JP4522009B2 - 散気管およびこれを用いたフローテータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、古紙原料液中に気泡を噴出する散気管に関し、さらにこの散気管から噴出する気泡の表面に古紙原料液中に介在するインキ粒子を付着させ、気泡と共にこのインキ粒子を古紙原料液から除去するフローテータに関する。
【0002】
【従来の技術】
再生紙は、一般に、印刷済みの古紙を離解し、この古紙繊維に付着したインキを除去し、精選・脱水した後、これを再び抄紙することにより得られる。この場合、古紙繊維からインキを除去する脱墨処理に関する事項は、後に続く精選処理に要する時間や、再生紙の製造コストおよび品質を大きく左右する重要な因子となる。
【0003】
古紙脱墨処理を行うためのフローテーターにおいては、離解され、そして薬品処理された古紙原料液内に気泡を吹き込み、古紙原料液中の古紙繊維から遊離したインキ粒子を古紙原料液中を上昇する気泡に付着させ、古紙原料液表面に浮き上がるフロス、すなわちインキ粒子が付着した気泡を古紙原料液から排除することにより、古紙原料液中のインキ粒子を除去するようにしている。この場合、古紙原料液中に微細な気泡を均等に供給し、古紙原料液中に浮遊するインキ粒子と気泡とが接触する機会を増やすようにすることが、大きな脱墨効果を得る上で重要であり、例えば図5に示すような散気管が従来から使用されている。図5に示した散気管1は、古紙原料液が供給される処理槽の下部に駆動回転するように組み込まれており、内部が中空となって図示しないコンプレッサに回転継手を介して気密に接続する一対の回転軸2,3と、処理槽内に位置する円筒状をなすドラム部4と、このドラム部4の外周面から放射状に突出する多数の空気吹き出しノズル5とを有し、図示しない駆動装置によって回転しながら空気吹き出しノズル5から所定流量の空気が処理槽内に噴射されるようになっている。
【0004】
ドラム部4と空気吹き出しノズル5との連結部分の断面構造を図6に示す。すなわち、個々の空気吹き出しノズル5は、ドラム部4の外周面に形成された多数の開口6にそれぞれ嵌合され、ろう付けなどによってドラム部4に対して一体化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図5および図6に示した従来の散気管1は、ドラム部4の外周面からの空気吹き出しノズル5の突出量およびこの空気吹き出しノズル5の内径などを正確に規定するため、ドラム部4に対して空気吹き出しノズル5を別部品にて形成し、これをドラム部4に穿設した開口6に対して所定の突出状態となるように空気吹き出しノズル5の基端部を嵌合し、これをろう付けなどによってドラム部4に対して一体的に固定している。このため、個々の空気吹き出しノズル5をドラム部4に対して正確に位置決め保持する必要がある上、これらを一体的に接合するためのろう付けなどの加工が必要であり、そのための時間や手間が非常に嵩み、極めて高価なものとなっている。
【0006】
また、ドラム部4の外周面から多数の空気吹き出しノズル5が突出した構造となっているため、このような散気管1を古紙原料液中で回転すると、空気吹き出しノズル5の周囲に古紙繊維が付着し易く、これが堆積して空気吹き出しノズル5の目詰まりを引き起こしてしまうおそれがあった。
【0007】
【発明の目的】
本発明の目的は、古紙繊維などが付着堆積しにくく、容易かつ低コストにて製造することが可能な散気管およびこのような散気管を用いたフローテータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の形態は、処理槽に供給される古紙原料液中に介在するインキ粒子を気泡の表面に付着させて前記インキ粒子を前記気泡と共に前記古紙原料液から除去するため、前記処理槽内で回転しつつ前記古紙原料液中に気泡を噴出し、駆動回転される散気管であって、前記処理槽内に配される円筒状をなすドラム部と、このドラム部の長手方向両端部に形成される一対の延在部と、これら一対の延在部の外周面にそれぞれ形成されて前記ドラム部内に圧縮空気を導入するための空気導入口と、前記ドラム部の外周面上に開口して気泡を吹き出すための複数の散気口とを具え、前記ドラム部の円周方向に沿った前記散気口の幅寸法20〜30mmの範囲にあり、前記ドラム部の軸線に沿った前記散気口の長さが当該散気口の幅寸法の1.5〜4倍の範囲にあることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の第1の形態による散気管において、空気導入口からドラム部内に供給される圧縮空気は、個々の散気口から古紙原料液中に噴出し、気泡となって古紙原料液中に介在するインキ粒子がその表面に付着し、古紙原料液の液面に浮上する。
【0010】
本発明の第2の形態は、古紙原料液が供給される処理槽と、この処理槽の下部に組み込まれて気泡を噴出するための散気管とを具え、前記散気管から吹き出た前記気泡の表面に前記古紙原料液中に介在するインキ粒子を付着させ、当該気泡を前記処理槽の上部から溢流させ、前記古紙原料液から前記インキ粒子を除去するようにしたフローテータにおいて、前記散気管が前記処理槽内に配される円筒状をなすドラム部と、このドラム部の長手方向両端部に形成され、前記処理槽の側壁を液密に貫通する一対の延在部と、これら一対の延在部の外周面にそれぞれ形成されて前記ドラム部内に圧縮空気を導入するための空気導入口と、前記ドラム部の外周面上に開口して気泡を吹き出すための複数の散気口とを有し、前記散気管のドラム部をその軸線周りに駆動回転させる駆動手段と、前記散気管の延在部に嵌合される回転継手を介して前記空気導入口に気密に接続する圧縮空気の供給源とをさらに具え、前記ドラム部の円周方向に沿った前記散気口の幅寸法20〜30mmの範囲にあり、前記ドラム部の軸線に沿った前記散気口の長さが当該散気口の幅寸法の1.5〜4倍の範囲にあることを特徴とするものである。
【0011】
本発明の第2の形態によるフローテータにおいて、空気導入口からドラム部内に供給される圧縮空気は、個々の散気口から古紙原料液中に噴出し、気泡となって古紙原料液中に介在するインキ粒子がその表面に付着し、古紙原料液の液面に浮上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の形態による散気管において、ドラム部の軸線に沿って延在するように散気口の幅方向一端側の開口端縁に隣接して配され、ドラム部の外周面から突出する少なくとも1本の攪拌板をさらに設けるようにしてもよい。
【0013】
本発明の第2の形態によるフローテータにおいて、散気管の外周面の周速を毎秒5〜20メートルの範囲に設定することが有効であり、特に毎秒9〜15メートルの範囲に設定することが好ましい。
【0014】
【実施例】
本発明による散気管を用いたフローテータの実施例について、図1〜図4を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施例に限らず、これらをさらに組み合わせたり、この明細書の特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるべき他の技術にも応用することができる。
【0015】
本実施例におけるフローテータの概略構造を図1に示す。すなわち、所定量の古紙原料液11をそれぞれ導入する2連構造の処理槽12, 13は、仕切り壁14を介して相互に連結された状態となっている。一方の処理槽(以下、これを第1の処理槽と呼称する)12の下部の一端側には、先行する離解工程で得られた古紙原料液11をこの第1の処理槽12内に供給するための原料液入口15が設けられ、他方の処理槽(以下、これを第2の処理槽と呼称する)13の下部の他端側には、この第2の処理槽13内の古紙原料液11を取り出して次の精選工程へ供給するための原料液出口16が設けられている。また、仕切り壁14の下端には、第1の処理槽12側と第2の処理槽13側とを連通する連通口17が形成され、この連通口17を介して第1の処理槽12から第2の処理槽13へ古紙原料液11が流れるようになっている。
【0016】
第1の処理槽12の他端側には、上端が第1の処理槽12内の古紙原料液11の液面よりも下方に位置し、下端が第1の処理槽12の底板12aに接合されて連通口17を仕切る仕切り板18が仕切り壁14に沿ってこれと平行に立設され、第1の処理槽12に対する気液分離槽19を形成している。この気液分離槽19は、仕切り壁14と、仕切り板18と、図1の紙面に対して垂直な方向に対向する第1の処理槽12の図示しない一対の側壁とで形成され、第1の処理槽12内の古紙原料液11は、仕切り板18の上端によって形成される原料液導入口20からこの第1の気液分離槽19内を流下し、その下端の連通口17から第2の処理槽13内に送り出されるようになっている。
【0017】
同様に、第2の処理槽13の他端側には、上端が第2の処理槽13内の古紙原料液11の液面よりも下方に位置し、下端が第2の処理槽13の底板13aに接合されて原料液出口16を仕切る仕切り板21が第2の処理槽13の他端側の側壁13bに沿ってこれと平行に立設され、第2の処理槽13に対する気液分離槽22を形成している。この気液分離槽22は、第2の処理槽13の他端側の側壁13bと、仕切り板21と、図1の紙面に対して垂直な方向に対向する第2の処理槽13の図示しない一対の側壁とで形成され、第2の処理槽13内の古紙原料液11は、仕切り板21の上端によって形成される原料液導入口23からこの第2の気液分離槽22内を流下し、その下端の原料液出口16から取り出されて回収されるようになっている。
【0018】
これら気液分離槽19, 22は、気液分離槽19, 22内を流下する古紙原料液11と、この古紙原料液11中に含まれる気泡およびインキ粒子が付着した気泡であるフロス(以下、一括してフロスと呼称する)24とを分離させ、フロス24を原料液導入口20, 23から処理槽12, 13の上方に浮上させる機能を持つ。
【0019】
処理槽12, 13の下部中央には、図1の紙面に対して垂直な軸線回りに駆動回転する散気管25がそれぞれ設けられている。本実施例における散気管25の外観を図2に示し、その一部を抽出拡大した断面構造を図3に示す。すなわち、本実施例における散気管25は、処理槽12, 13内に位置する円筒状のドラム部26と、このドラム部26の長手方向両端部に形成されて処理槽12, 13の側壁を液密に貫通し、図示しないコンプレッサに回転継手を介して気密に接続する一対の空気導入口27が形成された一対の延在部28と、これら延在部28から突出する一対の回転軸29と、ドラム部26の外周面上に開口して古紙原料液11中に気泡を吹き出すための複数の散気口30とを有し、図示しない駆動装置によって図1中、矢印方向に回転する一方、コンプレッサから一対の空気導入口27を介してドラム部26内に供給される所定流量の圧縮空気が個々の散気口30から処理槽12, 13内に噴射されるようになっている。
【0020】
散気管25の回転速度は、散気口30から噴出する圧縮空気が古紙原料液11中において微細な気泡を形成する上で、散気管25に対する圧縮空気の供給量と相俟って極めて重要であり、そのドラム部26の周速が従来の散気管のドラム部の周速と同程度かそれ以上、例えば毎秒9〜15メートル程度に設定することが有効である。しかしながら、散気管25の高速化に伴って駆動負荷も急激に増大するので、得られる効果に対する効率を考えて毎秒11メートル前後に設定することがより好ましいと考えられる。散気管25に対する圧縮空気の供給量は、フローテータを新設するのではない限り、既設のコンプレッサをそのまま流用して従来のものと同程度に設定することが有効であると思われる。
【0021】
本実施例では、ドラム部26の長手方向に沿って延在する散気口30群がドラム部26の円周方向に等間隔に6列形成されており、各列毎の散気口30の配列ピッチは、隣接する散気口30群における散気口30の配列ピッチに対しドラム部26の長手方向に沿って半ピッチずれた状態となっている。また、ドラム部26の軸線に沿った個々の散気口30の幅寸法Wは、従来の散気管における空気吹き出しノズル(図5参照)の内径と同程度、すなわち20〜30mm程度に設定されているが、個々の散気口30の長さLを個々の散気口30の幅寸法Wよりも大きく設定する必要があり、通常は散気口30の長さLをその幅寸法Wの3倍前後に設定することが好ましい。しかしながら、フローテータの大きさやその操業条件によっては散気口30の長さLをその幅Wの1.5〜4倍程度にすることも当然可能である。また、これら散気口30の数は、ドラム部26に形成される散気口30全体の開口面積の合計が従来の散気管に設けられた空気吹き出しノズルの開口面積の合計とほぼ等しくなるように設定すればよく、従って散気口30の数は空気吹き出しノズルの数の1/3程度に抑えることが可能である。
【0022】
このように、本実施例における散気管25は、ドラム部26に対して別部品である空気吹き出しノズルをドラム部26の外周面に後付けする必要がないので、散気管25を容易かつ低コストにて製造することができる上、処理槽12,13内に供給される古紙原料液11中に気泡を発生させるための散気口30がドラム部26の外周面上に開口しているだけのため、古紙繊維が散気口30に付着して散気口30が塞がってしまうなどの不具合を抑制することができる。
【0023】
前記処理槽12, 13の上端部および仕切り壁14の上端には、古紙原料液11の液面に浮き上がるフロス24を処理槽12, 13の外部に排出するためのフロス樋31がそれぞれ設けられており、処理槽12, 13に導入された古紙原料液11の液面からフロス樋31を乗り越えて溢流するフロス24がフロス樋31を伝わって処理槽12, 13外に排出されるようになっている。
【0024】
なお、本実施例では各処理槽12, 13の散気管25の上部にフロス24の流れが偏らないように整流するための整流板32を設けている。
【0025】
従って、原料液入口15から第1の処理槽12内に供給される古紙原料液11は、散気口30から吹き出される圧縮空気は、散気管25の高速回転によって極めて微細な気泡となり、原料液入口15から第1の処理槽12内に供給される古紙原料液11と攪拌される。そして、古紙原料液11中を上昇する気泡の表面にこの古紙原料液11中に含まれるインキ粒子が付着してフロス24となり、古紙原料液11の液面に浮上してフロス樋31へ溢流し、このフロス樋31により排出される。
【0026】
第1の処理槽12内にてインキ粒子が除去された古紙原料液11は、この第1の処理槽12の上部に開口する原料液導入口20から第1の気液分離槽19を流下し、連通口17から第2の処理槽13内に供給される。この場合、古紙原料液11が第1の気液分離槽19内を流下する間に、この古紙原料液11中に含まれるフロス24が原料液導入口20から第1の処理槽12側に排出されるため、第2の処理槽13側に供給される古紙原料液11中に含まれるフロス24は極めて少量となり、古紙原料液11から効率良くフロス24を除去することができる。
【0027】
この古紙脱墨処理は、第2の処理槽13でも同様にして行われ、このようにしてインキ粒子が除去された古紙原料液11は、第2の処理槽13の上部に開口する原料液導入口23から第2の気液分離槽22を流下し、原料液出口16から取り出されて回収される。この場合、古紙原料液11が第2の気液分離槽22内を流下する間に、この古紙原料液11中に含まれるフロス24が原料液導入口23から第2の処理槽13側に排出されるため、回収される古紙原料液11中に含まれるフロス24は極めて少量となる。
【0028】
既設のフローテータに対して上述した実施例の如き散気管25に交換し、この散気管25の回転速度を従来のものに対して約10%程度高速化し、他の操業条件を変更せずに古紙原料液11の脱墨処理を行ったところ、従来のものとほぼ同程度の品質のものを回収することができ、本実施例による散気管25が従来の散気管とほぼ同程度の性能が得られ、しかも古紙繊維による散気口30の目詰まりなどが発生していないことを確認できた。
【0029】
上述した実施例では、処理槽12,13を2つ有する2連構造のフローテーターについて説明したが、さらに多くの処理槽を連結することも可能である。また、散気口30から噴出する気泡をより微細化するため、本発明による散気管の他の実施例の断面構造を表す図4に示すように、ドラム部26の外周面から突出する攪拌板33をドラム部26の軸線に沿ってねじ止めするようにしてもよい。この図4においては、先の実施例と同一機能の要素にはこれと同一符号を記してある。
【0030】
なお、本発明の対象となるフローテータは、古紙原料液が供給される処理槽と、この処理槽の下部に組み込まれて気泡を噴出するための散気管とを具え、散気管から吹き出た気泡の表面に古紙原料液中に介在するインキ粒子を付着させ、気泡を処理槽の上部から溢流させ、古紙原料液からインキ粒子を除去する形式のものでありさえすれば、上述した散気管を除いて本実施例以外に他の周知の形態のものを適宜採用することが可能である。例えば、複数の処理槽に対して1本の散気管が貫通するような構造のフローテータを採用することも可能であり、この場合には各処理槽に臨むドラム部の外周面に対する散気口の開口率を処理槽毎に変えるようにした散気管を採用することも有効である。
【0031】
【発明の効果】
本発明の散気管によると、円筒状をなすドラム部の外周面上に開口して気泡を吹き出すための複数の散気口を設け、ドラム部の円周方向に沿った散気口の幅寸法20〜30mmの範囲に設定すると共にドラム部の軸線に沿った散気口の長さをその幅寸法の1.5〜4倍の範囲に設定したので、古紙繊維などが散気口に付着しにくい散気管を容易かつ低コストにて製造することができる。
【0032】
また、ドラム部の外周面から突出する少なくとも1本の邪魔板ドラム部の軸線に沿って延在するように、これを散気口の幅方向一端側の開口端縁に隣接して配した場合には、散気管を回転することにより散気口から噴出する気泡を微細化させることができる。
【0033】
本発明のフローテータによると、散気管の円筒状をなすドラム部の外周面上に開口して気泡を吹き出すための複数の散気口を設け、ドラム部の円周方向に沿った散気口の幅寸法20〜30mmの範囲に設定すると共にドラム部の軸線に沿った散気口の長さをその幅寸法の1.5〜4倍の範囲に設定したので、古紙繊維などが散気管に形成された散気口に付着しにくくなり、散気口の目詰まりが防止されて古紙原料液中に介在するインキ粒子を散気口から噴出する気泡と共に効率良く除去することができる。また、散気管を駆動回転させることにより、散気口から噴出する気泡をより微細化させることができる。
【0035】
さらに、散気管の外周面の周速を毎秒5〜20メートル、より好ましくは毎秒9〜15メートルの範囲に設定した場合には、古紙原料液中に極めて微細な気泡を噴出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフローテータの概略構造を表す断面図である。
【図2】図1に示した実施例における散気管の外観を表す正面図である。
【図3】図2に示した散気管における散気口の部分の拡大断面図である。
【図4】本発明による散気管の他の実施例の構造を表す断面図である。
【図5】従来の散気管の外観を表す斜視図である。
【図6】 図に示した散気管のドラム部と空気吹き込みノズルとの接合部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
11 古紙原料液
12 第1の処理槽
12a 底板
13 第2の処理槽
13b 側壁
14 仕切り壁
15 原料液入口
16 原料液出口
17 連通口
18 仕切り板
19 気液分離槽
20 原料液導入口
21 仕切り板
22 気液分離槽
23 原料液導入口
24 フロス
25 散気管
26 ドラム部
27 空気導入口
28 延在部
29 回転軸
30 散気口
31 フロス樋
32 整流板
33 攪拌板
W 散気口の幅寸法
L 散気口の長さ

Claims (4)

  1. 処理槽に供給される古紙原料液中に介在するインキ粒子を気泡の表面に付着させて前記インキ粒子を前記気泡と共に前記古紙原料液から除去するため、前記処理槽内で回転しつつ前記古紙原料液中に気泡を噴出し、駆動回転される散気管であって、
    前記処理槽内に配される円筒状をなすドラム部と、
    このドラム部の長手方向両端部に形成される一対の延在部と、
    これら一対の延在部の外周面にそれぞれ形成されて前記ドラム部内に圧縮空気を導入するための空気導入口と、
    前記ドラム部の外周面上に開口して気泡を吹き出すための複数の散気口と
    を具え、前記ドラム部の円周方向に沿った前記散気口の幅寸法20〜30mmの範囲にあり、前記ドラム部の軸線に沿った前記散気口の長さが当該散気口の幅寸法の1.5〜4倍の範囲にあることを特徴とする散気管。
  2. 前記ドラム部の前記軸線に沿って延在するように前記散気口の幅方向一端側の開口端縁に隣接して配され、前記ドラム部の外周面から突出する少なくとも1本の攪拌板をさらに具えたことを特徴とする請求項1に記載の散気管。
  3. 古紙原料液が供給される処理槽と、この処理槽の下部に組み込まれて気泡を噴出するための散気管とを具え、前記散気管から吹き出た前記気泡の表面に前記古紙原料液中に介在するインキ粒子を付着させ、当該気泡を前記処理槽の上部から溢流させ、前記古紙原料液から前記インキ粒子を除去するようにしたフローテータにおいて、
    前記散気管が前記処理槽内に配される円筒状をなすドラム部と、このドラム部の長手方向両端部に形成され、前記処理槽の側壁を液密に貫通する一対の延在部と、これら一対の延在部の外周面にそれぞれ形成されて前記ドラム部内に圧縮空気を導入するための空気導入口と、前記ドラム部の外周面上に開口して気泡を吹き出すための複数の散気口とを有し、
    前記散気管のドラム部をその軸線周りに駆動回転させる駆動手段と、
    前記散気管の延在部に嵌合される回転継手を介して前記空気導入口に気密に接続する圧縮空気の供給源と
    をさらに具え、前記ドラム部の円周方向に沿った前記散気口の幅寸法20〜30mmの範囲にあり、前記ドラム部の軸線に沿った前記散気口の長さが当該散気口の幅寸法の1.5〜4倍の範囲にあることを特徴とするフローテータ。
  4. 前記散気管のドラム部の外周面の周速が毎秒5〜20メートルの範囲にあることを特徴とする請求項に記載のフローテータ。
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