JP4536616B2 - 自動販売機 - Google Patents
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本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、所謂空打ちを確実に防止でき、自己回復機能を持つ自動販売機を提供することを目的とする。
また、排出待機位置にある商品保持孔に商品が保持されていないときには付勢手段によって検出部が第一位置を取るので、操作子の操作に伴う商品保持部材の動作が阻止される。これによって、所謂空打ちが確実に防止される。
さらに、商品が偏在することに起因し、商品が存在するにも拘わらず次回排出の商品を排出待機位置にある商品保持孔で保持していない場合、自動販売機自体を揺するなど何らかの事情によって、次回排出の商品が排出待機位置にある商品保持孔に落ち込んだときには、該商品の自重に負けて検出部が第二位置へ動作し、自動販売機が排出機能を自動的に回復する。
図1に示した自動販売機1は、例えばカプセルに封入した商品A(以下、カプセル商品Aという。図6参照)をボックス2内に収容しておき、ボックス2の前面に配設された硬貨投入口3に所定の硬貨を投入した後、人がハンドル4を回転することによって、ボックス2内のカプセル商品Aを、ボックス2の前面に配設した商品排出口5から排出するものである。同図に示す自動販売機1にあってはボックス2が2段に積み上げられ、下側のボックス2の下端にはキャスタ付きの台座9が取り付けられ、上側のボックス2の上端には天板10が取り付けられている。換言すれば、下側のボックス2には天板10は取り付けられてはいない。また、上側のボックス2には台座9は取り付けられてはいない。
ボックス2は、ボックス本体6と、ボックス本体6の前面の商品充填用開口(指示せず。)を塞ぐ蓋体7と、ボックス本体6の前面下部に配置され前面板8の一部を構成する操作盤8aとを備えている。
蓋体7は透明樹脂製で、図1に示されるように、前方へ向けて凸となるように湾曲形成された板体によって構成されている。蓋体7は、錠前19によってボックス本体6にロックされるように構成されている。すなわち、蓋体7は、図2に示す錠前本体19aにキー19bを差し込み、キー19bを所定方向に回転させることによって、ボックス本体6にロックされる。一方、蓋体7は、図2の状態からキー19bをロックのときとは反対の方向に回転させることによって、ボックス本体6に対してロックが解除される。そして、蓋体7は、蓋体7の下端14を支点として前方に傾倒させることができると共に、操作盤8aのV溝18aから取り外せるように構成されている。この蓋体7の傾倒や取外しによって、ボックス本体6の前面に商品充填用開口が形成される。
ボックス本体6の商品充填用開口両脇にはそれぞれ側壁7a(図1には一方の側壁7aのみが図示されている。)が設けられている。この側壁7aは、ボックス本体6の内部のカプセル商品Aが外方斜め横から視認できるように透明板によって構成されている。また、この側壁7aはボックス本体6に固定して設けられている。
操作盤8aは、図1に示されるように、正面側から見た状態では逆L字状を呈している。この操作盤8aはボックス本体6に対して着脱可能に設けられている。すなわち、操作盤8aの両側の壁面には、上下方向に所定の間隔で凹条(図示せず。)が形成され、一方、ボックス本体6には、上下方向に適宜な間隔をもって、幅方向内方に向けて凸条(図示せず。)が形成されている。そして、ボックス本体6の底から浮かせた状態の操作盤8aを下方にスライドさせることで上記凹条と上記凸条とが嵌合して、操作盤8aがボックス本体6の所定位置に取り付けられる。一方、ボックス本体6から操作盤8aを取り外す場合には、それを取り付ける場合とは逆の手順で行う。
なお、操作盤8aは、図3のロック装置57のレバー57aをボックス本体6の内方に動作させ、係止片57bを操作盤8aの上面に係合させることによって、ボックス本体6に固定される。
ボックス本体6内には、図2及び図3に示されるように、ボックス本体6を上下に区切る仕切板25が配設されている。そして、ボックス本体6内における仕切板25の上方の空間が商品収容空間26となっている。この商品収容空間26には多数のカプセル商品Aが収容される。
仕切板25の上面には図3に示されるように円形状の凹部27が形成されている。この凹部27の底部には1つの商品排出孔28が形成されている。また、凹部27の底部には歯車44の一部を露出させる矩形状の孔43が形成されている。そして、この凹部27には商品保持部材34が載置される。
なお、仕切板25には、商品排出孔28上方にカプセル商品Aを1つずつ該商品排出孔28へ導くためのスクレイパー37が設けられている。
1.ドラム35
図3に示されるように、商品保持部材34はドラム35によって構成されている。このドラム35には比較的径の大きな商品(例えばカプセルに封入された商品)を保持するための商品保持孔35aが周方向に複数個(実施形態では4個)等間隔で形成されている。また、ドラム35には、下面周縁にラック歯38が形成されている。そして、ドラム35が凹部27に載置された際には、図2で示されるようにラック歯38と上記歯車44が噛合する。この場合の歯車44は、同図に示されるように、軸45、歯車46,24、軸4aを介してハンドル4に連結されている。したがって、ハンドル4が回転すると、軸4a、歯車24,46、軸45、歯車44及びラック歯38を介して、ハンドル4の回転動力がドラム35に伝達されて、ドラム35が回転する。なお、ハンドル4の1回転によってドラム35が回転する角度は、360度/(商品保持孔35aの個数)であり、ハンドル4の1回転毎に、商品保持孔35aが上記商品排出孔28に合致し、商品保持孔35aに保持されている商品が1つずつ排出される。
ドラム35は規制板36を備えている。規制板36はドラム本体の上に設けられている。そして、規制板36はドラム35の軸心を中心に所定角度範囲で回動可能に構成されている。この規制板36には上記商品保持孔35aと同形の孔36aが周方向に上記商品保持孔35aと同数・同ピッチで形成されている。規制板36の孔36aは、摘み部41の操作によって規制板36を回動させると、その回動量に応じて上記商品保持孔35aの径を変化させる働きをする。また、規制板36の中央には、その上方にある商品をドラム35の半径方向外方に導くためのリブ36bが立設されている。また、リブ36aには、ドラム35の上方にある商品を攪拌するためのスプリング36gが4本、外方斜め上方に向けて突設されている。
図3に示されるように、凹部27の上縁には切欠き31が形成されている。この切欠き31には、係止片32が突出自在に配設され、該係止片の移動域上方には、係止片32の上方への変位を規制するガイド片33が配設されている。この係止片32は、ドラム35を凹部27に載置した状態で、ドラム35の上面位置まで突出させることによって、図4に示されるように、ドラム35を凹部27内に拘束させる。一方、係止片32は、ドラム35の上面位置から退避させると、ドラム35は拘束を解かれ、凹部27からドラム35を取り出させることになる。
図2に示されるように、ボックス本体6の内部にはガイドプレート47が設けられている。ガイドプレート47は屈曲形成されている。このガイドプレート47の下端はコイルばね49を介して仕切板25に取付けられている。一方、ガイドプレート47の上端の起立部には、内方に向けて開口する凹部47aが形成され、この凹部47aは、商品充填用開口6a脇の両壁内面に設けた突起48に係合されるようになっている。この凹部47aと突起48との係合によって、ガイドプレート47は、商品充填用開口6aの中間部から仕切板25に向け傾斜した状態に保持される。また、ガイドプレート47は、凹部47aと突起48との係合を解除すれば、正面手前側に倒すことができ、商品充填用開口6aを拡げることができる。これによって商品の充填やボックス本体6の内部のメンテナンスが容易となる。
(硬貨収集箱21の構成)
図2に示されるように、ボックス本体6内の底には、硬貨収集箱21が設けられている。硬貨収集箱21はボックス本体6から前方へ引き出して取り外せるようになっている。この硬貨収集箱21の取付け・取外しは、操作盤8aをボックス本体6の底から少し浮かせた状態で保持したままで行うか、操作盤8aをボックス本体6から完全に取り外した状態で行う。
なお、ボックス本体6に取り付けた硬貨収集箱21は、操作盤8aが取り付けられた場合には完全に塞がれ、前方からは視認できない状態となる。
空打ち防止機構70は次回商品の排出待機位置近くに設けられている。この空打ち機構70は図4から図6に示されるように検出部71及び付勢手段72を備える。なお、図4から図6では仕切板25は図示省略されている。
このうち検出部71は、排出待機位置で商品保持孔35aに下側から入出可能に構成されている。そして、検出部71は、排出待機位置で該商品保持孔35aに挿入された第一位置と、該商品保持孔35aから抜け出た第二位置とを取り得るようになっている。この場合、検出部71は係止部を兼ねていて、第一位置にあるときには商品保持孔35aの壁に当たり商品保持部材34の回転動作を阻止可能に構成されている。
また、付勢手段72は、検出部71を商品保持孔35aに挿入する方向に付勢している。また、付勢手段72は、排出待機位置にある商品保持孔35aにカプセル商品Aが保持されているときには該カプセル商品Aの自重に負けて第二位置への該検出部71の動作を許容する。
以上の空打ち防止機構70の検出部71は、実施形態の自動販売機1では、シーソ部材73の一方の腕に形成されている。すなわち、シーソ部材73は、軸74を中心に回動可能となるように、支持部材75に支持されている。また、付勢手段72は、実施形態の自動販売機1では、シーソ部材73の他の腕と固定部との間に掛けられたスプリングから構成されている。このシーソ部材73は仕切板25の下側に設けられ、仕切板25には検出部71が入出可能な矩形の開口が形成されている。
この自動販売機によれば、図5に示されるように排出待機位置にある商品保持孔35aにカプセル商品Aが保持されているときには該カプセル商品Aの自重に負けて検出部71は第二位置へ動作する。これによって、ハンドル4の操作に伴って商品保持部材34が動作可能となるので、カプセル商品Aが保持されている商品保持孔35aが商品排出孔28に合致しそのカプセル商品Aが排出される。
3 硬貨投入口
4 ハンドル
7 蓋体
8a 操作盤
9 硬貨選別ユニット
34 排出商品保持部材
35 ドラム
35a 商品保持孔
70 空打ち防止機構
71 検出部(係止部)
72 付勢手段
Claims (3)
- 排出待機位置にある商品保持孔で次回排出の商品を保持可能な商品保持部材と、前記商品保持部材の下側に設けられ商品排出孔が形成された仕切板とを備え、操作子の操作によって前記商品保持部材を動作させて前記商品保持孔と前記商品排出孔を合致させ、前記商品保持孔に保持されている商品を該商品排出孔を通じて排出するように構成された自動販売機において、空打ち防止機構が前記排出待機位置近くに設けられ、前記空打ち防止機構は、前記排出待機位置で前記商品保持孔に下側から入出可能に構成され該排出待機位置で該商品保持孔に挿入された第一位置と該商品保持孔から抜け出た第二位置とを取り得る検出部と、前記排出待機位置で前記検出部を前記商品保持孔に挿入する方向に付勢する一方で該排出待機位置にある前記商品保持孔に商品が保持されているときには該商品の自重に負けて前記第二位置への該検出部の動作を許容する付勢手段と、前記検出部が第一位置にあるときに前記商品保持部材の動作を阻止し且つ前記検出部が前記第二位置にあるときに前記商品保持部材の動作を許容する係止部とを備えることを特徴とする自動販売機。
- 前記検出部は前記係止部を兼ねていることを特徴とする請求項1記載の自動販売機。
- 商品保持部材は所定の鉛直軸を中心に回転動作可能に構成されたドラムから構成され、該鉛直軸を中心とする円上に前記商品保持孔が所定間隔で複数設けられ、前記操作子の一回の操作毎に前記商品保持孔が順に前記商品排出孔に合致するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の自動販売機。
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