JP4519265B2 - 容器蓋を分離収集する方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器蓋、更に具体的には、天面壁と天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、天面壁の外面には印刷が施されている及び/又は天面壁の内面には別個に形成された付加部材が装着されている容器蓋、特に合成樹脂製容器蓋、又は、天面壁と天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、天面壁の外面の中央部には印刷が施されている及び/又は天面壁の内面の中央部には別個に形成された付加部材が装着されている容器蓋、特に合成樹脂製容器蓋、を分離収集する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、飲料水等の内容物を収容した容器のための容器蓋として、合成樹脂製容器蓋が広く実用化されている。この種の容器蓋は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の適宜の合成樹脂から圧縮成形あるいは射出成形により一体成形され、天面壁と天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有している。そして天面壁の外面にロゴ等の印刷が施された容器蓋、天面壁の内面に別個に形成された付加部材、例えばライナーが装着された容器蓋、天面壁の外面にロゴ等の印刷が施されかつ天面壁の内面に別個に形成された付加部材が装着された容器蓋は、いずれも一般的であり、広く普及している。また比較的直径の大きな容器蓋であって、天面壁の外面の中央部にロゴ等の印刷が施された容器蓋、天面壁の内面の中央部に別個に形成された付加部材、例えば活性炭が装着された容器蓋、天面壁の外面の中央部にロゴ等の印刷が施されかつ天面壁の内面の中央部に別個に形成された付加部材が装着された容器蓋も、一般的であり、広く普及している。天面壁の外面に施されるロゴ等の印刷は着色されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したような合成樹脂製容器蓋は、メーカーによって大量生産され、飲料水あるいは乳製品等の粉体を収容した容器に適用される。容器蓋は、その製造工程において、製品規格等に照らし、厳しい測定項目で検査が行なわれる。そして該検査の結果、不良品が発見されない場合に限り、製品として出荷される。該検査の結果、不良品が発見された場合には、製造された容器蓋は出荷されることなく廃棄される。これは、容器蓋の天面壁には、上述したように、印刷(着色)が施され及び/又は別個に形成された付加部材が装着されているので、同じ材料から成形される別の新しい合成樹脂製容器蓋の材料として再利用することはできないからである。しかしながら近年、省資源、省エネルギー、環境保全等の見地から、工業製品の再利用(リサイクル)が従来にもまして重要視されつつあり、メーカーにより廃棄されていた容器蓋についても、再利用を可能にすることは時代の要請であるといえる。一方、近い将来においては、開栓後の容器蓋についても、市場からの回収が可能になった場合には、再利用を有効に行なうための分離収集の技術の開発が望まれる。このような観点から、不良品が発見された容器蓋あるいは回収された容器蓋を、少なくともその一部の再利用を容易に可能にする新しい技術の開発が望まれるところである。上記した技術的課題は、合成樹脂製容器蓋に限られて存在するものではなく、金属製容器蓋においても共通して存在するものである。
【0004】
本発明は、上記した事実に基づいてなされたもので、その主目的は、印刷が施され及び/又は別個に形成された付加部材が装着された容器蓋における一部を、別の新しい容器蓋の材料として再利用することを容易に可能にする、新規な容器蓋を分離収集する方法及び装置を提供することである。
【0005】
本発明のその他の目的及び特徴は、本発明による、容器蓋を分離収集する方法及び装置の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する後の記載から明らかになるであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一局面によれば、天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該天面壁の外面には印刷が施されている及び/又は該天面壁の内面には別個に形成された付加部材が装着されている容器蓋を、該スカート壁の上端部において該スカート壁を周方向に切断して、該天面壁と該スカート壁の上端部とからなる第一の部分と該スカート壁の残部とからなる第二の部分とに分離し、次いで該第一の部分と該第二の部分とを夫々別個に収集する、
ことを特徴とする容器蓋を分離収集する方法、が提供される。
【0007】
本発明の他の局面によれば、天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該天面壁の外面の中央部には印刷が施されている及び/又は該天面壁の内面の中央部には別個に形成された付加部材が装着されている容器蓋を、該天面壁の周縁部において該天面壁を周方向に切断して、該天面壁の中央部からなる第一の部分と該天面壁の残部と該スカート壁とからなる第二の部分とに分離し、次いで該第一の部分と該第二の部分とを夫々別個に収集する、
ことを特徴とする容器蓋を分離収集する方法、が提供される。
【0008】
本発明の更に他の局面によれば、天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該天面壁の外面には印刷が施されている及び/又は該天面壁の内面には別個に形成された付加部材が装着されている容器蓋を、切断域、第一の収集域及び第二の収集域を順次に通して搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、
該切断域において、該スカート壁の上端部において該スカート壁を周方向に切断して、該天面壁と該スカート壁の上端部とからなる第一の部分と該スカート壁の残部とからなる第二の部分とに分離する切断手段と、
該第一の収集域において、該第一の部分を収集する第一の収集手段と、
該第二の収集域において、該第二の部分を収集する第二の収集手段と、
を具備することを特徴とする容器蓋を分離収集する装置、が提供される。
該搬送手段は、回転自在に支持されかつ駆動手段によって回転駆動される回転体と、該回転体に周方向に間隔をおいて回転自在に支持されかつ駆動機構によって自転しながら、該容器蓋を一端部に被嵌支持して該搬送径路に沿って移動させる複数個の軸体とを備え、該搬送径路における該切断域より上流側には、該搬送径路に該容器蓋を供給して該軸体に被嵌支持させる容器蓋供給機構が配設されている、ことが好ましい。
該切断手段は該搬送径路に沿って延在する刃先を有するカッタから構成され、該回転体の回転駆動により、該軸体は該容器蓋供給機構から供給される該容器蓋をその一端部に被嵌支持して該切断域に搬送し、該切断域において該スカート壁の外周面を該カッタの該刃先に沿って転動させて該第一の部分と該第2の部分とに分離する、ことが好ましい。
該第一の収集手段は、該搬送径路に形成された排出孔と、該軸体に軸方向に延在するよう形成されかつその一端及び他端に開口する気体流路と、該第一の収集域に移動させられた該軸体の該気体流路に接続されて該気体流路に圧縮空気を供給して該軸体の該一端部に被嵌支持された該容器蓋の該第一の部分を該排出孔に向けて強制排出する圧縮空気供給手段とを備えている、ことが好ましい。
該軸体は、その一端側が該回転体の軸方向の片面から突出しまた他端側は他面から突出するよう該回転体に装着され、該回転体の該他面側には環状体が該回転体と同軸上に固定され、該環状体には該軸体と同数の貫通孔が該軸体と整合する位置に形成され、該軸体の他端部は、該環状体の該貫通孔に嵌合支持され、該軸体の該気体流路は該環状体の該貫通孔に開口し、該第一の収集域には、静止ブロック体が該環状体に沿って延在するよう配設され、該静止ブロック体の片面は、該環状体の、該回転体と軸方向反対側の片面に対し相対的にスライド自在にかつ実質上密着するよう位置付けられ、該圧縮空気供給手段は、該軸体の移動方向に延在するよう該静止ブロック体内に形成されかつ圧縮空気供給源に接続された空洞部と、一端が該空洞部に開口しかつ他端が該静止ブロック体の該片面であって該環状体の該貫通孔の移動軌跡上に開口する少なくとも1個の圧縮空気噴射孔とを備えている、ことが好ましい。
該第一の収集手段は負圧供給手段を含み、該負圧供給手段は、該第一の収集域に移動させられた該軸体の該気体流路に接続されて該気体流路に負圧を供給して該軸体の該一端部に被嵌支持された該容器蓋の該第一の部分を該軸体の一端面に吸着させるよう構成されると共に、該第一の収集域に移動させられた該軸体の該気体流路に負圧が供給された状態で該気体流路に圧縮空気が供給されるよう、該圧縮空気供給手段の直上流側に隣接して配設されている、ことが好ましい。
該負圧供給手段は、該軸体の移動方向に延在するよう該静止ブロック体内に形成されかつ負圧供給源に接続された空洞部と、一端が該空洞部に開口しかつ他端が該静止ブロック体の該片面であって該環状体の該貫通孔の移動軌跡上に開口する少なくとも1個の吸引孔とを備えている、ことが好ましい。
該軸体が該第一の収集域に移動させられると、該環状体の該貫通孔が少なくとも1個の該吸引孔と少なくとも1個の該圧縮空気噴射孔とに跨がって接続される、ことが好ましい。
該第二の収集手段は、底壁及び両側壁によって規定された案内溝を有する排出シュートを備え、該案内溝は、該容器蓋の該第二の部分の外径に対応した幅と、該第二の部分の高さに対応した深さとを有し、該案内溝の上流端は該回転体の回転によって移動される該軸体及びこれに被嵌支持されている該容器蓋の該第二の部分を受け入れるよう位置付けられ、該案内溝の少なくとも上流部分は、該上流端から該回転体の回転による該軸体の該搬送径路に沿ってかつ該軸体の該搬送径路に対して実質上垂直な方向には該軸体から漸次離れるように延びており、該案内溝には、該両側壁から突出して該軸体の外径よりも大きくかつ該軸体に被嵌支持されている該容器蓋の該第二の部分の外径よりも小さい幅の案内溝開口を規定するストリッパ部材が配設されている、ことが好ましい。
【0009】
本発明の更に他の局面によれば、天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該天面壁の外面の中央部には印刷が施されている及び/又は該天面壁の内面の中央部には別個に形成された付加部材が装着されている容器蓋を、切断域兼第一の収集域及び第二の収集域を順次に通して搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、
該切断域兼第一の収集域において、該天面壁の周縁部において周方向に切断して、該天面壁の中央部からなる第一の部分と該天面壁の残部と該スカート壁とからなる第二の部分に分離する切断手段と、
該切断域兼第一の収集域において、該第一の部分を収集する第一の収集手段と、
該第二の収集域において、該第二の部分を収集する第二の収集手段と、
を具備することを特徴とする容器蓋を分離収集する装置、が提供される。
該切断手段は、該搬送経路に配設されかつ打抜用孔が形成されたダイカッタと、該ダイカッタの上方であって該打抜用孔と同軸上に往復移動自在に配置されたパンチカッタとを備え、該第一の収集手段は、該打抜用孔の下方に形成された排出孔を備え、該ダイカッタ上に搬送されて加工位置に位置付けられた該容器蓋は該ダイカッタと該パンチカッタとの協動により該第一の部分が打ち抜かれ、打ち抜かれた該第一の部分は該打抜用孔から該排出孔を介して自由落下させられる、ことが好ましい。
該搬送経路は、底壁及び両側壁によって規定された案内溝を有する搬送シュートを備え、該搬送シュートは、該容器蓋が自重により該搬送シュートに沿って滑落搬送しうるよう上流から下流に向かって下方に傾斜させられ、該ダイカッタの上面は該搬送シュートの該底壁の上面と実質上同一面上に位置付けられ、該搬送シュートの、該ダイカッタの該打抜用孔の直下流側には、該搬送シュートを滑落搬送させられた該容器蓋を解除自在に停止させて加工位置に位置付けるとができる位置決め兼ストップ手段が配設されている、ことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による、容器蓋を分離収集する方法及び装置の好適実施形態を添付図面を参照して更に詳細に説明する。先ず、図1〜図11を参照して後に詳述される上記装置によって分離収集される合成樹脂製容器蓋の実施形態を、図12を参照して説明する。硬質ポリエチレン、ポリプロピレン等の適宜の合成樹脂から形成されている、全体を番号200で示す容器蓋は、天面壁202と、天面壁202の周縁から垂下する筒状スカート壁204とを備えている。スカート壁204には周方向に延びる周方向破断手段206が形成されている。スカート壁204は、周方向破断手段206よりも上方の主部208と、周方向破断手段206よりも下方のタンパーエビデント裾部210とに区画されている。主部208の外周面における上方の大部分には、そこに掛けられる指の滑りを防止するための凹凸形状211が形成されている。主部208の内周面には、図示しない容器開口部の外周面に形成された雄ねじと協動する雌ねじ212が形成されている。周方向破断手段206は、周方向に間隔をおいて配設された複数個の橋絡部214を含んでいる。周方向破断手段206において、橋絡部214を除く周方向の領域は、主部208とタンパーエビデント裾部210とを切断することによって相互に分離されている。タンパーエビデント裾部210の内周面には、容器開口部の外周面に形成された係止あご部と協働する複数個のフラップ片216が形成されている。タンパーエビデント裾部210の下端には、半径方向内側に向かって弧状に延出する薄肉カール218が付設されている。タンパーエビデント裾部210は容器蓋200の開口端方向に向かって半径方向外側に比較的緩やかに傾斜するよう形成されており(換言すれば末広がりとなるよう形成されており)、したがってタンパーエビデント裾部210の最大外径は、スカート壁204の主部208の最大外径よりも大径となるように形成されている。
【0011】
容器蓋200の天面壁202の外面には、ロゴ等の着色された印刷が施されている(図示せず)。また天面壁202の内面の周縁部には、環状突条220が形成されている。そして環状突条220と天面壁202の内面とによって規定される空間には、容器蓋200の本体とは別個に形成された付加部材である密封ライナー222が装着されている。ほぼ円板形状の本体部を有する密封ライナー222の内面の外周縁には環状の外側突条222aが形成され、外側突条222aよりも半径方向内側の内面には、一定の間隔をおいて環状の内側突条222bが形成されている。密封ライナー222は、例えば軟質ポリエチレン等の比較的軟質の合成樹脂から形成されている。
【0012】
上記したように、容器蓋200における天面壁202の外面にはロゴ等の印刷が施され、天面壁202の内面には付加部材である密封ライナー222が装着されているので、この状態のまま別の新しい容器蓋の材料として再利用することはできない。しかしながら本発明による容器蓋200を分離収集する方法によれば、上記容器蓋200の一部を、別の新しい容器蓋の材料として再利用することを容易に可能にするものである。すなわち本発明による容器蓋200を分離収集する方法は、容器蓋200を、スカート壁204の上端部において、スカート壁204を周方向に切断して、天面壁202とスカート壁204の上端部とからなる第一の部分200a(図7〜図9参照)と、スカート壁204の残部とからなる第二の部分200b(図7〜図11参照)とに分離し、次いで第一の部分200aと第二の部分200bとを夫々別個に収集するよう構成されている。容器蓋200を第一の部分200aと第二の部分200bとに相互に分離する軸方向の分離位置は、図12に示すように、スカート壁204における、天面壁202の周縁部下端との境界部と雌ねじ212の最上端との間の軸方向領域W内に規定されることが好ましい。
【0013】
分離され収集された容器蓋200の一部である第二の部分200bには、印刷が施されておらずかつ付加部材(上記実施形態においては密封ライナー222)も装着されていないので、容器蓋200と同じ材料から成形される別の新しい容器蓋の材料として再利用することができる。第二の部分200bの再利用は、これを適宜の大きさに砕いて別の新しい容器蓋の材料に所定の割合で混入することにより容易に遂行することができる。一方、印刷が施されている第一の部分200aは、これを廃棄することなく、同じ材料から成形される別の新しい製品であって、容器蓋ほどの厳しい検査項目が要求されない製品、例えばトレイ、あるいはビールケース等の材料として、容器蓋におけると同様にして再利用することができる。したがって本発明による上記方法は、省資源、省エネルギー、環境保全等の見地からきわめて有用であり、時代の要請を満足させるものである。
【0014】
次に、本発明による上記方法を容易かつ確実に実現することを可能にする、合成樹脂製容器蓋200を分離収集する装置の実施形態について詳細に説明する。図1、図2及び図4を参照して、本発明による、容器蓋200を分離収集する装置は、容器蓋200を、切断域C、第一の収集域R1及び第二の収集域R2を順次に通して搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、切断域Cにおいて、スカート壁204の上端部においてスカート壁204を周方向に切断して、天面壁202とスカート壁204の上端部とからなる第一の部分200aと、スカート壁204の残部とからなる第二の部分200bとに分離する切断手段と、第一の収集域R1において、第一の部分200aを収集する第一の収集手段と、第二の収集域R2において、第二の部分200bを収集する第二の収集手段とを備えている。
【0015】
上記搬送手段は、ほぼ円板形状をなす回転体2と、回転体2に周方向に間隔をおいて回転自在に支持された複数個の軸体4とを備えている。装置は、基盤5と、基盤5に対して直立するよう基盤5に固定された静止枠6とを備え、静止枠6には、静止軸8と、静止ギヤ10と、回転軸12とが配設されている。静止軸8はほぼ水平に延在するよう静止枠6に固定され、その一端部は静止枠6の片面から延び出している。静止ギヤ10は静止枠6の片面側に配置され、静止軸8と同軸上に固定されている。回転軸12は、静止軸8に対し下方に間隔をおいて平行に延在するよう配置され、一対の軸受12a(図1ではその一方のみが示されている)を介して静止枠6に回転自在に支持されている。回転軸12の一端部は静止枠6の片面から延び出しており、該一端部には駆動ギヤ14が固定されている。回転軸12は図示しないプーリ、ベルト等の動力伝達手段を介して駆動源である図示しない電動モータに駆動連結されている。
【0016】
回転体2は、静止軸8に一対の軸受8a及び8bを介して回転自在に支持されている。回転体2の外周部には被駆動ギヤ16が形成されている。被駆動ギヤ16は駆動ギヤ14に噛み合わされている。上記駆動源、動力伝達手段、回転軸12、駆動ギヤ14、被駆動ギヤ16等は、回転体2を回転駆動する駆動手段を構成する。相互に実質上同一の構成を有する軸体4は、回転体2に軸受17及び18を介して回転自在に支持されている。軸体4は、その一端側が回転体2の軸方向の片面から突出し、また他端側は他面から突出するよう回転体2に装着されている。複数の部材を組み立てることにより一体に構成されている軸体4には、貫通孔である気体流路20が同軸上を軸方向に延在するよう形成されている。軸体4の気体流路20は、軸体4の一端及び他端に開口している。図2において明確に示されているように、回転体2の片面から突出している軸体4の一端部4aは同径の円形外周面を有し、一端部4aの先端部4bにおける外径は一端部4aの外径よりも小径に形成されている。軸体4の一端である先端部4bの先端4c(軸体4の一端面4c)は、軸線に直交する平坦面から構成されている。先端部4bの外径は、容器蓋200の密封ライナー222における環状の内側突条222b(図12参照)の内径よりも小径に形成されている。また一端部4aの外径は、容器蓋200のスカート壁204における主部208の最少内径(雌ねじ212の内径)よりも小径に形成されている。
【0017】
軸体4の、回転体2の他面から突出している部分にはギヤ22が固定され、ギヤ22は静止ギヤ10に噛み合わされている。ギヤ22、静止ギヤ10等は、軸体4を自転させる駆動機構を構成する。回転体2の他面側には、周方向に間隔をおいて複数個の支柱24が該片面から水平に延び出るように固定されている。同じ長さを有している支柱24の各々の先端には、実質上矩形状の断面を有する環状体26がボルト27によって固定されている。環状体26は回転体2と同軸上に配置されている。環状体26には、軸体4と同数の貫通孔28が軸体4と整合する位置に形成されている。軸体4の他端部は、環状体26の貫通孔28に相対回転自在に嵌合支持されている。軸体4の、貫通孔28に対する嵌合の少なくとも一部は比較的密となるよう規定されている。軸体4の他端は、環状体26の貫通孔28内において、環状体26の片面(回転体2に対し、軸方向反対側の片面)との間に隙間が形成されるよう位置付けられている。
【0018】
上記電動モータにより駆動ギヤ14が回転駆動されると、回転体2及びそれと一体の環状体26は被駆動ギヤ16を介して回転駆動させられる。軸体4は、回転体2と共に公転させられると共にギヤ22を介して静止ギヤ10のまわりを自転(転動)させられながら、円形の移動経路P(図4参照)に沿って移動する。後の説明で明らかにされるように、移動径路Pのある領域は、容器蓋200、第一の部分200a及び第二の部分200bの搬送径路(より広い概念では容器蓋200の搬送経路)を規定する。回転体2の回転方向及び軸体4の自転の方向は、図4においてそれぞれ反時計方向である。
【0019】
図1、図4、図6及び図7を参照して、上記静止軸8の先端部は回転体2の片面から突出して位置付けられ、静止軸8の該先端部には静止支持部材30が固定されている。静止支持部材30の片面は、回転体2の上記片面に対し相対回転を許容するための隙間をおいて対向するよう配置されている。静止支持部材30の周縁部の一部には、円弧形状をなす側面案内部材32及び34が周方向に隣接して固定されている。側面案内部材32は側面案内部材34に対し上流側に配置されている。側面案内部材32及び34の各々の周縁は、上記移動径路Pの半径方向内側を移動径路Pに沿って円弧状に連続して周方向に延在するよう形成されている。これらの周縁は、後述するようにして軸体4の各々に被嵌支持されて移動径路Pに沿って搬送される容器蓋200のスカート壁204の外周面(容器蓋200の側面を規定する)を案内する。側面案内部材34の周縁部には切断手段を構成するカッタ35がホルダ部材36に挟持される形態で固定されている。ホルダ部材36の周縁は静止軸8の軸方向に見て側面案内部材34の周縁に実質上整合させられている。カッタ35は、側面案内部材34及びホルダ部材36の周縁から半径方向外側に一定量だけ突出して上記移動径路Pに沿って円弧状に延在する刃先を有している。側面案内部材34の周縁にはナール34a(図7参照)が形成されている。カッタ35の刃先、側面案内部材34及びホルダ部材36の周縁は、容器蓋200が、そのスカート壁204の外周面に形成された凹凸形状211がナール34a及びカッタ35の刃先に係合されながら1回転自転しうる角度範囲にわたって周方向に延在するよう規定されている。
【0020】
装置に備えられている基盤5には、静止支持板37が基盤5に対して直立するよう固定されている。静止支持板37は、その本体部が、静止軸8の軸方向に見てほぼ正方形をなすよう形成されている。図1に示すように、静止支持板37の片面は、回転体2の片面(軸体4の一端部4aが突出している側の片面)に対し、軸方向に間隔をおいて対向するよう位置付けられている。静止支持板37の中央部には、静止支持部材30との干渉を避けるための貫通孔37aが形成されている。静止支持板37の上記片面には、一定の幅で円弧状に延びるよう形成されかつ矩形状の横断面を有する頂面案内部材38が固定されている。頂面案内部材38は、上記側面案内部材32、側面案内部材34及びカッタ35が延在する周方向範囲にわたって、上記移動径路Pに沿って円弧状に延在するよう配置されている。頂面案内部材38は案内面38aを有している。この案内面38aは、後述する容器蓋供給機構40から供給されかつ軸体4に被嵌支持されて移動径路Pに沿って搬送される容器蓋200における天面壁202の外面(容器蓋200の頂面を規定する)に接触して容器蓋200を案内すると共に、容器蓋200が軸体4に被嵌支持されることを確実に保証する。後述する、容器蓋供給機構40の案内ブリッジ部材46の案内面46a及び搬送路ユニット50の底部材52の案内面52aの各々も同じ機能を有している。
【0021】
移動径路Pにおける切断域Cより上流側、更に具体的には、上記案内部材32及び頂面案内部材38より上流側には、移動径路Pに容器蓋200を供給して軸体4に被嵌支持させる容器蓋供給機構40が配設されている。図1、図4及び図5を参照して、それ自体は周知の構成を利用することでよい容器蓋供給機構40は、容器蓋供給シュート42を備えている。チャンネル形の案内溝を備えた容器蓋供給シュート42は、静止支持板37に形成されている開口37bを貫通して上下方向に急傾斜して延びるよう配設され、その下端部分は、軸体4の各々の移動径路Pまで延びている。容器蓋供給シュート42は、回転体2の軸線方向に見て円形移動径路Pに対して接線方向に延在するよう配置されている。容器蓋供給シュート42の下端部には、軸体4が容器蓋供給シュート42から容器蓋200を受け取る位置に容器蓋200を一時的に保持する一対のエスケープメント44が備えられている。容器蓋供給シュート42の下端部と頂面案内部材38との間には、案内ブリッジ部材46が配設されている。案内ブリッジ部材46は、案内面46aを有し、この案内面46aは、容器蓋供給シュート42から頂面案内部材38へ、軸体4に被嵌支持されて搬送される容器蓋200の天面壁202の外面を案内する。案内ブリッジ部材46の案内面46aの下流端部は、頂面案内部材38の案内面38aと実質上同一面上に位置付けられている。
【0022】
図1、図4及び図8及び図9を参照して、移動径路Pにおける切断域RIより下流側、更に具体的には、上記頂面案内部材38、側面案内部材34及びカッタ35より下流側には、移動径路Pに沿って円弧状に延びる搬送路ユニット50が配設されている。搬送路ユニット50は、基板51と、基板51の幅方向中央部に重合して固定された底部材52と、底部材52の両側面の外側に直立するよう基板51に固定された一対の側壁部材53と、側壁部材53の各々に固定された一対の抜止板54とを備え、静止支持板37の上記片面に基板51を介して固定されている。一定の厚さを有する基板51は一定の幅で円弧状に延びるよう形成されている。底部材52は、基板51よりも狭い一定の幅で円弧状に延びるよう形成され、矩形状の横断面を有している。底部材52は案内面52aを有しており、案内面52aは、軸体4に被嵌支持されて移動径路Pに沿って切断域Cから搬送される容器蓋200の第一の部分200aにおける天面壁202の外面を案内する。この底部材52の上流端は、上記頂面案内部材38の下流端に実質上密接して配置され、底部材52の案内面52aは、上記頂面案内部材38の案内面38aと実質上同一面上に位置付けられている。側壁部材53の各々は、底部材52を幅方向両側から挟んで底部材52に沿って円弧状に延びるよう形成され、ほぼ矩形状の断面を有している。側壁部材53の各々は、底部材52の案内面52aの幅方向両側から同じ高さだけ延び出すよう形成されている。側壁部材53の各々の相互に対向する内側面は、切断域Cから搬送される上記容器蓋200の第一の部分200a及び第二の部分200bにおけるスカート壁204の外周面を案内する。底部材52と側壁部材53の各々とによりチャンネル形の案内溝55が形成される。底部材52は案内溝55の底壁を規定し、側壁部材53の各々は案内溝55の側壁を規定する。案内溝55は、容器蓋200のスカート壁204の外径に対応した幅と、容器蓋200の高さに対応した深さとを有するよう規定されている。案内溝55の開口端部における幅は他の部分の幅よりも若干広く形成されている。これは、先に述べたように、容器蓋200のタンパーエビデント裾部210が末広がりとなるよう形成されていることに対応させたものである。一対の抜止板54は、側壁部材53の各々の頂面に固定されかつ各々から突出して軸体4の外径よりも大きくかつ軸体4に被嵌支持される容器蓋200の第二の部分200bの外径よりも小さい幅の案内溝開口を規定している。
【0023】
搬送路ユニット50における、基板51、一対の側壁部材53及び一対の抜止板54は、搬送路ユニット50の上流端から下流端まで延在するよう形成されているが、底部材52の下流端は、搬送路ユニット50の下流端に対し所定の周方向間隔をおいた上流位置に存在するよう規定されている。すなわち、底部材52における所定の下流領域は所定の周方向範囲にわたって除去されている。これに整合して基板51の幅方向中央部における下流領域も切り欠かれている。更に静止支持板37の、上記除去及び切欠きの各々に整合した位置には排出孔56が形成されている。静止支持板37の他面側、すなわち搬送路ユニット50が装着された片面と反対側の他面側であって、排出孔56と同軸上の位置には、排出孔56に連通する排出管57の一端が連結されている。排出管57の図示しない他端よりも下方位置には図示しない容器が設置されている。この容器は、排出された容器蓋200の第一の部分200aを受け入れて収容するためのものである。
【0024】
図1、図4及び図10を参照して、移動径路Pにおける搬送路ユニット50より下流側には、排出シュート60が配設されている。排出シュート60は、移動径路Pに沿って円弧状に延びる上流部分60Aと、移動径路Pに対して接線方向に外側に向かって直線状に延びる下流部分60Bとを備えている。下流部分60Bは若干下方に向かって傾斜するよう構成されている。排出シュート60の上流部分60Aは、基板61Aと、基板61Aの幅方向中央部に重合して固定された底部材62Aと、底部材62Aの両側面の外側に直立するよう基板61Aに固定された一対の側壁部材63Aと、側壁部材63Aの各々に固定された一対のストリッパ部材64Aとを備え、静止支持板37の上記片面に基板61Aを介して固定されている。底部材62Aは案内面62aを有している。底部材62と側壁部材63の各々とによりチャンネル形の案内溝65Aが形成される。底部材62Aは案内溝65Aの底壁を規定し、側壁部材63Aの各々は案内溝65Aの側壁を規定する。案内溝65Aは、容器蓋200の第二の部分200bの外径に対応した幅と、第二の部分200bの高さに対応した深さとを有している。排出シュート60の上流部分60Aの上流端は、搬送路ユニット50の下流端に実質上密接して配置されている。そして案内溝65Aの上流端は、搬送路ユニット50から移動される軸体4及びこれに被嵌支持されている容器蓋200の第二の部分200bを受け入れるよう位置付けられている。ストリッパ部材64Aの各々は、対応する側壁部材63Aの頂面に固定されかつ各々から突出して軸体4の一端部4aの外径よりも大きくかつ軸体4に被嵌支持される容器蓋200の第二の部分200bの外径よりも小さい幅の案内溝開口を規定している。
【0025】
案内溝65Aが上流端から上記移動径路Pに沿ってかつ軸体4の移動径路Pに対して実質上垂直な方向に軸体4から漸次離れるように延びていること、及び、基板61A及び底部材62Aには除去部及び切欠きが形成されていないこと、を除いては、排出シュート60の上流部分60Aの基本的構成は、搬送路ユニット50と実質上同一に規定されている。すなわち、底部材62Aの高さ及び側壁部材63Aの各々高さ(いずれも静止支持板37の上記片面からの高さ)は、案内溝65Aの形状を実質上一定に保持しながら徐々に低くなってゆくように構成されている。底部材62Aの厚さは、上流部分60Aの下流端においてはきわめて薄く形成されている(図示せず)。排出シュート60の上流部分60Aに関連して、圧縮空気射出手段が付設されている。圧縮空気噴射手段は、上流部分60Aの下流端近傍における側壁部材63Aの一方を貫通するよう形成された噴射孔63aと、噴射孔63aと図示しない圧縮空気源とを接続する導管66とを備えている。噴射孔63aは、容器蓋2の第二の部分200bの移動方向(上記移動径路Pの接線方向)に圧縮空気を噴射することができるよう、その方向が規定されている。圧縮空気射出手段は、軸体4から完全に除去された容器蓋200の第二の部分200bを、上流部分60Aの案内溝65Aから下流部分60Bの案内溝65B(後述する)へ前進させ、そして更に案内溝65Bを通して所定の位置まで確実に移動させる。
【0026】
図1、図4及び図11を参照して、排出シュート60の下流部分60Bは、基板61Bと、基板61Bの幅方向両側に相互に間隔をおいて直立するよう基板61Bに固定された一対の側壁部材63Bと、側壁部材63Bの各々に固定された一対のストリッパ部材64Bとを備え、静止支持板37の上記片面に基板61Bを介して固定されている。基板61Bは案内面61bを有している。基板61Bと側壁部材63Bの各々とによりチャンネル形の案内溝65Bが形成される。案内溝65Bは、容器蓋200の第二の部分200bの外径に対応した幅と、第二の部分200bの高さに対応した深さとを有している。下流部分60Bの上流端は、上流部分60Aの下流端に実質上密接して配置されている。そして案内溝65Bの上流端は、上流部分60Aの案内溝65Aから移動される容器蓋200の第二の部分200bを受け入れるよう位置付けられている。ストリッパ部材64Bの各々は、対応する側壁部材63Bの頂面に固定されかつ各々から突出して容器蓋200の第二の部分200bの外径よりも小さい幅の案内溝開口を規定している。基板61Bと側壁部材63Bの各々とによって案内溝65Bが形成されていること、案内溝65Bが上流端から下流端まで実質上同一の形状を保持しながら一定の高さで直線状に延在すること、及び底部材が存在しないこと、を除いては、下流部分60Bの基本的構成は、上流部分60Aと実質上同一に規定されている。なお、下流部分60Bの下流端よりも下方位置には図示しない容器が設置されている。この容器は、排出された容器蓋200の第二の部分200bを受け入れて収容するためのものである。
【0027】
図1〜図4を参照して、第一の収集域R1には、環状体26に沿って静止軸8と同軸上を円弧状に延在する静止ブロック体70が配設されている。複数の部材から構成されている静止ブロック体70は、全体として横断面がほぼ矩形状をなし、その軸方向片面は、環状体26の、回転体2と軸方向反対側の片面に対し相対的にスライド自在にかつ実質上密着するよう位置付けられている。静止ブロック体70は、支持フレーム71を介して上記ギヤ10の本体部の軸方向片面(回転体2に対して軸方向反対側の片面)に固定されている。横断面が矩形状をなす支持フレーム71は、ギヤ10の軸方向に延び出すよう配置されると共に、環状体26の半径方向内面に間隔をおいてかつ該内面に沿ってギヤ10と同軸上を円弧状に延在するよう位置付けられている。静止ブロック体70の、環状体26に対して軸方向反対側の端部には半径方向内側に延び出すフランジ部70aが形成され、フランジ部70aが支持フレーム71の先端面に当接され、複数個のボルト72によってギヤ10の本体部に共締めされている。
【0028】
静止ブロック体70内の下流寄りの位置には、空洞部73が形成されている。空洞部73は、軸体4の移動径路Pに沿って円弧状に延在するよう形成されている。空洞部73の横断面は矩形状をなし、また空洞部73の周方向の両端は回転体2の軸方向に見てそれぞれ半円形状をなしている。静止ブロック体70には、少なくとも1個、図示の実施形態においては2個の圧縮空気噴射孔74が周方向に間隔をおいて形成されている。圧縮空気噴射孔74は、一端が空洞部73の上流側の端部に開口しかつ他端が静止ブロック体70の上記片面であって環状体26の貫通孔28の移動軌跡上に開口するよう配置されている。静止ブロック体70には雌ねじが形成された取付孔75が形成されている。取付孔75の一端は空洞部73の上流端部に開口し、他端は静止ブロック体70の他面に開口している。取付孔75には図示しない圧縮空気供給源、例えばコンプレッサに接続された導管76の端部が接続されている。図示しないコンプレッサ、導管76、空洞部73及び圧縮空気噴射孔74の各々等は、第一の収集域R1に移動させられた軸体4の上記気体流路20に貫通孔28を介して一時的に接続されて、気体流路20に圧縮空気を供給して軸体4の一端部に被嵌支持された容器蓋200の第一の部分200aを上記排出孔56に向けて強制排出する圧縮空気供給手段を構成する。また、この圧縮空気供給手段、上記排出孔56、排出管57、図示しない容器及び軸体4の気体流路20等は、第一の収集手段を構成する。
【0029】
静止ブロック体70内の、空洞部73より上流位置には、他の空洞部77が形成されている。軸体4の移動径路Pに沿って円弧状に延在するよう形成されている空洞部77は、空洞部73とほぼ同じ構成を有しており、その下流端は、空洞部73の上流端の近傍の上流側に間隔をおいて位置付けられている。静止ブロック体70には、少なくとも1個、図示の実施形態においては4個の吸引孔78が周方向に間隔をおいて形成されている。吸引孔78は、一端が空洞部77に開口しかつ他端が静止ブロック体70の上記片面であって環状体26の貫通孔28の移動軌跡上に開口するよう配置されている。静止ブロック体70には雌ねじが形成された取付孔79が形成されている。取付孔79の一端は空洞部77の上流端部に開口し、他端は静止ブロック体70の他面に開口している。取付孔79には図示しない負圧供給源、例えば真空ポンプに接続された図示しない導管の端部が接続されている。少なくとも1個の上記吸引孔78、実施形態においては1個の吸引孔78と、少なくとも1個の上記圧縮空気噴射孔74、実施形態においては1個の圧縮空気噴射孔74とは、周方向に比較的接近して配置されているので、軸体4が第一の収集域に移動させられると、軸体4の気体流路20が開口する環状体26の貫通孔28が吸引孔78と圧縮空気噴射孔74とに跨がって接続される。図示しない真空ポンプ、導管、空洞部77及び吸引孔78の各々等は、第一の収集域R1に移動させられた軸体4の気体流路20に貫通孔28を介して接続されて気体流路20に負圧を供給して軸体4の一端部に被嵌支持された容器蓋200の第一の部分200aを軸体4の一端面4cに吸着させるよう構成されると共に、第一の収集域R1に移動させられた軸体4の気体流路20に負圧が供給された状態で気体流路20に圧縮空気が供給されるよう、圧縮空気供給手段の直上流側に隣接して配設されている負圧供給手段を構成する。また、圧縮空気供給手段の上流側に配設された上記負圧供給手段は、先に述べた排出孔56、排出管57、図示しない容器、軸体4の気体流路20及び圧縮空気供給手段と共に第一の収集手段を構成する。
【0030】
次に上記装置の作用について説明する。図1〜図4を参照して、回転体2が図示しない電動モータにより回転駆動されると、軸体4は、図4において反時計方向に自転しながら反時計方向に移動(公転)させられる。回転体2の回転駆動により、軸体4は容器蓋供給機構40から供給される容器蓋200をその一端部4aに被嵌支持して、案内ブリッジ部材46を介して頂面案内部材38の上流端部に搬送する(図5及び図6参照)。容器蓋200は、頂面案内部材38の上流端部において天面壁202の外面が頂面案内部材38の案内面38aに接触させられかつスカート壁204の外周面が側面案内部材32の周縁に接触させられて案内されながら搬送される。図6に示すように、軸体4の軸心は容器蓋200の軸心に対して側面案内部材32の周縁寄りに若干偏心させられて位置付けられ、容器蓋200の側面案内部材32の周縁に沿った転動を安定させている。このようにして軸体4は容器蓋200を切断域Cに搬送する。軸体4は切断域Cにおいて、容器蓋200のスカート壁204の外周面をカッタ35の刃先に沿って転動させて第一の部分200aと第2の部分200bとに分離する(図7参照)。容器蓋200は、そのスカート壁204の外周面に形成された凹凸形状211が側面案内部材34の周縁に形成されたナール34aに係合されながら搬送されるので、カッタ35の刃先に係合されながらその周方向範囲内で確実に1回転自転させられ、確実な切断が保証される。更に、切断域Cにおいても、軸体4の軸心は容器蓋200の軸心に対して側面案内部材34の周縁及びカッタ35の刃先寄りに若干偏心させられて位置付けられ、容器蓋200の側面案内部材34の周縁に沿った転動を安定させかつカッタ35の刃先に対する食い込みを安定させ切断を容易かつ確実に遂行させている。
【0031】
次いで軸体4は、容器蓋200を第一の部分200aと第2の部分200bとに分離した状態で搬送路ユニット50の案内溝55に搬送する。容器蓋200が軸体4によって切断域Cから第一の収集域R1に搬送されると、気体流路20が開口する環状体26の貫通孔28が静止ブロック体70の吸引孔78に接続される。軸体4の気体流路20が、環状体26の貫通孔28、静止ブロック体70の空洞部77、図示しない導管を介して図示しない真空ポンプに接続される。その結果、軸体4の一端部4aに被嵌支持された容器蓋200の第一の部分200aは軸体4の一端面4cに吸着させられて、軸体4に対する被嵌支持が安定させられる。軸体4が更に移動させられると、環状体26の貫通孔28は、まず、吸引孔74のうちの最下流に位置する吸引孔78と、圧縮空気噴射孔74のうちの最上流に位置する圧縮空気噴射孔74とに跨がって接続され、次いで該吸引孔78と、該圧縮空気噴射孔74及び下流側に隣接した他の圧縮空気噴射孔74とに跨がって接続される(この実施形態においては、貫通孔28の直径と、該吸引孔78、圧縮空気噴射孔74の各々の直径、周方向間隔等がそのように規定されている。軸体4の気体流路20は、上記したように図示しない真空ポンプに接続されると同時に、環状体26の貫通孔28、静止ブロック体70の空洞部73、導管76を介して図示しないコンプレッサに接続される。
【0032】
容器蓋200の第一の部分200aに作用する空気圧を適宜に設定することにより、第一の部分200aは、圧縮空気によって軸体4の一端面4cに吸着させられた姿勢を保ちながら、瞬時に軸体4の一端面4cから容器蓋200の軸線方向(実施形態においては水平方向)に十分円滑かつ確実に離脱させられ、静止支持板37の排出孔56、排出管57を通して図示しない容器に排出される(図9参照)。容器蓋200の第一の部分200aを軸体4の一端面4cに吸着させないフリーの状態で、第一の部分200aに圧縮空気のみを作用させた場合には、軸体4の一端面4cから離脱の瞬間に第一の部分200aが軸線に対して傾斜させられ、水平方向に円滑に排出されずに、排出孔56あるいは排出管57の途中に落下して、その後に続く第一の部分200aの排出を阻害するおそれがある。本発明によれば、第一の部分200aの排出方向が水平方向であるにもかかわらず、上記したような問題が解消され、円滑かつ確実な排出が保証されるのである。なお、回転体2、したがって軸体4が鉛直軸のまわりに回転駆動される他の実施形態においては、第一の部分200aの排出方向は鉛直下方となるため、負圧供給手段を省略することも可能である。
【0033】
次いで軸体4は、容器蓋200の第二の部分200bのみを第一の収集域R1から第二の収集域R2に搬送する。第二の部分200bは排出シュート60の上流部分60Aの案内溝65Aに搬送される(図10参照)。軸体4及びこれに被嵌支持されている容器蓋200の第2の部分200bが案内溝65Aに沿って移動されるに際し、案内溝65Aが上述したとおり、軸体4から漸次離れるように延びているので、軸体4は上流部分60Aに沿って移動するにつれて漸次案内溝65Aから離れ、ついには案内溝65Aから完全に離れる。一方、図10からも明らかなように、軸体4に被嵌支持されている容器蓋200の第2の部分200bは、一対のストリッパ部材64Aによって規定されている案内溝開口の幅よりも大きな外径を有するので、ストリッパ部材64Aの各々によって案内溝65A内に拘束され、案内溝65A内に残ったままで移動する。したがって、軸体4及びこれに被嵌支持されている容器蓋200の第2の部分200bが案内溝65Aに入り、排出シュート60の上流部分60Aに沿って移動する際に、容器蓋200の第2の部分200bは軸体4から漸次除去され、ついには完全に除去されることとなる。
【0034】
排出シュート60の上流部分60Aの案内溝65Aから完全に離れた軸体4は回転体2の回転によって更に反時計方向に移動させられ、容器蓋供給機構40の下流端部に戻される。一方、軸体4から完全に除去され、排出シュート60の上流部分60Aの案内溝65Aに残された容器蓋200の第2の部分200bは、それ自体が有する慣性運動エネルギと、上流部分60Aの下流端近傍における側壁部材63Aの一方を貫通するよう形成された噴射孔63aから噴射される圧縮空気との協働作用によって、排出シュート60の下流部分60Bの案内溝65Bに移動させられ(図11参照)、案内溝65Bを通って図示しない容器に排出される。なお、排出シュート60の下流部分60Bは上記移動径路Pの接線方向であって若干下方に傾斜して直線状に延在するよう配置されているので、上記慣性運動エネルギのみでの排出が確実に遂行されるのであれば、噴射孔63aを含む上記圧縮空気噴射手段は必ずしも必要ではない。しかしながら、排出シュート60の下流部分60Bが鉛直方向上方に延びている場合等においては、圧縮空気噴射手段、あるいはこれと同等の作用効果を達成する適当な機械的手段を設けることが必要であろう。なお、排出シュート60及びそれより下流側に設置された図示しない容器等は第二の収集手段を構成する。また上記説明から明らかなように、軸体4の移動径路Pにおいて、上記容器蓋供給機構40の下流端部位置から排出シュート60の上流部分60Aにおける下流端までの間は、容器蓋200、第一の部分200a及び第二の部分200bの搬送径路を規定する。以上の作動が繰り返されることによって、容器蓋200は、第一の部分200aと第二の部分200bとに分離収集される。上記装置によれば本発明による上記方法が容易かつ確実に実現され、先に述べた効果が確実に達成される。
【0035】
次に、本発明による、合成樹脂製容器蓋を分離収集する方法及び装置の他の好適実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。先ず、図13〜図15を参照して後に詳述される上記装置によって分離収集される合成樹脂製容器蓋の実施形態を、図16及び図17を参照して説明する。ポリエチレン、ポリプロピレン等の適宜の合成樹脂から形成されている、全体を番号300で示す容器蓋は、天面壁302と、天面壁302の周縁から垂下する筒状スカート壁304とを備えている。スカート壁304の外周面には、そこに掛けられる指の滑りを防止するための凹凸形状306が形成されている。スカート壁304の内周面には、図示しない容器開口部の外周面に形成された雄ねじと協動する雌ねじ308が形成されている。図12に示す容器蓋200よりも直径の大きな容器蓋300の天面壁302の外面の中央部には、ロゴ等の着色された印刷(図16においてはNCCの表示)が施されている。また天面壁302の内面の周縁部には、容器開口部の上端面に当接される環状突条310が配設されている。図示の実施形態において環状突条310は、別の材料ではなく同じ材料により一体に成形されている。
【0036】
上記したように、容器蓋300における天面壁302の外面の中央部にはロゴ等の印刷が施されているので、この状態のまま別の新しい容器蓋の材料として再利用することはできない。しかしながら本発明による容器蓋300を分離収集する方法によれば、上記容器蓋300の一部を、別の新しい容器蓋の材料として再利用することを容易に可能にするものである。すなわち本発明による容器蓋300を分離収集する方法は、容器蓋300を、天面壁302の周縁部において、天面壁302を周方向に切断して、天面壁302の中央部からなる第一の部分300a(図16及び図13参照)と、天面壁302の残部とスカート壁304とからなる第二の部分300b(図16及び図13参照)とに分離し、次いで第一の部分300aと第二の部分300bとを夫々別個に収集するよう構成されている。容器蓋300を天面壁302において第一の部分300aと第二の部分300bとに相互に分離する位置(境界)は、図16に示すように、天面壁302における、印刷部を囲む位置であればよい(図16において2点鎖線で示す位置)。この境界は、図示の実施形態においては円形状をなしているが、印刷の形態に応じて適宜に規定することができる。
【0037】
分離され収集された容器蓋300の一部、すなわち第二の部分300bには、印刷が施されておらずかつ、図12に示す容器蓋200における密封ライナー222のような付加部材も装着されていないので、容器蓋300と同じ材料から成形される別の新しい容器蓋の材料として再利用することができる。第二の部分300bの再利用は、これを適宜の大きさに砕いて別の新しい容器蓋の材料に所定の割合で混入することにより容易に遂行することができる。一方、印刷が施されている第一の部分300aは、これを廃棄することなく、同じ材料から成形される別の新しい製品であって、容器蓋ほどの厳しい測定項目が要求されない製品、例えばトレイ、あるいはビールケース等の材料として、容器蓋におけると同様にして再利用することができる。したがって本発明による上記方法は、先に述べた方法と同様に、省資源、省エネルギー、環境保全等の見地からきわめて有用であり、時代の要請を満足させるものである。
【0038】
次に、本発明による上記方法を容易かつ確実に実現することを可能にする、合成樹脂製容器蓋300を分離収集する装置の実施形態について詳細に説明する。図13〜図15を参照して、本発明による、容器蓋300を分離収集する装置は、容器蓋300を、切断域兼第一の収集域S1及び第二の収集域S2を順次に通して搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、切断域兼第一の収集域S1において、天面壁302の周縁部において周方向に切断して、天面壁302の中央部からなる第一の部分300aと、天面壁302の残部とスカート壁302とからなる第二の部分300bに分離する切断手段と、切断域兼第一の収集域S1において、第一の部分300aを収集する第一の収集手段と、第二の収集域S2において、第二の部分300bを収集する第二の収集手段とを備えている。
【0039】
上記搬送経路は、搬送シュート80を備えている。搬送シュート80は、底壁を規定する基板81と、基板81の幅方向両側部に相互に間隔をおいて対向するよう直立して設けられた一対の側壁部材82と、側壁部材82の各々に固定された一対の抜止板83とを備え、静止支持板84の上面に基板81を介して固定されている。静止支持板84は上方から下方に向かって直線状に傾斜して延在するよう配設されている。一定の厚さを有する基板81は、一定の幅で静止支持板84の上面に沿って上流から下流に向かって直線状に下方に傾斜させられている。基板81は案内面81aを有している。両側壁を規定する側壁部材82の各々はほぼ矩形状の断面を有し、基板81の幅方向両側部から同じ高さで直立している。基板81と側壁部材82の各々とによりチャンネル形の案内溝85が形成される。案内溝85は、容器蓋300のスカート壁304の外径に対応した幅と、容器蓋300の高さに対応した深さとを有するよう規定されている。一対の抜止板83は、側壁部材82の各々の頂面に固定されかつ各々から突出して、搬送される容器蓋300のスカート壁304の外径よりも小さい幅の案内溝開口を規定している。搬送シュート80の図示しない上流位置には、それ自体は周知の構成でよい図示しない容器蓋供給機構が配設されている。容器蓋供給機構から供給される容器蓋300は、自重により搬送シュート80の案内溝85に沿って上流から下流に向かって滑落させられることにより搬送される。したがってこの実施形態において容器蓋300の搬送手段は、搬送シュート80それ自体により構成される。
【0040】
搬送経路の、切断域兼第一の収集域S1に配設されている切断手段は、打抜用孔86が形成されたダイカッタ87と、ダイカッタ87の上方であって打抜用孔86と同軸上に往復移動自在に配置されたパンチカッタ88とを備えている。ダイカッタ87は、ホルダ部材89を介して静止基盤90上に装着されている。打抜用孔86の軸方向下方には排出孔91が配設されている。排出孔91は、ホルダ部材89及び静止基盤90を貫通して形成され、打抜用孔86と同軸上に位置付けられている。排出孔91の下方には図示しない容器が設置されている。この容器は、後述するとおりにして切断分離された容器蓋300の第一の部分300aを受け入れて収容するためのものである。排出孔91及び図示しない容器等は上記第一の収集手段を構成する。ダイカッタ87の上面は搬送シュート80における基板81の上面である案内面81aと実質上同一面上に位置付けられている。
【0041】
搬送シュート80の、ダイカッタ87の打抜用孔86の直下流側には、搬送シュート80の案内溝85に沿って滑落搬送させられた容器蓋300を解除自在に停止させて加工位置に位置付けるとができる位置決め兼ストップ手段が配設されている。この位置決め兼ストップ手段は、搬送シュート80を横切る方向に延在するよう配置されたエアシリンダ100と、エアシリンダ100により伸縮作動させられる停止ロッド102とを備えている。停止ロッド102は、エアシリンダ100によって、搬送経路である搬送シュート80の案内溝85を横切って位置付けられる停止位置(図14において2点鎖線で示す位置)と、搬送シュート80の案内溝85から退避した開放位置(図14において実線及び点線で示す位置)とに選択的に位置付けられる。搬送シュート80の側壁部材82の一方には、停止ロッド102の作動を案内するための貫通孔103が配設されている。搬送シュート80の図示しない下流端の下方には図示しない容器が設置されている。この容器は、後述するとおりにして切断分離された容器蓋300の第二の部分300bを受け入れて収集するためのものであって、第二の収集手段を構成する。
【0042】
次に図13〜図15に示す装置の作用について説明する。搬送シュート80の案内溝85の上流端に、図示しない容器蓋供給機構から容器蓋300が供給されると、容器蓋300は案内溝85に沿って滑落搬送される。容器蓋300が切断域兼第一の収集域S1を通過する前に、エアシリンダ100によって停止ロッド102が停止位置に位置付けられるので、容器蓋300はダイカッタ87の打抜用孔86と同軸上の加工位置に停止され、位置付けられる。次いで加工位置に位置付けられた容器蓋は、下降させられたパンチカッタ88とダイカッタ87との協動により第一の部分300aが円板形状に打ち抜かれる。打ち抜かれた第一の部分300aは、打抜用孔86から排出孔91を介して自由落下させられ、図示しない容器内に収容される。パンチカッタ88が上昇させられた後、エアシリンダ100によって停止ロッド102が開放位置に戻される。加工位置に位置付けられていた容器蓋300の第二の部分300bは、案内溝85に沿って、切断域兼第一の収集域S1から第二の収集域S2に向かって滑落搬送され、図示しない容器内に収集される。以上の作動が繰り返されて、容器蓋300が第一の部分300aと第二の部分300bとに分離収集される。この装置によれば、本発明による上記方法が容易かつ確実に実現され、先に述べた効果が確実に達成される。
【0043】
以上、本発明による、容器蓋を分離収集する方法及び装置を実施形態に基づいて説明したが、本発明は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲を逸脱することなく種々の変形あるいは修正が可能である。例えば、上記実施形態において、容器蓋200及び300は合成樹脂製容器蓋であるが、これらがアルミ等の金属製容器蓋であっても、本発明による上記方法及び装置を適用することは可能であり、実質上同じ作用効果が達成される。また、図1〜図11を参照して説明した装置においては、回転体2は水平に延在する静止軸8を旋回中心として回転駆動されるよう構成されているが(したがって軸体4も水平に延在する静止軸8を旋回中心として公転させられるよう構成されているが)、鉛直軸を旋回中心として回転駆動されるよう構成する他の実施形態もある。また該装置において分離収集される容器蓋200は、その天面壁202の外面に図示しない印刷が施されかつ内面に別個に形成された付加部材(実施形態においては密封ライナー222)が装着されている形態のものであるが、天面壁202の外面に図示しない印刷が施されただけの形態の容器蓋、あるいは天面壁202の内面に別個に形成された付加部材(例えば密封ライナー222)が装着されただけの形態の容器蓋であっても、実質上同じ方法を利用して、該装置により分離収集することができる。
【0044】
また図13〜図15を参照して説明した装置においては、容器蓋300の搬送手段は、急傾斜した搬送シュート80により構成されているが、これに代えて、ターレットにより構成する他の実施形態もある。この実施形態の場合、ダイカッタ87とパンチカッタ88とからなる切断手段が配設された切断域兼第一の収集域に容器蓋300をターレットにより回転移動させて位置付け、ダイカッタ87とパンチカッタ88との協動により第一の部分300aを打ち抜いて排出した後、容器蓋300の第二の部分300bをターレットにより第二の収集域に回転移動させて排出させることができる。また該装置において分離収集される容器蓋300は、その天面壁302の外面の中央部に図示しない印刷が施されているだけの形態のものであるが、天面壁302の外面の中央部に図示しない印刷が施されかつ内面に別個に形成された付加部材(例えば活性炭)が装着されている形態の容器蓋、あるいは天面壁302の内面に別個に形成された付加部材(例えば活性炭)が装着されただけの形態の容器蓋であっても、実質上同じ方法を利用して、該装置により分離収集することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明による、容器蓋を分離収集する方法及び装置によれば、印刷が施され及び/又は別個に形成された付加部材が装着された容器蓋における一部を、別の新しい容器蓋の材料として再利用することを容易に可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、容器蓋を分離収集する装置の実施形態を示す縦断面図。
【図2】図1の一部を拡大して示す断面図。
【図3】図2に示す静止ブロック体及び環状体の部分を図2において右方から見た正面図であって一部を省略して示す正面図。
【図4】図1に示す装置に備えられている、容器蓋の搬送経路を示す正面図。
【図5】図4のA−A矢視断面概略図。
【図6】図4のB−B矢視断面概略図。
【図7】図4のC−C矢視断面概略図。
【図8】図4のD−D矢視断面概略図。
【図9】図4のE−E矢視断面概略図。
【図10】図4のF−F矢視断面概略図。
【図11】図4のG−G矢視断面概略図。
【図12】図1に示す装置によって分離収集される合成樹脂製容器蓋の実施形態を示す図であって軸線の片側を断面で示す正面図。
【図13】本発明による、容器蓋を分離収集する装置の他の実施形態に含まれる切断手段の部分を示す断面図。
【図14】図13をH矢視方向に見た図であって、パンチカッタを省略して示す図。
【図15】図13のI−I矢視断面概略図。
【図16】本発明による、容器蓋を分離収集する装置の他の実施形態によって分離収集される合成樹脂製容器蓋の実施形態を示す平面図。
【図17】図16に示す合成樹脂製容器蓋を、軸線の片側を断面で示す正面図。
【符号の説明】
2 回転体
4 軸体
6 静止枠
20 気体流路
26 環状体
28 貫通孔
35 カッタ
40 容器蓋供給機構
50 搬送路ユニット
60 排出シュート
60a 上流部分
60b 下流部分
80 搬送シュート
86 打抜用孔
87 ダイカッタ
88 パンチカッタ
91 排出孔
200、300 合成樹脂製容器蓋
200a、300a 第一の部分
200b、300b 第二の部分
202、302 天面壁
204 304スカート壁
222 密封ライナー
C 切断域
R1 第一の収集域
R2 第二の収集域
S1 切断域兼第一の収集域
S2 第二の収集域
Claims (14)
- 天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該天面壁の外面には印刷が施されている及び/又は該天面壁の内面には別個に形成された付加部材が装着されている容器蓋を、該スカート壁の上端部において該スカート壁を周方向に切断して、該天面壁と該スカート壁の上端部とからなる第一の部分と該スカート壁の残部とからなる第二の部分とに分離し、次いで該第一の部分と該第二の部分とを夫々別個に収集する、
ことを特徴とする容器蓋を分離収集する方法。 - 天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該天面壁の外面の中央部には印刷が施されている及び/又は該天面壁の内面の中央部には別個に形成された付加部材が装着されている容器蓋を、該天面壁の周縁部において該天面壁を周方向に切断して、該天面壁の中央部からなる第一の部分と該天面壁の残部と該スカート壁とからなる第二の部分とに分離し、次いで該第一の部分と該第二の部分とを夫々別個に収集する、
ことを特徴とする容器蓋を分離収集する方法。 - 天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該天面壁の外面には印刷が施されている及び/又は該天面壁の内面には別個に形成された付加部材が装着されている容器蓋を、切断域、第一の収集域及び第二の収集域を順次に通して搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、
該切断域において、該スカート壁の上端部において該スカート壁を周方向に切断して、該天面壁と該スカート壁の上端部とからなる第一の部分と該スカート壁の残部とからなる第二の部分とに分離する切断手段と、
該第一の収集域において、該第一の部分を収集する第一の収集手段と、
該第二の収集域において、該第二の部分を収集する第二の収集手段と、
を具備することを特徴とする容器蓋を分離収集する装置。 - 該搬送手段は、回転自在に支持されかつ駆動手段によって回転駆動される回転体と、該回転体に周方向に間隔をおいて回転自在に支持されかつ駆動機構によって自転しながら、該容器蓋を一端部に被嵌支持して該搬送径路に沿って移動させる複数個の軸体とを備え、該搬送径路における該切断域より上流側には、該搬送径路に該容器蓋を供給して該軸体に被嵌支持させる容器蓋供給機構が配設されている、請求項3記載の容器蓋を分離収集する装置。
- 該切断手段は該搬送径路に沿って延在する刃先を有するカッタから構成され、該回転体の回転駆動により、該軸体は該容器蓋供給機構から供給される該容器蓋をその一端部に被嵌支持して該切断域に搬送し、該切断域において該スカート壁の外周面を該カッタの該刃先に沿って転動させて該第一の部分と該第2の部分とに分離する、請求項4記載の容器蓋を分離収集する装置。
- 該第一の収集手段は、該搬送径路に形成された排出孔と、該軸体に軸方向に延在するよう形成されかつその一端及び他端に開口する気体流路と、該第一の収集域に移動させられた該軸体の該気体流路に接続されて該気体流路に圧縮空気を供給して該軸体の該一端部に被嵌支持された該容器蓋の該第一の部分を該排出孔に向けて強制排出する圧縮空気供給手段とを備えている、請求項4又は請求項5記載の容器蓋を分離収集する装置。
- 該軸体は、その一端側が該回転体の軸方向の片面から突出しまた他端側は他面から突出するよう該回転体に装着され、該回転体の該他面側には環状体が該回転体と同軸上に固定され、該環状体には該軸体と同数の貫通孔が該軸体と整合する位置に形成され、該軸体の他端部は、該環状体の該貫通孔に嵌合支持され、該軸体の該気体流路は該環状体の該貫通孔に開口し、該第一の収集域には、静止ブロック体が該環状体に沿って延在するよう配設され、該静止ブロック体の片面は、該環状体の、該回転体と軸方向反対側の片面に対し相対的にスライド自在にかつ実質上密着するよう位置付けられ、該圧縮空気供給手段は、該軸体の移動方向に延在するよう該静止ブロック体内に形成されかつ圧縮空気供給源に接続された空洞部と、一端が該空洞部に開口しかつ他端が該静止ブロック体の該片面であって該環状体の該貫通孔の移動軌跡上に開口する少なくとも1個の圧縮空気噴射孔とを備えている、請求項6記載の容器蓋を分離収集する装置。
- 該第一の収集手段は負圧供給手段を含み、該負圧供給手段は、該第一の収集域に移動させられた該軸体の該気体流路に接続されて該気体流路に負圧を供給して該軸体の該一端部に被嵌支持された該容器蓋の該第一の部分を該軸体の一端面に吸着させるよう構成されると共に、該第一の収集域に移動させられた該軸体の該気体流路に負圧が供給された状態で該気体流路に圧縮空気が供給されるよう、該圧縮空気供給手段の直上流側に隣接して配設されている、請求項6又は請求項7記載の容器蓋を分離収集する装置。
- 該負圧供給手段は、該軸体の移動方向に延在するよう該静止ブロック体内に形成されかつ負圧供給源に接続された空洞部と、一端が該空洞部に開口しかつ他端が該静止ブロック体の該片面であって該環状体の該貫通孔の移動軌跡上に開口する少なくとも1個の吸引孔とを備えている、請求項8記載の容器蓋を分離収集する装置。
- 該軸体が該第一の収集域に移動させられると、該環状体の該貫通孔が少なくとも1個の該吸引孔と少なくとも1個の該圧縮空気噴射孔とに跨がって接続される、請求項9記載の容器蓋を分離収集する装置。
- 該第二の収集手段は、底壁及び両側壁によって規定された案内溝を有する排出シュートを備え、該案内溝は、該容器蓋の該第二の部分の外径に対応した幅と、該第二の部分の高さに対応した深さとを有し、該案内溝の上流端は該回転体の回転によって移動される該軸体及びこれに被嵌支持されている該容器蓋の該第二の部分を受け入れるよう位置付けられ、該案内溝の少なくとも上流部分は、該上流端から該回転体の回転による該軸体の該搬送径路に沿ってかつ該軸体の該搬送径路に対して実質上垂直な方向には該軸体から漸次離れるように延びており、該案内溝には、該両側壁から突出して該軸体の外径よりも大きくかつ該軸体に被嵌支持されている該容器蓋の該第二の部分の外径よりも小さい幅の案内溝開口を規定するストリッパ部材が配設されている、請求項3〜10のいずれか1項に記載の容器蓋を分離収集する装置。
- 天面壁と該天面壁の周縁から垂下する筒状スカート壁とを有し、該天面壁の外面の中央部には印刷が施されている及び/又は該天面壁の内面の中央部には別個に形成された付加部材が装着されている容器蓋を、切断域兼第一の収集域及び第二の収集域を順次に通して搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、
該切断域兼第一の収集域において、該天面壁の周縁部において周方向に切断して、該天面壁の中央部からなる第一の部分と該天面壁の残部と該スカート壁とからなる第二の部分に分離する切断手段と、
該切断域兼第一の収集域において、該第一の部分を収集する第一の収集手段と、
該第二の収集域において、該第二の部分を収集する第二の収集手段と、
を具備することを特徴とする容器蓋を分離収集する装置。 - 該切断手段は、該搬送経路に配設されかつ打抜用孔が形成されたダイカッタと、該ダイカッタの上方であって該打抜用孔と同軸上に往復移動自在に配置されたパンチカッタとを備え、該第一の収集手段は、該打抜用孔の下方に形成された排出孔を備え、該ダイカッタ上に搬送されて加工位置に位置付けられた該容器蓋は該ダイカッタと該パンチカッタとの協動により該第一の部分が打ち抜かれ、打ち抜かれた該第一の部分は該打抜用孔から該排出孔を介して自由落下させられる、請求項12記載の容器蓋を分離収集する装置。
- 該搬送経路は、底壁及び両側壁によって規定された案内溝を有する搬送シュートを備え、該搬送シュートは、該容器蓋が自重により該搬送シュートに沿って滑落搬送しうるよう上流から下流に向かって下方に傾斜させられ、該ダイカッタの上面は該搬送シュートの該底壁の上面と実質上同一面上に位置付けられ、該搬送シュートの、該ダイカッタの該打抜用孔の直下流側には、該搬送シュートを滑落搬送させられた該容器蓋を解除自在に停止させて加工位置に位置付けるとができる位置決め兼ストップ手段が配設されている、請求項13記載の容器蓋を分離収集する装置。
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