JP4535838B2 - 表皮付き成形部材の成形方法 - Google Patents

表皮付き成形部材の成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、表皮付き成形部材の成形方法に関し、更に詳細には、部材成形型によりシート状素材から外面意匠形状に成形される表皮を、該部材成形型にセットした基材の表皮被着面に貼着して形成され、前記基材を単一部材として形成した際の前記表皮被着面が、該基材を成形した基材成形型からの脱型を不能とするアンダーカット形状を有している表皮付き成形部材を成形する方法に関するものである。
例えば、乗用車の乗員室内に設置されるインストルメントパネル、ドアトリム、フロアコンソール、ピラーガーニッシュ等の車両内装部材等では、図8に断面状態で例示するように、所要形状に形成されて表皮被着面12を有する基材10に、シート状素材から外面意匠形状に成形した表皮20を貼着して(貼り込んで)形成された所謂表皮貼着タイプの表皮付き成形部材IP1が実用化されている。前述した基材10は、公知のインジェクション成形技術に基づいて成形された合成樹脂製の成形部材であって、当該の表皮付き成形部材IP1に要求される剛性を確保するべく機能する。また表皮20は、PVCやTPO等から形成される表側意匠層22と、PPフォームやPEフォーム等から形成されて該表側意匠層22の裏面にラミネートされる裏側弾力層24とからなる2層タイプとなっている。
図10は、前述した表皮貼着タイプの表皮付き成形部材IP1を成形する工程を、単純な形状で概略的に略示した工程説明図であって、相互に型閉め可能な第1成形型42および第2成形型44からなり、この第2成形型44を真空成形タイプの表皮成形型とした部材成形型40を利用して成形作業が行なわれるようになっている。具体的には、先ず型開きした部材成形型40の第1成形型42に、所要形状に予備成形した基材10をセットする(図10(a))。次いで、ホルダ52で保持したシート状素材Sを、別工程で予め加熱してから第1成形型42の上方へ到来させ、その後に図示しない吸引装置により複数の吸気孔48から空気を吸引する空気吸引状態とした第2成形型44を、シート状素材Sを挟み込みながら第1成形型42へ型閉めする(図10(b))。この型閉め過程において、シート状素材Sが表皮成形面46に吸着されて表皮付き成形部材IP1の外面意匠形状を有する表皮20が成形され、型閉め完了と同時に成形された表皮20は、その裏側弾力層24が基材10の表皮被着面12に密着した状態で該基材10に貼り込まれる(図10(c))。そして、表皮20の成形および貼着工程が完了した後、脱型して該表皮20の不要部分を適宜トリミングすることで、表皮貼着タイプの表皮付き成形部材IP1が成形される(図10(d))。このような表皮貼着タイプの表皮付き成形部材に関しては、例えば特許文献1に開示されている。
特開2004−058422号公報
ところで前述した基材10は、かなりの剛性を有していて形状によっては弾性的な変形が殆ど困難な成形部材であるため、これを成形するための基材成形型でインジェクション成形した後の脱型可否を考慮した形状設定をする必要がある。すなわち、図8に例示した表皮付き成形部材IP1では、中央部に凹部30を有する外面意匠形状を有しており、この外面意匠形状に成形された表皮20の裏面形状は、当該表皮20が全体的に略一定の厚みを有していることに伴い、外面意匠形状と略近似形状となっている。従って、表皮被着面12に対して表皮20を全面的に密着させて貼り込むようにする場合には、図9に例示したように、垂直壁部によりなる基材凹部14を有した形状にする必要があるが、これでは該基材凹部14のA部分がアンダーカット形状となってしまい、基材成形型60の型開きおよび成形された基材10の脱型が不能となってしまう。また図示省略するが、前述した部材成形型40を型閉めして基材10に対し成形された表皮20を貼り込むに際し、該基材10に形成された基材凹部14のA部分がアンダーカット形状となり、このA部分に対応する表皮20の凹部30が干渉してしまう。
このため、基材成形型60の型開きおよび成形された基材10の脱型を可能とすると共に、部材成形型40の型閉めを可能とするには、前述したA部分に脱型方向Wに平行となる斜面部16を設け、アンダーカット形状となることを回避する必要がある。しかしながら、前述した斜面部16を基材10に設けた場合には、外面意匠形状に成形された表皮20の裏面形状と基材10の表皮被着面12との形状が異なってしまうため、図8に例示したように、これら基材10と表皮20との間に部分的な空間18が画成されるようになる。このような空間18が画成された場合には、該空間18に対応した表皮20のコーナー部分が基材10から浮いた状態となり、このコーナー部分に外方から押圧力が加わると容易に変形して押し潰されてしまう不都合が生じていた。
なお、前述した基材成形型60をスライド型タイプとすれば、図9に例示した外面形状の表皮被着面12を有する基材10を成形することも可能ではある。しかしながら、これはあくまで基材10が単純な外形形状を有する場合に適応されるものであって、(a)基材10が複雑な3次元形状を呈している、(b)基材10の外面に複数のリブやボス等の突起物が一体的に形成される等、該基材10が複雑な外形形状を有する場合には、スライド型タイプの基材成形型60では成形が困難となることも多かった。
そこで本発明は、前述した課題を好適に解決するべく提案されたもので、基材を複数の構成部材から構成することで、該基材に設けた表皮被着面の外面形状を成形された表皮の裏面形状と同一とし得るようにした表皮付き成形部材を好適に成形する方法を提供することを目的とする。
記課題を解決し、所期の目的を達成するため発明は、
部材成形型によりシート状素材から外面意匠形状に成形される表皮を、該部材成形型にセットした基材の表皮被着面に貼着して形成され、前記基材を単一部材として形成した際の前記表皮被着面が、該基材を成形した基材成形型からの脱型を不能とするアンダーカット形状を有している表皮付き成形部材の成形方法であって、
前記基材の非アンダーカット形状となる部分に対応する第1構成部材を、前記部材成形型の第1成形型に設けた固定セット部にセットすると共に、
前記基材のアンダーカット形状となる部分に対応する第2構成部材を、前記固定セット部から後退移動させた可動セット部にセットし、
前記シート状素材を該部材成形型の第2成形型へ吸着させて前記表皮を成形すると共に、外面意匠形状に成形された該表皮の裏面に前記第1構成部材の第1外面を押し付け、
次いで前記可動セット部を前進移動させて、前記表皮の裏面に前記第2構成部材の第2外面を押し付け、
前記第1外面および第2外面からなる前記表皮被着面に対し、前記表皮の貼着を行なうようにしたことを特徴とする。
本発明に係る成形方法により得られた表皮付き成形部材によれば、基材を、非アンダーカット形状となる部分に対応する第1構成部材とアンダーカット形状となる部分に対応する第2構成部材とに分割した構成としたため、該基材に設けた表皮被着面の外面形状を外面意匠形状に成形した表皮の裏面形状と同一とすることができ、基材に対して表皮を全面的に密着させた状態で貼着させた構造とし得る利点がある。これにより、基材と表皮との間に空間が全く形成されないため、表皮が変形したり潰れる等の不都合が発生しない等の有益な効果を奏する。
発明に係る表皮付き成形部材の成形方法によれば、基材を、非アンダーカット形状となる部分に対応する第1構成部材とアンダーカット形状となる部分に対応する第2構成部材とに分割した構成としたもとで、先ず第1構成部材の第1外面にだけ最終意匠形状に成形した表皮を貼着させ、次いで第2構成部材を表皮の裏面に押し付けて該第2構成部材の第2外面に表皮を貼着するようにした。これにより、第1構成部材および第2構成部材からなる基材に対し、外面意匠形状に成形した表皮を好適に貼着することが可能となる利点がある。
次に、本発明に係る表皮付き成形部材の成形方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお後述する実施例では、図8に例示したものと同一形状の表皮付き成形部材を例示するが、本願が対象とする本発明の成形方法により得られる表皮付き成形部材はこの形状に限定されるものではない。
図1は、好適実施例に係る表皮付き成形部材の概略構成を例示した側断面図である。本実施例の表皮付き成形部材IPは、所要形状に形成されて表皮被着面12を有する基材10に、シート状素材Sから該表皮付き成形部材IPの外面意匠形状に成形した表皮20を貼着して(貼り込んで)形成された所謂表皮貼り込みタイプである。そして、全体的に湾曲した形状を呈していると共に、上面略中央部に凹部30を有する外面意匠形状を有している。これに伴って基材10は、上面略中央部に基材凹部14を有していて図9と同一形状となっているから、当該の基材10を単一部材として成形した際の表皮被着面12は、該基材10を成形した基材成形型からの脱型を不能とすると共に、この基材10に成形した表皮20を貼着させるための部材成形型40の型閉めを不能とするアンダーカット形状を有している。
このような形状の基材10および表皮20から構成される本実施例の表皮付き成形部材IPでは、該基材10を、図9におけるA部分を除いた部位、すなわち非アンダーカット形状となる部分に対応して、表皮被着面12を部分的に構成する第1外面34を設けた第1構成部材32と、該A部分に対応した部位、すなわちアンダーカット形状となる部分に対応して、該表皮被着面12を部分的に構成する第2外面38を設けた第2構成部材36とから構成したことを特徴としている。換言すると基材10は、第1構成部材32および第2構成部材36からなる2ピース構造となっており、両構成部材32,36を組み合わせることで図9に例示の基材10と同一形状となる。
第1構成部材32および第2構成部材36は、図示を省略するが、夫々が専用の成形型により別々にインジェクション成形される。そして第1構成部材32は、成形後の脱型に際して第1外面34がアンダーカット形状とならず、対応の成形型からの容易な脱型が可能である。同様に第2構成部材36も、成形後の脱型に際して第2外面38がアンダーカット形状とならないため、対応の成形型からの容易な脱型が許容される。なお、これら第1構成部材32および第2構成部材36は、後述するように、相互に組み合わせて基材10を構成した後に、熱カシメまたは超音波溶着等の適宜の接合技術に基づいて境界部分が相互に溶着接合され、図9に例示した単一の基材10と同等の剛性を有するようになる。
また、基材10に形成された基材凹部14の周縁コーナー部分には、斜め上方へ突出した突片39がその周方向に沿って延設されている。この突片39は、表皮被着面12に貼り込まれた表皮20の裏側弾力層24に適宜食い込むようになり、基材凹部14の周縁コーナー部分に対応する表皮角部26がエッジの効いたシャープな形状に形成されるようにすると共に、この表皮角部26を指先等で押圧しても変形して潰れるのを防止するよう機能する。
前述した表皮20は、基本的には図8に例示した従来のものと同一であって、PVCやTPO等から形成される表側意匠層22と、PPフォームやPEフォーム等から形成されて該表側意匠層22の裏面にラミネートされる裏側弾力層24とからなる2層タイプとなっている。表側意匠層22は、後述するように、部材成形型40において表皮付き成形部材IPの外面意匠形状に成形される際に、その表面に本革等の風合いを出すためのシボ模様等が転写再現され、表皮付き成形部材IPの外面に露出してその質感向上に寄与するようになっている。また裏側弾力層24は、適宜の弾力性を有していて、表皮付き成形部材IPの触感向上に寄与する。
(成形方法)
次に、前述のように構成された本実施例の表皮付き成形部材IPを成形する方法につき、図3〜図7を引用して説明する。本実施例の成形方法は、図10に例示した方法と基本的に同一である。そこで先ず、本実施例の成形方法に実施される部材成形型40の構成について概略的に説明する。
部材成形型40は、相互に型閉め可能な第1成形型42および第2成形型44からなり、この第1成形型42はスライド型タイプとされ、第2成形型44は真空型タイプの表皮成形型となっている。第1成形型42は、図3に例示するように、基材10を構成する第1構成部材32を保持するセット面55を有する固定セット部54と、第2構成部材36を保持するセット面57を有する可動セット部56とから構成されている。すなわち可動セット部56は、固定セット部54に形成された型凹部58内に摺接状態でスライド可能に配設されていると共に図示しない作動装置に連繋されており、該作動装置により図3に例示した後退状態と図6に例示した前進状態とにスライド移動が可能となっている。なお、可動セット部56が前進変位した図6の状態では、該可動セット部56のセット面57と固定セット部54のセット面55とが面一レベルとなるように設定されている。
表皮成形型である第2成形型44は、図4に例示するように、表皮付き成形部材IPの外面意匠形状を前提とした形状とされ、例えば電鋳成形技術に基づいて製作された表皮成形面46を有する中空筺体形状を呈している。そして表皮成形面46には、適宜部位に複数の吸気孔48が穿設されている。また図示右側には、図示しない吸気装置に接続されたパイプ59が連結されており、この吸気装置が作動することで各吸気孔48を介して空気が型内へ吸引されるようになっている。
前述した部材成形型40を利用した本実施例の成形方法は、第1成形型42および第2成形型44を型開きすると共に、第1成形型42の可動セット部56を後退変位させたもとで、先ず図3に例示するように、図示しない成形型で予備成形した第2構成部材36を、後退変位させた可動セット部56のセット面57にセットすると共に、図示しない成形型で予備成形した第1構成部材32を固定セット部54のセット面55にセットする。すなわち、基材10において非アンダーカット形状になる部分に対応する第1構成部材32を固定セット部54にセットすると共に、該基材10においてアンダーカット形状となる部分に対応する第2構成部材36を可動セット部56にセットすることで、図3に例示するように、表皮20の貼り込み前においては、第1構成部材32に対して第2構成部材36が下方に位置しており、第1構成部材32の第1外面34が外方へ突出した状態となっている。
次いで、ホルダ52で保持したシート状素材Sを、別工程で予め加熱してから第1成形型42の上方へ到来させ、図示しない吸気装置により複数の吸気孔48から空気を吸引する空気吸引状態とした第2成形型44を、第1成形型42に型閉めする。この第2成形型44の型閉め過程において、先ず図4に例示するように、シート状素材Sを該第2成形型44の表皮成形面46へ吸着させることで、表皮付き成形部材IPの外面意匠形状に表皮20を成形する。
そして、表皮成形面46で表皮20を成形した直後、図5に例示するように、第1成形型42に対して第2成形型44を完全に型閉めして、最終意匠形状に成形された該表皮20の裏面に、第1構成部材32の第1外面34を押し付ける。すなわち、部材成形型40の型閉めが完了した時点では、第1構成部材32だけが表皮20に密着した状態となる。
部材成形型40の型閉めが完了したら、図6に例示するように、可動セット部56を前進移動させることで、表皮20の裏面に第2構成部材36の第2外面38を押し付ける。これにより、第1構成部材32および第2構成部材36の両方が表皮20に密着した状態となり、これら第1構成部材32および第2構成部材36からなる表皮被着面12に対する表皮20の貼り込みが完了する。
基材10に対する表皮20の貼着作業が完了したら、図7に例示するように、前述した可動セット部56を後退移動させることで、第1成形型42に対する基材10のアンダーカット状態を解除する。これにより、部材成形型40を型開きするに際し、第1成形型42からの基材10(第1構成部材32および第2構成部材36)の脱型が可能となる。
成形された表皮付き成形部材IPを部材成形型40から脱型した後に、表皮20の不要部分を適宜トリミングすると共に、その端部を基材10の裏側へ貼り込む。そして必要に応じ、熱カシメまたは超音波溶着等の適宜の接合技術に基づいき、第1構成部材32および第2構成部材36を溶着接合することで、表皮付き成形部材IPの成形が完了する。
このように本実施例の成形方法は、基材10を、非アンダーカット形状となる部分に対応する第1構成部材32とアンダーカット形状となる部分に対応する第2構成部材36とに分割した構成としたもとで、先ず第1構成部材32の第1外面34にだけ最終意匠形状に成形した表皮20を貼着し、次いで第2構成部材36を表皮20の裏面に押し付けて該第2構成部材36の第2外面38に表皮20を貼着するようにした。これにより、第1構成部材32および第2構成部材36からなる表皮被着面12に対し、外面意匠形状に成形した表皮20を好適に貼着することが可能となる。
また本実施例の表皮付き成形部材IPは、基材10を、非アンダーカット形状となる部分に対応する第1構成部材32とアンダーカット形状となる部分に対応する第2構成部材36とに分割した構成としたため、該基材10に設けた表皮被着面12の外面形状を、外面意匠形状に成形した表皮20の裏面形状と同一とすることができ、基材10に対して表皮20を全面的に密着させた状態で貼着した構造とし得る。これにより、基材10と表皮20との間に空間が全く形成されないため、表皮20が変形したり潰れる等の不都合が発生しない。しかも、第1構成部材32および第2構成部材36に設けた突片39が基材凹部14の周縁コーナー部分に位置し、これが表皮角部26の裏側において裏側弾力層24へ食い込むようになるため、基材凹部14の周縁コーナー部分に対応する表皮角部26をエッジの効いたシャープな形状に形成することも可能となる。
なお、本願が対象とする表皮付き成形部材IPは、図1等に例示した形状のものに限定されるものではなく、様々な形状およびサイズのものが対象とされる。
願は、部材成形型によりシート状素材から外面意匠形状に成形される表皮を、該部材成形型にセットした基材の表皮被着面に貼着して形成され、前記基材を単一部材として形成した際の前記表皮被着面が、該基材を成形した基材成形型からの脱型を不能とするアンダーカット形状を有している表皮付き成形部材を成形する方法に関するものである。従って、基材および表皮からなり、該基材に対して表皮を貼着する(貼り込む)タイプの表皮付き成形部材の全てが対象とされ、例えばインストルメントパネル、フロアコンソール、コンソールリッドおよびドアパネル等の種々車両内装部材や、椅子またはソファ等の各種家具等に実施可能である。
好適実施例に係る表皮付き成形部材の概略構成を例示した側断面図である。 図1に例示した表皮付き成形部材を、各構成部材を分離させた状態で示した部分斜視図である。 好適実施例に係る表皮付き成形部材の成形方法を示した説明断面図であって、部材成形型における第1成形型の固定セット部に第1構成部材をセットすると共に、後退移動させた可動セット部に第2構成部材をセットする状態を示している。 好適実施例に係る表皮付き成形部材の成形方法を示した説明断面図であって、ホルダで保持したシート状素材を部材成形型における第2成形型の表皮成形面に吸着させ、最終意匠形状に表皮を成形した状態を示している。 好適実施例に係る表皮付き成形部材の成形方法を示した説明断面図であって、第1成形型と第2成形型とを完全に型閉めすることで、第1構成部材の第1外面に表皮を貼着させた状態を示している。 好適実施例に係る表皮付き成形部材の成形方法を示した説明断面図であって、可動セット部を前進移動させることで、表皮の裏面に第2構成部材を押し付けた状態を示している。 好適実施例に係る表皮付き成形部材の成形方法を示した説明断面図であって、可動セット部を後退移動させた後に第1成形型と第2成形型とを型開きした状態を示している。 従来の表皮付き成形部材の概略構成を例示した側断面図である。 最終意匠形状に成形した表皮の裏面形状と同一形状の表皮被着面を有する基材を一体的に成形した場合、アンダーカット形状となって脱型を不能とすることを示した説明図である。 表皮貼着タイプの表皮付き成形部材の成形工程を概略的な形状で示した工程説明図であって、(a)は、部材成形型の第1成形型に基材をセットする状態を示し、(b)は、シート状素材を第2成形型の表皮成形面に吸着させて表皮を成形する状態を示し、(c)は、完全に型閉めすることで表皮を基材に貼着した状態を示し、(d)は、表皮の不要部分をトリミングして表皮付き成形部材の成形が完了した状態を示している。
符号の説明
10 基材
12 表皮被着面
20 表皮
32 第1構成部材
34 第1外面
36 第2構成部材
38 第2外面
40 部材成形型
42 第1成形型
44 第2成形型
54 固定セット部
56 可動セット部
S シート状素材

Claims (2)

  1. 部材成形型(40)によりシート状素材(S)から外面意匠形状に成形される表皮(20)を、該部材成形型(40)にセットした基材(10)の表皮被着面(12)に貼着して形成され、前記基材(10)を単一部材として形成した際の前記表皮被着面(12)が、該基材(10)を成形した基材成形型からの脱型を不能とするアンダーカット形状を有している表皮付き成形部材の成形方法であって、
    前記基材(10)の非アンダーカット形状となる部分に対応する第1構成部材(32)を、前記部材成形型(40)の第1成形型(42)に設けた固定セット部(54)にセットすると共に、
    前記基材(10)のアンダーカット形状となる部分に対応する第2構成部材(36)を、前記固定セット部(54)から後退移動させた可動セット部(56)にセットし、
    前記シート状素材(S)を該部材成形型(40)の第2成形型(44)へ吸着させて前記表皮(20)を成形すると共に、外面意匠形状に成形された該表皮(20)の裏面に前記第1構成部材(32)の第1外面(34)を押し付け、
    次いで前記可動セット部(56)を前進移動させて、前記表皮(20)の裏面に前記第2構成部材(36)の第2外面(38)を押し付け、
    前記第1外面(34)および第2外面(38)からなる前記表皮被着面(12)に対し、前記表皮(20)の貼着を行なうようにした
    ことを特徴とする表皮付き成形部材の成形方法。
  2. 前記基材(10)に対する前記表皮(20)の貼着完了後に、前記可動セット部(56)を後退移動させるようにした請求項記載の表皮付き成形部材の成形方法。
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