JP4092514B2 - 情報通信方法、情報通信システムおよび通信端末 - Google Patents

情報通信方法、情報通信システムおよび通信端末 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、PHS(パーソナル・ハンディホン・システム)用や携帯電話用などの携帯無線通信網を用いて、例えばファクシミリ通信や電子メール通信、情報提供サービスなどのデータ通信を行うシステム、方法および通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、PHS端末などの携帯無線通信端末の普及と、これら携帯無線通信端末を用いたデータ通信の伝送速度の高速化により、音声通信だけでなく、例えばテキストデータや画像データなどの種々のデータを無線通信するようにする無線データ通信サービスが注目されている。
【0003】
例えば、PHS端末を使用する例では、伝送速度が32kビット/秒でのデータ通信が可能となり、アナログ電話回線でモデムを使用した場合の伝送速度の28.8kビット/秒または33.6kビット/秒と同程度の伝送速度となり、電子メールのやり取りや、ファクシミリ通信などが、携帯無線通信端末により屋外から行える環境が整ってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ファクシミリ通信のためには、いわゆるファクスモデムを搭載する必要があり、携帯無線通信端末が大型になると共に、コスト高になるという問題があった。
【0005】
また、電子メール通信やファクシミリ通信の受信機能を携帯無線通信端末に持たせる場合、小型の携帯端末に受信データのハードコピーを出力するプリンタ機能を備えるのは困難であるので、受信データをメモリに格納しておき、必要な部分をディスプレイに表示するようにするのが一般的である。
【0006】
大量のデータが送られてくることを考慮する場合には、受信データを格納するメモリは、大容量のものが望ましい。しかしながら、小型の携帯無線通信端末の携帯性を維持、すなわち、端末の大型化を防止するためには、大容量のメモリを設けることは一般的に困難である。このため、従来の場合、携帯無線通信端末が1回に受信できるデータ量が少なくなってしまったり、複数個の受信データをメモリに保持できずに、重要な受信データを取り逃すなどの問題が生じる。この問題は、ビットマップデータ(ドットイメージデータ)として扱われるファクシミリデータの場合には、データ量が大であるために特に顕著である。
【0007】
そこで、携帯無線通信端末の小型性を維持するために、携帯無線通信端末をケーブルにより携帯型のモデム内蔵のパーソナルコンピュータと接続して、パーソナルコンピュータのメモリを受信データの格納用として用いることが行われている。しかし、その場合には、携帯無線通信端末と携帯型パーソナルコンピュータとを同時に持ち歩く必要があり、また、使用できる場所が電話線と接続可能な屋内のみとなり、不便であった。
【0008】
以上のような点にかんがみ、本出願人は、携帯無線通信端末に対して無線通信網を一部に含むネットワークを通じて接続可能なサーバ装置を設け、このサーバ装置で、それぞれの携帯無線通信端末の代わりに、当該端末宛てのファクシミリデータや電子メールを受信して、その受信データをメモリに格納しておき、携帯無線通信端末が必要なときにサーバ装置にネットワークを通じてアクセスして、自分宛てのデータを取得することができるようにした情報通信システムを考案している。
【0009】
この情報通信システムにおいては、携帯無線通信端末は、大容量のメモリを内蔵する必要がない。また、サーバ装置と携帯無線通信端末との間は、ファクシミリ通信方式などに囚われることなく、ネットワークを通じたデータ通信方式として一般的な方式を用いてデータ通信をすることができるので、いわゆるファックスモデムなどを携帯無線通信端末は、搭載する必要がなくなり、小型かつ安価に構成できるという利点がある。
【0010】
また、サーバ装置が、例えば、ニュースや地図情報などの情報を蓄積しておき、携帯無線通信端末を介して使用者が、情報の提供を要求してきたときには、要求元の携帯無線通信端末に対して、要求された情報を送信するなどの情報提供サービスを行うこともできる。
【0011】
ところが、このように1台の携帯無線通信端末で、音声通信、ファクシミリ通信、電子メール通信を行い、さらには情報提供サービスを受けることができるようにするためには、これらの機能を実現するためのすべてのアプリケーションプログラムを1台の携帯無線通信端末に搭載しなければならない。
【0012】
この場合、携帯無線通信端末に搭載するアプリケーションプログラムが増えるため、携帯無線通信端末にかかる負荷が大きくなる。また、アプリケーションプログラムにかかるコストが多くなり、携帯無線通信端末自体を安価に提供することができなくなる。
【0013】
また、前述したように、音声通信、ファクシミリ通信、電子メール通信を行うことができると共に、情報提供サービスを受けることができる携帯無線通信端末であっても、これら実現可能な機能の全部を必要としない使用者も存在する。例えば、音声通信と電子メール通信を行うことができればよいとする使用者にとっては、ファクシミリ通信や情報提供サービスは必要なく、これらファクシミリ通信や情報提供サービスのためのアプリケーションプログラムは無駄なものとなってしまう。
【0014】
この発明は、以上の点にかんがみ、上記の問題点を一掃し、通信端末の利用を安価に開始することができると共に、通信端末を柔軟に利用して、データ通信サービスを受けることができるようにする情報通信方法、情報通信システム、および、この情報通信システムで用いられる通信端末を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明の情報通信方法は、
サーバ装置と通信端末とがネットワークを通じて接続され、前記通信端末からの要求に応じて前記サーバ装置が動作することによって、前記通信端末の使用者がデータ通信サービスを受けることができるようにする情報通信方法であって、
前記データ通信サービスとしては、ファクシミリ情報の送信先が前記サーバ装置との間に契約関係があり、前記サーバ装置を通じてデータ通信サービスを受けることが可能な情報通信端末である場合には、当該ファクシミリ情報を前記サーバ装置が記憶保持して、当該送信先の通信端末からの要求に応じて前記サーバ装置が提供し、ファクシミリ情報の送信先が前記サーバ装置との間に契約関係のない情報通信端末である場合には、当該ファクシミリ情報を所定のファクシミリデータに変換して当該サーバ装置が送信先の前記情報通信端末に送信するファクシミリ通信と、前記通信端末が前記サーバ装置を介して他の通信端末との間で電子メール情報の送信/受信を行う電子メール通信と、前記通信端末が前記サーバ装置を介して目的とする情報の提供を受けるようにする情報提供サービスとの少なくとも3つの異なるサービスがあり、
前記通信端末において実行すべきプログラムであって、前記サーバ装置と協働して前記ファクシミリ通信を可能にするためのプログラムと、前記サーバ装置と協働して前記電子メール通信を可能にするためのプログラムと、前記サーバ装置と協働して前記情報提供サービスを可能にするためのプログラムとの内の1以上のプログラムを記憶した記憶媒体を用意し、
前記通信端末には前記記憶媒体を着脱自在とし、
前記通信端末は、装着された前記記憶媒体に記憶されている前記プログラムを実行することにより、目的とするデータ通信サービスを受けるようにすることを特徴とする。
【0016】
上記の構成の請求項1の発明の情報通信方法によれば、前記通信端末が、前記サーバ装置から前記データ通信サービスを受けるために、前記通信端末において実行されるプログラムが記憶された、例えばメモリカードなどの記録媒体が用意される。
【0017】
そして、前述したメモリカードなどの記録媒体が前記通信端末に装填され、装填された記録媒体に記憶されているプログラムが実行されることにより、前記通信端末は、前記サーバ装置から前記データ通信サービスを受けることができるようにされる。
【0018】
これにより、前記通信端末自体に、データ通信サービスを受けるためのプログラムを搭載しておく必要がないなど、前記通信端末の負荷を軽減させることが可能とされる。
【0020】
また、通信端末に装着自在な例えばメモリカードなどの記憶媒体には、サーバ装置が、提供可能な例えばファクシミリ通信、電子メール通信、情報提供サービスなど複数のデータ通信サービスのうち、1ないし複数個のデータ通信サービスを通信端末が受けることができるようにするためのプログラムが記憶される。
【0021】
通信端末の使用者は、通信端末を介して提供を受けたいデータ通信サービスを受けることができるようにするためのプログラムが記憶されている記憶媒体を、自分が使用する通信端末に装填し、これに記憶されているプログラムを実行することにより、目的のデータ通信サービスを受けることができるようにされる。
【0022】
これにより、通信端末の使用者は、目的とするデータ通信サービスを通信端末を介して受けることができるようにするためのプログラムが記憶された記憶媒体を通信端末に装填すればよい。したがって、提供を望まないデータ通信サービスについてのプログラムについてまで、通信端末の使用者が購入する必要がなく、通信端末を安価に利用することができる。
【0023】
また、当初提供を希望しなかったデータ通信サービスの提供を受ける必要が生じた場合には、必要になったデータ通信サービスを受けるためのプログラムが記憶された記憶媒体を用意すればよく、通信端末が受けることができるデータ通信サービスを後からも簡単に増やすことができる。
【0025】
また、通信端末から相手先を指定した情報の送信、通信端末の使用者宛ての情報の受信、サーバ装置からの情報の提供サービスなどは、通信端末とサーバ装置とが協働することにより実現される。
【0026】
例えば、通信端末から相手先を指定した情報の送信の場合には、通信端末において作成した情報は、サーバ装置に送信され、このサーバ装置において指定の相手先の通信端末などに応じて、相手先に送信する情報が加工されて送信される。また、通信端末の使用者宛ての情報を受信する場合には、通信端末の使用者宛ての情報は、サーバ装置に蓄積されて、通信端末からの要求に応じていつでも見ることができるようにされる。また、情報提供サービスの場合には、通信端末の使用者が必要とする情報をサーバ装置が取得するなどして、通信端末を介して通信端末の使用者に提供するようにされる。
【0027】
これにより、通信端末は、サーバ装置と通信を行うことができれば、相手先を指定した情報の送信や通信端末の使用者宛ての情報の受信を行うことができると共に、サーバ装置が取得することができる情報であれば、提供を受けることができる。すなわち、通信端末は、サーバ装置以外の通信の相手先の通信端末や通信プロトコルなどを気にすることなく情報の送受を行うことができる。また、通信端末は、当該通信端末の使用者宛ての情報も一旦サーバ装置に蓄積されるので、通信端末が受信情報のすべてを格納するような大きなメモリを備える必要もない。
【0028】
また、請求項2の発明による情報通信方法は、請求項1に記載の情報通信方法であって、
前記記録媒体には、前記サーバ装置の利用が可能な使用者であることを識別するための使用者識別情報が記憶されており、
前記通信端末は、前記記録媒体に記録されている前記使用者識別情報を含んで前記サーバ装置に対する要求情報を形成して送信し、
前記サーバ装置は、送信されてくる前記要求情報に含まれる前記使用者識別情報に基づいて、前記記録媒体の使用者を確認することを特徴とする。
【0029】
請求項2に記載の情報通信方法においては、使用者識別情報やデータ通信サービスを実現するために通信端末において実行するプログラムは、通信端末に対して装着を自在に行うことができるメモリカードなどの記録媒体に記憶しておくようにされる。
【0030】
したがって、メモリカードなどの記録媒体を通信端末に装着することにより、通信端末の使用者が希望するデータ通信サービスを実現することができると共に、要求情報にはメモリカードなどの記録媒体に記憶されている使用者識別情報が含まれるようにされるので、この使用者識別情報に基づいて、サーバ装置は使用者確認を行うことができる。
【0031】
これにより、使用者は、自己のメモリカードなどの記録媒体を通信端末に接続することにより、通信端末の使用者が希望するデータ通信サービスを実現することができる。また、サーバ装置は、接続要求に含まれる、メモリカードなどの記録媒体に記憶されている使用者識別情報に基づいて使用者確認を行うことができる。したがって、1台の通信端末を、自己の使用者識別情報が記憶された記録媒体を有する複数の使用者によって共用することが可能とされる。
【0032】
また、請求項3の発明による情報通信方法は、請求項1または請求項2に記載の情報通信方法であって、
前記記録媒体に対して、電話通信を可能にするプログラムを記憶することにより、前記通信端末に対して電話端末としての機能組み込むことが可能なことを特徴とする。
【0033】
電話機能をもメモリカードを装填することにより実現するようにすることもできる。
したがって、持ち運びに便利で、外出先などにおいて使用するのに適した通信端末を提供することが可能とされる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、この発明による情報通信方法、情報通信システムおよび通信端末の実施の形態を、図を参照しながら説明する。
【0035】
[通信端末、情報通信システムの概要]
この実施の形態においては、携帯無線通信端末にこの発明による通信端末が適用されたものとして説明する。また、この実施の形態においては、1個の共通サーバ装置に対して、このサーバ装置と契約関係があるようにされた複数個の携帯無線通信端末がネットワークを通じて接続される。
【0036】
そして、詳しくは後述するように、各携帯無線通信端末から希望する相手方への情報送信および自分宛ての情報の受信を行うファクシミリ通信や電子メール通信、あるいは、携帯無線通信端末が前記サーバ装置より情報の提供を受けるようにする情報提供サービスは、個々の携帯無線通信端末と前記サーバ装置とが協働することにより、行われる。
【0037】
そして、この実施の形態の携帯無線通信端末は、初めから、前述したようなファクシミリ通信、電子メール通信、情報提供サービスなどの共通サーバ装置が提供可能なすべてのデータ通信サービスの提供を受けることができるものではない。
【0038】
すなわち、この実施の形態においては、ファクシミリ通信、電子メール通信、情報提供サービスなどのデータ通信サービスを携帯無線通信端末を介して携帯無線通信端末の使用者が受けるために携帯無線通信端末において実行するアプリケーションプログラム(以下、単にプログラムという)が記憶されたメモリカードが用意され、このメモリカードを携帯無線通信端末に装填することによりデータ通信サービスを受けることができるようにされる。
【0039】
すなわち、メモリカードには、ファクシミリ通信、電子メール通信、情報提供サービスなどのデータ通信サービスのうち、1ないし複数個のデータ通信サービスを受けるために携帯無線通信端末で実行するプログラムが記憶される。例えば、ファクシミリ通信、電子メール通信、情報提供サービスの3つのデータ通信サービスのうちの1つを受けることができるようにされたメモリカードや、前記3つのデータ通信サービスのうちの2つを受けることができるようにされたメモリカード、あるいは、前記3つデータ通信サービスの全部を受けることができるようにされたメモリカードなどがが用意される。
【0040】
携帯無線通信端末を使用して、これらのデータ通信サービスを受けようとする携帯無線通信端末の使用希望者は、自分が目的とするデータ通信サービスの提供を受けることができるようにするプログラムが記憶されたメモリカードを購入し、購入したメモリカードを携帯無線通信端末に装填することにより、目的とするデータ通信サービスの提供を受けることができるようにされる。このように、目的とするデータ通信サービスの提供を受けるために携帯無線通信端末において実行されるプログラムが記憶されたメモリカードとしては、例えば、SIM(Single In−Line Memory Module)カードと呼ばれるICカードなどが用いられる。
【0041】
さらに、この実施の形態の携帯無線通信端末は、メモリカードを装填することにより、ファクシミリ通信、電子メール通信、情報提供サービスなどのデータ通信を行うことができるようにされたデータ通信端末としての機能とを備えると共に、後述もするようにPHS(パーソナル・ハンディホン・システム)と呼ばれる携帯電話端末としての機能をも備えるものである。
【0042】
この携帯電話端末としての機能は、この実施の形態の携帯無線通信端末の基本機能として初めから搭載されており、携帯電話端末としてこの実施の形態の携帯無線通信端末を用いる場合には、メモリカードの装着は必要ない。
【0043】
そして、この実施の形態において、前述したように、サーバ装置に対して契約関係を有するようにされるのは、携帯無線通信端末ごとにではなく、この実施の形態の携帯無線通信端末を用いて、ファクシミリ通信、電子メール通信、情報提供サービスなどのデータ通信サービスを受けたいと希望する携帯無線通信端末の使用希望者ごとに、サーバ装置との間で契約関係を有するようにされるものである。
【0044】
つまり、この実施の形態の携帯無線通信端末を用いて、ファクシミリ通信や電子メール通信あるいは情報提供サービスを受けたいと希望する使用希望者は、サーバ装置を有する会社との間で、目的とするデータ通信サービスの提供を受けるための契約を結ぶことにより会員になるように手続きする。
【0045】
この契約を結ぶことにより会員になった使用希望者は、サーバ装置と契約関係にある会員であることを示し、各会員を識別するための会員識別情報、例えば会員ID(会員番号など)およびパスワードや、会員となった使用希望者が利用を希望するデータ通信サービスを受けるための携帯無線通信端末において実行するプログラムが記憶されたメモリカードを購入し、この購入したメモリカードを携帯無線通信端末に装填することにより目的とするデータ通信サービスをサーバ装置から携帯無線通信端末を介して提供を受けることができるようにされる。
【0046】
そして、この実施の形態の携帯無線通信端末は、装填されたメモリカードに記憶されている会員識別情報を含む接続要求を形成し、これをサーバ装置に送信する。この接続要求に含まれる会員識別情報は、サーバ装置においての会員の確認処理に用いられ、この会員識別情報ごとに、サーバ装置の使用料などが管理される。
【0047】
このように、この実施の形態の携帯無線通信端末は、1台でPHS電話端末とデータ通信端末としての機能を実現すると共に、サーバ装置に対して契約関係にある会員であれば、自己のメモリカードを携帯無線通信端末に装填することにより、どの携帯無線通信端末を用いても、自分が希望したデータ通信サービスを受けることができるようにされる。すなわち、この実施の形態において、携帯無線通信端末は、会員各自が自己のメモリカードを装填して用いるようにすることで、会員である複数の使用者により1台の携帯無線通信端末を共用することができるようにされたものである。
【0048】
この場合、サーバ装置の利用料金などは、各会員ごとの会員識別情報ごとに管理されるため、会員は自己のメモリカードを携帯無線通信端末に装填することにより、気兼ねなくデータ通信サービスを受けることができる。なお、この場合、PHS電話端末としての電話番号は、PHS網の回線業者により付与され、PHS電話の使用料金は別途管理される。
【0049】
[ネットワークシステムの説明]
まず、携帯無線通信端末と共通サーバ装置とが用いられて形成されるこの実施の形態のネットワークシステムについて説明する。
【0050】
図1は、この実施の形態の通信ネットワークシステムの概念構成を説明するための図であり、この図1において、1は共通サーバ装置と契約関係がある会員のメモリカードが装填されて使用されるこの実施の形態の携帯無線通信端末、2は共通サーバ装置である。複数個の携帯無線通信端末1と、共通の共通サーバ装置2とは、携帯無線通信端末用のネットワーク3と、このネットワーク3に対して、1〜複数個のアクセスポイント4を通じて接続される専用基幹ネットワーク5を通じて接続される。
【0051】
携帯無線通信端末用ネットワーク3には、共通サーバ装置2と契約関係にない他の携帯無線通信端末も接続されるが、後述するような共通サーバ装置2の協働処理のサービスを受けることができる携帯無線通信端末は、予め、この共通サーバ装置2と契約関係が結ばれた会員のメモリカードが装填された携帯無線通信端末1のみである。
【0052】
共通サーバ装置2との契約関係がない携帯無線通信端末との混同を避けるため、以下の説明においては、共通サーバ装置2と契約関係にある会員のメモリカードが装填されて使用されるこの実施の形態の携帯無線通信端末を会員端末と呼ぶことにする。なお、通常、会員端末1は、当該会員端末1を持ち歩く会員のメモリカードが装填されることにより、データ通信端末として利用することができるようにされている。
【0053】
なお。この実施の形態においては、前述したように、PHS電話端末としての機能は、初めからこの会員端末1に搭載されており、会員のメモリカードを装填することなく、当該会員端末1をPHS電話端末として用いることができるようにされている。
【0054】
そして、複数個の会員端末1および他の同種の携帯無線通信端末のそれぞれは、例えば電波の届く範囲を考慮した所定のエリア単位に設けられる無線基地局6に対して無線接続される。無線基地局6同志の間の接続など、携帯無線通信端末用のネットワーク3では、例えば光ケーブルが用いられる。
【0055】
専用基幹ネットワーク5に対しては、このネットワーク5を管理するネットワーク管理サーバ装置7が接続される。このネットワーク管理サーバ装置7は、共通サーバ装置2と会員端末1との間の、いわゆるルーティングを管理する。したがって、ネットワーク管理サーバ装置7でのルーティング管理上から見たときには、共通サーバ装置2は、専用基幹ネットワーク5に接続される端末装置の一つとして位置づけることができる。なお、この場合、このネットワーク管理サーバ装置7は、インターネット8に対しても接続される。
【0056】
そして、この実施の形態においては、ネットワーク管理サーバ装置7は、共通サーバ装置2に対して直接的にも接続され、会員端末1からの共通サーバ装置2へのアクセス履歴などを、ネットワーク管理サーバ装置7から共通サーバ装置2に送るように構成されている。すなわち、この実施の形態では、会員端末1の課金ログ収集などの会員総合管理は、共通サーバ装置2が行うように構成している。
【0057】
つまり、この実施の形態の場合、会員端末1の使用者である会員は、共通サーバ装置2と契約関係があるのであって、ネットワーク管理サーバ装置7と契約関係にあるのではない。そして、共通サーバ装置2は、会員端末1のネットワーク接続上の管理をネットワーク管理サーバ装置7に委託するものであって、共通サーバ装置2とネットワーク管理サーバ装置7との間にも契約関係がある。したがって、共通サーバ装置2は、他の専用基幹ネットワークおよびそのネットワーク管理サーバ装置とも、前述の専用基幹ネットワーク5およびそのネットワーク管理サーバ装置7と全く同様の関係を持って接続されることが可能である。
【0058】
この実施の形態の場合、共通サーバ装置2から見たときには、個々の会員に対しては、特定の専用基幹ネットワークを割り当てて、各会員からの会員端末1を用いた共通サーバ装置2へのアクセスは、必ず、その会員用に割り当てた専用基幹ネットワークを通るように管理するのであるが、会員から見た場合には、共通サーバ装置2とネットワーク管理サーバ装置7との間の契約関係は全く無関係であるので、会員は、自己のメモリカードを装填した会員端末1を用いて単に共通サーバ装置2だけにアクセスして共通サーバ装置2だけにより管理されているようになる。
【0059】
このようなネットワーク管理構成によれば、例えば、共通サーバ装置2に個々のネットワーク管理サーバ装置7が備えるサービス機能をすべて持たせるようにすることにより、会員端末1の使用者である会員は、各個のネットワーク管理サーバ装置7が備える種々のサービスを受けるために、個々のネットワーク管理サーバ装置7に対して契約するのではなく、共通サーバ装置2と契約関係を生じさせるだけで、この共通サーバ装置2が持つ種々のサービスを受けられるようになり、非常に便利である。
【0060】
そして、共通サーバ装置2は、公衆回線網9に接続され、後述するように、会員端末1を介して、この公衆回線網9に接続されるファクシミリ端末やパーソナルコンピュータなどの通信端末10との間で通信データの送受を行うことができるようにするための機能を備えている。
【0061】
さらに、この実施の形態においては、共通サーバ装置2は、会員端末1を介して会員に対して、情報提供サービスを行うために、提供情報のデータベースの一部となる記憶部を備える。また、共通サーバ装置2は、コンテンツ提供装置11と接続されており、このコンテンツ提供装置11から、会員への提供情報のデータベースの一部となる情報を取得して、会員端末1に提供するようにする。
【0062】
コンテンツ提供装置11は、それぞれ固有の提供情報を有する提供会社が備えるもので、共通サーバ装置2を有するサービス会社との契約により、共通サーバ装置2と、情報提供サービスを受けるようにするためのプログラムが記憶されたメモリカードが装填された会員端末1を通じて、会員に、その情報を提供するものである。図1では、コンテンツ提供装置11は、1個だけ示したが、通常は複数個のコンテンツ提供装置11が共通サーバ装置2に接続される。
【0063】
また、共通サーバ装置2とコンテンツ提供装置11との接続態様は、専用線を通じて接続される場合と、インターネットなどのネットワークを通じて接続される場合とがある。
【0064】
この実施の形態の場合、これら専用線やネットワークを通じて共通サーバ装置2に接続されるコンテンツ提供装置11からの情報は、共通サーバ装置2が、会員端末1を介して会員から、その情報提供要求があったときに、前記コンテンツ提供装置11にアクセスして取得し、要求してきた会員の会員メモリカードが装填されている会員端末1に提供するようにする。
【0065】
コンテンツ提供装置11からの情報を、随時、取得して、共通サーバ装置2の内蔵メモリ部に格納して、その内蔵メモリ部の記憶内容を最新にしておくようにしてもよい。
【0066】
そして、この実施の形態では、共通サーバ装置2が、1〜複数個のコンテンツ提供装置11に接続されていて、これらのコンテンツ提供装置11からの情報を集中的に集めて、会員端末1を介して会員に提供する構成であるので、各会員は、それぞれのコンテンツ提供装置11に対して契約したりする必要はなく、また、複数個のコンテンツ提供装置11からの情報の形式などに関係なく、共通サーバ装置2から必要な情報を会員端末1を介して受け取ることができる。
【0067】
なお、固有の提供情報を有する提供会社によるコンテンツの共通サーバ装置2への提供方法としては、上述のように専用線やネットワークを通じて接続して共通サーバ装置2に提供するのではなく、コンテンツ提供会社がCD−ROMなどの記録媒体を共通サーバ装置2に提供して、共通サーバ装置2の記憶部に記憶させておくようにする態様もある。
【0068】
そして、前述したように、この実施の形態においては、会員端末1を使用してファクシミリ通信や電子メール通信などのデータ通信サービスの提供を受けたいとする使用希望者と、共通サーバ装置2の所有会社との契約が行われると、使用希望者に対してメモリカードが、有償で提供される。
【0069】
このメモリカードには、共通サーバ装置2に対してネットワークサーバ装置7を通じて会員端末1から自動接続するためのネットワーク上の共通サーバ装置のアドレス情報や、共通サーバ装置2と契約関係のある会員であることを示す会員識別情報や、当該会員が提供を希望したデータ通信サービスを受けるための会員端末1で実行されるプログラムが記憶されている。
【0070】
したがって、例えば、ファクシミリ通信を行いたいと希望する会員のメモリカードは、ファクシミリ通信を行うためのプログラムが記憶されたものである。また、ファクシミリ通信と電子メール通信を行いたいと希望する会員のメモリカードは、ファクシミリ通信を行うためのプログラムと、電子メール通信を行うためのプログラムの両方が記憶されたものである。
【0071】
もちろん、ファクシミリ通信、電子メール通信、情報提供サービスのいづれのサービスも提供をも受けたいと希望する会員のメモリカードは、ファクシミリ通信を行うためのプログラムと、電子メール通信を行うためのプログラムと、情報提供サービスを受けるためのプログラムが記憶されたものとなる。また、ファクシミリ通信と情報提供サービス、電子メール通信と情報提供サービスというように、提供を受けたいデータ通信サービスの組み合わせも自由に選択することが可能とされる。
【0072】
このように、提供を受けることができるデータ通信サービスが異なるようにされたメモリカードは、提供を受けることができるデータ通信サービスの数に応じて、価格が異なるようにされている。したがって、各会員は、自分が提供を受けたいデータ通信サービスを受けるためのプログラムが記憶されたメモリカードを購入すればく、必要としないデータ通信サービスを受けるためのプログラムをも購入する必要がないので、無駄がない。
【0073】
もちろん、当初必要でなかったデータ通信サービスを受ける必要が生じたときには、そのデータ通信サービスを受けるために会員端末1で実行するプログラムが記憶されたメモリカードを必要になった時点で購入し、提供を受けることができるデータ通信サービスをふやすことも容易にできるようにされる。
【0074】
そして、この共通サーバ装置2の所有会社との契約手続きは、例えば、共通サーバ装置2の所有会社や会員端末1の販売店などにおいて行うことができるようにされている。そして、これら契約手続きを行うことができる共通サーバ装置2の所有会社や会員端末1の販売店においては、契約を結び会員となった使用希望者の会員識別情報を、共通サーバ装置2のアドレスや、この会員が利用したいとするデータ通信サービスを実行するためのプログラムが予め記憶されて用意されているメモリカードに対して、書き込むことにより、その会員用のメモリカードを作成する。メモリカードの作成は、例えば、共通サーバ装置2の所有会社や会員端末1の販売店のカード作成機によって行われる。
【0075】
したがって、各会員は、共通サーバ装置2のアドレスや、自己の会員識別情報などを会員端末1に登録する必要などなく、会員には共通サーバ装置2や自己の会員識別情報を意識させずに、各会員用のメモリカードを会員端末1に装填することにより、希望するデータ通信サービスの提供を受けることができるようにされる。
【0076】
そして、この実施の形態においては、会員端末1は、携帯性に優れ、また、その通信機能およびその関連機能を、共通サーバ装置2と協働することにより、実現するものである。
【0077】
すなわち、会員端末1は、大容量のメモリを有しない。その代わりに、共通サーバ装置2が、各会員端末1用のメモリあるいはメモリエリアを備える。また、会員端末1は、必要最小限の処理のためのプログラムを各会員に配布されるメモリカードに記憶された状態で備えるようにされ、種々の機能を実現するためのプログラムを、共通サーバ装置2に委ねるようにしている。
【0078】
すなわち、会員端末1において、使用者である会員が、目的とする機能を得るための要求に相当する、例えばキー操作を行うと、会員端末1は、装填されたメモリカードに記憶されているプログラムを実行し、当該会員端末1に装填されたメモリカードに記憶されているアドレス情報および共通サーバ装置2と契約関係がある会員であることを示し、会員を識別するための会員識別情報などを用いて、自動的に共通サーバ装置2に接続する処理を実行し、会員端末1から共通サーバ装置2に対し、データ通信サービスの提供を要求するようにする。そして、共通サーバ装置2で会員端末1からの要求に応じた機能のプログラムが実行される。そして、そのプログラムでの処理結果が、会員端末1に送られてくる。
【0079】
以上が、この発明の実施の形態の構成の概要であるが、より具体的な構成について以下に説明する。
【0080】
図2は、上述した図1の通信ネットワークシステムの概念構成を、より具体化したものである。この場合、会員端末1は、前述したように、PHS電話端末と、データ通信端末としての機能を備えるPDA(パーソナル・デジタル・アシスタンツ)との複合機の構成を有し、PHS電話機能のほかに、後述するように、ファクシミリ通信機能、電子メール通信機能を備えると共に、共通サーバ装置2に蓄積されたサービスコンテンツのうちからの、あるいはコンテンツ提供装置11からの情報の提供を受ける機能を備えている。
【0081】
これらの機能は、前述したように、ファクシミリ通信、電子メール通信、情報提供サービスなどを行うようにするための会員端末1で実行するプログラムが記憶されたメモリカードが、会員端末1にされることにより実行することができるようにされる。
【0082】
無線基地局6が接続される携帯無線通信端末用のネットワーク3は、この例では、PHS/ISDN網3nである。したがって、会員端末1は、無線基地局6−PHS/ISDN網3n−無線基地局6を通じて、他の会員端末1または会員以外のPHS端末と電話通信ができると共に、無線基地局6−PHS/ISDN網3nを通じて一般加入電話端末と電話通信ができる。
【0083】
専用基幹ネットワーク5は、この例では、ISP(インターネット・サービス・プロバイダー)が管理するネットワークとされる。すなわち、5Nは、そのISPバックボーン、つまり、LANなどのネットワークであり、このISPバックボーン5NとPHS/ISDN網3nとは、PHS用の32kビット/秒の伝送速度の業界標準方式であるPIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)用のアクセスポイント4Pを通じて接続されている。
【0084】
また、5NはこのISP用のルータであり、これを介して、ISPバックボーン5Nと、ネットワーク管理サーバ装置7に対応するISPサーバ装置7Iと、共通サーバ装置2とが接続される。
【0085】
ISPサーバ装置7Iは、共通サーバ装置2側の委託により、前述したように、会員端末1からのアクセスがあったときに、その認証をとる。すなわち、ISPサーバ装置7Iには、このISPサーバ装置7Iを経由して共通サーバ装置2にアクセスすることが許されている会員の識別情報、つまり会員のメモリカードに記憶されている会員識別情報である会員IDおよびパスワードが予め登録されており、ISPサーバ装置7Iは、当該ISPバックボーン5Nに接続された端末に対するアクセスがあったときに、そのアクセスをしてきた端末が、当該ISPバックボーン5Nを通じて共通サーバ装置2に接続すべき会員のメモリカードが装填された会員端末1であるか否かの認証を行い、接続すべき会員のメモリカードが装填された会員端末1であれば、そのアクセスをルータ5Rを通じて共通サーバ装置2に着信させる。そして、ISPサーバ装置7Iは、会員識別情報に基づいて識別される会員ごとのアクセスの履歴(ログ)を共通サーバ装置2に送る。
【0086】
なお、コンテンツ提供装置11は、この例では、インターネット8を通じて共通サーバ装置2に接続される。なお、このように、インターネット8を通じてではなく、専用線を通じてコンテンツ情報を提供することもできるし、あるいは、CD−ROMなどの光ディスク媒体、その他の記憶媒体に格納して共通サーバ装置2にコンテンツ情報として提供することも、もちろんできる。
【0087】
[共通サーバ装置2の構成]
図3は、共通サーバ装置2の一実施の形態の構成を示すブロック図である。この図3に示すように、共通サーバ装置2は、マスターサーバ21と、メールサーバ22と、ファクシミリサーバ23と、着信通知サーバ24と、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)Dサーバ25と、コンテンツサーバ26と、コンテンツ用Proxyサーバ27とが、LAN(ローカルエリアネットワーク)により接続されて構成されている。また、これらは、インターネット8とも接続されている。
【0088】
マスターサーバ21は、会員データの管理、コンテンツオプション等の申し込み、解約処理やネットワーク全体の管理メンテナンスを行う。マスターサーバ21は、配布されたすべての会員メモリカードに記憶されている会員識別情報を含む会員データ(ユーザデータ)を記憶するメモリ21Mを備え、共通サーバ装置2に接続された会員端末2の使用者が誰であるかの確認を行い、接続履歴を集計し、課金管理などを行う。
【0089】
この実施の形態においては、会員端末1は、例えば家族など、予め決められた複数の使用者によって共用することができるものである。このため、マスターサーバ21のメモリ21Mには、会員のそれぞれを識別するための会員識別情報と、会員のそれぞれが使用すると思われる会員端末を識別するための端末識別情報、あるいは、各会員ごとに与えられている電子メールアドレスなどが関連付けられて記憶されている。この実施の形態において各会員端末1は、PHS電話端末として用いることができるものであり、各会員端末1ごとに電話番号が割り振られる。このため、この実施の形態において、端末識別情報として、各会員端末1に割り振られる電話番号が用いられる。
【0090】
そして、前述にもしたように、会員メモリカードには、会員のそれぞれを識別するための会員識別情報、例えば会員IDおよびパスワードが記憶されている。そして、会員が、会員端末1に会員メモリカードを装填して、この会員端末1を介して、ファクシミリ情報や電子メール情報を送信する場合、あるいは、共通サーバ装置2が提供することができる情報の提供を受ける場合には、会員メモリカードに記憶されている会員識別情報を含む接続要求情報が会員端末1から共通サーバ装置2のマスターサーバ21に供給される。
【0091】
したがって、マスターサーバ21は、接続要求情報に含まれる会員識別情報に基づいて、会員のそれぞれを識別することができると共に、会員端末1のそれぞれに割り振られている電話番号により、各会員が使用する会員端末を識別することができる。
【0092】
これにより、後述にもするように、会員端末1を介して行うファクシミリや電子メールのデータ送信時の課金や、共通サーバ装置2からのコンテンツ情報の提供を受けた場合の課金は、会員識別情報に基づいて会員ごとに行われる。
【0093】
また、会員へのファクシミリや電子メールを受信した共通サーバ装置2は、受信情報に含まれる電話番号や電子メールアドレスなどに応じて、会員が使用する会員端末1を認識して、認識した会員端末1を介して着信通知を会員に通知することができる。
【0094】
メールサーバ22は、主としてメールサービスの管理・運用を行うものであり、POP(Post Office Protocol)またはIMAP(Internet Message Accses Protocol)サーバ機能を実装しており、会員端末1とのインターフェース処理を行う。そして、メールサーバ22は、会員のメールボックスと呼ばれるメモリ22Mを備える。メールボックス22Mは、各会員のそれぞれ毎に区分けされたメモリエリアを備え、各会員宛ての電子メールの受信データを、各会員毎に蓄える。
【0095】
なお、この実施の形態では、後述するように、ある会員から他の会員宛てに送信された、イメージデータ(画像データ)を含まないテキストデータ形式のファクシミリデータも、このメールボックス22Mの前記他の会員用のメモリエリアに、電子メールデータとして蓄えられる。
【0096】
ファクシミリサーバ23は、ファクシミリ通信機能のアプリケーションを実行する。会員端末1とのインターフェース用にメールサーバ機能を実装し、また、G3ファクシミリ用のPSTN(公衆交換電話網)通信回線機能も実装し、ISDN網9に接続されている。また、ファクシミリデータとしての画像データを記憶するファクシミリボックス(以下FAXボックスという)と呼ばれるメモリ23Mを備える。FAXボックス23Mも、各会員毎に区分けされたメモリエリアを備え、各会員宛ての、イメージデータを含むファクシミリ受信データを各会員毎に蓄える。
【0097】
着信通知サーバ24は、電子メールやファクシミリの着信が会員宛てにあった場合に、ISDN回線(ISDN網9)を通じて、各会員に通知するためのものである。
【0098】
HTTPDサーバ25は、会員端末1とのインターフェースを制御する。会員端末1が、この共通サーバ装置2に接続されている場合のすべての処理は、このサーバ25を経由して各機能サーバに接続される。
【0099】
コンテンツサーバ26は、共通サーバ装置2が提供するコンテンツ情報処理用のサーバである。このサーバ26は、提供するコンテンツ情報用として、2つのメモリ26A,26Bを備える。その一つのメモリ26Aは、予めこのサーバ26内に提供する情報を保持するためのものである。もう一つのメモリ26Bは、この共通サーバ装置2内には、提供する情報を保持せず、利用時に、インターネット経由でコンテンツ提供装置11から取得したデータを一時的に格納するためのものである。
【0100】
コンテンツ用Proxyサーバ27は、コンテンツデータを、インターネットを経由して、外部のコンテンツ提供装置11から取得するために使用される。Proxyサーバ27は、図示しないファイアウォールと共に機能させることによって、外部からの不正なアクセスを防御しながら、ファイアウォールの内側から自由に外部にアクセスできる環境を作っている。
【0101】
以上のように、共通サーバ装置2は、ファクシミリ通信を実行するアプリケーションを備えるほか、会員端末1が要求する機能を実行するためのアプリケーションを備えるものである。
【0102】
[会員端末1について]
次に、会員端末1すなわちこの実施の形態の携帯無線通信端末1について説明する。図4は、会員端末1の外観の一例であり、図5は、会員端末1においての情報の表示例を示すものである。また、図6は、この会員端末1の内部回路構成の一例である。前述もしたように、この例の会員端末1は、PHS電話機能と、ファクシミリ通信機能および電子メール通信機能と、情報提供サービスを受けることが可能なデータ通信機能を備える複合端末の構成を有するものである。
【0103】
この実施の形態の会員端末1は、図1(A)および図1(B)に示すように、端末本体100に対して開閉可能のカバーパネル101を備え、このカバーパネル101を閉じた図4(A)の状態では、PHS電話端末として動作する電話モードになり、カバーパネル101を開いた図4(B)の状態では、ファクシミリ通信機能と、電子メール通信機能と、情報提供サービス受信機能とを得ることができるデータ通信モードになる。このモード切り換えのために、図示しないが、カバーパネル101の開閉を検知するセンサが設けられている。
【0104】
このセンサとしては、例えばカバーパネル101の内側に突起を設けると共に、これと対応する本体100側の位置に押圧スイッチを設け、カバーパネル101の前記突起により、機械的に本体100側の押圧スイッチを押圧する機械的なセンサを用いる。
【0105】
また、カバーパネル101と本体100との一方に、磁石を設け、他方に感磁性素子からなるスイッチを設ける構成のセンサスイッチを用いるようにしてもよい。
【0106】
また、後述にもするように、この会員端末1には、前述した各会員配布されるメモリカードからこれに記憶されているプログラムやデータを読み出すためにメモリカードリーダ129が設けられている。このため端末本体100には、図4(A)、(B)に示すように、メモリカードリーダにメモリカードを装填するための装填口129Kが設けられており、この装填口129Kから会員メモリカードを挿入することにより会員メモリカードがメモリカードリーダ129に装填されるようにされている。
【0107】
カバーパネル101の表側には、図4(A)に示すように、電話用(ダイヤル用)のテンキー102と、サブLCD(液晶ディスプレイ)105Sとが設けられている。103は、PHS用のアンテナである。
【0108】
そして、会員端末1は、図4(B)に示すように、カバーパネル101を開けた状態のときに現れる本体100側の面に、大型のメインLCD105Mを備え、このメインLCD105Mの表示面に、通信文、機能一覧メニュー、受信ファクシミリリストや受信電子メールリストなどを表示することができる。
【0109】
カバーパネル101を閉じた図4(A)の状態では、例えば透明プラスチック板などからなるLCD窓104を通じてメインLCD105Mの表示面が臨めるようにされる。例えば、会員端末1から電話を掛ける発呼時には、メインLCD105MのLCD表示窓104から臨める部分だけに、入力した相手先の電話番号の表示が行われる。
【0110】
すなわち、この実施の形態の会員端末1は、図4(A)に示したように、カバーパネルが閉じられているときには、電話モードとされる。そして、待ち受け状態にあるときには、図5(A)に示すように、メインLCD105Mは消灯状態となるようにされて、メインLCD105Mには何も表示されないようにされる。この時、サブLCD105Sには、図5(A)に示すように、会員端末1の状態などを通知するためのマーク201〜207を表示することができるようにされている。
【0111】
また、会員端末1が電話モードとされた後、例えば、この会員端末1から電話を掛ける発呼時には、図5(B)に示すように、電話用のテンキー102を操作して入力した相手先の電話番号が、メインLCD105MのLCD表示窓104から臨める部分だけに表示される。もちろん、着信時において、この会員端末1に対して電話を掛けてきた発呼元の電話番号をメインLCD105MのLCD表示窓104から臨める部分だけに表示するようにすることもできる。また、この場合にも、サブLCD105Sには、会員端末1の状態などを通知するためのマーク201〜207を表示することができるようにされる。
【0112】
なお、この実施の形態のおいて、図5(A)、(B)に示したようにサブLCD105Sに表示されるマーク201〜207は、以下のような内容を通知するものである。マーク201は、無線基地局からの電波の電界強度を示すものであり、マーク202は、会員端末1が電話モードになっていることを示すものである。マーク203は、会員端末1が電話モードになっているが、基地局からの電波が届かないところにいることを示すものであり、マーク204は、バッテリの残量を示すものである。また、マーク205は、この会員端末1を使用する会員に対するファクシミリ情報の着信があったことを通知するものであり、マーク206は、この会員端末1を使用する会員に対する電子メールの着信があったことを通知するものである。マーク207は、この会員端末1がバイブレーション・着信モードになっていることを示すものである。
【0113】
また、このようなサブLCD105Sに表示されるマークは、カバーパネル101を開けた状態のときには、メインLCD105Mに表示される。この場合、サブLCD105Sは、カバーパネル101が開かれることにより、使用者にとっては見にくくなるため、サブLCD105Sは消灯状態となるように制御されて、何も表示しないようにされる。
【0114】
なお、この実施の形態においては、このようにカバーパネルを開いたときに、メインLCD105Mに表示される会員端末1の状態を示すマークは、カバーパネル101を閉じた状態のときにサブLCD105Sがある位置に一致するメインLCD105M上の位置に表示される。メインLCD105Mの左上端部や右下端部など特定の位置に、サブLCD105Sに表示されるように、会員端末1の状態を示すマークを表示するようにすることもできる。
【0115】
このように、この実施の形態の会員端末1は、電話モードとされている場合であって、待ち受け状態にあるときには、メインLCD105Mを消灯状態にすることによって、無駄に電力を消費することがないようにされている。
【0116】
この実施の形態の会員端末1においては、メインLCD105Mの表面には透明のタッチパネル106が貼付されており、カバーパネル101の裏側に、図4(B)のように取り外し自在に取り付けられているペン107によるタッチ操作や、手書き文字入力を受け付ける機能を備えるようにしている。
【0117】
また、カバーパネル101の裏側には、メニューキーK1、オンライン接続キーK2、機能キーK3、…などの複数個のキー釦108が、ダイレクトキーとして設けられている。さらに、メインLCD105Mの右横には、回動キーと押しボタンキーとの2つの機能を合わせ持つジョグダイヤルキー109が設けられる。このジョグダイヤルキー109を回動キーとして回動操作したときには、例えばメニューなどにおける項目選択動作が行え、また、押しボタンキーとして押下操作したときには、選択された項目の決定入力を意味するものとして扱われる。
【0118】
次に、図3の会員端末1の回路ブロックについて説明する。
この例の会員端末1は、大きく分けて、通信機能部110と、制御部120とからなる。
【0119】
通信機能部110は、アンテナ111と、RF処理部112と、送受信データ処理部113と、マイクロホンアンプ114と、スピーカアンプ115と、マイクロホン100MCと、スピーカ100SPとからなる。
【0120】
制御部120は、マイクロコンピュータにより構成されており、CPUで構成されるシステムコントロール部121と、ROM122と、DRAM123と、書き換え可能な不揮発性メモリとしてのフラッシュメモリ124とを備えている。
【0121】
システムコントロール部121には、カバーパネル101の開閉に応じてオン・オフする前述したような構成のスイッチSWが接続されており、このスイッチSWのオン・オフにより、カバーパネル101が閉状態か、開状態かをシステムコントロール部121は検知し、カバーパネル101が閉状態のときには、当該会員端末1をPHS電話用端末として制御する。また、カバーパネル101が開状態のときには、当該会員端末1をファクシミリ通信やメール通信用端末として制御する。
【0122】
システムコントロール部121には、また、テンキー102のキースイッチ群や、カバーパネル101の裏側に設けられたキー釦108のスイッチ群の状態を示す情報が入力されるようにされており、システムコントロール部121は、使用者によりキー操作がなされたとき、それがテンキー102やキー釦108のいずれかであるかを検知し、その検知したキーに応じた処理を実行するようにする。
【0123】
また、システムコントロール部121には、メインLCDドライバ125が接続され、後述するROM122のプログラムおよび表示データを用いてメインLCD105Mに所定の表示画像を表示するようにする。このシステムコントロール部121には、さらにサブLCDドライバ128が接続され、前述したように、会員端末1の状態などを示すマークをサブLCD105Sに表示するようにする。
【0124】
また、システムコントロール部121には、使用者への、電話の着信通知のためのブザー127やLED(発光ダイオード)126が接続されている。
【0125】
さらに、システムコントロール部121には、メモリカードリーダ129が接続されている。そして、システムコントロール部121は、メモリカードリーダ129に装填されたメモリカード300から、これに記憶されているプログラムを読み出して実行することができると共に、これに記憶されている共通サーバ装置2に対して自動接続するためのアドレス情報や会員識別情報を読み出して、これらの情報を含む接続要求を形成し、送信することができるようにされている。
【0126】
すなわち、メモリカード300には、会員を識別するための会員識別情報や共通サーバ装置2のネットワーク上のアドレスなど記憶されていると共に、例えば、共通サーバ装置2との接続のためのシーケンスを制御するプログラムや、ファクシミリ送信のための制御プログラム、あるいは、メール送信のための制御プログラム、ファクシミリデータやメールデータを受信するための制御プログラムなど、会員が目的とするデータ通信サービスの提供を受けるために会員端末1において実行される通信アプリケーションプログラムが記憶されている。
【0127】
ROM122には、PHS電話通信のための制御プログラム、メインLCD105M、サブLCD105Sを表示制御するプログラムやメニュー表示などの表示データ、その他が記憶されている。
【0128】
DRAM123は、後述するように、共通サーバ装置2から取得した受信データやメモリカード300から読み出されたアドレス情報や会員識別情報を一時的に蓄えたり、その他、ワークエリアとして使用するメモリを領域を備えるものである。
【0129】
フラッシュメモリ124は、この会員端末1に割り振られたPHS電話端末としての電話番号、DRAM123に一時的に蓄えた受信データの内の、特に保存しておきたいデータを蓄えたり、その他、処理に必要な情報を格納する領域を備えるものである。
【0130】
[会員端末1の動作について]
以上のような構成を備える会員端末1の動作を、電話モード時とデータ通信モード時とに分けて、関連する共通サーバ装置2の動作も含めて、以下に説明する。
【0131】
[電話モード時の動作]
まず、PHS電話モードについて説明する。カバーパネル101を閉じた状態で、テンキー102を用いて、相手方の電話番号をダイヤル入力すると、発呼がなされる。また、カバーパネル101を閉じた状態で、PHS電話端末としての当該会員端末1に電話の着信があると、それがブザー127により使用者に知らされ、使用者が応答すると、その電話着信を受けることができ、通話状態になる。
【0132】
なお、カバーパネル101を開いた状態で電話着信があったときには、本体100側に設けられている図示しない通話キーを押すことにより、いつでも通話が可能である。ただし、通話は、カバーパネル101を閉じた状態で行うようにする。
【0133】
そして、会員端末1は、このPHS電話通話時には、システムコントロール部121からの制御を送受信データ処理部113が受けながら、送話信号を送信し、また、受話信号を受信する。
【0134】
すなわち、マイクロホン100MCからの音声信号がアンプ114を介して送受信データ処理部113に供給されて送信データに変換され、RF処理部112を通じ、アンテナ111を通じて無線基地局6に対して送信されると共に、無線基地局6よりの相手側からの通話音声のデータがアンテナ111で受信され、その受信データが送受信データ処理部113で処理されて、相手の通話音声信号が復元され、それがアンプ115を通じてスピーカ100SPに供給されて放音される。
【0135】
[データ通信モード時の動作]
次に、データ通信モードについて説明する。この通信モードにおいては、この会員端末1に装填されるメモリカード300に記憶されているプログラムに基づいて、ファクシミリ機能、電子メール機能、WWWブラウザ機能、メモ機能などを実現できるように構成されている。
【0136】
したがって、会員端末1に装填されたメモリカード300が、ファクシミリ通信を行うようにするためのプログラムが記憶されているものである場合には、会員端末1においてファクシミリ機能が実現するようにされる。同様に、会員端末1に装填されたメモリカード300が、電子メール通信あるいは情報提供サービスを行うようにするためのプログラムが記憶されているものである場合には、会員端末1において電子メール機能あるいはWWWブラウザ機能が実現するようにされる。
【0137】
なお、メモ機能は、後述にもするように、この実施の形態の会員端末1においては、送信するファクシミリ送信データやメールデータを作成する場合などにおいて使用されるものである。このため、メモ機能を実現するためのプログラムは、他の機能を実現するためのプログラムとともに、メモリカード300に記憶するようにされる。
【0138】
そして、後述もするように、メモリカード300を会員端末1に装填し、カバーパネル101を本体100に対して開いた状態にすると、システムコントロール部121は、実行可能な機能を表示した一覧メニューをメインLCD105Mの画面上に表示する。
【0139】
この場合、例えば、一覧メニューを表示するためのプログラムや一覧メニューのフォーマットは、会員端末1のROM122に記憶されているものが用いられる。また、メモリカード300に記憶されているプログラムによって実現されるファクシミリ機能、電子メール機能、WWWブラウザ機能、メモ機能など一覧メニューの選択可能な項目となる機能の名称などの情報は、メモリカード300に記憶されており、メモリカード300から読み出されて使用される。
【0140】
そして、使用者が、このメインLCD105Mの画面に表示される一覧メニューから、ジョグダイヤルキー109の回動操作および押下操作、あるいは、ペン107をメインLCD106上に貼付されたタッチパネル106の実行使用とする機能の機能名が表示されている位置に接触させることにより希望する機能を選択して、決定する。これにより、会員端末1は、その機能を実行するモードの状態になる。
【0141】
この実施の形態において、会員メモリカードが装填された会員端末1を用いて、ファクシミリデータの送信および受信をする場合、また、電子メールの送信および受信をする場合は、すべて共通サーバ装置2を介して処理される。
【0142】
そして、会員端末1と共通サーバ装置2との間でのデータのやり取りにおいては、ファクシミリ通信方式としての既定の通信方式に関係なく、すべてネットワーク3およびネットワーク5に適合する通信方式によって行うようにする。すなわち、この実施の形態の場合には、ファクシミリデータと電子メールデータとは、インターネットで電子メールを転送するのに用いられる標準的な手順であるSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)を用い、PHS網を利用したPIAFS方式により、会員端末1と共通サーバ装置2との間で送信データおよび受信データをやり取りする。
【0143】
この場合、会員端末1においては、送信データは、DRAM123に一時格納され、送信実行によりシステムコントロール部121により読み出されて、前述の通信プロトコルおよびデータ形式で、送受信データ処理部113、RF処理部112、アンテナ111を順次介して無線送信される。
【0144】
また、共通サーバ装置2からの受信データは、アンテナ111で受信され、RF処理部112、送受信データ処理部113を通じて、システムコントロール部121によりDRAM123に一時格納される。そして、システムコントロール部121の制御により、メインLCDドライバ125を通じてメインLCD105Mに表示データとして送られ、受信データによる表示内容が表示される。
【0145】
メモ機能には、ペン107とタッチパネル106とを用いて入力を行う「手書きメモ」と、メインLCD105Mの画面にキーボードを表示して、その表示キーボードを利用して文書を作成する「タイプメモ」とがある。そして、手書きメモとタイプメモのいずれの場合も、作成したイメージまたは文書をファクシミリデータとして送信できるように構成されている。
【0146】
すなわち、手書きメモまたはタイプメモのいずれのモードの場合においても、メインLCD105Mの画面上には、「FAX送信(ファクシミリ送信)」のアイコンを含むメニューバーが表示され、この「FAX送信」のアイコンが例えばペンで選択されると、送信すべき相手方端末の電話番号や、ファクシミリタイトルなどの入力モード画面になる。そして、相手方端末の電話番号やタイトルの入力後、このモードのときに表示されている「送信」のアイコンを選択すると、手書きメモあるいはタイプメモで作成されたイメージまたは文書がファクシミリデータとして送信される。
【0147】
ただし、前述したように、この場合にファクシミリデータは電子メールデータとして共通サーバ装置2に送信されるので、イメージデータおよび文書データはファクシミリ通信のビットマップデータではなく、イメージデータは例えばGIF(Grafics Interchange Format)形式とされ、また、文書データは、テキストデータ形式とされる。
【0148】
そして、宛先が会員以外のときには、共通サーバ装置2が、受け取ったデータを、ビットマップデータに変換して、当該会員以外の端末にファクシミリ送信する処理を実行する。宛先が会員であるときには、共通サーバ装置2は、受け取ったデータを、メールボックス22MあるいはFAXボックス23Mに格納し、各会員に対しては、会員端末1を介して、着信通知サーバ24を通じて当該会員宛ての着信があったことを通知する。この着信通知は、ファクシミリデータ受信の場合だけでなく、電子メールのデータ受信のときにも行われる。
【0149】
ファクシミリ機能が選択されたときに、キー釦108のうちのオンライン接続キーK2が押されると、会員メモリカードが装填されているその会員端末1は、共通サーバ装置2と接続するための処理を自動的に行う。すなわち、装填されているメモリカードに記憶されているアドレスデータにより共通サーバ装置2と接続する要求を会員端末1は送出する。すると、ネットワーク管理サーバであるISPサーバ7Iが当該アクセスしてきた端末が会員端末であるかどうかの認証を行い、会員端末であれば、共通サーバ装置2に接続する処理を行う。
【0150】
共通サーバ装置2は、接続された会員端末を認識し、当該会員端末宛てに受信したファクシミリ受信データの一覧リストを作成し、当該会員端末1に送る。したがって、この例では、オンライン接続キーK2は、受信データ一覧リストの要求キーの役割も有する。また、この際に、共通サーバ装置2は、接続要求をしてきた会員端末1の使用者である会員宛てのファクシミリ着信および電子メール着信であって、いまだ当該会員に対して通知していないものがあれば、その着信通知を会員に宛てて送る。
【0151】
会員端末1は、共通サーバ装置2からの着信通知を受けて、メインLCD105Mに、前述したファクシミリ着信表示マーク205および/または電子メール着信表示マーク206を表示する。
【0152】
また、会員端末1は、共通サーバ装置2からの、この一覧リストのデータを受信してDRAM123に一時格納し、その一覧リストをメインLCD105Mの画面に表示する。使用者は、ジョグダイヤルキー109やペン107を用いて、この一覧リストから希望するファクシミリ受信データを選択することができる。希望するファクシミリ受信データの選択がなされ、「取り込み」のアイコンが選択されると、会員端末1は、当該受信データの取得の要求を、共通サーバ装置2に送信する。
【0153】
この要求を受けると、共通サーバ装置2は、要求されたファクシミリ受信データを抽出して、電子メールのSMTPにより会員端末1に送る。会員端末1は、受け取ったデータをDRAM123に一時格納し、表示データに変換し、メインLCD105Mの画面に表示する。したがって、使用者は、自分が必要なファクシミリデータを選んで、メインLCD105Mの画面で見ることができる。
【0154】
また、電子メール機能が選択されたときに、キー釦108のうちのオンライン接続キーK2が押されたときも、ファクシミリ機能が選択されていた場合と同様にして、その会員端末1は、共通サーバ装置2と接続するための処理を自動的に行う。そして、共通サーバ装置2では、電子メールの受信データの一覧リストを作成し、当該会員端末1の使用者である会員に送ると共に、当該会員端末1の使用者である会員に着信通知すべき受信データがあるときには、着信通知を当該会員端末1送り、会員端末1を介して会員に着信があることを通知する。
【0155】
会員端末1は、この一覧リストのデータを受信し、その一覧リストをメインLCD105Mの画面に表示する。また、着信通知を受けて、メインLCD105Mに、前述したファクシミリ着信表示マーク205および/または電子メール着信表示マーク206を表示する。
【0156】
そして、使用者は、ジョグダイヤルキー109やペン107を用いて、この一覧リストから希望する電子メールの受信データを選択することができる。希望する電子メールの受信データの選択がなされ、「取り込み」のアイコンが選択されると、会員端末1は、当該受信データの取得の要求を、共通サーバ装置2に送信する。
【0157】
これを受けて、共通サーバ装置2は、要求された電子メールの受信データを抽出して、SMTPにより会員端末1に送る。会員端末1は、受け取ったデータをDRAM123に一時格納し、表示データに変換し、メインLCD105Mの画面に表示する。
【0158】
この実施の形態において、会員メモリカードが装填された会員端末1を用いて、WWWブラウザ機能により情報提供サービスを受ける場合にも、ファクシミリ機能、電子メール機能を用いる場合と同様に、共通サーバ装置2を介して処理される。
【0159】
このWWWブラウザ機能の場合には、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を用い、PHS網を利用したPIAFS方式により、会員メモリカードが装填された会員端末1と共通サーバ装置2との間で送信データおよび受信データをやり取りする。
【0160】
そして、WWWブラウザ機能が選択されたときに、キー釦108のうちのオンライン接続キーK2が押されたときは、前述したファクシミリ機能、あるいは、電子メール機能が選択されていた場合と同様にして、その会員端末1は、共通サーバ装置2と接続するための処理を自動的に行う。そして、共通サーバ装置2では、共通サーバ装置2が提供可能な情報の一覧リストを含む、共通サーバ装置2のいわゆるホームページを当該会員端末1に送る。また、この際にも、共通サーバ装置2は、接続要求をしてきた会員端末1の使用者である会員宛てのファクシミリ着信および電子メール着信であって、いまだ当該会員に通知していないものがあれば、その着信通知を会員端末1を介して会員に宛てて送る。
【0161】
会員端末1は、このホームページを受信し、これをメインLCD105Mの画面に表示する。そして、使用者は、ジョグダイヤルキー109やペン107を用いて、このホームページから希望するコンテンツ情報を選択することができる。希望するコンテンツ情報の選択がなされると、会員端末1は、当該コンテンツ情報の取得の要求を、共通サーバ装置2に送信する。
【0162】
これを受けて、共通サーバ装置2は、要求されたコンテンツ情報を抽出して、HTTPにより会員端末1に送る。会員端末1は、受け取った情報をDRAM123に一時格納し、表示データに変換し、メインLCD105Mの画面に表示する。
【0163】
なお、この実施の形態においては、ファクシミリデータと電子メールデータとは、SMTPを用いて会員端末1と共通サーバ装置2との間で送信、受信するようにするものとして説明したが、これに限るものではなく、HTTPを用いてを用いるようにして、会員端末1と共通サーバ装置2との間での情報の送信および受信をする場合の通信プロトコルを統一するようにしてもよい。
【0164】
[データ通信モード時の会員端末1、共通サーバ装置2の動作]
次に、メモリカードが装填されて使用される会員端末1と、共通サーバ装置2の動作について、図7〜図12のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
【0165】
図7は、データ通信モードとされた会員端末1の動作を説明するためのフローチャートである。図7に示す処理ルーチンは、会員端末1のカバーパネル101が本体100に対して開かれた状態とされて、会員端末1がデータ通信モードとされた時に実行される。
【0166】
すなわち、システムコントロール部121は、カバーパネル101の開閉に応じてオン・オフする前述したスイッチSWの状態を監視し、カバーパネル101が本体100に対して開かれたことを検出すると、DRAM123のワークエリアを初期化するなどの初期化処理を行い(ステップS1)、会員のメモリカード300がカードリーダ129に装填されているか否かを判断する(ステップS2)。
【0167】
ステップS2の判断処理において、メモリカード300が装填されていないと判断された時には、メモリカード300の装填を促すメッセージを表示し(ステップS8)、ステップS2からの処理が繰り返される。なお、メモリカード300が装填されず、カバーパネル101が本体100に対して閉じられた時には、このルーチンを抜けて、PHS電話モードとなるようにされる。
【0168】
ステップS2の判断処理において、メモリカード300が装填されていると判断した場合には、システムコントロール部121は、カードリーダ129を通じて装填されているメモリカードに記憶されれいる会員識別情報や共通サーバ装置2のネットワーク上のアドレスなどを読み出し、これをDRAM123に一時記憶する(ステップS3)。ここで読み出された会員識別情報や共通サーバ装置2のアドレスは、共通サーバ装置2に対して自動接続するために会員端末1から送出する接続要求の生成に用いられる。
【0169】
次に、システムコントロール部121は、会員端末1に装填されたメモリカード300に記憶されているデータ通信サービスを当該会員端末1を介して受けることができるようにするためのプログラムの実行準備を行う(ステップS4)。
【0170】
そして、システムコントロール部121は、メモリカード300に記憶されているプログラムによって、会員端末1において実行可能となった、ファクシミリ機能、電子メール機能、WWWブラウザ機能、メモ機能といった機能を選択実行するための機能一覧メニューをメインLCD105Mに表示する(ステップS5)。
【0171】
したがって、ファクシミリ通信を可能にするためのプログラムが記憶されたメモリカード300が会員端末1に装填された場合には、当該会員端末1はファクシミリ機能を有するものとされ、ファクシミリ機能が選択可能な項目として含まれる機能一覧メニューが表示される。
【0172】
同様に、電子メール通信や情報提供サービスを可能にするためのプログラムが記憶されたメモリカード300が会員端末1に装填された場合には、当該会員端末1は電子メール機能やWWWブラウザ機能を有するものとされ、電子メール機能やWWWブラウザ機能が選択可能な項目として含まれる機能一覧メニューが表示される。
【0173】
そして、システムコントロール部121は、会員端末1の使用者からの実行する機能の選択入力を受け付ける(ステップS6)。会員端末1の使用者が、ジョグダイヤルキー109を回動操作および押下操作することにより、あるいは、ペン107をタッチパネル106の実行しようとする機能名が表示されている位置に接触させることにより、実行する機能が選択されると、システムコントロール部121は、これを検知して、選択された機能を実現するためのプログラムをメモリカード300から読み出して実行する(ステップS7)。
【0174】
これにより、会員端末1の使用者の選択入力に応じて、メモリカード300に記憶されている目的のデータ通信サービスを実現するためのプログラムが実行されて、共通サーバ装置2が提供可能なデータ通信サービスであるファクシミリ通信、電子メール通信、情報提供サービスを実現することができるようにされる。
【0175】
次に、図7を用いて前述した会員端末1の処理において、会員端末1を介してファクシミリ通信を実現するプログラムが記憶されたメモリカード300が会員端末1に装填されて、会員宛てのファクシミリデータを受信するようにするファクシミリ機能が選択された場合を例にして、会員端末1の動作について、図8のフローチャートを用いて説明する。
【0176】
図8は、図7に示したフローチャートのステップS6において、使用者によりファクシミリ機能が選択された場合のステップS7の会員端末1の動作を詳細に説明するためのフローチャートである。
【0177】
図7を用いて前述したように、会員のメモリカード300が装填された会員端末1において、カバーパネル101を本体100に対して開くことにより表示される一覧メニューからファクシミリ機能が選択され、会員端末1のカバーパネル101の裏側にダイレクトキーとして設けられているオンライン接続キーK2が押下されると(ステップS11)、システムコントロール部121は、図7を用いて前述したように、メモリカード300から読み出されて、DRAM123に記憶されている会員識別情報や共通サーバ装置2のアドレスを用いて接続要求情報を生成し(ステップS12)、これを送信する(ステップS13)。
【0178】
この接続要求情報に基づいて、前述にもしたように、ネットワーク管理サーバであるISPサーバ7Iにより、会員端末1であるかどうかの認証が行われ、会員端末1であれば、共通サーバ装置2に接続する処理が行われる。そして、共通サーバ装置2において、会員端末1からの接続要求情報に基づいて、接続された会員端末1が認識されると、共通サーバ装置2により、会員端末1からの接続要求情報に含まれる会員識別情報に基づいて、当該接続要求情報を送信してきた会員端末1の使用者である会員宛てのFAXリストが作成され、これが送信されてくる。
【0179】
会員端末1は共通サーバ装置2からのFAXリストを受信して(ステップS14)、これをメインLCD105Mに表示する(ステップS15)。そして、システムコントロール部121は、表示されたFAXリストの中から当該会員端末1の使用者である会員が得ようとするファクシミリ受信データの選択入力を受付ける(ステップS16)。前述したように、ジョグダイヤルキー109の回動操作および押下操作することにより、あるいは、メインLCD105Mに貼付されているタッチパネル106にペン107を接触させることにより、得ようとするファクシミリ受信データが、使用者によって選択されると、システムコントロール部121は、選択されたファクシミリ受信データの送信要求を生成し(ステップS17)、これを送信する(ステップS18)。
【0180】
このファクシミリ受信データの送信要求を共通サーバ装置2が受信すると、共通サーバ装置2により、選択されたファクシミリ受信データが読み出され、これが要求元の会員のメモリカード300が装填されている会員端末1に送信されてくる。
【0181】
会員端末1は、共通サーバ装置2からのファクシミリ受信データを受信して、これをDRAM123に記録する(ステップS19)。このDRAM123に記録したファクシミリ受信データを用いて、会員端末1にメモリカード300を装填した会員宛てのファクシミリ受信データをメインLCD105Mに表示する。図9は、ファクシミリ機能が選択された会員端末1からの接続要求情報を受けた共通サーバ装置2の動作を説明するためのフローチャートである。すなわち、図9に示すフローチャートは、図8を用いて説明した会員端末1の動作に対応して行われる共通サーバ装置2の動作を示すものである。
【0182】
会員端末1から接続要求情報が送信されると、前述にもしたように、ネットワーク管理サーバであるISPサーバ7Iにより、会員端末1であるかどうかの認証が行われ、会員端末1であれば、共通サーバ装置2に接続する処理が行われる。
【0183】
このとき、共通サーバ装置2は、接続要求情報に含まれる会員識別情報に基づいて、会員端末1を介して接続を要求してきた会員を認識する(ステップS21)。次に、共通サーバ装置2は、当該会員端末1にメモリカード300を装填した会員宛てのファクシミリ受信データの一覧表であるFAXリストを作成し(ステップS22)、この作成したFAXリストを当該会員端末1に送信する(ステップS23)。
【0184】
そして、会員端末1において、FAXリストから送信を要求するファクシミリ受信データが選択され、ファクシミリ受信データの送信要求が形成されて送信されると、共通サーバ装置2は、このファクシミリ受信データの送信要求を受信して(ステップS24)、要求されたファクシミリ受信データを抽出し(ステップS25)、これを要求元の当該会員端末1に送信する(ステップS26)。
【0185】
このように、会員は、自分が提供を受けたいデータ通信サービスを実現するために会員端末1において実行されるプログラムが記憶されたメモリカード300を会員端末1に装填することにより、会員端末1に当該会員が要求するデータ通信サービスを実現するための機能を持たせるようにし、メモリカード300が装填された会員端末1を介して、当該会員が要求するデータ通信サービスを受けることができるようにすることができる。
【0186】
なお、電子メール通信を実現するためのプログラムが記憶されたメモリカード300が会員端末1に装填され、電子メール機能が一覧メニューより選択されて実行された場合にも、図7、図8に示したファクシミリ通信の場合と同様に、会員宛ての電子メールをメモリカード300を装填した会員端末1を介して、共通サーバ装置2から得ることができるようにされる。
【0187】
また、情報提供サービスを受けるためのWWWブラウザ機能のプログラムが記憶されたメモリカード300が会員端末1に装填され、WWWブラウザ機能が一覧メニューより選択されて実行された場合にも、会員識別情報を含む接続要求情報や情報提供サービスを受けることを要求する情報が会員端末1において生成されて共通サーバ装置2に送信される。共通サーバ装置2は、これらを受信して、メモリカード300が装填された会員端末1を介して、共通サーバ装置2が提供することができる情報を会員に提供することができる。
【0188】
[会員端末1からのファクシミリ情報の送信]
次に、メモリカード300が装填された会員端末1からのファクシミリデータや電子メールの送信処理について説明する。
【0189】
以下の説明は、ファクシミリ通信を実現するために会員端末1において実行するプログラムが記憶されているメモリカード300が会員端末1に装填された場合であって、メモリカード300を装填することにより、ファクシミリ機能を有するようにされた会員端末1を介してファクシミリデータを送信する場合を例にして説明する。
【0190】
図10は、ファクシミリデータを作成して送信する場合の会員端末1での処理動作を説明するためのフローチャートである。
【0191】
前述したように、ファクシミリ通信や電子メール通信を実現するために会員端末1において実行されるプログラムが記憶されたメモリカード300には、送信するファクシミリデータや電子メールを作成するためのメモ機能を実現するプログラムが記憶されている。このメモ機能を前述したように、一覧メニューから選択することにより実行し、ファクシミリ送信しようとする情報を手書きメモあるいはタイプメモとして入力する(手順S31)。
【0192】
そして、送信しようとする本文の入力が終了すると、メインLCD105Mの画面において、「FAX送信」のアイコンを操作する(手順S32)。すると、メインLCD105Mの画面は、相手先や送信データについてのタイトルの入力画面になるので、相手先電話番号やタイトル文を入力する(手順S33)。その後、メインLCD105Mの画面で「送信」アイコンを操作する(手順S34)。
【0193】
すると、会員端末1では、共通サーバ装置2に既に接続されているか否か判断し(手順S35)、まだ共通サーバ装置2に接続されていないときには、共通サーバ装置2との接続のために、会員端末1に装填されているメモリカード300から読み出され、会員端末1のDRAM122に記憶されている共通サーバ装置2のアドレスデータと、会員識別情報とを用いて、ISPサーバ装置7Iを通じた共通サーバ装置2への接続要求を行う(手順S36)。
【0194】
ISPサーバ装置7Iは、この接続要求から、アクセスしてきた端末が会員端末1であるか否か認証し、会員端末1であると確認した後、共通サーバ装置2に接続させるようにする。
【0195】
共通サーバ装置2と会員端末1が接続された後に、会員端末1は、ファクシミリ送信データをメールフォーマットにして、共通サーバ装置2に向けて送信する(手順S37)。既に、会員端末1と共通サーバ装置2とが接続されていたときには、手順S36はバイパスされて、手順S37が行われる。
【0196】
図11、図12は、図10を用いて前述したように、会員端末1からのメールフォーマットに変換されたファクシミリ送信データを受けた共通サーバ装置2の動作を説明するためのフローチャートである。
【0197】
共通サーバ装置2では、図11に示すように、会員端末1からのメールを受信し、会員識別情報を展開し、会員であるか否か確認する(手順S41)。そして、この手順S41において、会員であることが確認された場合には、メールを送信してきた会員端末1の使用者である会員のアクセス履歴を記録する。
【0198】
次に、送信先を確認し(手順S42)、送信先が共通サーバ装置2との間で契約関係にある他の会員であれば、メールフォーマットに変換し、電子メールとして送信することと決定する(手順S43)。そして、ファクシミリ送信データがテキストデータのみか、イメージデータを含むかを判定し(手順S44)、テキストデータのみであれば、メールとして、メールボックス22Mの送信先として指定されている会員の受信メール格納エリアに格納し(手順S45)、また、イメージデータを含む場合には、ファクシミリとして、FAXボックス23Mの送信先として指定されている会員の受信ファクシミリ格納エリアに格納し(手順S46)、当該会員の受信ログに加える。そして、ファクシミリ送信データの送信先に対して、着信の通知を行う(手順S47)。
【0199】
また、手順S42での送信先の確認の結果、送信先が会員以外であると確認されたときには、ヘッダ情報を編集し(手順S48)、その後、ファクシミリ送信データをメールフォーマットにしてSMTPにて、ファクシミリサーバ23に送信する(手順S49)。
【0200】
ファクシミリサーバ23は、図12に示すように、メールサーバ22からのメールを受信してその拡張ヘッダを判断する(手順S51)。そして、ファクシミリデータをヘッダと、本文などとに展開し(手順S52)、展開したデータを、ビットマップデータに展開する(手順S53)。すなわち、テキストデータおよびGIF形式のイメージデータをファクシミリ通信方式用のビットマップデータに変換する。
【0201】
そして、展開したヘッダ、本文などのデータを合成して、ファクシミリ送信データを生成し(手順S54)、相手方端末に宛ててファクシミリ送信する(手順S55)。そして、送信完了したか否か確認し(手順S56)、送信完了であればそのまま処理を終了する。また、送信ができなかったときには、不達メールをメールサーバ22に送信して、処理を終了する。
【0202】
以上のように、この実施の形態においては、会員は会員端末1に自己のメモリカード300を装填することにより、当該会員が希望するデータ通信サービスを受けることができる。例えば、前述したように、ファクシミリ通信を実現するためのプログラムが記憶されたメモリカード300が装填された場合には、メモ機能によりファクシミリ送信したい情報の入力を行い、メモリカード300に記憶されているプログラムによりメインLCD105Mに表示される「FAX送信」および送信実行を意味する「送信」のアイコンを操作することにより無線によりファクシミリ送信することができる。
【0203】
この場合、ISPサーバ装置7Iに接続するための入力操作を使用者は全くする必要はなく、使用者は、あたかも直接的に相手方にファクシミリ送信することができるように認識する。すなわち、使用者にとっては、一般的なファクシミリ端末から送信する場合と同様の手順で、携帯無線通信端末からファクシミリ送信を行うことができるものである。
【0204】
このように、会員端末1を介して、ファクシミリ通信や電子メール通信を行ったり、情報提供サービスを受けたいとする希望者は、共通サーバ装置2を所有する会社と契約を結び会員となる。そして、自分が利用したいファクシミリ通信や電子メール通信あるいは情報提供サービスといったデータ通信サービスを実現するために、会員端末1において実行されるプログラムが記憶されたメモリカード300を購入する。
【0205】
そして、購入したメモリカード300を会員端末1に装填することにより、会員端末1を介して、会員が希望するデータ通信サービスを受けることができる。この場合、共通サーバ装置2が提供するデータ通信サービスを受けるために会員端末1において実行するプログラムは、メモリカード300に記憶されて各会員に提供されるので、会員端末1に初めから搭載しておく必要がなく、会員端末1を安価に提供することができると共に、会員端末1の負荷を軽減することができる。
【0206】
また、会員は、自分が提供を希望するデータ通信サービスを受けることができるようにするプログラムが記憶されたメモリカードを購入すればよいので、必要としないデータ通信サービスを実現するためのプログラムまで購入する必要がなく、安価に会員端末1を利用することができるようになる。
【0207】
また、当初必要でなかったデータ通信サービスを後に利用する必要が生じた場合には、後に必要になったデータ通信サービスを実現するためのプログラムが記憶されたメモリカードを購入すればよいので、会員端末1への機能追加を容易に行うことができる。
【0208】
また、データ通信サービスは、会員端末1と共通サーバ装置2とが協働することにより実現されるため、会員端末1に大きな負荷がかかることもなく、また、会員端末1に多くのハードウエアを搭載する必要もないので、会員端末1の大きさが大きくなることもなく、携帯無線通信端末としての携帯性を損なうこともない。
【0209】
さらに、会員の会員識別情報や、共通サーバ装置2のアドレスもメモリカードに記憶されるので、会員端末1を会員である誰もが利用して、自分が要求するデータ通信サービスを受けることができる。すなわち、会員端末1を、どの会員も、自分が要求するデータ通信サービスを受けることができるように、いわゆるフリーな状態にすることができるので、1台の会員端末1を複数の会員で共用することができる。
【0210】
この場合、共通サーバ装置2の使用料や、データ提供料(情報提供料)などの料金は、会員識別情報に基づいて、各会員毎に課金し管理することができる。
【0211】
また、前述した実施の形態においては、PHS電話機能は、基本機能として会員端末1に初めから搭載されているものとして説明した。しかし、このPHS電話機能をもメモリカードを装填することにより実現するようにすることもできる。
【0212】
すなわち、PHS電話機能を実現するための会員端末1において実行するプログラムを記憶したメモリカードを用意し、このメモリカードを会員端末1に装填することにより、会員端末1を用いて電話を掛けたり受けたりすることができるようにすればよい。この場合には、各会員に割り当てられる電話番号を会員を識別するための会員識別情報として使用することにより、通話料も各会員毎の負担として管理することができる。
【0213】
[変形例]
会員端末1は、通常、会員により持ち歩かれ、外出先などにおいて使用されることが多く、会員が自分専用の会員端末1を使用するようにすることも多い。そこで、共通サーバ装置2に対して接続を要求する場合に用いる会員を識別するための会員識別情報や共通サーバ装置2のアドレスをメモリカードにではなく、会員端末1のフラッシュメモリ124に記憶させる。
【0214】
例えば、会員となるための契約時において、会員が使用する会員端末1のフラッシュメモリ124に自己の識別番号や共通サーバ装置2のアドレスを記憶するようにする。この処理は、例えば、会員端末1やメモリカード300の販売店や共通サーバ装置2を所有する会社などの会員となるための契約を行うことができる所定の場所で行うようにされる。
【0215】
そして、この例の場合には、図7を用いて前述した会員が希望するデータ通信サービスを実行する場合の会員端末1の処理において、ステップS3の会員識別情報等を読み出して、会員端末1のDRAM123に記憶するようにする処理を行う必要がなくなる。その他の処理は、図7に示した処理と同様に行うようにする。
【0216】
また、この例の場合には、会員識別情報や共通サーバ装置2のアドレスは、会員端末1のフラッシュメモリ124に記憶されるので、図8を用いて前述したファクシミリ機能を選択した場合の会員端末1の処理において、ステップS12の接続要求情報の生成は、フラッシュメモリ124に記憶されている会員識別情報や共通サーバ装置2のアドレスを用いて生成するようにする。その他の処理は、図8に示した処理と同様に行うようにする。
【0217】
このようにした場合にも、会員は自分が希望するデータ通信サービスを実現するために会員端末1において実行するプログラムが記憶されたメモリカード300を購入し、購入したメモリカード300を会員端末1に装填することにより、会員が希望するデータ通信サービスを受けることができる。
【0218】
また、この例の場合にも、会員は、自分が希望するデータ通信サービスを実現するために会員端末1で実行するプログラムが記憶されたメモリカード300を購入すればよいので、必要のないプログラムまで購入する必要がなく、安価に会員端末1を使用することができるようにされる。
【0219】
また、この例の場合には、会員識別情報等をメモリカード300に記憶させる必要がないので、各データ通信サービスを実現するために会員端末1で実行するプログラムを記憶したメモリカード300を容易に準備しておくことができ、メモリカードによる会員端末1の機能追加をより容易に行うようにすることができる。
【0220】
なお、共通サーバ装置2との通信回線を接続するためのプログラム等、どのデータ通信サービスを受ける場合にも必要となるプログラムは、会員端末1のROM122に初めから記憶しておくようにしてもよい。この場合には、メモリカード300に記憶されているデータ通信サービスを実行するためのプログラムにおいて、ROM122に記憶されている通信回線を接続するためのプログラム等をサブルーチンとして読み出して使用するようにすればよい。
【0221】
また、前述の実施の形態において、メモリカード300は、データ通信サービスを実現するために会員端末1において実行するプログラムが記憶されたいわゆる読み出し専用メモリ(ROMメモリ)であるものとして説明したが、これに限るものではない。
【0222】
例えば、メモリカード300に不揮発性のRAMを搭載し、会員端末1のPHS電話機能を用いて電話を掛ける可能性のある相手先の名前や電話番号からなるいわゆる電話帳データをメモリカード300に搭載された不揮発性のRAMに多数記憶するようにして、メモリカード300に、当該メモリカード300の所有者である会員専用の電話帳を作成するようにすることもできる。
【0223】
また、受信したファクシミリ受信データや電子メール、あるいは、情報提供サービスにより提供された情報をメモリカード300に搭載された不揮発性のRAMに記憶しておき、必要に応じて読み出して、使用するようにすることもできる。
【0224】
さらに、メモリカード300に搭載されたRAMを作業領域として用いるようにして、会員端末1の処理能力を向上させるなど、会員端末1の性能の向上を計ることも可能である。
【0225】
また、前述した実施の形態においては、この発明により通信端末を携帯無線通信端末に適用した場合として説明したが、これに限るものではなく、通信機能を備えたパーソナルコンピュータなど、各種の通信端末にこの発明を適用することができる。
【0226】
また、前述した実施の形態において、データ通信サービスを受けるために会員端末1において実行するプログラムが記憶される記録媒体はメモリカードであるものとして説明したが、メモリカードに限るものではなく、共通サーバ装置2と協働することにより各種のデータ通信サービスを実現する通信端末に対して、装着が自在な記録媒体であればよい。
【0227】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明の情報通信方法によれば、通信端末にデータ通信サービスを実現すつためのプログラムを搭載させておく必要がないなど、携帯無線通信端末を安価に提供することができる共に、通信端末の負荷を軽減することができる。
【0228】
また、請求項1の発明の情報通信方法によれば、通信端末の使用者は、目的とするデータ通信サービスを通信端末を介して受けることができるようにするためのプログラムが記憶された記憶媒体を通信端末に装填すればよいので、提供を望まないデータ通信サービスについてのプログラムについてまで、通信端末の使用者が購入する必要がなく、通信端末を安価に利用することができる。
【0229】
また、請求項1の発明の情報通信方法によれば、当初提供を希望しなかったデータ通信サービスの提供を受ける必要が生じた場合には、必要になったデータ通信サービスを受けるためのプログラムが記憶された記憶媒体を用意すればよく、通信端末が受けることができるデータ通信サービスを後からも簡単に増やすことができる。
【0230】
また、請求項1の発明の情報通信方法によれば、通信端末は、サーバ装置以外の通信の相手先の通信端末や通信プロトコルなどを気にすることなく情報の送受を行うことができる。また、通信端末は、当該通信端末の使用者宛ての情報も一旦サーバ装置に蓄積されるので、通信端末が受信情報のすべてを格納するような大きなメモリを備える必要もなく、通信端末の負荷を軽減することができる。
【0231】
また、請求項2の発明の情報通信方法によれば、通信端末の使用者は、自己のメモリカードなどの記録媒体を通信端末に接続することにより、通信端末の使用者が希望するデータ通信サービスを実現することができる。また、サーバ装置は、接続要求に含まれる、メモリカードなどの記録媒体に記憶されている使用者識別情報に基づいて使用者確認を行うことができる。これにより、1台の通信端末を、自己の使用者識別情報が記憶された記録媒体を有する複数の使用者によって共用することが可能とされる。
【0232】
また、請求項3の発明の情報通信方法によれば、電話機能をも実現することができ、持ち運びに便利で、外出先などにおいて使用するのに適した通信端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による情報通信システムが適用されるネットワーク構成の全体の概要を示す図である。
【図2】図1の具体的なネットワーク構成例を示す図である。
【図3】この発明による情報通信システムのサーバ装置の一実施の形態を示すブロック図である。
【図4】この発明による通信端末の一実施の形態の外観を示す図である。
【図5】この発明による通信端末の一実施の形態における電話モード時の情報の表示例を示す図である。
【図6】この発明による通信端末の一実施の形態のブロック図である。
【図7】この発明による通信端末の一実施の形態におけるデータ通信モード時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】この発明による通信端末の一実施の形態におけるファクシミリ機能が選択された場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】この発明による情報通信システムの一実施の形態における携帯無線通信端末から接続要求を受けるサーバ装置においての処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】この発明による情報通信システムの一実施の形態におけるファクシミリ送信手順の携帯無線通信端末での手順を示すフローチャートである。
【図11】この発明による情報通信システムの一実施の形態におけるファクシミリ送信手順の共通サーバ装置での手順の一部を示すフローチャートである。
【図12】この発明による情報通信システムの一実施の形態におけるファクシミリ送信手順の共通サーバ装置での手順の一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…携帯無線通信端末、2…共通サーバ装置、3…携帯無線通信端末用ネットワーク、4…アクセスポイント、5…専用基幹ネットワーク、6…無線基地局、7…ネットワーク管理サーバ装置、21…マスターサーバ、22…メールサーバ、23…ファクシミリサーバ、24…着信通知サーバ、100…携帯無線通信端末本体、101…カバーパネル、SW…スイッチ、102…テンキー、103…アンテナ、105M…メインLCD、105S…サブLCD、106…タッチパネル、108…キー釦、121…システムコントロール部、122…ROM、123…DRAM、129…メモリカードリーダ、129K…装填口、300…メモリカード

Claims (9)

  1. サーバ装置と通信端末とがネットワークを通じて接続され、前記通信端末からの要求に応じて前記サーバ装置が動作することによって、前記通信端末の使用者がデータ通信サービスを受けることができるようにする情報通信方法であって、
    前記データ通信サービスとしては、ファクシミリ情報の送信先が前記サーバ装置との間に契約関係があり、前記サーバ装置を通じてデータ通信サービスを受けることが可能な通信端末である場合には、当該ファクシミリ情報を前記サーバ装置が記憶保持して、当該送信先の通信端末からの要求に応じて前記サーバ装置が提供し、ファクシミリ情報の送信先が前記サーバ装置との間に契約関係のない通信端末である場合には、当該ファクシミリ情報を所定のファクシミリデータに変換して当該サーバ装置が送信先の前記通信端末に送信するファクシミリ通信と、前記通信端末が前記サーバ装置を介して他の通信端末との間で電子メール情報の送信/受信を行う電子メール通信と、前記通信端末が前記サーバ装置を介して目的とする情報の提供を受けるようにする情報提供サービスとの少なくとも3つの異なるサービスがあり、
    前記通信端末において実行すべきプログラムであって、前記サーバ装置と協働して前記ファクシミリ通信を可能にするためのプログラムと、前記サーバ装置と協働して前記電子メール通信を可能にするためのプログラムと、前記サーバ装置と協働して前記情報提供サービスを可能にするためのプログラムとの内の1以上のプログラムを記憶した記憶媒体を用意し、
    前記通信端末には前記記憶媒体を着脱自在とし、
    前記通信端末は、装着された前記記憶媒体に記憶されている前記プログラムを実行することにより、目的とするデータ通信サービスを受けるようにすることを特徴とする情報通信方法。
  2. 前記記録媒体には、前記サーバ装置の利用が可能な使用者であることを識別するための使用者識別情報が記憶されており、
    前記通信端末は、前記記録媒体に記録されている前記使用者識別情報を含んで前記サーバ装置に対する要求情報を形成して送信し、
    前記サーバ装置は、送信されてくる前記要求情報に含まれる前記使用者識別情報に基づいて、前記記録媒体の使用者を確認することを特徴とする請求項1に記載の情報通信方法。
  3. 前記記録媒体に対して、電話通信を可能にするプログラムを記憶することにより、前記通信端末に対して電話端末としての機能を組み込むことが可能なことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報通信方法。
  4. サーバ装置と通信端末とがネットワークを通じて接続され、前記サーバ装置と前記通信端末とが協働することによって、データ通信サービスを利用できるようにする情報通信システムであって、
    前記データ通信サービスとしては、ファクシミリ情報の送信先が前記サーバ装置との間に契約関係があり、前記サーバ装置を通じてデータ通信サービスを受けることが可能な通信端末である場合には、当該ファクシミリ情報を前記サーバ装置が記憶保持して、当該送信先の通信端末からの要求に応じて前記サーバ装置が提供し、ファクシミリ情報の送信先が前記サーバ装置との間に契約関係のない通信端末である場合には、当該ファクシミリ情報を所定のファクシミリデータに変換して当該サーバ装置が送信先の前記通信端末に送信するファクシミリ通信と、前記通信端末が前記サーバ装置を介して他の通信端末との間で電子メール情報の送信/受信を行う電子メール通信と、前記通信端末が前記サーバ装置を介して目的とする情報の提供を受けるようにする情報提供サービスとの少なくとも3つの異なるサービスがあり、
    前記通信端末は、
    前記通信端末において実行すべきプログラムであって、前記サーバ装置と協働して前記ファクシミリ通信を可能にするためのプログラムと、前記サーバ装置と協働して前記電子メール通信を可能にするためのプログラムと、前記サーバ装置と協働して前記情報提供サービスを可能にするためのプログラムとの内の1以上のプログラムを記憶した記憶媒体の装填部と、
    前記装填部に装填された前記記憶媒体に記憶されている前記プログラムを実行するプログラム実行手段と、
    前記プログラム実行手段において前記プログラムが実行されることにより形成される前記サーバ装置に対する要求情報を送信する送信手段と
    を備え、
    前記サーバ装置は、
    要求元の前記通信端末から他の通信端末に対して送信すべき情報を記憶保持する第1の記憶手段と、
    要求元の前記通信端末に対して送信すべき情報を記憶保持する第2の記憶手段と、
    前記通信端末から送信されてくる前記要求情報に基づいて、前記第1の記憶手段と第2の記憶手段との一方または両方を用いて、前記ファクシミリ通信と、前記電子メール通信と、前記情報提供サービスとの内の目的とするデータ通信サービスを行うように制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする情報通信システム。
  5. 前記記録媒体には、前記サーバ装置の利用が可能な使用者であることを識別するための使用者識別情報が記憶されており、
    前記通信端末は、
    前記装填手段に装填された前記記録媒体から、これに記憶されている前記使用者識別情報を読み出す読み出し手段を備え、
    前記プログラム実行手段において前記プログラムが実行されることにより形成される前記要求情報を前記使用者識別情報を含んで形成し、
    前記サーバ装置は、
    前記通信端末から送信されてくる前記要求情報に含まれる前記使用者識別情報に基づいて、前記記録媒体の使用者を確認する確認手段を備え、
    前記制御手段は、前記確認手段により使用者の確認が行われた後に、前記通信端末からの前記要求情報に基づいて、前記データ通信サービスを行うように制御することを特徴とする請求項4に記載の情報通信システム。
  6. 前記記録媒体に対して、電話通信を可能にするプログラムを記憶することにより、前記通信端末に対して電話端末としての機能を組み込むことが可能なことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の情報通信システム。
  7. ネットワークを通じてサーバ装置と接続され、このサーバ装置と協働することにより、データ通信サービスを利用できるようにする通信端末であって、
    前記データ通信サービスとしては、ファクシミリ情報の送信先が前記サーバ装置との間に契約関係があり、前記サーバ装置を通じてデータ通信サービスを受けることが可能な通信端末である場合には、当該ファクシミリ情報を前記サーバ装置が記憶保持して、当該送信先の通信端末からの要求に応じて前記サーバ装置が提供し、ファクシミリ情報の送信先が前記サーバ装置との間に契約関係のない通信端末である場合には、当該ファクシミリ情報を所定のファクシミリデータに変換して当該サーバ装置が送信先の前記通信端末に送信するファクシミリ通信と、前記通信端末が前記サーバ装置を介して他の通信端末との間で電子メール情報の送信/受信を行う電子メール通信と、前記通信端末が前記サーバ装置を介して目的とする情報の提供を受けるようにする情報提供サービスとの少なくとも3つの異なるサービスがあり、
    前記通信端末において実行すべきプログラムであって、前記サーバ装置と協働して前記ファクシミリ通信を可能にするためのプログラムと、前記サーバ装置と協働して前記電子メール通信を可能にするためのプログラムと、前記サーバ装置と協働して前記情報提供サービスを可能にするためのプログラムとの内の1以上のプログラムを記憶した記憶媒体の装填部と、
    前記装填部に装填された前記記憶媒体に記憶されている前記プログラムを実行するプログラム実行手段と、
    前記プログラム実行手段において前記プログラムが実行されることにより形成される前記サーバ装置に対する要求情報を送信する送信手段と
    を備えることを特徴とする通信端末。
  8. 前記記録媒体には、前記サーバ装置の利用が可能な使用者であることを識別するための使用者識別情報が記憶されており、
    前記装填手段に装填された前記記録媒体から、これに記憶されている前記使用者識別情報を読み出す読み出し手段を備え、
    前記プログラム実行手段において前記プログラムが実行されることにより形成される前記要求情報を前記使用者識別情報を含んで形成することを特徴とする請求項7に記載の通信端末。
  9. 前記記録媒体に対して、電話通信を可能にするプログラムを記憶することにより、電話端末としての機能を組み込むことが可能なことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の通信端末。
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