JP4512666B1 - 緩み止めねじ - Google Patents

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Abstract

【課題】ねじ込み作業が容易で、しかも、小ねじの調整ねじとしても利用できるうえに、温度変化や絞め付け作業にも柔軟に対応できると共に、機械工程により安価に量産することができる緩み止めねじを提供すること。
【解決手段】雌ねじに弧状三角形断面を呈する雄ねじをねじ込んだときに、緩み止めを行うねじであって、前記雄ねじの進み側のフランク面より反対側のフランク面の傾斜角度を小さくして当該フランク面に対向する雌ねじのフランク面との間に肉逃げ空間を形成し、この肉逃げ空間側の雄ねじフランク面の谷径側近傍位置に突起状の偏角部を設けると共に、前記雌ねじに雄ねじをねじ込む際に、前記偏角部で圧接した前記雌ねじのねじ山内径側近傍位置の肉部を前記肉逃げ空間に移動形成し、この移動形成した雌ねじの肉部のフランク面と雌ねじの他方のフランク面の両面で前記雄ねじを圧接保持させてねじの緩みを防いだ緩み止めねじである。
【選択図】図5

Description

本発明は、雄ねじを雌ねじに締め込んで調整ねじとして或いは締付けねじとして用いる緩み止めねじに関し、特に、例えば、M2mm以下の小さな雄ねじに好適な緩み止めねじに関する。
通常、小ねじである雄ねじをこれに対応する雌ねじに絞め込んで、十分な緩み止め機能を発揮させる場合は、雄ねじの外周に化学的処理を施した小ねじを用いているのが多い。この小ねじは、ねじを製造後、緩み止めを施す業者が別工程で対応処理しているのが一般である。その他、小ねじの使用者が、絞め込んだ頭部外周に接着剤などの緩み止め剤を塗布し、雄ねじの締込みトルクに対して戻しトルクを得る方法も実施されている。
近時、カーオーディオ、パーソナルコンピュータ、映像ビジュアルまたは携帯電話などの製品は、軽くて薄いものが主流になっており、この種の製品には、相手側の締め付け材は薄板材が用いられるため、M2mm以下などの小さい雄ねじでは、相手側の締め付け材に対して、一山のねじ山分の引っ掛かりで固定することも多い。
ところで、JIS規格に基づいた雌ねじと雄ねじは、その出来栄えによっては嵌合差が大きく、しかも、使用用途によっては、ねじの締付け後の緩み問題も多くなってきており、そのため、雄ねじの外周に緩み止め剤を施した製品だけでは対応することが困難となっていると共に、各種の開発製品に対して小ねじを用いて各種の製品に対応しなければならない。
また、雄ねじを確実に締め切らずに、雄ねじのねじ山部分を利用して相手材に対して、数回繰り返して調整することにより小ねじで固着する場合があるが、そのときは調整値に入っていても、その後の接着剤の硬化促進時間などによって発生する嵌合ガタ分でずれが生じ、余儀なく再調整などが求められため、微妙な値を求められる割には、作業が安定しないのが実情である。また、雄ねじ締め付け完了後において、高温使用で、かつ、振動が加わる場合などは、締め過ぎによって発生するねじと相手部品へのダメージのため、締め付け管理面において高難易度を必要としている。一方、各種の製品を開発する側では、作業に便利で安価な雄ねじであって、耐振動性を有し、微妙な温度変化や絞め付け作業にも柔軟に対応可能で、しかも、機械的工程により十分に緩み止め機能が発揮される雄ねじの開発が求められている。
この種の緩み止めねじの具体例には、特許文献1及び特許文献2が知られている。同文献1は、雄ねじのねじ山における両側のフランクのうち、締め付け状態において遊び側となるフランクのねじ山頂部側に緩み止め膨出部を設けたねじ部材である。同文献2は、圧接側となる雄ねじ圧接側フランク部の傾斜をこれに対向する雌ねじ圧接側フランク部の傾斜よりも大きく形成し、ねじ込み時には、雄ねじ圧接側フランクと雌ねじフランクとは接触による摩擦抵抗を発生することがなく、ねじの締結時には、雄ねじのねじ山先端角部が雌ねじ圧接側フランクに対して喰い込み、雌ねじ圧接側フランクの基端角部が雄ねじ圧接側フランク部に喰い込むことにより緩み止めを行う緊締ねじである。
実用新案登録第3019615号公報 特開2006−57801号公報
しかしながら、特許文献1における緩み止め膨出部は、雌ねじのフランクの谷部で強く接触し、大きな摩擦力が発生しながら緩み止め膨出部自体が潰れて、大きなねじ込みトルクを必要とする。そのうえ、ねじ込み時における大きな摩擦によって緩み止め膨出部自体が押圧されるため、このような緩み止めでは、ねじ込み時の最終的な締め付け締結時に大きな摩擦によって変形してしまうため、緩み止め膨出部は、遊び側となって雌ねじねじ込み側フランクから離間してしまい、結果的に緩み止め防止効果が得られなくなり、緊締ねじとしての機能を果たすことはできない。
特許文献2は、雄ねじと雌ねじの相対的な移動によるねじ込み時には、そのねじ込みに抵抗を与える摩擦力を発生させることなく、最終的にねじ込んで締め付けるねじの締結時に、十分な摩擦あるいは喰い込み作用によって緩み止めを行うようにしたものである。
したがって、同文献2は、ねじ込み時には、雄ねじ込側フランクと雌ねじ側フランクとは、圧接状態であるが、ねじの締結完了時に、雄ねじ圧接側フランクと雌ねじ圧接側フランクとの間に間隙が発生するため、ねじの締結完了時にねじの緩み防止する機能は有していても、ねじ込み時に、例えば、調整ねじとしてねじの緩み止め機能を発揮することはできず、特に、同文献2によると、小ねじを薄板部材に一山程度で固着すて緩み止を行うことは全くできない。また、本発明者は、既に、特願2008−311786に係る出願を提案しているが、この緩み防止ねじであってもM2mm以下の小ねじを調整ねじとしても有効に用いる緩み止めねじの開発が望まれていた。
本発明は、従来の課題点を解決するために鋭意研究の結果、開発に至ったものであり、その目的とするところは、ねじ込み作業が容易で、しかも、小ねじの調整ねじとしても利用できるうえに、温度変化や絞め付け作業にも柔軟に対応できると共に、機械工程により安価に量産することができる緩み止めねじを提供し、さらには、小ねじを雌ねじにねじ込んだときに、雌ねじの鋼の一部を移動形成させてこの鋼と雄ねじのフランク面とで両側の摩擦係数を十分に発生させて雄ねじを圧接保持させるようにした緩み止ねじを提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、雌ねじに弧状三角形断面を呈する雄ねじをねじ込んだときに、緩み止めを行うねじであって、前記雄ねじの進み側のフランク面より反対側のフランク面の傾斜角度を小さくして当該フランク面に対向する雌ねじのフランク面との間に肉逃げ空間を形成し、この肉逃げ空間側の雄ねじフランク面の谷径側近傍位置に突起状の偏角部を設けると共に、前記雌ねじに雄ねじをねじ込む際に、前記偏角部で圧接した前記雌ねじのねじ山内径側近傍位置の肉部を前記肉逃げ空間に移動形成し、この移動形成した雌ねじの肉部のフランク面と雌ねじの他方のフランク面の両面で前記雄ねじを圧接保持させてねじの緩みを防いだ緩み止めねじである。
請求項2に係る発明は、前記偏角部は、雄ねじの弧状三角断面に伴って弧状三角断面を呈し、この弧状三角断面の前記偏角部で雄ねじのリード角に沿って雌ねじの肉部を移動形成するようにした緩み止めねじである。
請求項3に係る発明は、前記雌ねじの肉部は、鋼であり、この鋼の移動形成により鋼のフランク面と雄ねじのフランク面とに摩擦係数を発生させた緩み止めねじである。
請求項4に係る発明は、前記雄ねじの進み側のフランク面のフランク角を30°とし、反対側のフランク角を25°とし、かつ、前記偏角部の角度を38°とした緩み止めねじである。
請求項5に係る発明は、前記雄ねじを転造加工により形成する。
請求項1に係る発明によると、雄ねじに加わる軸力に影響を及ぼすことなく、相手締付け材に対しても柔軟な締付け作業が可能となり、また、ねじを締め切らない調整ねじとして用いる場合も、ねじ山部分に緩み止め機能が発揮され、しかも、機械的な加工手段により安価に量産に供することができる緩み止めねじを得ることができ、また、雄ねじを相手雌ねじへ絞め込んだとき、相手雌ねじの鋼を移動形成させることにより、通常の雌ねじとの嵌合差をなくして摩擦係数を発生させ、雄ねじと雌ねじとの嵌合差に左右されることなく、締め付け完了後の瞬間戻しトルクを増大させることができ、もって、ねじの緩み止機能が有効に発揮される等の効果がある。
請求項2に係る発明によると、弧状三角断面の偏角部で雄ねじのリード角に沿って雌ねじの肉部を移動形成するようにしたから、雌ねじに雄ねじをねじ込み操作が円滑に行われると共に、雄ねじと雌ねじの両側フランク面とを圧接保持できる、締め付けねじのみならず調整ねじとしても確実に適用でき、従来にない緩み止めねじを提供することができる。
請求項3に係る発明によると、雌ねじは鋼で形成されている場合、雄ねじの偏角部で雌ねじのねじ山の内径側近傍位置の鋼を雌ねじのフランク面と雄ねじのフランク面に形成された肉逃げ空間に移動させて雄ねじのフランク面に雌ねじの移動された鋼が接触して雄ねじを雌ねじにホールドさせるようにしている。
請求項4に係る発明によると、雌ねじの有効径であるねじ山ライン部分をねじの持つリード角度を利用し、雌ねじのねじ山傾斜部の鋼を移動形成させて嵌合差をなくし、鋼の持つ摩擦力でねじ山部分の緩み止め機能を発揮させ、特に、雄ねじを雌ねじに絞め込んだときに、雌ねじの内径公差が最大限に偏ったときに効果を発揮する。
請求項5に係る発明によると、特殊な製造用装置や特殊な製造方法を採用することなく、通常の転造盤により容易に製造することができるので、その製造工程は安価に量産することができる。
本発明における緩み防止ねじを雌ねじに挿入する初期時の状態を示した拡大正面図であ る。 図1のa部拡大詳細図である。 図1のねじの横断面形態を示した説明図である。 図1に示したねじがねじ込まれて雌ねじが移動されて肉逃げ空間へ移動されてゆく状態を示した拡大正面図である。 図4のb部拡大詳細図である。 図4のねじの横断面形態を示した説明図である。 雌ねじの移動形成後の圧接で、雄ねじの谷径側と雌ねじの鋼の肉逃げ側の状態を示した 拡大正面図である。 図7のc部拡大詳細図である。 図7のねじの横断面形態を示した説明図である。 本発明における緩み止めねじの横断面を示した模式図である。 本発明における緩み止めねじを説明するためのねじ込み前の模式図である。 図11のねじ込み状態を示した模式図である。 図13は、通常、市販されているJIS2級ナット1種を試験用ワークとして、本発明品 と比較品とを対比した試験結果を示したグラフである。 図14は、鉄板に穴をあけ、タップをたてた製品を試験用ワークとして本発明品と比較 品とを対比した試験結果を示すグラフである。
本発明における緩み止めねじの好ましい実施形態を図面に従って詳述する。
図1は、本発明における緩み防止ねじを雌ねじに挿入する初期時の状態を示した拡大正面図であり、図4は、図1に示したねじがねじ込まれて雌ねじが移動されて肉逃げ空間へ移動されてゆく状態を示した拡大正面図であり、図7は、雌ねじの移動形成後の圧接で、雄ねじの谷径側と雌ねじの鋼の肉逃げ側の状態を示した拡大正面図である。また、図11は本発明における緩み止めねじを説明するためのねじ込み前の模式図であり、図12は図1のねじ込み状態を示した模式図である。
本例における雄ねじ1は、例えば、M2mm以下の小ねじに好適であり、相手締め付け部材である雌ねじ2は、JIS及びISO規格の雌ねじであり、本例において、雌ねじの肉部2aは、鋼で成形されている。雄ねじ1は、図12に示すように、弧状三角形断面を呈しており、この雄ねじ1の三角形状の三点の頂点は、対応する雌ねじ2の谷径に喰い込み、雌ねじ2との嵌合差に影響されることなく、対応でき、雄ねじ1を雌ねじ2に絞め込んだとき、温度特性を重視する緩みトルクやねじ山部分の途中を使用する調整ねじとして用いられる場合も安定した緩み止め効果が得られ、また、柔軟な締付け作業も得られ構造である。
雄ねじ1は、転造加工による製造過程において、転造金型を本発明における雄ねじ形態にすることにより、通常の製造機械で製品化することができ、コスト面も有効であり、化学薬品などを使用している通常の工法と異なり、地球環境にやさしい、緩み止め機能を有する雄ねじ1を得ることができる。また、雄ねじ1は、鋼等の金属製であり、この雄ねじ1に熱処理を施すことによって、ねじ山部分により高強度な緩み止め効果をもたらすことができる。
図11及び図12において、雄ねじ1は、進み側のフランク面3のフランク角θ に対して反対側のフランク面4のフランク角θ を小さく形成して、当該反対側のフランク面4に対向する雌ねじ2のフランク面5との間に肉逃げ空間7を形成し、この肉逃げ空間7側の雄ねじ1のフランク面4の谷径側近傍位置8に突起状の偏角部9を設けている。本例では、フランク角θは30°であり、反対側のフランク角θ は25°であり、偏角部9の角度θは、38°である。雌ねじ2のフランク面5,6のフランク角θ、θは、それぞれ30°、30°となる60°のねじ山角度を有する通常の雌ねじである。図中、6は雌ねじ2のフランク面5の反対側のフランク面であり、図中、iは、仮想円であり、図12におけるSは、雄ねじ1の山頂側1aのシールポイントである。
また、本例における雄ねじ1のフランク面4の谷径側近傍位置8は、フランク面4の谷径部位10に設けられている。更に、雄ねじ1は、締め付け用のねじとして用いる場合は、頭部11を設け、この頭部11には、ドライバ係合用の係合穴12が設けられている。
雄ねじ1を絞め込むことで、図4に示すように、雄ねじ1にA方向への軸力が加わり、雄ねじ1側の偏角部9を付けたねじのリード角によって雌ねじ2の鋼2aが肉逃げ空間7に移動し、その結果、雄ねじ1と雌ねじ2の両側フランク面5,6がホールディング(圧接保持)される。
この場合、相手側である雌ねじ2の下穴径が小さくなった場合は、雌ねじ2の鋼2aは、雄ねじ1の肉逃げ空間7に移動形成されると共に、雄ねじ1の弧状三角形断面の底辺にも移動されるため、円滑に絞め込みができ、また、雌ねじ2の下穴径が大きくなった場合には、雌ねじ2の鋼2aは雄ねじ1の肉逃げ空間7に移動される。これらは、雄ねじ1と雌ねじ2に完全に絞め付けた場合には、図4において、雄ねじ1と雌ねじ2のねじの縦方向と横方向への摩擦係数が両者に加わり、強力な緩みトルクが得られる。
図1における雌ねじ2の挿入時における雄ねじ1の締込み初期において、雄ねじ1の偏角部9が雌ねじ2のフランク面5に対して圧接し始め、雄ねじ1のフランク面3は雌ねじ2のフランク面6を圧接している。
次いで、図4において、雄ねじ1を雌ねじ2にねじ込んでいくと、雄ねじ1の偏角部9が雌ねじ2のねじ山の内径側近傍位置の鋼2aを移動形成して鋼2aが肉逃げ空間7へ移動し、この移動形成された鋼2aのフランク面と雄ねじ1のフランク面4とが圧接し、結果的に雌ねじ2の両者のフランク面5,6で雄ねじ1を圧接保持させ、同図において、雌ねじ2の上下のフランク面5,6で雄ねじ1を圧接しており、雄ねじ1の山頂側1aを示している。次に、図7に示すように、雌ねじ2の鋼2aが移動形成された後に、雌ねじ2の移動された鋼2aが肉逃げ空間7側の雄ねじ1のフランク面に圧接されて摩擦係数を発生させる。次いで、雄ねじ1を雌ねじ2にねじ込んでいく際に、移動形成された鋼2aのフランク面と雄ねじ1のフランク面4とが圧接状態でねじ込まれる。同図において、雄ねじ1と雌ねじ2に完全に締め込まれなくても、雌ねじ2のフランク面5,6を確実に雄ねじ1が圧接し、摩擦係数が発生するので、雄ねじ1の緩み止め機能が有効に発揮されて緩み止め状態を保持する。図7と図8に示す雄ねじ1は、三角形断面の底辺側1cを示している。
図13と表1は、通常、市販されているJIS2級ナット1種を試験用ワークとして、本発明品と比較品とを対比した試験結果を示したグラフであり、表1は、そのデータを示した表である。図14と表2は、鉄板(SPCC板 t=0.8mm)に穴をあけ、タップをたてた製品を試験用ワークとして本発明品と比較品とを対比した試験結果を示すグラフであり、表2は、そのデータを示した表である。
表1の対比表は、JIS2級ナット1種を試験用ワークとし、2.0kgfcmの締込みで試験を実施した。表1において、比較品1は、0番2種2・3の加工を施した通常の小ねじを用い、比較品2は、ねじ山先端を利用して緩み止めを施した従来の機械的緩み止めねじを用いており、比較品3は、ねじの外周にナイロン系樹脂加工を施した化学的緩み止めねじである。この化学的処理を施したねじの緩みトルク値は、72時間放置した場合を示している。表2の比較対比表は、鉄板(SPCC板 t=0.8mm)を試験用ワークとして、2.0kgfcmの締込みで試験を実施した。表2における比較品1、比較品2、比較品3は、表1に示した例と同様である。表」1と表2のデータは、全て同一条件で絞め込み、かつ緩みを測定したデータである。
Figure 0004512666
Figure 0004512666
各データは、絞め込み時のトルク値と、締め切った後の戻し(瞬間戻しトルク)から始まり、ねじが抜けていく過程のトルク値、すなわち、中間トルク値から終了トルク値(脱落)までのデータ数値を示している。
図13と表1及び図14と表2の試験結果から明らかなように、本発明品と比較品1,2,3を対比すると、雄ねじ1を雌ねじ2に完全に締込みをしなくても、雌ねじ2のフランク面5,6を雄ねじ1が確実に圧接し、摩擦係数を発生させて締込み機能が発揮されている。
また、雄ねじ1を雌ねじ2に完全に締め付けた場合、強力な緩みトルクが得られる。したがって、本発明品は、比較品1,2,3に対比して、ねじが抜けていく過程のトルク値は、中間トルク値から終了トルク値において大であるから、本発明品の抜け止め機能が有効に発揮されことが確認できた。
1 雄ねじ
2 雌ねじ
2a 雌ねじの肉部(鋼)
3 雄ねじの進み側フランク面
4 反対側のフランク面
5 雌ねじの空間側のフランク面
6 雌ねじの反対側のフランク面
7 肉逃げ空間
8 谷径側近傍位置
9 偏角部
10 谷径部位

Claims (5)

  1. 雌ねじに弧状三角形断面を呈する雄ねじをねじ込んだときに、緩み止めを行うねじであって、前記雄ねじの進み側のフランク面より反対側のフランク面の傾斜角度を小さくして当該フランク面に対向する雌ねじのフランク面との間に肉逃げ空間を形成し、この肉逃げ空間側の雄ねじフランク面の谷径側近傍位置に突起状の偏角部を設けると共に、前記雌ねじに雄ねじをねじ込む際に、前記偏角部で圧接した前記雌ねじのねじ山内径側近傍位置の肉部を前記肉逃げ空間に移動形成し、この移動形成した雌ねじの肉部のフランク面と雌ねじの他方のフランク面の両面で前記雄ねじを圧接保持させてねじの緩みを防いだことを特徴とする緩み止めねじ。
  2. 前記偏角部は、雄ねじの弧状三角断面に伴って弧状三角断面を呈し、この弧状三角断面の前記偏角部で雄ねじのリード角に沿って雌ねじの肉部を移動形成するようにした請求項1に記載の緩み止めねじ。
  3. 前記雌ねじの肉部は、鋼であり、この鋼の移動形成により鋼のフランク面と雄ねじのフランク面とに摩擦係数を発生させた請求項1または2に記載の緩み止めねじ。
  4. 前記雄ねじの進み側のフランク面のフランク角を30°とし、反対側のフランク角を25°とし、かつ、前記偏角部の角度を38°とした請求項1及至請求項3の何れか1項に記載の緩み止めねじ。
  5. 前記雄ねじを転造加工により形成した請求項1及至請求項3の何れか1項に記載の緩み止めねじ。
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