JP4513742B2 - 発振器の特性自動補償装置、特性自動補償方法、特性自動補償プログラム、及び測位信号受信機 - Google Patents

発振器の特性自動補償装置、特性自動補償方法、特性自動補償プログラム、及び測位信号受信機 Download PDF

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Description

本発明は、発振器の特性の変化を自動的に補正するようにした発振器の特性自動補償装置、特性自動補償方法、特性自動補償プログラム、及び測位信号受信機に関する。
従来の測位信号受信機としては、温度補償型水晶発振器(TCXO)の近傍に設置した温度センサから検出された温度から、TCXOの発振周波数のドリフト量を推定し、この推定したドリフト量だけ、衛星からの測位信号をサーチする周波数範囲の中心周波数をシフトさせるというものが知られている。
しかしながら、上記従来の測位信号受信機にあっては、温度センサで検出した温度T(Tk<T<Tk+1)でのTCXOの発振周波数のドリフト量D推定する場合に、メモリに記憶された温度Tkでのドリフト量Dkと温度Tk+1でのドリフト量Dk+1とをもとに、図18に示すように両点を結ぶ直線αを求め、その直線αを使用してドリフト量Dの推定をしており、温度とドリフト量との関係を折れ線で近似しているためTCXOの温度周波数特性を適切に表しておらず、高精度でドリフト量の推定ができないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、より高精度でTCXOの発振周波数のドリフト量を推定することができる特性自動補償装置、特性自動補償方法、特性自動補償プログラム、及び測位信号受信機を提供することを目的としている。
本発明による発振器の特性自動補償装置は、発振周波数が与えられる物理量に依存する発振信号を出力する発振手段と、該発振手段に与えられる物理量を検出する物理量検出手段と、物理量を変化させながら前記発振手段の発振周波数のドリフト値を測定し、前記物理量検出手段で検出した物理量と前記発振手段の発振周波数のドリフト値との特性を表す近似式の係数を予め決定する特性決定手段と、前記特性決定手段で決定した近似式の係数を記憶する記憶手段と、前記物理量検出手段で検出した物理量に基づいて前記発振手段の発振周波数のドリフト値を推定するドリフト値推定手段と、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値と前記物理量検出手段により検出したその時の物理量とにより前記特性決定手段で決定した近似式の係数を更新する特性更新手段とを備えていることを特徴としている。
これにより、予め決定した基準発振器の特性を表す近似式の係数を、実測ドリフト値及びその時の物理量をもとに更新するので、経時変化等による特性の変化に正確に追従することができると共に、常に高精度で周波数ドリフト値の推定を行うことができる。
また、本発明による発振器の特性自動補償装置は、発振周波数が温度に依存する発振信号を出力する発振手段と、該発振手段の温度を検出する温度検出手段と、温度を変化させながら前記発振手段の発振周波数のドリフト値を測定し、前記温度検出手段で検出した温度と前記発振手段の発振周波数のドリフト値との温度周波数特性を表す近似式の係数を予め決定する特性決定手段と、前記特性決定手段で決定した近似式の係数を記憶する記憶手段と、前記温度検出手段で検出した温度に基づいて前記発振手段の発振周波数のドリフト値を推定するドリフト値推定手段と、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値と前記温度検出手段により検出したその時の温度とにより前記特性決定手段で決定した近似式の係数を更新する特性更新手段とを備えていることを特徴としている。
これにより、予め決定した基準発振器の温度周波数特性を表す近似式の係数を、実測ドリフト値及び温度データをもとに更新するので、経時変化等による温度周波数特性の変化に正確に追従することができると共に、常に高精度で周波数ドリフト値の推定を行うことができる。
また、前記温度検出手段は、温度補償型発振器で構成されていることを特徴としている。
これにより、温度補償型発振器の周波数の変化を測定することで温度の変化を判定できるので、近傍に配設された基準発振器の温度変化を容易に検出することができる。
また、前記特性決定手段は、前記温度検出手段で検出した温度と前記発振手段の発振周波数のドリフト値との特性を表す近似式を多項式で表すことを特徴としている。
これにより、発振器の温度周波数特性曲線を高精度で近似することができるので、周波数ドリフト値の推定精度を向上することができる。
また、前記特性決定手段は、前記温度検出手段で検出した温度と前記発振手段の発振周波数のドリフト値との特性を表す近似式を、次数が5次以上の多項式で表すことを特徴としている。
これにより、発振器の温度周波数特性曲線を、残差±0.1ppm以内の高精度で近似することができるので、周波数ドリフト値の推定精度を向上することができる。
また、前記特性決定手段は、最小二乗法及び逐次最小二乗法の何れか一方により、前記温度検出手段で検出した温度と前記発振手段の発振周波数のドリフト値との特性を表す近似式を多項式で表すことを特徴としている。
これにより、温度データと周波数ドリフト値との測定データの組をもとに、容易に発振器の温度周波数特性を表す近似式の係数を求めることができる。
また、前記特性決定手段は、カルマンフィルタにより、前記温度検出手段で検出した温度と前記発振手段の発振周波数のドリフト値との特性を表す近似式を多項式で表すことを特徴としている。
これにより、温度データと周波数ドリフト値との測定データの組をもとに、容易に発振器の温度周波数特性を表す近似式の係数を求めることができる。
また、前記特性更新手段は、前記特性決定手段で決定した多項式の全ての係数を更新することを特徴としている。
これにより、経時変化等による発振器の温度周波数特性の変化に正確に追従することができるので、常に±0.1ppm以内の推定精度で周波数ドリフト値の推定を行うことができる。
また、前記特性更新手段は、前記温度検出手段で検出していない温度範囲に関して、一定間隔で温度範囲を分割し、分割した温度に対して、前記特性決定手段で決定した多項式によりドリフト値を算出して温度とドリフト値のデータの組を作成し、得られたデータの組と、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値と前記温度検出手段により検出したその時の温度とのデータの組を用いて、最小二乗法及び逐次最小二乗法の何れか一方により前記特性決定手段で決定した多項式の全ての係数を更新することを特徴としている。
これにより、検出した温度範囲外に関しては、更新前の多項式曲線からドリフト値を計算し、その計算値を用いて多項式曲線の係数を更新するため、検出温度範囲内のデータのみを使用して更新を行う場合に比べて検出温度範囲外の推定精度の劣化を抑制することができると共に、メモリを大幅に削減でき、オーバーフローの問題がない。
また、前記特性更新手段は、前記温度検出手段で検出していない温度範囲に関して、一定間隔で温度範囲を分割し、分割した温度に対して、前記特性決定手段で決定した多項式の係数によりドリフト値を算出して温度とドリフト値のデータの組を作成し、得られたデータの組と、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値と前記温度検出手段により検出したその時の温度とのデータの組を用いて、カルマンフィルタにより前記特性決定手段で決定した多項式の全ての係数を更新することを特徴としている。
これにより、検出した温度範囲外に関しては、更新前の多項式曲線からドリフト値を計算し、その計算値を用いて多項式曲線の係数を更新するため、検出温度範囲内のデータのみを使用して更新を行う場合に比べて検出温度範囲外の推定精度の劣化を抑制することができると共に、メモリを大幅に削減することができる。
また、前記発振手段は、ジャイロセンサの振動子で構成されていることを特徴としている。
これにより、ジャイロセンサの発振周波数の特性曲線を表す近似多項式の係数を更新して、ジャイロセンサの発振周波数のドリフト分を補正することができ、ジャイロセンサの検出精度を向上することができる。
また、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値は、全地球測位システムの基準周波数に基づいて測定することを特徴としている。
これにより、全地球測位システムの基準周波数とジャイロセンサの発振周波数とを比較してジャイロセンサの発振周波数のドリフト値を測定するので、経時変化等による発振器の温度周波数特性の変化に正確に追従することができ、常に高精度でドリフト値を推定することができる。
また、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値は、携帯電話の基地局のキャリア周波数に基づいて測定することを特徴としている。
これにより、携帯電話の基地局のキャリア周波数とジャイロセンサの発振周波数とを比較してジャイロセンサの発振周波数のドリフト値を測定するので、経時変化等による発振器の温度周波数特性の変化に正確に追従することができ、常に高精度でドリフト値を推定することができる。
また、本発明による発振器の特性自動補償方法は、温度を変化させながら、発振手段から出力される発振信号の周波数ドリフト値を測定すると共に温度検出手段で前記発振手段の温度を測定し、前記発振手段の周波数ドリフト値と前記温度検出手段で測定した温度データとの温度周波数特性を表す近似式の係数を決定するステップと、決定した近似式の係数を記憶手段に記憶し、前記温度検出手段で測定した温度データと前記記憶手段に記憶した近似式の係数をもとに前記発振手段の発振周波数のドリフト値を推定するステップと、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値とその時の温度とにより前記記憶手段に記憶した近似式の係数を更新するステップとを備えていることを特徴としている。
これにより、予め決定した発振器の温度周波数特性を表す近似式の係数を、実測ドリフト値及び温度データをもとに更新するので、経時変化等による温度周波数特性の変化に正確に追従することができると共に、常に高精度で周波数ドリフト値の推定を行うことができる。
また、本発明による発振器の特性自動補償プログラムは、発振器の特性を自動補償する発振器の特性自動補償プログラムであって、温度を変化させながら、発振手段から出力される発振信号の周波数ドリフト値を測定すると共に温度検出手段で前記発振手段の温度を測定し、前記発振手段の周波数ドリフト値と前記温度検出手段で測定した温度データとの温度周波数特性を表す近似式の係数を決定するステップと、決定した近似式の係数を記憶手段に記憶し、前記温度検出手段で測定した温度データと前記記憶手段に記憶した近似式の係数をもとに前記発振手段の発振周波数のドリフト値を推定するステップと、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値とその時の温度とにより前記記憶手段に記憶した近似式の係数を更新するステップとをコンピュータに実行させることを特徴としている。
これにより、予め決定した発振器の温度周波数特性を表す近似式の係数を、実測ドリフト値及び温度データをもとに更新するので、経時変化による温度周波数特性の変化に正確に追従することができると共に、常に高精度で周波数ドリフト値の推定を行うことができる。
また、本発明による測位信号受信機は、発振周波数が温度に依存する発振信号を出力する発振手段と、該発振手段の温度を検出する温度検出手段と、温度を変化させながら前記発振手段の発振周波数のドリフト値を測定し、前記温度検出手段で検出した温度と前記発振手段の発振周波数のドリフト値との温度周波数特性を表す近似式の係数を予め決定する特性決定手段と、前記特性決定手段で決定した近似式の係数を記憶する記憶手段と、前記温度検出手段で検出した温度に基づいて前記発振手段の発振周波数のドリフト値を推定するドリフト値推定手段と、測位により得られた前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値と前記温度検出手段により検出した測位時の温度とにより前記特性決定手段で決定した近似式の係数を更新する特性更新手段とを備えていることを特徴としている。
これにより、予め決定した発振器の温度周波数特性を表す近似式の係数を、測位により得られた実測ドリフト値及び温度データをもとに更新するので、経時変化等による温度周波数特性の変化に正確に追従することができると共に、常に高精度で周波数ドリフト値の推定を行うことができる。
図1は、本発明の実施形態を示す概略構成図である。 図2は、第1の実施形態における図1の温度補償コントローラ15の温度周波数特性決定処理を示すフローチャートである。 図3は、TCOの周波数と基準発振器のドリフト値との周波数特性である。 図4は、近似多項式の次数と残差との関係図である。 図5は、図1の温度補償コントローラ15における周波数サーチ処理を示すフローチャートである。 図6は、第1の実施形態における図1の温度補償コントローラ15の温度周波数特性更新処理を示すフローチャートである。 図7は、TCOの周波数と基準発振器のドリフト値との温度周波数特性の変化の説明図である。 図8は、本発明の実施形態における近似多項式の係数更新の説明図である。 図9は、本発明の実施形態における異なる温度範囲での近似多項式の係数更新の説明図である。 図10は、第2の実施形態における図1の温度補償コントローラ15の温度周波数特性決定処理を示すフローチャートである。 図11は、第2の実施形態における図1の温度補償コントローラ15の温度周波数特性更新処理を示すフローチャートである。 図12は、カルマンフィルタの計算手順の説明図である。 図13は、第3の実施形態における図1の温度補償コントローラ15の温度周波数特性決定処理を示すフローチャートである。 図14は、第3の実施形態における近似多項式の係数更新の説明図であり、図14(a)は、プレ特性曲線と実際の特性曲線を示す図であり、図14(b)は、修正後のプレ特性曲線と実際の特性曲線を示す図である。 図15は、第3の実施形態における図1の温度補償コントローラ15の温度周波数特性更新処理を示すフローチャートである。 図16は、第4の実施形態を示す概略構成図である。 図17は、図16のCDMA端末機の回路構成を示す図である。 図18は、従来の技術における温度とドリフト量との関係を示す特性図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明を、人工衛星を使用した全地球測位システム(以下、GPSと称す)の受信機に適用した場合の実施形態を示す概略構成図であり、図中1はGPS受信機であって、このGPS受信機1は、人工衛星からのスペクトラム拡散信号で構成されるGPS信号を受信するためのアンテナ2を備えている。
アンテナ2で受信したGPS信号は、ローノイズアンプ3で増幅した後、バンドパスフィルタ(BPF)4を介して混合器5に入力し、この混合器5でPLL回路(フェーズ・ロックド・ループ回路)18が出力する周波数信号を混合して、所定の周波数(1.5GHz帯)の受信信号を第1中間周波信号にダウンコンバート(周波数変換)する。
この場合、PLL回路18が出力する周波数信号は、発振手段としての基準発振器17が出力するほぼ一定の周波数信号を、PLL回路18内の分周回路で分周して作成した信号である。なお、分周比などを制御することでPLL回路18が出力する信号の周波数を変化させることができ、PLL回路18の発振周波数は、温度補償コントローラ15により制御される。
基準発振器17には温度補正のないSPXOと呼ばれるタイプの水晶発振器、若しくは温度補正を内蔵するTCXOと呼ばれるタイプの水晶発振器を用いる。
次に、混合器5が出力する第1中間周波信号はAGC(オートゲインコントロール)アンプ6により、所定の振幅に増幅される。その場合の増幅率は復調部11の状況に応じて、温度補償コントローラ15により制御される。
AGCアンプ6より出力された信号はバンドパスフィルタ7を介して混合器8に入力される。この混合器8は第1中間周波数信号にPLL回路18の出力する(混合器5に入力した周波数よりも更に低い)一定の周波数信号を混合して、第2中間周波信号にダウンコンバートする。
そして、この混合器8の出力する第2中間周波信号をローパスフィルタ(LPF)9を介した後、A/D変換器10を介してA/D変換して、復調部11に入力し、GPS信号の復調処理を行う。この復調部11では、A/D変換された第2中間周波数信号へのPN符号(擬似ランダム符号)の乗算によるスペクトラム逆拡散処理と、このスペクトラム逆拡散された信号のBPSK復調などによる伝送データの復調処理とを行い、衛星から伝送されるデータ(エフェメリスデータ、アルマナックデータ、GPSタイムデータ等)を得る。この場合、スペクトラム逆拡散処理に使用するPN符号は衛星毎に決められた値としてあり、このPN符号の選択で受信する衛星の選択ができる。この受信する衛星の選択は温度補償コントローラ15による制御で行われる。また、復調部11は、復調処理が、8チャンネルから最大16チャンネルまで同時にできるようになっている。そのため、複数の衛星の測位信号を同時に受信して復調できる。
そして、復調部11で復調して得た各衛星からの伝送データを演算処理部12に入力し、その伝送データに基づいて、各衛星からの信号の伝播時間を計算し、各衛星の位置、衛星と受信機との距離を計算するために必要な補正値(対流圏補正値、電離層補正値、GPSタイムの補正値)に関する情報を得る。得られた情報に基づき、受信機の位置と受信機のGPSタイムの補正時間とを求める。
この場合、受信機の位置は(x,y,z)の3つの未知数があるため、受信機のGPSタイムの補正時間tとあわせて4つの未知数を求める必要がある。従って、通常は4個以上の衛星データが必要となる。
衛星数が4個の場合は、補正した各衛星と受信機との距離データと各衛星の位置データから4個の連立方程式を作成し、それを解いて受信機の位置と受信機のGPSタイムの補正値(GPSタイムに対するオフセット値)を求めることが出来る。また、演算処理部12では、各衛星からの信号を捕捉して現在位置の測位ができたとき、基準発振器17の発振周波数のドリフト量を測定する。
また、基準発振器17の近傍には温度検出手段としての発振器(以下、TCOと称す)16が配設されている。
TCO16は温度により抵抗値が変化するサーミスタと呼ばれる抵抗を用いた発振器であり、温度により周波数が変化する。周波数カウンタ14に入力された周波数信号を温度補償コントローラ15で判定することで、基準発振器17の温度変化に相当する周波数変化を検出する。温度補償コントローラ15は演算処理部12から入力されたGPS測位により測定した基準発振器17の周波数ドリフト量と、測位時のTCO16の周波数とを用いて、TCO16の周波数と基準発振器17の周波数ドリフト値の温度周波数特性を表すm次の多項式を求める。求めた多項式のm+1個の係数を記憶手段としてのメモリ13に記録することにより、予め記憶していた多項式の係数を更新する。
図2は、第1の実施形態における、温度補償コントローラ15で実行される温度周波数特性決定処理を示すフローチャートである。この温度周波数特性決定処理では、予めメモリ13に記憶しておくTCO16の周波数と基準発振器17の周波数ドリフトとの温度周波数特性を表す近似式(m次多項式)の係数を決定する。
先ず、テスト用のGPS受信機1をGPS信号が受信可能な温度可変装置としての恒温槽に入れて、ステップS1で恒温槽内の温度を変化させ、次いでステップS2に移行して、TCO16の周波数fTと基準発振器17のドリフト値とを測定する。
次いでステップS3に移行して、取得するデータ数を計測するデータ取得数カウント値NをインクリメントしてステップS4に移行し、カウント値Nがデータ取得数設定値NS以上であるか否かを判定する。データ取得数設定値NSは、より正確な温度周波数特性を決定できるデータ数(例えば、5000程度)に設定する。
ステップS4の判定結果が、N<NSであるときには、より正確な温度周波数特性を決定するデータ数に達していないと判断して前記ステップS1に移行する。一方、N≧NSであるときには、ステップS5に移行して、得られたTCO16の周波数fTと基準発振器17の周波数ドリフト値とのN個のデータの組をもとに温度周波数特性曲線の係数を算出する。
ここで、このGPS受信機1の使用可能な温度範囲が−25℃〜60℃であるとき、この温度に対応するTCO16の周波数fTは200kHz〜1800kHzとなる。図3に示す実線は−25℃〜60℃でTCO16の周波数fTと基準発振器17のドリフト値との実測値の関係を示したものである。
この周波数とドリフト値との関係をm次の多項式で近似した場合、ドリフト値の実測値と多項式による近似値との残差は、図4に示すように多項式の次数が5次以上あれば±0.1ppm以内に押さえることができるが、4次以下の場合には±0.1ppm以内に押さえることができず、多項式の近似精度が悪くなる。また、多項式の次数を11次以上に上げても残差は改善されない。なお、図4において、一点鎖線で示すminは最小残差、二点鎖線で示すmaxは最大残差、破線で示すstdは標準偏差、実線で示すmeanは平均値である。
したがって、TCO16の周波数と基準発振器17の周波数ドリフト値との温度周波数特性曲線を9次多項式で近似した場合、図4に示すようにドリフトの実測値と多項式による近似値との残差は±0.05ppm以内に押さえることができ、且つメモリ13には多項式の係数10個のみを記憶しておけばよい。
そこで、周波数とドリフト値との温度周波数特性曲線を例えば9次多項式で近似する場合について説明する。
TCO16の周波数をx、基準発振器17の周波数ドリフト値をyとした場合、周波数とドリフト値との測定値の組を(xi,yi)とすると、温度周波数特性曲線は次式の9次多項式で近似できると仮定する。
f(a,x)=a0+a1x+a22+…+a99 ………(1)
上記(1)式の係数を求める場合には、ある測位点(xi,yi)と近似式との残差をεi(=yi−f(a,xi))として、残差εiの二乗和を近似多項式の各係数ak(k=0,…,9)で偏微分したものを最小(=0)にするようなaを求めればよい。これが最小二乗法による解法である。
Figure 0004513742
従って、(2)式を整理した下記(3)式を解いてai(N)(i=0,…,9)を算出することにより、近似多項式y=f(a,x)を求めることができる。
Figure 0004513742
すなわち、周波数とドリフト値との測定値の組を(xi,yi)とし、恒温槽にGPS受信機1を入れ、温度を変化させながらTCO16の周波数と基準発振器17の周波数ドリフト値を測定し、得られたデータの組に最小二乗法を適用すれば、温度周波数特性の近似多項式の係数を求めることができる。
次いで、ステップS6に移行して、算出した9次多項式の62ビットで表される10個の係数a0(N)〜a9(N)をメモリ13に記憶し、温度周波数特性決定処理を終了する。
図2において、ステップS5の処理が特性決定手段に対応している。
このようにして最小二乗法により求めた9次の近似多項式は図3の破線に示すようになり、測定値との残差を±0.05ppm以内に押さえることができる。
また、各衛星からの測位信号を捕捉する際には、温度補償コントローラ15で、図5に示す周波数サーチ処理を実行する。
この周波数サーチ処理では、先ず、ステップS21でGPS受信機1の電源スイッチをオン状態にセットしてステップS22に移行し、予めメモリ13に記憶した近似多項式の係数a0〜a9を読込む。次いでステップS23に移行してTCO16の周波数を読込み、現在の温度に相当する周波数を検出する。
そして、ステップS24に移行して、近似多項式の係数(a0,…,a9)と現在のTCO16の周波数とを前記(1)式に代入することにより、基準発振器17の周波数ドリフト値を推定する。このようにして推定された周波数ドリフト値をもとに、ステップS25でGPS衛星からの測位信号をサーチする。
図5において、ステップS24の処理がドリフト値推定手段に対応している。
ところで、基準発振器17を構成する水晶発振器SPXO又はTCXOは通常、経時変化等により温度と周波数との特性が変化する傾向があるため、予め決定した温度周波数特性の近似多項式の係数を更新し、温度周波数特性曲線の変化を補正する必要がある。温度周波数特性曲線の変化の補正は、周波数ドリフト値の推定精度を±0.1ppm以内に押さえるためにはオフセット値(多項式の0次の係数)のみの更新では対応できず、高次の係数の更新も必要となる。
図6は、温度補償コントローラ15で実行する温度周波数特性更新処理手順を示すフローチャートである。この温度周波数特性更新処理では、GPS受信機を使用しながら温度周波数特性を表す多項式の全ての係数を更新する。
先ず、ステップS31でGPS受信機1の電源スイッチをオン状態にセットしてGPS測位を開始し、図5の周波数サーチ処理でGPS測位信号の捕捉をすることにより得られた実測ドリフト値を読込む。次いでステップS32に移行してGPS測位時のTCO16の周波数を測定し、ステップS33に移行する。
このステップS33では、GPS測位により得られた実測ドリフト値の信頼度に応じて、そのドリフト値を採用するか否かを判断する。測位の信頼度は、DOP値(Dilution of Precision:GPS測位の精度の指標となる数値)等により判断し、DOP値Dが所定値DSET(例えば、5.0程度)より大きい場合にはGPS測位の精度が悪いと判断して更新を行わずに温度周波数特性更新処理を終了する。一方、D≦DSETである場合には、GPS測位の精度が良いと判断してステップS34に移行し、温度周波数特性曲線の係数を算出する。これにより、更新された補正データの信頼性を保つことができる。
今、温度が−25℃〜60℃の間で、TCO16の周波数は200kHz〜1800kHzまで変化しており、その間の周波数ドリフト値は予め図7に示すような9次の多項式曲線で表されているものとする。そこで、温度33℃〜37℃に相当する700kHz〜800kHzの間でGPS測位を行ったところ、実際のドリフト値は最初に求めた多項式曲線に比べてAの部分のようにプラス側にずれていたとする。
この場合には、GPS測位における温度に対応する700kHz〜800kHzの間のドリフト値としては、GPS測位により得られた実測ドリフト値を用い、それ以外の温度範囲(200kHz〜699kHz及び801kHz〜1800kHz)では適当な間隔(例えば、1kHz)で周波数を選び、選んだ周波数に対して、最初の多項式曲線より対応するドリフト値を算出する。これらの周波数とドリフト値とのデータの組に対して最小二乗法を適用して、新しい多項式曲線の係数を得る。
具体的には、700kHz〜800kHzの間でGPS測位を行い、図8に示すように、実際のドリフト値が最初に求めた9次の多項式曲線に比べてAの部分のようにプラス側にずれていた場合には、GPS測位時のTCO16の周波数とGPS測位により得られた実測ドリフト値の実測データの組(x1,y1)と、GPS測位の温度範囲外を一定間隔で分割し、分割した周波数x2,…,xNから対応するドリフト値を多項式曲線から逐次算出したN−1個の分割データの組(x2,y2),…,(xN,yN)とを用いて、前記(3)式をもとにa0(N)〜a9(N)を算出し、新しい多項式曲線の全ての係数を求める。
そしてステップS35で、逐次算出した係数をメモリ13に記憶することにより温度周波数特性曲線の係数の更新を行う。
図6において、ステップS34の処理が特性更新手段に対応している。
このように、GPS測位の温度範囲外を一定間隔で分割し、逐次算出する分割データを用いて最小二乗法を適用することで、分割データを用いずに最小二乗法を適用する場合に比べてメモリ容量を大幅に節約することができる。つまり、メモリ13に記憶した多項式曲線の係数をもとに分割データを逐次算出するので、GPS受信機が使用可能な温度範囲−25℃〜60℃に対応する周波数200kHz〜1800kHzの間の全データをメモリ13に格納する必要がなくなる。
さらに、この全データをメモリ13に格納するためには、GPS受信機1を再度恒温槽に入れて温度を変化させ、TCO16の周波数及び基準発振器17の周波数ドリフト値を測定しなければならないため、GPS受信機1を使用しながら多項式曲線の係数の更新を行うことは困難であるが、分割データを用いることにより、GPS受信機1を使用しながら多項式曲線の係数の更新を行うことが可能となる。
図9(b)の実線は、図9(a)のA、B、Cの3つの温度範囲でGPS測位を行って、多項式曲線の係数の更新を行った場合の更新後の多項式曲線を示している。このように、異なる温度範囲でGPS測位を行うことで、広い温度範囲で実際の多項式曲線に近づけることができる。また、図9(b)の破線に示すように、多項式の次数が高いほど(例えば、30次)、実際の多項式曲線との残差を小さくすることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、TCO16の周波数と基準発振器17の周波数ドリフト値との温度周波数特性を表す近似多項式の係数を決定及び更新する処理を、最小二乗法に替えて逐次最小二乗法を適用して行うようにしたものである。
図10は、第2の実施形態における、温度補償コントローラ15で実行される温度周波数特性決定処理手順のフローチャートであって、図2に示す第1の実施形態における温度周波数特性決定処理において、ステップS4の処理がステップS6の処理の後に移され、さらにステップS5の処理が逐次最小二乗法により温度周波数特性の近似多項式の係数を決定するステップS41に置換されていることを除いては図2と同様の処理を行い、図2と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
GPS受信機1をGPS信号が受信可能な恒温槽に入れて、恒温槽内の温度を変化させながらTCO16の周波数と基準発振器17の周波数ドリフト値とを測定し、取得するデータ数を計測するデータ取得数カウント値Nをインクリメントした後、ステップS3からステップS41に移行して、逐次最小二乗法を適用して温度周波数特性曲線の係数を算出する。
今、fN k及びgN kが下記(4)式で表されるとして、F(N)、A(N)、G(N)を下記(5)〜(7)式のように置く。
Figure 0004513742
前記(3)式及び(5)〜(7)式を整理すると下記(8)式のように表すことができる。
A(N)=F-1(N)F(N−1)A(N−1)+yN-1(N)X(N) ………(8)
ただし、X(N)=[xN 0N 1 … xN 9Tである。
つまり、N番目の時点での推定係数は、1回前のN−1番目の時点での推定係数とN番目のデータに基づく修正だけから成り立つことを意味しており、上記(8)式により、逐次的に近似多項式の係数を求めることができる。この際、予め初期値F(0)及びA(0)を与えておく必要がある。
次いで、ステップS6に移行して、この9次多項式の62ビットで表される10個の係数a0(N)〜a9(N)を予めメモリ13に記録し、ステップS4に移行してカウント値Nがデータ取得数設定値NS以上であるか否かを判定する。データ取得数設定値NSは、より正確な温度周波数特性を決定できるデータ数(例えば、5000程度)に設定する。
ステップS4の判定結果が、N<NSであるときには、より正確な温度周波数特性を決定するデータ数に達していないと判断してステップS1に移行し、N≧NSであるときには温度周波数特性決定処理を終了する。
図10において、ステップS41の処理が特性決定手段に対応している。
このようにして逐次最小二乗法により求めた9次の近似多項式は図3の破線に示すようになり、測定値との残差を±0.05ppm以内に押さえることができる。
このように、図10に示す逐次最小二乗法を適用した温度周波数特性決定処理を実行することで、図2に示すように最小二乗法を適用する場合に比べてメモリを節約することができる。つまり、最小二乗法により近似多項式を求める場合には、(xi,yi)のN個の全データの組を一旦メモリに格納してから前記(3)式の連立方程式を解くことになるため、例えば、N=5000の場合、一時的に5000組のメモリが必要となる。一方、逐次最小二乗法を適用する場合には、多項式の次数が9次(m=9)であれば、3×(m+1)=30個のメモリのみで済むので、一時的に必要となる大量のメモリ容量を節約することができる。
図11は、第2の実施形態における、温度補償コントローラ15で実行される温度周波数特性更新処理手順のフローチャートであって、図6に示す第1の実施形態における温度周波数特性更新処理において、ステップS34の処理が逐次最小二乗法により温度周波数特性の近似多項式の係数を更新するステップS51に置換されていることを除いては図6と同様の処理を行い、図6と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
GPS測位信号を捕捉し、GPS測位時のTCO16の周波数を読込んだ後、ステップS33でGPS測位により得られた周波数ドリフト値を採用して温度周波数特性の近似多項式の係数を更新すると判断した場合、ステップS51に移行して逐次最小二乗法により近似多項式の全ての係数を更新する。
今、温度が−25℃〜60℃の間で、TCO16の値は200kHz〜1800kHzまで変化しており、その間の周波数ドリフト値は予め図7に示すような9次の多項式曲線で表されているものとする。そこで、温度33℃〜37℃に相当する700kHz〜800kHzの間でGPS測位を行ったところ、実際のドリフト値は最初に求めた多項式曲線に比べてAの部分のようにプラス側にずれていたとする。
この場合には、図8に示すように、GPS測位時のTCO16の周波数とGPS測位により得られた実測ドリフト値の実測データの組(x1,y1)と、GPS測位の温度範囲外を一定間隔で分割し、分割した周波数x2,…,xNから対応するドリフト値を多項式曲線から逐次算出したN−1個の分割データの組(x2,y2),…,(xN,yN)とを用いて、逐次最小二乗法により前記(8)式をもとにA(N))を算出し、新しい多項式曲線の全ての係数を求める。
図11において、ステップS51の処理が特性更新手段に対応している。
このように、GPS測位の温度範囲外を一定間隔で分割し、逐次算出する分割データを用いて逐次最小二乗法を適用することで、分割データを用いずに逐次最小二乗法を適用する場合に比べてメモリがオーバーフローすることなく近似多項式の全ての係数を更新することができる。因みに、分割データを使用せず通常の逐次最小二乗法をそのまま適用して近似多項式の全ての係数を更新する場合には、最初に多項式曲線を求める際に逐次最小二乗法を適用し、前記(5)及び(7)式の行列の各要素をメモリ13に蓄積しておき、そのメモリ13に蓄積された行列の各要素と、GPS測位で得られた実測ドリフト値とGPS測位時のTCO16の周波数とを用いて前記(5)及び(7)式の行列の各要素を逐次計算し、前記(8)式をもとに新しい多項式の係数A(N)を得る。しかし、この場合、多項式の次数をmとした場合には、3×(m+1)個のメモリに逐次で周波数ドリフト値の実測値とそれに対応するTCO16の周波数のべき乗を加算していくため、オーバーフローの問題、計算精度を確保するための工夫が必要となる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態は、TCO16の周波数と基準発振器17の周波数ドリフト値との温度周波数特性を表す近似多項式の係数を決定及び更新する処理を、最小二乗法又は逐次最小二乗法に替えてカルマンフィルタを適用して行うようにしたものである。
カルマンフィルタは、線形確率システムを対象とし、観測信号yi(i=0,…,k)を入力として、システムの状態uk(n×1ベクトル)の最適推定値を逐次出力するフィルタ(アルゴリズム)である。
カルマンフィルタの基本モデルは下記(9)及び(10)式で表され、状態空間モデルと呼ばれている。
k+1=Fkk+wk ………(9)
k=Hkk+vk ………(10)
ここで、上記(9)式を状態方程式、上記(10)式を観測方程式といい、ukは時刻tkにおけるシステムの状態、或いは状態ベクトルと呼ばれる。
この場合、時刻tk+1におけるシステムの状態uk+1は、時刻tkにおけるシステムの状態ukに状態遷移行列Fkを掛けて、システム雑音と呼ばれる白色雑音wkを加えることにより表される。これは、一般的に任意の統計的な性質をもつ信号が白色雑音を加えた線形動的システムの出力として表現できることに基づいている。
一方、通常の環境下では、システムの状態ukは直接観測できない場合が多く、その線形関数として観測されることが一般的である。そこで、システムの出力即ち観測値ykは、状態ukに観測行列Hkを掛けたものに、観測雑音と呼ばれる白色雑音vkを加えたものとして表される。
ここで、雑音の不規則性を考慮して、{uk}、{yk}、{wk}、{vk}は確率過程として扱われ、一般にベクトル値をとる(uk,wk∈RN、yk,vk∈RM)。また、システムパラメータFk及びHkは現象を支配する物理法則から導かれる場合と、予め実験で測定された相関性から導かれる場合があり、一般に確定した行列となる。
このシステムモデルにおいて、速続したk+1個の観測値y0,…,ykが与えられたときのukの最小分散推定値Uk|k=E{uk|y0,…,yk}或いはUk|k-1=E{uk|y0,…,yk-1}を求める問題をカルマンフィルタリング問題といい、その解を与えるアルゴリズムをカルマンフィルタと呼ぶ。
カルマンフィルタリング問題を解くために、システム雑音{wk}、観測雑音{vk}、初期状態u0に対して、以下のように仮定する。
E{vi・vj T}=δiji
E{wi・wj T}=δiji
E{vi・wj T}=0,
E{u0・wk T}=0,
E{u0・vk T}=0,
E{u0}=ua0
E{[u0−ua0][u0−ua0T}=p0 ………(11)
ここで、δijはi=jのとき1、その他で0となるクロネッカデルタ、ua0は既知の平均ベクトル、Rk、Qk及びp0は既知の共分散行列であり、u0、{wk}及び{vk}は夫々ガウス性である。
上記(11)式の仮定に基づいてカルマンフィルタリング問題を解いた結果は、以下のようになる。
k|k=Uk|k-1+Kk(yk−Hkk|k-1) ………(12)
k+1|k=Fkk|k ………(13)
k=Pk|k-1k T(Hkk|k-1k T+Rk-1 ………(14)
k|k=Pk|k-1−Kkkk|k-1 ………(15)
k+1|k=Fkk|kk T+Qk ………(16)
0|-1=ua0, P0|-1=p0 ………(17)
ここで、Kkはフィルタゲインである。
上記(12)〜(17)式を利用して、時刻kを更新しながら信号ykを観測することにより、システムの状態ukを推定することができる。
カルマンフィルタの計算手順としては図12に示すようになり、先ずp0とR0とからK0を求め、p0とK0とからP0|0、ua0とK0とy0とからU0|0を求めることができる。次に、P0|0とQ0とからP1|0、U0|0からU1|0を求め、さらにP1|0とR1とからK1を求め、P1|0とK1とからP1|1、U1|0とK1とy1とからU1|1を求めることができる。
つまり、平均ベクトルua0と共分散行列R0,…,Rk、Q0,…,Qk、p0と、観測値y0,…,ykとが与えられれば、平均二乗誤差を最小とする最適推定値U0|0,…,Uk|kと推定誤差の共分散行列P0|0,…,Pk|kを逐次求めることができる。言い換えれば、カルマンフィルタはukの条件付き平均ベクトルと共分散行列を逐次求めていることになり、特にガウス性の場合、これは時々刻々と変化するukの条件付き確率密度関数を求めていることを意味する。
次に、このカルマンフィルタを用いて、TCO16の周波数と基準発振器17の周波数ドリフトとの温度周波数特性を表す近似多項式y=f(a,xk)の係数a=(a0(k),…,a12(k))を求める方法について説明する。
この場合、システムの状態ukが多項式の係数aとなり、上記(9)式の状態方程式は、状態遷移行列Fkを単位行列として以下のように表される。
k+1=uk+wk ………(18)
ここで、uk=[a0(k),…,am(k)]Tである。
また、上記(10)式の観測方程式は以下のように表される。
k=Hkk+vk ………(19)
ここで、観測行列HkはTCO16の周波数によって表され、Hk=[x(k)0,…x(k)m]である。
初期設定は、いくつかのサンプルの平均的なTCOと水晶発振器ドリフトの測定値より、平均的な12次のプレ多項式をカルマンフィルタ、最小二乗法又は逐次最小二乗法によって求め、その係数をua0とする。
次に、R=σv 2(但し、σv≠0)、Q=(σw 2/σv 2)I(Iは単位ベクトル)とし、さらにPk|k-1/σv 2=Pk|k-1とおくと、σv 2=R=1であるので上記(14)式は以下のようになる。
k=Pk|k-1k T(Hkk|k-1k T+1)-1 ………(20)
ここで、σw 2は{wk}の分散、σv 2は{vk}の分散である。
また、Fkは単位行列であるので、上記(16)式は以下のようになる。
k+1|k=Pk|k+(σW 2/σV 2)I ………(21)
最後にP0|-1=ε0Iとしてε0を適宜設定し、さらにσw 2/σv 2を適宜設定することによりカルマンフィルタアルゴリズムを実行することができる。
図13は、第3の実施形態における、温度補償コントローラ15で実行される温度周波数特性決定処理手順のフローチャートであって、図10に示す第2の実施形態における温度周波数特性決定処理において、ステップS41の処理がカルマンフィルタにより温度周波数特性の近似多項式の係数を決定するステップS61に置換されていることを除いては図10と同様の処理を行い、図10と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
先ず、テスト用のGPS受信機1をGPS信号が受信可能な恒温槽に入れて、恒温槽内の温度を変化させながらTCO16の周波数と基準発振器17の周波数ドリフト値とを測定し、取得するデータ数を計測するデータ取得数カウント値Nをインクリメントした後、ステップS3からステップS61に移行して、カルマンフィルタを適用して温度周波数特性曲線の係数を算出する。
この図13において、ステップS61の処理が特性決定手段に対応している。
このようにしてカルマンフィルタにより求めた12次の近似多項式は、図14(a)の実線に示すようになり、測定値との残差を±0.1ppm以内に押さえることができる。
このように、図13に示すカルマンフィルタを適用した温度周波数特性決定処理を実行することで、図10に示す逐次最小二乗法を適用する場合と同様に、図2に示すように最小二乗法を適用する場合と比べてメモリを節約することができる。
図15は、第3の実施形態における、温度補償コントローラ15で実行される温度周波数特性更新処理手順のフローチャートであって、図11に示す第2の実施形態における温度周波数特性更新処理において、ステップS51の処理がカルマンフィルタにより温度周波数特性の近似多項式の係数を更新するステップS71に置換されていることを除いては図11と同様の処理を行い、図11と同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
GPS測位信号を捕捉し、GPS測位時のTCO16の周波数を読込んだ後、ステップS33でGPS測位により得られた周波数ドリフト値を採用して温度周波数特性の近似多項式の係数を更新すると判断した場合、ステップS71に移行してカルマンフィルタにより近似多項式の全ての係数を更新する。
図15において、ステップS71の処理が特性更新手段に対応している。
今、温度が−25℃〜60℃の間で、TCO16の値は200kHz〜1800kHzまで変化しており、その間の周波数ドリフト値は予め図14(a)の実線に示すような12次の多項式曲線で表されているものとする。本来の特性曲線は図14(a)の破線のように示されるとし、温度20℃〜40℃の間でGPS測位を行ったとする。
この場合には、図8と同様に、GPS測位時のTCO16の周波数とGPS測位により得られた実測ドリフト値の実測データの組と、GPS測位の温度範囲外を一定間隔で分割し、分割した周波数の値から対応するドリフト値を多項式曲線から逐次算出した分割データの組とを用いて、カルマンフィルタによりシステムの状態ukの最小分散推定値Uk|kを算出し、新しい多項式曲線の全ての係数を求める。
このようにして求めた新しい多項式曲線は、図14(b)の実線に示すようになり、TCO16の周波数とGPS測位により得られたドリフト値とを測定した範囲においては、破線で示す本来の特性曲線とかなりの精度で近似する。
この場合、20℃〜40℃という限られた温度範囲内でのTCO16の周波数と実測ドリフト値とのデータしか得られていないため、12次の多項式を用いても、近似誤差は±0.05ppm以内に収まることはないが、±0.1ppm以内には収めることができるので、多項式曲線の係数更新に有効である。
このような方法を利用することにより、メモリに記憶した予め求めた平均的な近似多項式の係数を、実際に水晶発振器を使用しながら本来の特性曲線により近づけるように更新することができる。
上記各実施形態では、メモリ13に蓄積するデータは発振器の温度周波数特性曲線の係数のみであるため、通常の最小二乗法及び通常の逐次最小二乗法の何れか一方をそのまま適用する場合に比べて大幅にメモリを節約することができると共に、GPS測位における検出範囲外の温度を一定間隔で分割し、分割した温度に対応する周波数ドリフト値をメモリ13に記憶した更新前の多項式曲線の係数をもとに逐次計算して求め、このようにして得られたデータの組を使用して多項式曲線の係数更新を行うので、逐次最小二乗法を適用する場合でもオーバーフローの問題がない。
また、GPS測位における検出範囲外の温度に関しては、更新前の多項式曲線の係数から周波数ドリフト値を計算し、その計算値を用いて多項式曲線の係数を更新するため、測位温度範囲内のデータのみを使用して更新を行う場合に比べて測位温度範囲外の推定精度の劣化を抑制することができる。
さらに、基準発振器17の温度周波数特性を9次又は12次の多項式で近似し、発振周波数の実測ドリフト値とその時の温度とから近似多項式の全ての係数を更新するため、経時変化等による温度周波数特性の変化により正確に追従することができると共に、周波数ドリフト値の推定精度を±0.1ppm以内に押さえることができる。
また、予めテスト用のGPS受信機を恒温槽に入れ、基準発振器17の温度周波数特性を表す近似多項式を求め、その係数をメモリ13に記憶しておき、GPS測位ごとに係数の更新を行って徐々に実際の特性曲線に近づけるので、GPS受信機を一台一台恒温槽に入れて製品ごとの温度周波数特性曲線の係数を求める必要がなくなり、GPS受信機を製造する際のコストを削減することができる。
なお、上記各実施形態においては、TCO16の周波数と基準発振器17のドリフト値との温度周波数特性を表す多項式を9次又は12次で近似する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、多項式の次数が高いほど(例えば、30次程度)温度周波数特性の係数の更新精度は高くなるが、残差が±0.1ppm以内となる5次以上であればよい。この場合、温度周波数特性曲線は次式で表される。
f(a,x)=a0+a1x+a22+…+amm ………(9)
ここで、mは多項式の次数である。
なお、上記各実施形態においては、図6、図11及び図15の温度周波数特性更新処理において、ステップS33でDOP値によりGPS測位の信頼性の判定を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、GPS測位により得られた周波数ドリフト値が近似多項式の値に対して残差の標準偏差以上の場合に、周波数ドリフト値を採用して係数の更新を行うようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、メモリ13に記憶した温度周波数特性を表す近似多項式の係数とTCO16で測定した周波数とを用いて、基準発振器17の周波数ドリフト値を推定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、メモリ容量に余裕のある場合には、GPS測位により得られた実測ドリフト値と測位時のTCO16の周波数とのデータの組をメモリに記憶しておき、GPS測位の検出温度範囲内ではメモリに記憶した実測ドリフト値を推定ドリフト値として採用するようにしてもよい。
なおさらに、上記各実施形態においては、ドリフト値の実測をGPS受信機の測位によって行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、GPS受信機が例えば携帯電話に組み込まれている場合には、携帯電話の基地局のキャリア周波数を利用して発振周波数のドリフト値の実測を行い、発振器の温度周波数特性の補正及びオフセットする周波数ドリフト値の推定を行うようにしてもよい。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
この第4の実施形態は、本発明を、デジタルカメラ部分の手ぶれ補正にジャイロセンサを利用したGPS機能付き小型情報端末において、ジャイロセンサの温度補償を行うようにしたものである。
図16は、本発明を、携帯電話機の一種である、GPS機能を搭載したCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続)方式の携帯端末機(以下、CDMA端末機と称す)に適用した場合の第4の実施形態における概略構成図であり、ユーザが保持する折りたたみ式のCDMA端末機20を開いた状態での特徴的な概略構成のみを抜粋している。
このCDMA端末機20は、ボディ上部20aとボディ下部20bとで構成されている。ボディ上部20aの内面には、バックライト付きのTFTカラー液晶パネルからなる表示部21が設けられ、ボディ上部20aの上端部には、カメラ部22が設けられている。
また、ボディ下部20bには、図示しないキー入力部等の他に、GPSユニット23と、地磁気を検知することによりカメラ部22が向いている撮影方位(パン角度)の情報を得る磁気センサ24と、カメラ部22が向いている高さ方向の撮影角度(チルト角度)の情報を得るジャイロセンサ25と、撮影時のカメラ部22のブレ情報を得るジャイロセンサ26とが内蔵されている。
そして、カメラ部22による撮影は、ユーザが所有する折りたたみ式CDMA端末機20を図16に示すように開き、ボディ上部20aがユーザの視線方向とほぼ垂直な状態で行われるものとする。
図17は、CDMA端末機20の回路構成を示す図であり、図中31は、最寄りの基地局とCDMA方式の通信を行うためのアンテナ、32は、アンテナ31に接続されたRF部である。
このRF部32は、受信時にはアンテナ31から入力される信号をデュプレクサで周波数軸上から分離し、PLLシンセサイザから出力される所定周波数の局部発振信号と混合することによりIF信号に周波数変換する。そして、さらに広帯域BPFで受信チャネルのみを抽出し、AGC増幅器で希望受信波の信号レベルを一定にしてから次段の変復調部33に出力する。
一方、RF部32は、送信時には変復調部33から送られてくるOQPSK(Offset Quadri−Phase Shift Keying)の変調信号を、コントローラ40からの制御に基づいてAGC増幅器で送信電力制御を行った後にPLLシンセサイザから出力される所定周波数の局部発振信号と混合してRF帯に周波数変換し、PA(Power Amplifier)で大電力に増幅して、前記デュプレクサを介してアンテナ31より送信するように構成されている。
また、変復調部33は、受信時にRF部32からのIF信号を直交検波器でベースバンドI・Q(In−phase Quadrature−phase)信号に分離し、約10[MHz]のサンプルレートでデジタル化して次段のCDMA部34に出力する。
一方、変復調部33は、送信時にCDMA部34から送られてくるデジタル値のI・Q信号を約5[MHz]のサンプルレートでアナログ化した後に、直交検波器でOQPSK変調してRF部32に出力するように構成されている。
また、CDMA部34は、受信時に変復調部33からのデジタル信号をPN(Pseudo Noise:疑似雑音)符号のタイミング抽出回路、及びそのタイミング回路の指示に従って逆拡散・復調を行う複数の復調回路に入力し、そこから出力される複数の復調シンボルの同期をとって合成器で合成して次段の音声処理部35に出力する。
一方、CDMA部34は、送信時に音声処理部35からの出力シンボルを拡散処理した後にデジタルフィルタで帯域制限をかけてI・Q信号とし、変復調部33に出力するように構成されている。
また、音声処理部35は、受信時にCDMA部34からの出力シンボルをデインタリーブし、ビタビ復調器で誤り訂正処理を施した後に、音声処理DSP(Digital Signal Processor)で圧縮されたデジタル信号からの通常のデジタル音声信号へと伸張し、これをアナログ化してスピーカ(SP)36を拡声駆動する。
一方、音声処理部35は、送信時にマイクロホン(MIC)37から入力されるアナログの音声信号をデジタル化した後に音声処理DSPで1/8以下に圧縮し、畳込み符号器で誤り訂正符号化してからインタリーブし、その出力シンボルをCDMA部34へ出力するように構成されている。
また、図中38はGPS用のアンテナであり、このアンテナ38にGPS受信部39が接続されている。
このGPS受信部39は、アンテナ38と一体にして図16に示すGPSユニット23を構成するものである。そして、GPS受信部39は、アンテナ38で受信された少なくとも3個、望ましくは4個以上のGPS衛星からの中心周波数1.57542[GHz]のGPS電波に対し、夫々スペクトラム拡散された内容をC/Aコードと呼称されるPN符号により逆拡散することで復調し、それらの信号により3次元空間上の現在位置(緯度/経度/高度)と現在時刻とを算出するものであり、このようにして算出された結果をコントローラ40に出力する。
GPS受信部39は、図1に示すような構成を有しており、温度センサとしてTCO16を備えている。また、GPS受信機内部の基準周波数は、GPSの基準周波数によりドリフト値が測定されている。
そして、RF部32、変復調部33、CDMA部34、音声処理部35及びGPS受信部39に対してコントローラ40が接続されており、このコントローラ40には、図16に示す表示部21、カメラ部22、磁気センサ24、ジャイロセンサ25及び26が接続されている。
ここで、コントローラ40は、CPUとROM、RAM等で構成され、該ROMに記憶される所定の動作プログラムに基づいて端末機全体を制御するものであり、ROMが通信時の制御や通信データの送受信制御、表示部21での表示制御、ナビゲーションプログラム他、CDMA端末機20を動作させるための各種制御を含むコントローラ40での動作プログラム等を固定的に記憶している。
なお、上記プログラムを記憶する記憶媒体は、上述したROMに限定されるものではなく、磁気的、光学的記憶媒体、ROM以外の半導体メモリ、ハードディスク、CD−ROMやメモリカード等の記憶媒体であってもよい。
また、この記憶媒体に格納するプログラムは、その一部もしくは全部を、ネットワークを介して受信する構成にしてもよい。さらに、上記記憶媒体は、ネットワーク上に構築されたサーバの記憶媒体であってもよい。
また、コントローラ40に設けられるRAMは、コントローラ40での制御により取り扱われる各種データを一時的に記憶するワークエリアと、通話先の名前と電話番号とを組にして登録する電話帳エリアとを有しており、電話帳エリアは電源バックアップによりこのCDMA端末機20の電源投入状態に関係なく記憶内容が保持される。
CDMA端末機20には、前述したようにキー入力部が備えられており、このキー入力部41は、文字入力キーを兼ねたダイヤルキー、「通話」キー、「切」キーリダイヤルキー、モード選択キー、カーソルキー、シャッターキー等を有している。そして、その操作信号は直接コントローラ40へ入力される。
また、CDMA端末機20は、電話回線網(通信ネットワーク)を介してダウンロードした各種データやアプリケーションプログラム、カメラ部22によって得られた撮影画像等を記憶しておくためのメモリ42を備えている。
そして、カメラ部22は、撮像部、光学レンズ及びCCD等の固体撮像素子で構成されており、光学レンズにより固体撮像素子の撮像面上に結像された被写体の光像がアナログ信号の形で撮像部に読み出されると、撮像部はこれをデジタル化した後に所定のカラープロセス処理を施し、その後にコントローラ40へ出力する。
また、ジャイロセンサは、回転角速度を検出するセンサであり、基本振動を発生する振動子を有する。そして、ある一方向に振動する質量に角速度がつくと、コリオリ効果でそれに直交する方向にも振動が発生することを利用するものであり、このコリオリ力を検出することにより、物体の回転角速度を求めるように構成されている。
ところで、ジャイロセンサの振動数は温度特性をもっており、経時変化によって周波数がずれていく。このように温度変化や経時変化によって周波数がずれると、センサ感度が不安定になるという問題がある。
そこで、センサ感度を安定とするためには、ジャイロセンサ25及び26の発振周波数のドリフト値を測定して温度補償を行う必要がある。
前述したように、GPS受信機内部の基準周波数は、GPSの基準周波数によりドリフト値が測定されている。したがって、GPS測位ごとにGPS受信機内部の基準周波数とジャイロセンサの発振周波数とを比較することにより、TCO値に対するジャイロセンサ25及び26の発振周波数のドリフト値を測定することができる。
ジャイロセンサ25及び26の発振周波数のドリフト値を測定することができれば、前述した第1〜第3の実施形態のように温度周波数特性を表す近似多項式の係数を更新することができ、ジャイロセンサ25及び26の発振周波数のドリフト分を補正することができる。
具体的には、先ず、テスト用のジャイロセンサの温度周波数特性を表す近似多項式を求め、その係数をメモリ42に記憶しておく。そして、GPS測位時に、コントローラ40でGPS受信機内部の基準周波数とジャイロセンサの発振周波数とを比較して、TCO値に対するジャイロセンサ25及び26の発振周波数のドリフト値を測定する。次に、この測定したドリフト値を利用して、第1〜第3の実施形態に示す温度周波数特性更新処理に基づいてメモリ42に記憶された近似多項式の係数を更新する。
ジャイロセンサによって角速度を検出する際には、先ず、上記ようにして更新された近似多項式の係数を読込み、次いでジャイロセンサの近傍に設けられた図示しないTCOの周波数を読込むことにより、現在の温度に相当する周波数を検出する。そして、近似多項式の係数と現在のTCO値とを用いて、ジャイロセンサの発振周波数のドリフト値を推定する。
このようにして推定されたドリフト値をもとに発振周波数を補正することにより、ジャイロセンサ25及び26のセンサ感度を安定させて、検出精度を向上させることができる。
このように、上記第4の実施形態では、ジャイロセンサを利用したGPS機能付き携帯端末機において、GPS受信機内部の基準周波数とジャイロセンサの発振周波数とを比較することにより、TCO値に対するジャイロセンサの発振周波数のドリフト値を測定することができ、ジャイロセンサの温度周波数特性の自動補償を行うことができる。
また、予めメモリに記憶されたジャイロセンサの発振周波数の温度特性を表す近似多項式の係数をGPS測位ごとに更新するので、ジャイロセンサを使用しながら経時変化等による温度周波数特性の変化に正確に追従することができ、発振周波数のドリフト値の推定精度を向上させることができる。
なお、上記第4の実施形態においては、GPS受信機内部の基準周波数に基づいてジャイロセンサの発振周波数のドリフト値を測定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、基地局とのキャリア同期を行った後のCDMA端末のPLLもしくはVCO(何れも図示せず)の発振周波数に基づいて、ジャイロセンサの発振周波数のドリフト値を測定するようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、発振手段が温度依存性を有する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、発振器の発振周波数が温度以外の圧力、湿度、重力、加速度等の物理量に対して依存性を有する場合に、これらの物理量を圧力センサ、湿度センサ、重力センサ、加速度センサ等の物理量検出手段で検出するようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態においては、発振手段が温度依存性を有する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電流、電圧等の出力が温度に対して依存性を有する場合に、温度とその出力との特性を近似式で表し、経時変化等により温度と出力との特性が変化している場合に、出力の実測値を利用して特性の変化を補正するようにしてもよい。
本発明に係る発振器の特性自動補償装置によれば、温度データと周波数ドリフト値との測定データの組をもとに、容易に基準発振器の温度周波数特性を表す近似式の係数を求めることができると共に、この係数を、実測ドリフト値及び温度データをもとに更新するので、経時変化等による温度周波数特性の変化に正確に追従することができると共に、常に高精度で周波数ドリフト値の推定を行うことができ、便利である。
また、基準発振器の温度周波数特性を表す近似式を多項式で表し、その全ての係数を更新するので、経時変化等による温度周波数特性の変化に正確に追従することができると共に、周波数ドリフト値の推定精度を向上することができ、便利である。
また、検出した温度範囲外に関しては、更新前の多項式曲線からドリフト値を計算し、その計算値を用いて多項式曲線の係数を更新するため、検出温度範囲内のデータのみを使用して更新を行う場合に比べて検出温度範囲外の推定精度の劣化を抑制することができると共に、メモリを大幅に削減でき、オーバーフローの問題がない。
また、本発明に係る測位信号受信機は、予め決定した発振器の温度周波数特性を表す近似式の係数を、測位により得られた実測ドリフト値及び温度データをもとに更新するので、経時変化等による温度周波数特性の変化に正確に追従することができると共に、常に高精度で周波数ドリフト値の推定を行うことができ、便利である。
1…GPS受信機、2…アンテナ、3…ローノイズアンプ、4…バンドパスフィルタ(BPF)、5…混合器、6…AGCアンプ、7…バンドパスフィルタ、8…混合器、9…ローパスフィルタ(LPF)、10…A/D変換器、11…復調部、12…演算処理部、13…メモリ、14…周波数カウンタ、15…温度補償コントローラ、16…TCO、17…基準発振器、18…PLL回路。

Claims (7)

  1. 発振周波数が与えられる物理量に依存する発振信号を出力する発振手段と、該発振手段に与えられる物理量を検出する物理量検出手段と、物理量を変化させながら前記発振手段の発振周波数のドリフト値を測定し、前記物理量検出手段で検出した物理量と前記発振手段の発振周波数のドリフト値との特性を表す近似式を多項式で表し、その多項式の係数を予め決定する特性決定手段と、前記特性決定手段で決定した多項式の係数を記憶する記憶手段と、前記物理量検出手段で検出した物理量と前記記憶手段に記憶した多項式の係数とに基づいて前記多項式の演算を行って、前記発振手段の発振周波数のドリフト値を推定するドリフト値推定手段と、前記物理量検出手段で検出していない物理量範囲に関して、一定間隔で物理量範囲を分割し、分割した物理量に対して、前記特性決定手段で決定した多項式の係数によりドリフト値を算出して物理量とドリフト値のデータの組を作成し、得られたデータの組と、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値と前記物理量検出手段により検出したその時の物理量とのデータの組を用いて、前記特性決定手段で決定した多項式の係数を更新する特性更新手段とを備えていることを特徴とする発振器の特性自動補償装置。
  2. 発振周波数が温度に依存する発振信号を出力する発振手段と、該発振手段の温度を検出する温度検出手段と、温度を変化させながら前記発振手段の発振周波数のドリフト値を測定し、前記温度検出手段で検出した温度と前記発振手段の発振周波数のドリフト値との温度周波数特性を表す近似式を多項式で表し、その多項式の係数を予め決定する特性決定手段と、前記特性決定手段で決定した多項式の係数を記憶する記憶手段と、前記温度検出手段で検出した温度と前記記憶手段に記憶した多項式の係数とに基づいて前記多項式の演算を行って、前記発振手段の発振周波数のドリフト値を推定するドリフト値推定手段と、前記温度検出手段で検出していない温度範囲に関して、一定間隔で温度範囲を分割し、分割した温度に対して、前記特性決定手段で決定した多項式の係数によりドリフト値を算出して温度とドリフト値のデータの組を作成し、得られたデータの組と、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値と前記温度検出手段により検出したその時の温度とのデータの組を用いて、前記特性決定手段で決定した多項式の係数を更新する特性更新手段とを備えることを特徴とする発振器の特性自動補償装置。
  3. 前記特性更新手段は、最小二乗法及び逐次最小二乗法の何れか一方により前記特性決定手段で決定した多項式の全ての係数を更新することを特徴とする請求項1または2に記載の発振器の特性自動補償装置。
  4. 前記特性更新手段は、カルマンフィルタにより前記特性決定手段で決定した多項式の全ての係数を更新することを特徴とする請求項1または2に記載の発振器の特性自動補償装置。
  5. 温度を変化させながら、発振手段から出力される発振信号の周波数ドリフト値を測定すると共に温度検出手段で前記発振手段の温度を測定し、前記発振手段の周波数ドリフト値と前記温度検出手段で測定した温度データとの温度周波数特性を表す近似式を多項式で表し、その多項式の係数を決定するステップと、決定した多項式の係数を記憶手段に記憶し、前記温度検出手段で測定した温度データと前記記憶手段に記憶した多項式の係数をもとに前記多項式の演算を行って、前記発振手段の発振周波数のドリフト値を推定するステップと、前記温度検出手段で検出していない温度範囲に関して、一定間隔で温度範囲を分割し、分割した温度に対して、前記記憶手段に記憶した多項式の係数によりドリフト値を算出して温度とドリフト値のデータの組を作成し、得られたデータの組と、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値と前記温度検出手段により検出したその時の温度とのデータの組を用いて、前記記憶手段に記憶した多項式の係数を更新するステップとを備えていることを特徴とする発振器の特性自動補償方法。
  6. 発振器の特性を自動補償する発振器の特性自動補償プログラムであって、温度を変化させながら、発振手段から出力される発振信号の周波数ドリフト値を測定すると共に温度検出手段で前記発振手段の温度を測定し、前記発振手段の周波数ドリフト値と前記温度検出手段で測定した温度データとの温度周波数特性を表す近似式を多項式で表し、その多項式の係数を決定するステップと、決定した多項式の係数を記憶手段に記憶し、前記温度検出手段で測定した温度データと前記記憶手段に記憶した近似式の係数をもとに前記多項式の演算を行って、前記発振手段の発振周波数のドリフト値を推定するステップと、前記温度検出手段で検出していない温度範囲に関して、一定間隔で温度範囲を分割し、分割した温度に対して、前記記憶手段に記憶した多項式の係数によりドリフト値を算出して温度とドリフト値のデータの組を作成し、得られたデータの組と、前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値と前記温度検出手段により検出したその時の温度とのデータの組を用いて、前記記憶手段に記憶した多項式の係数を更新するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする発振器の特性自動補償プログラム。
  7. 互いに離れた複数の測位衛星から送信される測位信号を受信し、受信した複数の測位信号に含まれる軌道情報を解析して現在位置を測位する測位信号受信機において、
    発振周波数が温度に依存する発振信号を出力する発振手段と、該発振手段の温度を検出する温度検出手段と、温度を変化させながら前記発振手段の発振周波数のドリフト値を測定し、前記温度検出手段で検出した温度と前記発振手段の発振周波数のドリフト値との温度周波数特性を表す近似式を多項式で表し、その多項式の係数を予め決定する特性決定手段と、前記特性決定手段で決定した多項式の係数を記憶する記憶手段と、前記温度検出手段で検出した温度と前記記憶手段に記憶した多項式の係数とに基づいて前記多項式の演算を行って、前記発振手段の発振周波数のドリフト値を推定するドリフト値推定手段と、前記温度検出手段で検出していない温度範囲に関して、一定間隔で温度範囲を分割し、分割した温度に対して、前記特性決定手段で決定した多項式の係数によりドリフト値を算出して温度とドリフト値のデータの組を作成し、得られたデータの組と、測位により得られた前記発振手段の発振周波数の実測ドリフト値と前記温度検出手段により検出した測位時の温度とのデータの組を用いて、前記特性決定手段で決定した多項式の係数を更新する特性更新手段とを備えることを特徴とする測位信号受信機。
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