JP4536218B2 - 合焦装置及び撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体としての人物の眼領域にピントを合わせるための合焦装置、及びこれを用いた撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子カメラの自動焦点調節装置(合焦装置)としては、撮影レンズを通して入射される被写体像が結像される撮像素子上の所定部分のエリアの画像データを、レンズの所定駆動単位毎に読み出し、そのコントラストが極大になる位置にレンズを駆動するという、いわゆる山登り方式(コントラスト方式の1つ)が採用されている。
【0003】
また、合焦動作に伴うフォーカスエリアの変更を行う技術も知られており、例えば山登り方式においては、背景に合焦していわゆる後ピンになってしまう不具合を避けるため、広いエリアと狭いエリアを自動的に切り換えることも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この種の方法では、背景の影響を防ぐことはできるが、人物のアップであるポートレート撮影においては、顔の輪郭や髪の毛との境界の強いコントラスト成分により、理想とされる眼にフォーカスピークが来ないという問題があった。即ち、確かに顔にピントは合っているが、良く見るとベストピントは顔の輪郭部(従って頬から耳付近)或いは頭髪の生え際などにあり、眼は僅かにピークからずれやすいものであった。
【0005】
一方、ポートレート撮影は通常撮影に比して、中望遠大口径レンズを使いその浅い被写界深度を利用して周辺省略効果を求めるところに特徴があり、且つ一般的には被写体人物の心理描写の要求から、眼にフォーカスピークがある場合が最良とされるものである。従って、前述のこの僅かなずれが目立ちやすく、これを解消する方法が要望されている。
【0006】
本発明は、上記事情を考慮して成されたもので、その目的とするところは、被写体人物の眼に確実にフォーカスピークを設定することができ、ポートレート撮影等に好適な合焦装置及び撮像装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(構成)
上記課題を解決するために本発明は次のような構成を採用している。
【0008】
即ち本発明は、被写体を撮像する撮像素子と、前記撮像素子の出力映像信号に基づいてフォーカス情報を生成するフォーカス情報生成手段と、前記フォーカス情報に基づいて調節対象光学系のフォーカシング調節状態を制御するフォーカシング制御手段と、被写体が人物である場合に該人物の眼領域を検出する眼領域検出手段と、前記フォーカシング制御手段によりフォーカシング調節状態を制御する際の対象となるフォーカス領域を設定するフォーカス領域設定手段とを具備してなり、前記フォーカス領域設定手段は、前記眼領域検出手段により眼領域が検出された場合に、該眼領域を前記フォーカス領域として設定し、前記フォーカシング制御手段が制御するフォーカシング調節動作の過程において、前記フォーカス領域を前記眼領域とは無関係に設定された所定の領域から、前記眼領域に切り換えることを特徴とする。
【0009】
また本発明は、被写体としての人物の眼にピントを合わせるための合焦装置において、被写体を撮像する撮像素子と、前記撮像素子の出力映像信号に基づいてフォーカス情報を生成するフォーカス情報生成手段と、前記フォーカス情報に基づいて調節対象光学系のフォーカシング調節状態を制御するフォーカシング制御手段と、被写体が人物である場合に該人物の眼領域を検出する眼領域検出手段と、前記フォーカス情報生成手段におけるフォーカス情報生成に際して、前記眼領域検出手段により検出された眼領域に関する情報の寄与度を可変するフォーカス情報重み付け手段とを具備してなることを特徴とする。
【0010】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては次のものが挙げられる。
【0012】
(1) フォーカス情報重み付け手段は、フォーカシング制御手段が制御するフォーカシング調節動作が合焦点近傍に至った際に、眼領域に関する情報の寄与度を他の領域の寄与度よりも大きく設定すること。
【0013】
(2) 眼領域検出手段は、撮像素子の出力映像信号を2値化画像として取り込み、この画像から所定の領域を順次切り出して眼領域の候補点を検出し、該候補点が2つ有り、且つこれらの距離が所定範囲内にある場合に眼領域と検出するものであること。
【0014】
(3) 眼領域の候補点を検出するために、前記2値化画像から中心を同じとし径の異なる複数のドーナツ状領域を順次切り出し、該切り出した部分の白黒率を設定値と比較すること。
【0015】
(4) 複数のドーナツ状領域として、外径が虹彩よりも小さい第1のドーナツ状領域と、内径が虹彩よりも大きい第2のドーナツ状領域を切り出し、第1のドーナツ状領域の黒率がほぼ100%で、且つ第2のドーナツ状領域の白率が80%以上の場合を候補点として検出すること。
【0016】
また本発明は、上記の合焦装置を有した撮像装置であって、前記撮像素子は被写体撮影用撮像素子を兼用するものであり、前記調節対象光学系は前記撮像素子の撮像光学系であり、前記眼領域検出手段が行う眼領域の検出は前記撮像素子の出力映像信号に基づいて行われるように構成されていることを特徴とする。
【0017】
(作用)
本発明によれば、被写体が人物である場合に眼領域検出手段により該人物の眼領域を検出し、フォーカス領域設定手段によりフォーカシング制御手段のフォーカス領域を眼領域に設定し、フォーカシング調節動作の過程において、該フォーカス領域を眼領域とは無関係に設定された所定の領域から、該眼領域に切り換えることにより、被写体人物の眼にフォーカスピントを合わせることができる。同様に、被写体が人物である場合に眼領域検出手段により該人物の眼領域を検出し、フォーカス情報重み付け手段によりフォーカス情報生成手段におけるフォーカス情報生成に際して眼領域に関する情報の寄与度を大きくすることにより、被写体人物の眼にフォーカスピントを合わせることができる。つまり、眼領域をフォーカスエリアとして設定する、又は眼領域のフォーカス重み付けを大きくすることにより、確実に被写体人物の眼にフォーカスピークを設定することができ、ポートレート撮影等に好適となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図示の実施形態によって説明する。
【0019】
(実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係わるデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。
【0020】
図中101は各種レンズ(フォーカス用レンズ,ズーム用レンズ,その他)からなるレンズ系、102はレンズ系101を駆動するためのレンズ駆動機構、103はレンズ系101の絞りを制御するための露出制御機構、104はフィルタ系、105はCCDカラー撮像素子、106は撮像素子105を駆動するためのCCDドライバ、107はA/D変換器等を含むプリプロセス回路、108は色信号生成処理,マトリックス変換処理,その他各種のデジタル処理を行うためのデジタルプロセス回路、109はカードインターフェース、110はCF等のメモリカード、111はLCD画像表示系を示している。
【0021】
また、図中の112は各部を統括的に制御するためのシステムコントローラ(CPU)、113は各種SWからなる操作スイッチ系、114は操作状態及びモード状態等を表示するための操作表示系、115はレンズ駆動機構102を制御するためのレンズドライバ、116は発光手段としてのストロボ、117はストロボ116を制御するための露出制御ドライバ、118は各種設定情報等を記憶するための不揮発性メモリ(EEPROM)を示している。
【0022】
本実施形態のデジタルカメラにおいては、システムコントローラ112が全ての制御を統括的に行っており、露出制御機構103に含まれるシャッタ装置と、CCDドライバ106によるCCD撮像素子105の駆動を制御して露光(電荷蓄積)及び信号の読み出しを行い、それをプリプロセス回路107を介してデジタルプロセス回路108に取込んで、各種信号処理を施した後にカードインターフェース109を介してメモリカード110に記録するようになっている。なお、CCD撮像素子105は、例えば縦型オーバーフロードレイン構造のインターライン型である。
【0023】
ここまでの基本構成は従来装置と同様であるが、本実施形態では、眼領域にピントを合わせるために、デジタルプロセス回路108に次のような機能回路を持たせている。
【0024】
図2は、本実施形態における焦点調節を行うための機能ブロック図である。撮像素子105の出力映像信号に基づいてフォーカス情報を生成するフォーカス情報生成手段201と、フォーカス情報(コントラスト情報)に基づいて調節対象光学系フォーカシング調節状態を制御するフォーカシング制御手段202と、被写体が人物である場合に該人物の眼領域を検出する眼領域検出手段203と、フォーカシング制御手段202のフォーカス領域を設定するフォーカス領域設定手段204とを具備してなり、フォーカス領域設定手段204は、眼領域検出手段203が検出した眼領域をフォーカス領域として設定するようになっている。
【0025】
なお、コントラスト情報信号(コントラスト評価値)の生成は、一例として次のようにすればよい。まず、公知のA/D後の映像信号に対して、所定のハイパスフィルタをかけて求めた高域成分の絶対値を画像毎のコントラスト値とする。そして、求めたコントラスト値を、指定されたフォーカスエリアの全画素に対して加算する。
【0026】
次に、本実施形態における焦点調節動作を図3に示すフローチャートを参照して説明する。
【0027】
まず、フォーカスエリアを画面中央付近に設定して、従来と同様の山登りAF動作を行う。即ち、レンズを駆動しながらレンズの各位置で被写体上の所定エリアの画像データを取り込み、各々のコントラスト値を検出する。(ステップS1)。フォーカスエリアは、図4(a)に示す画面に対し同図(b)に示すように、画面中央付近に縦横共に画枠の3/4である。図中の401は画枠、402はフォーカスエリアを示している。
【0028】
次いで、山登りAF動作により、ピーク越えが検出された時点で一旦レンズを停止する(ステップS2)。このときのレンズ位置は、図5に示すように、ピーク点P1を僅かに超えた位置、例えばP2となる。なお、図5はレンズを移動した場合のコントラスト値の変化を示しており、Aは画面中央領域をフォーカスエリアとした場合、Bは眼領域をフォーカスエリアとした場合である。
【0029】
次いで、画像信号を取り込み、2値化して解析を開始する(ステップS3)。
なお、2値化レベルは別途最適制御されるが、例示としてはヒストグラム解析を行い「中間値((最大+最小)/2)」「平均値」「中央値」3値のうちの最小値とする。即ち、黒目のレベルはかなり低いから低めのレベル設定により周辺の頬との分離を確実にする。
【0030】
次いで、以下の条件で、眼領域の検出の前半部に当たる瞳点検出を行う。ここでいう瞳点とはいわゆる黒眼の中心点のことであり、白眼の中に黒眼がある(黒眼の周辺に白眼がある)こと、及び人の両眼の間隔は個体差を別にすればほぼ一定であることに依拠してこの検出を行う。
【0031】
まず、「着目点を中心とするφ2以上φ7以下のドーナツ状の第1領域の白率(画素数に対する白画素数)が0であり、φ16以上φ24以下のドーナツ状第2領域の白率が80%以上である。」これらの条件を満たす点を候補点として検出する(ステップS4)。
【0032】
ここで、着目点が瞳点の場合、図6(a)に示すように、第1領域601の全体が黒眼領域603内に位置するため、その白率は0となる。第2領域602は黒眼領域603を囲む白眼領域及び上下の瞼領域と重なるから、その白率は高くなり80%以上となる。つまり、上記の条件を満たすことになり、候補点として検出される。
【0033】
上記で、第1領域をドーナツ状にして、中心部のφ2を除外しているのは、瞳点には照明の影響で輝点(写真に写った場合にはこれをキャッチライトと称する)を生じることが多いためであり、第2領域の判定に際して白率を80%以上としたのは、瞼の輪郭や眼鏡着用時のフレームの影響で、多くの場合ある程度の黒が含まれることになるからである。なお、上記説明では「瞳点とは黒眼の中心点」であると述べたが、この意味は必ずしも黒眼の幾何学的分布中心ということに限られず、以上の検出方法から判るように被写体人物の眼にキャッチライトを生じている場合は、むしろこの輝点の位置として捉えられることになる。
【0034】
一方、着目点が瞳点から外れると、図6(b)に示すように、第1領域601の一部又は全体が眼の黒眼領域603の外に位置することになるため、その白率は0ではなくなる。しかも、第2領域602は黒眼領域603と一部が重なるため、その白率は大きく低下する。従ってこの場合、候補点としては検出されない。また、着目点が眼領域から大きく外れ、例えば髪の毛付近になると、第1領域601の白率は0となるが、第2領域602の白率も0となるため、誤って候補点が検出されることはない。
【0035】
上記検出を単純に行なった場合、着目点の設定分解能が適当で、1つの眼に対しては1つの候補点しか生じないような場合は問題は生じないが、分解能が高い場合には、1つの眼に対して上記条件を充たす(実質的には同じ点に対応する、互いに隣接する1群の)点が多く検出されるため、このままでは次の「候補点の数判定」に不具合を生じてしまう。これを避けるためには、「検出された候補点が連続的に隣接している(従って一つの領域を構成している)場合には、これを唯一つの候補点と見做す」という候補点の絞込み処理を付加すれば良い。このときの候補点の位置座標は、例えばその領域の重心座標などを採用することができる。以下「候補点」は必要に応じてこの絞り込み処理を行った後のものであることを前提とする。
【0036】
次いで、候補点の数を判定する(ステップS5)。候補点がない場合、或いはあっても数が2でない場合は瞳点無しとする。そして、レンズを逆転駆動し、先のピーク点P1に戻す(ステップS6)。この場合は、従来と同様の合焦動作となる。
【0037】
候補点が2の場合、2点の距離が40以上75以下であり(瞳幅条件:子供や斜めに構えた場合も考慮)、且つ傾きが0±25度(条件H)又は90±25度(条件V)の場合にこの2点を瞳点として検出する。ここで、条件Vの方は縦位置撮影を考慮したもので、別途重力(加速度)センサなどによる縦位置検出等を併用する場合は、検出結果に合わせることで2つの条件のうち一方だけを検出対象とすることができる。なお、この例では縦位置・横位置ともに25度以上傾いたような場合は一般的ポートレート撮影の範疇を逸脱したもの見做して検出対象から除外しているものであるが、この角度条件の数値は顕著な効果を有した1例示値であって、事情に合わせては任意に変更可能である。さらには角度条件を全く問わないように構成しても良い。
【0038】
具体的には、2点の距離が40〜75であるかを判定し(ステップS7)、40〜75でない場合は、瞳点無しとしてS6に移る。40〜75の場合は、傾きが0±25度であるかを判定し(ステップS8)、0±25度でない場合は、さらに傾きが90±25度であるかを判定する(ステップS9)。そして、90±25度でない場合は、瞳点無しとしてS6に移る。S8で傾きが0±25度であると判定された場合、又はS9で傾きが90±25度であると判定された場合に、2点を瞳点として検出する。
【0039】
なお、上記(及び以下)において長さ数値の単位はmmであるが、これは実演算処理に際しては、レンズの焦点距離(ズーム情報を利用)、被写体距離(この時点のAF情報=ピーク位置情報を利用)によって結像像倍率を演算し、画素座標に換算することで処理される。
【0040】
次いで、眼領域の検出の後半部に当たる眼領域の設定を行う。条件Hの場合、領域の形状は左右それぞれ縦15×横30の矩形で、位置は左領域:矩形の中心が瞳点に対して左に7シフトしているもの/右領域:矩形の中心が瞳点に対して右に7シフトしているもの、とする(ステップS10)。一方、条件Vの場合、領域の形状は上下それぞれ縦30×横15の矩形で、位置は上領域:矩形の中心が瞳点に対して上に7シフトしているもの/下領域:矩形の中心が瞳点に対して下に7シフトしているもの、とする(ステップS11)。前記図4(b)は条件Hの場合の例になっている。なお、図4(b)には両瞳点の傾きを示す直線404を併記したが、上記領域の矩形403をこの傾きに合わせて傾ければさらに好適である。
【0041】
以上のようにして、眼領域が検出されたら、次いで、フォーカスエリアをS10またはS11で設定した眼領域に切り換えて(ステップS12)、レンズを逆転駆動し(ステップS13)、再度ピークが検出された時点でこれを真の(眼に対応する)ピークと判断してレンズをピーク対応点に最終駆動する(ステップS13)。これにより、図5に示すように、レンズがP2’から眼領域に対するピーク位置P1’に設定されることになる。
【0042】
なお、S13に関しては、所定のオーバーラン後に逆転する。例えば、眼領域をフォーカスエリアとしたときのピーク位置と全体をフォーカスエリアとしたときのピーク位置のずれ量の最大値程度、レンズをオーバーランさせる。これにより、レンズの逆転駆動のみで眼領域に対するピークが確実に検出可能となる。
【0043】
具体的には、所定のオーバーラン量としては、顔の輪郭線と眼との奥行きずれの想定最大値に対応するレンズの繰り出し量(又はこれ以上)であればよい。即ち、ピーク越え検出時点のレンズ位置にて逆転すると、顔の輪郭線のピント位置(当初のフォーカスエリアによるピーク位置)に対して眼のピント位置(眼領域によるピーク位置)がオーバーラン側にずれていた場合は、最終合焦のためには再々逆転駆動が必要になる。これに対し、上記所定量のオーバーラン後に逆転するようにすれば、再逆転駆動は1度で済むから、このような変形形態は極めて好ましい。
【0044】
この場合も、眼検出のための画像信号取込みは、上記実施形態と同じく、当初のフォーカスエリアによるピーク位置近傍で行うようにすることが、眼検出を行うための画像のピントずれの程度及び確率を総合的に小さくできるから、より望ましいと言える。
このように本実施形態によれば、被写体が人物である場合にS4〜S9の手順にて該人物の眼領域を検出し、最終的なフォーカス領域を眼領域に設定することにより、被写体人物の眼に確実にフォーカスピントを合わせることができ、ポートレート撮影等に好適となる。また本実施形態では、撮像用のCCD13の撮像出力からコントラスト方式による合焦を行うために、新たに撮像素子を設ける必要はなく、構成の簡略化をはかることができる。
【0045】
(変形例)
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。実施形態では、エリアを切り換えたが、眼領域の情報とそれ以外のフォーカスエリアの情報との重み付けを切り換えてもよい。周辺エリアの情報が一定量含まれているから被写体の動きや眼領域の誤検出があった場合にも合焦不能にならず、従来と同等レベルではあるが安定な合焦が得られる。
【0046】
具体的には、最初に全フォーカスエリアのコントラスト総和値を基に合焦動作を行った後、(眼領域のコントラスト総和値×{(全フォーカスエリア画素数)/(眼領域画素数)}+(眼領域以外のフォーカスエリアのコントラスト総和値)×{(全フォーカスエリア画素数)/(眼領域以外のフォーカスエリアの画素数)}に基づいて合焦動作を行う。この場合、眼領域の寄与度は面積が数倍の領域と同じとなることから、実質的に眼領域に重み付けしていることになる。
【0047】
眼領域とそれ以外を対比すれば、S1においては言うまでも無く重みは等しいが、S13においてはそれぞれ{}に応じた重み付けが加えられている。眼領域の画素数の方がそれ以外よりも少ないから、眼領域の重みが大きくなっており、上記実施形態と同様の効果を有する。しかも、周辺エリアの情報が一定量含まれているから、被写体の変化(例えば被写体が眼をつぶった場合、眼領域のコントラスト成分は極めて小さくなる場合がある)や眼領域の誤検出があった場合にも合焦不能にならず、従来技術と同等レベルではあるが安定な合焦が得られる。
【0048】
また、レンズ駆動した各点の画像をメモリに格納し、細分化した各領域毎にコントラスト情報を求めておけば、眼領域が検出されたら、該領域に対するコントラスト情報を参照することにより、眼領域にピント合わせすることができる。
【0049】
具体的には、各レンズ位置に対して1つのコントラスト値を求めるのではなく、フォーカスエリアを多数の部分エリア(画素単位でもよい)に細分化して、各レンズ位置に対してこの複数の部分エリア各々のコントラスト値を全て記憶しておく。そして、S1の従来の山登り制御においてはこの各コントラスト値の総和(これは従来の全フォーカスエリアのコントラスト値に等しい)をコントラスト評価値として上記同様の制御を行う。
【0050】
S4〜S9で眼領域が検出されたら、S13においてはそれまでに既に求められている「各レンズ位置に対してこの複数の部分エリア各々のコントラスト値」から、眼領域だけを選択して加算したもの(これはS13における眼領域フォーカスエリアのコントラスト値に相当する)をコントラスト評価値として「レンズ位置−コントラスト評価値」カーブのピーク点を演算により見出し、その点にレンズを駆動するようにする。
【0051】
このとき、データは既にS3相当の動作時に取り込まれたものを利用しているから、ピーク検出のための駆動を新たに行なう必要はない。即ち、大量のバッファメモリは必要になるものの、逆転は従来の山登りAFと同じく1回で済む。この場合も、所定量のオーバーランを行うことは極めて好適である。
【0052】
上記全ての説明を通じて、各種数値等は例示であって、そのような値自体はそれぞれ本発明の顕著な効果に密接に関係する格別な意義を有するものであるが、これに限るものでは全く無い。即ち、例えばφ2,φ7,φ16,φ24、白率0、80%以上、±25度、15×30(30×15)、7シフトなどの数値や、2値化レベルの設定例等は、必要に応じて適宜変更可能なものである。
【0053】
また、眼領域としては矩形に限らず、円,楕円,多角など任意の形状を用いることができる。さらに、白目と瞼との境界を輪郭検出などの解析手法によって求め、その瞼内領域(実物よりも僅かに大きく設定することが好適)を眼領域としてもよい。また、スチル,ムービーの別を問わず適用可能であることは言うまでもない。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、撮像素子の出力映像信号に基づいてフォーカス情報を生成するフォーカス情報生成手段と、フォーカス情報に基づいて調節対象光学系のフォーカシング調節状態を制御するフォーカシング制御手段と、被写体が人物である場合に該人物の眼領域を検出する眼領域検出手段と、フォーカシング制御手段によりフォーカシング調節状態を制御する際の対象となるフォーカス領域を設定するフォーカス領域設定手段とを設け、眼領域検出手段により眼領域が検出された場合に、フォーカス領域設定手段により眼領域をフォーカス領域として設定し、フォーカシング調節動作の過程において、該フォーカス領域を眼領域とは無関係に設定された所定の領域から、該眼領域に切り換えることにより、被写体人物の眼にフォーカスピークを確実に設定することが可能となり、ポートレート撮影における理想的な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わるデジタルカメラの概略構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態における焦点調節を行うための機能ブロック図。
【図3】本実施形態における焦点調節動作を説明するためのフローチャート。
【図4】フォーカスエリアの設定例を示す図。
【図5】レンズを移動した場合のコントラスト値の変化を示す特性図。
【図6】ドーナツ状の第1領域及び第2領域と着目点との関係を示す模式図。
【符号の説明】
101…レンズ系
102…レンズ駆動機構
103…露出制御機構
104…フィルタ系
105…CCD撮像素子
106…CCDドライバ
107…プリプロセス部
108…デジタルプロセス部
109…カードインターフェース
110…メモリカード
111…LCD画像表示系
112…システムコントローラ(CPU)
113…操作スイッチ系
114…操作表示系
115…レンズドライバ
116…ストロボ
117…露出制御ドライバ
118…不揮発性メモリ(EEPROM)
201…フォーカス情報生成手段
202…フォーカシング制御手段
203…眼領域検出手段
204…フォーカス領域設定手段
401…画枠
402…フォーカスエリア
601…第1領域
602…第2領域
603…虹彩

Claims (5)

  1. 被写体を撮像する撮像素子と、前記撮像素子の出力映像信号に基づいてフォーカス情報を生成するフォーカス情報生成手段と、前記フォーカス情報に基づいて調節対象光学系のフォーカシング調節状態を制御するフォーカシング制御手段と、被写体が人物である場合に該人物の眼領域を検出する眼領域検出手段と、前記フォーカシング制御手段によりフォーカシング調節状態を制御する際の対象となるフォーカス領域を設定するフォーカス領域設定手段とを具備してなり、
    前記フォーカス領域設定手段は、前記眼領域検出手段により眼領域が検出された場合に、該眼領域を前記フォーカス領域として設定し、前記フォーカシング制御手段が制御するフォーカシング調節動作の過程において、前記フォーカス領域を前記眼領域とは無関係に設定された所定の領域から、前記眼領域に切り換えることを特徴とする合焦装置。
  2. 被写体を撮像する撮像素子と、前記撮像素子の出力映像信号に基づいてフォーカス情報を生成するフォーカス情報生成手段と、前記フォーカス情報に基づいて調節対象光学系のフォーカシング調節状態を制御するフォーカシング制御手段と、被写体が人物である場合に該人物の眼領域を検出する眼領域検出手段と、前記フォーカス情報生成手段におけるフォーカス情報生成に際して、前記眼領域検出手段により検出された眼領域に関する情報の寄与度を可変するフォーカス情報重み付け手段とを具備してなることを特徴とする合焦装置。
  3. 前記フォーカス情報重み付け手段は、前記フォーカシング制御手段が制御するフォーカシング調節動作が合焦点近傍に至った際に、前記眼領域に関する情報の寄与度を他の領域の寄与度よりも大きく設定することを特徴とする請求項記載の合焦装置。
  4. 前記眼領域検出手段は、前記撮像素子の出力映像信号を2値化画像として取り込み、この画像から中心を同じとし径の異なる複数のドーナツ状領域に切り出した部分の白黒率を基に眼領域の候補点を検出し、該候補点が2つ有り、且つこれらの距離が所定範囲内にある場合に眼領域と検出するものであることを特徴とする請求項1又は記載の合焦装置。
  5. 請求項1〜の何れかに記載の合焦装置を有した撮像装置であって、
    前記撮像素子は被写体撮影用撮像素子を兼用するものであり、前記調節対象光学系は前記撮像素子の撮像光学系であり、前記眼領域検出手段が行う眼領域の検出は前記撮像素子の出力映像信号に基づいて行われるように構成されていることを特徴とする撮像装置。
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