JP4517139B2 - 消音ブース及び操作窓用消音装置 - Google Patents

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Description

本発明は作業によって発生する騒音を低減させる消音ブースと、騒音源側の作業装置又は被作業物を操作するため作業者の手が挿入される操作窓に用いる操作窓用消音装置に関する。
被作業物の表面を研磨したり被覆する目的でブラスト装置が利用されている。これは流体をブラスタを用いて被作業物に高圧噴射するもので、液状の塗料を高圧エアで吹き飛ばし被作業物表面を塗料で被覆する塗装装置や、所定硬度の微粒子を液体に分散させてスラリー化しこのスラリーを高圧エアによって被作業物の表面に吹き付け微粒子によって研磨する研磨装置として利用されている。
また空気中の炭酸ガスを固化して得たドライアイスペレットをさらに粉砕し、このドライアイス微細粒子をブラスタに送給し高圧エアによって被作業物に噴射し、ドライアイス微細粒子を被作業物表面に衝突させ被作業物表面の異物を除去するドライアイスホーニング装置も知られている。
これら装置は高圧エア等の噴射による騒音に流体が被作業物に衝突する際に発生する騒音が加算されるため、音響レベルが大きく、聴感上、有害な3〜4kHzの周波数成分を多く含んでいる。一方、ブラスタや被作業物を作業者が直接操作して作業しなければならない場合、一般的に防音用ヘッドホンを着用して聴感レベルを下げるようにしているが、騒音には有害な周波数成分を多く含んでいるため長時間の作業は好ましくない。
そのため、ドライアイスホーニング装置など著しい騒音を発するブラスタはブースで囲むことにより騒音を軽減している。この一例を図6及び図7に示す。図において、1はブースで、図示省略するが吸音材(ロックウール)をステンレス鋼板製の内壁と外壁とで挟んだ二重構造をしており、図示省略するがドライアイスホーニング装置のブラスタやホース、これらの懸架装置、被作業物を支持する支持部などを囲み、前面1aの下位置に被作業物を出し入れする出入口1bが開口し、側面にはブラスタに接続されるホースを挿通する挿入扉1cが配置され、底面1dは漏斗状に下方に向かって縮径し、異物収納ボックス1eに接続されている。2は出入口1bを開閉する開閉扉で、ブース内部を観察が可能で、遮音性を持たせるため厚さ5mmのアクリル樹脂板を用いている。この開閉扉2の両側部分とブース1の出入口1bの両側部分には図示省略するが扉レールが装着され、互いに係合し開閉扉2を上下動可能にしている。また開閉扉2の内面両側部分にはワイヤ3の一端が接続され、このワイヤ3はブース1上面の角部に配置した滑車4にガイドされてブース1背面に引き回され、ワイヤ3の他端は開閉扉2の重量とつり合う重さの重り5に接続されている。さらには開閉扉2にはブース1内の被作業物やブラスタを操作するため作業者の手を挿入する2つの操作窓2aが開口している。この操作窓2aには可撓性を有する板状弾性部材からなるダンパ部材6が装着されている。このダンパ部材6は円板状で、中心から放射状に切り込みが形成され、作業者の手の挿入を容易にし、ブース1の内外を連通面積を可及的に小さくして、外部からの異物の吸入を防止するとともに騒音の漏れを防止している。7はブース1背面に開口させた2つ排気口(図示せず)を覆うダストカバー、8はダストカバー7に接続された排気ダクト、9は異物収納ボックス1eの背面に開口させた排気ダクトで、各排気ダクト8、9は図示省略するが排気装置とフィルタとを備えた集塵機に接続されている。10は異物収納ボックス1eに挿入された引出しを示す。
この消音ブースは集塵機を作動させ、開閉扉2を開いてブース1内に被作業物を供給し、開閉扉2を閉じて、ブラスタへのドライアイス微細粒子と高圧ガスの供給準備が完了すると、作業者は開閉扉2の操作窓2aからブース1内に手を挿入し、開閉扉2を通してブラストガンと被作業物を操作しブラスト作業をすることができる。
ここで、防音処理されていない通常の仕切り壁にて区画した巾4m、奥行き3m、床面から天井までの高さ3mの第1の作業室と、巾4m、奥行き5.4mの第2の作業室とを連接した作業場の第1作業室端部の両壁から非対称位置に、巾が1.4m、床面からブース1底面までの高さが0.9m、ダストカバー4a、4bを除く奥行きが1.2mの消音ブースを配置し、作業時の騒音レベルを測定した。図8において、第1、第2の作業室A、B内を点線で示すように1m間隔で16区画した各区画交点P1〜P16と、交点P14、P16の各外方で室外1mの点P17、P18及び消音ブースの正面前方で第2作業室Bの外方1mの点P19を設定し、高さ1m位置での騒音レベルを小野測器製積分型普通測定器LA−220Sを用いて測定した。集塵機などの周辺装置を作動させブラストガンを作動させない状態での騒音は46〜47dBで、各作業室の扉を開放した状態でブラストガンを作動させたとき、消音ブース前方の各測定点P1、P5、P9、P13及び作業室A、Bを通りさらに作業室Bの外方位置である測定点P19では、それぞれ116.9dB、109.7dB、107.1dB、105.2dB、98.4dBであった。また消音ブースと側壁の間の測定点P2とその前方の測定点P6、P10、P14及び測定点P14の外方でさらに作業室Bの外方の測定点P17では、それぞれ107.6dB、110.8dB、108.4dB、99.3dB、82.0dBで、側壁から離れた側で消音ブースに近い測定点P3とその前方の測定点P7、P11、P15では、106.4dB、107.3dB、106.4dB、105.0dB、測定点P3と外壁の間に位置する測定点P4とその前方の測定点P8、P12、P16及び測定点P16の外方でさらに作業室Bの外方の測定点P18では、それぞれ104.8dB、106.4dB、105.6dB、100.8dB、84.7dBであった。上記各点の騒音レベルは図9に示す分布状態となる。
この結果、消音ブースが設置された作業室A内の騒音レベルはいずれの場所でも100dBを超え、室外であっても測定点P17、P18、P19の内、消音ブースの正面位置の測定点P19では98.4dBで、100dBに近い値であった。また各扉を閉じても測定点P17、P18、P19の騒音レベルは80dBを超え、消音ブースから最も離れた測定点P19でも81.5dBで80dB以下にすることができず、消音ブースで作業をする作業者だけでなく、作業室A、Bの内部で作業する者や作業室A、B近傍で作業をする者も防音用ヘッドホンを着用する必要があり、作業環境が劣悪であるという問題があった。
ここで、硬質微粒子を被作業物に衝突させその表面を研磨したり摩擦接触させる通常のブラスト装置では、硬質微粒子が被作業物に衝突する際に騒音を発生するが衝突した瞬間運動エネルギーを消耗する。これに対してドライアイスホーニング装置はドライアイスの微細粒子を被作業物表面に衝突させて微細粒子に衝撃を与え、この衝撃により固形のドライアイスを急激に気化膨張させて小爆発させこの小爆発によって被作業物表面に付着した異物を除去するもので、この小爆発は微細領域で連続して発生し、被作業物そのものを研磨したり損傷することなく表面に付着した異物のみを除去することができ、気化した炭酸ガスは排気装置により外気に拡散させることができるため、表面洗浄装置として利用が拡大しており、騒音対策が望まれていた。特に空気中の炭酸ガスから製造したドライアイスを用いるドライアイスホーニング装置では気化した炭酸ガスを再度外気に拡散させても環境を悪化させることはないため、利用性を改善するため一層の騒音対策が望まれていた。
このような問題の解決に役立つ技術として、特許文献1には内面に吸音材を付設したブースに接続した排気ファンの騒音を軽減する塗装ブースの吸音構造が、特許文献2にはファン吸入側気流案内消音器が、また特許文献3には余剰の塗料を回収するベンチュリーを消音構造とし騒音レベルを低減させた塗装ブースの排気処理装置が、特許文献4にはブースを二重構造とすることにより遮音性を向上させたブラスト加工装置がそれぞれ開示されており、これらの技術を適用することにより消音効果の改善が期待された。
特開2001−239194号公報(第3頁、図1) 特許第3072171号公報(第4〜5頁、図1) 特開平8−71468号公報(第3〜4頁、図1) 特許第2893668号公報(第3〜4頁、図1)
ところが通常の硬質微粒子を用いたブラスト装置では騒音レベルを85dB〜100dBに抑えることができるのに対し、ドライアイス微細粒子の小爆発をともなう騒音は118dB〜120dBと、通常のブラスト装置の騒音レベルより20dB以上大きく、また聴感上有害な周波数成分を多く含んでおり、特にブースの一部にブース内部を観察可能とする観察窓を形成し、ブースを貫通した操作窓を通して作業者が直接ブラスタや被作業物を操作するようにしたものでは、ブース内部の騒音の漏洩を抑えることが困難で、上記特許文献その他に開示された技術を適用しても十分な遮音性を得ることができなかった。
本発明は上記課題の解決を目的として提案されたもので、ブースの出入口を開閉する開閉扉と、ブース外からブース内の作業装置又は被作業物を操作するため作業者の手が挿入される操作窓と、透明板によって閉止された観察窓とを具え、騒音を発する作業装置を囲む消音ブースにおいて、ブースの出入口周縁と開閉扉の周縁にそれぞれ複数段の段差部を形成し、各段差部が遮音性パッキングを介して気密に衝合されていることを特徴とする消音ブースを提供する。
また本発明は、ブースの出入口を開閉する開閉扉と、ブース外からブース内の作業装置又は被作業物を操作するため作業者の手が挿入される操作窓と、透明板によって閉止された観察窓とを具え、騒音を発する作業装置を囲む消音ブースにおいて、前記操作窓が複数の切り込みを形成した遮音性を有する板状弾性部材からなる複数のダンパ部材を重ね合わせて形成されていることを特徴とする消音ブースを提供する。
また本発明は、複数の切り込みを形成した遮音性を有する板状弾性部材からなる複数のダンパ部材を重ね合わせて形成されていることを特徴とする操作窓用消音装置を提供する。
本発明による消音ブースによれば、例えばドライアイス微細粒子の小爆発により高レベルの騒音を伴なうブラスト装置でも効果的に消音でき、消音ブース近傍でも防音用ヘッドホンを着用することなく作業ができる。そのため本発明による消音ブースを適用することにより、騒音を伴なう装置の設置場所の制約をなくすことができる。
また、本発明による操作窓用消音装置によれば、騒音源側の作業装置又は被作業物を操作するため作業者の手が挿入される操作窓において、操作性を確保しつつ消音効果を高めることができる。
本発明による消音ブースは、操作窓と観察窓とを配置した開閉扉の周縁と、ブースの出入口周縁とを対向させ、この対向部分に複数段の段差部を形成し、各段差部が遮音性パッキングを介して気密に衝合させたことを特徴とする。また操作窓は、複数の切り込みを形成した遮音性を有する板状弾性部材からなる複数のダンパ部材により形成されていることを特徴とする。また、この複数のダンパ部材は切り込み位置をずらせて重ね合わせたり、複数のダンパ部材を操作窓の内側と外側の両方に配置することにより、消音効果を更に高めることができる。
本発明の操作窓用消音装置は、複数の切り込みを形成した遮音性を有する板状弾性部材からなる複数のダンパ部材により形成されていることを特徴とする。また、この複数のダンパ部材は切り込み位置をずらせて重ね合わせたり、複数のダンパ部材を操作窓の内側と外側の両方に配置することにより、消音効果を更に高めることができる。
以下に本発明の実施例を図1〜図4により説明する。図において、11は箱状のブースで、図4に示すようにステンレス鋼板製の内壁12、中間壁13、外壁14を内方から外方へ配置し、各壁面間にロックウールなどの吸音材15、16を挟んで対向させた二重構造として遮音性を持たせ、さらにブース11の内面に吸音材(例えば株式会社ユニックス製アルミニウム吸音材「ポアル」とグラスウール)17を貼り付けて遮音性を高めている。内壁12と外壁14の間に挿入する吸音材15、16はロックウールや石膏ボートなどの多孔質材の他に発泡ウレタンフォームなどの弾性材が用いられる。このブース11には、その前面11aの中央部に被作業物を出し入れする出入口11bを開口させ、側面にはホースを挿通する挿入扉11cが配置され、底面11dは漏斗状に下方に向かって縮径して異物収納ボックス11eに接続され、背面には2つの排気窓(図示せず)と、一つの消音窓(図示せず)が開口し、異物収納ボックス11eの背面には排気窓11fを開口させている。このブース11は図示省略するがドライアイスホーニング装置のブラスタやホース、これらの懸架装置、被作業物を支持する支持部などを囲み、ドライホーニング装置が動作時に発生する騒音を吸収し外部への漏洩レベルを減少させる。
18は出入口11bを開閉する開閉扉で、一端側がヒンジ19、19により出入口11bに開閉可能に支持され、他端側に固定されたロック機構20、20により出入口11bを密閉する。21はブース11内部を観察するため開閉扉18の上方部分に形成された観察窓で、透明板22によって閉止されている。この透明板22は透過性と遮音性、耐衝撃性を持たせるため厚さ10mmのアクリル樹脂板を4枚重ねている。23は開閉扉18に形成された操作窓で、作業者の手が挿入されて、ブース11内のブラストガンや被作業物が操作できるように水平方向に離隔して2つ形成されている。24は操作窓23を音響的に遮断する操作窓用消音装置で、遮音性を有する板状弾性部材、例えば厚さ2mm〜5mmの硬質ゴム板を円形に成形し、複数の放射状の切り込み24aを形成したもので、この硬質ゴム板を2枚、切れ込み24aが互いに重なり合わないようにして積層したものを一組として、操作窓23の内側と外側の両方に離隔して固定している。25はブース11背面の排気窓(図示せず)を覆うダストカバーで、このダストカバー25には排気ダクト26が接続され、この排気ダクト26は図示省略するが集塵機に接続されている。
27は消音器で、例えば日本ノイズコントロール株式会社製の避圧開口消音器(ELBタイプエルボサイレンサ/250ELB−0−1500GC1M)が用いられ、この消音器27の一方の開口端がブース11背面の上方に開口させた消音窓(図示せず)に接続され、他の開口端は外部に開放されている。28はブース11の上部に固定され、ブース内部を照明する照明灯、29は異物収納ボックス11eに挿入された引出しで、図示省略するが異物収納ボックス11eの開口端と引出し29の対向部は、段差部及び遮音性パッキングを用いて気密に接触させている。
図4はこの消音ブースの出入口11b部分の断面を示す。この図からブース11出入口11bと開閉扉18の詳細を以下に説明する。この出入口11bの周縁には内方から外方へ開口径が拡大する環状の段差部30a、30bが形成されている。図示例では径小で短い内筒31aと径大で長い外筒31bを同軸配置し、一端側を矩形環状平板31cにより連結したものを、平板31cをブース11内に位置させて出入口11bに装着し、内筒31aの開口端面により段差部30aを、外筒31bと出入口11bの内周の間の開口端により段差部30bを形成している。
また段差部30a、30bに対応して開閉扉18の周縁には外方から内方へ向かって縮径する環状の段差部32aが形成され、開閉扉18を閉鎖した時、この段差部32aは出入口11bの段差部30a、30bの隣接部分に位置する。出入口11bの各段差部30a、30bには硬質ゴム製の環状の遮音性パッキング33a、33bが固定されて、各遮音性パッキング33a、33bは閉鎖した開閉扉18の段差部32aと隣接する2つの面32b、32cと弾性接触する。
観察窓21は開閉扉18の内壁18aと外壁18bに同軸の矩形窓18c、18dを穿設し、矩形窓18c、18d内に4枚のアクリル樹脂製透明板22a、22b、22c、22dを重ねて配置し、各透明板22の両側を開閉扉18の両面に配置した第1、第2の矩形枠34a、34bとともにねじ(図示省略)により固定している。
ここでアクリル樹脂の遮音性(透過損失)は無機ガラスより劣るものの、光透過性や加工性、耐衝撃性は無機ガラスより良好である。そのため、無機ガラスと同等以上の遮音性を持たせるため、厚さ10mmのアクリル樹脂板を4枚重ね、これにより遮音性を確保している。操作窓23は、開閉扉18の内壁18aと外壁18bに同軸の円形窓18e、18fを開口させ、この円形窓18e、18fを円筒体35により接続し、さらに円筒体35の内端側に、円形に成形した厚さ3mmの硬質ゴム板に多数の放射状の切り込み24a、24bを形成した2枚のダンパ部材24A、24Bを重ね合わせて配置し、その上に環状部材36を重ねて開閉扉18の内壁にねじ留めし、円筒体35の外端側は円形に成形した厚さ3mmの硬質ゴム板に放射状の切れ込み24a、24bを形成したダンパ部材24A、24Bを2枚重ね合わせて配置し、その上ににガイド筒体37を重ねて開閉扉18の外壁18bにねじ留め固定したもので、ダンパ部材24A、24Bの切り込み24a、24bは図5に示すように互いに重なり合わないように位置決めされ、例えばダンパ部材24A、24Bの中心部の切り込み24aの角度を、円周を12等分する30度に設定した場合、内側のダンパ部材は外側に対して15度回転した位置に配置されている。
この消音ブースはブース11の出入口11bを観察窓21及び操作窓23を形成した開閉扉18で開閉可能としているが、出入口11bの周縁と開閉扉18の周縁にそれぞれ段差部30、32を形成し、各段差部30、32を対向させ、この対向部分に遮音性パッキング33を配置したから、出入口11bの周縁部分でブース11内外が音響的にほぼ遮断され、騒音の漏洩が防止される。
さらに、操作窓23に手を挿入すると、開閉扉18の内外に連通する騒音の通路が形成されるが、ダンパ部材を2重に重ね、さらにこれを操作窓23の内面側と外面側の両方に配置したから、操作窓23に挿入した腕に接触した外側のダンパ部材24Bの間に内側のダンパ部材24Aが折り重なるため、操作窓23の内外を直接連通する空間を最小にでき、ブース11内の騒音の漏洩を最小に抑えることができる。
本発明を適用した消音ブースは、ブース11の前方1m、高さ1mの位置で、集塵機やドライアイスの微細粒子を生成する装置など消音ブースに隣接した周辺装置を作動させブラストガンを作動させない状態での騒音を測定したところ、46.7dBであった。次に開閉扉18を開放し、ブラスト作業を実施した状態での騒音は112.3dBで、118dB〜120dBの騒音レベルを有するブラスト装置の騒音レベルを5.7dB以上減衰させることができた。さらに開閉扉を閉じ、作業者が操作窓23から手を挿入して、ブラスタを操作した状態での騒音は78.1dBで、開閉扉18を開放した状態に比して34.2dBの遮音効果を得ることができた。さらに消音ブース正面から3m離れた室外での騒音レベルは59.2dBであった。騒音レベル80dBは昼間の繁華街の騒音レベルに相当し、防音用ヘッドホンを着用しなくても長期間の作業が可能であるが、本発明による消音ブースはさらに1.9dB(約0.65倍)騒音レベルを低くできるため、消音ブース直前だけでなく消音ブース近傍でも防音用ヘッドホンを着用することなく作業が可能である。また騒音レベル60dBは1m離れた通常の会話での騒音レベルに相当するが、本発明による消音ブースは室外ではこれより低くできる。
尚、本発明は上記実施例にのみ限定されることなく、例えば、高騒音レベルのブラスト装置だけでなく、騒音レベルが比較的低くとも聴感上有害な周波数成分を含むブラスト装置にも適用でき、研磨装置だけでなく消音を目的とする塗装装置等にも適用できる。
また、腕まで挿入可能な手袋を、操作窓23の内端周縁に装着することができる。これにより、汚染や被作業物の飛散をともなう作業でもブース11内に挿入した手や腕の汚染や飛散物による受傷を防止でき、ダンパ部材24Aの切り込みによって形成されるブース11内外を連通する僅かな隙間を完全に遮断でき、遮音性を高めることができる。
また、図5においてダンパ部材の切り込みが直線である場合を示したが、切り込みの一端を共有した曲線状の切り込みであっても良い。
さらに、上記実施例では、ブース前面に開閉扉を有し、開閉扉に操作窓を有する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、開閉扉や操作窓の配置は本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得る。
本発明の実施例を示す消音ブースの正面図 図1消音ブースの側面図 図1消音ブースの背面図 図1消音ブースの出入口及び開閉扉の側断面図 図1消音ブースの操作窓に取り付けられた操作用消音装置を示す要部正面図 従来例を示す正面図 図6装置の側面図 図6装置の騒音測定点を示すレイアウト図 図8に示す各測定点の騒音レベル分布図
符号の説明
11 ブース
11b 出入口
12 内壁
14 外壁
17 吸音材
18 開閉扉
21 観察窓
22 透明板
22a、22b、22c、22d 透明板
23 操作窓
24 操作窓用消音装置
、24A、24B ダンパ部材
24a、24b 切り込み
30、30a、30b 段差部
32、32a 段差部
33、33a、33b 遮音性パッキング

Claims (4)

  1. ブースの出入口を開閉する開閉扉と、ブース外からブース内を操作するための操作窓と、観察窓とを具えた消音ブースにおいて、ブースの出入口周縁には内方から外方へ開口径が拡大する複数の環状の段差部が形成され、開閉扉の周縁には外方から内方へ向かって縮径する複数の環状の段差部が形成され、各段差部が遮音性パッキングを介して気密に衝合されていることを特徴とする消音ブース。
  2. ブースの出入口を開閉する開閉扉と、ブース外からブース内を操作するための操作窓と、観察窓とを具えた消音ブースにおいて、前記操作窓が複数の切り込みを形成した遮音性を有する板状弾性部材からなる複数のダンパ部材を積層したものを一組として形成されており、前記複数のダンパ部材が放射状の切り込み位置をずらして重ね合わせられ、操作窓の内側と外側の両方に配置されていることを特徴とする消音ブース。
  3. ブース外からブース内を操作するための操作窓に装着する操作窓用消音装置において、複数の切り込みを形成した遮音性を有する板状弾性部材からなる複数のダンパ部材を積層したものを一組として形成されており、前記複数のダンパ部材が放射状の切り込み位置をずらして重ね合わせたことを特徴とする操作窓用消音装置
  4. 前記複数の切り込みが、各切り込み線の一端が共有され、放射状に伸びる直線状又は曲線状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の操作窓用消音装置。
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