JP4528276B2 - 伸びフランジ性に優れた高強度鋼板 - Google Patents

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Description

本発明は、主に自動車等の高強度構造用部品などに適用され、引張強度が500MPa以上の高強度を有し、かつ、厳しい成形加工に耐え得る延性を有する鋼板に関する。
最近、特に自動車分野において、排ガス規制や省エネルギー化の視点から自動車用部材の軽量化の要求が高まり、従来にも増して、鉄鋼材料部材の高強度化及び薄肉化が進められている。また、車体の外板パネルのみならず、足回り部品等の高強度化も求められるようになり、ロアアーム等への適用が検討されるようになってきた。
その結果、鋼板の高強度を確保しつつ、成形性として、単なる曲げ成形能が要求されるだけでなく、穴拡げ性などの異なる指標での加工性が要求されるようになってきた。そのため、従来の高強度薄鋼板の高r値化だけでは顧客ニーズに答えられなくなり、新たな延性改善に関する研究開発に凌ぎが削られている。
一般に、引張強度が500MPa以上の高強度鋼板の製造において、炭素や、シリコン、マンガンの固溶強化法だけでは、目標とする強度を達成することは困難である。そこで、従来から、これら成分による固溶強化に加えて、TiやNbなどの炭化物形成元素添加し、鋼中に微細炭化物を析出させ、これらの炭化物と転位との相互作用を利用して鋼板の強度を向上する方法が検討されてきた。
また、鋼板組織としては、フェライト組織だけでは強度不足となるため、フェライトと、ベイナイト又はマルテンサイトなどの硬質相を組み合わせた複合組織を利用して鋼板の強度と延性を改善する方法が研究されている(例えば、特許文献1、2、参照)。
しかし、これらの複合組織鋼板では、曲げ成形性などには一定の効果を有するが、穴拡げ性に代表される伸びフランジ性がむしろ劣化するという欠点がある。それは、硬質相とフェライト軟質相の間にボイドが発生しやすいと考えられているからである。
そこで、穴拡げ性を改善するために硬質相を減らし、85%以上のポリゴナルフェライト相の主体組織からなり、かつ、そのポリゴナルフェライト相中に、微細なTiC及びNbCなどの炭化物を析出分散させることで、張強度が700MPa程度の高強度化と、穴拡げ率が100%以上の穴拡げ性の向上を実現する技術が提案されている(例えば、特許文献3、参照)。
また、複合析出物を検討し、TiとMoなどからなる微細な炭化物をフェライト主体組織中に微細分散して析出させることで、引張強度を780MPa以上とし、穴拡げ率を70%以上とした鋼板が開示されている(例えば、特許文献4、5、参照)。
しかし、これらフェライト主体組織鋼板において、微細炭化物の分散強化により高強度化とフランジ性向上を追求する技術は、鋼中に析出させる炭化物サイズを微細化するための制御が難しく、安定して前記両特性を高めることは困難であるという課題を抱えている。
特開昭58−42726号公報 特開昭57−70257号公報 特公平8−26433号公報 特開2002−322540号公報 特開2002−322543号公報
上記従来技術の現状に鑑み、本発明は、主に自動車用部品を製造する際に厳しく要求される、引張強度が500MPa以上の高強度を維持しつつ、伸びフランジ性に優れた高強度鋼板を提供することを目的とする。
本発明者は、自動車用高強度鋼板の伸びフランジ性に代表される厳しい加工性に対する要求に答えるため、従来のフェライト組織鋼板における微細析出物の分散強化による鋼板の強度と延性に係る挙動について鋭意検討した。
その結果、本発明は、(1)従来のフェライト主体組織中に、引張強度が最大となるように微細析出物を分散させる分散強化のみの鋼材設計では、優れた穴拡げ性を十分に確保できないこと、及び、(2)フェライト主体組織中に、炭化物形成元素を全て微細析出させず、一部の炭化物形成元素を固溶した状態とすることにより、優れた引張強度―穴拡げ性バランスを確保できること、を見出した。
本発明は、上記知見に基づいて示されたものであり、その要旨とするところは、以下の通りである。
(1)質量%で、C:0.01〜0.20%、Si:0.2〜1.5%、Mn:0.25〜3.0%、Al:0.002〜1.2%を含有し、さらに、炭化物形成元素として、Ti:0.05〜0.2%、Nb:0.01〜0.1%、V:0.05〜0.2%W:0.01〜0.1%、Mo:0.01〜0.1%、Cr:0.01〜0.1%のいずれか1種又は2種以上を含有し、残部はFe及び不可避的不純物よりなり、その組織がフェライト相95%以上で引張強度が500MPa以上の高強度鋼板において、原子%比で、前記炭化物形成元素が、合計で、C含有量の0.7〜1.3倍の量含有されていて、かつ、該炭化物形成元素は、合計量に対する質量比率で20〜80%が鋼中に固溶し、残部が粒径3nm以下の炭化物として鋼中に存在することを特徴とする伸びフランジ性に優れた高強度鋼板。
なお、ここで、強度とは引張強度を意味し、また、伸びフランジ性に優れたということは、特に、穴拡げ性、局部伸びやバーリング特性において優れていることを意味する。
本発明によれば、特に、自動車用部品において、引張強度が500MPa以上の高強度を有し、かつ、十分な穴拡げ率を有する強度・延性バランスに優れた高強度鋼板を提供することができる。
以下に、本発明の詳細について説明する。
本発明の鋼板は、引張強度が500MPa以上のフェライト組織を主体とする高強度鋼板を前提とし、鋼中に、Ti、Nb、V、W、Mo及びCrのうちのいずれか1種又は2種以上の炭化物形成元素の一部を固溶させ、かつ、残部を微細炭化物として析出させたものである。
本発明において、「フェライト組織主体」とは、フェライト相が95%以上を占める組織と定義する。
また、鋼板の組織を結晶粒レベルで観察した場合に、均一な組織形態を呈していることが、穴拡げ率を高める上で重要である。この点から、フェライト組織の形態は、穴拡げ率を低下させない等方的な組織形態であることが好ましく、例えば、ベイニティック・フェライト組織などのラス形態や針状組織を有する組織形態は、穴拡げ率を低下させるため好ましくない。
また、フェライト相以外の残部組織としては、パーライトやベイナイト、マルテンサイトなど、硬質相は穴拡げ率を低下させるため、好ましくない。
塊状フェライトや粒状ベイナイトなどの変態組織学的定義が難しい組織も、その組織形態に大きな異方性がなければ、穴拡げ率の低下は少ないため、残部組織として許容される。
本発明が前提とするフェライト主体組織の鋼板において、引張強度500MPa以上の強度を発現させるためには、強化元素の固溶強化だけでは達成できないので、析出強化を併用することとし、そのため、Ti、Nb、V、W、Mo及びCrのうちのいずれか1種又は2種以上の炭化物形成元素を鋼中に含有させる。
なお、鋼中に含有する不可避的不純物である窒素等が、炭化物中に固溶して炭窒化物を形成する場合も、本発明の目的を妨げるものではない。
一般に、Ti、Nb、V、W、Mo及びCrの炭化物形成元素については、Ti>Nb>V>W>Mo>Crの順に炭化物の形成能が高いことが知られており、元素の種類により、炭化物の析出速度や析出初期のクラスタリングの程度も異なっている。
本発明では、従来の微細析出分散強化法のように上記炭化物形成元素を全て炭化物として析出させるのではなく、上記炭化物形成元素の一部を、充分に固溶状態のまま、炭素と共に鋼中に固溶させると共に、その残部を、炭素と数千個の原子集団を形成した“粒径3nm以下の微細炭化物”として、鋼中に高密度に分散させることを技術思想とする。
なお、本発明のように、炭化物形成元素の一部を固溶させたまま、部分的に析出させた粒径3nm以下の微細炭化物は、サイズが小さいため、従来の炭化物形成元素を全て析出させた微細析出粒子分散強化鋼のように、透過電子顕微鏡を用いてその析出物のサイズや形態を観測することは困難である。
本発明者は、三次元のアトムプローブ測定法等を用いて、その炭化物形成元素の固溶状態及び析出状態を直接観察し、その結果に基づいて、上記炭化物形成元素の固溶及び析出制御に関する上記技術思想を確立した。なお、三次元のアトムプローブ測定法の他、一般的な化学分析手法を併用できる。
本発明が対象とする上記炭化物形成元素は、例えば、TiC、NbC、又は、VCに代表されるように、主として1対1の化学量論組成の炭化物形態をとることが多い。しかし、時には、例えば、V43のような炭化物形態をとる場合や、(Ti,Nb)Cのような複合形態もとる場合がある。また、W、Mo又はCrでは、色々な複合形態を取るときもある。
本発明においては、炭化物形態によらず、これらの炭化物形成元素と炭素からなる炭化物を形成させることが重要である。
一方、鉄と炭素からなるFe3C(以下、セメンタイトという)などの析出物の形成は鋼板の穴拡げ性を劣化させるため、極力低減することが好ましい。このため、上記炭化物形成元素の含有量と炭素の含有量との間には、鋼板の穴拡げ性を阻害するセメンタイトの生成を抑制し、上記炭化物形成元素の微細炭化物を形成させるための成分組成バランスがある。
本発明者の試験などの検討結果によれば、炭化物形成元素の合計含有量が、炭素含有量の0.7倍未満の場合には、鋼中の鉄炭化物であるセメンタイトの析出量が増加し、鋼板の穴拡げ性が劣化する。
一方、炭化物形成元素の合計含有量が、炭素含有量の1.3倍より多い場合にも、その詳細メカニズムはよく判っていないが、炭素の枯渇状態が原因で、やはり、鋼板の穴拡げ性が劣化する。
このような理由から、本発明においては、鋼板の穴拡げ性を高めるために、鋼中のTi、Nb、V、W、Mo及びCrのうちのいずれか1種又は2種以上の炭化物形成元素の合計含有量を、炭素含有量の0.7〜1.3倍の範囲に規定する。
本発明においては、炭素含有量の規定は特に必要はなく、炭化物形成元素の含有量を炭素含有量との関係で規定し、かつ、後述する炭化物形成元素の鋼中の固溶量を規定することによって、鋼板中の炭素の固溶量や析出量が制御されて、本発明が目的とする鋼板の引張強度と穴広げ性などの伸びフランジ特性の両立が可能となる。
次に、本発明において重要な炭化物形成元素の鋼中の固溶量と析出物の粒径の限定理由について説明する。
従来、微細析出粒子分散強化法を用いる鋼板の材質設計では、強度・延性バランスの改善から、強度ピークが得られるように微細析出粒子を完全に析出させ、セメンタイトの析出がなく、フェライト主体組織形態により鋼板の延性を改善することが試みられていた。
しかしながら、本発明者の試験などによる検討結果、引張強度が500MPa以上のフェライト組織を主体とする高強度鋼板の穴広げ性をさらに向上させるためには、炭化物形成元素は、炭化物として全て析出させず、一部を、鋼中に固溶した状態とするような材質設計を行った方が、鋼板の穴広げ性に代表される伸びフランジ特性を向上させることが判明した。
図1に、炭化物形成元素の含有量に対する炭化物形成元素の固溶量の割合と鋼板の引張強度TS(MPa)(図中「●」)及び穴広げ率λ(%)(図中「△」)との関係を示す。なお、炭化物形成元素の含有量は、Ti、Nb、V、W、Mo及びCrのうちのいずれか1種又は2種以上の炭化物形成元素含有量の合計量とした。
図1から、炭化物形成元素の合計含有量に対する質量%で、鋼中の炭化物形成元素の固溶量が20%より少ない場合は、鋼中に微細に析出した炭化物の増加により、鋼板の引張強度(図中「●」参照)は上昇するが、鋼板の穴広げ率λ(図中「△」参照)は60%未満となり、十分な穴広げ性を達成できない。
一方、炭化物形成元素の固溶量が増加すると共に鋼板の穴広げ率λは向上するが、その固溶量が80%を超えると、引張強度500MPa以上の鋼板の強度を満足することが困難になる。
なお、炭化物形成元素の固溶量が80%を超える条件でも、スラブ加熱から熱延開始前まで、又は、圧延終了後に、炭化物形成元素の一部は炭化物として析出するが、これらの炭化物は比較的サイズが大きくかつ密度が低いために、強度にはそれほど大きな影響を及ぼさないと考えている。
従来の析出物による粒子分散強化法は、図1中に示す炭化物形成元素の合計含有量に対する質量%で、鋼中の炭化物形成元素の固溶量が20%未満の領域における強化法に相当し、引張強度は十分に達成できるが、穴広げ率に代表される伸びフランジ性は十分に向上することはできない。
本発明は、これらの理由から、引張強度500MPa以上の高い強度と、穴広げ率λ60%以上の伸びフランジ性の両方の鋼板特性を十分に達成するために、Ti、Nb、V、W、Mo及びCrのうちのいずれか1種又は2種以上の炭化物形成元素含有量の合計量に対する質量%で、鋼中の前記炭化物形成元素の固溶量を20〜80%に規定する。
次に、炭化物形成元素からなる炭化物の粒径の限定理由について説明する。
本発明では、上述のように、Ti、Nb、V、W、Mo及びCrのうちのいずれか1種又は2種以上の炭化物形成元素を、一部は鋼中に固溶させ、その残部は、微細炭化物として析出させる。
この炭化物形成元素からなる微細炭化物は、高温で析出した粗大炭化物ではなく、熱間圧延後の低温のフェライト生成域で析出した微細な炭化物を対象とする。
図2に、炭化物形成元素からなる微細炭化物の平均粒径と鋼板の穴広げ率λ(%)との関係を示す。なお、微細炭化物の平均粒径とは、微細炭化物の円相当断面径に相当するものと定義する。
図2から、鋼板の穴拡げ率率λは析出物の平均粒径に依存し、穴拡げ率λで80%以上の充分な伸びフランジ性を達成するためには、鋼中の炭化物形成元素からなる析出物の平均粒径を3nm以下とする必要がある。また、この炭化物の平均粒径が3nmより大きくなると鋼中の炭化物の密度が低下し、炭化物による析出強化の作用が低下し、目的とする鋼板の引張強度の確保も難しくなる。
したがって、本発明では、引張強度が500MPa以上のフェライト主体組織からなる高強度鋼板の穴広げ性λを60%以上に向上させるために、鋼中に析出させる炭化物形成元素からなる炭化物の平均粒径を3nm以下に規定する。
なお、炭化物形成元素からなる炭化物の平均粒径は、一般的には、熱間圧延後の500〜700℃の低温度域での所定温度の保定処理条件(保定温度、保定時間)により制御できる。
本発明の炭化物形成元素からなる炭化物は以下のように測定できる。
粒径が約5nm以上の析出物は、透過電子顕微鏡を用いて、その観察像から写真判定により析出物の平均粒径を測定することが可能である。
これに対して、平均粒径が約5nm未満、さらに、本発明が対象とする、平均粒径が3nm以下の微細炭化物を透過電子顕微鏡で観察することは困難である。このような微細炭化物では、特に転位との識別が困難である。
本発明者の検討結果、平均粒径が3nm以下の微細炭化物の平均粒径を三次元アトムプローブ測定法を用いて測定できることを確認した。
測定対象鋼板の試料を切断し、電解研磨法により針状の試料を作製する。この際に、電解研磨法と併せて集束イオンビーム加工法を活用してもよい。三次元アトムプローブ測定法により、炭化物形成元素の原子数を積算された測定データを再構築し、実空間での実際の原子の分布像として求めることができる。
この立体分布像から、約10個の析出物の平均粒径を求めるのが好ましい。なお、測定する炭化物形成元素からなる析出物の平均粒径は3nm以下と小さいので、原子数として数千個程度が好ましい。
なお、この測定においては、同時に炭化物形成元素からなる析出物の密度が求まる。
本発明では、鋼中の平均粒径が3nm以下の炭化物形成元素からなる析出物の密度は、規定する必要はない。なお、本発明の引張強度が500MPa以上の高強度鋼板中に分散する平均粒径が3nm以下の炭化物形成元素では、析出物の密度は1×1017/cm3以上である。
本発明においては、鋼板中に炭化物形成元素の一部とともに、炭素の一部も固溶状態で存在する。本発明のフェライト主体組織鋼板において、炭素のフェライトへの固溶量は小さいため、炭素の一部は、微細なセメンタイトやFe−Cクラスタなどの鉄炭化物を形成し、又は、フェライト粒界中に偏析して存在すると考えられる。
本発明において、鋼板中の炭素固溶量を特に規定する必要はなく、炭化物形成元素の含有量を炭素含有量との関係で規定し、かつ、上述した炭化物形成元素の鋼中の固溶量を規定することによって、鋼板中の炭素の固溶量は制御される。
しかし、さらに、鋼板の穴拡げ性を安定して充分に向上させるためには、鋼板中に10ppm以上の固溶炭素の存在が必要であり、さらに好ましくは、20ppm以上であることが好ましい。なお、鋼板中の炭素固溶量を概算で見積もる評価方法として、鋼板のBH特性を測定するか、内部摩擦法などにより見積もることが可能である。
次に、引張強度が500MPa以上のフェライト組織を主体とする伸びフランジ性に優れた高強度鋼板を安定して製造するうえで好ましい成分組成について、以下に説明する。
なお、以下に示す「%」は特段の説明がない限り「質量%」を意味するものとする。
Cは、0.01%以上0.20%以下の範囲が好ましい。C含有量が0.01%未満となると、引張強度500MPa以上の高強度化を容易に達成するのが困難となる。一方、C含有量が0.20%を超える場合には、鋼中にセメンタイトの生成や、パーライトやマルテンサイトなどの変態組織の形成を促進し、本発明が目的とするフェライト相を主体とする鋼板組織を得るころが困難となる。
Siは、0.2%以上1.5%以下の範囲が好ましい。Siは固溶強化元素であり、この固溶強化を十分活用するために、Si含有量の下限を0.2%とした。一方で、1.5%を超える過剰なSi添加は、鋼板の製造工程においてスケールを制御する観点から好ましくないため、1.5%以下が好ましい。
Mnは、鋼中に混入する不可避的不純物であるSと反応させて、MnSを形成することによりFeSの生成を抑制させ、鋼板製造時の高温割れや、中心偏析を抑制する役割を果たす。また、Mnは強力な固溶強化機能を有する。これらのMnの作用を十分に発揮させるためには、Mn含有量の下限を0.25%とするのが好ましい。一方で、Mn含有量が3.0%を超えると、鋼板の延性を低下させるため、Mn含有量の上限は3.0%とするのが好ましい。
Alは、脱酸元素として有効であるので、0.002%以上の添加が好ましい。一方、過剰添加は余分な窒化物などの形成を引き起こし、材質制御が難しくなるため、Al含有量の上限は1.2%とするのが好ましい。
本発明において、鋼中のP、S、Nなどの不可避的不純物は、不必要な炭化物を形成し、又は、粒界割れなどを引き起こし、鋼板の延性を劣化させる可能性が生じるので、制限することがより好ましい。この理由から、P含有量は0.03%以下、S含有量は0.015%以下、N含有量は0.01%以下に制限することが好ましい。
また、上述したように、Ti、Nb、V、W、Mo及びCrのうちのいずれか1種又は2種以上の炭化物形成元素は、炭化物形成能や基本的な作用効果は共通する元素である。しかし、それぞれの作用効果の程度、つまり、炭化物形成能の程度や鋼中における溶解度積などは厳密には異なるので、それぞれの含有量の範囲を規定することが好ましい。
Tiは、炭化物形成能の作用効果を発現するためには、0.05%以上必要であるが、0.2%を超えて添加すると、炭化物の粗大化が容易に起こるので、本発明の材料組織を実現するための製造条件が厳しくなる。このため、Ti含有量は0.05〜0.2%が好ましい。
Nbは、炭化物形成能の作用効果を発現するためには、Nb含有量の下限を0.01%とするのが好ましいが、一方で、Nb含有量が0.1%より多いと強度制御の点で、製造条件が厳しいものになる。したがって、Nb含有量は0.01〜0.1%が好ましい。
Vは、炭化物の析出がやや遅いので、炭化物形成能の作用効果を発現するためには、V含有量の下限を0.05%とするのが好ましいが、一方、0.2%よりも多くVを添加すると、やはり製造条件が厳しいものになる。したがって、V含有量は0.05〜0.2%が好ましい。
W、Mo及びCrは、いずれも炭化物形成能の作用効果を発現するためには0.01%以上が好ましい。また、0.1%を超えて添加すると、製造コストの増大、及び、炭化物の粗大化を引き起こす傾向があるので、好ましくない。したがって、これらの元素含有量は、0.01〜0.1%が好ましい。
また、これらの炭化物形成元素の含有量は、上記規定範囲内であっても、各元素の含有量の増加にともなって、炭化物形成元素が炭化物として析出しやすくなるため、炭化物形成元素を鋼中に十分に固溶させるためには、鋼板製造条件として、冷却速度をより急速に冷却するなどの制御が必要となる。
次に、上記特徴を有する引張強度が500MPa以上のフェライト組織を主体とする伸びフランジ性に優れた高強度鋼板の製造方法について説明する。
本発明の鋼板は、本発明が規定する上記特徴を有するものが製造できる限りにおいて、以下のもののみに限定されるものではないが、好ましい実施形態として、以下のような製造方法で製造できる。
まず、鋼片の加熱温度は、鋼材中に炭化物形成元素及びCを充分に分解溶解させるために、1200℃以上、さらに好ましくは1250℃以上とすることが好ましい。また、鋼材を均一に加熱するためには、加熱保持時間を1時間以上とするのが好ましい。
鋼片は、連続鋳造設備で製造した直後のスラブであってもよいし、電気炉で製造したものであってもよい。また、溶鋼から直接スラブに製造された後、加熱しないで上記温度に保持してもよい。
熱間圧延は、鋼板の特性ばらつきを抑えるために、オーステナイト域で熱延を終了することが好ましい。但し、熱延中に、一旦、A3点未満に圧延温度が下がり、二相域温度で圧延された場合であっても、その後、冷却条件を工夫して、鋼中の微細炭化物の部分析出を制御することが可能であれば問題ではない。
次に、熱間圧延終了後の冷却速度は、セメンタイトなどの炭化物が析出するのを極力抑制するために、50℃/sec以上の早い速度で680℃以下の温度まで急速冷却することが望ましい。
その後、本発明が規定する炭化物形成元素が炭化物として部分的に析出した部分析出状態(一部炭化物形成元素を固溶状態とする)を実現するために、680℃の温度から巻取温度までの間の所定温度T1を、2秒から10秒の間の短時間保定処理を行なうことが望ましい。
この保定時間が1秒より短いと、炭化物の析出が起きず、また、10秒より長いと、本発明の部分析出を超える析出状態となってしまうことが多い。それ故、保定時間は、1〜10秒が好ましい。
上記の短時間保定処理の後、鋼中に部分析出した炭化物形成元素からなる炭化物の粗大化を抑制するために、再び50℃/sec以上の冷却速度で、巻取温度まで冷却する。
巻取温度は、巻取中の炭化物形成元素からなる炭化物の成長を抑制するために、低温程好ましく、480℃以下が好ましい。製造上の負荷は高まるが、300℃以下又は室温で巻き取っても構わない。
上記の熱間圧延後の多段冷却工程においては、鋼中に成分や冷却途中での保定処理条件などにより、鋼板組織は影響される。このため、上記諸条件を吟味し、本発明が規定する上記炭化物形成元素含有量の合計量に対する質量比率で20〜80%が鋼中に固溶し、その残部が粒径3nm以下の炭化物として鋼中に析出するように制御することにより、伸びフランジ性に優れた高強度熱延鋼板を製造することができる。
本発明の実施例を、比較例と共に説明する。なお、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
表1に示す成分組成を有する材料(供試鋼)を種々溶解した。表中の成分組成の分析値は鋼板中の質量%で示した。炭化物形成元素としては、Ti、Nb、V、Mo、Cr、Wを用いた。表中の対炭素比は、鋼板中のC含有量に対する炭化物形成元素含有量の合計量の割合である。表1中、試料Iは、本発明が規定する対炭素比:0.7〜1.3を外れた、比較例に相当する供試鋼である。
Figure 0004528276
次に、それぞれの試料より、JIS Z 2201に記載の5号試験片を加工して、JIS Z 2241に記載の試験方法に従って、引張試験を行なった。得られた引張強度を、表2と表3(表2の続き)に示す。単位はMPaである。本発明では、引張強度が500MPa以上の鋼板を対象とする。
また、伸びフランジ特性評価として、穴拡げ性試験を実施した。鋼板に直径10mmの打ち抜き穴をあけ、バリを外側にして60°円錐ポンチにて押し広げた。その際、クラックが板厚を貫通した時点を目視で確認し、その時の穴径(d)と初期穴径(d0)との比、(d/d0)を求め、これを百分率とし穴拡げ性を示す指標である穴拡げ率λとした。
次に、析出物の大きさ、炭化物形成元素の固溶量比率の測定は、鋼板から0.5mm×0.5mm×15mmの柱状試料を切り出し、その先端部分を電解研磨により先鋭な針状形状とし、三次元アトムプローブ測定法により計測した。
平均値は、5個の析出物を抽出し、その平均値とした。なお、平均の析出物サイズが5nmを越える時は、透過電子顕微鏡で観察し、その写真から平均の析出物サイズを求めた。
一連の結果を、種々の製造条件と共に、表2と表3(表2の続き)に示した。表2と表3においては、各試験番号に用いた試料名をA〜Iで記載している。表中の加熱温度(℃)とは、熱延前の鋼片の加熱温度を示している。圧延終了温度FT(℃)は、熱間圧延の終了温度を示している。冷却速度1(℃/s)は、熱間圧延の終了からT1温度までの冷却速度を示す。
保定温度T1(℃)は、この熱間圧延の終了後の前記冷却後、700℃の温度から巻取温度までの間のある温度を示し、この温度で短時間保持した場合に値が記載されている。保持時間(sec)は、前記700℃の温度から巻取温度までの間のある温度T1で保持した時間を示す。
冷却速度2(℃/s)は、前記T1温度から巻取温度までの冷却速度を示す。巻取温度CT(℃)は、巻取時の温度である。
次に、表2と表3に記載した各データについて、その概略を説明する。
試料Aを用いた試験1〜3において、試験1では強度は高いが析出物の平均粒径が大きすぎるために穴拡げ率λが45%と悪い。本発明の重要な指標である穴拡げ率は、80%以上を必要値としている。
試料Bを用いた試験4〜8においては、試験4と5の製造条件では、20%以上の固溶Ti量を確保することができず、析出物の平均粒径が大きく、穴拡げ率λが悪い。また試料6から8での本発明例を見ると、T1での保持時間が短いほど炭化物形成元素の固溶量を増やすことができ、穴拡げ率λも向上している。
試料Cを用いた試験9〜13においては、試験12の製造条件では、炭化物形成元素の固溶量が85%と高く、析出物の制御が十分でなかったために500MPaの強度TSを実現することができなかった。
試料Dを用いた試験14〜16においては、試験14と15の製造条件では、炭化物形成元素の析出物の平均粒径が大きすぎ、穴拡げ率が低い値となっている。
試料Eを用いた試験17〜19においては、試験18と19の製造条件では、炭化物形成元素の析出物の平均粒径が粗大化し、十分な穴拡げ率λを確保することができない。
試料Fを用いた試験20〜22においては、試験20と22の製造条件では、炭化物形成元素の析出物の制御が不十分で、十分な穴拡げ率λを確保することができない。
試料Gを用いた試験23〜25においては、試験25の製造条件では、炭化物形成元素の析出物の粗大化をおこして、穴拡げ率λが悪い。
試料Hを用いた試験26〜28においては、炭素量が好ましい範囲を超えた試料であるために、製造条件に制約が厳しく、容易に炭化物形成元素の析出物の粗大化を起こしてしまうので、試験26と28の製造条件では、穴拡げ率λが悪い。
試料Iを用いた試験29〜30においては、炭化物形成元素が添加炭素量に比較して多いために、固溶炭素の確保ができていない。結果として、試験29では、炭化物形成元素の固溶量と析出物の平均粒径は本発明の条件内に入っているが、十分な穴拡げ率λを確保することができない。また、試験30においては、炭化物形成元素の析出物の粗大化を引き起こし、同様に十分な穴拡げ率λを得ることができない。
Figure 0004528276
Figure 0004528276
本発明は、強度・延性バランスに優れた高強度鋼板であるので、高強度構造用材料として、利用可能性の高いものである。
炭化物形成元素の含有量に対する炭化物形成元素の固溶量の割合と鋼板の引張強度TS(MPa)及び穴広げ率λ(%)との関係を示す図である。 炭化物形成元素からなる微細炭化物の平均粒径(nm)と鋼板の穴広げ率λ(%)との関係を示す図である。

Claims (1)

  1. 質量%で、
    C:0.01〜0.20%、
    Si:0.2〜1.5%、
    Mn:0.25〜3.0%、
    Al:0.002〜1.2%
    を含有し、さらに、炭化物形成元素として、
    Ti:0.05〜0.2%、
    Nb:0.01〜0.1%、
    V:0.05〜0.2%、
    W:0.01〜0.1%、
    Mo:0.01〜0.1%、
    Cr:0.01〜0.1%
    のいずれか1種又は2種以上を含有し、残部はFe及び不可避的不純物よりなり、フェライト相95%以上の組織からなる、引張強度が500MPa以上の高強度鋼板において、
    原子%比で、前記炭化物形成元素が、合計で、C含有量の0.7〜1.3倍の量含有されていて、かつ、該炭化物形成元素は、合計量に対する質量比率で20〜80%が鋼中に固溶し、残部が粒径3nm以下の炭化物として鋼中に存在することを特徴とする伸びフランジ性に優れた高強度鋼板。
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