JP4506833B2 - 電子写真用帯電部材及びそれを用いた電子写真画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真現像方式を利用した複写機やプリンター等の電子写真画像形成装置に用いられる帯電部材及びそれを用いた電子写真画像形成装置に関するものである。
従来より、電子写真現像方式を利用した複写機やプリンター等においては、感光体(ドラム)に押圧接触せしめられ、直流電圧と交流電圧とが重畳されて印加されることにより、該感光体表面を帯電させる帯電ロールが用いられている。そのような帯電ロールの一つとして、特開平11−305519号公報(特許文献1)に記載のように、軸体(芯金)の外周面上に、導電性を有するゴム組成物を用いて形成されたソリッド構造の導電性基層が所定の厚さで設けられていると共に、該導電性基層の外周面上に、抵抗調整層が設けられ、更に必要に応じて、それら基層と抵抗調整層との間に電極層が、また抵抗調整層の外周面上に保護層が、それぞれ積層形成されて、構成されたものが知られている。
上記特許ではピンホール発生の少ない接触帯電部材として非晶質の金属酸化物導電剤を用いること、導電剤の粒径が1〜100nmのもの、を提案し、実施例では酸化錫ゾルを用いて形成した導電性のゴムを表面に被覆した帯電部材を提案した。ただしこれらの帯電ロールはブリード発生が少なくムラの発生解消と耐久性は向上したが、少ないゴムの硬度が固く感光体表面での接触面がうまく行かず、帯電ムラを発生する危険性があった。
また、それとは別の構造を有するものとして、軸体の外周面上に、カーボンブラックや金属粉等の導電性粒子を添加した導電性を有する発泡性ゴム組成物を用いて発泡形成された導電性基層が所定の厚さで設けられていると共に、該導電性基層の外周面上に、熱可塑性樹脂材料からなる略薄肉の表面平滑層が設けられ、また該表面平滑層の外周面上に抵抗調整層が、更に必要に応じて、該抵抗調整層の外周面上に保護層が、それぞれ積層形成されて、構成されたものが特開2001−154456号公報(特許文献2)で知られている。
また、一般的な発泡ポリウレタンの製法として、特開2003−301022号公報(特許文献3)にはトリエチレンジアミンや、酸化錫ゾルを触媒に用いたポリウレタン発泡ゴムを開示している。
発泡構造とされた帯電ロールにあっては、導電性基層が発泡形成されたスポンジ構造をもって構成されていることによって、多量の軟化剤を含有せしめることなく、その低硬度化が有利に達成され得て、該導電性基層からの軟化剤の滲み出し等による感光体に対する汚染が効果的に防止され得た。
また、その軽量化が有利に図られ得るといった、前述の如き、ソリッド構造をもって構成された導電性基層を有する帯電ロールには見られない優れた特徴が発揮され得るようになっているのである。
また、導電性基層の外周面上に設けられる表面平滑層によって、気泡が露呈せしめられて粗面状態とされた導電性基層の表面に対して平滑性が付与せしめられ得て、該導電性基層の外周面上に、リーク防止や感材固着性の低下を図る抵抗調整層や保護層が良好に形成され得るようになっているのである。
特開平11−305519号公報 特開2001−154456号公報 特開2003−301022号公報
ところで、よく知られているように、それらの帯電ロールにおいては、感光体に接触して用いられるときに均一な力で接触していることが必要である。
また、安定した押圧を長時間維持する耐久性と、導電性と、帯電特性(適切なリーク電流範囲)を兼ね備えることが重要である。
このため、これまで知られていた、押圧力の安定性と感光体表面への追従性から発泡系のゴムが適当であるが、帯電ローラの条件の1つである導電性について、体積固有抵抗の値として必要な10Ωcm程度にするためには、導電材料を相当量ゴムの中に入れる必要があるが、カーボンブラック等の添加が必要であり、カーボンブラックのみではカーボンブラックの導電性が高いので、ゴムとの複合体電気抵抗は急激に低下する問題があった。
また、両者を混合する場合、混合方法を工夫しないと、帯電のムラが発生する危険性がある。
混合方法以外に発明の目的を達成するためには反応の安定性に注意を払わねばならない。ポリウレタンの合成ではアミン系化合物と有機スズの併用で、反応を制御している。
帯電ロールにポリウレタンを用いるときには、ポリウレタンが絶縁性であるため、導電性粒子を添加した帯電ローラの電気的特性を制御することが行われている。
しかし、従来技術の導電性粒子を添加した発泡体においては、圧縮力による歪みが回復しにくくなり、わずかに変形して感光体と接触し、異音が発生する原因になっていることがわかった。
本発明者らは、鋭意研究の結果、導電性粒子の添加が、圧縮力による歪みに影響を与える大きな因子であることを見いだした。すなわち、従来技術においては、導電性粒子は、単に導電材として分散されているだけなので、導電性粒子と発泡体との界面においては、外部からの力に対し、界面剥離やクラックなどが発生しやすく、これにより歪みが回復しなくなるものと推測される。
そして、そのような異音は装置全体から発生する音よりも小さいため、これまで気がつかなかったが、装置の改良が進むにつれ発生ノイズレベルが小さくなり、帯電ロールの発する騒音が問題になり始めた。
一方、ポリウレタンに関して当出願人が出願した特開2003−301022号公報にはポリウレタンの発泡の触媒にアミノ基を有する酸化第2スズゾル(スズゾル自体は特公昭35−6616号公報に記載の方法で合成)を用いることでポリウレタン発泡体に有機金属触媒を使わない環境ホルモン対応やブリード析出対策での提案を行っている。
また、特開平11−305519号公報には酸化スズゾルを導電性物質 として用いる帯電ローラの製法が開示してあるが、これらは発泡性のあるものではない所謂ゴムであり、これらの製法でできた帯電ローラは耐久性が向上するが、硬度が発泡体に比較して高いため感光体に押し付けている部分とそうでない部分のムラが発生する課題があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧縮力による歪みがつきにくいポリウレタン発泡体層を有する電子写真用帯電部材及びそれを用いた電子写真画像形成装置を提供することにある。
前記特開平11−305519号公報には酸化錫ゾルを導電剤として用いているが、この公報によると10vol%の混入が好ましいと開示している。発泡ポリウレタンにこの発明を用いた場合には、かなりの分量の酸化錫ゾルを入れることとなり、帯電ロールに必要な導電性は得られるがポリウレタンの発泡制御が困難となる。
本発明の目的は、以下のような構成により達成される。
1.
ポリウレタン発泡体の重合触媒として導電性酸化スズ粒子とアミン系化合物を含有し、かつポリウレタン発泡体の重合触媒として作用しない導電性粒子としてカーボンを1質量%以上20質量%未満含有するポリウレタン発泡体層を有し、被帯電体に圧接して帯電させることを特徴とする電子写真用帯電部材。
2.
前記導電性酸化スズ粒子の体積固有抵抗が107Ω・cm未満であることを特徴とする前記に記載の電子写真用帯電部材。
3.
前記電子写真用帯電部材が電子写真用帯電ロールであることを特徴とする前記1又は2に記載の電子写真用帯電部材。
4.
前記1〜のいずれか1項に記載の電子写真用帯電部材を用いたことを特徴とする電子写真画像形成装置。
本発明者は、重合触媒として用いた導電性金属酸化物粒子を含有するポリウレタン発泡体層を有すること特徴とする電子写真用帯電部材を用いることで、重合触媒の形で存在する金属酸化物粒子は、粒子の周囲に存在するポリウレタンと結合するので、圧縮力による歪みがつきにくいこと、及び、金属酸化物粒子は、導電性を有しているので、別途に、触媒として作用しない導電性粒子を添加する量を減らせることになり、ひいては、ポリウレタン発泡体層の圧縮歪みの回復性が向上すると考え、本発明に至った。
本発明の帯電部材によれば、帯電部材のポリウレタン発泡体層が圧縮力による歪みがつきにくい。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の主要部を示す斜視図である。
符号の説明
1 半導体レーザ光源
2 ポリゴンミラー
3 fθレンズ
4 感光体ドラム
5 帯電ローラー
51 軸体(芯金)
6 現像器
7 転写器
8 転写体
9 分離極
10 定着器
11 クリーニング器
12 帯電前露光(PCL)
13 クリーニングブレード
14 電源部
以下に本発明に関する実施の形態の例を示すが、本発明の態様はこれらに限定されるものではない。
〈電子写真画像形成装置〉
まず、本発明に係る帯電部材を用いた電子写真画像形成装置について説明する。本例では、帯電部材として帯電ロールを、被帯電体として感光体を用いた例を示す。
図1は本発明の電子写真画像形成装置の一例を示す断面構成図である。4は被帯電体である感光体ドラムであり、アルミニウム製のドラム基体の外周面に感光体層である有機光導電体(OPC)を形成してなるもので矢印方向に所定の速度で回転する。
図1において、図示しない原稿読み取り装置にて読み取った情報に基づき、半導体レーザ光源1から露光光が発せられる。これをポリゴンミラー2により、図1の紙面と垂直方向に振り分け、画像の歪みを補正するfθレンズ3を介して、感光体面上に照射され静電潜像を作る。感光体ドラム4は、あらかじめ帯電ロール5により一様帯電され、像露光のタイミングにあわせて時計方向に回転を開始している。
感光体ドラム面上の静電潜像は、現像器6により現像され、形成された現像像はタイミングを合わせて搬送されてきた転写体8に転写器7の作用により転写される。さらに感光体ドラム4と転写体8は分離器(分離極)9により分離されるが、現像像は転写体8に転写担持されて、定着器10へと導かれ定着される。
感光体面に残留した未転写のトナー等は、クリーニングブレード方式のクリーニング器11にて清掃され、帯電前露光(PCL)12にて残留電荷を除き、次の画像形成のため再び帯電ロール5により、一様帯電される。
14はこの帯電ロール5に電圧を印加する電源部で、所定の電圧を帯電ロール5の軸体(芯金)51に供給する。印加電圧は直流電圧に交流電圧を重畳したものが好ましい。
また、帯電ロールと電子写真感光体との間に加えられる力学的圧力は、帯電ロールの感光体への当接圧は5〜500g/cmに、電気的圧力は、帯電ロールに印加される直流電圧は絶対値200〜900Vに、交流電圧を印加する場合はピーク−ピーク電圧500〜5,000Vp−p、周波数50〜3,000Hzに、各々調整されることが望ましい。
たとえば、印加される電圧は感光体に対する帯電開始電圧値の2倍以上のピーク間電圧値を有しているものが好ましい。
帯電ロールは、面移動駆動される感光体に従動駆動させてもよいし、非回転のものとさせてもよいし、接触部における感光体の面移動方向に対する順方向又は逆方向に所定の周速度をもって積極的に回転駆動させるようにしてもよい。
尚、転写体は代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に限定されず、OHP用のPETベース等も無論含まれる。
又、クリーニングブレード13は、厚さ1〜30mm程度のゴム状弾性体を用い、材質としてはウレタンゴムが最も良く用いられる。これは感光体に圧接して用いられるため熱を伝え易く、解除機構を設け、画像形成動作を行っていない時には感光体から離しておくのが望ましい。
〈帯電ロール〉
次に、本発明に係る帯電ロールについて詳細に説明する。
帯電ロール5は、ステンレス鋼棒から成る軸体(芯金)51と、その外周にポリウレタン発泡体層を有する導電性弾性層部52とから構成されている。
帯電ロール5は、本発明の目的を達成できれば、本発明のポリウレタン発泡体層を1層設けたものでも良い。また本発明のポリウレタン発泡体層以外に他の弾性体層を複数組み合わせても良い。
帯電ロールのポリウレタン発泡体層の体積固有抵抗としては、帯電性能とリーク防止の観点から103Ω・cm〜1011Ω・cmのもの、更に好ましくは10Ω・cm〜1011Ω・cmが好ましい。
ポリウレタン発泡体層の体積固有抵抗は、以下の方法で測定できる。
ポリウレタン発泡体を1辺5cmの立方体に切り出し、140℃に加熱した平板プレスで107Paの圧力をかけ20分間放置してシート状にする。このシートの中間部分を1cmの幅で切り出して体積固有抵抗測定用の試料とする。試料の厚みは発泡体の密度で異なるので厚さ計で計測する。1cm×5cmの短冊状に切り出された試料表面にドータイトを用いて直径0.2mm長さ4cmの銅線を4本接着し十分に乾燥する。このように形成された電極を用いて、25℃50%RHの温湿度に調整された環境下で、4端子法により体積固有抵抗を測定する。
本発明の帯電ロールのポリウレタン発泡体層の密度は、0.02g/cm3から0.5g/cm3が、さらに好ましくは0.03g/cm3から0.1g/cm3がよい。あまり密度が高いと弾性率が大きくなるので好ましくなく、密度が低すぎると逆にやわらかくなりすぎるので好ましくない。
密度は、公知の方法で測定される。
以下、本発明のポリウレタン発泡体の製造方法、製造時に触媒として用いられる、導電性金属酸化物粒子、それら導電性金属酸化物粒子のポリウレタン発泡体の製造用触媒への適用、ポリウレタン発泡体等について、具体的に説明する。
〈ポリウレタン発泡体〉
本発明で用いるポリウレタン発泡体は、ポリエーテルポリオールもしくはポリエステルポリオール、あるいはその両者の混合物とイソシアネート系化合物と触媒、界面活性剤、発泡剤を基本配合処方とする公知の軟質ポリウレタン発泡体であり、本発明の実施形態である新規電子写真用帯電ロール製造技術において重合触媒に係る以外は、ポリウレタン樹脂ハンドブック(岩田敬治編日刊工業新聞社;ISBN:4526022349;(1987/09))、機能性ポリウレタンの基礎と応用(松永勝治編;シーエムシー;ISBN:4882312972;(2000/11))や新版ポリウレタン原料・製品の総合調査 新材料・新素材シリーズ(シーエムシー;ISBN:4882316404;新版(2000/09))などの公知文献に記載された原料および製造技術で製造される。
すなわち触媒の存在下に、少なくともポリオール成分と多官能性イソシアナートとを含有する組成物を反応させる工程を有するポリウレタン発泡体の製造方法において、該重合触媒として用いた導電性金属酸化物粒子を含有させたポリウレタン発泡体の製造方法を考案し本発明を完成させた。
〈ポリオール成分〉
本発明に係るポリオール成分について説明する。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール、これらの多価アルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加重合した付加重合物等、およびこれらの混合物が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、アジピン酸、フタル酸、コハク酸などの多価カルボン酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、トリメチロールプロパンなどの多価アルコール類との縮合反応から得られる縮合物等、およびこれらの混合物が挙げられる。
重合体ポリオールとしては、前記に列記したポリオールの少なくとも1種中でラジカル重合開始剤の存在下でアクリルニトリル、スチレン等のビニルモノマーを重合し安定分散させたもの等、およびこれら混合物が挙げられる。
その他のポリオール成分としては、メラミンまたはポリリン酸アンモニウムが分散されたポリオール及び含リンポリオール、多価アルコールを開始剤としてラクトンの開環重合により得られるポリラクトン系ポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリジェン系ポリオール等、およびこれら混合物が挙げられる。
さらに前記ポリオールは、後述の多官能性イソシアナートと反応させたOH基末端プレポリマーとして使用されてもよい。
特に、次に述べる疎水性ポリオールを用いることで耐水性が付与され好適である。疎水性ポリオールとしては、後述するポリオールの相溶性試験において合格するものである。
具体的には、ダイマー酸系ポリオールとして、ダイマー酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の多官能の水酸化物とのエステル化物、ひまし油及びひまし油変性物、ポリブタジエン系ポリオール及びその水添物、ポリイソプレン系ポリオール及びその水添物等である。これらポリオールは、後述の多官能性イソシアナートと予め反応させたOH基末端プレポリマー又はNCO基末端として使用される等が挙げられるが、これらに限定されない。
〈多官能性イソシアナート〉
本発明に係る多官能性イソシアナートについて説明する。
多官能性イソシアナートとしては、分子中にイソシアナート基が2個以上含有する芳香族ポリイソシアナート及び脂肪族ポリイソシアナートあるいはそれらの変性物であって、具体的には、トルエンジイソシアナート(TDI)、ジフェニルメタンイソシアナート(MDI)、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアナート(TMXDI)等、およびこれらの混合物等が挙げられる。また、前記ポリオールと反応させたNCO基末端プレポリマー等、およびこれら混合物等が挙げられる。
〈重合触媒〉
重合触媒としては、後述の導電性金属酸化物粒子を用いる。また、重合触媒として、アミン系化合物を併用することが好ましい。
アミン系化合物としては、一般の1級アミン化合物から3級アミン化合物あるいはそれらの塩まで用いることができる。また、ピリジンなどの芳香族系アミンも用いることができる。このアミン系化合物の中で好ましくは、トリエチレンジアミンである。
ここで、アミン系化合物を0.01〜2に対して酸化第2スズが1の割合で混合することが好適で、その場合は強度が酸化第2スズのみの使用に比較してポリウレタン発泡ゴムの力学物性を向上させ耐久性の向上に寄与する。
〈ポリウレタン発泡体の製造方法〉
本発明のポリウレタン発泡体の製造方法について説明する。
本発明のポリウレタン発泡体の製造方法は、上記記載の諸原料を使用してポリウレタン発泡体を形成させるが、その製造法としては、従来知られている、当該業者公知の(1)プレポリマー法、(2)ワンショット法、(3)部分プレポリマー法等のいずれかの方法によっても製造することが出来るが、本発明においては、ワンショット法が好ましく用いられる。
ここで、ワンショット法については、例えば、(株)高分子刊行会発行、今井嘉夫著、『ポリウレタンフォーム』、(1987)等を参照することが出来る。
このワンショット法において、スズ及びポリオールをPPG-BMに予め混ぜあわせたものと、カーボンをTDI-80に予め混ぜ合わせたものを混合させることにより、より均質な酸化スズ及びカーボンが材料に分散して反応後も導電性物質のスズとカーボンが均一に残留するので好適な発泡性を有するとともに導電性について発泡ポリウレタンゴムの中の均一性を確保できる。
〈整泡剤〉
本発明に用いられる整泡剤について説明する。
整泡剤としては、有機シリコーン整泡剤や界面活性剤等およびこれらの混合物が挙げられるが、前者では、用途によっては使用しない事が好ましいが、あえて使用するのであれば多官能性イソシアナートと反応するヒドロキシル基、メルカプト基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基等の活性基を有するシリコーン整泡剤を用いると非移行性となるので好ましい。また後者では、ジエチルアミノオレエート、ソルビタンモノステアレート、グリセリンモノオレエート、ビニルピロリドン系、フッ素系、有機化合物系等、およびこれら混合物が挙げられる。
〈発泡剤〉
本発明に用いられる発泡剤について説明する。
発泡剤としては、例えば、水;常圧で気体の窒素、炭酸ガス、空気等の不活性ガス;モノ弗化トリ塩化メタンやジ塩化メタン等のハロゲン化アルカン;ブタンやペンタン等の低沸点アルカン;分解窒素ガスなどを発生するアゾビスイソブチルニトリル等、およびこれら混合物が挙げられる。
その他の添加剤としては、架橋剤、着色剤、樹脂改質剤、難燃剤、紫外線吸収剤、耐久性改良剤等を必要に応じて任意使用することができる。
触媒として用いた金属酸化物粒子の導電性が高ければ、本発明のポリウレタン発泡体は帯電ロールにそのまま用いることができるが、帯電ロールとして十分な導電性が得られないときには、触媒として作用しない導電性粒子を1質量%以上添加するのが好ましい。しかし、触媒として作用しない導電性粒子を多量に併用すると圧縮による歪みの回復効果が小さくなるので、20質量%以上の添加は好ましくない。
触媒として作用しない導電性粒子は、添加量を少なくするために導電性が高いほうが好ましく、体積固有抵抗で104Ω・cm未満が、さらに好ましくは102Ω・cm未満が良い。このような触媒として作用しない導電性粒子として好適なのはカーボンブラックなどに代表される炭素粉であり、カーボンブラック協会編カーボンブラック便覧に記載されている材料である。
カーボンブラックの量は、1質量%以上20質量%未満が混入として好ましい。20質量%以上混入させた場合帯電ローラの導電性が上がりすぎ、リーク量が増して帯電性能が劣化する。
カーボンブラックの量が1質量%未満の場合、抵抗が高くなりすぎ、所定抵抗にするためには他の触媒金属を増加させる必要があり、発泡反応制御が困難となる。
〈導電性金属酸化物粒子〉
本発明に係る導電性金属酸化物粒子(以下、金属酸化物粒子と記す場合がある)について説明する。
金属酸化物粒子は、導電性を有する金属酸化物粒子で本発明の目的を達成できればなんでもよく、周期表で示される典型金属元素、遷移金属元素等の金属酸化物粒子を用いることが出来るが、複数の金属元素を含んでいてもよい。それらの組成式または化学式としては、コットン・ウィルキンソン著無機化学上下(培風舘)の記載を参照する事が出来る。この書に記載された結晶性化合物と同様の組成式または化学式を有する酸化物も好適に用いることができる。
なお。前記導電性金属酸化物粒子の体積固有抵抗が107Ω・cm未満であることが好ましい。ここで、107Ωcm以上の粒子を用いた場合、本発明の帯電ローラの抵抗が1011Ωcm以下のローラを作ろうとした場合、分量として30質量%以上を混合する必要があり、その結果導電性金属粒子には触媒作用があるため、本来の酸化スズの触媒に加えて過剰な反応となり制御が困難となり安定した発泡体を得ることができない。
粒子の体積固有抵抗は、錠剤に成型した後、25℃50%RHの温湿度に調整された環境下で、2端子法により計測する。錠剤の作製方法については錠剤成型器で成型後、108Pa以上の静水圧加圧をかけて作製する。5×108Pa以上の静水圧加圧をかけてもよいがあまり圧力が高すぎると、ラバーモールドから離型しにくくなるので、好ましくは、5×108Pa未満である。また、より好ましくは3×108Pa以下である。
金属酸化物粒子の触媒活性は元素により異なり、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Mo、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Sb及びPtからなる元素群から選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属酸化物粒子が好ましく、中でも特に好ましく用いられるのは、触媒活性の高いSn(スズ)を含む金属酸化物粒子である。
また、金属酸化物粒子中のSn成分の含有量としては、Sn成分を1質量%以上含むことが通常であるが、好ましくは、1質量%〜95質量%であり、更に好ましくは、10質量%〜90質量%であり、特に好ましくは、50質量%〜90質量%である。
本発明で用いる金属酸化物粒子として好ましく用いられるのは、触媒活性の高い非晶質金属酸化物粒子である。ここで、非晶質金属酸化物粒子とは、結晶性成分の含有量が50%未満のものを表す。
本発明において、非晶質と結晶質との区別は、回折X線散乱パターンの分析により区別することが出来る。具体的には、100度以下で計測される回折ピークのいずれかの半価幅で算出される結晶子サイズの大きさが、100nm未満の物質を非晶質とする。また、本発明において、結晶質とは明確な単位格子を有し、繰り返し単位が5000以上のものをいう。
粒子の形態は、電子顕微鏡観察において、球形でも立方体でも直方体でもよく、またこれらのいずれにも属さない形態でもよい。あるいは、粒子の凝集体でも繊維状粒子もしくは、そのからまった形態でもよい。
電子顕微鏡で見たときに、1個の粒子と識別できる粒子を1次粒子と呼ぶ。このとき1次粒子が真球ではなく異方性あるいは繊維状の場合にその大きさは、計測される最小サイズで表現する。このとき金属酸化物粒子の大きさは、分散安定性の向上の観点から、電子顕微鏡の画像で観察される1次粒子の大きさの平均が、0.5nm以上50000nm以下の範囲が好ましく、更に好ましくは、0.5nm以上1000nm以下であり、特に好ましくは、0.5nm以上500nm以下である。
本発明の触媒として用いる金属酸化物粒子に含まれる有機物の量は1質量%未満であり、1質量%以上含まれる有機物を含む金属酸化物粒子を用いない。
本発明は有機スズを用いれおらず、有機すずを用いた加水分解物では導電性は上がらないのに対して10〜10Ωcmの間に制御できる。
本発明に係る金属酸化物粒子の製造方法は、加水分解性のある金属を含む化合物の加水分解法、金属粉の燃焼法など公知の方法が利用でき、本発明ではその製造方法を制限しない。
これら金属酸化物粒子の製造方法については、例えば、日本化学会編化学総説「超微粒子科学と応用」に記載されている方法を参照して調製することができる。
また、金属アルコキシドや金属ハロゲン化物を加水分解することにより得られた非晶質金属酸化物粒子が好ましい。たとえば、四塩化スズの室温における加水分解物を洗浄して得られた酸化第二スズなどである。
特に、本発明に係る非晶質金属酸化物粒子としては、酸化第二スズ(以下、SnO2と記す場合がある)ゾルとアミノ基を有する有機化合物とを水に分散し、水分散のゾルを調整する工程を経て作製されたものが好ましく用いられる。
具体的には、特公昭35−6616号を参照して調製した酸化第二スズゾル(後述する実施例のSN−1である)を、アミノ基を有する有機化合物と水の混合物に分散すると、従来公知のアンモニア分散酸化第二スズゾルよりも安定性に優れたゾルを製造できることを見出した。
〈アミノ基を有する化合物〉
アミノ基を有する化合物とは、メルク社刊“The MERCK INDEXtwelfth edition”(1996)に記載された、Nを含む有機化合物から選ばれる1種もしくは2種以上の組み合わせ物質群である。
アミノ基を有する化合物の具体例としては、例えば、モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン(DMEA)、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N,N,N’−トリメチルアミノプロピルエタノールアミン、N−メチル−N’−ヒドロオキシエチルピペラジン(MHEP)、N,N、N’N’−テロラメチルヒドロキシプロピルジアミン(TMHPDA)等の更にヒドロキシル基を有する化合物群、トリアジンチオール系のトリアジン−トリシオール、ブチルアミノトリアジン−ジチオール、ヘキシルアミノトリアジン−ジチオール、ジエチルアミノトリアジン−ジチオール、ブトキシアミノトリアジン−ジチオール等、イミダゾール系の1−メチル−5−メルカプト−1,2,3,4テトラゾール等、およびこれら混合物等の更にメルカプト基を有する化合物群等が挙げられる。
また、水への分散性およびポリウレタン作製用触媒適性の観点から、脂肪族アミノアルコール類が好ましく用いられる、具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のC2化合物(ここで、C2とは、アミノ基の置換基を構成する炭素原子の数を表す)、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン等のC3化合物等が好ましい化合物として挙げられる。本発明においては、水への相溶性を考慮するとC50以下の化合物が好ましく用いられる。
上記実施形態では、帯電部材として帯電ロールの例を示したが、ロールタイプ以外にもブレード状タイプやロッド状タイプ、ベルト状タイプなどの帯電部材にも本発明は適用可能である。
また、上記実施形態では、帯電ロールが被帯電体である感光体に接触して感光体を帯電させる例を示したが、本発明の帯電部材に対する被帯電体は、感光体に限られるものではなく、例えば、被帯電体である転写材を帯電させる転写部材(例えば転写ロール)などにも適用可能である。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
〈導電性非晶質金属酸化物粒子の作製〉
下記のように、導電性非晶質金属酸化物粒子である、ASN−1、ASN−2を各々調製した。
〈酸化第二スズ(以下SnO2と記す場合がある)ゾル沈殿物の調製〉:SN−1 SnO2ゾルは、特公昭35−6616号に記載の方法に基づき合成した。
SnCl4・5H2O(65g)を蒸留水2リットル中で1時間溶解煮沸、生成する沈殿物を回収した後、副成した塩素イオンを完全に除去できるまで水洗を繰り返す。塩素イオンが無くなったことを確認し、沈殿物SN−1を得た。
〈アミノ基を有する化合物を用いる酸化第二スズゾルの調製〉:ASN−1
上記で得られた沈殿物SN−1を10g、モノエタノールアミンを0.1g添加し、加熱しながら市販のラボミキサーで勢いよく攪拌すると白濁していたSN−1が透明な溶液になる。こうして得られた溶液をASN−1とする。
ASN−1を分析したところ、酸化第二スズの濃度は10.0質量%であり、調製直後の初期粘度は4.2mPa・sであった。3ケ月放置してもゲル化せず安定であった。
得られたASN−1を100℃のオーブン中で乾燥(乾燥時間の途中で、質量の減少(具体的には水分の蒸発)をチェックし、質量減少がなくなった時点で、水分が実質的になくなった状態と判断した)した後、元素分析、X線回折測定を行い、非晶質SnO2であることを確認した。この粒子を錠剤成型器にいれ、4×108Paの圧力で、厚み5mm直径3cmの錠剤を作製した。この錠剤の体積固有抵抗を25℃50%RHの温湿度に調整された環境下で、2端子法により測定し、密度換算を行い、ASN−1粒子の体積固有抵抗を求めたところ3×103Ω・cmであった。
〈Sbドープ酸化第二スズゾルの調製〉:ASN−2 Sbドープ酸化第二スズ超微粉(石原産業(株))を10g、蒸留水10g、モノエタノールアミンを0.1g添加し、加熱しながら市販のラボミキサーで勢いよく攪拌すると青白い懸濁溶液になる。こうして得られた溶液をASN−2とする。
得られたASN−2を100℃のオーブン中で乾燥(乾燥時間の途中で、質量の減少(具体的には水分の蒸発)をチェックし、質量減少がなくなった時点で、水分が実質的になくなった状態と判断した)した後、元素分析、X線回折測定を行い、非晶質のSbドープSnO2であることを確認した。
この粒子を、ASNー1の場合と同様の方法で、錠剤成型器にいれ、厚み5mm直径3cmの錠剤を作製した。この錠剤の体積固有抵抗を測定し、密度換算を行い、ASN−2粒子の体積固有抵抗を求めたところ10-2Ω・cmであった。
〈実施例1〉
A成分は、TDI−80を49g、カーボンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC、ライオンアクゾ社製)を3g乳鉢で混合したスラリーを、B成分は、PPG−BM(グリセリンベースのポリオキシプロピレントリオール:Mw=3000:OH価56)100g、シリコン界面活性剤(L520)1.2g、水と触媒を混合したものである。触媒としては、ASN−2を10g用いた。
B成分を激しく混合しながらA成分を加え、その混合物から1gを、帯電ロールの形状のモールドの中心に金属棒を設置した中に流し込み50℃に加熱すると発泡反応が生じた。反応開始から60分後モールドから取り出し、80℃4時間エージングを行った後、セルが外に露出しないよう注意しながら表面を平に研磨した。表面はわずかに青みがかった黄白色であった。
発泡ウレタン層の体積固有抵抗は108Ω・cmであった。
得られた帯電ロールを、図1の電子写真画像形成装置に取付け、23℃/53%RHの環境下で、以下の条件で感光体を帯電させて、所定の画像を1000枚、連続的にプリントアウトした。
帯電条件
感光体当接圧;50g/cm,
帯電ロールに印加される直流電圧;−600V,交流電圧;2,000Vp−p,周波数;150Hz
結果は、500枚あたりからやや画像に汚れは見られたがほぼ良好であった。その後、帯電ロールを取り外し10cm四方の2枚の板にはさみ、1kgの荷重を24時間かける。その後負荷を取り除き24時間放置後、板に挟まれた部分の3点の外径の平均と挟まれていなかった部分3点の外径の平均の差(圧縮による歪の評価)を求めたところ、0であった。
〈実施例2〉
実施例1のA成分のカーボンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC、ライオンアクゾ社製)の添加量を8gとした以外は同様の方法で帯電ロールを製造した。
ポリウレタン発泡体層の体積固有抵抗は107Ω・cmであった。
実施例1と同様の耐久性評価を行ったところ、800枚あたりからやや画像に汚れは見られたがほぼ良好の結果であった。その後実施例1と同様に歪みの評価を行ったところ、0.05mmの歪が観察された。
〈実施例3〉
実施例1のA成分のカーボンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC、ライオンアクゾ社製)の添加量を10gとし、触媒としてASN−1を10gとアミン系化合物であるトリエチレンジアミンを0.1mgとを併用した以外は実施例1と同様の方法で帯電ロールを製造した。
ポリウレタン発泡体層の体積固有抵抗は107Ω・cmであった。
実施例1と同様の耐久性評価を行ったところ、800枚あたりからやや画像に汚れは見られたがほぼ良好の結果であった。その後実施例1と同様に歪みの評価を行ったところ、0.06mmの歪が観察された。
〈実施例4〉
実施例2で作製した帯電ロールに次の配合処方で作製した1mm厚の生ゴムを巻きつけ加熱加硫成型し帯電ロールを製造した。
すなわち
{ゴム配合}
エピクロルヒドリンゴム三元共重合体 100質量部
カーボンブラック 20質量部
導電性酸化スズ(石原産業製) 5質量部
四級アンモニウム塩 1質量部
酸化亜鉛 5質量部
脂肪酸 2質量部
以上の材料を60℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練した後、エピクロルヒドリンゴム100質量部に対してセバシン酸系ポリエステル可塑剤5質量部を加え、20℃に冷却した密閉型ミキサーで更に20分間混練し、原料コンパウンドを調製した。
このコンパウンドに原料ゴムのエピクロルヒドリンゴム100質量部に対し加硫剤としての硫黄1質量部、加硫促進剤としてのノクセラーDM1質量部、ノクセラーTS0.5質量部を加え、20℃に冷却した2本ロール機にて10分間混練した。得られたコンパウンドを、実施例2で作製した帯電ロールにロール状になるように押出成型機にて成型して巻きつけ、加熱加硫成型した後に研磨処理した。
ここで得られたロールに表面層をつけて帯電ロールとした。表面層の材料として、
アクリルポリオール溶液(有効成分70質量%) 100質量部
イソシアネートA(IPDI、有効成分60質量%) 40質量部
イソシアネートB(HDI、有効成分80質量%) 30質量部
導電性酸化スズ(石原産業製) 90質量部
負荷電制御樹脂(CCR1) 12質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK)溶剤 340質量部
をミキサーを用いて攪拌し混合溶液を作製した。
次いで、その混合溶液を循環式のビーズミル分散機を用いて分散処理を行い、ディッピング用塗料を作製した。このディッピング用塗料をロールの上にディッピング法にて膜厚が10μmになるように塗布して、10分間の風乾後に加熱型乾燥機にて、160℃で1時間乾燥させ、帯電ロールを得た。
実施例1と同様の耐久性評価を行ったところ、1000枚プリントアウト後も画像はほぼ良好の結果であった。その後実施例1と同様に歪みの評価を行ったところ、0.02mmの歪が観察された。
〈実施例5〉
A成分は、TDI−80を51g、実施例1と同様のカーボンブラックを30g乳鉢で混合したスラリーを、B成分は、PPG−BM(グリセリンベースのポリオキシプロピレントリオール:Mw=3000:OH価56)100g、シリコン界面活性剤(L520)1g、水と触媒を混合したものである。触媒としては、ASN−1を10g用いた。
B成分を激しく混合しながらA成分を加え、その混合物から1gを、帯電ロールの形状のモールドの中心に金属棒を設置した中に流し込み70℃に加熱すると発泡反応が生じた。反応開始から60分後モールドから取り出し、80℃4時間エージングを行った後、セルが外に露出しないよう注意しながら表面を平に研磨した。発泡ウレタン層の体積固有抵抗は10Ω・cmであった。
実施例1と同様の耐久性評価を行ったところ、500枚あたりからやや画像に汚れは見られたがほぼ良好であった。その後実施例1と同様に歪みの評価を行ったところ、0.5mmの歪が観察された。
〈比較例1〉
反応時に、水3.9g、触媒として、ASN−2の代わりに、トリエチレンジアミン0.1g、ラウリン酸ジブチルスズ0.3gを用いた以外は、実施例1の帯電ロールの製造と同様にして発泡反応を行ない、比較の帯電ロールを製造した。
図1の電子写真画像形成装置に取付け、評価を行ったところ、帯電ロールとして十分な機能をせず、プリント1枚目で汚れた画像がでてきたため、評価を中止した。
〈比較例2〉 比較例1のA成分にカーボンブラック(商品名:ケッチェンブラックEC、ライオンアクゾ社製)40gを添加した以外は同様の方法で帯電ロールを製造した。
実施例1と同様の耐久性評価を行ったところ、800枚を経過したあたりから、異音が発生する現象が見られた。その後実施例1と同様に歪みの評価を行ったところ、1.5mmの歪が観察された。
評価結果を表1にまとめた。表中の触媒として作用しない導電性粒子(質量%)の値については固形分中の割合を計算し、少数第一位を四捨五入して算出した。
以上の実施例と比較例から、本発明の帯電ロールは、耐久試験の結果も良好で、さらに耐久試験後のサンプルでも圧縮による歪みがつきにくいことから、長時間使用しても変形せず、本発明の目的を達成している。

Claims (4)

  1. ポリウレタン発泡体の重合触媒として導電性酸化スズ粒子とアミン系化合物を含有し、かつポリウレタン発泡体の重合触媒として作用しない導電性粒子としてカーボンを1質量%以上20質量%未満含有するポリウレタン発泡体層を有し、被帯電体に圧接して帯電させることを特徴とする電子写真用帯電部材。
  2. 前記導電性酸化スズ粒子の体積固有抵抗が10 7 Ω・cm未満であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用帯電部材。
  3. 前記電子写真用帯電部材が電子写真用帯電ロールであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用帯電部材。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真用帯電部材を用いたことを特徴とする電子写真画像形成装置。
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