以下、この発明を適用した携帯無線通信端末の実施の形態を、図を参照しながら説明する。
この実施の形態の携帯無線通信端末は、PHS(Personal Handy-phone System)と呼ばれる携帯電話端末としての機能と、ファクシミリ通信や電子メール通信などのデータ通信を行うことができるPDA(Personal Digital Assistance)としての機能とを備えた複合機である。
そして、この携帯無線通信端末は、PDAとして機能し、ファクシミリ通信や電子メール通信を行う場合には、契約関係にある1個の共通サーバ装置に対して、ネットワークを通じて接続され、携帯無線通信端末から希望する相手方への情報送信および自分宛ての情報の受信は、携帯無線通信端末と前記共通サーバ装置とが協働することにより行われる。
図1は、この発明の携帯無線通信端末が用いられて形成される通信ネットワークシステムの概念構成を説明するための図である。この図1において、携帯無線通信端末1−1乃至1−3と共通サーバ装置2との間には契約関係がある。複数個の携帯無線通信端末1−1乃至1−3(以下、これらを特に区別する必要がないとき、単に、携帯無線通信端末1と称する。他の装置においても同様である)と、共通サーバ装置2は、携帯無線通信端末用のネットワーク3、並びに、このネットワーク3に対して、1個以上のアクセスポイント4−1乃至4−3を介して接続される専用基幹ネットワーク5を介して接続される。
携帯無線通信端末用ネットワーク3には、共通サーバ装置2と契約関係にない他の携帯無線通信端末も接続されるが、後述するような共通サーバ装置2の協働処理のサービスを受けることができる携帯無線通信端末は、予め、この共通サーバ装置2と契約関係が結ばれた携帯無線通信端末1のみである。共通サーバ装置2との契約関係がない携帯無線通信端末との混同を避けるため、以下の説明においては、共通サーバ装置2と契約関係にある携帯無線通信端末を会員端末と呼ぶことにする。
複数個の会員端末1−1乃至1−3および他の同種の携帯無線通信端末のそれぞれは、例えば電波の届く範囲を考慮した所定のエリア単位に設けられる無線基地局6−1乃至6−3に対して無線接続される。無線基地局6同志の間の接続など、携帯無線通信端末用のネットワーク3では、例えば、光ケーブルが用いられる。
専用基幹ネットワーク5に対しては、このネットワーク5を管理するネットワーク管理サーバ装置7が接続されている。このネットワーク管理サーバ装置7は、共通サーバ装置2と会員端末1との間の、いわゆるルーティングを管理する。従って、ネットワーク管理サーバ装置7でのルーティング管理上から見たときには、共通サーバ装置2は、専用基幹ネットワーク5に接続される端末装置の1つとして位置づけられる。なお、この例の場合、このネットワーク管理サーバ装置7は、インターネット8に対しても接続される。
ネットワーク管理サーバ装置7は、共通サーバ装置2に対して直接的にも接続され、会員端末1から共通サーバ装置2へのアクセス履歴などを、ネットワーク管理サーバ装置7から共通サーバ装置2に送るように構成されている。すなわち、会員端末1の課金ログ(履歴)収集などの会員総合管理は、共通サーバ装置2が行うように構成されている。
つまり、会員端末1は、共通サーバ装置2と契約関係にあるのであって、ネットワーク管理サーバ装置7と契約関係にあるのではない。そして、共通サーバ装置2は、会員端末1のネットワーク接続上の管理をネットワーク管理サーバ装置7に委託しており、共通サーバ装置2とネットワーク管理サーバ装置7との間にも契約関係がある。従って、共通サーバ装置2は、他の専用基幹ネットワークおよびそのネットワーク管理サーバ装置とも、前述の専用基幹ネットワーク5およびそのネットワーク管理サーバ装置7と全く同様の関係を持って接続されることが可能である。
共通サーバ装置2から見たときは、個々の会員端末1に対しては、特定の専用基幹ネットワーク5を割り当てて、各会員端末1からの共通サーバ装置2へのアクセスは、必ず、その会員端末用に割り当てた専用基幹ネットワーク5を通るように管理するのであるが、会員端末1から見た場合には、共通サーバ装置2とネットワーク管理サーバ装置7との間の契約関係は全く無関係であるので、会員端末1は、単に共通サーバ装置2だけにアクセスして、共通サーバ装置2だけにより管理されていることになる。
このようなネットワーク管理構成によれば、例えば、共通サーバ装置2に個々のネットワーク管理サーバ装置7が備えるサービス機能をすべて持たせるようにすることにより、会員端末1のユーザは、各ネットワーク管理サーバ装置7が備える種々のサービスを受けるために、個々のネットワーク管理サーバ装置7に対して契約するのではなく、共通サーバ装置2と契約関係を生じさせるだけで、この共通サーバ装置2が持つ種々のサービスを受けられるようになり、非常に便利である。
そして、共通サーバ装置2は、公衆回線網9に接続され、会員端末1が、この公衆回線網9に接続されるファクシミリ端末やパーソナルコンピュータなどの通信端末10との間で通信データの送受を行うことができるようにするための機能を備えている。
さらに、共通サーバ装置2は、会員端末1に対して、情報提供サービスを行うために、提供情報のデータベースの一部となる記憶部を備える。また、共通サーバ装置2は、コンテンツ提供装置11と接続されており、このコンテンツ提供装置11から、会員への提供情報のデータベースとなる情報を取得して、会員端末1に提供するようにする。
コンテンツ提供装置11は、それぞれ固有の提供情報を有する提供者が備えるもので、共通サーバ装置2を有するサービス会社との契約により、共通サーバ装置2を通じて会員端末1に、その情報を提供するものである。図1では、コンテンツ提供装置11は、1個だけ示したが、複数個のコンテンツ提供装置11が共通サーバ装置2に接続される場合も勿論ある。
また、共通サーバ装置2とコンテンツ提供装置11とは、専用線を通じて接続される場合と、インターネット8などのネットワークを通じて接続される場合とがある。
これら専用線やネットワークを通じて共通サーバ装置2に接続されるコンテンツ提供装置11からの情報は、共通サーバ装置2が、会員端末1から、その情報提供要求があったときに、前記コンテンツ提供装置11にアクセスして取得し、要求してきた会員端末1に提供する。
コンテンツ提供装置11からの情報を、随時、取得して、共通サーバ装置2の内蔵メモリ部に格納して、その内蔵メモリ部の記憶内容を最新にしておくようにしてもよい。
共通サーバ装置2が、1個以上のコンテンツ提供装置11に接続されていて、これらのコンテンツ提供装置11からの情報を集中的に集めて、会員端末1に提供するようにすると、会員端末1では、それぞれのコンテンツ提供装置11と個別に契約する必要がなく、また、個々のコンテンツ提供装置11からの情報の形式などに関係なく、共通サーバ装置2から必要な情報を受け取ることができる。
なお、固有の提供情報を有する提供者のコンテンツを共通サーバ装置2へ提供する場合、上述のように専用線やネットワークを介するのではなく、CD-ROMなどの記録媒体を介するようにして、共通サーバ装置2の記憶部に記憶させておくようにしてもよい。
携帯無線通信端末1のユーザと、共通サーバ装置2の所有者との契約が行われると、前述したように、携帯無線通信端末1は会員端末1となる。例えば、会員端末1をユーザが購入することをもって、共通サーバ装置2に対する契約関係の発生とするようにすることができる。
すなわち、携帯無線通信端末を会員端末1としてユーザが購入するとき、その会員端末1には、前述したように、各端末ごとの特定の専用基幹ネットワーク5を通じた共通サーバ装置2のアドレス情報が予め与えられ、不揮発性メモリに格納される。また、この不揮発性メモリには、当該会員端末1が共通サーバ装置2と契約関係がある会員端末であることを示す識別情報も格納されている。ただし、この共通サーバ装置2のアドレスなどの会員端末1への書き込み(登録)は、会員端末1の購入時に、端末販売員や購入者が行ってもよいが、予め、会員端末1に登録しておくとよい。その場合には、アドレスなどを入力する操作が全く不要となるので、ユーザには共通サーバ装置2を意識させずに、会員端末1を利用させるようにすることができる。
そして、会員端末1は、ファクシミリ通信や電子メール通信の処理を開始するとき、それに先立ち、前記の予め記憶されているアドレス情報および共通サーバ装置2と契約関係がある会員端末であることを示す識別情報を用いて、自動的に共通サーバ装置2に接続する処理を実行する。
会員端末1は、携帯性に優れ、また、その通信機能およびその関連機能を、共通サーバ装置2と協働することにより実現する。
すなわち、会員端末1は、大容量のメモリを有しない。その代わりに、共通サーバ装置2が、各会員端末1用のメモリあるいはメモリエリアを備える。また、会員端末1は、必要最小限の処理のためのアプリケーション(マイクロコンピュータのソフトウエア)を除き、種々の機能を実現するためのアプリケーションを、共通サーバ装置2に委ねるようにしている。すなわち、会員端末1において、ユーザが、目的とする機能を得るための要求に相当する、例えばキー操作を行うと、その要求が共通サーバ装置2に送られ、共通サーバ装置2で当該機能のアプリケーションが実行される。そして、そのアプリケーションでの処理結果が、会員端末1に送られてくる。
図2は、共通サーバ装置2の一実施の形態の構成を示すブロック図である。図2に示すように、共通サーバ装置2は、マスターサーバ21、メールサーバ22、ファクシミリサーバ23、着信通知サーバ24、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)Dサーバ25、コンテンツサーバ26、コンテンツ用プロクシ(Proxy)サーバ27、およびファイヤウォール28が、LAN(Local Area Network)により接続されて構成されている。
マスターサーバ21は、会員データの管理、コンテンツオプション等の申し込みや解約処理、ネットワーク全体の管理メンテナンスを行う。マスターサーバ21は、会員データ(ユーザ情報)などを記憶するメモリ21Mを備える。
メールサーバ22は、主としてメールサービスの管理・運用を行うものであり、POP(Post Office Protocol)サーバ機能を実装しており、会員端末1とのインタフェース処理を行う。そして、メールサーバ22は、会員端末用のメールボックスと呼ばれるメモリ22Mを備える。メールボックス22Mは、各会員端末1のそれぞれ毎に区分けされたメモリエリアを備え、各会員端末1宛ての電子メールの受信データを、各会員端末1毎に蓄える。
なお、ある会員端末1から他の会員端末1宛てに送信された、イメージデータ(画像データ)を含まないテキストデータ形式のファクシミリデータも、このメールボックス22Mの前記他の会員端末用のメモリエリアに、電子メールデータとして蓄えられる。
ファクシミリサーバ23は、ファクシミリ通信機能のアプリケーションを実行する。会員端末1とのインタフェース用にメールサーバ機能を実装し、また、G3ファクシミリ用のPSTN(Public Switched Telephone Network)(公衆交換電話網)通信回線機能も実装し、ISDN(Integrated Services Digital Network)網9に接続されている。また、ファクシミリデータとしての画像データを記憶するファクシミリボックス(以下FAXボックスという)と呼ばれるメモリ23Mを備える。FAXボックス23Mも、各会員端末毎に区分けされたメモリエリアを備え、各会員端末宛ての、イメージデータを含むファクシミリ受信データを各会員端末毎に蓄える。
着信通知サーバ24は、電子メールやファクシミリが会員端末1宛てであった場合に、ISDN回線(ISDN網9)を通じて、その会員端末1に通知するためのものである。
HTTPDサーバ25は、会員端末1とのインタフェースを制御する。会員端末1が、この共通サーバ装置2に接続されている場合のすべての処理は、このサーバ25を経由して各機能サーバに分配される。
コンテンツサーバ26は、共通サーバ装置2が提供するコンテンツ情報処理用のサーバである。このサーバ26は、提供するコンテンツ情報用として、2つのメモリ26A,26Bを備える。その1つのメモリ26Aは、予めこのサーバ26内に提供する情報を保持するためのものである。もう1つのメモリ26Bは、この共通サーバ装置2内には、提供する情報を保持せず、利用時に、インターネット経由でコンテンツ提供装置11から取得したデータを一時的に格納するためのものである。
コンテンツ用プロクシサーバ27は、コンテンツデータを、インターネット8を経由して、外部から取得するために使用される。ファイヤウォール28は、ハッカーなどの不法侵入を防ぐ防御プログラムであり、プロクシサーバ27は、このファイヤウォール28を介することによって、外部からの不正なアクセスを防御しながら、内部から外部に自由にアクセスできる環境を作っている。
以上のように、共通サーバ装置2は、ファクシミリ通信を実行するアプリケーションを備えるほか、会員端末1が要求する機能を実行するためのアプリケーションを備えるものである。
次に、会員端末1について説明する。図3乃至図11は、会員端末1の外観の構成例を示している。上述したように、この会員端末1は、PHS電話機能、ファクシミリ通信および電子メール通信機能、並びに情報提供サービスを受けるデータ通信機能を備える複合端末の構成を有するものである。
この会員端末1は、図3乃至図11に示すように、端末本体100に対して開閉自在なカバーパネル101を備え、このカバーパネル101を閉じた状態(図3乃至図9)では、PHS電話端末として動作する電話モードになり、カバーパネル101を開いた状態(図10と図11)では、ファクシミリ通信機能、電子メール通信機能、または情報提供サービス受信機能を得ることができるデータ通信モードになる。このモード切り換えのために、カバーパネル101の開閉を検知するスイッチSW(図13)が設けられている。
カバーパネル101の表側には、電話用(ダイヤル用)のテンキー102と、サブLCD(Liquid Crystal Display)105Sとが設けられている。また、カバーパネル101のテンキー102の近傍には、発呼動作を開始するとき、または、電話を保留するとき操作されるボタン301と、通話を終了するとき操作されるボタン302が配置されている。さらに、カバーパネル101には、LCD窓104と、スピーカ100SPが配置されている。
会員端末1は、ボタン306を操作して、本体100に対するロックを解除して、カバーパネル101を開けた状態のときに露出する本体100側の面(本体100のカバーパネル101の裏面と対向する面)に、大型のメインLCD105Mを備え、このメインLCD105Mの表示面に、通信文、機能一覧メニュー、受信ファクシミリリスト、受信電子メールリストなどを表示することができる。
カバーパネル101を閉じた状態では、例えば透明プラスチック板などからなるLCD窓104を介してメインLCD105Mの表示面が臨めるようになされている。例えば、会員端末1から電話を掛ける発呼時には、メインLCD105MのLCD表示窓104から臨める部分だけに、入力した相手先の電話番号などの表示が行われる。
すなわち、この会員端末1は、カバーパネル101が閉じられているときには、電話モードとされる。そして、待ち受け状態にあるときには、図12(A)に示すように、メインLCD105Mは消灯状態となり、何も表示されない。この時、サブLCD105Sには、図12(A)に示すように、会員端末1の状態などを通知するためのマーク201乃至207のうちの所定のものを表示することができるようになされている。
また、会員端末1が電話モードとされた後、例えば、この会員端末1から電話を掛ける発呼時には、図12(B)に示すように、電話用のテンキー102を操作して入力した相手先の電話番号が、メインLCD105MのLCD表示窓104から臨める部分だけに表示される。もちろん、着信時において、この会員端末1に対して電話を掛けてきた発呼元の電話番号をメインLCD105MのLCD表示窓104から臨める部分だけに表示するようにすることもできる。また、この場合にも、サブLCD105Sには、会員端末1の状態などを通知するためのマーク201乃至207のうちの所定のものが表示される。
なお、図12(A)と(B)に示したサブLCD105Sに表示されるマーク201乃至207は、以下のような内容を通知するものである。すなわち、マーク201は、無線基地局からの電波の電界強度を示すものであり、マーク202は、会員端末1が電話モードになっていることを示すものである。マーク203は、会員端末1が電話モードになっているが、無線基地局からの電波が届かないところにいることを示すものであり、マーク204は、バッテリの残量を示すものである。また、マーク205は、この会員端末1に対するファクシミリ情報の着信があったことを通知するものであり、マーク206は、この会員端末1に対する電子メールの着信があったことを通知するものである。マーク207は、この会員端末1がバイブレーション・着信モードになっていることを示すものである。
また、このようなサブLCD105Sに表示されるマークは、カバーパネル101を開けた状態のときには、メインLCD105Mに表示される。この場合、サブLCD105Sは、カバーパネル101が開かれることにより、ユーザにとっては見にくくなるため、サブLCD105Sは消灯状態となるように制御されて、何も表示されない。
なお、このようにカバーパネル101を開いたとき、メインLCD105Mに表示される会員端末1の状態を示すマークは、カバーパネル101を閉じた状態のときにサブLCD105Sがある位置に一致するメインLCD105M上の位置に表示される。あるいはまた、メインLCD105Mの左上端部や右下端部などの特定の位置に、会員端末1の状態を示すマークを表示するようにしてもよい。
このように、この会員端末1は、電話モードとされている場合であって、待ち受け状態にあるときには、メインLCD105Mを消灯状態にすることによって、無駄に電力を消費することがないようになされている。
この会員端末1においては、メインLCD105Mの表面には透明のタッチパネル106が貼付されており、カバーパネル101の裏側に、図10および図11に示すように、取り外し自在に取り付けられているペン107によるタッチ操作や、手書き文字入力を受け付ける機能を備えるようにしている。
本体100の左側面のほぼ中央には、電源をオンまたはオフするとき操作される電源スイッチ303が配置され、その上方と下方には、テンキー102などからの入力を禁止するとき操作されるホールドボタン304と、イヤホンマイクを接続するための接続口305がそれぞれ設けられている。カバー307は、カバーパネル101を本体100に対して開閉動作させるとき、本体100とカバーパネル101との間に接続されているフレキシブルプリント基板が露出するのを防止している。本体100の上端面には、PHS用のアンテナ103が設けられている。
本体100の下方であって、カバーパネル101に被われていない部分には、回動キーと押しボタンキーとの2つの機能を併せ持つジョグダイヤルキー109とマイクロホン100MCが設けられている。ジョグダイヤルキー109は、回動キーとして、図11において左右方向に(メインLCD105Mの短い辺と平行な方向に)回動操作したとき、例えばメニューなどにおける項目選択動作を行ったり、受信している画像情報をスクロールすることができる。また、ジョグダイヤルキー109を押しボタンキーとして押圧操作したときには、選択された項目が決定されたものとされる。あるいはまた、電話モードにおいて、予め登録されている電話番号リストを表示させるときにも、ジョグダイヤルキー109が押圧操作される。
カバーパネル101の裏側には、複数個のキー108が配置されている。このうちのキー108Aは、ブラウザモードを設定するとき操作され、キー108Bは、ファクシミリモードを設定するとき操作され、キー108Cは、メールモードを設定するとき操作される。また、キー108Dは、所定の機能を設定するとき操作される。キー108Eは、メモモードを設定するとき操作され、キー108Fは、電話帳モードを設定するとき操作される。キー108Gは、共通サーバ装置2に対して接続するとき操作され、キー108Hは、いままで受信していないメールを一括して受信するとき操作される。
図13は、会員端末1の内部の構成例を示している。この会員端末1は、大きく分けて、通信機能部110と、制御部120とから構成されている。
通信機能部110は、アンテナ103、RF処理部112、送受信データ処理部113、マイクロホンアンプ114、スピーカアンプ115、マイクロホン100MC、およびスピーカ100SPから構成されている。
制御部120は、マイクロコンピュータにより構成されており、CPUよりなるシステムコントロール部121、ROM122、DRAM123、および書き換え可能な不揮発性メモリとしてのフラッシュメモリ124を備えている。
システムコントロール部121には、カバーパネル101の開閉に応じてオン・オフするスイッチSWが接続されており、システムコントロール部121は、このスイッチSWのオン・オフにより、カバーパネル101が閉状態か、開状態かを検知し、カバーパネル101が閉状態のときには、電話モードを設定し、会員端末1をPHS電話用端末として機能させる。また、カバーパネル101が開状態のときには、キー108の操作に対応して会員端末1をファクシミリ通信やメール通信用端末として機能させる。
システムコントロール部121にはまた、テンキー102のキースイッチ群や、カバーパネル101の裏側に設けられたキー108のスイッチ群の状態を示す情報が入力されるようになされており、システムコントロール部121は、ユーザによりキー操作がなされたとき、それがテンキー102やキー108のいずれであるかを検知し、その検知したキーに応じた処理を実行する。
また、システムコントロール部121は、LCDドライバ125を制御し、ROM122のプログラムおよび表示データを用いて、メインLCD105Mに所定の表示画像を表示させる。システムコントロール部121はまた、LCDドライバ128を制御し、会員端末1の状態などを示すマークをサブLCD105Sに表示させる。
また、システムコントロール部121には、ユーザへの、電話の着信通知や、ファクシミリおよびメールの着信通知などのためのブザー127やLED(発光ダイオード)126が接続されている。
ROM122には、共通サーバ装置2との接続のためのシーケンスを制御するプログラムや、PHS電話通信のための制御プログラム、ファクシミリ送信のための制御プログラム、メール送信のための制御プログラム、ファクシミリデータやメールデータを受信するための制御プログラムなどの会員端末1での通信のために最低限必要な通信アプリケーションプログラムと、メインLCD105M、サブLCD105Sを表示制御するプログラムやメニュー表示などの表示データなどが記憶されている。
DRAM123は、共通サーバ装置2から取得した受信データを一時的に蓄え、また、ワークエリアとして使用するメモリの領域を備えている。
フラッシュメモリ124には、共通サーバ装置2に対して会員端末1から自動接続するためのネットワーク上のアドレス情報が予め格納されている。また、このフラッシュメモリ124には、会員端末1が共通サーバ装置2と契約関係のある端末であって、ファクシミリ通信サービスや電子メールサービス、また、情報提供サービスを共通サーバ装置2から受けることができる端末であることを示すとともに、各会員端末を識別するための識別情報(会員情報)も記憶されている。なお、会員情報は、共通サーバ装置2のマスターサーバ21にも記憶され、管理されている。さらに、また、このフラッシュメモリ124には、DRAM123に一時的に蓄えた受信データのうちの、カバーパネル101を開放した状態におけるラストモードなど、特に保存しておきたいデータを格納する領域を備えている。
次に、図14のフローチャートを参照して、会員端末1の動作について説明する。最初にステップS1において、システムコントロール部121は、スイッチSWの出力をモニタし、カバーパネル101が開放されたか否かを判定する。カバーパネル101が開放されていると判定された場合には、ステップS2に進み、システムコントロール部121は、フラッシュメモリ124に記憶されているラストモード(前回、カバーパネル101を閉じる直前に設定していたモード)を設定する。次にステップS3に進み、システムコントロール部121は、カバーパネル101の裏側に配置されているキー108が操作されたか否かを判定する。キー108が操作されていない場合には、ステップS1に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS3において、キー108のうち、所定のキーが操作されたと判定された場合には、ステップS4に進み、その操作されたキー108に対応するモードが設定され、その処理が実行される。
例えば、キー108のうち、電話帳モードを設定するキー108Fが操作された場合、システムコントロール部121は、電話帳モードを設定し、図15のフローチャートに示す処理を実行する。最初にステップS31において、フラッシュメモリ124に登録済みの電話番号と、その電話番号の所有者の氏名のリスト(電話帳)を読み出し、これをLCDドライバ125に供給し、メインLCD105Mに表示させる。次に、ステップS32において、メインLCD105Mに表示された登録ボタンアイコン(図示せず)がペン107でオンされたか否かをシステムコントロール部121は判定する。登録ボタンアイコンがオンされていない場合には、ステップS33に進み、システムコントロール部121は、ジョグダイヤルキー109が回動されたか否かを判定する。ジョグダイヤルキー109が回動された場合には、ステップS34に進み、システムコントロール部121は、フラッシュメモリ124からジョグダイヤルキー109の操作方向に対応する新たな電話番号と氏名を読み出し、メインLCDドライバ125を介して、メインLCD105Mに出力し、表示させる。すなわち、システムコントロール部121は、ステップS34において、メインLCD105Mに表示されている電話番号と氏名のリストをスクロールさせる。ユーザは、このようにして、メインLCD105Mに登録済みの電話番号と氏名を表示させ、確認することができる。
ステップS33において、ジョグダイヤルキー109が回動されていないと判定された場合には、ステップS35に進み、ジョグダイヤルキー109が押圧されたか否かが判定される。ジョグダイヤルキー109が押圧されていない場合には、ステップS36に進み、カバーパネル101が閉じられたか否かが判定される。カバーパネル101が閉じられていない場合には、ステップS31に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。カバーパネル101が閉じられたと判定された場合には、電話帳モードは終了される。
電話番号と氏名のリストがメインLCD105Mに表示されている状態において、ユーザがジョグダイヤルキー109を押圧すると、ステップS35からステップS41に進み、システムコントロール部121は、そのときカーソルで指定されている電話番号と氏名に関して登録されている情報をフラッシュメモリ124から読み出し、メインLCD105Mに表示させる。その後、ステップS31に戻る。
一方、新たな電話番号を電話帳に登録する場合、ユーザは、メインLCD105Mに表示されている新規ボタンアイコンをオンする。このとき、システムコントロール部121は、ステップS32からステップS37に進み、メインLCD105Mに登録画面を表示させる。ユーザは、この登録画面を見て、ステップS38において、登録画面の所定の位置に電話番号と氏名を入力する。この入力は、テンキー102を操作することで行われる。なお、このテンキー102には、数字の他、図4に示すように、平仮名文字とアルファベット文字が割り当てられており、その所定のものを操作することで、文字を入力することが可能とされている。
氏名と電話番号の入力が完了したとき、ユーザは、メインLCD105Mに表示されている登録ボタンアイコンを操作する。このとき、システムコントロール部121は、ステップS39において、ステップS38で入力された氏名と電話番号をフラッシュメモリ124の電話帳に追加登録する。ユーザは、電話帳への登録を終了させる場合、メインLCD105Mに表示されている登録終了ボタンアイコンを操作する。この登録終了ボタンアイコンが操作されない場合には、ステップS37に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS40において、登録終了ボタンアイコンが操作されたと判定された場合には、ステップS36に進み、カバーパネル101が閉じられたか否かが判定され、閉じられていなければ、ステップS31に戻り、閉じられている場合には、電話帳モードが終了される。
以上のようにして、図14のステップS1において、カバーパネル101が開放されていると判定された場合には、キー108の操作に対応するモードが設定され、その処理が実行される。
図14のステップS1において、カバーパネル101が開放されていない(閉じられている)と判定された場合には、ステップS5に進み、システムコントロール部121は、電話モードを設定する。そして、ステップS6において、着信があったか否かを判定し、着信がない場合には、ステップS7に進み、ユーザが発呼動作を開始するか否かを判定する。発呼動作が開始されない場合には、ステップS8に進み、カバーパネル101が開放されたか否かが判定され、開放されていなければ、ステップS6に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。カバーパネル101が開放されたと判定された場合には、ステップS8からステップS2に進み、それ以降の処理が実行される。
発呼動作は、カバーパネル101を閉じた状態だけでなく、開けた状態でも実行可能である。そこでステップS9で、カバーパネル101が開放されたか否かが判定され、開放されたと判定された場合、ステップS2に進む。ユーザは、カバーパネル101を閉じた状態で発呼動作を開始するとき、ジョグダイヤルキー109を押圧操作して、メインLCD105Mに電話番号リストを表示させるか、または、テンキー102を操作して、電話番号の入力を行う。そこで、ユーザは、電話番号リストを表示させるか否かを判定し、表示させる場合には、ジョグダイヤルキー109を押圧操作する。ステップS10でジョグダイヤルキー109が押圧されたと判定された場合、ステップS11に進み、システムコントロール部121は、フラッシュメモリ124に登録されている電話番号と氏名を読み出し、メインLCD105Mに表示させる。このとき、図16に示すように、LCD窓104から確認できる位置に、氏名と番号のリストが表示される。
次に、ステップS12において、ジョグダイヤルキー109が回動されたか否かが判定される。ジョグダイヤルキー109が回動された場合には、ステップS13に進み、システムコントロール部121は、その回動方向に対応する方向にリストをスクロールする。すなわち、図16において、ジョグダイヤルキー109を図中上方向(文字の配列方向を水平な方向とした場合の上方向)に回動した場合には、リストが上方向にスクロールされ、下方向に回動した場合には、下方向にスクロールされる。
メインLCD105MのLCD窓104に対応する領域には、図16に示すように、横方向に全角文字で14文字を表示することができるようになされている。実際には、図16に示すように、氏名をあいうえお順にソートして表示する場合のソート位置を示す全角の平仮名1文字が表示され、その次に名前が全角で6文字表示される。そして、最後に電話番号の数字が半角でハイフォンを含めて13文字表示される。
氏名と電話番号は、図16に示すように、1行に収めるように表示される。例えば、名前が6文字以上である場合には、7文字目以降の文字は表示が省略される。そして、電話番号は完全に表示される。
名前と電話番号の合計の文字数が多く、1行に収めることができない場合には、2行に渡って表示することもできる。しかしながら、そのようにすると、1行の情報と2行の情報が混在し、スクロールしたとき、その一部のみがLCD窓104から視認できるような中途半端な状態になるなどして、所望の電話番号と氏名を探し出すのが困難となる。
また、名前を完全に表示し、電話番号の表示を一部省略することも考えられるが、そのようにすると、ユーザは、電話番号が誤っているものと誤認するおそれがある。これに対して、氏名の一部が表示されていないとしても、ユーザは、6文字の範囲で、その氏名が誰のものであるかを判別することが可能であり、氏名の一部が欠落していたとしても、発呼動作に支障がないことを、通常、ユーザは認識しているので、発呼動作をためらうようなことはない。
そこで、この実施の形態のように、氏名と電話番号を1行に収めて表示することにより、必要に応じてスクロールして、所望の電話番号と氏名を確実に認識することができるようにするとともに、氏名が6文字を超える場合には、氏名の一部の表示を省略するようにするのが好ましい。
ステップS12において、ジョグダイヤルキー109が回動されていないと判定された場合には、ステップS14に進み、発呼動作を開始するボタン301が操作されたか否かが判定される。ボタン301が操作されていないと判定された場合には、ステップS11に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。ステップS14において、ボタン301がオンされたと判定された場合には、システムコントロール部121は、ステップS15に進み、発呼動作を開始させる。そして、相手側がこの発呼動作に応じた場合には、ステップS16において、発呼先との間で通話が行われる。
すなわち、このとき、システムコントロール部121は、送受信データ処理部113を制御し、指定された相手先の発呼信号を出力させる。この発呼信号は、RF処理部112から、アンテナ103を介して、無線で送信され、最寄りの無線基地局6から、ネットワーク3を介して、指定された相手先に送信される。
相手先との通話は、マイクロホン100MCとスピーカ100SPを用いて行われる。
一方、ユーザは、電話番号リストを表示させる必要がないと判定した場合には、ジョグダイヤルキー109を押圧操作せず、ステップS18に進み、テンキー102を操作して、電話番号を直接入力する。そして、ステップS19に進み、発呼開始ボタン301がオンされるまで待機し、オンされたときステップS15に進み、上述した場合と同様にして、発呼動作を行う。
また、ステップS6において、着信があったと判定した場合には、ステップS17に進み、ユーザは、この着信に対して応答するとき、ボタン301をオンする。そして、ステップS16において、通話を行う。
通話を終了する場合、ユーザは、ボタン302をオンする。ボタン302がオンされたとき、通話は終了され、ステップS1に戻る。
図17は、図14のステップS3において、ブラウザモードを設定するためのキー108Aが操作され、さらにサーバに対する接続を指令するキー108Gが操作された場合に実行される処理を表している。
この場合、最初にステップS51において、システムコントロール部121は共通サーバ装置2に対してアクセスし、ステップS52において、そのホームページのデータを受信する。システムコントロール部121は、RF処理部112、送受信データ処理部113を介して、このホームページの画像情報を受信したとき、これをLCDドライバ125を介して、メインLCD105Mに表示させる。このようにして、メインLCD105Mには、例えば図18に示すような共通サーバ装置2のホームページの画像が表示される。
図18に示すように、このホームページの画像には、サーチ、新聞/天気、スポーツ、レジャーといったアイコンの他、ブックマーク、ホームページ、URLといった各種の機能を選択するためのアイコンが表示されている。そこで、ステップS53において、システムコントロール部121は、いずれかのアイコンが選択されるまで待機し、いずれかのアイコンが選択された場合には、ステップS54に進み、その選択されたアイコンに対応する処理を実行する。その後、ステップS55に進み、終了が指令されたか否かを判定し、終了が指令されていない場合には、ステップS53に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。終了が指令された場合には、ブラウザモードは終了される。
例えば、図18に示すアイコンのうち、「ブックマーク」のアイコンが選択された場合の処理が、図19のフローチャートに示されている。この場合、最初にステップS61において、システムコントロール部121は、ブックマークとして予め登録されてるホームページリストをフラッシュメモリ124から読み出し、メインLCD105Mに表示させる。ユーザは、ステップS62で、この表示の中からアクセスするホームページをペン107で選択する。このとき、システムコントロール部121は、ステップS63において、ステップS62で選択されたホームページに対するアクセスを共通サーバ装置2に要求する。共通サーバ装置2は、この要求に対応して、図20のフローチャートに示す処理を実行する。
すなわち、最初にステップS71において、共通サーバ装置2のHTTPDサーバ25は、コンテンツ用プロクシサーバ27に対して、指定されたホームページに対するアクセスを要求する。コンテンツ用プロクシサーバ27は、この要求に対応して、ファイヤウォール28、インターネット8を介して、指定されたホームページに対するアクセスを行う。コンテンツ用プロクシサーバ27は、ステップS71でホームページの画像情報を受信したとき、これをファクシミリサーバ23に転送する。
ファクシミリサーバ23は、ステップS72において、受信した情報を会員端末1のメインLCD105Mの横方向(図11のメインLCD105Mの長手方向)の長さに対応するように、画面の横方向の長さを調整する。そして、ステップS73において、このように横方向の長さが調整された画像情報が、HTTPDサーバ25から、ステップS73において、会員端末1に転送される。
このようにして、共通サーバ装置2から転送された画像情報を、会員端末1は、ステップS64で受信する。そして、ステップS65において、受信したホームページをメインLCD105Mに表示させる。このようにして、メインLCD105Mには、図21に示すような画像が表示される。図21の画像は、図27に示す画像を、その水平方向(文字を配列する方向)の長さが、メインLCD105M(文字を配列する方向)の水平方向の長さに対応するように、その長さを変更した例を表している。すなわち、図27と図21を比較して明らかなように、例えば、図27においては、「携帯電話があれば遭難も怖くない」の文字が1行に表示されているのに対して、図21の表示例においては、この文字列を1行に表示すると、メインLCD105Mの表示範囲を超えてしまうため、この文字列が「携帯電話があれば遭難も」の文字列と「怖くない」の文字列に2行に分けて表示されている。以下、「最近、電話一本で気軽に助けを求める登山者が増加している。・・・」の記事の文章も、メインLCD105Mの水平方向の端部からはみ出さないように表示されている。また、この表示例においては、画像も圧縮されて表示されている。
次に、ステップS66において、システムコントロール部121は、ジョグダイヤルキー109が回動されたか否かを判定する。ジョグダイヤルキー109が回動されたと判定された場合には、ステップS67に進み、システムコントロール部121は、スクロール処理を実行する。すなわち、例えばジョグダイヤルキー109を図11においてカバーパネル101の方向に回動した場合には、メインLCD105Mの画像は、図21に示す状態から図22に示す状態に変化する。すなわち、上方向に画像がスクロールされる。また、逆に、ジョグダイヤルキー109を図11においてカバーパネル101と反対の方向に回動させた場合には、下方向にスクロールが行われることになる。
ジョグダイヤルキー109とメインLCD105Mは、本体100の6面のうち、いずれも上面に(同一面に)形成されている。従って、例えば紙などを上下に移動させる感覚でスクロールを行うことができる。
また、このように、表示される画像の水平方向の端部がメインLCD105Mの水平方向の端部と対応するように、その長さが調整されているので、水平方向にスクロールする必要がないので、操作性が改善される。
ステップS66において、ジョグダイヤルキー109が回動されていないと判定された場合には、ステップS68に進み、ジョグダイヤルキー109が押圧されたか否かが判定される。ジョグダイヤルキー109が押圧された場合には、ステップS69に進み、対応する処理が実行される。
例えば、カーソルを所定のURLがリンクされている文字の上に移動した後、ジョグダイヤルキー109が押圧されると、システムコントロール部121は、そのURLに対するアクセスを、共通サーバ装置2に要求する。共通サーバ装置2が、この要求に対応して、そのURLにアクセスし、アクセスして得た情報を会員端末1に伝送する。従って、メインLCD105Mには、その情報が表示される。
ステップS68において、ジョグダイヤルキー109が押圧されていないと判定された場合には、ステップS70に進み、その他のキーがオンされているか否かが判定される。その他のキーがオンされている場合には、ステップS71に進み、その操作されたキーに対応する処理が実行される。ステップS72において、その他のキーがオンされていないと判定された場合には、ステップS65に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
なお、図21と図22に示した例においては、ジョグダイヤルキー109の操作に対応して、画像情報を、その操作された方向にスクロールするようにしたが、例えば、図23に示すように、所定の位置にカーソルが表示されている状態において、ジョグダイヤルキー109が操作された場合には、その操作された方向に対応して、カーソルを図中右方向または左方向に1文字ずつ移動させるようにしてもよい。図24は、図23における状態から、カーソルが1文字だけ右方向に移動された状態を示している。
ジョグダイヤルキー109を連続して操作すれば、このカーソルが1文字ずつ右方向に移動し、右端部に達したときは左端部に戻り、そこから再び右方向に移動する動作が繰り返される。そして、カーソルが右下端部に移動した状態において、さらにカーソルを移動させる操作を継続すると、画像情報が上方向にスクロールされることになる。ジョグダイヤルキー109を逆方向に回動すると、カーソルは、逆方向に移動する。従って、この場合には、画像情報を下方向にスクロールすることが可能となる。
このように、カーソルを1文字ずつ移動させると、画像情報全体をスクロールするのに時間がかかる。そこで、ジョグダイヤルキー109の回動量または回動速度を検出し、その検出結果に対応して、画像情報をスクロールするようにしてもよい。
図17のステップS53において、URLのアイコンを選択すると、システムコントロール部121は、メインLCD105Mに、図25に示すようなURL入力画面を表示させる。このURL入力画面には、URLによく用いられる文字列「http://」、「.co」、「.or」、「.ac」、「.go」、「.jp」、「.com」、「^」などが対応されたボタンが表示され、ユーザは、このボタンをペン107で選択することで、その文字列を簡単に入力することができるようになされている。そして、「実行」のボタンアイコンを操作すると、その入力したURLに対するアクセスが実行されるようになされている。
上記例においては、共通サーバ装置2により、画像情報の画面を会員端末1のメインLCD105Mの長さに対応させるようにしたが、このような処理を会員端末1側において実行させるようにすることもできる。この場合の処理例が図26のフローチャートに示されている。すなわち、この場合においては、最初にステップS81において、共通サーバ装置2は、会員端末1の指定するコンテンツ提供装置にアクセスし、情報を受信する。そして、ステップS82において、その情報を会員端末1に転送する。会員端末1においては、ステップS83において、受信した情報を、メインLCD105Mの横方向の長さに対応するように変更し、表示させる。
上記実施の形態においては、会員端末1を携帯無線通信端末としたが、有線で共通サーバ装置2に対して接続する携帯通信端末においても、本発明を適用することが可能である。
なお、上記したような処理を行うプログラムをユーザに伝送する伝送媒体としては、磁気ディスク、CD-ROM、固体メモリなどの記録媒体の他、ネットワーク、衛星などの通信媒体を利用することができる。
1 携帯無線通信端末, 2 共通サーバ装置, 21 マスターサーバ, 22 メールサーバ, 23 ファクシミリサーバ, 24 着信通知サーバ, 25 HTTPDサーバ, 26 コンテンツサーバ, 27 コンテンツ用プロクシサーバ, 100 本体, 101 カバーパネル, 102 テンキー, 104 LCD窓, 105S サブLCD, 109 ジョグダイヤルキー