−115141号公報(特許請求の範囲) 特開平2−117645号公報(特許請求の範囲) 特開平2−124849号公報(特許請求の範囲) 特開平9−221531号公報(特許請求の範囲) 特開平11−152249号公報(特許請求の範囲) 特開2002−121170(特許請求の範囲) 特開2004−83531号公報(特許請求の範囲) 特開2003−291471号公報(特許請求の範囲)
本発明は、このような従来の芳香族エステル類の製造方法が有する欠点を克服し、フェノール類と脂肪族カルボン酸から対応する芳香族エステル化合物を高収率で、効率良く製造する方法を提供するものである。
本発明者らは、フェノール類と脂肪族カルボン酸から芳香族エステル化合物を製造するに際し、4価のジルコニウム化合物及び/又はハウニウム化合物と、スルホン酸、ヘテロポリ酸及び超強酸のうちのいずれか1種以上の酸性化合物とを、触媒として併用することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。
本発明によれば、フェノール類と脂肪族カルボン酸から、短時間の反応で収率良く、芳香族エステル化合物を得ることができる。さらに芳香族エステル化合物製造時の副生成物や廃棄物も少ないことから、環境問題にも配慮した製造方法が提供できる。
本発明の芳香族エステル化合物の製造方法で使用する触媒は、第一成分が加水分解可能な4価のジルコニウム化合物及び/又は4価のハフニウム化合物であり、第ニ成分がスルホン酸、ヘテロポリ酸及び超強酸のうちのいずれか1種以上の酸性化合物からなるものである。以下、詳細に説明する。
○加水分解可能な4価のジルコニウム化合物
本発明におけるエステル化触媒の第一成分として使用される、加水分解可能な4価のジルコニウム化合物としては、塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウム等のジルコニウムハロゲン化物;ジルコニウムアセテート等のジルコニウムのカルボン酸塩化合物;ジルコニウムヘキサフルオロアセチルアセトナート等のジルコニウムアセチルアセトン塩化合物;オキシ塩化ジルコニウム等のジルコニウムモノオキサイド化合物;ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニウムブトキシド等のジルコニウムアルコキシド化合物;ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド等のアルキルジルコニウム化合物等が挙げられる。エステル化反応の活性等を考慮すると、ジルコニウムハロゲン化物、ジルコニウムアルコキシド化合物が好ましい。
○加水分解可能な4価のハフニウム化合物
本発明におけるエステル化触媒の第一成分として使用される、加水分解可能な4価のハフニウム化合物としては、塩化ハフニウム等のハフニウムハロゲン化物;ハフニウムアセテート等のハフニウムのカルボン酸塩化合物;ハフニウムアセチルアセトナート等のハフニウムのアセチルアセトン塩化合物;ハフニウムイソプロポキシド、ハフニウムブトキシド等のハフニウムアルコキシド化合物;ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド等のアルキルハフニウム化合物等が挙げられる。エステル化反応の活性等を考慮すると、ハフニウムハロゲン化物、ハフニウムアルコキシド化合物が好ましい。
エステル化触媒の第一成分である上記4価のジルコニム化合物及び4価のハフニウム化合物は、自然界ではハフニウム化合物が常にジルコニウム化合物を伴って存在するが、本発明では各々を単独で、或いは併用して使用することができる。
○スルホン酸
本発明においてエステル化触媒の第二成分として使用されるスルホン酸とは、分子内にSO3H基を有する化合物であり、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、10−カンファースルホン酸などの脂肪族スルホン酸、p−トルエンスルホン酸、o−トルエンスルホン酸、2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸などの芳香族スルホン酸、強酸性イオン交換樹脂等が挙げられる。
○ヘテロポリ酸
本発明においてエステル化触媒の第二成分として使用されるヘテロポリ酸とは、2種または3種以上のオキソ酸が縮合した多核構造のポリ酸のことであり、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステン酸等が挙げられる。
○超強酸
本発明においてエステル化触媒の第二成分として使用される超強酸とは、100%硫酸よりも強い酸、すなわちハメットの酸度関数(以下、H0と略記する)で表した時に、H0=−11.93より小さな値を示す酸である。
本発明において使用できる超強酸には、固体超強酸と液体超強酸がある。
固体超強酸としては、例えば、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、タングステン、モリブデン、スズ、若しくは鉄等の水酸化物または酸化物からなる担体に、硫酸根、五フッ化アンチモン、五フッ化タンタル、または三フッ化ホウ素等を付着あるいは担持したもの;酸化ジルコニウム、酸化第二スズ、チタニア、または酸化第二鉄等に酸化タングステンを担持したもの;パーフルオロアルキルスルホン酸樹脂またはパーフルオロアルキルスルホン酸樹脂をシリカに担持したもの等が挙げられる。
液体超強酸としては、例えば、クロロスルホン酸(H0=−13.80)、フッ化スルホン酸(H0=−15.07)等のハロゲン化スルホン酸;トリフルオロメタンスルホン酸(H0=−14.5)、パーフルオロエタンスルホン酸(H0=−14.0)、パーフルオロブタンスルホン酸(H0=−13.2)、およびパーフルオロヘキサンスルホン酸(H0=−12.3)等のハロゲン化アルキルスルホン酸などが挙げられる。
エステル化触媒の第ニ成分である上記スルホン酸、ヘテロポリ酸及び超強酸は、各々を単独で、或いは併用して使用することができるが、エステル化触媒としての活性等を考慮すると、第二成分としてはヘテロポリ酸及び/又は超強酸が好ましく、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸樹脂をシリカに担持したもの、ハロゲン化スルホン酸及びハロゲン化アルキルスルホン酸などが特に好ましい。
○フェノール類
本発明におけるフェノール類としては、例えばフェノール、p−クロロフェノール、2,3,5−トリクロロフェノール、ペンタクロロフェノール、ペンタブロモフェノール、p−ブロモフェノール、o−メトキシフェノール、p−メトキシフェノール、p−ベンジルフェノール、p−フェノキシフェノール、o−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、p−エトキシフェノール、o−ブトキシフェノール、p−エチルフェノール、m−エチルフェノール、o−エチルフェノール、p−ブチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、デシルフェノール、p−ニトロフェノール、p−シアノフェノール、p−クレゾール、o−クレゾール、キシレノール、ジエチルフェノール、トリメチルフェノール、カテコール、ジヒドロキシビフェニル、レゾルシノール、ハイドロキノン、フロログルシノール、α−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等である。
○脂肪族カルボン酸
本発明における脂肪族カルボン酸としては、例えば酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸及びステアリン酸等のモノカルボン酸や、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸等のジカルボン酸等が例示できる。
工業的有用性を考慮すると、脂肪族カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸及びクロトン酸等の重合活性を有する不飽和カルボン酸が好ましく、より好ましくはアクリル酸、またはメタクリル酸である。
本発明におけるフェノール類と脂肪族カルボン酸の使用割合は、その反応基のモル比が1:10〜10:1(フェノール性水酸基:カルボキシル基)の範囲内にあるのが好ましく、より好ましくは1:5〜5:1であり、特に好ましくは1:3〜3:1である。なお、過剰に用いたフェノール類や脂肪族カルボン酸は、反応後に生成した芳香族エステル化合物と分離した後、再利用することが可能である。
エステル化反応の触媒として使用される上記の第一成分(加水分解可能な4価のジルコニウム化合物及び/又は4価のハフニウム化合物)と、第二成分(スルホン酸、ヘテロポリ酸及び超強酸のうちのいずれか1種以上からなる酸性化合物)の割合は、そのモル比が20:1〜1:20(第一成分:第二成分)の範囲にあることが好ましく、より好ましくは10:1〜1:10である。特に、フェノール類として、ビスフェノールA等の強酸性条件下で不安定な化合物に対しては、10:1〜2:1程度が好ましい。
使用する上記の触媒量は、通常のエステル化反応に使用される量であれば良い。通常、反応で使用するフェノール類または脂肪族カルボン酸のうち、より少ないモル数の基質に対し、第一成分であるジルコニウ化合物及び/又はハフニウム化合物が0.01〜30モル%であることが好ましく、さらに0.05〜20モル%であることが好ましい。
本発明の触媒を利用した芳香族エステル化合物の製造は、従来のエステル化反応と同様の方法で行うことができ、触媒の形態、原料の性状、溶媒の有無等に応じて、気相または液相反応の好ましい様式を選択できる。すなわち、目的とする芳香族エステル化合物の種類等によって異なるが、反応温度としては、20〜200℃が好ましく、特に50〜180℃が好ましく、反応時間としては、0.1〜30時間が好ましく、特に1〜20時間とするのが好適である。
芳香族エステル化合物の製造の際に用いる溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系の溶媒、及びトルエン、キシレンやクメン等の芳香族炭化水素系の溶媒等が使用できる。水分の除去のために反応系を減圧にしても良く、また、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレンやクメン等の水と共沸する溶媒の存在下に行っても良い。
脂肪族カルボン酸として不飽和カルボン酸を用いる場合には、本発明の目的、効果を損なわない範囲で、重合禁止剤を併用することができる。本発明の芳香族エステル化合物の製造で使用可能な重合禁止剤としては、ハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、またはフェノチアジン等が挙げられる。また、空気を吹き込むことによっても、重合を抑止できる。
エステル化反応終了後の芳香族エステル化合物の精製方法としては、生成物の物性、原料、触媒の種類及び量、溶媒の有無や量等を考慮して、濾過、アルカリ水洗、水洗、蒸留、晶析等の公知の精製方法を適宜組み合わせて行うことができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
攪拌装置、冷却管、水分定量器(ディーンスタークトラップ)および温度計を備えた500mlの3つ口フラスコに、ジルコニウムブトキシド(80wt%ブタノール溶液)2.40g(5.0mmol)、リンタングステン酸・6水和物 2.24g(0.75mmol)、ビスフェノールA 22.83g(0.10mol)、メタクリル酸 34.44g(0.40mol)、メトキシハイドロキノン 0.034g及びキシレン300mlを仕込み、乾燥空気を吹き込んだ。キシレン還流下、副成する水を共沸脱水しながら20時間加熱攪拌した。反応終了後、生成物をガスクロマトグラフィーにより分析し、ビスフェノールAモノエステル(0.0303mol相当、収率30.3%[原料ビスフェノールAを基準、以下同様])及びジエステル(0.009mol相当、収率9.0%)を得た。結果を表1に示す。
○ガスクロマトグラフィーの分析条件
カラム:GLサイエンス社製 TC−1
長さ:15m、内径:0.25mm、膜厚:0.25μm
昇温プログラム:150℃から10℃/minで280℃まで
キャリアーガス:窒素ガス
検出器:FID
(実施例2〜6)
実施例1と同様の装置を用い、表1に示した触媒、フェノール類としてビスフェノールA(0.10mol)、脂肪族カルボン酸(0.40mol)、及び溶媒としてキシレンまたはトルエン300mlを仕込み、還流下副成する水を共沸脱水しながら20時間加熱攪拌した。反応終了後、生成物をガスクロマトグラフィーにより分析し、実施例1と同様に、ビスフェノールAモノエステルおよびジエステルの収率を求めた。結果を表1に示す。
(比較例1〜6)
実施例1と同様の装置を用い、表1に示した触媒、フェノール類としてビスフェノールA(0.10mol)、脂肪族カルボン酸(0.40mol)、及び溶媒としてトルエンまたはキシレン300mlを仕込み、還流下副成する水を共沸脱水しながら20時間加熱攪拌した。反応終了後、生成物をガスクロマトグラフィーにより分析し、実施例1同様、ビスフェノールAモノエステルおよびジエステルの収率を求めた。結果を表1に示す。なお、比較例3〜6では、ビスフェノールAが速やかに分解し、目的のエステル化合物はほとんど得ることができなかった。
Figure 0004539250


(実施例7〜9)
実施例1と同様の装置を用い、表2に示した触媒、フェノール類としてo−フェニルフェノール(0.10mol)、脂肪族カルボン酸としてアクリル酸(0.20mol)、及び溶媒としてトルエン200mlを仕込み、還流下副成する水を共沸脱水しながら20時間加熱攪拌した。反応終了後、生成物をガスクロマトグラフィーにより分析し、実施例1同様、対応する芳香族エステル化合物の収率(原料フェノールを基準)を求めた。結果を表2に示す。
(比較例7〜10)
実施例1と同様の装置を用い、表2に示した触媒、フェノール類としてo−フェニルフェノール(0.10mol)、脂肪族カルボン酸としてアクリル酸(0.20mol)、及び溶媒としてトルエン200mlを仕込み、還流下副成する水を共沸脱水しながら20時間加熱攪拌した。反応終了後、生成物をガスクロマトグラフィーにより分析し、実施例1同様、対応する芳香族エステル化合物の収率(原料フェノールを基準)を求めた。結果を表2に示す。
Figure 0004539250
本発明によれば、少量の触媒かつ短時間の反応で、収率よくフェノール類と脂肪族カルボン酸から芳香族エステル化合物を得ることができる。さらに製造時の廃棄物も少ないことから、環境問題にも配慮した芳香族エステル化合物の製造方法が提供できる。

Claims (6)

  1. フェノール性水酸基を有する化合物と脂肪族カルボン酸から芳香族エステル化合物を製造するに際して、加水分解可能な4価のジルコニウム化合物及び/又は4価のハフニウム化合物(以下、「第一成分」という)と、スルホン酸、ヘテロポリ酸及び超強酸のうちのいずれか1種以上の酸性化合物(以下、「第二成分」という)とを、触媒として併用することを特徴とする芳香族エステル化合物の製造方法。
  2. 脂肪族カルボン酸が不飽和カルボン酸である請求項1記載の芳香族エステル化合物の製造方法。
  3. 第二成分がハロゲン化スルホン酸又はハロゲン化アルキルスルホン酸であることを特徴とする請求項1又は2に記載の芳香族エステル化合物の製造方法。
  4. フェノール性水酸基を有する化合物と脂肪族カルボン酸を、その反応基のモル比が1:10〜10:1(フェノール性水酸基:カルボキシル基)の割合で使用する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の芳香族エステル化合物の製造方法。
  5. 反応で使用するフェノール性水酸基を有する化合物または脂肪族カルボン酸のうち、より少ないモル数の基質に対し、第一成分を0.01〜30モル%で使用する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の芳香族エステル化合物の製造方法。
  6. 第一成分と第二成分を、第一成分:第二成分=20:1〜1:20(モル比)で使用する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の芳香族エステル化合物の製造方法。
JP2004266408A 2004-09-14 2004-09-14 芳香族エステル化合物の製造方法 Expired - Fee Related JP4539250B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004266408A JP4539250B2 (ja) 2004-09-14 2004-09-14 芳香族エステル化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004266408A JP4539250B2 (ja) 2004-09-14 2004-09-14 芳香族エステル化合物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006083068A JP2006083068A (ja) 2006-03-30
JP4539250B2 true JP4539250B2 (ja) 2010-09-08

Family

ID=36161875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004266408A Expired - Fee Related JP4539250B2 (ja) 2004-09-14 2004-09-14 芳香族エステル化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4539250B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4586504B2 (ja) * 2004-11-15 2010-11-24 東亞合成株式会社 芳香族エステル化合物の製造方法
JP5175460B2 (ja) * 2006-08-24 2013-04-03 出光興産株式会社 (メタ)アクリル酸オキソアダマンチルエステル類の製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04217641A (ja) * 1990-03-12 1992-08-07 Rohm & Haas Co エステル交換方法
JPH05286894A (ja) * 1992-02-10 1993-11-02 Kyorin Pharmaceut Co Ltd カルボン酸エステル又はカルボン酸チオエステルの新規製造方法
JPH11152249A (ja) * 1997-11-21 1999-06-08 Mitsubishi Chemical Corp 不飽和カルボン酸エステルの製造方法
JP2002121170A (ja) * 2000-10-16 2002-04-23 Japan Science & Technology Corp エステル縮合物の製造方法
JP2003212823A (ja) * 2002-01-18 2003-07-30 Mitsubishi Rayon Co Ltd アダマンタン誘導体の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04217641A (ja) * 1990-03-12 1992-08-07 Rohm & Haas Co エステル交換方法
JPH05286894A (ja) * 1992-02-10 1993-11-02 Kyorin Pharmaceut Co Ltd カルボン酸エステル又はカルボン酸チオエステルの新規製造方法
JPH11152249A (ja) * 1997-11-21 1999-06-08 Mitsubishi Chemical Corp 不飽和カルボン酸エステルの製造方法
JP2002121170A (ja) * 2000-10-16 2002-04-23 Japan Science & Technology Corp エステル縮合物の製造方法
JP2003212823A (ja) * 2002-01-18 2003-07-30 Mitsubishi Rayon Co Ltd アダマンタン誘導体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006083068A (ja) 2006-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7385075B2 (en) Method for producing esters of multibasic acids
EP0944572B1 (en) Production of organic carboxylic acid esters
JP5524602B2 (ja) 固体酸触媒
JP4828128B2 (ja) エステル化触媒
JP2000191590A (ja) (メタ)アクリル酸フェニルエステルの製造方法
US20070161828A1 (en) Production process of 3-alkoxy-1-propanols, and 3-alkoxy-1-propanols obtained by the production process
JP4855014B2 (ja) α,β−不飽和カルボン酸エステルの製造方法及びα,β−不飽和カルボン酸エステル
JP4539250B2 (ja) 芳香族エステル化合物の製造方法
JPH0712435B2 (ja) 液相での(トランス)エステル化による不飽和カルボン酸エステルの製造用触媒としてのヘテロポリ酸の使用及び相当する製造方法
JP6644719B2 (ja) フルオレニリデンジアリルフェノール類の製造方法およびフルオレニリデンジアリルフェノール類
TW200533646A (en) Method for preparing 2, 6-naphthalene dicarboxylic acid
JP6006801B2 (ja) ヒドロキシアルキルアクリレートの製造方法
JP4238606B2 (ja) 芳香族エステル化合物の製造方法
JP4586504B2 (ja) 芳香族エステル化合物の製造方法
TW201026660A (en) Process for removing an alkanol impurity from an organic carbonate stream
WO2006025182A1 (ja) α,β-不飽和カルボン酸エステルの製造方法及びα,β-不飽和カルボン酸エステル
JPH0210138B2 (ja)
TWI360537B (ja)
JP2002241341A (ja) 高純度(メタ)アクリル酸エステルの製造方法
EP0165529B1 (en) Process for producing phenyl methacrylate or acrylate
JPWO2013180210A1 (ja) ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートおよびその製造方法
JP2012236805A (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
EP0190815B1 (en) Process for producing aromatic diols
JP2019214545A (ja) テレフタル酸ビス(2−ヒドロキシエチル)の製造方法
JP3443780B2 (ja) フェノキシポリアルキレングリコールアクリレートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100510

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees