JP4518732B2 - 染毛剤組成物及び感作性抑制剤 - Google Patents

染毛剤組成物及び感作性抑制剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛髪を染色するための染毛剤に使用される染毛剤組成物及び酸化染料に基づく感作性を抑制する感作性抑制剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の染毛剤組成物としてはパラフェニレンジアミン、パラトルイレンジアミン等の酸化染料を主成分とする染毛剤第1剤が知られている。この染毛剤第1剤は、過酸化水素等の酸化剤を主成分とする染毛剤第2剤とともに二剤式の酸化染毛剤として市販されている。
【0003】
この染毛剤第1剤と染毛剤第2剤とは使用時に混合され、毛髪に塗布されて染毛処理が施される。すると、染毛剤第1剤に含有される酸化染料は、毛髪中に浸透するとともに、染毛剤第2剤に含有される酸化剤の作用によって重合して、色素を生成する。この色素が毛髪に定着することによって、毛髪を染色できるようになっている。
【0004】
この酸化染料は、人によってはまれに感作性を示すため、染毛処理に際しては注意を払わなければならないことがある。そして、酸化染料の感作性を抑制するために、パラフェニレンジアミンとカプラーを1:1で配合する方法(特開昭55−115814号公報)や、単糖及び二糖よりなる群から選ばれたものを配合する方法(特公平4−45489号公報)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の染毛剤組成物においては、酸化染料が有する感作性を示す官能基を十分に封鎖することができないと考えられ、感作性を抑制する効果が十分に得られないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、感作性を十分に抑制することができる染毛剤組成物及び感作性抑制剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明の染毛剤組成物では、酸化染料(A)と、β−ピネン及びγ−テルピネンのうち少なくとも一種(B)と、アラントイン、オリーブ葉抽出液及びゲンチアナ抽出液から選ばれる少なくとも一種(C)とを含有するものである。
【0010】
求項に記載の発明の感作性抑制剤では、酸化染料(A)を含有する染毛剤組成物に配合されることにより、前記酸化染料(A)に基づく感作性を抑制する感作性抑制剤であって、β−ピネン及びγ−テルピネンのうち少なくとも一種(B)と、アラントイン、オリーブ葉抽出液及びゲンチアナ抽出液から選ばれる少なくとも一種(C)とを有効成分として含有するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の染毛剤組成物は、二剤式の酸化染毛剤の第1剤として、使用時に酸化剤等を含有する第2剤と混合され、毛髪の染色に使用されるものである。
【0012】
この染毛剤組成物としての第1剤には、酸化染料(A)と、ピネン及びテルピネンのうち少なくとも一種(B)が含有される。また、アラントイン、オリーブ葉抽出液及びゲンチアナ抽出液から選ばれる少なくとも一種(C)が含有されることが好ましい。さらに、その他の成分として通常染毛剤組成物に用いられる成分が含有される。
【0013】
(A)成分である酸化染料は、毛髪を染色するために配合される。この酸化染料は、第2剤中に含有される酸化剤で酸化されることによって発色するものである。酸化染料の具体例としては、主要中間体、カプラー等が挙げられる。また、酸化染料として「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されたものを配合してもよい。
【0014】
主要中間体の具体例としては、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、トルイレンジアミン類、アミノニトロフェノール類、ジフェニルアミン類、ジアミノフェニルアミン類、N−フェニルフェニレンジアミン類、ジアミノピリジン類等及びそれらの塩から選ばれた少なくとも一種が挙げられる。それらの塩としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。これらの主要中間体の中でも染毛力に優れることから、パラフェニレンジアミン、パラトルイレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、N−フェニル−パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロパラフェニレンジアミン、N,N−ジメチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、2,6−ジクロロパラフェニレンジアミン、パラアミノフェニルスルファミン酸及びそれらの塩が好ましい。
【0015】
第1剤中における主要中間体の含有量は、好ましくは0.01〜15重量%、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。この含有量が0.01重量%未満では、十分な染毛効果が得られないおそれがある。一方、15重量%を超えて配合しても、その効果は必ずしも向上せず、経済的ではない。また、この含有量が0.1重量%以上であると、より優れた染毛効果を得ることができる。一方、10重量%を超えると、染毛効果の向上率が低くなる。
【0016】
カプラーは主要中間体と反応して色素を生成することによって、主要中間体と異なる発色を得るために配合される。カプラーの具体例としては、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミン、オルトアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトクレゾール、ジフェニルアミン、パラメチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール等及びそれらの塩から選ばれた少なくとも一種が使用される。
【0017】
第1剤中におけるカプラーの含有量は、好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜5重量%である。この含有量が0.01重量%未満では、十分な染色性が得られないおそれがある。一方、10重量%を超えて配合してもその効果は必ずしも向上せず、経済的ではない。また、この含有量が0.1重量%以上であると、より優れた染色性が得られる。一方、5重量%を超えると、染色性の向上率が低くなる。
【0018】
(B)成分であるピネン及びテルピネンのうち少なくとも一種は、(A)成分である酸化染料の感作性を抑制するために含有される。ここで、感作性とは繰り返し生体に接触することによって、アレルギー性反応を生じさせるおそれのある性質をいう。
【0019】
この(B)成分はテルペン炭化水素の一種であり、香料等に利用されている物質である。ピネンは2環式モノテルペンの一種であり、ピネンには構造異性体であるα−ピネン及びβ−ピネンが存在する。さらに、これらのα−ピネン及びβ−ピネンにはそれぞれ光学異性体であるl体及びd体が存在する。これらのα−ピネン及びβ−ピネンのうち、感作性をより十分に抑制することができることから、β−ピネンが好ましい。また、α−ピネン及びβ−ピネンの中でも、感作性をより十分に抑制することができることからl体が好ましい。
【0020】
テルピネンは単環式モノテルペンの一種であり、テルピネンには構造異性体であるα−テルピネン、β−テルピネン及びγ−テルピネンが存在する。これらの中でも、感作性をより十分に抑制することができることから、γ−テルピネンが好ましい。
【0021】
また、ピネン及びテルピネンは相乗作用によって、感作性をさらに十分に抑制することができることから、第1剤中にはピネン及びテルピネンの両方を含有させることが好ましい。
【0022】
(B)成分の含有量は、好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは1.0〜5重量%、最も好ましくは2.0〜3.5重量%である。この含有量が0.01重量%未満では感作性を抑制することができないおそれがある。一方、10重量%を超えて配合すると、原料臭がきつくなって、使用時に不快感を与えるおそれがある。また、この含有量が2.0重量%以上であると、より優れた感作性を抑制する効果を得ることができる。一方、3.5重量%を超えると、その効果の向上率が低くなる。
【0023】
(C)成分であるアラントイン、オリーブ葉抽出液及びゲンチアナ抽出液は、それらの抗炎症作用によって酸化染料の感作性を抑制するために含有される。これらの(C)成分の中でも酸化染料の感作性を抑制する効果に優れることからアラントインが好ましい。第1剤中における(C)成分の含有量は、好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%である。この含有量が0.01重量%未満では、感作性を抑制する効果が十分に得られないおそれがある。一方、10重量%を超えて配合しても、その効果は必ずしも向上せず、経済的ではない。また、この含有量が0.5重量%以上であると、より優れた感作性を抑制する効果を得ることができる。一方、5重量%を超えると、その効果の向上率が低くなる。
【0024】
この染毛剤組成物としての第1剤に含有されるその他の成分としては、酸化染料以外の染料、アルカリ剤、水等が挙げられる。
酸化染料以外の染料の具体例としては、直接染料、塩基性染料等が挙げられる。直接染料は、染め上がりを良好にするとともに染色性を向上するために含有される。直接染料の具体例としては、4−ニトロ−o−フェニレンジアミン、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、ピクラミン酸、1−アミノ−4−メチルアントラキノン、1,4−ジアミノアントラキノン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクリン酸及びそれらの塩、並びに、「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた酸性染料が挙げられる。酸性染料としては、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色201号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑色205号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202号、青色203号、青色205号、かっ色201号、黒色401号等から選ばれた少なくとも一種が挙げられる。
【0025】
第1剤中における直接染料の含有量は、好ましくは0.001〜10重量%、さらに好ましくは0.01〜5重量%である。この含有量が0.001重量%未満であると、染め上がりを良好にする効果と染色性を向上する効果が十分に得られないおそれがある。一方、10重量%を超えて配合しても、それらの効果は必ずしも向上せず、経済的ではない。また、この含有量が0.01重量%以上であると、染め上がりを良好にする効果と染色性を向上する効果をさらに十分に得ることができる。一方、5重量%を超えて配合すると、それらの効果の向上率が低くなる。
【0026】
塩基性染料としては、トリアリルメタン系、オキサジン系、チアジン系、キサンテン系の塩基性染料が挙げられる。
アルカリ剤は、毛髪を膨潤させて酸化染料等の染料及び酸化剤を毛髪に浸透し易くさせて、毛髪に対する染料及び酸化剤の作用を促進するために配合される。アルカリ剤の具体例としては、アンモニア、アルカノールアミン類(トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等)、有機アミン類(2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)及びそれらの塩等が挙げられる。これらのアルカリ剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。また、二種以上のアルカリ剤を適当に組み合わせて配合することによって第1剤に緩衝作用をもたせてもよい。
【0027】
第1剤中におけるアルカリ剤の含有量は、染毛剤組成物のpHが好ましくは8〜12となる量が好ましい。このpHが8未満では、毛髪を十分に膨潤させることができず、染料及び酸化剤の作用を十分に促進することができないおそれがある。一方、12を超えると、酸化剤によって毛髪に損傷等の不具合が発生するおそれがある。
【0028】
水は各成分の溶媒又は分散媒として適量配合される。
上記の(C)成分、染料及びアルカリ剤以外のその他の成分としては、界面活性剤、高級アルコール、油脂類、ロウ類、炭化水素類、エステル類、シリコーン類等が含有される。
【0029】
界面活性剤は、乳化剤又は可溶化剤として第1剤の安定性を保持するために配合される。界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
【0030】
非イオン性界面活性剤の具体例としては、エーテル型非イオン性界面活性剤、エステル型非イオン性界面活性剤等が挙げられる。エーテル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという。)セチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル、POEラウリルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEオクチルフェニルエーテル等が挙げられる。
【0031】
エステル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、モノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル等が挙げられる。
【0032】
カチオン性界面活性剤は前記の作用に加えて毛髪の感触を良好にするために配合される。カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0033】
アニオン性界面活性剤の具体例としては、脂肪酸塩、金属セッケン、アシルグルタミン酸塩、アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム等が挙げられる。脂肪酸塩としては、ヤシ油脂肪酸カリウム、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、ミリスチン酸イソプロパノールアミン、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸トリエタノールアミン、オレイン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム等が挙げられる。金属セッケンとしては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ミリスチン酸マグネシウム等が挙げられる。アシルグルタミン酸塩としては、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸カリウム、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン、ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、ミリストイルグルタミン酸カリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム等が挙げられる。アシルメチルタウリン塩としては、ラウロイルメチルタウリンカリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、パルミトイルメチルタウリンナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム等が挙げられる。アルキル硫酸エステル塩としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等が挙げられる。アルキルエーテル硫酸エステル塩としては、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン等が挙げられる。
【0034】
両性界面活性剤の具体例としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ウンデシルカルボキシメトキシエチルカルボキシメチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ウンデシル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム液、ビス(ステアリル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリン)クロル酢酸錯体、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムジナトリウムヒドロキシド、ヤシ油アルキル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムジナトリウムヒドロキシド、ヤシ油アルキル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムジナトリウムラウリル硫酸、ヤシ油アルキルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミン、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルN−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムドデカノイルサルコシン、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、ラウリン酸アミドプロピルベタイン液、ラウリルスルホベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。
【0035】
高級アルコールの具体例としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられる。
【0036】
油脂類の具体例としては、ホホバ油、オリーブ油のグリセライド等、ロウ類の具体例としては、ミツロウ、ラノリン等、炭化水素類の具体例としては、流動パラフィン、固形パラフィン、イソパラフィン、スクワラン等が挙げられる。エステル類の具体例としては、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等、シリコーン類の具体例としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン等が挙げられる。
【0037】
さらに、その他の成分としてラウリン酸、ミリスチン酸、リノレン酸等の脂肪酸、ソルビトール、マルトース等の糖類、多価アルコール、バチルアルコール、キミルアルコール等のアルキルグリセリルエーテル、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セルロース誘導体、架橋ポリアクリル酸等の天然又は合成の高分子、パラベン等の防腐剤、EDTA−Na等のキレート剤、フェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸等の安定剤、リン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸等のpH調整剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤等が挙げられる。また「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。
【0038】
この第1剤の剤型は、水溶液状、水性分散液状、水性乳化液状等の液状、ゲル状、フォーム状、クリーム状、粉末状等特に限定されない。
次に、第2剤について説明すると、この第2剤には酸化剤、油性成分、界面活性剤、水等が含有されている。
【0039】
酸化剤は、酸化染料を酸化するとともに、毛髪に含まれるメラニンを脱色するために配合される。酸化剤の具体例としては、過酸化水素等が挙げられる。第2剤中における酸化剤の含有量は、好ましくは0.2〜10.0重量%、さらに好ましくは2.0〜6.0重量%である。この含有量が0.2重量%未満では、酸化染料を十分に酸化できないおそれがある。一方、10.0重量%を超えて配合すると、毛髪に損傷等の不具合が発生するおそれがある。
【0040】
第2剤中にはその他の成分として、上記の第1剤のその他の成分のうち、(C)成分、染料及びアルカリ剤以外のものを配合してもよい。
さて、染毛剤組成物としての第1剤を調製するには(A)、(B)及び(C)の各成分を攪拌混合する。次いで、第1剤を使用する場合には、第2剤と混合して得られる酸化染毛剤として必要量をコーム(櫛)又は刷毛につけて毛髪に適用される。このとき、第1剤には(B)及び(C)成分が含有されている。従って、(B)及び(C)成分が酸化染料の有する感作性を示す官能基と反応、何らかの結合、配位等をすることによって、その官能基を十分に封鎖することができると考えられる。
【0041】
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ この実施形態の染毛剤組成物においては、酸化染料(A)と、ピネン及びテルピネンのうち少なくとも一種(B)と、を含有している。従って、感作性を十分に抑制することができる。
【0042】
・ この実施形態の染毛剤組成物においては、ピネンとしてβ−ピネンを含有している。従って、感作性をより十分に抑制することができる。
・ この実施形態の染毛剤組成物においては、テルピネンとしてγ−テルピネンを含有している。従って、感作性をより十分に抑制することができる。
【0043】
・ この実施形態の染毛剤組成物においては、(B)成分としてピネン及びテルピネンの両方を含有している。従って、ピネンとテルピネンが相乗的に作用して、感作性をさらに十分に抑制することができる。
【0044】
・ この実施形態の染毛剤組成物においては、アラントイン、オリーブ葉抽出液及びゲンチアナ抽出液から選ばれる少なくとも一種(C)を含有している。従って、(C)成分の抗炎症作用によって、感作性をさらに十分に抑制することができる。
【0045】
【実施例】
次に、参考例、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
表1〜表3に示す染毛剤の第1剤及び第2剤を調製した。使用直前に第1剤と第2剤とを、1:1の重量割合で混合して酸化染毛剤を調製した。この酸化染毛剤を被検物質として以下に示す感作性の評価を行った。参考例1〜9を表1、参考例10〜13、実施例14〜18を表2及び比較例1〜3を表3に示す。
【0046】
なお、表1〜表3における第1剤及び第2剤の数値は重量%を示す。
(感作性の評価方法)
酸化染毛剤の感作性の評価は、マウス耳介腫脹試験で行った。
【0047】
まず、各被験物質を8週齢のBalb/cマウス背部皮膚に塗布することによって感作処置を行った。試験開始から7日目に、マウス耳介の厚さを測定した。そして、感作処置時と同様に各被検物質を調製し、マウス耳介に各被験物質を塗布することによって誘発処置を行った。誘発処置後のマウス耳介の厚さを測定し、誘発処理前後の耳介厚差を感作誘発反応による腫脹とした。比較例1に示す酸化染毛剤を被験物質とした場合のマウス耳介腫脹度を100(コントロール)として、参考例1〜13、実施例14〜18、比較例2及び比較例3に示す酸化染毛剤を被験物質とした場合のマウス耳介腫脹度を比較した。これらの結果を表1〜表3に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0004518732
【0049】
【表2】
Figure 0004518732
【0050】
【表3】
Figure 0004518732
表1、表2及び表3の結果から明らかなように、参考例1〜7では(B)成分としてピネンが含有され、参考例8〜12では(B)成分としてテルピネンが含有されている。従って、比較例1と比較してマウス耳介腫脹度が低く、感作性が抑制されている。また、参考例1、2は(B)成分としてβ−ピネンを含有しているためマウス耳介腫脹度が40〜60を示し、参考例3、4のマウス耳介腫脹度85〜95と比較して感作性がより抑制されている。さらに、参考例8は(B)成分としてγ−テルピネンを含有しているためマウス耳介腫脹度が70以下を示し、参考例9と比較して感作性がより抑制されている。
【0051】
参考例13は(B)成分としてピネンとテルピネンの両方を含有しているためマウス耳介腫脹度が40以下を示し、参考例6と比較して感作性がさらに抑制されている。
【0052】
実施例14〜16は(C)成分を含有しているため、参考例7と比較して感作性がさらに抑制されている。また、実施例17、18も(C)成分を含有しているため、参考例11と比較して感作性がさらに抑制されている。特に(C)成分としてアラントインを使用すると感作性がさらに抑制されている。
【0053】
これらに対して、比較例2、3ではテルペン炭化水素の一種であるリモネンを含有しているが、マウス耳介腫脹度は比較例1より高く、感作性が抑制されていないことがわかる。
【0054】
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 前記実施形態においては、染毛剤組成物としての第1剤は、第2剤と混合されて使用されている。つまり、第2剤に含有される酸化剤によって第1剤に含有される酸化染料を発色させている。しかし、第2剤を使用せず、第1剤に含有される酸化染料を空気酸化によって発色させる空気酸化型の一剤式酸化染毛剤として使用してもよい。
【0055】
・ 前記実施形態の染毛剤組成物に過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム等の粉末状の酸化剤を含有させることによって粉末型の一剤式酸化染毛剤としてもよい。この酸化染毛剤は使用時に水に溶解させると、酸化剤によって酸化染料を発色させることができる。
【0056】
次に、上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する
・ 前記(C)成分は、アラントインである染毛剤組成物。この構成によると、感作性を一層十分に抑制することができる。
【0058】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の染毛剤組成物及び請求項に記載の発明の感作性抑制剤によれば、感作性を十分に抑制することができる。

Claims (2)

  1. 酸化染料(A)と、β−ピネン及びγ−テルピネンのうち少なくとも一種(B)と、アラントイン、オリーブ葉抽出液及びゲンチアナ抽出液から選ばれる少なくとも一種(C)とを含有することを特徴とする染毛剤組成物。
  2. 酸化染料(A)を含有する染毛剤組成物に配合されることにより、前記酸化染料(A)に基づく感作性を抑制する感作性抑制剤であって、β−ピネン及びγ−テルピネンのうち少なくとも一種(B)と、アラントイン、オリーブ葉抽出液及びゲンチアナ抽出液から選ばれる少なくとも一種(C)とを有効成分として含有することを特徴とする感作性抑制剤
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