JP4501304B2 - 対物レンズ及び光学装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD(コンパクトディスク)及びDVD(デジタルビデオディスク)等の光ディスクの記録又は再生に適し、回折限界性能を有する対物レンズ及び光学装置に関する。なお、CDとは記録可能なCD−R(コンパクトディスク レコーダブル)も含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
従来、0.6mmの厚さの透明基板を有するDVDと1.2mmの厚さの透明基板を有するCDを再生する対物レンズが提案されている(特開平10−255305、特開平11−16190、特開平11−2759)。
【0003】
これらの従来例において、非球面を有する対物レンズの片面には、光軸を中心とする輪帯状に凹部又は凸部からなる位相シフタが設けられている。対物レンズの基本的形状はDVDを良好に再生できるように最適化されており、CDを再生するときには、位相シフタで位相を補正することにより収差をできるだけ小さく補正している。その結果、DVD、CDともに、軸上の収差、特に軸上球面収差については、良好に補正できている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来例では、CDの再生時の軸外コマ収差については、良好に補正できず、軸外のコマ収差が大きいので、光源、対物レンズ等が光軸から傾いたとき又は軸ずれが生じたときの光学性能の劣化が大きく、光学装置を組み立てる際、対物レンズ等の位置決めに高精度を要求され、生産性が悪い問題があった。
【0005】
さらに、対物レンズの位置決めに高精度を要求されるのでレンズや光源を移動させるための機構(移動機構)の摩耗等によって、対物レンズの光軸からの傾き又は軸ずれが生じ、光学性能が経年変化的に劣化する問題があった。
【0006】
また、軸外コマ収差が大きいので、実際に光学装置を作動させる際、対物レンズのオートフォーカス駆動による対物レンズの位置決め、特に軸ずれに対し許容範囲が狭くなり、そのため、光学性能が劣化する問題があった。
【0007】
本発明は、上記欠点を解消するためになされたものであり、例えば、DVD、CD等の複数種の光ディスクを記録又は再生するときに、軸上の収差、軸外の収差の両者とも、良好に補正できる対物レンズ及び光学装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の光ディスク及び第2の光ディスクそれぞれの記録又は再生時に、前記第1の光ディスク及び前記第2の光ディスクそれぞれに対して異なる波長の光源からの光を、前記第1の光ディスク、前記第2の光ディスクそれぞれの情報記録面に集光させ、それぞれの前記情報記録面からの反射光を受光素子に受光させる光学系に用いる、第1面と前記第1面と対向する第2面の両面に非球面を有する対物レンズにおいて、前記第1の光ディスクの記録又は再生時には第1の波長λ の光が用いられ、前記第2の光ディスクの記録又は再生時には第2の波長λ の光が用いられ、前記第1面には、光軸を中心とする輪状の複数の段差部を備える第1の位相シフタが設けられ、前記第1の位相シフタは、前記第1の波長λ の光について生ずる位相差が、距離に換算して0.9λ 〜1.1λ の自然数倍になるように、段差部の寸法及び形状が決定されて、前記第1の波長λ の光に対して前記第1の光ディスクの記録又は再生時の収差を低減させる位相差を生じさせる機能を有し、前記第2面には、光軸を中心とする輪状の複数の段差部を備える第2の位相シフタが設けられ、前記第2の位相シフタは、前記第2の波長λ の光について生ずる位相差が、距離に換算して0.9λ 〜1.1λ の自然数倍になるように、段差部の寸法及び形状が決定されて、前記第2の波長λの光に対して前記第2の光ディスクの記録又は再生時の収差を低減させる位相差を生じさせる機能を有する対物レンズを提供する。
【0009】
また、第1の光ディスク及び第2の光ディスクそれぞれの記録又は再生時に、前記第1の光ディスク及び前記第2の光ディスクそれぞれに対して、光源からの第1の波長λ 、第2の波長λ の光を、それぞれ、前記第1の光ディスク、前記第2の光ディスクそれぞれの情報記録面に集光させ、それぞれの前記情報記録面からの反射光受光素子に受光させる光学系に、上記に記載の対物レンズを用いる光学装置を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の対物レンズの一実施例を示す断面図であり、光軸4に平行に、かつ、光軸4を通る断面を示し、光軸4に垂直な方向から見ている。方向は図面上での方向(A4を縦方向で見る場合、左側を上方とし、下方が光源側とする)をいうものとする。図2は光源側から見る場合の、図1の対物レンズの正面図であり、図3は、図2に対する背面図である。
【0011】
図1において、11、12、13、14、15は光軸を中心とする輪状の段差部、21、22、23、24、25、26は光軸4を中心とする輪状の段差部、φ11、φ12、φ13、φ14、φ15はそれぞれ段差部11、12、13、14、15の内側の径(直径)、φ16は第1面の有効径(直径)、φ21、φ22、φ23、φ24、φ25、φ26はそれぞれ段差部21、22、23、24、25、26の内側の径(直径)、φ27は第2面の有効径(直径)である。なお、段差部はその角度が直角であるものに限定されず、なだらかな傾斜のものでもよい。以下の説明において、特に記載のない場合、距離、間隔、長さ、厚さ等寸法の単位はmmとする。本発明の対物レンズは、2つの光ディスクのそれぞれの記録又は再生時に、それぞれの光ディスクに対して異なる波長の光源からの光をそれぞれの光ディスクの情報記録面に集光させ、それぞれの情報記録面からの反射光を受光素子に受光させる光学系に用いる。集光精度を向上させるため、本発明の対物レンズは両面に非球面を有する。
【0012】
第1の光ディスクの記録又は再生時には第1の波長が用いられ、第2の光ディスクの記録又は再生時には第2の波長が用いられる。対物レンズの片面には、例えば光軸を中心とする輪状の段差部11、12、13、14、15を備える第1の位相シフタが設けられる。第1の位相シフタは第1の波長の光に対して位相差を生じさせる(第1の波長の光の位相シフト)機能を有する。第1の波長の光の位相シフトにより第1の光ディスクの記録又は再生時の収差、特に軸上の球面収差が低減する。
【0013】
対物レンズの残る片面には、例えば光軸を中心とする輪状の段差部21、22、23、24、25、26を備える第2の位相シフタが設けられる。第2の位相シフタは第2の波長の光に対して位相差を生じさせる(第2の波長の光の位相シフト)機能を有する。第2の波長の光の位相シフトにより第2の光ディスクの記録又は再生時の収差、特に軸上の球面収差が低減する。なお、段差部の数は図1に限定されず、任意に変更できる。
【0014】
なお、第1の位相シフタを対物レンズの第1面(光源側の面)に設け、第2の位相シフタを対物レンズの第2面(光ディスク側の面)に設けてもよいし、第1の位相シフタを対物レンズの第2面に設け、第2の位相シフタを対物レンズの第1面に設けてもよい。第1の位相シフタ又は第2の位相シフタを構成する段差部は、対物レンズの面に設けられる凸部又は凹部によるものであってもよい。
【0015】
第1の波長の光を位相シフトさせるために、第1の波長の光について生ずる位相差が距離に換算した場合に0.9λ2〜1.1λ2のi倍になるように、第1の位相シフタが備える段差部の寸法及び形状が決定されていることが好ましい。ただし、λ2 は第2の波長、iは自然数である。第1の波長の光について生ずる位相差をこの範囲にすることにより、第1の光ディスクの記録又は再生時の収差、特に軸上の球面収差が低減する。
【0016】
第1の波長の光を位相シフトさせるために、第1の波長の光について生ずる位相差が距離に換算した場合に(i−0.1)λ2〜(i+0.1)λ2になるように第1の位相シフタが備える段差部の寸法及び形状が決定されていることがより好ましい。
【0017】
第1の波長の光について生ずる位相差が0.9λ2〜1.1λ2のi倍になるようにするには、第1の位相シフタの各輪状の段差部が有する落差γ1と、λ2と、第2の波長における対物レンズ3の素材の屈折率n2とが以下の式1を満たすことを要する。
【0018】
【数1】
Figure 0004501304
【0019】
第1の波長の光について生ずる位相差が距離に換算した場合に(i−0.1)λ2〜(i+0.1)λ2になるようにするには、以下の式2を満たすことを要する。
【0020】
【数2】
Figure 0004501304
【0021】
ここで、段差部の輪と別の段差部の輪との間、又は有効径付近に輪帯状の非球面が設けられている場合に、これらの非球面を輪帯状非球面と称すると、落差とは、輪帯状非球面を後述する式5に従って光軸4に向かって延長し、その延長線と光軸4との交点と、輪帯状非球面が設けられている対物レンズの面の頂点との間隔をいい、例えば、図1におけるγ11(段差部11の落差)が該当する。この間隔は光軸4に沿っている。落差の考え方については、以下の式3、4についても同様である。
【0022】
また、第2の波長の光を位相シフトさせるために、第2の波長の光について生ずる位相差が距離に換算した場合に0.9λ1〜1.1λ1のj倍になるように、第2の位相シフタが備える段差部の寸法及び形状が決定されていることが好ましい。ただし、λ1 は第1の波長、jは自然数である。第2の波長の光について生ずる位相差をこの範囲にすることにより、第2の光ディスクの記録又は再生時の収差、特に軸上の球面収差が低減する。
【0023】
第2の波長の光を位相シフトさせるために、第2の波長λ2の光について生ずる位相差が距離に換算した場合に(j−0.1)λ1〜(j+0.1)λ1になるように、第2の位相シフタが備える段差部の寸法及び形状が決定されていることがより好ましい。
【0024】
第2の波長の光について生ずる位相差が0.9λ1〜1.1λ1のj倍になるようにするには、第2の位相シフタの各輪帯状の段差部が有する落差γ2と、λ1と、対物レンズ3の素材の屈折率n1とが下記式3を満たすことを要する。
【0025】
【数3】
Figure 0004501304
【0026】
第2の波長λ2の光について生ずる位相差が距離に換算した場合に(j−0.1)λ1〜(j+0.1)λ1になるようにするには第2の位相シフタの各輪帯状の段差部が有する落差γ2と、λ1と、対物レンズ3の素材の屈折率n1とが下記式4を満たすことを要する。
【0027】
【数4】
Figure 0004501304
【0028】
第1の光ディスクを記録又は再生する場合の対物レンズの開口数NA1と、第2の光ディスクを記録又は再生する場合の対物レンズの開口数NA2との間に、NA1>NA2 が成り立つとき、第1の位相シフタの段差部のうちの径が最小のものの内径φ1、第1の位相シフタが設けられている対物レンズの面の有効径φA(図1におけるφ16に相当する)、第2の位相シフタの段差部のうちの径が最小ものの内径φ2及び第1の位相シフタが設けられている対物レンズの面の有効径φB(図1におけるφ27に相当する)とが、φ1/φA>φ2/φBを満たすことが好ましい。
【0029】
第2の位相シフタが開口数の小さいNA2の範囲で収差補正をしなければならないからであり、φ1/φA>φ2/φBを満たさない場合には第2の光ディスクの記録又は再生が良好にできないおそれがある。同様の理由により、NA1>1.2NA2 が成り立つときには、φ1/φA>1.2(φ2/φB)を満たすことが好ましい。
【0030】
1.5t1<t2が成り立つとき、第1の位相シフタが備える段差部の輪の本数の総計が、3〜10本であり、かつ、第2の位相シフタが備える段差部の輪の本数の総計が、3〜10本であることが好ましい。それぞれ3本未満であると軸上球面収差を良好に補正することができないおそれがある。さらに、対物レンズの第1面及び第2面の有効径が、通常、5.0mm以下であることを鑑みると、それぞれ10本超であると製造することが困難となるおそれがある。好ましくは、第1の位相シフタが備える段差部の輪の本数の総計が、4〜8本であり、かつ、第2の位相シフタが備える段差部の輪の本数の総計が、5〜8本である。
【0031】
図4は本発明の光学装置の一実施例を示す構成図である。図4において、1は光源、2は反射機能を有する光学媒体、3は対物レンズ、5は補助レンズ、6は第1の光ディスク、6aは第1の光ディスク6の透明基板(以下、第1の透明基板という)、6bは第1の光ディスク6の情報記録面(以下、第1の情報記録面という)、7は第2の光ディスク、7aは第2の光ディスク7の透明基板(以下、第2の透明基板という)、7bは第2の光ディスク7の情報記録面(以下、第2の情報記録面という)、9は絞り、10は受光素子、S1は光源1から補助レンズ5の光源側の面(第1面)までの光軸上の距離、S2は補助レンズ5の光ディスク側の面(第2面)から対物レンズ3の第1面までの光軸上の距離である。
【0032】
図4に示す光学装置では、第1の波長を用いて第1の光ディスクの記録又は再生する場合の対物レンズ3の開口数NA1と、第2の波長を用いて第2の光ディスクの記録又は再生する場合の対物レンズ3の開口数NA2とが、NA1> NA2を満たす。また、図5は、図4とは別の実施例を示す構成図である。図5に示す光学装置では、光源1から光を対物レンズ3のみにより光ディスクの情報記録面に集光している。
【0033】
図4において、光源1からの第1の波長の光は、順に光学媒体2、補助レンズ5、対物レンズ3を介して第1の情報記録面6bに導かれ収束する。図5では補助レンズ5が設けられていないので、第1の波長の光は、順に光学媒体2、対物レンズ3を介して第1の情報記録面6bに導かれ収束する。
【0034】
図4において、光源1からの第2の波長の光は、順に光学媒体2、補助レンズ5、対物レンズ3を介して第2の情報記録面7bに導かれ収束する。図5では補助レンズ5が設けられていないので、第1の波長の光は、順に光学媒体2、対物レンズ3を介して第2の情報記録面7bに導かれ収束する。
【0035】
第1の情報記録面6bによって反射される第1の波長の光と、第2の情報記録面7bによって反射される第2の波長の光とは、ともに来た光路を戻り光学媒体2により反射されて受光素子10に受光される。
【0036】
図4、5の光学装置の光学系は全体で有限系の光学系を構成している。図4の対物レンズ3は補助レンズがコリメータレンズである場合には無限系のレンズであり、図5の対物レンズ3は有限系のレンズである。光ディスクからみて有限の距離範囲に位置する光源の光を光ディスクの情報記録面に収束させるためである。対物レンズ3は有限系レンズが使用できる場合であっても、有限系対物レンズは無限系として設計され有限系としても使用できる対物レンズを含むものとする。
【0037】
また、第1の情報記録面6bと第2の情報記録面7bにはデジタル信号を表すマークが記録されている。このマークにより表される1ピットの寸法が数μm以下の場合には精確な記録又は再生を行うために、本発明の光学装置の光学系は回折限界性能を有する。
【0038】
光源1は、例えばレーザ光源等が挙げられ、第1の光ディスク6がDVD、第2の光ディスク7がCDと仮定すれば、レーザ光源としては例えばCD用に波長780nmのレーザ光源、DVD用に波長650nmのレーザ光源等が挙げられる。なお、光源の波長については、上述した650nm、780nmに限定されない。
【0039】
図4に示す光学装置では、第1の透明基板6aの厚さt1に対して、第1の波長の光が第1の情報記録面6bに良好に収束するように補助レンズ5と対物レンズ3との組合せが最適化されており、かつ、第2の透明基板7aの厚さt2に対して、第2の波長の光が第2の情報記録面7bに良好に収束するように補助レンズ5と対物レンズ3との組合せが最適化されている。
【0040】
換言すると、図4における補助レンズ5と対物レンズ3との組合せは、第1の波長、物像間距離及び第1の透明基板6aの厚さt1に対して適正に収差が補正されており、第1の波長の光を使用して第1の光ディスク6の記録又は再生を行う光学系の収差特性は軸外、軸上ともに最適化されている。さらに、図4における補助レンズ5と対物レンズ3との組合せは、第2の波長、物像間距離及び第2の透明基板7aの厚さt2に対して適正に収差が補正されており、第2の波長の光を使用して第2の光ディスク7の記録又は再生を行う光学系の収差特性は軸外、軸上ともに最適化されている。補助レンズ5は、対物レンズ3と組合せて用いたときに収差が最適になるよう設定されている。
【0041】
図5に示す光学装置では、第1の透明基板6aの厚さt1に対して、第1の波長の光が第1の情報記録面6bに良好に収束するように対物レンズ3が最適化されており、かつ、第2の透明基板7aの厚さt2に対して、第2の波長の光が第2の情報記録面7bに良好に収束するように対物レンズ3が最適化されている。
【0042】
換言すると、図5における対物レンズ3は、第1の波長、物像間距離及び第1の透明基板6aの厚さt1に対して適正に収差が補正されており、第1の波長の光を使用して第1の光ディスク6の記録又は再生を行う光学系の収差特性は軸外、軸上ともに最適化されている。さらに、図5における対物レンズ3は、第2の波長、物像間距離及び第2の透明基板7aの厚さt2に対して適正に収差が補正されており、第2の波長の光を使用して第2の光ディスク7の記録又は再生を行う光学系の収差特性は軸外、軸上ともに最適化されている。このようにして、透明基板厚の異なる第1の光ディスク6と第2の光ディスク7との記録又は再生を良好にする。なお、上記収差特性には透明基板の厚さのみならず、透明基板の屈折率もわずかながら影響する。
【0043】
図4に示す光学装置では、第1の波長の光に対して、対物レンズ3の片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面11a)と対物レンズ3の残る片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面21a)の組合せと、補助レンズ5とで構成する光学系が、第1の光ディスク6の情報記録面6bのデータを記録又は再生する場合に、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ1以下となるように設定されており、かつ、第2の波長の光に対して、対物レンズ3の片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面11a)と対物レンズ3の残る片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面21a)との組合せと、補助レンズ5とで構成する光学系が、第2の光ディスク7の情報記録面7bのデータを記録又は再生する場合に、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ2 以下となるように設定されていることが好ましい。
【0044】
図4に示す光学装置では、第1の波長の光に対して、対物レンズ3の片面の、各輪帯状非球面(例えば輪帯状非球面12a、13a、14a、15a、16a)と対物レンズ3の残る片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面21a)との組合せと、補助レンズ5とで構成する光学系が、第1の光ディスク6の情報記録面6bのデータを記録又は再生する場合に、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ1 以下となるように設定されており、かつ、第2の波長の光に対して、対物レンズ3の片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面11a)と、対物レンズ3の残る片面の各輪帯状非球面(例えば輪帯状非球面22a、23a、24a、25a、26a、27a)との組合せと、補助レンズ5とで構成する光学系が、第2の光ディスク7の情報記録面7bのデータを記録又は再生する場合に、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ2 以下となるように設定されていることがより好ましい。
【0045】
図5に示す光学装置では、第1の波長の光に対して、対物レンズ3の片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面11a)と対物レンズ3の残る片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面21a)との組合せが、第1の光ディスク6の情報記録面6bのデータを記録又は再生する場合に、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ1 以下となるように設定されており、かつ、第2の波長の光に対して、対物レンズ3の片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面11a)と対物レンズ3の残る片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面21a)との組合せが、第2の光ディスク7の情報記録面7bのデータを記録又は再生する場合に、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ2 以下となるように設定されていることが好ましい。
【0046】
図5に示す光学装置では、第1の波長の光に対して、対物レンズ3の片面の、各輪帯状非球面(例えば輪帯状非球面12a、13a、14a、15a、16a)と対物レンズ3の残る片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面21a)との組合せが、第1の光ディスク6の情報記録面6bのデータを記録又は再生する場合に、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ1以下となるように設定されており、かつ、第2の波長の光に対して、対物レンズ3の片面の頂点を含む面の非球面(例えば非球面11a)と、対物レンズ3の残る片面の各輪帯状非球面(例えば輪帯状非球面22a、23a、24a、25a、26a、27a)との組合せが、第2の光ディスク7の情報記録面7bのデータを記録又は再生する場合に、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ2 以下となるように設定されていることがより好ましい。
【0047】
像高0.05mmにおける軸外コマ収差が0.03λ以下の場合には0.03λ超の場合と比較して、光源、補助レンズ、対物レンズ又は光ディスクの、光軸からの傾き又は軸ずれに対する許容範囲が0.1%以上拡大する。像高0.05mmにおける軸外コマ収差のより好ましい範囲は0.01λ以下であり、この場合には0.01λ超の場合と比較してこの許容範囲が0.5%以上拡大する。
【0048】
図4に示す光学装置における第1の波長の光と第1の透明基板6aとの組合せに対応する、補助レンズ5と対物レンズ3との組合せの横倍率をβ1 、図5に示す光学装置における第1の波長の光と第1の透明基板6aとの組合せに対応する、対物レンズ3との組合せの横倍率もβ1と称し、図4に示す光学装置における第2の波長の光と第2の透明基板7aとの組合せに対応する、補助レンズ5と対物レンズ3との組合せの横倍率をβ2 、図5に示す光学装置における第2の波長の光と第2の透明基板7aとの組合せに対応する、対物レンズ3との組合せの横倍率もβ2と称すると、下記(A)と下記(B)との両方の条件を満足することが好ましい。
(A)0.05≦|β1 |≦0.3、
(B)0.05≦|β2 |≦0.3。
【0049】
0.05≦|β1|、かつ、0.05≦|β2|を満足しない場合には、物像間距離が長くなりすぎ、光学装置の小型化が困難となり好ましくない。また、|β1 |≦0.3、かつ、|β2 |≦0.3を満足しない場合には、収差補正が困難となり好ましくない。
【0050】
また、図4に示す光学装置において、光源1から補助レンズ5の光源1側の面までの光軸上の距離であるS1について、8mm≦S1≦25mmであることが好ましい。S1が8mm未満であると収差補正が困難となるおそれがあり、S1が25mm超であると光学装置の小型化が困難となるおそれがある。
【0051】
また、光学媒体2の例として、例えば、ビームスプリッタ、ハーフミラー、プリズム等が挙げられる。光学媒体2は必要に応じて設けられ、図4、5に示す光学装置において、光学媒体2を設けずに、光源1からの光が直接対物レンズ3に照射されるようにしてもよい。また、光ディスクの情報記録面のデータを受光素子に読み込む手段は図4、5に示す手段に限定されない。
【0052】
絞り9は開口数(NA)を変化させる機能を有する。絞り9を設ける理由は、記録又は再生の際、第1の光ディスク6に使用される開口数と第2の光ディスク7に使用される開口数とが異なる場合、絞り9により開口数を調整するためである。第1の光ディスク6に使用される開口数と第2の光ディスク7に使用される開口数とが同じである場合には絞り9は通常不要である。絞り9には、機械的絞り、光学的絞りがあり、特に限定されない。
【0053】
第1の光ディスクに用いる対物レンズの開口数NA1と、第2の光ディスクに用いる対物レンズの開口数NA2との間に、NA1>NA2 が成り立つとき、対物レンズの片面又は両面の光軸を中心とする輪帯状領域には、第2の波長の光の透過を妨げて開口数NA2に絞り込むための段差部を設け、絞り9の代わりとしてもよい。
【0054】
図4では、補助レンズ5を1個のレンズによって構成しているが、これに限定されず、補助レンズ5をそれぞれ複数個のレンズ群によって構成してもよい。
以上2種類の光ディスクの記録又は再生について述べたが、これに限定されず、3種類以上の異なる透明基板の厚さの光ディスクを記録又は再生の対象としてもよい。また、本発明における光ディスクは、DVD、CDに限定されず、他の種類の光ディスクであってもよい。
【0055】
図4、5に示す光学装置では、1つの光源1から、第1の波長の光及び第2の波長の光を発光させている。しかし、これに限定されず、第1の波長の光と第2の波長の光の光源を別々に分けてもよい。
【0056】
補助レンズ5及び対物レンズ3には材料として合成樹脂を通常使用する。しかし、合成樹脂に限定されず、ガラスを用いてもよい。また、本発明の光学装置は、対物レンズのオートフォーカス駆動を備えてもよい。
【0057】
【実施例】
第1の光ディスク6としてDVD(t1=0.60mm)を用い、第2の光ディスク7としてCD(t2=1.20mm)を用いることとし、CD、DVDの記録又は再生を前提とした図4に示す光学装置を製作した。
【0058】
DVDの再生又は記録には波長650nmのレーザー光源、CDの再生又は記録には波長780nmのレーザー光源を使用した。光学媒体2は厚さ3.00mm、材料がBKであるビームスプリッタを用いた。DVDの透明基板は波長650nmで屈折率1.580を有するものとして、CDの透明基板は波長780nmで屈折率1.573を有するものとして、設計した。
【0059】
対物レンズ3の有する非球面の形状は、各輪帯状非球面を含め、下記式5によって決定した。式5において、iは2,4,6,8,10であり、jは1,2であり、hは光軸からの高さであり、zj は第j面非球面の頂点の接平面からその非球面上の高さhの点までの距離であり、rj 、kj 、ai,j は第j面の各係数である。
【0060】
【数5】
Figure 0004501304
【0061】
「例1(比較例)」
対物レンズ3の形状は図6に示すような形状とした。CD用、DVD用ともに軸上の球面収差を補正するようには設計せず、軸外コマ収差が良好に補正されるように設計を行った。
【0062】
例1の光学装置及び対物レンズの仕様、諸数値を表1上段に示す。表1上段において、f1は波長650nmにおける対物レンズ3の焦点距離、f2は波長780nmにおける対物レンズ3の焦点距離、d1は対物レンズ3の中心厚、n1は波長650nmにおける対物レンズ3の屈折率、n2は波長780nmにおける対物レンズ3の屈折率である。
【0063】
例1における対物レンズの第1面の非球面の諸係数を表1中段に示し、例1における対物レンズの第2面の非球面の諸係数を表1下段に示す。以下の表において、E−mは10-mを意味する。ただし、mは自然数である。
【0064】
【表1】
Figure 0004501304
【0065】
補助レンズはコリメータレンズとし、補助レンズの有する非球面の形状は式5によって決定した。補助レンズの非球面の諸係数を表2上段に示す。表2上段において、fC1は波長650nmにおける焦点距離、fC2は波長780nmにおける焦点距離、dCは中心厚、nC1は波長650nmにおける屈折率、nC2は波長780nmにおける屈折率である。なお、例2〜5においても表2上段に示す補助レンズを用いた。
【0066】
表2上段の補助レンズと、表1の対物レンズとからなる光学系の仕様は表2下段のとおりである。表2下段において、P1は波長650nmにおける、対物レンズの第2面と第1の光ディスク6の対物レンズ側の面との距離(作動距離)、P2は波長780nmにおける、対物レンズの第2面と第2の光ディスク7の対物レンズ側の面との距離(作動距離)である。
【0067】
【表2】
Figure 0004501304
【0068】
図9にCD用光学系の軸外波面収差特性を示す。図10において実線はすべての種類の収差を含む波面収差を示す。また、破線は軸外波面収差のうちの軸外コマ収差のみを示す。また図10にDVD用光学系の軸外波面収差特性を示す。実線、破線の意味は図9と同様である。なお、以下の収差特性図においても実線、破線の意味は図9と同様とする。各例についての収差特性図及び後述する表の収差の値はすべて計算値である。プラスチックを射出成形して例1の対物レンズと補助レンズとを作製し図4の光学装置を製作して、当光学装置でDVDとCDとを記録又は再生したところ、両方とも忠実に記録再生できなかった。
【0069】
「例2(比較例)」
対物レンズの形状は図7に示すレンズのような形状とし、基本的な仕様である表1上段の仕様については例1と同様とした。DVD用の軸上の球面収差を補正するために、対物レンズの第1面に第1の位相シフタを設けた。対物レンズの第1面の形状は図1に示す対物レンズの第1面のような形状であり、対物レンズの第2面は例1の対物レンズの第2面と同様とした。以下、対物レンズの第1面の非球面について図1の符号を用いて説明する。
【0070】
対物レンズの第1面の頂点を含む面の非球面11aは例1の対物レンズの第1面の頂点を含む面の非球面と同様とした。対物レンズ3の第2面は例1の対物レンズの第2面と同様とした。輪帯状非球面12aの非球面の諸係数を表3上段に示し、輪帯状非球面13a、15aの非球面の諸係数を表3中段に示し、輪帯状非球面14a、16aの非球面の諸係数を表3下段に示す。さらに、各落差γ1については表4上段に示す。また、φ11、φ12、φ13、φ14、φ15、φ16については表4下段に示す。
【0071】
【表3】
Figure 0004501304
【0072】
【表4】
Figure 0004501304
【0073】
図11にCD用光学系の軸外波面収差特性を示す。また図12にDVD用光学系の軸外波面収差特性を示す。プラスチックを射出成形して、例2の形状の対物レンズ3と補助レンズ5とを作製し、図4の光学装置を製作した。DVD、CDについてこの光学装置により記録又は再生を行ったところ、DVDについては忠実に記録再生できたが、CDについては忠実に記録再生できなかった。
【0074】
「例3(比較例)」
対物レンズの形状は図8に示すレンズのような形状とし、基本的な仕様である表1上段の仕様については例1と同様とした。CD用の軸上の球面収差を補正するために、対物レンズの第2面に第2の位相シフタを設けた。対物レンズの第2面の形状は図1に示す対物レンズの第2面ような形状であり、対物レンズの第1面は例1の対物レンズの第1面と同様とした。以下、対物レンズの第2面の非球面について図1の符号を用いて説明する。
【0075】
対物レンズの第2面の頂点を含む面の非球面21aは例1の対物レンズの第2面の頂点を含む面の非球面と同様とした。対物レンズの第1面の頂点を含む面の非球面11aは例1の対物レンズの第1面の頂点を含む面の非球面と同様とした。
【0076】
輪帯状非球面22aの非球面の諸係数を表5左上段に示し、輪帯状非球面23a、27aの非球面の諸係数を表5右上段に示し、輪帯状非球面24a、26aの非球面の諸係数を表5左下段に示し、輪帯状非球面25aの非球面の諸係数を表5右下段に示す。
さらに、各落差γ2については表6上段に示す。また、φ21、φ22、φ23、φ24、φ25、φ26については表6下段に示す。
【0077】
【表5】
Figure 0004501304
【0078】
【表6】
Figure 0004501304
【0079】
図13にCD用光学系の軸外波面収差特性を示す。また図14にDVD用光学系の軸外波面収差特性を示す。プラスチックを射出成形して、例3の形状の対物レンズと補助レンズとを作製し、図4の光学装置を製作した。DVD、CDについてこの光学装置により記録又は再生を行ったところ、CDについては忠実に記録再生できたが、DVDについては忠実に記録再生できなかった。
【0080】
「例4(実施例)」
対物レンズの形状は図1に示すレンズのような形状とし、基本的な仕様である表1上段の仕様については例1と同様とした。対物レンズの第1面は例2における対物レンズの第1面と同様とし、対物レンズの第2面は例3における対物レンズの第2面と同様とした。
【0081】
図15にCD用光学系の軸外波面収差特性を示す。また図16にDVD用光学系の軸外波面収差特性を示す。プラスチックを射出成形して、例4の形状の対物レンズと補助レンズとを作製し、例4の光学装置を製作した。CD、DVDについてこの光学装置により記録又は再生を行ったところ、ともに忠実に記録再生できた。
【0082】
「例5(実施例)」
基本的な仕様である表1上段の仕様については例1と同様とし、図1に示す形状の対物レンズを設計した。
【0083】
非球面11aの非球面の諸係数を表7左上段に、輪帯状非球面12aの非球面の諸係数を表7右上段に、輪帯状非球面13aの非球面の諸係数を表7左中段に、輪帯状非球面14aの非球面の諸係数を表7右中段に、輪帯状非球面15aの非球面の諸係数を表7左下段に、輪帯状非球面16aの非球面の諸係数を表7右下段にそれぞれ示す。
【0084】
【表7】
Figure 0004501304
【0085】
非球面21aの非球面の諸係数を表8左上段に、輪帯状非球面22aの非球面の諸係数を表8右上段に、輪帯状非球面23aの非球面の諸係数を表8左中上段に、輪帯状非球面24aの非球面の諸係数を表8右中上段に、輪帯状非球面25aの非球面の諸係数を表8左中下段に、輪帯状非球面26aの非球面の諸係数を表8右中下段に、輪帯状非球面2aの非球面の諸係数を表8左下段にそれぞれ示す。
【0086】
【表8】
Figure 0004501304
【0087】
表7、8に記載されていない仕様については、例4と同様とした。図17にCD用光学系の軸外波面収差特性を示す。また図18にDVD用光学系の軸外波面収差特性を示す。プラスチックを射出成形して、例5の形状の対物レンズと補助レンズとを作製し、図4の光学装置を製作した。CD、DVDについてこの光学装置により記録又は再生を行ったところ、ともに忠実に記録再生できた。
【0088】
「例6(実施例)」
図5に示す光学装置(有限系)に使用する対物レンズであって、光源側の面に7つの輪帯状非球面を有し、光ディスク側の面に6つの輪帯状非球面を有する対物レンズを設計した。
対物レンズは、CD用、DVD用ともに軸外コマ収差が良好となるように設計した。第1面にCD用としての軸上の特性を補正するように位相補正の7つの輪帯状非球面を設け、第2面にDVD用としての軸上の球面収差を補正するように6つの輪帯状非球面を設けた。対物レンズの基本仕様を表9に示す。波長等表9に記載されていない仕様は、例4と同様である。
【0089】
【表9】
Figure 0004501304
【0090】
対物レンズ3の光源側面の頂点を含む面の非球面を光源側頂点非球面と称し、光源側頂点非球面に最も近い輪帯状非球面を第1の光源側輪帯状非球面と称し、対物レンズ3の外周に向かって、第2の光源側輪帯状非球面、第3の光源側輪帯状非球面、のように順に称するとき、光源側頂点非球面の非球面の諸係数を表10左上段に、第1の光源側輪帯状非球面の非球面の諸係数を表10右上段に、第2の光源側輪帯状非球面の非球面の諸係数を表10左中上段に、第3の光源側輪帯状非球面24aの非球面の諸係数を表10右中上段に、第4の光源側輪帯状非球面25aの非球面の諸係数を表10左中下段に、第5の光源側輪帯状非球面26aの非球面の諸係数を表10右中下段に、第6の光源側輪帯状非球面2aの非球面の諸係数を表10左下段にそれぞれ示す。
【0091】
【表10】
Figure 0004501304
【0092】
対物レンズ3の光ディスク側面の頂点を含む面の非球面を光ディスク側頂点非球面と称し、光ディスク側頂点非球面に最も近い輪帯状非球面を第1の光ディスク側輪帯状非球面と称し、対物レンズ3の外周に向かって、第2の光ディスク側輪帯状非球面、第3の光ディスク側輪帯状非球面、のように順に称するとき、光ディスク側頂点非球面の非球面の諸係数を表11左上段に、第1の光ディスク側輪帯状非球面の非球面の諸係数を表11右上段に、第2の光ディスク側輪帯状非球面の非球面の諸係数を表11左中段に、第3の光ディスク側輪帯状非球面24aの非球面の諸係数を表11右中段に、第4の光ディスク側輪帯状非球面25aの非球面の諸係数を表11左下段に、第5の光ディスク側輪帯状非球面26aの非球面の諸係数を表11右下段にそれぞれ示す。
【0093】
【表11】
Figure 0004501304
【0094】
対物レンズ3の光源側の面の各落差を表12に示す。表12において、各光源側輪帯状非球面は光源側頂点より光ディスク側に設けられているものとする。
【0095】
【表12】
Figure 0004501304
【0096】
対物レンズ3のディスク側の面の各落差を表13に示す。表13において、各ディスク側輪帯状非球面はディスク側頂点より光源側に設けられているものとする。
【0097】
【表13】
Figure 0004501304
【0098】
対物レンズ3の各非球面の外周の直径を表14に示す。
【0099】
【表14】
Figure 0004501304
【0100】
図19にCD用光学系の軸外波面収差特性を示す。また図20にDVD用光学系の軸外波面収差特性を示す。プラスチックを射出成形して、例6の対物レンズを作製し、図5に示すとおりの光学装置を製作した。CD、DVDについてこの光学装置により記録又は再生を行ったところ、ともに忠実に記録再生できた。
【0101】
「例7(実施例)」
図5に示す光学装置に使用する対物レンズであって、光源側の面に7つの輪帯状非球面を有し、光ディスク側の面に6つの輪帯状非球面を有する対物レンズを設計した。
【0102】
対物レンズは、CD用、DVD用ともに軸外コマ収差が良好となるように設計した。第1面にCD用としての軸上の特性を補正するように位相補正の7つの輪帯状非球面を設け、第2面にDVD用としての軸上の球面収差を補正するように6つの輪帯状非球面を設けた。対物レンズの基本仕様を表15に示す。波長等表15に記載されていない仕様は、例4と同様である。
【0103】
【表15】
Figure 0004501304
【0104】
対物レンズの光源側面の各非球面の諸係数を表16に示す。表16の配列は表10と同様である。
【0105】
【表16】
Figure 0004501304
【0106】
対物レンズの光ディスク側面の各非球面の諸係数を表17に示す。表17の配列は表11と同様である。
【0107】
【表17】
Figure 0004501304
【0108】
対物レンズ3の光源側の面の各落差は例6の対物レンズと同様(表12)であった。対物レンズ3のディスク側の面の各落差も例6の対物レンズと同様(表13)であった。対物レンズ3の各非球面の外周の直径も例6の対物レンズと同様(表14)であった。
【0109】
図21にCD用光学系の軸外波面収差特性を示す。また図22にDVD用光学系の軸外波面収差特性を示す。プラスチックを射出成形して、例7の対物レンズを作製し、図5に示すとおりの光学装置を製作した。CD、DVDについてこの光学装置により記録又は再生を行ったところ、ともに忠実に記録再生できた。
【0110】
【発明の効果】
本発明の対物レンズは、その片面に第1の波長の光に対して位相差を生じさせる機能を有する第1の位相シフタが設けられ、その残る片面に第2の波長の光に対して位相差を生じさせる機能を有する第2の位相シフタが設けられているため、第1の光ディスク、第2の光ディスクの記録又は再生に際し、軸上の収差、軸外の収差ともに良好に補正できる。
【0111】
したがって、本発明の対物レンズは、経年変化によって光源や対物レンズが光軸から傾き又は軸ずれが生じた場合であっても、軸上の収差、軸外の収差ともに良好であり、高精度化が容易であって、光学性能が経年変化的に劣化する可能性が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対物レンズの一実施例を示す断面図。
【図2】光源側から見る場合の、図1の対物レンズの正面図。
【図3】図2に対する背面図。
【図4】本発明の光学装置の一実施例を示す構成図。
【図5】図4とは別の光学装置の実施例の構成図。
【図6】例1の対物レンズを示す断面図。
【図7】例2の対物レンズを示す断面図。
【図8】例3の対物レンズを示す断面図。
【図9】例1のCD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図10】例1のDVD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図11】例2のCD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図12】例2のDVD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図13】例3のCD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図14】例3のDVD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図15】例4のCD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図16】例4のDVD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図17】例5のCD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図18】例5のDVD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図19】例6のCD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図20】例6のDVD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図21】例7のCD用光学系の軸外波面収差特性図。
【図22】例7のDVD用光学系の軸外波面収差特性図。
【符号の説明】
1:第1の光源
2:光学媒体
3:対物レンズ
5:補助レンズ
6:第1の光ディスク
6a:第1の光ディスク6の透明基板
6b:第1の光ディスク6の情報記録面
7:第2の光ディスク
7a:第2の光ディスク7の透明基板
7b:第2の光ディスク7の情報記録面
9:絞り
10:受光素子
1:光源1から補助レンズ5の第1面までの光軸上の距離
2:補助レンズ5の第2面から対物レンズ3までの光軸上の距離
11、12、13、14、15:光軸を中心とする輪状の段差部
12a、13a、14a、15a、16a:輪帯状非球面
22a、23a、24a、25a、26a、27a:輪帯状非球面
21、22、23、24、25、26:光軸4を中心とする輪状の段差部
φ11、φ12、φ13、φ14、φ15:それぞれ段差部11、12、13、14、15の内側の径
φ16:第1面の有効径
φ27:第2面の有効径
φ21、φ22、φ23、φ24、φ25、φ26:それぞれ段差部21、22、23、24、25、26の径
φ27:第2面の有効径

Claims (11)

  1. 第1の光ディスク及び第2の光ディスクそれぞれの記録又は再生時に、前記第1の光ディスク及び前記第2の光ディスクそれぞれに対して異なる波長の光源からの光を、前記第1の光ディスク、前記第2の光ディスクそれぞれの情報記録面に集光させ、それぞれの前記情報記録面からの反射光を受光素子に受光させる光学系に用いる、第1面と前記第1面と対向する第2面の両面に非球面を有する対物レンズにおいて、
    前記第1の光ディスクの記録又は再生時には第1の波長λ の光が用いられ、前記第2の光ディスクの記録又は再生時には第2の波長λ の光が用いられ、
    前記第1面には、光軸を中心とする輪状の複数の段差部を備える第1の位相シフタが設けられ、前記第1の位相シフタは、前記第1の波長λ の光について生ずる位相差が、距離に換算して0.9λ 〜1.1λ の自然数倍になるように、段差部の寸法及び形状が決定されて、前記第1の波長λ の光に対して前記第1の光ディスクの記録又は再生時の収差を低減させる位相差を生じさせる機能を有し、
    前記第2面には、光軸を中心とする輪状の複数の段差部を備える第2の位相シフタが設けられ、前記第2の位相シフタは、前記第2の波長λ の光について生ずる位相差が、距離に換算して0.9λ 〜1.1λ の自然数倍になるように、段差部の寸法及び形状が決定されて、前記第2の波長λの光に対して前記第2の光ディスクの記録又は再生時の収差を低減させる位相差を生じさせる機能を有する対物レンズ。
  2. 前記第1の光ディスクを記録又は再生する場合の開口数をNA 、前記第2の光ディスクを記録又は再生する場合の開口数NA とするとき、NA >NA を満たし、
    前記第1の位相シフタにおける複数の段差部のうち、最小の径をφ 、前記第1面の有効径をφ とし、前記第2の位相シフタにおける複数の段差部のうち、最小の径をφ 、前記第2面の有効径をφ とするとき、φ /φ >φ /φ を満たす請求項1に記載の対物レンズ。
  3. 前記第1の光ディスクの透明基板の厚さをt 、前記第2の光ディスクの透明基板の厚さをt とするとき、1.5t <t を満たし、
    前記第1の位相シフタ及び前記第2の位相シフタは、それぞれ、輪状の段差部を3〜10本有する請求項1又は請求項2に記載の対物レンズ。
  4. 前記第1の波長λ の光と前記第2の波長λ の光とがともに、補助レンズ、対物レンズを介して、前記第1の光ディスク、前記第2の光ディスクそれぞれの情報記録面に集光される光学系に用いられる対物レンズであって、
    前記第1の波長λ の光に対して、前記補助レンズと、前記第1面と前記第2面のうち、一方の面の輪帯状非球面と、他方の面の頂点を含む面の非球面と、の組合せが、前記第1の光ディスクの情報記録面を記録又は再生する場合において、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ 以下となるように設定されているとともに、
    前記第2の波長λ の光に対して、前記補助レンズと、前記一方の面の頂点を含む面の非球面と、前記他方の面の輪帯状非球面と、の組合せが、前記第2の光ディスクの情報記録面を記録又は再生する場合において、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ 以下となるように設定されている請求項1〜3いずれか1項に記載の対物レンズ。
  5. 前記第1の波長λ の光と前記第2の波長λ の光とがともに、コリメータレンズ、対物レンズを介して、前記第1の光ディスク、前記第2の光ディスクそれぞれの情報記録面に集光される光学系に用いられる対物レンズであって、
    前記第1の波長λ の光に対して、前記コリメータレンズと、前記第1面と前記第2面のうち、一方の面の輪帯状非球面と、他方の面の頂点を含む面の非球面と、の組合せが、前記第1の光ディスクの情報記録面を記録又は再生する場合において、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ 以下となるように設定されているとともに、
    前記第2の波長λ の光に対して、前記コリメータレンズと、前記一方の面の頂点を含む面の非球面と、前記他方の面の輪帯状非球面と、の組合せが、前記第2の光ディスクの情報記録面を記録又は再生する場合において、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ 以下となるように設定されている請求項1〜いずれか1項に記載の対物レンズ。
  6. 前記第1の波長λ の光に対して、前記第1面と前記第2面のうち、一方の面の輪帯状非球面と、他方の面の頂点を含む面の非球面との組合せが、前記第1の光ディスクの情報記録面を記録又は再生する場合において、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ以下となるように設定されているとともに、
    前記第2の波長λ の光に対して、前記一方の面の頂点を含む面の非球面と、前記他方の面の輪帯状非球面との組合せが、前記第2の光ディスクの情報記録面を記録又は再生する場合において、像高0.05mmにおける軸外コマ収差がRMS値で0.03λ以下となるように設定されている請求項1〜いずれか1項に記載の対物レンズ。
  7. 前記第1の光ディスクを記録又は再生する場合の開口数をNA 、前記第2の光ディスクを記録又は再生する場合の開口数NA とするとき、NA >NA を満たし、
    前記第1面及び/又は前記第2面の、光軸を中心とする輪帯状領域には、前記第2の波長λ の光の透過を妨げて前記開口数NA に絞り込むための段差部が設けられている請求項1〜のいずれか1項に記載の対物レンズ。
  8. 前記第1の位相シフタは、前記第1の波長λ の光について生ずる位相差が、距離に換算して、(i−0.1)λ 〜(i+0.1)λ になるように(iは自然数)、段差部の寸法及び形状が決定されているとともに、
    前記第2の位相シフタは、前記第2の波長λ の光について生ずる位相差が、距離に換算して、jを自然数とするとき、(j−0.1)λ 〜(j+0.1)λ になるように(jは自然数)、段差部の寸法及び形状が決定されている請求項1〜いずれか1項に記載の対物レンズ。
  9. 前記第1の光ディスクはDVDであり、前記第2の光ディスクはCDであり、
    前記第1の波長λ は650nm、前記第2の波長λ は780nmである請求項1〜8いずれか1項に記載の対物レンズ。
  10. 第1の光ディスク及び第2の光ディスクそれぞれの記録又は再生時に、前記第1の光ディスク及び前記第2の光ディスクそれぞれに対して、光源からの第1の波長λ 、第2の波長λ の光を、それぞれ、前記第1の光ディスク、前記第2の光ディスクそれぞれの情報記録面に集光させ、それぞれの前記情報記録面からの反射光を受光素子に受光させる光学系に、請求項1〜9いずれか1項に記載に対物レンズを用いる光学装置。
  11. 前記第1の光ディスクはDVDであり、前記第2の光ディスクはCDであり、
    前記第1の波長λ は650nm、前記第2の波長λ は780nmである請求項10に記載の光学装置。
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