JP4520265B2 - ダストトラップ - Google Patents

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本発明は、油水分離槽など地下槽用のゴミの採取に関するものである。
油分が混ざった排水から、油と水との比重差を用いて油分を分離する油水分離装置が知られている。排水には、油に限らず、ごみとなる種々の固形分も混入している。ごみは、油水分離槽の配管を詰まらせたり、ポンプを故障させたり、油水分離槽の下流の排水システムを詰まらせたりする。したがって、油水分離槽に流入する部分にごみを除去する機構を設けることが知られている。
特許文献1に示されている大型の油水分離装置においては、油水中のごみを除去して油分の多い表面付近の油水を汲み上げるシステムが採用されている。このシステムでは、含油排水中にフロート部により保持されたフロートポンプの吸い込み口の周囲にごみ除け網を2重に配置して、フロートポンプがごみを吸い込まないようにすることにより、ごみを除去している。
特許文献2に示されている、厨房排水、食品食肉工場排水を取り扱うグリーストラップと称される小型の油水分離槽においては、下流の油水分離室とはセパレートされた流入室の上側全体を覆うように籠型の狭雑物除去用バスケットが設置されている。そして、流入側溝からの排水は、狭雑物除去用バスケットの上に流れ落ちるようになっている。
特開2003−126851号公報 登録実用新案第3030918号公報
ガソリンスタンドのフロアードレンから油分を分離して、排水を雨水排水用の側溝に流せるようにする油水分離槽がある。この油水分離槽は、地表とほぼ同じ高さのフロアからのドレンを、ポンプを用いずに流し込むために、コンクリート製の槽を地下に埋設することにより施工される。この油水分離用のコンクリート製の地下槽は、複数の油水分離室を備えており、油水分離室の間では適当な配管を用い、排水のヘッド差だけで排水を下から上に流して移動する。そして、最終的には、適当な排水溝に油水分離された排水を放出する。
このガソリンスタンドのフロアードレンにも様々なごみが混入する可能性があり、フロアードレン用の油水分離槽においても流入口でごみを除去することが望ましい。しかしながら、特殊なケースを除いて流入口に、バスケットのようなごみを除去する器具が設けられることはない。その要因の1つは、雨水が混入するフロアードレンの排水先は、地下の下水管ではなく地表の雨水排水用の側溝になることが多いので、ドレンの発生元であるフロアと、排水先の側溝との間に高低差がほとんどないことである。このため、油水分離槽内において、ごみ除去用のバスケットに対して上方から水を流れ落とすほどの高低差を確保できない。かといって、フロートポンプを浮かせてごみ取りをするようなシステムを設置するスペース的な余裕も、経済的な余裕もない。
他の要因の1つは、フロアードレンには砂や土が混ざっていることである。ドレンに混入した砂や土はごみの一種ではあるが、ごみを分離するためのストレーナあるいはふるいなどを通しても除去されることはほとんどない。逆に、細かな砂や土が除去されるようなストレーナを付けると、直ぐに目詰まりするので、油水分離槽を適切な状態で維持および管理することが困難になる。したがって、分離槽の底に砂や土を堆積させて除去し、定期的に分離槽の底から溜まった砂や土を除去する作業を行う方が効率的である。このため、個々の分離室は、作業員が出入りできるだけの断面が少なくとも必要になる。
一方、油水分離槽内で高低差を確保できたとして、バスケットタイプのごみ分離装置により、そのような分離室の断面積を覆うとすると、非常に面積の大きなバスケットが必要になる。分離室の断面の全てをバスケットで覆わないのであれば、流入側の油水分離室の上にフロアを作って、流れ落ちた排水をバスケットに導くような構成が必要となる。すなわち、流れ落ちた排水は、その全てを、バスケットを通して次の工程に送る必要があるので、分離室と同じ大きさの異なる施設が必要になる。そのような施設は構造が複雑で重くなるので、分離室の上方にある施設をその都度動かして、あるいは分解して油水分離室内のメンテナンスのために侵入することは手間のかかる作業となる。ごみを分離するためのバスケットを配置するための流入室を設けたとしても、土や砂が堆積することは同じであり、コンクリート製の地下槽が大きくなり施工費用が増すだけになる。
さらに、フロアードレン用の油水分離槽の場合、大雨のときは大量の排水が流入する。そのとき、バスケットにごみが溜まっており、通常のフロアードレンの排水量が通過するには十分な開口面積があっても、雨量が増したときの大量の排水量を処理できる開口面積が確保されていないと、バスケットの上流で排水が溢れ出し、あるいはフロアで排水が逆流し、油水分離槽を設置した意味がなくなる。夕立などの不意の雨のときに慌ててバスケットに溜まったごみを除去することは不可能であり、日々、ごみが溜まることを考えると、油水分離槽の機能を活かすためには、ごみを除去する機構を設けることが難しい。したがって、フロアードレン用の油水分離槽の場合、ごみを分離するバスケットを設けることは、経済的なディメリットだけではなく、高低差を確保できないという排水システムの点からも難しく、また、メンテナンスを考慮した構成の点からも難しく、さらに、不意の大量の排水を処理できない可能性があるという点からも難しい。
そこで、本発明においては、高低差がなくても設置でき、さらに、分離槽のメンテナンスの障害にもならない、ごみ除去用の装置を提供することを目的としている。そして、ガソリンスタンドのフロアードレンを油水分離するタイプの油水分離槽において、ごみを除去する機能を備えた油水分離槽を提供することを目的としている。
本発明においては、裏面が壁面に面する支持板と、この支持板の表面の側にゴミを溜める空間を形成する多孔状で、鉛直方向に長いトラップ部とを有する壁面取付型のダストトラップを提供する。このダストトラップの支持板は、その上部に形成された流入用の開口と、支持板を壁面に沿って上下方向にスライドすることにより着脱するための取付孔とを含む。また、トラップ部は、支持板の下部から流入用の開口の全体を少なくとも覆う高さまで延びている。さらに、支持板は、当該ダストトラップを壁面に沿ってスライドするように取り付けることにより支持板が壁面に接し、当該ダストトラップの揺れ防止の機能を果たす。支持板の下部とは、支持板の下端を含むが、必ずしも支持板の下端にトラップ部の底面を合わせる必要はなく、支持板の上方に設けられた流入用の開口から下方にある程度下がった位置で、ごみを溜める空間を確保できる程度の位置にトラップ部の底が接続していることを意味している。
このダストトラップは、垂直方向に延びた、上下あるいは縦方向に長細いダストトラップであり、その上部が裏面側から排水が流入する開口、すなわち流入口となり、その流入口の前方から上方にわたる領域も多孔状のトラップ部により覆っている。したがって、バスケット型のごみ分離装置のように上方から排水を流し込む必要はなく、流入口と流出口との水位に高低差のない条件であっても、ダストトラップを設置することができる。
逆に、高低差のない条件の地下槽に本発明のダストトラップを設置する場合は、流入口の近傍に水位があり、本発明のダストトラップは上下に長いので、水に浮くごみと、沈むごみとがトラップ部の中で分離し、目詰まりを起こし難いというメリットを備えている。すなわち、バスケット型のごみ分離装置は、水に浮く比重の小さなごみも、水に沈む比重の大きなごみも一括してバスケットの中に溜まり、それらのごみが全て溜まった領域を介して排水は流れる。したがって、ごみが溜まりだすと直ぐに目詰まりを起こし、開口率が低下し、通過する流量が低下する。特に、落ち葉や紙ごみなどの軽量のごみは目詰まりを起こしやすい。このため、頻繁に溜まったごみを除去する必要がある。これに対し、本発明のダストトラップを、流入口と槽内の水面の高低差がない条件で使用すると、水面は流入口の直下あるいは流入口の途中になる。したがって、紙ごみや落ち葉などの比重の小さなごみはトラップ部の上方に浮き、石や砂利などの比重の大きなごみはトラップ部の下に溜まるので、トラップ部の中間はごみに遮られる可能性は小さく、目詰まりは起こり難い。さらに、大量の雨などにより流量が増して水位が上昇すると、比重の小さなごみは浮いて、水位の変化に伴ってトラップ部内を流入口の上方に移動する。このため、排水が流通可能なトラップ部の面積は増大し、大量の排水が支障なく通過するために十分な開口面積を確保できる。したがって、本発明のダストトラップは、多少のごみが溜まった状態では目詰まりを起こすことはなく、夕立などの不意に大量の雨が流れ込むフロアードレン用の油水分離槽に設置しても、大量の排水を溢れ出すことなく安全に処理できる。このため、トラップ部は、流入用の開口の上方まで、数cm程度以上、例えば3cm程度は延びていることが望ましい。
さらに、本発明のダストトラップは、壁面に沿って上下方向にごみを溜める空間が形成される。したがって、水平方向の断面が小さくても十分な量のごみを溜めることができ、さらに、上述したように比重によってごみが上下に分散するので、多孔性の面積が小さくても目詰まりによる開口率の低下は小さい。さらに、排水の流入口を垂直方向に延びたトラップ部により覆うので、水平方向に展開させて排水が流入する槽の断面をカバーする必要はない。このため、壁面に沿った一部を占めるだけのコンパクトなサイズで、十分なごみを溜める能力を備えたダストトラップを提供できる。したがって、本発明のダストトラップを壁面に沿って配置しても、槽内のメンテナンスに支障をきたすことはなく、槽内に溜まった砂や泥を排出する必要が生ずる、フロアードレン用の油水分離装置に適したダストトラップを提供できる。
本発明のダストトラップは、蓋あるいは壁の縁から吊り下げて壁面に沿って取り付けることも可能であるが、支持板を壁面に取り付ける構造が最も簡易であり、また、揺れも防止できるので安定した状態で取り付けできる。コンクリート製で、地面に埋設された地下槽であって、一方の壁体に略水平な方向に槽内に排水が流入するように埋設された流入管を有する地下槽には、その一方の壁体の壁面にダストトラップを取り付けることができる。本発明のダストトラップは排水が流入するすべての槽に適用できるが、上述したように、流入管と地下槽から排水を出力する流出管との埋設レベルがほぼ等しく、水位の高低差がほとんどない槽に好適であり、その一例は、複数の油水分離室を備えた油水分離槽であり、油水分離室の間では排水を下から上に流して、分離室間を移動するものである。そして、このダストトラップは、縦長なので、油水分離室の水平方向の断面の一部のみを占める状態で設置することが可能であり、油水分離室のメンテナンスも容易である。さらに、本発明のダストトラップを取り付けると、槽内へ流入する油分の混ざった排水はほとんどが水面下において多孔性のトラップ部を通過する。したがって、多孔性のトラップ部は整流板として作用し、流れを油水分離室全体に分配するように作用するので、流速を均一化でき、油水分離効率を高くすることができる。さらに、多孔性のトラップ部を通過することにより油滴が成長し易くなり、これによっても油水分離効率が向上する。
さらに、流入管を、その出口が壁面から突き出ないように埋設し、ダストトラップの支持板に、支持板を壁面に対して上下方向にスライドすることにより着脱可能な取付孔を設け、さらに、壁面にダストトラップを支持する取付具を埋設することにより、ダストトラップを上下方向にスライドさせて着脱することができ、ダストトラップに溜まったごみを回収する作業が楽になる。ダストトラップの上方は、溜まったごみを出し易いように開口になっていることが望ましい。
図1および図2に、本発明のダストトラップの概略構造を示している。このダストトラップ1は、裏面12がコンクリートの壁面に面する、垂直方向に長い支持板10と、この支持板10の表面11の側にゴミを溜める空間を形成する多孔状のトラップ部20とを有している。図1は、表面11のトラップ部20の側から見たダストトラップ1を示しており、図2は、裏面12の支持板10の側から見たダストトラップ1を示している。支持板10は、その上部に形成された流入用の開口13を備えている。また、トラップ部20は、支持板10の流入用の開口(流入口)13の下部14から、支持板10の上端15まで延び、流入口13の前方で、流入口の全体を覆うのに十分な高さを備えている。
本例のトラップ部20は、水平方向の断面が四角形であり、前面21と、両側面22および23と、底面24とがステンレススチールまたは亜鉛メッキ鋼板などの耐食性の多孔性の板29により構成されており、上面25は開口となっている。底面24は、支持板10の下端近くで支持板10に接続されている。支持板10は、ステンレススチールまたは亜鉛メッキ鋼板などの耐食性の平板により構成されており、上部の流入用の開口13の両側で、トラップ部20の外側になる位置に、この支持板10を地下槽の壁面に対して上下方向にスライドすることにより着脱可能な取付孔16が形成されている。この取付孔16は、下方の孔部16aの直径が大きく、上方の孔部16bの直径が小さくなっている。したがって、壁面から突き出たボルトなどの取り付け金具の頭を下側の孔部16aに通して下方にスライドさせることにより上方の孔部16bにより支持板10を壁面に取り付けることができる。
図3に、ガソリンスタンドのフロアードレンを処理するための油水分離槽30の概要を示してある。この油水分離槽30は、排水が順番に流入する4つの分離室32a〜32dを備えた地下槽である。油水分離槽30は、内部がパーティション33により長手方向に4つに分割されたコンクリート製のブロック35を地下に埋設し、パーティション33により区切られたそれぞれの区画に現場でコンクリート製の床36を形成することにより4つの分離室32a〜32dを形成している。
ガソリンスタンドの略地表面に近い高さに施工されたフロア9から発生するドレン2を油水分離槽30に流し込むために、埋設配管3または側溝が用いられる。この例では、ブロック35の内、最も上流の分離室32aを構成する壁体37aに、外部から油が混在した排水2が流入する導入管(流入管)3が埋設されている。そして、その壁体37aの内面38に、支持板10の流入口13が導入管3の出口4と一致するように、ダストトラップ1が取り付けられている。
最も下流の分離室32dの流出側の壁37bには、油水分離された排水5が流出する流出管6が埋設されている。各分離室32a〜32dを分離する各パーティション33の上部には、隣り合う分離室に排水を流すための連絡口39が設けられている。さらに、各パーティション33には、連絡口39に向かって垂直方向に流路を形成するピットホールと称されている管路形成用の部材41が取り付けられている。また、流出側の壁37bにも、流出管6の入口に向かって垂直方向の流路を形成するようにピットホール41が取り付けられている。このピットホール41は、ステンレススチールあるいは亜鉛メッキ鋼板などを断面がコ字型あるいは半円形になるように成形したものであり、壁面に取り付けることにより、その壁面に沿って縦方向(垂直方向、鉛直方向)に延びた流路を形成できる。
したがって、各分離室32a〜2dにおいては、油分の混じった排水3が上部の流入口4または連結孔39から流入し、ピットホール41により形成される上方に延びた導水路42を伝わって下から上に流れ、次の分離室あるいは流出管6に出力される。各分離室32a〜2dにおいては、比重の小さな油分が浮くので、導水路42により上方に導かれて隣の分離室に移動する排水中の油分は順々に少なくなる。その結果として油分が分離された排水5が油水分離槽30から雨水排水用の側溝7へ出力される。縦方向に延びた導水路42は、ピットホール41の代わりに、縦方向に延びた配管により形成することも可能である。
この油水分離槽30の各分離室32a〜32dの水平方向の断面は、一辺の長さが約700mmのほぼ正方形であり、それぞれの分離室32a〜32dの上方は開口で着脱可能な鉄板製などの蓋31により覆われている。したがって、個々の分離室32a〜32dには作業員が入ってメンテナンスすることが可能である。屋外のフロア9で発生するドレン2には油だけではなく、枯葉、紙くずなどの軽量のごみ、石、砂利、さらには砂、土、泥といった様々な異物が混入している。これらの異物のうち、サイズの大きいものはダストトラップ1で除去され、油分は分離室32a〜32dにより除去される。そして、サイズの小さな砂、土、泥は、分離室32a〜32dの床36に堆積する。したがって、この堆積物51を除去する必要があるため、各分離室32a〜32dのサイズは作業員が進入できるサイズであることが望ましい。
フロアードレン2はフロア9を清掃するときにも発生するが、主には雨水排水である。したがって、油水分離槽30の排水先は、地下に埋設された下水配管ではなく、地表近くに施工された側溝7などの雨水排水用の施設に限定されることが多い。この場合、ドレン2が発生するフロア9と、側溝7の埋設深さの差は雨水が道路勾配などで流れ込む程度しかないことがほとんどである。したがって、地下に埋設された油水分離槽30において、流入口4の水位と、流出管6の水位との間に有意な高低差を設けることはほとんど不可能であり、流入管3と流出管6との埋設レベルはほとんど変わりなく、通常の水位61は、流入口4の下端あるいはそれより若干下方であることが多い。一方、夕立などにより雨量が増加すると、油水分離槽30に流入する排水2の量も増加する。したがって、大量の排水を処理するときの油水分離槽30の水位62は流入口4の上端程度まで上昇することがある。通常水位61と降雨時の水位62との差は、降雨量と油水分離槽30のサイズなどにより決まるが、流入する排水量により油水分離槽30の水位は上下する。
図4に、ダストトラップ1を壁面38に着脱する様子を示してある。壁面38には、流入口4の両側に、ダストトラップ1を取り付けるためのインサート71が埋設されており、そのインサート71にボルト72が差し込まれている。ボルト72の頭73は、ダストトラップ1の取付孔16の下孔部16aに入るサイズであり、上孔部16bより大きなサイズとなっている。また、埋設配管3は、その端が略壁面38の面位置あるいは若干後退した位置になるように埋設されている。したがって、ダストトラップ1は、支持板10の裏面12が、油水分離槽30の内壁面38に面し、支持板10の取付孔16にボルト72の頭73が入るように装着し、下方にスライドさせることにより支持板10が壁面38に固定され、ダストトラップ1は壁面38に取り付けられる。そして、支持板10の流入口13の位置が、壁面38の流入口4と一致し、流入口13から排水2がダストトラップ1の中に流入するようになる。一方、ダストトラップ1を壁面38から外すときは、ダストトラップ1を若干上方にスライドさせて、取付孔16からボルト72の頭73を外せば良い。
このダストトラップ1を上下にスライドさせて着脱する方法は、ボルトあるいはナットを回す必要がなく、ダストトラップ1の位置を操作するだけで良いので、作業員1人でもダストトラップ1を容易に、そして安全に着脱できる。さらに、分離室32aに入らなくても、上方からダストトラップ1を適当な手段により吊り下げて上下することによりダストトラップ1を着脱できる。したがって、通常のメンテナンスにおいて、ダストトラップ1に溜まったごみを排出するときは、その都度、分離室32a〜32dの排水を抜いて空にする必要はなく、油水分離槽30の上から分離室32aに排水が溜まった状態でダストトラップ1を着脱して、ごみを排出することができる。
図5に、通常水位61のときのダストトラップ1の内部の状態を示してある。フロアードレン2と共に流入した異物の内、トラップ部20の孔径よりも小さなものはトラップ部20に溜まり、油水分離槽30には入らず、油水分離槽30から出力される排水5からは除去される。トラップ部20に溜まる異物は、落ち葉、紙くずなどの水より比重の小さな軽量のごみ52と、石、砂利など水より比重の大きな重いごみ53がある。これらのごみの内、軽いごみ52は、水面61の近傍に浮いた状態になり、重いごみ53はトラップ部20の底面24に溜まる。そして、流入した排水2は、軽いごみ52が浮かんだ水位61の下のトラップ部20の多孔性板29からなる表面21、側面22および23、さらに底面24を通って分離槽30に放出される。
図6に、降雨時の水位62のときのダストトラップ1の内部の状態を示してある。排水量が増加して槽内の水位が上昇すると、水より比重の小さな軽量のごみ52は水に浮くので、水位62と共に上昇する。したがって、例えば、水位62がダストトラップ1の流入口13よりも上になれば、軽いごみ52も流入口13の上に移動する。このため、水位62の下になる、流入口13の前方のトラップ部20の表面21、側面22および23の多孔性の板29は排水2が通過できる状態になる。したがって、本例のダストトラップ1は、トラップ部20に溜まった軽いごみ52が水位と共に上下に移動するので、排水2が通過するトラップ部20の開口面積は水位の上下と共に変わり、排水量の増大と共に開口面積が増加する。このため、トラップ部20にごみが溜まっていても、トラップ部20でごみ詰まりが発生する可能性は低くなり、降雨時に急激に排水量が増加しても、トラップ部20における圧力損失の増加は少なく、排水が逆流するような事態の発生を防止できる。本例のダストトラップ1においては、トラップ部20は流入口13の上端から3cm程度以上は上方に延びており、水位が増した状態でも、ごみをトラップ部20の内部に保持できるようにしている。
すなわち、本例のダストトラップ1においては、トラップ部20が流入口13の上下に伸び、水位が流入口13の近傍を上下に動くような状態で油水分離槽30に取り付けられると、重いごみ53は流入口13の下方に溜め、軽いごみ52は水位が増加したときは流入口13の上に溜めることができる。したがって、本例のダストトラップ1は、フロアードレン2を処理するような、入口4の水位と、出口6の水位との間にほとんど高低差を取れない油水分離槽30において好適であり、排水量が増加しても目詰まりにより溢れたり、逆流したりすることを未然に防止できるという顕著な効果を備えている。したがって、雷雨や台風などにより、不意に排水量が増加したときに、ダストトラップ1に多少のごみが入っていても、そのごみにより目詰まりすることなく、排水を油水分離槽30に導くことができる。通常、紙ごみ、落ち葉などの軽量のごみ52は、面積が大きいので、ごみを除去するためのフィルタあるいはストレーナとなる網状あるいは多孔状の部材を塞ぎやすく、目詰まりの大きな要因である。しかしながら、本例のダストトラップ1においては、トラップ部20を上下に、流入口13の上方まで伸ばし、さらに、流入口13の近傍に水面がある状態で使用することにより、軽量のごみ52が水に浮くことを利用して、多孔状の部分が塞がれることを防止し、排水のために十分な開口面積を確保できるようにしている。
さらに、油水分離槽30に流入する排水2のほとんどは、図5および図6に示すように、水面下において多孔性のトラップ部20を通過する。多孔性のトラップ部20は整流板として作用し、排水2の流れが一方向に集中するのを抑制し、排水2が油水分離室32aの全体に分配され易いようにする。このため、部分的に排水の流速が高くなるのを防止し、流れを均一化できる。このため、油水分離室32aの油水分離効率は向上する。さらに、多孔性のトラップ部20を通過するときに、排水中の油分同士が結合し易いので、油滴が成長し易く、これによっても油水分離効率を向上できる。
さらに、本例のダストトラップ1は、壁面に沿って上下方向に延びたトラップ部20によりごみを溜める空間が形成されているので、水平方向の断面が小さくても十分な量のごみを溜めることができる。そして、比重によってごみが上下に分散するので、多孔性の板29の目詰まりによる開口率の低下は小さく、多孔性の板29の面積が小さくても良い。さらに、排水の流入口13の前面を垂直方向に延びたトラップ部20が覆うので、多孔性の板や網を水平方向に展開させて排水が流入する槽の断面をカバーする必要はない。このため、ダストトラップ1は、その水平方向の断面が、分離室32aの壁面に沿った一部を占めるだけのコンパクトなサイズで、ごみを排除し、十分な量のごみを溜める能力を備えたものとなる。したがって、本例のダストトラップ1を壁面38に取り付けた状態でも、分離室32aには作業員が入るのに十分なスペースを確保することができ、床36に溜まった泥などを取り除く作業を行うことができる。
このように、本発明のダストトラップ1は、簡易な構成でコンパクトであり低コストで提供できる。そして、油水分離槽などの地下槽において、槽内の流入側と排出側の水位の高低差を確保できない場合であっても、ごみを分離除去する機能を十分に発揮し、逆に、流入側と排水側の水位の高低差がほとんどない条件において流入側の開口の付近に水位が存在することを利用して、ごみによる目詰まりを防止することができるという効果を備えている。したがって、不意の大量の排水が発生する条件であっても、その大量の排水を処理でき、入口側で排水が溢れたり、フロアに排水が逆流したりする事態を未然に防止できる。さらに、壁面に取り付けるタイプのダストトラップとして提供することが可能であり、壁面に沿った狭い空間に設置できるので、槽内をメンテナンスするときにも邪魔にならない。
なお、ダストトラップのトラップ部20の断面形状は四角形に限定されない。図7および図8に示すように断面が半円形あるいはかまぼこ状であっても良く、さらに台形などの他の多角形であっても良い。また、支持板10を多孔性の板により構成することも可能である。さらに、トラップ部20の多孔性の板29には、複数の径の小さな孔が形成されたパンチングメタルが採用されているが、ワイヤーメッシュ、エクスパンドメタルなどの他の多孔性の部材を用いてトラップ部20を構成することも可能である。
本発明のダストトラップを前方から見た斜視図である。 図1に示すダストトラップを後方から見た斜視図である。 ダストトラップを取り付けた油水分離槽の概略構成を示す図である。 油水分離槽の内壁にダストトラップを取り付ける様子を示す図である。 通常水位においてダストトラップを排水が通過する様子を示す図である。 高水位においてダストトラップを排水が通過する様子を示す図である。 異なるダストトラップを前方から見た斜視図である。 図7に示すダストトラップを後方から見た斜視図である。
符号の説明
1 ダストトラップ
10 支持板、 13 流入口
20 トラップ部
30 油水分離槽
51 泥などの底に溜まるごみ、 52 落ち葉などの軽量のごみ
53 石などの重いごみ

Claims (7)

  1. 裏面が壁面に面する支持板と、
    この支持板の表面の側にゴミを溜める空間を形成する多孔状で鉛直方向に長いトラップ部とを有し、
    前記支持板は、その上部に形成された流入用の開口と、前記支持板を前記壁面に沿って上下方向にスライドすることにより着脱するための取付孔とを含み、
    前記トラップ部は、前記支持板の下部から前記流入用の開口の全体を少なくとも覆う高さまで延びており、
    前記支持板は、当該ダストトラップを前記壁面に沿ってスライドするように取り付けることにより前記支持板が前記壁面に接し、当該ダストトラップの揺れ防止の機能を果たす、ダストトラップ。
  2. 請求項1において、前記トラップ部は、前記流入用の開口の上方まで延びている、ダストトラップ。
  3. 請求項1または2において、前記トラップ部の上部が開口になっている、ダストトラップ。
  4. コンクリート製で、地面に埋設された地下槽であって、
    一方の壁体に略水平な方向に当該地下槽内に排水が流入するように埋設された流入管であって、その出口が壁面から突きでないように埋設された流入管と、
    請求項1ないし3のいずれかに記載のダストトラップであって、前記一方の壁体の壁面に取り付けられたダストトラップと、
    前記壁面に前記ダストトラップを支持するために埋設された取付具とを有する、地下槽。
  5. 請求項4において、当該地下槽は、複数の油水分離室を備えた油水分離槽であり、前記油水分離室の間では排水を下から上に流して移動する、地下槽。
  6. 請求項4または5において、前記ダストトラップは、前記油水分離室の水平方向の断面の一部のみを占めている、地下槽。
  7. 請求項4ないし6のいずれかにおいて、前記流入管と当該地下槽から排水を出力する流出管との埋設レベルがほぼ等しい、地下槽。
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