JP4518726B2 - オレフィン組込みによるフィッシャー・トロプシュ合成時の増加した液体感受性 - Google Patents

オレフィン組込みによるフィッシャー・トロプシュ合成時の増加した液体感受性 Download PDF

Info

Publication number
JP4518726B2
JP4518726B2 JP2001563452A JP2001563452A JP4518726B2 JP 4518726 B2 JP4518726 B2 JP 4518726B2 JP 2001563452 A JP2001563452 A JP 2001563452A JP 2001563452 A JP2001563452 A JP 2001563452A JP 4518726 B2 JP4518726 B2 JP 4518726B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
fischer
reaction
tropsch
chain growth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001563452A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004504411A (ja
Inventor
キビー、チャールズ、エル
Original Assignee
シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド filed Critical シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド
Publication of JP2004504411A publication Critical patent/JP2004504411A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4518726B2 publication Critical patent/JP4518726B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G2/00Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon
    • C10G2/30Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon from carbon monoxide with hydrogen
    • C10G2/32Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon from carbon monoxide with hydrogen with the use of catalysts
    • C10G2/33Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon from carbon monoxide with hydrogen with the use of catalysts characterised by the catalyst used
    • C10G2/331Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon from carbon monoxide with hydrogen with the use of catalysts characterised by the catalyst used containing group VIII-metals
    • C10G2/332Production of liquid hydrocarbon mixtures of undefined composition from oxides of carbon from carbon monoxide with hydrogen with the use of catalysts characterised by the catalyst used containing group VIII-metals of the iron-group
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P30/00Technologies relating to oil refining and petrochemical industry
    • Y02P30/40Ethylene production

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【0001】
(発明の背景)
今日、世界中で使用されている燃え易い(可燃性)燃料の大部分は、原油から得られる。原油を燃料源として使用するためには、幾つかの限界がある。原油は供給が限られている;また、原油は、ガンを生じるものと考えられている芳香族化合物を含有し、また、(例えば、酸性雨を生じることによって)環境に悪影響を及ぼし得るイオウ含有化合物及び窒素含有化合物を含有する。
【0002】
燃え易い液体燃料は、天然ガスから調製することもできる。この調製には、天然ガス(天然ガスは大部分がメタンである)を、合成ガス(合成ガスは一酸化炭素と水素の混合物である)に転化する工程を含む。合成ガスから得られる燃料を使用することの利点は、それら合成ガスが窒素及びイオウを含有せず、また、通常、芳香族化合物を含まないことである。従って、合成ガスの、健康及び環境に及ぼす影響は非常に小さい。
【0003】
フィッシャー・トロプシュ(Fischer-Tropsch)化学は典型的には、合成ガスを、諸生成物の中でもとりわけ燃え易い燃料を含有する生成物の流れに転化するために使用される。フィッシャー・トロプシュ化学に関する限界は、メタンからろう(wax)までの広範囲に渡る生成物が生じる傾向があることである。フィッシャー・トロプシュ触媒(Fe、Co及びRu)上を通過させて合成ガスを転化するときの予定生成物は、かなり一定の連鎖生長反応確率で重合反応速度論によって制御される。この連鎖生長反応の確率によって、生じ得る生成物の分布が定まる。比較的高い含有量のろうを含有する重質生成物は、連鎖生長反応の確率が高いときに生成される。メタンは、連鎖生長反応の確率が低いとき、高い選択性で生成される。
【0004】
メタンは循環させて、最終的に燃え易い液体燃料を生じさせることができる。ろうは、例えば、水素化分解及び/又は水素化処理を行い、次いで、オリゴマー化することによって処理し、燃え易い液体燃料を生じさせることができる。しかし、一層少ないメタンを循環させ且つ一層少ないろうを処理することによって、一層大きい割合の燃え易い液体燃料を有する、フィッシャー・トロプシュ法からの生成物流れを与える新規な方法を持つことができれば好都合である。
【0005】
メタンの生成を最小限に抑えるために、従来使用されてきた1つの方法は、フィッシャー・トロプシュ反応の中にオレフィンを組み入れることであった。1930年代初期における操業では、約1:1の[水素]対[一酸化炭素]比が使用され、その反応混合物にオレフィンが添加された[スミス(Smith)等:J.A.C.S.,52:3221(1930)]。この操業では、好ましくないことであるが、原料が酸化される傾向があった。イグレシア(Iglesia)等の米国特許第4,754,092号明細書は、フィッシャー・トロプシュ反応の中にオレフィンを組み入れることを開示するが、その反応の連鎖生長反応確率のタイプを特定せず、また、生成物が酸素化されるのか、オレフィン化されるのか又は飽和されるのか予測することが困難であるような広範囲に渡る[水素]対[一酸化炭素]比を使用することを開示する。
【0006】
フィッシャー・トロプシュ反応における生成物の収率を改善し、同時にメタン及び酸素化生成物を最小限に抑えるための方法を与えることができれば好都合である。本発明はそのような方法を提供する。
【0007】
(発明の概要)
本発明は、その最も広い面において、2段階のフィッシャー・トロプシュ反応により、合成ガスから液体燃料を生成するための総合的方法に向けられている。フィッシャー・トロプシュ化学の第1の段階は、連鎖生長反応の確率が比較的低い条件ないし中程度の条件を使用して行い、その反応生成物は、比較的高い比率の低分子(C2 8)量のオレフィンと、比較的低い比率の高分子(C30+)量のろうとを含有する。
【0008】
第1の段階の生成物は、未反応の合成ガスの他に、メタン、C2 4の炭化水素、C5+の炭化水素、水及び二酸化炭素を含有する。場合により(しかし、好ましくは)第1段階で生成した水は、生成物流れを第2の段階へ送る前に、除去する。場合により、該生成物は、この段階で水素処理をして、あらゆる酸素化済み生成物を取り除く。更に、C5+の炭化水素は単離するのが好ましい。1つの態様において、オレフィンの少なくとも一部は、第2の段階へ送る前に、異性化する。
【0009】
第1段階からの生成物は、場合により行うあらゆる処理工程の後、連鎖生長反応の確率が比較的高い第2段階へ送る。第1の反応で生成されたろう及び他のパラフィンは、これらの条件下では非常に不活性である。軽質オレフィンは、連鎖誘導(chain initiation; 連鎖開始)のために一層重いオレフィンと競合し、少量の鎖がC20+に誘導される。大抵の鎖はC2 8に誘導され、中程度の連鎖生長反応確率は、C5 12の範囲の比較的大きい留分を生成する。このようにして、ろうの収率は最小限に抑えられる。
【0010】
両方の段階で使用する合成ガスは、所定の[水素]対[一酸化炭素]比を有する。第1段階において、約1.0/1.0より大きい[水素]対[一酸化炭素]比によって、一層少ないオレフィンと、一層多い水素化生成物とが与えられる傾向がある。とは言え、温度及び/又は圧力を変えることによって、これらの効果はある程度緩和されることがある。第2段階において、コバルト含有触媒を用いて、1.5/1.0より大きい[水素]対[一酸化炭素]比によって、80%を越えて飽和される生成物が与えられる傾向がある。約1.0/1.0の比において、生成物は、含酸素化合物(oxygenates)及びオレフィンを含有する傾向がある。
【0011】
1つの態様において、低い連鎖生長反応確率を有するフィッシヤー・トロプシュ合成は、第1の反応器において鉄含有触媒を用いて行う。高い連鎖生長反応確率を有するフィッシヤー・トロプシュ合成は、第2の反応器においてコバルト含有触媒を用いて行う。
【0012】
発明の詳細な説明
本発明は、合成ガスから液体燃料を生成するための総合的方法(integrated process:統合した方法)に向けられている。本明細書で使用する用語「総合的方法」とは、一連の諸工程から成る方法であって、それら工程の幾つかは該方法の他の工程に並行である場合があるが、該幾つかの工程は、該方法全体の前工程又は後工程と相互関係を有するか又はそれら前工程又は後工程に幾分依存する上記方法をいう。
【0013】
フィッシヤー・トロプシュ化学において、比較的高い分子量を持つ生成物、及びろうに対する比較的高い選択性を持つ生成物は、連鎖生長反応確率が高いときに生成される。メタン、及び低分子量生成物[種々の低分子量(C2 8)オレフィンを包含する]は、連鎖生長反応確率が低いとき、高い選択性で生成される。
【0014】
本明細書に記載する方法には、2段階フィッシヤー・トロプシュ反応が包含される。フィッシヤー・トロプシュ化学の第1の段階は、連鎖生長反応確率が比較的低い条件ないし連鎖生長反応確率が中程度の条件を用いて行う。その反応の生成物は、比較的高い比率で低分子量(C2 8)のオレフィンを含有し、また、比較的低い比率で高分子量(C30+)のろうを含有する。例えば、低いα値(即ち、約0.600〜約0.700の間のα値)を有する触媒は、低分子量オレフィンを比較的高い比率で、また、ろうを比較的少ない量(即ち、約10重量%未満の量)で与える。中程度のα値(即ち、0.700〜0.800の間のα値)を有する触媒は、低分子量オレフィンを中程度の比率で、また、ろうを中程度の量(即ち、約2〜約10重量%の量)で与える。
【0015】
この反応の諸生成物は、第2の段階に送られる。第2段階では、連鎖生長反応確率が比較的高く、例えば、約0.800以上(好ましくは約0.850以上)のα値を有する触媒が使用されている。概して、触媒のα値が増大するにつれて、メタンの生成量は減少する。
【0016】
第1段階で生成されるパラフィンは、これらの条件下では非常に不活性である。同一の触媒を用いたフィッシヤー・トロプシュ反応のための供給原料として、合成ガスのみが使用されるならば、低分子量のオレフィン(C2 8、好ましくはC2 4)は、連鎖誘導のために一層重い分子量のオレフィンと競合し、少量の鎖がC20+に誘導される。
【0017】
本明細書に記述する方法を使用すれば、フィッシヤー・トロプシュ法の第2段階における大抵の鎖はC2 8に誘導され、C5 12の範囲の比較的大きい留分を生成する、中程度の連鎖生長反応確率が得られる結果となる。このようにして、ろうの収率は最小限に抑えられる。2段階フィッシヤー・トロプシュ反応を実施する利点の1つは、水素添加分解塔の使用を、最小限に抑えることができるか、又は、理論的に言えば、完全に排除することができることである。
【0018】
特定の理論に拘束される意図はないが、第2の反応器への供給原料中に、エチレン及び他の低分子量オレフィンが存在すれば、一層高い分子量のオレフィンと競合するものと思われる。このことによって、添加されるオレフィンの不存在下で反応が行われる場合よりも、概して一層低い平均分子量を有する生成物が与えられる。エチレンはとりわけ、両端部が立体障害となっておらず、そのために、一方の端部が立体障害となっているオレフィンよりも、連鎖が開始する確率は2倍となる。触媒床上に留まっている一層大きい分子量のオレフィンは、水素化されて非常に不活性なパラフィン系生成物を形成することができるか、又は、一層小さいオレフィンと競合して、生長している鎖の中に組み入れられることがある。通常、観測されることは、大きいオレフィンが生長している鎖の中に組み入れられることよりもむしろ、水素化される傾向があることである。
【0019】
フィッシヤー・トロプシュ化学
フィッシヤー・トロプシュ化学において、合成ガスは、反応条件下、フィッシヤー・トロプシュ触媒と接触することによって液体炭化水素に転化される。合成ガスの質に依るが、合成ガスは、フィッシヤー・トロプシュ反応器に送る前に精製し;合成ガス反応の間に生成された二酸化炭素及びあらゆるイオウ化合物は(それらがまだ除去されていなければ)除去する;ことが望ましいことがある。このことは、例えば、充填カラム中の弱アルカリ溶液(例えば、炭酸カリウム水溶液)に合成ガスを接触させることによって行うことができる。
【0020】
フィッシヤー・トロプシュ型の反応を行うための条件の諸例は、当業者には周知である。適切な条件は、例えば、米国特許第4,704,487号;同第4,507,517号;同第4,599,474号;同第4,704,493号;同第4,709,108号;同第4,734,537号;同第4,814,533号;同第4,814,534号及び同第4,814,538号明細書に記述されている。それら明細書の内容は、言及することによってそれらの全てを本明細書に組み入れる。
【0021】
通常、フィッシヤー・トロプシュ触媒には、金属酸化物担体上のVIII族遷移金属が包含される。これら触媒には、1種以上の貴金属助触媒及び/又は結晶質分子篩が含有されることがある。ある種の触媒は、比較的低い連鎖生長反応確率ないし中程度の連鎖生長反応確率を与えることが知られており、また、その反応の生成物は、低分子量(C2 8)オレフィンを比較的高い比率で、また、高分子量(C30+)ろうを比較的低い比率で含有する。ある種の他の触媒は、比較的高い連鎖生長反応確率を与えることが知られている。そのような諸触媒は当業者には周知であり、容易に入手及び/又は調製することができる。
【0022】
触媒の選択
低い連鎖生長反応確率を持つ触媒
フィッシヤー・トロプシュ反応の第1段階に対しては、比較的低い連鎖生長反応確率ないし中程度の連鎖生長反応確率を与える触媒であればいかなる触媒も使用することができる。約0.600〜約0.700の間のα値を有する触媒は典型的には、低い連鎖生長反応確率を与える。約0.700〜約0.800の間のα値を有する触媒は、中程度の連鎖生長反応確率を与える。好ましい触媒は、軽質(C2 8)のαオレフィンを高収率(即ち、メタン以外の生成物の約20重量%より大きい収率、一層好ましくは約30重量%より大きい収率)で与える傾向のある触媒である。
【0023】
第1段階で使用される触媒は好ましくは、鉄含有触媒である。鉄そのものを使用することができ、鉄酸化物が形成されるときは、水素で還元して鉄に戻すことができる。しかし、生成物流れの中に鉄の細粒が存在することは好ましくなく、また、鉄酸化物(錆)は反応に利用できる触媒の表面積を減少させるので、他の鉄含有触媒が好ましいことがある。適切な鉄含有触媒の例には、フィアト(Fiato)等の米国特許第4,544,674号明細書、及び「スー(Xu)等:Chemtech,第47頁〜53頁(1998年1月)」に記述されている触媒が包含される。
【0024】
好ましい態様において、鉄触媒は鉄を少なくとも約10〜約60重量%含有する。それら鉄触媒は、鉄を一層好ましくは約20〜約60重量%、最も好ましくは約30〜約50重量%含有する。これら触媒は、担持されなくても良いが、好ましくは、耐火金属酸化物(SiO2、Al23等)、アルカリ金属(K、Na、Rb)及び/又はIB族金属(Cu、Ag)で活性化される。これら触媒は通常、か焼されるが、通常還元されない。これら触媒はむしろ、CO/H2供給原料中で直接反応温度まで引き上げられる。
共沈した鉄ベース触媒(コバルト含有のものを包含する)を使用することができる。鉄−コバルト合金中の高レベルのコバルトは、例えば、「Stud. Surf. Sci. Catal.7,Pt/A,第432頁(1981)」に記述される通り、オレフィン生成物に対する選択性を高めることが知られている。
【0025】
共沈した鉄ベース触媒及び/又は合金の諸例には、米国特許第2,850,515号、同第2,686,195号、同第2,662,090号、及び同第2,735,862号明細書; AICHE 1981 Summer Nat'l Meeting Preprint No.408; 「選定された金属触媒上を通過するCOとH2の混合物からの軽質炭化水素の合成(The Synthesis of Light Hydrocarbons from CO and H2 Mixtures over Selected Metal Catalysts)」,ACS 第173回シンポジウム,燃料部門,ニューオーリンズ(1977年3月); J.Catalysis,No.72(1),第37頁〜50頁(1981); Adv.Chem.Ser.194,第573頁〜588頁(1981); Physics Report(Section C of Physics Letters),12,No.5,第335頁〜374頁(1974); 英国特許出願第2050859A号明細書; J.Catalysis,No.72,第95頁〜110頁(1981); Gmelins Handbuch der Anorganische Chemie 8,Auflage,第59頁(1959); Hydrocarbon Processing,第88頁〜96頁(1983年5月);並びに、Chem.Ing.Tech.49,No.6,第463頁〜468頁(1977);に記述されるものが包含される。
【0026】
広表面積の金属酸化物を生成する方法は、例えば、「P.コーティ(Courte),B.デルモン(Delmon):French article,“C. R. Acad. Sc. Paris”,第268頁(1969年5月28日)」に記述されている。広表面積を有する金属酸化物は、対応するグリコール酸、乳酸、リンゴ酸又は酒石酸の金属塩の水溶液を蒸発乾固させることによって調製される。調製した1種の酸化物は、CoFe24であった。
【0027】
7:1〜35:1の[鉄]対[コバルト]原子比の低レベルでコバルトを含有する鉄−コバルトのスピネルは、還元及び炭化(carbiding)によってフィッシヤー・トロプシュ触媒に転化される[例えば、フィアト(Fiato)等の米国特許第4,544,674号明細書を参照]。これらの触媒は、C2〜C6オレフィンに対する高い活性度及び高い選択性と、低いメタン生成率とを示す傾向がある。
上記で言及する諸特許明細書及び諸刊行物の各々の内容は、言及することによって本明細書に組み入れる。
【0028】
高い連鎖生長反応確率を与える触媒
フィッシヤー・トロプシュ化学の第2の段階に対しては、比較的高い連鎖生長反応確率を与える触媒であればいかなる触媒も使用することができる。第2段階で使用される触媒は好ましくは、コバルト含有触媒である。ルテニウムもまた、有効なフィッシヤー・トロプシュ触媒であるが、一層高価である。
【0029】
使用することのできる1つの適切なコバルト含有触媒は、関係式:
(3+4R)>L/S>(0.3+0.4R)
{式中、L=Co(mg)/触媒(ml)で表される、触媒上に存在するコバルトの全量;
S=触媒1ml当りのm2で表される、触媒の表面積;及び、
R=[混練によって触媒上に堆積したコバルトの量]対[触媒上に存在するコバルトの全量]の重量比}を満たすものとして、米国特許第4,579,986号明細書に記述されている。
【0030】
他の適切な触媒は、米国特許第4,077,995号;同第4,039,302号;同第4,151,190号;同第4,088,671号;同第4,042,614号;及び同第4,171,320号明細書に記述されている触媒を包含する。米国特許第4,077,995号明細書は、CoO、Al23及びZnOの硫化混合物を含有する触媒を開示する。米国特許第4,039,302号明細書は、Co、Al、Zn及びMoの酸化物の混合物を開示する。米国特許第4,151,190号明細書は、Mo、W、Re、Ru、Ni若しくはPtの金属酸化物又は金属硫化物とアルカリ金属又はアルカリ土類金属とを併せ持つものであって、好ましくは炭素上のMo−Kであるものを開示する。
【0031】
米国特許第4,088,671号明細書は、コバルト触媒上に少量のルテニウムを使用することによって、メタンの生成を最小限に抑えることを開示する。
フィッシヤー・トロプシュ反応によって炭化水素を合成するのに適した担持済みルテニウム触媒は、例えば、米国特許第4,042,614号及び同第4,171,320号明細書に開示されている。
概して、触媒中に存在するコバルトの量は、全触媒組成物の約1〜約50重量%、一層好ましくは約10.0〜約25重量%の間である。
触媒は好ましくは、担体(典型的には、シリカ、アルミナ、又はシリカ−アルミナ、及びそれらの混合物)100ppw当り、コバルトを約3〜約60ppw;ジルコニウム、チタン又はクロムの少なくとも1種を0.1〜100ppw;含有する。
【0032】
触媒の担体
使用される単体の種類は、メタンの生成率に影響を及ぼす。メタンの生成を最小限に抑えるのに使用することのできる、適切な金属酸化物の担体又はマトリックスには、アルミナ、チタニア、シリカ、酸化マグネシウム、アルカリ土類のチタン酸塩、アルカリのチタン酸塩、希土類のチタン酸塩、及びそれらの混合物が包含される。
担持されたルテニウム触媒を使用すれば、メタン生成量を減少させることができる。チタニア、又はチタニア含有担体は、例えば、シリカ、アルミナ又は酸化マグネシウムの担体よりも一層少ないメタン生成量を与える。従って、チタニア、及びチタニア含有担体が好ましい。
【0033】
それら触媒は典型的には、10〜110μm(好ましくは20〜80μm、一層好ましくは25〜65μm)の粒径を有し、また、0.25〜0.9g/cc(好ましくは0.3〜0.75g/cc)の密度を有する。それら触媒は典型的には、上記触媒担体の1種の上に、上記触媒性金属の1種以上を含有し、第1の段階では鉄を含有するのが好ましく、第2の段階ではコバルトを含有するのが好ましい。コバルト含有触媒は好ましくは、低密度流動担体(例えば、アルミナ、シリカ等)の上にコバルトを約10〜約14%含有し、また、触媒に対して上述した範囲内の密度を有する。
【0034】
助触媒及び貴金属
メタンの選択性(methane selectivity)は、助触媒の選択によっても影響を受ける。アルカリ金属の助触媒は、鉄触媒のメタン選択性を低減させるものとして知られている。耐火性無機酸化物の担体に担持された、ルテニウム等の貴金属は、比較的低いメタン生成率を持つ優れた炭化水素合成特性を示す。貴金属を使用する場合、通常、白金及びパラジウムが好ましい。従って、アルカリ金属の助触媒及び貴金属が反応速度論を、遅い連鎖生長反応の確率から速い連鎖生長反応の確率に著しくは変更しないという条件で、第1の段階の触媒床の中に、アルカリ金属助触媒及び/又は貴金属を含有させることができる。
【0035】
マンガン塩
オレフィンがコバルト触媒上で容易に水素化される傾向は、C5+生成物の全収率を最小限に抑える傾向がある。触媒及び/又は担体の中にマンガン及びマンガン塩が存在すれば、オレフィンの水素化される速度が減少される傾向となり、この理由により、それらマンガン及びマンガン塩の存在は好ましい。使用することのできる、適切なマンガン含有物質の例には、マンガン含有ゼオライト、担持されていないか又はアルミナで担持された酸化マンガン触媒、モリブデン酸マンガンが包含される。酸化マンガン含有の触媒及び/又は担体の例には、MnO、Al23−MnO、SiO2−MnO、MnO−炭素、IVB族元素−酸化マンガン、VB族元素−酸化マンガン、IA族元素(アルカリ金属)−酸化マンガン、IIA族元素(アルカリ土類金属)−酸化マンガン、希土類元素−酸化マンガン、及びそれらの混合物が包含される。好ましい担体は、酸化マンガンである。
【0036】
適切なマンガン含有触媒は、例えば、米国特許第4,206,134号及び同第5,162,284号明細書に記述されている。これらの触媒を、所定の条件下、フィッシヤー・トロプシュ化学において使用する場合、Cuで活性化されたCo2MnO4は、Cuで活性化されたCo34と比べて、生成物中のオレフィン含有量が増加した。米国特許第4,206,134号明細書は、この効果をも示す、MnOで担持されたRu触媒を使用することを開示する。米国特許第4,624,968号明細書は、フィッシヤー・トロプシュ合成において、鉄/マンガン/カリウム触媒を使用することを開示する。これらの触媒は、フィッシヤー・トロプシュ反応の第1段階で使用するのに適している。
【0037】
コバルト及びマンガンを含有するスピネル型触媒{とりわけ、式 CO3-XMnO4 [式中、xは約0.5〜約1.2(好ましくは約0.7〜約1.0、最も好ましくは約1.0)である]を有する、Cuで活性化されたコバルト−マンガンスピネル}を形成した。該スピネル中の[コバルト]対[マンガン]比は、約1.5:1〜約5:1の間である。該組成物中の銅助触媒の量は、乾燥組成物のコバルト及びマンガンの全グラム原子に基づき好ましくは約0.1〜約5グラム原子(一層好ましくは約0.5〜約2.0グラム原子)である。Cuで活性化されたコバルト−マンガン触媒は、一層著しく活性であり、Cuで活性化されているがマンガンを含有していない類似体(analogs);又は、マンガンを含有しているがCuで活性化されていない触媒;よりも、オレフィンの水素化を最小限に抑えるのに優れているように思える。
【0038】
ルテニウム含有触媒は、触媒担体としての酸化マンガン、他のマンガン含有酸化物、又は種々の酸化マンガンの混合物と共に使用することができる。これらの触媒は、フィッシヤー・トロプシュ反応の第2段階で使用するのに適している。 上記で解説した諸特許明細書及び諸論文の各々の開示内容は、言及することによって、それらの全てを本明細書に組み入れる。
【0039】
合成ガス
合成ガスは典型的には、水素及び一酸化炭素を含有し、また、少量の二酸化炭素及び/又は水を含有することがある。第1の段階において、[水素]対[一酸化炭素]比は、約0.5と約1.0(好ましくは約0.5)の間である。第2の段階では、[水素]対[一酸化炭素]比は、好ましくは1.0以上である(一層好ましくは約1.0と約2.0の間、更に好ましくは約1.0と約1.5の間である)。[水素]対[一酸化炭素]比が1.0未満のとき、酸素化生成物が比較的大きい比率で形成される結果となり、この理由により、この比は避けるべきである。比が約1.5以上のとき、オレフィンは、連鎖生長反応に関与することができる以前に、第2の段階において比較的大きい比率で水素化される傾向がある。第1の段階において、一酸化炭素が消費されるにつれて、水素の量は増加する傾向にあるが、所望の比を達成するために、追加の水素を添加することができる。第2の段階における合成ガス供給原料は、適切な[水素]対[一酸化炭素]比を与えるために、調節することができる。第2の段階における合成ガス供給原料はまた、約0.05〜約0.5の[オレフィン]対[CO]重量比を与えるために調節するのが好ましい。比が約0.05未満のとき、著しく有用な効果を得るのに十分な量のオレフィンが存在しない傾向となる。
【0040】
作動条件
フィッシヤー・トロプシュ反応の第1の段階は典型的には、約270℃〜約280℃の間の温度、約1〜約20気圧の間の圧力で行う。反応器中における、合成ガスの典型的な線速度範囲は、約2〜約40cm/秒の間(好ましくは約6〜約10cm/秒の間)である。第1段階の後、該混合物は、100℃未満(一層好ましくは約80℃以下、更に好ましくは約70℃以下)まで冷却するのが好ましい。該混合物を冷却すると、水、及び場合によりC5+留分は除去することができる。
【0041】
得られた反応混合物には、C2 4のオレフィン及びパラフィン;C5+生成物;並びに合成ガス約40重量%;が含有される。C2 4の範囲の生成物は典型的には、[オレフィン約75重量%]対[パラフィン約25重量%]の比で存在する。生成物混合物はまた、水、二酸化炭素約5重量%、及びメタン5重量%を含有する傾向にある。次いで、該反応混合物は、合成ガスを有する第2段階フィッシヤー・トロプシュ反応器に添加する。
【0042】
フィッシヤー・トロプシュ反応の第2段階は典型的には、固定床反応器又はスラリー反応器の中で行うが、スラリー反応器が好ましい。固定床反応器の作動温度は、約200℃〜約225℃の間である。また、スラリー反応器の作動温度は、約225℃〜約250℃の間であり、約240℃の温度が好ましい。反応器中における、合成ガスの典型的な線速度範囲は、約2〜約40cm/秒の間(好ましくは約6〜約10cm/秒の間)である。圧力は好ましくは約1〜約30気圧の間であり、とりわけ好ましいのは、20〜30気圧の間の圧力である。約30気圧より高いとき、カルボニルが形成されることがあり、約30気圧を超える圧力は好ましくない。更に、圧力が増大するにつれて、反応速度は増大する傾向にあるが、30気圧付近では流体力学的問題に起因し、反応速度は横ばい状態になる傾向がある。
【0043】
触媒の空間速度は典型的には、両方の段階で、約100〜約10,000cc/g/時間の間(好ましくは約300〜約3,000cc/g/時間の間)である。
第2の段階に続いて、反応混合物は100℃未満に冷却するのが好ましく、次いで、液体生成物は分離する。メタンは好ましくは、抜き取って合成ガス発生器に入れ、再循環させる。水は除去するのが好ましい。
【0044】
上記に解説したように、スラリー反応器は、一方又は両方の段階にとって好ましいことがある。気泡塔スラリー反応器(bubble column slurry reactors)はとりわけ好ましいことがある。気泡塔スラリー反応器に関する詳細は、例えば、「Y.T.シャー(Shah)等:気泡塔反応器のための設計パラメータの評価(Design Parameters Estimations for Bubble Column Reactors),AlChE Journal,28,No.3,第353頁〜379頁(1982年5月)」; 「ラマチャンドラン(Ramachandran)等:気泡塔スラリー反応器(Bubble Column Slurry Reactor),第10章3相触媒反応器(Three-Phase Catalytic Reactors Chapter 10),第308頁〜332頁,Gordon and Broch Science Science Publishers(1983)」; 「デックワー(Deckwer)等:スラリー相中のフィッシヤー・トロプシュ合成のモデル化(Modeling the Fisher-Tropsch Synthesis in the Slurry Phase),Ind.Eng.Chem.Process Des.Dev.第21巻,No.2,第231頁〜241頁(1982)」;
Figure 0004518726
液相でのフィッシヤー・トロプシュ合成(The Fisher-Tropsch Synthesis in the Liquid Phase),Catal.Rev.−Sci.Eng.,第21巻(n),第225頁〜274頁(1980)」;及び米国特許第5,348,982号明細書;の中に見出すことができる。それらの各々の内容は、言及することによって、それらの全てを本明細書に組み入れる。
【0045】
触媒金属は、酸化物の形態で触媒中に存在するため、該触媒は、スラリー液体と接触する前に、水素で還元されることがある。出発スラリー液体は典型的には、触媒粒子を懸濁した状態に保持するのに十分な粘性(典型的には、100℃で4〜100センチストークの間の粘度)と、作動中に蒸発するのを避けるのに十分低い揮発性(典型的には、初期沸点が約350℃〜約550℃の範囲)とを持つ重質炭化水素である。スラリー液体は、イオウ化合物、リン化合物、塩素化合物等の汚染物質を本質的に含有しないのが好ましい。当初、スラリー液体として、合成オレフィンオリゴマー等の合成炭化水素流体を使用するのが望ましいことがある。
【0046】
所望の粘度と揮発性とを有する生成物のパラフィン留分は、スラリー液体としてしばしば再循環させる。該スラリーは典型的には、触媒(即ち、金属プラス担体)の全重量に基づいて触媒約2〜約40%(好ましくは約5〜約20%、一層好ましくは約7〜約15%)の触媒濃度を有する。
【0047】
各々の反応器は、合成ガスの約60%以上を生成物に転化するのが好ましく、全収率は、約80%以上(一層好ましくは約90%以上)であるのが好ましい。第1段階において、約60%を越えて転化すると、二酸化炭素の生成が増加する傾向にあり、これは好ましくない。第2段階における転化率は、約60%より高くなることがある。生成物の分布は、ディーゼル範囲(diesel range)で沸騰する炭化水素が約50%になり、C5〜C20が70%以下になり、C1 4の範囲が約15%以下になり、C20 50の範囲が約15%以下になる傾向がある。
【0048】
本明細書で記述する諸段階は、用語「フィッシヤー・トロプシュ反応」で記述されているが、これら諸段階は、任意的に、文字通りのフィッシヤー・トロプシュ法の種々の変形であって、水素(又は水)及び一酸化炭素(又は二酸化炭素)が炭化水素(例えば、パラフィン、エーテル等)に転化される該変形を用いて行うことができる。従って、用語「フィッシヤー・トロプシュ型の生成物又は方法」は、諸フィッシヤー・トロプシュ方法及び諸生成物、並びにそれら諸フィッシヤー・トロプシュ方法の諸変形及びそれらの諸生成物に適用されるように意図されている。例えば、用語「フィッシヤー・トロプシュ型方法」は、反応式:
3CO + H2O → −CH2− + 2CO2
によって典型的に記述されるケルベル・エンゲルハート(Kolbel-Engelhardt)法に当てはまるように意図されている。
CO2生成物は、合成ガス発生器に戻して、メタン(及び幾らかの空気)と結合させて追加の合成ガスを形成することができる。
【0049】
フィッシヤー・トロプシュ反応からの生成物の分離
フィッシヤー・トロプシュ反応からの生成物には通常、気体反応生成物と、液体反応生成物とが包含される。気体反応生成物には、約650°F以下で沸騰する炭化水素(例えば、テールガス(tail gases)から中間油留分までのもの)が包含される。液体反応生成物(凝縮液留分)には、約650°Fを越えて沸騰する炭化水素(例えば、減圧軽油から重質パラフィンまでのもの)が包含される。
【0050】
650°F以下で沸騰する生成物は、例えば、高圧及び/又は低温の蒸気・液体分離装置;低圧分離装置;又はそれら分離装置を組合せたもの;を使用して、テールガスと、凝縮液留分(即ち、約C5〜C20の直鎖状パラフィン、及び高沸点の炭化水素)とに分離することができる。
【0051】
650°Fを越えて沸騰する留分(凝縮液留分)は典型的には、粒子状触媒の細粒を除去した後に約650°F〜約1200°Fの範囲で沸騰するろう留分と、約1200°Fを越えて沸騰する1種以上の留分とに分離される。ろう留分は主としてC20〜C50の直鎖状パラフィンを含有し、また、比較的少ない量の一層高い沸点の枝分かれパラフィンを含有する。分離操作は典型的には、分別分留によって行う。
【0052】
場合による処理段階
供給原料中に、イオウ、窒素、ハロゲン、セレン、リン及びヒ素の汚染物質が存在することは、望ましくない。このために、フィッシヤー・トロプシュ化学を実施する前に、供給原料から、イオウ及び他の汚染物質を除去することが好ましい。これら汚染物質を除去するための手段は当業者には周知である。例えば、イオウ不純物を除去するためには、ZnO保護床(guardbeds)が好ましい。他の汚染物質を除去するための手段は、当業者には周知である。
【0053】
1つの態様において、該反応によって生成するあらゆるメタンは、回収して合成ガスに転化し、該プロセス中で再循環させる。もう1つの方法として、第1の反応器からの生成物流れは全て、第2の反応器に添加することができる。
【0054】
幾つかの態様において、第2の反応器からの生成物流れは、フィッシヤー・トロプシュ化学に続いて水素化することのできるオレフィンを、比較的大量に含有することがある。これらのオレフィンは任意的に、水素化処理の前に異性化して、枝分かれパラフィンを与えることができる。枝分かれは、多数の最終使用(end-uses)において[とりわけ、(該組成物を燃料として使用するとき)オクタン価の増大、又は流動点の減少を望むときに]好都合である場合がある。
【0055】
反応混合物(reaction mixture)を転化して最終生成物流れにした後、所望の生成物は、例えば蒸留によって単離することができる。C1 4生成物を得て、本明細書に記述するプロセス中、後で使用するための合成ガスを形成するのに使用することができる。C5 12生成物は単離して、例えば、燃え易い燃料として使用することができる。
高分子量の生成物は、単離して直接使用することができるか;又は、反応させて所望の一層低い分子量の生成物を形成することができる。高分子量生成物は例えば、水素化分解して、一層低い分子量の生成物を与えて、液体の燃え易い燃料の収率を高めることができる。
【0056】
水素化分解は接触プロセスと呼ばれ、通常、遊離水素の存在下で行う。水素化分解において、一層大きい炭化水素分子を分解することは、操作の主要目的である。通常、供給原料の脱硫及び/又は脱硝も生じる。
水素化分解操作を実施するのに使用する触媒は、当業者には周知であり、それら触媒を本明細書に詳細に記述する必要はないであろう。水素化処理、水素化分解、及び各々のプロセスで使用される典型的な諸触媒に関する一般的記述については、例えば、米国特許第4,347,121号及び同第4,810,357号明細書を参照。水素化分解からの生成物は、蒸留及び/又は接触異性化を行って、潤滑油、ディーゼル油等を与えることができる。
【0057】
場合により、いずれかの段階において(しかし、好ましくは、第2の段階において)反応混合物に酸触媒を添加することができる。C4+αオレフィンを生成するとき、該αオレフィンは、酸触媒の存在下で異性化されて、多数の置換されたオレフィンになる。これによって、C4+の連鎖生長反応確率は低下して、ろうの形成は著しく最小限に抑えられる。
【0058】
図4の流れ図を参照することによって、該方法は容易に理解されるものと思う。図4において、一酸化炭素と水素の混合物(合成ガス)は、第1段階のフィッシヤー・トロプシュ反応器(ボックス10)に加える。生成物は冷却して水を除去し、C5+留分は、蒸留(ボックス40)によって単離し、ボックス20に入れる。C1 4留分及び追加の合成ガスは、第2段階のフィッシヤー・トロプシュ反応器(ボックス30)に送る。該反応の生成物は、分別蒸留する(ボックス40)。C1 4留分は合成ガス発生器(ボックス50)に送る。C5 20留分は、C20+留分から切り離してボックス20に集める。C20+留分は、場合により水素化分解及び/又は水素化処理を行う(ボックス60)。図4に含まれる略系統図において、本発明の方法は、連続的操作で行う。しかし、本発明の方法は、バッチ操作で行うことができる。
次の例は、本発明を更に例示するのに役立つものと思うが、本発明の方法の範囲を制限するものではない。
【0059】
例1 コバルト触媒によるフィッシヤー・トロプシュ反応へのエチレン付加
実験
CRLA−2B触媒
この触媒は、Co 20重量%、Ru 0.5重量%、La23 1重量%、Al23 78.5重量%の標準組成を有した。この触媒は、Co、Ru及びLaの硝酸塩(Ruについてはニトロシル硝酸塩)の熱水溶液(80℃)にアルミナを懸濁させることによって、ケッチェン(Ketjen)流体アルミナから調製した。その懸濁したアルミナに炭酸カリウムの熱水溶液を、激しく撹拌しながら、添加した。次いで、それら金属は、支持体の上に水酸化物として沈降させた。固形物は、濾過して熱蒸留水で数回洗浄し、次いで、流動床反応器中、空気中で300℃まで徐々に加熱することによって、か焼した。それら固形物は、室温まで冷却し、次いで、大気圧下の純水素中、350℃まで徐々に(1℃/分)加熱することによって還元した。還元性ガスの流れは、1800cc/g/時間に等しいか又はそれ以上であった。窒素で冷却しパージングした後、その還元済み触媒は、それら金属が完全に再酸化するのに十分に希薄な空気を周囲温度で添加することによって、酸化発熱が50℃を越えない程度の十分に遅い速度で不動態化させた。水素TPD試験によって、触媒のCo分散は約10%であることが分かった。
【0060】
純合成ガスを用いた諸試験
流動触媒の諸試験は、固定床反応器に入れた4グラム量の流動粒子を同量の0.5mmガラスビードで希釈した後、それら流動粒子上で行った。温度制御は、全ての条件下で±1℃であった。活性化は、大気圧の水素中、1800cc/g/時間の流量で行った。350℃までの加熱速度は1℃/分であり、その温度を2時間の間保持した。触媒は、活性化の後、合成実験を開始させるために、水素中で185℃に冷却した。初始動は、H2/CO=1.5を有する合成ガスの900cc/g/時間の流量を使用し、185℃、1気圧であった。これらの条件は1時間の間保持し、次いで、実験条件を切り換えた。
【0061】
合成ガスとエチレン及び/又は水とを用いた諸試験
触媒を185℃の純合成ガス中で始動し、その条件で少なくとも1時間の間作動させ、次いで、200℃まで加熱した後、エチレンを添加する諸試験を行った。それら試験の間、エチレンは、COとのモル比1:2又は1:1で添加した。全流量は、900cc/g/時間又は1800cc/g/時間に調整した。
フィッシヤー・トロプシュ合成とオレフィンの水素化とに及ぼす添加水の影響を調べるために、入口ガスは、22℃に維持した飽和器(saturator)を通過させた。これによって、2.6容積%の水を含有する反応物流れが生成された。
【0062】
結果
実験は全て、200℃、1気圧で行った。各々の実験の入口流れの組成と流量とを、表1及び表2に示す。
【0063】
Figure 0004518726
【0064】
Figure 0004518726
【0065】
合成ガスのみ
1気圧及び200℃で作用する流動CoRu触媒の表面を通過した幾つかの流量による結果を表1に示す。これらの実験の諸転化率は高く、また、流量の主な変化は、転化レベルの変化と、生成されたCO2の量の変化とであった。COの転化流量(conversion rate)は、空間速度(space velocity)が増大するにつれて増大し(図1を参照)、また、CO2の形成速度(formation rate)は、COの転化率が増大するにつれて、ほぼ直線的に増大した。
【0066】
エチレンを加えた合成ガス
エチレンを加えた諸実験は、1気圧又は5気圧で行い、また、ガス供給原料を水で飽和させて又は飽和させないで行った。水は、COの転化流量をわずかに低下させること以外、ほとんど効果がなかった。表2に、水を添加した実験のデータを示す。ガス供給原料中のH2/CO比は、1.0又は1.5であり、エチレンの添加量はゼロ、又は(C24とCOとの炭素のモル数が等しくなるように)COの量の半分であった。
【0067】
エチレンを添加した各々の場合において、炭化水素の合成速度は著しく増大し、C3+生成物の大部分はエチレンから誘導された。このエチレン添加によって、メタン形成速度の、対応する増大は生じなかった。逆に、エチレンを添加したとき、メタン形成速度は減少した(表2を参照)。このことは、エチレンの主な作用が新たな炭化水素鎖を誘導することではないかと期待される。その場合、C2種の留分が増加するにつれて、活性サイトにおけるC1種の留分は減少するものと思われる。
【0068】
1気圧で、エチレンを添加したとき、CO転化流量は減少した。しかし、5気圧では、CO転化流量は、エチレン添加によってあまり影響を受けなかった。また、炭化水素の合成速度の増大量は、5気圧では主としてC5+留分に濃縮され、他方、1気圧では、増大量の多くはC3及びC4の生成物に濃縮された。これらの効果は、図2及び図3に示す。
【0069】
エチレンを添加したときの、C5+合成速度の増大量は、H2/CO=1.5よりもH2/CO=1の方がはるかに顕著である(表2、図2及び図3を参照)。C3+の生成物に組み入れられるエチレン留分もまた、H2/CO=1の方が一層大きい。従って、これらの試験において、液体炭化水素の中にエチレンを組み入れることに対する最良の結果は、5気圧で、H2/C24/CO=1:0.5:1のときに得られた。
【0070】
一層低いH2/CO比は、添加されたエチレンの一層優れた利用度を促進するようである(一層少ない水素化でエタンとなる)。しかし、使用比が1個のCO分子当り2個のH2分子であるので、一層高い転化レベルで過剰のCO2を生じさせるか又は転化を制限することもある。該反応器中のH2/CO比は、転化が進むにつれて減少し、もし補充されなければ、水性ガス転化反応:
2O + CO → CO2 + H2
によって、転化流量は低下するであろう。1.0のH2/CO比は、使用すべき最小の比であると思われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 例1の反応の[CO転化率(%)]対[時間当り気体空間速度(GHSV)]を比較するグラフである。
【図2】 1気圧の圧力、200℃の温度、及び1800cc/g/時間のGHSVで行った例1におけるこれら実験のための[合成速度(μモル C/g/時間)]対[供給原料ガスの組成]を比較するグラフである。棒の暗い部分は、C5+留分を表す。棒の白い部分は、C2 4留分を表す。棒のグレイ部分は、CH4留分を表す。棒を通過する斜線を有する棒のグレイ部分は、CO2留分を表す。
【図3】 5気圧の圧力、200℃の温度、及び1800cc/g/時間のGHSVで行った例1におけるこれら実験のための[合成速度(μモル C/g/時間)]対[供給原料ガスの組成]を比較するグラフである。棒の暗い部分は、C5+留分を表す。棒の白い部分は、C2 4留分を表す。棒のグレイ部分は、CH4留分を表す。棒を通過する斜線を有する棒のグレイ部分は、CO2留分を表す。
【図4】 本発明の1つの態様を示す概略フローシートである。

Claims (15)

  1. 液体燃料を調製するための総合的方法において、
    (a)0.5〜1.0の間の[水素]対[一酸化炭素]比を有する合成ガスをフィッシヤー・トロプシュ反応の条件にさらす工程であって、該フィッシヤー・トロプシュ反応のために使用する触媒が、低い連鎖生長反応確率ないし中程度の連鎖生長反応確率を与え、0.6〜0.8の間のα値を有する触媒である該工程;
    (b)生成物流れからの水及び/又はC5+ 炭化水素を除去する工程;
    (c)工程(a)及び(b)からの生成物をフィッシヤー・トロプシュ反応の条件にさらす工程であって、該フィッシヤー・トロプシュ反応のために使用する触媒が、高い連鎖生長反応確率を与え、0.8を超えるα値を有する触媒であり、且つ、[水素]対[一酸化炭素]比が1.0〜2.0の間である該工程;並びに、
    (d)反応生成物を単離する工程;
    を包含する、上記総合的方法。
  2. 低い連鎖生長反応確率ないし中程度の連鎖生長反応確率を与える触媒が鉄含有触媒である、請求項1に記載の方法。
  3. 高い連鎖生長反応確率を与える触媒がコバルト含有触媒である、請求項1に記載の方法。
  4. 工程(a)は、270℃〜280℃の間の温度、及び1〜20気圧の間の圧力で行う、請求項1に記載の方法。
  5. 工程(a)は、スラリー反応器又は流動床反応器の中で行う、請求項1に記載の方法。
  6. 生成物流れは、100℃未満まで冷却され、且つ、フィッシヤー・トロプシュ反応の間に生じた水の少なくとも一部を除去する、請求項1に記載の方法。
  7. 5+留分は、工程(a)の後であって工程(c)の前に単離する、請求項1に記載の方法。
  8. 工程(a)で調製したオレフィンの少なくとも一部は、工程(c)のフィッシヤー・トロプシュ反応条件にさらす前に、異性化する、請求項1に記載の方法。
  9. 工程(c)は、200℃〜250℃の間の温度、及び1〜30気圧の間の圧力で行う、請求項1に記載の方法。
  10. 工程(a)の、C2 4の範囲の生成物は、オレフィン75重量%を含有する、請求項1に記載の方法。
  11. 工程(a)及び/又は工程(c)におけるフィッシヤー・トロプシュ反応はスラリー反応器中で行う、請求項1に記載の方法。
  12. 工程(a)及び/又は工程(c)におけるオレフィン水素化は、マンガン含有触媒を反応物に添加することによって最小限に抑える、請求項1に記載の方法。
  13. 工程(c)における[水素]対[一酸化炭素]比が1.0〜1.5の間である、請求項1に記載の方法。
  14. 未反応の合成ガスは再循環させる、請求項1記載の方法。
  15. 二酸化炭素の少なくとも一部は、未反応の合成ガスを再循環させる前に、該未反応合成ガスから除去する、請求項14に記載の方法。
JP2001563452A 2000-02-29 2001-02-28 オレフィン組込みによるフィッシャー・トロプシュ合成時の増加した液体感受性 Expired - Fee Related JP4518726B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/515,693 US6331573B1 (en) 2000-02-29 2000-02-29 Increased liquid sensitivity during fischer-tropsch synthesis by olefin incorporation
PCT/US2001/006425 WO2001064607A2 (en) 2000-02-29 2001-02-28 Increased liquid sensitivity during fischer-tropsch synthesis by olefin incorporation

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004504411A JP2004504411A (ja) 2004-02-12
JP4518726B2 true JP4518726B2 (ja) 2010-08-04

Family

ID=24052358

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001563452A Expired - Fee Related JP4518726B2 (ja) 2000-02-29 2001-02-28 オレフィン組込みによるフィッシャー・トロプシュ合成時の増加した液体感受性

Country Status (8)

Country Link
US (2) US6331573B1 (ja)
JP (1) JP4518726B2 (ja)
AU (2) AU780374B2 (ja)
BR (1) BR0108766A (ja)
GB (1) GB2359819B (ja)
NL (1) NL1017458C2 (ja)
WO (1) WO2001064607A2 (ja)
ZA (1) ZA200101576B (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6709569B2 (en) * 2001-12-21 2004-03-23 Chevron U.S.A. Inc. Methods for pre-conditioning fischer-tropsch light products preceding upgrading
US8349288B2 (en) * 2006-12-06 2013-01-08 The Regents Of The University Of California Process for enhancing the operability of hot gas cleanup for the production of synthesis gas from steam-hydrogasification producer gas
US6846404B2 (en) * 2002-04-09 2005-01-25 Chevron U.S.A. Inc. Reducing CO2 levels in CO2-rich natural gases converted into liquid fuels
US6723756B2 (en) * 2002-04-29 2004-04-20 Chevron U.S.A. Inc. Aqueous separation of syngas components
DE60307885T3 (de) 2002-12-02 2010-12-16 Compactgtl Plc, Abingdon Katalytisches verfahren
AU2003901425A0 (en) * 2003-03-27 2003-04-10 Bionomics Limited A diagnostic method for epilepsy
US7019038B2 (en) * 2003-05-23 2006-03-28 Conocophillips Company Recycle of low boiling point products to a Fischer-Tropsch reactor
US7022742B2 (en) * 2004-04-08 2006-04-04 Syntroleum Corporation Process to control nitrogen-containing compounds in synthesis gas
EP1642878B1 (en) * 2004-10-01 2007-12-26 Research Institute of Petroleum Industry An integrated process and apparatus for producing liquid fuels
GB201000971D0 (en) * 2010-01-21 2010-03-10 Johnson Matthey Plc Process for the convertion of synthesis gas
GB201000993D0 (en) 2010-01-22 2010-03-10 Johnson Matthey Plc Catalyst support
GB201206196D0 (en) 2012-04-05 2012-05-23 Ingengtl Production of liquid hydrocarbons
FI127086B (en) * 2013-10-10 2017-11-15 Teknologian Tutkimuskeskus Vtt Oy Process and apparatus for producing a hydrocarbon fraction and hydrocarbon fraction and its use
WO2018051334A1 (en) * 2016-09-19 2018-03-22 B.G. Negev Technologies And Applications Ltd., At Ben-Gurion University Novel, highly efficient eco-friendly processes for converting co2 or co-rich streams to liquid fuels and chemicals
CN109651036B (zh) * 2017-10-10 2022-03-11 中国石油化工股份有限公司 一种由合成气制备低碳烯烃的方法

Family Cites Families (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2735862A (en) 1956-02-21 Synthesis of hydrocarbons with iron-cobalt catalyst
FR454948A (fr) * 1912-03-25 1913-07-18 Franz Ritter & Sohn Procédé et appareil pour fabriquer des brosses annulaires, plus particulièrement destinées aux machines à nettoyer les couteaux
GB631682A (en) * 1947-02-28 1949-11-08 Standard Oil Dev Co An improved process for the synthesis of hydrocarbons
GB652477A (en) * 1947-08-22 1951-04-25 Standard Oil Dev Co Improvements in or relating to hydrocarbon synthesis
US2662090A (en) 1949-10-27 1953-12-08 Standard Oil Dev Co Hydrocarbon synthesis
US2686195A (en) 1949-12-10 1954-08-10 Standard Oil Dev Co Hydrocarbon synthesis
US2850515A (en) 1955-01-12 1958-09-02 Kellogg M W Co Synthesis of organic compounds and catalyst therefor
US4077995A (en) 1975-11-28 1978-03-07 Battelle Development Corporation Process for synthesizing low boiling aliphatic hydrocarbons from carbon monoxide and hydrogen
US4039302A (en) 1976-01-05 1977-08-02 Battelle Development Corporation Process and catalyst for synthesizing low boiling (C1 to C3) aliphatic hydrocarbons from carbon monoxide and hydrogen
US4088671A (en) 1976-03-19 1978-05-09 Gulf Research & Development Company Conversion of synthesis gas using a cobalt-ruthenium catalyst
US4042614A (en) 1976-04-05 1977-08-16 Exxon Research And Engineering Co. Hydrocarbon synthesis from CO and H2 using Ru supported on a titanium oxide
US4151190A (en) 1976-05-21 1979-04-24 The Dow Chemical Company Process for producing C2 -C4 hydrocarbons from carbon monoxide and hydrogen
US4171320A (en) 1977-10-19 1979-10-16 Exxon Research & Engineering Co. Hydrocarbon synthesis from CO and H2 using Ru supported on group VB metal oxides
US4206134A (en) 1979-03-12 1980-06-03 Exxon Research & Engineering Co. Ruthenium supported on manganese oxide as hydrocarbon synthesis catalysts in CO/H2 reactions
DE2919921A1 (de) 1979-05-17 1980-11-20 Vielstich Wolf Verfahren zur herstellung von gasfoermigen olefinen aus kohlenmonoxid und katalysatoren dafuer
NL8003215A (nl) * 1980-06-03 1982-01-04 Shell Int Research Werkwijze voor de bereiding van koolwaterstoffen.
US4347121A (en) 1980-10-09 1982-08-31 Chevron Research Company Production of lubricating oils
CA1176228A (en) 1981-05-18 1984-10-16 Minoru Koikeda Catalyst for the production of hydrocarbons from the synthesis gas
US4507517A (en) 1983-10-31 1985-03-26 Chevron Research Company Conversions of low molecular weight hydrocarbons to higher molecular weight hydrocarbons using a boron compound containing catalyst
US4734537A (en) 1983-10-31 1988-03-29 Chevron Research Company Conversions of low molecular weight hydrocarbons to higher molecular weight hydrocarbons using a metal compound-containing catalyst
US4704493A (en) 1983-10-31 1987-11-03 Chevron Corporation Conversions of low molecular weight hydrocarbons to higher molecular weight hydrocarbons using a metal compound-containing catalyst (II-A)
US4709108A (en) 1983-10-31 1987-11-24 Chevron Research Company Conversions of low molecular weight hydrocarbons to higher molecular weight hydrocarbons using a metal compound-containing catalyst
US4704487A (en) 1983-10-31 1987-11-03 Chevron Research Company Conversions of low molecular weight hydrocarbons to higher molecular weight hydrocarbons using a metal compound-containing catalyst (IV-B)
US4599474A (en) 1983-10-31 1986-07-08 Chevron Research Company Conversions of low molecular weight hydrocarbons to higher molecular weight hydrocarbons using a metal-containing catalyst
US4544674A (en) 1983-12-14 1985-10-01 Exxon Research And Engineering Co. Cobalt-promoted fischer-tropsch catalysts
US4579986A (en) 1984-04-18 1986-04-01 Shell Oil Company Process for the preparation of hydrocarbons
EP0161833B1 (en) 1984-05-03 1994-08-03 Mobil Oil Corporation Catalytic dewaxing of light and heavy oils in dual parallel reactors
US4814538A (en) 1985-10-23 1989-03-21 Chevron Research Company Enhancing the reaction rate in high temperature, high space velocity catalytic conversion of methane to higher molecular weight hydrocarbons
US4814533A (en) 1985-10-31 1989-03-21 Chevron Research Company Enhancing the production of aromatics in high temperature, high space velocity catalytic conversion of lower molecular weight hydrocarbons to higher molecular weight hydrocarbons
US4754092A (en) 1985-12-30 1988-06-28 Exxon Research And Engineering Company Reducing methane production and increasing liquid yields in Fischer-Tropsch reactions
US4624968A (en) 1985-12-30 1986-11-25 Exxon Research And Engineering Company Multi-stage Fischer-Tropsch process
US4814535A (en) 1987-12-15 1989-03-21 Mobil Oil Corporation Conversion of oxygenates to gasoline at variable inlet temperature
US5028634A (en) * 1989-08-23 1991-07-02 Exxon Research & Engineering Company Two stage process for hydrocarbon synthesis
US5348982A (en) 1990-04-04 1994-09-20 Exxon Research & Engineering Co. Slurry bubble column (C-2391)
US5162284A (en) 1991-08-05 1992-11-10 Exxon Research And Engineering Co. Copper promoted cobalt-manganese spinel catalyst and method for making the catalyst for Fischer-Tropsch synthesis
KR960037494U (ko) * 1995-05-26 1996-12-16 세탁기의 동력전달장치
JPH09208974A (ja) * 1996-01-29 1997-08-12 Sekiyu Shigen Kaihatsu Kk 二酸化炭素含有天然ガスを原料とする液体燃料油の製造方法
US6297202B1 (en) * 1999-01-04 2001-10-02 Halliburton Energy Services, Inc. Defoaming compositions and methods

Also Published As

Publication number Publication date
BR0108766A (pt) 2004-12-28
NL1017458A1 (nl) 2001-08-30
WO2001064607A3 (en) 2002-03-07
ZA200101576B (en) 2001-08-29
WO2001064607A2 (en) 2001-09-07
AU780374B2 (en) 2005-03-17
US20020151605A1 (en) 2002-10-17
AU2001241852A1 (en) 2001-09-12
JP2004504411A (ja) 2004-02-12
AU2321901A (en) 2001-08-30
US6331573B1 (en) 2001-12-18
GB0104292D0 (en) 2001-04-11
GB2359819B (en) 2002-07-17
GB2359819A (en) 2001-09-05
NL1017458C2 (nl) 2002-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4518726B2 (ja) オレフィン組込みによるフィッシャー・トロプシュ合成時の増加した液体感受性
EP0110449B1 (en) Process for the preparation of a fischer-tropsch catalyst, a catalyst so prepared and use of this catalyst in the preparation of hydrocarbons
CA2274688C (en) Process for the preparation of hydrocarbons
EP0216967B1 (en) Improved cobalt catalysts, useful for the preparation of hydrocarbons from synthesis gas or methanol, and processes using the catalysts
JP4225584B2 (ja) フィッシャー―トロプシュ法に適する触媒組成物
JP2573965B2 (ja) 合成ガス転化触媒用組成物及びその使用方法
EP2197816B1 (en) Method of direct synthesis of light hydrocarbons from natural gas
RU2450044C2 (ru) Способ активации катализатора синтеза фишера-тропша
JPH03502067A (ja) 炭化水素類の製造用触媒及び製造方法
EP1220715B1 (en) Process for the reactivation of sulfur deactivated cobalt titania catalysts
ZA200208833B (en) Process for the preparation of hydrocarbons.
US20080146684A1 (en) Modified Catalyst and Use of This Catalyst for the Conversion of Synthesis Gas to Hydrocarbons
WO2001046338A2 (en) Process for conversion of natural gas and associated light hydrocarbons to salable products
TWI296614B (en) Linear alpha olefins from natural gas-derived synthesis gas over a nonshifting cobalt catalyst
JP2004534891A (ja) 高純度フィッシャー−トロプシュワックスの直接的製造
EP0109702B1 (en) Process for the preparation of hydrocarbons
JP4140075B2 (ja) 触媒組成物
JPH0618792B2 (ja) 炭化水素の製造方法
AU2003211101B2 (en) Process for producing C19 minus Fischer-Tropsch products having high olefinicity
WO2001028962A1 (en) Process for the preparation of high activity carbon monoxide hydrogenation catalyst and the catalyst composition obtained
EP2244991A2 (en) Process for stabilizing the performances of a catalyst for fischer tropsch reaction
JPH0618793B2 (ja) 炭化水素の製造方法
Kababji et al. Recent Developments in Cobalt-and Iron-Based Catalysts for Fischer-Tropsch Synthesis
WO2003020665A2 (en) Promoted catalysts and fischer-tropsch processes

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091106

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100208

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100216

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100304

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100311

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100427

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100518

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees