JP4529311B2 - 車両用シートの着座乗員判定装置 - Google Patents

車両用シートの着座乗員判定装置 Download PDF

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    • B60N2/002Seats provided with an occupancy detection means mounted therein or thereon

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用シートの着座乗員判定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、車両用エアバッグシステムに採用されるシートの着座乗員判定装置においては、シートの着座乗員の種類を判定するにあたり、当該シートの着座部内に圧力センサを埋設し、この圧力センサにより着座乗員の体重を荷重として検出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記着座乗員判定装置では、着座乗員の着座部への着座位置によっては、着座者が存在するにもかかわらず、圧力センサが着座乗員の荷重を検知できず、結果として、着座乗員の有無の誤判定を招くという不具合がある。
【0004】
これ対し、着座部の座面全体に亘る大きな感圧面を有する圧力センサを用いるか、着座部の座面全体に亘り分布する複数の圧力センサを採用すると、圧力センサの大型化や部品点数の増加でコストの上昇を招く。
【0005】
そこで、本発明は、以上のようなことに対処すべく、シートの着座部やそのシート台の構成に工夫を凝らし、できる限り少ないシートセンサを用いて、着座乗員を正しく判定するようにした車両用シートの着座乗員判定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決にあたり、請求項1〜3に記載の発明にかかる車両用シートの着座乗員判定装置は、車両の車室内にてその床面(L)とシート(S)の着座部(10)との間に介装されてシートの着座乗員の荷重を着座部を介し受けたとき弾性変形する弾性変形手段(20、230270、280、290、300、310、320、330)を着座部の着座面の面方向に複数分散して有するシート台(Me、Mf)と、各弾性変形手段にその弾性変形に応じて生ずる各歪み量をそれぞれ検出する各シートセンサ(70a乃至70d)と、これら各シートセンサの検出歪み量に応じて着座乗員をその荷重及び着座状態でもって判定する判定手段(111、130乃至132)とを備える。
【0007】
このように、シート台に複数の弾性変形手段を設けて、シートの着座部への乗員の着座に伴い着座部を介しかかる荷重に応じて弾性変形する各弾性変形手段の歪み量を各シートセンサにより検出することで、着座乗員の判定を行うので、シートセンサを着座部の着座面全面に亘るように多数分布させる必要がなく、各シートセンサの全体としての大型化や部品点数の増加を抑制でき、その結果、コストの減少を達成できる。
【0008】
具体的には、請求項に記載の発明では、各弾性変形手段は、着座部の着座面の前後左右の4個所の各々に対応するように分散してシート台に設けられて、着座部の着座面の前後左右の4個所の各々に対する各対応部を介し荷重を受けてそれぞれ弾性変形するものであり、
シート台は、床面上に前後方向に長手状にかつ互いに並行に設けた左右一対のシートレール(30)と、これら各シートレールの直上にて当該各シートレールの長手方向に沿い配置されて着座部にその下面側から固着される左右一対のロアレール(40)とを備え、各弾性変形手段は、各左側のシートレール及びロアレールの各前部間、各左側のシートレール及びロアレールの各後部間、各右側のシートレール及びロアレールの各前部間、各右側のシートレール及びロアレールの各後部間にそれぞれ相対回動可能にかつ傾斜状に連結したリンクレバー(220)と、左右のロアレールの各前部間及び各後部間にそれぞれ相対回動可能にかつ互いに平行に支持された前後の両ポール(230b)と、左右シートレールの各前部及び各後部から前後両ポールの左右各端部に沿いそれぞれL字状に延出する歪み部材(230a)とを備えて、着座部から左右のロアレールにかかる荷重に応じた各リンクレバーの回動に伴い前後両ポールが左右のロアレールと共に下動して各歪み部材のL字状延出部に弾性変形させ、各シートセンサは、それぞれ、各対応歪み部材のL字状延出部の弾性変形に応じた歪み量を検出する。
【0016】
また、請求項に記載の発明では、各弾性変形手段は、着座部の着座面の左右の2個所の各々に対応するように分散してシート台に設けられて、着座部の着座面の左右の2個所の各々に対する各対応部を介し荷重を受けてそれぞれ弾性変形するものであり、
シート台は、床面上に前後方向に長手状にかつ互いに並行に設けた左右一対のシートレール(30)と、これら各シートレールの直上にて当該各シートレールの長手方向に沿い配置されて着座部にその下面側から固着される左右一対のロアレール(40)とを備え、各弾性変形手段の一方は、各左側のシートレール及びロアレールの各前部間及び各後部間にそれぞれ相対回動可能に連結された前側及び後側の各リンクレバー(270、280)と、これら各リンクレバーの各中央部間に相対回動可能に連結された歪みポール(290)とを備えて、各リンクレバーは、その各中央部を互いに逆方向へかつ外方へ突出させるようにくの字状に形成されており、各弾性変形手段の他方は、各右側のシートレール及びロアレールの各前部間及び各後部間にそれぞれ相対回動可能に連結された前側及び後側の各リンクレバー(270、280)と、これら各リンクレバーの各中央部間に相対回動可能に連結された歪みポール(290)とを備えて、当該各リンクレバーは、その各中央部を互いに逆方向へかつ外方へ突出させるようにくの字状に形成されており、各シートセンサは、着座部にかかる荷重に応じて各リンクレバーの圧縮に伴い生ずる各ポールの伸びによる弾性変形歪みを検出する。
【0020】
また、請求項3に記載の発明では、各弾性変形手段は、着座部の着座面の前後の2個所の各々に対応するように分散してシート台に設けられて、着座部の着座面の前後の2個所の各々に対する各対応部を介し荷重を受けてそれぞれ弾性変形するものであり、
シート台は、床面上に前後方向に長手状にかつ互いに並行に設けた左右一対のシートレール(30)と、これら各シートレールの直上にて当該各シートレールの長手方向に沿い配置されて着座部にその下面側から固着される左右一対のロアレール(40)とを備え、各弾性変形手段の一方は、左側のシートレール及びロアレールの各前部間及び右側のシートレール及びロアレールの各前部間にそれぞれ相対回動可能にかつ傾斜状に連結された前側の各リンクレバー(300)と、これら各リンクレバーの各中央部間に支持された歪みポール(310)とを備え、各弾性変形手段の他方は、左側のシートレール及びロアレールの各後部間及び右側のシートレール及びロアレールの各後部間にそれぞれ相対回動可能にかつ傾斜状に連結された後側の各リンクレバー(320)と、これら各リンクレバーの各中央部間に支持された歪みポール(330)とを備え、各前側リンクレバーの傾斜方向は互いに逆方向であり、各後側リンクレバーの傾斜方向は互いに逆方向であり、かつ、各左側のシートレール及びロアレール間に連結した各リンクレバーの傾斜方向は互いに逆方向となっており、各シートセンサは、着座部にかかる荷重に応じて各リンクレバーの圧縮に伴い生ずる各ポールの捻れによる弾性変形歪みを検出する。
【0028】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
【0030】
(第1実施形態)
図1及び図2は、本発明に係る乗用車用シートの着座乗員判定装置の第1実施形態を示す。当該乗用車は、図1にて示すようなシートSを車室内に備えており、このシートSは、当該乗用車の車室内床面L上にシート台Mを介し支持した着座部10と、背もたれ部20とにより構成されている。
【0031】
シート台Mは、左右一対のシートレール30(図1では左側シートレール30のみを示す)と、左右一対のロアアーム40(図1では左側ロアレール40のみを示す)と、左右一対の前後両リンクレバー50、60(図1では左側両リンクレバー50、60のみを示す)とにより構成されている。
【0032】
左右一対のシートレール30は、当該乗用車の前後方向に沿い互いに平行に車室内床面L上に装着されている。ここで、左側シートレール30は、着座部10の左側部の直下に位置し、右側シートレール30は、着座部10の右側部の直下に位置する。なお、各シートレール30は金属板により形成されている。
【0033】
左側ロアレール40は、左側前後両リンクレバー50、60により左側シートレール30の直上にて当該シートレール30に沿い位置するように支持されており、この左側ロアレール40は、着座部10の左側部に装着されて当該左側部を下方から支持している。右側ロアレール40は、右側前後両リンクレバー50、60により右側シートレール30の直上にて当該シートレール30に沿い位置するように支持されており、この右側ロアレール40は、着座部10の右側部に装着されて当該右側部を下方から支持している。なお、各ロアレール60は金属板により形成されている。
【0034】
次に、左右一対の前後両リンクレバー50、60の構成について説明する。左右一対の前後両リンクレバー50、60は、共に、く字形状の金属板により形成されている。左側リンクレバー50は、水平状レバー部50aの後端部から傾斜状レバー部50bを後方に向け上方へ傾斜状に屈曲させてくの字状に形成されており、水平状レバー部50aは、その前端部51にて、左側シートレール30の前端部にその外表面側からレバーピン52により相対回動不能にかつ水平状に固着されている。また、傾斜状レバー部50bは、その上端部53にて、レバーピン54により、相対回動不能にかつ傾斜状に左側ロアレール40の前側中間部位にその外表面側から固着されている。
【0035】
左側リンクレバー60は、水平レバー部60aの後端部から傾斜レバー部60bを後方に向け上方へ傾斜状に屈曲させてくの字状に形成されており、水平レバー部60aは、その前端部61にて、左側シートレール30の前後方向中間部位にその外表面側からレバーピン62により相対回動不能にかつ水平状に固着されている。また、傾斜レバー部60bは、その上端部63にて、レバーピン64により、相対回動不能にかつ傾斜状に左側ロアレール40の後側中間部位にその外表面側から固着されている。
【0036】
右側リンクレバー50も左側リンクレバー50と同様の構成にて右側シートレール30の前端部と右側ロアレール40の前側中間部位との間にて相対回動不能に外表面側から固着されており、右側リンクレバー60も左側リンクレバー60と同様の構成にて右側シートレール30の前後方向中間部位と右側ロアレール40の後側中間部位との間にて相対回動不能に外表面側から固着されている。これにより、シート台Mは、左右の前後両リンクレバー50、60により、左右の各シートレール30上に左右の各ロアレール40を水平状に支持している。
【0037】
当該着座乗員判定装置は、図2にて示すごとく、前後左右のシートセンサ70a、70b、70c、70dと、回転センサ80aと、スロットルセンサ80bと、車速センサ80cと、各シートセンサ70a、70b、70c、70d、回転センサ80a、スロットルセンサ80b及び車速センサ80cに接続したマイクロコンピュータ90とを備えている。
【0038】
シートセンサ70aは、図1にて示すごとく、左側リンクレバー50に設けられている。このシートセンサ70aは、両歪みゲージ71、72を備えており、これら両歪みゲージ71、72は、左側リンクレバー50の外表面に、水平状レバー部50aと傾斜状レバー部50bとの境界部において貼着されている。ここで、両歪みゲージ71、72は、左側リンクレバー50に左側ロアレール40から下方へ荷重がかかったときに当該リンクレバー50の弾性変形により上記境界部に生ずる歪み量を検出するように、左側リンクレバー50の上記境界部にその外表面から貼着されている。
【0039】
シートセンサ70bは、図1にて示すごとく、左側リンクレバー60に設けられている。当該シートセンサ70bは両歪みゲージ73、74を備えており、これら両歪みゲージ73、74は、左側リンクレバー60の水平状レバー部60aと傾斜状レバー部60bとの境界部にその外表面側から貼着されている。ここで、両歪みゲージ73、74は、左側リンクレバー60に左側ロアレール40から下方へ荷重がかかったときに当該リンクレバー60の弾性変形によりその上記境界部に生ずる歪み量を検出するように、左側リンクレバー60の上記境界部にその外表面側から貼着されている。
【0040】
シートセンサ70cは、シートセンサ70aと同様の構成を有するもので、このシートセンサ70cは、その両歪みゲージ71、72にて、右側リンクレバー50のうち左側リンクレバー50の上記境界部に対応する境界部にその外表面側から貼着されている。ここで、シートセンサ70cの両歪みゲージの右側リンクレバー50に対する貼着は、シートセンサ70aの両歪みゲージの左側リンクレバー50に対する貼着と同様になされている。
【0041】
シートセンサ70dは、シートセンサ70bと同様の構成を有するもので、このシートセンサ70dは、その両歪みゲージ73、74にて、右側リンクレバー60のうち左側リンクレバー60の上記境界部に対応する境界部にその外表面側から貼着されている。ここで、シートセンサ70dの両歪みゲージの右側リンクレバー60に対する貼着は、シートセンサ70bの両歪みゲージの左側リンクレバー60に対する貼着と同様になされている。
【0042】
このように構成した各シートセンサ70a乃至70dは、その両歪みゲージの検出歪み量を検出出力としてマイクロコンピュータ90に入力する。本第1実施形態において、上述のように各シートセンサ70a乃至70dにおいて両歪みゲージをリンクレバーにおける水平状レバー部と傾斜状レバー部との境界部に図1にて例示するごとく傾斜状に貼着することとしたのは、リンクレバーにロアレールからシートレールに向けて荷重がかかったとき、リンクレバーがくの字状となっていることから、当該リンクレバーの境界部に弾性変形による歪み量が最も大きく生ずるためである。
【0043】
回転センサ80aは当該乗用車のエンジンの回転数を検出する。スロットルセンサ80bは、上記エンジンのスロットルの開度を検出する。車速センサ80cは当該乗用車の車速を検出する。
【0044】
マイクロコンピュータ90は、図3及び図4にて示すフローチャートに従い、コンピュータプログラムを実行し、この実行中において、回転センサ80a及びスロットルセンサ80bの各検出出力に基づく上記エンジンのアイドリングの成立の判定、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力に基づく荷重平均値の算出、この荷重平均値の車速センサ80cの検出出力に基づく補正及び各シートセンサ70a乃至70dの検出出力のばらつきに基づく乗員の着座の仕方の判定等の処理を行う。なお、上記コンピュータプログラムはマイクロコンピュータ90のROMに予め記憶されている。また、マイクロコンピュータ90は、当該乗用車のイグニッションスイッチIGを介しバッテリBから給電されて作動する。
【0045】
このように構成した本第1実施形態において、乗員がシートSに着座すると、この着座乗員の荷重が着座部10を介しシート台Mにかかる。これに伴い、このシート台Mにおいては、左右の各両リンクレバー50、60が当該乗員の着座の仕方に応じ弾性変形してその各上記境界部にて歪みを生じ、これら各歪み量が各シートセンサ70a乃至70dの各両歪みゲージにより検出される。
【0046】
また、シートSに着座した乗員がイグニッションスイッチIGをオンして上記エンジンを始動させると、当該エンジンがアイドリング状態におかれる。また、マイクロコンピュータ90は、イグニッションスイッチIGのオンに伴い、作動してコンピュータプログラムの実行を開始する。
【0047】
すると、ステップ100において、回転センサ80aの検出回転数がアイドリング回転数になっていることから、YESとの判定がなされる。ついで、ステップ101において、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力がマイクロコンピュータ90に入力される。この入力は、ステップ110においてYESとの判定がなされるまで繰り返される。
【0048】
ステップ100でのYESとの判定後上記エンジンの終了に相当する数秒間が経過すると、ステップ110においてYESとの判定がなされる。これに伴い、ステップ111において、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力に相当する各両歪みゲージの検出歪み量が着座部10を介しシート台Mにかかる各荷重に変換され、これら各荷重の平均値(以下、荷重平均値という)が算出される。
【0049】
然る後、当該乗用車が走行状態におかれれば、車速センサ80cの検出車速に基づきステップ120においてYESとの判定がなされる。これに伴い、ステップ121において、上記荷重平均値が次のように補正される。当該乗用車が走行状態にある場合には、上記エンジンの回転数の変動や上記スロットルの開度の変動でもって着座部10の振動が変化するが、この振動の変化は各シートセンサ70a乃至70dの検出出力に変動を与える。そこで、このことを考慮して、上記荷重平均値は、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力の変動に応じて補正される。この補正後、ステップ130での判定がなされる。なお、ステップ120のおける判定がNOとなる場合には、直接、ステップ130での判定がなされる。
【0050】
ステップ130においては、乗員のシートSに対する着座の仕方によって着座部10にかかる荷重の分布が変わることを考慮して、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力のばらつきの有無が判定される。ここで、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力にばらつきがなければ、乗員はシートSに対しその着座部10の着座面全体に亘るように深く着座していることから、ステップ130での判定がNOとなる。これに伴い、ステップ131において、乗員がその荷重と共に着座部10の着座面全体に亘る深く着座する姿勢でもってシートSに着座していると判定される。
【0051】
一方、ステップ130における判定がNOとなる場合には、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力にばらつきが有ることから、乗員の着座姿勢はシートSの着部10の着座面全体に亘るような着座姿勢ではない。このため、ステップ132において、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力である検出歪み量がどのシートセンサで大きくどのシートセンサで小さいかが判定される。ここで、両シートセンサ70b、70dの各検出歪み量が両シートセンサ70a、70cの各検出歪み量よりも非常に小さい場合には、乗員は着座部10に浅く前側に着座していると判断される。また、両シートセンサ70a、70bの各検出歪み量と両シートセンサ70c、70dの各検出歪み量との間で差がある場合には、乗員は、着座部10の左側部或いは右側部に荷重がかかるように、シートSに着座していると判断される。そこで、このような乗員の着座姿勢に応じて当該乗員がその荷重と共に判定される。
【0052】
ここで、上述のように、シート台MをシートSの着座部10と床面Lとの間に設け、このシート台Mにおいて、着座部10の前側左右に対向する両リンクレバー50に両シートセンサ70a、70cを設け、かつ着座部10の後側左右に対向する両リンクレバー60に両シートセンサ70b、70dを設け、各シートセンサ70a、70c、70b、70dの両歪みゲージにより、対応の各リンクレバー50、60の上記境界部の歪みを検出するようにした。
【0053】
このため、着座部10を介しシート台Mにかかる乗員の着座荷重がどのように分布しても、この着座荷重が、乗員のシートSに対する着座状態に応じて、各シートセンサ70a、70c、70b、70dの両歪みゲージにより検出される。このような検出は、上述のように左右の各リンクレバー50、60に各シートセンサ70a、70c、70b、70dを設けるのみでなされるので、着座部10の着座面全面に亘りシートセンサを分布させて設ける必要がなく、各シートセンサの全体としての大型化や部品点数の増加を抑制でき、その結果、コストの減少を達成できる。
【0054】
また、各シートセンサの両歪みゲージは、対応の各リンクレバーの上記境界部にその外表面側から貼着されている。また、着座部10からの荷重に応じて大きく弾性変形するように各リンクレバーをくの字状に形成してある。このため、各シートセンサの両歪みゲージの検出歪み量を大きく確保できるから、着座部10に対する荷重の検出がより一層精度よくなされ得る。
【0055】
また、当該着座乗員判定装置を当該乗用車のエアバッグシステムに適用すれば、当該乗用車の衝突に伴うステップ131或いは132での判定結果に応じてエアバッグの駆動がなされる。これにより、乗員はその着座姿勢及び荷重に応じてエアバッグにより的確に保護され得る。
【0056】
(第2実施形態)
図5は本発明の第2実施形態を示している。この第2実施形態においては、シート台Maが、上記第1実施形態にて述べたシート台Mに代えて、着座部10と床面Lとの間に介装されている。シート台Maは、上記シート台Mにおいて、前後の左右一対のリンクレバー50、60に代えて、前後の左右一対のリンクレバー200、210を採用した構成となっている。
【0057】
当該シート台Maにおいて、左側リンクレバー200は、金属板からなるT字状レバー部200aと、金属板からなる直線状レバー部200bとを備えている。レバー部200aは、頭部201の長手方向中央部から脚部202をT字状に延出して構成されている。レバー部200aは、頭部201にて、左側シートレール30の前部にその外表面側からその長手方向に沿い設けられており、頭部201は、その長手方向両端部にて、左側シートレール30の前部に両レバーピン201aにより固着されている。脚部202は、頭部201の長手方向中央部から直上に向け延出している。
【0058】
レバー部200bは、その長手方向下端部にて、レバーピン201bにより、レバー部200aの脚部202の上端部に相対回動不能に固着されており、このレバー部200bは、図5にて示すごとく、上方かつ後方へ向け左側ロアレール40の前部に沿い傾斜状に延出し、その延出上端部にて、左側ロアレール40の前部にレバーピン201cにより外表面側から相対回動不能に固着されている。
【0059】
左側リンクレバー210は、左側リンクレバー200と同様の構成を有しており、この左側リンクレバー210は、T字状レバー部200a及び直線状レバー部200bにそれぞれ相当するT字状レバー部210a及び直線状レバー部210bを有する。レバー部210aは、その頭部211にて、左側シートレール30の表面後部にその長手方向に沿い設けられており、頭部211は、その長手方向両端部にて、左側シートレール30の後部にその外表面側から両レバーピン211aにより固着されている。脚部212は、頭部211の長手方向中央部から直上に向け延出している。
【0060】
レバー部210bは、その長手方向下端部にて、レバーピン211bにより、レバー部210aの脚部212の上端部に相対回動不能に固着されており、このレバー部210bは、図5にて示すごとく、上方かつ後方へ向け左側ロアレール40の後部に沿い傾斜状に延出し、その延出上端部にて、左側ロアレール40の後部にその外表面側からレバーピン211cにより相対回動不能に固着されている。なお、両頭部201、211は共に同一水平線上に位置し、両レバー部200b、210bは共に平行に傾斜している。
【0061】
右側リンクレバー200も左側リンクレバー200と同様に構成されており、この右側リンクレバー200は、そのT字状レバー部200a及び直線状レバー部200bにて、右側シートレール30の前部と右側ロアレール40の前部に、その外表面側から、左側リンクレバー200のT字状レバー部200a及び直線状レバー部200bと同様に固着されている。右側リンクレバー210も左側リンクレバー210と同様に構成されており、この右側リンクレバー210は、そのT字状レバー部210a及び直線状レバー部210bにて、右側シートレール30の後部と右側ロアレール40の後部に、その外表面側から、左側リンクレバー210のT字状レバー部210a及び直線状レバー部210bと同様に固着されている。これにより、シート台Maは、前後の左右両リンクレバー200、210により、左右のシートレール30上に左右のロアレール40を水平状に支持している。
【0062】
本第2実施形態では、上記第1実施形態にて述べたシートセンサ70aは、左側リンクレバー200のレバー部200aにおける頭部201の長手方向中央部にその外表面側から設けられている。但し、本第2実施形態では、シートセンサ70aの両歪みゲージの一方の歪みゲージ72は廃止されている。これに伴い、歪みゲージ71が、頭部201の長手方向中央部にその長手方向に沿い貼着されている。
【0063】
これにより、歪みゲージ71は、左側リンクレバー200の左側ロアレール40から下方へ荷重がかかったときにレバー部200aの脚部202の後方への弾性変形により頭部201の長手方向中央部に生ずる歪み量を検出する。
【0064】
また、上記第1実施形態にて述べたシートセンサ70bは、左側リンクレバー210のレバー部210aにおける頭部211の長手方向中央部にその外表面側から設けられている。但し、本第2実施形態では、シートセンサ70bの両歪みゲージの一方の歪みゲージ74は廃止されている。これに伴い、歪みゲージ73が、頭部211の長手方向中央部にその長手方向に沿い貼着されている。これにより、歪みゲージ73は、左側リンクレバー210の左側ロアレール40から下方へ荷重がかかったときにレバー部210aの脚部212の後方への弾性変形により頭部211の長手方向中央部に生ずる歪み量を検出する。
【0065】
上記第1実施形態にて述べたシートセンサ70cは、本第2実施形態におけるシートセンサ70aと同様の構成を有するもので、このシートセンサ70bは、その歪みゲージ71にて、右側リンクレバー200のうちT字状レバー部200aの長手方向中央部にその外表面側から貼着されている。また、上記第1実施形態にて述べたシートセンサ70dは、本第2実施形態におけるシートセンサ70bと同様の構成を有するもので、このシートセンサ70dは、その歪みゲージ73にて、右側リンクレバー210のうちT字状レバー部210aの長手方向中央部に貼着されている。ここで、シートセンサ70dの歪みゲージの右側リンクレバー210に対する貼着は、シートセンサ70bの歪みゲージの左側リンクレバー210に対する貼着と同様になされている。
【0066】
本第2実施形態において、上述のように各シートセンサ70a乃至70dにおいて歪みゲージを対応のリンクレバーのT字状レバー部の長手方向中央部にその長手方向に沿い貼着することとしたのは、リンクレバーにロアレールからシートレールに向けての荷重がかかったとき、T字状レバー部の脚部がこれに固着した直線状レバー部が図5にて示すごとく後方に向けくの字状となっていることから、当該T字状レバー部の頭部の長手方向中央部に弾性変形による歪み量が最も大きく生ずるためである。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
【0067】
このように構成した本第2実施形態において、乗員がシートSに着座すると、この着座乗員の荷重が着座部10を介しシート台Maにかかる。これに伴い、このシート台Maにおいては、左右の各両リンクレバー200、210が当該乗員の着座の仕方に応じ弾性変形してそのT字状レバー部の長手方向中央部にて歪みを生じ、これら各歪み量が各シートセンサ70a乃至70dの歪みゲージにより検出される。
【0068】
また、上記第1実施形態にて述べたと同様にコンピュータプログラムがステップ111に進むと、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力に相当する各歪みゲージの検出歪み量が着座部10を介しシート台Maにかかる各荷重に変換され、これら各荷重の荷重平均値が算出される。その後のマイクロコンピュータ90による処理は上記第1実施形態と実質的に同様になされる。
【0069】
従って、シート台Maにおいて、上記第1実施形態のシート台Mの各一対のリンクレバー50、60と異なり各一対のリンクレバー200、210を採用しても、上記第1実施形態と同様の作用効果を達成できる。
【0070】
(第3実施形態)
図6は本発明の第3実施形態の要部を示している。上記第2実施形態にて述べたシートSの着座部10は、図6にて示すごとく、前後両ポール11、12と、金網13とを備えている。ポール11は、着座部10内前部にて左右方向に沿い配置されて、当該着座部10の両側部に支持されており、一方、ポール12は、着座部10内後部にて左右方向に沿い配置されて、当該着座部10の両側部に支持されている。金網13は、その前端部及び後端部にて、前後各ポール11、12に支持されて、着座部10の着座面全体に沿い並行に張られている。
【0071】
本第3実施形態において、上記第2実施形態にて述べた各シートセンサ70a乃至70dは、上記第2実施形態とは異なり、図6にて示すように金網13に互いに間隔をおいて設けられている。但し、シートセンサ70aは、上記第2実施形態にて述べた左側リンクレバー200のT字状レバー部201の長手方向中央部の直上近傍に位置し、シートセンサ70bは、上記第2実施形態にて述べた左側リンクレバー210のT字状レバー部211の長手方向中央部の直上近傍に位置し、シートセンサ70cは、上記第2実施形態にて述べた右側リンクレバー200のT字状レバー部201の長手方向中央部の直上近傍に位置し、シートセンサ70dは、上記第2実施形態にて述べた右側リンクレバー210のT字状レバー部211の長手方向中央部の直上近傍に位置する。その他の構成は上記第2実施形態と同様である。
【0072】
このように構成した本第3実施形態において、乗員がシートSに着座すると、この着座乗員の荷重が着座部10の着座面を介し当該着座部内の金網13にかかる。これに伴い、当該金網13が当該乗員の着座の仕方に応じ弾性変形して歪みを生じ、これら各歪み量が各シートセンサ70a乃至70dの歪みゲージにより検出される。
【0073】
また、上記第2実施形態にて述べたと同様にコンピュータプログラムがステップ111に進むと、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力に相当する各歪みゲージの検出歪み量が着座部10の着座面を介し金網13にかかる各荷重に変換され、これら各荷重の荷重平均値が算出される。その後のマイクロコンピュータ90による処理は上記第2実施形態と実質的に同様になされる。
【0074】
従って、本第3実施形態のように、上記第2実施形態のシート台Maではなく、着座部10内の金網13に各シートセンサ70a乃至70dを固着しても、これら各シートセンサの検出出力を利用して上記第2実施形態と同様の作用効果を達成できる。
【0075】
(第4実施形態)
図7及び図8は本発明の第4実施形態の要部を示している。この第4実施形態においては、シート台Mbが、上記第2実施形態にて述べたシート台Ma(図5参照)に代えて採用されている。当該シート台Mbは、上記シート台Maにおいて、前後の左右一対のリンクレバー200、210に代えて、左右各一対のリンクレバー220及び歪み機構230(図7では各右側のリンクレバー220及び歪み機構230のみを示す)を前後に備えた構成となっている。
【0076】
右側リンクレバー220は、金属板でそれぞれ形成した直線状の両レバー部220a、220bを備えている。レバー部220aは、その後端部にて、右側シートレール30の前部から上方へ突出する突起部31にその外表面側からレバーピン221aにより相対回動可能に連結されている。
【0077】
レバー部220bは、その長手方向中央部にて、レバー部220aの前端部にレバーピン221bにより相対回動可能に連結されている。また、このレバー部220bは、突起31の前方に位置するように、その下端部にて、右側シートレール30の前部にその外表面側からレバーピン222aにより相対回動可能に連結されており、当該レバー部220bは、その上端部にて、右側ロアレール40の前部にその外表面側からレバーピン222bにより相対回動可能に連結されている。
【0078】
このように右側リンクレバー220を構成することにより、右側ロアレール40の前部から下方に向け荷重がかかると、右側ロアレール40の前部を後方及び下方へ傾斜状に移動させるように、レバー部222bが、レバー部220aの前端部を中心に、図7にて図示時計方向に回動する。
【0079】
また、右側歪み機構230は、図7にて示すごとく、右側シートレール30及び右側ロアレール40の各前部側に備えられており、この右側歪み機構230は、L字状歪み部材230aと、金属円柱状ポール230bとにより構成されている。歪み部材230aは、金属角柱状支持部231を備えており、この支持部231は、その下端部231aにて、右側シートレール30の前側部にその内表面側から装着されて図7にて図示直上に向け延出している。また、歪み部材230aは、金属からなる歪み板部232を備えており、この歪み板部232は、その後端部232aにて、支持部231の上端部上に装着されて前方に向け水平状に右側ロアレール40の内表面に平行に延出している。この歪み板部232は、その延出前端部にてポール230bにより上方から後述のように押圧されたとき下方に向けて歪むような板厚にて形成されている。
【0080】
ポール230bは、歪み部232の延出前端部の直上に位置するように、左右両ロアレール40に支持されているもので、このポール230bは、その左右両端部233(図7では右側端部233のみを示す)にて、左右両ロアレール40の各前端部に形成した支持穴部41(図7では右側支持穴部41のみを示す)に嵌装されて、左右両ロアレール40により支持されている。
【0081】
ここで、両ロアレール40に荷重が下方に向けてかかっていない状態において、ポール230bは、その右側中間部位にて、図8にて示すごとく、歪み部232の延出前端部にその直上から接触するように、両ロアレール40により支持されている。また、左右両ロアレール40の各支持穴部41の内径は、ポール230bに相対回動可能な程度において、ポール230bの外径とほぼ等しく設定されている。
【0082】
左側リンクレバー220は、右側リンクレバー220と同様の構成を有しており、この左側リンクレバー220は、そのレバー部220aの後端部にて、左側シートレール30の前部から上方へ突出する突起部(右側シートレール30の突起部31に対応する)にその外表面側からレバーピン(図示しない)により相対回動可能に連結されている。
【0083】
また、左側リンクレバー220は、そのレバー部220bにて、右側リンクレバー220のレバー部220bの左方に位置し、その上下両端部にて、左側シートレール30の前部にその外表面側から各レバーピン(図示しない)により相対回動可能に連結されている。これにより、左側リンクレバー220では、左側ロアレール40の前部から下方に向け荷重がかかると、左側ロアレール40の前部を後方及び下方へ傾斜状に移動させるように、レバー部222bが、レバー部220aの前端部を中心に時計方向に回動する。
【0084】
また、左側歪み機構230は、右側歪み機構230と同様に構成されているが、この左側歪み機構230は、右側歪み機構230と共にポール230bを共用する。当該左側歪み機構230は、左側シートレール30及び左側ロアレール40の各前部側に備えられており、この左側歪み機構230は、その歪み部材230aにて、右側歪み機構230のの左方向にて当該歪み部材230aと実質的に同様に、左側シートレール30の前部にその内表面側から装着されている。また、左側歪み機構230では、その歪み部材230aの歪み板部232は、その延出前端部にてポール230bの左側中間部位に直上から接触されるように位置している。
【0085】
後側かつ右側のリンクレバー220及び歪み機構230は、右側シートレール30及び右側ロアレール40の各後部に、前側かつ右側のリンクレバー220及び歪み機構230と同様の構成にて実質的に同様に設けられている。また、後側かつ左側のリンクレバー220及び歪み機構230は、左側シートレール30及び左側ロアレール40の各後部に、前側かつ左側のリンクレバー220及び歪み機構230と同様の構成にて実質的に同様に設けられている。
【0086】
また、上記第2実施形態にて述べたシートセンサ70cは、図8にて示すごとく、前側かつ右側の歪み機構230における歪み部232の長手方向中間部位にその裏面側から貼着されている。実質的に同様にして、上記第2実施形態にて述べたシートセンサ70aは、前側かつ左側の歪み機構230における歪み部232の長手方向中間部位にその裏面側から貼着され、上記第2実施形態にて述べたシートセンサ70dは、後側かつ右側の歪み機構230における歪み部232の長手方向中間部位にその裏面側から貼着され、また、上記第2実施形態にて述べたシートセンサ70bは、後側かつ左側の歪み機構230における歪み部232の長手方向中間部位にその裏面側から貼着されている。但し、各シートセンサ70a乃至70dは、その歪みゲージが歪み部232の延出前端部の下方への歪みに応じて歪むように、対応の歪み部232の裏面に貼着されている。その他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
【0087】
このように構成した本第4実施形態において、乗員がシートSに着座すると、この着座乗員の荷重が着座部10を介しシート台Mbにかかる。このシート台Mbにおいては、前後左右のリンクレバー220のレバー部220bは図7にて例示するごとく傾斜しているため、これら各レバー部220bは対応のレバー部220aの前端部を中心に時計方向(図7参照)に回動するように両ロアレール40により押される。また、前後の各ポール230aは、上述のごとく、左右ロアレール40の前部及び後部に対し相対回動可能となっているため、左右のロアレール40が各レバー部220bの時計方向への回動に応じて後方及び下方へ傾斜状に移動する。
【0088】
これに伴い、前側のポール230bは、その左右中間部位にて、前側の左右の歪み機構230の各歪み部232の延出前端部を下方へ弾性変形させながら各歪み部232の表面に沿い後方へ移動する。後側のポール230bも後側の左右の歪み機構230に対し同様の作用を発揮する。このため、各シートセンサ70a乃至70dはその歪みゲージにて歪む。ここで、各歪み部232は当該乗員の着座の仕方に応じ弾性変形して歪みを生じ、これら各歪み量が各シートセンサ70a乃至70dの歪みゲージにより検出される。
【0089】
また、上記第2実施形態にて述べたと同様にコンピュータプログラムがステップ111に進むと、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力に相当する各歪みゲージの検出歪み量が着座部10を介しシート台Mbにかかる各荷重に変換され、これら各荷重の荷重平均値が算出される。その後のマイクロコンピュータ90による処理は上記第2実施形態と実質的に同様になされる。これによっても、上記第2実施形態と同様の作用効果を達成できる。
【0090】
(第5実施形態)
図9は本発明の第5実施形態の要部を示している。この第5実施形態では、シート台Mcが、上記第2実施形態にて述べたシート台Ma(図5参照)に代えて採用されている。当該シート台Mcは、上記シート台Maにおいて、前後の左右一対のリンクレバー200、210に代えて、左右の各一対の歪み機構240(図9では前側かつ右側の歪み機構240のみを示す)を前後に備えた構成となっている。
【0091】
前側かつ右側の歪み機構240は、図9にて示すごとく、金属からなるU字状板ばね部材240aを備えており、この板ばね部材240aは、その上端部241にて、右側ロアレール40の前部下縁に当接し、その下端部242にて、右側シートレール30の前部上縁に当接して、両右側のロアレール40及びシートレール30の各前部間に挟持されている。
【0092】
ここで、板ばね部材240aの上端部241は、その貫通穴部241aを通し、ねじ243aを右側ロアレール40の前部に対し締着することで、支持されている。また、板ばね部材240aの下端部242は、その貫通穴部242aを通し、ねじ243bを右側のシートレール30の前部に締着することで、支持されている。但し、板ばね部材240aのU字部244は、その頂部にて、右側シートレール30及び右側ロアレール40の各後部側に向いている。
【0093】
また、前側かつ右側の歪み機構240は、図9にて示すごとく、ストッパ部材240bを備えている。このストッパ部材240bは、金属基部245を備えており、この金属基部245は、ねじ243bに同心的に形成した軸穴部に嵌装されて、右側シートレール30の前部上縁に装着されている。また、ストッパ部材240bは、ねじ246を備えており、このねじ246は、その首下部にて、板ばね部材240aの上側脚部に形成した貫通穴部247にその図9にて図示上側から挿通されて、金属基部245の上端部に締着されている。なお、ねじ246の頭部246aは、右側ロアレール40の前部からの荷重で板ばね部材240aの過度の弾性変形を招かないようにするため、右側ロアレール40の前部の下動範囲を規制している。また、板ばね部材240aの各貫通穴部241a、242aは、各ねじ243a、243bの首下部の径との関係において、ばか穴部となっており、板ばね部材240aの右側のシートレール30及びロアレール40に対する位置決め誤差を吸収する。
【0094】
また、右側かつ後側の歪み機構240及び前後の左側の各歪み機構240も、それぞれ、上述した右側かつ前側の歪み機構240と同様の構成を有しており、右側かつ後側の歪み機構240は、右側のシートレール30及び右側のロアレール40の各後部間に、右側かつ前側の歪み機構240と実質的に同様に設けられている。また、前側かつ左側の歪み機構240は、左側シートレール30及び左側ロアレール40の各前部間に、右側かつ前側の歪み機構240と実質的に同様に設けられ、後側かつ左側の歪み機構240は、左側シートレール30及び左側ロアレール40の各後部間に、左側かつ前側の歪み機構240と実質的に同様に設けられている。
【0095】
また、上記第2実施形態にて述べたシートセンサ70cは、図9にて示すごとく、前側かつ右側の歪み機構240の板ばね部材240aのU字部244の頂部にその外表面側から貼着されている。実質的に同様にして、上記第2実施形態にて述べたシートセンサ70aは、前側かつ左側の歪み機構240の板ばね部材240aのU字部244の頂部にその外表面側から貼着され、上記第2実施形態にて述べたシートセンサ70dは、後側かつ右側の歪み機構240の板ばね部材240aのU字部244の頂部にその外表面側から貼着され、また、上記第2実施形態にて述べたシートセンサ70bは、後側かつ左側の歪み機構240の板ばね部材240aのU字部244の頂部にその外表面側から貼着されている。但し、各シートセンサ70a乃至70dは、その歪みゲージがU字部244の下方への歪みに応じて大きく歪むように、対応のU字部244の頂部に貼着されている。その他の構成は、上記第2実施形態と同様である。
【0096】
このように構成した本第5実施形態において、乗員がシートSに着座すると、この着座乗員の荷重が着座部10を介しシート台Mcにかかる。すると、このシート台Mcにおいて、前後左右の歪み機構240の板ばね部材240aが、対応の各ロアレール40を介し荷重を受けて、U字部244の上下方向の開き幅を狭くするように、当該U字部244を弾性変形させる。このため、各シートセンサ70a乃至70dはその歪みゲージにて対応のU字部244の弾性変形に応じて歪む。ここで、各U字部244は当該乗員の着座の仕方に応じ弾性変形して歪みを生じ、これら各歪み量が各シートセンサ70a乃至70dの歪みゲージにより検出される。
【0097】
また、上記第2実施形態にて述べたと同様にコンピュータプログラムがステップ111に進むと、各シートセンサ70a乃至70dの検出出力に相当する各歪みゲージの検出歪み量が着座部10を介しシート台Mcにかかる各荷重に変換され、これら各荷重の荷重平均値が算出される。その後のマイクロコンピュータ90による処理は上記第2実施形態と実質的に同様になされる。これによっても、上記第2実施形態と同様の作用効果を達成できる。
【0098】
(第6実施形態)
図10及び図11は本発明の第6実施形態の要部を示している。この第6実施形態では、シート台Md及び前後左右の加速度センサ270a乃至270dが、上記第1実施形態にて述べたシート台M及び前後左右のシートセンサ70a乃至70d(図1参照)に代えて採用されている。
【0099】
シート台Mdは、上記第1実施形態にて述べたシート台Mにおいて、前後の左右一対のリンクレバー50、60に代えて、金属板によりそれぞれ形成した前後の左右一対のレバー250、260(図10では、左側の両レバー250、260のみを示す)を採用した構成となっている。
【0100】
左側レバー250は、その上下両端部にて、左側ロアレール40及び左側シートレール30の各前部にその外表面側から固着されている。ここで、この左側レバー250の固着は、左側レバー250の下端部を当該左側レバー250の上端部よりも前側に位置させるように傾斜状になされている。
【0101】
左側レバー260は、その上下両端部にて、左側ロアレール40及び左側シートレール30の各後部にその外表面側から固着されている。ここで、この左側レバー260の固着は、左側レバー260の下端部を当該左側レバー260の上端部よりも前側に位置させるように傾斜状になされている。これにより、左側の両レバー250、260は、図10にて示すように、互いに平行に傾斜している。
【0102】
右側レバー250は、その上下両端部にて、各右側のロアレール40及びシートレール30の各前部にその外表面側から固着されている。ここで、この右側レバー250の固着は、右側レバー250の下端部を当該右側レバー250の上端部よりも前側に位置させるように傾斜状になされている。
【0103】
右側レバー260は、その上下両端部にて、各右側のロアレール40及びシートレール30の各後部にその外表面側から固着されている。ここで、この右側レバー260の固着は、右側レバー260の下端部を当該右側レバー260の上端部よりも前側に位置させるように傾斜状になされている。これにより、右側の両レバー250、260は、左側の両レバー250、260と同様に、互いに平行に傾斜している。
【0104】
加速度センサ270aは、図10にて示すごとく、左側レバー250の長手方向中央部にその外表面側から貼着されており、この加速度センサ270aは、左側ロアレール40の前部にかかる着座部10からの荷重に応じて生ずる左側レバー250の振動による加速度を検出する。加速度センサ270bは、左側レバー260の長手方向中央部にその外表面側から貼着されており、この加速度センサ270bは、左側ロアレール40の後部にかかる着座部10からの荷重に応じて生ずる左側レバー250の振動による加速度を検出する。
【0105】
また、加速度センサ270cは、右側レバー250の長手方向中央部にそのが側から貼着されており、この加速度センサ270cは、右側ロアレール40の前部にかかる着座部10からの荷重に応じて生ずる右側レバー250の振動による加速度を検出する。加速度センサ270dは、右側レバー260の長手方向中央部にその外表面側から貼着されており、この加速度センサ270dは、右側ロアレール40の後部にかかる着座部10からの荷重に応じて生ずる右側レバー260の振動による加速度を検出する。
【0106】
ここで、各加速度センサ270a乃至270dの検出加速度と振動周波数との関係は、図12にて示すようになっている。図12において、グラフaは、シートSに対し乗員が着座していない場合の周波数特性を示し、グラフbは、シートSの着座乗員が子供等の小荷重を有する場合の周波数特性を示し、また、グラフcは、シートSの着座乗員が大人等の大荷重を有する場合の周波数特性を示す。
【0107】
各加速度センサ270a乃至270dは、上記第1実施形態にて述べた各シートセンサ70a乃至70dに代えて、図11にて示すごとく、マイクロコンピュータ90に接続されている。その他の構成は上記第1実施形態と実質的に同様である。
【0108】
このように構成した本第6実施形態において、乗員がシートSに着座すると、この着座乗員の荷重が着座部10を介しシート台Mdにかかる。これに伴い、このシート台Mdにおいては、前後左右の各レバー250、260が当該乗員の着座の仕方に応じ弾性変形して振動し、この各振動により生ずる各加速度が各加速度センサ270a乃至270dにより検出される。
【0109】
また、上記第1実施形態にて述べたと同様にコンピュータプログラムがステップ111に進むと、各加速度センサ270a乃至270dの検出加速度が着座部10を介しシート台Mdにかかる各荷重に変換され、これら各荷重の荷重平均値が算出される。その後のマイクロコンピュータ90による処理は上記第1実施形態と実質的に同様になされる。但し、図12にて示すように、シートSに着座する乗員の荷重に応じて加速度の周波数特性が異なることから、上記荷重平均値にも加速度に応じた相違が生ずる。そこで、この相違を考慮して着座乗員の荷重判定を行う。また、各レバー250、260の振動は当該乗員の着座の仕方に応じて変わることから、各加速度センサ270a乃至270dの検出加速度のばらつきを、各シートセンサ70a乃至70dの検出歪み量のばらつきに代えて考慮して乗員の着座姿勢の判定を行う。これによっても、記第1実施形態と実質的に同様の作用効果を達成できる。
【0110】
(第7実施形態)
図13は本発明の第7実施形態の要部を示している。この第7実施形態では、シート台Meが、上記第2実施形態にて述べたシート台Ma(図5参照)に代えて採用されている。当該シート台Meは、上記シート台Maにおいて、前後の左右各一対のリンクレバー200、210に代えて、左右各一対のリンクレバー270、280及び左右一対の金属板状歪みポール290(図13では各右側のリンクレバー270、280及び歪みポール290のみを示す)を前後に備えた構成となっている。
【0111】
左側リンクレバー270は、金属板からなる直線状の両レバー部270a、270bを備えている。レバー部270aは、図13にて示すごとく、その下端部にて、レバーピン271により、左側シートレール30の前部にその外表面側から相対回動可能に連結されており、このレバー部270aは、左側シートレール30の前部の外表面に沿い前方及び上方へ傾斜状に延出するようになっている。一方、レバー部270bは、図13にて示すごとく、その上端部にて、レバーピン272により、左側ロアレール40の前部にその外表面側から相対回動可能に連結されており、このレバー部270bは、左側ロアレール40の前部の表面に沿い前方及び下方へ傾斜状に延出するようになっている。ここで、レバー部270bは、その下端部にて、レバー部270aの上端部及び左側歪みポール290の前端部にレバーピン273により相対回動可能に連結されている。
【0112】
左側リンクレバー280は、金属板からなる直線状の両レバー部280a、280bを備えている。レバー部280aは、図13にて示すごとく、その下端部にて、レバーピン281により、左側シートレール30の後部にその外表面側から相対回動可能に連結されており、このレバー部280aは、左側シートレール30の後部の外表面に沿い後方及び上方へ傾斜状に延出するようになっている。一方、レバー部280bは、図13にて示すごとく、その上端部にて、レバーピン282により、左側ロアレール40の後部にその外表面側から相対回動可能に連結されており、このレバー部280bは、左側ロアレール40の後部の外表面に沿い後方及び下方へ傾斜状に延出するようになっている。ここで、レバー部280bは、その下端部にて、レバー部280aの上端部及び左側歪みポール290の後端部にレバーピン283により相対回動可能に連結されている。
【0113】
左側歪みポール290は、その前端部及び後端部にて、上述のごとく両リンクレバー270、280に各レバーピン273、283により連結されて、各水平状に支持されている。これにより、左側歪みポール290は、左側両リンクレバー270、280を介し各左側のシートレール30とロアレール40とを所定の間隔をおいて水平状かつ並行に維持する。また、左側両リンクレバー270、280は、互いに逆方向に対称的にくの字状に屈曲した状態に左側歪みポール290によって維持されている。また、左側両リンクレバー270、280は、左側歪みポール290の軸方向に対し上下対称的な形状となっている。
【0114】
各右側のリンクレバー270、280及び歪みポール290は、それぞれ、各左側のリンクレバー270、280及び歪みポール290と同様の構成を有しており、これら各右側のリンクレバー270、280及び歪みポール290は、各左側のリンクレバー270、280及び歪みポール290を各右側のシートレール30及びロアレール40に連結する場合と実質的に同様に、各右側のシートレール30及びロアレール40に連結されている。これにより、右側歪みポール290は、右側両リンクレバー270、280を介し各右側のシートレール30とロアレール40とを所定の間隔をおいて水平状かつ並行に維持する。また、右側両リンクレバー270、280は、互いに逆方向に対称的にくの字状に屈曲した状態に右側歪みポール290によって維持されている。また、右側両リンクレバー270、280は、右側歪みポール290の軸方向に対し上下対称的な形状となっている。
【0115】
また、上記第2実施形態にて述べた各シートセンサ70a乃至70dのうち、シートセンサ70aは、左側歪みポール290の軸方向中央部にその外表面側から貼着され、また、シートセンサ70cは、右側歪みポール190の軸方向中央部にその外表面側から貼着されている。ここで、シートセンサ70a、70cの各貼着は、対応の歪みポール290の軸方向に沿う逆方向への弾性変形による伸長に応じて、シートセンサ70a、70cの歪み量が変化するようになされている。なお、両シートセンサ70b、70dは本第7実施形態では廃止されている。その他の構成は上記第2実施形態と同様である。
【0116】
このように構成した本第7実施形態において、乗員がシートSに着座すると、この着座乗員の荷重が着座部10を介しシート台Meにかかる。すると、このシート台Meにおいて、前後左右のリンクレバー270、280が、その上下方向のくの字状の開き幅を狭くするように、対応の各ロアレール40を介し荷重を受ける。これに伴い、左右の両リンクレバー270の各両レバー部270a、270b間の各連結部が前方へ移動して左右の両歪みポール290の各前端部を前方へ引っ張り、左右の両リンクレバー280の各両レバー部280a、280b間の各連結部が後方へ移動して左右の両歪みポール290の各後端部を後方へ引っ張る。このため、左右の両歪みポール290が共に前後方向に伸びて弾性変形して歪み各シートセンサ70a、70cの歪みゲージを歪ませる。ここで、左右の両歪みポール290の弾性変形による歪み量は当該乗員の着座の仕方に応じて変わる。従って、このような各歪み量が各シートセンサ70a、70cにより検出される。
【0117】
また、上記第2実施形態にて述べたと同様にコンピュータプログラムがステップ111に進むと、各シートセンサ70a、70cの検出出力に相当する各歪みゲージの検出歪み量が着座部10を介しシート台Meにかかる各荷重に変換され、これら各荷重の荷重平均値が算出される。その後のマイクロコンピュータ90による処理は上記第2実施形態と実質的に同様になされる。これによっても、上記第2実施形態と実質的に同様の作用効果を達成できる。
【0118】
(第8実施形態)
図14は本発明の第8実施形態の要部を示している。この第8実施形態では、シート台Mfが、上記第1実施形態にて述べたシート台M(図1参照)に代えて採用されている。当該シート台Mfは、上記シート台Mにおいて、前後の左右各一対のリンクレバー50、60に代えて、前後の左右一対のリンクレバー300、320及び前後一対の金属円柱状歪みポール310、330を備えた構成となっている。
【0119】
左側リンクレバー300は、その上下両端部にて、各レバーピン392、391により、左側ロアレール40及び左側シートレール30の各前部にその外表面側から相対回動可能に連結されている。ここで、この左側リンクレバー300の連結は、左側リンクレバー300の下端部を当該左側リンクレバー300の上端部よりも前側に位置させるように、なされている。
【0120】
左側リンクレバー320は、その上下両端部にて、各レバーピン322、321により、左側ロアレール40及び左側シートレール30の各後部にその外表面側から相対回動可能に連結されている。ここで、この左側リンクレバー320の連結は、左側リンクレバー320の下端部を当該左側リンクレバー320の上端部よりも後側に位置させるように、なされている。これにより、左側両リンクレバー300、320は、図14にて示すように、互いに逆向きに傾斜している。なお、左側両リンクレバー300、320の左側シートレール30に対する傾斜角度は、当該両リンクレバー300、320の対向側において同一である。
【0121】
右側リンクレバー300は、その上下両端部にて、各レバーピン392、391により、右側ロアレール40及び右側シートレール30の各前部にその外表面側から相対回動可能に連結されている。ここで、この右側リンクレバー300の連結は、右側リンクレバー300の下端部を当該右側リンクレバー300の上端部よりも後側に位置させるように、なされている。
【0122】
右側リンクレバー320は、その上下両端部にて、各レバーピン322、321により、右側ロアレール40及び右側シートレール30の各後部にその外表面側から相対回動可能に連結されている。ここで、この右側リンクレバー320の連結は、右側リンクレバー320の下端部を当該右側リンクレバー320の上端部よりも前側に位置させるように、なされている。これにより、右側両リンクレバー300、320は、図14にて示すように、互いに逆向きに傾斜している。なお、右側両リンクレバー300、320の右側シートレール30に対する傾斜角度は、当該両リンクレバー300、320の対向側とは反対側において同一である。また、両リンクレバー300は、その各長手方向中央部にて、互いに水平方向にて対向しており、当該両リンクレバー300は、その各長手方向中央部を通る垂直面を基準に対称的に傾斜している。また、両リンクレバー320は、その各長手方向中央部にて、互いに水平方向にて対向しており、当該両リンクレバー320は、その各長手方向中央部を通る垂直面を基準に対称的に傾斜している。
【0123】
前側歪みポール310は、その左右各端部にて、左右両リンクレバー300の各長手方向中央部にその内表面側から固着されている。一方、後側歪みポール330は、その左右各端部にて、左右両リンクレバー320の各長手方向中央部にその内表面側から固着されている。これにより、両歪みポール310、330は、同一水平面内にて互いに平行に位置する。従って、シート台Mfに着座部10から荷重がかからないとき、これら両歪みポール310、330は、その弾性力により、各両リンクレバー300、320を介し両ロアレール40を両シートレール30の上方に所定間隔をおいて維持する。
【0124】
上記第1実施形態にて述べたシートセンサ70aは、前側歪みポール310の長手方向中央部に設けられており、このシートセンサ70aの両歪みゲージ71、72は、図14にて示すごとく、互いに逆方向に傾斜して十字状に、前側歪みポール310の表面に貼着されている。また、上記第1実施形態にて述べたシートセンサ70bは、後側歪みポール330の長手方向中央部に設けられており、このシートセンサ70bの両歪みゲージ73、74は、図14にて示すごとく、互いに逆方向に傾斜して十字状に、後側歪みポール330の表面に貼着されている。このように両歪みゲージを対応の歪みポールの表面に十字状に貼着するのは、対応の歪みポールの捻れ弾性変形による歪みを検出するためである。なお、上記第1実施形態にて述べた残りの両シートセンサ70c、70dは、廃止されている。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
【0125】
このように構成した本第8実施形態において、乗員がシートSに着座すると、この着座乗員の荷重が着座部10を介しシート台Mfにかかる。すると、このシート台Mfにおいて、前後左右のリンクレバー300、320が、その各傾斜角を小さくするように、対応の各ロアレール40を介し荷重を受ける。このため、前側両リンクレバー300が互いに逆方向に回動し前側歪みポール310をその左右各端部にて互い逆方向に捻るとともに、後側両リンクレバー320が互いに逆方向に回動し後側歪みポール330をその左右各端部にて互い逆方向に捻る。
【0126】
以上のように両歪みポール310、330が捻られると、これら両歪みポール310、330はその各長手方向中央部にて捻れ弾性変形による歪みをそれぞれ生じ、これら各歪みが各シートセンサ70a、70bの両歪みゲージを歪ませる。ここで、両歪みポール310、330の捻れ弾性変形による歪み量は、該乗員の着座の仕方に応じて変わる。従って、このような各歪み量が各シートセンサ70a、70bにより検出される。
【0127】
また、上記第1実施形態にて述べたと同様にコンピュータプログラムがステップ111に進むと、各シートセンサ70a、70bの検出出力に相当する各歪みゲージの検出歪み量が着座部10を介しシート台Mfにかかる各荷重に変換され、これら各荷重の荷重平均値が算出される。その後のマイクロコンピュータ90による処理は上記第1実施形態と実質的に同様になされる。これによっても、上記第1実施形態と実質的に同様の作用効果を達成できる。
【0128】
なお、本発明の実施にあたり、乗用車用シートに限ることなく、一般に自動車その他の車両用シートに本発明を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す側面図である。
【図2】上記第1実施形態の電気回路構成を示すブロック図である。
【図3】図2のマイクロコンピュータの作用を示すフローチャートの前段部である。
【図4】当該フローチャートの後段部である。
【図5】本発明の第2実施形態を示す側面図である。
【図6】本発明の第3実施形態を示す要部破断斜視図である。
【図7】本発明の第4実施形態を示す部分拡大斜視図である。
【図8】図7の部分側面図である。
【図9】本発明の第5実施形態を示す部分破断側面図である。
【図10】本発明の第6実施形態を示す側面図である。
【図11】上記第6実施形態の要部電気回路構成図である。
【図12】加速度と振動周波数との関係を荷重をパラメータとして示す特性図である。
【図13】本発明の第7実施形態を示す側面図である。
【図14】本発明の第8実施形態を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
L…床面、M、Ma、Mb、Mc、Md、Me、Mf…シート台、
S…シート、10…着座部、13…金網、30…シートレール、40…ロアレール、70a乃至70d…シートセンサ、
50、60、200、210、220、250、260、270、280、300、330…リンクレバー、
90…マイクロコンピュータ、
230a…歪み部材、240…ばね部材、230b、290、310、330…歪みポール、
270a乃至270d…加速度センサ。

Claims (3)

  1. 車両の車室内にてその床面(L)とシート(S)の着座部(10)との間に介装されて前記シートの着座乗員の荷重を前記着座部を介し受けたとき弾性変形する弾性変形手段(220、230)を前記着座部の着座面の面方向に複数分散して有するシート台(Mb)と、
    前記各弾性変形手段にその弾性変形に応じて生ずる各歪み量をそれぞれ検出する各シートセンサ(70a乃至70d)と、
    これら各シートセンサの検出歪み量に応じて前記着座乗員をその荷重及び着座状態でもって判定する判定手段(111、130乃至132)とを備え、
    前記各弾性変形手段は、前記着座部の着座面の前後左右の4個所の各々に対応するように分散して前記シート台に設けられて、前記着座部の前記着座面の前後左右の4個所の各々に対する各対応部を介し前記荷重を受けてそれぞれ弾性変形するものであり、
    前記シート台は、前記床面上に前後方向に長手状にかつ互いに並行に設けた左右一対のシートレール(30)と、これら各シートレールの直上にて当該各シートレールの長手方向に沿い配置されて前記着座部にその下面側から固着される左右一対のロアレール(40)とを備え、
    前記各弾性変形手段は、
    前記各左側のシートレール及びロアレールの各前部間、前記各左側のシートレール及びロアレールの各後部間、前記各右側のシートレール及びロアレールの各前部間、前記各右側のシートレール及びロアレールの各後部間にそれぞれ相対回動可能にかつ傾斜状に連結したリンクレバー(220)と、
    前記左右のロアレールの各前部間及び各後部間にそれぞれ相対回動可能にかつ互いに平行に支持された前後の両ポール(230b)と、
    前記左右シートレールの各前部及び各後部から前記前後両ポールの左右各端部に沿いそれぞれL字状に延出する歪み部材(230a)とを備えて、
    前記着座部から前記左右のロアレールにかかる前記荷重に応じた前記各リンクレバーの回動に伴い前記前後両ポールが前記左右のロアレールと共に下動して前記各歪み部材のL字状延出部に弾性変形させ、
    前記各シートセンサは、それぞれ、前記各対応歪み部材のL字状延出部の弾性変形に応じた歪み量を検出することを特徴とする車両用シートの着座乗員判定装置。
  2. 車両の車室内にてその床面(L)とシート(S)の着座部(10)との間に介装されて前記シートの着座乗員の荷重を前記着座部を介し受けたとき弾性変形する弾性変形手段(270、280、290)を前記着座部の着座面の面方向に複数分散して有するシート台(Me)と、
    前記各弾性変形手段にその弾性変形に応じて生ずる各歪み量をそれぞれ検出する各シートセンサ(70a、70c)と、
    これら各シートセンサの検出歪み量に応じて前記着座乗員をその荷重及び着座状態でもって判定する判定手段(111、130乃至132)とを備え、
    前記各弾性変形手段は、前記着座部の着座面の左右の2個所の各々に対応するように分散して前記シート台に設けられて、前記着座部の前記着座面の左右の2個所の各々に対する各対応部を介し前記荷重を受けてそれぞれ弾性変形するものであり、
    前記シート台は、前記床面上に前後方向に長手状にかつ互いに並行に設けた左右一対のシートレール(30)と、これら各シートレールの直上にて当該各シートレールの長手方向に沿い配置されて前記着座部にその下面側から固着される左右一対のロアレール(40)とを備え、
    前記各弾性変形手段の一方は、前記各左側のシートレール及びロアレールの各前部間及び各後部間にそれぞれ相対回動可能に連結された前側及び後側の各リンクレバー(270、280)と、これら各リンクレバーの各中央部間に相対回動可能に連結された歪みポール(290)とを備えて、前記各リンクレバーは、その各中央部を互いに逆方向へかつ外方へ突出させるようにくの字状に形成されており、
    前記各弾性変形手段の他方は、前記各右側のシートレール及びロアレールの各前部間及び各後部間にそれぞれ相対回動可能に連結された前側及び後側の各リンクレバー(270、280)と、これら各リンクレバーの各中央部間に相対回動可能に連結された歪みポール(290)とを備えて、当該各リンクレバーは、その各中央部を互いに逆方向へかつ外方へ突出させるようにくの字状に形成されており、
    前記各シートセンサは、前記着座部にかかる前記荷重に応じて前記各リンクレバーの圧縮に伴い生ずる前記各ポールの伸びによる弾性変形歪みを検出することを特徴とする車両用シートの着座乗員判定装置。
  3. 車両の車室内にてその床面(L)とシート(S)の着座部(10)との間に介装されて前記シートの着座乗員の荷重を前記着座部を介し受けたとき弾性変形する弾性変形手段(300、310、320、330)を前記着座部の着座面の面方向に複数分散して有するシート台(Mf)と、
    前記各弾性変形手段にその弾性変形に応じて生ずる各歪み量をそれぞれ検出する各シートセンサ(70a、70b)と、
    これら各シートセンサの検出歪み量に応じて前記着座乗員をその荷重及び着座状態でもって判定する判定手段(111、130乃至132)とを備え、
    前記各弾性変形手段は、前記着座部の着座面の前後の2個所の各々に対応するように分散して前記シート台に設けられて、前記着座部の前記着座面の前後の2個所の各々に対する各対応部を介し前記荷重を受けてそれぞれ弾性変形するものであり、
    前記シート台は、前記床面上に前後方向に長手状にかつ互いに並行に設けた左右一対のシートレール(30)と、これら各シートレールの直上にて当該各シートレールの長手方向に沿い配置されて前記着座部にその下面側から固着される左右一対のロアレール(40)とを備え、
    前記各弾性変形手段の一方は、前記左側のシートレール及びロアレールの各前部間及び前記右側のシートレール及びロアレールの各前部間にそれぞれ相対回動可能にかつ傾斜状に連結された前側の各リンクレバー(300)と、これら各リンクレバーの各中央部間に支持された歪みポール(310)とを備え、
    前記各弾性変形手段の他方は、前記左側のシートレール及びロアレールの各後部間及び前記右側のシートレール及びロアレールの各後部間にそれぞれ相対回動可能にかつ傾斜状に連結された後側の各リンクレバー(320)と、これら各リンクレバーの各中央部間に支持された歪みポール(330)とを備え、
    前記各前側リンクレバーの傾斜方向は互いに逆方向であり、前記各後側リンクレバーの傾斜方向は互いに逆方向であり、かつ、前記各左側のシートレール及びロアレール間に連結した各リンクレバーの傾斜方向は互いに逆方向となっており、
    前記各シートセンサは、前記着座部にかかる前記荷重に応じて前記各リンクレバーの圧縮に伴い生ずる前記各ポールの捻れによる弾性変形歪みを検出することを特徴とする車両用シートの着座乗員判定装置。
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