JP4527057B2 - 4−アミノジフェニルアミン中間体を製造する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、4−アミノジフェニルアミン中間体、4−アミノジフェニルアミン及びアルキル化された4−アミノジフェニルアミン誘導体を製造する方法に関する。
4−アミノジフェニルアミンは、オゾン劣化防止剤及び抗酸化剤として、モノマー及びポリマーの安定化剤として用途を有するアルキル化された誘導体の製造において、及び種々の特殊用途において広く使用されている。例えば、4−アミノジフェニルアミン(4−ADPA)のメチルイソブチルケトンによる還元的アルキル化は、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンを与え、それは種々のゴム製品の保護のために有用なオゾン劣化防止剤である。
4−アミノジフェニルアミン誘導体は、種々の方法で製造され得る。魅力的な合成は、例えば(Sternらへの)米国特許第5608111号、及び(Reinartzらへの)米国特許第5739403号において開示されているように、塩基の存在下での、場合により置換されていてもよいアニリンの、場合により置換されていてもよいニトロベンゼンとの反応である。米国特許第5608111号は、第一段階において場合により置換されていてもよいアニリン及び場合により置換されていてもよいニトロベンゼンが塩基の存在下で反応される(カップリングされる)、場合により置換されていてもよい4−ADPAの製造法を開示する。実施例において、アニリン及びニトロベンゼンが塩基としてのテトラメチルアンモニウムの存在下で反応され、水及びアニリンがカップリング反応中に共沸的に除去される。
国際公開WO00/35853は、反応系が真の双性イオン(zwitter ion)のヒドロキシドとの塩の溶液からなる液体媒体中における、アニリンのニトロベンゼンとの反応による4−アミノジフェニルアミンの中間体の製造方法を開示する。水酸化カリウムとベタイン水和物との組み合わせが例として挙げられる。反応は遊離酸素の存在下で行われ得る。
欧州特許出願公開第566783号は、非常にアルカリ性の反応系において極性の非プロトン性溶媒の媒体中で、ニトロベンゼンとアルカリとの反応による4−ニトロジフェニルアミンの製造方法を記載する。相間移動触媒、例えば硫酸水素テトラブチルアンモニウムが使用される。この参考文献は、酸化により引き起こされる望ましくない副反応を防ぐために、酸素フリーの雰囲気中で行われることを要求する。
米国特許第5117063号及び国際公開WO第01/14312号は、種々の塩基、例えば水酸化テトラアンモニウムのみ、又は相間移動触媒としてのクラウンエーテルと共に無機塩基を用いて4−ニトロジフェニルアミン及び4−ニトロソジフェニルアミンを製造する方法を開示する。有酸素条件の使用が記載され、実施例により含む。溶媒としてのアニリンを用いる有酸素条件における反応、又は溶媒としてDMSO、及び他の類似の溶媒を用いて有酸素条件における反応に対してより少ないアゾベンゼンが報告されている。
米国特許第5612483号は、ニトロ置換されたアリールアミン、例えば4−ニトロ−ジフェニルアミンの製造方法を記載し、該方法は、極性溶媒中で酸素を導入中に塩基の存在下で、アリールアミンとニトロアリールアミンとの反応を含む。該特許は、反応は、簡単な塩基、好ましくは無機塩基の使用により、対応するアミンの良好な収率をもたらすと、述べている。
米国特許第6140538号は、場合によって置換されていてもよい4−アミノジフェニルアミンの製造方法を記載する。該方法は水:投入される塩基のモル比が、カップリング反応の開始においては少なくとも約4:1、カップリング反応の終わりにおいては少なくとも約0.6:1であることを確実にするように水の含有量を制御しながら、水及び塩基の存在下で、場合により置換されていてもよいアニリン及び場合により置換されていてもよいニトロベンゼンを反応させて、4−ニトロジフェニルアミン及び/又は4−ニトロソジフェニルアミン及び/又はそれらの塩を生成することを含む。カップリング反応に続いて水素化反応が行われ、該反応においてカップリング反応の生成物は、水素化の終わりにおいて少なくとも約4:1の合計の水:塩基のモル比を確保するようにして水素化触媒及び添加された水の存在下で水素化される。水性相及び有機相が得られ、場合により置換されていてもよい4−アミノジフェニルアミンが有機相から回収されて、塩基を含む水性相はリサイクルされる。
米国特許第6395933号は、1以上の4−アミノジフェニルアミン中間体を生成する方法を記載する。該方法は、アニリン又はアニリン誘導体及びニトロベンゼンを反応性接触にいたらせる工程;及びアニリン及びニトロベンゼンを適切な時間及び温度において限定された領域(confined zone)において、強塩基、適切な相間移動触媒及び酸化剤を含む混合物の存在下で反応させる工程を含む。ある相間移動触媒、例えば水酸化テトラメチルアンモニウムは、強塩基としてもまた機能し得る。強塩基としてKOH、及び相間移動触媒として塩化テトラメチルアンモニウムを用いて、空気又は過酸化水素の存在下での反応の増大された選択性を示す例が与えられる。過酸化水素を用いる実施例は、H/NB=0のモル比から1.0のモル比に行くときに、過酸化物の最適量を示さないが、モル比が増加するにつれて、転化率は定常的に落ちる。強塩基としてもまた機能する相間移動触媒と一緒の酸化剤に対しては、実施例は与えられていなかった。
本発明の目的は、強塩基又はその等価物、及び過酸化水素を含む酸化剤の存在下でアニリン及びニトロベンゼンを反応させることにより1以上の4−ADPA中間体を生成する優れた方法を提供することである。
簡単に要約すると、本発明の第1の実施態様は、以下の工程;
a) アニリン又はその誘導体及びニトロベンゼンを限定された領域(confined zone)において、塩基、及びニトロベンゼンのモルに対して約0.01〜約0.60モルの量の過酸化水素を含む酸化剤を含む混合物の存在下で反応させて、少なくとも1の4−アミノジフェニルアミン中間体を得る工程、及び
b) 該中間体を4−アミノジフェニルアミンに還元する工程、及び
c) 場合によって、4−アミノジフェニルアミンを4−アミノジフェニルアミンのアルキル化された誘導体に還元的にアルキル化する工程
を含む4−アミノジフェニルアミンを生成する方法である。
更なる実施態様において、本発明は、アニリン又はその誘導体及びニトロベンゼンを限定された領域において、塩基、及びニトロベンゼンのモルに対して約0.01〜約0.60モルの量の過酸化水素を含む酸化剤を含む混合物の存在下で反応させる工程を含む、4−アミノジフェニルアミン中間体を製造する方法である。
本発明の他の実施態様は、反応混合物についての詳細、成分の比、特定の強い有機塩基及び反応条件を含み、それらのすべてが、本発明の各様相の以下の議論において以降開示される。
本発明は、上述されたように、それらの中間体に対して優れた収率及び選択性を有する4−ADPAの中間体を製造する方法に向けられる。そのような中間体は、4−ニトロソ−及び/又は4−ニトロジフェニルアミン(それぞれp−NDPA及び4−NDPA)及びその塩を含む。中間体は、その次に水素化されて4−アミノジフェニルアミンを生成し得る。
アニリンはニトロベンゼンと最も効率的にカップリングするが、アミドを含むある種のアニリン誘導体、例えばホルムアミド、フェニルウレア、及びカルバニリド並びにチオカルバニリド、又はそれらの混合物は、アニリンの代わりにされることができる、又はアニリンと共に使用されて、4−ADPA中間体を製造することができる。
本発明の方法の反応物は「アニリン」及び「ニトロベンゼン」と呼ばれ、そして製造されているのが4−ADPAであるとき、反応物は実際にアニリン及びニトロベンゼンであるが、反応物は、置換されたアニリン及び置換されたニトロベンゼンをもまた含み得る。本発明の方法に従って使用され得る置換されたアニリンの典型的な例は、2−メトキシアニリン、4−メトキシアニリン、4−クロロアニリン、p−トルイジン、4−ニトロアニリン、3−ブロモアニリン、3−ブロモ−4−アミノトルエン、p−アミノ安息香酸、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジクロロアニリン、1,4−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンジアニリン、1,3,5−トリアミノベンゼン、及びそれらの混合物を含むが、それらに制限されない。本発明の方法に従って使用され得る置換されたニトロベンゼンの典型的な例は、o−及びm−メチルニトロベンゼン、o−及びm−エチルニトロベンゼン、o−及びm−メトキシニトロベンゼン及びそれらの混合物を含むが、それらに制限されない。
本発明に従う方法におけるアニリン:ニトロベンゼンのモル比は特に重要ではないが、いずれかの過剰により本方法は効果的である。
本発明の方法において、過酸化水素は、約3〜50重量%の過酸化水素を含む水性溶液として供給され得る。
本発明の中間体は還元されて、4−アミノジフェニルアミンを生成し得る。還元は、任意の公知の方法により行われることができ、水素化触媒の使用を含む水素の使用を含む。触媒の選択に関する詳細及び水素化反応の他の特徴、例えば水の添加は、米国特許第6140538号において見出される。水素化の終点は、反応時間及び/又は水素フローのプロファイル及び/又は当業者に公知である種々の使用装置のテクニックにより決定されることができる。水素の直接使用を含まず、当業者に公知である還元の他の手段もまた4−ADPA中間体又はその置換された誘導体を4−ADPA又はその置換された誘導体に還元するために使用され得る。
生成される4−アミノジフェニルアミンは、4−アミノジフェニルアミンのアルキル化された誘導体に還元的にアルキル化され得、該誘導体はゴム製品の保護のために有益であり、当該方法において、場合によって置換されていてもよいアニリン及び場合によって置換されていてもよいニトロベンゼンがカップリングされ、次に本発明に従って還元され、その後、そのようにして得られた4−アミノジフェニルアミンは本技術分野において当業者に公知である方法に従って4−アミノジフェニルアミンのアルキル化された誘導体に還元的にアルキル化される。典型的には、4−ADPA及び適切なケトン、又はアルデヒドが水素、及び触媒としての炭素上のプラチナの存在下で反応される。水素化の終点は、反応時間及び/又は水素フローのプロファイル及び/又は先行技術において当業者に公知である種々の機器分析テクニックの1つにより決定され得る。適切なケトンは、メチルイソブチルケトン、アセトン、メチルイソアミルケトン、及び2−オクタノンを含む。例えば米国特許第4463191号、これは参照することにより本明細書に取り込まれる、及びBanerjeeら著、J.Chem. Soc. Chem. Comm.第18巻、1275〜1276ページ(1988年)を参照されたい。適切な触媒は、4−ADPAを得るための、上述されたものと同じであるが、それらに限定されない。
過酸化水素は、空気より優れた酸化剤である、なぜなら選択性の意味のある増加を得るために必要とされる空気の量は、工業的に経済的な、いかなるコンデンサーシステムにもひどく過負荷をかけ、コンデンサーを通して有機化合物の高い損失をもたらすからである。さらに、純粋な酸素は空気より効率的であるが、純粋な酸素の使用は、安全ではない反応環境を作りだす。その上、過酸化水素は過剰のアニリン以外の溶媒を要求しない。
酸化剤は、ニトロベンゼンの限定された領域の中への導入開始の後に、限定された領域の中へと導入され得るか、又は限定された領域の中へのニトロベンゼンの導入の完了の前に、酸化剤の限定された領域の中への導入が完了され得るか、又は両方である。
ニトロベンゼン及びアニリンは反応してMeisenheimer錯体を形成し、酸化剤は最適には、該Meisenheimer錯体の濃度が最も高い点において限定された領域の中へと導入され得る。酸化剤は、可変速度でフィードされ得、例えば、ニトロベンゼン及びアニリンから製造されたMeisenheimer錯体の形成及び消失の反応速度論に最適に(optionally)合わせることができる。限定された領域への酸化剤の投入点は、ニトロベンゼンの投入点において、又は近くであり得る。
塩基の存在下でのアニリンとニトロベンゼンとのカップリングは、Meisenheimer錯体を経て進行し、該錯体は、分子内酸化を受けてp−NODPA塩に、及びニトロベンゼン及びある種の工程不純物により分子間酸化を受けて4−NDPA塩になる。過酸化物は、ニトロベンゼン及び不純物より速く錯体を酸化することにより、及びアニリンを酸化することより錯体を優先的に酸化することにより選択性を改善する。従ってMeisenheimerの形成及び分子内酸化に影響を及ぼす任意の工程変数、例えばリサイクルの流れの中の不純物のレベル、反応温度、水の除去速度、及びニトロベンゼンのフィード速度は、過酸化物の最適なモル比、及び過酸化物の効果的な範囲に影響を及ぼす。さらに、過酸化物の濃度は、Meisenheimer対アニリンと反応する過酸化物の局在化された選択性に影響を及ぼすことができる。従ってH/NB=0.01〜0.2の効果的な範囲が、リサイクル塩基を用いる特定の反応方法のための実施例により例示され、新鮮な塩基では0.01〜0.46の広さであるが、効果的な範囲がH/NB=0.01〜0.6の広さであるための条件が見出され得ることが想定される。その上反応プロファイルは、塩基レベルが最も高い開始時において、ニトロベンゼンが素早く反応し、塩基レベルが最も低い終わり近くではよりゆっくり反応することを示す。従って、過酸化物のための代替の方法は、過酸化物の開始を遅らせ、かつ過酸化物を早く終わらせ、ニトロベンゼンの反応速度が真ん中の範囲にあるときは、固定された又は可変の速度において過酸化物を添加することである。別の代替の方法は、過酸化物をずっと添加することであるが、開始及び終了においてもっとゆっくり添加することである。また別の代替の方法は、過酸化物の添加速度をずっと変化させることである。本発明の方法は、新鮮な塩基、リサイクルの塩基、例えば国際公開WO2002034372号、該公報は参照することにより本明細書に取り込まれる、において記載されている電気分解、又は任意の他の方法により回収されたリサイクル塩基、及びそれらの混合物に適用することが意味される。
過酸化水素の使用に対して最も高い効率を得るために、過酸化物は、アニリン及びニトロベンゼンから形成されたMeisenheimer錯体の濃度が最も高い点において反応器にフィードされるべきである。これは、過酸化物にアニリンとの代わりにMeisenheimerと反応する最高の機会を与える。工業的反応器に過酸化物を投入する最適のポイントは、ニトロベンゼンの投入点において、又は近くであるべきである。なぜならMeisenheimerの濃度が最も高いはずだからである。しかし、工業的反応器の配置及び操作に依存して、投入の最適ポイントは幾分変化し、それは当業者により決められることができる。
本発明の方法における過酸化物の使用の主な利点は、過酸化物なしの方法と比較して、リサイクルのためにアニリンへと水素化されなければならないアゾベンゼンの量の大きな減少があることである。存在する4−ADPAの工業設備にとって、これは、(アゾベンゼンからの)アニリン回収工程のためのかなりな量の過剰の生産能力になる。この過剰の生産能力は、本発明の方法のためのより高価な原料であるアニリンを生成するために、アゾベンゼン水素化反応器にニトロベンゼンをフィードすることにより利用され得る。新しい4−ADPA設備にとって、大きく減少されたアゾベンゼンの量は、(アゾベンゼンからの)アニリン回収系のためのかなりな資本の減少になる。あるいは、それはニトロベンゼン及びアゾベンゼンの両方をリサイクルのためのアニリンに転化させることのできる系のための適度な資本投資になることができる。
本発明の方法において特に効果的である塩基は、強い有機塩基、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化メチルトリブチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化トリカプリルメチルアンモニウム、水酸化セチルトリメチルアンモニウム、及び水酸化コリンから選択された4級アンモニウム塩を含む。水酸化物の代わりに、等価の4級アンモニウム塩例えばアルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、シアニド、フェノラート、リン酸塩、リン酸水素塩、ハイポクロライト、ホウ酸塩、ホウ酸水素塩、ホウ酸二水素塩、スルフィド、ケイ酸塩、ケイ酸水素塩、ケイ酸二水素塩、及びケイ酸三水素塩が使用され得る。最も好まれる有機塩基は、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)である。
中間体は還元されて、4−アミノジフェニルアミンを生成し得、塩基は、単独で又は補充量の新鮮な塩基又は精製されたリサイクル塩基と共に、本発明の方法の反応における使用のために還元反応の生成物からリサイクルされ得る。より具体的には、中間体は還元されて4−アミノジフェニルアミンを生成し、還元反応の生成物中の塩基は精製されて、本発明の方法のカップリング反応及び還元反応の反応において生成された4級アンモニウム塩の不純物の一部又は全部を除去し得る。生成された塩基は、塩基のみとして、又は精製されていないリサイクル塩基と組み合わせて、及び/又は補充量の新鮮な塩基と共にリサイクルされ得る。
本発明の方法の反応性接触は、過酸化水素を含む酸化剤の存在下で行われる。有機塩基が水酸化テトラメチルアンモニウムであるとき、過酸化水素は、ニトロベンゼンのモルに対して約0.01〜約0.5モルの過酸化水素の量で、約3重量%〜約50重量%の過酸化水素を含む水性溶液として、又はより好ましくは約3重量%〜約7重量%の過酸化水素を含む水性溶液として供給され得る。より好ましいのは、ニトロベンゼンのモルに対して約0.01〜0.45モルの過酸化水素の量で、約15重量%〜約25重量%の過酸化水素水を含む水性溶液として供給されることである。最も好ましいのは、ニトロベンゼンのモルに対して約0.01〜0.35モルの過酸化水素の量で、約25重量%〜約40重量%の過酸化水素水を含む水性溶液として供給されることである。
有機塩基、特に水酸化テトラメチルアンモニウムは、本発明の方法の反応における使用の為に単独で、又は補充量の新鮮な塩基又は精製されたリサイクル塩基、又は両方と共に、還元反応の生成物からリサイクルされ得る。過酸化水素は次に、ニトロベンゼンのモルに対して約0.01〜0.25モルの過酸化水素の量で、約20重量%〜約40重量%含む水性溶液として供給され得、又はより好ましくは、該水性溶液において、過酸化水素は、ニトロベンゼンのモルに対して約0.06〜約0.21モルの過酸化水素の量で提供され、又はさらにより好ましいのは、ニトロベンゼンのモルに対して約0.08〜約0.17モルの過酸化水素の量で過酸化水素が供給される。過酸化水素は、ニトロベンゼンのモルに対して約0.01〜約0.20モルの過酸化水素の量で、好ましくはニトロベンゼンのモルに対して約0.03〜0.16モルの過酸化水素の量で、約3重量%〜約7重量%を含む水性溶液として供給され得、さらにより好ましくは該水溶液において、ニトロベンゼンのモルに対して約0.06〜約0.12モルの過酸化水素の量で過酸化水素が供給される。3重量%〜50重量%の範囲において、過酸化水素の他の濃度に対する同様の効果的なモル比の範囲が、当業者により限定されることができる。ニトロベンゼンがフィードされる時間の一部の間のみ過酸化物をフィードすることにより、又は過酸化物がフィードされるところの速度を変化させることにより、又は両方により、本明細書に含まれる過酸化物の任意の濃度に対して、より少ない過酸化水素で同等の選択性を得ることもまた可能である。
精製されたリサイクル塩基は、単独の塩基として、又は補充量の新鮮な塩基と共に使用され得、ニトロベンゼンのフィード時間は約100分以下であり得る。
本発明の方法におけるカップリング反応における反応性接触は、約20〜約125℃、好ましくは約65℃〜約95℃の温度において行われ得る。反応性接触のための他の条件は、約20mbar〜約大気圧の範囲の圧力を含む。反応時間は典型的には約4時間未満である。反応全体の間、反応混合物を攪拌することは有利である。
本発明は以下の非制限的な実施例により説明される。
分析
個々の成分の収率は、2回の分析の平均から外部標準HPLCにより測定された。約0.06グラムの分析すべき物質は50mlの容量分析フラスコに正確に量り入れられ、39%v/vの水、36%v/vのアセトニトリル、24%のv/vのメタノール、及び1%のv/vpH7の緩衝溶液を含む緩衝溶液で希釈された。溶液は10μlのループを通して逆相Zorbax ODS HPLCカラム(250×4.6mm)の上にバイナリー勾配ポンピングシステム及び1.5ml/分の一定のフロー速度において以下の溶出勾配を用いて注入された:
Figure 0004527057
溶出液Aは75%v/vの水、15%v/vのアセトニトリル、及び10%のv/vのメタノールである。溶出液Bは60%のv/vのアセトニトリル、及び40%v/vのメタノールである。検出は254nmにおけUVである。
実験
実験方法は各実施例内に記載される。リサイクル塩基による実験は、過酸化水素の添加なしに操業している工業プラントからの典型的な試料を使用し、それに対するTMAH分析(24.4重量%及び26.8重量%)は滴定により測定された。リサイクル塩基は種々のテトラメチルアンモニウム塩プラスアニリン及び低レベルの他の有機不純物を含んでいた。塩の1つは(TMA)COであり、それは、TMAHとともに最初の等価の滴定物として、(as the first equivalenttitrates along with TMAH)リサイクル塩基の分析に貢献する。
実施例の転化率は、最終的なカップリング反応の塊中に残っている未反応のニトロベンゼンの量に基づいて計算された。転化率は、もしニトロベンゼンが検出されなかったら100%であると推定された。選択性は、以下のモル比により定義される:(p−NDPA+4−NDPA)/(p-NDPA+4−NDPA+アゾベンゼン+フェナジン)。4−NDPAは4−ニトロジフェニルアミンであり、p−NDPAは4−ニトロソジフェニルアミンである。実施例において「NB」はニトロベンゼンであり、「t−アゾ」は、trans−アゾベンゼンであり、「Phen」はフェナジンであり、「その他」はアニリン及びニトロベンゼンのカップリングの副生物、一般的には、4−フェニルアゾ−ジフェニルアミン、及び任意の不明物質(unknowns)を指す。
実施例1
この実施例は、他の実施例においてカップリング反応の間、過酸化水素を用いることの効果を議論するために参考情報を提供する。実験1〜3の方法は、塩基濃度、62torrにおける乾燥及び60torrにおける反応と共に、プラントリサイクルTMAH(26.8%)及びプラントリサイクルアニリンを用いること以外は、実施例2の方法と類似している。実験4〜6の方法は、145.28gの新鮮なアニリン(1.56モル)及び87.36gの水性の予め濃縮された新鮮なTMAH溶液(36.0重量%、0.345モルのTMAH)を熱電対、加熱マントル、ニトロベンゼン及び過酸化物又は水のための表面下フィードチューブ、及びテフロンの櫂形攪拌機を装備された500mlの丸底フラスコに投入することである。70torrにおける圧力で、混合物は加熱されて、18mlの水をアニリンと共に除去し(約30分)、それからニトロベンゼンのフィード(36.93g、0.30モル)が開始される。温度は反応時間の間、約66〜67℃から80℃に上昇し、その間、水及びアニリンが留去される。表1はすべての6の実験に対してニトロベンゼンのフィード及び反応ホールドの時間を与える。水及びアニリンはホールドの間、留去される。実験4〜6のためのバッチは、ホールド期間の後20mlの水でクエンチされる。過酸化水素の投入量は、ニトロベンゼンと共存する5重量%の水性溶液の20.40g(0.03モル)である。水は、TMAHを分解から保護することにより、及び反応平衡をシフトさせることにより選択性に影響を及ぼし得るので、過酸化物との直接比較のために、水はニトロベンゼンと同時にフィードされる。
実施例は、より短いニトロベンゼンのフィード時間、及び水の添加の両方が、選択性を増大させることができることを例証するが、水は、より長いフィード時間の場合は非常に効果的というわけではない。しかし、過酸化物は、水の添加より1.9%大きい、最も高い選択性を与えた。より重要には、リサイクル及び廃棄物処理を含む工業的方法のためには、水性過酸化物は水だけに比べて2つの重要な副生物のレベルを大きく減少させ、例えばアゾベンゼンでは39%及びフェナジンでは36%減少させた。少し異なる方法による反復基準実験は、92.7%、及び92.6%の選択性を与え、本明細書において報告された実験結果が非常に再現性が高いことを示した。その上、反復実験は、小さな選択性の差、例えば過酸化物対水の場合1.9%高い、は実は重要であることを示す。
Figure 0004527057
実施例2
以下の実施例における実験のいくつかは、相対的に低い転化率を有する、なぜなら方法は、反応完結までバッチをホールドするよりむしろ固定されたニトロベンゼンのフィード時間プラスホールド時間を使用したからである。この実施例は延長されたホールド期間が選択性に与える影響を示す。
方法は、432.85gのプラントリサイクル塩基(24.4重量%TMAH、1.16モル)を1リットルの水/グリコールのジャケット付反応器に投入することである。150rpmにおいて攪拌を開始し、水浴の温度を72℃から始めて、10mlの水が除去される毎に1℃ずつ上昇させながら、92mlの水を65torrの一定の圧力において留去する。それから301.50g(3.24モル)の新鮮なアニリンを真空により添加する。9mlの水が除去される毎に水浴の温度を1℃ずつ上昇させることにより水プラスアニリンを65torrにおいて除去し続け、その間連続的に120mlのアニリンをサイドアームに圧力抜き穴の付いた滴下ロート(sidearm pressure-venteddropping funnel)から投入する。72mlの水が除去されたとき(合計で164ml)、80分間に渡ってペリスタルティックポンプにより表面下に、123.11gのニトロベンゼン(1.00モル)及び27.20gの過酸化水素(10重量%の水性溶液、0.08モル)の共フィードを始める。反応段階の間、連続的に60mlのアニリンを添加し、その間、圧力を65torrに保持し、水プラスアニリンを留去する。徐々に浴の温度を0.5℃ずつ上昇させて、反応段階の終わりにまでに、浴中で91℃、反応器中で80〜82℃を達成する。圧力を60torrに下げ、かつ浴及び反応器の温度をさらに1℃上げることにより、ホールド期間を開始する。延長されたホールドの間、水プラスアニリンの除去を続ける。
この実施例は、本質的に完全な程に低転化バッチをホールドすることは、選択性に最小の影響しか有しなかったことを示す。この1つに続く実施例において、転化率は73.4%〜100%の範囲であった。これらの結果は、89.3%から99.8%に転化率を至らせることは、選択性を0.5%しか下げず、そして96%の転化率から99.8%の転化率に行くことは、選択性を2%しか下げなかったことを示す。従って、以下の実施例においていくつかの実験の低い転化率は結論に影響を及ぼさない。
Figure 0004527057
実施例3
圧力、ニトロベンゼンのフィード速度、及び過酸化物を変数として、3−因子、8−実験の実験計画法(3-factor, 8-run Design ofExperiments (DOE))が実行された。過酸化物の濃度(5重量%水性溶液)及びH/NB(0.1モル比)は、過酸化物を使用する4つの実験に対して任意に選択された。加熱マントル、熱電対、ニトロベンゼン及び過酸化物のための表面下フィードチューブ、及びテフロンの櫂形攪拌機を装備された500mlの丸底フラスコに130.02gのリサイクル塩基(24.4重量%)が投入され、次に表3に示された圧力において28mlの水を留去することにより31%に濃縮された。次に145.28gのアニリンが添加され、アニリンと共に、別の16mlの水が除去された(合計で44mlの水)。次に、水及びアニリンの留去を続けながら36.93gのニトロベンゼンのフィードが開始された。過酸化物が使用されたとき、20.40gの5重量%過酸化物溶液が適切なフィード速度においてニトロベンゼンと共に共フィードされて、ニトロベンゼンを終えた。バッチは下に記載されるように保持され、次に20mlの水でクエンチされた。反応は80℃において、65torr又は95torr(計画において特定された)において、0.3モルスケールで行われた。ホールド時間は、110分のニトロベンゼンフィードに対しては20分に、そして70分のニトロベンゼンのフィードに対しては45分に固定され、どちらも水とアニリンの留去は続けられた。
表3の結果は、過酸化物が低いレベルにおいて使用されたとき選択性は首尾一貫してより高く、その範囲は、反応圧力及びニトロベンゼンのフィード速度の変化に対してずっと小さい(ありでは96.1%〜96.6%であるのに対し、なしでは89.8%〜94.8%)ことを示す。また過酸化物ありでは、アゾベンゼンに比較してより多くの4−NDPAが生成されたのに対して、なしではほとんど等モル量が生成された。より長いニトロベンゼンフィード時間における過酸化物ありではより少ない4−NDPA(30〜40%少ない)が生成され、すべての実験において過酸化物ありではずっと少ないアゾベンゼン及びフェナジンが生成された。実施例1は、過酸化物なしではニトロベンゼンフィード速度が選択性に影響を及ぼし得ることを示し、この実施例は、過酸化物はニトロベンゼンのフィード速度及び反応圧力の両方の効果を下げることを示すが、そのことは予想外である。
Figure 0004527057
実施例4
精緻化するDOE(refining DOE)は、1)過酸化物の量及び2)カップリング反応のための過酸化物濃度の両者を評価するために履行された。方法は、表4に挙げられたモル比及び過酸化物の濃度、及び30分のホールドと共に約70分のニトロベンゼンフィード時間を除いて、実施例3と同じであった。表4は、速いニトロベンゼンのフィード速度では、特により低いモル比においては、選択性は相対的に過酸化物の濃度から独立していることを示す。これは驚きである、なぜなら実施例1は、水を添加することは、選択性を増加させることができることを示し、5重量%の過酸化物を用いる実験は、25重量%の過酸化物の場合の6.33倍の水の量を有したからである。結果は、選択性が酸化剤の量により影響されうることをもまた示す。表4における等しい過酸化物の濃度による実験の比較は、より高いモル比は、それぞれの場合、より低い選択性を与えることを示す。再び、これは驚きである、なぜならより高いモル比においては、2倍の量の水が添加されたからである。従って、過酸化物の効果が支配的であるように、水及び過酸化物の利益は付加的ではない。
Figure 0004527057
実施例5
この実施例は、過酸化物が使用されるときの選択性に対する圧力の効果を説明する。バッチは、110分のニトロベンゼンのフィード時間、20分のホールド時間、プラントリサイクル塩基の異なる試料(26.8重量%)、及び新鮮なアニリンの代わりのプラントリサイクルアニリンを用いて実施例2と同様の方法により製造された。表5における結果は、30重量%の過酸化物が使用されるとき、丁度、5重量%の過酸化物を用いる実施例3におけるように、圧力は選択性に影響を有しないことを示す。これは過酸化物が他の反応変数の影響を緩和することの追加の証拠である。
Figure 0004527057
実施例6
実施例1は、単独、又は水あり、又は水性過酸化物ありでの、より短いニトロベンゼンフィード時間(80分)は、反応性を増加させることができることを示した。実施例3は、固定された過酸化物濃度及びモル比の場合、ニトロベンゼンのフィード時間(約75分対約110分)は選択性にほとんど影響を及ぼさないことを示した。実施例4は、短いニトロベンゼンのフィード時間(約70分)では、選択性は、特に低いモル比においては、過酸化物の濃度から相対的に独立していることを示した。
この実施例は、より長いニトロベンゼンのフィード時間の場合の、過酸化物の濃度の選択性に対する影響を調べる。一連のバッチが実施例5の方法と類似する方法により製造された。また、0.064モル比の実験の場合の過酸化物のフィードは、ピストンポンプ(実施例14を参照のこと)経由であった。過酸化物濃度は、5重量%〜35重量%の範囲であり、ただしH/NB=0.1及び0.064であった。表6における結果は、より長いニトロベンゼンのフィード時間の場合もまた、選択性は本質的に過酸化物の濃度から独立していることを示す。さらに、かなり少ない水が過酸化物と共に投入されるにつれ、フェナジンのレベルは、少ししか増加しないが、このことは実施例4と一致する。より長いニトロベンゼンのフィード時間では、ニトロベンゼンの投入量に対する水の除去の速度は、より短いニトロベンゼンのフィード時間の場合より大きい。従ってより少ない水が過酸化物と共に投入されるにつれ、バッチはさらに乾燥してくる。しかし、表6の最も低い水の投入量でさえ、表1の110分のニトロベンゼンのフィードの水のみの場合よりかなり高い選択性を有する。これは水及び過酸化物、両者共に選択性を向上させることにおいて役割を果たすことができるが、過酸化物の効果がより重要であることを説明する。さらに、水はMeisenheimer錯体の形成速度及びニトロベンゼンによるその酸化速度に影響を及ぼすことができるので、バッチの中のMeisenheimer濃度に合わせるようにH/NBを調節することにより過酸化物で選択性を改善することが可能であるはずである。
Figure 0004527057
実施例7
一連のカップリング反応が、5重量%の固定された過酸化物濃度で行われて、選択性に対する温度の効果を測定した。方法は以下のようであった:130.02gのリサイクル塩基(24.4重量%のTMAH)を500mlスケールのカップラーに投入し、28mlの水を留去する。145.28gのアニリンを添加し、さらに16mlの水をアニリンと共に除去する(合計で44mlの水)。水及びアニリンを留去しながらH/NB=0.08モルにおいて36.93gのニトロベンゼンを5重量%の水性過酸化物溶液と同時に共に表面下で、フィードする。表7に示された温度において及び65torrの一定の圧力において100〜110分間で共フィードを、水及びアニリンを留去しながら完結させる。水及びアニリンを留去しながら30分間ホールドし、それから20mlの水でクエンチする。
表7における結果は、Meisenheimer錯体の形成及び分子内酸化の速度が、過酸化物による選択性に対して有する効果を説明する。温度が上げられるにつれて、選択性は約80℃において最大に達する。より低い温度においては、Meisenheimer形成の速度は、過酸化物添加の速度に対して低すぎ、その結果過酸化物によるアニリンのアゾベンゼンへの酸化は増加する。より高い温度においては、p−NDPAへの分子内Meisenheimer酸化のより速い速度は、過酸化物との反応のために得られ得るMeisenheimerの量を減らし、その結果再び過酸化物のアゾベンゼンへのアニリンの酸化が再び増える。また70℃における選択性は、他の点では似ている反応条件において過酸化物なしで得られた選択性より高い。従ってこの実施例の有効範囲(effective range)は、約65℃まで拡張され得る。
即ち、80℃は、反応方法に依存する、見かけの最適値である。Meisenheimer形成の速度を変更する任意の方法の変更、例えば水除去の速度を変えることは、過酸化物による選択性に影響を及ぼす。これは最適の選択性を異なる温度にシフトすることができるだろう。さらに、選択性は、より低い温度及びより高い温度においてMeisenheimerの生成速度及び分子内酸化の速度に合うように単にH/NBのモル比を調節することにより増加され得る。すなわち、この特定の反応方法に対してはH/NB=0.08モル比で、80℃において選択性は最も高い。しかし、最適温度は、他の変数、例えば反応器における水のレベル及びH/NBモル比と共に変化する。さらに、温度を変化させることは、最高の選択性のためのH/NBの異なるモル比を要求する。従って他の実施例において与えられた有効範囲は絶対的ではない。
Figure 0004527057
実施例8
カップリング反応の2つのセットが、固定された過酸化物濃度を用いて行われ、増加された選択性を与える有効モル比の範囲を決定した。5重量%の過酸化物を用いる方法は基本的には実施例3と同じである。過酸化物及びニトロベンゼンは105〜110分に渡ってフィードされ、ただし80℃及び65torrにおける反応については20分のホールド時間であった。30重量%に対する方法は、実施例5と類似であった。
図1及び表8は、5重量%の過酸化物に対する有効範囲は約H/NB=0.01〜0.20であり、好ましい範囲は約H/NB=0.03〜0.16であり、最も好ましい範囲は、約H/NB=0.06〜0.12であることを示す。5重量%の過酸化物での最適モル比はこの方法の場合、H/NB=0.07〜0.09であり、これはニトロベンゼンから作られた4−NDPAのモル%とおよそ同じである。従って過酸化物は、高い選択性で反応して4−NDPAをアゾベンゼンの最小の形成を伴って製造する。これは、アゾベンゼンに酸化されるために入手可能な非常に大きなモル過剰のアニリンのために、驚くべき結果である。
30重量%の過酸化物に対する有効モル比の範囲は、約0.01〜0.25である。最適条件は、データから引き出されることはできないが、0.06〜0.21内にあるようであり、それは5重量%の過酸化物の場合より高くシフトされる。より好ましい範囲は0.08〜0.17内のようである。従って有効モル比の範囲、過酸化物にとって好ましい範囲及び最も好ましい範囲は、何らかの工程変数、例えば過酸化物濃度、リサイクルの流れ中の不純物のレベル、反応温度、水の除去速度、及びニトロベンゼンのフィード速度で変化することが期待される。従って、これらの範囲は、過酸化物にとって絶対的ではなく、むしろ代表的なものである。有効範囲はリサイクル塩基の場合、H/NB=0.01〜0.4まで、又はおそらくさらに幾分広くまで拡張され得ることが想定される。
Figure 0004527057
実施例9
最適化の研究は、塩基の質の効果を調べるために、過酸化物を用いて新鮮な塩基に対して行われた。方法は、5及び20重量%に対しては、実施例3と類似しており、25重量%の塩基の126.89gの投入量であり、35重量%の場合は実施例10と類似していた。図2及び表9において見られるように、新鮮な塩基はリサイクル塩基に対してより平らでより広い最適化曲線を与えた。さらに最適モル比及び有効範囲は濃度とともに変化し、最高選択性はリサイクル塩基に対してはより低く選択性は最初の最適値が過ぎた後、増加した。上昇はモル比が増加するにつれてのより高い水の投入量のためであり、それは35重量%の過酸化物では起きず、そのために最も少ない水が添加された。水はニトロベンゼンによるMeisenheimerの酸化を阻害し、その結果より多くが過酸化物により酸化されるので、選択性が上がった。
結果は実施例8及び9のために使用された条件において、過酸化物はリサイクル塩基と一緒でより有効であることを示す。さらに、リサイクル塩基における塩は、水の効果を和らげるはずである、なぜなら反応性の上昇はそれとともに起きなかったからである。たとえそうであっても、新鮮な塩基による反応性の増加はかなりのものである。35重量%の過酸化物に対する有効範囲は約0.01〜0.33であり、もし水が20重量%の過酸化物でより速く除去されるならば、曲線は、約0.01〜0.46の有効範囲を突き止める(track to)。ニトロベンゼンのフィード速度は、工業プロセスの場合110分を優に超えて伸びることができるので、有効範囲は、0.01〜0.5、又はさらに幾分より広くまで十分に拡張することができる。上で議論されたように、ニトロベンゼンのフィード速度を増加させることは、新鮮な塩基で、より湿ったバッチを与え、そのことは選択性を増大させ、より鋭い最適化曲線を与えるはずである。即ち、有効範囲は、変数、例えばニトロベンゼンのフィード速度及び水除去速度で変化するが、約0.01〜0.6の有効範囲はすべての可能性をカバーするはずである。新鮮な塩基での結果は、電気分解、例えば国際公開WO第2002034372号に記載されたもの、又は任意の他の方法により回収されたリサイクル塩基にもまた当てはまるはずである。
Figure 0004527057
実施例10
この実施例はニトロベンゼンのフィード時間及び塩基の質の選択性に及ぼす効果をさらに説明する。方法は、新鮮な塩基に対しては、87.36gの予め濃縮された塩基(36重量%)が使用され、アニリン添加後の水除去は18mlに過ぎないことを除いて実施例3と類似していた。すべてのバッチは、H/NB=0.1のモル比を有していた。表10における結果は、過酸化物なしでは、新鮮な塩基は、ニトロベンゼンのフィード時間に関わらずリサイクル塩基より高い選択性を与えた。しかし、過酸化物が使用されたときは、状況はかなり変化した。過酸化物では、リサイクル塩基は、より長いニトロベンゼンのフィード時間に対して新鮮な塩基より高い選択性を与えたが、より短いフィード時間に対しては、同等の選択性を与えた。
これらの結果はニトロベンゼンのフィード時間及び塩基の質のバッチにおける水のレベルの効果により部分的に説明され得る。例えばリサイクル塩基に溶解された塩は沸点を上昇させ、その結果一定の反応温度及び圧力において、リサイクル塩基のバッチは、新鮮な塩基のバッチより湿っている。しかし、新鮮な塩基は、滴定により測定されるように、リサイクル塩基より高いTMAHの濃度を有する。リサイクル塩基は、最も大きい不純物としてTMACOを含み、TMACOの第1当量は、TMAHとして滴定する。例えば10重量%のTMACOを有する25重量%のリサイクル塩基は、実際は20.6重量%のTMAHに過ぎない。TMACOはTMAHよりカップリング反応に対してより効果の低い塩基であるため、新鮮な塩基は、よりよい反応性を与える。過酸化物なしでは、よりよい反応性は、より乾燥した条件にも関わらず新鮮な塩基による、より高い選択性を説明する。従って過酸化物で、リサイクル塩基の等しい〜より高い選択性は驚きである。特に、使用された実際のリサイクル塩基は、24.4重量%の滴定による分析に過ぎないからである。過酸化物は、リサイクル塩基に溶解された低いTMAHレベル及び塩に起因する非能率を克服することができる。
Figure 0004527057
実施例11
米国特許第5,117,063号は、本明細書に取り込まれるが、該報告書及び関連する特許において、カップリング反応の間に存在する水の量は、(p=NDPA+4−NDPA)/(2−NDPA+フェナジン)のモル比に対して深い効果を有することが報告された。実施例4におけるデータは、過酸化物を添加された水は、生成されたフェナジンの量に小さい影響を有することを示す。(2−NDPAは全く生成していないことが観察される)。これは図3及び4にさらに示される。図3における(実施例6の)データは、過酸化物を添加された水の水量の16倍の減少にも関わらず、過酸化物の濃度の7倍の増加に対して、フェナジンのレベルは少ししか増加しなかったことを示す。図4の(実施例8の)データH/NBモル比が増加するにつれ、フェナジンレベルはかなり下がることを示す。しかし、フェナジンのレベルは、5重量%〜30重量%の過酸化物を添加された8倍高い水の量にも関わらず過酸化物の濃度から基本的に独立していた。添加された水は一定の過酸化物の添加においてほとんど効果を有しないので、これは、過酸化物の添加は、水の添加より大きい影響を有することを示す。これは、過酸化物がカップリング反応系を変えて、副反応を最小化することの追加の証拠である。
実施例12
この実施例は、過酸物の部分フィードが過酸化物の効率を増加させることを示す。装置は、実施例2と同じであり、基本的な方法は類似している。432.85gの24.4重量%リサイクル塩基を投入し、150rpmにおいて攪拌を始め、次に加熱して、65torrにおいて92mlの水を留去させる。アニリンをもっと添加することを続けながら、301.50gのアニリンを添加し、65torrにおいて水プラスアニリンを留去する。164mlの水プラスアニリンが留去されたとき、表11に示された時間をかけて123.11gのニトロベンゼンをフィードすることを開始し、その間もっとアニリンを添加し、水プラスアニリンを留去し続ける。乾燥プラス反応の間のアニリンの投入量は、180.90gである。水性過酸化物の溶液は、表11に示された時間をかけてニトロベンゼンと同時にフィードされる。反応条件は、80℃及び65torrである。ニトロベンゼンのフィードの完結後、60torrにおいて30分間ホールドし、それから50mlの水でクエンチする。
表11における実験1及び2は、ニトロベンゼンのフィード時間の一部の間のみ過酸化物がフィードされるとき幾分高い選択性を得ることが可能であることを示す。このことの利点は、同じ選択性に対して、高められた選択性、又は下げられた過酸化物添加量(及び従って費用)のいずれかであり得る。例えば実験3及び4は、部分フィードの使用から過酸化物の投入量における25%の削減に対して選択性は少ししか落ちない(0.37%)ことを示す。
Figure 0004527057
実施例13
この実施例は、過酸化物の部分フィードによる塩基の質の効果を比較する。装置は実施例2と同じであり、基本的な方法は類似している。主な相違点は、過酸化物フィードの開始は、約5分遅らされ、ニトロベンゼンのフィード時間の約10分前に終了され、ニトロベンゼンのフィード時間は105分のターゲットであったことである。過酸化物はH/NB=0.064モルを有する水性の24.3重量%溶液として投入された。表12の結果は、実験の条件下で、プラントリサイクル塩基、新鮮な塩基、及びプラントリサイクル塩基から電気分解により回収された塩基は同等の結果を与えることを示す。これは回収された塩基は、単独で又はリサイクル及び/又は新塩基と組み合わせて過酸化物と一緒の使用のために適切であることを示す。それは新鮮な塩基が過酸化物なしで有する利点を過酸化物が克服することをもまたさらに示す。
Figure 0004527057
実施例14
この実施例は、過酸化物とMeisenheimer錯体との良好な接触が最適選択性に本質的であることを示す。表13は、ペリスタルティックポンプ対20μlの増加量で過酸化物を搬送するピストンポンプによる、実験室での過酸化物のフィードを比較する。方法は、低いモル比の実験の場合、過酸化物のフィードは5分後に開始され、ニトロベンゼンより10分早く終了されることを除いて、実施例2の方法と類似する。表13のデータは、ペリスタルティックポンプがピストンポンプより不安定かつ低い選択性を与えることを示す。実施例12は、部分対完全フィードに関して2つのモル比の比較が有効であることを示す。ピストンポンプの小さい体積の投入は、過酸化物が素早く拡散されMeisenheimerと緊密に接触することを保証する。ペリスタルティックポンプからの過酸化物投入の大きなスラグはより劣る拡散を与え、過酸化物の相互作用の効率を減じ、より低い選択性をもたらす。反応マスに対して局在化されたより過酸化物の(一滴の過酸化物中における)高いモル比のために、良好な拡散はより高い過酸化物濃度において特に重要である。これは、Meisenheimerの最も高い濃度の点において過酸化物を導入する必要性を支持する。
Figure 0004527057
実施例15
この実施例は強い有機塩基の存在下で、ニトロベンゼンとアニリンとをカップリングさせるための水性50重量%の過酸化水素の安定性を示す。水性50重量%の過酸化水素が使用された以外は、実施例13の方法が踏襲された。過酸化物溶液は注意深く表面下、ペリスタルティックポンプの手動制御により反応器にフィードされて、投入すべき少量の物質(4.35g)を考慮して、できるだけ滑らかな添加を与えた。95.56%の選択性が得られ、該選択性はより低い過酸化物濃度での選択性より少し低いだけである。実施例14の結果は、もし小さいピストンポンプがこの実験のために入手可能であったなら、50重量%の過酸化物がより低い濃度と同じ選択性を与えたであろうことを示す。いずれの場合の結論も、50重量%が過酸化水素にとって適切な濃度であるということである。
比較例1
この例は、過酸化水素が、強い有機塩基の存在下でアニリンをニトロベンゼンとカップリングさせる酸化剤として空気より優れていることを示す。複数のカップリングバッチが、実施例1の方法と同じ方法により製造され、種々のフロー速度における空気が酸化剤として使用された。表14の結果は、選択性のかなりの増加のために必要とされるフロー速度は、典型的なプラントコンデンサーに負担をかけすぎるので、空気は、酸化剤として非実用的であることを示す。さらに、得られる最も高い選択性は条件の範囲に渡って過酸化物によって得られる選択性よりはるかに下である。
Figure 0004527057
比較例2
この実施例は強い無機塩基及び相間移動触媒(PTC)と一緒にした過酸化物の効果を以下の方法に従うことによって調べる。アニリン(99%、22.58g、240ミリモル)、ニトロベンゼン(99%、4.97g、40ミリモル)、過酸化水素(50重量%水性、下の図5において示されたモル量)、水(水は合計水が2.16gにおいて一定に保たれるように添加された)、水酸化カリウム(86%の挽かれた粉末、7.83g、120ミリモル)及び塩化テトラメチルアンモニウム(97%、4.52g、40ミリモル)が、マグネティックスターラーを備えられた50mlの丸底フラスコに投入された。過酸化物はKOH及びTMAClを添加する前に反応混合物に添加された。次にフラスコは、素早く栓をされ、反応は60℃において1時間進行することを許された。この実施例において、TMAHでは得られなかった反応副生物として、アゾキシベンゼン及び2−NDPAが得られた。したがってこれらの副生物は反応性の計算に含まれた。
図5は、強い無機塩基及び相間移動触媒と一緒に、過酸化物/NBのモル比が0〜1に増加するにつれて選択性が規則的に増加することを示す。しかし、強い有機塩基、即ちTMAHでは、新鮮な塩基及びリサイクル塩基の両方について最適のモル比があった。強い有機塩基では、最適のモル比があることは意外であるが、インシチューで同じ強い有機塩基を生成する強い無機塩基及びPTCでは意外ではない。さらに、無機系は1.1%〜2.4%の2−NDPA+アゾキシベンゼンのレベルを与えたのに対し、TMAHでは全く生成されなかった。再び、これらの副生物が、強い無機塩基で生成されるが、強い有機塩基では生成されないことは驚きである。
リサイクル塩基のためのHモル投入量の最適化 新鮮な塩基のためのHモル投入量の最適化 フェナジンレベルに対する過酸化物の濃度の効果 フェナジンレベルに対する過酸化物の効果 無機塩基と一緒にした過酸化物の効果

Claims (13)

  1. 4−アミノジフェニルアミンを生成する方法において、以下の工程:
    a) アニリン又はその誘導体及びニトロベンゼンを、塩基と、ニトロベンゼンのモルに対して0.01〜0.60モルの量の過酸化水素を含む酸化剤とを含む混合物の存在下で反応させて、少なくとも1の4−アミノジフェニルアミン中間体を得る工程、ここで前記酸化剤及びニトロベンゼンは同時にフィードされ、水及びアニリンが留去される、及び
    b) 該中間体を4−アミノジフェニルアミンに還元する工程
    を含む方法。
  2. さらに
    c) 4−アミノジフェニルアミンを4−アミノジフェニルアミンのアルキル化された誘導体に還元的にアルキル化する工程
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 塩基が、工程b)の生成物から分離され、そして単独で又は新鮮な塩基と組み合わせて工程a)にリサイクルされる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 塩基が四級アンモニウム塩であり、該塩が工程b)の生成物から分離され、そして精製されて、その工程において生成された四級アンモニウム塩不純物の少なくとも一部を除去し、そして単独の塩基として、又は精製されていないリサイクル塩基、及び/又は補充量の新鮮な塩基と組み合わせて本方法における使用のために工程a)にリサイクルされる、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 4−アミノジフェニルアミン中間体を製造する方法において、アニリン又はその誘導体及びニトロベンゼンを、塩基と、ニトロベンゼンのモルに対して0.01〜0.60モルの量の過酸化水素を含む酸化剤とを含む混合物の存在下で反応させる工程を含む方法。
  6. 請求項に記載のリサイクルされた塩基が、単独の塩基として、又は補充量の新鮮な塩基と組み合わせて使用される、又は請求項に記載のリサイクルされた塩基が、単独の塩基として、又は精製されていないリサイクル塩基及び/又は補充量の新鮮な塩基と組み合わせて使用される、請求項に記載の方法。
  7. 塩基が、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メチルトリブチルアンモニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、トリカプリルメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウム、及びコリンの少なくとも1つの水酸化物、アルコキシド、酢酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、シアニド、フェノラート、リン酸塩、リン酸水素塩、ハイポクロライト、ホウ酸塩、ホウ酸水素塩、ホウ酸二水素塩、スルフィド、ケイ酸塩、ケイ酸水素塩、ケイ酸二水素塩、又はケイ酸三水素塩から選択された四級アンモニウム塩である、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  8. 過酸化水素が、ニトロベンゼンのモルに対して0.01〜0.5モルの量で3重量%〜50重量%の過酸化水素を、又は同上0.01〜0.45モルの量で15重量%〜25重量%の過酸化水素を、又は同上0.01〜0.35モルの量で25〜40重量%の過酸化水素を含む水性溶液として供給される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  9. 過酸化水素が、ニトロベンゼンのモルに対して0.01〜0.5モルの量で3重量%〜7重量%の過酸化水素を含む水性溶液として供給される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 反応温度が、20℃〜125℃である、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  11. 反応温度が、65℃〜95℃である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 酸化剤の導入が、ニトロベンゼンの導入の開始の後に開始される、及び/又はニトロベンゼンの導入の間に、ニトロベンゼンの導入が完結される前に酸化剤の導入が完結される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 酸化剤の投入の場所が、ニトロベンゼンの投入点である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
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