JP4528086B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、トレッド部に、タイヤ周方向に沿って延びる4本の周方向溝と、これら周方向溝に連通する複数本の横断溝を配設することによって多数個のブロックを区画形成してなるブロックパターンを有する空気入りタイヤに関し、特にウエット路面でのトラクション性、摩耗寿命及びブロックの耐偏摩耗性の全て優れた空気入りタイヤに関する。
従来のブロックパターンを有する空気入りタイヤにおいては、排水性を高めてウエット路面でのトラクション性を向上させるために溝の配設本数を増やすと、ブロック剛性が低下し、摩耗寿命及び耐偏摩耗性が損なわれ、逆に摩耗寿命及び耐偏摩耗性を高めるためにブロックの面積を大きくすると、ネガティブ率が低下し排水性が損なわれるというように、ウエット路面でのトラクション性と耐偏摩耗性とは二律背反の関係にあった。
例えば特許文献1には、耐偏摩耗性を向上するため、トレッド部に、タイヤ周方向に延びる3本の主溝と、該主溝間に挟まれた陸部列とを具え、該陸部列をS字又はZ字型のブロックに区画形成するとともに、ショルダー部側の主溝内に突起陸部を設け、同一陸部列内で隣接するS字又はZ字型ブロックを周方向にオーバーラップさせた空気入りタイヤが記載されている。かかるタイヤは、突起陸部が路面と滑り接触することで偏摩耗を発生させる力を突起陸部に集中させ、ブロックをオーバーラップして配設することで個々のブロックの動きを低減させ、この結果、偏摩耗を有効に抑制しているが、主溝が3本しかないため排水性が不足し、ウエット路面でのトラクション性は必ずしも十分ではなかった。
特許文献2には、排水性と耐摩耗性の双方を向上するため、タイヤ周方向に延びる4本の主溝を具え、トレッドパターンをブロックパターンとするとともに、タイヤ幅方向内側の主溝同士でセンターブロック列を、タイヤ幅方向内側とタイヤ幅方向外側の主溝とでセカンドブロック列を、タイヤ幅方向外側の主溝とトレッド端とでショルダーブロック列を区画し、各ブロック列の幅の比を適正化した空気入りタイヤが記載されている。かかるタイヤは、排水性には優れるものの、センターブロック列のヒールアンドトウ摩耗及びショルダーブロック列の肩落ち摩耗を懸念して、センターブロック列及びショルダーブロック列を大型化しているため、相対的にセカンドブロック列が小さくなり、この結果、セカンドブロック列から偏摩耗が進行する場合があった。
特開2000−43513号公報 特開2004−98854号公報
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、ブロックの配置の適正化を図ることによって、ウエット路面でのトラクション性、摩耗寿命及びブロックの耐偏摩耗性の全てに優れた空気入りタイヤを提供することにある。
上記の目的を達成するため、この発明は、トレッド部に、タイヤ赤道面を挟んで位置し、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に延びる一対の内側周方向溝と、これら内側周方向溝と両トレッド端との間に位置し、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に延びる一対の外側周方向溝とを配設することによって、両内側周方向溝間に中央陸部列を、両内側周方向溝と両外側周方向溝の間に一対の中間陸部列を、及び両外側主溝と両トレッド端の間に一対の側方陸部列をそれぞれ区画するとともに、中央陸部列に、両内側周方向溝からタイヤ赤道面を越えて延び、中央陸部列内で終端する一対の横溝部分と、両横溝部分に連通する縦溝部分とからなり、全体としてクランク状に延びる複数本の中央横断溝を配設して、複数個の中央ブロックを区画形成し、中間陸部列に、内側周方向溝と外側周方向溝にストレート状に連通する複数本の中間横断溝を配設して、複数個の中間ブロックを区画形成し、側方陸部列に、外側周方向溝からトレッド端に向かって開口するまでストレート状に延びる複数本の側方横断溝を配設して、複数個の側方ブロックを区画形成してなる空気入りタイヤにおいて、トレッド部踏面にて、側方ブロックの面積が中央ブロックの面積の0.6〜0.8倍の範囲にあり、中間ブロックの面積が中央ブロックの面積の0.4〜0.6倍の範囲にあり、中間ブロックは、内側周方向溝及び外側周方向溝に向かって膨出する輪郭形状を有しており、タイヤ幅方向に隣接する中央横断溝の横溝部分と中間横断溝、及びタイヤ幅方向に隣接する中間横断溝と側方横断溝は、それぞれタイヤ周方向に相互にずれた位置関係にあることを特徴とする空気入りタイヤである。
ここで「内側周方向溝及び外側周方向溝に向かって膨出する輪郭形状」とは、トレッド部を平面視したとき、内側周方向溝に接する辺はタイヤ幅方向内側に凸であり、外側周方向溝に接する辺はタイヤ幅方向外側に凸である輪郭形状のことをいうものとする。また、「タイヤ周方向に相互にずれた位置関係」とは、2つの陸部列間において、これらに配設された横断溝又は横断溝の横溝部分が相互に異なるタイヤ周方向位相を有する関係のことをいうものとする。
外側周方向溝は、その溝幅が12〜14mmの範囲にあること、その振幅が2〜4mmの範囲にあることが好ましい。また、内側周方向溝は、その溝幅が8〜10mmの範囲にあること、その振幅が4〜6mmの範囲にあることが好ましい。ここで「振幅」とは、周方向溝の一方の溝壁にて、タイヤ幅方向最外端とタイヤ幅方向最内端との間をタイヤ幅方向に沿って測定した距離をいうものとする。
さらに、外側周方向溝は、溝深さが他の部分よりも浅い溝底隆起部を有することが好ましく、溝底隆起部での溝深さが他の部分での溝深さよりも5〜7mm浅いことがさらに好ましい。
さらにまた、中央ブロック及び中間ブロックの少なくとも一方は、一端が内側周方向溝に開口する複数本の短サイプを有することが好ましい。
加えて、中央ブロックに、隣接する中央横断溝をタイヤ周方向に連通する浅溝をさらに配設することが好ましい。ここで「浅溝」とは、中央横断溝の溝深さよりも浅い溝深さを有する溝のことをいうものとし、好ましくは溝深さが中央横断溝の溝深さの30〜70%の範囲、より好ましくは50〜70%にある。
加えてまた、中央ブロック、中間ブロック及び側方ブロックの少なくとも1つは、タイヤ周方向中央部での陸部高さがタイヤ周方向両端部での陸部高さよりも高い、いわゆるドーム状のブロックであることが好ましい。
この発明によれば、ブロックの配置の適正化を図ることによって、ウエット路面でのトラクション性、摩耗寿命及びブロックの耐偏摩耗性の全てに優れた空気入りタイヤを提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態を説明する。図1はこの発明に従う代表的な空気入りタイヤ(以下「タイヤ」という。)のトレッド部の一部の展開図である。
図1に示すタイヤは、トレッド部1に、タイヤ赤道面Eを挟んで位置し、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に延びる一対の内側周方向溝2a、2bと、これら内側周方向溝2a、2bと両トレッド端3a、3bとの間に位置し、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に延びる一対の外側周方向溝4a、4bとを配設することによって、両内側周方向溝2a、2b間に中央陸部列5を、両内側周方向溝2a、2bと両外側周方向溝4a、4bの間に一対の中間陸部列6a、6bを、及び両外側主溝4a、4bと両トレッド端3a、3bの間に一対の側方陸部列7a、7bをそれぞれ区画する。中央陸部列5には、両内側周方向溝2a、2bからタイヤ赤道面Eを越えて延び、中央陸部列内5で終端する一対の横溝部分8a、8bと、両横溝部分8a、8bに連通する縦溝部分9とからなり、全体としてクランク状に延びる複数本の中央横断溝10を配設して、複数個の中央ブロック11を区画形成する。中間陸部列6a、6bには、内側周方向溝2a、2bと外側周方向溝4a、4bにストレート状に連通する複数本の中間横断溝12a、12bを配設して、複数個の中間ブロック13a、13bを区画形成する。側方陸部列7a、7bには、外側周方向溝4a、4bからトレッド端3a、3bに向かって開口するまでストレート状に延びる複数本の側方横断溝14a、14bを配設して、複数個の側方ブロック15a、15bを区画形成する。
このようにしてトレッド部1にブロックパターンを形成すると、4本の周方向溝2a、2b、4a、4bによって高い排水性を確保することができる。また、中央陸部列5にクランク状の中央横断溝10を配設して、中央ブロック11の輪郭形状を略S字状又は略Z字状とすると、トレッド平面視で面積が同一であり輪郭形状が矩形(長方形、平行四辺形等)のブロックに比較してブロック剛性を低下でき、ヒールアンドトウ摩耗等の偏摩耗が発生しにくい。さらに、周方向溝2a、2b、4a、4bをジグザグ溝とすることで、タイヤ幅方向及びタイヤ周方向のエッジ成分を有効に増やすことができ、トラクション性が向上する。
そして、この発明の構成上の主な特徴は、トレッド部踏面にて、側方ブロック15a、15bの面積が中央ブロック11の面積の0.6〜0.8倍の範囲にあり、中間ブロック13a、13bの面積が中央ブロック11の面積の0.4〜0.6倍の範囲にあり、中間ブロック13a、13bは、内側周方向溝2a、2b及び外側周方向溝4a、4bに向かって膨出する輪郭形状を有しており、タイヤ幅方向に隣接する中央横断溝10の横溝部分8a、8bと中間横断溝12a、12b、及びタイヤ幅方向に隣接する中間横断溝12a、12bと側方横断溝14a、14bは、それぞれタイヤ周方向に相互にずれた位置関係にあることにある。
周方向溝を4本配設したブロックパターンを有するタイヤに生じる摩耗としては、トレッド部の中央域に生じるセンター摩耗と両側方域に生じる肩落ち摩耗とが代表的であり、これらを防止するために、中央ブロック及び両側方ブロックの面積を大きくしてブロック剛性を上げることが一般的である。しかし、このようなブロック構成にすると、相対的に中間ブロックが小さくなることから、ブロック剛性の低い中間ブロックに偏摩耗が集中して発生するおそれがあった。そこで発明者は、ブロック構成の適正化について鋭意検討を重ねたところ、中央ブロック11、中間ブロック13a、13b、及び側方ブロック15a、15bの面積比を上記のような関係にすることで、センター摩耗、肩落ち摩耗及び中間陸部の偏摩耗を有効に抑制できることを見出した。これらブロックの面積比が上記関係を外れた場合には、センター摩耗、肩落ち摩耗及び中間陸部の偏摩耗のいずれかが増大し、摩耗寿命又は耐偏摩耗性が低下する。
また、ブロック剛性は面積が同じであっても輪郭形状によって異なる。この発明では、中間ブロック13a、13bを、内側周方向溝2a、2b及び外側周方向溝4a、4bに向かって膨出する輪郭形状としたので、同一の面積の矩形状ブロックや、周方向溝に接する少なくとも一方の辺が凹状にブロック内に湾曲しているブロックに比べて、ブロック剛性が高く、耐偏摩耗性が優れている。
さらに、この発明では、タイヤ幅方向に隣接する中央横断溝10の横溝部分8a、8bと中間横断溝12a、12b、及びタイヤ幅方向に隣接する中間横断溝12a、12bと側方横断溝14a、14bを、それぞれタイヤ周方向に相互にずれた位置関係に配置することで、各横断溝の、タイヤ負荷転動時における横断溝の拡縮を抑制し、各ブロックのヒールアンドトウ摩耗を有効に防止している。このことを図2及び図8を用いてさらに説明する。
図2は、この発明に従うタイヤの一部のタイヤ径方向断面図であり、図8は、従来のタイヤの一部のタイヤ径方向断面図であり、それぞれタイヤが負荷転動する際のトレッド部の変化を模式的に表したものである。従来のタイヤのように、隣接する陸部列の横断溝の配設位置が揃っていると、路面Rとの摩擦により、踏み込み側では横断溝102が閉じるように、蹴り出し側では横断溝102が開くようにブロック103が変形する結果、ブロック103にはヒールアンドトウ摩耗が発生する。これに対し、この発明に従うタイヤでは、タイヤ幅方向に隣接する横断溝16、17をタイヤ周方向に相互にずらして配置しているので、隣接するブロック18同士が横断溝16、17の拡縮を抑制する結果、ブロック18のヒールアンドトウ摩耗を有効に防止できるのである。
また、ウエット路面でのトラクション性と摩耗寿命の両立の観点からは、外側周方向溝4a、4bの溝幅w1が12〜14mmの範囲にあることが好ましい。溝幅w1が12mm未満では外側周方向溝4aを介してトレッド踏面外に排出される水量が減少する結果、排水性が低下し、ウエット路面でのトラクション性が損なわれる場合があり、14mmを超えると陸部列の幅を小さくせざるを得ず、ブロック剛性が低下し、摩耗寿命が損なわれる場合があるからである。
さらに、ウエット路面でのトラクション性と耐偏摩耗性の両立の観点からは、外側周方向溝4a、4bの振幅s1が2〜4mmの範囲にあることが好ましい。振幅s1が2mm未満では、エッジ成分が不足し、十分なトラクション性を得られない場合があり、4mmを超えると、これに隣接する中間ブロック13a、13b及び側方ブロック15a、15bの振幅が大きくなる結果、ブロック剛性の低い部分が生じ、これらのブロックの耐偏摩耗性が低下する場合があるからである。
加えて、ウエット路面でのトラクション性と摩耗寿命の両立の観点からは、内側周方向溝2a、2bの溝幅w2が8〜10mmの範囲にあることが好ましい。溝幅w2が8mm未満では外側周方向溝2aを介してトレッド踏面外に排出される水量が減少する結果、排水性が低下し、ウエット路面でのトラクション性が損なわれる場合があり、10mmを超えると陸部列の幅を小さくせざるを得ず、ブロック剛性が低下し、摩耗寿命が損なわれる場合があるからである。
加えてまた、ウエット路面でのトラクション性と耐偏摩耗性の両立の観点からは、内側周方向溝2a、2bの振幅s2が4〜6mmの範囲にあることが好ましい。振幅s2が4mm未満では、エッジ成分が不足し、十分なトラクション性を得られない場合があり、6mmを超えると、これに隣接する中央ブロック11及び中間ブロック13a、13bの振幅が大きくなる結果、ブロック剛性の低い部分が生じ、これらのブロックの耐偏摩耗性が低下する場合があるからである。
図3は、この発明に従う他のタイヤのトレッド部の一部の展開図であり、図4は、図3に示すタイヤのI−I線上の断面図である。図3及び4に示すように、外側周方向溝4a、4bは、溝深さd1が他の部分の溝深さd2よりも浅い溝底隆起部19を有することが好ましい。かかる溝底隆起部19は、タイヤ負荷転動時に路面と滑り接触し、これに隣接する中間ブロック13a、13bに生ずるべき偏摩耗を肩代わりして摩耗するので、中間ブロック13a、13bのヒールアンドトウ摩耗を有効に抑制できるからである。この場合には、溝底隆起部19での溝深さd1が他の部分での溝深さd2よりも5〜7mm浅いことがさらに好ましい。溝深さd1と溝深さd2の差が5mm未満の場合には溝底隆起部19が路面と滑り接触できなくなるおそれがあるからであり、7mmを超えると外側周方向溝4a、4b内の水の円滑な流れが阻害されるおそれがあるからである。
さらに、図3に示すように、中央ブロック11及び中間ブロック13a、13bには、偏摩耗が発生しやすい部分に、一端が内側周方向溝2a、2bに開口する複数本の短サイプ20、21を適宜配設することが好ましい。かかる短サイプ20、21を配設した部分は局所的に剛性が低下するので、有効に偏摩耗の発生を抑制することができるからである。また、溝底隆起部と短サイプはいずれも偏摩耗抑制効果を有するものであり、溝底隆起部を内側周方向溝2a、2bに設けたり、外側周方向溝4a、4bに開口する短サイプを中間ブロック13a、13b及び側方ブロック15a、15bに配設してもよいが、特に排水性が併せて重視される箇所には短サイプを、特に高い偏摩耗防止効果が要求される箇所には溝底隆起部を設けることが好ましい。
加えて、中央ブロック11に、隣接する中央横断溝10、10をタイヤ周方向に連通する浅溝22をさらに配設することが好ましい。かかる浅溝22を設ければ、中央ブロック11のブロック剛性を著しく低下させることなく、トレッド部中央域の排水性を向上できるからである。好ましい浅溝22の溝幅は3〜5mmの範囲である。溝幅が3mm未満の場合には排水性が十分に向上しないおそれがあるからであり、5mmを超える場合には中央ブロック11のブロック剛性が低下するおそれがあるからである。
図5は図3に示すタイヤのII−II線上の断面図である。中央ブロック11、中間ブロック13a、13b及び側方ブロック15a、15bの少なくとも1つは、図3に示すような、タイヤ周方向中央部23での陸部高さがタイヤ周方向両端部24a、24bでの陸部高さよりも高い、いわゆるドーム状のブロックであることが好ましい。ブロックの断面形状をドーム状とすることで、タイヤ周方向中央部23の接地圧が高く、タイヤ周方向両端部24a、24bの接地圧が低くなり、タイヤ負荷転動時にタイヤ周方向両端部24a、24bが路面と滑り接触する結果、ブロックのヒールアンドトウ摩耗を有効に抑制することができるからである。
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一部を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
次に、この発明に従うタイヤを試作し、性能評価を行ったので、以下に説明する。
実施例のタイヤは、タイヤサイズが11R22.5のトラック用ラジアルタイヤであり、図3に示すトレッドパターンを有し、全てのブロックがドーム状のブロックであり、表1に示す諸元を有する。
比較のため、タイヤサイズが実施例と同じであり、図6に示すトレッドパターンを有するタイヤ(従来例1)及び図7に示すトレッドパターンを有するタイヤ(従来例2)についても併せて試作した。従来例1のタイヤは、一対の内側周方向溝104a、104b、一対の外側周方向溝105a、105b、中央横断溝106、中間横断溝107a、107b、及び側方横断溝108a、108bを配設してなり、中央横断溝106と中間横断溝107a、107bの位相が同じであり、全てのブロックがドーム状のブロックであり、表1に示す諸元を有する。従来例2のタイヤは、3本の周方向溝109a、109b、109cとこれら周方向溝により区画形成された陸部列を横断する横断溝110a、110b、110c、110dを配設してなり、タイヤ幅方向外側にある2本の周方向溝109a、109cが溝底隆起部111を有しており、全てのブロックがドーム状のブロックであり、表1に示す諸元を有する。
前記各供試タイヤをサイズ7.50×22.5のリムに取り付けてタイヤ車輪とし、このタイヤ車輪とテスト車両に装着し、空気圧:900kPa(相対圧)を適用して、次の各試験を行った。
(ウエット路面でのトラクション性)
空車相当のタイヤ荷重を適用し、ウエット路面のテストコースを用い、静止状態から加速して15mの距離を走行するのに要した時間を測定して、この測定値によりウエット路面でのトラクション性を評価した。その評価結果を表1に示す。
(摩耗寿命)
JATMAに定める最大負荷能力相当のタイヤ荷重を適用し、高速道路を主体に公道を走行し、タイヤの摩耗寿命に到達するまでの走行距離を測定して、この測定値により摩耗寿命を評価した。その評価結果を表1に示す。
(耐偏摩耗性)
上記摩耗寿命試験を終えたタイヤを目視点検し、ブロックに発生した偏摩耗の容積を測定して、この測定値により耐偏摩耗性を評価した。その評価結果を表1に示す。
Figure 0004528086
なお、表1中の評価結果は、従来例1のタイヤの評価結果を100としたときの指数比で示しており、ウエット路面でのトラクション性及び摩耗寿命については数値が大きいほど性能が優れており、耐偏摩耗性については数値が小さいほど性能が優れている。
表1に示す結果から、実施例のタイヤは、従来例1のタイヤに比べてウエット路面でのトラクション性、摩耗寿命及び耐偏摩耗性の全てに優れており、従来例2のタイヤに比べて摩耗寿命及び耐偏摩耗性は同等でありながら、ウエット路面でのトラクション性に優れていることが分かる。
この発明により、ブロックの配置の適正化を図ることによって、ウエット路面でのトラクション性、摩耗寿命及びブロックの耐偏摩耗性の全てに優れた空気入りタイヤを提供することが可能となった。
この発明に従う代表的な空気入りタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 この発明に従うタイヤの一部のタイヤ径方向断面図である。 この発明に従う他のタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 図3に示すタイヤのI−I線上の断面図である。 図3に示すタイヤのII−II線上の断面図である。 従来例1の空気入りタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 従来例2の空気入りタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 従来のタイヤの一部のタイヤ径方向断面図である。
符号の説明
1 トレッド部
2a、2b 内側周方向溝
3a、3b トレッド端
4a、4b 外側周方向溝
5 中央陸部列
6a、6b 中間陸部列
7a、7b 側方陸部列
8a、8b 中央横断溝の横溝部分
9 中央横断溝の縦溝部分
10 中央横断溝
11 中央ブロック
12a、12b 中間横断溝
13a、13b 中間ブロック
14a、14b 側方横断溝
15a、15b 側方ブロック
16、17 横断溝
18 ブロック
19 溝底隆起部
20、21 短サイプ
22 浅溝
23 ブロック中央部
24a、24b ブロック両端部

Claims (10)

  1. トレッド部に、タイヤ赤道面を挟んで位置し、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に延びる一対の内側周方向溝と、これら内側周方向溝と両トレッド端との間に位置し、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に延びる一対の外側周方向溝とを配設することによって、両内側周方向溝間に中央陸部列を、両内側周方向溝と両外側周方向溝の間に一対の中間陸部列を、及び両外側主溝と両トレッド端の間に一対の側方陸部列をそれぞれ区画するとともに、中央陸部列に、両内側周方向溝からタイヤ赤道面を越えて延び、中央陸部列内で終端する一対の横溝部分と、両横溝部分に連通する縦溝部分とからなり、全体としてクランク状に延びる複数本の中央横断溝を配設して、複数個の中央ブロックを区画形成し、中間陸部列に、内側周方向溝と外側周方向溝にストレート状に連通する複数本の中間横断溝を配設して、複数個の中間ブロックを区画形成し、側方陸部列に、外側周方向溝からトレッド端に向かって開口するまでストレート状に延びる複数本の側方横断溝を配設して、複数個の側方ブロックを区画形成してなる空気入りタイヤにおいて、
    トレッド部踏面にて、側方ブロックの面積が中央ブロックの面積の0.6〜0.8倍の範囲にあり、
    中間ブロックの面積が中央ブロックの面積の0.4〜0.6倍の範囲にあり、
    中間ブロックは、内側周方向溝及び外側周方向溝に向かって膨出する輪郭形状を有しており、
    タイヤ幅方向に隣接する中央横断溝の横溝部分と中間横断溝、及びタイヤ幅方向に隣接する中間横断溝と側方横断溝は、それぞれタイヤ周方向に相互にずれた位置関係にあることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 外側周方向溝は、その溝幅が12〜14mmの範囲にある、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 外側周方向溝は、その振幅が2〜4mmの範囲にある、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 内側周方向溝は、その溝幅が8〜10mmの範囲にある、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 内側周方向溝は、その振幅が4〜6mmの範囲にある、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 外側周方向溝は、溝深さが他の部分よりも浅い溝底隆起部を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 外側周方向溝は、溝底隆起部での溝深さが他の部分での溝深さよりも5〜7mm浅い、請求項6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 中央ブロック及び中間ブロックの少なくとも一方は、一端が内側周方向溝に開口する複数本の短サイプを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 中央ブロックに、隣接する中央横断溝をタイヤ周方向に連通する浅溝をさらに配設する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  10. 中央ブロック、中間ブロック及び側方ブロックの少なくとも1つは、タイヤ周方向中央部での陸部高さがタイヤ周方向両端部での陸部高さよりも高い、請求項1〜9のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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