<第1実施形態>
図1は本発明にかかる画像形成装置の第1実施形態であるプリンタの内部構成を示す図、図2は図1の要部拡大図、図3は同プリンタの電気的構成を示すブロック図である。この画像形成装置は、いわゆるタンデム方式のカラープリンタであり、本発明の「潜像担持体」としてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の感光体11Y、11M、11C、11Kを装置本体2内に並設している。このプリンタは、湿式現像方式を採用して、各感光体11Y、11M、11C、11K上のトナー像を重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、ブラック(K)のトナー像のみを用いてモノクロ画像を形成するものである。このプリンタでは、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号を含む印字指令信号が主制御部100に与えられると、この主制御部100からの制御信号に応じてエンジン制御部110がエンジン部1の各部を制御して、装置本体2の下部に配設された給紙カセット3から搬送した転写紙、複写紙およびOHP用紙などの記録媒体4に上記画像信号に対応する画像を印字出力する。
上記エンジン部1では、転写ユニット40の一構成要素である中間転写ベルト41の周回方向47に沿って並設された4つの感光体11Y、11M、11C、11Kのそれぞれに対応して、帯電部12、露光部20、現像部30(30Y、30M、30C、30K)および感光体クリーニング部14が設けられている。また、各現像部30Y、30M、30C、30Kは、各色トナーを分散した現像液32を貯留するタンク33(33Y、33M、33C、33K)(本発明の「現像剤収容部」に相当)をそれぞれ備えている。なお、これら帯電部12、露光部20、現像部30および感光体クリーニング部14の構成はいずれのトナー色についても同一である。したがって、ここでは、イエローに関する構成について説明し、その他のトナー色については同一または相当符号を付して説明を省略する。
図2に示すように、感光体11Yは矢印D1の方向(図中、時計回り方向)に回転自在に設けられており、その直径は約40mmである。そして、この感光体11Yの周りには、その回転方向に沿って、帯電部12、現像ローラ31、除電部(図示省略)および感光体クリーニング部14が配設されている。また、帯電部12と現像位置16との間の表面領域が露光部20からの光ビーム21の照射領域となっている。帯電部12は、帯電バイアス発生部111から帯電バイアスが印加されて、感光体11Yの外周面を所定の表面電位Vd(例えばVd=DC+600V)に均一に帯電するもので、帯電手段としての機能を有する。
この帯電部12によって均一に帯電された感光体11Yの外周面に向けて露光部20から例えばレーザで形成される光ビーム21が照射される。この露光部20は、露光制御部112から与えられる制御指令に応じて光ビーム21により感光体11Yを露光して、感光体11Y上に画像信号に対応するイエロー用静電潜像を形成するもので、露光手段としての機能を有する。例えば、ホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース102を介して主制御部100のCPU101に画像信号を含む印字指令信号が与えられると、主制御部100のCPU101からの指令に応じてCPU113が露光制御部112に対し所定のタイミングで画像信号に対応した制御信号を出力する。そして、この露光制御部112からの制御指令に応じて露光部20から光ビーム21が感光体11Yに照射されて、画像信号に対応するイエロー用静電潜像が感光体11Y上に形成される。また、必要に応じてパッチ画像を形成する場合には、予め設定された所定パターン(例えば、べた画像、細線画像、白抜き細線画像など)のパッチ画像信号に対応した制御信号がCPU113から露光制御部112に与えられ、該パターンに対応するイエロー用静電潜像が感光体11Y上に形成される。
こうして形成されたイエロー用静電潜像は現像部30Yの現像ローラ31から供給されるイエロートナーによって顕像化される(現像工程)。そして、感光体11Y上に形成されたイエロートナー像は、感光体11Yの回転に伴って1次転写ローラ53Yと対向する1次転写位置42Yに搬送される。この1次転写ローラ53Yは感光体11Yとで中間転写ベルト41を挟み込むように配置されている。また、この中間転写ベルト41は複数のローラ43a〜45に掛け渡されており、図示を省略する駆動モータにより感光体11Yに従動する方向(図1中、反時計回り)47に感光体11Yと等しい周速で周回走行する。そして、転写バイアス発生部115から1次転写バイアス(例えばDC−400V)が印加されると、感光体11Y上のイエロートナー像が1次転写位置42Yで中間転写ベルト41に1次転写される(転写工程)。
一方、1次転写後における感光体11Y上の残留電荷はLEDなどからなる除電部により除去され、残留現像液は感光体クリーニング部14により除去される。この感光体クリーニング部14は、感光体11Yの表面に当接されたゴム製の感光体クリーニングブレード141を有し、中間転写ベルト41にトナー像が1次転写された後に、感光体11Y上に残存する現像液32を感光体クリーニングブレード141により掻き落として除去することができる。なお、この現像部30Yの構成および動作については後で詳述する。
また、他のトナー色についても、イエロー(Y)と同様に構成されており、画像信号に対応したトナー像が形成される。そして、感光体11Y、11M、11C、11K上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナー像は、1次転写ローラ53Y、53M、53C、53Kと対向する1次転写位置42Y、42M、42C、42Kでそれぞれ1次転写されることにより、中間転写ベルト41の表面上で重ね合わされてフルカラーのトナー像が形成される。
中間転写ベルト41に形成されたトナー像は中間転写ベルト41の回転に伴ってローラ45、48で挟まれた2次転写位置49に搬送される。一方、給紙カセット3(図1)に収容されている記録媒体4は、1次転写トナー像の搬送に同期して後述する搬送ユニット70により2次転写位置49に搬送される。そして、ローラ48は中間転写ベルト41に従動する方向(図1中、時計回り)に中間転写ベルト41と等しい周速で回転しており、転写バイアス発生部115から2次転写バイアスが印加されると、中間転写ベルト41上のトナー像が記録媒体4に2次転写される。このローラ48としては、例えば、ゴム硬度がJIS−Aで約50度のウレタンゴムで構成されており、その直径が約25mmのものを用いることができる。なお、この実施形態ではローラ転写を採用しているため、定電圧制御により転写条件を設定したり、定電流制御により転写条件を設定することができる。また、ローラ転写の代わりに、コロナ放電により転写を行うようにしてもよいが、この場合にはコロナ放電の出力を制御することで転写条件を設定することができる。2次転写後における中間転写ベルト41上の残留現像液はクリーニングブレード51により除去される。
上記のようにしてトナー像が2次転写された記録媒体4は、所定の搬送経路5(図1中、一点鎖線)に沿って搬送され、定着ユニット60によってトナー像が記録媒体4に定着され、装置本体2の上部に設けられた排出トレイに排出される。この定着ユニット60は加熱ヒータ61hを内蔵する加熱ローラ61と、加熱ローラ61に接触する加圧ローラ62とを備えている。そして、ヒータ制御部116により加熱ヒータ61hの作動を制御することで定着ユニット60での定着温度が任意の温度に調整可能となっている。
また、この実施形態にかかる画像形成装置では、記録媒体4を所定の搬送経路5に沿って搬送するための搬送ユニット70が設けられている。この搬送ユニット70では、図1に示すように、給紙カセット3に対応して給紙ローラ71が設けられており、この給紙ローラ71により給紙カセット3に収容されている記録媒体4を1枚ずつ取出し、フィードローラ72に搬送する。そして、このフィードローラ72が記録媒体4をゲートローラ73に搬送し、このゲートローラ位置で一時的に待機させる。そして、上記のように2次転写動作に対応したタイミングでゲートローラ73が駆動して記録媒体4を2次転写位置49に送り込む。また、排出トレイ側では、排出前ローラ74、排出ローラ75および反転コロ76が設けられており、2次転写された記録媒体4は定着ユニット60、排出前ローラ74および排出ローラ75を経由して排出トレイ側に搬送される。
ここで、両面印刷するためには記録媒体4を反転させて再度ゲートローラ73に搬送する必要があるため、排出ローラ75は正逆回転可能となっている。すなわち、記録媒体4をそのまま排出トレイに排出する際には、正回転し続けて記録媒体4を排出トレイに完全に搬送する。一方、反転再給送する際には、記録媒体4の後端部が排出前ローラ74と排出ローラ75との間の所定位置に達すると、排出ローラ75が逆回転して記録媒体4を反転コロ76に送り込む。これによって記録媒体4は反転経路5aに沿って再給送中間ローラ77に搬送される。そして、再給送中間ローラ77および再給送ゲート前ローラ78がゲートローラ73に記録媒体4を搬送し、このゲートローラ位置で一時的に待機させる。こうして、記録媒体4の反転再給送が行われる。このとき、2次転写位置49において中間転写ベルト71と当接し画像を転写される記録媒体4の面は、先に画像が転写された面とは反対の面である。このようにして、記録媒体4の両面に画像を形成することができる。また、該反対の面に2次転写が実行される際、先に画像が転写された面がローラ48に接触するが、この際、完全に記録媒体4に定着されていないトナーがローラ48に付着することがある。このようにしてローラ48に付着したトナーは、クリーニングブレード52により除去される。
なお、図3において、主制御部100は、インターフェース102を介して外部装置から与えられた画像信号を記憶するための画像メモリ103を備えており、CPU101は、外部装置から画像信号を含む印字指令信号をインターフェース102を介して受信すると、エンジン部1の動作指示に適した形式のジョブデータに変換し、エンジン制御部110に送出する。
また、エンジン制御部110のメモリ117は、予め設定された固定データを含むCPU113の制御プログラムを記憶するROMや、エンジン部1の制御データやCPU113による演算結果などを一時的に記憶するRAMなどからなる。CPU113はCPU101を介して外部装置から送られた画像信号に関するデータをメモリ117に格納する。
続いて、現像部30Yの構成および動作を図2、図4ないし図7を参照しつつ詳述する。図4は図2の要部拡大図、図5はワイヤーバーおよび規制ブレードの拡大模式図、図6は図5の一点鎖線で囲まれた部分の拡大図、図7はワイヤーバーおよび現像ローラの概念図である。なお、現像部30M,30C,30Kの構成は現像部30Yの構成と同様であり、同一構成には同一符号または相当符号を付して説明を省略する。
この現像部30Yは、現像ローラ31(本発明の「現像剤担持手段」に相当)に加えて、イエロートナーを分散した現像液32を貯留するタンク33Yと、該タンク33Yに貯留された現像液32を撹拌する撹拌ローラ37と、該現像液32を汲み出して現像ローラ31に塗布するワイヤーバー39と、該ワイヤーバー39上の現像液の量を規制する規制ブレード35(本発明の「規制部材」に相当)と、感光体11Yへのトナー供給後に現像ローラ31上に残留した現像液を除去する現像ローラクリーニング部36とを備えている。現像ローラ31は感光体11Yに従動する方向(図2中、反時計回り)に感光体11Yとほぼ等しい周速で回転する。また、ワイヤーバー39は現像ローラ31に従動する方向D2(同図中、時計回り)に現像ローラ31とほぼ等しい周速で回転する。
現像液32(本発明の「液体現像剤」に相当)は、本実施形態では、平均粒径0.1〜5μm程度の着色顔料、この着色顔料を接着するエポキシ樹脂などの接着剤、トナーに所定の電荷を与える荷電制御剤、着色顔料を均一に分散させる分散剤等からなるトナーが、液体キャリア中に分散されてなる。本実施形態では、液体キャリアとして、例えばポリジメチルシロキサンオイルなどのシリコーンオイルを用いており、トナー濃度を5〜40重量%として、湿式現像方式で多く用いられる低濃度現像液(トナー濃度が1〜2重量%)に比べて高濃度にしている。なお、液体キャリアの種類はシリコーンオイルに限定されるものではなく、また、現像液32の粘度は、使用する液体キャリアやトナーを構成する各材料、トナー濃度などによって決まるが、本実施形態では、例えば粘度を100〜10000mPa・sとしている。
感光体11Yと現像ローラ31との間隔(現像ギャップ=現像液層の厚さ)は、本実施形態では例えば5〜40μmに設定し、現像ニップ距離(現像液層が感光体11Yおよび現像ローラ31の双方に接触している周方向の距離)は、本実施形態では例えば5mmに設定している。上述した低濃度現像液の場合にはトナー量を稼ぐべく100〜200μmの現像ギャップを必要とするのに比べて、高濃度現像液を用いる本実施形態では現像ギャップを短縮することができる。従って、現像液中を電気泳動によって移動するトナーの移動距離が短縮するとともに、同一の現像バイアスを印加してもより高い電界が発生するので、現像効率を向上することができ、現像を高速に行えることとなる。
撹拌ローラ37は、タンク33Yに収容されている現像液32を汲み上げてワイヤーバー39へ搬送する。この撹拌ローラ37は、その下部がタンク33Yに貯留された現像液32に浸されており、また、ワイヤーバー39から、約1mmの幅を持って離間している。さらに、撹拌ローラ37は、その中心軸を中心として回転可能であり、該中心軸は、ワイヤーバー39の回転中心軸よりも下方にある。また、撹拌ローラ37は、ワイヤーバー39の回転方向D2(図2中、時計回り)と同じ方向に回転する。なお、撹拌ローラ37は、タンク33Yに収容された現像液32を汲み上げてワイヤーバー39へ搬送する機能を有するとともに、現像液32を適正な状態に維持するためにを撹拌する機能をも有している。このような撹拌ローラとしては、例えば、鉄等金属性のローラであり、その直径が約20mmのものを用いることができる。
ワイヤーバー39は、タンク33Yから撹拌ローラ37により搬送された液体現像剤32を塗布位置17で現像ローラ31へ供給する。このワイヤーバー39は、図5に模式図として示すように、例えば鉄鋼等金属製の芯金393(本発明における「棒状部材」に相当)の中央部の塗布領域に、ワイヤー391を巻きつけることによって構成することができる。また、ワイヤーバー39の塗布領域の、回転方向D2にほぼ直行するX方向(図5,6参照、本発明の「長手方向」に相当)の幅はW1となっている。ワイヤーバー39は時計回りに回転しながら現像液32に接触することによって、ワイヤー391を芯金に巻きつけることによって形成されたワイヤー391間の担持部392に現像液32を担持して、該担持した現像液32を現像ローラ31へ搬送する。したがって、ワイヤーバー39は塗布位置17において、ワイヤー391間の担持部392が形成されているX方向の幅W1(塗布領域のX方向の幅)で現像ローラ31に現像液32を塗布することができる。
このようなワイヤーバー39としては、例えば、芯金393として鉄鋼製の棒状部材を用い、その中央部の塗布領域に線径100μmのステンレス製(SUS304)のワイヤー391を100μmのピッチで密着させて巻きつけたものを採用することができる。この際、芯金393の長さW3として、例えば313mmのものを用いた場合、その中央部分の300mmを塗布領域の幅W1とすることができる。この場合、両端部の6.5mmの範囲には、それぞれ、ワイヤー391の巻き始め、巻き終わりをハンダで固定するための固定処理部が設けられている。ワイヤー391は、このように、芯金393への巻きつけによる摩擦力と両端部の固定処理部における芯金393へのハンダによる固定力によって固定されており、ワイヤー391を巻きつけ後のワイヤーバー39の外径が、例えば25mmとなるようにワイヤー391を芯金393に巻きつけることができる。
また、ワイヤーバー39は、該ワイヤーバー39上の現像液32を現像ローラ31に適切に塗布するために、その表面が、該現像ローラ31の後述する弾性体の層に圧接している。また、ワイヤーバー39は、その中心軸を中心として回転可能であり、当該中心軸は、現像ローラ31の回転中心軸よりも下方にある。また、ワイヤーバー39は、現像ローラ31の回転方向(図2中、反時計回り)と逆の方向D2(図2中、時計回り)に回転する。
規制ブレード35は、ワイヤーバー39の回転方向D2における塗布位置17の上流側において、その腹部でワイヤーバー39の表面に接触して、ワイヤーバー39上の現像液32の量を規制する。すなわち、規制ブレード35は、ワイヤーバー39上の余剰な現像液32を掻き取って、現像ローラ31に供給するワイヤーバー39上の現像液32の量を計量する役割を果たしており、この規制ブレード35のX方向の幅はW2となっている。この規制ブレード35は、弾性体としてのウレタンゴムからなり、鉄等金属製の規制ブレード支持部材351によって支持されている。なお、規制ブレード35のゴム硬度は、JIS−Aで約77度であり、規制ブレード35の、ワイヤーバー34表面への当接部の硬度(約77度)は、後述する現像ローラ31の弾性体の層の、ワイヤーバー39表面への圧接部、の硬度(約85度)よりも低くなっている。また、本実施形態において、規制ブレード35は、その先端がワイヤーバー34の回転方向の下流側に向くように配置されており、いわゆるトレール規制を行っている。図4に示すように、規制ブレード35とワイヤーバー39との接触位置における、ワイヤーバー39の外周面の接線と規制ブレード35腹部とのなす角を接触角としたとき、本実施形態では、該接触角が15°となるように規制ブレード35を支持部材351によって支持している。このような規制ブレードの幅W2としては、例えば、310mmのものを採用することができる。なお、規制ブレード35とワイヤーバー39の接触部の状態等については後で詳細に述べる。
現像ローラ31は、感光体11Yに担持された静電潜像を現像液32により現像するために、現像液32を担持して感光体11Yと対向する現像位置16に搬送する。この現像ローラ31は、鉄等金属製の内芯の外周部に、導電性を有する弾性部の一例としての弾性体の層を備えたものであり、その直径は約20mmである。また、弾性体の層は、二層構造になっており、その内層として、ゴム硬度がJIS−A約30度で、厚み約5mmのウレタンゴムが、その表層(外層)として、ゴム硬度がJIS−A約85度で、厚み約30μmのウレタンゴムが備えられている。そして、現像ローラ31は、その表層が圧接部となって、弾性変形された状態でワイヤーバー39及び感光体11Yのそれぞれに圧接している。
また、現像ローラ31は、その中心軸を中心として回転可能であり、該中心軸は、感光体11Yの回転中心軸よりも下方にある。また、現像ローラ31は、感光体11Yの回転方向D1と逆の方向(図2中、反時計回り)に回転する。なお、感光体11Y上に形成された静電潜像を現像する際には、現像ローラ31と感光体11Yとの間に電界が形成される。
現像ローラクリーニング部36は、現像ローラ31の表面に当接されたゴム製の現像ローラクリーニングブレード361を有し、前記現像位置16で現像が行われた後に、現像ローラ31上に残存する現像液32を現像ローラクリーニングブレード361により掻き落として除去するための装置である。
なお、本実施形態では、ワイヤーバー39から現像ローラ31へ良好に現像液32が移動するように、ワイヤーバー39の回転軸と現像ローラ31の回転軸との軸間距離が、ワイヤーバーの半径と現像ローラの半径との和よりも小さくなるように構成している。上記したように、ワイヤーバー39の直径を25mm、現像ローラ31の直径を20mmとした場合、ワイヤーバー39の回転軸と現像ローラ31の回転軸との軸距離を、例えば、22.4mmとすることができる。
このように構成された現像部30Yにおいて、撹拌ローラ37が、その中心軸回りに回転することによって、タンク33Yに収容されている現像液32を汲み上げてワイヤーバー39へ搬送する。ワイヤーバー39に搬送された現像液32は、ワイヤーバー39の回転によって、規制ブレード35の接触位置に至る。そして、該接触位置を通過する際に、現像液32の余剰分が規制ブレード35によって掻き取られ、現像ローラ31に供給される現像液32の量が計量される。すなわち、ワイヤーバー39には、前述したとおり、担持部392が設けられているから、ワイヤーバー39に当接する規制ブレード35は、担持部392に担持された現像液32を残して、ワイヤーバー39から現像液32を掻き取ることとなる。また、現像ローラ31に供給される現像液32の量が適正な量になるようにワイヤー391の径および巻き方が決められているので、規制ブレード35がワイヤーバー39上の現像液32を掻き取った際には、担持部392によって適正な量に計量された現像液32が担持部392に残存することとなる。
このようにして、タンク33Yに貯留された現像液32がワイヤーバー39により汲み出され、規制ブレード35によりワイヤーバー34上の現像液32の量が均一に規制され、この均一な現像液32が塗布位置17において現像ローラ31の表面に塗布され、現像ローラ31の回転に伴って感光体11Yに対向する現像位置16に搬送される。現像液32中のトナーは、荷電制御剤などの作用によって例えば正に帯電している。そして、現像位置16において現像ローラ31に担持されている現像液32が、現像ローラ31から供給されて感光体11Yに付着し、現像バイアス発生部114から現像ローラ31に印加される現像バイアスVb(例えばVb=DC+400V)によってイエロートナーが現像ローラ31から感光体11Yに移動して、イエロー用静電潜像が顕像化される。また、感光体11Yに付着せずに現像ローラ31上に残った現像液は、現像ローラクリーニングブレード361により掻き落とされる。
このようにして、感光体11Y上に形成されたイエロートナー像は、上述したように、1次転写位置42Yにおいて中間転写ベルト41に1次転写され、1次転写が終了後に感光体11Yに残留している現像液32は感光体クリーニング部14によって除去される。
続いて、X方向(長手方向)における、現像ローラ31、規制ブレード35、およびワイヤーバー39の配置関係について図4ないし図7を参照しつつ詳述する。この実施形態では、図7に示すように、上記した現像ローラ31の塗布領域(ワイヤー391の巻回部分)および規制ブレード35のX方向の幅W1,W2の略中央部が一直線CL上に位置するように、現像ローラ31、規制ブレード35、ワイヤーバー39は配設されている。
さらに、この実施形態では、X方向において、前記規制ブレード35の幅W2が塗布領域(ワイヤー391の巻回部分)の幅W1よりも長く、前記規制ブレード35の中央部がワイヤー391と接触するとともに、前記規制ブレード35の各端部が塗布領域の外側に配置されている。さらに、弾性体としてのウレタンゴムで構成されている前記規制ブレード35の中央部(ワイヤー391との接触部分)がワイヤー391と接触した状態において、圧縮変形される(図5、6参照)。そのため、規制ブレード35の各端部と芯金393の表面との間隔Heが、規制ブレード35の中央部と芯金393の表面との間隔Hcよりも短く、規制ブレード35の中央部と各端部との境界に段差HKがそれぞれ形成される。規制ブレード35は、この段差HKを、ワイヤーバー39の塗布領域にワイヤー391が巻回されて形成されているワイヤー体のX方向における両端部(塗布領域の両端部)に係合することによって、該ワイヤー体を包み込むように押圧している。
続いて、上記したように構成したワイヤーバー39および規制ブレード35が奏する作用効果について図7を参照しつつ詳述する。まず撹拌ローラ37の回転によって、ワイヤーバー39に搬送された現像液32は、ワイヤーバー39の表面に形成されたワイヤー391間の担持部392によって担持され、塗布位置17へ搬送され現像ローラ31に塗布される。この際、ワイヤーバー39から現像ローラ31へ現像液32が良好に移動するように、ワイヤーバー39の回転軸と現像ローラ31の回転軸との軸間距離が、上記したようにワイヤーバーの半径と現像ローラの半径との和よりも小さくなるように構成している。そのため、次のような問題が発生することがあった。すなわち、ワイヤーバー39と現像ローラ31の接触部分(塗布位置17)に発生する圧力によって、ワイヤーバー39が数十μmの程度で撓んでしまい、ワイヤー391が、ワイヤーバー39の回転軸方向(X方向)に緩んでしまったり、外れてしまうことがあった(図7参照)。
ところが、本実施形態では、図5および図6に示すように、規制ブレード35は、該規制ブレード35が圧縮変形することで形成された段差HKが、ワイヤーバー39の塗布領域にワイヤー391が巻回されて形成されているワイヤー体のX方向における両端部(塗布領域の両端部)に係合した状態で配置されている。すなわち、規制ブレード35は、該規制ブレードに形成された段差HKで、該ワイヤー体を包み込むように押圧している。そのため、ワイヤーバー39に歪が生じることによって、ワイヤー391に生じていた緩みは、規制ブレード35が、該規制ブレード35が有する段差HKでワイヤー体を包み込むように押圧することによって、該ワイヤー391が塗布位置17で現像ローラ31に接触する前に元の状態へ修正される(図7参照)。
以上のように、この実施形態では、ワイヤーバー39のX方向において、規制ブレード35の中央部がワイヤー391と接触するとともに、規制ブレード35の各端部が塗布領域(ワイヤー391巻回部分)の外側に配置される。しかも、規制ブレード35がワイヤー391と接触した状態において、規制ブレード35の各端部と芯金393(棒状部材)の表面との間隔Heが、規制ブレード35の中央部と芯金393の表面との間隔Hcよりも短く、規制ブレード35の中央部と各端部との境界に段差HKがそれぞれ形成される。そのため、X方向において、塗布領域に巻回されたワイヤー体の中央部および両端部を規制ブレード35で押圧することができる。したがって、両端部を含めて押圧することによって、芯金393に巻回されたワイヤー391に緩みが生じるのを防止することができる。また、規制ブレード35の中央部と各端部との境界に形成された段差HKが、塗布領域に巻回されたワイヤー体の各端部にそれぞれ係合することによって、該ワイヤー体のX方向における両端部を包み込むように押圧する。したがって、塗布領域に巻回されたワイヤー391にずれが生じたとしても、塗布位置17の上流側に配置された規制ブレード35が、該規制ブレード35に形成された段差HKをワイヤー体の両端部に係合して、その両端部を包むように押圧することによって、生じたずれを元の状態へ戻すことができる。したがって、塗布領域に巻回されたワイヤー391が塗布位置17において現像ローラ31に接触する前に規制ブレード35によりワイヤーずれが補正され、常に良好な状態でワイヤーバー39を塗布位置17で現像ローラ31に接触させることができる。よって、X方向における画像幅全域で安定して均一に現像ローラ31へ現像液32を塗布することができる。
また、この実施形態では、規制ブレード35は弾性体としてのウレタンゴムで形成され、規制ブレード35がワイヤー391と接触することによって規制ブレード35の中央部が圧縮変形されて段差HKが形成されている。したがって、規制ブレード35がワイヤー391に接触する際の押圧力に加えて、ウレタンゴム(弾性体)の弾性力によってワイヤー391を押圧することができるので、さらに効率よくワイヤー391に緩みが生じるのを防止して、常に良好な状態でワイヤーバー39を塗布位置17で現像ローラ31に接触させることができる。
また、この実施形態では、規制ブレード35の腹部でワイヤーバー39に接触している。したがって、規制ブレード35の腹部(面)でワイヤーバー39を押圧することができるので、該押圧力をワイヤーバー39のワイヤー391部分(塗布領域)の広範囲に効率良く伝えることができる。よって、より効率良く、ワイヤー391に緩みが生じるのを防止して、常に良好な状態でワイヤーバー39を塗布位置17で現像ローラ31に接触させることができる。
<第2実施形態>
図8は本発明にかかる画像形成装置の第2実施形態における、ワイヤーバーおよび規制ブレードの拡大模式図である。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、規制ブレード35bの中央部に塗布領域に対応する凹部353が形成されている点であり、その他の構成は第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態との相違点を中心に第2実施形態について詳細に述べる。なお、第1実施形態と同一な構成および動作については、その構成および動作の説明を省略する。
この第2実施形態における規制ブレード35bは、弾性体としてのウレタンゴムで構成されている。また、その中央部には凹部353が形成されており、端部と中央部との境界に段差HKを有している。そして、規制ブレード35bは、凹部353の内底面がワイヤー391の表面に接触するように配置されている。したがって、ウレタンゴムの弾性力と合わせて、規制ブレード35bに形成された凹部353に包み込むようにして、ワイヤーバー39の塗布領域に巻回されたワイヤー391を押圧することができる。したがってさらに効率よくワイヤー391に緩みが生じるのを防止して、常に良好な状態でワイヤーバー39が塗布位置17で現像ローラ31に接触することができる。
<第3実施形態>
図9は本発明にかかる画像形成装置の第3実施形態における、ワイヤーバーおよび規制ブレードの拡大模式図である。この第3実施形態が上記第1実施形態と大きく相違する点は、X方向において、規制ブレード35cの幅W2がワイヤーバー39の幅W3よりも長く構成されている点であり、その他の構成は第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態との相違点を中心に第3実施形態について詳細に述べる。なお、第1実施形態と同一な構成および動作については、その構成および動作の説明を省略する。
この第3実施形態では、X方向において、規制ブレード35cの幅W2がワイヤーバー39(芯金393)の幅W3よりも長く、規制ブレード35cの両端は、それぞれワイヤーバー39(芯金393)の両端よりも外側に配置されている。したがって、X方向において、規制ブレード35の両端は、それぞれワイヤーバー39の両端よりも外側に配置されるため、ワイヤーバー39(芯金393)の端面に溜まった現像液32が、ワイヤーバー39の回転にともなう遠心力によって現像ローラ31に駆け上がるのを防止することができる。したがって、該駆け上がった現像液32によって現像ローラ31に不均一に液体現像剤が塗布されるのを防止することができる。なお、このような構成の規制ブレード35cの幅W2として、例えば、316mmのものを採用することができる。
<第4実施形態>
図10は本発明にかかる画像形成装置の第4実施形態における、ワイヤーバーの拡大模式図である。この第4実施形態が上記第1ないし第3実施形態と大きく相違する点は、ワイヤーバー39bの棒状部材が中空芯金393bで構成されている点である。その他の構成は第1ないし第3実施形態と同様である。以下、第1ないし第3実施形態との相違点を中心に第4実施形態について詳細に述べる。なお、第1ないし第3実施形態と同一な構成および動作については、その構成および動作の説明を省略する。
この第4実施形態では、本発明における棒状部材が中空芯金393bによって構成されている。そして、両端部には回転軸を有するフランジ394が配設されている。したがって、棒状部材が中空であるため、装置を軽量化することができる。なお、このような中空芯金393bとしては、例えば、外径が約25mm、内径が約20mmのものを採用することができる。
また、棒状部材を中空芯金393bとした場合、装置を軽量化することはできるが、中空芯金393bの強度は芯金393の強度よりも下がる。そのため、上記実施形態と同様の構成とすれば、芯金393に比べ、中空芯金393bには歪が生じやすいという問題がある。しかしながら、上記したように、規制ブレードによって中空芯金393bの塗布領域に巻回されているワイヤー391を包み込むように押圧しているので、中空芯金393bに歪が生じることによって、ワイヤー391に緩みが生じるのを防止することができる。したがって、常に良好な状態でワイヤーバー39bを塗布位置17で現像ローラ31に接触させることができる。
<第5実施形態>
図11は本発明にかかる画像形成装置の第5実施形態の要部拡大図である。この実施形態が上記第1ないし第4実施形態と大きく異なる点は、規制ブレードを支持する支持部材351が調整部材352をさらに有する点である。その他の構成は第1ないし第4実施形態と同様である。以下、第1ないし第4実施形態との相違点を中心に第5実施形態について詳細に述べる。なお、第1ないし第4実施形態と同一な構成および動作については、その構成および動作の説明を省略する。
この第5実施形態では、規制ブレード35を支持する支持部材351が調整部材352をさらに有し、規制ブレード35とワイヤーバー39との接触位置における、ワイヤーバー39の外周面の接線と規制ブレード35とがなす角を接触角としたとき、支持部材351の調整部材352を調整することによって、接触角を0°〜45°の範囲で任意に調整可能となっている。本実施形態では、接触角が約20°となるように、調整部材352が調整されている。
このよう構成とすれば、接触角を調整することによって、規制ブレード35に任意な大きさで撓りを生じさせ、規制ブレード35の弾性力の大きさを任意に調整することができる。よって、規制ブレード35がワイヤーバー39を押圧する力を任意に調整することができる。したがって、ワイヤーバーの構成に応じて、規制ブレード35によってワイヤーバ39を押圧する力を任意に調整することができる。このように、規制ブレード35によってワイヤーバー39を押圧する力を、ワイヤーバーの構成に応じて任意に調整することによって、ワイヤー391に緩みが生じるのを効率よく防止して、常に良好な状態でワイヤーバー39を塗布位置17で現像ローラ31に接触させることができる。
<第6実施形態>
図12は本発明にかかる画像形成装置の第6実施形態の要部拡大図である。この実施形態が上記第1ないし第5実施形態と大きく異なる点は、規制ブレードが、塗布位置17からワイヤーバー39の回転中心を中心にほぼ180°移動した位置でワイヤーバー39に接触する点である。また、規制ブレード35は、その先端がワイヤーバー34の回転方向の上流側に向くように配置されており、いわゆるカウンタ規制を行っている。その他の構成は第1ないし第5実施形態と同様である。以下、第1ないし第5実施形態との相違点を中心に第6実施形態について詳細に述べる。なお、第1ないし第5実施形態と同一な構成および動作については、その構成および動作の説明を省略する。
この第6実施形態では、規制ブレード35を、塗布位置17からワイヤーバー39の回転中心を中心にほぼ180°移動した位置でワイヤーバー39に接触させるために、感光体11Yおよび現像ローラ31の配設位置が図12に示すように調整されている。このような構成とすれば、塗布位置17において、ワイヤーバー39と現像ローラ31とが当接する当接力が働く方向と、規制ブレード35がワイヤーバー39を押圧する方向とがほぼ一直線となる。すなわち、ワイヤーバー39を、現像ローラ31と規制ブレード35によって挟み込むことができる。したがって、ワイヤーバー39を現像ローラ31と規制ブレード35によって挟持しているので、ワイヤーバー39が変形して、該ワイヤーバー39に歪が生じるのを防止することができる。よって、ワイヤーバー39に歪が生じることによって、棒状部材(芯金)に巻回されているワイヤー391に緩みが生じるのを効率よく防止して、常に良好な状態でワイヤーバー39を塗布位置17で現像ローラ31に接触させることができる。
<その他>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、ワイヤー391の線径および巻き方、各幅W1,W2,W3の大きさは上記の数値に限定するものではなく、確保したい現像液32の膜厚や画像の大きさによって設定することができる。
また、、ワイヤー391の線径としては、製造技術の問題から10μm以上とするのが望ましい。また、規制部材として、弾性を有する規制ブレードを使用した場合、ブレードが圧縮変形することにより、数μm程度、ワイヤー間の担持部にブレードが入り込むことがあり、想定以上にワイヤーバー39上の現像液32の量を規制してしまうことがある。そのため、ワイヤー391の線径としては15μm以上のものを使用するのがより好ましい。
また、上記第1ないし第5実施形態では、規制ブレードはいわゆるトレール規制を行っているが、これをカウンタ規制としても構わない。また、上記第6実施形態では、規制ブレードはいわゆるカウンタ規制を行っているが、これをトレール規制としても構わない。要は、規制ブレードの腹部(面)でワイヤー391を押圧する構成であれば、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、現像剤担持手段を現像ローラ31で構成したが、これを、潜像担持体上の静電潜像を現像する現像ベルトと、ワイヤーバーによってその表面に現像液を塗布され、該塗布された現像液を現像ベルトに塗布する塗布ローラとで構成しても構わない。また、現像剤担持手段を現像ベルトのみで構成してももちろんよい。
また、上記実施形態では、各幅W1〜W3の略中央が一直線CL上に位置するような構成としたが、各幅の一方端部が一直線上に位置するような構成としても構わない。
また、上記実施形態では、露光部20を各感光体11Y,11M,11C,11Kに1対1に対応して設け、各感光体11Y,11M,11C,11Kのそれぞれに、対応した静電潜像を形成するように構成したが、例えば、1つの露光部を配設し、レーザービームの照射方向をミラー等を用いて切り替えることによって、各感光体11Y,11M,11C,11Kのそれぞれに対応した静電潜像を形成する構成としてもよい。その他、LEDアレイを用いた露光手段を使用したり、いわゆる書込帯電を行う潜像書込み手段を用いても構わない。要は、各感光体11Y,11M,11C,11Kのそれぞれに、1対1に対応した静電潜像を形成できる構成であれば、どのような構成としてもよい。
また、上記第5および第6実施形態では、規制ブレード35を用いて説明を行ったが、規制ブレード35に換えて、第2および第3実施形態における規制ブレード35b,35cを用いてももちろん構わない。
また、第3実施形態における規制ブレード35cを第2実施形態で用いてももちろんかまわない。この場合、規制ブレード35cの中央部に規制ブレード35bと同様の凹部を形成すればよい。
また、上記2実施形態では、弾性を有する規制ブレード35bを用いたが、規制ブレードにこのように凹部を形成する場合、弾性を有さない規制ブレードを用いても同様の作用効果を奏する。
また、上記第1、2、3、4、6実施形態では、全てブレード状の規制部材を用いたが、規制部材の形状はこれに限定されるものではない。例えば、弾性を有するローラ状の規制部材を用いたとしても、同様の作用効果を奏する。
また、規制部材がワイヤーバー39に接触する位置は、上記した実施形態において規制部材がワイヤーバー39に接触させている位置に限定されるものではない。要は、ワイヤーバー39の回転方向D2において、ワイヤーバー39とタンク33Yに貯留された現像液32との接触位置から塗布位置17までの間であれはどこでも構わない。
また、上記実施形態では、本発明をタンデム方式のカラープリンタに具現化しているが、いわゆる、モノクロプリンタに本発明にかかる構成を適用しても構わない。
また、上記実施形態では、ホストコンピュータなどの外部装置より与えられた画像を転写紙に印刷するプリンタを用いて説明しているが、本発明はこれに限られず、複写機やファクシミリ装置などを含む一般の電子写真方式の画像形成装置に適用することができる。要は、液体キャリアにトナーを分散した液体現像剤を、一旦、ワイヤーバーで担持したあと、該担持した液体現像剤を現像剤担持手段に塗布し、現像剤担持手段に塗布された液体現像剤によって、潜像担持体上の静電潜像を現像する画像形成装置全般に本発明を適用することができる。
11…感光体(潜像担持体)、 17…塗布位置、 31…現像ローラ(現像剤担持手段)、 32…現像液(液体現像剤)、 33Y,33M,33C,33K…タンク(現像剤収容部)、 35…規制ブレード(規制部材)、 351…支持部材、 352…調整部材(支持部材)、 353…凹部、 39…ワイヤーバー、 391…ワイヤー、 393,393b…芯金(棒状部材)、 HK…段差、 X…長手方向、 W1...塗布領域の幅、 W2...規制部材の幅、 W3...ワイヤーバーの幅