JP4531511B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents
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Description
また、カラー液晶表示装置の主要部材であるカラーフィルタは、一般に顔料を分散させた感光性樹脂を紫外線露光してパターン状に形成して用いられており、液晶表示装置の製造工程の液晶注入工程において、液晶注入後にカラーフィルタよりセル内に不純物が溶出したり、揮発性成分が揮発して混入することにより、表示ムラ等が発生し表示品質を低下させることが問題となっている。また、カラーフィルタの製造工程においても、カラーフィルタを構成する材料からの揮発等により、カラーフィルタ表面が汚染され、歩留りが低下することが問題となっている。
このような表示不良現象を考慮した技術として、材料組成物中のイオン性不純物に関する技術(特許文献1参照。)、材料組成物中の塩素イオン、硝酸イオンに関する技術(特許文献2参照。)、カラーフィルタからの発生水分量に関する技術(特許文献3参照。)等がある。
(1) 0≦X≦4(重量%)
(2) 0≦Y≦40(重量%)
本発明に用いる直接導入法質量分析によれば、サンプルに直接高温をかけられるため、膜の熱抽出評価を容易に行うことができる。また、モノマー、ポリマー、その他の低分子量および高分子量成分のすべてを一括測定できるため、感光性樹脂等の硬化性樹脂で構成される膜中の残留物質の評価を容易に行うことができる。従って、膜の耐熱性の評価を容易に行うことができ、感光性樹脂組成物の紫外線露光あるいはポストベーク等の加熱温度の影響を把握することが可能となる。本手法の適用により最適な材料設計指針が得られ、安定な硬化膜を得ることができ、成膜後の工程の熱履歴による不純物等の発生の定性、定量分析が可能となり、不純物等に基づく表示不良等を防止したカラーフィルタの最適な組成条件を定めることが可能となる。
本発明のカラーフィルタは、少なくともバインダー樹脂とモノマーと光重合開始剤とを含む感光性樹脂組成物を紫外線露光し加熱工程を経てポリマー膜としたカラーフィルタであって、カラーフィルタの着色層には顔料が用いられ、いわゆる顔料分散型カラーフィルタと称されるものであり、現在、最も広く用いられているカラーフィルタである。
本発明においては、前記カラーフィルタの前記ポリマー膜に含まれる未反応光重合開始剤の前記ポリマーに対する残留比Xと、未反応モノマーの前記ポリマーに対する残留比Yが、下記の式(1)および式(2)を満たすことを特徴とするカラーフィルタである。
(1) 0≦X≦4(重量%)
(2) 0≦Y≦40(重量%)
(測定用試料)
測定用試料としては、紫外線でパターン露光し、現像し、ポストベークの加熱工程を経てポリマー化し硬化したカラーフィルタを準備し、そのカラーフィルタの測定すべき部位の皮膜から数ngを掻きとって試料とする。本発明で用いる測定方法は極微量で測定可能なので、測定対象に損傷を与えずに測定することが可能である。
測定装置は、直接導入法質量分析装置(EI)を用いるのが好ましい。上記の数ngの試料を、直接導入法質量分析装置の装置専用プローブに付着させてイオン化室へ直接導入し、秒速10℃で1000℃まで昇温させながら、質量分析を行う方法である。この方法によれば、試料の直接イオン化が可能であり、昇温速度が速いため、試料の未反応物、反応物、分解物などの特定が可能である。イオン化された試料は、質量数既知の標準物質をイオン化し、TIC(トータルイオンクロマトグラム)により、ポリマー、モノマー、光重合開始剤のマスクロマトグラムを起こし、それを基準に主成分であるポリマーに対する光重合開始剤量およびモノマー量を算出する。
以下、各構成成分について述べる。
感光性樹脂組成物を構成するバインダー樹脂としては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレンビニル共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル、ポリビニルアルコール、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂等、および、重合可能なモノマーであるメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルアクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−デシルアクリレート、n−デシルメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニル−2−ピロリドン、グリシジル(メタ)アクリレートの1種以上と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸の2量体(例えば、東亜合成化学(株)製M−5600)、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、これらの酸無水物等の1種以上からなるポリマーまたはコポリマー等が挙げられる。また、上記のコポリマーにグリシジル基または水酸基を有するエチレン性不飽和化合物を付加させたポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
感光性樹脂組成物を構成するモノマーとしては、少なくとも1つの重合可能な炭素−炭素不飽和結合を有する化合物が用いられる。具体的には、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソボニルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジアクリレート、グリセロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリオキシエチル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリアクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリアクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジアクリレート、ジアリルフマレート、1,10−デカンジオールジメチルアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、および、上記のアクリレート基をメタクリレート基に置換したもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、テトラヒドロフルフリールアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、3−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、フェノール−エチレンオキサイド変性アクリレート、フェノール−プロピレンオキサイド変性アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、ビスフェノールA−エチレンオキサイド変性ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサド変性トリアクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等のアクリレートモノマー、および、これらのアクリレート基をメタクリレート基に置換したもの、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたポリエステルアクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたエポキシアクリレートオリゴマー、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたウレタンメタクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたポリエステルメタクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたエポキシメタクリレートオリゴマー、アクリレート基を有するポリウレタンアクリレート、アクリレート基を有するポリエステルアクリレート、アクリレート基を有するエポキシアクリレート樹脂、メタクリレート基を有するポリウレタンメタクリレート、メタクリレート基を有するポリエステルメタクリレート、メタクリレート基を有するエポキシメタクリレート樹脂等が挙げられる。
顔料としては、公知の赤色顔料、黄色顔料、緑色顔料、青色顔料、紫色顔料、黒色顔料等を使用することができる。顔料の具体例をカラーインデックスナンバーで表示すると、赤色顔料はPR177、PR48:1、PR254、黄色顔料はPY83、PY138、PY139、PY150、緑色顔料はPG7、PG36、青色顔料は PB15番台、PB1、PB19、PB60、PB61、紫色顔料は PV23、黒色顔料はカーボンブラック、金属酸化物系の黒色顔料(チタンブラック、Cu、Fe、Mn、V、Ni等の酸化物を含む顔料)等を挙げることができる。このような顔料の含有量は、樹脂組成物の不揮発成分の10〜60重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲が望ましい。
また、顔料分散剤としては、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、変性ポリエステル、変性ポリアミド等の高分子分散剤、リン酸エステル、ポリエーテル、アルキルアミン等の界面活性剤等を使用することができる。このような顔料分散剤の含有量は、感光性樹脂組成物のバインダー樹脂の5〜40重量%、好ましくは10〜20重量%の範囲が望ましい。さらに、顔料誘導体を含有する場合、使用する顔料誘導体としては、フタロシアニン系、アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系等の顔料の骨格にカルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、カルボニル基、スルホニル基等を付加したもの、および、その塩等を挙げることができる。このような顔料誘導体の含有量は、感光性樹脂組成物のバインダー樹脂の1〜10重量%、好ましくは2〜5重量%の範囲が望ましい。
界面活性剤を含有する場合、界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリエチレングリコール等を使用することができる。このような界面活性剤の含有量は、感光性樹脂組成物のバインダー樹脂の1〜10重量%、好ましくは2〜5重量%の範囲が望ましい。
本発明の樹脂組成物は、揮発成分として溶剤を含有する。使用する溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−もしくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられる。溶剤は、感光性樹脂組成物をカラーフィルタ用基板上に塗布し、プリベークし、露光、現像、ポストベークする工程を経ることにより、ポリマー化したカラーフィルタからは、通常、除去されている。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、N,N′テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン、フェナントレン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル類、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール2量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール2量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール2量体、2,4,5−トリアリールイミダゾール2量体、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−シアノスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール等のハロメチルチアゾール化合物、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1,3−ブタジエニル)−S−トリアジン、2−トリクロロメチル−4−アミノ−6−p−メトキシスチリル−S−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン、2−(4−ブトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−S−トリアジン等のハロメチル−S−トリアジン系化合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパノン、1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、イルガキュアー369(チバガイギー社製)、イルガキュアー651(チバガイギー社製)、イルガキュアー907(チバガイギー社製)等の光重合開始剤が挙げられる。本発明では、これらの光重合開始剤を単独で、または、2種以上を混合して使用することができる。
図1は本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1において、カラーフィルタ11は、基板12と、この基板12上に形成されたブラックマトリックス13、および、着色層14(赤色パターン14R、緑色パターン14G、青色パターン14Bが所望のパターン形状で配列されている。)を備えている。
図2に示すカラーフィルタ21は、基板22と、この基板22上に形成されたブラックマトリックス23、および、着色層24(赤色パターン24R、緑色パターン24G、青色パターン24Bが所望のパターン形状で配列されている。)を備え、ブラックマトリックス23および着色層24を覆うように透明な保護層25が形成されている。
保護層25は、下層を保護する役割を有すると共に、下層を構成する材料成分の液晶層への移行を低減し、下層の厚みが一定しない場合には、それらの表面をならして平坦化した面とし、上層を形成する工程での影響を低減する目的で設けられる。保護層25としては、低温真空成膜による二酸化珪素等の無機膜、または樹脂膜、あるいは有機−無機ハイブリッド材料による膜を単層あるいは2層以上にして用いられる。上記の保護層25として樹脂を用いる場合には、着色層24を構成するための樹脂として前記した感光性樹脂成分と同様のバインダー成分、モノマーが用いられ、さらに感光性を付与する場合には、前記した光重合開始剤と同様な開始剤が用いられる。
・バインダー樹脂:アクリル系共重合体
・モノマー:ジペンタエリスリトール多官能アクリレート
・顔料:赤顔料P.R.254
黄顔料P.Y.138
・分散剤:カプロラクトン共重合体
・光重合開始剤:チバガイギー社製イルガキュア369
ジエチルチオキサントン
ビイミダゾール
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
・バインダー樹脂:アクリル系共重合体
・モノマー:ジペンタエリスリトール多官能アクリレート
・顔料:緑顔料P.G.36
黄顔料P.Y.150
・分散剤:カプロラクトン共重合体
・光重合開始剤:チバガイギー社製イルガキュア369
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
メチルブトキシアセテート
3−エトキシプロピオン酸エチル
・バインダー樹脂:アクリル系共重合体
・モノマー:ジペンタエリスリトール多官能アクリレート
・顔料:青顔料P.B.15:6
・分散剤:カプロラクトン共重合体
・光重合開始剤:チバガイギー社製イルガキュア907
ジエチルチオキサントン
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
メチルブトキシアセテート
3−エトキシプロピオン酸エチル
・バインダー樹脂:アクリル系共重合体
・モノマー:ジペンタエリスリトール多官能アクリレート
・光重合開始剤:チバガイギー社製イルガキュア907
ビイミダゾール
・溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
メチルブトキシアセテート
一方、各サンプルの膜面から測定用試料数ngを採取し、直接導入法質量分析装置の装置専用プローブに付着させてイオン化室へ直接導入し、秒速10℃で1000℃まで昇温させながら、質量分析を行った。また、TIC(トータルイオンクロマトグラム)により、ポリマー、モノマー、光重合開始剤のマスクロマトグラフィを起こし、それを基に主成分(ポリマー)に対するモノマー量および光重合開始剤量を算出し、残留比(重量%)を得た。
また、一例として、着色層が赤色Rであるサンプルの200℃の場合と220℃の場合の直接導入法質量分析装置による分析結果のチャートを図3、図4に示す。
上記の結果をまとめて表1に示す。
表示不良との相関をみると、未反応光重合開始剤のポリマーに対する残留比が4%以下の場合には、表示不良が生じず良好な特性が得られ、5%以上では表示不良を生じた。未反応モノマーのポリマーに対する残留比が40%以下の場合には、表示不良が生じず良好な特性が得られ、40%を超えると表示不良を生じた。以上より、何れのサンプルも主成分であるポリマーに対して、光重合開始剤の残留比は4%以下、モノマーの残留比は40%以下の範囲で安定であることが示された。
12、22 基板
13、23 ブラックマトリックス
14、24 着色層
14R、24R 赤色パターン
14G、24G 緑色パターン
14B、24B 青色パターン
25 保護層
Claims (3)
- 少なくともバインダー樹脂とモノマーと光重合開始剤とを含む感光性樹脂組成物を紫外線露光し加熱工程を経てポリマー膜としたカラーフィルタの製造方法であって、前記カラーフィルタの前記ポリマー膜に含まれる未反応光重合開始剤の前記ポリマーに対する残留比Xと、未反応モノマーの前記ポリマーに対する残留比Yを直接導入法質量分析装置により測定し、前記残留比Xと前記残留比Yが、下記の式(1)および式(2)を満たすように前記未反応光重合開始剤と、前記未反応モノマーを制御することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
(1)0≦X≦4(重量%)
(2)0≦Y≦40(重量%) - 前記感光性樹脂組成物が少なくとも顔料と顔料分散剤とを含有した着色層形成用組成物であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
- 前記感光性樹脂組成物が保護層形成用組成物であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
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