JP4512772B2 - 導電性ボール定置用マスクの製造方法 - Google Patents
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Description
前記の特許文献2には、基板上の各電極部にフラックスを塗布し、マスクに導電性ボールを供給して各開口部に導電性ボールを1個落とし込みフラックスに付着させ、メタルマスク上の余剰の導電性ボールをスキージで掻き取って除去する方法が開示されている。しかし該方法においては、スキージでの掻き取りを強くすると、開口部に落とし込んでいた導電性ボールまでが掻き出されて、導電性バンプに欠けが生じたり、一方掻き取りを弱くすると開口部に複数の導電性ボールが引っ掛かり、導電性ボールの掻き残しが生じ、複数の導電性ボールが定置されてしまうと言う問題が発生している。
導電性ボールが通過する開口部群からなる基本パターンを複数有する第一の層と、該第一の層の両面に基本パターン部は凹状に、基本パターン部以外の領域は凸状に段差が設けられたマスクを介してスキージにより導電性ボールを電極面に定置する際に用いられる複数面取り型のマスクの製造方法であって、
1.導電性ボールが通過する開口部群を有する導電性基板(第一の層)の片方の面に感光性樹脂を積層し、フォトリソグラフ法により電極面側又はスキージ側のどちらか一方の段差(段差1)の凹状部に対応する凸状段差を感光性樹脂で形成する工程、
2.前記した感光性樹脂で凸状段差が形成された面に電気メッキにより金属メッキ層(第二の層)を形成し、凹状部に対応する部分の感光性樹脂を剥離して第二の層で段差1を形成する工程、
3.第二の層を積層した導電性基板の段差1が形成された面とは反対側の面に感光性樹脂を積層し、フォトリソグラフ法により電極面側又はスキージ側のもう一方の段差(段差2)の凹状部に対応する凸状段差を感光性樹脂で形成する工程、
4.前記した段差2に対応する凸状段差が感光性樹脂で形成された面に電気メッキにより金属メッキ層(第三の層)を形成し、凹状部に対応する部分の感光性樹脂を剥離して第三の層で段差2を形成する工程、
からなることを特徴とする導電性ボールの定置用マスクの製造方法、及び
導電性ボールが通過する開口部群からなる繰返し基本パターンを複数有する第一の層と、該第一の層の両面に基本パターン部は凹状に、基本パターン部以外の領域は凸状に段差が設けられたマスクを介してスキージにより導電性ボールを定置する際に用いられる複数面取り型のマスクの製造方法であって、
1.導電性ボールが通過する開口部群を有する導電性基板(第一の層)の両面に感光性樹脂を積層し、フォトリソグラフ法により両面に段差(段差1及び段差2)の凹状部に対応する凸状段差を感光性樹脂で形成する工程、
2.両面に感光性樹脂で凸状段差が形成された導電性基板の両面に電気メッキにより金属メッキ層(第二の層及び第三の層)を形成し、段差1及び段差2の凹状部に対応する部分の感光性樹脂を剥離して第二の層と第三の層で、段差1及び段差2を形成する工程、
からなることを特徴とする導電性ボールの定置用マスクの製造方法、及び
前記第一の層が、
1.導電性を有するベース基板の片方の面に感光性樹脂を積層し、フォトリソグラフ法により導電性ボールの開口部に対応する突起を感光性樹脂で形成する工程、
2.前記した導電性を有するベース基板の突起が形成された面に電気メッキにより金属メッキ層(第一の層)を形成し、開口部に対応する部分の感光性樹脂を剥離して導電性ボール定置用の開口部を形成する工程、
から作られたことを特徴とする前記記載の導電性ボールの定置用マスクの製造方法、及び
前記した電極面側の段差の凹状部は基本パターンを1個又は2個以上包含し、スキージ側の段差の凹状部は基本パターンを1個又は2個以上包含することを特徴とする前記記載の導電性ボールの定置用マスクの製造方法、である。
次に、本発明の製造方法で作られた導電性ボール定置用マスクの構造について先ず説明する。図1は本発明の製造方法で作られたマスクの1つの実施様態を表す。図2は図1の中の一つの基本パターン部分の拡大断面図で、(X)はX方向(スキージの移動方向)、(Y)はY方向(スキージの移動方法に対し直交方向)の拡大断面を表す。10は本発明の製造方法で作られたマスクを、11は開口部群からなる基本パターン部を表し、12は開口部、14はスキージ側の凸部を、15はスキージ側の凹部(図1においてはスキージの移動方向の全ての基本パターン部を包含している)を、又、16は電極側の凸部を、17は電極側の凹部(図2においては各基本パターン部毎に設けられている)を表し、21は導電性ボールを表す。
前記した開口部は、1個の導電性ボールが容易に通過できる程度の大きさで、大き過ぎると開口部に複数の導電性ボールが落ち込んだり、引っ掛かったりして、マスクを取り去った際に複数の導電性ボールが搭載されるので好ましくない。確実に1個の導電性ボールを落とし込めるようにするには、通常開口部の直径は導電性ボールの直径の1.05〜1.5倍程度が好ましい。
本発明においては、マスクの両面の凹状部は第二、及び第三の層の開口部に相当する。即ち、第一、第二、及び第三の層を電気メッキ法で作る場合は、各層共に下記に記した電気メッキ法によるメタルマスクの製造方法と同じ方法で作ることができる。
この際用いられる導電性を有するベース基板としては、ニッケル、銅、鉄等やこれらの合金等の導電性金属板、樹脂フィルム等の非導電性基材に導電性金属をスパッタ、蒸着、無電解メッキにより積層した基板が挙げられる。
一方、金属メッキに用いられる金属としては、ニッケル、クローム、銅、錫等やこれらの合金が挙げられる。マスクの強度、硬度等からはニッケル及びニッケル合金が好ましい。
該方法では、工程数が多くなるが、第二の層と第三の層の金属の種類と組成、及びメッキ条件を変更でき、それぞれの層の物性や膜厚を別々に制御できる。
半導体パッケージ等の電子部品の電極にフラックスを塗布し、該電子部品の上に本発明のマスクを位置合わせして配置する。この際電子部品面の電極とマスクの開口部のと位置合わせのためにマスクに位置決め穴18を設けてもよい。又本発明のマスクはアルミ、ステンレス、銅等からなる金属枠に貼り付けて用いてもよい。
次に導電性ボールをマスク上に供給し、スキージをマスク上を移動させながら導電性ボールを開口部に1個落とし込み、同時に余剰の導電性ボールを掻き取る。最後にマスクを電子部品から取り去ると導電性ボールが電極上に1個定置され、加熱炉ではんだをリフローすれば導電性バンプが電極上に形成される。
11 開口部を包含する基本パターン
12 開口部
13 第一の層
14 スキージ側の凸部
15 スキージ側の凹部
16 電極側の凸部
17 電極側の凹部
18 位置決め孔
19 導電性基板
20 マスキング材
21 導電性ボール
X スキージの移動方向
Y スキージの移動方向に対して直角方向
Claims (4)
- 導電性ボールが通過する開口部群からなる基本パターンを複数有する第一の層と、該第一の層の両面に基本パターン部は凹状に、基本パターン部以外の領域は凸状に段差が設けられたマスクを介してスキージにより導電性ボールを電極面に定置する際に用いられる複数面取り型のマスクの製造方法であって、
1.導電性ボールが通過する開口部群からなる繰返し基本パターンを複数有する導電性基板(第一の層)の片方の面に感光性樹脂を積層し、フォトリソグラフ法により電極面側又はスキージ側のどちらか一方の段差(段差1)の凹状部に対応する凸状段差を感光性樹脂で形成する工程、
2.前記した感光性樹脂で凸状段差が形成された面に電気メッキにより金属メッキ層(第二の層)を形成し、凹状部に対応する部分の感光性樹脂を剥離して第二の層で段差1を形成する工程、
3.導電性基板の段差1が形成された面とは反対側の面に感光性樹脂を積層し、フォトリソグラフ法により電極面側又はスキージ側のもう一方の段差(段差2)の凹状部に対応する凸状段差を感光性樹脂で形成する工程、
4.前記した段差2に対応する凸状段差が感光性樹脂で形成された面に電気メッキにより金属メッキ層(第三の層)を形成し、凹状部に対応する部分の感光性樹脂を剥離して第三の層で段差2を形成する工程、
からなることを特徴とする導電性ボールの定置用マスクの製造方法。 - 導電性ボールが通過する開口部群からなる繰返し基本パターンを複数有する第一の層と、該第一の層の両面に基本パターン部は凹状に、基本パターン部以外の領域は凸状に段差が設けられたマスクを介してスキージにより導電性ボールを定置する際に用いられる複数面取り型のマスクの製造方法であって、
1.導電性ボールが通過する開口部群を有する導電性基板(第一の層)の両面に感光性樹脂を積層し、フォトリソグラフ法により両面に段差(段差1及び段差2)の凹状部に対応する凸状段差を感光性樹脂で形成する工程、
2.両面に感光性樹脂で凸状段差が形成された導電性基板の両面に電気メッキにより金属メッキ層(第二の層及び第三の層)を形成し、段差1及び段差2の凹状部に対応する部分の感光性樹脂を剥離して第二の層と第三の層で、段差1及び段差2を形成する工程、
からなることを特徴とする導電性ボールの定置用マスクの製造方法。 - 第一の層が、
1.導電性を有するベース基板の片方の面に感光性樹脂を積層し、フォトリソグラフ法により導電性ボールの開口部に対応する突起を感光性樹脂で形成する工程、
2.前記した導電性基材の突起が形成された面に電気メッキにより金属メッキ層(第一の層)を形成し、開口部に対応する部分の感光性樹脂を剥離して導電性ボール定置用の開口部を形成する工程、
から作られたことを特徴とする請求項1、又は2記載の導電性ボールの定置用マスクの製造方法。 - 電極面側の段差の凹状部は基本パターンを1個又は2個以上包含し、スキージ側の段差の凹状部は基本パターンを1個又は2個以上包含するすることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の導電性ボールの定置用マスクの製造方法。
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