JP4524537B2 - 超音波を印加して溶着するカートリッジ - Google Patents

超音波を印加して溶着するカートリッジ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な超音波を印加して溶着するカートリッジに関する。詳しくは、溶着時の超音波振動により円弧状リブに一体に連設した突起部材に破損が生じないようにする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
少なくとも2つのハーフを超音波を印加することによって溶着して収納空間を形成するカートリッジにあって、円弧状リブに突起部材を一体に連設する場合がある。
【0003】
音楽信号、映像信号等の情報信号の記録及び/又は再生が可能な円板状記録媒体(以下、「ディスク」という)を扁平で矩形をしたカートリッジ本体内に回転可能に収納したディスクカートリッジがある。
【0004】
このようなディスクカートリッジは通常2つの扁平なハーフが上下で突き合わされた状態で超音波を印加されて溶着され、2つのハーフの間に形成された収納空間内にディスクが回転可能に収納される。そして、2つのハーフの突き合わせ面にはそれぞれ円弧状のリブが形成され、該円弧状リブが互いに突き合わされた状態で、これら円弧状リブによって囲まれた円形の扁平空間が形成され、該空間内にディスクが配置されるようになっている。そして、各ハーフの周縁部に形成された外壁リブ同士及びその他のリブや突起が超音波溶着される。
【0005】
また、ディスクカートリッジには記録及び/又は再生のためにディスクの一部を外部に臨ませるための窓が形成され、該窓を開閉するためのシャッター部材が設けられることがある。そして、シャッター部材が設けられた場合、該シャッター部材を上記窓を閉じた閉鎖位置にロックするロック部材が設けられる場合がある。かかるロック部材は上記円弧状リブと外壁リブとの間の狭い空間内に配置され、シャッター部材をロックするロック位置と該ロックを解除するロック解除位置との間を移動する係合腕部を有し、また、該係合腕部をロック位置側へ弾発付勢する弾性変形部を有する。そして、ロック部材の弾性変形部を撓ませて付勢力を蓄えるために弾性変形部の先端を当接させる突当壁を一方のハーフに設ける必要があり、該突当壁は、スペース上の問題等により、上記円弧状リブに近接した位置に設ける必要がある。ただ小さい突起部である突当壁を他の部分と独立した状態で設けることには、製造上問題がある。
【0006】
すなわち、超音波の印加により溶着される部材である2つのハーフは熱可塑性樹脂の射出成形によって形成されるものである。従って、小さな突起物が独立して存在していると、当該部分を形成するキャビティ部分に溶融樹脂が流れ込みにくく、設計通りの形状を得られなかったり、場合によっては、当該部分が欠損する等の不都合を生じる惧がある。
【0007】
そこで、上記突当壁を必要とする箇所に近接して位置する円弧状リブに一体に連設しておくことによって、キャビティの円弧状部分から突当壁へとスムーズに溶融樹脂が流れ、成形性が良くなる。
【0008】
図12乃至図14は上記のようにして突当壁が形成されたハーフの一部を示すものである。ハーフaは下ハーフであり、主面部bに円弧状リブcが立設されている。該円弧状リブcの上端に上ハーフdの円弧状リブeの下端が突き合わされる。下ハーフaの円弧状リブcの外周面から突当壁fが突設され、該突当壁fは円弧状リブcの上端よりさらに上方へ突出されている。ただ、円弧状リブcの上端からの突出高さは上ハーフdの円弧状リブeの高さより小さくされている(図13参照)。
【0009】
下ハーフaの円弧状リブcと外壁リブgとの間の空間hにはロック部材iを支持するための円柱状突起jが突設されている(図12参照)。
【0010】
ロック部材iはやや弾性を有する合成樹脂の成形品として形成され、係合腕部kと弾性変形部lとがほぼV字状を為すように一体に形成され、V字の根本部に被支持孔mが形成されている。そして、被支持孔mに下ハーフaの円柱状突起jが挿通され、これによって、ロック部材iは回動可能に下ハーフaに支持される。そして、弾性変形部lがやや撓まされた状態でその先端部に形成された突当突起nが上記突当壁fに突き当てられ、これによって、ロック部材iは係合腕部kの先端が外壁リブgか外へ飛び出す方向へ付勢される(図12参照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した構造のディスクカートリッジでは、上下ハーフa、dの溶着時に互いに突き当てられる円弧状リブc、eを介して超音波振動が突当壁fに直接伝わり、該振動によって突当壁fが破損されてしまうという問題があった。
【0012】
そこで、本発明は、2つのハーフの超音波溶着時に超音波振動が伝達されても円弧状リブに一体に連設された突起部材が破損されないようにすることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明超音波を印加して溶着するカートリッジは、上記した課題を解決するために、少なくとも2つのハーフを超音波を印加することによって溶着して収納空間を形成するカートリッジであって、少なくとも一方のハーフに形成した円弧状リブの外周面から突起部材が一体に連設され、上記突起部材は、上記円弧状リブから延設された基部と該基部の上端からさらに他方のハーフ側へ突出した突出部とが一体に形成されて成り、上記突出部が上記基部から立ち上がる根本部を曲面としたものである。
【0014】
従って、本発明超音波を印加して溶着するカートリッジにあっては、突起部材の突出部の基部から立ち上がる根本部に形成された曲面によって突出部の柔軟性が増し、その結果、超音波を印加されたときに、円弧状リブを介して伝達される超音波振動によって生じる突起部材の破損が減少する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明超音波を印加して溶着するカートリッジの実施の形態を添付図面を参照して説明する。なお、図示した実施の形態は、本発明を2つのハーフが結合されて形成される収納空間内に光磁気ディスクが回転可能に収納されて成るディスクカートリッジに適用したものである。
【0016】
ディスクカートリッジ1はカートリッジ本体2内に光磁気ディスク(以下、「ディスク」という)3が回転可能に収納されて成る。
【0017】
カートリッジ本体2は上ハーフ4と下ハーフ5とが上下で突き合わせ状に結合されて形成される(図3参照)。上ハーフ4の主面部4aの下面及び下ハーフ5の主面部5aの上面にはそれぞれ円形の空間を仕切る円弧状リブ6、7が形成されており、これら円弧状リブ6、7によって上記ディスク3が配置される空間が形成される。下ハーフ5の主面部5aの円弧状リブ7で囲まれた空間の中心部には円形をしたターンテーブル挿入口8が形成されており(図2、図3参照)、ディスクカートリッジ1が記録再生装置に装着された際に、記録再生装置に設けられたターンテーブルが該ターンテーブル挿入口8からカートリッジ本体2内に挿入されるようになっている。ディスク3の中心部には磁性金属板から成るセンタープレート3aが取着されており(図3参照)、カートリッジ本体2内に挿入されたターンテーブルに設けられたチャッキングマグネットに上記センタープレート3aが吸着されることによってディスク3がターンテーブルにチャッキングされる。
【0018】
上ハーフ4の主面部4aの円弧状リブ6によって囲まれた領域のうち一側部側の位置に内周から外周に亘って磁気ヘッドアクセス窓9が形成され(図1、図3参照)、下ハーフ4の主面部5aの上記磁気ヘッドアクセス窓9に対応した位置にピックアップアクセス窓10が形成されている(図2、図3参照)。
【0019】
上ハーフ4の主面部4aの上面の一側部寄りの位置で磁気ヘッドアクセス窓9が形成された部分から後端寄りの位置にかけて浅い凹部11が形成されており(図1参照)、また、下ハーフ5の主面部5aの下面の一側部寄りの位置でピックアップアクセス窓10が形成された部分から後端寄りの位置にかけて浅い凹部12が形成されている(図2参照)。
【0020】
下ハーフ5の一側部のピックアップアクセス窓10から前側の部分と後端部とに所定の上下幅を有するガイド壁13、13が形成されている(図1、図3参照)。また、上ハーフ4の一側部は下側の部分が後端を除いて切り取られたごとき形状にされ、それによって上端部に残った薄壁部14と前側の上記ガイド壁13との間に溝15が形成される。
【0021】
また、上ハーフ4の主面4aの下面の一側部を除く周縁部及び下ハーフ5の主面5aの下面の一側部を除く周縁部にはそれぞれ外壁リブ16、17が形成されている。
【0022】
カートリッジ本体2内の上記円弧状リブ6、7と一側部と前側の外壁リブ16、17との間の空間18内にロック部材19が配置される(図4参照)。
【0023】
ロック部材19はやや弾性を有するプラスチックのモールド品として形成され、図6及び図7からよく分かるように、係合腕部20と弾性変形部21とが平面形状でほぼ「V」字状を為すように一体に形成されて成る。係合腕部20は平面形状でほぼ「へ」字状を為し、屈曲部の下面側に係合凹部20aが形成され、該係合凹部20aより先端側に先端に行くに従って弾性変形部21側に変位して行く傾斜ガイド面20bが形成され、また、係合凹部20aより基端側に上記傾斜ガイド面20bと反対向きの傾斜を有する傾斜ガイド面20cが形成されている。さらに、係合腕部20の下面のうち基端部寄りの位置から先の部分は削り取られた如き形状を為していて、これによって、基端部寄りの位置に回動位置規制面20dが形成されている。弾性変形部21は面方向が上下方向に沿う薄い板状に形成されて係合腕片20より大きな弾性変形が可能にされている。また、係合腕部20と弾性変形部21との連結部には上下方向に延びる円形の取付孔19aが形成されている。
【0024】
カートリッジ本体2内の上記空間18の前端部には下ハーフ5の主面部5aに立設された支持軸22が設けられており、また、支持軸22から後方へ隔たった円弧状リブ7寄りの位置に突当壁23が形成されている(図4、図5、図9参照参照)。
【0025】
突当壁23は円弧状リブ7の外周面から一体に突出するように突起部材として形成され、その高さは円弧状リブ7の高さより高くなっている。すなわち、突当壁23は円弧状リブ7と同じ高さで円弧状リブ7から延長された如き基部23aと該基部23aの上端からさらに上方へ突出された突出部23bとが一体に形成されて成る。そして、突出部23bは円弧状リブ7から離間した位置から突出され、該突出部23bの高さは上ハーフ4の円弧状リブ6より低く形成されている(図9参照)。従って、上ハーフ4と下ハーフ5とを溶着するために突き合わせたとき、すなわち、円弧状リブ6と7、また、外壁リブ16と17、その他の上ハーフに形成されたリブや突起と下ハーフに形成したリブや突起とを上下で突き当てられたときに、突当壁23の突出部23bは上ハーフ4の円弧状リブ6と接触することが無く、且つ、上ハーフ4の主面部4aとも接触することがない(図11参照)。そして、突出部23bが上ハーフ4の円弧状リブ6と接触しないためには、突出部23bと円弧状リブ7との間の間隔Dは0.2mmから0.4mmの範囲内であることが望ましい(図9参照)。
【0026】
そして、上記突当壁23において、突出部23bが基部23aから立ち上がる根本部23cは曲面とされている。そして、この根本部23cの曲面の曲率半径Rは0.1mmから0.3mmの範囲内であることが望ましい(図10参照)。このように、突出部23bの基部23aからの立ち上がり根本部23cを曲面とすることによって、突当壁23に柔軟性が付与され、溶着時に超音波振動によって破損し辛くなる。例えば、突当壁23に面方向に約1.5Kgの荷重(図9の矢印L参照)を加えたときに、突当壁23は1.0mmから1.5mmの弾性変位を示した。
【0027】
上記ロック部材19は係合腕部20がカートリッジ本体2の一側部側を向いた向きで取付孔19aがカートリッジ本体2の支持軸22に回動可能に外嵌される。また、弾性変形部21の先端に設けられた突当突条21aはカートリッジ本体2の突当壁23に弾発的に当接される。この際、弾性変形部21はやや撓んだ状態とされ、これによって、係合腕部20にカートリッジ本体2の一側部方向に突き出す方向、すなわち、図4中矢印CCW方向への回動力が付勢される。そして、係合腕部20の回動規制面20dが上記ガイド壁13の内面に当接したところで矢印CCW方向への回動が停止し、この状態で、係合凹部20aの開口面及び2つの傾斜ガイド面20b、20cの係合凹部20a寄りの部分が溝15内に突出した状態となる(図4参照)。この図4に示した状態における係合腕部20の位置がロック位置である。
【0028】
上記アクセス窓9、10を開閉するシャッター部材24がカートリッジ本体2に前後方向、すなわち、図1及び図2中矢印A、B方向に摺動自在に設けられる。
【0029】
図1、図2及び図8から分かるように、シャッター部材24はアルミニウム、ステンレス等の薄い金属板を打ち抜き、切断及び折曲加工して形成されている。シャッター部材24は、上ハーフ4のアクセス窓9より一回り大きい矩形の板状をしたシャッター板25と下ハーフ5のアクセス窓10より一回り大きな板状をしたシャッター板26とこれら2つのシャッター板25、26の一側端間を連結した連結板27とが前後方向から見て扁平な「コ」字状を為すように一体に形成されている。そして、連結板27には後述するシャッター閉塞部材が係合する係合孔27aが形成されている。
【0030】
上記連結板27の前後にはそれぞれガイド部28、29が連設されている。ガイド部28、29はそれぞれ連結板27の下側ほぼ半分の部分と下側のシャッター板26の連結板27寄りの部分とが「L」字状に連結されたような形状をしており、各側辺部28a、29aの上縁の連結板27寄りの位置に上側ガイド片30、30がシャッター板25、26と同じ方向に突設されており、また、下辺部28b、29bの先端に下側ガイド片31、31が上方へ向けて突設されている。そして、各ガイド部28、29において下辺部28b、29bと上側ガイド片30、30との間の間隔はカートリッジ本体2のガイド壁13の厚み、すなわち、上下方向の大きさより僅かに大きくされている。
【0031】
また、前側のガイド部28の前端部には被ロック部32が連設されている。該被ロック部32はガイド部28の側辺部28aに連続した側辺部32aとガイド部28の下辺部28bに連続した下辺部32bとを有し、側辺部32aの高さはガイド部28、29の側辺部28a、29aの高さより高く、その上端はガイド部28、29の側辺部28a、29aの上端より高い位置に位置している(図8参照)。そして、被ロック部32の側辺部32aの上縁からは係合片33が上記上側ガイド片30、30と同じ方向へ突設されている。
【0032】
そして、シャッター部材24は、ガイド部28、29の下辺部28b、29bと上側ガイド片30、30とによってカートリッジ本体2のガイド壁13を上下から挟むように位置され、且つ、下側ガイド片31、31がカートリッジ本体2下面に形成された摺動溝34(図2参照)に摺動自在に係合することによって、カートリッジ本体2に前後方向、すなわち、図1、図2中矢印A、B方向へ摺動自在に支持される。なお、シャッター部材24のシャッター板25、26はそれぞれカートリッジ本体2の上下面に形成された浅い凹部11、12内に位置した状態で前後方向に移動される。
【0033】
シャッター部材24が上記したようにカートリッジ本体2に取り付けられると、被ロック部32の係合片33はカートリッジ本体2の溝15の上下方向におけるほぼ中央に位置される。そして、シャッター部材24が閉鎖位置、すなわち、シャッター板25が磁気ヘッドアクセス窓9を、また、シャッター板26がピックアップアクセス窓10をそれぞれ覆った位置にある状態で、シャッター部材24の係合片33がロック部材19の係合凹部20aと係合し、これによって、シャッター部材24は前後方向へ移動することが出来ない状態、すなわち、ロックされた状態となる(図1、図4参照)。
【0034】
そして、ディスクカートリッジ1がディスク3について記録及び/又は再生を行う記録再生装置に装着されるとき、ディスクカートリッジ1が記録再生装置のカートリッジ装着部に挿入されていくと、カートリッジ装着部に設けられたシャッター開放部材35がカートリッジ本体2の上記溝15に相対的に前端から進入してきて、後方、すなわち、図1中矢印B方向に移動して行く。このように、溝15内を相対的に後方へ移動して行くシャッター開放部材35によって、先ず、ロック部材19の前側の傾斜ガイド面20cがカートリッジ本体2内へ押し込まれるように押され、これによって、ロック部材19の弾性変形部21が撓んで、係合腕部20がカートリッジ本体2内に引っ込む方向に、すなわち、図5中矢印CW方向に回動し、係合腕部20に形成された係合凹部20aとシャッター部材24の係合片33との係合が解除されると共にシャッター開放部材35がシャッター部材24の被ロック部32の側辺部32aの前端に当接し、さらに、該側辺部32aを後方へ向かって押圧する。そして、シャッター部材24は、被ロック部32の側辺部32aがシャッター開放部材35によって後方へ向かって押圧されることによって上側ガイド片30、30がガイド壁13によって、また、下側ガイド片31、31が摺動溝34によってそれぞれ案内されて後方へ移動し、シャッター板25、26がアクセス窓9、10を開放する開放位置に達する(図2参照)。
【0035】
そして、シャッター部材24が開放位置に達すると、シャッター開放部材35によるロック部材19の傾斜ガイド面20cに対する押圧動作が解除され、ロック部材19の係合腕部20は弾性変形部21に蓄えられた弾発力によって回動規制面20dがガイド壁13に当接するまで回動して係合凹部20aが形成された部分及び傾斜ガイド面20b、20cの係合凹部20aに近接した部分が溝15内に位置される。
【0036】
また、ディスクカートリッジ1が記録再生装置のカートリッジ装着部に挿入されていくに従って、カートリッジ装着部に設けられたシャッター閉塞部材36がシャッター部材24の被ロック部32の側辺部32aに当接する。シャッター閉塞部材36は図示しない弾発付勢手段によってカートリッジ本体2の一側面2a側に付勢されており、シャッター開放部材35の係合腕部20の傾斜ガイド面20cへの押圧動作によってシャッター部材24へのロックが解除された直後にシャッター閉塞部材36の先端部がシャッター部材24の係合孔27aに係合する。
【0037】
ディスク3に対する記録又は再生動作が終了してイジェクト操作が行われると、ディスクカートリッジ1は記録再生装置のカートリッジ装着部から取り出される。この際、シャッタ部材24は、記録再生装置側の弾発付勢手段によって弾発付勢されたシャッター閉塞部材36が係合孔27aに係合していることによって移動を規制されているので、カートリッジ本体2に対して相対的に前方へ向けて移動することになる。そして、シャッター部材24が前方へ移動することによって係合片33がロック部材19の後側の傾斜ガイド面20bに乗り上げ且つ摺動してゆく。シャッター部材24は下側ガイド片31、31が下ハーフ5の主面5aに形成された摺動溝34に係合しているので、カートリッジ本体2の一側面2aから離れる方向へは移動することが出来ないので、上記係合片33がロック部材19の係合腕部20の傾斜ガイド面20bをカートリッジ本体2の内側へ押圧することになり、係合腕部20がカートリッジ本体2の内側方向へ回動する。そして、シャッター部材24が閉鎖位置に到達すると、係合片33がロック部材19の係合凹部20aに対応するため、係合腕部20は弾性変形部21に蓄えられた弾発力によって元の位置に戻り、係合凹部20aと係合片33とが係合して、シャッター部材24は閉鎖位置にロックされる。シャッター部材24は閉鎖位置に達すると、それ以上は前方へ移動することが出来ないので、そこからさらに、ディスクカートリッジ1をカートリッジ装着部から引き出す力によって、記録再生装置側のシャッター閉塞部材36は弾発付勢手段の付勢力に抗してシャッター部材24の係合孔27aから外れ、ディスクカートリッジ1はカートリッジ装着部から取り出される。
【0038】
上記したディスクカートリッジにおいては、2つのハーフ4、5の結合は超音波溶着によって為され、そのために、円弧状リブ6と7、外壁リブ16と17が及び各ハーフ4、5に形成されたリブや突起同士が上下で突き合わせられ、その状態で超音波が印加される。そして、上記外壁リブ16と17同士の他、各ハーフ4、5に形成された突起37、37、・・・に設けられた溶着リブ37a、37a、・・・同士が溶着され、これによって2つのハーフ4と5とが結合される。そして、この超音波が印加されるとき、円弧状リブ7から一体に突設されている突当壁23にも円弧状リブ17を介して超音波振動が伝達されるが、突当壁23には突出部23bの基部23aからの立ち上がり根本部23cが曲面とされることによって柔軟性が付与されているので、上記超音波振動の伝達による破損が著しく減少する。
【0039】
下記表1は、ディスク3を直径が約62mmの円板状をした光磁気ディスクとし、該光磁気ディスクを従来の構造を有するカートリッジ本体内に収納したもの(「従来品」と称する)と本発明にかかる構造を有するカートリッジ本体2内に収納したもの(「発明品」と称する)とを検体としてそれぞれ100個(従来品)及び13000個(発明品)用意し、各検体について同じ溶着条件によって超音波溶着したときに於ける突当壁f(従来品)、23(発明品)の破損の状況を示したものである。
【0040】
【表1】
Figure 0004524537
【0041】
この表1からも分かるとおり、従来品については8%の破損率を示したものが発明品については破損率0(ゼロ)%であった。
【0042】
なお、上記した実施の形態においては、本発明を光磁気ディスクを回転可能に収納するカートリッジに適用したものを示したが、本発明の適用範囲がこのようなものに限られることを意味するものではなく、本発明は他のカートリッジ、例えば、磁気ディスクを収納したカートリッジ、記録媒体以外の収納物を収納する収納空間を有するカートリッジ等、2つのハーフが超音波を印加されて溶着されるカートリッジであれば、広く適用することが出来る。
【0043】
また、上記した実施の形態において示した各部の形状乃至構造は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるようなことがあってはならないものである。
【0044】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明超音波を印加して溶着するカートリッジは、少なくとも2つのハーフを超音波を印加することによって溶着して収納空間を形成するカートリッジであって、少なくとも一方のハーフに形成した円弧状リブの外周面から突起部材が一体に連設され、上記突起部材は、上記円弧状リブから延設された基部と該基部の上端からさらに他方のハーフ側へ突出した突出部とが一体に形成されて成り、上記突出部が上記基部から立ち上がる根本部を曲面としたことを特徴とする。
【0045】
従って、本発明超音波を印加して溶着するカートリッジにあっては、突起部材の突出部の基部から立ち上がる根本部に形成された曲面によって突出部の柔軟性が増し、その結果、超音波を印加されたときに、円弧状リブを介して伝達される超音波振動によって生じる突起部材の破損が減少する。
【0046】
請求項2に記載した発明にあっては、上記曲面の曲率半径が0.1mmから0.3mmの範囲内であるので、突起部材に適度な柔軟性を付与することが出来る。
【0047】
請求項3に記載した発明にあっては、上記突出部と上記円弧状リブとの間を0.2mmから0.4mmの範囲内で離間させたので、円弧状リブと突き合わされる他のハーフの円弧状リブとの接触を確実に回避することが出来ると共に、上記曲面の形成が容易になる。
【0048】
請求項4に記載した発明にあっては、上記突出部はその側面に荷重を加えたときに1.0mmから1.5mmの範囲で弾性変形するようにしたので、超音波振動による破損が効果的に防止される。
【0049】
請求項5に記載した発明にあっては、少なくとも2つのハーフを超音波を印加することによって溶着して収納空間を形成し、該収納空間内にディスク状記録媒体を回転可能に収納したートリッジであって、2つのハーフに形成された円弧状リブが互いに突き合わされた状態でディスク状記録媒体の収納空間が形成され、一方のハーフに形成された円弧状リブの外周面から突起部材が一体に連設され、上記突起部材は、上記円弧状リブから延設された基部と該基部の上端からさらに他方のハーフ側へ突出した突出部とが一体に形成されて成り、上記突出部が上記基部から立ち上がる根本部を曲面としたので、突起部材の突出部の基部から立ち上がる根本部に形成された曲面によって突出部の柔軟性が増し、その結果、超音波を印加されたときに、円弧状リブを介して伝達される超音波振動によって生じる突起部材の破損が減少する。
【0050】
請求項6に記載した発明にあっては、上記曲面の曲率半径が0.1mmから0.3mmの範囲内であるので、突起部材に適度な柔軟性を付与することが出来る。
【0051】
請求項7に記載した発明にあっては、上記突出部と上記円弧状リブとの間を0.2mmから0.4mmの範囲内で離間させたので、円弧状リブと突き合わされる他のハーフの円弧状リブとの接触を確実に回避することが出来ると共に、上記曲面の形成が容易になる。
【0052】
請求項8に記載した発明にあっては、上記突出部はその側面に荷重を加えたときに1.0mmから1.5mmの範囲で弾性変形するようにしたので、超音波振動による破損が効果的に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図11と共に本発明超音波を印加されて溶着されるカートリッジの実施の形態を示すものであり、本図はシャッター部材が閉鎖位置にある状態を上面側から見て示す斜視図である。
【図2】シャッター部材が開放位置にある状態を下面側から見て示す斜視図である。
【図3】全体の分解斜視図である。
【図4】ロック部材がロック位置にある状態を上ハーフを取り除いて示す要部の平面図である。
【図5】ロック部材がロック解除位置にある状態を上ハーフを取り除いて示す要部の平面図である。
【図6】下ハーフのロック部材配置部とロック部材とを分離して示す斜視図である。
【図7】ロック部材の図6と反対の方向から見た斜視図である。
【図8】シャッター部材の斜視図である。
【図9】下ハーフの要部を示す拡大斜視図である。
【図10】図9のX−X線に沿う断面図である。
【図11】カートリッジ本体の要部の拡大断面図である。
【図12】図13及び図14と共に従来のカートリッジの一例を示すものであり、本図は要部の平面図である。
【図13】図12のXIII−XIII線に沿う拡大断面図である。
【図14】要部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1…ディスクカートリッジ(超音波を印加して溶着するカートリッジ)、3…光磁気ディスク(ディスク状記録媒体)、7…円弧状リブ、23…突当壁(突起部材)、23a…基部、23b…突出部、23c…突出部が基部から立ち上がる根本部

Claims (8)

  1. 少なくとも2つのハーフを超音波を印加することによって溶着して収納空間を形成するカートリッジであって、
    少なくとも一方のハーフに形成した円弧状リブの外周面から突起部材が一体に連設され、
    上記突起部材は、上記円弧状リブから延設された基部と該基部の上端からさらに他方のハーフ側へ突出した突出部とが一体に形成されて成り、
    上記突出部が上記基部から立ち上がる根本部を曲面とした
    ことを特徴とする超音波を印加して溶着するカートリッジ。
  2. 上記曲面の曲率半径が0.1mmから0.3mmの範囲内である
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波を印加して溶着するカートリッジ。
  3. 上記突出部と上記円弧状リブとの間を0.2mmから0.4mmの範囲内で離間させた
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波を印加して溶着するカートリッジ。
  4. 上記突出部はその側面に荷重を加えたときに1.0mmから1.5mmの範囲で弾性変形する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波を印加して溶着するカートリッジ。
  5. 少なくとも2つのハーフを超音波を印加することによって溶着して収納空間を形成し、該収納空間内にディスク状記録媒体を回転可能に収納したカートリッジであって、
    2つのハーフに形成された円弧状リブが互いに突き合わされてディスク状記録媒体の収納空間が形成され、
    一方のハーフに形成された円弧状リブの外周面から突起部材が一体に連設され、
    上記突起部材は、上記円弧状リブから延設された基部と該基部の上端からさらに他方のハーフ側へ突出した突出部とが一体に形成されて成り、
    上記突出部が上記基部から立ち上がる根本部を曲面とした
    ことを特徴とする超音波を印加して溶着するカートリッジ。
  6. 上記曲面の曲率半径が0.1mmから0.3mmの範囲内である
    ことを特徴とする請求項5に記載の超音波を印加して溶着するカートリッジ。
  7. 上記突出部と上記円弧状リブとの間を0.2mmから0.4mmの範囲内で離間させた
    ことを特徴とする請求項5に記載の超音波を印加して溶着するカートリッジ。
  8. 上記突出部はその側面に荷重を加えたときに1.0mmから1.5mmの範囲で弾性変形する
    ことを特徴とする請求項5に記載の超音波を印加して溶着するカートリッジ。
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