JP4526658B2 - 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブル - Google Patents
難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブル Download PDFInfo
- Publication number
- JP4526658B2 JP4526658B2 JP2000178647A JP2000178647A JP4526658B2 JP 4526658 B2 JP4526658 B2 JP 4526658B2 JP 2000178647 A JP2000178647 A JP 2000178647A JP 2000178647 A JP2000178647 A JP 2000178647A JP 4526658 B2 JP4526658 B2 JP 4526658B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flame retardant
- polyolefin resin
- resin composition
- weight
- platinum
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/54—Silicon-containing compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K3/00—Use of inorganic substances as compounding ingredients
- C08K3/18—Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
- C08K3/20—Oxides; Hydroxides
- C08K3/22—Oxides; Hydroxides of metals
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L23/00—Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L23/02—Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
- C08L23/04—Homopolymers or copolymers of ethene
- C08L23/06—Polyethene
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L23/00—Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L23/02—Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
- C08L23/04—Homopolymers or copolymers of ethene
- C08L23/08—Copolymers of ethene
- C08L23/0846—Copolymers of ethene with unsaturated hydrocarbons containing other atoms than carbon or hydrogen atoms
- C08L23/0869—Acids or derivatives thereof
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L23/00—Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L23/02—Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
- C08L23/10—Homopolymers or copolymers of propene
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L2201/00—Properties
- C08L2201/02—Flame or fire retardant/resistant
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L83/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L83/04—Polysiloxanes
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
- Inorganic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブルに関し、更に詳しくは、有機ハロゲン化物系難燃剤を含有しなくても優れた難燃性を有するポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブに関する。
【0002】
【従来の技術】
電線、ケーブルの外被や絶縁体コアとしては、従来から、押出加工性や電気絶縁性に優れているポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂等のポリオレフィン系樹脂やポリ塩化ビニル樹脂が使用されている。特にポリ塩化ビニル樹脂はその特性が良好なため多量に使用されている。ポリオレフィン系樹脂は火災防止のため難燃化されている。従来、難燃化するため、これら熱可塑性樹脂に塩素や臭素のようなハロゲンを含有する有機化合物、即ち、有機ハロゲン化物系難燃剤を混和するという方法が通常採用されてきた。
【0003】
ところが、これら有機ハロゲン化物を配合したポリオレフィン樹脂組成物は、燃焼時に大量の黒煙、人体に有害なガス、あるいは金属等を腐食するガスを発生する。このような問題を防止するために、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムのような金属水酸化物を難燃化剤として配合してなる熱可塑性樹脂が提案されている。
【0004】
ところが、充分な難燃性を得るには、多量の金属水酸化物を配合することが必要になり、機械的特性の低下や溶融時の流動性低下などの問題を抱えていた。そのため、金属水酸化物の添加量をある程度に抑えて難燃性を確保できるような難燃助剤が検討されており、シリコーンが有力な候補の一つに挙げられている。
たとえば、特開平1−141928号では、ハロゲンを含まないポリオレフィン系樹脂、例えばエチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)に金属水酸化物およびシリコーンゴムおよび/またはシリコーンガム、例えば高重合度ポリジメチルシリコーン、ポリメチルビニルシリコーンあるいはポリメチルフェニルシリコーンを配合してなる難燃性樹脂組成物が提案されおり、特開平1−141929号では、ハロゲンを含まないポリオレフィン系樹脂、例えばエチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)に金属水酸化物およびシリコーンオイル、例えばポリジメチルシリコーンあるいはポリメチルフェニルシリコーンを配合してなる難燃性樹脂組成物が提案されている。
しかし、シリコ−ンは、もともとポリエチレン(PE)やエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンーエチルアクリレート共重合体(EEA)などのポリオレフィン系樹脂との相溶性が良いとはいえず、十分に分散させるためには多大な混練時間を必要とした。また、シリコ−ンを分散できてもポリオレフィン系樹脂成形品の表面へ移行しやすく、ポリオレフィン系樹脂成形品の感触や外観に悪影響を及ぼすという問題があった。
【0005】
特開平8−41256号ではエチレン−α・オレフィン非共役ジエン共重合体、ポリオレフィン系樹脂、分子内に2個以上のSiH基を持つオルガノポリシロキサン、ヒドロシリル化触媒、エポキシ変性ポリオレフィン系樹脂および水酸化マグネシウムもしくは水酸化アルミニウムの混合物を熱処理して難燃性エラストマーを製造する方法が提案されている。しかし、オルガノポリシロキサン中のSiH基をエチレン−α・オレフィン非共役ジエン共重合体中の不飽和炭化水素基へ付加させて架橋することによりエラストマーとしており、脂肪族不飽和結合を有しないポリオレフィン系樹脂自体を難燃化するものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決すること、すなわち、有機ハロゲン化物系難燃剤を含有しなくても、かつ、ポリオレフィン系樹脂中に脂肪族不飽和結合を有しなくても難燃性が優れたポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ポリオレフィン系樹脂に金属水酸化物とケイ素原子結合水素原子を有する有機珪素化合物と白金系触媒の各所定量を配合すると難燃性が著しく向上することを見出して本発明に至った。
本発明は、「(A)ポリオレフィン系樹脂100重量部、(B)粉末状金属水酸化物10〜200重量部、(C)少なくとも1個のヒドロシリル基を有する有機珪素化合物0.01〜50重量部、および(D)(A)成分と(B)成分の合計重量当たり白金系金属として0.1ppm〜10000ppmの白金系触媒からなることを特徴とする、難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物。(A)成分と(B)成分を加熱下混合し、(C)成分を添加して混合し、ついで(D)成分を添加して混合することを特徴とする難燃性ポリオレフィ系樹脂組成物の製造方法。芯線が上記難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物で被覆されてなる難燃性ケーブル。」に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物における(A)ポリオレフィン系樹脂は、オレフィン単独の重合体、オレフィンとその他のビニルモノマーとの共重合体であればよく、脂肪族不飽和結合を有しなければ、特に限定されない。具体的には、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレンとプロピレン、プテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン−1のような炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体;ポリプロピレン、プロピレンとブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン−1のような炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体;エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、メタクリル酸、メタクリル酸エチル、マレイン酸、無水マレイン酸のようなビニル系モノマーとの共重合体;前記ポリエチレンもくしはエチレンとα−オレフィンとの共重合体をアクリル酸、マレイン酸のような不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性して成る共重合体;上記したポリオレフィン系樹脂2種以上の混合物などが例示される。これらのポリオレフィン系樹脂の製造方法は特に限定されないが、他成分との配合性が良好なことが好ましいので、メタロセン型触媒による重合方法が好ましい。
これらのうち、ポリオレフィン系樹脂組成物の機械的特性の点からはポリエチレンが好適であり、また、難燃性を高めるという点からはエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、あるいはこれらの混合物が好適である。
【0009】
(B)粉末状金属水酸化物は、周期率表のIIa族、IIIa族やIVb族の金属の水酸化物が好ましく、分解開始温度が150〜450℃の範囲にあるものが、難燃化にもっとも効果的であり、好ましい。具体的には、粉末状水酸化マグネシウム、粉末状水酸化アルミニウム、あるいは両者の混合物が好ましく、粉末状水酸化マグネシウムがより好ましい。その平均粒径は、0.01〜30μmが好ましく、0.05〜10μmがさらに好ましい。ポリオレフィン系樹脂への分散性が良好であり、樹脂組成物の成形加工性を低下させないからである。
【0010】
(B)成分は、それぞれ単独で用いる場合も、また2種以上を混合して用いる場合も、その配合量は、ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、10〜200重量部であり、好ましくは30〜150重量部である。配合量が10重量部未満の場合は得られたポリオレフィン系樹脂組成物に所望の難燃性を付与することができず、また、200重量部を超えると、ポリオレフィン樹脂組成物の機械的強度および溶融時の流動性が著しく低下するためである。
(B)成分は、そのままポリオレフィン樹脂に分散してもよいが、シランカッブリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸などの表面処理剤により表面処理したものを用いてもよい。なお、これら難燃剤とともに難燃性を大幅に低下せしめない範囲で、炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、シリカ等の充填剤を添加してもよい。
【0011】
(C)少なくとも1個のヒドロシリル基を有する有機珪素化合物は、(B)成分存在下で(D)成分の作用により脱水素縮合して高分子量化し、あるいは架橋して(A)成分の難燃性を向上させる。したがって、ヒドロシリル基は1分子中に2個以上存在することが好ましく、3個以上存在することがより好ましい。
より高い難燃性を得るためにはポリオレフィン系樹脂と加熱混合時に揮発しにくいものが好ましい。かかる有機ケイ素化合物の代表例はオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。その重合度は2以上であればよいが、揮発性の点から3以上が好ましい。その分子構造は限定されず、直鎖状、分岐鎖状、環状、網状、籠状などいかなる構造でもよい。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、平均分子式;
(R3SiO1/2)a(R2SiO2/2)b(RSiO3/2)c(SiO4/2)d
(式中、Rは水素原子または1価炭化水素基であり、その内少なくとも1個のRは水素原子であり、a、b、c、dは0以上の数であるが、a、b、cが同時に0であることはない)で表すことができる。
【0012】
かかるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの具体例は下記のとおりである。
【化1】
(式中、mとnはm≧1、n≧0であり、5≦m+n≦5000である)
【化2】
(式中、mは2以上の数である)
【化3】
(式中、mとnは0≦m、1≦nであり、3≦m+n≦20である)
【化4】
(式中、Rは炭素原子数1〜20の一価炭化水素基であり、mは2≦m≦5000である)
【0013】
なお、(C)成分はオルガノポリシロキサンに限定される必要はなく、例えば、特開平3−95266号公報に記載された、1分子中に2個のアリル基を有する有機化合物と1分子中に4個以上のヒドロシリル基を有するメチルオリゴシロキサンとのヒドロシリル化反応で得られた、ヒドロシリル基が残存したポリマーであってもよい。(C)成分は1種を単独で使用することもできるし、2種類以上を組み合わせて使用することもできる。更に、ヒドロシリル基を有しないオルガノシロキサンで希釈して使用することもできる。
(C)成分は、(A)成分100重量部当たり0.01〜50重量部配合されるが、好ましくは0.5〜25重量部、より好ましくは1.0〜20重量部配合される。
【0014】
(D)白金系触媒は、(C)成分のヒドロシリル基に作用して脱水素縮合させる。このような(D)成分として、白金微粉末、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、白金ジケトン錯体、白金オレフィン錯体、塩化白金酸もしくは白金と
ジアルケニルオリゴシロキサンの錯体、および白金微粉末をアルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの粉末状担体に担持させたものが例示される。これらの中でも塩化白金酸または白金とジアルケニルオリゴシロキサンの錯体が好ましく、特に特公昭42−22924号公報に開示されている塩化白金酸と1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンの錯体や、特公昭46−28795号公報や特公昭46−29731号公報、特公昭47−23679号公報に開示されている塩化白金酸と1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンの錯体や、白金と1,3-ジビニルテトラメチルジシロキサンの錯体が好ましい。このような白金錯体は、液状のメチルビニルポリシロキサンで希釈して使用することが好ましい。
【0015】
(D)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分の合計量に対して、白金系金属として0.1〜10000ppmであり、好ましくは、1〜5000ppmであり、さらに好ましくは5〜1000ppmである。0.1ppm未満では、難燃性向上効果が発揮できず、10000ppmを越えると、ポリオレフィン系樹脂組成物の電気絶縁性が劣化し、外観が黒化するためである。
【0016】
本発明のポリオレフィン樹脂組成物には、必要に応じて、 酸化防止剤、 滑剤、 有機顔料、無機顔料、 着色剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光安定剤、分散剤、防カビ剤、帯電防止剤等の添加剤を本発明の効果を著しく損なわない範囲内で添加してもよい。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
実施例および比較例で用いたオルガノポリシロキサンの平均分子式を表1に示す。表1の式中、Meはメチル基を表す。
実施例および比較例で使用したポリオレフィン樹脂等は以下のとおりである。「」内の名称は、各社の商標である。
EEA(エチレンエチルアクリレートコポリマー)樹脂:日本ポリオレフィン(株)製「ジェイレクスA1150」
HDPE(高密度ポリエチレン):三井化学(株)製 「ハイゼックス5305E」
PP(ポリプロピレン):住友化学工業(株)製「ノーブレンY101」
粉末状水酸化マグネシウム:協和化学(株)製「キスマ−5A」。平均粒子径:0.8μm
白金触媒溶液:白金−1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のビニル末端ポリジメチルシロキサン溶液(白金濃度:0.5重量%)
【0018】
【実施例1〜8、比較例1〜5】
ポリオレフィン系樹脂、粉末状水酸化マグネシウム、および表1に示すヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサンSR1〜SR5を、表2、表3に示す比率にて配合してポリオレフィン系樹脂組成物を得た。表中の数値は重量部を表す。
東洋精機製作所(株)製「ラボプラストミル」を220℃に加熱し、まずポリオレフィン系樹脂を投入して溶融し、ついで粉末状水酸化マグネシウムを投入して均一に分散するまで混練した。次にヒドロシリル基含有オルガノポリシロサンを混合しながら添加し、最後に白金触媒溶液を添加した後、220℃で5分間混合してポリオレフィン樹脂組成物を得た。得られたポリオレフィン樹脂組成物を成形温度220℃にて射出成形し、JIS−K7201「酸素指数法によるプラスチックの燃焼試験方法」に従って酸素指数を測定し、表2と表3に示した。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【発明の効果】
本発明の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂、粉末状金属水酸化物、ヒドロシリル基含有有機ケイ素化合物および白金系触媒の各所定量からなるので、難燃剤として有機ハロゲン化物を含有しないにもかかわらず、かつ、ポリオレフィン系樹脂中に脂肪族不飽和基を含有しないにもかかわらず、酸素指数が大きく、すなわち、難燃性が優れている。また、シリコーン分が成形品の表面にブリードアウトしにくいという利点を有する。本発明の製造方法によると、難燃性が優れたポリオレフィン系樹脂組成物を効率よく製造できる。本発明の難燃性ケーブルは、芯線が上記ポリオレフィン系樹脂組成物で被覆されているので、難燃性が優れている。
Claims (5)
- (A)ポリオレフィン系樹脂100重量部、(B)粉末状金属水酸化物10〜200重量部、(C)少なくとも1個のヒドロシリル基を有する有機珪素化合物0.01〜50重量部、および(D)(A)成分と(B)成分の合計重量当たり白金系金属として0.1ppm〜10000ppmの白金系触媒からなることを特徴とする、難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物。
- 少なくとも1個のヒドロシリル基を有する有機珪素化合物がオルガノハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする請求項1記載の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物。
- 金属水酸化物が水酸化マグネシウムであることを特徴とする、請求項1または請求項2記載の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物。
- (A)成分と(B)成分を加熱下混合し、(C)成分を添加して混合し、ついで(D)成分を添加して混合することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の難燃性ポリオレフィ系樹脂組成物の製造方法。
- 芯線が請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物で被覆されていることを特徴とする難燃性ケーブル。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000178647A JP4526658B2 (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブル |
US09/840,779 US20020013395A1 (en) | 2000-06-14 | 2001-04-25 | Flame-retardant polyolefin-based resin composition, method manufacturing, and flame-retardant cable therefrom |
DE60101702T DE60101702T2 (de) | 2000-06-14 | 2001-05-02 | Flammgeschützte Harzzusammensetzung auf Polyolefinbasis, Verfahren zur Herstellung und daraus hergestelltes flammgeschütztes Kabel |
EP01304025A EP1164164B1 (en) | 2000-06-14 | 2001-05-02 | Flame-retardant polyolefin-based resin composition, method for manufacturing, and flame-retardant cable therefrom |
CA002350293A CA2350293C (en) | 2000-06-14 | 2001-06-12 | Flame-retardant polyolefin-based resin composition, method for manufacturing, and flame-retardant cable therefrom |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000178647A JP4526658B2 (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブル |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001354809A JP2001354809A (ja) | 2001-12-25 |
JP2001354809A5 JP2001354809A5 (ja) | 2007-07-19 |
JP4526658B2 true JP4526658B2 (ja) | 2010-08-18 |
Family
ID=18680047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000178647A Expired - Fee Related JP4526658B2 (ja) | 2000-06-14 | 2000-06-14 | 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブル |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20020013395A1 (ja) |
EP (1) | EP1164164B1 (ja) |
JP (1) | JP4526658B2 (ja) |
CA (1) | CA2350293C (ja) |
DE (1) | DE60101702T2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4987184B2 (ja) * | 2000-11-10 | 2012-07-25 | 東レ・ダウコーニング株式会社 | ポリオレフィン系樹脂組成物およびその製造方法 |
DE60219387T2 (de) | 2001-05-16 | 2008-01-03 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Halogenfreie flammhemmende Harzzusammensetzung |
DE102005023765B4 (de) * | 2004-05-19 | 2009-04-09 | Facab Lynen Gmbh & Co. Kg | Verfahren zur Herstellung einer flammwidrigen Zusammensetzung für die Ausbildung von flammwidrigen Isolierungen für elektrische Leiter |
US8525028B2 (en) | 2008-01-30 | 2013-09-03 | Dow Global Technologies Llc | Thermoplastic halogen-free flame retardant formulations |
JP2010031271A (ja) * | 2008-07-02 | 2010-02-12 | Yazaki Corp | シリコーン表面処理水酸化マグネシウム |
JP5410192B2 (ja) * | 2009-07-31 | 2014-02-05 | 株式会社フジクラ | 難燃性樹脂組成物、これを用いた絶縁電線、シース及びケーブル |
WO2015111309A1 (ja) * | 2014-01-21 | 2015-07-30 | 株式会社フジクラ | 難燃性樹脂組成物、及び、これを用いたケーブル |
JP6043331B2 (ja) * | 2014-11-21 | 2016-12-14 | 株式会社フジクラ | 難燃性樹脂組成物、及び、これを用いたケーブル並びに光ファイバケーブル |
CN107922688B (zh) * | 2015-12-14 | 2021-03-12 | 株式会社藤仓 | 阻燃性树脂组合物、使用该阻燃性树脂组合物的金属缆线、光纤缆线和成型品 |
CN116656130B (zh) * | 2023-06-06 | 2024-02-20 | 江西佳化新材料有限公司 | 一种自增容型阻燃有机硅热塑性弹性体材料及其制备方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BE793729A (fr) * | 1972-01-07 | 1973-07-05 | Rhone Poulenc Sa | Compositions organopolysiloxaniques |
DE3002397A1 (de) * | 1980-01-24 | 1981-07-30 | Wacker-Chemie GmbH, 8000 München | Flammabweisende formmassen |
-
2000
- 2000-06-14 JP JP2000178647A patent/JP4526658B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2001
- 2001-04-25 US US09/840,779 patent/US20020013395A1/en not_active Abandoned
- 2001-05-02 DE DE60101702T patent/DE60101702T2/de not_active Expired - Lifetime
- 2001-05-02 EP EP01304025A patent/EP1164164B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-06-12 CA CA002350293A patent/CA2350293C/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP1164164A1 (en) | 2001-12-19 |
JP2001354809A (ja) | 2001-12-25 |
DE60101702D1 (de) | 2004-02-12 |
DE60101702T2 (de) | 2004-10-21 |
US20020013395A1 (en) | 2002-01-31 |
CA2350293C (en) | 2009-12-29 |
EP1164164B1 (en) | 2004-01-07 |
CA2350293A1 (en) | 2001-12-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6433049B1 (en) | Fire resistant thermoplastic silicone vulcanizates | |
EP0393959B1 (en) | Flame retardant polymer composition | |
JP4399061B2 (ja) | 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブル | |
US20190309117A1 (en) | Moisture-Curable Compositions Comprising Silane-Grafted Polyolefin Elastomer and Halogen-Free Retardant | |
JP4526658B2 (ja) | 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブル | |
KR102498801B1 (ko) | 에틸렌-알파-올레핀 공중합체-트리알릴 포스페이트 조성물 | |
KR102498786B1 (ko) | 에틸렌-알파-올레핀 공중합체-트리알릴 포스페이트 조성물 | |
JP3344918B2 (ja) | 難燃性ポリオレフィン組成物及び該組成物を使用した電力ケーブル | |
ES2359438T3 (es) | Cable que presenta una cantidad reducida de componentes volátiles. | |
JP4987184B2 (ja) | ポリオレフィン系樹脂組成物およびその製造方法 | |
CN117916292A (zh) | 无卤素阻燃聚合物组合物 | |
JP2001002845A (ja) | 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブル | |
JP4454737B2 (ja) | 難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブル | |
JP2003160702A (ja) | 難燃性樹脂組成物およびそれを用いた絶縁電線 | |
JP2001310977A (ja) | 難燃性ポリオレフィン樹脂組成物、その製造方法および難燃性ケーブル | |
JP2003007144A (ja) | 平形ケーブル | |
JP2001151949A (ja) | 難燃性樹脂組成物およびその成形品 | |
JP2634715B2 (ja) | 難燃性ポリオレフィン系ゴム組成物 | |
JPH0489850A (ja) | 難燃性樹脂組成物 | |
CN116364339A (zh) | 具有自熄层的阻燃线缆 | |
JP2003160709A (ja) | ノンハロゲン難燃性樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070604 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070604 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100421 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100525 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100602 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130611 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |