JP4523568B2 - 直流電力供給方法及び直流電力供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固定電話、携帯電話などの電子交換機のような通信設備に直流電力を供給するのに適した直流電力供給方法及び直流電力供給装置に関する。
この種の通信設備にあっては、通信の信頼性を維持するために、定格負荷電流に対して複数の整流器を1台余分に並列接続して運転する、いわゆる(N+1)台の整流器で給電する冗長方式の直流電力供給装置を採用している。そして、このような直流電力供給装置はその出力には蓄電池が並列に接続されており、停電時にも通信負荷に直流電力を無停電で供給している。信頼性が重要視されるこのような直流電力供給装置においては、その出力電流、負荷が要求する電流、整流器の故障、蓄電池の状態などの情報を監視する監視機能を備えているものが多い(例えば、特許文献1、2参照)。
また、このような直流電力供給装置においては、例えば3台の同一特性の整流器が並列冗長で給電し、それら整流器の定格電流が100Aであるとすると、総合定格負荷電流は200Aとなる。つまり、総合定格負荷電流200Aを供給するのに必要な2台の整流器に1台の予備用整流器を付加して3台の整流器を並列接続した(N+1)冗長方式が採用されている。しかしこのような直流電力供給システムにおいて、実際には、直流電力供給装置が定格電流で給電されることは少なく、通常は定格電流の30〜60%の範囲の出力電流で給電されることが多い。このため、それぞれの整流器は非常に軽い負荷状態で給電することになる。例えば、総合出力電流が60Aの場合、3台で均等にその電流を分担すると、1台の整流器当たり20Aとなり、整流器としては自己の定格電流100Aに対して20%の軽負荷で給電することになる。
一般的に整流器は、その定格電流付近で効率が最大になるように設計される。このため、定格電流の20%程度の軽負荷の給電状態では運転効率が低下する。つまり、整流器は交流電力を受電し、整流器の出力電流がゼロでも定格電圧を発生しているので、固定損失、即ち制御用電源の電力損失、トランスの鉄損、冷却用ファンの電力損失など、最低限の電力損失が発生する。したがって、軽負荷時における整流装置としての総合効率を向上させるために、要求される総合負荷電力に合わせて整流器を最適な台数で給電する最適給電台数制御が既に行われている。従来は、整流装置の総合出力電流、出力電圧などを監視しているマイコン式の総合監視装置に前記最適運転台数制御の機能を付加し、負荷電流の増減に応じて、給電する整流器の台数を増減する方式がある。
特開2001−245444 特開2000−295770
しかしながら、単一の総合監視装置に全整流器の給電、特に給電停止を一任することは、通信の異常事態発生時及びマイコンの故障時のフェイルセーフ機能を単一の総合監視装置にもたせていても、危険性が大きく、最悪の場合にはすべての整流器が動作を停止し、通信回線が途絶するという事態を招く危険性がある。このために、重要な通信回線の直流電力供給システムにこのような直流電力供給装置を採用する例は少なかった。
したがって、本発明は、従来のように整流装置の総合出力電流を監視して単一の監視装置で整流器の給電台数などを制御するのではなく、個々の整流器の出力電流を検出することによって、整流装置の総合出力電流に相当する出力電流総合電圧信号を形成し、それぞれの整流器が前記出力電流総合電圧信号を予め決められた態様に従って処理して、自己が給電再開すべきか、あるいは給電停止をすべきかについて自己判断機能を有することが特徴であり、すべての整流器が停止するというシステムダウンを起こすことの無い安全な最適運転台数制御を提供することを主目的としている。
第1の発明は、互いに並列接続されている第1から第N(Nは2以上の整数)までのN台の整流器とこれら整流器の出力側に接続された蓄電池とによって無停電で負荷に直流電力を給電する直流電力供給方法において、前記整流器それぞれが給電状態にあるときには、自己の直流出力電流に比例する電流を発生し、前記整流器それぞれの前記直流出力電流に比例する前記電流を合算した電流に比例する出力電流総合電圧信号を発生し、前記整流器それぞれが給電状態にあるときには、所定の電流又は電圧を生じ、これら電流又は電圧を利用して前記整流器の内の給電中の整流器の給電台数nを検知し、前記整流器の内の少なくとも1台の整流器は、給電停止又は給電再開の判断を行わずに給電状態にあり、前記整流器の内の他の整流器それぞれは、前記整流器の給電台数nを示す信号と前記出力電流総合電圧信号とに基づいて、給電を停止するか否かを判断すると共に、給電を再開するか否かの判断を行い、最適の給電台数nの前記整流器によって前記負荷に直流電力を無停電で供給することを特徴とする直流電力供給方法を提供する。
第2の発明は、前記第1の発明において、前記整流器それぞれが給電状態にあるときには、予め決められた値の定電流を発生し、この定電流を合算した電流に比例する合算電圧信号を発生することによって、前記合算電圧信号の値から前記給電中の整流器の給電台数nを検知することを特徴とする直流電力供給方法を提供する。
第3の発明は、前記第1の発明において、前記整流器それぞれが給電状態にあるときには台数検知用電圧を発生し、前記整流器それぞれは互いに他の整流器の前記台数検知用電圧を検知することによって、前記台数検知用電圧から前記給電中の整流器の給電台数nを検知することを特徴とする直流電力供給方法を提供する。
第4の発明は、前記第1の発明ないし前記第3の発明のいずれかにおいて、前記整流器のそれぞれは、b(bは2以上の整数)ビットの入力信号を受けて、自己のアドレスm(mは整数)が決められ、選定されたアドレスmの整流器は、常に給電状態にある前記整流器であることを特徴とする直流電力供給方法を提供する。
第5の発明は、前記第4の発明において、(m−n)の解が0又は1になるアドレスmにある整流器が給電している前記整流器の内の最優先で停止する順位の整流器となり、(m−n)の解が1又は0になるアドレスmの整流器が給電停止している前記整流器の内の最優先で給電再開する順位の整流器となることを特徴とする直流電力供給方法を提供する。
第6の発明は、前記第5の発明において、前記整流器の給電台数nよりも1台少ない数値(n−1)で前記出力電流総合電圧信号の値を除算した数値が定格出力電流Irに対応する第1の設定値よりも小さいときには、オフ用信号を出力し、前記整流器の給電台数nで前記出力電流総合電圧信号の値を除算した数値が前記第1の設定値よりも大きく、かつ定格出力電流Irに対応する第2の設定値よりも大きいときにはオン用信号を出力し、
前記選定されたアドレスmの整流器を除く前記整流器においては、前記最優先で給電停止する順位の整流器が前記オフ用信号を出力するときに給電を停止し、他方、前記最優先で給電再開する順位の整流器が前記オン用信号を出力するときに給電を再開することを特徴とする直流電力供給方法を提供する。
第7の発明は、前記第1の発明ないし前記第6の発明のいずれかにおいて、前記整流器の外部からの信号によって、前記アドレスmが順次変更され、常時給電状態にある前記整流器は順次割り当てられることを特徴とする直流電力供給方法を提供する。
第8の発明は、前記第1の発明ないし前記第7の発明のいずれかにおいて、異常状態の発生が検知されたときには、前記整流器の給電停止の判断を行わないことを特徴とする直流電力供給方法を提供する。
第9の発明は、前記第1の発明ないし前記第8の発明のいずれかにおいて、給電状態にある前記整流器の内で、前記整流器の外部から給電停止許可信号を受けると共に、自己が給電停止信号を出力した整流器は給電を停止することを特徴とする直流電力供給方法を提供する。
第10の発明は、前記第1の発明ないし前記第9の発明のいずれかにおいて、給電停止状態にある前記整流器の内で、前記整流器の外部から給電再開許可信号を受けると共に、自己が給電再開信号を出力する整流器は給電を再開することを特徴とする直流電力供給方法を提供する。
第11の発明は、互いに並列接続されている第1から第N(Nは2以上の整数)までのN台の整流器とこれら整流器の出力側に接続された蓄電池とによって無停電で負荷に直流電力を供給する直流電力供給装置において、前記整流器が共用する信号用配線は抵抗手段を介して帰還用配線で終端され、前記整流器それぞれは、交流入力を直流出力に変換する整流器本体部と、その整流器本体部の給電再開又は給電停止を判断する給電再開/停止判断部とを備え、前記整流器それぞれの前記給電再開/停止判断部は、前記信号用配線と前記帰還用配線とに接続され、前記整流器それぞれには、当該整流器の出力電流に比例する電流を前記信号用配線に流す電流源回路が備えられ、前記抵抗手段は、前記整流器の前記電流源回路からの電流を合算した電流に比例する出力電流総合電圧信号を発生し、また、前記整流器それぞれの前記給電再開/停止判断部には、前記整流器それぞれが給電状態にあるときには、所定の電流又は電圧を生じ、これら電流又は電圧を利用して前記整流器の内の給電中の整流器の給電台数nを検知して給電台数nを示す信号を出力する給電台数検知回路、及びその給電台数nを示す信号と前記出力電流総合電圧信号とから給電停止信号又は給電再開信号を発生する判断論理回路が備えられ、最適の給電台数nの前記整流器によって前記負荷に直流電力を無停電で供給することを特徴とする直流電力供給装置を提供する。
第12の発明は、前記第11の発明において、前記信号用配線とは別の信号用配線と該別の信号用配線に接続された別の抵抗手段を備え、その別の抵抗手段を介して前記別の信号用配線は前記帰還用配線で終端され、前記整流器の前記給電再開/停止判断部は前記別の信号用配線にそれぞれ接続され、前記整流器は、給電中に所定値の定電流を前記別の信号用配線に流す別の電流源回路をそれぞれ備え、前記別の抵抗手段は、前記整流器の前記定電流を合算した電流に比例する合算電圧信号を発生し、前記給電台数検知回路が前記合算電圧信号の値から給電状態にある前記整流器の給電台数nを検知することを特徴とする直流電力供給装置を提供する。
第13の発明は、前記第11の発明において、前記給電台数検知回路は、それぞれ複数の台数検知用配線を通して互いに接続され、前記整流器は、給電状態にあるときにそれぞれ前記台数検知用配線の内の異なる配線に台数検知用電圧を供給することにより、各整流器の前記台数検知用電圧が前記台数検知用配線を通して他の前記整流器における前記給電台数検知回路に供給され、それら給電台数検知回路が前記台数検知用電圧から給電状態にある前記整流器の給電台数nを検知することを特徴とする直流電力供給装置を提供する。
第14の発明は、前記第11の発明又は前記第13の発明において、それぞれの前記整流器の固有のアドレスmを決めるアドレス決定回路と、前記アドレスmと給電台数nとから給電中の前記整流器の内で最優先で停止する整流器を特定すると共に、給電停止中の前記整流器の内で最優先で給電再開する整流器を特定する最優先順位決定回路と、アドレスmが選定された所定のものであるか否かを認識する選定アドレス認識回路と、前記判断論理回路と前記最優先順位決定回路とからの出力信号をAND論理して給電再開用信号を出力する第1のANDゲート回路と、前記判断論理回路と前記最優先順位決定回路と前記選定アドレス認識回路とからのそれぞれの出力信号をAND論理して給電停止用信号を出力する第2のANDゲート回路とが前記給電再開/停止判断部のそれぞれに備えられていることを特徴とする直流電力供給装置を提供する。
第15の発明は、前記第11の発明又は前記第14の発明において、前記整流器は、前記信号用配線に接続された追加の電流源回路と異常電圧検出回路とをそれぞれ備え、前記追加の電流源回路は、当該整流器の給電中には予め決められた所定値の電流を前記信号用配線に流し、前記抵抗手段は、前記電流源回路からの電流の総和に比例する電流と前記追加の電流源回路からの前記所定値の電流の総和に比例する電流とを合算した電流に比例する総和電圧信号を発生し、前記異常電圧検出回路は、前記総和電圧信号が設定上限値と設定下限値との間の正常範囲にあるときには正常信号を出力して前記第2のANDゲート回路に与え、また、前記総和電圧信号が前記設定上限値を越えるとき及び前記設定下限値を下回るときには前記正常信号を出力せず、前記第2のANDゲート回路は、前記正常信号が入力されないときには前記給電停止用信号を当該整流器本体部に出力しないことを特徴とする直流電力供給装置を提供する。
第16の発明は、前記第15の発明において、前記異常電圧検出回路の出力と前記別の信号用配線又は前記台数検知用配線との間に接地用回路を備え、その接地用回路は、前記正常信号が消失するときにオンして、前記別の信号用配線又は前記台数検知用配線を接地することを特徴とする直流電力供給装置を提供する。
第17の発明は、前記第11の発明ないし前記第16の発明のいずれかにおいて、前記整流器の給電状態及びその整流器の直流出力電流の総和に比例する総合出力電流を監視する監視回路を備え、その監視回路は、前記給電状態と前記総合出力電流とから前記整流器へ、又は選択された前記整流器へ、給電停止許可信号又は給電再開許可信号を与え、前記整流器が前記給電停止許可信号又は前記給電再開許可信号を受けると共に、自己の給電再開/停止判断部が前記給電停止信号又は前記給電再開信号を発生するときに、当該整流器は給電停止又は給電再開することを特徴とする直流電力供給装置を提供する。
第18の発明は、前記第11の発明ないし前記第17の発明のいずれかにおいて、前記監視回路は、給電中の前記整流器本の内で最優先で停止する整流器、及び給電停止中の前記整流器の内で最優先で給電再開する整流器を予め決めた順番で変更することを特徴とする直流電力供給装置を提供する。
前記第1の発明によれば、整流器全体の総合出力電流を監視して単一の監視装置で整流器の給電台数などを制御するのではなく、個々の整流器の出力電流を検出することによって、整流器全体の総合出力電流に相当する出力電流総合電圧信号を形成し、それぞれの整流器が前記出力電流総合電圧信号を予め決められた態様に従って処理して、自己が給電再開すべきか、あるいは給電停止をすべきかについて自己判断しているので、故障など異常事態が発生しても、すべての整流器が停止するというシステムダウンを起こす危険性の無い安全な最適運転台数による給電が可能である。
前記第2の発明及び第3の発明によれば、前記第1の発明によって得られる効果の他に、現在給電している整流器の台数を即座に知ることができ、給電台数の表示も容易である。特に第3の発明によれば、HレベルとLレベルのディジタル電圧信号で整流器の給電台数を簡便に検知することができる。
前記第4の発明によれば、前記第1の発明ないし前記第3の発明によって得られる効果の他に、整流器個々のアドレスが整流器の搭載順番に従って決められるだけでなく、任意の順番に従って決めることができる。
前記第5の発明によれば、前記第1の発明ないし前記第4の発明のいずれかによって得られる効果の他に、最優先で給電再開、あるいは給電停止の動作に入る整流器を容易に決めることができる。
前記第6の発明によれば、前記第5の発明によって得られる効果の他に、整流器を容易にかつ確実に給電再開、あるいは給電停止させることができる。
前記第7の発明によれば、前記第1の発明ないし前記第6の発明のいずれかによって得られる効果の他に、ある整流器が偏って給電継続を行うことが無く、稼働時間が平均化されるので、整流器の寿命を平均化し、長寿命化することができる。
前記第8の発明によれば、前記第1の発明ないし前記第7の発明のいずれかによって得られる効果の他に、過電圧又は過不足電圧など異常状態が検出された場合には、整流器に給電停止の信号が送出されないので、故障など異常事態が発生しても、すべての整流器が停止するというシステムダウンを起こす危険性を皆無にすることができる。
前記第9の発明又は前記第10の発明によれば、前記第1の発明によって得られる効果の他に、マイクロコンピュータなどからなる監視装置からの外部給電停止許可信号又は給電再開許可信号によって、給電停止又は給電再開する整流器の順番などを任意に設定することができる。
前記第11の発明ないし第13の発明によれば、整流装置の総合出力電流を監視して単一の監視装置で整流器の給電台数などを制御するのではなく、個々の整流器の出力電流を検出することによって、整流装置の総合出力電流に相当する出力電流総合電圧信号を形成し、それぞれの整流器が前記出力電流総合電圧信号を予め決められた態様に従って処理して、自己が給電再開すべきか、あるいは給電停止をすべきかについて自己判断を行う給電再開/停止判断部をそれぞれの整流器が有しているので、故障など異常事態が発生しても、すべての整流器が停止するというシステムダウンを起こす危険性の無い直流電力供給装置を提供できる。
前記第14の発明によれば、前記第11の発明ないし前記第13の発明によって得られる効果の他に、ある整流器が偏って給電継続を行うことが無く、稼働時間が平均化されるので、整流器の寿命を平均化し、長寿命化を可能にする装置を提供できる。
前記第15の発明によれば、前記第11の発明ないし前記第14の発明によって得られる効果の他に、過電圧又は過不足電圧など異常状態を検出したときには、正常信号を出力しない異常電圧検出回路を備え、前記自己判断を行う給電再開/停止判断部は故障など異常事態が発生したときには給電停止の信号を出力しないので、異常発生時には給電状態にある整流器を停止させない装置を提供することができる。
前記第16の発明によれば、前記第15の発明によって得られる効果の他に、ある整流器に異常状態が発生したときには、他の整流器の給電再開/停止判断部も給電停止の信号を出力できないので、すべての整流器が停止するというシステムダウンを起こす危険性が皆無の装置を提供できる。
前記第17の発明又は前記第18の発明によれば、前記第11の発明ないし前記第16の発明のいずれかによって得られる効果の他に、マイクロコンピュータなどからなる監視装置からの外部給電停止許可信号又は給電再開許可信号によって、給電停止又は給電再開する整流器の順番などを変更することができ、整流器の稼働時間の均一化及び長寿命化などを図ることができる。
[実施形態1]
図1ないし図3及び表1、表2によって本発明の実施形態1に係る第1の直流電力供給装置100について説明する。図1は第1の直流電力供給装置100の概要を説明するためのブロック図、図2は第1の直流電力供給装置100を説明するための図、図3は第1の直流電力供給装置100の一部分の回路構成の一例を示す図である。表1は直流電力供給装置100の説明を簡便にまとめたものであり、表2は直流電力供給装置100における整流器の給電停止又は給電再開の判断を分かり易くするためにまとめたものである。第1の直流電力供給装置100は、理解し易くするために、交流入力端子1に接続された3台の整流器2、3、4を並列接続してなる直流電力供給装置で説明する。実施形態1の説明に入る前に、本発明における整流器とは、スイッチ機能を備えた整流回路、交流を直流に変換するAC−DCコンバータ、あるいは通常のDC−DCコンバータなど直流電力を出力する直流電源を意味するものと定義する。交流入力端子1は、不図示の単相又は三相の商用交流電源又は発電機などからの交流電力を受電する。3台の整流器2、3、4は互いに同一の構成であり、保守上の互換性を有するのが好ましい。整流器2は、図示しない整流素子と半導体スイッチなどからなる一般的な構成の整流部とこの整流部を制御する制御部とからなる整流器本体部2Aと、整流器本体部2Aの給電を再開させる給電再開用信号S1又は給電を停止させる給電停止用信号S2を整流器本体部2Aに与える給電再開/停止判断部2Bを少なくとも備える。整流器3、4も同様であり、整流器3は整流器本体部2Aと同一構成の整流器本体部3A及び給電再開/停止判断部2Bと同様な給電再開/停止判断部3Bを少なくとも備える。また、整流器4は整流器本体部2A、3Aと同一構成の整流器本体部4A、及び給電再開/停止判断部2B、3Bと同様な給電再開/停止判断部4Bを少なくとも備える。各給電再開/停止判断部2B、3B、4Bが出力する給電再開用信号S1、給電停止用S2は前記整流器本体部2Aに入力される。したがって、給電再開/停止判断部2B、3B、4Bから給電再開用信号S1、給電停止用信号S2のいずれも与えられない前記整流器本体部は今までの制御を継続するので、当該整流器はそれまでの動作を継続して行う。
整流器2の整流器本体部2Aの出力側には出力電流検出回路5及び逆流阻止用ダイオード6が直列接続されている。同様に、整流器3の整流器本体部3Aの出力側には出力電流検出回路7及び逆流阻止用ダイオード8が直列接続され、整流器4の整流器本体部4Aの出力側には出力電流検出回路9及び逆流阻止用ダイオード10が直列接続されている。出力電流検出回路5、7、9はそれぞれの整流器本体部2A、3A、4Aの直流出力電流を検出し、それらの値に比例する電圧信号V1、V2、V3をそれぞれの給電再開/停止判断部2B、3B、4Bに与える。逆流阻止用ダイオード6、8、10のカソードは一緒に直流出力端子11に接続され、整流器2、3、4は互いに並列接続される。一点鎖線で示す枠は整流器2〜4を搭載する架の背面配線部17であり、背面配線部17には、銅線などからなる第1の信号用配線12、第2の信号用配線13、共通帰路を形成する帰還用配線14などが備えられ、第1の信号用配線12には第1の抵抗手段15が接続され、第2の信号用配線13には第2の抵抗手段16が接続されている。そして、第1の信号用配線12、第2の信号用配線13は抵抗手段15、16を通して帰還用配線14に接続されている。給電再開/停止判断部2B、3B、4Bは、それぞれ第1の信号用配線12、第2の信号用配線13、帰還用配線14に接続されており、抵抗手段15、16に生じる電圧を検出できるようになっている。ここで、各整流器2、3、4は背面配線部17に対して単独で挿抜できるプラグイン構造になっている。なお、蓄電池20は直流出力端子11と負荷21との間の線路に接続されている。
次に、図2によって、整流器2の給電再開/停止判断部2Bの構成について説明する。図2において、図1で用いた記号と同じ記号は同じ名称の部材を示すものとする。整流器2〜4のそれぞれの給電再開/停止判断部2B、3B、4Bは同一構成であるので、主として整流器2について説明する。第1の信号用配線12に接続された第1の電流源回路30は、整流器2の整流器本体部2Aが給電状態にあるときに、直流電源31と協働して予め決められている所定の定電流、例えば1mAの電流を第1の信号用配線12に流す。図示していないが、給電再開/停止判断部2Bが整流器本体部2Aに給電再開信号S1を送出するときに、第1の電流源回路30にも送出することによって、第1の電流源回路30が動作する。第2の信号用配線13に接続された第2の電流源回路32は、出力電流検出回路5からの出力電流に比例する電圧信号V1に比例する電流を第2の信号用配線13に流す。つまり、第2の電流源回路32は自己の整流器本体部の直流出力電流に比例する電流を発生して、第2の信号用配線13に流す可変の電流源回路である。例えば、整流器2の定格出力電流が100Aのときには、第2の電流源回路32が1mAの電流を流すものとし、整流器2の出力電流が50Aであれば、0.5mAの電流を第2の信号用配線13に流すものであるとする。
第2の電流源回路32の具体的な回路構成の一例について図3を用いて簡単に説明する。図3において、図1及び図2で用いた記号と同じ記号については、同じ名称の部材を示すものとする。第2の電流源回路32は、図2に示した直流電源31に跨るようにして互いに直列に接続された抵抗器R1、電圧補償用のダイオードD、NPN型トランジスタTr1、そのエミッタ抵抗器R2を備えると共に、トランジスタTr1のベースに出力端子が接続された演算増幅器OP、及び抵抗器R1とダイオードDとに跨るように抵抗器R3を介してベースーエミッタが接続されたPNP型トランジスタTr2を備える。演算増幅器OPの非反転入力端子には図2に示した出力電流検出回路5からの出力電流に比例する電圧信号V1が入力され、その反転入力端子にはエミッタ抵抗器R2の電圧が帰還され、演算増幅回路を構成している。このような演算増幅回路は吸い込み型の定電流回路として知られており、演算増幅器OPの非反転入力端子に入力される電圧信号V1と同一の値の電圧がエミッタ抵抗器R2に発生するように動作する。結果として、電圧信号V1に比例する電流I1がNPN型トランジスタTr1のコレクタに流れる。エミッタ抵抗器R2の抵抗値をr2、電圧信号V1の電圧値をv1とすると、電流I1はv1/r2の値となり、電圧信号V1の値に比例する。この結果、抵抗器R1には電圧信号V1に比例する電流I1に等しい電流が流れる。ダイオードDのPN接合の非線形電圧がPNP型トランジスタTr2のベース−エミッタ電圧を相殺するので、抵抗器R1の電圧と抵抗器R3の電圧とを等しくする電流I2がPNP型トランジスタTr2を流れる。抵抗器R1と抵抗器R3の双方の抵抗値が等しければ、この電流I2は電流I1に等しく、電流I1は電圧信号V1に比例するので、PNP型トランジスタTr2のベース電流を無視すれば、電流I2は電圧信号V1に比例する電流であり、第2の信号用配線13に流れ込む。
説明を元に戻すと、他の整流器3、4も同様であるので、3台の整流器2、3、4が給電状態にあれば、それぞれの第1の電流源回路30は1mAの電流を第1の信号用配線12に流すことになり、第1の抵抗手段15には合計で3mAの電流が流れる。例えば、第1の抵抗手段15の抵抗値を1kΩとすると、第1の抵抗手段15には3Vの電圧が生じる。つまり、第1の抵抗手段15は整流器の給電台数nに比例する合算電圧信号V12を生じる。また、3台の整流器2、3、4がそれぞれ50Aの出力電流を供給しているものとすれば、それらの和である総合出力電流Ioは150Aの電流となり、3台の整流器2、3、4のそれぞれの給電再開/停止判断部の第2の電流源回路32が0.5mAの電流を第2の抵抗手段16に流すものとすれば、第2の抵抗手段16には150Aの総合出力電流Ioに対応する1.5mAの電流が流れることになる。ここで例えば、第2の抵抗手段16が1kΩの抵抗値を有するものとすれば、第2の抵抗手段16には1.5Vの出力電流総合電圧信号V13が生じ、この1.5Vの出力電流総合電圧信号V13は150Aの総合出力電流Ioに対応する。
第1の抵抗手段15からの合算電圧信号V12は給電台数検知回路33に入力され、給電台数検知回路33は合算電圧信号V12の電圧値によって給電台数nを検知する。例えば、給電台数検知回路33は合算電圧信号V12が3Vのとき、3台の整流器2、3、4が給電状態にあり、合算電圧信号V12が2Vのときには2台の整流器が給電状態にあり、合算電圧信号V12が1Vのときには1台の整流器だけが給電状態にあることを検知する。ここで、整流器2、3、4は同一構成であると説明したが、各整流器のアドレスmを認識するアドレス認識回路の入力だけがそれぞれ異なるので、整流器2のアドレス認識回路34を示す他、整流器3、4についてはそれらのアドレス認識回路34A、34Bについてだけ図示している。アドレス認識回路34、34A、34Bはそれぞれ2ビットの入力端子H、Lを有する。アドレス認識回路34Bは入力端子Lだけが帰還用配線14に接続され、入力端子Hはどこにも接続されず、いわゆる開放であるので、(0、1)の入力を受け、アドレスmが1であることを認識する。例えば、アドレスmが整流器の搭載位置によって決定されているものとすれば、アドレスm=1は、例えば、整流器4の搭載位置が最下段であることを意味する。次に、整流器3は入力端子Hのみが帰還用配線14に接続され、入力端子Lは開放であるので、(1、0)の入力を受け、アドレスmが2であることを認識する。アドレスm=2は、例えば、整流器4の搭載位置が下から2段目に位置することを意味する。同様にして、整流器2は入力端子H、Lの双方が帰還用配線14に接続されているので、(1、1)の入力を受け、アドレスmが3であることを認識する。アドレスm=3は、例えば、整流器2の搭載位置が下から3段目に位置することを意味する。なお、入力端子を増やして3端子の入力端子H、M、Lとすれば、3ビットとなり、8台の整流器の並列給電に使用できる。同様にして、更に多数の整流器の並列給電についても所望のアドレス付与は可能である。
給電台数検知回路33からの給電台数nを示す信号と総合出力電流Ioを示す出力電流総合電圧信号V13とが入力されて、所定の処理を行う第1の判断論理回路35、第2の判断論理回路36がそれぞれの給電再開/停止判断部に備えられている。第1の判断論理回路35は給電中の整流器を給電停止するか否かを判断するものであり、(n−1)の演算、つまり給電中の台数nよりも1台少ない台数を求める機能、及び(n−1)と総合出力電流Ioに対応する出力電流総合電圧信号V13と整流器2の定格出力電流Irに対応するデータとから特定の給電停止条件式、例えば、Io/(n−1)<0.4Irの式に従って演算して、この式が成立するか否かを判断する機能を有する。つまり、実施形態1では、整流器の給電台数を1台減少させる条件として、均等分担電流が整流器2の定格出力電流Irの40%を基準にしている。したがって、3台の整流器2〜4が給電中で、各整流器の定格出力電流Irが100Aであるものとすると、総合出力電流Ioが80Aよりも少ないときには、前記給電停止条件式が満足されるので、第1の判断論理回路35は1台の整流器を停止させるオフ用信号Pを出力し、前記給電停止条件式が満足されないときには給電停止用信号Pを出力しない。なお、前記数値40%は飽くまでも一例であり、他の割合でも勿論よい。
第2の判断論理回路36は給電停止状態にある整流器を給電再開させるか否かを判断する回路であり、整流器の給電台数nと総合出力電流Ioに対応する出力電流総合電圧信号V13と整流器2の定格出力電流Irに対応するデータとから特定の給電再開条件式、例えば、Io/n>0.6Irの式に従って演算して、この式が成立するか否かを判断する機能を有する。したがって、例えば1台の整流器が給電停止中、2台の整流器が給電中で、定格出力電流Irが100Aとすると、総合出力電流Ioが120Aよりも大きい場合には、前記給電再開条件式が満足されるので、第2の判断論理回路36は給電停止中の整流器1台を給電再開させるオン用信号Qを出力し、前記給電再開条件式が満足されないときにはオン用信号Qを出力しない。なお、前記数値60%は飽くまでも一例であり、他の割合でも勿論構わない。また、説明を分かり易くするために、前記給電停止条件式、及び前記給電再開条件式では、総合出力電流Ioと定格出力電流Irとを用いているが、実際の第1の判断論理回路35、第2の判断論理回路36では、総合出力電流Ioに対応する出力電流総合電圧信号V13、定格出力電流Irに対応する電圧信号を用いて演算が行われる。
次に、それぞれの給電再開/停止判断部2B、3B、4Bにおける優先順位決定回路37は、給電台数検知回路33からの整流器の給電台数nを示す信号とアドレス決定回路34からのアドレスmを示す信号とを受けて、(m−n)の演算を行い、その解が0の場合には当該整流器が給電している整流器の内で、最優先で給電停止する順位にある整流器であることを意味する信号Xを出力する。例えば、3台の整流器2〜4が給電状態にある場合には、n=3であり、一番上に位置する整流器2のアドレスmが3であるので、(m−n)=0であり、整流器2が最優先で給電停止する順位にある整流器となる。また、(m−n)の解が1のときには、当該整流器が給電停止している整流器の内で、最優先で給電再開する順位にある整流器であることを意味する信号Yを出力する。例えば、2台の整流器3、4が給電状態にあり、1台の整流器2が給電停止状態にある場合を考える。この場合、n=2であり、整流器2においては(m−n)=3−2=1であるから、整流器2が最優先で給電再開する順位にある整流器となる。(m−n)の解が0又は1以外の整流器の優先順位決定回路37はいずれの信号も出力しない。
それぞれの給電再開/停止判断部2B、3B、4Bにおける選定アドレス認識回路38は、アドレス認識回路34からのアドレスmを示す信号を受け、例えばアドレスmが1でない場合には、オフ信号Zを出力する。整流器2のアドレスmは3、整流器3のアドレスmは2であるので、整流器2と3における選定アドレス認識回路38はオフ信号Zを出力する。整流器4のアドレスmは1であるので、整流器4における選定アドレス認識回路38はオフ信号Zを出力しない。後述するが、実施形態1では常にオフ信号Zを出力しない整流器4は自己で給電停止の判断を行わずに、常時給電状態にある。なお、この実施形態ではアドレスmが1の整流器4が常にオフ信号Zを出力しない整流器としたが、別のアドレスmの整流器であっても勿論構わない。
それぞれの給電再開/停止判断部2B、3B、4Bにおける第1のANDゲート回路39は、オン用信号Qと信号YとをAND論理する回路であり、第2の判断論理回路36からオン用信号Qを受電すると共に、優先順位決定回路37から信号Yを受けるときだけ、給電再開用信号S1を当該給電再開/停止判断部に与える。また、給電再開/停止判断部2B、3B、4Bにおける第2のANDゲート回路40は、オフ用信号Pと信号Xとオフ信号ZとをAND論理する回路であり、第1の判断論理回路35からオフ用信号Pを受電し、優先順位決定回路37から信号Xを受け、かつ選定アドレス認識回路38からオフ信号Zを受けるときだけ、給電停止用信号S2を当該整流器本体部に与える。給電再開用信号S1は、当該整流器の整流器本体部が給電停止しているときに、給電再開信号として有効に働いて当該整流器本体部を給電状態に移行させる。また、給電停止用信号S2は、当該整流器の整流器本体部が給電状態にあるときに、給電停止信号として有効に働いて当該整流器本体部を給電停止状態に移行させる。優先順位決定回路37の信号Xを第1のANDゲート回路39へ、信号Yを第2のANDゲート回路40へ与えても構わない。この場合には、前述とは逆になって、(m−n)の解が0を示す信号Xが最優先で給電再開する順位にある整流器であることを意味する信号となり、(m−n)の解が1を示す信号Yが最優先で給電停止する順位にある整流器であることを意味する信号となる。
次に、実施形態1の直流電力供給装置100の動作について説明する。直流電力供給装置100は、整流器2〜4の定格出力電流Irを100Aとし、(N+1)の冗長方式で、3台の整流器2〜4の給電によって200Aの出力電流を負荷に供給する構成になっているものとする。給電動作状態にあるすべての整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B、3B、4Bの第1の電流源回路30は前述したようにそれぞれ1mAの電流を流し、抵抗手段15、16の抵抗値は1kΩであるものとする。また、整流器2〜4のそれぞれの第2の電流源回路32は自己の整流器本体部が出力する出力電流の1/100000(10−5)倍の電流を流すものとする。第1の判断論理回路35はIo/(n−1)<0.4Irの前記給電停止条件式に従って判断し、第2の判断論理回路36はIo/n>0.6Irの前記給電再開条件式に従って判断するものとする。説明を分かり易くするために、動作状態を状態(1)〜状態(5)に分けて説明する。
(状態1、2)
3台の整流器2〜4の整流器本体部2A〜4Aがすべて給電していて総合出力電流30Aを分担しているものとする。3台の整流器2〜4は負荷電流を均等に分担しようが、不均等に分担しようがここでは構わない。電流分担が不均等な方式は、各整流器間にカレントシェア回路などのように相互接続配線を必要とする分担回路を搭載することなく、各整流器に出力レギュレーションをもたせ、電圧降下によって任意に分担する方式が好ましく、信頼性の高い方式として通信設備の整流装置に採用されている。しかし、この分担方式は本発明の要件でないので、これ以上説明しない。先ず、前述したように、すべての整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B、3B、4Bの第1の電流源回路30は第1の信号用配線12に1mAの電流をそれぞれ流し込むので、抵抗手段15は3Vの合算電圧信号V12を生じる。また、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B、3B、4Bの第2の電流源回路32が生じる電流の和は総合出力電流30Aの10−5倍の電流、つまり0.3mAの電流を第2の信号用配線13にそれぞれ流し込むので、抵抗手段16は0.3Vの出力電流総合電圧信号V13を生じる。
給電台数検知回路33は、第1の信号用配線12から受ける合算電圧信号V12が3Vであるので、3台の整流器の整流器本体部2A〜4Aが給電状態にあることを検知し、給電台数n=3を示す信号を出力する。第1の判断論理回路35は、先ず出力電流総合電圧信号V13が0.3Vの電圧であることから、総合出力電流Ioが30Aであることを認知する。そして、前記給電停止条件式Io/(n−1)<0.4Irから、30/(3−1)=15であることを演算して求め、15Aは40Aよりも小さいと判断して、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B、3B、4Bにおけるすべての第1の判断論理回路35がオフ用信号Pを出力する。つまり、給電中の整流器を1台停止させても、給電中の2台の整流器がそれぞれ分担する電流はほぼ15Aであり、支障がないので、各整流器の第1の判断論理回路35はオフ用信号Pを出力する。また、第2の判断論理回路36は、先ず出力電流総合電圧信号V13が0.3Vの電圧であることから、総合出力電流Ioが30Aであることを認知し、前記給電再開条件式Io/n>0.6Irから、30/3=10であることを演算して求め、10Aは60Aよりも小さいから前記給電再開条件式に該当しないと判断して、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B、3B、4Bにおけるすべての第2の判断論理回路36がオン用信号Qを出力しない。
各整流器の給電再開/停止判断部2B、3B、4Bはそれぞれアドレスmが異なるので、別々の判断動作を行う。給電再開/停止判断部2Bの優先順位決定回路37は、給電台数検知回路33からの給電台数n=3を示す信号と、アドレス決定回路34からのアドレスm=3を示す信号とから、式(m−n)の演算を行い、(3−3)が0の解になることから整流器2が最優先で給電停止する順位にあることを意味する信号Xを出力する。同様に、給電再開/停止判断部3Bの優先順位決定回路37は、給電台数n=3を示す信号とアドレス決定回路34Aからのアドレスm=2を示す信号とから、式(m−n)の演算を行い、(2−3)の解が0又は1のいずれでもないことから信号Xを出力しない。また、給電再開/停止判断部4Bの優先順位決定回路37は、給電台数n=3を示す信号とアドレス決定回路34Bからのアドレスm=1を示す信号とから、式(m−n)の演算を行い、(1−3)の解が0又は1のいずれでもないことから信号Xを出力しない。つまり、給電状態にある整流器2〜4の内、最初に給電停止する整流器はアドレスmが3である整流器2であることが決められる。
第1、第2の判断論理回路35、36及び優先順位決定回路37が前記論理動作を行うのと同時に、選定アドレス認識回路38も次のように動作する。整流器2の給電再開/停止判断部2Bの選定アドレス認識回路38はアドレスmが3であり、1でないので、信号Zを出力する。同様に、整流器3の給電再開/停止判断部3Bの選定アドレス認識回路38はアドレスmが2であり、1でないので、信号Zを出力する。一方、整流器4の給電再開/停止判断部4Bの選定アドレス認識回路38はアドレスmが1であるので、信号Zを出力しない。つまり、整流器4の給電再開/停止判断部4Bの選定アドレス認識回路38は常に信号Zを出力しないので、給電再開/停止判断部4Bの第2のANDゲート回路40は常に出力停止用信号S2を出力しない、つまり給電再開/停止判断部4Bは給電停止の自己判断を行わず、整流器4は給電状態を継続する。
前述したように、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B、3B、4Bにおけるすべての第2の判断論理回路36がオン用信号Qを出力しないから、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B〜4Bのすべての第1のANDゲート回路39は当然に給電再開用信号S1を出力しない。前述から、整流器2の給電再開/停止判断部2Bにおける第1の判断論理回路35がオフ用信号Pを出力し、優先順位決定回路37が信号Xを出力し、また、選定アドレス認識回路38が信号Zを出力するので、整流器2の給電再開/停止判断部2Bにおける第2のANDゲート回路40だけが給電停止用信号S2を出力する。前述したように、アドレスm=1の整流器4の給電再開/停止判断部4Bにおいては、優先順位決定回路37が信号Yを出力せず、かつ選定アドレス認識回路38も信号Zを出力しないので、その第1のANDゲート回路39は給電再開用信号S1を出力せず、第2のANDゲート回路40も給電停止用信号S2を出力しない。つまり、アドレスm=1の整流器4は給電再開と給電停止の双方の判断をせず、以後の状態2〜4でも給電を継続するようになっている。したがって、以後の状態3〜5の説明にあっては整流器4については説明を省略する。整流器2が給電停止した後は整流器3、4が総合出力電流30Aを負荷21に供給する。なお、この状態では整流器3、4の出力電流に余裕があるので、その余裕分で蓄電池20を充電する。
(状態3)
整流器3、4が総合出力電流30Aを負荷21に供給している状態で、給電再開/停止判断部2B、3Bは前記判断を継続する。整流器2の整流器本体部2Aは給電停止しているので、給電再開/停止判断部2Bの第1の電流源回路30は第1の信号用配線12に電流を流さないから、第1の信号用配線12には整流器3、4の給電再開/停止判断部3B、4Bにおける第1の電流源回路30からの電流2mAが流れ込む。したがって、抵抗手段15は2Vの合算電圧信号V12を生じ、給電台数検知回路33は整流器の給電台数nが2台であることを検知する。状態1のときと同様に、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B、3B、4Bの第2の電流源回路32からは総合出力電流Io=30Aに対応する電流0.3mAが第2の信号用配線16に接続された抵抗手段16に流れるので、抵抗手段16は総合出力電流Ioが30Aであることを示す0.3Vの出力電流総合電圧信号V13を出力する。
整流器2、3の給電再開/停止判断部2B、3Bにおける第1の判断論理回路35は、前述したように、先ず出力電流総合電圧信号V13が0.3Vの電圧であることから、総合出力電流が30Aであることを認知し、前述した給電停止条件式Io/(n−1)<0.4Irから、30/(2−1)=30であることを演算して求め、電流30Aは電流40Aよりも小さいと判断して、オフ用信号Pを出力する。つまり、給電中の整流器を1台停止させても、給電中の1台の整流器が負担する電流は30Aであり、支障がないので、オフ用信号Pを出力する。また、第2の判断論理回路36は、先ず出力電流総合電圧信号V13が0.3Vの電圧であることから、総合出力電流が30Aであることを認知し、前記給電再開条件式Io/n>0.6Irから、30/2=15であることを演算して求め、電流15Aは給電再開電流60Aよりも小さいから前記給電再開条件式に該当しない、つまり給電停止状態の整流器本体部を給電再開させる必要は無いと判断して、整流器2、3の給電再開/停止判断部2B、3Bにおける第2の判断論理回路36はオン用信号Qを出力しない。
整流器2の給電再開/停止判断部2Bにおける優先順位決定回路37は、アドレスmが3、給電台数nが2台として、(m−n)の演算を行い、その解が1であるので、信号Yを第1のANDゲート回路39に与える。このことは、整流器2が停止している整流器の内で最優先で給電再開する整流器であることを意味している。また、整流器3の給電再開/停止判断部3Bにおける優先順位決定回路37は、アドレスmが2、給電台数nが2台として、(m−n)の演算を行い、その解が0であるので、信号Xを第2のANDゲート回路40に与える。このことは、整流器3が給電している整流器の内で最優先で給電停止する整流器であることを意味している。整流器4の給電再開/停止判断部4Bの動作については、前述と同じで変らないから説明を省略する。
この結果、整流器2の給電再開/停止判断部2Bにおける第1のANDゲート回路39にはオン用信号Qが入力されないので、給電停止を継続する。他方、整流器3の給電再開/停止判断部3Bにおける第2のANDゲート回路40にはオフ用信号Pと信号Xとが入力されるばかりでなく、整流器3のアドレスmは2であり、その選定アドレス認識回路38からも信号Zが入力されるので、第2のANDゲート回路40は給電停止用信号S2を出力する。つまり、整流器2に続いて整流器3も給電停止に至る。この後は、整流器4が1台で総合出力電流30Aを供給する。この状態でも整流器4の出力電流に余裕があるので、その余裕分で蓄電池20を充電する。この状態では、整流器2、3の整流器本体部2A、3Aの固定損失分が無くなり、最高効率の給電台数が選択されることになる。
(状態4)
次に、総合出力電流Ioが30Aから150Aに増加した場合について説明する。1台の整流器4が給電しているだけであるので、最大100Aまで整流器4が負担できるが、総合出力電流Ioが100Aを越えた50Aの電流分については、他の整流器が給電再開するまでの短時間は蓄電池20が供給する。整流器4の整流器本体部4Aだけが給電している状態では、前述から分かるように第1の信号用配線12の抵抗手段15には1mAの電流が流れるだけであるので、抵抗手段15は1Vの合算電圧信号V12を生じ、第2の信号用配線13の抵抗手段16には150Aの総合出力電流Ioに比例する1.5mAの電流が流れるから、1.5Vの電圧、つまり総合出力電流Ioが150Aであることを示す出力電流総合電圧信号V13を生じる。整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B〜4Bにおける給電台数検知回路33は整流器の給電台数nが1台であることを検知し、検知信号をそれぞれのる第1の判断論理回路35と第2の判断論理回路36とに出力する。
第1の判断論理回路35は、先ず出力電流総合電圧信号V13が1.5Vの電圧であることから総合出力電流Ioが150Aであることを認知し、前記給電停止条件式Io/(n−1)<0.4Irから、150/(1−1)=∞であることを演算して求め、電流40Aよりも大きいと判断して、オフ用信号Pを出力しない。また、第2の判断論理回路36は、先ず出力電流総合電圧信号V13が1.5Vの電圧であることから、総合出力電流Ioが150Aであることを認知し、前述した給電再開条件式Io/n>0.6Irから、150/1=150であることを演算して求め、電流150Aは給電再開電流60Aよりも大きいから前記給電再開条件式に該当する、つまり給電停止状態の整流器を再開させる必要があると判断して、すべての第2の判断論理回路36はオン用信号Qを出力する。このとき、アドレスmが3の整流器2の給電再開/停止判断部2Bにおける優先順位決定回路37は、(m−n)=3−1となり、その解が2であるので、信号X、信号Yも出力しない。アドレスmが2の整流器3の給電再開/停止判断部3Bにおける優先順位決定回路37は、(m−n)の解が1であることから信号Yを出力する。
この結果、整流器3の給電再開/停止判断部3Bにおける第1のANDゲート回路39は、オン用信号Qが入力されると共に、信号Yも入力されるので、給電再開用信号S1を整流器本体部3Aに与える。したがって、整流器3の整流器本体部3Aは給電を再開し、整流器4と整流器3とで150Aの総合出力電流Ioを供給する。整流器3の整流器本体部3Aが給電を再開した時点で、蓄電池20からの放電は止み、整流器3、4が供給する余裕分の電流で蓄電池20は充電される。なお、この際には整流器2の給電再開/停止判断部2Bにおける第1のANDゲート回路39は信号Yが入力されないので、給電再開用信号S1を整流器本体部2Aに与えず、整流器本体部2Aは給電停止を継続する。
(状態5)
整流器の給電台数nは2台となり、抵抗手段15に流れる電流が2台分の2mAになるので、抵抗手段15は2Vの合算電圧信号V12を生じる。抵抗手段16には150Aの総合出力電流Ioに比例する1.5mAの電流が流れ、総合出力電流Ioが150Aであることを示す出力電流総合電圧信号V13を生じる。整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B〜4Bにおける給電台数検知回路33は整流器の給電台数nが2台であることを検知し、検知信号をそれぞれの第1の判断論理回路35と第2の判断論理回路36とに出力する。第1の判断論理回路35は、先ず出力電流総合電圧信号V13が1.5Vの電圧であることから総合出力電流Ioが150Aであることを認知し、前記給電停止条件式Io/(n−1)<0.4Irから150/(2−1)=150であることを演算して求め、電流40Aよりも大きいと判断して、オフ用信号Pを出力しない。
第2の判断論理回路36は、先ず出力電流総合電圧信号V13が1.5Vの電圧であることから総合出力電流Ioが150Aであることを認知し、前述した給電再開条件式Io/n>0.6Irから、150/2=75であることを演算して求め、電流75Aは給電再開電流60Aよりも大きいから前記給電再開条件式に該当する、つまり給電停止状態の整流器を給電再開させる必要があると判断して、すべての第2の判断論理回路36はオン用信号Qを出力する。このとき、アドレスmが3の整流器2の給電再開/停止判断部2Bにおける優先順位決定回路37は、(m−n)=3−2となり、その解が1であるので、信号Yを出力する。アドレスmが2の整流器3の給電再開/停止判断部3Bにおける優先順位決定回路37は、(m−n)の解が0であることから信号Xを出力するが、オフ用信号Pが無いから第2の判断論理回路36は給電停止用信号S2を出力しない。
整流器2の給電再開/停止判断部2Bにおける第1のANDゲート回路39は、オン用信号Qが入力されると共に、信号Yも入力されるので、給電再開用信号S1を整流器本体部2Aに与える。したがって、整流器2は給電を再開し、整流器3、4と給電が復帰した整流器2との3台で150Aの総合出力電流Ioを供給する。この状態では、整流器2〜4が供給する余裕分の出力電流で蓄電池20は充電される。この後、総合出力電流Ioが減少するときには、前述と同様にして、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B〜4Bが前記給電停止条件式Io/(n−1)<0.4Irが成立するかの判断を行い、給電停止の判断がなされた場合には、アドレスmが3である整流器2、更にはアドレスmが2である整流器3が順次給電を停止する。このように常に個々の整流器が給電停止判断、給電再開判断を行うことによって、整流器の整流器本体部の固定損失分を最小限に抑制することができ、最高効率の給電台数で給電する直流電力供給方法及び装置を提供することができる。
[実施形態2]
本発明の実施形態2に係る第2の直流電力供給装置200について図4を用いて説明する。直流電力供給装置200においては、信頼性を向上させるために、第1の直流電力供給装置100の各整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B〜4Bに異常事態に対応する回路をそれぞれ備えているが、同じ構成であるので整流器2の給電再開/停止判断部2Bだけについて回路構成を示している。なお、すべてのアドレス決定回路34は同一の回路構成であるが、入力ビットが第1の直流電力供給装置100と同様に異なり、それぞれのアドレス決定回路は整流器2がアドレスm=3、整流器3がアドレスm=2、整流器4がアドレスm=1であるものとする。前記実施形態1と同様に以下の説明では、第1の直流電力供給装置100と異なる第2の直流電力供給装置200の各整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B〜4Bの構成、動作について述べる。図4において、図1〜図3で用いた記号と同じ記号は同じ名称の部材を示すものとする。付加された第3の電流源回路51は第1の電流源回路30と同様な構成であるが、第2の信号用配線13に接続される点で異なる。第3の電流源回路51は、自己の整流器本体部が給電状態にあるときだけ、それぞれ予め決められた所定の電流、実施形態2では1mAの定電流を第2の信号用配線13に流すものとする。したがって、第2の信号用配線13には、総合出力電流Ioに比例する電流と整流器の給電台数nに比例する電流との和に等しい電流が流れ込む。減算回路52は第3の電流源回路51の定電流により生じた電圧値と同じ値の電圧を減算するものである。異常電圧検出回路53は入力配線53A、53Bを通して第1、第2の信号用配線12、13に接続され、また、出力配線53Cを通して第2のANDゲート回路40の入力端子の一つに接続される。
例えば、第1、第2の抵抗手段15、16の抵抗値を1kΩとし、整流器2〜4が給電中であるときには、第1の抵抗手段15に3Vの電圧が生じる。つまり、第1の抵抗手段15は実施形態1と同様に整流器の給電台数nに比例する合算電圧信号V12を生じ、合算電圧信号V12は一方の入力配線53Aを通して異常電圧検出回路53にも入力される。また、3台の整流器2〜4が給電状態にあり、それらの出力電流の和である総合出力電流Ioが150Aの電流であるとすると、第2の電流源回路32は1.5mAの電流を第2の抵抗手段16に流し、同時に第3の電流源回路51も3mAの電流を第2の抵抗手段16に流す。したがって、第2の抵抗手段16には4.5mAの電流が流れるから、第2の抵抗手段16は4.5Vの総和電圧信号V13’を生じる。この総和電圧信号V13’は、他方の入力配線53Bを通して異常電圧検出回路53に入力されると共に、第3の電流源回路51の電流3mA分の電圧3Vに等しい電圧が減算回路52によって減算されて、実施形態1と同様に出力電流総合電圧信号V13として第1、第2の判断論理回路35、36に入力される。異常電圧検出回路53については後述するが、正常時には正常信号Fを出力し、過電圧又は過不足電圧を検出したときには異常な状態であるとして正常信号Fを出力しない。
第1の信号用配線12に接続された第1の抵抗手段15が生じる合算電圧信号V12は、整流器の給電台数nが最大で3台なので3Vである。第2の信号用配線13に接続された第2の抵抗手段16が生じる総和電圧信号V13’の最大値は、整流器の最多給電台数が3台であるので3mA分の電流に対応する電圧3Vと、最大定格電流が300Aであるので3mA分の電流に対応する電圧3Vとの和に等しい電圧6Vである。他方、合算電圧信号V12の最小値は、無負荷時には負荷電流がほぼゼロであり、第3の電流源回路51からの電流がゼロであるので、整流器の最少給電台数1台に対応する1mA分の電流による1Vの電圧となる。異常電圧検出回路53は、この電圧範囲、つまり、合算電圧信号V12及び総和電圧信号V13’が1V〜6Vの電圧範囲にあるときは正常であるとして判断して正常信号Fを出力するが、合算電圧信号V12及び総和電圧信号V13’のいずれかが1V〜6Vの電圧範囲を外れるときは異常であると判断して、正常信号Fを出力しない。正常信号Fは4端子入力の第2のANDゲート回路40に入力され、第2のANDゲート回路40は正常信号Fが入力されないとき、他の入力信号の状態に無関係に給電停止用信号S2を出力しない。
異常電圧検出回路53の入力配線53Aと出力配線53Cとの間には、半導体スイッチの一例であるPNPトランジスタ54と抵抗器55と56とからなる接地用回路57が接続されている。接地用回路57は次のように動作する。異常電圧検出回路53が正常信号Fを出力しているとき、PNPトランジスタ54はそのベース抵抗である抵抗器55によってベース−エミッタ間が逆バイアスされるからオフ、つまり、正常時にはオフ状態にある。しかし、異常状態が発生して、異常電圧検出回路53が正常信号Fを出力しなくなると、PNPトランジスタ54のエミッタ−ベースを通してベース抵抗器56に電流が流れ、順バイアスされるのでオンする。PNPトランジスタ54のオンによって、第1の信号用配線12はPNPトランジスタ54を通して接地され、すべての整流器2〜4における合算電圧信号V12はほぼゼロ、例えば0.6Vになり、1V〜6Vの正常な電圧範囲から外れる。異常電圧検出回路53が正常信号Fを出力している正常状態の場合には、実施形態1とほぼ同様な動作を行うので説明を省略し、異常時について下記に説明する。
(1)信号用配線12、13及び帰還用配線14のいずれか又は双方の断線、あるいは抵抗手段15又は16に破断が生じた場合。
これら条件では、断線した前記配線に接続されている電流源回路30、32、51の負荷が実質的に無くなるので、当該電流源回路の電圧は、電流源を作る直流電源31の電圧、例えば15Vに跳ね上がる。この電圧15Vは、正常時における合算電圧信号V12又は総和電圧信号V13’の電圧値よりも確実に高い。異常電圧検出回路53は、この電圧15Vが入力配線53A又は53Bに現出したときには、1V〜6Vの正常電圧範囲外にあると判断して、即座に正常信号Fを出力するのを止める。異常状態が発生して、異常電圧検出回路53が正常信号Fを出力しなくなると、それまで正常信号Fにより逆バイアスされていたPNPトランジスタ54のエミッタ−ベースを通して抵抗器55に電流が流れ、PNPトランジスタ54は順バイアスされるのでオンする。PNPトランジスタ54のオンによって、第1の信号用配線12はPNPトランジスタ54を通して接地され、合算電圧信号V12はほぼゼロになる。当然に、健全な他の整流器の給電再開/停止判断部においてもその合算電圧信号V12がほぼゼロになるので、健全な他の整流器の給電再開/停止判断部における異常電圧検出回路53も正常信号Fを出力するのを停止する。したがって、すべての整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B、3B、4BのANDゲート回路40に正常信号Fが入力されないので、すべての第2のANDゲート回路40は他の条件に無関係に給電停止用信号S2を出力しなくなる。したがって、当該異常状態が発生した場合、システムダウンが発生することは無い。
(2)信号用配線12又は13、抵抗手段15又は16に短絡が生じた場合。
信号用配線12又は抵抗手段15が短絡した場合には、合算電圧信号V12がほぼゼロになるので、前述したように、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B〜4Bにおけるすべての異常電圧検出回路53が正常信号Fを出力するのを停止する。また、信号用配線13又は抵抗手段16に短絡が生じた場合には、異常電圧検出回路53の入力配線53A又は53Bの電圧信号はほぼゼロになるので、異常電圧検出回路53は正常信号Fを出力するのを停止する。この結果、前述したように、PNPトランジスタ54がオンして第1の信号用配線12を接地するから、健全な他の整流器の給電再開/停止判断部における異常電圧検出回路53も正常信号Fを出力するのを停止する。したがって、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B〜4BにおけるすべてのANDゲート回路40に正常信号Fが入力されなくなるので、他の条件に無関係に、すべての第2のANDゲート回路40は給電停止用信号S2を出力しない。したがって、当該異常状態が発生した場合、システムダウンが発生することは無い。
なお、PNPトランジスタ54と抵抗器55と56とからなる接地用回路57が一旦オンすると、前記配線の断線、短絡又は前記抵抗手段の破断又は短絡などの事故が復帰しても、接地用回路57はオンのままなので、図示しない手段で接地用回路57をオフさせることによって、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B〜4Bにおけるすべての異常電圧検出回路53を正常に復帰させることができる。このように、一旦事故が発生したら自動的に復帰しないことは、フェールセーフ上、望ましいことである。また、例えば、ある1台の整流器におけるAC入力が不図示のヒューズの溶断で切断されると、その異常電圧検出回路53の図示しない電源電圧もゼロになるために、その異常電圧検出回路53は正常信号Fを出力せず、PNPトランジスタ54がオンして第1の信号用配線12を接地するので、1台の整流器の入力断であっても、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B〜4BにおけるすべてのANDゲート回路40は給電停止用信号S2を出力しない。このことは、システムダウンの発生防止の観点から好ましい。
[実施形態3]
次に、図5によって本発明に係る実施形態3の第3の直流電力供給装置300について説明する。図5において、図1〜図4で用いた記号と同じ記号は同じ名称の部材を示すものとする。直流電力供給装置300においては、更に信頼性を向上させるために、マイクロコンピュータなどからなる監視装置60の判断も整流器の給電再開又は給電停止の判断に入れる。総合出力電流Ioを直接検出する総合出力電流検出回路61を備えており、総合出力電流Ioそのものの検出信号が監視装置60に入力される。監視装置60は、常時、総合出力電流Ioと整流器の給電台数nを含む給電状態とを監視しており、総合出力電流Ioの検出信号と給電状態を示す信号とによって、前述したような給電再開/停止判断部2B〜4Bと同様な条件式で給電再開又は給電停止すべきかを判断する。その結果、監視装置60は選定したアドレスmの整流器に給電再開許可信号又は給電停止許可信号を出力信号線62を通して送出する。給電再開許可信号又は給電停止許可信号は、給電再開信号又は給電停止信号ではなく、飽くまでも給電再開又は給電停止しても良いという許可信号であるので、各整流器の給電再開/停止判断部2B〜4Bが給電再開信号又は給電停止信号を出力するときに有効となる。
また、実施形態1、2においては、アドレスm=1の整流器2の整流器本体部2Aは常に給電状態にあり、かつ給電再開及び給電停止の優先順位が固定されているので、整流器の整流器本体部の運転時間が偏る欠点があり、整流器の寿命に差が生じる懸念もある。したがって、図2及び図4に示した各整流器の給電再開/停止判断部における優先順位決定回路37、選定アドレス認識回路38を用いずに、すべての整流器の整流器本体部の運転時間が偏らずにほぼ均一になるように、監視装置60が最優先で給電停止するアドレスm及び最優先で給電再開するアドレスmをそれぞれ順番に決めて、給電再開許可信号又は給電停止許可信号を各整流器の給電再開/停止判断部に出力すると共に、常に給電状態にある整流器を順次割り当て、長期間おける各整流器の給電時間はそれぞれ大差がないよう設定される。監視装置60は通常、マイクロコンピュータで構成されることが多いが、実施形態3では、直流電力供給装置の整流器の最適運転台数制御を各整流器自身に判断させているので、マイクロコンピュータの故障、誤動作などが生じても、整流器を間違えて給電停止させたり、給電再開させることはない。また、監視装置60は給電再開許可信号と給電停止許可信号とを出力するから、その給電再開許可信号と当該整流器自身の給電再開判断とをOR論理することによって、給電再開を確実にすることも可能である。
[実施形態4]
次に、図6によって本発明に係る実施形態4の第4の直流電力供給装置400について説明する。図6は、給電状態にある整流器の給電台数nを電圧信号で検知するところに特徴があり、主にその検知部分について示している。図6において、図1〜図5で用いた記号と同じ記号は同じ名称の部材を示すものとする。実施形態4では、図1、図2、図4及び図5に示した第1の信号用配線12に代えて共通の台数検知用配線70と整流器の台数に等しい個々の台数検知用配線L1〜L3を備える。実施形態4でも3台の整流器2〜4を並列運転しているので、共通の台数検知用配線70は整流器の台数に等しい本数の共通配線71〜73、及び1本の帰還用配線74からなる。帰還用配線74は図1、図2、図4及び図5に示した帰還用配線14で代用してもよい。整流器2〜4は、給電台数を検知する検知部分、例えば図2及び図4における第1の電流源回路30、及び第1の電流源回路30を第1の信号用配線12に接続する配線を除去する点などを除いて、他部分は実施形態1〜3と同じである。なお、第1の信号用配線12が除去されるので、当然に第1の抵抗手段15も除去される。整流器2の給電台数検知回路33と整流器3、4の給電台数検知回路33A、33Bとは互いに同一の構成である。給電台数検知回路33、33A、33Bはそれぞれの第1の台数検知用配線L1によって整流器の外側で共通配線71に接続され、また、それぞれの第2の台数検知用配線L2によって整流器の外側で共通配線72に接続され、かつそれぞれの第3の台数検知用配線L3によって整流器の外側で共通配線73に接続されている。また、給電台数検知回路33、33A、33Bはそれぞれの接地用配線L4により帰還用配線74に接続されている。すなわち、各整流器をその外側で共通配線に接続しているので、整流器を同一構成のものにすることにより、ある整流器が故障などした場合に新たな整流器に容易に交換することができる。
整流器2においては、第1の台数検知用配線L1に台数検知用電圧Vdが選択的に印加される。整流器3においては第2の台数検知用配線L2に台数検知用電圧Vdが印加され、整流器4においては第3の台数検知用配線L3に台数検知用電圧Vdが印加される。台数検知用電圧Vdは、例えば、15V(Hレベル)とほぼ0V(Lレベル)との間で切り替わる電圧であって、当該整流器が給電状態にあるときには当該整流器の台数検知用電圧Vdは15Vであり、当該整流器が給電停止状態にあるときはその台数検知用電圧Vdはほぼ0Vである。したがって、例えば3台の整流器2〜4のすべてが給電状態にあるときは、整流器2〜4それぞれの台数検知用配線L1〜L3には15Vの台数検知用電圧が印加されるので、給電台数検知回路33、33A、33Bは給電状態にある整流器の給電台数nが3であることを検知し、n=3を示す信号を出力する。また、例えば整流器2と3が給電状態にあって、整流器4が給電停止状態にあれば、整流器4の台数検知用電圧Vdはほぼ0Vであるので、いずれの第3の台数検知用配線L3はほぼ0Vであり、すべての整流器の第1、第2の台数検知用配線L1、L2には15Vの台数検知用電圧が印加されるので、給電台数検知回路33、33A、33Bは給電状態にある整流器の給電台数nが2であることを検知し、n=2を示す信号を出力する。整流器1台だけが給電状態にあるときも同様であって、給電台数検知回路33、33A、33Bは給電状態にある整流器の給電台数nが1であることを検知し、n=1を示す信号を出力する。したがって、給電台数nを示す信号によってロジックを構成することにより、その信号を利用して整流器の搭載位置などを表示することも容易に行える。また、個々の整流器の台数検知用電圧Vdの有無(Hレベル、Lレベル)はどの整流器が運転又は停止しているかを特定することができ、また、刻々と現時点での整流器の運転台数を検知できるので、更なる制御方式の発展を期待することができる。なお、給電台数nを示す信号は、図6には示していないが、図2及び図4に示したように、第1、第2の判断論理回路35、36及び優先順位決定回路37に送出され、前述と同様に処理される。
実施形態4では、並列運転される整流器の台数に等しい共通の台数検知用配線及び台数検知用配線が必要になるので、配線の本数が増えて複雑になるという問題があるが、並列運転される整流器の台数が例えば4〜5台程度の場合には、まったく支障をきたさない程度の配線の本数で足り、台数検知用電圧の単純なHレベル、Lレベルのディジタル電圧信号だけで整流器の給電台数nを検知することができるので、回路構成を簡略化できるなどの効果がある。また、この電圧信号による整流器の給電台数nの検知方法は、第1の直流電力供給装置100に限らず、第2の直流電力供給装置200、第3の直流電力供給装置300についても同様に採用することができる。直流電力供給装置100〜300において、この電圧信号による整流器の給電台数nの検知方法を採用する場合には、第2の信号用配線13を信号用配線13に、第2の抵抗手段16を抵抗手段16に、第2の電流源回路32を別の電流源回路32に、そして第3の電流源回路51を追加の電流源回路51にそれぞれ読み替えるものとする。また図示しないが、この電圧信号による整流器の給電台数nの検知方法を採用する場合、直流電力供給装置200における接地用回路57は異常電圧検出回路53の出力配線53Cと台数検知用配線70の共通配線71〜73との間に接続される。したがって、出力配線53Cから正常信号Fが消失するときには、接地用回路57がオンすることにより、各整流器の台数検知用配線L1〜L3は接地用回路57及び台数検知用配線70の共通配線71〜73を介して接地され、それぞれの整流器の給電台数検知回路33、33A、33Bは整流器の給電台数nが0であると検知し、n=0を示す信号を出力する。
なお、整流器2〜4の給電再開/停止判断部2B〜4Bにおけるそれぞれの第1の判断論理回路35の給電停止条件式Io/(n−1)<0.4Ir、及び給電開始条件式Io/n>0.6Irは飽くまでも一例であり、0.4Ir又は0.6Irで示された数値は種々考えられ、これらに限定されるものではなく、定格出力電流Irに対応する値であればよい。また、以上述べた実施形態では並列接続されている整流器の台数が3台であったが、4台以上でも勿論よく、台数に制限されるものではない。整流器のアドレスmは、通常、確認し易いために、搭載位置に従って、例えば下側からあるいは上側からの搭載位置で決められることが多いが、これに限定されることは無く、任意にきめられてもよい。特に、マイクロコンピュータからなる監視装置が整流器のアドレスmを管理する場合には、任意で構わない。また、実際には給電再開/停止判断部はマイクロコンピュータで構成される場合が多く、この場合には、給電再開/停止判断部を構成する前述の各回路、例えばアドレス決定回路をアドレス決定機能、第1、第2の判断論理回路を第1、第2の判断機能というように、機能で表す方が適しており、このような機能を有する給電再開/停止判断部は本発明の給電再開/停止判断部に属するものとする。また、本発明は総合出力電流を簡単に検知できるところにも特徴がある。
本発明の実施形態1に係る直流電力供給装置100の概略構成を示す図である。 実施形態1に係る直流電力供給装置100のブロック構成を示す図である。 実施形態1に係る直流電力供給装置100の一部分の具体的な回路例を示す図である。 実施形態2に係る直流電力供給装置200のブロック構成を示す図である。 実施形態3に係る直流電力供給装置300のブロック構成を示す図である。 実施形態4に係る直流電力供給装置400の概略構成を示す図である。
符号の説明
1・・・交流入力端子
2、3、4・・・整流器
2A、3A、4A・・・整流器本体部
2B、3B、4B・・・給電再開/停止判断部
5、7、9・・・出力電流検出回路
6、8、10・・・逆流阻止用ダイオード
11・・・直流出力端子
12・・・第1の信号用配線
13・・・第2の信号用配線
14・・・帰還用配線
15・・・第1の抵抗手段
16・・・第2の抵抗手段
17・・・背面配線部
20・・・蓄電池
21・・・負荷
30・・・第1の電流源回路
31・・・直流電源
32・・・第2の電流源回路
33、33A、33B・・・給電台数検知回路
34、34A、34B・・・アドレス決定回路
35、36・・・第1、第2の判断論理回路
37・・・優先順位決定回路
38・・・選定アドレス認識回路
39、40・・・第1、第2のANDゲート回路
51・・・第3の電流源回路
52・・・減算回路
53・・・異常電圧検出回路
53A、53B・・・入力配線
53C・・・出力配線
54・・・PNP型トランジスタ
55、56・・・抵抗器
57・・・接地用回路
60・・・監視装置
61・・・総合出力電流検出回路
62・・・出力信号線
70・・・共通の台数検知用配線
71〜73・・・共通配線
74・・・帰還用配線
100・・・第1の直流電力供給装置
200・・・第2の直流電力供給装置
300・・・第3の直流電力供給装置
400・・・第4の直流電力供給装置
Io・・・総合出力電流
V12・・・合算電圧信号
V13・・・出力電流総合電圧信号
V13’・・・総和電圧信号
P・・・第1の判断論理回路が出力するオフ用信号
Q・・・第2の判断論理回路が出力するオン用信号
X、Y・・・第3の判断論理回路の出力信号
Z・・・第3の判断論理回路が出力するオフ信号
F・・・異常電圧検出回路が出力する正常信号
S1・・・給電再開用信号
S2・・・給電停止用信号
Vd・・・台数検知用電圧信号
L1〜L3・・・台数検知用配線
L4・・・接地用配線

Claims (18)

  1. 互いに並列接続されている第1から第N(Nは2以上の整数)までのN台の整流器とこれら整流器の出力側に接続された蓄電池とによって無停電で負荷に直流電力を給電する直流電力供給方法において、
    前記整流器それぞれが給電状態にあるときには、自己の直流出力電流に比例する電流を発生し、
    前記整流器それぞれの前記直流出力電流に比例する前記電流を合算した電流に比例する出力電流総合電圧信号を発生し、
    前記整流器それぞれが給電状態にあるときには、所定の電流又は電圧を生じ、これら電流又は電圧を利用して前記整流器の内の給電中の整流器の給電台数nを検知し、
    前記整流器の内の少なくとも1台の整流器は、給電停止又は給電再開の判断を行わずに給電状態にあり、
    前記整流器の内の他の整流器それぞれは、前記整流器の給電台数nを示す信号と前記出力電流総合電圧信号とに基づいて、給電を停止するか否かを判断すると共に、給電を再開するか否かの判断を行い、
    最適の給電台数nの前記整流器によって前記負荷に直流電力を無停電で供給することを特徴とする直流電力供給方法。
  2. 請求項1において、
    前記整流器それぞれが給電状態にあるときには、予め決められた値の定電流を発生し、
    該定電流を合算した電流に比例する合算電圧信号を発生し、
    前記合算電圧信号の値から前記給電中の整流器の給電台数nを検知することを特徴とする直流電力供給方法。
  3. 請求項1において、
    前記整流器それぞれが給電状態にあるときには台数検知用電圧を発生し、
    前記整流器それぞれは互いに他の整流器の前記台数検知用電圧を検知し、
    前記台数検知用電圧から前記給電中の整流器の給電台数nを検知することを特徴とする直流電力供給方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、
    前記整流器のそれぞれは、b(bは2以上の整数)ビットの入力信号を受けて、自己のアドレスm(mは整数)が決められ、
    選定されたアドレスmの整流器は、常に給電状態にある前記整流器であることを特徴とする直流電力供給方法。
  5. 請求項4において、
    (m−n)の解が0又は1になるアドレスmにある整流器が給電している前記整流器の内の最優先で停止する順位の整流器となり、(m−n)の解が1又は0になるアドレスmの整流器が給電停止している前記整流器の内の最優先で給電再開する順位の整流器となることを特徴とする直流電力供給方法。
  6. 請求項5において、
    前記整流器の給電台数nよりも1台少ない数値(n−1)で前記出力電流総合電圧信号の値を除算した数値が定格出力電流Irに対応する第1の設定値よりも小さいときには、オフ用信号を出力し、
    前記整流器の給電台数nで前記出力電流総合電圧信号の値を除算した数値が前記第1の設定値よりも大きく、かつ定格出力電流Irに対応する第2の設定値よりも大きいときにはオン用信号を出力し、
    前記選定されたアドレスmの整流器を除く前記整流器においては、前記最優先で給電停止する順位の整流器が前記オフ用信号を出力するときに給電を停止し、他方、前記最優先で給電再開する順位の整流器が前記オン用信号を出力するときに給電を再開することを特徴とする直流電力供給方法。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかにおいて、
    前記整流器の外部からの信号によって、前記アドレスmが順次変更され、常時給電状態にある前記整流器は順次割り当てられることを特徴とする直流電力供給方法。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかにおいて、
    異常状態の発生が検知されたときには、前記整流器の給電停止の判断を行わないことを特徴とする直流電力供給方法。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかにおいて、
    給電状態にある前記整流器の内で、前記整流器の外部から給電停止許可信号を受けると共に、自己が給電停止信号を出力した整流器は給電を停止することを特徴とする直流電力供給方法。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかにおいて、
    給電停止状態にある前記整流器の内で、前記整流器の外部から給電再開許可信号を受けると共に、自己が給電再開信号を出力する整流器は給電を再開することを特徴とする直流電力供給方法。
  11. 互いに並列接続されている第1から第N(Nは2以上の整数)までのN台の整流器とこれら整流器の出力側に接続された蓄電池とによって無停電で負荷に直流電力を供給する直流電力供給装置において、
    前記整流器が共用する信号用配線は抵抗手段を介して帰還用配線で終端され、
    前記整流器それぞれは、交流入力を直流出力に変換する整流器本体部と、該整流器本体部の給電再開又は給電停止を判断する給電再開/停止判断部とを備え、
    前記整流器それぞれの前記給電再開/停止判断部は、前記信号用配線と前記帰還用配線とに接続され、
    前記整流器それぞれには、当該整流器の出力電流に比例する電流を前記信号用配線に流す電流源回路が備えられ、
    前記抵抗手段は、前記整流器の前記電流源回路からの電流を合算した電流に比例する出力電流総合電圧信号を発生し、
    また、前記整流器それぞれの前記給電再開/停止判断部には、前記整流器それぞれが給電状態にあるときには、所定の電流又は電圧を生じ、これら電流又は電圧を利用して前記整流器の内の給電中の整流器の給電台数nを検知して給電台数nを示す信号を出力する給電台数検知回路、及びその給電台数nを示す信号と前記出力電流総合電圧信号とから給電停止信号又は給電再開信号を発生する判断論理回路が備えられ、
    最適の給電台数nの前記整流器によって前記負荷に直流電力を無停電で供給することを特徴とする直流電力供給装置。
  12. 請求項11において、
    前記信号用配線とは別の信号用配線と該別の信号用配線に接続された別の抵抗手段を備え、該別の抵抗手段を介して前記別の信号用配線は前記帰還用配線で終端され、
    前記整流器の前記給電再開/停止判断部は前記別の信号用配線にそれぞれ接続され、
    前記整流器は、給電中に所定値の定電流を前記別の信号用配線に流す別の電流源回路をそれぞれ備え、
    前記別の抵抗手段は、前記整流器の前記定電流を合算した電流に比例する合算電圧信号を発生し、
    前記給電台数検知回路が前記合算電圧信号の値から給電状態にある前記整流器の給電台数nを検知することを特徴とする直流電力供給装置。
  13. 請求項11において、
    前記給電台数検知回路は、それぞれ複数の台数検知用配線を通して互いに接続され、
    前記整流器は、それぞれ給電状態にあるときに前記台数検知用配線の内の異なる配線に台数検知用電圧を供給することにより、各整流器の前記台数検知用電圧が前記台数検知用配線を通して他の前記整流器における前記給電台数検知回路に供給され、該給電台数検知回路が前記台数検知用電圧から給電状態にある前記整流器の給電台数nを検知することを特徴とする直流電力供給装置。
  14. 請求項11ないし請求項13のいずれかにおいて、
    それぞれの前記整流器の固有のアドレスmを決めるアドレス決定回路と、
    前記アドレスmと給電台数nとから給電中の前記整流器の内で最優先で停止する整流器を特定すると共に、給電停止中の前記整流器の内で最優先で給電再開する整流器を特定する最優先順位決定回路と、
    アドレスmが選定された所定のものであるか否かを認識する選定アドレス認識回路と、
    前記判断論理回路と前記最優先順位決定回路とからの出力信号をAND論理して給電再開用信号を出力する第1のANDゲート回路と、
    前記判断論理回路と前記最優先順位決定回路と前記選定アドレス認識回路とからのそれぞれの出力信号をAND論理して給電停止用信号を出力する第2のANDゲート回路とが前記給電再開/停止判断部のそれぞれに備えられていることを特徴とする直流電力供給装置。
  15. 請求項11ないし請求項14のいずれかにおいて、
    前記整流器は、前記信号用配線に接続された追加の電流源回路と異常電圧検出回路とをそれぞれ備え、
    前記追加の電流源回路は、当該整流器の給電中には予め決められた所定値の電流を前記信号用配線に流し、
    前記抵抗手段は、前記電流源回路からの電流の総和に比例する電流と前記追加の電流源回路からの前記所定値の電流の総和に比例する電流とを合算した電流に比例する総和電圧信号を発生し、
    前記異常電圧検出回路は、前記総和電圧信号が設定上限値と設定下限値との間の正常範囲にあるときには正常信号を出力して前記第2のANDゲート回路に与え、また、前記総和電圧信号が前記設定上限値を越えるとき及び前記設定下限値を下回るときには前記正常信号を出力せず、
    前記第2のANDゲート回路は、前記正常信号が入力されないときには前記給電停止用信号を当該整流器本体部に出力しないことを特徴とする直流電力供給装置。
  16. 請求項15において、
    前記異常電圧検出回路の出力と前記別の信号用配線又は前記台数検知用配線との間に接地用回路を備え、
    該接地用回路は、前記正常信号が消失するときにオンして、前記別の信号用配線又は前記台数検知用配線を接地することを特徴とする直流電力供給装置。
  17. 請求項11ないし請求項16のいずれかにおいて、
    前記整流器の給電状態及び該整流器の直流出力電流の総和に比例する総合出力電流を監視する監視回路を備え、
    該監視回路は、前記給電状態と前記総合出力電流とから前記整流器へ、又は選択された前記整流器へ、給電停止許可信号又は給電再開許可信号を与え、
    前記整流器が前記給電停止許可信号又は前記給電再開許可信号を受けると共に、自己の給電再開/停止判断部が前記給電停止信号又は前記給電再開信号を発生するときに、当該整流器は給電停止又は給電再開することを特徴とする直流電力供給装置。
  18. 請求項11ないし請求項17のいずれかにおいて、
    前記監視回路は、給電中の前記整流器本の内で最優先で停止する整流器、及び給電停止中の前記整流器の内で最優先で給電再開する整流器を予め決めた順番で変更することを特徴とする直流電力供給装置。
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