JP4512927B2 - 電波加温器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、腕や足の温熱治療用に用いることができる家庭用の電波加温器に関し、短波または超短波(HF〜VHF)帯の電磁波を身体等の被加温物に照射し、電磁波が浸透することにより身体等の被加温物の組織自体を発熱させる家庭用の電波加温器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子レンジと同じ原理による高周波誘導加熱により身体を加温する加温装置が知られている。該装置は出力200〜500Wの高出力の電磁波を患部に当ててガン細胞を窒息死させる目的で用いられるが、高出力のため、人体表面の他の部分を冷却する必要がある。また、上記装置は水分子を振動させて加温するものであり、通常2500MHzのUHF帯の電磁波を用いている。しかし、上記周波数は波長が短いため、大きな被加温物を温めることが困難である。
【0003】
図3は、家庭用の電波加温器の使用例を示す説明図である。上記電子レンジと同じ原理による加温装置に対して、家庭用の電波加温器は人体などの大きな被加温物30を温めるため、HF〜VHF帯(例えば27.17MHz)の電磁波を用いている。そして、2個の導子40内の電極板10で人体等の被加温物30を挟み、本体20から2枚の電極板10間に短波または超短波(HF〜VHF)帯の約40W程度の高周波電流を流すことにより、人体30を加温する。
【0004】
人体に電磁波を透過させると、人体中の水分子が振動を起こし、この水分子の振動により水分子間の摩擦熱が発生し、人体組織自体が発熱する。該電磁波は、人体を十分透過するため、人体表面のみならず人体深部も加温することができる。即ち、表面の熱が内部に熱伝導するのではなく、人体の内部組織自体が発熱する。従って、上記電波加温器は身体の深部を効率よく温めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の家庭用の電波加温器を使用する場合、加温する人体部分や導子の配置によって負荷インピーダンスが変化する。ところが、従来の家庭用の電波加温器においては、マッチング回路において、負荷インピーダンスの虚数分(インダクタンス分あるいはリアクタンス分)キャンセル手段である可変容量コンデンサを備えていたが、実数分(抵抗分)調節手段は備えていなかった。従って、加温する人体部分によって、加温不足や加温し過ぎが発生するという問題点があった。
【0006】
また、加温開始時に温かさを感じるまでに時間がかかるので、出力の設定を上げすぎてしまい、結果として加温し過ぎてしまうという問題点もあった。
この発明の目的は、上記従来の電波加温器の問題点を解決し、被加温物の特性に応じた適切な加温が可能な電波加温器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の電波加温器は、2枚の電極板で被加温物を挟み、該2枚の電極板間に高周波電流を供給することによって被加温物を加温する電波加温器において、高周波信号を出力する出力手段と、出力手段の出力インピーダンスと負荷インピーダンスとのマッチングを取るマッチング手段と、マッチング手段の出力が最大になるように、マッチング手段を制御するマッチング制御手段と、マッチング制御手段の制御出力情報に基づき、出力手段の平均出力値あるいは加温時間の少なくとも一方を制御する出力制御手段とを設けたことを特徴とする。
【0008】
本発明においては、上記構成によって、マッチング制御手段の制御出力情報によって被加温物の熱容量あるいは比熱などの特性を推定し、出力手段の平均出力値あるいは加温時間の少なくとも一方を制御することによって、被加温物の特性に応じた適切な加温が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図4は、本発明の電波加温器の構成を示すブロック図である。発振回路52は、例えば27.17MHzの交流信号を発生する。増幅回路53は、例えばトランジスタ等の増幅素子を使用して交流信号を増幅し、40w程度の電力を出力する。フィルタ回路54は所望の周波数(例えば27.17MHz)のみを通過させるための、例えばコイルおよびコンデンサからなるバンドパスフィルタである。
【0010】
マッチング回路55は、増幅回路53の出力を効率よく被加温物に照射するために、増幅回路53の出力インピーダンスを導子間のインピーダンスに変換して平衡出力するインピーダンスマッチング回路である。マッチング回路55は、例えばモータ57、58によってマッチング回路内のバリコンを回転させることによってマッチングを調節する。マッチング回路55の2つの平衡出力端子(コネクタ61)は、それぞれ外部導体を接地した同軸ケーブル(66、67)によって2つの導子40の電極板10に接続される。レベル検出回路59は、出力端子から出力される交流信号のレベルを検出する回路である。
【0011】
マイクロコンピュータ51は、CPU、ROM、RAM、アナログ/デジタル入出力回路等を備え、パネル回路60からの動作指示に基づき、レベル検出回路58から入力された出力信号レベル情報をA/D変換して取り込み、このレベル情報に基づいて、例えばレベル情報が最も高くなるように、モータドライブ回路56を介してモータ57、58を制御する。そして、内蔵するタイマを使用して、所望の加温効果が得られるように、例えば発振回路52の動作をオン/オフさせることによって出力のオン/オフを制御する。(詳細は後述する。)
パネル回路60には、出力設定スイッチ、タイマ設定スイッチ、スタート/ストップスイッチ等の情報入力回路および出力設定表示ランプ、タイマ表示器、出力レベル表示ランプ等の表示回路が装備されている。直流電源回路50は装置内の各回路に直流電源を供給する。
【0012】
図2は、家庭用の電波加温器の導子40の構成を示す説明図である。導子40の電極板10と本体の出力コネクタ61との間は、コネクタ62の端子63、64および2本の同軸ケーブル66、67の中心導体によって接続されている。同軸ケーブル66、67の外皮導体同士は接続され、コネクタの端子65を介して本体20のフレームグランド(筐体21)あるいは回路グランドに接地されている。なお、図2は、本体側コネクタ61と導子側コネクタ62とを切り離した場合を図示しており、導子側コネクタ62を本体側コネクタ61に押し込むことによって、回路出力と導子側コネクタ62の端子63、64、および本体側コネクタ61の接地端子と導子側コネクタ62の端子65とがそれぞれ接続される。
【0013】
図1は、本発明を適用した電波加温器の要部構成を示す回路図である。発振回路52から出力された高周波信号は、増幅回路53によって増幅され、40W程度の電力を出力する。フィルタ回路54は、コイル71およびコンデンサ72からなるバンドパスフィルタである。
マッチング回路55は、増幅回路53の出力インピーダンスを導子間のインピーダンスに変換して平衡出力するインピーダンスマッチング回路である。第1の可変容量コンデンサ73は、出力トランス74と共に並列共振回路を構成しており、インピーダンス変換の調整を行う。第2の可変容量コンデンサ76、コンデンサ75、コイル77は、負荷インピーダンスの虚数(インダクタンスあるいはリアクタンス)分をキャンセルするために作用する。
【0014】
レベル検出回路59は、ダイオード78、コンデンサ79、抵抗80からなる検波回路によって、コイル77と結合された検出用コイルから出力される、出力電流に比例した交流信号のレベルを検出し、マイクロコンピュータ51に出力する。
マイクロコンピュータ51は、CPU、ROM、RAM、アナログ/デジタル入出力回路等を備え、パネル回路60からの動作指示に基づき、レベル検出回路59から入力された出力信号レベル情報をA/D変換して取り込み、このレベル情報に基づいて、例えばレベル情報が最も高くなるように、モータドライブ回路56、モータ57、58を介して2つの可変容量コンデンサ75、76を制御する。
そして、内蔵するタイマを使用して、所望の加温効果が得られるように、例えば発振回路52の動作をトランジスタ70によってオン/オフさせることによって出力のオン/オフを制御する。(詳細は後述する。)
【0015】
図5は、マッチング回路の容量、負荷インピーダンス、出力電力の関係を示す説明図である。グラフ上の複数の黒点は、人体の各部に2つの導子を当ててインピーダンスマッチングを行った場合の、図1の第2の可変容量コンデンサの値と、測定器で測定した負荷インピーダンスの実数分の関係を示してる。これらの測定結果から、コンデンサの値が大きいほど、インピーダンスの実数分が小さいことが判明した。
【0016】
また、インピーダンスの実数分が小さい使用部位は、例えば足裏−足裏間、足裏−ひざ間、手のひら−肩間など加温体積(熱容量)が大きい部位であり、逆に、インピーダンスの実数分が大きい使用部位は、例えばもも、ひざ、肩など前者に比べて加温体積(熱容量)が小さい部位である。そして、加温体積(熱容量)が大きい部位においては、加温に時間がかかるために、加温器の出力を上げることによって装置の使用感が改善されるものと推定される。
【0017】
そこで、本発明においては、インピーダンスマッチングを取った結果、第2の可変容量コンデンサの値が大きい場合には、その部位がインピーダンスの実数分が小さく、加温体積(熱容量)が大きい部位であるものと判定し、加温器の出力を通常よりも上げる制御を行うものである。
実際の制御としては、例えば図5に示すように、第2の可変容量コンデンサの値が第1の所定値(例えば50pF)を超えた場合には出力を設定値よりも20%増加させ、更に第2の所定値(例えば60pF)を超えた場合には出力を設定値の40%増加させるように制御する。
【0018】
図6は、本発明の電波加温器における電波出力波形を示す波形図である。実施例においては、加温器の出力の調整は高周波出力のデューティー比を制御することによって行われる。図6(a)は加温器の高周波出力電力を示す波形図である。加温器は、所定の電力、例えば40Wで高周波出力を行うオン時間と出力を行わないオフ時間からなる加温動作を一定の周期(例えば数秒)で繰り返す。従って、オン時間のデューティー比が50%であれば、平均電力は20Wとなる。
図6(b)は加温器の高周波平均出力電力を示す波形図である。加温器は、後述するような方法で平均出力値を決定し、該平均出力値に対応するデューティー比で高周波出力のオン/オフを繰り返す。加温時間は例えば5分〜15分程度の範囲でパネルから設定される。
【0019】
図6(c)は本発明による初期加温動作を示す波形図である。図6(b)に示すような従来の均一な加温動作においては、加温開始時に温かさを感じるまでに時間がかかるので、出力の設定を上げすぎてしまい、結果として加温し過ぎてしまうという問題点があった。本発明においては、加温開始時の一定期間である初期加温時間内において、設定されている値よりも出力を大きくして温かさを感じるまでにかかる時間を短縮し、上記のような加温し過ぎになる状態を防止するものである。
初期加温時間は例えば数十秒〜数分程度で固定されていてもよいし、あるいは後述するように推定されたインピーダンス値によって増減させてもよい。また、初期平均出力値も、最大出力あるいは予め定められた所定の出力値であってもよいし、推定されたインピーダンス値によって増減させてもよい。
【0020】
図7は、マイクロコンピュータ51の処理内容を示すフローチャートである。S10においては、パネル回路から、出力設定値、加温タイマの設定値等を読み込み、保持する。S11においては、パネルのスタートスイッチが操作されたか否かが判定され、結果が否定の場合にはS10に戻るが、肯定の場合にはS12に移行する。S12においては、加温タイマをセット(起動)する。具体的には、パネルから読み込んだ加温時間に相当する値をメモリ上のタイマ用エリアに設定する。
S13においては、自動同調処理を行う。自動同調処理においては、レベル検出回路59の出力レベルが最高になるように、モータドライブ回路56、モータ57、58を介して2つの可変容量コンデンサ73、76を交互に調整する動作を数回繰り返す。
【0021】
S14においては、マッチング回路の虚数分キャンセル用の可変容量コンデンサ76の容量が50pF以上であるか否かが判定される。判定は、具体的には例えばモータ57による可変容量コンデンサ76の回転制御の回転角度が所定値以上であるか否かによって判定することができる。そして、判定結果が否定の場合にはS16に移行するが、肯定の場合にはS15に移行する。
S15においては、マッチング回路の虚数分キャンセル用の可変容量コンデンサ76の容量が60pF以上であるか否かが判定される。判定は、具体的にはやはり回転角度が所定値以上であるか否かによって判定することができる。そして、判定結果が否定の場合にはS17に移行するが、肯定の場合にはS18に移行する。
【0022】
S16においては、加温パラメータとして、通常の設定値を設定する。加温パラメータとしては、平均出力値(出力デューティー比)、加温時間(タイマー値)、初期出力値、初期加温時間がある。そして、S16においては、平均出力値、加温時間としてパネルから設定された値をそのまま設定する。また、初期出力値としては、最大出力の80%、初期加温時間としては予め定められた時間を設定する。
S17においては、加温パラメータとして、割り増し値1を設定する。割り増し値1は、例えば、平均出力値としてパネルから設定された値の10%増し、加温時間としてパネルから設定された値の10%増しを設定する。また、初期出力値としては、最大出力の90%、初期加温時間としては予め定められた時間プラス10秒を設定する。
【0023】
S18においては、加温パラメータとして、割り増し値2を設定する。割り増し値2は、例えば、平均出力値としてパネルから設定された値の20%増し、加温時間としてパネルから設定された値の20%増しを設定する。また、初期出力値としては、最大出力(100%)、初期加温時間としては予め定められた時間プラス15秒を設定する。
S19においては、実際に駆動するデューティー比を設定する。例えばS14における判定結果が否定で、S16の処理が実行された場合には、初期出力値として、最大出力の80%が設定されているので、デューティー比として80%が設定される。なお、割り増し値が100%以上となる場合には100%が設定される。
【0024】
S20においては、加温時間のタイマ処理を行う。具体的には、CPUはハードウェアタイマのタイムアップ割込があるまで待ち、割込があるたびに、ソフトウェアタイマ値を加算(あるいは減算)する。そして再びハードウェアタイマをセットしてS21に移行する。従って、ハードウェアタイマの割込周期でS21以降の処理が実行される。
S21においては、ソフトウェアタイマ値が加温時間値を超えたか否かが判定され、判定結果が肯定の場合にはS22に移行して出力を停止し、S10に移行するが、否定の場合にはS23に移行する。
【0025】
S23においては、S13と同様の自動同調処理が行われる。S24においては、ソフトウェアタイマ値が初期加温時間内であるか否かが判定され、結果が肯定の場合にはS26に移行し、初期加温出力値に相当するデューティー比で加温処理を実行する。また、判定結果が否定の場合にはS25に移行し、通常加温出力値に相当するデューティー比で加温処理を実行する。
実際の加温処理においては、設定されているデューティー比に基づき、図6(a)のオン時間とオフ時間のタイマを交互に使用して時間を計測し、オン時間の間のみ、図1のトランジスタ70をオンにして発振回路52に電源を供給し、高周波信号を出力させる。
【0026】
S27においては、パネルから出力値の設定変更があったか否かが判定され、結果が肯定の場合にはS28に移行して出力値の設定変更処理が行われ、S20に戻る。
以上のような処理によって、加温部位の特性を推定して、該特性に基づき、適切な加温動作を行うので、加温器の使用感が改善される。
【0027】
以上、本発明の実施例を開示したが、本発明には下記のような変形例も考えられる。実施例としては、第1および第2の可変容量コンデンサを使用する例を開示したが、例えば実施例のように、第2の可変容量コンデンサの調整値に基づいて、出力を制御する場合には、第1の可変容量コンデンサの代わりに固定のコンデンサを使用しても本発明を実施可能である。逆に、第1の可変容量コンデンサを使用する場合には、第1の可変容量コンデンサの調整値からインピーダンスを推定し、出力を制御することも可能である。
可変容量コンデンサとしては、軸の回転によって容量の変化するいわゆるバリコンを使用する例を開示したが、例えば複数の固定コンデンサをリレーやスイッチによって切り換える構成でもよい。また、インピーダンスマッチング回路としては実施例として開示した回路の他、公知の任意の回路を採用可能である。
【0028】
加温パラメータとしては、前記したように、平均出力値(出力デューティー比)、加温時間(タイマー値)、初期出力値、初期加温時間があり、これらのパラメータの内の任意のものを推定インピーダンス値(第2の可変容量コンデンサの調整値)によって制御するようにしてもよい。なお、初期加温時間としては予め定められた時間を設定する例を開示したが、パネルから設定された出力値によって初期加温時間を増減してもよい。
また、制御特性は例えば図5に示したようなステップ状に増加する特性の他、任意の折れ線あるいは曲線の特性を実施可能であり、実施手段としては変換テーブルを用いたり、計算によって求める方法を採用可能である。
【0029】
更に、平均電力の時間変化も、図6(c)に示したようなステップ状の変化に限らず、例えば初期加温期間において、最初は最大電力で加温し、時間の経過と共に減少するような特性にしてもよい。
なお、実施例においては、人体の加温を行う装置に本発明を適用する例を開示したが、本発明は、電極間に高周波電流を流して被加温物を加温する任意の加温装置に適用可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明においては、マッチング制御手段の制御出力情報に基づき、出力手段の平均出力値あるいは加温時間の少なくとも一方を制御する出力制御手段を設け、マッチング制御手段の制御出力情報によって被加温物の熱容量あるいは比熱などの特性を推定し、出力手段の平均出力値あるいは加温時間の少なくとも一方を制御するようにしたので、被加温物の特性に応じた適切な加温が可能となるという効果がある。また、加温開始時に通常よりも大きな出力で加温するようにしたので、使用感が改善され、また使用者が出力の設定を上げすぎてしまい、結果として加温し過ぎてしまうことが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電波加温器の要部構成を示す回路図である。
【図2】家庭用の電波加温器の導子40の構成を示す説明図である。
【図3】家庭用の電波加温器の使用例を示す説明図である。
【図4】本発明の電波加温器の構成を示すブロック図である。
【図5】マッチング回路の容量、負荷インピーダンス、出力電力の関係を示す説明図である。
【図6】本発明の電波加温器における電波出力波形を示す波形図である。
【図7】マイクロコンピュータ51の処理内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…電極板、20…電波加温器本体、21…筐体、30…人体、40…導子、50…直流電源回路、51…マイクロコンピュータ、52…発振回路、53…増幅回路、54…フィルタ回路、55…マッチング回路、56…モータドライブ回路、57…モータ、58…レベル検出回路、59…パネル回路、60〜62…コネクタ、63、64…コネクタ端子、65…接地端子、66、67…同軸ケーブル、68…接続、69…コンデンサ、70…トランジスタ、71、77…コイル、72、75、79…コンデンサ、73、76…可変容量コンデンサ、74…出力トランス、78…ダイオード、80…抵抗

Claims (4)

  1. 2枚の電極板で被加温物を挟み、該2枚の電極板間に高周波電流を供給することによって被加温物を加温する電波加温器において、
    高周波信号を出力する出力手段と、
    前記出力手段の出力インピーダンスと負荷インピーダンスとのマッチングを取るマッチング手段と、
    前記マッチング手段の出力が最大になるように、前記マッチング手段を制御するマッチング制御手段と、
    前記マッチング制御手段の制御出力情報に基づき、前記出力手段の平均出力値あるいは加温時間の少なくとも一方を制御する出力制御手段と
    を設けたことを特徴とする電波加温器。
  2. 前記マッチング手段は可変容量コンデンサを含み、
    前記マッチング制御手段は、マッチング手段の出力電流検出手段と、前記出力電流検出手段の出力が最大になるように前記可変容量コンデンサの容量を変化させる駆動手段とを含み、
    前記出力制御手段は、前記マッチング制御手段から出力される制御情報に基づき、マッチングが取れた時の前記可変容量コンデンサの容量に応じて、前記出力手段の平均出力値あるいは加温時間を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電波加温器。
  3. 更に、出力値の設定手段を備え、
    前記出力制御手段は、前記設定手段の設定値および前記マッチング制御手段の制御出力情報に基づき、加温開始から所定の初期加温期間だけ、前記出力手段の初期平均出力値を前記設定手段による設定値よりも高く制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電波加温器。
  4. 2枚の電極板で被加温物を挟み、該2枚の電極板間に高周波電流を供給することによって被加温物を加温する電波加温器において、
    高周波信号を出力する出力手段と、
    前記出力手段の出力インピーダンスと負荷インピーダンスとのマッチングを取るためにインピーダンスの虚数分キャンセル手段および実数分調節手段を備えたマッチング手段と、
    前記マッチング手段の出力が最大になるように、前記マッチング手段の虚数分キャンセル手段および実数分調節手段を制御するマッチング制御手段と
    を設けたことを特徴とする電波加温器。
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