JP4520918B2 - スリット幅調整装置およびこれを備えた顕微鏡レーザリペア装置 - Google Patents

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本発明は、スリット幅調整装置およびこれを備えた顕微鏡レーザリペア装置に関する。
半導体や液晶パネルなどの微細デバイス回路の修正を行うための光学機器、たとえば、顕微鏡レーザリペア装置では、顕微鏡の中間像位置に可変スリットが設けられ、顕微鏡光学系により可変スリットの形状がデバイス上に投影される。
デバイスの修正作業においては、まず、可変スリットのXY方向の幅を調整して、レーザカットしたい範囲にスリット形状を一致させる。その後、レーザ装置を発振させると、一致させたスリット形状の範囲のみがレーザカットされる。
従来、この種のリペア装置に用いられる可変スリットの構造として、図8および図9に示す装置が知られている。この装置は、一対の第1組スリット部材1,1をZ方向軸線に対して直交する方向(X方向)へかつ互いに接近、離間する方向へ移動させる第1の幅調整機構3と、一対の第2組スリット部材2,2をZ方向軸線に対して直交するとともに第1組スリット部材1,1の移動方向に対して直交する方向(Y方向)へかつ互いに接近、離間する方向へ移動させる第2の幅調整機構4とを備える。
これら第1および第2の幅調整機構3,4は、各組のスリット部材1,1(2,2)と、一端側に各組のスリット部材1,1(2,2)を支持し互いに平行に配置された一対のラック部材5A,5Bと、これらラック部材5A,5Bの他端側間に配置されラック部材5A,5Bに噛合された2つのピニオン6,7と、これらピニオン6,7に連結されたモータ8およびポテンショメータ9とから構成されている。
このように構成において、モータ8が駆動すると、ピニオン6に噛合する一方のラック部材5Aが長手方向へ移動され、この移動によりピニオン7を介して他方のラック部材5Bが一方ラック部材5Aの移動方向に対して逆方向へ移動される。つまり、両ラック部材5A,5Bが互いに逆方向へ移動される。
すると、各ラック部材5A,5Bに支持されたスリット部材1,1またはスリット部材2,2が互いに接近または離間するので、これらの間に形成されるスリット幅が変化される。従って、スリット部材1,1またはスリット部材2,2のスリット幅をそれぞれ調整して、この2つのスリット幅によって形成されるスリット開口部をレーザカットしたい範囲に一致させた後、レーザ装置を発振させれば、スリット開口部の範囲のみをレーザカットすることができる。
しかし、このような構成では、スリット開口部の形状精度が、ポテンショメータ9の分解能に依存するため、高くできない。また、モータ8の回転をピニオン6,7とラック部材5A,5Bを介してスリット部材1,1(2,2)の移動に変換しているため、ピニオン6,7とラック部材5A,5Bとのバックラッシュによって、再現性が低く、しかも、モータ指令値に対する位置精度も悪い。さらに、ピニオン6,7の軸がスリット部材1,1(2,2)の案内機構を兼ねているため、駆動部のあそびが大きく、再現性を更に低下させるという問題がある。
一方、光学装置において、スリット幅を可変にできる装置として、特許文献1に記載された幅可変光学スリット機構が知られている。
この幅可変光学スリット機構は、ガイドレールと、このガイドレールに沿って移動自在に搭載された一対のキャリッジと、この一対のキャリッジにそれぞれ取り付けられた一対のスリットおよびアームと、両アーム間に設けられ両アームを互いに接近する方向へ付勢するスプリングと、両アームの内面にそれぞれ当接する一対の可動体と、この一対の可動体を互いに接近、離間する方向へ移動させる駆動機構とから構成されている。
特開2001−208987号公報
特許文献1に記載の幅可変光学スリット機構では、一対のキャリッジにそれぞれ取り付けられた一対のスリットが、一対のキャリッジからガイドレールの片側に突出し互いに対向して取り付けられているから、つまり、片持ち梁構造であるから、ガイドレールとキャリッジとの間にガタがあると、各スリットが傾きやすい。
しかも、ガイドレールとキャリッジとの間にガタがあると、ガタが拡大されて一対のスリットの間隔、つまり、スリット幅精度に影響に与えるため、スリット幅を高精度に制御するのが難しい。
本発明の目的は、スリット開口部を高精度に可変できるとともに、高い繰り返し精度を維持できるスリット幅調整装置を提供することにある。
本発明のスリット幅調整装置は、一対の第1組スリット部材を中心軸線に対して直交する方向にかつ互いに接近、離間する方向へ移動させる第1の幅調整機構と、一対の第2組スリット部材を前記中心軸線に対して直交するとともに前記第1組スリット部材の移動方向に対して直交する方向にかつ互いに接近、離間する方向へ移動させる第2の幅調整機構とを備え、前記第1の幅調整機構および第2の幅調整機構は、互いに平行な一対の可動部材と、この一対の可動部材の両端側においてこれらの可動部材を移動可能に案内する一対の直線ガイド手段と、前記一対の可動部材の略中間位置において一対の可動部材を互いに接近、離間する方向へ移動させる駆動手段と、前記一対の可動部材の略中間位置にかつ前記駆動手段と前記一方の直線ガイド手段との間に互いに対向して設けられた一対のスリット部材とを含んで構成されていることを特徴とする。
第1の幅調整機構によって一対の第1組スリット部材を互いに接近、離間する方向へ移動させるとともに、第2の幅調整機構によって一対の第2組スリット部材を互いに接近、離間する方向へ移動させて、こられスリット部材によって形成されるスリット開口部の形状を所望の形状に調整する。
この際、各幅調整機構が、互いに平行な一対の可動部材と、この一対の可動部材の両端側においてこれらの可動部材を移動可能に案内する一対の直線ガイド手段と、一対の可動部材の略中間位置に互いに対向して設けられた一対のスリット部材と、一対の可動部材の略中間位置において一対の可動部材を互いに接近、離間する方向へ移動させる駆動手段とを含んで構成されているから、スリット開口部を高精度に可変できるとともに、高い繰り返し精度も維持できる。
つまり、互いに平行な一対の可動部材が、両端側において一対の直線ガイド手段によって移動可能に案内されているから、一端側のみが直線ガイド手段で移動可能に案内される構成に比べ、可動部材の傾きを小さくできる。また、一対の可動部材の略中間位置に、これら可動部材を接近、離間する方向へ移動させる駆動手段が設けられているから、この点からも可動部材の傾きをより小さくできる。更に、このような構成を前提として、一対の可動部材の略中間位置に、スリット部材が互いに対向して設けられているから、スリット部材によって形成されるスリット開口部を高精度に可変できるとともに、高い繰り返し精度も維持できる。
本発明のスリット幅調整装置において、前記駆動手段は、前記一対の可動部材に対して略直交して配置され軸方向において互いに逆方向のねじ部を有する送りねじ軸と、この送りねじ軸のねじ部にそれぞれ螺合され前記各可動部材に固定されたナット部材と、前記送りねじ軸を回転させるモータとを含んで構成され、前記第1の幅調整機構および第2の幅調整機構は、前記一対の可動部材をそれぞれ独立して互いに接近する方向または離間する方向へ付勢する付勢手段を含んで構成されていることが好ましい。
この発明によれば、一対の可動部材を互いに接近する方向または離間する方向へ移動させる駆動手段に、逆方向のねじ部を有する送りねじ軸を用いたので、送りねじ軸のリードを小さくすれば、送り精度を高めることができる。特に、マイクロメータヘッドに用いられている送りねじ軸(ピッチ0.25mm)を用いれば、高い送り精度を保証できる。
ここで、駆動手段に送りねじ軸を用いると、送りねじ軸に伴う問題、つまり、送りねじ軸とこれに螺合するナット部材との間に生じるバックラッシュによって繰り返し精度が低下する問題が生じる。本発明では、一対の可動部材をそれぞれ独立して互いに接近する方向または離間する方向へ付勢する付勢手段が設けられているから、バックラッシュによる問題もなく、高い再現性を維持することができる。
本発明のスリット幅調整装置において、前記モータは、ステッピングモータとされ、指令値に基づいて前記ステッピングモータに所定パルス数を印加する制御手段を備え、前記制御手段は、前記指令値と前記一対のスリット部材間のスリット幅との関係が比例的に変化するように、指令値に対して前記ステッピングモータに印加するパルス数を補正する補正手段を備えていることが好ましい。
この発明によれば、指令値と一対のスリット部材間のスリット幅との関係が比例的に変化するように、指令値に対してステッピングモータに印加するパルス数を補正する補正手段を備えているから、機構に起因する誤差を補正することができる。
たとえば、指令値を変化させ、このときのステッピングモータの駆動によるスリット部材間のスリット幅を測定し、この関係(指令値とスリット幅との関係)が比例的に変化するように、各指令値毎に、ステッピングモータに印加する補正パルス数、あるいは、補正計算式を記憶しておき、指令値が与えられたとき、記憶した補正パルス数あるいは補正計算式から補正パルス数を求め、これをステッピングモータに印加する。これにより、機構に起因する誤差を補正することができるから、スリット部材によって形成されるスリット開口部の形状を高精度に制御できる。
なお、ステッピングモータとして、減速機付ステッピングモータを用いれば、パルス分解能をより向上させることができる。
本発明の顕微鏡レーザリペア装置は、レーザ光を照射して検査対象物を修正する顕微鏡レーザリペア装置において、前記レーザ光の光路中に、上記のいずれかに記載のスリット幅調整装置を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、スリット開口部を高精度に可変できるから、検査対象物の修正などを高精度に行うことができる。
以下、本発明の一実施形態を図を参照しながら詳細に説明する。
<構成(全体構成)>
図1は、本発明のスリット幅調整装置を適用した顕微鏡レーザリペア装置を示す断面図である。同顕微鏡レーザリペア装置は、検査対象物Wを載置するテーブル20と、このテーブル20に対して三次元方向(X、Y,Z方向)へ相対移動可能に設けられた筐体10とを備える。
筐体10には、レンズ交換装置11を介して倍率の異なる対物レンズ12A(12B,12C)が選択的に取り付けられるようになっている。
筐体10の内部には、対物レンズ12Aの光軸L上に沿ってビームスプリッタ13,14、スリット幅調整装置30、ビームスプリッタ15およびミラー16が配置されているとともに、ミラー16にミラー17を介してレーザ光を入射させるレーザ光発振装置18が配置されている。また、ビームスプリッタ13,15に対して照明光を入射させる照明光導入装置21,22が設けられているとともに、ビームスプリッタ14からの反射光をミラー23を介して入射し検査対象物Wの画像を撮影する観察用カメラ24が設けられている。
いま、照明光導入装置21,22から照明光をビームスプリッタ13,15に入射させると、ビームスプリッタ13で反射した照明光は対物レンズ12Aを通って検査対象物Wに照射される。また、ビームスプリッタ15で反射した照明光は、スリット幅調整装置30のスリット開口部を通り、ビームスプリッタ14,13を透過したのち、対物レンズ12Aを通って検査対象物Wに照射される。従って、スリット幅調整装置30で形成されたスリット開口部の形状が検査対象物W上に投影される。検査対象物Wからの反射光は、ビームスプリッタ13,14およびミラー23を介して観察用カメラ24に達する。従って、観察用カメラ24を見ながら、スリット開口部をレーザカットしたい範囲に調整した後、レーザ光発振装置18を発振させれば、調整したスリット開口部の範囲のみをレーザカットすることができる。
<構成(スリット幅調整装置の構成)>
図2はスリット幅調整装置30を示す平面図、図3は図2のIII−III線断面図である。スリット幅調整装置30は、間隔を隔てて互いに平行に配置された上下2枚の支持プレート28,29と、上側の支持プレート28の下面に設けられ、一対の第1組スリット部材34を対物レンズ12Aの光軸L(中心軸線)に対して直交する方向にかつ互いにに接近、離間する方向(X方向)へ移動させる第1の幅調整機構31と、一対の第2組スリット部材44を光軸L(中心軸線)に対して直交するとともに第1組スリット部材34の移動方向に対して直交する方向にかつ互いに接近、離間する方向(Y方向)へ移動させる第2の幅調整機構41とを備える。
第1の幅調整機構31は、図4に示すように、互いに平行な一対の可動部材32と、この一対の可動部材32の両端側に直交して配置されこれらの可動部材32をX方向へ移動可能に案内する一対の直線ガイド手段33と、一対の可動部材32の略中間位置に互いに対向して設けられたスリット部材34と、一対の可動部材32の略中間位置において一対の可動部材32を互いに接近、離間する方向へ移動させる駆動手段35と、一対の可動部材32をそれぞれ独立して互いに接近する方向(または離間する方向)へ付勢する付勢手段36とを含んで構成されている。
直線ガイド手段33は、可動部材32の移動方向(X方向)に沿って配置された一対のガイドレール33Aと、この各ガイドレール33Aに循環回動するボール列などの転動体を介して移動可能に設けられ可動部材32の端部を支持するスライダ33Bとを含んで構成されている。
スリット部材34は、平面視矩形板状に形成され、互いに対向する先端部がテーパ刃状に形成されている。
駆動手段35は、ボールベアリングブロック35A(上側の支持プレート28の下面に取り付けられたボールベアリングブロック35A)を介して一対の可動部材32に対して略直交して配置され軸方向において互いに逆方向(右ねじと左ねじ)のねじ部35Bを有する送りねじ軸35Cと、この送りねじ軸35Cの各ねじ部35Bにそれぞれ螺合されるとともに各可動部材32に固定されたナット部材35Dと、送りねじ軸35Cを回転させるモータ35Eとを含んで構成されている。モータ35Eは、後述する制御手段50によって駆動制御されるステッピングモータにより構成されている。
付勢手段36は、各可動部材32毎に設けられたコイルスプリングにより構成されている。
第2の幅調整機構41は、図5に示すように、互いに平行な一対の可動部材42と、この一対の可動部材42の両端側に直交して配置されこれらの可動部材42をY方向へ移動可能に案内する一対の直線ガイド手段43と、一対の可動部材42の略中間位置に互いに対向して設けられたスリット部材44と、一対の可動部材42の略中間位置において一対の可動部材42を互いに接近、離間する方向へ移動させる駆動手段45と、一対の可動部材42をそれぞれ独立して互いに接近する方向(または離間する方向)へ付勢する付勢手段46とを含んで構成されている。
直線ガイド手段43は、可動部材42の移動方向(Y方向)に沿って配置された一対のガイドレール43Aと、この各ガイドレール43Aに循環回動するボール列などの転動体を介して移動可能に設けられ可動部材42の端部を支持するスライダ43Bとを含んで構成されている。
スリット部材44は、平面視矩形板状に形成され、互いに対向する先端部がテーパ刃状に形成されている。
駆動手段45は、ボールベアリングブロック45A(下側の支持プレート29の上面に取り付けられたボールベアリングブロック45A)を介して一対の可動部材42に対して略直交して配置され軸方向において互いに逆方向(右ねじと左ねじ)のねじ部45Bを有する送りねじ軸45Cと、この送りねじ軸45Cの各ねじ部45Bにそれぞれ螺合されるとともに各可動部材42に固定されたナット部材45Dと、送りねじ軸45Cを回転させるモータ45Eとを含んで構成されている。モータ45Eは、後述する制御手段50によって駆動制御されるステッピングモータにより構成されている。
付勢手段46は、各可動部材42毎に設けられたコイルスプリングにより構成されている。
図6は、制御手段50を示している。制御手段50には、指令値などを入力する入力手段51が接続されているとともに、第1および第2の幅調整機構31,41のほかに、他の機構(例えば、レーザ光発振装置18等)が接続されている。
制御手段50は、指令値に基づいてステッピングモータ35E,45Eに所定パルス数を印加する一方、指令値と一対のスリット部材34,44間のスリット幅との関係が比例的に変化するように、指令値に対して各幅調整機構31,41のステッピングモータ35E,45Eに印加するパルス数を補正する補正手段50Aを備えている。
補正手段50Aは、たとえば、図7に示すように、指令値を変化させ、このときのステッピングモータ35E,45Eの駆動によるスリット部材34,44間のスリット幅を測定し(実測スリット幅)、この関係(指令値とスリット幅との関係)が比例的に変化するように(指令値に対して補正後のスリット幅になるように)、各指令値毎に、ステッピングモータ35E,45Eに印加する補正パルス数を記憶した記憶部を備えている。そして、指令値が与えられたとき、記憶した補正パルス数をステッピングモータ35E,45Eに印加する。
<作用>
第1の幅調整機構31によって一対のスリット部材34を互いに接近、離間する方向へ移動させるとともに、第2の幅調整機構41によって一対のスリット部材44を互いに接近、離間する方向へ移動させて、こられスリット部材34,44によって形成されるスリット開口部の形状を所望の形状に調整する。
これには、入力手段51から指令値を入力する。すると、制御手段50は、指令値に対して補正された補正パルス数をステッピングモータ35E,45Eに印加する。これにより、ステッピングモータ35E,45Eは印加されたパルス数に従って回転駆動される。
ステッピングモータ35E,45Eが駆動すると、送りねじ軸35C,45Cが回転される。すると、送りねじ軸35C,45Cのねじ部35B,45Bに螺合されたナット部材35D,45Dを介して一対の可動部材32,42が互いに接近、または、離間する方向へ移動される。これにより、一対の可動部材32,42に固定されたスリット部材34,44によってスリット幅が調整される。
これを各幅調整装置31,41において行うと、スリット部材34,44によって形成されるスリット開口部が所望の形状、大きさに調整される。
従って、観察用カメラ24を見ながら、スリット開口部をレーザカットしたい範囲に一致するように調整した後、レーザ光発振装置18を発振させれば、調整したスリット開口部の範囲のみをレーザカットすることができる。
<実施形態の効果>
(1)各幅調整機構31,41が、互いに平行な一対の可動部材32,42と、この一対の可動部材32,42の両端側においてこれらの可動部材32,42を移動可能に案内する一対の直線ガイド手段33,43と、一対の可動部材32,42の略中間位置に互いに対向して設けられたスリット部材34,44と、一対の可動部材32,42の略中間位置において一対の可動部材32,42を互いに接近、離間する方向へ移動させる駆動手段35,45とを含んで構成されているから、スリット開口部を高精度に可変できるとともに、高い繰り返し精度も維持できる。
つまり、互いに平行な一対の可動部材32,42が、両端側において一対の直線ガイド手段33,43によって移動可能に案内されているから、一端側のみが直線ガイド手段で移動可能に案内される構成に比べ、可動部材32,42の傾きを小さくできる。また、一対の可動部材32,42の略中間位置に、これら可動部材32,42を接近、離間する方向へ移動させる駆動手段35,45が設けられているから、この点からも可動部材32,42の傾きをより小さくできる。更に、このような構成を前提として、一対の可動部材32,42の略中間位置に、スリット部材34,44が互いに対向して設けられているから、スリット部材34,44によって形成されるスリット開口部を高精度に可変できるとともに、高い繰り返し精度も維持できる。
(2)一対の可動部材32,42を互いに接近する方向または離間する方向へ移動させる駆動手段35,45に、逆方向のねじ部35B,45Bを有する送りねじ軸35C,45Cを用いたので、送りねじ軸35C,45Cのリードを小さくすれば、送り精度を高めることができる。特に、マイクロメータヘッドに用いられている送りねじ軸(ピッチ0.25mm)を用いれば、ねじ精度が高いうえ、バックラッシュも極めて小さいので、高い送り精度を保証できる。
(3)駆動手段35,45に送りねじ軸35C,45Cを用いると、送りねじ軸35C,45Cに伴う問題、つまり、送りねじ軸35C,45Cとこれに螺合するナット部材35D,45Dとの間に生じるバックラッシュによって繰り返し精度が低下する問題が生じるが、本実施形態では、一対の可動部材32,42を互いに接近する方向または離間する方向へ付勢する付勢手段36,46が設けられているから、バックラッシュによる問題もなく、高い再現性を維持することができる。
しかも、付勢手段36,46を各可動部材32,42毎にそれぞれ独立して設けたので、可動部材32,43の重量や摺動抵抗の違いに応じて最適な付勢力を与えることができるから、各可動部材32,42の良好な移動動作を保証できる。
(4)各幅調整機構31,41のモータ35E,45Eがステッピングモータとされ、指令値と一対のスリット部材34,44間のスリット幅との関係が比例的に変化するように、指令値に対してステッピングモータ35E,45Eに印加するパルス数を補正する補正手段50Aを備えているから、機構に起因する誤差を補正することができる。
とくに、本実施形態では、指令値とスリット幅との関係が比例的に変化するように(指令値に対して補正後のスリット幅になるように)、各指令値毎に、ステッピングモータ35E,45Eに印加する補正パルス数を記憶した記憶部を持たせたので、計算などを必要とすることなく補正パルス数を求めることができる。
(5)レーザ光を照射して検査対象物を修正する顕微鏡レーザリペア装置において、レーザ光の光路中に、スリット幅調整装置30を備えているから、スリット開口部を高精度に可変できるから、検査対象物の修正などを高精度に行うことができる。従って、半導体や液晶パネルなどの微細デバイス回路の修正を高精度に、しかも、能率的に行うことができる。
<変形例>
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
たとえば、前記実施形態では、直線ガイド手段33,43として、ガイドレール33A,43Aと、このガイドレール33A,43Aに循環回動するボール列を介して移動可能に設けられたスライダ33B,43Bとから構成したが、これに限られない。ガイドレールと、これに摺動可能なスライダとからなる構成でもよい。
前記実施形態では、駆動手段35,45として、送りねじ軸35C,45Cと、これを回転駆動させるステッピングモータ35E,45Eとを含む構成としたが、ステッピングモータとして、減速機付ステッピングモータを用いれば、パルス分解能をより向上させることができる。これに限らず、駆動手段としては、リニアモータなどの駆動手段であってもよい。
前記実施形態では、一対の可動部材32,42を互いに接近する方向へ付勢する付勢手段36,46をそれぞれ独立のコイルスプリングによって構成したが、一対の可動部材32,42間に跨って1つのコイルスプリングを設けるようにしてもよい。また、コイルスプリングに限らす、板ばねなどの弾性体を用いてもよい。
前記実施形態において、筐体10内にロータリテーブルを設け、このロータリテーブルの上にスリット幅調整装置30を設置するようにしてもよい。このようにすれば、スリット開口の直交する2つの幅方向をX,Y方向に一致させる作業を容易に行うことができる。
前記実施形態では、指令値とスリット幅との関係が比例的に変化するように、各指令値毎に、ステッピングモータ35E,45Eに印加する補正パルス数を記憶した記憶部を備えていたが、これに限らず、他の方法でもよい。指令値とスリット幅との関係が比例的に変化するように、指令値とステッピングモータ35E,45Eに印加する補正パルス数との関係の補正計算式を記憶しておき、指令値が与えられたとき、補正計算式を基に補正パルス数を求め、この補正パルス数をステッピングモータ35E,45Eに印加するようにしても、同様な効果が期待できる。
また、対物レンズの倍率として、実測した倍率を設定すれば、レンズ倍率による誤差を補正してより正確なスリット幅を設定することができる。
本発明は、顕微鏡レーザリペア装置のほか、レーザ光を照射してワークを加工する装置などにも利用できる。
本発明の実施形態に係る顕微鏡レーザリペア装置を示す断面図。 同上実施形態のスリット幅調整装置を示す平面図。 図2のIII−III線断面図。 同上実施形態の第1組幅調整機構を示す斜視図。 同上実施形態の第2組幅調整機構を示す斜視図。 同上実施形態の制御手段を示す図。 同上実施形態の制御手段の補正機能を示す図。 従来のスリット幅調整装置を示す平面図。 従来のスリット幅調整装置を示す断面図。
符号の説明
30…スリット幅調整装置、
31…第1の幅調整機構
32…可動部材
33…直線ガイド手段
34…スリット部材
35…駆動手段
35B…ねじ部
35C…送りねじ軸
35D…ナット部材
35E…ステッピングモータ
36…付勢手段
41…第2の幅調整機構
42…可動部材
43…直線ガイド手段
44…スリット部材
45…駆動手段
45B…ねじ部
45C…送りねじ軸
45D…ナット部材
45E…ステッピングモータ
46…付勢手段
50…制御手段
50A…補正手段
W…検査対象物。

Claims (4)

  1. 一対の第1組スリット部材を中心軸線に対して直交する方向にかつ互いに接近、離間する方向へ移動させる第1の幅調整機構と、一対の第2組スリット部材を前記中心軸線に対して直交するとともに前記第1組スリット部材の移動方向に対して直交する方向にかつ互いに接近、離間する方向へ移動させる第2の幅調整機構とを備え、
    前記第1の幅調整機構および第2の幅調整機構は、互いに平行な一対の可動部材と、この一対の可動部材の両端側においてこれらの可動部材を移動可能に案内する一対の直線ガイド手段と、前記一対の可動部材の略中間位置において一対の可動部材を互いに接近、離間する方向へ移動させる駆動手段と、前記一対の可動部材の略中間位置にかつ前記駆動手段と前記一方の直線ガイド手段との間に互いに対向して設けられた一対のスリット部材とを含んで構成されていることを特徴とするスリット幅調整装置。
  2. 請求項1に記載のスリット幅調整装置において、
    前記駆動手段は、前記一対の可動部材に対して略直交して配置され軸方向において互いに逆方向のねじ部を有する送りねじ軸と、この送りねじ軸のねじ部にそれぞれ螺合され前記各可動部材に固定されたナット部材と、前記送りねじ軸を回転させるモータとを含んで構成され、
    前記第1の幅調整機構および第2の幅調整機構は、前記一対の可動部材をそれぞれ独立して互いに接近する方向または離間する方向へ付勢する付勢手段を含んで構成されていることを特徴とするスリット幅調整装置。
  3. 請求項2に記載のスリット幅調整装置において、
    前記モータは、ステッピングモータとされ、
    指令値に基づいて前記ステッピングモータに所定パルス数を印加する制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記指令値と前記一対のスリット部材間のスリット幅との関係が比例的に変化するように、指令値に対して前記ステッピングモータに印加するパルス数を補正する補正手段を備えていることを特徴とするスリット幅調整装置。
  4. レーザ光を照射して検査対象物を修正する顕微鏡レーザリペア装置において、
    前記レーザ光の光路中に、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスリット幅調整装置を備えたことを特徴とする顕微鏡レーザリペア装置。
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