JP4508360B2 - 椅子固定角度変更システム - Google Patents

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JP4508360B2 JP2000147605A JP2000147605A JP4508360B2 JP 4508360 B2 JP4508360 B2 JP 4508360B2 JP 2000147605 A JP2000147605 A JP 2000147605A JP 2000147605 A JP2000147605 A JP 2000147605A JP 4508360 B2 JP4508360 B2 JP 4508360B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、雛壇状の床の複数の段部にそれぞれ椅子を固定する際に、高さの異なる段部毎に椅子の固定角度を変えるために用いられる椅子固定角度変更システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
劇場やホール等の公共施設では、後方の客席の人が前方の客席の人に妨げられずにステージを見ることができるように、複数の段部によって床が雛段状に形成されるとともに段部の高さが一または複数の段部毎に後方へゆくほど高くされていて、それらの段部に客席用の椅子が固定されている場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、通常の椅子では、座起立式の場合も含めて、着座の際の座や背の角度が床面に対し一定となるように構成されており、これがためその椅子を上記の如き雛壇状の床の複数の段部にそれぞれ固定すると、後方の段部の客席の人は着座姿勢から頭を前に傾けてステージを見下ろすことになり、また、前方の段部の客席の人は着座姿勢から頭を後ろに傾けてステージを見上げることになって、何れも不自然な姿勢となることから、疲労し易いという不都合があった。
【0004】
そして上記不都合を解消しようとすると、従来は、前方の段部の椅子と後方の段部の椅子とで床面に対する座や背の角度がそれぞれ異なるものとなるように、床面に対する座と背の角度をそれぞれ異ならせた複数種類の椅子を製造して、それらの椅子を、固定する段部に応じて使い分ける必要があるため、椅子の製造に費用が嵩むとともに、椅子を各段部に固定するのに手間と時間がかかるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
この発明は、上記課題を有利に解決した椅子固定角度変更システムを提供することを目的とするものであり、この発明の椅子固定角度変更システムは、複数の段部によって雛段状に形成されるとともに前記段部の高さを一または複数段部毎に後方へゆくほど高くされている床に、固定角度を変更して椅子を固定する椅子固定角度変更システムにおいて、前記段部の角部にその角部の後方の床面に対し所定姿勢をなすように固定されて略上下方向へ延在するとともに、その延在方向に沿う複数箇所に取付け部を有し、前記角部の後方の床面に対するその取付け部の角度が上方にゆくほど減少している支柱と、前記支柱の前記複数箇所の取付け部のうちその支柱が固定される前記角部の前方の床面からの高さが所定高さとなる取付け部に取り付けられて、その取付け部に対し所定角度となるように前記椅子を支持する椅子支持部材と、を具えることを特徴とするものである。
【0006】
かかる椅子固定角度変更システムにあっては、支柱が、段部の角部にその角部の後方の床面に対し所定姿勢をなすように固定されて略上下方向へ延在するとともに、その延在方向に沿う複数箇所に取付け部を有しており、上記角部の後方の床面に対するその取付け部の角度は、上方にゆくほど減少している。そして椅子支持部材は、支柱の上記複数箇所の取付け部のうちその支柱が固定される角部の前方の床面からの高さが所定高さとなる箇所の取付け部に取り付けられて、その取付け部に対し所定角度となるように椅子を支持する。
【0007】
従ってこの発明の椅子固定角度変更システムによれば、複数の段部によって雛段状に形成されるとともに段部の高さを一または複数段部毎に後方へゆくほど高くされている床の段部に、その段部の角部の前側すなわち椅子の前側の床面に対し所定の高さに位置するように椅子を固定することができる。
【0008】
しかも、この発明の椅子固定角度変更システムにあっては、段部の角部の前側の床面に対する椅子支持部材の高さが所定高さに維持されるので、段部の高さが高い後方ほど、椅子支持部材が取り付けられる取付け部が支柱の下方のものになり、その取付け部ひいては椅子支持部材の、角部の後方の床面に対する角度が増加して、取付け部に対し所定角度となるように椅子支持部材に支持された椅子の座および背の、床面に対する後傾角が減少する。
【0009】
従ってこの発明の椅子固定角度変更システムによれば、各段部に同一の椅子を用いて安価かつ容易に、段部の高さが高い後方ほど、椅子の座および背の、床面に対する後傾角を減少させ得て、後方の段部の客席の人も前方の段部の客席の人も何れも着座姿勢のままの自然な体勢で前方のステージを見得るようにすることができる。
【0010】
なお、この発明の椅子固定角度変更システムの前記椅子支持部材は、椅子を直接支持するものでも良いが、前記取付け部に対し所定角度となるようにその取付け部に取り付けられて水平に延在する横架要素と、前記横架要素に対し所定角度となるようにその横架要素の任意の位置に椅子を固定する椅子固定要素と、を有しているものでも良く、このようにすれば、横架要素が段部に沿って水平に延在することになり、その横架要素に沿って任意の位置に一または複数の椅子を椅子固定要素で固定することができるので、各段部における椅子の配置の自由度を高めることができる。
【0011】
また、この発明の椅子固定角度変更システムにおいては、前記支柱が、凸型多角形縦断面形状の各辺の位置に取付け部を有していても良いが、前記支柱が、曲率中心軸線がその支柱の後方に水平に位置している湾曲面を有し、前記取付け部が、その湾曲面に沿って複数箇所に設けられていても良く、このようにすれば、支柱に沿って少しずつ角度を変えた多くの取付け部を容易に設けることができるので、種々の段部高さに容易に対応することができる。そしてかかる湾曲面を有する場合に、前記椅子支持部材を、支柱の湾曲面に沿う任意の部分を取付け部としてそこで上記湾曲面に当接するように支柱を挟持することで、支柱に固定されるものとしても良く、このようにすればさらに容易に、種々の段部高さに対応することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここに図1(a)は、この発明の椅子固定角度変更システムの一実施例を示す側面図、図1(b)は、図1(a)のA−A線に沿う断面図、図2は、その実施例の椅子固定角度変更システムを示す分解斜視図、図3は、その実施例の椅子固定角度変更システムの具体的な角度変更例を示す説明図、そして図4は、その実施例の椅子固定角度変更システムの適用例を示す説明図であり、図中符号1は座起立式の椅子、1aはその椅子の座、1bはその椅子の背をそれぞれ示す。
【0013】
この実施例の椅子固定角度変更システムは、劇場やホール等の公共施設において、複数の座起立式椅子1を、複数の段部によって雛段状に形成されるとともにその段部の高さを一または複数段部毎に後方へゆくほど高くされている床の段部に固定すると同時に、段部の高さが高い後方ほど、椅子の座および背の、床面に対する後傾角を減少させるためのもので、図1および図2に示すように、段部の角部2に沿って間隔を空けて複数本配置される支柱3を備えており、この支柱3は、略上下方向へ延在する支柱本体3aと、段部の角部2に固定ボルト9を介して固定されるとともに支柱本体3aの下部を角部2の後方の床面2aに対し所定姿勢をなすように固定して支持する略L状の基部材3bとを有している。
【0014】
ここにおける支柱本体3aはその前面に、曲率中心軸線がその支柱本体3aの後方に水平に位置している湾曲面3cを有するとともに、その湾曲面3c上にその湾曲面3cに沿って互いに間隔をあけて形成された多数のねじ孔3dを有しており、それらのねじ孔3dは、互いに上下に隣り合う二つずつで、例えば一番上と上から二番目との対、上から二番目と上から三番目との対というように対になって、後述する下側ブラケット6のための複数の取付け部を構成している。
【0015】
またこの実施例の椅子固定角度変更システムは、上記支柱3に対しそれぞれ固定されて略水平にかつ互いに平行に延在する、上段横架要素としての上段支持パイプ4および下段横架要素としての下段支持パイプ5と、図1(a),(b)に示すように支柱3の上記取付け部の対をなすねじ孔3dに二本の固定ボルト9を介して固定されてそれら上段支持パイプ4および下段支持パイプ5をその取付け部に対し所定角度で略上下方向に並ばせて保持する支柱固定用の下側ブラケット6と、椅子に固定されていない上側ブラケット7とを具えており、ここで、下側ブラケット6が取り付けられる取付け部は、支柱3の上記複数の取付け部のうちから、段部の高さにかかわらずその段部の角部2の前方の床面2bからの下側ブラケット6の高さが所定高さとなるように選択される。
【0016】
そして、ここにおける支柱固定用の下側ブラケット6は、上段支持パイプ4および下段支持パイプ5をそれぞれ下方から保持する略U字状の上段保持部6aおよび下段保持部6bを有するとともに、上段保持部6aの前端部と下段保持部6bの後端部とを繋ぐ略S字状の中間部を有して、全体的にはそれら上段支持パイプ4および下段支持パイプ5の後方に位置している。また、ここにおける椅子に固定されていない上側ブラケット7は、上段支持パイプ4および下段支持パイプ5にそれぞれ上方から掛合する略逆U字状の上段掛合部7aおよび下段掛合部7bを有するとともに、上段掛合部7aの前端部と下段掛合部7bの後端部とを繋ぐ略S字状の中間部を有して、全体的にはそれら上段支持パイプ4および下段支持パイプ5の前方に位置している。
【0017】
さらにこの実施例の椅子固定角度変更システムは、図2に示すように、下側ブラケット6と上側ブラケット7との両中間部に形成された溝6c, 7cに嵌め合わされてそれらの中間部の間に保持された角棒状の押し分け部材8と、上側ブラケット7を貫通するようにその上側ブラケット7に螺合されて押し分け部材8を下側ブラケット6の上段保持部6aへ向けて押圧する固定ボルト9とを具えており、固定ボルト9が上側ブラケット7にねじ込まれて押し分け部材8を附勢すると、押し分け部材8は、上記両中間部を押し分けるように機能し、下側ブラケット6の上段保持部6aを介して上段支持パイプ4を押圧する一方で、固定ボルト9を介して上側ブラケット7の下段掛合部7bを上段支持パイプ4から離間する方向である下方へ向けて附勢する。
【0018】
これによりこの実施例では、図1に示すように、上段支持パイプ4および下段支持パイプ5が、支柱3に固定された下側ブラケット6で保持されるとともに、上側ブラケット7がそれら上段支持パイプ4および下段支持パイプ5に押しつけられて、図3に示すように、上段支持パイプ4および下段支持パイプ5が、それら下側ブラケット6と上側ブラケット7とで挟持されることで、支柱3を介して角部2に、段部の高さにかかわらずその段部の角部2の前方の床面2bからの高さが所定高さとなるように固定されている。
【0019】
またこの実施例の椅子固定角度変更システムは、図2に示すように、椅子1の両側部に固定されてその椅子1の座1aを起倒可能に支持する椅子固定用の上側ブラケット10と、その椅子固定用の上側ブラケット10に組み合わされる、所定の支持面に固定されていない下側ブラケット11とを具えており、ここにおける椅子固定用の上側ブラケット10は、先の、椅子に固定されていない上側ブラケット7と同様に、上段支持パイプ4および下段支持パイプ5にそれぞれ上方から掛合する略逆U字状の上段掛合部10a および下段掛合部10b を有するとともに、上段掛合部10a の前端部と下段掛合部10b の後端部とを繋ぐ略S字状の中間部を有して、全体的にはそれら上段支持パイプ4および下段支持パイプ5の前方に位置している。
【0020】
ここにおける、所定の支持面に固定されていない下側ブラケット11も、先の、支柱3に固定された下側ブラケット6と同様に、上段支持パイプ4および下段支持パイプ5をそれぞれ下方から保持する略U字状の上段保持部11a および下段保持部11b を有するとともに、上段保持部11a の前端部と下段保持部11b の後端部とを繋ぐ略S字状の中間部を有して、全体的にはそれら上段支持パイプ4および下段支持パイプ5の後方に位置している。
【0021】
そしてこの実施例では、上側ブラケット10と下側ブラケット11との両中間部にも溝10c, 11cが形成され、それらの溝10c, 11cに嵌め合わされて、棒状の押し分け部材8がそれらの中間部の間に保持されるとともに、下側ブラケット11を貫通するようにその下側ブラケット11に螺合されて押し分け部材8を上側ブラケット10の下段掛合部10b へ向けて押圧する固定ボルト9が設けられており、固定ボルト9が上側ブラケット10にねじ込まれて押し分け部材8を附勢すると、押し分け部材8は、上記両中間部を押し分けるように機能し、固定ボルト9および下側ブラケット11の上段保持部11a を介して上段支持パイプ4を押圧する一方で、上側ブラケット10の下段掛合部10b を上段支持パイプ4から離間する方向である下方へ向けて附勢する。
【0022】
これによりこの実施例では、図1に示すように、上段支持パイプ4および下段支持パイプ5が、所定の支持面に固定されていない下側ブラケット11の上段保持部11a および下段保持部11b と、椅子1に固定された上側ブラケット10の上段掛合部10a および下段掛合部10b とでそれぞれ挟持されて、椅子1を、略上下方向に並んだ上段支持パイプ4および下段支持パイプ5に対し所定傾斜角度となるように固定支持している。それゆえ、この実施例における上段支持パイプ4、下段支持パイプ5、下側ブラケット6,11、上側ブラケット7,10、押し分け部材8および固定ボルト9は、椅子支持部材に相当し、特に、椅子1の両側部に固定された上側ブラケット10と、その上側ブラケット10に組み合わされる下側ブラケット11、そしてそれらの間に介挿される押し分け部材8と、その押し分け部材8を附勢する固定ボルト9は、椅子固定要素に相当する。
【0023】
かかるこの実施例の椅子固定角度変更システムにあっては、支柱本体3aが、段部の角部2に、その角部2の後方の床面2aに対し所定姿勢をなすように固定されて略上下方向へ延在するとともに、その延在方向に沿う複数箇所に、取付け部を構成するねじ孔3dの対を有しており、上記角部2の後方の床面2aに対するその取付け部の角度は、前面の湾曲面3cに沿って上方にゆくほど減少している。そして椅子支持部材を構成する上段支持パイプ4および下段支持パイプ5は、支柱本体3aの上記複数箇所の取付け部のうち支柱3が固定される角部2の前方の床面2bからの高さが所定高さとなる箇所の取付け部に取り付けられて、その取付け部に対し所定角度となるように椅子1を支持する。
【0024】
従ってこの実施例の椅子固定角度変更システムによれば、複数の段部によって雛段状に形成されるとともに段部の高さを一または複数段部毎に後方へゆくほど高くされている床の段部に、その段部の角部2の前側すなわち椅子1の前側の床面2bに対し所定の高さに位置するように椅子1を固定することができる。
【0025】
しかもこの実施例の椅子固定角度変更システムにあっては、段部の角部2の前側の床面2bに対する椅子支持部材としての上段支持パイプ4および下段支持パイプ5の高さが所定高さに維持されるので、段部の高さが高い後方ほど、それら上段支持パイプ4および下段支持パイプ5が取り付けられる取付け部が支柱本体3aの下方のものになり、その取付け部ひいては上段支持パイプ4および下段支持パイプ5の、角部2の後方の床面2aに対する角度が増加して、取付け部に対し所定角度となるように椅子支持部材に支持された椅子1の座および背の、床面に対する後傾角が減少する。
【0026】
なお、図3に示す例は、後方にゆくほど高くなる 180mm、340mm および500mmの三種類の高さの段部の各角部2に対してこの実施例のシステムの支柱3を固定し、それぞれ上段支持パイプ4および下段支持パイプ5を介して椅子1を支持したものであり、前方の 180mmの高さの段部では、椅子1の座1aの、水平面に対する後傾角は6°、背1bの、垂直面に対する後傾角は13°であるのに対し、中央の 340mmの高さの段部では、椅子1の座1aの、水平面に対する後傾角は4°、背1bの、垂直面に対する後傾角は11°となり、さらに、後方の 500mmの高さの段部では、椅子1の座1aの、水平面に対する後傾角は2°、背1bの、垂直面に対する後傾角は9°となっている。
【0027】
従ってこの実施例の椅子固定角度変更システムによれば、図4に示すように、各段部の角部2に対し同一の椅子1を用いて安価かつ容易に、段部の高さが高い後方ほど、椅子1の座1aおよび背1bの、床面2aに対する後傾角を減少させ得て、後方の段部の客席の人も前方の段部の客席の人も何れも着座姿勢のままの自然な体勢で前方のステージを見得るようにすることができる。
【0028】
そしてこの実施例の椅子固定角度変更システムによれば、椅子支持部材が、支柱本体3aの取付け部に対し所定角度となるようにその取付け部に取り付けられて水平に延在する横架要素としての上段支持パイプ4および下段支持パイプ5と、それらの支持パイプ4,5に対し所定角度となるようにそれらの支持パイプ4,5の任意の位置に椅子1を固定する椅子固定要素としての上側ブラケット10、下側ブラケット11およびそれら用の押し分け部材8と固定ボルト9を有しているので、段部に沿って水平に延在する上段支持パイプ4および下段支持パイプ5に沿って任意の位置に一または複数の椅子1を上側ブラケット10等の椅子固定要素で固定し得て、各段部における椅子1の配置の自由度を高めることができる。
【0029】
さらにこの実施例の椅子固定角度変更システムによれば、支柱3の支柱本体3aが、曲率中心軸線がその支柱の後方に水平に位置している湾曲面3cを有し、取付け部を構成する対をなすねじ孔3dが、その湾曲面3cの複数箇所に設けられていることから、支柱本体3aに沿って少しずつ角度を変えた多くの取付け部を容易に設けることができるので、種々の段部高さに容易に対応することができる。
【0030】
図5および図6は、この発明の椅子固定角度変更システムの他の一実施例を示す正面図および側面図であり、図中先の実施例と同様の部分は、それと同一の符号にて示す。この実施例の椅子固定角度変更システムも、劇場やホール等の公共施設において、複数の座起立式椅子1を、複数の段部によって雛段状に形成されるとともにその段部の高さを一または複数段部毎に後方へゆくほど高くされている床の段部に固定すると同時に、段部の高さが高い後方ほど、椅子の座および背の、床面に対する後傾角を減少させるためのもので、図示のように、段部の角部2に沿って間隔を空けて複数本配置される支柱3と、その支柱3に対し固定されて略水平に、椅子1の配向方向に対し横方向へ延在する横架部材12と、その横架部材12を支柱3に固定する支持ブラケット13と、椅子1の両側部に一体的に固定された上側ブラケット14と、上側ブラケット14を後述の如くして横架部材12に対し固定する略コ字状の固定部材15とを具えている。
【0031】
ここにおける支柱3は、略上下方向へ延在する支柱本体3aと、段部の角部2に固定ボルト9を介して固定されるとともに支柱本体3aの下部を角部2の後方の床面2aに対し所定姿勢をなすように固定して支持する略L状の基部材3bとを有しており、その支柱本体3aは、図6に示すように、前面に、曲率中心軸線がその支柱本体3aの後方に水平に位置している湾曲面3cを有するとともに、側面上に、前記湾曲面3cに沿って互いに間隔をあけて形成された多数のねじ孔3dを有し、それらのねじ孔3dは、互いに上下に隣り合う二つずつで、例えば一番上と上から二番目との対、上から二番目と上から三番目との対というように対になって、上記支持ブラケット13のための複数の取付け部を構成している。
【0032】
そして支持ブラケット13は、支柱3の上記取付け部の対をなすねじ孔3dに二本の固定ボルト9を介して固定されて、横架部材12の前面がその取付け部に対し所定の傾斜角度になるようにその横架部材12を保持しており、ここで、支持ブラケット13が取り付けられる取付け部(ねじ孔3dの対)は、支柱3の上記複数の取付け部のうちから、段部の高さにかかわらずその段部の角部2の前方の床面2bからの支持ブラケット13の高さが所定高さとなるように選択される。
【0033】
横架部材12の後側には、互いに対向するとともに当該横架部材12の長手方向に沿って各々延在する上側フランジ12a および下側フランジ12b が設けられ、それらのフランジの間には開口部12c が画成されており、また横架部材12の上下端部には、各々レール状をなすとともに当該横架部材12の長手方向に沿って延在する上側掛合部12d および上側掛合部12e が設けられている。
【0034】
一方、上記支持ブラケット13は、基部13a と、その基部13a よりも拡大された先端部13b とを持って略T字状をなしており、その基部13a は支柱3に嵌め合わされて上記のようにボルト9で取付け部に固定され、またその先端部13b は一旦寝かされて横架部材12に対し後方から上記開口部12c を介して挿通された後に図示のように起こされ、あるいはその起こされた姿勢のままで横架部材12の側方の開口端から挿入されて、横架部材12内にその長手方向に沿って摺動自在に嵌まり合い、横架部材12の任意の位置にてボルトにより横架部材12に固定される。
【0035】
そして上記上側ブラケット14は、横架部材12の上側掛合部12d に対し上方から掛合する掛合部14a を有してその横架要素12の前方から上方にかけて位置し、また上記固定部材15は、横架部材12の下側掛合部12e と、上側ブラケット14の下端部に形成された溝部14b とに対し下方から掛合するとともに、ボルトで上側ブラケット14の下端部に締着固定されて、横架部材12の下側掛合部12e を押圧することで、上側ブラケット14ひいては椅子1を横架部材12の任意の位置にて、横架部材12に対し固定する。
【0036】
かかる実施例の椅子固定角度変更システムによっても、先の実施例と同様、各段部の角部2に対し同一の椅子1を用いて安価かつ容易に、段部の高さが高い後方ほど、椅子1の座1aおよび背1bの、床面2aに対する後傾角を減少させ得て、後方の段部の客席の人も前方の段部の客席の人も何れも着座姿勢のままの自然な体勢で前方のステージを見得るようにすることができるとともに、各段部における椅子1の配置の自由度を高めることができ、しかも上下二段の支持パイプ4,5の代わりに一段の横架部材12で済ませることができるので、椅子固定角度変更システムをより安価に構成することができる。
【0037】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、上段支持パイプ4および下段支持パイプ5は、上記下側ブラケット6および上側ブラケット7以外の支持部材によって支柱3に固定しても良い。また押し分け部材は、固定ボルト9で押圧される棒状部材に代えて、上記溝内に嵌め合わされて両中間部間に圧入される楔状部材としても良い。
【0038】
さらに、下側ブラケット11を省略し、上側ブラケット10の下段掛合部10b と上段支持パイプ4との間に直接楔状の押し分け部材を介挿して椅子1を上段支持パイプ4および下段支持パイプ5に固定するようにしても良い。また、先の実施例では上段横架要素および下段横架要素を互いに別体の上段支持パイプ4および下段支持パイプ5としたが、例えばアルミニウム合金製の引き抜き材等により、上記横架部材12とは断面形状が異なっていて上段横架要素および下段横架要素を互いに一体に結合されたものとして形成しても良い。
【0039】
そして支柱にねじ孔3dを設ける代わりに、椅子支持部材を、支柱の湾曲面に沿う任意の部分を取付け部としてそこで上記湾曲面に当接するように支柱を挟持することで、支柱に固定されるものとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、この発明の椅子固定角度変更システムの一実施例を示す側面図、(b)は、(a)のA−A線に沿う断面図である。
【図2】 上記実施例の椅子固定角度変更システムを示す分解斜視図である。
【図3】 上記実施例の椅子固定角度変更システムの具体的な角度変更例を示す説明図である。
【図4】 上記角度変更例による上記実施例の椅子固定角度変更システムの適用例を示す説明図である。
【図5】 この発明の椅子固定角度変更システムの他の一実施例を示す正面図である。
【図6】 上記実施例の椅子固定角度変更システムを示す側面図である。
【符号の説明】
1 椅子
1a 座
1b 背
2 角部
2a 角部の後方の床面
2b 角部の前方の床面
3 支柱
3a 支柱本体
3b 基部材
3c 湾曲面
3d ねじ孔
4 上段支持パイプ
5 下段支持パイプ
6,11 下側ブラケット
6a, 11a 上段保持部
6b, 11b 下段保持部
6c, 11c 溝
7,10 上側ブラケット
7a, 10a 上段掛合部
7b, 10b 下段掛合部
7c, 10c 溝
8 押し分け部材
9 固定ボルト
12 横架部材
12a 上側フランジ
12b 下側フランジ
12c 開口部
12d 上側掛合部
12e 下側掛合部
13 支持ブラケット
13a 基部
13b 先端部
14 上側ブラケット
14a 掛合部
14b 溝部
15 固定部材

Claims (3)

  1. 複数の段部によって雛段状に形成されるとともに前記段部の高さを一または複数段部毎に後方へゆくほど高くされている床に、固定角度を変更して椅子(1)を固定する椅子固定角度変更システムにおいて、
    前記段部の角部(2)にその角部の後方の床面(2a)に対し所定姿勢をなすように固定されて略上下方向へ延在するとともに、その延在方向に沿う複数箇所に取付け部(3d)を有し、前記角部の後方の床面に対するその取付け部の角度が上方にゆくほど減少している支柱(3)と、
    前記支柱の前記複数箇所の取付け部のうちその支柱が固定される前記角部の前方の床面(2b)からの高さが所定高さとなる取付け部に取り付けられて、その取付け部に対し所定角度となるように前記椅子を支持する椅子支持部材(4〜15)と、
    を具えることを特徴とする、椅子固定角度変更システム。
  2. 前記椅子支持部材は、
    前記取付け部に対し所定角度となるようにその取付け部に取り付けられて水平に延在する横架要素(4,5, 12)と、
    前記横架要素に対し所定角度となるようにその横架要素の任意の位置に椅子を固定する椅子固定要素(8〜11, 13〜15)と、
    を有することを特徴とする、請求項1記載の椅子固定角度変更システム。
  3. 前記支柱は、曲率中心軸線がその支柱の後方に水平に位置している湾曲面(3c)を有し、
    前記取付け部は、その湾曲面に沿って複数箇所に設けられていることを特徴とする、請求項1または2記載の椅子固定角度変更システム。
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