JP4539169B2 - Icカード - Google Patents
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Description
磁気ストライプカードと比較して、高情報容量化、セキュリティ性向上(偽変造、不正使
用の防止)、複数のアプリケーションに対応可能、ホスト負荷軽減(オフライン処理が可
能)等の特徴を有する。このため、クレジットカードやキャッシュカードの他、電子マネ
ー、電子商取引、医療保健分野、鉄道・バスなどの交通分野やビルの入退出管理等への展
開が盛んに行われ始めている。これに伴い、更なるセキュリティ向上(情報保護、アクセ
ス制限等)の目的から、指紋センサを実装した個人認証機能付きICカードが提案されて
いる。
このような周辺回路部を有したデバイスでは、曲げ等の外力に対して非常に弱く、特に周辺回路部においてはTFTが1個破損しても、デバイスが正常に動作しなくなってしまう。一方、表示装置等のデバイスにおいては、画素部のTFTが1個破損しても、破損箇所の画素部がドット抜けとなるだけで、表示装置としての機能はほぼ維持される。したがって、周辺回路部を有したデバイスでは、特に周辺回路部がデバイスを十分に機能させるうえで重要となっている。
このような背景のもとに、前述したような曲げ等の外力に弱い周辺回路部に対し、特に曲げによる影響を少なくしたICカードの提供が望まれている。
このようすれば、ICカードの中心部から最も離れたICカード角部に配線接続部を配
置しているので、曲げによる配線接続部への負荷が軽減され、周辺回路部と前記制御部との配線接続が確実なものとなる。
このようにすれば、デバイスは、ICカードの短辺近傍に配置されるので、ICカードの中央部にはデバイスが配置されないようになる。また、ICカードは矩形状であるため、その長辺の長さ方向に曲げられやすくなっており、ICカードが長辺の長さ方向に曲げられた際にはその長辺の長さ方向での中央部に大きな負荷がかかる。したがって、ICカード中心部にデバイスが配置されていないので、デバイスおよびその周辺回路部は、ICカードの長辺の長さ方向の曲げによる力の影響をあまり受けず、これらは保護されるようになる。
図1、図2は、本発明のICカード1の実施形態を示す図である。
図1は、ICカード1を示す分解斜視図である。
ICカード1は、プラスチック等の基材61、62が張り合わされて形成された基板60と、2枚の基材61、62の間に挟持されたICチップ40(制御部)と電気泳動表示デバイス(デバイス)10と指紋センサ(デバイス)30とを備えて構成された略矩形状のものである。なお、基材61には、ICチップ40及び指紋センサ30及び電気泳動表示デバイス10が収容される開口部61a、61b、61cが設けられている。
さらに、基材61、62の露出面側には、透明な保護フィルム63、64が貼り付けられ、紫外線や外力からの保護が図られている。なお、保護フィルム63には、接触用IC端子51を露出させるために、開口部63a及び、指紋センサ30を露出させるために、開口部63bが設けられてる。
また、前記指紋センサ30は後述する検出回路22や駆動回路24等からなる周辺回路部32を備え、また電気泳動表示デバイス10も周辺回路部18を備えており、これら周辺回路部32、18はICカード1の外周部に配置されている。
前記周辺回路部32、18には、配線5によってICチップ40と電気的に接続される配線接続部31、19が形成され、これら配線接続部31、19はICカードの角部に配置されている。
ICチップ40は、指紋センサ30に取り込まれた指紋パターンの特徴抽出を行うデータ処理部41と、特定の指紋パターンの特徴量等の各種情報を記憶するメモリ42と、データ処理部41により抽出された特徴量とメモリ42に記憶された特徴量とを比較する比較部43と、ICカード1の動作を制御する制御機能部44とを備えて構成されたものである。また、制御機能部44からの指示に基づいて、電気泳動表示デバイス10に所望の文字、数字或いは記号を表示させことができる。
そして、比較部43には、接触用IC端子51及び非接触型IC用アンテナ52が接続される。
指紋センサ30は、静電容量型、すなわち凹凸を有する指紋と検出面30aとの間の距離に応じて変化する静電容量を測定して、指紋パターンを検出するセンサである。静電容量型の指紋センサ30は、光源が不要であるために薄型化することが容易であり、かつ表面保護層(パッシベーション膜)を適切に選択することによって、耐傷性を向上させることができるという特徴がある。
複数の走査線と複数の信号線16との交点のそれぞれに対応する位置には、トランジスタ等によって構成されるスイッチング素子12が設けられている。
これらの信号線16、走査線17およびスイッチング素子12によって、アクティブマトリクスアレイ13が構成されており、このアクティブマトリクスアレイ13の上には、検出電極11が各スイッチング素子12に対応する位置にマトリックス状に設けられている。各検出電極11は、アクティブマトリクスアレイ13の全面を覆うように絶縁膜(パッシベーション膜)14にて覆われており、絶縁膜14は、ICカード1の利用者の指Fと接触可能になっている。
そして、信号線16は、その一端で周辺回路部32である検出回路22に接続され、走査線17は、その一端で周辺回路部32である駆動回路24に接続される。更に、検出回路22及び駆動回路24は、配線接続部31である接続端子26に接続される。
この検出回路22及び駆動回路24は、TFT(特に低温ポリシリコンTFT)により形成される。したがって、検出回路22及び駆動回路24は、検出面30aと同様に、指紋センサ30の表層部に形成されている。
プラスチック等の可撓性を有する基材9e上に、電極フィルム9d、電気泳動表示層9c、電極フィルム9b及びこの表示部を保護する表面保護層9aが積層されている。なお、表面保護層9aは省略することも可能である。
電極フィルム9bは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド等の寸法安定性の優れた透明なプラスチックフィルムに電極が形成されているものである。電極フィルム9dも同様な基材の電極が形成されてなるものであるが、必ずしも透明性は要求されない。なお、電極フィルム9bと電極フィルム9dとは、上下動通電極9fにより導通される。
電極フィルム(第一電極)9bは、全面に同一の電位がかかる共通電極となり、一方、電極フィルム(第二電極)9dにはアクティブマトリックス電極或いはセグメント電極等が形成されて駆動電極となる。
電気泳動表示デバイス10は、上述したマイクロカプセル9を多数有しているので、電極フィルム9b、9dの各アドレス電極の電界を制御することで、所望の文字、数字、或いは記号を表示させることができる。
まず、ICカード1の使用者は、ICカード1を把持し、続いて、指紋センサ30の検出面30aに指Fを載せる。
指紋センサ30では、検出面30aに指Fが触れると、指Fとマトリックス状に配置された各検出電極11との間に、2次元的に分布する静電容量が発生する。そして、この静電容量の値をアクティブマトリクスアレイ13によって電気的に読み出すことにより、指Fの指紋パターンが検出される。
そして、検出された指紋パターンは、ICチップ40のデータ処理部41に転送され特徴量が抽出される。この特徴量は、例えば指紋線の傾き量、分岐の位置、分岐の数等である。更に、求められた特徴量は、比較部43に転送され、メモリ42に格納されている特定の特徴量と比較される。
すなわち、この場合、一致信号を調べることにより、検出された指紋パターンがメモリ42に格納されている特定の特徴量と同一の特徴量を持つことが確認できる。従って、メモリ42に特定の個人の指紋の特徴量を予め格納しておくことにより、ICカード1の使用者を特定することができる。
このようにして、ICカード1の使用時に個人情報をより安全に取り扱うことが可能となっている。
しかし、本実施形態のICカード1にあっては、曲げ等の外力に対して弱い指紋センサ30及び電気泳動表示デバイス11等デバイスの周辺回路部32、18がICカード1の外周部に配置されているので、中心部にある場合に比べ、曲げの影響を受けにくくなっており、したがって、これら周辺回路部32、18を備えたデバイスを曲げから保護することで、その耐久性を高めることができる。
前述の図4(a)に示したように、指紋センサ30の表層部には、検出面30a、駆動回路24、検出回路22、接続端子26が形成されている。さらにデータメモリー回路や指紋センサであれば比較回路も同時に形成されても良い。この検出回路22及び駆動回路24は、薄膜トランジスタ(TFT)により構成されるので、外部からの衝撃に対して脆弱である。
したがって、検出回路22及び駆動回路24に外力が加わると、指紋センサ30の検出結果に誤差が発生したり、指が検出面だけでなく駆動回路や検出回路の上にも押し当てられた場合は、指紋の検出が不安定になったりする。
このため、指紋センサ30をICカード1に実装する際には、検出回路22及び駆動回路24に外力が加わらないようにする必要がある。
このように、指紋センサ30の検出回路22及び駆動回路24を緩衝部66により保護して、指紋センサ30の誤動作等、ひいてはICカード1の不具合を防止することができる。
以上、説明したように、本実施形態のICカード1によれば、基材61に形成される凹部61bに指紋センサ30等のデバイスを収容保持する実装構造において、指紋センサ30等の上面に存在する検出回路22及び駆動回路24等の脆弱部を外力から保護する緩衝部67を凹部65の縁部66に形成した。これにより、指紋センサ30等の検出回路22及び駆動回路24等が緩衝部67により保護されるので、指紋センサ30等の機能を十分に発揮することができる。
Claims (4)
- 検出回路及び駆動回路を有する指紋センサと、
前記指紋センサが設けられる第1の基材と、
前記第1の基板に貼り合わされるとともに前記指紋センサを露出させる開口部が形成された第2の基材と、を備え、
前記検出回路及び駆動回路は、前記第1の基材の外周部に配置され、
前記開口部の縁は、前記指紋センサの外周部に設けられた前記検出回路及び駆動回路を覆うように張り出した状態に形成されており、
前記縁の張り出した部分と前記指紋センサとの間には緩衝部が設けられていることを特徴とするICカード。 - 検出回路及び駆動回路を有する指紋センサと、
前記指紋センサが設けられる第1の基材と、
前記第1の基板に貼り合わされるとともに前記指紋センサを露出させる開口部が形成された第2の基材と、を備え、
前記検出回路及び駆動回路は、前記第1の基材の外周部に配置され、
前記開口部の縁は、前記指紋センサの外周部に設けられた前記検出回路及び駆動回路を覆うように張り出した状態に形成されており、
前記縁の張り出した部分と前記指紋センサとの間には空隙が設けられていることを特徴とするICカード。 - 前記検出回路及び駆動回路には、該検出回路及び駆動回路の駆動を制御する制御部に電気的に接続される配線接続部が備えられ、該配線接続部は、前記第1の基材の角部に配置されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のICカード。
- 前記指紋センサは矩形状からなり、前記指紋センサはその一方の側の長辺が前記第1の基材の一方の側の短辺に近接され、かつ該短辺に沿うように配置されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のICカード。
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