JP4530197B2 - フィルター材料 - Google Patents

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本発明はフィルター材料に関する。さらに詳しくは、ホスホリルコリン基がフィルター担体表面に直接的に化学結合していることを特徴とするフィルター材料に関する。
分離膜を用いた分離プロセスは産業の発達と共にその使用範囲も広がり、半導体工業における超純水の製造、食品工業におけるカビ類の除去、化学工業における油やエマルジョンの分離、医薬品工業における生理活性物質の濃縮、分離、精製等多岐に渡っている。
特に近年、生化学分野におけるタンパク等の分離、精製については、バイオインダストリーの隆盛によりその重要度が増してきており、より分画効率が高く、耐久性に優れた膜が要求されてきている。
タンパク質の分離方法は沈殿による分離、吸着による分離、溶液中での分離等に大別され、さらに吸着による分離には各種クロマトグラフィーが、溶液中での分離にはゲル濾過、電気泳動、液相分配法、膜分離法等の手法が挙げられるが、その中で膜分離法はタンパク質を素早く、簡便に分離可能な方法として知られている。
膜分離法は一般的に分離対象物質の大きさ順に、精密濾過法、限外濾過法、透析法、電気透析法、逆浸透法、ガス分離法と分類される。その定義はIUPACによると以下のようである。精密濾過(略称 MF):0.1μmより大きい粒子や高分子が阻止されるプロセス、限外濾過(UF):0.1μm〜2nmの範囲の粒子や高分子が阻止されるプロセス、ナノ濾過(NF):2nmより小さい程度の粒子や高分子が阻止されるプロセス、逆浸透(RO):加圧により浸透圧差と逆方向に溶媒が移動するプロセス、とされている。
従来のフィルター材料は分離の際にタンパク質や油脂等が膜表面に吸着し、フィルターの分離特性、特に膜透過流速が低下してしまうという問題があった(非特許文献1参照)。
また、分離対象物質が小さくなるにつれ、フィルターの精度がより重要となるが、従来の分離膜では大きさの比率が近いタンパク質同士の分離は膜の分画特性等による制限で極めて困難であった。
一方、ホスホリルコリン基を有する重合体は生体適合性高分子として検討されている。そして、この重合体を各種基剤に被覆させた生体適合性材料が開発されている。
特許文献1には、2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリンとメタクリル酸エステルの共重合体が製造され、特許文献2には2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリンの単独重合体が製造されている。
特許文献3には、ホスホリルコリン基を有する重合体で被覆した医療用材料が記載されている。
特許文献4には、ホスホリルコリン基を有する重合体で被覆した分離剤が開示されている。
上記の材料は、主に水酸基を有するアクリル系モノマーと2−クロロ−1,3,2−ジオキサホスホラン−2−オキシドを反応させ、更にトリメチルアミンにより4級アンモニウムとすることによりホスホリルコリン構造を有するモノマーを合成しこれを重合して得られる重合体により、その表面が被覆されたものである(重合体の製造方法に関しては特許文献1及び2を参照)。
この方法によれば、ホスホリルコリン構造を有するポリマーを単に表面に物理的に被覆させるため、被膜の均一性や耐久性が十分であるとは言い難い。
また、より分画特性を向上させるにはフィルターがナノオーダーで制御された均一孔を有することが望ましい。
無機材料においてナノオーダーで制御された均一孔を有する素材の一つとして、酸性浴中で陽極酸化条件を厳密に制御し、アルミニウムを陽極酸化したポーラスアルミナが知られている。
非特許文献2によれば、酸性電解浴の種類を硫酸、シュウ酸、リン酸とし、陽極酸化電圧を酸の種類により制御すると5〜500nmの範囲で均一な孔を有するアルミナの構造体が形成されることが報告されている。
このようにタンパク質のフィルターへの吸着抑制を目的としてさまざまな研究が今までに行われてきたが、フィルターの材質、孔径等に制限があり、広範囲な用途に有用なフィルターは開発されてはいなかった。
特開平9−3132号公報 特開平10−298240号公報 特開2000−279512号公報 特開2002−98676号公報 中垣正幸監修、膜処理技術体系上巻 フジテクノシステム 259頁 益田秀樹、化学と教育 47巻 8号 (1999年)520頁
本発明は、新規なフィルター材料を提供することを目的とする。また、本発明はタンパク質の吸着が抑制されたフィルターの製造方法を開示するものである。本発明のフイルター材料は、抗体、酵素などの分離、濃縮の他に血液透析用フィルターなどの広範囲な生体物質のろ過に有用である。
すなわち、本発明は、下記式(1)で示されるホスホリルコリン基がフィルター担体表面に直接的に化学結合していることを特徴とするフィルター材料において、
(1)
Figure 0004530197
前記フィルター担体が、表面に水酸基を有する無機材料で構成されているフィルターであって、フィルター担体表面に直接的にアミノ基を導入し、次に、式(2)のホスホリルコリンのアルデヒド体を含有する化合物を該アミノ基に反応させて得られることを特徴とするフィルター材料を提供するものである。
(2)
Figure 0004530197
さらに、本発明は、前記フィルター担体が、ホウケイ酸ガラス繊維フィルターであることを特徴とするフィルター材料を提供するものである。
前記フィルター担体が、アルミニウムを酸性、あるいはアルカリ性電解液中において陽極酸化することにより得られ、フィルター面に垂直で均一な細孔径を有する直行細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナであることを特徴とするフィルター材料を提供するものである。
本発明によれば、タンパク質やポリペプチドの吸着が極めて少ないフィルター材料を提供出来る。
本発明のフイルター材料は、抗体、酵素などの分離、濃縮の他に血液透析用フィルターなどの広範囲な生体物質のろ過に有用である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のフィルター材料において、ホスホリルコリン基がフィルター担体表面に直接的に化学結合しているとは、ホスホリルコリン基がフィルター担体表面に化学的な結合状態によって導入されていることを意味し、ホスホリルコリン基を有する重合体で被覆することによりホスホリルコリン基を導入したフィルター担体は含まないという意味である。
本発明のフィルター材料は下記のステップにより製造される。すでにフィルター担体表面にアミノ基を有しており、それ以上のアミノ基を導入する必要がない場合は、ステップ1は省略される。
ステップ1:任意の担体に、公知の方法若しくは今後開発される方法にてアミノ基を導入する。アミノ基はフィルター担体表面に直接的に導入される。直接的とは、アミノ基を有する重合体で被覆する方法は含まないことを意味する。アミノ基は一級アミン若しくは二級アミンである。
ステップ2:アミノ基を有する担体に対し、グリセロホスホリルコリンの酸化的解裂反応により得られたアルデヒド体あるいはハイドレート体を、還元的アミノ化反応によって、ホスホリルコリン基をフィルター担体表面に直接的に付加させる。
本発明で使用する担体には、シリカ、ゼオライト、ホウケイ酸ガラス、アルミナ、粘土鉱物等の無機多孔質体、多孔質の有機高分子樹脂がある。
これらの担体にアミノ基を導入する公知の方法(ステップ1)としては、下記が挙げられる。
1.プラズマ処理の表面反応によるアミノ基の導入
窒素ガス雰囲気下で低温プラズマにより担体表面にアミノ基を導入する。具体的には担体となる粉体をプラズマ反応容器内に収容し、反応容器内を真空ポンプで真空にした後、窒素ガスを導入する。続いてグロー放電により、担体表面にアミノ基を導入できる。プラズマ処理した担体を機械的に粉体化することも可能である。プラズマ処理に関する文献を下記に示す。
1. M. Muller, C. oehr
Plasma aminofunctionalisation of PVDF microfiltration membranes: comparison of the in plasma modifications with a grafting method using ESCA and an amino-selective fluorescent probe
Surface and Coatings Technology 116-119 (1999) 802-807
2. Lidija Tusek, Mirko Nitschke, Carsten Werner, Karin Stana-Kleinschek, Volker Ribitsch
Surface characterization of NH3 plasma treated polyamide 6 foils
Colloids and Surfaces A: Physicochem. Eng. Aspects 195 (2001) 81-95
3. Fabienne Poncin-Epaillard, Jean-Claude Brosse, Thierry Falher
Reactivity of surface groups formed onto a plasma treated poly (propylene) film
Macromol. Chem. Phys. 200. 989-996 (1999)
2.表面改質剤によるアミノ基の導入
アミノ基を有するアルコキシシラン、クロロシラン、シラザンなどの表面改質剤を用いて、水酸基含有フィルター担体表面を処理する。
例えば、1級アミノ基を有する3−アミノプロピルトリメトキシシランにより、ホウケイ酸ガラス繊維ろ紙を処理してアミノ基を導入する。具体的には、ホウケイ酸ガラス繊維ろ紙を水−2−プロパノール混合液中に浸し、3−アミノプロピルトリメトキシシランを添加後、100℃に加熱し6時間反応させる。室温に冷却後、ホウケイ酸ガラス繊維ろ紙をメタノールで洗浄し、乾燥してアミノ基がシリカ表面に直接導入されたフィルター材料が得られる。本法において好ましく処理される担体としては、ホウケイ酸ガラス以外に、シリカ、ゼオライト、アルミナ、粘土鉱物等の無機多孔質体、多孔質の有機高分子樹脂等が挙げられる。
次に、アミノ化された担体表面にホスホリルコリン基を導入する方法(ステップ2)を以下に示す。
フィルター担体をメタノール中に浸漬し、ホスファチジルグリセロアルデヒドを添加後、室温で6時間放置する。そして、シアノホウ素酸ナトリウムを0℃で添加、一晩加熱攪拌し、アミノ基にホスホリルコリン基を付加させる。フィルター担体をメタノールで洗浄後、乾燥し、ホスホリルコリン基を表面に直接有するフィルター担体が得られる。反応溶媒はメタノール以外にも水、エタノール、2−プロパノール等プロトン性溶媒であれば使用可能であるが、メタノールを用いた場合の導入率が高い傾向にある。
表面改質剤に3−アミノプロピルトリメトキシシランを用いて、ホスホリルコリン基(PCと略す)を導入する方法のスキームをシリカの例にとって下記に示す。
ステップ1<シリカ表面のアミノプロピル化(一般的な手法)>
Figure 0004530197




ステップ2<ホスホリルコリン基の導入>
Figure 0004530197
上記で説明したように、アミノ基を有するフィルター担体を調製し、グリセロホスホリルコリンの酸化的解裂反応により得られたアルデヒド体あるいはハイドレート体との還元的アミノ化反応によりホスホリルコリン基がフィルター担体表面に直接付加したフィルター担体を製造する方法よって、本発明のフィルター材料が容易に得られ、かつ様々なフィルター担体の表面を修飾できるという大きな利点がある。
上記の製造方法において、グリセロホスホリルコリンの酸化的解裂反応により得られるアルデヒド体を含有する化合物は、公知のグリセロホスホリルコリン基を、公知の方法により酸化的解裂を行わせるもので、極めて簡単なステップである。この反応は、1,2−ジオールを過ヨウ素酸、或いは過ヨウ素酸塩を用いて酸化することにより結合を解裂させ、2つのアルデヒド体を得るものであり、本法の場合、ホスホリルコリンアルデヒド体とホルムアルデヒドを生成する。反応は通常水中または水を含む有機溶媒中で行われる。反応温度は0度から室温である。アルデヒド体は水中で平衡反応を経てハイドレートとなることもあるが、続くアミンとの反応には影響しない。下記にホスホリルコリン基を含有する一官能のアルデヒド体を調製するスキームを示す。






















Figure 0004530197
アミノ基を有するフィルター担体は、場合によっては多孔質のフィルター担体の内部表面にグリセロホスホリルコリンの酸化的解裂反応により得られるアルデヒド体が反応できるアミノ基があればよい。
グリセロホスホリルコリンの酸化的解裂反応により得られるアルデヒド体(若しくはハイドレート体)をフィルター担体のアミノ基に結合させる還元的アミノ化反応は、両者を溶媒中にて攪拌することにより容易に行うことが出来る。この反応は両者を水或いはアルコール中に溶解または分散し(第三成分の有機溶媒を混合しても良い)、イミンを形成させた後、これを還元剤により還元して2級アミンを得るものである。還元剤としてはシアノホウ素酸ナトリウム等マイルドな還元剤が好ましいが、ホスホリルコリンが安定な限り、他の還元剤を用いることも可能である。反応は通常0℃から室温で行われるが、場合により加熱することもある。
上記の製造方法により、親水性のホスホリルコリン基を任意の量で含有するフィルター材料が簡単に得られる。
本発明のフィルター材料は、具体的には、タンパク質およびポリペプチドの吸着が極めて少ないフィルター材料として、例えばヒト血液の血球、血漿の分離、または、分子量の異なるタンパク質混合液の分画に優れている。
さらに、本発明におけるフィルター担体として、アルミニウムを酸性、あるいはアルカリ性電解液中において陽極酸化することにより得られ、フィルター面に垂直で均一な細孔径を有する直行細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナやこの陽極酸化ポーラスアルミナの基体を鋳型として転写し製造されるフィルター材料を用いることにより、このフィルター材料の細孔径の均一性が高いことを利用して、分子量の異なるタンパク質の精密な分画が可能なフィルター材料を提供することができるのである。
次に、本発明を実施例に基づきさらに詳しく説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
合成例1 ホスホリルコリン基を含有するアルデヒド体
450mgのL−α−グリセロホスホリルコリンを15mLの蒸留水に溶解し、氷水浴中で冷却した。750mgの過ヨウ素酸ナトリウムを添加し2時間攪拌した。更に150mLのエチレングリコールを添加して1晩攪拌した。反応液を減圧濃縮、減圧乾燥し、メタノールにより目的物を抽出した。
構造式及びNMRスペクトルを図1に示す。
実施例1 ホウケイ酸ガラス繊維フィルター材料
(ホスホリルコリン基結合ホウケイ酸ガラス繊維フィルター担体の調製)
100mL三角フラスコに15gのイオン交換水、15gの2−プロパノール、1gの3−アミノプロピルトリメトキシシランを入れかき混ぜた。これにワットマンジャパン株式会社製ホウケイ酸ガラス繊維フィルター(ガラス繊維ろ紙グレードGF/F)5枚を添加後、100℃に加熱し5時間還流煮沸した。室温に冷却後、フィルターをろ過、洗浄し、減圧乾燥してアミノプロピル基が直接的に導入されたホウケイ酸ガラス繊維フィルターを得た。
次にアミノプロピル基が直接的に導入されたホウケイ酸ガラス繊維フィルターを100mlのメタノールに入れ、合成例1により得られた化合物1gと混合し室温で5時間静置した。続いてこの混合液を氷浴中で冷却し、シアノヒドロホウ酸ナトリウム0.3gを添加し、室温で一晩撹拌した後、フィルターをろ過、メタノールで洗浄、減圧乾燥して目的とするホスホリルコリン基を表面に直接有するホウケイ酸ガラス繊維フィルターを得た。
比較実験
10mgのウシ血清アルブミン(BSA)を100mLのリン酸緩衝液(タカラバイオ社製PBSタブレット1錠を蒸留水に溶解し、全量を100mLとしたもの。pH7.4〜7.5)に溶解しBSA溶液とした。3本のポリプロピレン製30mLサンプル管にBSA溶液を2.0gずつ取り、このうち1本のサンプル管に実施例1で調製したホウケイ酸ガラス繊維フィルター(PC処理フィルター)を別の1本のサンプル管に未処理のホウケイ酸ガラス繊維フィルター(未処理フィルター)を入れ浸漬させた。24時間室温(25℃)で放置し、Lowry法にて3本それぞれのサンプル管から採取したBSA溶液を発色させ、吸光光度分析することによりフィルターへのBSA吸着量を定量した。その結果を「表1」に示す。
BSA吸着量の比較
Figure 0004530197
「表1」に示す結果から、本発明のホウケイ酸ガラス繊維フィルターは未処理品と比較してBSA吸着量が低減されていることがわかった。
実施例2 アルミナ製フィルター材料
実施例1のホウケイ酸ガラス繊維フィルターをワットマンジャパン株式会社製アルミナ製メンブレンフィルター(ANOPORETM孔径0.02μm、直径25mm)に変更した以外は同様の方法にて、アルミナ製フィルター材料を製造した。
製造例1 陽極酸化アルミナの製造
99.99%のアルミニウム板をアセトン中に一日浸漬し脱脂し、電解研磨後、0.5mol/Lのシュウ酸浴中で、16℃40Vで5時間陽極酸化を行った。陽極酸化終了後、酸化クロム−リン酸水溶液中に15時間浸漬し、アルミニウム表面に形成されたアルミナ層を一旦除去し、再度0.5mol/Lのシュウ酸浴中で、16℃40Vで15時間陽極酸化を行った。その後、塩化水銀(II)の飽和溶液中で数時間浸漬することでアルミニウムを完全に溶解し、イオンミリング装置等によりアルミナ底部のバリヤー層を除去することで約60nmの細孔を有するポーラスアルミナを作製した。
実施例3 陽極酸化アルミナ製フィルター材料
実施例1のホウケイ酸ガラス繊維フィルターを、陽極酸化アルミナフィルター15×30mmに変更した以外は同様の方法にて、陽極酸化アルミナ製フィルター材料を製造した。
本発明はタンパク質やポリペプチドの吸着が極めて少ないフィルター材料を提供するものである。
本発明のフィルター材料は、抗体、酵素などの分離、濃縮や血液透析、血液フィルターなどの血液浄化、分析等の広範囲な生体物質のろ過に有用である。
合成例1の構造式及びNMRスペクトルである。

Claims (3)

  1. 下記式(1)で示されるホスホリルコリン基がフィルター担体表面に直接的に化学結合していることを特徴とするフィルター材料において、
    (1)
    Figure 0004530197
    前記フィルター担体が、表面に水酸基を有する無機材料で構成されているフィルターであって、フィルター担体表面に直接的にアミノ基を導入し、次に、式(2)のホスホリルコリンのアルデヒド体を含有する化合物を該アミノ基に反応させて得られることを特徴とするフィルター材料。
    (2)
    Figure 0004530197
  2. 前記フィルター担体が、ホウケイ酸ガラス繊維フィルターであることを特徴とする請求項1記載のフィルター材料。
  3. 前記フィルター担体が、アルミニウムを酸性、あるいはアルカリ性電解液中において陽極酸化することにより得られ、フィルター面に垂直で均一な細孔径を有する直行細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナであることを特徴とする請求項1記載のフィルター材料。
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