JP2001052148A

JP2001052148A - 指紋読み取り装置

Info

Publication number: JP2001052148A
Application number: JP11225766A
Authority: JP
Inventors: Kojin Kawahara; 行人河原; Hiroyuki Fujita; 宏之藤田; Tsutomu Matsudaira; 努松平
Original assignee: Seiko Instruments Inc
Current assignee: Seiko Instruments Inc
Priority date: 1999-08-09
Filing date: 1999-08-09
Publication date: 2001-02-23
Anticipated expiration: 2019-08-09
Also published as: CN1283833A; CN1183474C; US6401551B1; JP4308376B2

Abstract

(57)【要約】【課題】、実際に使用する場合の使い勝手を向上し、
高生産性、低コスト化を図った指紋読み取り装置を提供
する。【解決手段】液晶パネル２０上に設けられた静電容量
式の指紋読み取りセンサ１１と、その駆動回路６３，６
４とを具備し、前記指紋読み取りセンサ１１は、所定の
位置に配置された検出電極３５と、該検出電極３５のそ
れぞれに接続されたアクティブ素子３６と、表面に設け
られた保護膜３７とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、指紋読み取り装
置、特に、静電容量式の指紋読み取り装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、秘密保持等の目的で個人を認
証するためのシステムとしてＩＤ番号、パスワード等を
用いたシステムがあるが、ＩＤ番号、パスワード等の漏
洩等により、秘密保持性は万全ではない。一方、より高
度な秘密保持性を実現するものとして、指紋読み取り装
置を用いたシステムが提案されている。

【０００３】従来、指紋読み取り装置としては、二次元
アレイ状に配置された電極群と、これら電極群上に誘電
体層を介して接触される指との間に生じる静電容量が指
紋の凹凸に応じて異なることを使用して指紋形状を検出
する静電容量型の指紋読み取り装置（特開平４−２３１
８０３号公報等）が提案され、このような指紋読み取り
装置が一部実用化されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな指紋読み取り装置を、どのような機器にどのように
用いるかのアプリケーションが十分ではなく、実用化さ
れているものは少ない。本発明はこのような事情に鑑
み、実際に使用する場合の使い勝手を向上し、高生産
性、低コスト化を図った指紋読み取り装置を提供するこ
とを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第１の態様は、液晶パネル上に設けられた静電容量
式の指紋読み取りセンサと、その駆動回路とを具備し、
前記指紋読み取りセンサは、所定の位置に配置された検
出電極と、該検出電極のそれぞれに接続されたアクティ
ブ素子と、表面に設けられた保護膜とを有することを特
徴とする指紋読み取り装置にある。

【０００６】かかる第１の態様では、指紋読み取りセン
サを液晶パネル近傍に設けることにより、液晶パネルを
搭載した電子機器等に容易に適用可能となる。本発明の
第２の態様は、第１の態様において、前記検出電極及び
前記アクティブ素子は二次元アレイ状に設けられている
ことを特徴とする指紋読み取り装置にある。

【０００７】かかる第２の態様では、二次元アレイ状に
配置された検出電極により指紋のイメージを読み取るこ
とができる。本発明の第３の態様は、第１又は２の態様
において、前記液晶パネルは一対の透明基板を有すると
共に前記透明基板の一方は表示領域より外に突出した突
出部を有し、前記指紋読み取りセンサは前記突出部に設
けられていることを特徴とする指紋読み取り装置にあ
る。

【０００８】かかる第３の態様では、指紋読み取りセン
サを電子機器等に組み込む際に液晶パネルと一体的に組
み込むことができ且つ省スペース化を図ることができ
る。本発明の第４の態様は、第３の態様において、前記
指紋読み取りセンサは、前記液晶パネルの透明電極及び
アクティブ素子と共に前記一方の透明基板上に同一プロ
セスで形成されたものであることを特徴とする指紋読み
取り装置にある。

【０００９】かかる第４の態様では、液晶パネルの透明
電極及び薄膜アクティブ素子を形成する薄膜工程で同時
に指紋読み取りセンサを形成することにより、製造コス
トを大幅に低下することができる。本発明の第５の態様
は、第３又は４の態様において、前記指紋読み取りセン
サの前記アクティブ素子が薄膜トランジスタであること
を特徴とする指紋読み取り装置にある。

【００１０】かかる第５の態様では、指紋読み取りセン
サの薄膜トランジスタは液晶パネルの薄膜トランジスタ
と同一工程で形成することができる。本発明の第６の態
様は、第１又は２の態様において、前記指紋読み取りセ
ンサの前記検出電極が透明電極であり、当該指紋読み取
りセンサは前記液晶パネルの表示領域の少なくとも一部
に設けられていることを特徴とする指紋読み取り装置に
ある。

【００１１】かかる第６の態様では、液晶パネルの表示
領域に重ねて指紋読み取りセンサが設けられているの
で、電子機器等への搭載の際に液晶パネルと一緒に搭載
でき且つ指紋読み取りセンサの設置スペースの省スペー
ス化を図ることができる。本発明の第７の態様は、第６
の態様において、前記指紋読み取りセンサは、前記液晶
パネルの透明基板又は偏光板の表面に設けられているこ
とを特徴とする指紋読み取り装置にある。

【００１２】かかる第７の態様では、指紋読み取りセン
サを透明基板又は偏光板に設けることにより液晶パネル
との一体化が図られる。本発明の第８の態様は、第６又
は７の態様において、前記指紋読み取りセンサの前記ア
クティブ素子が薄膜トランジスタであることを特徴とす
る指紋読み取り装置にある。

【００１３】かかる第８の態様では、透明電極及び薄膜
トランジスタからなる指紋読み取りセンサは液晶パネル
と同様な製造工程で容易に形成できる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づい
て説明する。図１には一実施形態にかかる指紋読み取り
装置を搭載した液晶表示装置の概略を示す。同図に示す
ように、液晶表示装置１０は、液晶表示部１１に近接し
て指紋読み取りセンサ１２を具備し、図示しないが、こ
れらをそれぞれ駆動する駆動回路が内蔵されている。

【００１５】ここで、液晶表示部１１及び指紋読み取り
センサ１２を構成する液晶パネルの概略構成を概略断面
を示す図２を参照しながら説明する。これらの図面に示
すように、液晶パネル部２０は、第１の透明基板２１と
第２の透明基板２２とがスペーサ２３を介して接合し、
その間に液晶層２４を設けることにより液晶表示部１１
を構成している。また、第１の透明基板２１の内側に
は、液晶層２４に対向して、画素別に、透明電極２５及
びアクティブ素子２６が二次元アレイ状に設けられ、こ
れらを覆うように配向膜２７が設けられている。一方、
第２の透明基板２２の内側には、液晶層２４を挟んで共
通透明電極２８及びその表面を覆う配向膜２９が設けら
れている。なお、第１の透明基板２１及び第２の透明基
板２２の外側には偏光板３１，３２が設けられている。

【００１６】ここで、第１の透明基板２１はその一縁部
に、第２の透明基板２２より突出した突出部を有し、こ
の突出部には、液晶表示部１１の配線と共に、指紋読み
取りセンサ１２が設けられている。指紋読み取りセンサ
１２は、二次元アレイ状に配置された検出電極３５及び
アクティブ素子３６を具備し、これらは誘電膜である保
護膜３７で覆われている。

【００１７】液晶表示部１１の透明電極２５及びアクテ
ィブ素子２６と、指紋読み取りセンサ１２の検出電極３
５及びアクティブ素子３６とは、例えば、第１の透明基
板２１の概略平面を示す図３（ａ）のように構成され、
また、それぞれの表示又は検出単位の構造は、図３
（ｂ）に示すようになっている。なお、図では液晶表示
部１１及び指紋読み取りセンサ１２は、３ラ３の二次元
アレイ状に設けられているが、実際とは異なることは言
うまでもない。

【００１８】また、上述した実施形態では、透明基板２
１の突出部に駆動回路まで設けた例を示しているが、基
板の突出部上には配線の端子部だけを設け、駆動回路は
フレキシブルケーブル等を介して接続する構造であって
もよいことは言うまでもない。ここで、アクティブ素子
２６及び３６は、例えば、電界効果型絶縁ゲートトラン
ジスタなどの薄膜トランジスタ（ＴＦＴ）から構成され
る。以下、液晶表示部１１を代表して説明するが、後述
するように、指紋読み取りセンサ１２の構造も基本的に
は同様な構造を有する。

【００１９】アクティブ素子２６であるトランジスタの
ソース領域４１に接続されるソース電極４２は、透明電
極２５に接続され、ゲート酸化膜４３上に設けられたゲ
ート電極４４は走査線５１に接続されており、ドレイン
領域４５に接続されるドレイン電極４６は信号線５２に
接続されている。信号線５２は、各トランジスタのドレ
イン電極４６をＸ軸方向に直列に接続するように複数本
設けられており、各信号線５２は、Ｘ軸ドライバ５３に
接続されている。また、走査線５１は、各トランジスタ
のゲート電極４４をＹ軸方向に直列に接続するように複
数本設けられており、各走査線５１は、Ｙ軸ドライバ５
４に接続されている。

【００２０】また、アクティブ素子３６のソース電極は
透明電極３５に接続され、ゲート電極は走査線６１に直
列に接続され、また、ドレイン電極は信号線６２に直列
に接続されており、信号線６２はＸ軸ドライバ６３に接
続され、走査線６１はＹ軸ドライバ６４に接続されてい
る。このような液晶表示部１１の透明電極２５及びアク
ティブ素子２６，並びに指紋読み取りセンサ１２の検出
電極３５及びアクティブ素子３６は、従来から知られて
いる一般的な薄膜製造プロセスで同時に形成することが
できる。すなわち、液晶表示部１１及び指紋読み取りセ
ンサ１２は、各素子の大きさ及び配列ピッチが異なるだ
けで実質的に同一構造とすることができ、指紋読み取り
センサ１２の製造プロセスを液晶パネルの表示部の製造
と同時に行えるので、その製造コストを大幅に低減する
ことができる。なお、このように同一プロセスで形成す
る場合には検出電極３５も透明電極２５と同様な材料と
なるが、検出電極３５自体は透明電極である必要はない
ので、材料を替えて形成することもできる。

【００２１】液晶表示部１１の解像度は使用用途によっ
て決定され、特に限定されないが、指紋表示センサ１２
の解像度は５０μｍ程度のピッチで３００ｄｐｉ程度が
標準的である。また、アクティブ素子２５，３５は、上
述した薄膜トランジスタに限定されず、薄膜ダイオード
であってもよい。次に、指紋読み取りセンサ１２による
指紋読み取りの手順を簡単に説明する。図４（ａ）には
指紋読み取りセンサ１２の検出電極３５の配列を示し、
図４（ｂ）には指紋読み取り状態を模式的に示したもの
である。

【００２２】図示するように、各検出電極３５は各アク
ティブ素子３６を介してアクティブアドレッシングされ
ており、Ｘ軸ドライバ６３に接続されたｘ本の信号線６
２と、Ｙ軸ドライバ６４に接続されたｙ本の走査線６１
とに接続されて、（１，１）〜（ｘ，ｙ）のアドレスを
有する。指紋を検出する際には、まず、Ｘ軸ドライバ６
３を介して所定の信号線６２を選択してゲート電極に所
定の電圧をかけ、この状態で全ての走査線６１を介して
全てのアクティブ素子３６に、例えば、１０Ｖ程度の電
圧を印加する。これにより、ゲート電極に所定の電圧が
印加されて選択されたアクティブ素子３６に接続されて
いる検出電極３５に電圧が印加される。このときの状態
が図４（ｂ）である。このとき、指７０と検出電極３５
との間に破線で示すようなキャパシタＣ［（ｘ，ｙ−
１），（ｘ，ｙ）,（ｘ，ｙ＋１）］が形成される。こ
れらのキャパシタＣのキャパシタンスは検出電極と指と
の距離に依存し、指紋の隆起部が大きいほど大きなキャ
パシタンスが発生し、溝が深いほど小さなキャパシタン
スが発生する。

【００２３】このようなキャパシタンスは、各走査線６
１を介してＹ軸ドライバ６４で検出することができる。
そして、この作業を各信号線６２毎に行えば、各検出電
極３５と指との間に発生したキャパシタンスを検出する
ことができ、これにより、指紋のイメージを作成するこ
とができる。以上説明した実施形態によると、液晶パネ
ルに付随して指紋読み取り装置を設けることができ、し
かも、液晶パネルの薄膜製造プロセスを用いて指紋読み
取りセンサを形成することができるので、各種電子機器
等に組み込む際に省スペースかを図ることができると共
に、低コスト化を実現できる。

【００２４】また、このような指紋読み取り装置は、液
晶表示装置を具備する各種電子機器、例えば、各種パソ
コン、携帯端末、携帯電話、ＰＨＳ等に容易に組み込む
ことが可能である。この際、上述した構成では、指紋読
み取りセンサ１２の表面は液晶パネル表面より窪んだ凹
部となるが、凹部の周縁部が指を載せる際のガイドとな
り、指の位置合わせが容易にできるという利点もある。

【００２５】このように液晶パネルと一体化して電子機
器への組み込みの際の取り扱い性の向上を図ると共に、
省スペース化を図るという観点からすると、液晶パネル
の表示領域に重ねて指紋検出センサを設けてもよい。こ
の例を図５に示す。図５（ａ）は第２の透明基板２２の
外側に指紋検出センサ１２を設けた例を示し、図５
（ｂ）は偏光板３２上に指紋検出センサ１２を設けた例
である。なお、上述した実施形態と同一作用を示す部材
には同一符号を付して重複する説明は省略する。

【００２６】このような指紋読み取りセンサは、液晶パ
ネルの薄膜製造プロセルとは別に行う必要があるが、同
様な薄膜製造プロセスで形成することができる。この場
合、指紋検出センサ１２の検出電極は透明電極である必
要があることは言うまでもない。また、このような指紋
読み取りセンサ１２の液晶表示領域の平面方向の配置も
特に限定されず、表示領域の隅部でも、中央部でもよ
く、さらには、表示領域全体を指紋読み取りセンサとし
てもよい。

【００２７】さらに、上述した各実施形態では、指紋読
み取りセンサの各検出電極は二次元アレイ状に配置され
たものを例示したが、必ずしもこれに限定されず、一次
元状に検出電極を配置し、この上に指を滑らせながら走
査する方法によっても同様に指紋を検出することができ
る。なお、この場合の指紋読み取りセンサの構成は配置
が一次元になっただけで上述した例と同様であるので、
詳細な説明は省略する。

【００２８】このような一次元アレイ状の指紋読み取り
センサを用いた場合には、小型携帯端末に搭載する際に
省スペース化の面で有利になる。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液晶パネル上に静電容量式の指紋読み取りセンサとその
駆動回路とを設けることにより、実際に使用する場合の
使い勝手を向上し、高生産性、低コスト化を図ることが
できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る指紋読み取り装置を
搭載した液晶表示装置の外観図である。

【図２】本発明の一実施形態に係る指紋読み取り装置を
搭載した液晶表示装置の断面図である。

【図３】本発明の一実施形態に係る指紋読み取り装置を
搭載した要部概略構成を示す平面図及び断面図である。

【図４】本発明の一実施形態に係る指紋読み取り装置の
指紋読み取りセンサの検出電極の配列及び指紋読み取り
状態を示す図である。

【図５】本発明の他の実施形態に係る指紋読み取り装置
を搭載した液晶パネルの概略断面図である。

【符号の説明】

１０液晶表示装置１１液晶表示部１２指紋読み取りセンサ２１第１の透明基板２２第２の透明基板２５透明電極２６アクティブ素子３５検出電極３６アクティブ素子５１，６１信号線５２，６２走査線５３，６３Ｘ軸ドライバ５４，６４Ｙ軸ドライバ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者松平努千葉県千葉市美浜区中瀬１丁目８番地セイコーインスツルメンツ株式会社内Ｆターム(参考） 2H088 EA22 HA08 MA20 4C038 FF01 FF05 FG00 5B047 AA25 BA02 BB10 BC30

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液晶パネル上に設けられた静電容量式の
指紋読み取りセンサと、その駆動回路とを具備し、前記
指紋読み取りセンサは、所定の位置に配置された検出電
極と、該検出電極のそれぞれに接続されたアクティブ素
子と、表面に設けられた保護膜とを有することを特徴と
する指紋読み取り装置。
【請求項２】請求項１において、前記検出電極及び前
記アクティブ素子は二次元アレイ状に設けられているこ
とを特徴とする指紋読み取り装置。
【請求項３】請求項１又は２において、前記液晶パネ
ルは一対の透明基板を有すると共に前記透明基板の一方
は表示領域より外に突出した突出部を有し、前記指紋読
み取りセンサは前記突出部に設けられていることを特徴
とする指紋読み取り装置。
【請求項４】請求項３において、前記指紋読み取りセ
ンサは、前記液晶パネルの透明電極及びアクティブ素子
と共に前記一方の透明基板上に同一プロセスで形成され
たものであることを特徴とする指紋読み取り装置。
【請求項５】請求項３又は４において、前記指紋読み
取りセンサの前記アクティブ素子が薄膜トランジスタで
あることを特徴とする指紋読み取り装置。
【請求項６】請求項１又は２において、前記指紋読み
取りセンサの前記検出電極が透明電極であり、当該指紋
読み取りセンサは前記液晶パネルの表示領域の少なくと
も一部に設けられていることを特徴とする指紋読み取り
装置。
【請求項７】請求項６において、前記指紋読み取りセ
ンサは、前記液晶パネルの透明基板又は偏光板の表面に
設けられていることを特徴とする指紋読み取り装置。
【請求項８】請求項６又は７において、前記指紋読み
取りセンサの前記アクティブ素子が薄膜トランジスタで
あることを特徴とする指紋読み取り装置。