JP4502938B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスプレイの前面に設置し、ディスプレイの性能、特に、ディスプレイに外光が当たった時のコントラスト低下等による性能の低下を防止する機能や、ディスプレイの有効光を好適に拡散させて視野角を任意の範囲に制御する機能等を有する視野角制御用シートを用いた表示装置に関するものである。なお、本発明において「シート」とは、当業者が通常「フィルム」と観念するものをも含む概念であるものとする。
有機発光ダイオード・ディスプレイ(以下、OLEDと記す。)や液晶ディスプレイ(以下、LCDと記す。)等では、通常、観察者がどのような位置から見ても良好な画像が得られるように、視野角が広いことが好まれる。
一方、例えば通勤電車の中で仕事をする場合等、周りの人から画面を覗かれては困ることがあり、このような場合にはディスプレイの観察者のみに見え、他人からは見えないような視野角の制御が望まれる。このような要求に対して、例えば図11に示すようなルーバータイプの視野角制御シートが開発され、使用されている。ルーバータイプの視野角制御シートは、外光を遮光してコントラストを上げる効果を示し、例えば、ルーバーにおける二重像(ゴーストと称する。)の発生を減少させた視野角制御シートが開示されている(特許文献1〜特許文献3参照。)。特許文献1の第5図には、ゴーストの説明図が記載されている。
特公昭58−47681号公報 特表平6−504627号公報 特開平9−311206号公報
しかし、特許文献1〜特許文献3に記載されたルーバータイプの従来の視野角制御シートは、斜め方向の映像光を単純にカットしており、高精細LCD等のディスプレイにおいては、観察者側に到達させるべき映像側の拡散光源の拡散光を減少させてしまい、画面の輝度が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、外光による画像のコントラスト低下を抑制し、ゴーストの発生を抑えて、コントラストを向上するとともに、映像源からの拡散光を有効に利用して画面の輝度の低下を抑制し、視野角を任意の範囲に制御する機能を有する視野角制御シートを備える表示装置を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、映像光を発する映像源と、映像源より観察者側に配置される視野角制御シートと、を有する表示装置であって、視野角制御シート(10)は、遮光部(15)と非遮光部(14)とを具備する視野角制御部(12)を備え、遮光部は視野角制御部の受光面から観察者方向に形成されるとともに、受光面方向に互いに離隔して複数配置されてなり、各遮光部には受光面から観察者方向に略等しい距離に光吸収層(21、22、…)が形成され、この光吸収層が各遮光部に複数備えられ、遮光部は、受光面から観察者側に次第に細くなる楔形状をなすとともに、光吸収層と、光吸収層間に配置される透明部とを備え、透明部を構成する材料の屈折率をNx、非遮光部を構成する材料の屈折率をNy、Nx/Ny=Δn、及び楔形状の斜面部分が出光面の法線となす角度をθとするとき、
Nx≦Ny、及び
−0.01<Δn−cosθ<0.002
なる関係が成立することを特徴とする表示装置により前記課題を解決しようとするものである。なお、上記したように本発明における「シート」は、当業者が「フィルム」と観念するものをも含むものとする。以下において同様である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、視野角制御シート(10)の受光面に最も近い光吸収層(21、22、…)の合計面積をR、受光面全体の面積をSとしたとき、
0.1<R/S<0.4
なる関係が成立することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項記載の表示装置において、視野角制御シート(10)の各遮光部(15)において受光面に最も近い光吸収層(21)の幅をW、受光面に最も近い光吸収層から遮光部の最も観察者に近い部位までの長さをDとするとき、
W≦D≦15W
なる関係が成立することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の表示装置において、視野角制御シート(10)の各遮光部(15)において互いに隣接する光吸収層のうち、受光面側の光吸収層の幅をW、観察者側の光吸収層の幅をWi+1、両光吸収層の間隔をd
とするとき、
tan−1(2d/(W+Wi+1))>sin−1(Ny/Nx)−θ
なる関係が成立することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置において、視野角制御シート(10)の遮光部(15)は感光性粘着層のパターニングと、光吸収層(21、22、…)の転写を繰り返すことにより形成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の表示装置において、視野角制御シート(10)のパターニングにレンチキュラーレンズ(81)が使用されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の表示装置において、視野角制御シート(10)が映像源の観察者側に1枚、又は略直交して2枚積層されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の表示装置において、視野角制御シートの少なくとも一面側に、AR、AS、AG、タッチセンサーのうちのいずれか、又はこれらの内複数の付加機能が付与されていることを特徴とする。
本発明によれば、遮光部が所定の間隔で配列されるとともに、各遮光部の内部には間隔をもって受光面に平行な光吸収層が複数形成されている。そして好ましくは、断面形状が楔形の遮光部のまわりの非遮光部を構成する物質の屈折率は、遮光部を構成する物質の屈折率よりも高くなるように形成されている。かかる構成により、本発明の表示装置によれば、外光による画像のコントラスト低下を抑制し、ゴーストの発生を抑えることができる。また本発明の表示装置によれば、映像源からの拡散光を有効に利用して画面の輝度の低下を抑制し、視野角を所定の範囲に制御した視野角制御シートを備える表示装置を得ることができる。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、本発明の表示装置のうち、視野角制御シートの、受光面に直交する一平面による断面を示す図である。図1においては、図面上側に映像光源が配置されて拡散光が出射され、図面の下側に観察者が位置している。図示の視野角制御シート10は、映像源側から観察者方向に順に、映像源側ベースシート11、視野角制御部12、観察者側ベースシート13が貼り合わされて形成されている。視野角制御部12は、非遮光部14と、所定の間隔を以って配置された複数の遮光部15、15、15…とを備えている。各遮光部15は、視野角制御部12の受光面に幅広部を配し、観察者方向に次第に幅狭となる楔形状をなしている。視野角制御部12の映像源側の面、すなわち受光面は、遮光部15の楔形の底面部と、非遮光部14とが交互に配置されている。受光面における上記底面部の合計面積をR、受光面全体の面積をSとすると、遮光部の開口率(R/S)に関し以下の関係式が成り立つことが好ましい。
0.1<R/S<0.4
開口率をかかる範囲に限定することによって、視野角を制御しつつ、コントラスト、輝度の低下を抑制することが可能である。
映像源側ベースシート11、及び観察者側ベースシート13は、非遮光部14と略同一の屈折率を有する材料にて構成されている。観察者側ベースシート13の外側面には、観察者側にAR、AS、AG、タッチセンサーうち、少なくとも一の機能を備えている。ここに「AR」とはアンチリフレクションの略で、レンズ表面に入光する光の反射率を抑える機能をいう。また、「AS」とはアンチスタティックの略で、帯電防止の機能をいう。また「AG」とはアンチグレアの略で、レンズの防眩性機能をいう。本実施形態にかかる視野角制御シート10においてはこれらの機能の内一つだけを持たせてもよく、また複数の機能を併せ持たせてもよい。
図2は、視野角制御シート10による光の透過、遮断を示す図である。なお、本図では、映像源側ベースシート11、及び観察者側ベースシート13の表示が省略されており、視野角制御部12のみ表されている。図示の視野角制御部12は互いに隣接する二つの遮光部15、15が、非遮光部14の上部にあたかも埋め込まれたように配置されている。非遮光部14は屈折率がNyの物質で形成されている。一方、遮光部15は、後述する光吸収層21、22、…の間に透明部16、16、…が配置されている。透明部16は、屈折率がNxの物質で満たされている。ここに
Nx≦Ny
であることが好ましい。屈折率Nyと、屈折率Nxとの比は、視野角制御シート10の光学特性を得るために所定の範囲に設定されている。また、遮光部15と非遮光部14とが接する斜面が、受光面の法線H(当該視野角制御シート10に対する垂直入射光に平行な線)となす角度は所定の角度θに形成されている。
各遮光部15において、楔形の先端方向に向けて、受光面に平行に複数の光吸収層21、22、…が形成されている。該光吸収層21、22、…は、例えば、カーボンフィルム等により形成され、その一面側から他の面側に透過しようとする光を完全に遮断する。
かかる構成を有する視野角制御シート10の視野角制御部12内に入光した光の光路について、図2を参照しつつ簡単に説明する。なお、図2において、光L1、L2、L3及びL4の光路は模式的に示されたものである。いま、映像源側から視野角制御部12の中央部付近に入射した垂直光L1は、そのまま視野角制御シート10の内部を直進して通過し、観察者に至る。映像源側から所定の角度をもって視野角制御部12に入射した入射光L2は、屈折率Nyの非遮光部14と屈折率Nxの遮光部15(透明部16)との屈折率差により斜面にて全反射され、観察者側に垂直光として出光される。映像源側から視野角制御部12にさらに大きな角度をもって入射した光L3は、斜面にて全反射され、入射時とは反対方向の小さな角度をもって、垂直光に近い角度となって観察者側に出光される。観察者側から斜面に所定以下の小さな角度をもって入射する外光L4は、遮光部15と非遮光部14との屈折率差によっても全反射されることなく遮光部15の内部に入光する。遮光部15の内部には受光面に平行に形成された複数の光吸収層21、22、…が配置されているので、外光L4は遮光部15内で光吸収層21、22、…により吸収される。したがって観察者側からの視野による画像のコントラストが向上する。このようにして断面方向に視野角を制御することが可能で、かつ、輝度の低下を抑制することができ、コントラストの高い視野角制御シート10を得ることができる。
図3は、視野角制御シート10の、遮光部15をさらに拡大して示す図である。いま、各遮光部15の開口部(楔形状の受光面側底辺)幅をW、遮光部15の、映像光源側から観察者側に至る方向の垂直方向長さをDとするとき、これらWとDとの間に、
W≦D≦15W
なる関係が成立することが好ましい。両者の関係をかかる範囲内に限定することにより、上記θを3°以上26°以下にして、視野角制御シート10に、視野角を約6°〜約70°の範囲で設定でき、外光に対してのコントラストも大幅に向上するという特性を与えることができる。
図4は、遮光部15における、隣接する2つの光吸収層を拡大して示す図である。ここでは、隣接する二つの光吸収層22と、光吸収層23とを例にとり説明する。光吸収層22、23のうち、受光面側の光吸収層22の幅をW、観察者側の光吸収層23の幅をWi+1、両光吸収層22、23の間隔をdとする。このとき、遮光部15の斜面に略平行な光であって、かつ光吸収層22の一端側の点Aと、光吸収層23のAから遠い一端側の点Bとを通過する光L5について考察する。遮光部15の斜辺上の一点をZ、点Aを通り該斜辺と直交する線分をXY、光吸収層22の点Aとは反対側の端点をCとする。また、光吸収層22、23に直交し、点Bを通る線分が、線分ACと交わる点をDとする。斜辺の傾きを上記の通りθ(これ以下において角度はいずれもラジアンとする。)とすると、∠YACもθである。
今、
∠CAB=α
とすると、点Aにおいて、スネルの法則により、
Nysin(π/2)=Nxsin(θ+α)
すなわち、
α=sin−1(Ny/Nx)−θ
一方、△ABDにおいて、
tanα=2d/(W+Wi+1
よって、
α=tan−1(2d/(W+Wi+1))
すなわち、
tan−1(2d/(W+Wi+1))>sin−1(Ny/Nx)−θ
なる関係が成立するように、既定のNy、Nx、θに対して、d、W、Wi+1の長さを定めることにより、遮光部15の斜面に平行な光、あるいはそれに近い光が遮光部15を斜めに横切って横方向に透過することを防止することができる。
図5は、視野角制御シート10の遮光部15の斜面で反射した光が、観察者側に到達する状態を例示する断面模式図であり、比較のため、3つの場合(図5(a)〜(c))を1つの図に表している。なお、図5においては、映像源側が紙面左側、観察者側が紙面右側に示されている。
遮光部の斜面部分が受光面の法線となす角度をθとし、遮光部を構成する材料の屈折率Nxと非遮光部の屈折率Nyとの比をΔn(Δn=Nx/Ny)としたとき、図5(a)は、Δnが小さい値をとる場合であり、図のG1の範囲で全反射する。図5(b)は、Δn−cosθ=0となる場合で、全反射した光が正面に到達する境界であり、図のG2の範囲で全反射する。図5(c)は、Δnが大きい値をとる場合であり、反射光が正面まで行かず、図のG3の範囲で全反射する。本発明においては、実用上の特性を加味した上で、
−0.01<Δn−cosθ<0.002
なる関係式を満たすことを好ましい範囲としている。(Δn−cosθ)の値が−0.01以下だと、全反射する光線が多くなり広い角度で全反射光が観察される。そのため、特に、斜め方向から全反射光が観察された場合には、ゴースト画像と実映像との距離が大きくなる。このため、ゴースト画像が非常に目立ってしまい、映像画質を低下させるからである。一方、(Δn−cosθ)の値が0.002以上だと、全反射する光線が少なく、有効映像光が観察者に届きにくくなるため、輝度の上昇効果が十分に得られない。
なお、本発明は、遮光部の断面形状は、以上に説明した三角形であるほか、略台形の場合のいずれでも適用し得るものである。
図6は、視野角制御シートを作成する方法の一例を示す図である。図6は、視野角制御シートを作成する方法の一例を(a)〜(e)の順に表している。図6(a)において、感光性粘着層61の上に、露光パターン62が配置されており、紙面上部から弱拡散光60が照射されている。露光パターン62を介して弱拡散光60を照射された感光性粘着層61のうち、光の照射を受けた部分は感光して、非粘着部61b、61b、…となる。一方、感光性粘着層61の弱拡散光60の照射を受けなかった部分は、そのまま粘着部61a、61a、…として残る。そして弱拡散光60は、紙面下方向に拡散してゆくので、図6(b)に示されるように、非粘着部61bは紙面下方向に広がる形状となり、これとは逆に粘着部61aは紙面下方向に次第に幅狭の形状になる。
次いで、図6(c)に表されているように、粘着部61a、61a、…、及び非粘着部61b、61、…の下面側に遮光シート63を配置し、粘着部61a、61a、…、及び非粘着部61b、61b、…の下面と、遮光シート63の上面とを圧着する。そして、圧着させた遮光シート63を端部から剥離する(図6(d))。そうすると、粘着部61a底面は粘着性を有しているので、遮光シート63が貼り付いて残る一方、非粘着部61bは感光により粘着性を失っているので、遮光シート63はきれいに剥離され、底面側に残らない。非粘着部61bの屈折率は感光により、粘着部61aの屈折率よりわずかに大となる。粘着部61aは、本発明の視野角制御シートの遮光部15のうちの透明部16となる。粘着部61aの下面に接着された遮光シート63a、63a、…は、本発明の視野角制御シートの遮光部15のうちの光吸収層21、22、23、…のいずれかとなる。かくして、遮光部15と非遮光部14とが面方向に交互に配置された視野角制御シートの第一層65が作成される(図6(e))。
図7は、図6の作成方法の次工程を示す図である。ここでは、図7(f)に示すように、上記に説明した第一層65のさらに下面側に再び感光性粘着層71を配置する。第一層65上の、露光パターン62が同様に配置されており、紙面上部から弱拡散光60が再び照射される。露光パターン62を介して弱拡散光60を照射された感光性粘着層71のうち、光の照射を受けた部分は感光して、非粘着部71b、71b、…となる。一方、感光性粘着層71のうち弱拡散光60の照射を受けなかった部分は、そのまま粘着部71a、71a、…として残る。そして弱拡散光60は、紙面下方向に拡散してゆくので、図7(g)に示されるように、非粘着部71bは、非粘着部61bと同様にかつ、さらにその延長上に紙面下方向に広がる形状となる。これとは逆に粘着部71aは、粘着部61aの延長上に、紙面下方向に次第に幅狭の形状になる。
次いで、図7(h)に表されているように、粘着部71a、71a、…、及び非粘着部71b、71b、…の下面側に遮光シート73を配置し、粘着部71a、71a、…、及び非粘着部71b、71b、…の下面と、遮光シート73の上面とを圧着する。そして、圧着させた遮光シート73を端部から剥離する(図7(i))。そうすると、粘着部71a底面は粘着性を有しているので、遮光シート73が貼り付いて残る一方、非粘着部71bは感光により粘着性を失っているので、遮光シート73はきれいに剥離され、底面側に残らない。非粘着部71bの屈折率は感光により、粘着部71aの屈折率よりわずかに大となる。粘着部71aは、本発明の視野角制御シートの遮光部15のうちの透明部16となる。粘着部71aの下面に接着された遮光シート73a、73a、…は、本発明の視野角制御シートの遮光部15のうちの光吸収層21、22、23、…のいずれかとなる。かくして、遮光部15と非遮光部14とが面方向に交互に配置された視野角制御シートの二層目75が、第一層65に隣接して、その下面側に形成される(図7(j))。以下同様の操作を繰り返し、層内に非遮光部、遮光部を交互に備え、遮光部の一面側に光吸収層が配された構造を複数有する本発明の視野角制御シートを得ることができる。
図8は、視野角制御シートを作成する方法の他の一例を示す図である。この方法においては、レンチキュラーレンズ81の平面側底面に感光性粘着層82を配置し(図8(a))、レンチキュラーレンズ81の球面側から平行光80を照射する(図8(b))。平行光80はレンチキュラーレンズ81により焦点に向かい、その光路上に配置された感光性粘着層82を所定のパターンに感光させる。この場合、感光部82a、82a、…及び非感光部82b、82b、…の斜面が照射される光80の方向に対する傾きは、上記図6、7において説明したものとは逆になる。すなわち、図8(c)にも表されている様に、感光部82aは、照射光の向かう方向側に幅狭な形状となる。レンチキュラーレンズ81を介して平行光80を照射された感光性粘着層82うち、光の照射を受けた部分は感光して、非粘着部82a、82a、…となる。一方、感光性粘着層82のうち平行光80の照射を受けなかった部分は、そのまま粘着部82b、82b、…として残る。
次いで、感光性粘着樹脂層82の下面側に遮光シート83を圧着・剥離して、いまだ粘着性を有する非感光部82b、82b、…の下面側にのみ接着する。非粘着部82aの屈折率は感光されることにより、粘着部82bの屈折率よりわずかに大となる。粘着部82bは、本発明の視野角制御シートの遮光部15のうちの透明部16となる。粘着部82bの下面に接着された遮光シート83a、83a、…は、本発明の視野角制御シートの遮光部15のうちの光吸収層21、22、23、…のうちのいずれかとなる。かくして、遮光部15と非遮光部14とが面方向に交互に配置された視野角制御シートの第一層85が作成される(図8(e))。以下、図7において説明したのと同様にして、順次第二層以下を形成してゆき、目的の視野角制御シートを得ることができる。
上記感光性粘着層を構成する樹脂組成物は、少なくとも(A)有機重合体からなる熱粘着性の結着剤、(B)ラジカル重合性を有するエチレン性二重結合を少なくとも一つ以上有する化合物、(C)ビイミダゾール系光重合開始剤、(D)オキシラン環含有化合物、からなることが好ましい。さらに、前記(C)ビイミダゾール系光重合開始剤の成分として、一般式(1)で表される(c1)ヘキサアリールビイミダゾール化合物と(c2)水素供与性化合物を含むことがより好ましい。
Figure 0004502938
(式中、L、L及びLはそれぞれ独立にアリール基或いは、置換アリール基を表す。)
図9は、視野角制御シートの構成の一例を示す図である。図9に示される視野角制御シート90は水平断面形状が垂直方向に一定な視野角制御部92を備えている。映像源側にはベースシート91が、観察者側にはベースシート93が配置されている。図面では理解のためにこれら三者が離れて表されているが、実際にはこれらは貼り合わされている。
図10は、本発明にかかる表示装置100の構成を示している。図10において、紙面手前左下方向が映像源側であり、紙面奥側右上方向を観察者側とする。本発明の表示装置100は、映像源側から順に、液晶ディスプレイパネル101と、視野角制御部が垂直方向に配列された視野角制御シート102と、視野角制御部が水平方向に配列された視野角制御シート103とが積層されており、さらに観察者側にAR、AS、AG、タッチセンサーのうち、少なくとも一つの機能が備えられている機能性シート104とを備えている。視野角制御シート102と視野角制御シート103のベースシートは図面では省略している。なお、視野角制御シート102と視野角制御シート103との配置を入れ替えてもよい。図10においてはこれらが互いに離れて表されているが、これは図面の理解のためであり、実際にはこれらは互いに接するか、又は接着されている。
(実施例)受光面側の光吸収層の面積率50%とし、各光吸収層の間隔を、0.005mmとして5層設けた。各層断面における光吸収層の面積率は、上記最上層を含めそれぞれ、50%、40%、30%、20%、10%とした。半値視野角30°、受光面側における光吸収層と、非遮光部とのピッチを0.05mmに設定した。
非遮光部の屈折率Nyは、1.56、遮光部(透明部)の屈折率Nxは、1.55であった。
(比較例)50%透過率のティントシートをディスプレイの前に設置した。
(評価方法)
1.輝度
輝度計を使用して、上記各シートをセットした際の白黒表示での正面輝度を測定して比較した。
2.コントラスト
明室内での電源OFF(黒表示)での、正面の輝度を測定して、測定した黒の輝度比で、コントラストを比較した。明室の照度は、1000ルクスにセットして測定した。
(評価結果)実施例は比較例より、輝度において1.5倍、コントラストは2倍の数値を示した。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う表示装置もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明の表示装置に備えられる視野角制御シートの、受光面に直交する平面による断面を示す図である。 本発明の表示装置に備えられる視野角制御シートによる光の透過、遮断を示す図である。 視野角制御シートの、遮光部を拡大して示す図である。 遮光部における、隣接する2つの光吸収層を拡大して示す図である。 視野角制御シートの遮光部の斜面で反射した光が、観察者側に到達する状態を例示する断面模式図である。 本発明の表示装置に備えられる視野角制御シートを作成する方法の一例を示す図である。 図6の作成方法の次工程を示す図である。 本発明の表示装置に備えられる視野角制御シートを作成する方法の他の一例を示す図である。 視野角制御シートの構成の、他の一例を示す図である。 本発明の表示装置の構成の一例を示す図である。 従来の視野角制御シートの一例を示す図である。
符号の説明
L1、L2、L3、L4、L5 光
10 視野角制御シート
11 映像源側ベースシート
12 視野角制御部
13 観察者側ベースシート
14 非遮光部
15 遮光部
16 透明部
21、22、… 光吸収層
61、71 感光性粘着層
81 レンチキュラーレンズ
100 表示装置

Claims (8)

  1. 映像光を発する映像源と、前記映像源より観察者側に配置される視野角制御シートと、を有する表示装置であって、
    前記視野角制御シートは、
    遮光部と非遮光部とを具備する視野角制御部を備え、
    前記遮光部は、前記視野角制御部の受光面から観察者方向に形成されるとともに、前記受光面方向に互いに離隔して複数配置されてなり、
    前記各遮光部には前記受光面から観察者方向に略等しい距離に光吸収層が形成され、この光吸収層が前記各遮光部に複数備えられ
    前記遮光部は、前記受光面から観察者側に次第に細くなる楔形状をなすとともに、前記光吸収層と、前記光吸収層間に配置される透明部とを備え、
    前記透明部を構成する材料の屈折率をNx、非遮光部を構成する材料の屈折率をNy、Nx/Ny=Δn、及び前記楔形状の斜面部分が出光面の法線となす角度をθとするとき、
    Nx≦Ny、及び
    −0.01<Δn−cosθ<0.002
    なる関係が成立することを特徴とする表示装置。
  2. 前記視野角制御シートの前記受光面に最も近い光吸収層の合計面積をR、受光面全体の面積をSとしたとき、
    0.1<R/S<0.4
    なる関係が成立することを特徴とする請求項1に記載の表示装置
  3. 前記視野角制御シートの前記各遮光部において、前記受光面に最も近い光吸収層の幅をW、前記受光面に最も近い光吸収層から前記遮光部の最も観察者に近い部位までの長さをDとするとき、
    W≦D≦15W
    なる関係が成立することを特徴とする請求項に記載の表示装置
  4. 前記視野角制御シートの前記各遮光部において、互いに隣接する光吸収層のうち、前記受光面側の光吸収層の幅をW、前記観察者側の光吸収層の幅をWi+1、両光吸収層の間隔をdとするとき、
    tan−1(2d/(W+Wi+1))>sin−1(Ny/Nx)−θ
    なる関係が成立することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置
  5. 前記視野角制御シートの前記遮光部は、感光性粘着層のパターニングと、光吸収層の転写を繰り返すことにより形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置
  6. 前記パターニングにレンチキュラーレンズが使用されていることを特徴とする請求項に記載の表示装置
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の視野角制御シートが映像源の観察者側に1枚、又は略直交して2枚積層されていることを特徴とする表示装置
  8. 前記視野角制御シートの少なくとも一面側に、AR、AS、AG、タッチセンサーのうちのいずれか、又はこれらの内複数の付加機能が付与されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の表示装置
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