JP4512909B2 - 磁石クラッチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、磁石クラッチに係り、特に、構造が簡単で使い勝手が良い磁石クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
室内側から錠前を施解錠するサムターンは、通常、解錠時には摘みが縦になっており、施錠時には横になっていて、施錠、解錠の区別を室内側から容易に認識できるようになっている。
【0003】
一方、電気錠は現在種々の型式のものが実用されているが、例えば実公平3−16369号或いは実公平3−41016号に記載の考案による電気錠は、錠箱内で揺動可能に支承され、外端をデッドボルトに形成された段部に内側から係合可能に臨ませた錠止レバーを電磁アクチュエータにより制御する。
【0004】
この型式の電気錠は、構造が簡単であり、かつ錠止レバーをハンドルやサムターンと連係させることが容易なので多用されている。
【0005】
しかしながら、この型式の電気錠は、通常、錠止レバーを制御する電磁アクチュエータがソレノイドであり、そのストロークが小さいので、施解錠時電磁アクチュエータで錠止レバーを駆動することは容易であるが、サムターンを駆動することができない、という若干の恨みが残る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
錠止レバーと共にサムターンも駆動するために有効な電磁アクチュエータは現在マイクロモータのみである、と言っても過言ではないが、減速機構を介してマイクロモータにより錠止レバーを制御する機構は、電気錠をシリンダ錠で施解錠する場合もあるので、必要に応じてこれをマイクロモータから切り離すクラッチ機構が原理上必要である。
【0007】
従来のモータ駆動電気錠におけるクラッチ機構は、所謂電磁クラッチやゼネバ機構等により構成されているが、何れも構造が複雑であり、簡単な構造の錠止レバー方式の電気錠にとっては、牛刀で鶏を割くような不釣り合いな機構である。
【0008】
そこで、この発明は、簡単な構造でかかる目的に応じて必要にして充分な機能を有し、しかも確実に作動する新規な磁石クラッチを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、クラッチ軸に回動自在に支承された駆動歯車と、この駆動歯車と同軸かつ相互に独立に回動可能に支承された従動歯車とを有し、これら駆動及び従動歯車の相互に対向する面の夫々に2n(n:正の整数)個の永久磁石を等角度間隔で円周方向に列設して環状の吸着部を形成すると共に、隣接する永久磁石を相互に異磁極とし、更に、上記駆動及び従動歯車を夫々の吸着部を対向させるようにしてクラッチ軸に落とし込み、吸着部を構成する永久磁石の内相互に異磁極となるもの同志が吸引されて一体に結合されるようにすると共に、従動歯車が動かない場合には、駆動歯車の回動を異磁極となる永久磁石の吸着面における滑りにより吸収し、更に、駆動及び従動歯車の吸着部が相互に同磁極となる角度範囲では、駆動歯車及び従動歯車を磁気吸引力及び反発力により、自動的にかつクリック感を伴って吸着面が相互に異磁極となる相対角度位置に戻すようにしたことを特徴とする。
【0010】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
なお、この実施例は、錠止レバー方式の電気錠にこの発明を適用したものであるが、この発明による磁石クラッチの構成及び作用効果を理解するためには電気錠の構成、及び作用効果を述べる必要があるので、図示の実施例では電気錠の全体の構成、及び作用効果をも説明することにする。
【0011】
図1において符号1はデッドボルトを示し、このデッドボルト1は、錠箱2のフロント板3から出没自在に案内され、錠箱2内に弾装されたデッドばね4の弾力により、錠箱2外に突出する方向に付勢されている。
【0012】
ちなみに、図1に示す電気錠におけるデッドボルト制御機構は、特許第3026273号の発明による錠止装置と同じ作動原理を採っている。
【0013】
すなわち、図1及び図2に示すように、デッドボルト1の側面には複数個(図示の実施例では5個)の鋸歯状のラチェット突起5、5がデッドボルトの長さ方向に沿う前後方向に列設されている。
【0014】
これに対応して、図1におけるデッドボルト1の上方には全体の形状が略L字形の爪レバー6が配設されており、この爪レバー6は中央部を回動可能に支承されている。
【0015】
そして、その一端(図1で下端)に形成された爪(付番せず)を上記ラチェット突起5、5の斜面に係合可能に臨ませており、また、付番しない捩りコイルばねによって反時計方向に付勢された爪レバー6の上端は、フロント板3の裏面に設けられた磁石アクチュエータ7の下端背面に当接されている。
【0016】
この磁石アクチュエータ7は、上端を錠箱の側板に支承されて錠箱2の側板に平行な平面内で回動可能に案内されており、その下端には、磁束が前後方向に向かうようにして図示しない永久磁石が装着されている。
【0017】
この永久磁石は、扉枠に装着されたこれも図示しない他の永久磁石と閉扉時整合するようにその装着位置が規定されており、しかもこの永久磁石と扉枠側の他の永久磁石とは相互に異磁極となっているので、閉扉時、図1において鎖線で示すように、磁気反発力により磁石アクチュエータ7の下端が後方に移動し、爪レバー6を時計方向に駆動してその下端の爪とデッドボルトのラチェット突起5、5との係合を制御する。
【0018】
なお、閉扉時このデッドボルト1を突出させる機構はこの発明の要旨ではないので、更に詳細な説明は省略する。
【0019】
一方、図1に示すように、錠箱2の側板のほぼ中央にはクラッチ軸8が植設されており、このクラッチ軸8には、図1及び図3に示すように、側板9に近い方から順に、第2歯車(この発明における駆動歯車:以下第2歯車という)11、一部の歯を切り欠いた第3歯車(この発明における従動歯車:以下第3歯車という)12及び板材を図示のように折曲げ成形した錠止レバー13の基端が夫々相互に独立して回動可能に軸支されている。
【0020】
上記第2歯車11は、図1に示すように、第1歯車14及び減速機構15を介してマイクロモータ16に連結されている。
【0021】
ちなみに、上記減速機構15は、第1歯車14と噛み合う第5歯車17の図1における裏側にこの第5歯車と同軸かつ一体に結合された大径の傘歯車18と、マイクロモータ16の出力軸に装着され、大径の傘歯車18と噛み合う図示しない小径の傘歯車とを有している。
【0022】
また、上記第1歯車14には、外周縁の例えば3ヵ所に円弧状の凹陥部を形成したタイミング円盤19が同軸かつ一体に結合され、第1歯車14の近傍に配設されたマイクロスイッチ21のアクチュエータの先端がタイミング円盤19の外周縁に弾接している。
【0023】
上記した構成により、マイクロモータ16が通電されて一方向に回転すると、第1歯車14は減速機構15を介して対応する方向に回動し、このときタイミング円盤19の凹陥部がマイクロスイッチ21のアクチュエータの先端を押出して図示しない制御回路を切替えるが、制御回路の構成によりマイクロモータ16は回転を続ける。
【0024】
しかして、第1歯車14と一体のタイミング円盤19が120度回動すると、マイクロスイッチ21のアクチュエータの先端がタイミング円盤19の次の凹陥部に落込み、マイクロモータ16への通電が断たれてマイクロモータが停止すると共に、上記した制御回路の働きにより次のマイクロモータの作動時における回転方向が逆方向に切替えられる。
【0025】
なお、マイクロモータを使用する機器においては、通常、マイクロモータへの通電を断つと同時にその両端を短絡してマイクロモータの慣性エネルギーを吸収することにより、歯車にかかる負荷を減少させるようにしているが、この発明においては、マイクロモータの慣性エネルギーは後述する磁石クラッチに吸収される。
【0026】
また、図示の実施例では、第1歯車14が1/3回転すると第2歯車11が1/4回転、すなわち90度回動するように、これらの歯車の歯数が設定されている。
【0027】
一方、前記したように、また図3に示すように、第2歯車11と第3歯車12とは、前者の上面と後者の下面とを相互に接合させてクラッチ軸8に軸支されている。
【0028】
そして、第2歯車11の上面には、図4に示すように、計8個の扇形の永久磁石22、22が隙間無く円周方向に列設されて環状の吸着部23が形成されている。
【0029】
これに対応して、第3歯車12の下面にも、図5に示すように、第2歯車における永久磁石と同形で同数の永久磁石22、22が隙間無く円周方向に列設されて環状の吸着部23が形成されている。
【0030】
上記のように構成された第2及び第3歯車11、12は、夫々の吸着部23を対向させるようにしてクラッチ軸8に落とし込まれているので、吸着部23を構成する永久磁石22、22の内相互に異磁極となるもの同士が吸引されて磁気的に一体に結合される。
【0031】
すなわち、第2及び第3歯車11、12は磁石クラッチ24(図1参照)を構成し、このように安定して両歯車が吸着されるときの相互の関係角度位置は、永久磁石22の数が8個であるから、全部で4ヵ所となる。
【0032】
他方、図1に示す電気錠の施錠状態において、基端(図1で右端)をクラッチ軸8に軸支された錠止レバー13が、その自由端をデッドボルト1に形成された段部25に係合可能に臨ませる角度位置をとっている。
【0033】
すなわち、図3に示すように、錠止レバー13を下方から突き抜けたクラッチ軸8の部分に捩りコイルばね26(図面を明瞭にするため図1では付番しない)が巻装されており、この捩りコイルばね26の両端において図3の下方に折り曲げられた掛け止め部の一方は錠止レバー13の基端に突設されたばね掛け片27(図1参照)に反時計方向から係合している。
【0034】
また、捩りコイルばね26の他方の掛け止め部は、図6にハッチングを施して示す第3歯車13上面の凹陥部28に挿入されている(図1参照)。
【0035】
このとき、捩りコイルばねの両端の掛け止め部は少し拡開されるので、その反力により錠止レバー13は図1で反時計方向に付勢されるが、自由端がデッドボルト1の段部25に当接するので、錠止レバー13は図示の角度位置を保つ。
【0036】
上記のようにして、磁石クラッチ24を介して第2歯車11、第1歯車14、及び減速機構15を介してマイクロモータ16に連結された第3歯車12は、図1に示すように、第4歯車29と噛み合い係合している。
【0037】
この第4歯車29は、そのモジュール及びピッチ円直径が第3歯車12のそれと同じなので、第3歯車12が90度回動すればこれと逆方向に90度回動する。
【0038】
また、この第4歯車29は、中央に開口したクラッチ孔31を介して図示しない室内側のサムターンに連係されている。
【0039】
なお、図1において符号32は公知のリトラクター、符号33はハンドルやノブに連結される戻しカム、符号34は上下方向に延在し、上端部を回動可能に支承された解錠レバー、符号35は水平方向に移動可能に案内された連絡杆である。
【0040】
この発明の一実施例による制御機構を装備した電気錠は、上記のように構成されているので、閉扉時には図1で鎖線で示すように磁石アクチュエータ7が反時計方向に回動する。
【0041】
その為、デッドボルト1が引込んでいても(図6参照)、爪レバー6が時計方向に回動してその下端の爪とデッドボルトのラチェット突起5との係合が解かれるので、デッドばね4の弾力によりデッドボルトがストライクのデッドボルト孔に投入されて自動的に施錠される。
【0042】
この施錠状態では、前記したように錠止レバー13の自由端がデッドボルト1の段部25に係合可能に臨んでいるので、ハンドルを操作してリトラクター32を時計方向に回しても、デッドボルトの段部25が錠止レバー13に衝止されて解錠することができない。
【0043】
例えばテンキーボードを操作して正規の暗証番号を入力することによりこの電気錠の解錠信号を発生させると、マイクロモータ16が所定の方向に回動し、図1に示す状態から第1歯車14が反時計方向に回動する。
【0044】
そして、前記したように第1歯車14が反時計方向に120度回動すると、第2歯車11及び磁石クラッチ24を介してこの第2歯車11と一体的に結合された第3歯車12は時計方向に90度、第4歯車29は反時計方向に90度夫々回動する。
【0045】
したがって、捩りコイルばね26を介して第3歯車12に連係された錠止レバー13も時計方向に回動するが、回動の途中でその自由端部がスイッチ台の一部を削いで形成したストッパー36に当接し(図7参照)、以降は錠止レバー13を第7図示の角度位置に残して第2〜4歯車11、12及び29は夫々残りの角度を回動し、図7に示す状態に致る。
【0046】
この過程における第3歯車12と錠止レバー13との相対回動は、捩りコイルばね26(図3参照)の撓みという形で吸収されるので、部材に無理な力が掛かることはない。
【0047】
解錠状態でも、デッドボルト1はストライクのデッドボルト孔に投入された侭であるので、図7に示すように、図示しないハンドルを回してリトラクター32を操作し、その上端でデッドボルトの内端段部を内方に押動してデッドボルト1を錠箱内に引込ませることにより扉を扉枠から解放して入室する。
【0048】
扉の開放時には、磁石アクチュエータ7の永久磁石が扉枠側の永久磁石から離間して図7で実線の位置を保つので、爪レバー6も図7で実線で示す角度位置を保ってデッドボルト1を錠箱2内に引っ込めた状態に保つ。
【0049】
しかしながら、扉を完全に閉めると、磁石アクチュエータ7が再び作動して爪レバー6を介してデッドボルト1を自由にするので、デッドボルト1は再びストライクのデッドボルト孔に投入されて自動的に施錠される。
【0050】
尤も、この施錠状態は完全な施錠状態ではなく、室外側からは図示しないハンドルを操作することにより、室内側からは図示しないサムターンを操作することにより、夫々デッドボルト1を錠箱2内に引っ込めることができる。
【0051】
この電気錠の解錠状態では、第4歯車29は図1に示す角度位置から90度反時計方向に回動した角度位置にあって、その一部に形成された解錠突起37が上記連絡杆35の後端面に当接した状態にある(図示せず)。
【0052】
そこで、電気錠を解錠しての入室後再び外出するときには、図7に示すように、サムターンを介して第4歯車29を反時計方向に例えば20度程度回動させ、その解錠突起37及び連絡杆35を介して解錠レバー34を反時計方向に回動させ、それまでストライク孔に投入されていたデッドボルト1を錠箱内に引っ込める。
【0053】
このサムターンによるデッドボルト1の操作時、第3歯車12は第4歯車29に従動して時計方向に約20度回動する一方、磁石クラッチを介して第3歯車12に連結された第2歯車11は、第1歯車14及び減速機構15を介してマイクロモータ16に錨止されているので、第2及び第3歯車11、12を相対的に捩るトルクは磁石クラッチのトルク容量を越え、磁石クラッチ24の吸着部23、23に沿って滑りが生じ、上記第4歯車の約20度の回動が可能になる。
【0054】
サムターンによりデッドボルト1を錠箱2内に引っ込め、扉を開けた後は、前記したようにデッドボルト1は爪レバー6によって図7に示す位置を保持し、サムターンから手を離せば、磁石クラッチ24の永久磁石22、22の磁気吸引力及び磁気反発力により、第2及び第3歯車11、12の相対角度位置は元に戻る。
【0055】
一方、図1に示すように電気錠が施錠状態にあるとき室内側からこの電気錠を解錠するには、サムターンを介して第4歯車29を図1で反時計方向に90度回す。
【0056】
すると、上記したように第2歯車11はマイクロモータ16に錨止されているので、第2及び第3歯車11、12の間で相対的に90度角度位置がずれることになる。
【0057】
具体的には、図1に示す角度位置から第4歯車29が反時計方向に回動し、この回動に従動して、暫くの間は第3歯車12と錠止レバー13が一緒に時計方向に回動する。
【0058】
このときには第2歯車11は動かないので、磁石クラッチ24が滑って上記第3歯車12及び錠止レバー13の回動を許容する。
【0059】
そして、錠止レバー13が前記ストッパー36(図1参照)に当接するに致り、錠止レバー13はそれ以上の回動を止め、第3歯車12のみが第4歯車29に従動して回動する。この間も磁石クラッチ24は滑り続ける。
【0060】
このとき、第3歯車12が回動し始めてから45度までは永久磁石22、22の磁気吸引力及び反発力が第3歯車12の回動を阻止するマイナス方向に働き、サムターンを回す手に反力、換言すれば抵抗を呈する。
【0061】
しかしながら、第3歯車12の回動角度が45度を越えると、今度は磁石クラッチ24の磁気吸引力及び反発力がプラス方向に働き、サムターンを回す手の抵抗力が急減するばかりでなく、磁石クラッチ自身で回転を続けて、回転角度が90度になると全永久磁石22、22が相互に異磁極となって吸着部が相互に吸着し合い、自動的に磁石クラッチが停止する。
【0062】
すなわち、この磁石クラッチ24は、90度毎にクリック感を伴って回動し、また停止する。
【0063】
前記したように、図示の実施例では永久磁石22の数が片側で8個であるとしたから、90度毎にクリック回動するが、片側で12個(n=6)とすると、60度毎にクリック回動する。
【0064】
第3歯車12が90度回動して電気錠が解錠されたときの歯車の相互の角度位置はマイクロモータ16により解錠したときと同じであり、サムターンを更に例えば20度回動することによりデッドボルト1を錠箱内に引っ込めることができる。
【0065】
なお、解錠状態にある制御機構を再び施錠するには、マイクロモータ16を反対方向に回動してもよいし、また、入室後サムターンによって施錠することもできることは明らかであるから、更に詳細な説明は省略する。
【0066】
また、前記したようにマイクロモータ16による施解錠時、第4歯車29を介して室内側のサムターンが回動するが、室内側のサムターンに品物が掛けてあったり、或いは人の体が寄り掛かっていてサムターンが回らないときには、磁石クラッチが滑るだけでマイクロモータに過負荷が掛からないことは言うまでもない。
【0067】
更にまた、図示の実施例では、吸着部23を構成する永久磁石の形状は扇形で、しかも隙間なく列設するものとしたが、これは、円形の永久磁石を間隔をおいて環状に列設してもほぼ同じ機能を得ることができる。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明は、永久磁石の磁気吸引力を介して動力を伝達するようにしたので、従動歯車にかかる負荷トルクが磁石クラッチのトルク容量を越えたときクラッチの吸着部が滑り、クラッチの本来の機能を簡単な構造で発揮させることができる。
【0069】
また、吸着部を構成する2n個の永久磁石は、隣接するものが相互に異磁極となっているので、360/n度毎にクリック感が生じ、使い勝手が良い。
【0070】
更にまた、この発明による磁石クラッチは、マイクロモータが停止するときに回転系が保持している慣性エネルギーを吸着部の滑りによって吸収するので、マイクロモータ停止時各部材に過負荷が掛からず、長寿命を期待できるばかりでなく、従来マイクロモータを使用する機器に必要であったコイルの短絡機構を省略して構造を簡単にできる、等種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による磁石クラッチを装備した電気錠の側面図で、施錠状態を示す。
【図2】デッドボルトの平面図。
【図3】磁石クラッチ及び錠止レバー組立て体の側面図。
【図4】磁石クラッチを構成する第2歯車の平面図。
【図5】磁石クラッチを構成する第3歯車の下面図。
【図6】第3歯車の平面図。
【図7】この発明の一実施例による磁石クラッチを装備した電気錠の側面図で、解錠状態を示す。
【符号の説明】
8 クラッチ軸
11 第2歯車
12 第3歯車
22 永久磁石
23 吸着部
24 磁石クラッチ
Claims (1)
- クラッチ軸に回動自在に支承された駆動歯車と、この駆動歯車と同軸かつ相互に独立に回動可能に支承された従動歯車とを有し、これら駆動及び従動歯車の相互に対向する面の夫々に2n(n:正の整数)個の永久磁石を等角度間隔で円周方向に列設して環状の吸着部を形成すると共に、隣接する永久磁石を相互に異磁極とし、更に、上記駆動及び従動歯車を夫々の吸着部を対向させるようにしてクラッチ軸に落とし込み、吸着部を構成する永久磁石の内相互に異磁極となるもの同志が吸引されて一体に結合されるようにすると共に、従動歯車が動かない場合には、駆動歯車の回動を異磁極となる永久磁石の吸着面における滑りにより吸収し、更に、駆動及び従動歯車の吸着部が相互に同磁極となる角度範囲では、駆動歯車及び従動歯車を磁気吸引力及び反発力により、自動的にかつクリック感を伴って吸着面が相互に異磁極となる相対角度位置に戻すようにしたことを特徴とする磁石クラッチ。
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