JP4519312B2 - 高調波を含む脈動の平均値を測定する方法及びそれを用いた平均値測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高調波を含む脈動の平均値を測定する方法および平均値測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高調波を含む脈動は、例えば、管内を流れる流体の流量や圧力等、あるいは電源から供給されえる電流や印加電圧等に現れる。
例えば、配管内を流れるガスや液体等の流体は、外部から配管系に伝達される振動により脈動を含んで流れる。外部振動源から配管経路へ伝達される振動としては、例えば、ガスエンジンヒートポンプ(以下、GHPという)やガスエンジン発電機のガスエンジンやコンプレッサ等で発生した振動がある。GHPは、ガスを燃焼させて燃焼室内のピストンを往復運動させ、それを回転運動に変換するガスエンジンを有している。
【0003】
このようなGHPから発生する振動は、ピストンの往復運動や回転系の回転運動に基づく基本周波数とその高調波成分とを有している。この基本周波数及びその高調波成分の振動が配管系に伝達されると、管内を流れる流体は、それら各周波数成分を合成した振動波形を持つ脈流となる。
【0004】
このように複数の高調波が重畳した振動波形の脈流で管内を流れる流体流量の平均値は、例えば、超音波式流量計やサーマルフローセンサ式流量計などを用いて測定される。これら流量計からは管内を流れる流体の流量がアナログ信号として出力される。このアナログ信号をサンプリングしてデジタル信号に変換し、得られたデジタル信号レベルを時間平均することにより平均流量が得られる。
【0005】
ところが、脈動の周波数成分に含まれる高調波成分を正確に再現するためには、シャノンのサンプリング定理に従って、測定対象に含めたい高調波の最高次数の2倍を超えるサンプリング周波数で基本周波数振動の1周期分以上の時間だけ測定する必要がある。
【0006】
表1に示すように、基本周波数f1=f[Hz]とし、2次高調波f2=2×f[Hz]までを再現しようとすると、サンプリング周波数fs=4×f[Hz]で、サンプリング時間T(=基本周波数振動の1周期)=1/f[sec]時間だけデータをサンプリングする必要がある。さらに高次の高調波成分の影響まで考慮しようとすると、表1のようにサンプリング周波数が高くなると共にサンプリング点数sが増加する。
【0007】
【表1】
【0008】
他に、平均値を求める方法としては、多数のサンプリングデータを収集してそれらのデータ値の平均値を統計的に求める方法もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、ガス供給量を測定するガスメータに平均流量測定装置を用いる場合を考えると、平均流量測定装置には、各住戸の屋外に長期間設置されても故障しないこと、小型で大量生産が可能であること、及び低い製造コストであること等が要求されるため、低消費電力化のために測定は間欠的に行う必要がある(条件1)。それと同時に、ガスメータでは、保安性能を担保するためできるだけ短時間に平均流量値を測定する必要がある(条件2)。
【0010】
しかしながら、サンプリング定理に基づく従来の流体流量の平均値の計測では、考慮したい高次高調波の最高次数の少なくとも2倍のサンプリング周波数fsが必要になる。これは、上記条件2には適するものの条件1には適さない。また、多数のサンプリングデータを収集する方法は、上記条件1には適するものの条件2には適さない。
【0011】
本発明の目的は、間欠的なサンプリングで且つ少ないサンプリング点数で短時間で高調波を含む脈動の平均値を測定する方法及びそれを用いた平均値測定装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、脈動に含まれる基本周波数fの振動の周期の整数倍のサンプリング時間と、前記脈動に含まれる考慮すべき高調波の次数nに正の整数lを加算した(n+l)次の周波数のサンプリング周波数(n+l)×fとを有するサンプリングパラメータでデータサンプリングし、得られた複数のサンプリングデータを算術平均して平均値を求めることを特徴とする高調波を含む脈動の平均値を測定する方法によって達成される。
【0013】
上記本発明による高調波を含む脈動の平均値を測定する方法において、iを正の整数として、i×(n+l)次の高調波は計測しないことを特徴とする。
また、前記データサンプリングにおけるサンプリング点数は、(n+l)個の整数倍であることを特徴とする。この場合において、前記サンプリングパラメータは、前記基本周波数の周波数を「f」、前記基本周波数振動の周期を「T」、前記考慮する高調波の次数を「n」、且つl=1として、サンプリング時間T=1/f、サンプリング周波数fs=(n+1)×f、サンプリング周期Ts=1/fs、サンプリング点数s=n+1、であることを特徴とする。
【0014】
また上記目的は、基本周波数fと、前記基本周波数fの(n+1)倍および(n+1)の正の整数i倍の周波数i×(n+1)×fの高調波以外の高調波からなる脈動に対し、サンプリング周波数(n+1)×fで脈動瞬時値をサンプリングし、順番に得られた(n+1)個またはその整数倍の個数の前記脈動瞬時値を算術平均して平均値を求めることを特徴とする高調波を含む脈動の平均値を測定する方法によって達成される。
【0015】
さらに上記目的は、基本周波数fと、前記基本周波数fの(n+1)倍および(n+1)の正の整数i倍の周波数i×(n+1)×fの高調波以外の高調波からなる脈動に対し、前記基本周波数fの振動の周期1/fを正の整数m倍したm/fと、(n+1)次の周波数(n+1)×fの周期1/{(n+1)×f}との和である[m/f+1/{(n+1)×f}]のサンプリング間隔で脈動瞬時値をサンプリングし、順番に得られた(n+1)個またはその整数倍の個数の前記脈動瞬時値を算術平均して平均値を求めることを特徴とする高調波を含む脈動の平均値を測定する方法によって達成される。
【0016】
上記本発明の高調波を含む脈動の平均値を測定する方法において、前記正の整数mは、同一の値でも構わないし各測定間隔で異なる正の整数mkでも構わない。
【0017】
また上記の高調波を含む脈動の平均値を測定する方法において、前記考慮する高調波が奇数次数であれば、サンプリング周期Tsを不等時間間隔として、前記サンプリング点数sより少ない点数で測定することを特徴とする。
【0018】
さらに上記目的は、流体の脈動をアナログ信号として出力するセンサ部と、前記脈動に含まれる基本周波数振動の周期の整数倍のサンプリング時間と、前記脈動に含まれる高調波の次数nに正の整数lを加算した(n+l)次の周波数のサンプリング周波数とを有するサンプリングパラメータに基づいて前記アナログ信号をサンプリングしてデジタルのサンプリングデータに変換するA/D変換器と、複数の前記サンプリングデータのデータ値を平均化処理して前記流体の流量の平均値を算出する処理部とを有することを特徴とする平均値測定装置によって達成される。この場合において、前記正の整数l=1であってもよい。
【0019】
さらに上記目的は、流体の脈動をアナログ信号として出力するセンサ部と、基本周波数fと、前記基本周波数fの(n+1)倍および(n+1)の正の整数i倍の周波数i×(n+1)×fの高調波以外の高調波からなる前記脈動に対し、前記基本周波数fの振動の周期1/fを正の整数m倍したm/fと、(n+1)次の周波数(n+1)×fの周期1/{(n+1)×f}との和である[m/f+1/{(n+1)×f}]のサンプリング間隔で前記アナログ信号をサンプリングしてデジタルのサンプリングデータに変換するA/D変換器と、順番に得られた(n+1)個またはその整数倍の個数の前記サンプリングデータのデータ値を算術平均して平均値を求める処理部とを有することを特徴とする平均値測定装置によって達成される。前記mは、同一でもよいし、各回異なる値でも構わない。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態による高調波を含む脈動の平均値を測定する方法及びそれを用いた平均値測定装置を図1乃至図3を用いて説明する。まず、本実施の形態による平均値測定装置の概略の構成を図1を用いて説明する。図1に示すように、平均値測定装置1は、超音波センサやサーマルフローセンサ等を備え、ガス管内を流れるガスの管内流動をアナログ信号として出力するセンサ部2を有している。
【0021】
センサ部2の出力信号はA/D変換器4に入力するようになっている。A/D変換器4は、処理部8から送られるコマンドにより設定したサンプリングパラメータに基づいてアナログ入力信号をサンプリングしてデジタル信号に変換して入力データ記憶部6に出力するようになっている。サンプリングパラメータは、後程説明する高調波を含む脈動の平均値を測定する方法に基づいて決められている。なお、A/D変換器4の入力段に所定のカットオフ周波数を有するローパスフィルタを設けるようにしてももちろんよい。
【0022】
処理部8はサンプリングパラメータ記憶部10にアクセスして、A/D変換器4に設定すべきサンプリングパラメータを読み出してA/D変換器4に設定できるようになっている。また、処理部8は、入力データ記憶部6に記憶された複数のサンプリングデータを順次読み出して加算し、次いで、サンプリングデータ数で除算して算術平均として平均値を求める。なお、逐次加算平均を用いるようにすればサンプリングデータが入力する度にそれまでの平均を算出できるので、入力データ記憶部の記憶容量は1データ分で済む。
【0023】
求めた平均値は、出力部12から外部制御系へ送出されるようになっている。以下に説明する高調波を含む脈動の平均値を測定する方法に基づいたサンプリングパラメータを用いることにより、上述のような単純な算術平均だけで高調波を含む脈動の平均値が求められる。
【0024】
なお、上記平均値測定装置1では、アナログデータのサンプリング毎にデジタルデータへの変換を行って入力データ記憶部6に記憶させるようにしている。一方、十分線形な入力をアナログ/デジタル変換する場合には、サンプリングタイミング毎にアナログデータをコンデンサに充電して、アナログサンプリングデータの加算をアナログ回路的に実行するようにしてももちろんよい。この場合にはサンプリング個数分だけ加算されたアナログデータを1回デジタルデータに変換すればよい。
【0025】
次に、本実施の形態による高調波を含む脈動の平均値を測定する測定手順についてガス管内を流れるガスを例にとって説明する。ガス器具のガス栓が全て閉じられている場合には、ガス管内のガスは流れないので、単位時間当りのガス移動量(平均値)は0(ゼロ)である。ガス管内のガスには大気圧を超える圧力がかけられており、ガス器具のガス栓を開放すると大気圧との差圧でガスが放出される。この状態でガス管内のガスは流れ出し、その流量の平均値(以下、平均流量という)を求めることによりガス使用量が計算できる。ガス管内のガスに外部からの振動が伝達されない場合には、ガス管内のガスの流れはほぼ一定となるため、その平均流量は本実施の形態によらずとも容易に求めることができる。
【0026】
ところが当該ガス管の配管系に例えばGHPが接続されているような場合には、GHPのガスエンジンの回転数を基本周波数として、当該基本周波数成分及びその高次の高調波成分の振動がガス管内のガスに伝達する。これにより、ガス管内のガス流は、当該振動成分を含む脈流となる。
【0027】
本実施の形態による平均流量の測定の前提条件として、データサンプリング期間中のGHPガスエンジンの回転数は一定であり、従って、サンプリング期間中に伝達される振動成分の基本周波数は一定であり、その高調波の振幅及び位相にもほぼ変動はないものとする。
【0028】
上記前提の下に、データサンプリング期間中の当該振動振幅成分の総和が0になるようにサンプリングパラメータを設定すれば、平均流量は、複雑な演算をせずに算術平均だけで求めることができる。
【0029】
脈動を構成する振動成分のうちのn次高調波成分を例えば(n+1)次の周波数で基本周波数fの振動の周期(=1/f)に等しいサンプリング時間T=1/fだけサンプリングすると、アンダーサンプリング(2×n次の周波数以下の低い周波数でサンプリングすること)による周波数の折り返し現象(エリアジング)により、n次高調波成分は、(n+1)−n=1(次)の周波数(=基本周波数f)に折り返される。
【0030】
同様にして、(n−1)次高調波成分を(n+1)次の周波数でサンプリング時間T=1/fだけサンプリングすると、(n−1)次高調波成分は、折り返し現象により(n+1)−(n−1)=2(次)の周波数(=2次高調波)に折り返される。以下、高調波次数が1つ減るごとに折り返しの次数は1つ上がるが、折り返された波形の周期は基本周波数脈動の周期T=1/fの整数分の1になる。高調波次数が(n+1)/2以下の整数になるとサンプリング定理に従って折り返し現象は生じず、周期が基本周波数脈動の周期T=1/fの整数分の1である高調波が再現される。
【0031】
従って、基本周波数fの脈動の周期(=1/f)に等しいサンプリング時間T=1/fを確保し、サンプリング周波数fs=(n+1)×fとしてサンプリングすれば、基本周波数成分からn次高調波成分までの時間波形は折り返し現象による周波数成分も含めて全て周期的となる。
【0032】
また、(n+2)次高調波成分を(n+1)次の周波数でサンプリング時間T=1/fだけサンプリングした場合も折り返し現象により、(n+2)次高調波成分は(n+1)−(n−1)=2(次)の周波数(=2次高調波)に折り返される。以下、高調波次数が1つ上がるごとに折り返しの次数は1つ上がるが、折り返された波形の周期は基本周波数脈動の周期T=1/fの整数分の1となっている。
【0033】
一方、(n+1)次高調波成分を(n+1)次の周波数でサンプリングした場合は周波数の折り返し現象により、(n+1)次高調波成分は(n+1)−(n+1)=0(次)、つまりDC(直流)成分に折り返される。同様に、(n+1)次の整数倍の高調波も全てDC成分に折り返される。従って、この場合には得られた時間波形は周期的にならない。
【0034】
従って、基本周波数脈動の周期(=1/f)に等しいサンプリング時間T=1/fを確保し、サンプリング周波数fs=(n+1)×fとしてサンプリングすれば、n次高調波成分より高次の高調波のうち、(n+1)次及びその整数倍の高調波成分を除き、折り返し現象による周波数成分の時間波形は全て周期的となる。
【0035】
ところで、周期的波形をその周期の整数倍の期間内で均等なサンプリング周期Tsでサンプリングすれば、DCオフセット成分を除去したサンプリングデータのデータ値の合計は0になる。
【0036】
従って、
サンプリング時間T=1/f ・・・(1)
サンプリング周波数fs=(n+1)×f ・・・(2)
サンプリング周期Ts=1/fs ・・・(3)
としてサンプリングすれば、(n+1)次及びその整数倍の高調波成分を除き、脈動を生じさせる振動の各周波数成分の周期的な時間波形を再現することができる。また、周期的波形なのでサンプリング開始時期は任意である。ここにおいて、
となる。
【0037】
上記の式(1)〜(4)で示されるサンプリングパラメータに基づいてn+1点のデータサンプリングを行い、算術平均として全n+1点のサンプリングデータを加算してサンプリング点数(n+1)で除算する。これにより、(n+1)次及びその整数倍の高調波成分を除き、基本波及び高調波の振幅レベルの平均を0にして平均流量を求めることができる。なお、平均流量の計算に既に述べた逐次加算平均を用いることができる。
【0038】
本実施の形態において、上記例では、n次高調波までを考慮した平均値を求める際に、サンプリング周波数fsを(n+1)次の周波数としたが、サンプリング周波数fsは特に限定されるものではなく、基本周波数の2倍以上であればよい。従って、平均値を求める上でn次高調波だけを考慮する場合に、サンプリング周波数fsを例えば(n−1)次や(n+3)次の周波数としてももちろんよい。
【0039】
但し、上述のように、サンプリング周波数fs及びその整数倍の周波数成分が脈動に重畳していると振動振幅成分の総和が0にならなくなる。従って、現実には、GHP等からガス管に伝達する振動を予め周波数分析しておいて、振幅レベルが小さくて平均値を求める上で無視できる高調波を見つけて、その高調波の次数の周波数をサンプリング周波数fsとするのが望ましい。
【0040】
また、サンプリング周波数fsを決めるとサンプリング点数sが決まる。従って、考慮すべき高調波よりあまりに高い次数の周波数をサンプリング周波数fsとしてしまうと、サンプリング点数sが大きくなってしまう。一方、あまりに低い次数の周波数をサンプリング周波数fsにすると、サンプリング点数sが少なくなる結果、測定のS/N比が低下するおそれがある。これらの点を考慮して、上述のようにn次高調波までを考慮する際に(n+1)次の周波数をサンプリング周波数fsとするのが望ましい。
【0041】
なお、上記測定方法では、他の振動源からガス管内のガスに別の基本周波数及びその高調波が伝達すると正確な測定はできないので、もとの基本周波数と別の基本周波数の共通の基本周波数を新たに基本周波数とすればよい。また、基本周波数及びその高調波とは無関係のランダムノイズ成分は、上記S/N比を考慮してサンプリング点数sの数を調整することにより算術平均の際にキャンセルすることができる。
【0042】
以下、実施例1及び変形例1乃至3を用いてより具体的に説明する。
〔実施例1〕
図2は、基本周波数fの6次高調波αの時間波形を示している。図中、横軸は時間tを表し、縦軸は振幅Aを表している。基本周波数fの脈動の周期(=1/f)に等しいサンプリング時間T=1/fを確保し、脈動を構成する振動成分のうちの6次高調波成分を例えば7次の周波数でサンプリングすると、アンダーサンプリングによる周波数の折り返し現象により、6次高調波成分は、1次の周波数(=基本周波数f)の波形Xになる。
【0043】
同様に、基本周波数fの脈動の周期(=1/f)に等しいサンプリング時間T=1/fを確保し、サンプリング周波数fs=7×fとしてサンプリングすれば、基本周波数成分から6次高調波成分までの時間波形と、7次及びその整数倍の次数の高調波を除く8次以上の高調波成分の時間波形とは、折り返し現象による周波数成分も含めて全て周期的となる。周期的波形をその周期の整数倍の期間内で均等なサンプリング周期Tsでサンプリングすれば、DCオフセット成分を除去したサンプリングデータのデータ値の合計は0になる。
【0044】
従って、
サンプリング時間T=1/f
サンプリング周波数fs=7×f
サンプリング周期Ts=1/fs=1/(7×f)
としてサンプリングすれば、7次及びその整数倍の高調波成分を除き、折り返し現象による周波数成分も含めて脈動を生じさせる振動の各周波数成分の周期的な時間波形を再現することができる。なお、周期的波形なのでサンプリング開始時期は任意である。ここにおいて、連続するサンプリングにより
又はその整数倍となる。
【0045】
上記サンプリングパラメータに基づいて7点又はその整数倍のデータサンプリングを行い、算術平均として全7点又はその整数倍のサンプリングデータを加算してサンプリング点数の「7」又はその整数倍で除算する。これにより、7次及びその整数倍の高調波成分を除き、基本波及び高調波の振幅レベルの平均を0にして平均値を求めることができる。
【0046】
本実施例では、6次高調波までを考慮した平均値を求める際に、サンプリング周波数fsを7次の周波数にしたが、サンプリング周波数fsは特に限定されるものではなく、例えば4次、5次、8次等の周波数としてももちろんよい。図2において、サンプリング周波数fsを5次の周波数にした場合の折り返し波形を波形Yで示す。同様に、サンプリング周波数fsを4次の周波数にした場合の折り返し波形を波形Zで示す。波形Zは、振幅A=0の直線となる。また、サンプリング周波数fsを8次の周波数にした場合の折り返し波形を波形Wで示す。
【0047】
図2に示すように本実施の形態によるサンプリングパラメータを用いれば、折り返し波形を含めて周期関数的に取り扱うことができ、DCオフセット成分を除けばサンプリングデータの総和を0にすることができるので、例えば、考慮する高調波の次数6に1を加えた数、すなわち7点のサンプリング点数sだけで、1次〜6次までの周波数成分を含む脈動があっても正確に平均値を測定することができるようになる。
【0048】
一方、これを従来の方式で行うと、表1にも示してある通り、サンプリング点数s=6×2=12点となり、本実施例の方が少ないサンプリング点数sで平均値を簡単かつ正確に測定できることがわかる。
【0049】
〔変形例1〕
次に、サンプリング周期Tsを不等時間間隔にしてより少ないサンプリング点数sで測定する例について図3を用いて説明する。本例では、脈動に偶数次数が含まれていない場合であって7次高調波まで考慮した平均値を求める場合について説明する。
【0050】
偶数次の高調波が含まれていないので、折り返し成分も含めてサンプリングデータに含まれている考慮すべき周波数成分は、図3にも示すように基本周波数fの時間波形Lと、3次高調波の時間波形M、及び5次高調波の時間波形Nの3つになる。これら時間波形L、M、Nは全て、時刻0を基準にして時刻T/2=1/(2×f)では半周期のずれが生じている。
【0051】
図3において、5つの破線の直線S0〜S5は、時刻0から計ったサンプリング位置を示している。サンプリング位置S0=0、サンプリング位置S1=1/(8×f)、サンプリング位置S2=3/(8×f)、サンプリング位置S3=4/(8×f)、サンプリング位置S4=5/(8×f)、サンプリング位置S5=7/(8×f)である。
【0052】
例えば、サンプリング位置S0=0、サンプリング位置S1=1/(8×f)、サンプリング位置S3=4/(8×f)、サンプリング位置S4=5/(8×f)の4点でサンプリングすると、時刻0を基準にして時刻T/2=1/(2×f)では半周期ずれているので、サンプリングデータの総和は0になる。また、サンプリング位置S0=0、サンプリング位置S2=3/(8×f)、サンプリング位置S3=4/(8×f)、サンプリング位置S5=7/(8×f)の4点でサンプリングしても時刻0を基準にして時刻T/2=1/(2×f)では半周期ずれているので、サンプリングデータの総和は0になる。
【0053】
このように、考慮する高調波が奇数次数である場合には、サンプリング周期Tsを不等時間間隔にしてより少ないサンプリング点数s(本例では4点)で測定することができる。
【0054】
〔変形例2〕
例えば、変形例1において、サンプリング位置S0=0でサンプリング後、基本周波数の波形の1周期Tの整数倍に3/(8×f)を加えた時刻をサンプリング位置S2とすることもできる。同様にサンプリング位置S2でのサンプリング後、周期Tの整数倍に1/(8×f)を加えた時刻をサンプリング位置S3とすることもできる。さらに同様にサンプリング位置S3でのサンプリング後、周期Tの整数倍に3/(8×f)を加えた時刻をサンプリング位置S5とすることもできる。
【0055】
また、実施例1に適用すると、サンプリング時間T=1/fの任意の整数倍に1/(7×f)を順次加算した時間間隔で7回サンプリングしても実施例1と同様の効果を得ることができる。但し、変形例1の場合と異なり、サンプリング点数sは7個必要であり、実施例1及び変形例1に比較して測定時間が長くなる。
【0056】
〔変形例3〕
(n+1)次及びその整数倍の高調波成分や、他の振動源から別の基本周波数及びその高調波がガス管内のガスに伝達する場合は、サンプリング開始時刻t1からの(n+1)個のサンプリングデータに基づく平均流量と、サンプリング開始時刻t2からの(n+1)個のサンプリングデータに基づく平均流量は一般に異なる値となる。
【0057】
そこで、互いに素である2つの整数n1とn2を選び、n1次高調波までを考慮した測定とn2次高調波までを考慮した測定とを組み合わせて平均値を求めるようにする。こうすることで、(n+1)次及びその整数倍の高調波成分や、別の基本周波数及びその高調波が伝達していても2つの測定のいずれか一方で正確な平均値を求めることができる。
【0058】
本変形例に変形例2を組み合わせれば、n1次高調波までを考慮した測定とn2次高調波までを考慮した測定を同時並行的に実施できる。あるいは、通常はn1次高調波までを考慮した測定だけを行い、求めた平均値が所定値よりずれたらn2次高調波までを考慮した測定により平均値を求めるようにしてもよい。
【0059】
互いに素である複数の整数の最小公倍数を次数とする高調波は、正確な平均値を求める上での現実的な最高次数の高調波まで一致しないため、このような互いに素である複数の整数を選ぶことにより、外部振動源の影響とは別にガス平均流量そのものが変動しているのか否かを確認できる。また、上記同時並行的測定にすれば、平均流量そのものの変動を測定中に確認できるようになる。
【0060】
例えば、5次高調波までを考慮した測定と6次高調波までを考慮した測定を同時並行的に行えば、サンプリング周波数fs=6×f及び7×fで、n=41までの高調波を測定できるようになる。さらに、n=41までの高調波を考慮するなら上記変形例ではn+1=42回のサンプリング点数sが必要であるが、本変形例によれば、(6+1)+(7+1)=15個のサンプリング点数sで判断できるようになる。なお、上式の括弧内の+1は変化有無の判断のための冗長測定分である。
【0061】
本発明は上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、ガス管に伝達するGHPの振動に基づく脈流の平均(流量)値を求める方法を示しているが、本発明はこれに限らず、種々の脈動での平均値の算出に用いることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、少ないサンプリング点数で高調波を含む脈動の平均値を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による平均値測定装置の概略の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態による高調波を含む脈動の平均値を測定する測定手順の実施例を示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態による高調波を含む脈動の平均値を測定する測定手順の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 平均値測定装置
2 センサ部
4 A/D変換器
6 入力データ記憶部
8 処理部
10 サンプリングパラメータ記憶部
12 出力部
Claims (11)
- 脈動に含まれる基本周波数fの振動の周期の整数倍のサンプリング時間と、前記脈動に含まれる考慮すべき高調波の次数nに正の整数lを加算した(n+l)次の周波数のサンプリング周波数(n+l)×fとを有するサンプリングパラメータでデータサンプリングし、
得られた複数のサンプリングデータを算術平均して平均値を求めること
を特徴とする高調波を含む脈動の平均値を測定する方法。 - 請求項1記載の高調波を含む脈動の平均値を測定する方法において、
iを正の整数として、i×(n+l)次の高調波は計測しないこと
を特徴とする高調波を含む脈動の平均値を測定する方法。 - 請求項2記載の高調波を含む脈動の平均値を測定する方法において、
前記データサンプリングにおけるサンプリング点数は、(n+l)個の整数倍であること
を特徴とする高調波を含む脈動の平均値を測定する方法。 - 請求項3記載の高調波を含む脈動の平均値を測定する方法において、
前記サンプリングパラメータは、
前記基本周波数の周波数を「f」、前記基本周波数脈動の周期を「T」、前記考慮する高調波の次数を「n」、且つl=1として、
サンプリング時間T=1/f
サンプリング周波数fs=(n+1)×f
サンプリング周期Ts=1/fs
サンプリング点数s=n+1 又はその整数倍
であること
を特徴とする高調波を含む脈動の平均値を測定する方法。 - 基本周波数fと、前記基本周波数fの(n+1)倍および(n+1)の正の整数i倍の周波数i×(n+1)×fの高調波以外の高調波からなる脈動に対し、サンプリング周波数(n+1)×fで脈動瞬時値をサンプリングし、順番に得られた(n+1)個またはその整数倍の個数の前記脈動瞬時値を算術平均して平均値を求めること
を特徴とする高調波を含む脈動の平均値を測定する方法。 - 基本周波数fと、前記基本周波数fの(n+1)倍および(n+1)の正の整数i倍の周波数i×(n+1)×fの高調波以外の高調波からなる脈動に対し、前記基本周波数fの振動の周期1/fを正の整数m倍したm/fと、(n+1)次の周波数(n+1)×fの周期1/{(n+1)×f}との和である[m/f+1/{(n+1)×f}]のサンプリング間隔で脈動瞬時値をサンプリングし、順番に得られた(n+1)個またはその整数倍の個数の前記脈動瞬時値を算術平均して平均値を求めること
を特徴とする高調波を含む脈動の平均値を測定する方法。 - 請求項6記載の高調波を含む脈動の平均値を測定する方法において、
前記正の整数mは、各測定間隔で異なる正の整数mkであること
を特徴とする高調波を含む脈動の平均値を測定する方法。 - 請求項4記載の高調波を含む脈動の平均値を測定する方法において、
前記考慮する高調波が奇数次数であれば、
サンプリング周期Tsを不等時間間隔として、前記サンプリング点数sより少ない点数で測定すること
を特徴とする高調波を含む脈動の平均値を測定する方法。 - 流体の脈動をアナログ信号として出力するセンサ部と、
前記脈動に含まれる基本周波数脈動の周期の整数倍のサンプリング時間と、前記脈動に含まれる高調波の次数nに正の整数lを加算した(n+l)次の周波数のサンプリング周波数とを有するサンプリングパラメータに基づいて前記アナログ信号をサンプリングしてデジタルのサンプリングデータに変換するA/D変換器と、
複数の前記サンプリングデータのデータ値を平均化処理して前記流体の流量の平均値を算出する処理部と
を有することを特徴とする平均値測定装置。 - 請求項9記載の平均値測定装置において、
前記正の整数l=1であること
を特徴とする平均値測定装置。 - 流体の脈動をアナログ信号として出力するセンサ部と、
基本周波数fと、前記基本周波数fの(n+1)倍および(n+1)の正の整数i倍の周波数i×(n+1)×fの高調波以外の高調波からなる前記脈動に対し、前記基本周波数fの振動の周期1/fを正の整数m倍したm/fと、(n+1)次の周波数(n+1)×fの周期1/{(n+1)×f}との和である[m/f+1/{(n+1)×f}]のサンプリング間隔で前記アナログ信号をサンプリングしてデジタルのサンプリングデータに変換するA/D変換器と、
順番に得られた(n+1)個またはその整数倍の個数の前記サンプリングデータのデータ値を算術平均して平均値を求める処理部と
を有することを特徴とする平均値測定装置。
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