JP4525152B2 - 電気光学装置用駆動回路及び電気光学装置用駆動方法、並びにこれを備えた電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置用駆動回路及び電気光学装置用駆動方法、並びにこれを備えた電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置に用いられる駆動回路及び駆動方法、並びに該電気光学装置、更に該電気光学装置を備えて構成される電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置には、例えば液晶装置がある。その駆動方式には、液晶の焼付きや劣化を防ぐため、ドット反転、ライン反転、面反転等の反転駆動方式が採用されている。各反転駆動方式には一長一短があるが、ドット反転やライン反転の場合、クロストークが抑制できる利点がある反面、隣接する画素電極に逆極性の電位が書き込まれるため、隣接画素間で横電界が発生するという問題がある。横電界は、液晶配向を乱して光抜けを生じさせることから、コントラスト比低下や開口率低下といった表示品質低下の大きな要因となる。従って、今後の狭ピッチ化に際しては、横電界の影響が殆どない面反転駆動方式が有利であると考えられる。
その一方、面反転駆動方式には別の問題点がある。即ち、先ず面反転の場合、正極性フィールド(或いは、正極性フレーム)と負極性フィールド(或いは、負極性フレーム)とでは、中間電位に対する印加電圧が多かれ少なかれ非対称になるので、フィールド周期(或いは、フレーム周期)のフリッカが発生する。更に、あるデータ線に着目した場合に、当該データ線から信号が供給される全ての画素に対し、極性の反転周期を1フィールドとすると、所定の1フィールドでは同極性の画像信号が書き込まれる。そして、次のフィールドに移った瞬間、当該データ線に供給される画像信号の極性が反転する。このとき、表示領域は上から下へ走査されるので、表示領域の上側の画素部では、画像信号が書き込まれた後の保持期間の殆どの間、データ線に供給される画像信号の極性は、保持する信号電位と同極性となる。これに対し、下側の画素では、画像信号が書き込まれた後の保持期間の殆どの間、データ線には保持する信号電位と逆極性の画像信号が印加される状態となる。このように、表示領域の上側と下側とでデータ線の電位が画素電極に与える影響に違いがあると、表示領域の片側で画素部から電荷がリークし、適正な表示がなさないおそれがある。例えば、表示する輝度に上下方向の傾斜がついたり、黒い画像が影を引いたように見えたりすることがある。
画面の均一性を確保する手段としては、例えば特許文献1に、1水平期間内を第1期間と第2期間とに分割し、第1期間において走査線に駆動パルスを供給すると共にデータ線に画像信号を供給することによって各画素電極に画像信号を印加する一方、第2期間においては走査線に駆動パルスを供給せずにデータ線に前とは逆極性の画像信号を供給する技術が提案されている。
尚、このように駆動中に発生する表示ノイズを時間的、空間的に低減するための工夫は、面反転方式以外でもなされている。例えば特許文献2には、NTSC方式等のインタレース信号をノンインタレース表示する場合の信号の補間に関し、走査速度を倍速とし、1水平走査期間中に同じ映像信号を同一の極性パターンで反転させながら2ラインに書き込み、且つ、書き込みラインをフィールド毎に一ラインずつずらす駆動方式について開示されている。この技術では、連続する2フィールドで同一ラインに同極性の画像信号が書き込まれることに起因して、各画素部に直流成分が残ってしまうため、この直流成分による表示ノイズを緩和するように、更に極性の反転パターンを制御するように構成されている。
特開平5−313608号公報 特開平10−253939号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、書き込みに用いることのできる時間が通常の半分になり、書き込みが不充分になる等の問題が生じる。また、特許文献2に記載された技術では、フリッカ等をある程度視認し難くすることができるが、ノイズ成分を低減させて根本的に表示品質を向上させるには、別の着想が必要と考えられる。尚、以上の問題は液晶装置に限ったものではなく、極性を反転させる駆動方式を適用する電気光学装置であれば原理的に同様の問題が生じる可能性がある。
更に、こうした駆動方式を採る駆動回路は、現実に利用されるためには、狭ピッチ化に対応可能なようにレイアウトを工夫する必要がある。
本発明は、例えば上記問題点に鑑みなされたものであり、高品質な表示が可能であると共に狭ピッチ化が可能な電気光学装置用駆動回路及び電気光学装置用駆動方法、並びに、これらを適用した電気光学装置を提供することを目的とする。
本発明の電気光学装置用駆動回路は上記課題を解決するために、互いに交差して延びる複数のデータ線及び複数の走査線と、各々が前記データ線及び前記走査線に接続され、表示面を構成する複数の画素部とを備えた電気光学装置を駆動するために用いられる電気光学装置用駆動回路であって、所定周期のクロック信号に基づいて各段から転送信号を順次出力するシフトレジスタと、前記複数の走査線に対応して配列され、前記転送信号が複数個単位の組毎に入力されると共に前記入力された転送信号のパルス幅を所定パルス幅に制限することにより走査信号を夫々生成する複数の論理回路と、前記複数の論理回路の配列方向に延在し、前記複数の論理回路に前記所定パルス幅を規定するイネーブル信号を供給する複数本のイネーブル供給線とを含んで構成され、前記複数の走査線の夫々に前記生成された走査信号を供給して前記画素部の水平走査を行う走査線駆動部と、前記複数のデータ線に画像信号を供給するデータ線駆動部とを備え、前記走査線駆動部及びデータ線駆動部は、前記表示面が前記走査線に沿った分割線により分割されてなる第1及び第2の部分面のうち前記第1の部分面を構成する前記画素部を、第1の周期で面反転駆動すると共に、前記第2の部分面を構成する前記画素部を、前記第1の周期と相補の第2の周期で面反転駆動し、前記走査線駆動部は、前記転送信号のうち前記第1の部分面を構成する画素部に対応する第1転送信号と、前記第2の部分面を構成する画素部に対応する第2転送信号とを同じタイミングで出力すると共に、前記イネーブル信号のうち前記第1の部分面に対応し前記第1転送信号よりもパルス幅が短く互いに重ならない第1及び第2イネーブル信号と前記第1転送信号とを論理演算して異なるタイミングの前記走査信号を生成し、前記イネーブル信号のうち前記第2の部分面に対応し前記第2転送信号よりもパルス幅が短く互いに重ならない第3及び第4イネーブル信号と前記第2転送信号とを論理演算して異なるタイミングの前記走査信号を生成することによって、交互に、且つ、前記第1及び第2の部分面の各々において隣り合う前記走査線に対して順に、水平走査を行う
本発明の電気光学装置用駆動回路によれば、例えば、アクティブマトリクス駆動方式が採用され、走査線駆動部による水平走査で選択された画素部列に、データ線駆動部からデータ線を通じて画像信号が供給され、データの書き込みが行われる。これら走査線駆動部及びデータ線駆動部は、1つの表示面が水平方向に2分されてなる第1及び第2の部分面を、各フィールド期間において互いに逆極性となるように面反転駆動する。ここでいう「部分面」は、面反転駆動するように少なくとも2ライン分以上の領域(即ち、2本以上の走査線を含む領域)を指す。
本発明に係る「面反転」とは、一画面が形成される度に(換言すると、1フィールド分の画像信号を供給する度に)、画像信号の極性を反転させる駆動方式であり、反転周期が1フィールドである面反転駆動方式に相当する。但し、この場合の反転周期は、画像信号の長さに依拠したフィールド期間ではなく、あくまで一画面の表示期間である。例えば、倍速で書き込みを行い、通常の1フィールド期間に同じ画像を繰り返し書き込んで表示する場合には、供給されるのが同一信号であっても、やはり1フィールド分を供給する度に極性を反転させる。本発明では特に、夫々の部分面に対して水平走査が逐次行なわれ、面反転駆動が行なわれる。即ち、各部分面は、その部分に相当する画像信号に関して面反転駆動される。
走査線駆動部による水平走査は、第1の部分面を構成する画素部と第2の部分面を構成する画素部とに交互に行われる。その際、第1の部分面と第2の部分面とには、相異なる極性のデータが書き込まれる。このため、各データ線に供給される画像信号は交流化され、データ線の電位は正負の間を変動して一方の極性に偏らないので、画素部に蓄積された電荷に影響を与えずに済む。
例えば、一本のデータ線について見ると、上側の部分面に対する画素部には負極性で、下側の部分面に対する画素部には正極性で画像信号を書き込む場合、下側の画素部の書き込みを行うために正極性の画像信号を印加すると、データ線の電位は正(+)となり、上側の画素部に蓄積された負(−)の電荷を引き付ける。尚、極性が逆の場合以外に、蓄積電荷による電位に比べてデータ線の電位が高くなる場合も、相対的にみれば同様のことが起きる。つまり、同じ部分面内や同極性の部分面間においても、このような現象が頻繁に生じると考えられる。このような状況下では、データ線における印加電圧のうち直流成分が、蓄積電荷をリークさせる要因となっている。そこで、本発明の駆動回路は、データ線に少しでも直流成分が重畳されないように、即ち、画像信号を極力交流化するように駆動される。
従って、本発明は、前述した従来からの問題点(データ線電位に影響される時間が長い分だけ、画面下側における蓄積電荷のリーク量が多く、輝度に上下方向の傾斜がつく)と併せて、直流の信号成分を排除するように駆動することによって蓄積電荷のリーク全般を防止し、表示ノイズを極めてよく抑えることを可能とする。
更に、本発明における走査線駆動部は、シフトレジスタと、複数の論理回路と、複数本のイネーブル供給線とを含んで構成されている。
シフトレジスタからの転送信号は、各段から「順次」出力されるが、これは、各段から次々に出力される、といった意味であり、必ずしも、転送信号の時系列が各段の物理的な配列と対応している場合に限定されない。
シフトレジスタから出力された転送信号は、論理回路に入力され、そこで、イネーブル供給線からのイネーブル信号のパルス幅によりパルス幅を制限されることによって走査信号とされ、論理回路に対応した走査線に出力される。ここで、論理回路は、複数の走査線に対応して配列されており、複数個単位の組毎に転送信号が入力される。即ち、転送信号用にシフトレジスタから引き出される配線の本数は、論理回路の各組を構成する単位個数に応じて半分以下にまで間引かれる。そのため、回路レイアウトを省スペースに設計することができ、狭ピッチ化に寄与する。
このように本発明の電気光学装置用駆動回路によれば、表示面を領域毎に面反転駆動させることで、横電界の発生を極力抑えるようにしたので、高いコントラスト比を維持すると共に狭ピッチ化を図ることが可能である。同時に、画像信号の極性が交互に入れ替わるように、その時点で書き込む画像信号の極性が異なる領域に対し、交互に水平走査を行うようにしたので、画像信号が交流化され、蓄積電荷のリーク全般を防止し、適正な表示を行うことを可能とする。
更に、本発明の電気光学装置用駆動回路では、走査線駆動部の論理回路が複数個単位の組毎に転送信号が入力されるように構成されているために、転送信号用の配線本数を減少させることができ、このように領域反転駆動方式を採る場合において一層の狭ピッチ化を図ることが可能となる。
本発明の電気光学装置用駆動回路の一態様では、前記論理回路は、前記転送信号と前記イネーブル信号との論理積を前記走査信号として生成し出力する。
この態様によれば、論理回路において、論理積をとることで、転送信号のパルス幅がイネーブル信号によって制限される。
転送信号は、シフトレジスタに入力されるクロック信号に応じて出力されることから、そのパルス幅を小さく設定するにしても一定の限界があるが、このようにイネーブル信号との論理積をとることによりパルス幅を制限すれば、狭小化が可能であり、水平走査期間を短縮することができる。
本発明の電気光学装置用駆動回路の他の態様では、前記第1及び第2の部分面は、面積が相互に等しくなるように分割されてなる。
この態様によれば、第1の部分面と第2の部分面とは略同数の走査線を含むことになり、これら相補な周期で駆動される2種類の部分面に対して交互に水平走査を行えば、画像信号を殆ど常に交流化して画素部に供給することができる。
よって、画素部からの蓄積電荷のリークによる表示ノイズの防止を、良好に行うことが可能である。
本発明の電気光学装置用駆動回路の他の態様では、前記走査線駆動部は、前記複数の論理回路のうち前記組として一対の論理回路毎に前記転送信号が供給されると共に、前記論理回路の各対における一方と他方には、相異なる前記イネーブル供給線が接続される。
この態様によれば、論理回路は、各一対で一組をなす。仮に、論理回路の組の単位個数が2以上であれば、上述した配線の本数は更に減少するが、この配線は最終的には組単位で分岐され、組単位に論理回路に接続されるために、支線本数が逆に増大することから、却ってスペースが必要となったり、配線レイアウトが複雑化する可能性が大きい。即ち、シフトレジスタと複数の論理回路との間を結ぶ多数の配線は、まとめるとしてもせいぜい2本である方が効率よく省スペース化を行うことができる。
ここで対を成す論理回路に対しては、転送信号が同時に入力される。そのため、本態様では、その一方と他方とに相異なるイネーブル信号を供給することによって、互いに相異なる走査信号が生成可能とされている。従って、対を成す論理回路は、夫々対応する走査線に応じた走査信号を出力することができ、正常な動作が担保される。
本発明の電気光学装置用駆動回路の他の態様では、前記複数の論理回路を前記第1及び第2の部分面の夫々に対応する2系統に分けて駆動するように、前記複数本のイネーブル供給線が、前記第1及び第2の部分面の夫々に対応する第1及び第2のイネーブル供給線群に分断されており、前記第1のイネーブル供給線群が、前記表示面の縁に沿って、前記第2の部分面から前記第1の部分面に向かう第1方向に引き出されていると共に、前記第2の走査線駆動部が備える前記イネーブル供給線が、前記表示面の縁に沿って、前記第1方向とは逆向きの第2方向に引き出されている。
この態様では、走査線駆動部のうちの少なくとも論理回路以降が、第1及び第2の部分面の夫々に対応して2分割されている。即ち、2系統に分けられた論理回路には、夫々に対応するように複数本のイネーブル供給線が分断された構成をとり、表示面の縁に沿って延びた、第1及び第2のイネーブル供給線群が接続されている。
そして、第1のイネーブル供給線群と第2のイネーブル供給線群とは、部分面の配列方向において、互いに逆向きに引き出されている。即ち、これらの各線は、最小限引き出されるだけで済むため、省スペース化に寄与する。また、このようにイネーブル供給線が“2分割”されることで、並列に接続される論理回路同士における、配線長に起因する電位変動を抑えることができ、より適正に動作させることにも寄与する。
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置用駆動回路(但し、その各種態様を含む)を備える。
本発明の電気光学装置によれば、上述した本発明の電気光学装置用駆動回路を具備しているので、高品位の表示が可能であり、同時に狭ピッチ化を図ることが可能である。尚、この電気光学装置は、例えば液晶装置、有機EL装置、電子ペーパ等の電気泳動装置、電子放出素子を利用した表示装置(Field Emission Display及びSurface-Conduction Electron-Emitter Display)等の各種表示装置を実現することが可能である。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様を含む)を備える。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を具備している。この電気光学装置は、本発明の電気光学装置用駆動回路を搭載していることから、高品位の表示が可能であり、同時に狭ピッチ化を図ることが可能である。この電子機器は、例えば、投射型表示装置、テレビジョン受像機、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネル等の各種の電子機器に適用が可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。
<1:第1実施形態>
先ず、本発明の電気光学装置に係る第1実施形態について、図1から図14を参照して説明する。
<1−1:電気光学装置の概略構成>
まず、本実施形態における電気光学装置の構成について、図1から図4を参照して説明する。図1は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た電気光学装置の平面図であり、図2は、図1のH−H'断面図である。図3は、本実施形態に係る電気光学装置のうち、画素部の等価回路を表している。図4は、駆動回路部を含むブロック図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る電気光学装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。即ち、本実施形態の電気光学装置は、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域のうち、シール材52が配置された領域の外側には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102が、TFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
また、対向基板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナー部に対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用TFTや各種配線等の上に画素電極9aが、更にその上から配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23が、更にその上から配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加え、例えば、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
図3に示したように、画像表示領域10aにおいては、複数の走査線3a及び複数のデータ線6aが相交差して配列しており、その線間に、走査線3a,データ線6aの各一により選択される画素部が設けられている。各画素部には、TFT30、画素電極9a及び蓄積容量70が設けられている。TFT30は、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを選択画素に印加するために設けられ、ゲートが走査線3aに接続され、ソースがデータ線6aに接続され、ドレインが画素電極9aに接続されている。画素電極9aは、後述の対向電極21との間で液晶要領を形成し、入力される画像信号S1、S2、…、Snを画素部に印加して一定期間保持するようになっている。蓄積容量70の一方の電極は、画素電極9aと並列してTFT30のドレインに接続され、他方の電極は、定電位となるように、電位固定の容量配線400に接続されている。
この電気光学装置は、例えばTFTアクティブマトリクス駆動方式を採り、走査線駆動回路104(図1参照)から各走査線3aに走査信号G1、G2、…、Gmを後述する順序で印加すると共に、それによってTFT30がオン状態となる水平方向の選択画素部列に対し、データ線駆動回路101(図1参照)からのデータ信号S1、S2、…、Snを、データ線6aを通じて印加するようになっている。この際、データ信号S1、S2、…、Snを各データ線6aに線順次に供給してゆくようにしてもよいし、複数のデータ線6a(例えばグループ毎)に同じタイミングで供給するものとしてもよい。これにより、画像信号が選択画素に対応する画素電極9aに供給される。TFTアレイ基板10は、液晶層50を介して対向基板20と対向配置されているので(図2参照)、以上のようにして区画配列された画素領域毎に液晶層50に電界を印加することにより、両基板間の透過光量が画素領域毎に制御され、画像が階調表示される。また、このとき各画素領域に保持された画像信号は、蓄積容量70によりリークが防止される。
図4において示したように、本実施形態の電気光学装置の駆動回路部60は、上述したデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他、コントローラ61、第1フレームメモリ62及び第2フレームメモリ63の2画面分のフレームメモリ、DAコンバータ64等から構成されている。コントローラ61には、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync 及び画像信号DATAが入力される。そして、コントローラ61は、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsyncに基づく各構成要素の動作タイミング制御、第1フレームメモリ62、第2フレームメモリ63の書き込み/読み出しの制御、及び、書き込む走査線3aに対応した画像信号DATAのフレームメモリからDAコンバータ64への出力を行う。第1フレームメモリ62及び第2フレームメモリ63は、交互に、例えば1フレーム毎に、一方に外部入力された1フレーム分の画像信号DATAを一時的に蓄えると共に、他方からは蓄積した画像信号DATAを表示用に出力させるように利用される。DAコンバータ64は、フレームメモリから読み出された画像信号DATAをDA変換し、データ線駆動回路101に出力するものである。データ線駆動回路101は、この入力信号に基づく出力として、データ信号Sxに対応するデータ線6aに印加する。
走査線駆動回路104は、具体的には後述するが、コントローラ61からクロック信号CLY、反転クロック信号CLY' の入力によって基本的な線順次の水平走査が可能となっている。更に、ここでは、一つの駆動回路でありながらスタートパルスを同時に2つ生成出力すると共に、それらの走査信号としての出力タイミングをずらすためのイネーブル信号ENBY1〜ENBY4が入力される構成となっているために、以下に説明するような順序で走査信号Gxを走査線3aに印加する駆動方式をとることができる。
<1−2:電気光学装置の基本的な駆動方法>
次に、このような電気光学装置の駆動方法について図5から図8を参照して説明する。図5及び図6は、本実施形態の駆動方法を概念的に説明するための図であり、図7は、画面上の極性の変化を時系列で表したもの、図8は、任意の1水平期間の瞬間を見た画面のイメージを表したものである。
本実施形態では、図5のように、一画面が上下に略等しく分割されてなる2つの部分面201及び202の各画素部を、互いに相補となる周期で、本発明に係る「面反転駆動」の一例としてフィールド反転駆動させる。ここでは、この周期を2分の1フィールドとする。即ち、走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101は倍速駆動され、部分面201及び202に対するデータ信号Sxの書き込みは1フィールド期間に2画面分行われる。具体的には、1つのフィールドデータを互いに極性の異なる第1,第2の2つのフィールドデータに分け、これらを1/2垂直期間だけシフトさせて重ね書きする。これは、フレームメモリ62、63を用いることで行うことができる。このとき、データ線駆動回路101は、1/2フィールド周期でデータ信号Sxの極性を反転させると同時に、一画面においては部分面201と部分面202とでデータ信号Sxの極性を異ならせるように駆動する。
更に、図6のように、各画面の水平走査は、部分面201の画素部と部分面202を構成する画素部とで交互に行う。即ち、データ信号Sxの書き込みは、部分面201及び202に対し並行して行われる。この様子を、時系列的に表したのが図7である。
図7において、例えば第1水平期間では、第m番目の走査線3aが走査信号Gmにより走査され、負電位のデータ信号Sxが書き込まれる。第2水平期間では第m/2+1番目の走査線3aが走査信号Gm/2+1により走査され、第1水平期間では負電位であった画素部に正電位のデータ信号Sxが書き込まれる。第3水平期間では第1番目の走査線3aが走査信号G1により走査され、第1、第2水平期間では正電位であった画素部に負電位のデータ信号Sxが書き込まれる。以降は、このような選択書き込み動作が繰り返される。従って、画面の半分、つまり部分面201及び202を走査し終えたときに、正極性領域と負極性領域とが完全に反転し、1画面分の書き換えが行われたことになる。この方法によると、全画面を走査すれば、書き換えは2度行われることになり、結果的に入力画像信号に対して1垂直期間が1/2となる。
この結果、図8に示すように、ある1水平期間に着目すると、例えば走査信号G3〜Gm/2+2に走査される画素部は正極性電位のデータが書き込まれた領域となり、走査信号G1〜G2及びGm/2+3〜Gmに走査される画素部は負極性電位のデータが書き込まれる領域(以下、単に負極性領域という)となるというように、画面内が正極性領域と負極性領域に分割されたような状態となる。
図8中で、正極性の領域と負極性の領域との境界203BR1及び203BR2は、画面内における上から下への垂直走査に従って、上から下へと移動する。即ち、横電界が発生することで画質が悪化する境界203BR1及び203BR2は夫々、一所に止まることなく、垂直に面内走査されるので、係る横電界による画質劣化は、視覚上、殆ど目立たなくなる。
このように、本実施形態では、画面の半分の広さを持つ正極性領域と負極性領域とが1垂直期間で反転することになり、部分面201及び202の各々に対しては面反転駆動が行われる。1垂直期間において、任意の画素部と隣接する画素部との間は2/mの時間だけは逆極性電位となるが、残りの大部分の時間(m−2)/mは同極性電位となるので、横電界による液晶層50における配向不良は殆ど発生しない。
一方、データ線6a側は、信号極性については部分面201と部分面202とで反転させているので、従来の面反転方式で駆動したときのように、画面の上側と下側とでTFT30からの電荷リーク量に大きな差が生じることがなく、画面の場所による表示の不均一を回避することができる。
更に、ここでは、水平走査を、正極性の部分面と負極性の部分面とに対し交互に行うことから、各データ6a線に供給されるデータ信号Sxは交流化されることになる。このため、データ線6aの電位は、常に正負の間を変動して一方の極性に偏らないので、画素部の蓄積容量70に蓄積された電荷をリークさせるおそれが低減される。
尚、こうした理由で、正極性領域と負極性領域、即ち部分面201及び202の面積は、略等しいことが望ましい。実質的にはデータ線に供給される信号の極性の対象性が要求されるので、現実には、表示に寄与しないダミー画素を含めた両者の差分が面積比率で10パーセント以内に抑えられていることが好ましい。更には一方の極性の走査が垂直帰線期間にあって他方の走査が表示領域にある際にも、データ線の交流化を損なわないために、垂直帰線のデータ線に供給する信号も他方の信号の逆極性の映像信号レベル内であることが望ましい。
また本実施形態では、倍速駆動により、走査周波数は入力画像信号周波数の倍の100Hz以上となるので、人間の視覚上で認識可能なフリッカを確実に抑制することができる。
<1−3:駆動回路の構成、及び駆動方法>
次に、このような駆動方法を実現するための具体的手段について、図9及び図10を参照して説明する。図9は、走査線駆動回路104の構成例を表し、図10は図9に示した走査線駆動回路104におけるタイミングチャートを示している。
図9に示したように、本実施形態では、走査線駆動回路104のうち少なくとも論理回路部691及び692以降が、部分面201及び202の夫々に対応して2分割されている。走査線駆動回路104は、例えば図4に示したコントローラ61からクロック信号CLY、反転クロック信号CLY' が入力されるシフトレジスタ66と、夫々にシフトレジスタ66から転送信号SR1、SR2、…、SRm/2が入力される、2系統の論理回路部691及び692と、論理回路部691及び692にイネーブル信号ENBY1〜ENBY4を供給するイネーブル供給線EB1〜EB4とを含んでなる。
論理回路部691と論理回路部692とは、m本の走査線3aに対応して配列されたm個の論理回路が2分されてなる。また、論理回路部691及び692は夫々、一対の論理回路69a及び69bの組毎にシフトレジスタ66から転送信号が入力されるように構成されている。即ち、図示したように、シフトレジスタ66から転送信号用に引き出された配線67の本数は、供給先である論理回路69a又は69bの総数の半分、m/2本で済む。そのため、この走査線駆動回路104は、レイアウトを省スペースに設計することができ、狭ピッチ化に寄与する。
尚、本実施形態では、論理回路69a又は69bの各一対が一組をなすようにしたが、仮に論理回路の組の単位個数が2以上とした場合、上述した配線の本数は更に減少するが、この配線は最終的には組単位で分岐され、組単位で論理回路に接続されるために、支線本数が逆に増大することから、却ってスペースが必要となったり、配線レイアウトが複雑化したりする可能性が大きい。即ち、シフトレジスタと複数の論理回路との間を結ぶ多数の配線は、まとめるとしてもせいぜい2本である方が効率よく省スペース化を行うことができる。
そして、2系統に分けられた論理回路部691及び692には、夫々に対応して2本のイネーブル供給線が分断されているように、部分面201の縁に沿って延びたイネーブル供給線EB1及びEB2、部分面202の縁に沿って延びたイネーブル供給線EB3及びEB4が夫々接続されている。尚、ここでは、イネーブル供給線EB1及びEB2と、イネーブル供給線EB3及びEB4とが、本発明の「第1及び第2のイネーブル供給線群」の一例に相当している。具体的には、論理回路部691における論理回路69a及び69bには、イネーブル供給線EB1及びEB2が夫々接続され、論理回路部692における論理回路69a及び69bには、イネーブル供給線EB3及びEB4が夫々接続されている。
イネーブル供給線EB1及びEB2とイネーブル供給線EB3及びEB4とは、部分面201及び202の配列方向において、互いに逆向きに引き出されている。即ち、これらの各線は、最小限引き出されるだけで済むため、走査線駆動回路104内に占める面積が小さくなり、省スペース化に寄与する。また、このようにイネーブル供給線が“2分割”されることで、夫々の配線長が短くなり、イネーブル供給線に並列に接続される論理回路相互間の配線長に起因する電位変動を抑えることができ、より適正に動作させることにも寄与する。
また、個々の論理回路は、転送信号のパルス幅をイネーブル信号のパルス幅で制限することによって走査信号G1、…、Gmを夫々生成するように構成されている。具体的には、論理回路69a及び69bは、例えばNAND回路及びNOT回路からなり、転送信号とイネーブル信号との論理積を出力するように構成されている。
次に、この走査線駆動回路104の動作について、図10を参照して説明する。
図10に示したように、シフトレジスタ66からの転送信号SR1、SR2、…、SRm/4と、転送信号SRm/4+1、SRm/4+2、…、SRm/2とは、部分面201及び202をあたかも同時に水平走査するように、配線67に同じタイミングで出力される。即ち、部分面201及び202各々の一本目の配線67に転送信号SR1及びSRm/4+1を、二本目の配線67に転送信号SR2及びSRm/4+2を、…というようにして順次走査されてゆく。一方、イネーブル信号ENBY1〜ENBY4は、転送信号の各印加期間内において順繰りに立ち上がる。その印加時に出力された転送信号は、論理回路においてパルス幅をイネーブル信号に制限され、走査信号として走査線3aに出力される。
ところで、転送信号SR1〜SRm/2は、シフトレジスタ66に入力されるクロック信号に応じて出力されることから、その高周波化には、クロック周期による制限のために一定の限界があるが、このように論理回路にてイネーブル信号との論理積をとることでパルス幅を制限すれば、狭小化することができる。
ここで、転送信号は、対を成す論理回路69a及び69bに対して同時に入力されるが、対を成す論理回路69a及び69bの各動作期間は、相異なるイネーブル信号によってずらされており、同時に走査信号を出力することはない。例えば、論理回路部691では、シフトレジスタ66からの転送信号SR1は、図9中、一番上に位置する論理回路69a及び69bの対に同時に入力される。図10に示したように、転送信号SR1の印加期間のうち、最初の4分の1の期間にはイネーブル信号ENBY1が印加され、論理回路69aが選択的に動作して、イネーブル信号ENBY1と同じパルス幅の走査信号G1が出力される。そして、第3番目の4分の1の期間にイネーブル信号ENBY2が印加されると、論理回路69bが選択的に動作して、イネーブル信号ENBY2と同じパルス幅の走査信号G2が出力される。論理回路部692では、上記と同じ期間に、転送信号SRm/4+1が、図9中、一番上に位置する論理回路69a及び69bの対に同時に入力され、イネーブル信号ENBY3及びENBY4によって、論理回路691とは相補のタイミングで動作する。
その結果、走査信号G1〜Gmは図示のように走査信号G1、Gm/2+1、G2、Gm/2+2、…の順に出力され、前述のような水平走査が実現される(図6又は図7参照)。
<2:第2実施形態>
以下、本発明の電気光学装置に係る第2実施形態について図11から図12を参照して説明する。図11は、第2実施形態に係る電気光学装置の主要部の構成を表している。図12は、当該電気光学装置の駆動方法を表すタイミングチャートである。
本実施形態の電気光学装置は、第1実施形態に対し基本構成はほぼ同様であるが、走査線駆動回路104aのうち、イネーブル供給線EB1及びEB3に代えてイネーブル供給線EB21を設けると共に、イネーブル供給線EB2及びEB4に代えてイネーブル供給線EB22を設けたで異なっている。従って、第1実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付してその説明を適宜省略するものとする。
イネーブル供給線EB21及びEB22は共に、部分面201及び部分面202に沿って延び、全ての論理回路対を対象として信号供給が可能なように配置されている。即ち、イネーブル供給線EB21は、対を成す論理回路のうち論理回路69aに、イネーブル供給線EB22は論理回路69bに、夫々イネーブル信号ENBY21及び22を供給するように構成されている。
このような走査線駆動回路104aは、例えば以下のようにして駆動される。
図12に示したように、シフトレジスタ66からの転送信号SR1、SR2、…、SRm/4と、転送信号SRm/4+1、SRm/4+2、…、SRm/2とは、部分面201及び202の水平走査を並行して行うように、配線67に対して相補なタイミングで出力される。即ち、部分面201の一本目の配線67に転送信号SR1が出力され、次いで、部分面202の一本目の配線67に転送信号SRm/4+1が出力される。次に、部分面201の二本目の配線67に転送信号SR2が出力され、部分面202の二本目の配線67に転送信号SRm/4+2が出力される。
一方、イネーブル信号ENBY21及び22は、部分面201に対応する転送信号と部分面202に対応する転送信号との両方の印加期間に跨って出力される。そのため、イネーブル信号ENBY21の印加期間では、まず部分面201に対応する転送信号が、次いで部分面202に対応する転送信号が、夫々、対を成す論理回路のうち論理回路69aの方に選択的に出力される。これと相補なタイミングで出力されるイネーブル信号ENBY22の印加期間では、まず部分面201に対応する転送信号が、次いで部分面202に対応する転送信号が、夫々、対を成す論理回路のうち論理回路69bの方に選択的に出力される。
その結果、走査信号G1〜Gmは、図示のように第1実施形態と同様に出力され、前述のような水平走査が実現される(図6又は図7参照)。
このように本実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
<3:変形例>
次に、上記実施形態の変形例について図13及び図14を参照して説明する。ここに、図13は、上記実施形態の第1の変形例に係る電気光学装置における主要部の構成を示し、図14は、第2の変形例に係る電気光学装置における主要部の構成を示している。
上記各実施形態では、走査線駆動回路における多数の論理回路が、一対の論理回路69a及び69b毎に分かれた構成としたが、このような論理回路の組は、単位個数は2個に限らず、それ以上であってもよい。
図13は、そのような具体例として、論理回路の単位個数が3個の場合を示している。この場合、一組内の論理回路69a、69b及び69cには、一本の配線67から同一の転送信号が入力される。そのため、配線67の本数は、上記実施形態よりも更に減少し、配線67の占めるスペースを狭めることができる。従って、本変形例によれば、一層の狭ピッチ化を図ることも可能である。
また、論理回路69a、69b及び69cは、イネーブル供給線EB1〜EB3より、イネーブル信号ENBY1、ENBY2及びENBY3が夫々入力されることにより、互いに異なるタイミングで走査信号を出力するように構成されている。即ち、これらの論理回路69a、69b及び69cは、同時に入力される転送信号を時分割して走査信号を生成、出力するように駆動される。結果的に、本変形例では、走査信号G1、…、Gmを上記実施形態と同様の形態で走査線3aに出力させることができる。
また、図14に示したように、上記実施形態では、全転送信号を出力するシフトレジスタ66を設けるようにしたが、例えば、図14に示したように、このシフトレジスタ66をいわば“2分割”し、部分面201及び部分面202の夫々に対応するシフトレジスタ66a、及びシフトレジスタ66bを設けるようにしてもよい。
シフトレジスタ66a、及びシフトレジスタ66bは、例えば、第1実施形態に適用する場合には同一構成で、全く同様に駆動されればよく、第2実施形態に適用する場合には同一構成で相補のタイミングで駆動されればよい。
<4:電子機器>
次に、以上詳細に説明した電気光学装置をライトバルブとして用いた電子機器として、投射型カラー表示装置の一具体例について図15を参照して説明する。ここに、図15は、投射型カラー表示装置の図式的断面図である。
図15において、第1又は第2実施形態における投射型カラー表示装置の一例たる液晶プロジェクタ1100は、駆動回路がTFTアレイ基板上に搭載された液晶装置を含む液晶モジュールを3個用意し、それぞれRGB用のライトバルブ100R、100G及び100Bとして用いたプロジェクタとして構成されている。液晶プロジェクタ1100では、メタルハライドランプ等の白色光源のランプユニット1102から投射光が発せられると、3枚のミラー1106及び2枚のダイクロックミラー1108によって、RGBの三原色に対応する光成分R、G及びBに分けられ、各色に対応するライトバルブ100R、100G及び100Bにそれぞれ導かれる。この際特に、B光は、長い光路による光損失を防ぐために、入射レンズ1122、リレーレンズ1123及び出射レンズ1124からなるリレーレンズ系1121を介して導かれる。そして、ライトバルブ100R、100G及び100Bによりそれぞれ変調された三原色に対応する光成分は、ダイクロックプリズム1112により再度合成された後、投射レンズ1114を介してスクリーン1120にカラー画像として拡大投射される。
この投射型カラー表示装置では、上記実施の形態の電気光学装置を用いたことにより、高精細で、フリッカ等のノイズが極めて少ない、均一性に優れた表示が可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置用駆動回路及び電気光学装置用駆動方法、並びに、該電気光学装置、及びそれを具備する電子機器もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
例えば、上記実施形態では、TFTを用いたアクティブマトリクス型の液晶装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば画素スイッチング素子にTFD(Thin
Film Diode)を用いたものや、パッシブマトリクス型のものなどに対しても適用可能である。また、液晶装置以外の、時間的又は空間的な極性反転を伴ってマトリクス駆動を行うことが可能な電気光学装置も本発明の適用範囲である。そのような電気光学装置としては、例えば、エレクトロルミネッセンス装置や電気泳動装置、電子放出素子を利用した表示装置(Field Emission Display及びSurface-Conduction Electron-Emitter Display)等が挙げられる。
電気光学装置の全体構成を示す平面図である。 図1のH−H'断面図である。 電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素部における各種素子、配線等の等価回路である。 第1実施形態に係る電気光学装置の駆動系に係る構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る電気光学装置の駆動方法を説明するための図である。 第1実施形態に係る電気光学装置の駆動方法を説明するための図である。 第1実施形態に係る電気光学装置の駆動方法を説明するための図である。 第1実施形態に係る電気光学装置の駆動方法を説明するための図である。 第1実施形態に係る電気光学装置の駆動回路の具体的構成を示す回路図である。 第1実施形態に係る電気光学装置の駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。 第2実施形態に係る電気光学装置の駆動回路の具体的構成を示す回路図である。 第2実施形態に係る電気光学装置の駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。 実施形態の変形例に係る駆動回路の構成を示す回路図である。 実施形態の変形例に係る駆動回路の構成を示す回路図である。 本発明の電気光学装置を適用した電子機器の実施形態としての投射型カラー表示装置の一例を示す図式的断面図である。
符号の説明
3a…走査線、6a…データ線、9a…画素電極、10a…画像表示領域、30…TFT、400…容量配線、60…駆動回路部、66…シフトレジスタ、67…配線、EB1〜EB4、EB21、EB22…イネーブル供給線、691、692…論理回路部、70…蓄積容量、101…データ線駆動回路、104、104a…走査線駆動回路、201、202…部分面、G1〜Gm…走査信号、SR1〜SR2/m…転送信号、ENBY1〜ENBY4、ENBY21、ENBY22…イネーブル信号。

Claims (7)

  1. 互いに交差して延びる複数のデータ線及び複数の走査線と、各々が前記データ線及び前記走査線に接続され、表示面を構成する複数の画素部とを備えた電気光学装置を駆動するために用いられる電気光学装置用駆動回路であって、
    所定周期のクロック信号に基づいて各段から転送信号を順次出力するシフトレジスタと、前記複数の走査線に対応して配列され、前記転送信号が複数個単位の組毎に入力されると共に前記入力された転送信号のパルス幅を所定パルス幅に制限することにより走査信号を夫々生成する複数の論理回路と、前記複数の論理回路の配列方向に延在し、前記複数の論理回路に前記所定パルス幅を規定するイネーブル信号を供給する複数本のイネーブル供給線とを含んで構成され、前記複数の走査線の夫々に前記生成された走査信号を供給して前記画素部の水平走査を行う走査線駆動部と、
    前記複数のデータ線に画像信号を供給するデータ線駆動部と
    を備え、
    前記走査線駆動部及びデータ線駆動部は、前記表示面が前記走査線に沿った分割線により分割されてなる第1及び第2の部分面のうち前記第1の部分面を構成する前記画素部を、第1の周期で面反転駆動すると共に、前記第2の部分面を構成する前記画素部を、前記第1の周期と相補の第2の周期で面反転駆動し、
    前記走査線駆動部は、前記転送信号のうち前記第1の部分面を構成する画素部に対応する第1転送信号と、前記第2の部分面を構成する画素部に対応する第2転送信号とを同じタイミングで出力すると共に、前記イネーブル信号のうち前記第1の部分面に対応し前記第1転送信号よりもパルス幅が短く互いに重ならない第1及び第2イネーブル信号と前記第1転送信号とを論理演算して異なるタイミングの前記走査信号を生成し、前記イネーブル信号のうち前記第2の部分面に対応し前記第2転送信号よりもパルス幅が短く互いに重ならない第3及び第4イネーブル信号と前記第2転送信号とを論理演算して異なるタイミングの前記走査信号を生成することによって、交互に、且つ、前記第1及び第2の部分面の各々において隣り合う前記走査線に対して順に、水平走査を行う
    ことを特徴とする電気光学装置用駆動回路。
  2. 前記論理回路は、前記転送信号と前記イネーブル信号との論理積を前記走査信号として生成し出力することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置用駆動回路。
  3. 前記第1及び第2の部分面は、面積が相互に等しくなるように分割されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置用駆動回路。
  4. 前記走査線駆動部は、前記複数の論理回路のうち前記組として一対の論理回路毎に前記転送信号が供給されると共に、前記論理回路の各対における一方と他方には、相異なる前記イネーブル供給線が接続されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置用駆動回路。
  5. 前記複数の論理回路を前記第1及び第2の部分面の夫々に対応する2系統に分けて駆動するように、前記複数本のイネーブル供給線が、前記第1及び第2の部分面の夫々に対応する第1及び第2のイネーブル供給線群に分断されており、
    前記第1のイネーブル供給線群が、前記表示面の縁に沿って、前記第2の部分面から前記第1の部分面に向かう第1方向に引き出されていると共に、
    前記第2の走査線駆動部が備える前記イネーブル供給線が、前記表示面の縁に沿って、前記第1方向とは逆向きの第2方向に引き出されている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置用駆動回路。
  6. 前記複数のデータ線及び前記複数の走査線と前記複数の画素部とを備えており、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電気光学装置用駆動回路を更に備えたことを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項6に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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