JP4513243B2 - 通信指令システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信指令システムに係わり、特に通報者から発信される緊急事態の対応要請の緊急通報を、出動先に近くて迅速に出動可能な署所を管理する消防本部や警察本部などの緊急連絡先に着信させるとともに、緊急事態の発生場所に迅速に出動可能とする通信指令システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば火災のような緊急事態の対応要請の緊急通報を行う場合、電話機からの緊急通報は通報者の直近の消防本部に着信するとは限らず、例えば広域の地域を統括する広域消防本部などに着信するようなことがある。直近の地域とは異なる広域消防本部に緊急通報が接続されるような場合、一旦オペレータが説明を聞いて内容を確認するが、最終的には地域の消防本部に出動指令を出すか、またはオペレータの操作により直近の地域の消防本部に転送する。しかし、このように、担当地域外で緊急通報を受信すると、有名で明確な目標物があればよいが、所在地を特定し難い一般的な目標物では聴取する側も場所の特定が難しく時間がかかるか、結局通報者の担当地域の消防本部に転送することになり、通報者は再度同じ説明を繰り返すようなことになる。
【0003】
この問題を解決するために、局用交換機側で電話機の発信番号を検出し、発信番号から発信場所を特定し、発信場所に近い消防本部に自動転送する方法が考えられる。しかし、この方法は緊急通報の自動転送は可能であるが、転送された消防本部側に、例えば回線が混雑している、または、既に出動隊が出動済で緊急車両や要員が不足して緊急通報を受けても対応が困難である、などの事情が生じる場合がある。このように、緊急通報を受信できないか、または一旦緊急通報を受信してから別の消防本部に改めて転送するような場合には最終的に出動隊が出動するまでに無駄な時間が消費される、という問題がある。通報者から発信される緊急事態の対応要請の緊急通報を、出動先に近くて且つ迅速に出動可能な消防本部や警察本部などの緊急連絡先である本部に着信または転送させるようにし、出動隊が緊急事態の発生場所に迅速に出動可能とするような通信指令システムの出現が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上に説明した問題点に鑑み、本発明は、通報者から発信される緊急事態の対応要請の緊急通報を、緊急車両や要員が確保されていて出動先に近い地域の消防本部や警察本部などの緊急連絡先に着信または転送させるとともに、緊急事態の発生場所に迅速に出動可能とする通信指令システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題を解決するため、通報者の電話機から発信される火災、救急、事故などの緊急事態の対応要請の緊急通報を、通報者の発信場所に近くて直ちに出動可能な消防本部や警察本部等の本部に着信させるとともに、緊急事態の発生場所に出動に出動させる出動指令を署所に送信する通信指令システムにおいて、前記本部内にある通信指令施設は、指令装置と、発信場所検出装置と、可動状態管理装置と、自動出動指定装置と、緊急通報転送装置とを備え、前記可動状態管理装置は、保有する車両、出動済の車両または出動可能な車両などの車両の可動状態を管理するとともに、出動可能な車両がない場合に出動困難と判断する車両管理部と、要員の出勤、退勤および欠勤または出動中などの要員の勤怠状態の記憶管理を行うとともに、出動可能な車両に対応する要員が不足する場合に出動困難と判断する勤怠管理部とから構成され、前記指令装置が、通報者からの緊急通報を受信し、前記発信場所検出装置が、前記指令装置で受信した緊急通報を発信する通報者の電話機の電話番号を検出するとともに、検出した電話番号から電話機が存在する発信場所を特定し、前記自動出動指定装置が、特定された前記発信場所に近い署所を設定し、前期可動状態管理装置が、管理している出動隊の可動状態と保有車両に基づいて、設定された前記発信場所に近い署所の緊急車両が出動可能かどうかを判断し、前記緊急車両の出動が困難であると判断する場合、前記可動状態管理装置は、通報者の電話機から受信した緊急通報を、前記発信場所検出装置が検出した前記発信場所に近い、前記通信指令施設を配設している別の本部を選択し、前記緊急通報転送装置が、前記可動状態管理装置が選択した本部に前記緊急通報を自動転送する。
【0006】
前記可動状態管理装置は、前記通信指令施設を配設している他の前記本部または前記署所との間で、前記回線状態、前記車両の可動状態、または前記要員の勤怠状態に基づく前記可動状態を相互に送受信する可動状態送受部と、同可動状態送受部を介して受信した他の前記本部または前記署所の前記可動状態をそれぞれ記憶管理する可動署所管理部とを備える。
【0007】
前記可動署所管理部は、前記回線状態、前記車両の可動状態、または前記要員の勤怠状態に基づく前記可動状態を予め定められた所定の時間間隔で前記可動状態送受部を介して相互に送受信されるとともに、前記本部または前記署所の前記可動状態をそれぞれ記憶管理する。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の通信指令システムの一実施例における要部ブロック図であり、図2は本発明の通信指令システムの一実施例における可動状態管理装置での可動状態を説明するための説明図である。図1、図2に基づいて本発明の実施の形態を説明する。本通信指令システム1は、通報者の電話機Tから発信される火災、救急、事故などの緊急事態の対応要請の緊急通報を、出動先に近くて直ちに出動可能な地域の消防本部や警察本部等の緊急連絡先である本部に着信させるとともに、緊急事態の発生場所に迅速に出動可能とするため、公衆通信回線Nや専用通信回線Sからなる通信回線NSと、通報者からの緊急通報を受信して通報内容や発生場所に応じて対応する指令を発令する指令装置11と、通信回線NSと通信接続して通報者からの緊急通報の受信および本部と署所との間の通信制御を行なう通信制御装置15と、緊急通報を発信する通報者の電話機Tの電話番号を検出するとともに、検出した電話番号から電話機Tが存在する発信場所を特定する発信場所検出装置16と、特定された発信場所または出動先の地図上の位置を検索出力する地図検索装置12と、指令装置11からの指令により、特定された発信場所または出動先に近い署所を設定して同署所に対する出動指令または出動指令書を作成する自動出動指定装置13と、作成された出動指令または出動指令書を通信制御装置15を介して署所に伝送する指令伝送装置14とを備えた、本部や署所のいずれか複数の場所に配設される通信指令施設10、20と、通信回線NSと通信接続する通信制御部30aと、同通信制御部30aを介して通信指令施設10、20から伝送される出動指令または出動指令書を受信して出力する指令受信出力部30bとを備えた、署所に配設される署所端末30とからなる。なお、図1で2つの通信指令施設10、20は同一のものを想定しているが、それぞれ異なる署所に配設されるので、異なる番号を付している。
【0009】
通信指令施設10は、同通信指令施設10が配置された本部が緊急通報を受信し、保有車両を基に出動隊を編成して迅速に出動可能かどうかの出動隊の可動状態を判断して管理する可動状態管理装置18と、同可動状態管理装置18が緊急通報の受信または出動隊の迅速な出動が困難と判断する場合に、通報者の電話機から受信した緊急通報を、発信場所検出装置16が検出した緊急通報の発信場所に近い、通信指令施設10、20を配設している本部を選択して自動転送する緊急通報転送装置17とを備える。
【0010】
可動状態管理装置18が管理する本部や署所における可動状態としては、図2に示すように(1)通信回線が良好か、混雑や不良などの回線異常かどうかの回線状態、(2)緊急車両が出動可能か、出動中または故障・整備中などによる出動不能かどうかの車両状態、(3)要員が出動車両に対する定員が確保されているかまたは待機中で出動可能か、既に出動中、あるいは帰宅などで出動不能かどうかの要員状態などがある。これらの要因を考慮した署所の可動状態を把握管理するため、可動状態管理装置18は、通信回線NSの混雑状態や障害などの回線状態を監視し、緊急通報を受信可能かどうかを常時判断しながら管理する回線管理部18a、保有する車両、出動済の車両または出動可能な車両などの車両の可動状態を管理するとともに、出動可能な車両がない場合に出動困難と判断する車両管理部18b、要員の出勤、退勤および欠勤または出動中などの要員の勤怠状態の記憶管理を行うとともに、出動可能な車両に対応する要員が不足する場合に出動困難と判断する勤怠管理部18cを備えている。
【0011】
また、可動状態管理装置18は、通信指令施設20を配設している他の前記本部との間で、回線状態、車両の可動状態、または要員の勤怠状態に基づく可動状態を相互に送受信する可動状態送受部18dと、同可動状態送受部18dを介して受信した他の本部または署所の可動状態をそれぞれ記憶管理する可動署所管理部18eとを備える。そして、可動署所管理部18eは、回線状態、車両の可動状態、または要員の勤怠状態に基づく可動状態が変化する毎に可動状態送受部18dを介して相互に送受信されるとともに、本部または署所の可動状態をそれぞれ記憶管理するようにしている。可動署所管理部18eは、回線状態、車両の可動状態、または要員の勤怠状態に基づく可動状態を予め定められた所定の時間間隔で可動状態送受部18dを介して相互に送受信するとともに、本部または署所の可動状態をそれぞれ記憶管理するようにしてもよい。これらにより、通信指令施設10を配設している本部は、別の異なる通信指令施設20を配設している他の本部との間で相互にお互いの可動状態を常時把握することが可能となり、緊急通話を出動可能な本部に迅速に転送することが可能である。
【0012】
発信場所検出装置16は、通信制御装置15を介して受信した通話から110番や119番などの緊急通報を検出する緊急通報検出部16aと、緊急通報を発信した通報者の電話機Tの電話番号を検出する発信番号検出部16bと、同発信番号検出部16bが検出した電話番号から通報者の電話機Tの所在する住所を検索する住所検索部16cと、電話番号と住所とを対照して参照するための電話帳メモリ16eとからなる。さらに、発信場所検出装置16は、発信番号検出部16bが検出した通報者の電話機Tの局番から通報者の電話機Tの所在する地域を検索する局番地域検索部16dを備えるので、少なくとも局番がわかれば地域を特定することができ、特定された住所や地域から管轄の本部を検索して特定することができる。
【0013】
緊急通報転送装置17は、受信した緊急通報を転送する所定の転送先を選択設定するための転送先選択部17aと、同転送先選択部17aが選択設定した転送先に緊急通報を転送する緊急通報転送部17bと、受信した緊急通報を転送可能な本部を参照するための転送先テーブル17cとからなる。また、緊急通報転送装置17は、参照した転送先が出動困難な場合に、参照した転送先に隣接する本部を参照するための隣接署所テーブル17dを備える。これら、転送先テーブル17cまたは隣接署所テーブル17dを参照することで、転送先本部またはその隣接する隣接本部を簡単に検索することができる。さらに、転送先選択部17aは、転送先テーブル17cまたは隣接署所テーブル17dを参照して発信場所に近接し、且つ、可動状態管理装置18が管理する可動状態に基づいて迅速に出動可能な通信指令施設10、20を設置している本部を選択するようにしているので、確実かつ、迅速に出動可能な本部に緊急通話を転送することができる。
【0014】
通信指令施設10は、別の本部に配設される通信指令施設20からの出動指令や出動指令書を受信して出力する指令受信出力装置19を備えるので、各本部はそれぞれ対等な連係を行なうことが可能で、効率的な通信指令システムを構築することができる。
【0015】
地図検索装置12は、地図情報を記憶する地図データベース12dと、同地図データベース12dを参照して特定された発信場所または出動先を含む周辺の地図情報を検索出力する地図情報検索部12aと、発信場所または出動先を管轄する本部や署所を検索する署所検索部12bとからなる。また、地図検索装置12は、発信場所または出動先を管轄する本部や署所と隣接するとともに、発信場所または出動先に直近の別の本部や署所を検索する隣接署所検索部12を備えるので、地図検索装置12を用いて転送先署所およびその隣接署所を検索することができる。
【0016】
署所端末30は、同署所端末30が配設される各署所が保有する車両、出動済の車両または出動可能な車両などの車両の可動状態を管理するとともに、出動可能な車両がない場合に出動困難と判断する車両管理部30cを備える。署所端末30は、同署所端末30が配設される各署所の要員の出勤、退勤および欠勤または出動中などの要員の勤怠状態の記憶管理を行うとともに、出動可能な車両に対応する要員が不足する場合に出動困難と判断する勤怠管理部30dを備える。署所端末30は、通信指令施設10、20を配設している他の本部との間で、車両の可動状態、または要員の勤怠状態に基づく可動状態を送受信する可動状態送受部30eを備える。これらにより、署所端末30を備える各署所では、常時出動可能な車両および要員の把握と管理を行なっており、可動状態が変化する都度、本部に対して変化の内容を通知することが可能であり、また本部からの可動状態の問い合わせにも即座に返答可能である。
【0017】
署所端末30は、一般的に比較的小規模の支所、出張所などに配設されており、それらの支所や出張所などを統括する本部からのコントロール下に置かれることもあり、その場合には、署所端末30の車両管理部30cや勤怠管理部30dは本部の通信指令施設10、20の車両管理部18b、28bや勤怠管理部18c、28cとともに統括的にコントロールされるような場合もある。このような本部が傘下の署所を統括的に常時コントロールするようなシステムの場合には本部間でのみ可動状態の情報交換を行なうことで、広域システム全体の可動状態を迅速に把握することが可能であり、より効果的な連係をとることができる。
【0018】
図3は本発明の通信指令システムの一実施例における緊急通報の受信処理のフローチャートである。図1、図3に基づいて緊急通報の受信処理を説明する。通信指令施設10では、通報を受信すると発信場所検出装置16の緊急通報検出部16aで110番または119番などの緊急通報かどうかを判定し(ST1)、緊急通報以外の場合は処理を終了するが(ST9)、緊急通報の場合には緊急通報の発信元の電話機Tの電話番号を発信番号検出部16bによって検出し、検出された電話番号から電話帳メモリ16eを参照して住所検索部16cで発信元の住所を特定する。この場合、少なくとも局番が判明すれば局番地域検索部16dによって発信場所の地域名を特定することができる(ST2)。
【0019】
次に可動状態管理装置18において回線管理部18aにより通信回線が良好かどうかを判断し(ST3)、車両管理部18bにより出動可能な緊急車両が確保されているかどうかを判断し(ST4)、勤怠管理部18cにより要員が確保されているか、出動隊を編成して出動可能かどうかを判断し(ST5)、いずれもOKであれば受信した緊急通報を指令装置11で受付ける(ST6)。災害の内容や出動先、出動隊の規模が特定されると自動出動指定装置13により署所設定部13aで署所を設定する。緊急通報を受付けた自署での出動対応が可能であれば自署で出動隊を編成して出動させるが(ST7)、傘下の支所や出張所に出動指示や応援を要請するような場合には傘下の支所や出張所あるいは署所に対して指令書作成部13bで出動指令または出動指令書を作成し、指令伝送装置14および通信制御装置15を介して出動指令または出動指令書を署所に送信する(ST8)。
【0020】
可動状態管理装置18において回線不良(ST3)、緊急車両が出動不能(ST4)、要員不足(ST5)などで出動不能と判断される場合には発信場所を管轄するか、近くかまたは隣接する別の転送可能な本部を検索する(ST10)。転送可能な別の本部の検索は、転送先テーブル17cによって予め定められる転送先署所を選択する、または隣接署所テーブル17dを参照して発信場所に隣接する転送先署所を選択する、あるいは、地図検索装置12の署所検索部12bまたは隣接署所検索部12cにより地図データベース12dを参照して検索するなどの方法がある。転送先署所の選択方法は、指令装置11の操作入力部11aにより予め設定されるようにしてもよいし、転送先を固定してもよい。この他に、例えば緊急通報の受信処理を当番制にして、時間帯、日時、イベント等地域の状態などを加味して転送先テーブル17cを随時書き換えるようにする、などの方法も考えられる。
【0021】
次に、検索された転送先に対して該当署所の回線状態、車両の可動状態、要員を含めて出動可能かなどの可動状態を確認する(ST11)。検索された転送先署所に出動可能な署所があれば(ST12)、転送先選択部17aで迅速に出動可能な発信場所に近接する転送先署所を選択して緊急通報転送部17bにより転送する(ST13)。迅速に出動可能な発信場所に近接する転送先署所が選択されるまで、この処理を繰り返し(ST3〜ST13)、転送完了後に処理を終了する(ST9)。
【0022】
【発明の効果】
以上で説明した点を鑑み、本発明は、通報者から発信される緊急事態の対応要請の緊急通報を、緊急車両や要員が確保されていて出動先に近い地域の消防本部や警察本部などの緊急連絡先に着信または転送させるとともに、緊急事態の発生場所に迅速に出動可能とする通信指令システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の通信指令システムの一実施例における要部ブロック図である。
【図2】 本発明の通信指令システムの一実施例における可動状態管理装置での可動状態を説明するための説明図である。
【図3】 本発明の通信指令システムの一実施例における緊急通報の受信処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 本通信指令システム
10、20 通信指令施設
11 指令装置
11a 操作入力部
12 地図検索装置
12a 地図情報検索部
12b 署所検索部
12c 隣接署所検索部
12d 地図データベース
13 自動出動指定装置
13a 署所設定部
13b 指令書作成部
14 指令伝送装置
15 通信制御装置
16 発信場所検出装置
16a 緊急通報検出部
16b 発信番号検出部
16c 住所検索部
16d 局番地域検索部
16e 電話帳メモリ
17 緊急通報転送装置
17a 転送先選択部
17b 緊急通報転送部
17c 転送先テーブル
17d 隣接署所テーブル
18 可動状態管理装置
18a 回線管理部
18b、30c 車両管理部
18c、30d 勤怠管理部
18d、30e 可動状態送受部
18e 可動署所管理部
19 指令受信出力装置
30 署所端末
30a 通信制御部
30b 指令受信出力部

Claims (3)

  1. 通報者の電話機から発信される火災、救急、事故などの緊急事態の対応要請の緊急通報を、通報者の発信場所に近くて直ちに出動可能な消防本部や警察本部等の本部に着信させるとともに、緊急事態の発生場所に緊急車両を出動させる出動指令を署所に送信する通信指令システムにおいて、
    前記本部内にある通信指令施設は、指令装置と、発信場所検出装置と、可動状態管理装置と、自動出動指定装置と、緊急通報転送装置とを備え、
    前記可動状態管理装置は、
    保有する車両、出動済の車両または出動可能な車両などの車両の可動状態を管理するとともに、出動可能な車両がない場合に出動困難と判断する車両管理部と、
    要員の出勤、退勤および欠勤または出動中などの要員の勤怠状態の記憶管理を行うとともに、出動可能な車両に対応する要員が不足する場合に出動困難と判断する勤怠管理部とから構成され、
    前記指令装置が、通報者からの緊急通報を受信し、
    前記発信場所検出装置が、前記指令装置で受信した緊急通報を発信する通報者の電話機の電話番号を検出するとともに、検出した電話番号から電話機が存在する発信場所を特定し、
    前記自動出動指定装置が、特定された前記発信場所に近い署所を設定し、
    前記可動状態管理装置が、管理している出動隊の可動状態と保有車両に基づいて、設定された前記発信場所に近い署所の緊急車両が出動可能かどうかを判断し、
    前記緊急車両の出動が困難であると判断する場合、
    前記可動状態管理装置は、通報者の電話機から受信した緊急通報を、前記発信場所検出装置が検出した前記発信場所に近い、前記通信指令施設を配設している別の本部を選択し、
    前記緊急通報転送装置が、前記可動状態管理装置が選択した本部に前記緊急通報を自動転送することを特徴とする通信指令システム。
  2. 前記可動状態管理装置は、前記通信指令施設を配設している他の前記本部との間で、前記回線状態、前記車両の可動状態、または前記要員の勤怠状態に基づく前記可動状態を相互に送受信する可動状態送受部と、同可動状態送受部を介して受信した他の前記本部または前記署所の前記可動状態をそれぞれ記憶管理する可動署所管理部とを備えることを特徴とする請求項に記載の通信指令システム。
  3. 前記可動署所管理部は、前記回線状態、前記車両の可動状態、または前記要員の勤怠状態に基づく前記可動状態を予め定められた所定の時間間隔で前記可動状態送受部を介して相互に送受信されるとともに、前記本部または前記署所の前記可動状態をそれぞれ記憶管理することを特徴とする請求項に記載の通信指令システム。
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