JP4524104B2 - 映像の再現品質の向上装置及びその方法 - Google Patents

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Description

本発明は、映像の再現品質の向上装置及びその方法に係り、特に飛越し走査映像の順次走査映像への変換時に発生する色のにじみ現象、階段化現象などを含むいろいろな問題点を防止してより自然で軟らかい順次走査映像を獲得して順次走査映像の再現品質の向上を図れる装置及び方法に関する。
飛越し走査映像を順次走査映像に変換させる従来の関連技術についてはいろいろな技術が提示されている(特許文献1参照)。その中、代表的な方式の2つとして、ブレンド方式とエッジ従属補間(edge dependent interpolation)方式とがあるが、これについて簡略に紹介すれば、次の通りである。
ブレンド方式は、処理対象のピクセルの飛越し走査上のピクセル値とこのピクセルの垂直方向の上下ピクセル値とを利用して補間処理を行った後、補間処理された値を処理対象のピクセルの値にする方式である。この方式は特に映像のエッジ部分の軟らかくて自然な表現に効果をえられる長所がある。しかし、動きの多い飛越し走査映像を本方式を利用して変換させる場合ににじみ現象及び残像が生じる欠点があり、また斜線エッジ部分の表現時に階段現象が発生する短所がある。
エッジ従属補間(Edge Dependent Interpolation)方式は処理対象のピクセル値を求めるために処理対象のピクセルの上下ピクセル値と上下ピクセル値の左右ピクセル値とを使用する方式で図1に提示されたように処理対象のピクセル値Xの順次走査されたピクセル値X’を求めるためにこのピクセルの左側上の対角線方向ピクセル値(Dlu)、左側下の対角線方向ピクセル値(Dld)、右側上の対角線方向ピクセル値(Dru)、右側下の対角線方向ピクセル値(Drd)、上下ピクセル値(Vu、Vd)を使用する。
本方式は上下ピクセル値の差(Vu−Vd)、対角線方向ピクセル値の差(Dlu−Drd、Dld−Dru)を求めてその差が最も小さい方向の値に処理対象のピクセル値Xを補間して順次走査されたピクセル値X’を求める。この方式は前記したように対角線方向のピクセルを考慮するので、自然な斜線エッジ表現が可能であって階段現象を防止できる長所がある。
しかし、本方式は境界(エッジ)の斜線方向判断のエラーの恐れがあり、補間時に飛越し走査映像の1つのフィールドのみを使用するために(1つのフィールドは捨てるために)飛越し走査映像の色度値と順次走査映像の色度値とが相互顕著な差がつき、被写体の動きの早い映像の順次変換時における色のにじみ現象が発生できる問題点がある。本方式についての詳細なる事項は、非特許文献1に提示されている。
韓国特許出願10−1999−7012311(PCT/US98/12816) Gerald DeHaan、Deinterlacing−An Overview、Proceeding of the IEEE、Vol.86、No.9、Sep、1998
本発明は前記の問題点を解決するために創案されたものであって、本発明の第1目的は、映像の再現時に発生できる色のにじみ(blur)現象、残像現象及び階段現象が発生する問題点が解決できるように映像の再現品質の向上装置及び方法を提供するところにある。
本発明の第2目的は、境界(エッジ)の斜線方向判断のエラーの恐れを減らせる映像の再現品質の向上装置及び方法を提供するところにある。
本発明の第3目的は、飛越し走査映像の色度値と順次走査された映像の色度値との差を縮める映像の再現品質の向上装置及び方法を提供するところにある。
本発明の第4目的は、飛越し走査映像の順次走査変換時に発生できる色のにじみ現象が解決できる映像の再現品質の向上装置及び方法を提供するところにある。
このような目的を達成するために本発明が提供する映像の再現品質の向上装置は、入力画素に含まれた境界(エッジ)が垂直領域に存在しているかどうかを判別する垂直領域存在判別部と、前記境界が垂直領域に存在しないと判別される場合、前記境界(エッジ)の斜線可能性の如何を判断する斜線可能性判別部と、前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別部と、前記領域判別、斜線可能性判別、方向判別の結果によって前記入力画素のピクセル値に対する補間ピクセル値を算出する補間部とを含むことを特徴とし、前記補間ピクセル値と前記入力画素のピクセル値とを比較して補間ピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出部をさらに含むことをその特徴とする。
その中で、斜線可能性判別部が、入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別垂直方向のピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別部が、入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合には小さい方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含む。
また、斜線可能性判別部が、垂直方向の上下画素の差と垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別部が、入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含む。
本発明が提供する第2の映像の再現品質の向上装置は飛越し走査方式の入力画素が補間処理の対象画素であるかどうかを判別する処理対象画素判別部と、前記入力画素が補間処理対象であることが判別される場合、前記入力画素に含まれた境界(エッジ)が垂直領域に存在するか、斜線領域に存在するかを判別する存在領域判別部と、前記存在領域判別によって前記入力画素の隣接画素のピクセル値を利用して入力画素の補間されたピクセル値を算出し、この補間されたピクセル値を順次走査映像の出力画素のピクセル値に指定する補間部を含むことをその特徴とし、補間されたピクセル値と入力画素のピクセル値とを比較して出力画素のピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出部をさらに含むことをその特徴とする。
その中で、斜線可能性判別部が、入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別垂直方向のピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別部が、入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上位と下位の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合には小さい方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値及び垂直方向画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびにフィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向の画素値及び垂直方向画素の右側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含む。
また、斜線可能性判別部が、垂直方向の上下画素の差と垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別部が、入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上と下の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素のピクセル値の差と垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値及び垂直方向画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびにフィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向の画素値及び垂直方向画素の右側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含む。
本発明が提供する第3の映像の再現品質の向上装置は入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれの2つの画素のうち、画素別垂直方向ピクセル値の差が所定の臨界値以上の値を有する画素の位置が接している場合に前記入力画素に含まれた境界(エッジ)に斜線可能性があることを判別する斜線可能性判別部と、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別部を含むことをその特徴とする。
その中で、斜線可能性判別部が、入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別垂直方向のピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別部が、入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合には小さい方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含む。
また、斜線可能性判別部が、垂直方向の上下画素の差と垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別部が、入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含む。
本発明が提供する第4の映像の再現品質の向上装置は入力画素の垂直方向の上下画素の差と前記垂直方向の上下画素の左右それぞれ2つの画素の各画素別対角線方向のピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つが前記垂直方向の上下画素の左2画素または右2画素のものである場合に前記入力画素に含まれた境界(エッジ)に斜線可能性があることを判別する斜線可能性判別部と、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別部を含むことをその特徴とする。
その中で、斜線可能性判別部が、入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別垂直方向のピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別部が、入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合には小さい方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含む。
また、斜線可能性判別部が、垂直方向の上下画素の差と垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別部が、入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含む。
合わせて、本発明が提供する映像の再現品質の向上方法は入力画素に含まれた境界(エッジ)が垂直領域に存在するかどうかを判別する垂直領域の存在判別段階と、入力画素が垂直領域に存在しないと判別される場合、入力画素に含まれた境界(エッジ)の斜線可能性の如何を判断する斜線可能性判別段階と、境界に斜線可能性があると判別される場合、斜線の傾斜方向を判別する方向判別段階と、領域判別、斜線可能性判別、方向判別の結果によって入力画素のピクセル値に対する補間ピクセル値を算出する補間段階と、を含むことを特徴とし、補間ピクセル値と入力画素のピクセル値とを比較して補間ピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出段階と、をさらに含むことをその特徴とする。
その中で、斜線可能性判別段階が、入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別垂直方向のピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別段階が、入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合には小さい方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含む。
また、斜線可能性判別段階が、垂直方向の上下画素の差と垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別段階が、入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含む。
本発明が提供する第2の映像の再現品質の向上方法は飛越し走査方式の入力画素が補間処理対象画素であるかどうかを判別する処理対象画素判別段階と、入力画素が補間処理対象であることが判別される場合、入力画素に含まれた境界(エッジ)が垂直領域に存在する画素であるか、斜線領域に存在する画素であるかを判別する存在領域判別段階と、存在領域の判別によって入力画素の隣接画素のピクセル値を利用して入力画素の補間されたピクセル値を算出し、この補間されたピクセル値を順次走査映像の出力画素のピクセル値に指定する補間段階と、を含むことをその特徴とし、補間されたピクセル値と入力画素のピクセル値とを比較して出力画素のピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出段階と、をさらに含むことをその特徴とする。
その中で、斜線可能性判別段階が、入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別垂直方向のピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別段階が、入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上位と下位の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合には小さい方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値及び垂直方向画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびにフィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向の画素値及び垂直方向画素の右側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含む。
また、斜線可能性判別段階が、垂直方向の上下画素の差と垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別段階が、入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上と下の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素のピクセル値の差と垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の前記対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値及び垂直方向画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびにフィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向の画素値及び垂直方向画素の右側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含む。
本発明が提供する第3の映像の再現品質の向上方法は入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれの2画素のうち、画素別垂直方向ピクセル値の差が所定の臨界値以上の値を有する画素の位置が接している場合に前記入力画素に含まれた境界(エッジ)に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別段階と、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別段階と、を含むことをその特徴とする。
その中で、斜線可能性判別段階が、入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別垂直方向のピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別段階が、入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合には小さい方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含む。
また、斜線可能性判別段階が、垂直方向の上下画素の差と垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別段階が、入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含む。
本発明が提供する第4の映像の再現品質の向上方法は入力画素の垂直方向の上下画素の差と前記垂直方向の上下画素の左右それぞれの2画素の各画素別対角線方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つが前記垂直方向の上下画素の左2画素または右2画素のものである場合に前記入力画素に含まれた境界(エッジ)に斜線可能性があることを判別する斜線可能性判別段階と、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別段階と、を含むことをその特徴とする。
その中で、斜線可能性判別段階が、入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別垂直方向のピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別段階が、入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合には小さい方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含む。
また、斜線可能性判別段階が、垂直方向の上下画素の差と垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を利用する方式の場合には、方向判別段階が、入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を傾斜方向として仮定し、さらに、垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、仮定した傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び垂直方向上位画素の予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び垂直方向下位画素の予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含む。
本発明を実施すれば、次のような効果がある。
フィールドの選択的処理、斜線可能性判別、傾斜方向の予測、予測の正確性及びピクセル値の調整処理をすることによって、色にじみ現象、残像現象及び階段現象が発生できる問題点が解決できる。境界(エッジ)の斜線方向判断時に方向予測と予測の正確性とを同時に判別する方向判断の細密化を図ることによって斜線方向判断のエラーの恐れを画期的に減らせる。また順次走査映像に変換時に飛越し走査映像の2つフィールドを共に使用し、合わせて調整ピクセル値を算出するために飛越し走査された映像の色度値と順次走査された映像の色度値との差を減らせられ、色のにじみ現象が防止できてより軟らかくて自然な順次走査映像が具現できる。
以下、本発明の構成及び作用を本発明の最適の実施例に根拠し、図面を参照して詳しく説明するが、図面の構成要素に参照番号を付与するに当たって、同一構成要素については、たとえ他の図面上にあるとしても同一参照番号を付し、当図面に対する説明時に必要な場合、他の図面の構成要素が引用できるということをあらかじめ述べておく。
図2は、本装置発明のうち第1装置発明の構成図である。
垂直領域存在判別部20は入力画素が垂直領域に存在しているかどうかを判別する部分であって、垂直領域存在判別は望ましく入力画素の垂直方向の上下画素のピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に垂直領域に存在すると判別し、差が臨界値より大きい場合には斜線領域に存在する可能性があると判別される。
入力画素が垂直領域にある判別される場合には入力画素に対して補間部23によって直ちに補間処理をする。補間処理の方式は後述する。
斜線可能性判別部21は入力画素が垂直領域に存在しないと判別される場合、入力画素に含まれた境界(エッジ)の斜線可能性の如何を判断する部分であって、斜線可能性の判別は望ましく入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれの2画素の各画素別垂直方向のピクセル値の差を利用する第1方式、または入力画素の垂直方向の上下画素の差と垂直方向の上下画素の左右それぞれの2画素の各画素別対角線方向ピクセル値の差を利用して求める第2方式がある。2種の方式は後述する第1装置発明の最適の実施例を通じて詳細に説明される。
方向判別部22は、斜線可能性判別部21によって境界に斜線可能性があると判別される場合、この斜線の傾斜方向を判別する部分であって境界に斜線可能性があると判別される場合に前記斜線の傾斜方向を予測する方向予測部221と予測された方向の正確性を判別する正確性判別部222とで構成される。斜線傾斜方向予測と正確性判別の一方式は後述する第1装置発明の最適の実施例を通じて詳細に説明される。
斜線の方向が判断されれば、判断された方向によって補間部23によって入力画素のピクセル値に対する補間ピクセル値が算出される。補間の方式は、望ましくは入力画素の上下左右に位置した多数のピクセル値を利用して補間ピクセル値を算出する。
補間ピクセル値算出の一方式は後述する第1装置発明の最適の実施例を通じて詳細に説明される。
第1装置発明は補間されたピクセル値と入力画素のピクセル値とを比較して当該出力画素のピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出部24をさらに含むことができる。
一般的に補間処理が終わると、順次走査映像への変換手順は終結される。調整ピクセル値算出部24の効用性は、特に被写体の動きが多いか速い映像の変換処理時にその意義がある。動きが多いか、速い映像は各フィールド間色度値の差が非常に大きい。したがって、元のピクセル値と補間されたピクセル値との差が僅かである場合には最終ピクセル値で元のピクセル値をそのまま使用することが再現品質の向上のためにより望ましい。調整ピクセル値算出部24は元のピクセル値と補間されたピクセル値との差が大きい場合には最終ピクセル値として補間されたピクセル値を指定する。
調整ピクセル値算出の一方式は後述する第1装置発明の最適の実施例を通じて詳細に説明される。
図3Aは、第1装置発明が最適に具現できる飛越し走査映像を順次走査映像に変換する第2装置発明の詳細構成図である。
処理対象画素判別部30は飛越し走査方式の入力画素が補間処理対象画素であるかどうかを判別する部分であって、存在フィールド判別部301は飛越し走査方式の入力画素が例えば奇数フィールド(存在フィールド判別部301の設計によっては偶数フィールド)に存在するかどうかを判別するが、奇数フィールド(存在フィールド判別部301の設計によっては偶数フィールド)への存在判別理由は1つのフィールドの画素は出力映像にそのまま使わせるためである。前述したように従来の順次走査映像変換方式は飛越し走査映像の1つのフィールドのみを使用して変換させるために、元の映像の色度値と順次走査された映像の色度値とが相互類似した場合にも元の映像の色度値をそのまま使用しなくて順次走査された映像の再現性が落ちる問題点があった。
したがって、本第2装置発明では飛越し走査映像の2つのフィールドを何れも使わせることによって本問題点が解決できる方法を提示する。あるフィールドの画素を出力映像の当該画素としてそのまま使用するかは選択の問題である。以下では偶数フィールドを出力映像にそのまま使用することを前提とし、本発明の動作を説明する。奇数フィールドを出力映像にそのまま使用する場合も動作方式は同一である。
フィールド選択処理部302は入力画素が奇数フィールドに存在する場合には入力画素を補間処理対象に判別して偶数フィールドに存在する場合には入力画素のピクセル値を順次走査映像の当該出力画素のピクセル値としてそのまま指定する。
存在領域判別部31はフィールド選択処理部302によって入力画素が補間処理対象であることが判別される場合に入力画素が垂直領域に属する画素であるか、斜線領域に属する画素であるかを判別する部分である。本構成要素は前記言及した第1装置発明に対応するものであって、本実施例の最高の効果を得るための核心的要素と言える。
垂直領域とは、通常的に入力画素の位置が単一被写体の領域にある場合を意味し、斜線領域とは、入力画素の位置が複数の被写体の領域に重なる場合、すなわち、画素にエッジを含んでいる場合を意味する。
存在領域の判別は、まず入力画素が垂直領域に存在するか否かから判別する。すなわち、垂直領域存在判別部20は望ましく入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上と下の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に垂直領域に存在すると判別し、差が臨界値より大きい場合には斜線領域に存在する可能性があると判別する。この時、臨界値の設定は前記でのように実験によって決定される。入力画素が垂直領域にあると判別される場合には入力画素に対して補間部32によって直ちに補間処理をするようになる。
斜線可能性判別部21は入力画素が垂直領域に存在しないと判別される場合に(入力画素の垂直方向の上下ピクセル値の差が所定の臨界値より大きい場合に)入力画素に含まれた境界(エッジ)の斜線可能性の如何を判断する部分である。望ましくは、入力画素の上下に位置した多数のピクセル値を利用してその可能性が判断される。
さらに望ましくは、図3Bに提示されたように、入力画素Xが属する奇数フィールド走査線の直ぐ上と下の偶数フィールド走査線に属し、入力画素の垂直方向の上の画素fと下の画素kに対して左右それぞれの2画素即ちd、e、g、hと、i、j、l、mの各画素別垂直方向ピクセル値の差A、B、C、Dのうち、BかCが所定の臨界値以上であり、A、B、C、Dのうち臨界値以上の値を有する画素の位置が相互接している場合に境界の斜線可能性があると判別する。例えば、Cが臨界値以上であり、Aが臨界値以上であれば、gとd、lとiは隣接していないために斜線可能性があると判別せずに、Cが臨界値以上であり、Dが臨界値以上であれば、gとh、lとmは隣接しているために斜線可能性があると判別する。
図3Cを参照すれば、斜線可能性の有無の判断は入力画素Xの垂直方向上下画素fとkのピクセル値の差と垂直方向上下画素それぞれの左右に隣接する2画素d、e、g、hと、i、j、l、mの各画素別対角線方向ピクセル値の差を利用した第2の方式によってなる場合もある。図3Cに提示されたところによって入力画素Xが属した奇数フィールド走査線の直ぐ上と下の偶数フィールド走査線に属し、入力画素の垂直方向の上下画素fとkの垂直方向ピクセル値の差と入力画素の垂直方向の上下画素それぞれの左右に隣接する2個の画素d、e、g、hと、i、j、l、mの各画素別対角線方向ピクセル値の差(F、b、E、c)のうち小さい値の2つを選択した時、何れも一方の対角線方向ピクセル値の差(E、cと、F、b)が選択されれば、斜線可能性があると判別する。すなわち、小さい値の2つの順序が(F、b/b、F/E、c/c、E)であれば、斜線可能性があると判別する。
方向判別部22は斜線可能性判別部21によって境界に斜線可能性があると判別される場合に斜線の傾斜方向を判別する部分であって、方向予測部221は境界に斜線可能性があると判別される場合に前記斜線の傾斜方向を予測し、正確性判別部222は予測された方向の正確性を判別する。
この時、傾斜方向の予測は望ましくは入力画素の上下に位置した多数のピクセル値を利用してその方向を予測する。斜線可能性の判別が第1方式によってなる場合には図3Bに提示されたところによって入力画素Xが属する奇数フィールド走査線の直ぐ上と下の偶数フィールド走査線に属する、入力画素の垂直方向上下画素fとkの左右に隣接するそれぞれの1画素e、gと、j、lの各画素別対角方向ピクセル値の差b=g−jとc=e−lの差分b−cが0より小さければ[大きければ]、すなわち、b[c]がc[b]より少なければ、傾斜方向がb[c]方向であると仮定できる(なおここで、「X[Y]」なる表記は[ ]の前の記載Xと[ ]の中の記載Yのいずれかを選択枝とし、文章中「X[Y]」が複数回表された場合には[ ]の前の記載Xと[ ]の中の記載Yとは順序同順に対応して表現されている意味とする。以下の説明においても同様とする)。
しかし、この条件のみでは、b[c]方向と断定できない。なぜなら、bとcとの差が非常に僅かである場合に、たとえ斜線可能性判別部312によって入力画素が斜線領域に属すると判別されても、b[c]方向に傾斜があると判断されれば(すなわち、入力画素が斜線領域にあると判断されれば)、誤った判断による色のにじみ現象が現れ得るからである。
したがって、方向予測の補充条件が必要となり、その補充条件はb−cの絶対値|b−c|が所定の臨界値以上である条件、入力画素の上下画素ピクセル値の差(a)と前記b[c]の差の絶対値|b−a|[|c−a|]が所定の臨界値以上である条件の2つの条件がさらに要求される。この場合の臨界値も実験的に決定される。もし、この三つの条件が同時に満足されないかあるいはbとcとが同じ値を有すれば、入力画素は垂直領域に存在するものとなる。
斜線可能性の判別が第2方式によりなる場合には方向予測部221は図3Cに提示されたように入力画素Xの垂直方向上下画素fとkの垂直方向ピクセル値の差aと入力画素の垂直方向上下画素fとkに対して左右それぞれの2つの画素d、e、g、hと、i、j、l、mの各画素別対角線方向ピクセル値の差(F、b、E、c)の小さい値2つが順にF、b/b、F(E、c/c、E)であれば、右側(左側)方向と仮定する(なおここで、「U(V)」なる表記は( )の前の記載Uと( )の中の記載Vのいずれかを選択枝とし、文章中「U(V)」が複数回表された場合には( )の前の記載Uと( )の中の記載Vとは順序同順に対応して表現されている意味とする。以下の説明においても同様とする)。
しかし、この条件のみでは右側(左側)方向と断定できない。なぜならば、右側(左側)方向と仮定する時、b、F/(c/E)の差が非常に僅かであり、b/F(c/E)F/b(E/c)の差が大きい場合に、たとえ斜線可能性判別部312によって入力画素が垂直領域に属していないと判別されても、右側(左側)方向に傾斜があると判断されれば(入力画素が斜線領域にあると判断されれば)、誤った判断による色のぶれ現象が現れる。
したがって、方向予測の補充条件が必要となり、その補充条件は右側方向に仮定された時、a−b/Fが所定の臨界値以上である条件、b/F−F/bが所定の臨界値以内である条件の2つの条件がさらに要求される。この場合の臨界値も実験的に決定される。もし、この3つの条件が同時に満足されないか、b/FとF/bが同じ値を有すれば、入力画素は垂直領域に存在することとなる。
方向が予測されれば、正確性判別部222は予測された方向の正確性を判別するようになるが、望ましくは入力画素の上下に位置した多数のピクセル値を利用してその正確性を判断するようになる。さらに望ましくは、図3D、図3Eに提示された通りに従う。図3Dは、傾斜方向が右側(b方向)に予測された場合であり、図3Eは、左側(c方向)に予測された場合である。
図3Dを参照すれば、方向予測部221が傾斜方向を右側に予測した場合に正確性判別部222は入力画素が属したフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に属する垂直方向画素のピクセル値とこの垂直方向画素の左側から2つの画素のピクセル値d、e及び前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に属する垂直方向画素値とこの垂直方向画素の右側の1画素値についてd−k、e−k、e−l、f−lの値を算出する。
正確性判別部222は、この値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別する。もし、この値が所定の臨界値以下であれば、前記入力画素は垂直領域に存在すると判別する。この場合の臨界値も実験的に決定される。
図3Eを参照すれば、方向予測部221が傾斜方向を左側に予測した場合に正確性判別部222は入力画素が属したフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に属する垂直方向画素のピクセル値fとこの垂直方向画素の右側から2つの画素のピクセル値g、h及び前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に属する垂直方向画素値kとこの垂直方向画素の左側の1画素値jについてh−k、g−k、g−j、f−jの値を算出する。
正確性判別部222は、この値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別する。もし、この値が所定の臨界値以下であれば、前記入力画素は垂直領域に存在すると判別する。この場合の臨界値も実験的に決定される。
斜線の方向が判断されれば、判断された方向によって補間部23によって入力画素のピクセル値に対する補間ピクセル値が算出される。補間の方式は望ましくは入力画素の上下に位置した多数のピクセル値を利用して補間ピクセル値を算出するようになる。
さらに望ましくは、図4に提示されたところによって入力画素が垂直領域に含まれる場合には入力画素が存在するフィールド走査線の他のフィールド走査線に存在する垂直方向上位3画素(f、o、h)のピクセル値と垂直方向下位3画素(k、p、q)のピクセル値に前記入力画素の補間ピクセル値を算出し、前記入力画素が斜線領域に含まれる場合には前記入力画素が存在するフィールド走査線の直上[直下]の他のフィールド走査線に存在する対角方向上位画素(e、g)のピクセル値と対角方向下位画素(j、l)のピクセル値とに前記補間ピクセル値を算出するようになる。
具体的には、入力画素が垂直領域にある場合には下の数式1によって入力画素が斜線領域にあり、傾斜方向が右側である場合には下の数式2によって入力画素が斜線領域にあり、傾斜方向が左側である場合には下の数式3によって入力画素値Xの補間ピクセル値X’が算出できる。
(数式1)X’=20*(f+k)―5*(o+p)+h+q
(数式2)X’=g+j
(数式3)X’=e+l
上の式は実験的に決定される。当技術分野では通常的に6tabフィルタリング、2tabフィルタリング処理する。6tabフィルタリング方式は数学式1に提示されたように6個の隣接画素を使用して補間ピクセル値を算出する方式であり、2tabフィルタリング方式は数学式2または数学式3に提示されたように2個の隣接画素を使用して補間ピクセル値を算出する方式である。
本第2装置発明は補間されたピクセル値と入力画素のピクセル値とを比較して当出力画素のピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出部24をさらに含むことができる。
一般的に補間処理が終われば、順次走査映像への変換手順は終結されるが、動きが多いか速い映像は各フィールド間色度値の差が非常に大きく、こういう場合には補間値を使用するのが意味がある。しかし、動きの多くない映像はほとんど飛越し走査された元の映像のピクセル値をそのまま使用し、一部のみ補間値を使用して元の映像の色度値毀損を最小化できる。したがって、調整ピクセル値算出部24は次の数学式のように出力画素のピクセル値を調節するようになる。
Figure 0004524104
ここで、X’は入力画素の補間されたピクセル値、Src[x]は入力画素の元のピクセル値、Dst[x]は最終出力ピクセル値を意味する。ここでの臨界値も実験的に決定される。数学式4が意味するところは、元のピクセル値と補間されたピクセル値との差が僅かである場合には最終ピクセル値に元のピクセル値をそのまま使用し、元のピクセル値と補間されたピクセル値との差が大きい場合には最終ピクセル値に補間されたピクセル値を使用するという意味である。
言い換えれば、奇数フィールドの入力画素に対する補間されたピクセル値が算出されても処理対象入力画素のピクセル値の変化の程度が僅かであれば、出力映像のピクセル値に補間されたピクセル値ではない飛越し走査映像のピクセル値をそのまま使うという意味である。
第3装置発明は、前記した第1装置発明の要素のうち斜線可能性判別部21と方向判別部22とで構成されて本発明の第2目的である境界(エッジ)の斜線方向判断のエラーの恐れを減らし、終局には映像の再現品質を向上させうる装置が提供できる。第3装置発明の構成及び動作は第1装置発明と同一であるので、その具体的な説明は省略する。
第4装置発明は、飛越し走査映像を順次走査映像に変換させる第2装置発明の要素のうち斜線可能性判別部21と方向判別部22とで構成され、本発明の第2目的である境界(エッジ)の斜線方向判断のエラーの恐れを減らし、終局には、飛越し走査映像の順次走査映像への変換映像の再現品質を向上させうる装置が提供できる。第4装置発明の構成及び動作は、第2装置発明と同一であるので、その具体的な説明は省略する。
第5装置発明は、前記した第1、第2装置発明の要素のうち補間部23と調整ピクセル値算出部24とで構成され、本発明の第1、第3、第4目的が達成できる映像の再現品質を向上させうる装置が提供できる。第5装置発明の構成及び動作は、第1、第2装置発明と同一であるので、その具体的な説明は省略する。
図5は、第1方法発明のフローチャートである。
垂直領域存在判別段階(S50)は入力画素が垂直領域に存在しているかどうかを判別する段階であって、垂直領域存在判別は前記のように入力画素の垂直方向の上下画素のピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に垂直領域に存在すると判別し、差が臨界値より大きい場合には斜線領域に存在する可能性があると判別する。
この時、上下画素の入力画素からの離隔程度は実験的に決定される問題であり、臨界値の設定も実験によって決定される。入力画素が垂直領域にあると判別される場合には入力画素に対して補間段階(S53)によって直ちに補間処理するようになる。
斜線可能性判別段階(S51)は入力画素が垂直領域に存在していないと判別される場合、入力画素に含まれた境界(エッジ)の斜線可能性の如何を判断する段階であって、斜線可能性の判別は望ましく入力画素の垂直方向の上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別垂直方向ピクセル値の差を利用する第1方式または入力画素の垂直方向上下画素の差と垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角線方向ピクセル値の差を利用して求める第2方式がある。2つの方式は装置発明と同一であるので、具体的な説明は省略する。
方向判別段階(S52)は、斜線可能性判別段階(S51)によって境界に斜線可能性があると判別される場合、この斜線の傾斜方向を判別する部分であって、境界に斜線可能性があると判別される場合に前記斜線の傾斜方向を予測する方向予測段階(S521)と予測された方向の正確性を判別する正確性判別段階(S522)とで構成される。斜線方向予測と正確性判別の一方式は後述する第1方法発明の最適の実施例を通じて詳細に説明される。
斜線の方向が判断されれば、判断された方向によって補間段階(S53)によって入力画素のピクセル値に対する補間ピクセル値が算出される。補間の方式は望ましくは入力画素の上下に位置した多数のピクセル値を利用して補間ピクセル値を算出する。
補間ピクセル値算出の一方式は後述する第1方法発明の最適の実施例を通じて詳細に説明される。
本第1方法発明は、補間されたピクセル値と入力画素のピクセル値とを比較して当出力画素のピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出段階(S54)をさらに含むことができる。
一般的に補間処理が終われば、順次走査映像への変換手順は終結される。調整ピクセル値算出段階(S54)の効用性は前記の通りであるので、説明を省略する。調整ピクセル値算出段階(S54)では元のピクセル値と補間されたピクセル値との差が大きい場合には最終ピクセル値に補間されたピクセル値を指定し、差が非常に小さい場合には最終ピクセル値として入力画素のピクセル値をそのまま使用される。
調整ピクセル値算出の一方式は後述する第1方法発明の最適の実施例を通じて詳細に説明される。
図6は、第1方法発明の最適の実施例である第2方法発明の詳細なるフローチャートである。
処理対象画素判別段階(S60)は飛越し走査方式の入力画素が補間処理対象画素であるかどうかを判別する段階であって、存在フィールド判別段階(S601)は飛越し走査方式の入力画素が奇数フィールド(偶数フィールド)に存在しているかの如何を判別するが、奇数フィールド(偶数フィールド)への存在判別理由は前記に言及した通りである。
如何なるフィールドの画素を出力映像当該画素としてそのまま使用するかは前記と同じく選択の問題であり、以下では偶数フィールドを出力映像にそのまま使用することを前提として本方法発明のフローを説明する。奇数フィールドを出力映像にそのまま使用する場合も動作方式は同一である。
フィールド選択処理段階(S602)では入力画素が奇数フィールドに存在する場合には入力画素が補間処理対象に判別され、偶数フィールドに存在する場合には入力画素のピクセル値を順次走査映像の当該出力画素のピクセル値にそのまま指定するようになる。
存在領域判別段階(S61)はフィールド選択処理段階(S602)で入力画素が補間処理対象であると判別される場合に入力画素が垂直領域に属する画素であるか、斜線領域に属する画素であるかを判別する部分である。この段階(S61)は前記言及した方法発明に対応するものであって、本実施例の最上の効果を得るための核心段階と言える。垂直領域及び斜線領域の意味は前記のようであるので、説明を省略する。
存在領域の判別(S61)はまず入力画素が垂直領域に存在するかの判別より始まる。すなわち、垂直領域存在判別段階(S50)は望ましく入力画素の垂直方向の上下ピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に垂直領域に存在すると判別し、差が臨界値より大きい場合には斜線領域に存在する可能性があると判別するようになる。この時、臨界値の設定は前記でのように実験によって決定され、ごく小さい値になるのが望ましい。入力画素が垂直領域にあると判別される場合には入力画素は補間段階(S53)で直ちに補間処理される。補間処理の方式は前記と同一である。
斜線可能性判別段階(S51)は入力画素が垂直領域に存在していないと判別される場合に(入力画素の垂直方向の上下ピクセル値の差が所定の臨界値より大きい場合に)入力画素に含まれた境界(エッジ)の斜線可能性の如何を判断する段階である。望ましくは入力画素の上下に位置した多数のピクセル値を利用してその可能性を判断する。
さらに望ましくは前記のように図3Bに提示されたところによって、入力画素Xが属した奇数フィールド走査線の直ぐ上と下の偶数フィールド走査線に属し、入力画素の垂直方向上下画素f、kの左右それぞれ2画素d、e、g、hと、i、j、l、mの各画素別垂直方向ピクセル値の差A、B、C、DのうちBかCが所定の臨界値以上であり、A、B、C、Dのうち臨界値以上の値を有する画素の位置が相互接している場合に境界の斜線可能性があると判別する。例えば、Cが臨界値以上であり、Aが臨界値以上であれば、gとd、lとiは接していないために斜線可能性があると判別せずにCが臨界値以上であり、Dが臨界値以上であれば、gとh、lとmは接しているために斜線可能性があると判別する。
図3Cを参照すれば、斜線可能性の如何の判断は入力画素Xの垂直方向上下画素f、kのピクセル値の差と垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素d、e、g、hと、i、j、l、mの各画素別対角線方向ピクセル値の差とを利用した第2方式によってなりうる。図3Cに提示されたところによって、入力画素Xが属した奇数フィールド走査線の直ぐ上と下の偶数フィールド走査線に属し、入力画素の垂直方向上下画素f、kの垂直方向ピクセル値の差と入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ2個の画素d、e、g、hと、i、j、l、mの各画素別対角線方向ピクセル値の差F、b、E、cの小さい値2つを選択した時、何れも一方対角線方向ピクセル値の差E、cと、F、bが選択されれば、斜線可能性があると判別する。すなわち、小さい値2つの順序がF、b/b、F/E、c/c、Eであれば、斜線可能性があると判別する。
方向判別段階(S52)は、斜線可能性判別段階(S51)で境界に斜線可能性があると判別される場合に斜線の傾斜方向を判別する段階であって、方向予測段階(S521)では境界に斜線可能性があると判別される場合に前記斜線の傾斜方向を予測し、正確性判別段階(S522)では予測された方向の正確性を判別する。
この時、傾斜方向の予測は望ましくは入力画素の上下に位置した多数のピクセル値を利用してその方向を予測するようになり、さらに望ましく装置発明のように図3Bに提示されたところによって入力画素Xが属した奇数フィールド走査線の直ぐ上と下の偶数フィールド走査線に属する、入力画素の垂直方向上下画素f、kの左右それぞれ1画素e、gと、j、lの各画素別対角方向ピクセル値の差b=g−j、c=e−lの差分b−cが0より小さければ[大きければ]、すなわち、b[c]がc[b]より少なければ、傾斜方向がb[c]方向であると仮定できる。
しかし、この条件のみではb[c]方向であると断定できない。なぜなら、bとcの差が非常に僅かである場合に、たとえ斜線可能性判別段階(S51)で入力画素が垂直領域に属していないと判別されても、b[c]方向に傾斜していると判断すれば(入力画素が斜線領域にあると判断すれば)誤った判断による色のにじみ現象が現れうる。
したがって、方向予測の補充条件が必要となり、その補充条件はb−cの絶対値|b−c|が所定の臨界値以上である条件、入力画素の上下画素ピクセル値の差aと前記b[c]の差の絶対値|b−a|[|c−a|]が所定の臨界値以上である条件の2つの条件がさらに要求される。もしこの3つの条件が同時に満足されないか、bとcが同じ値を有すれば、入力画素は垂直領域に存在することとなる。
斜線可能性の判別が第2方式によりなる場合には方向予測部221は図3Cに提示されたところによって入力画素Xの垂直方向上下画素f、kの垂直方向ピクセル値の差と入力画素の垂直方向上下画素f、kの左右それぞれ2個の画素d、e、g、hと、i、j、l、mの各画素別対角線方向ピクセル値の差F、b、E、cの小さい値2つが順にF、b/b、F(E、c/c、E)であれば、右側(左側)方向と仮定する。
しかし、この条件のみでは右側(左側)方向と断定できない。なぜなら、右側(左側)方向と仮定する時、b/F(c/E)の差が非常に僅かであり、b/F(c/E)F/b(E/c)の差が大きい場合に、たとえ斜線可能性判別部312によって入力画素が垂直領域に属していないと判別されても、右側(左側)方向に傾斜があると判断するようになれば(入力画素が斜線領域にあると判断するようになれば)誤った判断による色のぶれ現象が現れうる。
したがって、方向予測の補充条件が必要となり、その補充条件は右側(左側)方向に仮定された時、a−b/F(c/E)が所定の臨界値以上である条件、b/F(c/E)―F/b(E/c)が所定の臨界値以内である条件の2つの条件がさらに要求される。この場合の臨界値も実験的に決定される。もしこの3つの条件が同時に満足されないか、b/F(c/E)F/b(E/c)が同じ値を有すれば、入力画素は垂直領域に存在することとなる。
方向が予測されれば、正確性判別段階(S522)では予測された方向の正確性を判別するが、装置発明と同じように望ましくは入力画素の上下に位置した多数のピクセル値を利用してその正確性を判別するようになる。望ましくは、図3D、図3Eに提示されたところによる。図3Dは、傾斜方向が右側(図3Dではb方向)と予測された場合であり、図3Eは左側(図3Dではc方向)と予測された場合である。
図3Dを参照すれば、方向予測段階(S521)で傾斜方向が右側と予測された場合に正確性判別段階(S522)では入力画素が属したフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に属する垂直方向画素のピクセル値とこの垂直方向画素の左側から2画素のピクセル値d、e及び前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に属する垂直方向画素値とこの垂直方向画素の右側1画素値に対してd−k、e−k、e−l、f−lの値を算出した後、この値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確なものと判別する。もしこの値が所定の臨界値以下であれば、前記入力画素は垂直領域に存在すると判別する。
図3Eを参照すれば、方向予測段階(S521)で傾斜方向が左側と予測された場合に正確性判別段階(S522)では入力画素が属したフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に属する垂直方向画素のピクセル値fとこの垂直方向画素の右側から2画素のピクセル値g、h及び前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に属する垂直方向画素値kとこの垂直方向画素の左側1画素値jに対してh−k、g−k、g−j、f−jの値を算出した後、この値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確なものと判別する。もしこの値が所定の臨界値以下であれば、前記入力画素は垂直領域に存在すると判別する。
斜線の方向が判断されれば、判断された方向によって補間段階(S53)により入力画素のピクセル値に対する補間ピクセル値が算出される。補間の方式は装置発明と同じように望ましくは入力画素の上下に位置した多数のピクセル値を利用して補間ピクセル値を算出する。
さらに望ましくは、図4に提示されたところによって入力画素が垂直領域に含まれる場合には入力画素の垂直方向上位3画素(f、o、h)のピクセル値と垂直方向下位3画素(k、p、q)のピクセル値に入力画素の補間ピクセル値X’を算出し、入力画素が斜線領域に含まれる場合には入力画素の対角方向上位画素(e、g)のピクセル値と対角方向下位画素(j、l)のピクセル値に前記補間ピクセル値を算出する。
具体的には入力画素が垂直領域にある場合には数学式1によって、入力画素が斜線領域において方向が右側である場合には数式2によって、入力画素が斜線領域にあり、方向が左側である場合には数式3によって補間ピクセル値が算出できる。
本第2方法発明は、補間されたピクセル値と入力画素のピクセル値とを比較して当出力画素のピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出段階(S54)をさらに含みうる。
一般的に補間処理が終われば、順次走査映像への変換手順は終結される。調整ピクセル値算出段階(S54)の効用性は前記のようである。調整ピクセル値算出段階(S54)では数学式4のように出力画素のピクセル値を調節する。
第3方法発明は、前記した第1方法発明の段階のうち斜線可能性判別段階(S51)と方向判別段階(S52)とで構成され、本発明の第2目的である境界(エッジ)の斜線方向判断のエラーの恐れを減らして終局には映像の再現品質を向上させうる方法が提供できる。第3方法発明の具現方式は第1方法発明と同一であるので、その具体的な説明は省略する。
第4方法発明は、飛越し走査映像を順次走査映像に変換させる第2方法発明の段階のうち斜線可能性判別段階(S51)と方向判別段階(S52)とで構成され、本発明の第2目的である境界(エッジ)の斜線方向判断のエラーの恐れを減らして終局には飛越し走査映像の順次走査映像への変換映像の再現品質を向上させうる方法が提供できる。第4方法発明の具現方式は、第2方法発明と同一であるので、その具体的な説明は省略する。
第5方法発明は、前記した第1、第2方法発明の段階のうち補間段階(S53)と調整ピクセル値算出段階(S54)とで構成され、本発明の第1、第3、第4目的が達成できる映像の再現品質を向上させうる方法が提供できる。第5方法発明の具現方式は第1、第2方法発明と同一であるので、その具体的な説明は省略する。
前記したいろいろな方法発明はコンピュータで読み出せる記録媒体にコンピュータが読み出せるコードとして具現可能である。コンピュータが読み出せる記録媒体はコンピュータシステムによって読み出せるデータが貯蔵されるあらゆる種類の記録装置を含む。コンピュータが読み出せる記録媒体の例としては、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ貯蔵装置などがある。
今まで本発明についてその望ましい実施例を中心として調べた。本発明が属する技術分野で当業者は本発明が本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態で具現できることが理解できる。したがって、開示された実施例は限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は前述した説明ではなく特許請求の範囲に現れ、それと同等な範囲内のあらゆる差異点は本発明に含まれたものと解釈されねばならない。
本発明は、映像信号の再現に利用される装置及び方法に係り、一般的にはデジタルテレビ、デジタルカメラ、DVDなど映像再生機器に適用されうる。
エッジ従属補間方式の説明のための画素配置図である。 第1装置発明の構成図である。 第1装置発明の最適の実施例である第2装置発明の構成図である。 斜線可能性判別及び傾斜方向予測方式の第1方式の説明のための画素配置図である。 斜線可能性判別及び傾斜方向予測方式の第2方式の説明のための画素配置図である。 右側方向予測の正確性判別の説明のための画素配置図である。 左側方向予測の正確性判別の説明のための画素配置図である。 補間方式の説明のための画素配置図である。 第1方法発明のフローチャートである。 第1方法発明の最適の実施例である第2方法発明の詳細フローチャートである。
符号の説明
20 垂直領域存在判別部
21 斜線可能性判別部
22 方向判別部
23 補間部
24 調整ピクセル値算出部
221 方向予測部
222 正確性判別部
30 処理対象画素判別部
31 存在領域判別部
301 存在フィールド判別部
302 フィールド選択処理部
S50 垂直領域存在判別段階
S51 斜線可能性判別段階
S52 方向判別段階
53 補間段階
S54 調整ピクセル値算出段階
S521 方向予測段階
S522 正確性判別段階
S60 処理対象画素判別段階
S61 存在領域判別段階
S601 存在フィールド判別段階
S602 フィールド選択処理段階

Claims (45)

  1. 入力画素の垂直方向の上下ピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に前記入力画素に含まれた境界が垂直領域に存在すると判別し、前記上下ピクセル値の差が前記臨界値より大きい場合に斜線領域に存在する可能性があると判別する垂直領域存在判別部と、
    前記境界が垂直領域に存在していないと判別される場合、前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素のうち、画素別垂直方向ピクセル値の差が所定の臨界値以上の値を有する画素の位置が接している場合に前記境界に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別部と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別部と、
    前記境界が垂直領域に存在すると判別される場合に前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値と垂直方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記入力画素の補間ピクセル値を算出し、前記境界が垂直領域に存在せず、斜線可能性があると判別され、前記境界が斜線領域に存在すると判別される場合に前記入力画素の対角方向上位画素のピクセル値と対角方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記補間ピクセル値を算出する補間部と、を含み、
    前記方向判別部は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合に小さい方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、
    前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び前記垂直方向上位画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び前記垂直方向下位画素の前記予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に前記予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上装置。
  2. 入力画素の垂直方向の上下ピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に前記入力画素に含まれた境界が垂直領域に存在すると判別し、前記上下ピクセル値の差が前記臨界値より大きい場合には斜線領域に存在する可能性があると判別する垂直領域存在判別部と、
    前記境界が垂直領域に存在していないと判別される場合、前記入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角線方向ピクセル値の差とを求め、求めた差のうち、小さい値の2つが前記垂直方向上下画素の左2画素または右2画素のものである場合に前記境界に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別部と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別部と、
    前記境界が垂直領域に存在すると判別される場合に前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値と垂直方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記入力画素の補間ピクセル値を算出し、前記境界が垂直領域に存在せず、斜線可能性があると判別され、前記境界が斜線領域に存在すると判別される場合に前記入力画素の対角方向上位画素のピクセル値と対角方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記補間ピクセル値を算出する補間部と、を含み、
    前記方向判別部は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、
    前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び前記垂直方向上位画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び前記垂直方向下位画素の前記予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に前記予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上装置。
  3. 前記補間ピクセル値と前記入力画素のピクセル値とを比較して前記補間ピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出部をさらに含み、
    前記調整ピクセル値算出部は、
    前記補間されたピクセル値と前記入力画素のピクセル値との差が所定の臨界値以下である場合に前記入力画素のピクセル値を出力画素のピクセル値とし、そうでない場合に前記補間されたピクセル値を出力画素のピクセル値とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の映像の再現品質の向上装置。
  4. 前記方向予測部は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分b−cが0より小さく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値(b)との差の絶対値|b−a|が所定の臨界値以上、
    または、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分b−cが0より大きく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値(c)との差の絶対値|c−a|が所定の臨界値以上であれば、前記対角方向ピクセル値の差が小さい方向に前記傾斜方向を予測することを特徴とする請求項1に記載の映像の再現品質の向上装置
  5. 前記方向予測部は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記小さい値の2つとの差が所定の臨界値以上であり、かつ前記小さい値の2つの差が所定の臨界値以内である場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とすることを特徴とする請求項2に記載の映像の再現品質の向上装置。
  6. 前記正確性判別部は、
    前記方向予測部が前記方向を右側と予測した場合には、前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値fと前記垂直方向上位画素の左側から2画素のピクセル値d、e及び前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値kと前記垂直方向下位画素の右側から1画素の画素値lに対してd−k、e―k、e―l、f−lの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項1又は2に記載の映像の再現品質の向上装置。
  7. 前記正確性判別部は、
    前記方向予測部が前記方向を左側と予測した場合には、前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値fと前記垂直方向上位画素の右側から2画素のピクセル値g、h及び前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値kと前記垂直方向下位画素の左側から1画素の画素値jに対してh−k、g−k、g−j、f−jの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項1又は2に記載の映像の再現品質の向上装置。
  8. 飛越し走査方式の入力画素が順序同順に奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれに存在するかに基づき、前記入力画素が補間処理対象画素であるかどうかを判別する処理対象画素判別部と、
    前記入力画素が補間処理対象画素であると判別される場合、前記入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上位と下位の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素のピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に、前記入力画素に含まれた境界が垂直領域に存在すると判別し、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差が前記臨界値より大きい場合に斜線領域に存在する可能性があると判別する垂直領域存在判別部と、
    前記境界が垂直領域に存在していないと判別される場合、前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素のうち、画素別垂直方向ピクセル値の差が所定の臨界値以上の値を有する画素の位置が接している場合に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別部と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別部と、
    前記境界が垂直領域に存在すると判別される場合に前記入力画素が存在するフィールド走査線の他のフィールド走査線に存在する垂直方向上位画素のピクセル値と垂直方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記入力画素の補間ピクセル値を算出し、前記境界が斜線領域に存在すると判別される場合に前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位と下位の他のフィールド走査線に存在する対角方向上位画素のピクセル値と対角方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記補間ピクセル値を算出し、算出された前記補間ピクセル値を順次走査映像の出力画素のピクセル値として指定する補間部と、を含み、
    前記方向判別部は、
    前記入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上位と下位の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合に小さい方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、
    前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値及び前記垂直方向画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向の画素値及び前記垂直方向画素の右側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に前記予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上装置。
  9. 飛越し走査方式の入力画素が順序同順に奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれに存在するかに基づき、前記入力画素が補間処理対象画素であるかどうかを判別する処理対象画素判別部と、
    前記入力画素が補間処理対象画素であると判別される場合、前記入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上位と下位の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素のピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に前記入力画素に含まれた境界が垂直領域に存在すると判別し、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差が前記臨界値より大きい場合に斜線領域に存在する可能性があると判別する垂直領域存在判別部と、
    前記境界が垂直領域に存在していないと判別される場合、前記入力画素の垂直方向上下画素の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角線方向ピクセル値の差とを求め、求めた差のうち、小さい値の2つが前記垂直方向上下画素の左2画素または右2画素のものである場合に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別部と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別部と、
    前記境界が垂直領域に存在すると判別される場合に前記入力画素が存在するフィールド走査線の他のフィールド走査線に存在する垂直方向上位画素のピクセル値と垂直方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記入力画素の補間ピクセル値を算出し、前記境界が斜線領域に存在すると判別される場合に前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位と下位の他のフィールド走査線に存在する対角方向上位画素のピクセル値と対角方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記補間ピクセル値を算出し、算出された前記補間ピクセル値を順次走査映像の出力画素のピクセル値として指定する補間部と、を含み、
    前記方向判別部は、
    前記入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上と下の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、
    前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値及び前記垂直方向画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向の画素値及び前記垂直方向画素の右側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に前記予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上装置。
  10. 前記補間ピクセル値と前記入力画素のピクセル値とを比較して前記当該出力画素のピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出部をさらに含み、
    前記調整ピクセル値算出部は、
    前記補間されたピクセル値と前記入力画素のピクセル値との差が所定の臨界値以下である場合に前記入力画素のピクセル値を前記出力画素のピクセル値とし、そうでない場合に前記補間されたピクセル値を前記出力画素のピクセル値とすることを特徴とする請求項又はに記載の映像の再現品質の向上装置。
  11. 前記処理対象画素判別部は、
    前記入力画素が奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれに存在するかを判別する存在フィールド判別部と、
    前記入力画素が順序同順に当該奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方に存在する場合には前記入力画素を補間処理対象と判別し、順序同順に他方の偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方に存在する場合には前記入力画素のピクセル値を前記出力画素のピクセル値として指定するフィールド選択処理部と、を含むことを特徴とする請求項又はに記載の映像の再現品質の向上装置。
  12. 前記方向予測部は、
    前記入力画素が属した奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上と下の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に属する垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分(b−c)が0より小さく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値の差(b)との差の絶対値|b−a|が所定の臨界値以上、
    または、
    前記入力画素が属した奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上と下の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に属する垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分(b−c)が0より大きく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値の差(c)との差の絶対値|c−a|が所定の臨界値以上であれば、前記対角方向ピクセル値の差が小さい方向に前記傾斜方向を予測することを特徴とする請求項に記載の映像の再現品質の向上装置。
  13. 前記方向予測部は、
    前記入力画素が属した奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上と下の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に属する垂直方向上下画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記小さい値の2つとの差が所定の臨界値以上であり、かつ前記小さい値の2つの差が所定の臨界値以内である場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とすることを特徴とする請求項に記載の映像の再現品質の向上装置。
  14. 前記正確性判別部は、
    前記方向予測部が前記方向を右側に予測した場合には、前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値fと前記垂直方向画素の左側から2画素のピクセル値d、e及び前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素の画素値kと前記垂直方向画素の右側から1画素の画素値lに対してd−k、e―k、e―l、f−lの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項又はに記載の映像の再現品質の向上装置。
  15. 前記正確性判別部は、
    前記方向予測部が前記方向を左側に予測した場合には、前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値fと前記垂直方向画素の右側から2画素のピクセル値g、h及び前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素の画素値kと前記垂直方向画素の左側から1画素の画素値jに対してh−k、g−k、g−j、f−jの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項又はに記載の映像の再現品質の向上装置。
  16. 入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素のうち、画素別垂直方向ピクセル値の差が所定の臨界値以上の値を有する画素の位置が接している場合に前記入力画素に含まれた境界に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別部と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別部と、を含み、
    前記方向判別部は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合に小さい方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、
    前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び前記垂直方向上位画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び前記垂直方向下位画素の前記予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に前記予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上装置。
  17. 入力画素の垂直方向上下画素の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角線方向ピクセル値の差とを求め、求めた差のうち、小さい値の2つが前記垂直方向上下画素の左2画素または右2画素のものである場合に前記入力画素に含まれた境界に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別部と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別部と、を含み、
    前記方向判別部は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測部と、
    前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び前記垂直方向上位画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び前記垂直方向下位画素の前記予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に前記予測方向が正確であると判別する正確性判別部と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上装置。
  18. 前記方向予測部は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分(b−c)が0より小さく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値の差(b)との差の絶対値|b−a|が所定の臨界値以上、
    または、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分(b−c)が0より大きく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値の差(c)との差の絶対値|c−a|が所定の臨界値以上であれば、前記対角方向ピクセル値の差が小さい方向に前記傾斜方向を予測することを特徴とする請求項1に記載の映像の再現品質の向上装置。
  19. 前記方向予測部は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記小さい値の2つとの差が所定の臨界値以上であり、かつ前記小さい値の2つの差が所定の臨界値以内である場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とすることを特徴とする請求項1に記載の映像の再現品質の向上装置。
  20. 前記正確性判別部は、
    前記方向予測部が前記方向を右側と予測した場合には、前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値fと前記垂直方向上位画素の左側から2画素のピクセル値d、e及び前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値kと前記垂直方向下位画素の右側から1画素の画素値lに対してd−k、e―k、e―l、f−lの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項1又は18に記載の映像の再現品質の向上装置。
  21. 前記正確性判別部は、
    前記方向予測部が前記方向を左側と予測した場合には、前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値fと前記垂直方向上位画素の右側から2画素のピクセル値g、h及び前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値kと前記垂直方向下位画素の左側から1画素の画素値jに対してh−k、g−k、g−j、f−jの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項1又は18に記載の映像の再現品質の向上装置。
  22. 入力画素の垂直方向の上下ピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に前記入力画素に含まれた境界が垂直領域に存在すると判別し、前記上下ピクセル値の差が前記臨界値より大きい場合には斜線領域に存在する可能性があると判別する垂直領域存在判別段階と、
    前記境界が垂直領域に存在していないと判別される場合、前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素のうち、画素別垂直方向ピクセル値の差が所定の臨界値以上の値を有する画素の位置が接している場合に前記境界に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別段階と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別段階と、
    前記境界が垂直領域に存在すると判別される場合には前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値と垂直方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記入力画素の補間ピクセル値を算出し、前記境界が垂直領域に存在せず、斜線可能性があると判別され、前記境界が斜線領域に存在すると判別される場合には前記入力画素の対角方向上位画素のピクセル値と対角方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記補間ピクセル値を算出する補間段階と、を含み、
    前記方向判別段階は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合には小さい方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、
    前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び前記垂直方向上位画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び前記垂直方向下位画素の前記予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、前記予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上方法。
  23. 入力画素の垂直方向の上下ピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に前記入力画素に含まれた境界が垂直領域に存在すると判別し、前記上下ピクセル値の差が前記臨界値より大きい場合には斜線領域に存在する可能性があると判別する垂直領域存在判別段階と、
    前記境界が垂直領域に存在していないと判別される場合、前記入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角線方向ピクセル値の差とを求め、求めた差のうち、小さい値の2つが前記垂直方向上下画素の左2画素または右2画素のものである場合に前記境界に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別段階と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別段階と、
    前記境界が垂直領域に存在すると判別される場合には前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値と垂直方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記入力画素の補間ピクセル値を算出し、前記境界が垂直領域に存在せず、斜線可能性があると判別され、前記境界が斜線領域に存在すると判別される場合には前記入力画素の対角方向上位画素のピクセル値と対角方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記補間ピクセル値を算出する補間段階と、を含み、
    前記方向判別段階は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、
    前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び前記垂直方向上位画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び前記垂直方向下位画素の前記予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、前記予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上方法。
  24. 前記補間ピクセル値と前記入力画素のピクセル値とを比較して前記補間ピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出段階をさらに含み、
    前記調整ピクセル値算出段階は、
    前記補間されたピクセル値と前記入力画素のピクセル値との差が所定の臨界値以下である場合には前記入力画素のピクセル値を出力画素のピクセル値とし、そうでない場合には前記補間されたピクセル値を出力画素のピクセル値とすることを特徴とする請求項22又は2に記載の映像の再現品質の向上方法。
  25. 前記方向予測段階は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分b−cが0より小さく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値(b)との差の絶対値|b−a|が所定の臨界値以上、
    または、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分b−cが0より大きく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値(c)との差の絶対値|c−a|が所定の臨界値以上であれば、前記対角方向ピクセル値の差が小さい方向に前記傾斜方向を予測することを特徴とする請求項2に記載の映像の再現品質の向上方法。
  26. 前記方向予測段階は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記小さい値の2つとの差が所定の臨界値以上であり、かつ前記小さい値の2つの差が所定の臨界値以内である場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とすることを特徴とする請求項2に記載の映像の再現品質の向上方法。
  27. 前記正確性判別段階は、
    前記方向予測段階が前記方向を右側と予測した場合には、前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値fと前記垂直方向上位画素の左側から2画素のピクセル値d、e及び前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値kと前記垂直方向下位画素の右側から1画素の画素値lに対してd−k、e―k、e―l、f−lの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項2又は2に記載の映像の再現品質の向上方法。
  28. 前記正確性判別段階は、
    前記方向予測段階が前記方向を左側と予測した場合には、前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値fと前記垂直方向上位画素の右側から2画素のピクセル値g、h及び前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値kと前記垂直方向下位画素の左側から1画素の画素値jに対してh−k、g−k、g−j、f−jの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項2又は2に記載の映像の再現品質の向上方法。
  29. 飛越し走査方式の入力画素が順序同順に奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれに存在するかに基づき、前記入力画素が補間処理対象画素であるかどうかを判別する処理対象画素判別段階と、
    前記入力画素が補間処理対象画素であると判別される場合、前記入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上位と下位の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素のピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に前記入力画素に含まれた境界が垂直領域に存在すると判別し、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差が前記臨界値より大きい場合には斜線領域に存在する可能性があると判別する垂直領域存在判別段階と、
    前記境界が垂直領域に存在していないと判別される場合、前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素のうち、画素別垂直方向ピクセル値の差が所定の臨界値以上の値を有する画素の位置が接している場合に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別段階と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別段階と、
    前記境界が垂直領域に存在すると判別される場合には前記入力画素が存在するフィールド走査線の他のフィールド走査線に存在する垂直方向上位画素のピクセル値と垂直方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記入力画素の補間ピクセル値を算出し、前記境界が斜線領域に存在すると判別される場合には前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位と下位の他のフィールド走査線に存在する対角方向上位画素のピクセル値と対角方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記補間ピクセル値を算出し、算出された前記補間ピクセル値を順次走査映像の出力画素のピクセル値として指定する補間段階と、を含み、
    前記方向判別段階は、
    前記入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上位と下位の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合には小さい方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、
    前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値及び前記垂直方向画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向の画素値及び前記垂直方向画素の右側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、前記予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上方法。
  30. 飛越し走査方式の入力画素が順序同順に奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれに存在するかに基づき、前記入力画素が補間処理対象画素であるかどうかを判別する処理対象画素判別段階と、
    前記入力画素が補間処理対象画素であると判別される場合、前記入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上位と下位の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素のピクセル値の差が所定の臨界値より小さい場合に前記入力画素に含まれた境界が垂直領域に存在すると判別し、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差が前記臨界値より大きい場合には斜線領域に存在する可能性があると判別する垂直領域存在判別段階と、
    前記境界が垂直領域に存在していないと判別される場合、前記入力画素の垂直方向上下画素の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角線方向ピクセル値の差とを求め、求めた差のうち、小さい値の2つが前記垂直方向上下画素の左2画素または右2画素のものである場合に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別段階と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別段階と、
    前記境界が垂直領域に存在すると判別される場合には前記入力画素が存在するフィールド走査線の他のフィールド走査線に存在する垂直方向上位画素のピクセル値と垂直方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記入力画素の補間ピクセル値を算出し、前記境界が斜線領域に存在すると判別される場合には前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位と下位の他のフィールド走査線に存在する対角方向上位画素のピクセル値と対角方向下位画素のピクセル値とを使用して、所定の数学式によって前記補間ピクセル値を算出し、算出された前記補間ピクセル値を順次走査映像の出力画素のピクセル値として指定する補間段階と、を含み、
    前記方向判別段階は、
    前記入力画素が存在する奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上と下の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に存在する垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、
    前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値及び前記垂直方向画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向の画素値及び前記垂直方向画素の右側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、前記予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上方法。
  31. 前記補間ピクセル値と前記入力画素のピクセル値とを比較して前記当該出力画素のピクセル値の調整値を算出する調整ピクセル値算出段階をさらに含み、
    前記調整ピクセル値算出段階は、
    前記補間されたピクセル値と前記入力画素のピクセル値との差が所定の臨界値以下である場合には前記入力画素のピクセル値を前記出力画素のピクセル値とし、そうでない場合には前記補間されたピクセル値を前記出力画素のピクセル値とすることを特徴とする請求項29又は3に記載の映像の再現品質の向上方法。
  32. 前記処理対象画素判別段階は、
    前記入力画素が奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれに存在するかを判別する存在フィールド判別段階と、
    前記入力画素が順序同順に当該奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方に存在する場合には前記入力画素を補間処理対象と判別し、順序同順に他方の偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方に存在する場合には前記入力画素のピクセル値を前記出力画素のピクセル値として指定するフィールド選択処理段階と、を含むことを特徴とする請求項29又は3に記載の映像の再現品質の向上方法。
  33. 前記方向予測段階は、
    前記入力画素が属した奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上と下の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に属する垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分(b−c)が0より小さく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値の差(b)との差の絶対値|b−a|が所定の臨界値以上、
    または、
    前記入力画素が属した奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上と下の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に属する垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分(b−c)が0より大きく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値の差(c)との差の絶対値|c−a|が所定の臨界値以上であれば、前記対角方向ピクセル値の差が小さい方向に前記傾斜方向を予測することを特徴とする請求項29に記載の映像の再現品質の向上方法。
  34. 前記方向予測段階は、
    前記入力画素が属した奇数フィールドまたは偶数フィールドのいずれか一方の走査線の直ぐ上と下の順序同順に偶数フィールドまたは奇数フィールドのいずれか一方の走査線に属する垂直方向上下画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記小さい値の2つとの差が所定の臨界値以上であり、かつ前記小さい値の2つの差が所定の臨界値以内である場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とすることを特徴とする請求項3に記載の映像の再現品質の向上方法。
  35. 前記正確性判別段階は、
    前記方向予測段階が前記方向を右側に予測した場合には、前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値fと前記垂直方向画素の左側から2画素のピクセル値d、e及び前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素の画素値kと前記垂直方向画素の右側から1画素の画素値lに対してd−k、e―k、e―l、f−lの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項29又は3に記載の映像の再現品質の向上方法。
  36. 前記正確性判別段階は、
    前記方向予測段階が前記方向を左側に予測した場合には、前記入力画素が存在するフィールド走査線の直ぐ上位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素のピクセル値fと前記垂直方向画素の右側から2画素のピクセル値g、h及び前記フィールド走査線の直ぐ下位の他のフィールド走査線に存在する垂直方向画素の画素値kと前記垂直方向画素の左側から1画素の画素値jに対してh−k、g−k、g−j、f−jの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項29又は3に記載の映像の再現品質の向上方法。
  37. 入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素のうち、画素別垂直方向ピクセル値の差が所定の臨界値以上の値を有する画素の位置が接している場合に前記入力画素に含まれた境界に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別段階と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別段階と、を含み、
    前記方向判別段階は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差の差分が0より小さい場合または大きい場合には小さい方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した絶対値が所定の条件を満たす場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、
    前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び前記垂直方向上位画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び前記垂直方向下位画素の前記予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、前記予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上方法。
  38. 入力画素の垂直方向上下画素の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角線方向ピクセル値の差とを求め、求めた差のうち、小さい値の2つが前記垂直方向上下画素の左2画素または右2画素のものである場合に前記入力画素に含まれた境界に斜線可能性があると判別する斜線可能性判別段階と、
    前記境界に斜線可能性があると判別される場合、前記斜線の傾斜方向を予測し、予測された前記傾斜方向の正確性を判断し、前記斜線の傾斜方向を判別する方向判別段階と、を含み、
    前記方向判別段階は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記垂直方向上下画素の左右それぞれ2画素の各画素別対角方向ピクセル値の差を求め、求めた差のうち、小さい値の2つの方向を前記傾斜方向として仮定し、さらに、前記垂直方向上下画素のピクセル値の差と仮定した前記傾斜方向の対角方向ピクセル値の差とに基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とする方向予測段階と、
    前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値及び前記垂直方向上位画素の前記予測方向の反対側から2画素のピクセル値、ならびに前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値及び前記垂直方向下位画素の前記予測方向側から1画素の画素値に基づき算出した値が所定の条件を満たす場合に、前記予測方向が正確であると判別する正確性判別段階と、を含むことを特徴とする映像の再現品質の向上方法。
  39. 前記方向予測段階は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分(b−c)が0より小さく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値の差(b)との差の絶対値|b−a|が所定の臨界値以上、
    または、
    前記入力画素の垂直方向上下画素の左右それぞれ1画素の各画素別対角方向ピクセル値の差(b、c)の差分(b−c)が0より大きく、前記差分の絶対値|b−c|が所定の臨界値以上であり、かつ前記垂直方向上下画素のピクセル値の差(a)と前記対角方向ピクセル値の差(c)との差の絶対値|c−a|が所定の臨界値以上であれば、前記対角方向ピクセル値の差が小さい方向に前記傾斜方向を予測することを特徴とする請求項37に記載の映像の再現品質の向上方法。
  40. 前記方向予測段階は、
    前記入力画素の垂直方向上下画素のピクセル値の差と前記小さい値の2つとの差が所定の臨界値以上であり、かつ前記小さい値の2つの差が所定の臨界値以内である場合に、仮定した前記傾斜方向を予測方向とすることを特徴とする請求項38に記載の映像の再現品質の向上方法。
  41. 前記正確性判別段階は、
    前記方向予測段階が前記方向を右側と予測した場合には、前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値fと前記垂直方向上位画素の左側から2画素のピクセル値d、e及び前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値kと前記垂直方向下位画素の右側から1画素の画素値lに対してd−k、e―k、e―l、f−lの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項37又は38に記載の映像の再現品質の向上方法。
  42. 前記正確性判別段階は、
    前記方向予測段階が前記方向を左側と予測した場合には、前記入力画素の垂直方向上位画素のピクセル値fと前記垂直方向上位画素の右側から2画素のピクセル値g、h及び前記入力画素の垂直方向下位画素の画素値kと前記垂直方向下位画素の左側から1画素の画素値jに対してh−k、g−k、g−j、f−jの値が所定の臨界値以上である場合には前記予測が正確であると判別することを特徴とする請求項37又は38に記載の映像の再現品質の向上方法。
  43. 請求項2及び/又は2に記載の方法をコンピュータで判読でき、実行可能なプログラムコードで記録した記録媒体。
  44. 請求項29及び/又は3に記載の方法をコンピュータで判読でき、実行可能なプログラムコードで記録した記録媒体。
  45. 請求項37及び/又は38に記載の方法をコンピュータで判読でき、実行可能なプログラムコードで記録した記録媒体。
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