JP4536469B2 - 位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法 - Google Patents

位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4536469B2
JP4536469B2 JP2004277701A JP2004277701A JP4536469B2 JP 4536469 B2 JP4536469 B2 JP 4536469B2 JP 2004277701 A JP2004277701 A JP 2004277701A JP 2004277701 A JP2004277701 A JP 2004277701A JP 4536469 B2 JP4536469 B2 JP 4536469B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding die
reflection type
detection device
lid member
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004277701A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006088552A (ja
Inventor
徹 平田
偉 高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2004277701A priority Critical patent/JP4536469B2/ja
Publication of JP2006088552A publication Critical patent/JP2006088552A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4536469B2 publication Critical patent/JP4536469B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法に係り、特に位置検出を高精度に行う2次元角度格子を構成する位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法に関する。
IT技術の根幹である半導体デバイスの高集積化、低価格化に対応し、半導体デバイスを製造する半導体露光装置に対する高生産性、高精度化、高速化等の要求が高まっている。半導体露光装置のキーコンポーネントであるステージには10nm前後の精度と数百mm〜数千mmの移動範囲を持った高速多自由度搬送位置決め機能が要求される。そのため、ステージの多自由度位置と姿勢を精密に計測し、その結果をフィードバックしてステージの位置決め制御を行うことが必要となる。
従来のステージの位置計測方式としては、光学式リニアエンコーダ、レーザ測長機やオートコリメータ等が一般的に用いられてきた。これらは、基本的には1次元の長さあるいは姿勢測定を基本原理としており、その複数軸の組み合わせによって、位置あるいは姿勢の計測を行っていた。
また、高精度計測に用いられているレーザ干渉計では、レーザ光を用いてステージ(位置決め対象物)の位置の計測を行うため、ステージの置かれている装置内の空気の揺らぎなどによって、計測の値精度が低下するという問題があった。また、レーザ干渉計では、光学部品をステージの外部(周囲)にしか置くことができず、且つ空気の揺らぎを防止するために各方向毎にレーザの光路となる金属パイプを装架する必要があるため、ステージ装置全体が大型化し、構成が煩雑となるなどの問題点がある。
さらに、ステージがZ軸回りに回転した場合には、ステージからの反射光が干渉計の受光部から外れて、XY方向の位置検出ができなくなるという問題があった。このような問題を解決する検出装置として、基準格子(角度格子)にレーザ光を照射し、基準格子により反射される反射光をXY方向の2次元角度を2次元角度センサにより検出するサーフェスエンコーダと呼ばれるものがある(例えば、特許文献1参照)。
ここで、計測基準面として用いられている3次元微細凹凸形状パターンを有する基準格子(2次元角度格子)では、正弦波長が100μmオーダ、振幅が100nmオーダの超精密な微細凹凸形状パターンが正確に形成されることが要望されている。また、基準格子の表面に形成された微細凹凸形状パターンは、例えば、微細な切削工具を用いた工作機械により微細加工することにより加工される。
特開2003−22959号公報
しかしながら、工作機械により上記基準格子の微細凹凸形状パターンを微細加工する方法では、正弦波形状の凹部と凸部とを一つずつ加工することになり、且つ正弦波長が100μmオーダ、振幅が100nmオーダの凹凸形状を高精度に加工する必要があるので、基準格子全体を加工するのにかなりの時間を要することになり、量産には適さない。
また、ステージ装置の位置検出器としてサーフェスエンコーダを用いる場合には、ワークの大きさに応じて基準格子の全長を2m〜3m位まで延長する必要があるが、特に正弦波長が100μmオーダ、振幅が100nmオーダの凹凸形状を形成するといった精密加工条件が要求される場合には、微細凹凸形状パターンを形成することが難しかった。
そこで、本発明は上記課題を解決した位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
請求項1記載の発明は、表面に所定の微細凹凸形状パターンが形成された位置検出用の反射型検出装置の基準格子を製造する基準格子製造方法であって、
成型用金型の成型空間を閉塞する蓋部材の表面に光反射用金属膜を形成する工程と、
前記微細凹凸形状パターンを有する前記成型用金型の成型空間内に樹脂材を注入する工程と、
前記成型用金型を所定温度に加熱することにより前記成型空間内に注入された樹脂材を硬化させる工程と、
記蓋部材に接着された樹脂成形品を前記蓋部材と共に前記成型用金型から離型する工程と、
を有することを特徴とする。
請求項記載の発明は、前記成型用金型の内壁に形成された前記微細凹凸形状パターンにCHF3プラズマ処理を施したことを特徴とする。
請求項記載の発明は、表面に所定の微細凹凸形状パターンが形成された位置検出用の反射型検出装置の基準格子を製造する基準格子製造方法であって、
成型用金型の成型空間を閉塞する蓋部材表面にガラス層を積層する工程と、
前記ガラス層の表面を研磨して平坦化する工程と、
前記ガラス層の表面に光反射用金属膜を形成する工程と、
前記微細凹凸形状パターンを有する前記成型用金型の成型空間内に樹脂材を注入し、前記光反射用金属膜の表面に前記基準格子としての樹脂成型品を形成する工程と、
前記成型用金型を所定温度に加熱することにより前記成型空間内に注入された樹脂材を硬化させる工程と、
前記蓋部材に接着された樹脂成形品を前記蓋部材と共に前記成型用金型から離型する工程と、
を有することを特徴とする。
請求項記載の発明は、表面に所定の微細凹凸形状パターンが形成された位置検出用の反射型検出装置の基準格子を製造する基準格子製造方法であって、
成型用金型の成型空間を閉塞する蓋部材表面にガラス層を積層する工程と、
前記ガラス層の表面を研磨して平坦化する工程と、
前記微細凹凸形状パターンを有する前記成型用金型の成型空間内に樹脂材を注入し、前記ガラス層の表面に前記基準格子としての樹脂成型品を形成する工程と、
前記成型用金型を所定温度に加熱することにより前記成型空間内に注入された樹脂材を硬化させる工程と、
前記蓋部材に接着された樹脂成形品を前記蓋部材と共に前記成型用金型から離型する工程と、
前記樹脂成型品の表面に形成された前記微細凹凸形状パターンに光反射用金属膜を形成する工程と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、成型用金型の成型空間を閉塞する蓋部材の表面に光反射用金属膜を形成する工程と、微細凹凸形状パターンを有する成型用金型の成型空間内に樹脂材を注入する工程と、成型用金型を所定温度に加熱することにより成型空間内に注入された樹脂材を硬化させる工程と、蓋部材に接着された樹脂成形品を前記蓋部材と共に成型用金型から離型する工程と、を有するため、樹脂成型によりシート状に薄型化された基準格子を安価に量産することが可能になると共に、精密な微細凹凸形状パターンを有する樹脂薄膜を比較的容易に成型することが可能になる。
さらに、蓋部材と一体化された状態の基準格子をそのまま成型用金型から取り出して取り付けることが可能になるので、成型された基準格子を正確に取り付けることができ、且つ高精度に成型された基準格子が歪んだ状態で取り付けることを防止できる。
以下、図面と共に本発明の一実施例について説明する。
図1は本発明になる基準格子を有する検出装置が適用されたステージ装置の主要構成要素を示す平面図である。
図1に示されるように、ステージ装置10は、ベース12と、ベース12に対してY方向に移動可能に設けられたYステージ14と、Yステージ14に搭載されX方向に移動可能に設けられたXステージ16と、Yステージ14の両端に配置されたスライダ22をガイドする一対のガイドレール18と、Yステージ14を駆動する一対のY方向リニアモータ24と、Xステージ16を駆動するX方向リニアモータ(図示せず)を有する。リニアモータ24は、ガイドレール18に設けられた固定子(図1では隠れて見えない)と、スライダ22に設けられた可動子(図1では隠れて見えない)とからなり、固定子と可動子との間で発生した推力を駆動力としてスライダ22を移動させる。
さらに、ガイドレール18及びスライダ22には、ガイドレール18に対するスライダ22の移動位置を検出する位置検出手段としての反射型検出装置26が取り付けられている。この反射型検出装置26は、光センサを用いてガイドレール18に対するスライダ22の変位を正確に計測することができるように構成されている。尚、反射型検出装置26の詳細は、後述する。
反射型検出装置26により検出された検出信号は、座標変換器27により座標変換されて制御装置28に入力される。制御装置28は、予め設定されて演算式に基づいてリニアモータ24へ供給される制御量を演算する演算手段(制御プログラム)を有し、演算により得られた制御信号を各サーボアンプ29a〜29cに出力する。そして、各サーボアンプ29a〜29cで増幅された駆動信号は、Y方向リニアモータ24及びX方向リニアモータへ供給され、この駆動信号に基づいてY方向リニアモータ24及びX方向リニアモータはYステージ14、Xステージ16を駆動する。
また、反射型検出装置26では、後述する位置検出原理によりYステージ14のX,Y方向の変位及び各方向の傾き角度を検出することができる。そのため、制御装置28では、反射型検出装置26によって検出された各方向の検出データに基づいてYステージ14が傾かないようにリニアモータ24を高精度に並進駆動することが可能になる。
図2はY方向リニアモータ24及び反射型検出装置26の構成を正面からみた縦断面図である。図3はY方向リニアモータ24及び反射型検出装置26の構成を示す側面図である。
図2及び図3に示されるように、スライダ22は、断面形状がコ字状に形成されており、反射面角度格子32に対向する内壁にリニアモータ24の可動子40が取り付けられている。この可動子40は、コイル38がモールドされており、コイル38から発生された電磁力によりスライダ22を駆動する。
一方、ガイドレール18の上面には、反射面角度格子32の基材としてのプラテン34が固定されている。そして、プラテン34は、ステンレス材などからなり、上面にリニアモータ24の固定子としてのSUS磁子34aが形成されている。また、SUS磁子34aは、1mmピッチで幅0.5mmの正方形にブロック化されており、SUS磁子34aの周囲にはエポキシ樹脂34bが充填されている。
反射型検出装置26は、ガイドレール18の上面にプラテン(基材)34と共に取り付けられていた反射面角度格子32と、スライダ22に取り付けられた光センサユニット(位置検出用光センサ)36とを有する。
反射面角度格子32は、成型用金型の蓋部材として用いられる平板状のプラテン34に一体的に設けられている。そのため、プラテン34は、薄膜状に形成された反射面角度格子32の取付用ベースとしても用いられる。
反射面角度格子32は、検出面32aに微細凹凸パターンが成型されている。この微細凹凸パターンは、後述するように正弦波状の凹曲面と凸曲面とが交互に2次元的に配置されている。
また、光センサユニット36は、反射面角度格子32の検出面32aに位置検出用のレーザ光を照射するようにスライダ22の端部に設けられている。反射面角度格子32から反射されたレーザ光は、検出面32aの凹曲面または凸曲面に対する照射位置が変化することにより、その反射角度が変化する。そして、光センサユニット36は、反射面角度格子32から反射されたレーザ光を受光して受光スポットの変位を検出して、反射面角度格子32に対するスライダ22の変位量を計測する。
このように、反射型検出装置26では、反射面角度格子32の検出面32aがスライダ22に対向しているので、光センサユニット36によりスライダ22の移動を直接検出することができ、リニアモータ24に駆動されたYステージ14の移動位置を正確に検出することが可能になる。
ここで、反射型サーフェスエンコーダとして用いられる反射型検出装置26の構成について図4乃至図6を参照して説明する。
図4は反射型検出装置26の位置検出原理を示す斜視図である。図5は光センサユニット36の概略構成を示す図である。図6は反射型検出装置26の概略構成を示す斜視図である。
図4に示すように、反射面角度格子32は、X方向及びY方向に既知の関数で変化する正弦波状の凹曲面と凸曲面とが整列してなる微細凹凸パターンを有している。反射型検出装置26では、反射面角度格子32の微細凹凸パターンにレーザ光を照射し、その反射光を受光する2次元角度センサの出力変化によりXY方向の位置検出を行う。
ここでの光センサユニット36による位置検出の原理としては、反射面角度格子32の表面に形成された微細凹凸パターンからの反射光の受光スポットの変位を光学的に検出する方法が用いられている。すなわち、光センサユニット36は、スライダ22が駆動されると、反射面角度格子32の検出面32aからの反射光の法線方向の変化を検出することにより、反射面角度格子32に対するスライダ22のY方向の移動量を計測することができる。
次に、図5を参照して、光センサユニット36の構成について説明する。光センサユニット36は、オートコリメーション法に基づいた幾何光学的なセンサからなる2次元角度センサである。
図5に示されるように、光センサユニット36のレーザ光源36aから照射されたレーザ光39aは、偏光ビームスプリッタ36bと1/4波長板36cを通過し、反射面角度格子32の表面に入射する。反射面角度格子32の表面で反射されたレーザ光39bは偏光ビームスプリッタ36bで反射され、レーザ光39bはオートコリメータ37に入射する。オートコリメータ37は、対物レンズ36dとスポット位置を検出する検出器36eとを含んだ構成とされている。検出器36eは、反射面角度格子32の表面の反射膜32bで反射されたレーザ光39bの受光スポット位置に応じた検出信号を出力する。
図6に示されるように、反射型検出装置26は、Yステージ14の移動方向に延在形成された反射面角度格子(基準格子)32と、樹脂成型部品である反射面角度格子32が一体的に設けられてプラテン34と、反射面角度格子32に向けて複数の平行光42〜42を発光し、反射光を受光する光センサユニット36とを備える。反射面角度格子32は、微細凹凸パターンを有する検出面32aの表面にアルミ蒸着による反射膜(光反射用金属膜)32bが形成されている。そして、光センサユニット36は、複数の平行光42〜42を検出面32aの反射膜32bに向けて発光し、反射膜32bで反射した複数の反射光を受光することで、可動部40の移動に伴う反射光の光強度分布の推移に基づいて変位量及び変位方向を検出する。
また、反射型検出装置26は、スライダ22のY方向移動位置を主検出対象としており、複数の平行光42〜42の反射光を受光し、受光した光強度分布の変化から移動方向(Y方向)以外の方向に対する運動誤差要因となる上下方向(Z方向)、各軸回りの角度θx、θy、θzも同時に検出することができるように構成されている。
また、反射面角度格子32は、後述するように成型時に上記プラテン34と一体化される。そのため、薄いシート状に形成された反射面角度格子32が取り付け作業工程で歪んだりせず、成型時の接着状態のまま取り付けることが可能になる。
また、プラテン34は、後述する樹脂成型用金型の蓋部材として機能するものであり、樹脂を成型するための金型と取付用ベースを兼ねるものである。本実施例では、透明体角度格子30を成型する樹脂材としては、ポリジメルシロキサン(PDMS:Poly dimethyl Siloxane)などのシリコン樹脂を用いる。
このPDMSと呼ばれる樹脂材は、シリコン樹脂の一種で形状転写性が良いため、サブミクロンの形状も正確に転写することが可能であり、且つ透明性、流動性が良く、自己接着性が良い。そのため、PDMSは、樹脂成型用金型を用いた透明体角度格子30の樹脂成型に適した樹脂材である。また、PDMSには、所定温度に加熱されると、高分子化を促進する硬化剤が添加されている。
ここで、透明体角度格子32の製造方法の各工程について図7(A)〜(E)を参照して説明する。
図7(A)に示されるように、工程1Aでは、樹脂成型用金型50の注入口52に連通された注入装置54から樹脂材(PDMS)68を注入する。樹脂成型用金型50は、上型56と下型58とを締結部材60により結合した構成であり、下型58の内部には、微細凹凸形状パターンを転写するための転写マスタ62が取り付けられている。そして、転写マスタ62の上方には、上型56に着脱可能に締結されたプラテン34が微小隙間を介して対向配置されている。
この転写マスタ62は、平板状のプレートからなり、上面に検出面32aと同様な微細凹凸形状パターン62aがシングルポイントダイアモンドバイトにより加工されている。また、微細凹凸形状パターン62aの表面は、トリフロロメタン(CHF3)プラズマ処理が施されており、樹脂材68の離型を容易に行えるようにCHF3薄膜(膜厚50nm程度)が成膜されている。そのため、樹脂成型後に微細凹凸形状パターン62aから転写された樹脂材の離型が容易に行える。
本実施例では、リニアモータ18の効率低下を防止するため、微細凹凸形状パターン62aとプラテン34との隙間を0.1mmに設定して反射面角度格子32をできるだけ薄く成型する。この隙間による成型空間64は、樹脂材68が注入される樹脂成型のためのキャビティとなる。従って、注入装置54では、樹脂材68を所定圧力で加圧して狭い隙間からなる成型空間64に注入する。
図7(B)に示されるように、このようにして注入口52から注入された樹脂材は、上記成型空間64に充填される。そして、注入装置54による樹脂材68の注入工程は、注入口52から離間した流出口66から樹脂材68が流出されるまで行われる。
次の工程2Aでは、樹脂成型用金型50を加熱することにより成型空間64に充填された樹脂材68に添加された硬化剤に応じた所定温度(例えば、80°C程度)に加熱する。これにより、樹脂成型用金型50の成型空間64に充填された樹脂材68は硬化する。このとき、樹脂材68は、自己接着性を有するため、上型56の蓋部材として組み込まれたプラテン34と一体化される。
図7(C)に示されるように、次の工程3Aでは、樹脂成型用金型50によって成型された反射面角度格子32を取り出す。この取り出し工程では、反射面角度格子32をプラテン34及び転写マスタ62と共に取り出す。従って、薄いシート状の反射面角度格子32は、プラテン34の表面に密着された状態のまま樹脂成型用金型50から取り出されることになり、取り出し工程で歪んだり、皺になることが防止される。
図7(D)に示されるように、次の工程4Aでは、転写マスタ62から反射面角度格子32を離型する。この際、PDMSが自己接着性を有する樹脂材であるので、転写マスタ62の微細凹凸形状パターン62aにも密着しているが、微細凹凸形状パターン62aの表面は、トリフロロメタン(CHF3)プラズマ処理が施されているので、反射面角度格子32を比較的容易に微細凹凸形状パターン62aから分離させることができる。
続いて、次の工程5Aでは、プラテン34からはみ出した反射面角度格子32の周縁部をカッタ70により切断して除去する。これにより、転写マスタ62により微細凹凸形状パターン62aを転写された反射面角度格子32が得られる。
図7(E)に示されるように、次の工程6Aでは、プラテン34と一体化された状態のまま微細凹凸形状パターンを有する検出面32aにアルミ蒸着を施して反射面32bを形成する。これで、検出面32aの表面に反射面32bを積層した反射面角度格子32が得られる。
このように、実施例1では、樹脂成型用金型50によりプラテン34と一体化された状態の反射面角度格子32を成型することができるので、シート状に薄型化された反射面角度格子32を安価に量産することが可能になると共に、反射面角度格子32をプラテン34と一体化された状態のまま樹脂成型用金型50から取り出してリニアモータ18に容易に取り付けることができるので、シート状に成型された反射面角度格子32を正確に取り付けることができ、且つ高精度に成型された反射面角度格子32が歪んだ状態で取り付けることを防止できる。
図8は実施例2の基準格子を示す斜視図である。図8において、上記実施例1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図8に示されるように、反射型検出装置80は、第1ステージ14の移動方向に延在形成された透明体角度格子(基準格子)82と、透明体角度格子82と一体化された反射面(光反射用金属膜)84を有するプラテン34と、透明体角度格子82に向けて複数の平行光を発光し、反射面84からの反射光を受光する光センサユニット36とを備える。そして、光センサユニット36は、複数の平行光42〜42を透明体角度格子82の検出面82aに向けて発光し、透明体角度格子82を透過して反射面84で反射した複数の反射光を受光することで、可動部40の移動に伴う反射光の光強度分布の推移に基づいて変位量及び変位方向を検出する。
また、透明体角度格子82は、後述するように成型時に上記プラテン34の反射面84と一体化される。そのため、薄いシート状に形成された透明体角度格子82が取り付け作業工程で歪んだりせず、一体のまま取り付けることが可能になる。
このように、反射型検出装置80では、透明体角度格子82がプラテン34に接着されているので、透明体角度格子82の検出面82aが光センサユニット36に対向しており、光センサユニット36によりリニアモータ18に駆動された第1ステージ14のX方向、Y方向及び各軸回りの角度θx、θy、θzを正確に検出することが可能になる。
ここで、透明体角度格子82の製造方法の各工程について図9(A)〜(F)を参照して説明する。
図9(A)に示されるように、工程1Bでは、プラテン34の表面にアルミ蒸着を施し、反射面(光反射用金属膜)84を形成する。
図9(B)に示されるように、工程2Bでは、上記実施例1の工程1Aと同様に、樹脂成型用金型50の注入口52に連通された注入装置54から樹脂材(PDMS)68を注入する。
図9(C)に示されるように、このようにして注入口52から注入された樹脂材は、上記成型空間64に充填される。そして、注入装置54による樹脂材68の注入工程は、注入口52から離間した流出口66から樹脂材68が流出されるまで行われる。
次の工程3Bでは、樹脂成型用金型50を加熱することにより成型空間64に充填された樹脂材68に添加された硬化剤に応じた所定温度(例えば、80°C程度)に加熱する。これにより、樹脂成型用金型50の成型空間64に充填された樹脂材68は硬化する。このとき、樹脂材68は、自己接着性を有するため、上型56の蓋部材として組み込まれたプラテン34の反射面84と一体化される。
図9(D)に示されるように、次の工程4Bでは、樹脂成型用金型50によって成型された、透明体角度格子82を取り出す。この取り出し工程では、透明体角度格子82をプラテン34及び転写マスタ62と共に取り出す。従って、薄いシート状の透明体角度格子82は、プラテン34と一体化された状態のまま樹脂成型用金型50から取り出されることになり、取り出し工程で歪んだり、皺になることが防止される。
図9(E)に示されるように、次の工程5Bでは、転写マスタ62から透明体角度格子82を離型する。この際、PDMSが自己接着性を有する樹脂材であるので、転写マスタ62の微細凹凸形状パターン62aにも密着しているが、微細凹凸形状パターン62aの表面は、トリフロロメタン(CHF3)プラズマ処理が施されているので、透明体角度格子82を比較的容易に微細凹凸形状パターン62aから分離させることができる。
続いて、次の工程6Bでは、プラテン34からはみ出した透明体角度格子82の周縁部をカッタ70により切断して除去する。これにより、図9(F)に示されるように、転写マスタ62により微細凹凸形状パターン62aを転写された透明体角度格子82が得られる。
実施例3は、前述したプラテン34の表面に反射面角度格子32を接着するように構成された実施例1の変形例である。以下、図10(A)〜(D)を参照して実施例3の製造方法の各工程について説明する。
図10(A)に示されるように、工程1Cでは、プラテン34の表面にガラス層90が積層される。プラテン34の表面には、前述したようにブロック化されたSUS磁子34aが突出しており、SUS磁子34aの周囲にはエポキシ樹脂34bが充填されている。そして、ガラス層90は、エポキシ樹脂34bの表面に積層される。この状態では、ガラス層90の表面が平坦ではなく、SUS磁子34aの有無による凹凸形状になっている。また、ガラス層90は、石英ガラス(SiO)または水ガラスにより形成されている。
図10(B)に示されるように、工程2Cでは、ガラス層90の表面を研磨機92により研磨する。尚、ガラス層90は、約数十μm程度の厚さになるまで研磨され、その表面が加工される。これにより、ガラス層90の表面は、SUS磁子34aの有無による凹凸形状の影響を全く受けない平面状態に平坦化される。
図10(C)に示されるように、工程3Cでは、ガラス層90の表面に反射面角度格子32を接着する。この反射面角度格子32は、前述した実施例1の樹脂成型用金型50を用いた成型方法により成型される(図7(A)〜(D)参照)。
図10(D)に示されるように、工程4Cでは、反射面角度格子32の検出面32aにアルミ蒸着を施して反射面32bを形成する。これで、SUS磁子34aの有無による凹凸形状の影響を全く受けない検出面32aの表面に反射面32bを積層した反射面角度格子32が得られる。
このように、実施例3では、ガラス層90の平坦化された表面に反射面角度格子32を接着するため、反射面角度格子32の取付面の平坦度が高精度になり、検出面32a及び反射面32bが設計通りの精度で取り付けられる。
実施例4は、前述したプラテン34の表面に透明体角度格子82を接着するように構成された実施例2の変形例である。以下、図11(A)〜(D)を参照して実施例4の製造方法の各工程について説明する。
図11(A)に示されるように、工程1Dでは、プラテン34の表面にガラス層90が積層される。この状態では、ガラス層90の表面が平坦ではなく、SUS磁子34aの有無による凹凸形状になっている。
図11(B)に示されるように、工程2Dでは、ガラス層90の表面を研磨機92により研磨する。尚、ガラス層90は、約数十μm程度の厚さになるまで研磨され、その表面が加工される。これにより、ガラス層90の表面は、SUS磁子34aの有無による凹凸形状の影響を全く受けない平面状態に平坦化される。
図11(C)に示されるように、工程3Dでは、ガラス層90の表面にアルミ蒸着を施して反射面84を形成する。
図11(D)に示されるように、工程4Cでは、プラテン34の反射面84に透明体角度格子82を接着する。この透明体角度格子82は、前述した実施例2の樹脂成型用金型50を用いた成型方法により成型される(図(B)〜(F)参照)。これにより、SUS磁子34aの有無による凹凸形状の影響を全く受けない反射面84及び透明体角度格子82が得られる。

このように、実施例4では、ガラス層90の平坦化された表面に反射面84を形成するため、反射面84及び反射面角度格子32の取付面の平坦度が高精度になり、反射面84及び反射面角度格子32が設計通りの精度で取り付けられる。
本発明になる基準格子を有する検出装置が適用されたステージ装置の主要構成要素を示す平面図である。 Y方向リニアモータ24及び反射型検出装置26の構成を正面からみた縦断面図である。 Y方向リニアモータ24及び反射型検出装置26の構成を示す側面図である。 反射型検出装置26の位置検出原理を示す斜視図である。 光センサユニット36の概略構成を示す図である。 反射型検出装置26の概略構成を示す斜視図である。 反射面角度格子32の製造方法の各工程を説明するための工程図である。 実施例2の基準格子を示す斜視図である。 実施例2の製造方法の各工程を説明するための工程図である。 実施例3の製造方法の各工程を説明するための工程図である。 実施例4の製造方法の各工程を説明するための工程図である。
符号の説明
10 ステージ装置
12 ベース
14 Yステージ
16 Xステージ
18 ガイドレール
22 スライダ
24 リニアモータ
26 反射型検出装置
32 反射面角度格子
32a 検出面
32b 反射膜
34 プラテン
36 光センサユニット
38 コイル
40 可動子
50 樹脂成型用金型
52 注入口
54 注入装置
56 上型
58 下型
62 転写マスタ
62a 微細凹凸形状パターン
64 成型空間
68 樹脂材
80 反射型検出装置
82 透明体角度格子
84 反射面
90 ガラス層
92 研磨機

Claims (4)

  1. 表面に所定の微細凹凸形状パターンが形成された位置検出用の反射型検出装置の基準格子を製造する基準格子製造方法であって、
    成型用金型の成型空間を閉塞する蓋部材の表面に光反射用金属膜を形成する工程と、
    前記微細凹凸形状パターンを有する前記成型用金型の成型空間内に樹脂材を注入する工程と、
    前記成型用金型を所定温度に加熱することにより前記成型空間内に注入された樹脂材を硬化させる工程と、
    記蓋部材に接着された樹脂成形品を前記蓋部材と共に前記成型用金型から離型する工程と、
    を有することを特徴とする位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法。
  2. 前記成型用金型の内壁に形成された前記微細凹凸形状パターンにCHF3プラズマ処理を施したことを特徴とする請求項1に記載の位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法。
  3. 表面に所定の微細凹凸形状パターンが形成された位置検出用の反射型検出装置の基準格子を製造する基準格子製造方法であって、
    成型用金型の成型空間を閉塞する蓋部材表面にガラス層を積層する工程と、
    前記ガラス層の表面を研磨して平坦化する工程と、
    前記ガラス層の表面に光反射用金属膜を形成する工程と、
    前記微細凹凸形状パターンを有する前記成型用金型の成型空間内に樹脂材を注入し、前記光反射用金属膜の表面に前記基準格子としての樹脂成型品を形成する工程と、
    前記成型用金型を所定温度に加熱することにより前記成型空間内に注入された樹脂材を硬化させる工程と、
    前記蓋部材に接着された樹脂成形品を前記蓋部材と共に前記成型用金型から離型する工程と、
    を有することを特徴とする位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法。
  4. 表面に所定の微細凹凸形状パターンが形成された位置検出用の反射型検出装置の基準格子を製造する基準格子製造方法であって、
    成型用金型の成型空間を閉塞する蓋部材表面にガラス層を積層する工程と、
    前記ガラス層の表面を研磨して平坦化する工程と、
    前記微細凹凸形状パターンを有する前記成型用金型の成型空間内に樹脂材を注入し、前記ガラス層の表面に前記基準格子としての樹脂成型品を形成する工程と、
    前記成型用金型を所定温度に加熱することにより前記成型空間内に注入された樹脂材を硬化させる工程と、
    前記蓋部材に接着された樹脂成形品を前記蓋部材と共に前記成型用金型から離型する工程と、
    前記樹脂成型品の表面に形成された前記微細凹凸形状パターンに光反射用金属膜を形成する工程と、
    を有することを特徴とする位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法。
JP2004277701A 2004-09-24 2004-09-24 位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法 Expired - Fee Related JP4536469B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004277701A JP4536469B2 (ja) 2004-09-24 2004-09-24 位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004277701A JP4536469B2 (ja) 2004-09-24 2004-09-24 位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006088552A JP2006088552A (ja) 2006-04-06
JP4536469B2 true JP4536469B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=36229974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004277701A Expired - Fee Related JP4536469B2 (ja) 2004-09-24 2004-09-24 位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4536469B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4293235B2 (ja) 2006-12-08 2009-07-08 株式会社日立製作所 ヘッドスタックアセンブリ及び情報記録装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04135808A (ja) * 1990-09-28 1992-05-11 Canon Inc 光学素子の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04135808A (ja) * 1990-09-28 1992-05-11 Canon Inc 光学素子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006088552A (ja) 2006-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100743289B1 (ko) 몰드, 패턴형성방법 및 패턴형성장치
US20220121112A1 (en) Imprint apparatus for forming a pattern of an imprint material on a substrate-side pattern region of a substrate by using a mold, and related device manufacturing methods
KR101045434B1 (ko) 얼라인먼트방법, 임프린트방법, 얼라인먼트장치, 및 위치계측방법
JP4533358B2 (ja) インプリント方法、インプリント装置およびチップの製造方法
JP6180131B2 (ja) インプリント装置、それを用いた物品の製造方法
CN101604124B (zh) 模子、图案形成方法以及图案形成设备
JP6884515B2 (ja) 位置検出方法、インプリント装置及び物品の製造方法
JP5268239B2 (ja) パターン形成装置、パターン形成方法
KR101646823B1 (ko) 임프린트 장치, 임프린트 방법 및 물품을 제조하는 방법
EP1526411A1 (en) Apparatus and method for aligning surface
JP6420606B2 (ja) インプリント装置、インプリント方法及び物品製造方法
JP2017174904A (ja) インプリント装置、インプリント装置の動作方法および物品製造方法
KR20160113689A (ko) 임프린트 장치, 임프린트 방법 및 물품의 제조 방법
JP4536469B2 (ja) 位置検出用の反射型検出装置の基準格子製造方法
KR102294716B1 (ko) 임프린트 장치 및 물품 제조 방법
TW202326921A (zh) 用於基板之對準的方法及裝置
JP2016016628A (ja) 樹脂成形方法
Kimura et al. Design and construction of a surface encoder with dual sine-grids
JP2018010927A (ja) インプリント装置、インプリント方法、及び物品の製造方法
JP2018092994A (ja) ステージ装置、検知方法、及び物品の製造方法
JP2006064455A (ja) 基準格子製造方法及び基準格子製造装置
JP6866106B2 (ja) インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法
Takeshita et al. Application of nanoimprint technology to diffraction grating scale for microrotary encoder
JP2017103430A (ja) インプリント装置、インプリント方法及びデバイスの製造方法
JP2013067124A (ja) 転写装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070524

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090403

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090403

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100616

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4536469

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees