JP4518813B2 - 巻上牽引装置 - Google Patents

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Description

本発明は、巻上牽引装置に関する。
特許文献1に、牽引巻上機が開示されている。この牽引巻上機では、ロードチェーン(参照番号11)を巻き上げようとするときには、ブレーキ機構(参照番号20)を作動させることによって、ピニオンシャフト(参照番号1)がロードチェーンの巻上方向とは逆方向に回転しないようにしている。言い換えれば、ピニオンシャフトがロードチェーンの巻上方向とは逆方向に回転しないようにすることで、ロードチェーンを巻き上げることができるのである。
一方、こうした牽引巻上機には、ピニオンシャフトを巻上方向およびその逆方向のいずれの方向にも回転自在な状態、すなわち、ロードチェーンを自由に動かせる状態(いわゆる遊転状態)とすることも要請されている。そこで、特許文献1に記載の牽引巻上機では、ピニオンシャフトをディスクナット(参照番号13)に対して回転させることによって、ブレーキ機構を非作動状態にすることができるようになっている(ブレーキ機構を非作動状態とすると、ピニオンシャフトが遊転状態となる)。
そして、特許文献1に記載の巻上牽引装置では、ピニオンシャフトがディスクナットに対して回転しないようにピニオンシャフトとディスクナットとを互いに連結することによって、遊転状態を維持することができるようになっている。詳細には、遊転状態が作り出されたときに、ピニオンシャフトから径方向外方へ突出するようにスプリング(参照番号36)によって付勢されたボール(参照番号37)が、ディスクナットに設けられたノッチ(参照番号38)内に入り込み、これにより、ピニオンシャフトがディスクナットに対して回転しないようにピニオンシャフトとディスクナットとが互いに連結されるようになっている。
特開平5−105400号公報
ところで、特許文献1に記載の巻上牽引装置では、ピニオンシャフトとディスクナットとは、ねじりバネ(参照番号30)によって互いに連結されている。このねじりバネは、ブレーキ機構が作動状態となる方向へ、ディスクナットをピニオンシャフトに対して回転するようにディスクナットおよびピニオンシャフトを付勢している。したがって、このねじりバネは、ピニオンシャフトとディスクナットとを互いに連結するために上記ボールが上記ノッチ内に入り込んでいるとき(すなわち、ピニオンシャフトが遊転状態にあるとき)に、ボールをノッチから抜け出させる方向(すなわち、ピニオンシャフトの遊転状態を解除する方向)にディスクナットおよびピニオンシャフトを付勢している。
したがって、ピニオンシャフトの遊転状態を確実に維持するためには、ねじりバネの付勢力に対抗して、ボールを径方向外方へと付勢している上記スプリングの付勢力を大きくする必要がある。ところが、ボールは、ノッチから抜け出ているとき、ディスクナットの内周壁面に接触するので、スプリングの付勢力を大きくすると、ボールとディスクナットの内周壁面との間の摩擦抵抗が大きくなり、このために、ねじりバネによってディスクナットをピニオンシャフトに対して回動させづらくなってしまう。したがって、ディスクナットをピニオンシャフトに対して回動させやすくするためには、ねじりバネの付勢力を大きくする必要があるが、これによると、また、スプリングの付勢力を大きくする必要が生じてしまう。
このため、特許文献1に記載されているタイプの巻上牽引装置には、付勢力の大きいスプリングやねじりバネが必要となることから、その分だけ、こうしたタイプの巻上牽引装置は大型化してしまう。そこで、本発明の目的は、より小型の牽引装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、1番目の発明では、外周壁面に外ネジを備えたシャフトと、該シャフトの外ネジに螺合する内ネジを備え、該内ネジが上記シャフトの外ネジに螺合するように該シャフトに回動可能に取り付けられる回動部材と、該回動部材が上記シャフト上で所定の方向へ回動して該シャフト上で該シャフトの軸線に沿った第1の方向に移動すると該回動部材によって互いに係合状態とされ、上記回動部材が上記シャフト上で上記所定の方向とは逆方向へ回動して該シャフト上で上記第1の方向とは逆方向に移動すると解除状態とされるブレーキ機構とを具備する巻上牽引装置において、上記シャフトに対して回動不能に該シャフトに設けられる第1の部分と、上記回動部材に対して回動不能に該回動部材に設けられ、上記シャフトの周方向において該シャフトの第1の部分に整列し、該第1の部分に係合可能な第2の部分と、これら第1の部分と第2の部分とが上記シャフトの軸線方向に互いに近づく方向へこれら第1の部分と第2の部分との少なくとも一方を付勢する付勢手段とを具備し、上記回動部材は一対の対向壁を有して、上記回動部材が上記シャフト上で上記所定の方向とは逆方向へ所定角度回転させたときに上記第1の部分が上記回動部材の対向壁に当接する構成とされ、上記回動部材が上記シャフト上で上記第1の方向とは逆方向に移動することによって上記ブレーキ機構が解除状態とされたときに上記第1の部分と第2の部分とが係合し、上記回動部材が上記シャフト上で上記所定の方向へ回動することが防止される。
2番目の発明では、1番目の発明において、上記第1の部分が軸線方向に突出する突起であり、上記第2の部分が該突起が突出する方向とは逆方向に軸線方向に突出する突起である。
3番目の発明では、1または2番目の発明において、上記付勢手段は上記回動部材をも上記第1の方向へ付勢する。
本発明によれば、ブレーキ機構のブレーキ板が解除状態とされたとき(すなわち、シャフトが遊転状態とされたとき)に、比較的簡便な構成により、回動部材がシャフト上で所定の方向へ回動することが防止される(すなわち、シャフトの遊転状態が維持される)。したがって、本発明によれば、巻上牽引装置をより小型化することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の巻上牽引装置の全体を示す部分断面図である。図2は、図1に示した巻上牽引装置の一部の構成要素を示した分解斜視図である。図3は、図1に示した巻上牽引装置の拡大断面図であって、巻上牽引装置がブレーキ作動状態にあるところを示している。なお、図1も、巻上牽引装置がブレーキ作動状態にあるところを示している。一方、図4は、図3と同様の図であるが、巻上牽引装置がブレーキ解除状態(いわゆる遊転状態)にあるところを示している。
図1〜4において、1はレバーを示しており、このレバー1は、巻上牽引装置の利用者が後述するロードチェーンを巻き上げたり巻き下げたりするために利用者によって操作されるものである。また、2は切換レバーを示しており、この切換レバー2は、巻上牽引装置を巻上モードとするか巻下モードとするか遊転モードとするかを切り換えるために利用者によって操作されるものである。レバー1は、後述する雌ネジ部材上に嵌合せしめられる筒部材1aを有する。そして、切換レバー2が巻上モードまたは巻下モードの位置に位置決めされたときに、筒部材1aと該筒部材1aを囲むレバー1の部分1bとの間にラチェット作用が生じる(すなわち、レバー1は、いわゆるラチェットレンチと同じ構造を有し、同じ作用を奏する)。
また、図1〜4において、3は握り部材を示しており、この握り部材3は、利用者が巻上牽引装置をブレーキ作動状態としたりブレーキ解除状態(遊転状態)としたりするために利用者によって掴まれるものである。握り部材3は、図5および図6に詳細に示されている。握り部材3は、略円筒形をしており、その頂壁を貫通する2つの貫通孔4を備える。また、握り部材3の底壁面には、突起5が設けられている。
また、図1〜4において、6は止め板を示しており、この止め板6は、ネジ7によって握り部材3に固定される。なお、8は握り部材3と止め板6との間に配置される座金を示している。止め板6は、図7に詳細に示されている。止め板6は、内ネジを備えた2つの貫通孔9を備える。握り部材3の貫通孔9を通されたネジ7は、この止め板6の貫通孔9の内ネジに螺合せしめられる。
また、図1〜4において、10は雌ネジ部材を示しており、この雌ネジ部材10の一対の対向壁(図8および図9の参照番号11の部分)に設けられた溝(図8および図9の参照番号11aの部分)に上記止め板6が嵌め込まれる。そして、この止め板6は、握り部材3の止め板6側の部分に設けられている突起(図5および図6の参照番号5の部分)と雌ネジ部材10の対向壁11との間に固定される。したがって、雌ネジ部材10は、止め板6に対して相対的に動くことはなく、このため、握り部材3に対しても相対的に動くことはない。したがって、握り部材3を回転させると、雌ネジ部材10も回転することになる(したがって、より一般的に表現すると、雌ネジ部材は「回動部材」であるとも言える)。
また、図8を参照すると判るように、12で示した領域の雌ネジ部材10の外周壁の断面形状は六角形である。一方、レバー1の筒部材1aの内周壁の断面形状も雌ネジ部材10の六角形の部分12の形状に適合した六角形となっている。そして、レバー1の筒部材1aは雌ネジ部材10の六角形の部分12に取り付けられることから、レバー1の筒部材1aは雌ネジ部材10に対して相対的に回転不能である。そして、上述したように、切換レバー2が巻上モードまたは巻下モードにあるときには、筒部材1aと該筒部材1aを包囲するレバー1の部分1bとの間にラチェット作用が働くことから、レバー1を操作することにより、雌ネジ部材10をいずれか一方の方向へのみ回転させることができる。
また、図1〜4において、13はピニオンシャフト(より一般的な表現をすれば、単に「シャフト」である)を示している。ピニオンシャフト13は、図10に詳細に示されている。ピニオンシャフト13は、図10に14で示した領域に、外ネジを備えている。一方、雌ネジ部材10は、図1に15で示した領域に、内ネジを備えている。雌ネジ部材10は、その内ネジ15がピニオンシャフト13の外ネジ14に螺合するようにしてピニオンシャフト13上に回転可能に取り付けられる。
また、図1〜4において、16は遊転バネ、17は遊転板、18はカムガイドを夫々示している。遊転バネ16は、コイルバネである。また、遊転板17は、図11に詳細に示されている。遊転板17は、中央にピニオンシャフト13を収容するための穴19を備えた略円筒形の部材であり、その周辺領域に一対の山部分20を有する。これら山部分20は、遊転板17の中心軸線に関して、互いに、180°の角度間隔を開けている。また、カムガイド18は、図12に詳細に示されている。カムガイド18も、中央にピニオンシャフト13を収容するための穴21を備えた略円筒形の部材であり、その周辺領域からその径方向外方へ突出する一対の部分22を有し、この部分に、カムガイド18の中心軸線方向に突出する突起23を有する。これら突起23も、カムガイド18の中心軸線に関して、互いに、180°の角度間隔を開けている。なお、カムガイド18の中央の穴21を画成する壁面には、セレーションまたはスプラインが設けられているが、遊転板17の中央の穴19を画成する壁面には、セレーションやスプラインは設けられていない。
遊転板17は、ピニオンシャフト13に対して相対的に回転可能であって且つ該ピニオンシャフト13の軸線方向(以下単に「軸線方向」という)に移動可能に該ピニオンシャフト13上に配置されている。また、遊転板17は、雌ネジ部材10に対して相対的に回転不能であって且つ軸線方向には移動可能に該雌ネジ部材10の対向壁11間に嵌め込まれている。一方、カムガイド18は、セレーション結合またはスプライン結合でもってピニオンシャフト13上に配置されている(カムガイド18が配置されているピニオンシャフト13の部分(図3の13aで示した部分)には、セレーションまたはスプラインが設けられている)ので、ピニオンシャフト13に対して相対的に回転不能であって且つ軸線方向に移動可能に該ピニオンシャフト13上に配置されている。また、カムガイド18は、雌ネジ部材10に対して相対的に一定の角度範囲内で回転可能であって且つ軸線方向に移動可能に該雌ネジ部材10の対向壁11間に配置されている。
遊転バネ16は、止め板6と遊転板17との間に配置され、遊転板17が止め板6から軸線方向に離れる方向(別の云い方をすれば、遊転板17がカムガイド18に近づく方向)へこれら止め板6と遊転板17とを付勢している。
また、遊転板17とカムガイド18とは、山部分20が設けられている側の遊転板17の壁面と突起23が設けられている側のカムガイド18の壁面とが互いに対面するように、ピニオンシャフト13上に配置される。そして、これら遊転板17とカムガイド18とがピニオンシャフト13上に配置されたとき、遊転板17は、遊転バネ16によってカムガイド18に押し付けられる。詳細には、遊転板17の山部分20がカムガイド18の対応の壁面に接触すると共に、カムガイド18の突起23が遊転板17の対応の壁面に接触するように、遊転板17が遊転バネ16によってカムガイド18に押し付けられる。また、遊転板17とカムガイド18とがピニオンシャフト13上に配置されたときには、遊転板17の山部分20とカムガイド18の突起23とが周方向において互いに整列している。
また、図1〜4において、24は一対のブレーキ板、25はブレーキ受け部材、26は爪車、27は爪部材、28は爪バネを夫々示している。爪車26は、ブレーキ板24間に配置されており、これら爪車26およびブレーキ板24は、ピニオンシャフト13に対して回転可能で且つ軸線方向に移動可能に該ピニオンシャフト13上に取り付けられている。一方、ブレーキ受け部材25は、ピニオンシャフト13に対して回転不能に該ピニオンシャフト13上に取り付けられている。爪車26の外周には、その中央軸線周りに等角度間隔で設けられた複数の爪が設けられており、これら爪は、爪部材27とラチェット式に係合する。また、爪部材27は、爪バネ28によって爪車26の爪に向かうように付勢されている。したがって、詳細は後述するが、牽引装置がブレーキ作動状態にあるときには、爪車26は、その爪と爪部材27との係合によって一方の方向への回転が抑制されるので、別の一方の方向へのみ回転可能となっている。
また、図1〜4において、29はブレーキカバー、30はギアカバー、31は一対のフレーム、32はスタッドを夫々示している。ブレーキカバー29とギアカバー30とは、ネジ33によって連結されている。なお、34はブレーキカバー29とネジ33との間に配置される座金である。また、上記爪部材27および爪バネ28は、スタッド32上に配置されている。なお、上記爪部材27は、スタッド32に対して回動可能に該スタッド32上に取り付けられている。
また、図1〜4において、35はロードギアを示しており、このロードギア35は、その外周に歯車を備えている。このロードギア35の歯車は、ピニオンシャフト13の外周に設けられた歯車(この歯車は、図10に36で示した領域に設けられている)に噛合する。そして、ロードギア35は、ロードシーブ37に連結されているので、ピニオンシャフト13の回転は、ロードギア35を介してロードシーブ37に伝達される。ロードシーブ37は、ロードチェーン38に係合し、ロードチェーン38を巻き上げたり巻下げたりするものである。
また、図1〜4において、39はフレーム31に固定されているフック、40はロードチェーン38に取り付けられているフックを夫々示している。なお、41は、ロードチェーン38を案内するためのストリップである。
次に、第1実施形態の巻上牽引装置の動作について説明する。巻上牽引装置がブレーキ作動状態にあるとき(すなわち、図1および図3に示されている状態にあるとき)には、雌ネジ部材10がピニオンシャフト13上で最もブレーキ板24側に移動せしめられている。そして、このとき、雌ネジ部材10は、ブレーキ板24および爪車26をブレーキ受け部材25に押し付ける。したがって、雌ネジ部材10とそれに隣接したブレーキ板24との間、この雌ネジ部材10に隣接したブレーキ板24と爪車26との間、この爪車26ともう一つのブレーキ板24との間、そして、このブレーキ板24とブレーキ受け部材25との間に、ブレーキ力が発生する。
この状態で、切換レバー2を巻上モードとして、レバー1を繰り返し揺動させれば、ロードチェーン38を巻き上げることができるし、切換レバー2を巻下モードとして、レバー1を繰り返し揺動させれば、ロードチェーン38を巻下げることができる。こうした各構成要素の動きは、従来のものと同様である。
なお、巻上牽引装置がブレーキ作動状態にあるときには、カムガイド18の突起23は、図11にXで示した遊転板17の外周領域に当接している。
一方、巻上牽引装置をブレーキ作動状態からブレーキ解除状態(遊転状態)とするには、少なくとも、以下のような操作を行えばよい。まず、切換レバー2を遊転モードとする。これにより、雌ネジ部材10がレバー1に対していずれの方向にも自由に回転可能となる。次いで、雌ネジ部材10がブレーキ板24から離れるようにピニオンシャフト13上で軸線方向に移動する方向(以下「ブレーキ解除方向」という)に、握り部材3をピニオンシャフト13に対して回転させる。これにより、ブレーキ受け部材25とブレーキ板24と爪車26と雌ネジ部材10との間に働いていたブレーキ力が働かなくなる。したがって、ピニオンシャフト13がいずれの方向にも自由に回転可能となる。斯くして、巻上牽引装置が遊転状態とされる。
なお、ブレーキ解除方向に握り部材3をピニオンシャフト13に対して回転させたとき、遊転板17もピニオンシャフト13に対してブレーキ解除方向に回転する。これに対し、ブレーキ解除方向に握り部材3をピニオンシャフト13に対して回転させたとしても、カムガイド18は、ピニオンシャフト13に対しては回転しない。したがって、ブレーキ解除方向に握り部材3をピニオンシャフト13に対して回転させると、遊転板17は、カムガイド18に対してブレーキ解除方向に回転することになる。そして、このとき、遊転板17の外周領域X(図11参照)に当接していたカムガイド18の突起23は、この遊転板17の外周領域X上を遊転板17の山部分20に向かって相対的に移動する。
また、握り部材3をブレーキ解除方向に回転すると、雌ネジ部材10はピニオンシャフト13上をブレーキ板24から離れる方向へ移動することから、遊転板17およびカムガイド18もピニオンシャフト13上をブレーキ板24から離れる方向へ移動する。
ところで、上述した操作によって巻上牽引装置が遊転状態とされているときに、ロードチェーン38を巻き下げる方向(以下「ロードチェーン巻下方向」という)への回転力がピニオンシャフト13に加わって、ピニオンシャフト13がロードチェーン巻下方向に回転すると、相対的には、雌ネジ部材10がピニオンシャフト13に対してブレーキ解除方向とは逆方向(以下「ブレーキ作動方向」という)に回転することになる。この場合、上述した操作によって巻上牽引装置を遊転状態としたとしても、巻上牽引装置はブレーキ作動状態に戻ってしまう。
そこで、上述した操作によれば、巻上牽引装置を少なくとも遊転状態とすることができるが、このように遊転状態とされた巻上牽引装置をその状態に維持するためには、以下のような操作を行う必要がある。上述したように、握り部材3をピニオンシャフト13に対してブレーキ解除方向に回転すると、遊転板17も、カムガイド18に対してブレーキ解除方向に回転することになり、このとき、カムガイド18の突起は、遊転板17の外周領域X上を遊転板17の山部分20に向かって移動する。
したがって、握り部材3をブレーキ解除方向にさらに回転させると、やがては、遊転板17の山部分20がカムガイド18の突起23に当接する。ここで、遊転板17は、遊転バネ16によってカムガイド18に押し付けられているだけであるので、遊転板17は、カムガイド18から離れる方向へ軸線方向に移動可能である。すなわち、遊転板17の山部分20がカムガイド18の突起23に当接したときに、握り部材3をブレーキ解除方向にさらに回転させると、カムガイド18の突起23が遊転板17の山部分20を乗り越えることができ、カムガイド18の突起23は、遊転板17の周辺領域Y(図11参照)に当接することになる。
そして、その後は、カムガイド18の突起23が遊転板17の山部分20を乗り越えてしまうほどの回転力が握り部材3またはピニオンシャフト13に加えられない限り、遊転板17(したがって、雌ネジ部材10)は、山部分20とカムガイド18の突起23との係合によって、カムガイド18に対してブレーキ作動方向に回転することはできない。斯くして、巻上牽引装置が遊転状態に維持されるのである。
なお、本実施形態の巻上牽引装置では、巻上牽引装置が遊転状態に維持されているときに、例えば、ロードチェーン38を介して、カムガイド18の突起23が遊転板17の外周領域Yから外周領域Xへ遊転板17の山部分20を乗り越えてしまうほどの回転力をピニオンシャフト13に加えることによって、遊転状態にある巻上牽引装置をブレーキ作動状態とすることもできる。
また、巻上牽引装置がブレーキ作動状態にあるときに、切換レバー2を遊転モードとし、例えば、ロードチェーン38を介して、カムガイド18の突起23が遊転板17の外周領域Xから外周領域Yへ遊転板17の山部分20を乗り越えてしまうほどの回転力をピニオンシャフト13に加えることによって、ブレーキ作動状態にある巻上牽引装置を遊転状態とすることもできる。
ところで、握り部材3をブレーキ解除方向へ回転してゆくと、カムガイド18は、やがて、雌ネジ部材10の対向壁11に当接する。したがって、握り部材3をブレーキ解除方向へさらに回転すると、雌ネジ部材10はカムガイド18を介してピニオンシャフト13を荷重がフック40に吊り下げられていなくてもロードチェーン巻下方向へ回転させることになる。すなわち、カムガイド18が雌ネジ部材10の対向壁11に当接した後に、握り部材3をさらにブレーキ解除方向に回転することによって、無負荷のロードチェーン38を巻き下げることができる。したがって、握り部材3をブレーキ解除方向に所定角度回転させたときにカムガイド18が雌ネジ部材10の対向壁11に当接するという構成は、握り部材3によってロードチェーン38を巻き下げる手段を構成することになる。
なお、仮に、握り部材3をブレーキ解除方向に回転させてもカムガイド18が雌ネジ部材10に当接しない構成となっている場合、握り部材3をブレーキ解除方向に回転すると、常に、雌ネジ部材10がピニオンシャフト13に対して回転することになるので、握り部材3をブレーキ解除方向に回転し過ぎると、雌ネジ部材10がピニオンシャフト13から抜けてしまう。したがって、握り部材3をブレーキ解除方向に所定角度回転させたときにカムガイド18が雌ネジ部材10の対向壁11に当接するという構成は、雌ネジ部材10を必要以上にブレーキ解除方向に移動させない、すなわち、ブレーキ解除量規制手段を構成するとともに雌ネジ部材10がピニオンシャフト13から抜けることを防止する手段をも構成することになる。
次に、本発明の第2の実施形態の巻上牽引装置について説明する。図13は、第2実施形態の巻上牽引装置の拡大断面図であって、巻上牽引装置がブレーキ作動状態にあるところを示している。図14は、図13と同様の図であるが、巻上牽引装置がブレーキ解除状態(遊転状態)にあるところを示している。なお、第2実施形態の構成要素は、以下の説明で特に言及しない限り、第1実施形態の構成要素を同じである。
図13および14において、3は第2実施形態の握り部材を示しており、この握り部材3は、第1実施形態と同様に、利用者が巻上牽引装置をブレーキ作動状態としたりブレーキ解除状態(遊転状態)としたりするために利用者によって掴まれるものである。第2実施形態の握り部材3は、図15に詳細に示されている。握り部材3は、略円筒形をしており、その周壁を貫通する2つの貫通孔42を備える。
また、図13および図14において、43は止め輪、44は波形ワッシャ、10は第2実施形態の雌ネジ部材を夫々示している。雌ネジ部材10は、図16および図17に詳細に示されている。雌ネジ部材10は、一対の対向壁11に貫通孔45を有し、この貫通孔45には内ネジが設けられている。握り部材3の貫通孔45を通されたネジ46は、この雌ネジ部材10の貫通孔45に螺合せしめられる。したがって、雌ネジ部材10は、握り部材3に対して相対的に動くことはないので、握り部材3を回転させると、雌ネジ部材10も回転することになる。
また、図13および14において、13は第2実施形態のピニオンシャフトを示している。第2実施形態のピニオンシャフト13は、図18に詳細に示されている。ピニオンシャフト13は、図18に14で示した領域に、外ネジを備えている。一方、雌ネジ部材10は、図16に15で示した領域に、内ネジを備えている。雌ネジ部材10は、その内ネジ15がピニオンシャフト13の外ネジ14に螺合するようにしてピニオンシャフト13上に回転可能に取り付けられる。また、上記止め輪43およびワッシャ44は、ピニオンシャフト13の先端部分に取り付けられる。
また、図13および14において、16は第2実施形態の遊転バネ、17は第2実施形態の遊転板、18は第2実施形態のカムガイドを夫々示している。第2実施形態の遊転バネ16も、コイルバネである。また、第2実施形態の遊転板17は、図19に詳細に示されている。遊転板17は、中央にピニオンシャフト13を収容するための穴19を備えた略円筒形の部材であり、その周辺領域に一対の山部分20を有する。これら山部分20は、遊転板17の中心軸線に関して、互いに、180°の角度間隔を開けている。また、第2実施形態のカムガイド18は、図20に詳細に示されている。カムガイド18も、中央にピニオンシャフト13を収容するための穴21を備えた略円筒形の部材であり、その周辺領域からその径方向外方へ突出する一対の部分22を有し、この部分22に、カムガイド18の中心軸線方向に突出する突起23を有する。これら突起23も、カムガイド18の中心軸線に関して、互いに、180°の角度間隔を開けている。なお、第2実施形態のカムガイド18の中央の穴21を画成する壁面にも、セレーションまたはスプラインが設けられており、第2実施形態の遊転板17の中央の穴19を画成する壁面には、セレーションやスプラインは設けられていない。
遊転板17は、ピニオンシャフト13に対して相対的に回転可能であって且つ軸線方向に移動可能に該ピニオンシャフト13上に配置されている。また、遊転板17は、雌ネジ部材10に対して相対的に回転不能であって且つ軸線方向には移動可能に該雌ネジ部材10の対向壁11間に嵌め込まれている。一方、カムガイド18は、セレーション結合またはスプライン結合でもってピニオンシャフト13上に配置されている(カムガイド18が配置されているピニオンシャフト13の部分(図13の13aで示した部分)には、セレーションまたはスプラインが設けられている)ので、ピニオンシャフト13に対して相対的に回転不能であって且つ軸線方向に移動可能に該ピニオンシャフト13上に配置されている。また、カムガイド18は、雌ネジ部材10に対して相対的に一定の角度範囲内で回転可能であって且つ軸線方向に移動可能に該雌ネジ部材10の対向壁11間に配置されている。
遊転バネ16は、カムガイド18と雌ネジ部材10の内壁面10aとの間に配置され、カムガイド18が雌ネジ部材10の内壁面10aから軸線方向に離れる方向(別の云い方をすれば、カムガイド18が遊転板17に近づく方向)へこれらカムガイド18と雌ネジ部材10とを付勢している。
また、第2実施形態においても、遊転板17とカムガイド18とは、山部分20が設けられている側の遊転板17の壁面と突起23が設けられている側のカムガイド18の壁面とが互いに対面するように、ピニオンシャフト13上に配置される。そして、これら遊転板17とカムガイド18とがピニオンシャフト13上に配置されたとき、遊転板17は、遊転バネ16および波形ワッシャ44によってカムガイド18に押し付けられる。詳細には、遊転板17の山部分20がカムガイド18の対応の壁面に接触すると共に、カムガイド18の突起23が遊転板17の対応の壁面に接触するように、遊転板17が遊転バネ16および波形ワッシャ44によってカムガイド18に押し付けられる。また、遊転板17とカムガイド18とがピニオンシャフト13上に配置されたときには、遊転板17の山部分20とカムガイド18の突起23とが周方向において互いに整列している。
次に、第2実施形態の巻上牽引装置の動作について説明する。第2実施形態の巻上牽引装置がブレーキ作動状態にあるとき(すなわち、図13に示されている状態にあるとき)にも、第1実施形態と同様に、雌ネジ部材10がピニオンシャフト13上で最もブレーキ板24側に移動せしめられている。したがって、ブレーキ受け部材25とブレーキ板24と爪車26と雌ネジ部材10との間には、ブレーキ力が発生している。こうした状態において、切換レバー2を巻上モードとし、レバー1を繰り返し揺動させれば、ロードチェーン38を巻き上げることができるし、切換レバー2を巻下モードとし、レバー1を繰り返し揺動させれば、ロードチェーン38を巻下げることができる。
そして、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、巻上牽引装置がブレーキ作動状態にあるときには、カムガイド18の突起23は、図19のXで示した遊転板17の外周領域に当接している。
一方、第2実施形態の巻上牽引装置をブレーキ作動状態からブレーキ解除状態(遊転状態)とするには、第1実施形態と同様に、以下のような操作を行えばよい。まず、切換レバー2を遊転モードとして、雌ネジ部材10がレバー1に対していずれの方向にも自由に回転できるようにする。次いで、握り部材3をブレーキ解除方向に回転させる。これにより、ブレーキ受け部材25とブレーキ板24と爪車26と雌ネジ部材10との間に働いていたブレーキ力が働かなくなって、ピニオンシャフト13がいずれの方向にも自由に回転可能となる。斯くして、巻上牽引装置が遊転状態となる。
なお、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、握り部材3をブレーキ解除方向に回転させたとき、遊転板17もカムガイド18に対してブレーキ解除方向に回転し、このとき、遊転板17の外周領域X(図19参照)に当接していたカムガイド18の突起23は、この遊転板17の外周領域X上を遊転板17の山部分20に向かって相対的に移動する。
また、第2実施形態においても、握り部材3をブレーキ解除方向に回転すると、第1実施形態と同様に、雌ネジ部材10はピニオンシャフト13上をブレーキ板24から離れる方向へ移動するが、このとき、第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、遊転板17およびカムガイド18はピニオンシャフト13に対してほとんど移動しない。したがって、握り部材3がブレーキ解除方向に回転せしめられて、雌ネジ部材10がピニオンシャフト13上をブレーキ板24から離れる方向へ移動すると、遊転バネ16は雌ネジ部材10とカムガイド18との間で縮められることになる。
そして、第2実施形態の巻上牽引装置を遊転状態に維持するためには、第1実施形態と同様に、以下のような操作を行う必要がある。すなわち、第1実施形態と同様に、カムガイド18の突起23が遊転板17の山部分20を乗り越えて、遊転板17の外周領域Yに当接するまで、握り部材3をブレーキ解除方向に回転する。
これによれば、その後は、カムガイド18の突起23が遊転板17の山部分20を乗り越えてしまうほどの回転力が握り部材3またはピニオンシャフト13に加えられない限り、遊転板17(したがって、雌ネジ部材10)は、山部分20とカムガイド18の突起23との係合によって、カムガイド18に対してブレーキ作動方向に回転することはできない。斯くして、第2実施形態の巻上牽引装置が遊転状態に維持されるのである。
なお、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、巻上牽引装置が遊転状態に維持されているときに、例えば、ロードチェーン38を介して、カムガイド18の突起23が遊転板17の外周領域Yから外周領域Xへと遊転板17の山部分20を乗り越えてしまうほどの回転力をピニオンシャフト13に加えることによって、遊転状態にある巻上牽引装置をブレーキ作動状態とすることもできる。
また、これら第1実施形態と同様に、第2実施形態においても、牽引装置がブレーキ作動状態にあるときに、切換レバー2を遊転モードとし、例えば、ロードチェーン38を介して、カムガイド18の突起23が遊転板17の外周領域Xから外周領域Yへと遊転板17の山部分20を乗り越えてしまうほどの回転力をピニオンシャフト13に加えることによって、ブレーキ作動状態にある牽引装置を遊転状態とすることもできる。
また、第2実施形態においても、カムガイド18が雌ネジ部材10の対向壁11に当接した後に、握り部材3をさらにブレーキ解除方向に回転することによって、無負荷のロードチェーン38を巻き下げることができる。したがって、第2実施形態においても、握り部材3をブレーキ解除方向に所定角度回転させたときにカムガイド18が雌ネジ部材10の対向壁に当接するという構成は、握り部材3によってロードチェーン38を巻き下げる手段を構成することになる。また、この構成は、第2実施形態においても、雌ネジ部材10のブレーキ解除量規制手段を構成することになる。
また、第2実施形態において、握り部材3がブレーキ解除方向へ回転せしめられたときに、カムガイド18の突起23が遊転板17の山部分20を乗り越えるためには、カムガイド18が遊転板17から離れる必要がある。ここで、上述したように、カムガイド18は、構造上、ピニオンシャフト13に対して軸線方向に相対的に移動可能であることから、カムガイド18の突起23が遊転板17の山部分20を乗り越えるときに、カムガイド18が遊転板17から離れるように遊転バネ16の付勢力に抗してピニオンシャフト13上で軸線方向に移動するはずである。ところが、上述したように、カムガイド18は、セレーション連結またはスプライン連結でもってピニオンシャフト13上に配置されているので、カムガイド18とピニオンシャフト13との間の摩擦抵抗が比較的大きく、実際には、カムガイド18はピニオンシャフト13に対して軸線方向に移動しづらい。
そこで、第2実施形態では、カムガイド18ではなく、遊転板17をピニオンシャフト13上で軸線方向に移動させるべく、波形ワッシャ44が採用されているのである。すなわち、遊転板17は、セレーション連結やスプライン連結でもってピニオンシャフト13上に配置されているわけではなく、単に、遊転板17の穴19内にピニオンシャフト13が挿入される形でピニオンシャフト13上に配置されているので、遊転板17とピニオンシャフト13との間の摩擦抵抗は比較的小さい。したがって、遊転板17は、ピニオンシャフト13に対して軸線方向に移動しやすい。そして、第2実施形態では、遊転板17と止め輪43との間に波形ワッシャ44が配置されていることから、遊転板17は波形ワッシャ44の付勢力に抗してピニオンシャフト13に対して軸線方向に移動でき、波形ワッシャ44が縮む分だけ、カムガイド18から離れることができるのである。こうした構成から、第2実施形態によれば、ブレーキ作動状態から遊転状態への移行や、遊転状態からブレーキ作動状態への移行を比較的スムーズに行うことができる。
また、第2実施形態において、カムガイド18と遊転板17との配置を交換してもよい。すなわち、図13では、カムガイド18が左側に、遊転板17が右側に配置されているが、カムガイド18を右側に、遊転板17を左側に配置してもよい。この場合、遊転板17はカムガイド18から離れるように遊転バネ16の付勢力に抗してピニオンシャフト13上で軸線方向に移動することができる。このため、カムガイド18の突起23は遊転板17の山部分20を乗り越えることができる。なお、この場合、波形ワッシャ44を省略することができる。
ところで、第1実施形態および第2実施形態では、フック40が取り付けられていない側のロードチェーン38の端部には、ロードチェーン38が巻き下げられたときにロードシーブ37からロードチェーン38が抜けないように、ストッパ(図示せず)が取り付けられている。したがって、レバー1を操作することによって、ロードチェーン38が巻き下げられて、ストッパがロードシーブ37に達したときに、さらにレバー1を操作しようとすると、カムガイド18と該カムガイド18が当接している雌ネジ部材10の対向壁11との間に強い押圧力が働くことになる。このとき、雌ネジ部材10の対向壁11が破損してしまうことを回避するためには、カムガイド18が雌ネジ部材10の対向壁11の根元の部分(すなわち、図3および図13において、10bで示した径の大きな部分に最も近い対向壁11の部分)に近いところで対向壁11に当接するようにすることが好ましい。
こうした観点では、上述したように、第2実施形態において、カムガイド18と遊転板17との位置を交換した場合、カムガイド18が雌ネジ部材10の対向壁11に当接する位置が対向壁11の根元の部分から遠くなってしまう。したがって、カムガイド18が雌ネジ部材10の対向壁11に当接することによって該対向壁11が破損してしまうことを回避するという観点では、第2実施形態のように、カムガイド18を左側(すなわち、対向壁11の根元の部分に近い側)に配置し、遊転板17を右側に配置することが好ましい。また、第1実施形態では、第2実施形態に比べて、カムガイド18は、より雌ネジ部材10の対向壁11の根元の部分に近いところで対向壁11に当接するので、対向壁11が破損してしまうことを回避するという観点では、第2実施形態よりも、第1実施形態のほうが好ましいと言える。
本発明の第1の実施形態の巻上牽引装置の全体を示す部分断面図である。 第1実施形態の巻上牽引装置の一部の構成要素を示した分解斜視図である。 第1実施形態の巻上牽引装置の拡大断面図であって、巻上牽引装置がブレーキ作動状態にあるところを示している。 図3と同様の図であるが、巻上牽引装置がブレーキ解除状態(遊転状態)にあるところを示している。 (A)は第1実施形態の握り部材の平面図であり、(B)は第1実施形態の握り部材の底面図である。 (A)は図5(B)の線A−Aに沿った断面図であり、(B)は図5(B)の線B−Bに沿った断面図である。 (A)は止め板の平面図であり、(B)は図7(A)の線B−Bに沿った断面図である。 (A)は第1実施形態の雌ネジ部材の平面図であり、(B)は第1実施形態の雌ネジ部材の側面図である。 図8(A)および(B)の線A−Aに沿った断面図である。 (A)は第1実施形態のピニオンシャフトの側面図であり、(B)は図10(A)の線B−Bに沿った断面図である。 (A)は第1実施形態の遊転板の平面図であり、(B)は図11(A)の線B−Bに沿った断面図であり、(C)は図11(A)の線C−Cに沿って見た部分側面図である。 (A)は第1実施形態のカムガイドの平面図であり、(B)は図12(A)の線B−Bに沿った断面図である。 図3と同様の図であって、第2実施形態の巻上牽引装置の拡大断面図であって、牽引装置がブレーキ作動状態にあるところを示している。 図13と同様の図であるが、巻上牽引装置がブレーキ解除状態(遊転状態)にあるところを示している。 (A)は第2実施形態の握り部材の底面図であり、(B)は図15(A)の線B−Bに沿った断面図であり、(C)は図15(A)の線C−Cに沿った断面図である。 (A)は第2実施形態の雌ネジ部材の平面図であり、(B)は図16(A)の線B−Bに沿った断面図である。 図16(A)の線A−Aに沿った断面図である。 (A)は第2実施形態のピニオンシャフトの側面図であり、(B)は図18(A)の線B−Bに沿った断面図である。 (A)は第2実施形態の遊転板の平面図であり、(B)は図19(A)の線B−Bに沿った断面図であり、(C)は図18(A)の線C−Cに沿った断面図である。 (A)は第2実施形態のカムガイドの平面図であり、(B)は第2実施形態のカムガイドの底面図であり、(C)は図20(A)の線C−Cに沿った断面図である。
符号の説明
1…レバー
2…切換レバー
3…握り部材
6…止め板
10…雌ネジ部材
13…ピニオンシャフト
16…遊転バネ
17…遊転板
18…カムガイド
24…ブレーキ板
25…ブレーキ受け部材
26…爪車
27…爪部材
37…ロードシーブ
38…ロードチェーン
39,40…フック

Claims (3)

  1. 外周壁面に外ネジを備えたシャフトと、該シャフトの外ネジに螺合する内ネジを備え、該内ネジが上記シャフトの外ネジに螺合するように該シャフトに回動可能に取り付けられる回動部材と、該回動部材が上記シャフト上で所定の方向へ回動して該シャフト上で該シャフトの軸線に沿った第1の方向に移動すると該回動部材によって互いに係合状態とされ、上記回動部材が上記シャフト上で上記所定の方向とは逆方向へ回動して該シャフト上で上記第1の方向とは逆方向に移動すると解除状態とされるブレーキ機構とを具備する巻上牽引装置において、上記シャフトに対して回動不能に該シャフトに設けられる第1の部分と、上記回動部材に対して回動不能に該回動部材に設けられ、上記シャフトの周方向において該シャフトの第1の部分に整列し、該第1の部分に係合可能な第2の部分と、これら第1の部分と第2の部分とが上記シャフトの軸線方向に互いに近づく方向へこれら第1の部分と第2の部分との少なくとも一方を付勢する付勢手段とを具備し、上記回動部材は一対の対向壁を有して、上記回動部材が上記シャフト上で上記所定の方向とは逆方向へ所定角度回転させたときに上記第1の部分が上記回動部材の対向壁に当接する構成とされ、上記回動部材が上記シャフト上で上記第1の方向とは逆方向に移動することによって上記ブレーキ機構が解除状態とされたときに上記第1の部分と第2の部分とが係合し、上記回動部材が上記シャフト上で上記所定の方向へ回動することが防止されることを特徴とする巻上牽引装置。
  2. 上記第1の部分が軸線方向に突出する突起であり、上記第2の部分が該突起が突出する方向とは逆方向に軸線方向に突出する突起であることを特徴とする請求項1に記載の巻上牽引装置。
  3. 上記付勢手段は上記回動部材をも上記第1の方向へ付勢することを特徴とする請求項1または2に記載の巻上牽引装置。
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