JP4535167B2 - 地紋画像生成プログラム及び地紋画像生成装置 - Google Patents

地紋画像生成プログラム及び地紋画像生成装置 Download PDF

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Description

本発明は,地紋画像生成プログラム及び地紋画像生成装置に関し,特に,印刷媒体に印刷されるための地紋画像データを生成するプログラム及び装置に関する。さらに,この地紋画像データに基づいて地紋画像を印刷した印刷媒体(原本)の複写による偽造を抑止する効果,あるいは,原本と複写物とを区別する効果を有する地紋画像の生成プログラム及び生成装置に関する。
偽造抑止地紋は,原本の本来の画像に背景として合成され,印刷された文書が原本か複写物かを区別することを可能にする。偽造抑止地紋は,原本では識別することが難しいが,複写すると地紋の文字や画像が浮かび上がる。それを利用して,原本と複写物とを容易に区別することが可能になる。また,複写によって地紋の文字や画像が浮かび上がるので,偽造抑止地紋を合成して原本を生成すれば,心理的に原本の複写を抑止する効果が得られる。
偽造抑止地紋については,特許文献1に記載され,この記載によれば以下の通りである。
偽造抑止地紋の一般的な構成は,複写によって原本に印刷されたドットが残るまたはドットの減少が少ない「潜像部」と,複写によって原本に印刷されたドットが消失またはドットが大きく減少する「背景部」の2つの領域からなる。つまり,潜像部は複写による濃度変化が少なく原本の画像がそのまま再現され,背景部は複写による濃度変化が大きく原本の画像が消失する。この2つの領域により地紋の文字や画像が形成され,この地紋の文字や画像を「潜像」と称する。
この潜像部と背景部の2つの領域は濃度がほぼ同等であり,原本の状態では一見すると「複写」などの地紋の文字や画像が隠れていることが判別困難であるが,ミクロ的には背景部と潜像部の各々が異なる特性を持っている。そして,複写されるとそれらの濃度変化の差により,潜像部と背景部との間に濃度差が生じてこの2つの領域で形成された地紋の文字や画像の判別が容易になる。
潜像部は複写時(コピーによるスキャニング時)にドットを読み取り易くするために,各々のドットを集中した固まりのドットで構成し,逆に背景部は複写時にドットを読み取り難くするために,各々のドットを分散したドットで構成する。このようにすることで,潜像部は複写後にドットが残り易く,背景部は潜像部よりもドットが消え易い特性になる。集中したドットや分散したドットは,異なる線数の網点を用いた網点処理によって実現することができる。すなわち,集中したドット配置を得るためには低い線数の網点を用い,分散したドット配置を得るためには高い線数の網点を用いる。
一般に複写機には,複写対象の原稿の微小なドットをスキャナーで読み取る工程での入力解像度と,スキャナーで読み取った微小なドットを印刷エンジンで再現する工程での出力解像度とに依存した画像再現能力の限界が存在する。従って,複写機の画像再現能力の限界を超えた孤立した微小なドットが原稿中に存在すると,その複写物では微小なドットを完全には再現できず,孤立した微小なドットの部分が消失する。即ち,偽造抑止地紋の背景部が複写機で再現できるドットの限界を超えるように作成されている場合,偽造抑止地紋の大きなドット(集中したドット)は複写によって再現できるが,小さなドット(分散したドット)は複写によって再現できず,複写原稿に隠された潜像が浮かび上がる。また,複写により背景部の分散したドットが完全に消えなくとも,潜像部の集中したドットと比較してドットの消失の程度が大きければ,複写後に背景部と潜像部で濃度差が発生し,複写原稿において隠された潜像が浮かび上がる。
また,偽造抑止地紋では,潜像として隠されている文字や画像をより判別し難くするために,「カモフラージュ」と言う技術が利用される。このカモフラージュ技術は,潜像部や背景部とは濃度が異なる模様を偽造抑止地紋画像全体に配置する方法であり,マクロ的には一見すると潜像部や背景部とは異なる濃度のカモフラージュ模様が目立ち,潜像が更に目立たなくなる効果がある。つまり,カモフラージュ模様のコントラストが大きく,それに比較して潜像部と背景部のコントラストが小さいため,目の錯覚により潜像がより効果的に隠蔽される。さらに,カモフラージュ模様は印刷物に装飾的な印象を与えることができ,意匠性に優れた偽造抑止地紋を作成することができるといった利点もある。尚,一般的にカモフラージュ模様は2値で作成されており,カモフラージュ模様に相当する領域で地紋のドットを発生させないことでカモフラージュ模様を形成している。以上が偽造抑止地紋の概要である。
図1は,偽造抑止地紋の潜像とカモフラージュ模様の例を示す図である。文字「複」の潜像マスクパターン10は,その拡大図10Xにも示されるとおり,例えば黒い部分が地紋の潜像部LIに対応し白い部分が地紋の背景部BIに対応する。一方,カモフラージュ模様12は,その拡大図12Xにも示されるとおり,例えば黒い部分CAMが地紋のドットが形成されない領域になり,白い部分が地紋のドットが形成される。言い換えると,カモフラージュ模様のデータは,各画素が,地紋画像を印刷する部分と印刷しない部分とを示す2値の画像データである。
図2は,偽造抑止地紋を印刷した原本の例を示す図である。地紋14は,図1の潜像マスクパターン10に基づいて潜像部LIと背景部BIとが形成されている。潜像部LIは,ドット集中型ディザ法による低網点線数(53lpi)のドットで形成され,背景部BIは,ドット分散型ディザ法による高網点線数(212lpi)のドットで形成されている。拡大された地紋14Xから明らかなとおり,地紋全体が一定の出力濃度になっているが,潜像部LIのドットは低い網点線数のスクリーンにより形成されているので大きなドットであり,背景部BIのドットは高い網点線数のスクリーンにより形成されているので微少なドットである。
地紋16は,図1の潜像マスクパターン10とカモフラージュ模様12に基づいて潜像部LIと背景部BIとがカモフラージュ模様の黒い部分CAMの領域を除いて形成されている。拡大された地紋16Xに示されるとおり,地紋全体は一定の出力濃度であり,カモフラージュ模様の領域CAMにはドットが形成されず,それ以外の領域では,図1と同様に大きなドットからなる潜像部LIと微少なドットからなる背景部BIとが形成されている。カモフラージュ模様のコントラストが大きいため,コントラストが小さい潜像部LIと背景部BIとで形成される潜像(文字「複」)が目立たない。
図2の偽造抑止地紋の原本は,潜像部LIと背景部BIの出力濃度が同じであるので,それにより形成される潜像「複」が隠蔽される。これを原本における潜像の隠蔽性が高いと称する。
図3は,偽造抑止地紋の複写物の例を示す図である。複写物18は,コピーによるスキャニング工程とドット形成工程(スキャニング工程によって生成されたスキャンデータに基づき,印刷媒体に印刷する工程)を経て形成され,その拡大図18Xに示されるとおり,潜像部LIの大きなドットはほとんど消失していないが,背景部BIの微少なドットはかなり消失している。その結果,複写物18において,潜像部LIの出力濃度はほとんど低下しないが,背景部BIの出力濃度はかなり低下し,潜像「複」が浮き上がって見える。つまり,複写物における潜像の識別性が高くなっている。
複写物20も同様に,カモフラージュ模様の領域CAMを除いて,複写物18と同じである。背景部BIの出力濃度が低下したことでカモフラージュ模様のコントラストが低下し,潜像「複」が浮き上がって見えている。
特開2005−151456号公報
前述のとおり,地紋は,原本における潜像の隠蔽性を高くし,複写物における潜像の識別性を高くすることが求められている。しかしながら,従来のように地紋の潜像部をドット集中型スクリーンによる低網点線数のドットで,背景部をドット分散型スクリーンによる高網点線数のドットで形成すると,以下のように原本における潜像の高い隠蔽性と複写物における潜像の高い識別性を得ることができない。
複写物における潜像の識別性を高くして複写の抑止効果を高めるためには,潜像部の出力濃度を高くすることが望まれる。図3に示したとおり,複写物で浮き上がる潜像部の出力濃度が高ければ潜像の識別性が高まり複写抑制効果が高くなるからである。
ところが,潜像部の大きなドットをより大きして出力濃度を高めると,原本における潜像の隠蔽性を保つためには背景部の出力濃度も高くしなければならない。潜像部と背景部の出力濃度が同じまたは近似することが原本における潜像の隠蔽性を高くすることになるからである。しかしながら,従来の構成により背景部の出力濃度を高めるには,以下のような問題がある。
第1に,背景部はドット分散型スクリーンにより分散した微少ドットで構成されるので,背景部の出力濃度を高めるためには網点線数を高めて微少ドットの密度を高めることが必要になる。しかし,背景部の網点線数は,プリンタエンジンのドット再現能力の限界により一定の限界があり,網点線数を限界より高くすると分散したドットを再現できなくなる。つまり,実際の印刷物では分散したはずのドットが互いに影響しあって結合し微少ドットでなくなる。その結果,複写工程で背景部のドットが消失せず,潜像部と背景部の出力濃度差が得られず,複写物における識別性が低下する。
第2に,背景部の網点線数を高めて微少ドットの密度を高めることでその出力濃度を潜像部と同等にし原本による潜像の隠蔽性を得ようとしても,以下の理由により隠蔽性を得ることができない。すなわち,網点線数の高い背景部はプリンタエンジンの特性に敏感に反応して背景部内の濃度むらが顕著に現れるのに対して,網点線数の低い潜像部はプリンタエンジンの特性の影響を受けにくく濃度むらはほとんど発生しない。
図4は,背景部に濃度むらを有する地紋と,背景部と潜像部との間に色味(色相)や彩度のちがいを有する地紋とを示す図である。図4中,地紋22は,前述の背景部に濃度むらが発生して潜像が目立つ箇所と目立たない箇所とが混在している。地紋22を人為的に誇張したのが地紋22Eである。
さらに,偽造抑止地紋が,シアンやマゼンタのような高輝度の色トナーで形成される場合,潜像部と背景部の網点線数が大きく異なることに起因して,その色味(色相)や彩度の違いが大きくなり,その結果地紋の全体にわたり潜像が目立ちやすくなる。図4中,地紋24は,色味や彩度の違いが大きくなって潜像が目立ちやすくなった例である。地紋24を人為的に誇張したのが地紋24Eである。背景部と潜像部の色味や彩度の違いが大きくなり潜像「複写」が目立っている。
このように,第2の問題点は,微少ドットからなる背景部の網点線数を高めて出力濃度を高めようとしても,背景部の高い網点線数及び潜像部と背景部の網点線数の大きな違いにより,かえって原本における潜像の隠蔽性が損なわれることにある。
そこで,本発明の目的は,原本における潜像の隠蔽性を保ちつつ複写物における潜像の
出力濃度を高めて識別性を高くすることができる地紋を生成する方法,地紋データを生成するプログラム,このプログラムを記憶した記録媒体及び地紋を生成する装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために,本発明の第1の側面によれば,複写時に再現される潜像部と複写時に出力濃度が低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に形成する地紋画像データを生成する地紋画像生成プログラムにおいて,
前記潜像部に,複数の第1のドットのデータを生成する潜像部生成工程と,
前記背景部に,第2の網点線数を持つ複数の第2のドットのデータと,前記第2のドットの間に分散して配置され当該第2のドットより小さいサイズを持つ複数の第3のドットのデータとを生成する背景部生成工程とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
上記第1の側面において,好ましい態様によれば,前記潜像部生成工程は,ドット集中型スクリーンに基づいて第1の網点線数を持つ前記複数の第1のドットのデータを生成し,前記第2の網点線数は前記第1の網点線数と同等の線数であることを特徴とする。より好ましくは,前記第2の網点線数は,前記第1の網点線数より大きく且つ第1の網点線数の2倍未満である。
上記第1の側面において,好ましい態様によれば,さらに,地紋画像の濃度設定入力に応答して,当該濃度設定入力に対応する前記第2の網点線数を選択する濃度設定工程をコンピュータに実行させ,前記潜像部生成工程は,前記濃度設定工程で選択され第2の網点線数に対応するサイズを持つ前記第1のドットのデータをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする。
上記第1の側面において,好ましい態様によれば,前記背景部生成工程は,前記背景部に,複数の前記第2のドットと複数の前記第3のドットとが固定された位置に配置された背景部ドット画像データを生成し,前記背景部ドット画像データとして,複数の第2の網点線数をそれぞれ有する複数種類のドット画像データのうち,地紋画像の濃度設定入力に対応して選択された第2の網点線数を有するドット画像データを使用することを特徴とする。
上記の好ましい態様において,前記潜像部生成工程は,前記選択された第2の網点線数を有するドット画像と同じ出力濃度を再現するサイズを持つ前記第1のドットのデータをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする。
上記の目的を達成するために,本発明の第2の側面によれば,複写時に再現される潜像部と複写時に出力濃度が低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に生成する地紋画像生成装置において,
前記潜像部に,複数の第1のドットを生成する潜像部生成手段と,
前記背景部に,第2の網点線数を持つ複数の第2のドットと,前記第2のドットの間に分散して配置され当該第2のドットより小さいサイズを持つ複数の第3のドットとを生成する背景部生成手段とを有することを特徴とする。
上記第2の側面において,好ましい態様によれば,前記潜像部生成手段は,ドット集中型スクリーンに基づいて第1の網点線数を持つ前記複数の第1のドットを形成し,前記第2の網点線数は前記第1の網点線数より大きく且つ第1の網点線数の2倍未満であることを特徴とする。
上記第2の側面において,好ましい態様によれば,さらに,地紋画像の濃度設定入力に応答して,当該濃度設定入力に対応する前記第2の網点線数を選択する濃度設定手段を有し,前記潜像部生成手段は,前記濃度設定手段で選択され第2の網点線数に対応するサイズを持つ前記第1のドットをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする。
上記第2の側面において,好ましい態様によれば,前記背景部生成手段は,前記背景部に,前記複数の第2のドットと前記複数の第3のドットとが固定された位置に配置された背景部ドット画像を生成し,前記背景部ドット画像として,複数の第2の網点線数をそれぞれ有する複数種類のドット画像のうち,地紋画像の濃度設定入力に対応して選択された第2の網点線数を有するドット画像を使用することを特徴とする。
上記の好ましい態様において,前記潜像部生成手段は,前記選択された第2の網点線数を有するドット画像と同じ出力濃度を再現するサイズを持つ前記第1のドットをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする。
上記の目的を達成するために,本発明の第3の側面によれば,複写時に再現される潜像部と複写時に出力濃度が低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に形成する地紋画像データを生成する地紋画像生成プログラムにおいて,
前記潜像部に,複数の第1のドットのデータを生成する潜像部生成工程と,
前記背景部に,複数の第2のドットのデータと前記第2のドットの間の固定された位置に分散して配置された複数の第3のドットのデータとを生成する背景部生成工程とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
上記第3の側面において,好ましい態様によれば,前記複数の第2のドットが第2の網点線数を有し,前記第3のドットが前記第2のドットよりも小さいサイズであり,
前記背景部生成工程は,前記第2及び第3のドットからなる背景部のドット画像データを生成し,複数の第2の網点線数をそれぞれ有する複数種類のドット画像データのうち,地紋画像の濃度設定入力に対応して選択された第2の網点線数を持つドット画像データを使用することを特徴とする。
上記の好ましい態様において,前記潜像部生成工程は,前記選択された第2の網点線数に対応するサイズを持つ前記第1のドットのデータをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする。
上記の目的を達成するために,本発明の第4の側面によれば,複写時に再現される潜像部と複写時に出力濃度が低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に生成する地紋画像生成装置において,
前記潜像部に,複数の第1のドットを生成する潜像部生成手段と,
前記背景部に,複数の第2のドットと前記第2のドットの間の固定された位置に分散して配置された複数の第3のドットとを生成する背景部生成手段とを有することを特徴とする。
上記第4の側面において,好ましい態様によれば,前記複数の第2のドットが第2の網点線数を有し,前記第3のドットが前記第2のドットよりも小さいサイズであり,前記背景部生成手段は,前記第2及び第3のドットからなる背景部のドット画像として,複数の第2の網点線数をそれぞれ有する複数種類のドット画像のうち,地紋画像の濃度設定入力に対応して選択された第2の網点線数を持つドット画像を使用することを特徴とする。
上記の好ましい態様において,前記潜像部生成手段は,前記選択された第2の網点線数に対応するサイズを持つ前記第1のドットをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする。
上記の目的を達成するために,本発明の第5の側面によれば,潜像部と複写時に当該潜像部よりも出力濃度がより低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に形成するための地紋画像データを生成する地紋画像生成プログラムにおいて,
前記潜像部に,複数の第1のドットを有し所定の出力濃度の潜像画像を形成する潜像画像データを生成する潜像部生成工程と,
前記背景部に,複数の第2のドットと前記第2のドットの間に分散して配置され当該第2のドットより小さいサイズを持つ複数の第3のドットとを有し所定の出力濃度の背景画像を形成する背景画像データを生成する背景部生成工程とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
上記の第5の側面において,好ましくは,地紋画像の濃度設定入力に応答して濃度設定値を設定する濃度設定工程をコンピュータに実行させ,
前記潜像部生成工程では,第1の出力濃度と当該第1の出力濃度より大きい第2の出力濃度をそれぞれ有する第1,第2の潜像画像のうち,前記濃度設定値に対応する第1または第2の出力濃度を有する第1または第2の潜像画像が選択され,
前記背景部生成工程では,前記第1,第2の出力濃度に対応する第3,第4の出力濃度をそれぞれ有する第1,第2の背景画像のうち,前記濃度設定値に対応する第3または第4の出力濃度を有する第1または第2の背景画像が選択されることを特徴とする。
上記の目的を達成するために,本発明の第6の側面によれば,潜像部と複写時に当該潜像部よりも出力濃度がより低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に形成する地紋画像生成装置において,
前記潜像部に,複数の第1のドットを有し所定の出力濃度の潜像画像を生成する潜像部生成手段と,
前記背景部に,複数の第2のドットと前記第2のドットの間に分散して配置され当該第2のドットより小さいサイズを持つ複数の第3のドットとを有し所定の出力濃度の背景画像を生成する背景部生成手段とを有する。
上記の第6の側面において,好ましくは,地紋画像の濃度設定入力に応答して濃度設定値を設定する濃度設定手段を更に有し,
前記潜像部生成手段は,第1の出力濃度と当該第1の出力濃度より大きい第2の出力濃度をそれぞれ有する第1,第2の潜像画像のうち,前記濃度設定値に対応する第1または第2の出力濃度を有する第1または第2の潜像画像を選択して前記潜像画像を生成し,
前記背景部生成工程は,前記第1,第2の出力濃度に対応する第3,第4の出力濃度をそれぞれ有する第1,第2の背景画像のうち,前記濃度設定値に対応する第3または第4の出力濃度を有する第1または第2の背景画像を選択して前記背景画像を生成することを特徴とする。
以下,図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し,本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず,特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図5は,本実施の形態における地紋画像形成装置の構成を示す図である。地紋画像形成装置は,ホストコンピュータ30にインストールされているプリンタドライバプログラム32と,潜像部ディザマトリクス33と,背景部ディザマトリクス34と,プリンタ40とで構成される。潜像部ディザマトリクス33と背景部ディザマトリクス34は,プリンタメーカーが,記録媒体を介して,もしくは,インターネット等のネットワーク回線を介して,ユーザに配布するプリンタドライバプログラム32に含まれ,プリンタドライバプログラム32をホストコンピュータにインストールするときに,ホストコンピュータ内の記録媒体に保存される。ホストコンピュータ30は,CPUとRAMとアプリケーションプログラム31を更に有し,アプリケーションプログラム31を実行して文字,イメージ,グラフィックスなどからなる画像データを生成する。さらに,ホストコンピュータ30は,プリンタドライバ32により地紋データ37を生成する。アプリケーション31が生成した画像データについて,ユーザから印刷要求を受けると,プリンタドライバはプリンタ装置40が解釈可能なプリンタ制御言語に基づき,印刷対象の画像データ36のプリントジョブを生成する。もし,ユーザからの印刷要求に,印刷対象の画像データ36に対して地紋データを付加することが含まれていた場合には,プリンタドライバ32は地紋データを生成し,プリントジョブ に地紋データ37を含めてプリンタ40のインターフェースIFに送信する。
画像データ36は,例えば,ページ記述言語で記述されたデータ,プリンタの中間コードに展開されたデータ,画素に展開したRGBのビットマップデータなど様々な形態をとりうる。また,地紋データ37は,例えば画素毎のドットの有無(ON/OFF)を示すデータである。地紋データのドットの有無は,例えば画素毎に0と1の2値で表現される。または,印刷対象の画像データがRGB各色8ビット階調値で表現される場合には,地紋データのドットの有無は,画素毎にその最大階調値に対応する値255と最小階調値に対応する値0として8ビットで表現してもよい。
一方,プリンタ40は,印刷媒体給紙部,印刷媒体上に画像を形成する印刷実行部,印刷媒体排紙部等からなる印刷エンジン46と,受信した画像データ36と地紋データ37について所定の画像処理を行いさらに印刷エンジン42の制御を行うコントローラ41とを有する。コントローラ41のCPUは,画像形成プログラム42を実行して,受信した画像データ36から画素に展開したビットマップデータを生成する。受信した画像データ36がビットマップデータの形態であればそのビットマップデータがそのまま利用できる。
そして,合成部43が,画像データ36の画素毎に階調値を持つビットマップデータと,地紋データ37のドットデータとを合成する。さらに,色変換部44が合成されたRGBのデータをCMYKのデータに色変換し,二値化ユニット45がCMYKのビットマップデータから所定のスクリーンを用いて画素内のドットのデータに変換し,印刷エンジン46に出力する。その結果,印刷エンジン46は,アプリケーションプログラムにより生成された画像と地紋画像とを合成した画像を印刷媒体上に印刷する。これが原本である。
別の合成方法によれば,画像データ36のRGBビットマップデータをCMYKのビットマップデータに色変換し,CMYKのいずれかの色のビットマップデータに地紋データ37を合成する。この場合は,地紋データ37における画素毎のドットON/OFF情報をビットマップデータの最大階調値/最小階調値とし,その地紋データ37を画像データ36のCMYKのうちいずれかの色のビットマップデータに上書きする。例えば,画像データ36が黒色Kの文字データの場合にCMYのいずれかの色のビットマップデータを地紋データ37に変換する。もしくは,画像データ36のいずれかの色のビットマップデータの最小濃度の階調値の画素に地紋データ37を上書きする。
図5の実施の形態では,ホストコンピュータ30のプリンタドライバ32が,地紋画像生成プログラムに対応し,地紋データ37を生成している。ただし,変型例として,プリンタ内で地紋データを生成しそれに基づいて地紋画像を生成してもよい。この場合は,プリンタドライバ32が印刷対象の画像データ36に地紋画像を合成して印刷する指定を含む印刷ジョブデータ(複写時に消失するもしくは再現される文字やパターンの指定,地紋の濃度の指定,カモフラージュ付加の指定など地紋データ生成するために必要な情報を含むデータ)を生成し,プリンタ40のコントローラ41が地紋画像生成プログラムを実行し,プリンタ40内に記憶された潜像部ディザマトリクスと背景部ディザマトリクスとを使用して,地紋生成が指示されたジョブデータから地紋データを生成する。このプリンタ40内での地紋生成処理は,プリンタのCPUが画像生成プログラムを実行することにより実施されてもよいし,ASICなどの専用画像処理生成装置で実行されてもよい。
以下,本実施の形態における地紋画像生成装置(プリンタドライバ32により地紋画像
が生成される場合はホストコンピュータ,画像形成プログラムにより地紋画像が生成される場合にはプリンタ40)による生成方法の概略について説明する。本実施の形態では,ユーザがデフォルトパターンから選択した潜像マスクパターンまたはユーザの文言,文字大きさなどの指定に応じて地紋生成装置が生成した潜像マスクパターンに対応して,地紋画像生成装置が,潜像部と背景部とからなる地紋画像データを生成する。
潜像部の地紋画像データは,潜像部ディザマトリクス33に基づく第1ドットのデータを有し,印刷されたときに潜像部には所定の出力濃度の画像が生成される。一方,背景部の地紋画像データは,背景部ディザマトリクス34に基づく複数の第2ドットと第3のドットのデータを有し,印刷されたときに背景部には所定の出力濃度の画像が生成される。
図6は,潜像部ディザマトリクス33とそれにより生成される潜像部の画像LIとを示す図である。図6に示した潜像部ディザマトリクス33は,網点線数が53lpiのドット集中型ディザマトリクスである。潜像部ディザマトリクス33は各セルに閾値1〜128が配置されたサイズが16×16の閾値マトリクスである。網点の中心に対応する閾値1のセルが,(8,8),(−8,8)の2つの変位ベクトルの位置に配置され,2つの変位ベクトルの内積から求められる平行四辺形の面積が128であり,閾値は128段階の1〜128である。そして,閾値1のセルが網点の中心であり,入力階調値が0〜128と大きくなるにともない,網点の中心からドット面積が徐々に大きくなる。
図6の潜像部の画像LIは,入力階調が21に対して生成される複数の第1のドットD1により所望の出力濃度を持つ。つまり,第1のドットD1は入力階調に対応したサイズを有する網点であり,ディザマトリクス内の入力階調以下のしきい値を有するセルに対応する画素のドット(以下画素ドットと称する。)の固まりである。また,網点の中心は常に上記の変位ベクトルの位置に配置されるので,固定された第1の網点線数53lpiを有する。
図7は,背景部ディザマトリクス34とそれにより生成される背景部の画像BIとを示す図である。この背景部ディザマトリクス34−1,34−2は,閾値1と255とが配置されたサイズが14×14と,12×12の閾値マトリクスである。閾値1の画素は,十字型に隣接する5つの画素と,その5つの隣接画素の間に分散して配置されている単独の画素とで構成されている。ここで,入力階調値が21〜254のいずれかと仮定すると,背景部の画像BI−1,BI−2は,十字型の5つの画素ドットの固まりで構成される第2のドットD2と,第2のドットD2の間に分散して配置される1つの画素ドットで構成される微少の第3のドットD3とを有する。具体的には,第3のドットD3は,第2のドットD2の上下左右斜め方向の固定された8つの位置に配置されている。
図7の左側の背景部ディザマトリクス34−1は,サイズが14×14であり,第2のドットD2で構成される網点の網点中心は変位ベクトル(7,7),(−7,7)の位置に配置され,第2のドットD2は網点線数61lpiを有する。それに対して,図7の右側の背景部ディザマトリクス34−2は,サイズが12×12と図6よりやや小さく,第2のドットD2で構成される網点の網点中心は変位ベクトル(6,6),(−6,6)の位置に配置され,第2のドットD2は網点線数71lpiを有する。いずれのディザマトリクス34−1,34−2を使用しても,大きいサイズの第2のドットD2で構成される網点の第2の網点線数(61または71lpi)は,図6の潜像部ディザマトリクス33による第1のドットD1で構成される網点の第1の網点線数53lpiより大きいが,せいぜい第1の網点線数53lpiの2倍未満であり,図2の従来例に比較すると,第2の網点線数は第1の網点線数と同等の線数である。また,左側の背景部ディザマトリクス34−1を使用して生成された背景部の画像の出力濃度は,右側の背景部部ディザマトリクス34−2を使用して生成された背景部の画像の出力濃度よりも低くなる。
図13に,後で詳述する実施例における原本14,16及びその部分拡大図14X,1
6Xと,それらの複写物18,20及びその部分拡大図18X,20Xが示されている。そして,図14に,更に拡大した部分拡大図14X,16X,18X,20Xが示されている。
図14の地紋画像生成装置で生成された地紋画像が印刷された原本の部分拡大図14Xには,地紋画像を構成する潜像部LIと背景部BIのドットが示されている。潜像部LIは,図6の潜像部ディザマトリクス33により生成され,第1の網点線数(53lpi)を持つ複数の第1のドットD1を印刷したものである。図6に示したとおり,第1のドットD1は,入力階調値に対応した個数の画素ドットの固まりからなる網点である。図14の例は,第1のドットD1は入力階調が16の場合の網点であり,第1のドットD1は16個の画素ドットの固まりである。
原本の潜像部LIがある程度大きなサイズの第1のドットD1で構成されているので,原本を複写して再現される複写物18Xでは,潜像部LIの第1のドットD1がそれを構成する画素ドットがほとんど消失することなく再現されている。その結果,潜像部LIの出力濃度の低下はほとんどない。
それに対して,地紋原本の部分拡大図14Xの背景部BIは,図7の背景部ディザマトリクス34−1により生成され,第2の網点線数(61lpi)を持つ複数の第2のドットD2と,第2のドットD2の間の固定された位置に分散して配置された微少の第3のドットD3とを印刷したものである。図7に示したとおり,第2のドットD2は十字型の5つの隣接する画素ドットからなり,潜像部の第1の網点線数と同程度の第2の網点線数を有する。また,第3のドットD3は,単独の画素ドットからなる微少ドットであり,第2のドットD2からの距離が平均的に等しくなるような位置に,即ち第2のドットD2との位置関係が安定的な関係となるような位置に分散して配置される。
その結果,複写物18Xでは,背景部BIの多くの微少ドットが消失している。それにより背景部BIの出力濃度は大きく低下し,潜像部LIの高い出力濃度とのコントラストにより,潜像が浮かび上がっている。
原本において潜像部LIと背景部BIの出力濃度が等しくなるように,潜像部ディザマトリクスの入力階調値が設定されている。出力濃度は,単に,地紋画像での単位面積当たりの画素ドットの数に比例するものではなく,ドットサイズやドットの分散態様などにも依存する。よって,印刷した地紋画像を測色機器で測定して得た出力濃度が潜像部LIと背景部BIとで等しくなるように潜像部ディザマトリクス33に対する入力階調が選択される。もしくはここで測色器を使用せずに,背景部の出力濃度と潜像部の出力濃度が目視で等しくなるように,潜像部ディザマトリクス33に対する入力階調を与えても良い。
背景部BIは,原本を複写したときにある程度の濃度低下を生じることができればよく,背景部BIを構成する複数のドットを全て消失させる必要はない。そこで,本実施の形態の背景部BIは,潜像部の第1ドットよりも小さいサイズではあるが,複写時に比較的消失しにくい大きいサイズの第2のドットD2に加えて,複写時に第2のドットD2より小さいサイズで第2のドットD2より消失しやすい微少サイズの第3のドットD3を有する。よって,原本を複写した際に,背景部BIでは第3のドットD3が消失して出力濃度が低下する。これにより,複写物では潜像部LIと背景部BIとの間で出力濃度の差が発生し,潜像を浮かび上がらせることができる。図14の拡大図18Xに示されるとおりである。複写時に消失しやすくするために,第3のドットD3は微少サイズで且つ分散させて配置し,さらに大きいサイズの第2のドットD2とも互いに影響しあわないように十分離間して配置することが必要である。前述したとおり,第3のドットD3は1つの画素ドットで構成し,網点を構成している第2のドットD2の中間の位置に分散して配置されている。つまり,第3のドットD3は第2のドットD2の上下左右と斜め方向の位置に分散して配置される。
本実施の形態では,背景部BIを従来例のように高い網点線数の微少ドットで構成するのではなく,潜像部LIの第1の網点線数に近い低い第2の網点線数を持つ大きいサイズの第2のドットD2と,それらの間の固定された位置に分散して配置した微少サイズの第3のドットD3とで構成している。地紋の背景部をこのように構成することで以下のようなメリットを有することになる。
第1に,背景部が大きいサイズの第2のドットD2と微少サイズの第3のドットD3とを有することにより,従来のように高い網点線数を使用しなくとも背景部の出力濃度を高くすることができる。その場合,微少サイズの第3のドットD3が存在するので,複写時に第3のドットD3が有効に消失して出力濃度を低下させることができ,複写物の潜像の識別性を高く保つことができる。また,第2のドットの網点線数が低いので,プリンタエンジンの再現能力の範囲内で分散したドットの再現が可能になる。よって,背景部BIの出力濃度を高くすることで,地紋原本の出力濃度を高くでき,複写物の潜像の識別性を高めることができる。
第2に,背景部の第2のドットで構成される網点線数が比較的低いので,プリンタエンジンの特性による影響を受け難く,原本の背景部の印刷画像に濃度むらが生じることがない。そのため,図4の22に示したように潜像が目立つことがなく,原本における潜像の隠蔽性の低下を回避できる。
第3に,背景部の第2のドットで構成される網点線数が潜像部の網点線数に近いので,マゼンタやシアンなどの色トナーにより地紋画像を形成した場合に,図4の24に示したような網点線数の違いに起因する色味(色相)や彩度の違いが目立つことがない。そのため,原本において潜像が目立つことがなく,原本における潜像の隠蔽性の低下を回避できる。
第4に,図7の背景部ディザマトリクスによれば,背景部は,地紋の入力階調値に依存することなく,第2のドットD2と第3のドットD3とが固定された位置に分散して位置するように生成される。そして,背景部の印刷画像の出力濃度の変更は,図7のマトリクス34−1,34−2に示したとおり,第2のドットD2の網点線数を変更することで実現する。つまり,出力濃度の変更を,ドット集中型スクリーンのように網点サイズを変更することにより行うのではなく,第2のドットD2と第3のドットD3の位置関係を固定したまま,大きいサイズの第2のドットD2で構成される網点線数を変更することで行う。これにより,背景部BIの画像は常に第2のドットD2と第3のドットD3とが分散された関係を維持して形成される。
このことは,原本を印刷したときに背景部のドットが安定的に分散され,複写に際して微少な第3のドットD3が確実に消失されることを意味する。そのため,複写物の潜像の識別性を高くたもったまま,背景部の出力濃度を高くすることができ,原本において地紋を高出力濃度で印刷でき,複写物における潜像の識別性を更に高くすることができる。
第5に,本実施の形態では,地紋の濃度を変更する時は,背景部の第2のドットD2で構成される網点線数を変更する。つまり,図7の第2の網点線数が異なる複数のディザマトリクスのうちいずれかが選択される。図7に示した背景部ディザマトリクスは2つであるが,これに限らず3個以上の背景部ディザマトリクスをあらかじめ準備してもよい。そして,選択した背景部ディザマトリクスによる印刷画像の出力濃度に対応して潜像部ディザマトリクスに適用される入力階調値が選択される。この入力階調値は,準備される背景部マトリクス毎に,出荷時にプリンタメーカーが選択したデフォルト値とすることもできるし,プリンタエンジン特性の経年変化にあわせユーザやメンテナンス者により更新されるようにしてもよい。潜像部の画像は,この選択された入力階調値と図6の潜像部ディザマトリクス33とにより,入力階調値に対応したサイズの第1のドット(網点)D1で構成されることになる。
潜像部は,多段階のしきい値を有するドット集中型スクリーンによる第1のドットD1を有するので,第1の網点線数は比較的低く,多くの階調値をとることができる。よって,潜像部の印刷画像の出力濃度は,背景部の印刷画像の出力濃度に近接させることができ,若しくは完全に一致させることもでき,原本における潜像の隠蔽性をより高くすることができる。
図8は,本実施の形態における地紋の生成方法を示すフローチャート図である。プリンタユーザは,ホストコンピュータ30のプリンタドライバ32において,地紋生成メニューを選択する。プリンタドライバプログラム32は,図8のフローチャートに従って地紋画像データの生成を実行する。まず,プリンタドライバプログラムはユーザに地紋印刷の設定のためのユーザインタフェースをユーザに提供する。プリンタドライバは,このユーザーインターフェースを介して,ユーザの地紋の文言を入力し,地紋文言を取得する(S10)。例えば,「複写」「コピー」「社外秘」などの文言であり,この文言が地紋の潜像になる。さらに,ユーザが入力した48ポイントなどの地紋文言のサイズ,地紋文言の角度,地紋効果の配置に対応し,プリンタドライバは地紋文言のサイズ,地紋角度,地紋効果と配置を取得する(S11)(S12)(S13)。地紋効果とは,文言が白抜きになるか(地紋マスクパターンで文言が白,周囲が黒。)浮きだしになるか(地紋マスクパターンで文言が黒,周囲が白。)のいずれかである。白抜きの場合は文言が背景部に周囲が潜像部になり,浮きだしの場合は文言が潜像部に周囲が背景部になる。また,地紋の配置とは,正方配置,斜交配置,反転配置などである。
図9は,地紋効果の例を示す図である。地紋パターン50,51は,文言が「複写」「コピー」で,原本またはその複写物で文言が浮きだしになる地紋効果の例である。地紋パターン52,53は,同じ文言で,原本またはその複写物で,文言が白抜きになる地紋効果の例である。いずれも文言の角度が40度に設定されている。
図10は,地紋の配置の例を示す図である。いずれも文言が「複写」,角度が40度,地紋効果が浮きだしである。(a)正方配置では,潜像マスクパターンがタイル状に貼り付けられるように地紋画像が生成される。(b)斜交配置では,潜像マスクパターンが改行のたびに所定の位相だけずらして配置される。(c)反転配置では,潜像マスクパターンが改行のたびに上下反転して配置される。
工程S10〜S13によりユーザによる入力または選択が終わると,プリンタドライバ32は潜像マスクパターンを生成する(S14)。潜像マスクパターンの例は,図1に示したとおりである。
ユーザは,地紋を実際に印刷し複写したりプレビュー画面で確認したりして,最適な地紋出力濃度(普通または濃い)を選択する(S15)。一般に地紋の出力濃度を高くすることで複写物における潜像の識別性を高くすることができる。選択された地紋出力濃度(普通または濃い)に対応して,プリンタドライバプログラム32は,図7に示した背景部ディザマトリクスのいずれかを選択する。背景部ディザマトリクス34−1は,ドットD2で構成される網点線数が低く(61lpi)出力濃度は低い。これに対して,背景部ディザマトリクス34−2は,ドットD2で構成される網点線数が高く(71lpi)出力濃度は高い。つまり,ユーザによる地紋出力濃度の選択に応答して,対応する網点線数の背景部ディザマトリクス34が選択される。なお,背景部ディザマトリクス34の種類は3種類以上(普通,濃い,非常に濃い)であってもよい。
プリンタドライバ32は,ユーザによる地紋出力濃度の選択に応答して,地紋の入力階調値を設定する(S16)。本実施例では,具体的には,ユーザが地紋出力濃度「普通」を選択すると,プリンタドライバ32は,背景部ディザマトリクス34−1を選択して潜像部ディザマトリクス34,背景部ディザマトリクス34−1に適用される入力階調値を16に設定する。ユーザが地紋出力濃度「濃い」を選択すると,プリンタドライバ32は,背景部ディザマトリクス34−2を選択して,潜像部ディザマトリクスと背景部ディザマトリクス34−2に適用される入力階調値を22に設定する。先に述べたように,この入力階調値は,あらかじめ用意される背景部マトリクス毎に,出荷時にプリンタメーカーがデフォルトで設定したものをプリンタドライバ32がホストコンピュータの所定の記憶領域に記憶させて,地紋生成のときに取得することもできる。または,プリンタエンジン特性の経年変化にあわせこの記憶領域の入力階調値が更新されるようにしてもよい。この入力階調値に対応して,ドット集中型の潜像部ディザマトリクス33(図6)に基づき,入力階調値に対応したサイズの網点(第1のドット)を有する潜像部が生成される。つまり,ユーザによる地紋出力濃度の選択に応答して地紋の入力階調値を設定することは,選択された地紋出力濃度に対応したサイズの第1のドットからなるドット画像を選択することを意味する。
背景部ディザマトリクス34は,閾値が1と255のみであるので,入力階調値が1〜254の範囲であれば閾値1の画素に画素ドットが生成される。つまり,背景部の画像は
,予め決められた第2のドットD2と第3のドットD3からなる画像である。尚,入力階調値は,プリンタ出荷時,もしくは,プリンタ使用期間中の所定のタイミングで,背景部の画像と様々な入力階調値に対して作成した潜像部ディザマトリクスによる画像をプリンタで出力し,それらを測色器で濃度測定した結果が一致するもしくは最も近くなる入力階調値に決定する。もしくはここで測色器を使用せずに,背景部の出力濃度と潜像部の出力濃度が目視で等しくなるように,入力階調値を決定しても良い。
ユーザは,更にカモフラージュ模様の選択を行い(S17),地紋の色(ブラック,シアン,マゼンタなど)の選択を行う(S18)。以上のユーザによる入力などS10〜S17が終了して,プリンタドライバプログラムが,ユーザからの地紋設定情報を取得すると,プリンタドライバ32は地紋画像生成処理を実行する(S19)。地紋画像生成処理は,図11のフローチャートに従って行われる。
図11は,本実施の形態における地紋画像生成処理のフローチャート図である。図12は,図11の地紋画像生成処理を説明する図である。図12(A)には,A4の印刷サイズ60に複数の潜像マスクパターン10が正方配置された地紋画像が示されている。A4サイズの場合は,画素は横方向に4720ドット,縦方向に6776ドット配置される。図12(B)は,図12(A)の左上の潜像マスクパターン10と,タイル状に配置されたカモフラージュ模様12との位置関係が示されている。潜像マスクパターン10は横方向に2030ドットの画素数,縦方向に2030ドットの画素数を有する正方形のパターンである。それに対して,図12(C)に示されるとおり,カモフラージュ模様12は横方向に215ドット,縦方向に215ドットの画素数を有する正方形パターンであり,カモフラージュ模様の模様の部分が黒,それ以外は白の情報を持つパターンである。
図12(D)は,図12(C)の左上端部領域を拡大したものである。潜像部ディザマトリクス33は,16セル×16セルのマトリクスであり,左上から順番にタイル状に貼り付けるように対応させる。また,背景部ディザマトリクス34は,地紋濃度が普通に対応する14セル×14セルのマトリクスであり,同様に左上から順番にタイル状に貼り付けるように対応させる。
そして,前述したとおり地紋の出力濃度が選択されると,背景部ディザマトリクス34が選択され,それに対応する入力階調値が設定される。プリンタドライバは,この入力階調値と,ディザマトリクス33,34の閾値とを比較し,入力階調値が閾値以上であれば画素ドットON,入力階調値が閾値未満であれば画素ドットOFFにする。比較対象のディザマトリクスは,潜像マスクパターンの黒または白に対応して選択される。また,カモフラージュ模様12の模様12A(黒)の部分は白抜きにされ潜像部または背景部のドットは形成されない。
図11のフローチャートに沿って,地紋画像生成処理S19を説明する。地紋画像の画素のインデックスi,jをそれぞれi=0,j=0に初期化する(S21)。そして,画素(i,j)でカモフラージュ模様が黒の場合は(S22のYES),無条件で地紋画像データ(i,j)はドットOFFになる。また,カモフラージュ模様が黒でない場合は(S22のNO),潜像マスクパターンが黒なら(S28のYES)潜像部ディザマトリクスの対応するセルの閾値と入力階調とが比較され(S29),潜像部マスクパターンが黒でないなら(S28のNO)背景部ディザマトリクスの対応するセルの閾値と入力階調とが比較される(S31)。いずれの比較でも入力階調値が閾値以上の場合は地紋画像データ(i,j)はドットONになり(S30),入力階調値が閾値未満の場合は地紋画像データ(i,j)はドットOFFになる(S32)。
つまり,潜像部では入力階調値に対応したサイズの第1のドット(網点)が生成され,背景部では入力階調値にかかわらず選択された背景部ディザマトリクスに基づいて固定した位置に配置された第2のドットと第3のドットが生成される。
上記の処理が完了すると,画素の行方向のインデックスjがインクリメントされ(S24),インデックスjが印刷サイズ幅に達するまで(S25)同じ処理が繰り返される。インデックスjが印刷サイズ幅に達すると(S25のYES),列方向のインデックスiがインクリメントされ且つ行方向のインデックスjが0にリセットされ(S26),同じ処理が繰り返される。そして,列方向のインデックスiが印刷サイズ高さに達すると(S27のYES),1頁の地紋画像生成処理が完了する。このように処理対象画素は左上からラスタスキャン方向に移動し,各画素がドットONかOFFにされる。
なお,図11のフローチャートでは,背景部の画素について入力階調値と背景部ディザマトリクスの閾値とを比較して,画素ドットのON,OFFを判定している。しかし,図7で説明したとおり,背景部ディザマトリクス34は,1と255の2種類の閾値しか存在せず,処理対象画素(i,j)がマトリクスの閾値1に対応する場合は画素ドットON,処理対象画素(i,j)がマトリクスの閾値255に対応する場合は画素ドットOFFになる。よって,背景部ディザマトリクスの各セルの値をドットONまたはOFFを示す1ビットの値にし,処理対象画素が背景部ディザマトリクスのドットONかOFFのいずれのセルに対応するかに応じて,地紋画像データ(i,j)を画素ドットONまたはOFFにしてもよい。
図17は,上記の背景部ディザマトリクスの変型例を示す図である。図7に示されるとおり,背景部については入力階調値の値は地紋画像生成処理に影響を与えない。そこで,背景部ディザマトリクスのセルをドットのON/OFFの1ビットデータにし,潜像マスクパターンが黒(背景部)の場合は背景部ディザマトリクスのセルのデータを地紋画像データ(i,j)にする。この場合,背景部ディザマトリクスは背景画像データと実質的に同じになる。そして,入力階調と背景部ディザマトリクス内の閾値との比較に応じて出力階調を生成する工程は不要になる。
一方,潜像部については,ドット集中型のディザマトリクス33を参照して,入力階調値に応じたサイズの網点からなる第1のドットD1を形成する地紋画像データ(i,j)が生成される。つまり,入力階調値に対応する出力濃度の潜像部の画像が形成される。
潜像部の地紋画像データの生成は以下のようにしてもよい。すなわち,図7または図17に示された複数の背景部ディザマトリクス各々に対して,潜像部の入力値をプリンタ出荷時に固定的された設定値にすることができる。その場合は,潜像部ディザマトリクスのセルのデータをドットONまたはOFFを示す1ビットのデータにすることができる。
図18は,上記の潜像部ディザマトリクスの変型例を示す図である。図17の背景部ディザマトリクス34−11の場合は,潜像部の入力階調値が「21」に設定されるので,対応する潜像部ディザマトリクス33−11は,図6の潜像部ディザマトリクスと同等になり,第1のドットD1は21個の画素ドットからなる。ただし,潜像部ディザマトリクス33―11の各セルのデータはドットのONとOFFとを示す「1」「0」データである。一方,図17の背景部ディザマトリクス34−12の場合は,潜像部の入力階調値が例えば「29」に設定されるので,対応する潜像部ディザマトリクス33−12の第1のドットD1は29個の画素ドットからなる。
そして,潜像マスクパターンが白(潜像部)の場合は潜像部ディザマトリクス33−11または33−12のセルのデータを地紋画像データ(i,j)にする。つまり,この場合,潜像部ディザマトリクスは潜像画像データと実質的に等価になる。そして,入力階調と潜像部ディザマトリクス内の閾値との比較に応じて出力階調を生成する工程は不要になる。
上記の処理により,カモフラージュ模様が白の領域において,潜像マスクパターンに応じて潜像部と背景部の出力画像(画素ドットのON,OFF)が生成される。
このようにして生成された地紋画像は,画素毎にドットON/OFFのいずれかを有する地紋画像データとなる。
生成された地紋画像データと印刷対象の画像データ36の合成は以下の通りである。
印刷対象の画像データが,RGBの階調値を持つRGBビットマップデータからプリンタの色であるCMYKビットマップデータに変換された後,印刷対象の画像データのCMYKビットマップデータのうち,ユーザが指定した地紋の色(本実施例では,シアン,マゼンタ,ブラックのいずれか。)のビットマップデータに対して地紋画像が合成される。
この合成方法は,まず,地紋画像のドットONのデータを上記ビットマップデータの最大濃度に対応する階調値に変換し,ドットOFFのデータを上記ビットマップデータの最小濃度「0」に対応する階調値に変換する。プリンタ内で画素毎のRGBの値が各色8ビットの階調値の場合には,最大濃度に対応する階調値は「255」,最小濃度に対応する階調値は「0」となる。そして,この最大階調値もしくは最小階調値に変換された地紋画像データに,印刷対象の画像データの地紋指定色のビットマップデータで階調値「0」よりも大きい階調値を持つ画素の階調データを上書きする。これにより,印刷対象の画像の階調値「0」の画素には地紋画像が形成され,それ以外の画素には印刷対象画像が形成される。
あるいは,別の合成方法は,印刷対象の画像データの地紋指定色のビットマップデータに地紋画像データを上書きする。たとえば,印刷対象画像データが黒色の文字を形成するデータの場合,CMYのビットマップデータは全ての画素で階調値「0」になっている。したがって,CMYのうち地紋指定色のビットマップデータは印刷対象画像データとしての情報を有していないので,その色のビットマップデータが全て地紋画像データに置き換えられる。
合成方法は上記の上書きに限定されず,印刷対象の画像データの各画素毎の画像種別(テキスト,イメージ,グラフィックなど)と階調値とに基づき,印刷対象の画像と地紋画像とを所定の割合でブレンディング処理するようにしてもよい。さらに,地紋指定色のビットマップデータのうち,CMYKいずれも印刷対象のデータの階調値が「0」,つまり印刷対象画像データで印刷媒体上に画像が形成されない部分にのみ,地紋データを上書きするようにしてもよい。
合成された画像データは,通常のプリンタの2値化処理(スクリーン処理)を経て,印刷媒体に印刷される。
合成された画像データのうち,地紋画像のみからなる部分は,最大濃度階調値と最小階調値からなる階調値を持つ画素で構成されることになるので,スクリーン処理の閾値マトリクスがどのようなものであろうと,スクリーン処理後も最高濃度「255」の部分はその濃度値が保存されるように階調変換され,最小濃度「0」の部分は濃度が「0」となるように階調変換される。その結果,地紋生成処理で生成した地紋画像が印刷媒体上に印刷される。
以下は,図6,7に示した潜像部ディザマトリクス33と背景部ディザマトリクス34−1,34−2を使用して地紋画像を生成し,その原本の地紋画像の画素ドットを所定の割合で消失させるシミュレーションにより複写物の地紋画像を生成した実施例を示す。シミュレーションでは,コピーの入力解像度と出力解像度に依存した画像再現能力の限界があるので,その性質に対応して大きなドット(網点)のサイズは第1の割合に減少し,小さなドット(網点)のサイズは第1の割合よりも小さい割合に減少し,微少ドット(画素ドット)は所定の割合で消失させた。
図13は,実施例における地紋画像の原本と複写物とを示す図である。図14は,地紋画像の原本と複写物の拡大図である。図13,14では,地紋画像の出力濃度を「普通」にする背景部ディザマトリクス34−1を選択し,それに対応して入力階調値を16として潜像部ディザマトリクス33を使用して原本に印刷される地紋画像14,16を生成し,シミュレーションによりその複写物18,20を生成した。よって,潜像部LIは網点線数が53lpi,背景部の第2のドットD2による網点線数は61lpiである。なお,地紋画像14とその複写物18は,潜像「複」の画像である。一方,地紋画像16とその複写物20は,潜像「複」にカモフラージュ模様CAMを重ねたものである。図中,原本14,16及びその部分拡大図14X,16Xと,それらの複写物18,20及びその部分拡大図18X,20Xが示されている。
図13に示されるとおり,地紋画像の原本14,16では,潜像部LIと背景部BIとは同じ出力濃度であり,原本における潜像「複」の隠蔽性が保たれている。一方,地紋画像の複写物18,20では,潜像部LIの出力濃度の減少は限定的であるが,背景部BIの出力濃度は大きく減少している。
図14には,左側に地紋の原本の拡大図14X,16Xが,右側に地紋の複写物の拡大図18X,20Xが示されている。原本14X,16Xでは,潜像部LIは,ドット集中型ディザマトリクス33に基づく入力階調値16に対応するサイズの網点である第1のドットD1が形成されている。それに対して,背景部BIは,十字型の大きなサイズの第2のドットD2と,それらの間であって第2のドットD2の上下左右斜め方向に固定的に配置された8個の微少な第3のドットD3とで形成されている。図7に示したとおり,第2のドットD2は5つの画素ドットの固まりであり,第3のドットは1つの画素ドットである。
図14の右側の複写物の拡大図18X,20Xに示されるとおり,潜像部LIでは,第1のドットD1が1〜2個の画素ドットを消失する程度であり,出力濃度の低下は少ない。それに対して,背景部BIでは,第2のドットD2が2〜3個の画素ドットを消失し,第3のドットD3はかなり消失している。その結果,複写物では背景部BIの出力濃度は大きく低下している。よって,複写物では潜像部LIと複写物BIとの間で出力濃度に大きな差が形成され,潜像「複」の識別性が上がっている。
図15は,実施例における地紋画像の原本と複写物とを示す図である。図16は,地紋画像の原本と複写物の拡大図である。図15,16では,地紋画像の出力濃度を「濃い」にする背景部ディザマトリクス34−2を選択し,それに対応して入力階調値を22として潜像部ディザマトリクス33を使用して原本の地紋画像14,16を生成し,シミュレーションによりその複写物18,20を生成した。よって,潜像部LIは網点線数が53lpi,背景部の第2のドットD2による網点線数は71lpiである。なお,図13,14と同様に,地紋画像14とその複写物18は潜像「複」の画像,地紋画像16とその複写物20は潜像「複」にカモフラージュ模様CAMを重ねたものである。14X,16X,18X,20Xはそれぞれの部分拡大図である。
図15においては,図13と同様に原本14,16では潜像部LIと背景部BIとは同じ出力濃度であり,潜像「複」の隠蔽性が保たれている。一方,複写物18,20では,潜像部LIの出力濃度の低下は少なく,背景部BIの出力濃度の低下は大きく,さらに,潜像部LIの出力濃度が図13より高いので,複写物における潜像の識別性はより高くなっている。
図16の拡大図を図14と比較すると以下のとおりである。まず,入力階調値が22と高いので,原本14X,16Xにおける潜像部LIの第1のドットD1のサイズが大きくなっている。そして,原本14X,16Xにおける背景部BIの第2のドットD2による網点線数が高くなっているのでその密度が高くなっている。ただし,第3のドットD3が第2のドットD2の上下左右斜めの8つの位置に固定的に配置されているのは,図14と同じである。
さらに,複写物18X,20Xにおいては,背景部BIの第1のドットD1は1〜2個の画素ドットを消失する程度であり,出力濃度の低下は少ない。それに対して,背景部BIでは,第2のドットD2が2〜3個の画素ドットを消失し,第3のドットD3はかなり消失し,図14よりも多く消失している。その結果,複写物では背景部BIの出力濃度は大きく低下している。よって,複写物では潜像部LIと複写物BIとの間で出力濃度に大きな差が形成される。さらに,複写物での潜像部LIの出力濃度は図14よりも高く,その分だけ,潜像「複」の識別性がより高くなっている。
以上の通り,本実施の形態では,偽造抑止地紋の背景部は,複写時に必ずしも消失しない所定の網点線数の大ドット(第2のドット)と,複写時に消失しやすい小ドット(第3
のドット)とで構成する。また,背景部の大ドットの網点線数は潜像部の網点線数に近い値にする。たとえば,潜像部の網点線数より大きく且つ大きくとも2倍未満にする。また,背景部の大ドットと小ドットとは互いに影響を及ぼさないように固定的な位置に配置する。これにより,地紋画像の出力濃度を高くすることができ,原本における潜像の隠蔽性の高さと,複写物における潜像の識別性の高さとを両立させることができる。
つまり,背景部では大ドットの網点線数を低くしてプリンタエンジンの特性の影響を受けがたくし,背景部での色むらの発生をなくし,背景部と潜像部の網点線数を近くして背景部と潜像部との色味(色相)や彩度の違いをなくして,原本における潜像の隠蔽性を高くすることができる。また,背景部に小ドットを形成することで複写時の出力濃度の低下を大きくして,複写物の潜像の識別性を高めることができる。さらに,地紋画像全体の出力画像を高くできるので,複写物の潜像の識別性をより高くすることができる。
偽造抑止地紋の潜像とカモフラージュ模様の例を示す図である。 偽造抑止地紋の原本の例を示す図である。 偽造抑止地紋の複写物の例を示す図である。 背景部に濃度むらを有する地紋と,背景部と潜像部との間に色味(色相)や彩度のちがいを有する地紋とを示す図である。 本実施の形態における地紋画像形成装置の構成を示す図である。 潜像部ディザマトリクス33とそれにより生成される潜像部の画像LIとを示す図である。 背景部ディザマトリクス34とそれにより生成される背景部の画像BIとを示す図である。 本実施の形態における地紋の生成方法を示すフローチャート図である。 地紋効果の例を示す図である。 地紋の配置の例を示す図である。 本実施の形態における地紋画像生成処理のフローチャート図である。 図11の地紋画像生成処理を説明する図である。 実施例における地紋画像の原本と複写物とを示す図である。 図13の地紋画像の原本と複写物の拡大図である。 実施例における地紋画像の原本と複写物とを示す図である。 図15の地紋画像の原本と複写物の拡大図である。 背景部ディザマトリクスの変型例を示す図である。 潜像部ディザマトリクスの変型例を示す図である。
符号の説明
LI:潜像部 BI:背景部
D1:第1のドット D2:第2のドット
D3:第3のドット 14X,16X:原本の拡大画像
18X,20X:複写物の拡大画像

Claims (23)

  1. 複写時に再現される潜像部と複写時に出力濃度が低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に形成する地紋画像データを生成する地紋画像生成プログラムにおいて,
    前記潜像部に,複数の第1のドットのデータを生成する潜像部生成工程と,
    前記背景部に,複数の第2のドットのデータと,前記第2のドットの間に分散して配置され当該第2のドットより小さいサイズを持つ複数の第3のドットのデータとを生成する背景部生成工程とをコンピュータに実行させ
    前記潜像部の第1のドットによるドット画像の出力濃度と前記背景部の第2のドット及び第3のドットによるドット画像の出力濃度とが等しく,且つ,複写時に前記背景部において前記第3のドットの出力濃度が前記第2のドットの出力濃度より大きく低下するように,前記第1のドットの第1の網点線数及びサイズと前記第2のドットの第2の網点線数及びサイズと前記第3のドットのサイズとが決定されるコンピュータ読み取り可能な地紋画像生成プログラム。
  2. 請求項1において,
    前記潜像部生成工程は,ドット集中型スクリーンに基づいて前記第1の網点線数を持つ前記複数の第1のドットのデータを生成し,
    前記第2の網点線数は前記第1の網点線数と同等の線数であることを特徴とする地紋画像生成プログラム。
  3. 請求項2において,
    前記第2の網点線数は,前記第1の網点線数より大きく且つ第1の網点線数の2倍未満であることを特徴とする地紋画像生成プログラム。
  4. 請求項1において,
    さらに,地紋画像の濃度設定入力に応答して,当該濃度設定入力に対応する前記第2の網点線数を選択する濃度設定工程をコンピュータに実行させ,
    前記潜像部生成工程は,前記濃度設定工程で選択され第2の網点線数に対応するサイズを持つ前記第1のドットのデータをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする地紋画像生成プログラム。
  5. 請求項1において,
    前記背景部生成工程は,前記背景部に,複数の前記第2のドットと複数の前記第3のドットとが固定された位置に配置された背景部ドット画像データを生成し,前記背景部ドット画像データとして,複数の第2の網点線数をそれぞれ有する複数種類のドット画像データのうち,地紋画像の濃度設定入力に対応して選択された第2の網点線数を有するドット画像データを使用することを特徴とする地紋画像生成プログラム。
  6. 請求項5において,
    前記潜像部生成工程は,前記選択された第2の網点線数を有するドット画像と同じ出力濃度を再現するサイズを持つ前記第1のドットのデータをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする地紋画像生成プログラム。
  7. 複写時に再現される潜像部と複写時に出力濃度が低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に生成する地紋画像生成装置において,
    前記潜像部に,複数の第1のドットを生成する潜像部生成手段と,
    前記背景部に,複数の第2のドットと,前記第2のドットの間に分散して配置され当該第2のドットより小さいサイズを持つ複数の第3のドットとを生成する背景部生成手段とを有し,
    前記潜像部の第1のドットによるドット画像の出力濃度と前記背景部の第2のドット及び第3のドットによるドット画像の出力濃度とが等しく,且つ,複写時に前記背景部において前記第3のドットの出力濃度が前記第2のドットの出力濃度より大きく低下するように,前記第1のドットの第1の網点線数及びサイズと前記第2のドットの第2の網点線数及びサイズと前記第3のドットのサイズとが決定される地紋画像生成装置。
  8. 請求項7において,
    前記潜像部生成手段は,ドット集中型スクリーンに基づいて前記第1の網点線数を持つ前記複数の第1のドットを形成し,
    前記第2の網点線数は前記第1の網点線数より大きく且つ第1の網点線数の2倍未満であることを特徴とする地紋画像生成装置。
  9. 請求項7において,
    さらに,地紋画像の濃度設定入力に応答して,当該濃度設定入力に対応する前記第2の網点線数を選択する濃度設定手段を有し,
    前記潜像部生成手段は,前記濃度設定手段で選択され第2の網点線数に対応するサイズを持つ前記第1のドットをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする地紋画像生成装置。
  10. 請求項7において,
    前記背景部生成手段は,前記背景部に,前記複数の第2のドットと前記複数の第3のドットとが固定された位置に配置された背景部ドット画像を生成し,前記背景部ドット画像として,複数の第2の網点線数をそれぞれ有する複数種類のドット画像のうち,地紋画像の濃度設定入力に対応して選択された第2の網点線数を有するドット画像を使用することを特徴とする地紋画像生成装置。
  11. 請求項10において,
    前記潜像部生成手段は,前記選択された第2の網点線数を有するドット画像と同じ出力濃度を再現するサイズを持つ前記第1のドットをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする地紋画像生成装置。
  12. 複写時に再現される潜像部と複写時に出力濃度が低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に形成する地紋画像データを生成する地紋画像生成プログラムにおいて,
    前記潜像部に,複数の第1のドットのデータを生成する潜像部生成工程と,
    前記背景部に,複数の第2のドットのデータと前記第2のドットの間の固定された位置に分散して配置され前記第2のドットより小さいサイズを持つ複数の第3のドットのデータとを生成する背景部生成工程とをコンピュータに実行させ
    前記潜像部の第1のドットによるドット画像の出力濃度と前記背景部の第2のドット及び第3のドットによるドット画像の出力濃度とが等しく,且つ,複写時に前記背景部において前記第3のドットの出力濃度が前記第2のドットの出力濃度より大きく低下するように,前記第1のドットの第1の網点線数及びサイズと前記第2のドットの第2の網点線数及びサイズと前記第3のドットのサイズとが決定されるコンピュータ読み取り可能な地紋画像生成プログラム。
  13. 請求項12において,
    前記背景部生成工程は,前記第2及び第3のドットからなる背景部のドット画像データを生成し,複数の第2の網点線数をそれぞれ有する複数種類のドット画像データのうち,地紋画像の濃度設定入力に対応して選択された第2の網点線数を持つドット画像データを使用することを特徴とする地紋画像生成プログラム。
  14. 請求項13において,
    前記潜像部生成工程は,前記選択された第2の網点線数に対応するサイズを持つ前記第1のドットのデータをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする地紋画像生成プログラム。
  15. 複写時に再現される潜像部と複写時に出力濃度が低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に生成する地紋画像生成装置において,
    前記潜像部に,複数の第1のドットを生成する潜像部生成手段と,
    前記背景部に,複数の第2のドットと前記第2のドットの間の固定された位置に分散して配置され前記第2のドットより小さいサイズを持つ複数の第3のドットとを生成する背景部生成手段とを有し,
    前記潜像部の第1のドットによるドット画像の出力濃度と前記背景部の第2のドット及び第3のドットによるドット画像の出力濃度とが等しく,且つ,複写時に前記背景部において前記第3のドットの出力濃度が前記第2のドットの出力濃度より大きく低下するように,前記第1のドットの第1の網点線数及びサイズと前記第2のドットの第2の網点線数及びサイズと前記第3のドットのサイズとが決定される地紋画像生成装置。
  16. 請求項15において,
    前記背景部生成手段は,前記第2及び第3のドットからなる背景部のドット画像として,複数の第2の網点線数をそれぞれ有する複数種類のドット画像のうち,地紋画像の濃度設定入力に対応して選択された第2の網点線数を持つドット画像を使用することを特徴とする地紋画像生成装置。
  17. 請求項16において,
    前記潜像部生成手段は,前記選択された第2の網点線数に対応するサイズを持つ前記第1のドットをドット集中型スクリーンに基づいて生成することを特徴とする地紋画像生成装置。
  18. 潜像部と複写時に当該潜像部よりも出力濃度がより低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に形成するための地紋画像データを生成する地紋画像生成プログラムにおいて,
    前記潜像部に,複数の第1のドットを有し所定の出力濃度の潜像画像を形成する潜像画像データを生成する潜像部生成工程と,
    前記背景部に,複数の第2のドットと前記第2のドットの間に分散して配置され当該第2のドットより小さいサイズを持つ複数の第3のドットとを有し所定の出力濃度の背景画像を形成する背景画像データを生成する背景部生成工程とをコンピュータに実行させ
    前記潜像部の第1のドットによるドット画像の出力濃度と前記背景部の第2のドット及び第3のドットによるドット画像の出力濃度とが等しく,且つ,複写時に前記背景部において前記第3のドットの出力濃度が前記第2のドットの出力濃度より大きく低下するように,前記第1のドットの第1の網点線数及びサイズと前記第2のドットの第2の網点線数及びサイズと前記第3のドットのサイズとが決定されるコンピュータ読み取り可能な地紋画像生成プログラム。
  19. 請求項18において,
    地紋画像の濃度設定入力に応答して濃度設定値を設定する濃度設定工程をコンピュータに実行させ,
    前記潜像部生成工程では,第1の出力濃度と当該第1の出力濃度より大きい第2の出力濃度をそれぞれ有する第1,第2の潜像画像のうち,前記濃度設定値に対応する第1または第2の出力濃度を有する第1または第2の潜像画像が選択され,
    前記背景部生成工程では,前記第1,第2の出力濃度に対応する第3,第4の出力濃度をそれぞれ有する第1,第2の背景画像のうち,前記濃度設定値に対応する第3または第4の出力濃度を有する第1または第2の背景画像が選択されることを特徴とする地紋画像生成プログラム。
  20. 潜像部と複写時に当該潜像部よりも出力濃度がより低下する背景部とを含む地紋画像を印刷媒体上に形成する地紋画像生成装置において,
    前記潜像部に,複数の第1のドットを有し所定の出力濃度の潜像画像を生成する潜像部生成手段と,
    前記背景部に,複数の第2のドットと前記第2のドットの間に分散して配置され当該第2のドットより小さいサイズを持つ複数の第3のドットとを有し所定の出力濃度の背景画像を生成する背景部生成手段とを有し,
    前記潜像部の第1のドットによるドット画像の出力濃度と前記背景部の第2のドット及び第3のドットによるドット画像の出力濃度とが等しく,且つ,複写時に前記背景部において前記第3のドットの出力濃度が前記第2のドットの出力濃度より大きく低下するように,前記第1のドットの第1の網点線数及びサイズと前記第2のドットの第2の網点線数及びサイズと前記第3のドットのサイズとが決定される地紋画像生成装置。
  21. 請求項20において,
    地紋画像の濃度設定入力に応答して濃度設定値を設定する濃度設定手段を更に有し,
    前記潜像部生成手段は,第1の出力濃度と当該第1の出力濃度より大きい第2の出力濃度をそれぞれ有する第1,第2の潜像画像のうち,前記濃度設定値に対応する第1または第2の出力濃度を有する第1または第2の潜像画像を選択して前記潜像画像を生成し,
    前記背景部生成工程は,前記第1,第2の出力濃度に対応する第3,第4の出力濃度をそれぞれ有する第1,第2の背景画像のうち,前記濃度設定値に対応する第3または第4の出力濃度を有する第1または第2の背景画像を選択して前記背景画像を生成することを特徴とする地紋画像生成装置。
  22. 請求項1,12,18において,
    前記第2のドットのサイズは前記第1のドットのサイズより小さい地紋画像生成プログラム。
  23. 請求項7,15,20において,
    前記第2のドットのサイズは前記第1のドットのサイズより小さい地紋画像生成装置。
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