JP2000268392A - 光情報記録媒体の記録/再生用光ピックアップ装置、対物レンズおよび記録/再生装置 - Google Patents
光情報記録媒体の記録/再生用光ピックアップ装置、対物レンズおよび記録/再生装置Info
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- JP2000268392A JP2000268392A JP11358064A JP35806499A JP2000268392A JP 2000268392 A JP2000268392 A JP 2000268392A JP 11358064 A JP11358064 A JP 11358064A JP 35806499 A JP35806499 A JP 35806499A JP 2000268392 A JP2000268392 A JP 2000268392A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 波長の異なる2つの光源を持つ記録および/
または再生装置において、2つの光源からの光束を、透
明基板の厚さが異なる光ディスクに対して、1つの集光
光学系で透明基板を介して情報記録面に集光させる光ピ
ックアップ装置において、光源の波長シフトの影響を受
けないものを得ようとする。 【解決手段】 集光レンズの1つの光学面を複数の輪帯
に分割し、透明基板の厚さが異なる光ディスクに対し、
異なる輪帯の光束を集光させると共に、少なくとも1つ
の光学面上に回折輪帯レンズを設け、波長の相違によっ
て屈折面において生じる色収差と回折輪帯レンズによっ
て生じる色収差とを相殺させる。
または再生装置において、2つの光源からの光束を、透
明基板の厚さが異なる光ディスクに対して、1つの集光
光学系で透明基板を介して情報記録面に集光させる光ピ
ックアップ装置において、光源の波長シフトの影響を受
けないものを得ようとする。 【解決手段】 集光レンズの1つの光学面を複数の輪帯
に分割し、透明基板の厚さが異なる光ディスクに対し、
異なる輪帯の光束を集光させると共に、少なくとも1つ
の光学面上に回折輪帯レンズを設け、波長の相違によっ
て屈折面において生じる色収差と回折輪帯レンズによっ
て生じる色収差とを相殺させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源から出射した
光束を集光光学系で情報記録面に集光させ、光情報記録
媒体上に情報を記録又は情報記録面上の情報を再生する
光情報記録媒体の記録および/または再生方法、光ピッ
クアップ装置、これらに用いられる集光光学系、対物レ
ンズ、及び光情報記録媒体の記録および/または再生装
置に関する。
光束を集光光学系で情報記録面に集光させ、光情報記録
媒体上に情報を記録又は情報記録面上の情報を再生する
光情報記録媒体の記録および/または再生方法、光ピッ
クアップ装置、これらに用いられる集光光学系、対物レ
ンズ、及び光情報記録媒体の記録および/または再生装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、短波長赤色半導体レーザの実用化
に伴い、従来の光情報記録媒体(光ディスクともいう)
であるCD(コンパクトディスク)と同程度の大きさで
大容量化させた高密度の光情報記録媒体であるDVD
(デジタルビデオディスク、あるいは、デジタルバーサ
タイトディスクともいう)の開発が進んできている.こ
のDVDでは、635nmの短波長半導体レーザを使用
したときの対物レンズの光ディスク側の開口数NAを
0.6としている。なお、DVDは、トラックピッチ
0.74μm、最短ピット長0.4μmであり、CDの
トラックピッチ1.6μm、最短ピット長0.83μm
に対して半分以下に高密度化されている.また、上述し
たCD、DVDの他に、種々の規格の光ディスク、例え
は、CD−R(追記型コンパクトディスク)、CD−R
W、LD(レーザーディスク)、MD(ミニディス
ク)、MO(光磁気ディスク)なども商品化されて普及
している。表1に種々の光ディスクの透明基板の厚さ
と、必要開口数を示す。
に伴い、従来の光情報記録媒体(光ディスクともいう)
であるCD(コンパクトディスク)と同程度の大きさで
大容量化させた高密度の光情報記録媒体であるDVD
(デジタルビデオディスク、あるいは、デジタルバーサ
タイトディスクともいう)の開発が進んできている.こ
のDVDでは、635nmの短波長半導体レーザを使用
したときの対物レンズの光ディスク側の開口数NAを
0.6としている。なお、DVDは、トラックピッチ
0.74μm、最短ピット長0.4μmであり、CDの
トラックピッチ1.6μm、最短ピット長0.83μm
に対して半分以下に高密度化されている.また、上述し
たCD、DVDの他に、種々の規格の光ディスク、例え
は、CD−R(追記型コンパクトディスク)、CD−R
W、LD(レーザーディスク)、MD(ミニディス
ク)、MO(光磁気ディスク)なども商品化されて普及
している。表1に種々の光ディスクの透明基板の厚さ
と、必要開口数を示す。
【0003】
【表1】
【0004】なお、CD−Rについては光源波長λ=7
80(nm)である必要があるが、他の光ディスクにお
いては、表1に記載した光源波長以外の波長の光源を使
用することができ、この場合、使用する光源波長λに応
じて必要開口数NAが変わる。例えば、CDの場合は必
要開口数NA=λ(μm)/1.73、DVDの場合は
必要開口数NA=λ(μm)/1.06で近似される。
80(nm)である必要があるが、他の光ディスクにお
いては、表1に記載した光源波長以外の波長の光源を使
用することができ、この場合、使用する光源波長λに応
じて必要開口数NAが変わる。例えば、CDの場合は必
要開口数NA=λ(μm)/1.73、DVDの場合は
必要開口数NA=λ(μm)/1.06で近似される。
【0005】なお、本明細書でいう開口数(例えば、以
下NA1、NA2、NAL、NAH、NA3、NA4な
どと表記される)は、透明基板側から見た集光光学系の
開口数のことである。
下NA1、NA2、NAL、NAH、NA3、NA4な
どと表記される)は、透明基板側から見た集光光学系の
開口数のことである。
【0006】このように、市場にはサイズ、基板厚、記
録密度、使用波長などが種々異なる様々な光ディスクが
在在する時代となっており、様々な光ディスクに対応で
きる光ピックアップ装置が提案されている。その1つと
して、異なる光ディスクそれぞれに対応した集光光学系
を備え、再生する光ディスクにより集光光学系を切り替
える光ピックアップ装置が提案されている。しかしなが
ら、この光ピックアップ装置では、集光光学系が複数必
要となリコスト高を招くばかりでなく、集光光学系を切
り替えるための駆動機構が必要となり装置が複雑化し、
その切り替え精度も要求され、好ましくない。
録密度、使用波長などが種々異なる様々な光ディスクが
在在する時代となっており、様々な光ディスクに対応で
きる光ピックアップ装置が提案されている。その1つと
して、異なる光ディスクそれぞれに対応した集光光学系
を備え、再生する光ディスクにより集光光学系を切り替
える光ピックアップ装置が提案されている。しかしなが
ら、この光ピックアップ装置では、集光光学系が複数必
要となリコスト高を招くばかりでなく、集光光学系を切
り替えるための駆動機構が必要となり装置が複雑化し、
その切り替え精度も要求され、好ましくない。
【0007】そこで、1つの集光光学系を用いて、複数
の光ディスクを再生する光ピックアップ装置が種々提案
されている。その1つとして、特開平7−302437
号公報には、対物レンズの屈折面をリング状の複数領域
に分割し、各々の分割面が厚さの異なる光ディスクのう
ち1つにビームを結像させることにより再生する光ピッ
クアップ装置が記載されている。他に、特開平7−57
271号公報には、透明基板の厚さt1の第1光ディス
クのときには、集光されるビームの有する波面収差が
0.07λ以下となるように設計した対物レンズを用
い、透明基板の厚さt2の第2光ディスクのときには少
しデフォーカスした状態で集光スポットを形成する光ピ
ックアップ装置が記載されている。
の光ディスクを再生する光ピックアップ装置が種々提案
されている。その1つとして、特開平7−302437
号公報には、対物レンズの屈折面をリング状の複数領域
に分割し、各々の分割面が厚さの異なる光ディスクのう
ち1つにビームを結像させることにより再生する光ピッ
クアップ装置が記載されている。他に、特開平7−57
271号公報には、透明基板の厚さt1の第1光ディス
クのときには、集光されるビームの有する波面収差が
0.07λ以下となるように設計した対物レンズを用
い、透明基板の厚さt2の第2光ディスクのときには少
しデフォーカスした状態で集光スポットを形成する光ピ
ックアップ装置が記載されている。
【0008】しかしながら、特開平7−302437号
公報に記載された光ピックアップ装置においては、1つ
の対物レンズで同時に2つの焦点に入射光量を分割する
ため、レーザ出力を大きくする必要があり、コスト高を
招く。また、特開平7−57271号公報に記載された
光ピックアップ装置では、第2光ディスク再生時にはサ
イドローブによるジッターの増加が起こる。特に、第1
の光ディスクで波面収差が0.07λ以下とした対物レ
ンズで、第2の光ディスクをむりやり再生しているため
に、第2の光ディスクの再生可能な開口数には限界があ
る。
公報に記載された光ピックアップ装置においては、1つ
の対物レンズで同時に2つの焦点に入射光量を分割する
ため、レーザ出力を大きくする必要があり、コスト高を
招く。また、特開平7−57271号公報に記載された
光ピックアップ装置では、第2光ディスク再生時にはサ
イドローブによるジッターの増加が起こる。特に、第1
の光ディスクで波面収差が0.07λ以下とした対物レ
ンズで、第2の光ディスクをむりやり再生しているため
に、第2の光ディスクの再生可能な開口数には限界があ
る。
【0009】そこで、さらに前記問題点を改良するべく
提案された方式として、特開平8−55363号公報、
特開平9−17023号公報、特開平9−194975
号公報、特開平10−69675号公報、特開平11−
96585号公報などが挙げられる。
提案された方式として、特開平8−55363号公報、
特開平9−17023号公報、特開平9−194975
号公報、特開平10−69675号公報、特開平11−
96585号公報などが挙げられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光情報
記録媒体に情報の記録を行う際には、また新たな別の問
題が発生する。一般に、光情報記録媒体の記録時と再生
時とでは、記録時の方が大きなレーザーパワーを必要と
し、このパワーの違いにより光源波長が変化(波長シフ
トまたは波長ドリフトともいう)し、この波長変化に基
づく色収差が発生してしまう。光学系の色収差が補正さ
れていない場合は、この波長シフトにより、集光位置が
変化し、焦点がずれ、情報の記録及び/または再生に誤
りを生じる可能性がある。
記録媒体に情報の記録を行う際には、また新たな別の問
題が発生する。一般に、光情報記録媒体の記録時と再生
時とでは、記録時の方が大きなレーザーパワーを必要と
し、このパワーの違いにより光源波長が変化(波長シフ
トまたは波長ドリフトともいう)し、この波長変化に基
づく色収差が発生してしまう。光学系の色収差が補正さ
れていない場合は、この波長シフトにより、集光位置が
変化し、焦点がずれ、情報の記録及び/または再生に誤
りを生じる可能性がある。
【0011】波長変化による問題を解決するために、色
収差補正機能を有する光学系が種々提案されている。し
かしながら、それらは、複数の光情報記録媒体の再生お
よび/または記録を、1つの集光光学系で行えるもので
はない。つまり、従来の技術では、1つの集光光学系
(光源は1または複数)によって、サイズ、基板厚、記
録密度、使用波長などが種々異なる様々な光ディスクの
記録および/または再生に対応でき、しかも、記録時の
パワーの変化に伴う波長シフトによって生じる色収差の
問題をも解決し、良好に記録および/または再生が行え
るような対物レンズ、光ピックアップ装置、光情報記録
媒体記録および/または再生装置は得られなかった。
収差補正機能を有する光学系が種々提案されている。し
かしながら、それらは、複数の光情報記録媒体の再生お
よび/または記録を、1つの集光光学系で行えるもので
はない。つまり、従来の技術では、1つの集光光学系
(光源は1または複数)によって、サイズ、基板厚、記
録密度、使用波長などが種々異なる様々な光ディスクの
記録および/または再生に対応でき、しかも、記録時の
パワーの変化に伴う波長シフトによって生じる色収差の
問題をも解決し、良好に記録および/または再生が行え
るような対物レンズ、光ピックアップ装置、光情報記録
媒体記録および/または再生装置は得られなかった。
【0012】本発明は、前記のような問題を解決するこ
とを目的としたものであり、1つの集光光学系(光源は
1または複数)によって、サイズ、基板厚、記録密度、
使用波長などが種々異なる様々な光ディスクの記録およ
び/または再生に対応でき、しかも、記録時のパワーの
変化に伴う波長シフトによって生じる色収差の問題をも
解決し、良好に記録および/または再生が行えるような
対物レンズ、光ピックアップ装置、光情報記録媒体記録
および/または再生装置を提供することを目的とする。
とを目的としたものであり、1つの集光光学系(光源は
1または複数)によって、サイズ、基板厚、記録密度、
使用波長などが種々異なる様々な光ディスクの記録およ
び/または再生に対応でき、しかも、記録時のパワーの
変化に伴う波長シフトによって生じる色収差の問題をも
解決し、良好に記録および/または再生が行えるような
対物レンズ、光ピックアップ装置、光情報記録媒体記録
および/または再生装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光情報記録媒体
の記録および/または再生装置は、光源、対物レンズを
含みその光学系中に屈折面と輪帯回折部を有する集光光
学系、および光検出器からなる光ピックアップ装置を有
し、さらに電源やスピンドルモータなどの部材で構成さ
れる。
の記録および/または再生装置は、光源、対物レンズを
含みその光学系中に屈折面と輪帯回折部を有する集光光
学系、および光検出器からなる光ピックアップ装置を有
し、さらに電源やスピンドルモータなどの部材で構成さ
れる。
【0014】前記光ピックアップ装置は、夫れ夫れ異な
る厚さの透明基板をもつ異なる種類の光情報記録媒体の
1つから情報を再生するための、あるいは前記の光情報
記録媒体の異なった種類の1つに情報を記録するための
ものであって、光源と、輪帯回折部と、第1分割面、第
2分割面、第3分割面を含み、前記第3分割面は前記第
1分割面よりも光軸から離れた位置にあり、前記第2分
割面は前記第1分割面と前記第3分割面の間の位置にあ
る屈折面とを有する集光光学系と、光検出器とを有し、
前記第1分割面と前記第3分割面は、第1光情報記録媒
体の情報の記録または再生のために、厚さがt1の透明
基板を持つ第1光情報記録媒体の記録面上に光束を集光
可能とし、前記第1分割面と前記第2分割面は、第2光
情報記録媒体の情報の記録または再生のために、厚さが
t1より厚いt2の透明基板を持つ第2光情報記録媒体
の記録面上に光束を集光可能とし、前記光検出器は第1
光情報記録媒体の記録面あるいは第2光情報記録媒体の
記録面から反射された光束を受光可能としたことを特徴
とする。
る厚さの透明基板をもつ異なる種類の光情報記録媒体の
1つから情報を再生するための、あるいは前記の光情報
記録媒体の異なった種類の1つに情報を記録するための
ものであって、光源と、輪帯回折部と、第1分割面、第
2分割面、第3分割面を含み、前記第3分割面は前記第
1分割面よりも光軸から離れた位置にあり、前記第2分
割面は前記第1分割面と前記第3分割面の間の位置にあ
る屈折面とを有する集光光学系と、光検出器とを有し、
前記第1分割面と前記第3分割面は、第1光情報記録媒
体の情報の記録または再生のために、厚さがt1の透明
基板を持つ第1光情報記録媒体の記録面上に光束を集光
可能とし、前記第1分割面と前記第2分割面は、第2光
情報記録媒体の情報の記録または再生のために、厚さが
t1より厚いt2の透明基板を持つ第2光情報記録媒体
の記録面上に光束を集光可能とし、前記光検出器は第1
光情報記録媒体の記録面あるいは第2光情報記録媒体の
記録面から反射された光束を受光可能としたことを特徴
とする。
【0015】前記の構成のうち、第1分割面、第2分割
面、第3分割面を含むとは、その光学系を構成する少な
くとも1つの光学面に、3つの分割面を設けた場合に限
られるものではなく、5分割、7分割など、より多くの
分割面が設けられる場合を含むものである。このとき、
第1分割面と第2n+1分割面(ただしnは自然数)は
情報を記録および/または再生するように厚さがt1の
透明基板を有する第1光情報記録媒体の情報記録面に集
光することが出来、前記第1分割面と第2n分割面は情
報を記録および/または再生するように厚さがt1より
も厚いt2の透明基板を有する第2光情報記録媒体の情
報記録面に集光することが出来るように構成される。
面、第3分割面を含むとは、その光学系を構成する少な
くとも1つの光学面に、3つの分割面を設けた場合に限
られるものではなく、5分割、7分割など、より多くの
分割面が設けられる場合を含むものである。このとき、
第1分割面と第2n+1分割面(ただしnは自然数)は
情報を記録および/または再生するように厚さがt1の
透明基板を有する第1光情報記録媒体の情報記録面に集
光することが出来、前記第1分割面と第2n分割面は情
報を記録および/または再生するように厚さがt1より
も厚いt2の透明基板を有する第2光情報記録媒体の情
報記録面に集光することが出来るように構成される。
【0016】前記光ピックアップ装置は、前記光源から
出射される光束の波長変化によって前記屈折面において
生じる焦点ずれ量をAとし、前記集光光学系に入射する
光束の波長変化によって前記輪帯回折部において生じる
焦点ずれ量をBとしたとき、 0≦|A+B|≦|A| よりのぞましくは、 |A+B|=0 の条件を満たすことを特徴とする。
出射される光束の波長変化によって前記屈折面において
生じる焦点ずれ量をAとし、前記集光光学系に入射する
光束の波長変化によって前記輪帯回折部において生じる
焦点ずれ量をBとしたとき、 0≦|A+B|≦|A| よりのぞましくは、 |A+B|=0 の条件を満たすことを特徴とする。
【0017】前記光源から出射される光束の波長変化
は、前記光源に供給される電流の量の変化に基づいて変
化するものであり、その光束の波長変化は、±20nm
以下であることが望ましい。また、前記光ピックアップ
装置が、前記光源(第1の光源)と、前記光源(第1の
光源)よりも波長が長い光束を出射する第2の光源とを
有するときは、前記光源(第1の光源)から出射される
光束について前記条件を満足する。前記条件を満たすこ
とにより、波長変動に対する色消しが行われ、情報の記
録および/または再生の劣化を防止することが可能とな
る。
は、前記光源に供給される電流の量の変化に基づいて変
化するものであり、その光束の波長変化は、±20nm
以下であることが望ましい。また、前記光ピックアップ
装置が、前記光源(第1の光源)と、前記光源(第1の
光源)よりも波長が長い光束を出射する第2の光源とを
有するときは、前記光源(第1の光源)から出射される
光束について前記条件を満足する。前記条件を満たすこ
とにより、波長変動に対する色消しが行われ、情報の記
録および/または再生の劣化を防止することが可能とな
る。
【0018】前記集光光学系は対物レンズおよびその他
の光学部材を有し、該対物レンズが前記第1、第2、第
3分割面を含む前記屈折面および前記輪帯回折部を有す
るようにすることができる。このとき、前記屈折面と異
なる前記対物レンズの面に、前記輪帯回折部が設けられ
てもよく、この前記屈折面と異なる面は、そのほぼ全面
に前記輪帯回折部が設けられることができる。また、前
記第1、第2、第3分割面を含む前記屈折面に前記輪帯
回折部が設けられてもよく、この前記屈折面の前記第1
分割面にも、前記第2分割面にも、前記第3分割面に
も、前記輪帯回折部が設けられることができる。あるい
は、前記対物レンズとは別の光学部材に前記輪帯回折部
が設けられていてもよい。
の光学部材を有し、該対物レンズが前記第1、第2、第
3分割面を含む前記屈折面および前記輪帯回折部を有す
るようにすることができる。このとき、前記屈折面と異
なる前記対物レンズの面に、前記輪帯回折部が設けられ
てもよく、この前記屈折面と異なる面は、そのほぼ全面
に前記輪帯回折部が設けられることができる。また、前
記第1、第2、第3分割面を含む前記屈折面に前記輪帯
回折部が設けられてもよく、この前記屈折面の前記第1
分割面にも、前記第2分割面にも、前記第3分割面に
も、前記輪帯回折部が設けられることができる。あるい
は、前記対物レンズとは別の光学部材に前記輪帯回折部
が設けられていてもよい。
【0019】本発明の光ピックアップ装置用対物レンズ
は、夫れ夫れ異なる厚さの透明基板をもつ異なる種類の
光情報記録媒体の1つから情報を再生するための、ある
いは前記の光情報記録媒体の異なった種類の1つに情報
を記録するための光ピックアップ装置用の非球面を有す
る対物レンズであって、輪帯回折部と、第1分割面、第
2分割面、第3分割面を含む屈折面とを有し、前記第3
分割面は前記第1分割面よりも光軸から離れた位置にあ
り、前記第2分割面は前記第1分割面と前記第3分割面
の間の位置にあり、前記第1分割面を透過した第1光束
と前記第3分割面を透過した第3光束を、透明基板の厚
さがt1の第1光情報記録媒体の情報の記録または再生
のために、第1光情報記録媒体の記録面にt1の透明基
板を介して集光可能とし、前記第1分割面を透過した第
1光束と前記第2分割面を透過した第2光束を、透明基
板の厚さがt1より大きいt2の透明基板を有する第2
光情報記録媒体の情報の記録または再生のために、第2
光情報記録媒体の記録面にt2の透明基板を介して集光
可能とした対物レンズである。
は、夫れ夫れ異なる厚さの透明基板をもつ異なる種類の
光情報記録媒体の1つから情報を再生するための、ある
いは前記の光情報記録媒体の異なった種類の1つに情報
を記録するための光ピックアップ装置用の非球面を有す
る対物レンズであって、輪帯回折部と、第1分割面、第
2分割面、第3分割面を含む屈折面とを有し、前記第3
分割面は前記第1分割面よりも光軸から離れた位置にあ
り、前記第2分割面は前記第1分割面と前記第3分割面
の間の位置にあり、前記第1分割面を透過した第1光束
と前記第3分割面を透過した第3光束を、透明基板の厚
さがt1の第1光情報記録媒体の情報の記録または再生
のために、第1光情報記録媒体の記録面にt1の透明基
板を介して集光可能とし、前記第1分割面を透過した第
1光束と前記第2分割面を透過した第2光束を、透明基
板の厚さがt1より大きいt2の透明基板を有する第2
光情報記録媒体の情報の記録または再生のために、第2
光情報記録媒体の記録面にt2の透明基板を介して集光
可能とした対物レンズである。
【0020】前記対物レンズは、前記複数の分割面を含
む屈折面とは別の面に、前記輪帯回折部が設けられてお
り、前記輪帯回折部は、前記屈折面とは別の面のほぼ全
面に設けられてよい。また、前記輪帯回折部は、前記屈
折面に設けられてもよく、前記屈折面上の前記第1分割
面にも、前記第2分割面にも、前記第3分割面にも設け
られる。
む屈折面とは別の面に、前記輪帯回折部が設けられてお
り、前記輪帯回折部は、前記屈折面とは別の面のほぼ全
面に設けられてよい。また、前記輪帯回折部は、前記屈
折面に設けられてもよく、前記屈折面上の前記第1分割
面にも、前記第2分割面にも、前記第3分割面にも設け
られる。
【0021】前記対物レンズにおいて、光源から出射さ
れる光束の波長変化によって前記屈折面において生じる
焦点ずれ量をAとし、前記光源から出射される光束の波
長変化によって前記輪帯回折部において生じる焦点ずれ
量をBとしたとき、 0≦|A+B|≦|A| より望ましくは、 |A+B|=0 の条件を満たすことを特徴とする。
れる光束の波長変化によって前記屈折面において生じる
焦点ずれ量をAとし、前記光源から出射される光束の波
長変化によって前記輪帯回折部において生じる焦点ずれ
量をBとしたとき、 0≦|A+B|≦|A| より望ましくは、 |A+B|=0 の条件を満たすことを特徴とする。
【0022】本発明の光情報記録媒体の再生および/ま
たは記録装置は、夫れ夫れ異なる厚さの透明基板をもつ
異なる種類の光情報記録媒体の1つから情報を再生する
ための、あるいは前記の光情報記録媒体の異なった種類
の1つ上に情報を記録するための再生および/または記
録装置であって、光源と、輪帯回折部と、第1分割面、
第2分割面、第3分割面を含む屈折面を有する集光光学
系と、光検出器とを有するからなる光ピックアップ装置
を含み、該光ピックアップ装置は、前記第3分割面は前
記第1分割面よりも光軸から離れた位置にあり、前記第
2分割面は前記第1分割面と前記第3分割面の間の位置
にあり、前記第1分割面と前記第3分割面は、第1光情
報記録媒体の情報の記録または再生のために、厚さがt
1の透明基板を持つ第1光情報記録媒体の記録面上に光
束を集光可能とし、前記第1分割面と前記第2分割面
は、第2光情報記録媒体の情報の記録または再生のため
に、厚さがt1より厚いt2の透明基板を持つ第2光情
報記録媒体の記録面上に光束を集光可能とし、前記光検
出器は第1光情報記録媒体の記録面あるいは第2光情報
記録媒体の記録面から反射された光束を受光可能とした
ことを特徴とする。
たは記録装置は、夫れ夫れ異なる厚さの透明基板をもつ
異なる種類の光情報記録媒体の1つから情報を再生する
ための、あるいは前記の光情報記録媒体の異なった種類
の1つ上に情報を記録するための再生および/または記
録装置であって、光源と、輪帯回折部と、第1分割面、
第2分割面、第3分割面を含む屈折面を有する集光光学
系と、光検出器とを有するからなる光ピックアップ装置
を含み、該光ピックアップ装置は、前記第3分割面は前
記第1分割面よりも光軸から離れた位置にあり、前記第
2分割面は前記第1分割面と前記第3分割面の間の位置
にあり、前記第1分割面と前記第3分割面は、第1光情
報記録媒体の情報の記録または再生のために、厚さがt
1の透明基板を持つ第1光情報記録媒体の記録面上に光
束を集光可能とし、前記第1分割面と前記第2分割面
は、第2光情報記録媒体の情報の記録または再生のため
に、厚さがt1より厚いt2の透明基板を持つ第2光情
報記録媒体の記録面上に光束を集光可能とし、前記光検
出器は第1光情報記録媒体の記録面あるいは第2光情報
記録媒体の記録面から反射された光束を受光可能とした
ことを特徴とする。
【0023】前記光情報記録媒体の再生および/または
記録装置は、前記光源から出射される光束の波長変化に
よって前記屈折面において生じる焦点ずれ量をAとし、
前記光源から出射される光束の波長変化によって前記輪
帯回折部において生じる焦点ずれ量をBとしたとき、 0≦|A+B|≦|A| より好ましくは、前記焦点ずれ量AおよびBが |A+B|=0 の条件を満たすことを特徴とする。
記録装置は、前記光源から出射される光束の波長変化に
よって前記屈折面において生じる焦点ずれ量をAとし、
前記光源から出射される光束の波長変化によって前記輪
帯回折部において生じる焦点ずれ量をBとしたとき、 0≦|A+B|≦|A| より好ましくは、前記焦点ずれ量AおよびBが |A+B|=0 の条件を満たすことを特徴とする。
【0024】前記光情報記録媒体の再生および/または
記録装置に含まれる前記集光光学系は、対物レンズを有
し、該対物レンズが前記第1、第2、第3分割面を含む
前記屈折面および前記輪帯回折部を有し、前記屈折面と
異なる前記対物レンズの面に、前記輪帯回折部が設けら
れている。または、前記輪帯回折部は前記屈折面に設け
られていてもよい。
記録装置に含まれる前記集光光学系は、対物レンズを有
し、該対物レンズが前記第1、第2、第3分割面を含む
前記屈折面および前記輪帯回折部を有し、前記屈折面と
異なる前記対物レンズの面に、前記輪帯回折部が設けら
れている。または、前記輪帯回折部は前記屈折面に設け
られていてもよい。
【0025】あるいは、前記対物レンズが前記第1、第
2、第3分割面を含む前記屈折面を有し、前記輪帯回折
部は前記対物レンズとは別の光学部材に設けられていて
もよい。
2、第3分割面を含む前記屈折面を有し、前記輪帯回折
部は前記対物レンズとは別の光学部材に設けられていて
もよい。
【0026】
【発明の実施の態様】本発明の光ピックアップの概略構
成図である図1に基づいて説明する。本発明の実施形態
においては、光ピックアップ装置は第1光ディスクの再
生用に第1光源である第1半導体レーザ111(波長λ
1=610nm〜670nm)と、第2光ディスクの再
生用に第2光源である第2半導体レーザ112(波長λ
1=740nm〜870nm)とを有している。また、
合成手段19は、第1半導体レーザ111から出射され
た光束と第2半導体レーザ112から出射された光束と
を合成することが可能な手段であって、両光束を1つの
集光光学系を介して光ディスク20に集光させるため
に、同一光路とする手段である。
成図である図1に基づいて説明する。本発明の実施形態
においては、光ピックアップ装置は第1光ディスクの再
生用に第1光源である第1半導体レーザ111(波長λ
1=610nm〜670nm)と、第2光ディスクの再
生用に第2光源である第2半導体レーザ112(波長λ
1=740nm〜870nm)とを有している。また、
合成手段19は、第1半導体レーザ111から出射され
た光束と第2半導体レーザ112から出射された光束と
を合成することが可能な手段であって、両光束を1つの
集光光学系を介して光ディスク20に集光させるため
に、同一光路とする手段である。
【0027】まず、透明基板の厚さがt1である第1光
ディスク(例えばDVD)を再生する場合、第1半導体
レーザ111からビームを出射し、出射された光束は、
光束の発散角変換手段であるレンズ900によって発散
角度が変換され、合成手段(ダイクロイックプリズム)
19、偏光ビームスプリッタ12、コリメータレンズ1
3、1/4波長板14を透過して円偏光の平行光束とな
る。なお、このダイクロイックプリズム19は、第1半
導体レーザ111から出射される光の光軸と後述する第
2半導体レーザ112から出射される光の光軸とをほぼ
一致させる合成手段である。図の光学系においては、第
2半導体レーザ112から出射される波長λ2の光は反
射し、第1半導体レーザ111から出射される光λ1は
透過している。
ディスク(例えばDVD)を再生する場合、第1半導体
レーザ111からビームを出射し、出射された光束は、
光束の発散角変換手段であるレンズ900によって発散
角度が変換され、合成手段(ダイクロイックプリズム)
19、偏光ビームスプリッタ12、コリメータレンズ1
3、1/4波長板14を透過して円偏光の平行光束とな
る。なお、このダイクロイックプリズム19は、第1半
導体レーザ111から出射される光の光軸と後述する第
2半導体レーザ112から出射される光の光軸とをほぼ
一致させる合成手段である。図の光学系においては、第
2半導体レーザ112から出射される波長λ2の光は反
射し、第1半導体レーザ111から出射される光λ1は
透過している。
【0028】この光束は、絞り17によって絞られ、対
物レンズ16により第1光ディスク20の透明基板21
を介して記録面22上に集光される。絞り17は光束を
第1光ディスクの記録および/または再生に必要な対物
レンズ16の光ディスク側の開口数に制限する。つま
り、情報記録面22上に、情報の記録または再生が可能
な程度のビームスポットが形成される。そして、情報記
録面22で情報ピットにより変調されて反射した光束
は、再び対物レンズ16、1/4波長板14、コリメー
タレンズ13を透過して偏光ビームスプリッタ12に入
射し、ここで反射してシリンドリカルレンズ18により
非点収差が与えられ光検出器30上へ入射し、光検出器
30から出力される信号を用いて第1光ディスク20に
記録された情報の読み取り(再生)信号が得られる。な
お、この偏光ビームスプリッタ12は、光ディスクから
の反射光を受光手段に導くために光束を分離する分離手
段であって、対物レンズとダイクロイックプリズムとの
間に配設されている。
物レンズ16により第1光ディスク20の透明基板21
を介して記録面22上に集光される。絞り17は光束を
第1光ディスクの記録および/または再生に必要な対物
レンズ16の光ディスク側の開口数に制限する。つま
り、情報記録面22上に、情報の記録または再生が可能
な程度のビームスポットが形成される。そして、情報記
録面22で情報ピットにより変調されて反射した光束
は、再び対物レンズ16、1/4波長板14、コリメー
タレンズ13を透過して偏光ビームスプリッタ12に入
射し、ここで反射してシリンドリカルレンズ18により
非点収差が与えられ光検出器30上へ入射し、光検出器
30から出力される信号を用いて第1光ディスク20に
記録された情報の読み取り(再生)信号が得られる。な
お、この偏光ビームスプリッタ12は、光ディスクから
の反射光を受光手段に導くために光束を分離する分離手
段であって、対物レンズとダイクロイックプリズムとの
間に配設されている。
【0029】また、光検出器30上でのスポットの形状
変化による光量分布変化を検出して、合焦検出やトラッ
ク検出を行う。この検出に基づいて2次元アクチュエー
タ15が半導体レーザ111からの光を第1光ディスク
20の情報記録面22上に結像するように対物レンズ1
6を移動させるとともに、半導体レーザ111からの光
を所定のトラックに結像するように対物レンズ16を移
動させる。なお、合焦検出、トラック検出は、ナイフエ
ッジ法、SSD法、プッシュブル法、3ビーム法など、
種々の公知の方法によって行うことが出来る。
変化による光量分布変化を検出して、合焦検出やトラッ
ク検出を行う。この検出に基づいて2次元アクチュエー
タ15が半導体レーザ111からの光を第1光ディスク
20の情報記録面22上に結像するように対物レンズ1
6を移動させるとともに、半導体レーザ111からの光
を所定のトラックに結像するように対物レンズ16を移
動させる。なお、合焦検出、トラック検出は、ナイフエ
ッジ法、SSD法、プッシュブル法、3ビーム法など、
種々の公知の方法によって行うことが出来る。
【0030】一方、透明基板の厚さがt2(t1<t
2)である第2光ディスク(例えばCD)を再生する場
合、第2半導体レーザ112からビームを出射し、出射
された光束は合成手段19により光路を変更され、その
後、偏光ビームスプリッタ12、コリメータレンズ1
3、1/4波長板14、絞り17、対物レンズ16を介
して第2光ディスク20上に集光される。そして、情報
記録面22で情報ピットにより変調されて反射した光束
は、再び対物レンズ16、1/4波長板14、コリメー
タレンズ13、偏光ビームスプリッタ12、シリンドリ
カルレンズ18を介して光検出器30に入射し、光検出
器30から出力される信号を用いて第2光ディスク20
に記録された情報の読み取り(再生)信号が得られる。
また、光検出器30上でのスポットの形状変化による光
量分布変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行
う。この検出に基づいて2次元アクチュエータ15が半
導体レーザ112からの光を第2光ディスク20の情報
記録面22上にデフォーカス状態で結像するように対物
レンズ16を移動させるとともに、半導体レーザ112
からの光を所定のトラックに結像するように対物レンズ
16を移動させる。第1光ディスク、第2光ディスクに
情報を記録する際もほぼ同様の動作をする。
2)である第2光ディスク(例えばCD)を再生する場
合、第2半導体レーザ112からビームを出射し、出射
された光束は合成手段19により光路を変更され、その
後、偏光ビームスプリッタ12、コリメータレンズ1
3、1/4波長板14、絞り17、対物レンズ16を介
して第2光ディスク20上に集光される。そして、情報
記録面22で情報ピットにより変調されて反射した光束
は、再び対物レンズ16、1/4波長板14、コリメー
タレンズ13、偏光ビームスプリッタ12、シリンドリ
カルレンズ18を介して光検出器30に入射し、光検出
器30から出力される信号を用いて第2光ディスク20
に記録された情報の読み取り(再生)信号が得られる。
また、光検出器30上でのスポットの形状変化による光
量分布変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行
う。この検出に基づいて2次元アクチュエータ15が半
導体レーザ112からの光を第2光ディスク20の情報
記録面22上にデフォーカス状態で結像するように対物
レンズ16を移動させるとともに、半導体レーザ112
からの光を所定のトラックに結像するように対物レンズ
16を移動させる。第1光ディスク、第2光ディスクに
情報を記録する際もほぼ同様の動作をする。
【0031】このような光ピックアップ装置10におい
て、透明基板の厚さがt1の第1光ディスク、例えばD
VD(t1=0.6mm、透明基板の屈折率=1.5
8)を再生する際には、ビームスポットが最小錯乱円を
形成する(ベストフォーカス)ように対物レンズ16
を、2次元アクチュエータ15により駆動する。この対
物レンズ16を用いて、透明基板の厚さがt1と異なる
t2(t2>t1)で記録密度が第1光ディスクよりも
低い第2光ディスク、例えばCD(t2=1.2mm、
透明基板の屈折率=1.58)を再生する際には、透明
基坂の厚さが異なる(好ましくは大きくなる)ことで球
面収差が発生し、ビームスポットが最小錯乱円となる位
置(近軸焦点位置より後方の位置)ではスポットサイズ
が大きく、第2光ディスクのピット(情報)を読む(再
生する)ことはできない。しかしながら、この最小錯乱
円となる位置より対物レンズ16に近い前側位置(前ピ
ン)では、スポット全体の大きさは最小錯乱円よりも大
きいが、中央部に光量が集中した核と核の周囲に不要光
であるフレアとが形成される。この核を第2光ディスク
のピット(情報)を再生する(読む)ために利用し、第
2光ディスク再生時には、対物レンズ16をデフォーカ
ス(前ピン)状態になるように2次元アクチュエータ1
5を駆動する。
て、透明基板の厚さがt1の第1光ディスク、例えばD
VD(t1=0.6mm、透明基板の屈折率=1.5
8)を再生する際には、ビームスポットが最小錯乱円を
形成する(ベストフォーカス)ように対物レンズ16
を、2次元アクチュエータ15により駆動する。この対
物レンズ16を用いて、透明基板の厚さがt1と異なる
t2(t2>t1)で記録密度が第1光ディスクよりも
低い第2光ディスク、例えばCD(t2=1.2mm、
透明基板の屈折率=1.58)を再生する際には、透明
基坂の厚さが異なる(好ましくは大きくなる)ことで球
面収差が発生し、ビームスポットが最小錯乱円となる位
置(近軸焦点位置より後方の位置)ではスポットサイズ
が大きく、第2光ディスクのピット(情報)を読む(再
生する)ことはできない。しかしながら、この最小錯乱
円となる位置より対物レンズ16に近い前側位置(前ピ
ン)では、スポット全体の大きさは最小錯乱円よりも大
きいが、中央部に光量が集中した核と核の周囲に不要光
であるフレアとが形成される。この核を第2光ディスク
のピット(情報)を再生する(読む)ために利用し、第
2光ディスク再生時には、対物レンズ16をデフォーカ
ス(前ピン)状態になるように2次元アクチュエータ1
5を駆動する。
【0032】この光ピックアップ装置では、情報記録時
の集光光量をより上げるために、第1半導体レーザ11
1から出射される光と第2半導体レザ112から出射さ
れる光とが、ダイクロイックプリズム19から出射する
ときの光の発散度がほぼ同じになるように、発散角変換
手段として正の屈折力を有するレンズ900を配設して
いる。このような光ピックアップ装置は、一つの集光光
学系と一つの受光手段とで構成され、その構成が簡単で
あるという特徴を有しており、DVDの記録および/ま
たは再生のための光ピックアップ装置にCDの再生を行
う機能を付加する場合に有利に利用できる。
の集光光量をより上げるために、第1半導体レーザ11
1から出射される光と第2半導体レザ112から出射さ
れる光とが、ダイクロイックプリズム19から出射する
ときの光の発散度がほぼ同じになるように、発散角変換
手段として正の屈折力を有するレンズ900を配設して
いる。このような光ピックアップ装置は、一つの集光光
学系と一つの受光手段とで構成され、その構成が簡単で
あるという特徴を有しており、DVDの記録および/ま
たは再生のための光ピックアップ装置にCDの再生を行
う機能を付加する場合に有利に利用できる。
【0033】図2に光ピックアップ装置の構成の他の例
を示す。図1の光ピックアップ装置と同じ機能を有する
部材は同じ符号で示し、その説明は省略する。異なる点
は、第1半導体レーザ111および第2半導体レーザ1
12からの光束は、両光束の光軸を一致させるための合
成手段であるダイクロイックプリズム12と、それぞれ
の半導体レーザ111、112との間にそれぞれ偏光ビ
ームスプリッタ43、44を配置し、その反射光光路中
にそれぞれの波長に適した受光手段53、54を配設し
た点である。なお、各偏光ビームスプリッタ43、44
と光検出器55、58との間には、非点収差発生のため
のシリンドリカルレンズ56、57が配置される。この
ような構成は、特に、DVDおよびCDに共に記録およ
び/または再生を行う光ピックアップに適した構成であ
り、本発明の色消し対物レンズが有利に利用できるが、
図1、図2に示したものだけでなく、公知の光ピックア
ップ装置に広く利用することが出来る。
を示す。図1の光ピックアップ装置と同じ機能を有する
部材は同じ符号で示し、その説明は省略する。異なる点
は、第1半導体レーザ111および第2半導体レーザ1
12からの光束は、両光束の光軸を一致させるための合
成手段であるダイクロイックプリズム12と、それぞれ
の半導体レーザ111、112との間にそれぞれ偏光ビ
ームスプリッタ43、44を配置し、その反射光光路中
にそれぞれの波長に適した受光手段53、54を配設し
た点である。なお、各偏光ビームスプリッタ43、44
と光検出器55、58との間には、非点収差発生のため
のシリンドリカルレンズ56、57が配置される。この
ような構成は、特に、DVDおよびCDに共に記録およ
び/または再生を行う光ピックアップに適した構成であ
り、本発明の色消し対物レンズが有利に利用できるが、
図1、図2に示したものだけでなく、公知の光ピックア
ップ装置に広く利用することが出来る。
【0034】本発明の光ピックアップ装置は、光源と、
イメージセンサと、光軸と、第1分割面、第2分割面、
第3分割面を含む屈折面と、輪帯回折部とを有する集光
光学系を有するものである。そして、第3分割面は第1
分割面よりも光軸から離れており、第1分割面と第3分
割面の間に第2分割面があるものである。さらに、第1
分割面と第3分割面は、情報を記録/再生するように、
厚さがt1の透明基板を有する第1の光情報記録媒体の
情報記録面に集光することができ、第1分割面と第2分
割面は、情報を記録/再生するように、厚さがt1より
も厚いt2の透明基板を有する第2の光情報記録媒体の
情報記録面に集光することができるものである。
イメージセンサと、光軸と、第1分割面、第2分割面、
第3分割面を含む屈折面と、輪帯回折部とを有する集光
光学系を有するものである。そして、第3分割面は第1
分割面よりも光軸から離れており、第1分割面と第3分
割面の間に第2分割面があるものである。さらに、第1
分割面と第3分割面は、情報を記録/再生するように、
厚さがt1の透明基板を有する第1の光情報記録媒体の
情報記録面に集光することができ、第1分割面と第2分
割面は、情報を記録/再生するように、厚さがt1より
も厚いt2の透明基板を有する第2の光情報記録媒体の
情報記録面に集光することができるものである。
【0035】また、本発明の光ピックアップ装置は、光
源から出射される光束の波長変化によって屈折面におい
て生じる焦点ずれ量をAとし、光源から出射される光束
の波長変化によって輪帯回折部において生じる焦点ずれ
量をBとした場合、以下の条件式(A)を満たすことが
好ましい。 0≦|A+B|≦|A| (1) なお、A,Bの値は、光源側にずれる場合をマイナス、
逆にずれる場合をプラスとする。前記条件式を満たすこ
とにより、波長シフトに基づく色収差をより良好に補正
することができ、情報の記録及び/または再生をより良
好に行うことができる。
源から出射される光束の波長変化によって屈折面におい
て生じる焦点ずれ量をAとし、光源から出射される光束
の波長変化によって輪帯回折部において生じる焦点ずれ
量をBとした場合、以下の条件式(A)を満たすことが
好ましい。 0≦|A+B|≦|A| (1) なお、A,Bの値は、光源側にずれる場合をマイナス、
逆にずれる場合をプラスとする。前記条件式を満たすこ
とにより、波長シフトに基づく色収差をより良好に補正
することができ、情報の記録及び/または再生をより良
好に行うことができる。
【0036】別の言い方をすれば、波長シフトに基づく
波長の相違によって屈折面において生じる色収差と、輪
帯回折部において生じる色収差とを相殺させるようにす
ることが好ましい。さらに別の言い方をすれば、光源の
波長λ1における焦点の位置と、光源の波長シフトによ
って生じる波長λ1±α(αは20nm以下が好まし
く、15nm以下がより好ましく、5nm以下がさらに
好ましい。)における焦点の位置とがほぼ同一(最も好
ましくは、同一)となるようにすることが好ましい。
波長の相違によって屈折面において生じる色収差と、輪
帯回折部において生じる色収差とを相殺させるようにす
ることが好ましい。さらに別の言い方をすれば、光源の
波長λ1における焦点の位置と、光源の波長シフトによ
って生じる波長λ1±α(αは20nm以下が好まし
く、15nm以下がより好ましく、5nm以下がさらに
好ましい。)における焦点の位置とがほぼ同一(最も好
ましくは、同一)となるようにすることが好ましい。
【0037】また、さらに好ましくは、以下の条件式
(B)を満たすことである。 |A+B|=0 (2) なお、光源から出射される光束の波長シフトは、光源に
供給される電流の量の変化に基づいて変化するものであ
る場合、波長シフトが非常に高速で行われてしまうた
め、ピックアップの駆動系による調整が不可能である。
したがって、このような場合には本願発明の効果が特に
顕著にあらわれる。なお、光情報記録媒体の記録時に
は、大きなレーザパワーを必要とし、供給される電流の
量も異なるため、この電流の量の違いに基づくパワーの
違いによって、波長シフトが起きることを付言してお
く。また、光源から出射される光束の波長変化(波長シ
フト)は、±20nm以下であることが好ましく、より
好ましくは±15nm以下であり、さらに好ましくは±
5nm以下であることである。
(B)を満たすことである。 |A+B|=0 (2) なお、光源から出射される光束の波長シフトは、光源に
供給される電流の量の変化に基づいて変化するものであ
る場合、波長シフトが非常に高速で行われてしまうた
め、ピックアップの駆動系による調整が不可能である。
したがって、このような場合には本願発明の効果が特に
顕著にあらわれる。なお、光情報記録媒体の記録時に
は、大きなレーザパワーを必要とし、供給される電流の
量も異なるため、この電流の量の違いに基づくパワーの
違いによって、波長シフトが起きることを付言してお
く。また、光源から出射される光束の波長変化(波長シ
フト)は、±20nm以下であることが好ましく、より
好ましくは±15nm以下であり、さらに好ましくは±
5nm以下であることである。
【0038】また、光ピックアップ装置が、光源を1つ
しか有していない場合も、光源を2つ以上有している場
合も、本発明は適用可能である。また、第1の光源と、
第1の光源よりも波長が長い光束を出射する第2の光源
を有している場合、第1の光源から出射される光束につ
いてのみ色収差を補正する(前記条件式(A)を満た
す)ようにすることが好ましいが、両方の光源それぞれ
の波長シフトに対して色収差を補正するようにしてもよ
い。また、光源の波長は第1の光源が、610nm〜6
70nm、もしくは380nm〜450nmであること
が好ましく、第2の光源が、740nm〜870nmで
あることが好ましい。
しか有していない場合も、光源を2つ以上有している場
合も、本発明は適用可能である。また、第1の光源と、
第1の光源よりも波長が長い光束を出射する第2の光源
を有している場合、第1の光源から出射される光束につ
いてのみ色収差を補正する(前記条件式(A)を満た
す)ようにすることが好ましいが、両方の光源それぞれ
の波長シフトに対して色収差を補正するようにしてもよ
い。また、光源の波長は第1の光源が、610nm〜6
70nm、もしくは380nm〜450nmであること
が好ましく、第2の光源が、740nm〜870nmで
あることが好ましい。
【0039】また、本発明の輪帯回折部は、対物レンズ
に設けてもよいし、対物レンズ以外の他の光学部材に設
けてもよい。対物レンズに設ける場合、屈折面(第1分
割面、第2分割面、第3分割面とされていてもよい。)
を有する対物レンズに設けることが好ましい。その具体
例の幾つかを図3、4を用いて以下に示す。図3に示す
のは、対物レンズの分割面を有する屈折面と対向する面
に、輪帯回折部を設けた例の断面図を模式的に示す。こ
の場合、分割面を有する屈折面と対向する面のほぼ全面
に輪帯回折部が設けられていることが好ましい。ほぼ全
面とは、「少なくとも、対物レンズの分割面を有する屈
折面と対向する面において、絞りで絞られた光束が通過
する部分の全て」をいう。または、分割面を有する屈折
面に対向する面の面積の80%以上(より好ましくは9
0%以上)を「ほぼ全面」というようにしてもよい。ま
た、図4に示すのは、対物レンズの分割面を有する屈折
面に、輪帯回折部を設けた例の断面図を模式的に示す。
なお、屈折面の第1分割面にも、第2分割面にも、第3
分割面にも、輪帯回折部が設けられていることが好まし
い。
に設けてもよいし、対物レンズ以外の他の光学部材に設
けてもよい。対物レンズに設ける場合、屈折面(第1分
割面、第2分割面、第3分割面とされていてもよい。)
を有する対物レンズに設けることが好ましい。その具体
例の幾つかを図3、4を用いて以下に示す。図3に示す
のは、対物レンズの分割面を有する屈折面と対向する面
に、輪帯回折部を設けた例の断面図を模式的に示す。こ
の場合、分割面を有する屈折面と対向する面のほぼ全面
に輪帯回折部が設けられていることが好ましい。ほぼ全
面とは、「少なくとも、対物レンズの分割面を有する屈
折面と対向する面において、絞りで絞られた光束が通過
する部分の全て」をいう。または、分割面を有する屈折
面に対向する面の面積の80%以上(より好ましくは9
0%以上)を「ほぼ全面」というようにしてもよい。ま
た、図4に示すのは、対物レンズの分割面を有する屈折
面に、輪帯回折部を設けた例の断面図を模式的に示す。
なお、屈折面の第1分割面にも、第2分割面にも、第3
分割面にも、輪帯回折部が設けられていることが好まし
い。
【0040】また、図1の対物レンズ16における1
6’のように、対物レンズ周りに凸部を設けることが好
ましい。この構成により、たとえ、対物レンズがプラス
チック製であっても、温度変化による焦点のずれなどの
収差の変化を滅らすことができる。
6’のように、対物レンズ周りに凸部を設けることが好
ましい。この構成により、たとえ、対物レンズがプラス
チック製であっても、温度変化による焦点のずれなどの
収差の変化を滅らすことができる。
【0041】また、輪帯回折部は、前述したように、対
物レンズ以外の光学部材に設けてもよい。例えば、コリ
メータレンズや輪帯回折部を設けることのみを目的とし
た他の光学部材などが挙げられる。また、図1や図2
の、対物レンズ16と光ディスク20の間の光路に輪帯
回折部を有する光学部材を設けても、光源111または
l12と合成手段19の間の光路に輪帯回折部を有する
光学部材を設けても、合成手段19と対物レンズ16の
間の光路に輪帯回折部を有する光学部材を設けても、集
光光学系が輪帯回折部を有するということができる。
物レンズ以外の光学部材に設けてもよい。例えば、コリ
メータレンズや輪帯回折部を設けることのみを目的とし
た他の光学部材などが挙げられる。また、図1や図2
の、対物レンズ16と光ディスク20の間の光路に輪帯
回折部を有する光学部材を設けても、光源111または
l12と合成手段19の間の光路に輪帯回折部を有する
光学部材を設けても、合成手段19と対物レンズ16の
間の光路に輪帯回折部を有する光学部材を設けても、集
光光学系が輪帯回折部を有するということができる。
【0042】次に、上述したような透明基板の厚さが異
なる第1光ディスクと第2光ディスクを1つの集光光学
系で再生するために、光ピックアップ装置10の集光光
学系の1つである対物レンズ16に本発明を適用した実
施の形態を説明する。図5は、対物レンズ16を模式的
に示した断面図5(a)及び光源側から見た正面図5
(b)である。なお、一点鎖線は光軸を示している。な
お、本実施の形態では、第1光ディスクの透明基板の厚
さt1は、第2光ディスクの透明基板の厚さt2より薄
く、第1光ディスクの方が第2光ディスクよりも高密度
で情報が記録されている。
なる第1光ディスクと第2光ディスクを1つの集光光学
系で再生するために、光ピックアップ装置10の集光光
学系の1つである対物レンズ16に本発明を適用した実
施の形態を説明する。図5は、対物レンズ16を模式的
に示した断面図5(a)及び光源側から見た正面図5
(b)である。なお、一点鎖線は光軸を示している。な
お、本実施の形態では、第1光ディスクの透明基板の厚
さt1は、第2光ディスクの透明基板の厚さt2より薄
く、第1光ディスクの方が第2光ディスクよりも高密度
で情報が記録されている。
【0043】本実施の形態において、対物レンズ16
は、光源側の屈折面S1及び光ディスク20側の屈折面
S2は共に非球面形状を呈した正の屈折力を有した凸レ
ンズである。また、対物レンズ16の光源側の屈折面S
1は、光軸と同心状に複数(本実施の形態では3つ)の
第1分割面Sd1〜第3分割面Sd3から構成してい
る。分割面Sd1〜Sd3の境界は段差を設けて、それ
ぞれの分割面Sd1〜Sd3を形成している。また、光
ディスク側の屈折面S2が全面に輪帯回折部を有してい
る。この対物レンズ16において、光軸を含む第1分割
面Sd1を透過する光束(第1光束)は第1光ディスク
に記録された情報の再生及び第2光ディスクに記録され
た情報の再生に利用し、第1分割面Sd1より外側の第
2分割面Sd2を通過する光束(第2光束)は主に第2
光ディスクに記録された情報の再生に利用し、第2分割
面Sd2より外側の第3分割面Sd3を通過する光束
(第3光束)は主に第1光ディスクに記録された情報の
再生に利用するような形状となっている。
は、光源側の屈折面S1及び光ディスク20側の屈折面
S2は共に非球面形状を呈した正の屈折力を有した凸レ
ンズである。また、対物レンズ16の光源側の屈折面S
1は、光軸と同心状に複数(本実施の形態では3つ)の
第1分割面Sd1〜第3分割面Sd3から構成してい
る。分割面Sd1〜Sd3の境界は段差を設けて、それ
ぞれの分割面Sd1〜Sd3を形成している。また、光
ディスク側の屈折面S2が全面に輪帯回折部を有してい
る。この対物レンズ16において、光軸を含む第1分割
面Sd1を透過する光束(第1光束)は第1光ディスク
に記録された情報の再生及び第2光ディスクに記録され
た情報の再生に利用し、第1分割面Sd1より外側の第
2分割面Sd2を通過する光束(第2光束)は主に第2
光ディスクに記録された情報の再生に利用し、第2分割
面Sd2より外側の第3分割面Sd3を通過する光束
(第3光束)は主に第1光ディスクに記録された情報の
再生に利用するような形状となっている。
【0044】ここで、「主に」という文言の意味は、第
2分割面Sd2を通過する光束の場合、第3分割面Sd
3を通過する光束を遮光しない状態においてビームスポ
ットの中心強度が最大となる位置での核部分のエネルギ
ーに対して、第3分割面Sd3を通過する光束を遮光し
た状態においてビ−ムスポットの中心強度が最大となる
位置での核部分のエネルギー比率(「遮光状態核エネル
ギー」/「遮光しない核エネルギー」)が、60%〜1
00%の範囲に入ることを指している。また、第3分割
面Sd3を通過する光束の場合も同様に、第2分割面S
d2を遮光しない状態に対する遮光した状態の核部分の
エネルギー比率(「遮光状態核エネルギー」/「遮光し
ない核エネルギー」)が、60%〜100%の範図に入
ることを指している。なお、このエネルギー比率を簡便
に測定するには、各々の場合において、ビームスポット
の中心強度が最大となる位置でのピーク強度Ipと、ビ
ーム径Dp(中心強度に対して強度がe-2となる位置で
定める)を測定し、核部分のビームの形状はほぼ一定で
あることから、Ip×Dpを求め、これを比較すればよ
い。
2分割面Sd2を通過する光束の場合、第3分割面Sd
3を通過する光束を遮光しない状態においてビームスポ
ットの中心強度が最大となる位置での核部分のエネルギ
ーに対して、第3分割面Sd3を通過する光束を遮光し
た状態においてビ−ムスポットの中心強度が最大となる
位置での核部分のエネルギー比率(「遮光状態核エネル
ギー」/「遮光しない核エネルギー」)が、60%〜1
00%の範囲に入ることを指している。また、第3分割
面Sd3を通過する光束の場合も同様に、第2分割面S
d2を遮光しない状態に対する遮光した状態の核部分の
エネルギー比率(「遮光状態核エネルギー」/「遮光し
ない核エネルギー」)が、60%〜100%の範図に入
ることを指している。なお、このエネルギー比率を簡便
に測定するには、各々の場合において、ビームスポット
の中心強度が最大となる位置でのピーク強度Ipと、ビ
ーム径Dp(中心強度に対して強度がe-2となる位置で
定める)を測定し、核部分のビームの形状はほぼ一定で
あることから、Ip×Dpを求め、これを比較すればよ
い。
【0045】このように、光源から出射される光束を、
集光光学系の光軸近傍の第1光束を第1光ディスクの再
生及び第2光ディスクの再生に利用し、第1光束より外
側の第2光束を主に第2光ディスクの再生に利用し、第
2光束より外側の第3光束を主に第1光ディスクの再生
に利用することにより、光源からの光を光量損失をおさ
えつつ、1つの集光光学系で複数(本実施の形態では2
つ)の光ディスクの再生が可能となる。しかも、この場
合第2光ディスクの再生時には第3光束の大部分は不要
光であるが、この不要光が第2光ディスクの再生には利
用されないので、絞リ17を第1光ディスクの再生に必
要な開口数にしておくだけで、紋リ17の開口数を変え
る手段を何ら必要とせずに再生することができる。
集光光学系の光軸近傍の第1光束を第1光ディスクの再
生及び第2光ディスクの再生に利用し、第1光束より外
側の第2光束を主に第2光ディスクの再生に利用し、第
2光束より外側の第3光束を主に第1光ディスクの再生
に利用することにより、光源からの光を光量損失をおさ
えつつ、1つの集光光学系で複数(本実施の形態では2
つ)の光ディスクの再生が可能となる。しかも、この場
合第2光ディスクの再生時には第3光束の大部分は不要
光であるが、この不要光が第2光ディスクの再生には利
用されないので、絞リ17を第1光ディスクの再生に必
要な開口数にしておくだけで、紋リ17の開口数を変え
る手段を何ら必要とせずに再生することができる。
【0046】さらに詳述すると、本実施の形態における
対物レンズ16は、第1光ディスクを再生する際には
(図5(a)参照)第1分割面Sd1及び第3分割面S
d3を通過する第1光束及び第3光束(斜線で示される
光束)は、ほぼ同一の第1結像位置に結像し、その波面
収差(第2分割面Sd2を通過する第2光束を除いた波
面収差)は、0.07λ1rms以下、好ましくは0.
05λ1rms以下である。ここでλ1は第1の光源の
波長である。
対物レンズ16は、第1光ディスクを再生する際には
(図5(a)参照)第1分割面Sd1及び第3分割面S
d3を通過する第1光束及び第3光束(斜線で示される
光束)は、ほぼ同一の第1結像位置に結像し、その波面
収差(第2分割面Sd2を通過する第2光束を除いた波
面収差)は、0.07λ1rms以下、好ましくは0.
05λ1rms以下である。ここでλ1は第1の光源の
波長である。
【0047】また、このとき、第2分割面Sd2を通過
する第2光束(破線で示される光束)は、第1結像位置
とは異なった第2結像位置に結像する。この第2結像位
置は、第1結像位置を0(零)としてそれより対物レン
ズ16側を負、その反対側を正とすると、第1結像位置
から−40μm以上、−4μm以下、好ましくは−27
μm以上−4μm以下の距離にする(第2結像位置を第
1結像位置より対物レンズに近づける)。これにより、
主に第1光束及び第3光束で第1光ディスクの再生が行
われる。なお、この下限(−40μm)を越えると、球
面収差の補正のし過ぎとなり、第1光ディスクの再生時
のスポット形状が悪くなり、また、上限(−4μm)を
越えると、第2光ディスクの再生時のスポット径・サイ
ドローブが大きくなる。なお、本実施の形態では、t1
<t2、NA1>NA2であるので、第2結像位置を第
1結像位置から−40μm〜−4μm、好ましくは−2
7μm〜−4μmとしたが、t1>t2、NA1>NA
2の場合は、第2結像位置を第1結像位置から4μm〜
40μm、好ましくは4μm〜27μmにする。すなわ
ち、第1結像位置と第2結像位置との距離の絶対値は4
μm〜40μm、好ましくは4μm以上27μm以下の
範囲内になるようにする。
する第2光束(破線で示される光束)は、第1結像位置
とは異なった第2結像位置に結像する。この第2結像位
置は、第1結像位置を0(零)としてそれより対物レン
ズ16側を負、その反対側を正とすると、第1結像位置
から−40μm以上、−4μm以下、好ましくは−27
μm以上−4μm以下の距離にする(第2結像位置を第
1結像位置より対物レンズに近づける)。これにより、
主に第1光束及び第3光束で第1光ディスクの再生が行
われる。なお、この下限(−40μm)を越えると、球
面収差の補正のし過ぎとなり、第1光ディスクの再生時
のスポット形状が悪くなり、また、上限(−4μm)を
越えると、第2光ディスクの再生時のスポット径・サイ
ドローブが大きくなる。なお、本実施の形態では、t1
<t2、NA1>NA2であるので、第2結像位置を第
1結像位置から−40μm〜−4μm、好ましくは−2
7μm〜−4μmとしたが、t1>t2、NA1>NA
2の場合は、第2結像位置を第1結像位置から4μm〜
40μm、好ましくは4μm〜27μmにする。すなわ
ち、第1結像位置と第2結像位置との距離の絶対値は4
μm〜40μm、好ましくは4μm以上27μm以下の
範囲内になるようにする。
【0048】また、上述の対物レンズ16を所定の厚さ
(t2=1.2mm)の透明基板を有する第2光ディス
クの再生に使用する際には、図6に示すように、対物レ
ンズ16に入射する所定の光束(平行光束)の場合、第
1光束(右肩上がりの斜線で示す)のうち光軸近傍を通
過する光線が光軸と交わる位置と、光軸と直交する方向
で第1分割面Sd1の端部(第2分割面Sd2側)を通
過する光線が光軸と交わる位置との間に、第2光束(左
肩下がりの斜線で示す)の光線が光軸と交わる(結像す
る)ようになる。よって、第1光束及び第2光束は、第
2光ディスクの情報記録面近傍に集光され、第2光ディ
スクの再生が行われる。このとき、第3光束(途中まで
破線で示される)はフレアとなるが、第1光束及び第2
光束で形成される核により第2光ディスクの再生が可能
となる。
(t2=1.2mm)の透明基板を有する第2光ディス
クの再生に使用する際には、図6に示すように、対物レ
ンズ16に入射する所定の光束(平行光束)の場合、第
1光束(右肩上がりの斜線で示す)のうち光軸近傍を通
過する光線が光軸と交わる位置と、光軸と直交する方向
で第1分割面Sd1の端部(第2分割面Sd2側)を通
過する光線が光軸と交わる位置との間に、第2光束(左
肩下がりの斜線で示す)の光線が光軸と交わる(結像す
る)ようになる。よって、第1光束及び第2光束は、第
2光ディスクの情報記録面近傍に集光され、第2光ディ
スクの再生が行われる。このとき、第3光束(途中まで
破線で示される)はフレアとなるが、第1光束及び第2
光束で形成される核により第2光ディスクの再生が可能
となる。
【0049】換言すると、本発明は、開口数の小さい光
軸近傍を通過する第1光束を、再生できる全ての光ディ
スクの再生に利用し、また、第1分割面より外側を通過
する光束を再生する各光ディスクに対応するように分
け、分けられた各光束を各光ディスク(本実施の形態で
は第1、第2光ディスク)の再生に利用する。このと
き、光ディスクの情報を再生するために必要な開口数が
大きい方の光ディスク(本実施の形態では第1光ディス
ク)の再生に利用する光束は、分けられた光束のうち第
1光束より離れた光束(本実施の形態では第3光束)と
する。
軸近傍を通過する第1光束を、再生できる全ての光ディ
スクの再生に利用し、また、第1分割面より外側を通過
する光束を再生する各光ディスクに対応するように分
け、分けられた各光束を各光ディスク(本実施の形態で
は第1、第2光ディスク)の再生に利用する。このと
き、光ディスクの情報を再生するために必要な開口数が
大きい方の光ディスク(本実施の形態では第1光ディス
ク)の再生に利用する光束は、分けられた光束のうち第
1光束より離れた光束(本実施の形態では第3光束)と
する。
【0050】このような集光光学系(本実施の形態おい
ては対物レンズ16)を用いると、透明基板の厚さが異
なる複数の光ディスクを1つの集光光学系で再生するこ
とが可能となり、また、任意に面を設定できることによ
り、第2光ディスクの再生に必要な開口数NA2を大き
くすることができる。また、光軸近傍の光束(第1光
束)を複数の光ディスクの再生に利用することで、光源
からの光束の光量損失が少なくなる。しかも、第2光デ
ィスク再生時には、ビームスポットのサイドローブを減
少させ、ビーム強度の強い核を形成し、正確な情報が得
られる。さらに、絞リ17の開口数を変更する特別な手
段を必要とせずに複数の光ディスクを1つの集光光学系
で再生することができる。
ては対物レンズ16)を用いると、透明基板の厚さが異
なる複数の光ディスクを1つの集光光学系で再生するこ
とが可能となり、また、任意に面を設定できることによ
り、第2光ディスクの再生に必要な開口数NA2を大き
くすることができる。また、光軸近傍の光束(第1光
束)を複数の光ディスクの再生に利用することで、光源
からの光束の光量損失が少なくなる。しかも、第2光デ
ィスク再生時には、ビームスポットのサイドローブを減
少させ、ビーム強度の強い核を形成し、正確な情報が得
られる。さらに、絞リ17の開口数を変更する特別な手
段を必要とせずに複数の光ディスクを1つの集光光学系
で再生することができる。
【0051】また、本実施の形態では、光軸と直交する
方向で第2分割面Sd2中央位置(図5(a)参照)で
みたとき、開口数NALから開口数NAHまでの面であ
る第2分割面Sd2の法線と光軸とのなす角度が、光軸
から開口数NALまでの面である第1分割面Sd1及び
開口数NAHから開口数NA1までの面である第3分割
面Sd3から内挿される面(後述する数1の非球面の式
を用いて最小自乗法でフィッティングを行った非球面)
の法線と光軸とのなす角度より大きくする。これにより
第1光ディスク及び第2光ディスクの双方を良好に再生
することが可能となる。なお、本実施の形態では、t2
>t1、NA1>NA2であるので、第2分割面Sd2
の法線と光軸とのなす角度が、第1、3分割面Sd1、
Sd3から内挿される面の法線と光軸とのなす角度より
大としたが、t2<t1、NA1>NA2の場合は、小
とすればよい。
方向で第2分割面Sd2中央位置(図5(a)参照)で
みたとき、開口数NALから開口数NAHまでの面であ
る第2分割面Sd2の法線と光軸とのなす角度が、光軸
から開口数NALまでの面である第1分割面Sd1及び
開口数NAHから開口数NA1までの面である第3分割
面Sd3から内挿される面(後述する数1の非球面の式
を用いて最小自乗法でフィッティングを行った非球面)
の法線と光軸とのなす角度より大きくする。これにより
第1光ディスク及び第2光ディスクの双方を良好に再生
することが可能となる。なお、本実施の形態では、t2
>t1、NA1>NA2であるので、第2分割面Sd2
の法線と光軸とのなす角度が、第1、3分割面Sd1、
Sd3から内挿される面の法線と光軸とのなす角度より
大としたが、t2<t1、NA1>NA2の場合は、小
とすればよい。
【0052】またさらに、本実施の形態では、光軸と直
交する方向で第2分割面Sd2のほぼ中央位置(図5
(a)参照)でみたとき、第2分割面Sd2の法線と光
軸とのなす角度と、第1分割面Sdl及び第3分割面S
d3から内挿される面(後述する数1の非球面の式を用
いて最小自乗法でフィッティングを行った非球面)の法
線と光軸とのなす角度との差が、0.02°以上1°以
下の範囲となるように、第1分割面Sd1〜第3分割面
Sd3を設定することが好ましい。この下限を越すと第
2光ディスクの再生時のスポット形状が悪化し、サイド
ローブ・スポット径が大きくなり、上限を超すと球面収
差の補正し過ぎとなり第1光ディスク再生時のスポット
形状が悪化する。
交する方向で第2分割面Sd2のほぼ中央位置(図5
(a)参照)でみたとき、第2分割面Sd2の法線と光
軸とのなす角度と、第1分割面Sdl及び第3分割面S
d3から内挿される面(後述する数1の非球面の式を用
いて最小自乗法でフィッティングを行った非球面)の法
線と光軸とのなす角度との差が、0.02°以上1°以
下の範囲となるように、第1分割面Sd1〜第3分割面
Sd3を設定することが好ましい。この下限を越すと第
2光ディスクの再生時のスポット形状が悪化し、サイド
ローブ・スポット径が大きくなり、上限を超すと球面収
差の補正し過ぎとなり第1光ディスク再生時のスポット
形状が悪化する。
【0053】また、別の観点から本実施の形態を捕らえ
ると、少なくとも一方の面を光軸と同心状に複数に分割
された複数の分割面(本実施の形態では3つの分割面)
を有する対物レンズ16において、第2分割面Sd2よ
り光軸側の第1分割面Sd1を透過した光と、第2分割
面Sd2より光軸側とは反対側の第3分割面Sd3を透
過した光とが、所定の厚さ(第1光ディスク)の透明基
板を介して、ほぼ同じ位相となるようにしたとき、第1
分割面Sd1を透過し透明基板を介した光と、光軸に直
交する方向において第2分割面Sd2のほぼ中央位置
(図2(a)参照)より光軸側の第2分割面Sd2を透
過し透明基板を介した光と、の位相差を(△1L)π
(rad)とし、第3分割面Sd3を透過し透明基板を
介した光と、前記中央位置より光軸側とは反対側の第2
分割面Sd2を透過し透明基板を介した光と、の位相差
を(△1H)π(rad)とすると、(△1H)>(△
1L)を満足する。
ると、少なくとも一方の面を光軸と同心状に複数に分割
された複数の分割面(本実施の形態では3つの分割面)
を有する対物レンズ16において、第2分割面Sd2よ
り光軸側の第1分割面Sd1を透過した光と、第2分割
面Sd2より光軸側とは反対側の第3分割面Sd3を透
過した光とが、所定の厚さ(第1光ディスク)の透明基
板を介して、ほぼ同じ位相となるようにしたとき、第1
分割面Sd1を透過し透明基板を介した光と、光軸に直
交する方向において第2分割面Sd2のほぼ中央位置
(図2(a)参照)より光軸側の第2分割面Sd2を透
過し透明基板を介した光と、の位相差を(△1L)π
(rad)とし、第3分割面Sd3を透過し透明基板を
介した光と、前記中央位置より光軸側とは反対側の第2
分割面Sd2を透過し透明基板を介した光と、の位相差
を(△1H)π(rad)とすると、(△1H)>(△
1L)を満足する。
【0054】なお、この場合、位相差の符号は、光の進
行方向(光ディスクヘ向かう方向)を正とし、第1分割
面Sd1あるいは第3分割面Sd3を透過し透明基板を
介した光に対する第2分割面Sd2を透過し透明基板を
介した光の位相差を比較する。なお、本実施の形態では
t1<t2、NA1>NA2であるので、(△1H)>
(△1L)としたが、t1>t2、NA1>NA2の場
合は、(△1H)<(△1L)とする。したがって、
(△1H)≠(△1L)とする。
行方向(光ディスクヘ向かう方向)を正とし、第1分割
面Sd1あるいは第3分割面Sd3を透過し透明基板を
介した光に対する第2分割面Sd2を透過し透明基板を
介した光の位相差を比較する。なお、本実施の形態では
t1<t2、NA1>NA2であるので、(△1H)>
(△1L)としたが、t1>t2、NA1>NA2の場
合は、(△1H)<(△1L)とする。したがって、
(△1H)≠(△1L)とする。
【0055】これを別な観点からいえば、第1分割面S
d1と第2分割面Sd2との境界における第1分割面S
d1からの段差量より、第3分割面Sd3と第2分割面
Sd2との境界における第3分割面Sd3からの段差量
の方が、大きい(段差量の符号は、分割面を境にして屈
折率が小から大に変化する方向を正とする。なお、以下
段差量の符号の場合は同様にする)。この場合も上述と
同様に、t1>t2、NA1>NA2の場合は、前記の
関係は逆、すなわち、第2分割面Sd2の第1分割面S
d1からの段差量より、第2分割面Sd2の第3分割面
Sd3からの段差量の方が、小さくなる。さらに、光軸
から所定の位置において、第1分割面Sd1と第3分割
面Sd3とから内挿される面の位置と、第2分割面Sd
2の位置との差が、第2分割面Sd2のほぼ中央位置を
中心として非対称になっていることが好ましい。さら
に、この場合、光軸から離れるに従いその差が大きくな
ることが好ましい。
d1と第2分割面Sd2との境界における第1分割面S
d1からの段差量より、第3分割面Sd3と第2分割面
Sd2との境界における第3分割面Sd3からの段差量
の方が、大きい(段差量の符号は、分割面を境にして屈
折率が小から大に変化する方向を正とする。なお、以下
段差量の符号の場合は同様にする)。この場合も上述と
同様に、t1>t2、NA1>NA2の場合は、前記の
関係は逆、すなわち、第2分割面Sd2の第1分割面S
d1からの段差量より、第2分割面Sd2の第3分割面
Sd3からの段差量の方が、小さくなる。さらに、光軸
から所定の位置において、第1分割面Sd1と第3分割
面Sd3とから内挿される面の位置と、第2分割面Sd
2の位置との差が、第2分割面Sd2のほぼ中央位置を
中心として非対称になっていることが好ましい。さら
に、この場合、光軸から離れるに従いその差が大きくな
ることが好ましい。
【0056】なお、本実施の形態では、分割面Sd1〜
Sd3を対物レンズ16の光源側の屈折面S1に設けた
が、光ディスク20側の屈折面に設けてもよく、また、
他の集光光学系の光学素子(例えば、コリメータレンズ
13など)の1つにこのような機能を持たせてもよく、
さらに、新たにこのような機能を有する光学素子を光路
上に設けてもよい。また、各分割面Sd1〜Sd3の機
能を異なる光学素子に分解して設けてもよい。
Sd3を対物レンズ16の光源側の屈折面S1に設けた
が、光ディスク20側の屈折面に設けてもよく、また、
他の集光光学系の光学素子(例えば、コリメータレンズ
13など)の1つにこのような機能を持たせてもよく、
さらに、新たにこのような機能を有する光学素子を光路
上に設けてもよい。また、各分割面Sd1〜Sd3の機
能を異なる光学素子に分解して設けてもよい。
【0057】また、本実施の形態では、コリメータレン
ズ13を用いた、いわゆる無限系の対物レンズ16を用
いたが、コリメータレンズ13がなく光源からの発散光
が直接又は発散光の発散度合いを減じるレンズを介した
発散光が、入射するような対物レンズや、光源からの光
束を収れん光に変更するカップリングレンズを用い、そ
の収れん光が入射するような対物レンズに適用してもよ
い。
ズ13を用いた、いわゆる無限系の対物レンズ16を用
いたが、コリメータレンズ13がなく光源からの発散光
が直接又は発散光の発散度合いを減じるレンズを介した
発散光が、入射するような対物レンズや、光源からの光
束を収れん光に変更するカップリングレンズを用い、そ
の収れん光が入射するような対物レンズに適用してもよ
い。
【0058】また、本実施の形態では、第1分割面Sd
1〜第3分割面Sd3の境界に段差を設けたが、少なく
とも一方の境界を段差を設けずに連読的に分割面を形成
してもよい。また、分割面と分割面との境界は、境界を
屈曲させることなく、例えば所定の曲率半径Rの面で接
続させてもよい。このRは意図的に設けたものであって
も良く、また、意図的に設けたものでなくても良い(こ
の意図的に設けたものではない例として、対物レンズ1
6をプラスチックなどで形成する場合に、金型を加工す
る上で形成される境界のRがある。)。
1〜第3分割面Sd3の境界に段差を設けたが、少なく
とも一方の境界を段差を設けずに連読的に分割面を形成
してもよい。また、分割面と分割面との境界は、境界を
屈曲させることなく、例えば所定の曲率半径Rの面で接
続させてもよい。このRは意図的に設けたものであって
も良く、また、意図的に設けたものでなくても良い(こ
の意図的に設けたものではない例として、対物レンズ1
6をプラスチックなどで形成する場合に、金型を加工す
る上で形成される境界のRがある。)。
【0059】また、本実施の形態では、屈折面S1を3
つの分割面Sd1〜Sd3で構成したが、これに限られ
ず、少なくとも3つ以上の分割面で構成すればよい。こ
の場合、光軸近傍には第1光ディスク及び第2光ディス
クの再生に利用する第1分割面を設け、この第1分割面
より外側(光軸から離れる方向)の分割面は、主に第2
光ディスクの再生に利用する分割面と主に第1光ディス
クの再生に利用する分割面とを交互に設けることが好ま
しい。また、この場合、0.60(NA2)<NA3<
1.3(NA2)、0.01<NA4−NA3<0.1
2の条件を満足する対物レンズ16の光ディスク側の開
口数NA3と開口数NA4の間に、主に第2光ディスク
の再生に利用する分割面を設けることが好ましい。これ
により、第1光ディスクに集光させる光スポットの強度
を落とすことなく、第2光ディスクとしてより大きな必
要開口数の光ディスクを再生することができる。さら
に、NA3の上限はNA3<1.1(NA2)であるこ
とが実用上好ましく、またNA3の下限は0.80(N
A2)<NA3が好ましく、さらに0.85(NA2)
<NA3であることが実用上好ましい。また、NA4−
NA3の上限は、NA4−NA3<0.1であることが
好ましい。
つの分割面Sd1〜Sd3で構成したが、これに限られ
ず、少なくとも3つ以上の分割面で構成すればよい。こ
の場合、光軸近傍には第1光ディスク及び第2光ディス
クの再生に利用する第1分割面を設け、この第1分割面
より外側(光軸から離れる方向)の分割面は、主に第2
光ディスクの再生に利用する分割面と主に第1光ディス
クの再生に利用する分割面とを交互に設けることが好ま
しい。また、この場合、0.60(NA2)<NA3<
1.3(NA2)、0.01<NA4−NA3<0.1
2の条件を満足する対物レンズ16の光ディスク側の開
口数NA3と開口数NA4の間に、主に第2光ディスク
の再生に利用する分割面を設けることが好ましい。これ
により、第1光ディスクに集光させる光スポットの強度
を落とすことなく、第2光ディスクとしてより大きな必
要開口数の光ディスクを再生することができる。さら
に、NA3の上限はNA3<1.1(NA2)であるこ
とが実用上好ましく、またNA3の下限は0.80(N
A2)<NA3が好ましく、さらに0.85(NA2)
<NA3であることが実用上好ましい。また、NA4−
NA3の上限は、NA4−NA3<0.1であることが
好ましい。
【0060】また、本実施の形態では、光源側から対物
レンズ16を見たときに、第2分割面Sd2を光軸と同
心円状の環形状で設けたが、これに限られず、途切れた
環状で設けてもよい。また、第2分割面Sd2をホログ
ラムやフレネルで構成してもよい。なお、第2分割面S
d2をホログラムで構成した場合、0次光と1次光とに
分けた光束の一方を第1光ディスクの再生に利用し、他
方を第2光ディスクの再生に利用する。このとき、第2
光ディスクの再生に利用する光束の光量の方が、第1光
ディスクの再生に利用する光束の光量より大きいことが
好ましい。
レンズ16を見たときに、第2分割面Sd2を光軸と同
心円状の環形状で設けたが、これに限られず、途切れた
環状で設けてもよい。また、第2分割面Sd2をホログ
ラムやフレネルで構成してもよい。なお、第2分割面S
d2をホログラムで構成した場合、0次光と1次光とに
分けた光束の一方を第1光ディスクの再生に利用し、他
方を第2光ディスクの再生に利用する。このとき、第2
光ディスクの再生に利用する光束の光量の方が、第1光
ディスクの再生に利用する光束の光量より大きいことが
好ましい。
【0061】また、本実施の形態において、第1光ディ
スクを再生する際(すなわち、厚さt1の透明基板を介
したとき)第1分割面Sd1および第3分割面Sd3を
通過する光束による最良波面収差が0.07λ1rm
s、好ましくは0.05λ1rms(ただし、λ1(n
m)は第1光ディスクを再生する際に使用する光源の波
長)を満たすだけでなく、さらに、第2光ディスクを再
生する際(すなわち、厚さt2の透明基板を介したと
き)第1分割面Sd1を通過する光束による最良波面収
差が回折限界である0.07λ2rms、好ましくは
0.05λ2rms(ただし、λ2(nm)は第2光デ
ィスクを再生する際に使用する光源の波長)を満たすこ
とにより、第2光ディスクの再生信号を良好にすること
ができる。
スクを再生する際(すなわち、厚さt1の透明基板を介
したとき)第1分割面Sd1および第3分割面Sd3を
通過する光束による最良波面収差が0.07λ1rm
s、好ましくは0.05λ1rms(ただし、λ1(n
m)は第1光ディスクを再生する際に使用する光源の波
長)を満たすだけでなく、さらに、第2光ディスクを再
生する際(すなわち、厚さt2の透明基板を介したと
き)第1分割面Sd1を通過する光束による最良波面収
差が回折限界である0.07λ2rms、好ましくは
0.05λ2rms(ただし、λ2(nm)は第2光デ
ィスクを再生する際に使用する光源の波長)を満たすこ
とにより、第2光ディスクの再生信号を良好にすること
ができる。
【0062】次に、別の観点から対物レンズ16の球面
収差図を模式的に示した図である図7に基づいて説明す
る。図7において、(a)は第1光ディスクを再生、す
なわち、厚さt1の透明基板を介したときの球面収差図
であり、(b)は第2光ディスクを再生、すなわち、厚
さt2(本実施の形態ではt2>t1)の透明基板を介
したときの球面収差図である。ここで、第1光ディスク
の情報を再生するために必要な集光光学系の光ディスク
側の必要開口数をNA1、第2光ディスクの情報を再生
するために必要な集光光学系の光ディスク側の必要開口
数をNA2(ただし、NA2>NA1)、対物レンズ1
6の分割面Sd1とSd2との境界を通過する光束の光
ディスク側の開口数をNAL、対物レンズ16の分割面
Sd1とSd2との境界を通過する光束の光ディスク側
の開口数をNALとする。
収差図を模式的に示した図である図7に基づいて説明す
る。図7において、(a)は第1光ディスクを再生、す
なわち、厚さt1の透明基板を介したときの球面収差図
であり、(b)は第2光ディスクを再生、すなわち、厚
さt2(本実施の形態ではt2>t1)の透明基板を介
したときの球面収差図である。ここで、第1光ディスク
の情報を再生するために必要な集光光学系の光ディスク
側の必要開口数をNA1、第2光ディスクの情報を再生
するために必要な集光光学系の光ディスク側の必要開口
数をNA2(ただし、NA2>NA1)、対物レンズ1
6の分割面Sd1とSd2との境界を通過する光束の光
ディスク側の開口数をNAL、対物レンズ16の分割面
Sd1とSd2との境界を通過する光束の光ディスク側
の開口数をNALとする。
【0063】対物レンズ16は、まず、透明基板の厚さ
がt1の第1光ディスクに集光させた光束の最良波面収
差が0.07λ1rms、好ましくは0.05λ1rm
s以下となるように第1屈折面S1の第1非球面と第2
屈折面S2(共通屈折面)を設計する。この設計により
得られたレンズの球面収差図が図7(c)である。そし
て、この第1非球面を有するレンズを介して透明基板の
厚さがt2(t2≠tl)の第2光ディスクに集光させ
た時の球面収差(図7(e)この場合、t2>t1)の
発生量よりも、少ない球面収差となるように第2屈折面
S2(共通屈折面)はそのままで第1屈折面の第2非球
面を設計する。このとき、第2非球面の近軸曲率半径と
第1非球面の近軸曲率半径とは同じにすることが、デフ
ォーカス状態で再生を行う第2光ディスクの再生を良好
に行うために好ましい。この設計により得られたレンズ
の第2光ディスクに集光させた時の球面収差図が図7
(f)であり、また、このレンズで第1光ディスクに集
光させたときのレンズの収差図が図7(d)である。そ
して、この第1非球面の第2光ディスクの必要開口数N
A2近傍で、第2非球面を合成する。ここで、第2非球
面を合成する必要開口数NA2近傍とは、0.60(N
A2)<NA3<1.3(NA2)の条件(この下限
0.60(NA2)は実用上、0.80(NA2)が好
ましく、さらに0.85(NA2)であることが好まし
い。また、この上限1.3(NA2)は実用上1.1
(NA2)であることが好ましい)を満足するととも
に、0.01<NA4−NA3<0.12(好ましく
は、0.1)の条件を満足する対物レンズ16の光ディ
スク側の開口数NA3と開口数NA4の間であることが
好ましい。この合成した第2非球面(第2分割面)で光
軸に近い側を開口数NALとし、遠い側をNAH(すな
わち、NAL<NAH)とする。
がt1の第1光ディスクに集光させた光束の最良波面収
差が0.07λ1rms、好ましくは0.05λ1rm
s以下となるように第1屈折面S1の第1非球面と第2
屈折面S2(共通屈折面)を設計する。この設計により
得られたレンズの球面収差図が図7(c)である。そし
て、この第1非球面を有するレンズを介して透明基板の
厚さがt2(t2≠tl)の第2光ディスクに集光させ
た時の球面収差(図7(e)この場合、t2>t1)の
発生量よりも、少ない球面収差となるように第2屈折面
S2(共通屈折面)はそのままで第1屈折面の第2非球
面を設計する。このとき、第2非球面の近軸曲率半径と
第1非球面の近軸曲率半径とは同じにすることが、デフ
ォーカス状態で再生を行う第2光ディスクの再生を良好
に行うために好ましい。この設計により得られたレンズ
の第2光ディスクに集光させた時の球面収差図が図7
(f)であり、また、このレンズで第1光ディスクに集
光させたときのレンズの収差図が図7(d)である。そ
して、この第1非球面の第2光ディスクの必要開口数N
A2近傍で、第2非球面を合成する。ここで、第2非球
面を合成する必要開口数NA2近傍とは、0.60(N
A2)<NA3<1.3(NA2)の条件(この下限
0.60(NA2)は実用上、0.80(NA2)が好
ましく、さらに0.85(NA2)であることが好まし
い。また、この上限1.3(NA2)は実用上1.1
(NA2)であることが好ましい)を満足するととも
に、0.01<NA4−NA3<0.12(好ましく
は、0.1)の条件を満足する対物レンズ16の光ディ
スク側の開口数NA3と開口数NA4の間であることが
好ましい。この合成した第2非球面(第2分割面)で光
軸に近い側を開口数NALとし、遠い側をNAH(すな
わち、NAL<NAH)とする。
【0064】したがって、この対物レンズ16の屈折面
S1における面形状としては、光軸を含む第1分割面S
d1と第1分割面Sd1より外側の第3分割面Sd3と
は同じ非球面形状(第1非球面)となり、その第1分割
面Sd1と第3分割面Sd3との間(第2光ディスクの
再生に必要な開口数NA2近傍、すなわち、NAL〜N
AH)の第2分割面Sd2は、第1分割面Sd1及び第
3分割面Sd3とは異なる非球面形状(第2非球面)と
なる。得られたレンズが本実施の形態の対物レンズ16
となり、この対物レンズ16を用いて第1光ディスクに
集光させたときの球面収差図は図7(a)となり、第2
光ディスクに集光させたときの球面収差図は図7(b)
となる。
S1における面形状としては、光軸を含む第1分割面S
d1と第1分割面Sd1より外側の第3分割面Sd3と
は同じ非球面形状(第1非球面)となり、その第1分割
面Sd1と第3分割面Sd3との間(第2光ディスクの
再生に必要な開口数NA2近傍、すなわち、NAL〜N
AH)の第2分割面Sd2は、第1分割面Sd1及び第
3分割面Sd3とは異なる非球面形状(第2非球面)と
なる。得られたレンズが本実施の形態の対物レンズ16
となり、この対物レンズ16を用いて第1光ディスクに
集光させたときの球面収差図は図7(a)となり、第2
光ディスクに集光させたときの球面収差図は図7(b)
となる。
【0065】なお、第1非球面と第2非球面を合成する
場合、第2分割面Sd2を光軸方向にずらして合成し
て、位相差を利用することにより、第1光ディスク再生
時の集光光量のアップを図ることができる。
場合、第2分割面Sd2を光軸方向にずらして合成し
て、位相差を利用することにより、第1光ディスク再生
時の集光光量のアップを図ることができる。
【0066】上述したように、本実施の形態において得
られた対物レンズ16は、開口数NA2の近傍の少なく
とも2つの開口位置(NALとNAH)で、透明基板の
厚さが異なる複数の光ディスクを1つの集光光学系で再
生できるように、球面収差が不連続に変化するように構
成している。このように球面収差が不連続に変化するよ
うにしたので、各々の開口数の範囲(本実施の形態で
は、光軸〜NALの第1分割面、NALからNAHの第
2分割面、NAH〜NA1の第3分割面)を通過する光
束(本実施の形態では第1光束〜第3光束)を任意に構
成することができ、第1光束を再生する複数の光ディス
ク全ての再生に利用し、第2光束及び第3光束をそれぞ
れ複数の光ディスクのうち所定の光ディスクの再生に利
用することが可能となり、1つの集光光学系(本実施の
形態では対物レンズ16)で複数の光ディスクを再生で
き、低コストかつ複雑化しないで実現でき、さらに、高
NAの光ディスクにも対応できる。しかも、紋り17
は、高NAであるNA1に対応するように設けるだけで
よく、光ディスク再生に必要な開口数が(NA1あるい
はNA2に)変化したとしても、絞り17を変化させる
手段を何ら設ける必要もない。なお、本発明でいう「球
面収差が不連続に変化する」とは、球面収差図で見たと
きに急激な球面収差の変化が見られることをいう。
られた対物レンズ16は、開口数NA2の近傍の少なく
とも2つの開口位置(NALとNAH)で、透明基板の
厚さが異なる複数の光ディスクを1つの集光光学系で再
生できるように、球面収差が不連続に変化するように構
成している。このように球面収差が不連続に変化するよ
うにしたので、各々の開口数の範囲(本実施の形態で
は、光軸〜NALの第1分割面、NALからNAHの第
2分割面、NAH〜NA1の第3分割面)を通過する光
束(本実施の形態では第1光束〜第3光束)を任意に構
成することができ、第1光束を再生する複数の光ディス
ク全ての再生に利用し、第2光束及び第3光束をそれぞ
れ複数の光ディスクのうち所定の光ディスクの再生に利
用することが可能となり、1つの集光光学系(本実施の
形態では対物レンズ16)で複数の光ディスクを再生で
き、低コストかつ複雑化しないで実現でき、さらに、高
NAの光ディスクにも対応できる。しかも、紋り17
は、高NAであるNA1に対応するように設けるだけで
よく、光ディスク再生に必要な開口数が(NA1あるい
はNA2に)変化したとしても、絞り17を変化させる
手段を何ら設ける必要もない。なお、本発明でいう「球
面収差が不連続に変化する」とは、球面収差図で見たと
きに急激な球面収差の変化が見られることをいう。
【0067】さらに、球面収差の不連続に変化する方向
は、小さい開口数から大きい開口数へと見たときに、開
口数NALでは球面収差が負の方向に、開口数NAHで
は球面収差が正の方向になっている。これにより、薄い
透明基板の厚さtlの光ディスクの再生が良好になると
ともに、これより厚い透明基板の厚さt2の光ディスク
の再生を良好に行うことができる。なお、本実施の形態
ではt2>t1、NA1>NA2であるために、上述し
たように球面収差は、開口数NALでは負の方向に、開
口数NAHでは正の方向に不連続に変化するが、t2<
t1、NA1>NA2の場合は、開口数NALでは正の
方向に、開口数NAHでは負の方向に球面収差が不連続
に変化することになる。
は、小さい開口数から大きい開口数へと見たときに、開
口数NALでは球面収差が負の方向に、開口数NAHで
は球面収差が正の方向になっている。これにより、薄い
透明基板の厚さtlの光ディスクの再生が良好になると
ともに、これより厚い透明基板の厚さt2の光ディスク
の再生を良好に行うことができる。なお、本実施の形態
ではt2>t1、NA1>NA2であるために、上述し
たように球面収差は、開口数NALでは負の方向に、開
口数NAHでは正の方向に不連続に変化するが、t2<
t1、NA1>NA2の場合は、開口数NALでは正の
方向に、開口数NAHでは負の方向に球面収差が不連続
に変化することになる。
【0068】さらに、透明基板の厚さt2の第2光ディ
スクを再生する際には、開口数NALから開口数NAH
までの間の球面収差(第2分割面Sd2を通過する光束
による球面収差)が正となるようにすることにより、光
ピックアップ装置10のS字特性が向上する。なお、本
実施の形態ではt2>t1、NA1>NA2であるため
に、開口数NALから開口数NAHまでの間の球面収差
が正となるようにしたが、t2<t1、NA1>NA2
の場合は、負とするとよい。
スクを再生する際には、開口数NALから開口数NAH
までの間の球面収差(第2分割面Sd2を通過する光束
による球面収差)が正となるようにすることにより、光
ピックアップ装置10のS字特性が向上する。なお、本
実施の形態ではt2>t1、NA1>NA2であるため
に、開口数NALから開口数NAHまでの間の球面収差
が正となるようにしたが、t2<t1、NA1>NA2
の場合は、負とするとよい。
【0069】さらに、厚さt1の透明基板を介した際
(図7(a)参照)に、開口数がNA1のなかで、NA
L〜NAHの間を通過する光束を除いた、すなわち、光
軸〜NALおよびNAH〜NA1を通過する光束による
波面収差が0.07λ1rms、好ましくは0.05λ
1rms以下(ただし、λ1は光源の波長)とすること
により、透明基板の厚さがt1の第1光ディスクの再生
が良好になる。
(図7(a)参照)に、開口数がNA1のなかで、NA
L〜NAHの間を通過する光束を除いた、すなわち、光
軸〜NALおよびNAH〜NA1を通過する光束による
波面収差が0.07λ1rms、好ましくは0.05λ
1rms以下(ただし、λ1は光源の波長)とすること
により、透明基板の厚さがt1の第1光ディスクの再生
が良好になる。
【0070】また、t1=0.6mm、t2=1.2m
m、610nm<λ1<670nm、740nm<λ2
<870nm、0.40<NA2<0.51としたと
き、0.60(NA2)<NAL<1.3(NA2)の
条件(この下限0.60(NA2)は実用上、0.80
(NA2)が好ましく、さらに0.85(NA2)であ
ることが好ましい。上限は1.1(NA2)を満たすこ
とが好ましい。)を満たすことが好ましい。この下限を
越すとサイドローブが大きくなり情報の正確な再生がで
きず、上限を越すと波長λ2とNA2において想定され
る回折限界スポット径以上に絞られすぎる。なお、ここ
でいうNALは第2光源112を用いたときの第2分割
面Sd2上でのNALを指す。
m、610nm<λ1<670nm、740nm<λ2
<870nm、0.40<NA2<0.51としたと
き、0.60(NA2)<NAL<1.3(NA2)の
条件(この下限0.60(NA2)は実用上、0.80
(NA2)が好ましく、さらに0.85(NA2)であ
ることが好ましい。上限は1.1(NA2)を満たすこ
とが好ましい。)を満たすことが好ましい。この下限を
越すとサイドローブが大きくなり情報の正確な再生がで
きず、上限を越すと波長λ2とNA2において想定され
る回折限界スポット径以上に絞られすぎる。なお、ここ
でいうNALは第2光源112を用いたときの第2分割
面Sd2上でのNALを指す。
【0071】また、0.01<NAH−NAL<0.1
2(この上限0.12は、実用上、0.1であることが
更に好ましい)の条件を満たすことが好ましい。この下
限を越すと第2光ディスクの再生時のスポット形状が悪
化し、サイドローブ・スポット径が大きくなり、上限を
越すと第1光ディスクの再生時のスポット形状が乱れ、
光量低下を引き起こす。なお、ここでいうNALおよぴ
NAHは、第2光源112を用いたときの第2分割面S
d2上でのNALおよびNAHを指す。
2(この上限0.12は、実用上、0.1であることが
更に好ましい)の条件を満たすことが好ましい。この下
限を越すと第2光ディスクの再生時のスポット形状が悪
化し、サイドローブ・スポット径が大きくなり、上限を
越すと第1光ディスクの再生時のスポット形状が乱れ、
光量低下を引き起こす。なお、ここでいうNALおよぴ
NAHは、第2光源112を用いたときの第2分割面S
d2上でのNALおよびNAHを指す。
【0072】また、第2光ディスクの再生時(t2の厚
さの透明基板を介した際)に、開口数NALから開口数
NAHの間の球面収差が、−2(λ2)/(NA2)2
以上、(5(λ2))/(NA2)2以下の条件を満た
すことが好ましい。さらに、この条件は、再生の場合は
3(λ2)/(NA2)2以下が好ましく、あるいは、
記録をも考慮すると(勿論、再生もできる)0(零)よ
り大きいことが好ましい。この下限を超すと球面収差の
補正し過ぎとなり第1光ディスク再生時のスポット形状
が悪化し、上限を越すと第2光ディスクの再生時のスポ
ット形状が悪化し、サイドローブ・スポット径が大きく
なる。特に、この条件は、0〜2(λ2)/(NA2)
2の範囲を満足することが更に好ましく、この場合、フ
ォーカスエラー信号が良好に得られる。
さの透明基板を介した際)に、開口数NALから開口数
NAHの間の球面収差が、−2(λ2)/(NA2)2
以上、(5(λ2))/(NA2)2以下の条件を満た
すことが好ましい。さらに、この条件は、再生の場合は
3(λ2)/(NA2)2以下が好ましく、あるいは、
記録をも考慮すると(勿論、再生もできる)0(零)よ
り大きいことが好ましい。この下限を超すと球面収差の
補正し過ぎとなり第1光ディスク再生時のスポット形状
が悪化し、上限を越すと第2光ディスクの再生時のスポ
ット形状が悪化し、サイドローブ・スポット径が大きく
なる。特に、この条件は、0〜2(λ2)/(NA2)
2の範囲を満足することが更に好ましく、この場合、フ
ォーカスエラー信号が良好に得られる。
【0073】また、別な観点から言うと、0.60(N
A2)<NA3<1.3(NA2)の条件(この下限
0.60(NA2)は実用上0.80(NA2)が好ま
しく、さらに0.85(NA2)であることが好まし
い。上限は1.1であることが好ましい。)を満足する
と共に、0.01<NA4−NA3<0.12(好まし
くは、0.1)の条件を満足する対物レンズ16の光デ
ィスク側の開口数NA3と開口数NA4の間に、前述し
たNALとNAHとを設ける(すなわち、主に第2光デ
ィスクの再生に利用する分割面を設ける)ことである。
これにより、第1光ディスクに集光させる光スポットの
強度を落とすことなく、第2光ディスクとしてより大き
な必要開口数の光ディスクを再生することができる。
A2)<NA3<1.3(NA2)の条件(この下限
0.60(NA2)は実用上0.80(NA2)が好ま
しく、さらに0.85(NA2)であることが好まし
い。上限は1.1であることが好ましい。)を満足する
と共に、0.01<NA4−NA3<0.12(好まし
くは、0.1)の条件を満足する対物レンズ16の光デ
ィスク側の開口数NA3と開口数NA4の間に、前述し
たNALとNAHとを設ける(すなわち、主に第2光デ
ィスクの再生に利用する分割面を設ける)ことである。
これにより、第1光ディスクに集光させる光スポットの
強度を落とすことなく、第2光ディスクとしてより大き
な必要開口数の光ディスクを再生することができる。
【0074】また/さらに、実施の形態の対物レンズ1
6は、開口数がNA2近傍の少なくとも2つの開口位置
(NALおよびNAH)に対応する対物レンズ16の屈
折面S1の円周位置で、該屈折面の法線と光軸とがなす
角度が0.05度以上0.50度未満に変化することが
好ましい。この下限を越すと第2光ディスクの再生時の
スポッ形状が悪化し、サイドローブ・スポット径が大き
くなり、上限を越すと球面収差の補正し過ぎとなり第1
光ディスク再生時のスポット形状が悪化する。
6は、開口数がNA2近傍の少なくとも2つの開口位置
(NALおよびNAH)に対応する対物レンズ16の屈
折面S1の円周位置で、該屈折面の法線と光軸とがなす
角度が0.05度以上0.50度未満に変化することが
好ましい。この下限を越すと第2光ディスクの再生時の
スポッ形状が悪化し、サイドローブ・スポット径が大き
くなり、上限を越すと球面収差の補正し過ぎとなり第1
光ディスク再生時のスポット形状が悪化する。
【0075】特に、t2>t1、NA1>NA2で、光
軸から円周方向へとみたとき、開口数NALでは、屈折
面の法線と光軸との交点が、光源側の屈折面に近づく方
向に不連続に変化し、開口数NAHでは、屈折面の法線
と光軸との交点が、光源側の屈折面から遠のく方向に不
連続に変化している。これにより、薄い透明基板の厚さ
t1の光ディスクの再生が良好になるとともに、これよ
り厚い透明基板の厚さt2の光ディスクの再生を良好に
行うことができる。
軸から円周方向へとみたとき、開口数NALでは、屈折
面の法線と光軸との交点が、光源側の屈折面に近づく方
向に不連続に変化し、開口数NAHでは、屈折面の法線
と光軸との交点が、光源側の屈折面から遠のく方向に不
連続に変化している。これにより、薄い透明基板の厚さ
t1の光ディスクの再生が良好になるとともに、これよ
り厚い透明基板の厚さt2の光ディスクの再生を良好に
行うことができる。
【0076】また、本実施の形態の対物レンズ16の波
面収差は図8の如くである。図8は縦軸に波面収差
(λ)横軸に開口数をとった波面収差曲線であり、
(a)は第1光ディスクの透明基板(厚さt1)を介し
たときを、(b)は第2光ディスクの透明基板(厚さt
2)を介したときの波面収差曲線を実線で表している。
なお、この波面収差曲線は、それぞれの透明基板を介し
たときに最良の波面収差となる状態で干渉計などを用い
て波面収差を測定して得る。
面収差は図8の如くである。図8は縦軸に波面収差
(λ)横軸に開口数をとった波面収差曲線であり、
(a)は第1光ディスクの透明基板(厚さt1)を介し
たときを、(b)は第2光ディスクの透明基板(厚さt
2)を介したときの波面収差曲線を実線で表している。
なお、この波面収差曲線は、それぞれの透明基板を介し
たときに最良の波面収差となる状態で干渉計などを用い
て波面収差を測定して得る。
【0077】図から分かるように、本実施の形態の対物
レンズ16は、波面収差曲線でみると、開口数NA2近
傍の2カ所(具体的には、NALとNAH)で波面収差
が不連続となっている。また、不連続となっている部分
に発生する最大の波面収差の不連続量は、長さの単位
(mm)で表すと、0.05(NA2)2(mm)以
下、位相差の単位(rad)で表すと、2π(0.05
(NA2)2)/λ(rad)以下(ただし、この場合
λは使用波長で単位はmm)とすることが望ましい。こ
れ以上では、波長変動による波面収差の変動が大きくな
り、半導体レーザの波長のバラツキを吸収できなくな
る。さらに、この不連続の部分(NALとNAHとの
間)の波面収差の傾きは、不連続となっている部分の両
側の曲線の端部(NALに最も近い端部とNAHに最も
近い端部)を結ぶ曲線(図8(a)の破線)の傾きとは
異なる傾きとなっている。
レンズ16は、波面収差曲線でみると、開口数NA2近
傍の2カ所(具体的には、NALとNAH)で波面収差
が不連続となっている。また、不連続となっている部分
に発生する最大の波面収差の不連続量は、長さの単位
(mm)で表すと、0.05(NA2)2(mm)以
下、位相差の単位(rad)で表すと、2π(0.05
(NA2)2)/λ(rad)以下(ただし、この場合
λは使用波長で単位はmm)とすることが望ましい。こ
れ以上では、波長変動による波面収差の変動が大きくな
り、半導体レーザの波長のバラツキを吸収できなくな
る。さらに、この不連続の部分(NALとNAHとの
間)の波面収差の傾きは、不連続となっている部分の両
側の曲線の端部(NALに最も近い端部とNAHに最も
近い端部)を結ぶ曲線(図8(a)の破線)の傾きとは
異なる傾きとなっている。
【0078】なお、分割面Sd1〜Sd3を対物レンズ
16の屈折面S1に設けること、無限系の対物レンズを
用いること、分割面に段差を設けること、分割面の数、
第2分割面の面形状など、本実施の形態に記載した内容
に限られるものではない。また、本実施の形態では、第
1光源111と第2光源112とを合成手段19により
合成するようにしたが、これに限られず、図1に示した
光ピックアップ装置において光源を第1光源111と第
2光源112とに切り替わるようにしてもよい。
16の屈折面S1に設けること、無限系の対物レンズを
用いること、分割面に段差を設けること、分割面の数、
第2分割面の面形状など、本実施の形態に記載した内容
に限られるものではない。また、本実施の形態では、第
1光源111と第2光源112とを合成手段19により
合成するようにしたが、これに限られず、図1に示した
光ピックアップ装置において光源を第1光源111と第
2光源112とに切り替わるようにしてもよい。
【0079】なお、この実施の形態における対物レンズ
16においては、本出願人が誤って上述した第1(又は
2)の実施の形態に示す光ピックアップ装置に用いたと
ころ、第1光ディスクとしてDVDの再生は勿論のこ
と、驚くべきことに、同じ波長の光源で第2光ディスク
としてCDの再生もできた。すなわち、本実施の形態の
対物レンズ16は、波長λ1の光源を用いて透明基板の
厚さがt1の第1光情報記録媒体及び透明基板の厚さが
t2(ただし、t2≠t1)の第2光情報記録媒体の情
報記録面上に集光させることができるとともに、波長λ
2(ただし、λ2≠λ1)の光源を用いた場合であって
も第2光情報記録媒体の情報記録面上に集光することが
できるものである。このことにより、波長の異なる2つ
の光源を使用しDVDとCD−Rの再生をする光ピック
アップ装置(DVD用に波長610nm〜670nmの
光源とCD−R用に必須な波長780nmの光源に対
応)に用いる対物レンズと、1つの光源でDVDやCD
の再生をする光ピックアップ装置(波長610nm〜6
70nmの光源に対応)に用いる対物レンズとを共通化
することができ、大量生産に伴う低コスト化を実現する
ことができる。なお、このように共通化できるのは、光
源の波長がλ2からλ1に変えたとしても、第1、2の
実施の形態に記載したNALやNAHの条件を満足する
ことが必要である。
16においては、本出願人が誤って上述した第1(又は
2)の実施の形態に示す光ピックアップ装置に用いたと
ころ、第1光ディスクとしてDVDの再生は勿論のこ
と、驚くべきことに、同じ波長の光源で第2光ディスク
としてCDの再生もできた。すなわち、本実施の形態の
対物レンズ16は、波長λ1の光源を用いて透明基板の
厚さがt1の第1光情報記録媒体及び透明基板の厚さが
t2(ただし、t2≠t1)の第2光情報記録媒体の情
報記録面上に集光させることができるとともに、波長λ
2(ただし、λ2≠λ1)の光源を用いた場合であって
も第2光情報記録媒体の情報記録面上に集光することが
できるものである。このことにより、波長の異なる2つ
の光源を使用しDVDとCD−Rの再生をする光ピック
アップ装置(DVD用に波長610nm〜670nmの
光源とCD−R用に必須な波長780nmの光源に対
応)に用いる対物レンズと、1つの光源でDVDやCD
の再生をする光ピックアップ装置(波長610nm〜6
70nmの光源に対応)に用いる対物レンズとを共通化
することができ、大量生産に伴う低コスト化を実現する
ことができる。なお、このように共通化できるのは、光
源の波長がλ2からλ1に変えたとしても、第1、2の
実施の形態に記載したNALやNAHの条件を満足する
ことが必要である。
【0080】なお、本実施の形態においては、第1光源
111と第2光源112とをほぼ同じ倍率で使用してい
るので、1つの光検出器30とすることができ、構成を
簡単することができるが、各々の光源111、112に
対応させて2つの光検出器を設けてもよく、さらに倍率
を異ならせてもよい。
111と第2光源112とをほぼ同じ倍率で使用してい
るので、1つの光検出器30とすることができ、構成を
簡単することができるが、各々の光源111、112に
対応させて2つの光検出器を設けてもよく、さらに倍率
を異ならせてもよい。
【0081】次に、対物レンズ16の他の実施の形態に
ついて、その形態を模式的に示した図9に基づいて説明
する。図9(a)は対物レンズ16の断面図であり、
(b)は光源側から見た正面図である。本実施の形態
は、上述した実施の形態に記載した光ピックアップ装置
に用いられる対物レンズ16の変形例であり、上述した
実施の形態に記載した対物レンズ16の光源側の面を3
分割の屈折面としたものであるのに対し、本実施の形態
の対物レンズ16は光源側の面を5分割の屈折面とした
ものである。なお、本実施の形態は5分割にしたもので
あり、他は上述した実施の形態と同様であるので、説明
を省略することもある。
ついて、その形態を模式的に示した図9に基づいて説明
する。図9(a)は対物レンズ16の断面図であり、
(b)は光源側から見た正面図である。本実施の形態
は、上述した実施の形態に記載した光ピックアップ装置
に用いられる対物レンズ16の変形例であり、上述した
実施の形態に記載した対物レンズ16の光源側の面を3
分割の屈折面としたものであるのに対し、本実施の形態
の対物レンズ16は光源側の面を5分割の屈折面とした
ものである。なお、本実施の形態は5分割にしたもので
あり、他は上述した実施の形態と同様であるので、説明
を省略することもある。
【0082】本実施の形態において、対物レンズ16
は、光源側の屈折面Sl及び光ディスク20側の屈折面
S2は共に非球面形状を呈した正の屈折力を有した凸レ
ンズである。また、対物レンズ16の光源側の屈折面S
1は、光軸と同心状に5つの第1分割面Sd1〜第5分
割面Sd5、すなわち、光軸を含む(光軸近傍の)第1
分割面(Sd1)より光軸から離れる方向に順に第2分
割面Sd2・・・第2n+1(ただし、nは自然数であ
り、本実施の形態ではn=2である)分割面Sds2n
+1面で)から構成している。分割面Sd1〜Sd5の
境界は段差を設けてそれぞれの分割面Sd1〜Sd5を
形成している。この対物レンズ16において、光軸を含
む第1分割面Sd1を通過する光束(第1光束)は第1
光ディスクに記録された情報の再生及び第2光ディスク
に記録された情報の再生に利用し、第2n分割面Sd2
n(本実施の形態では、第2分割面Sd2と第4分割面
Sd4)を通過する光束は主に第2光ディスクに記録さ
れた情報の再生に利用し、第2n+1分割面Sd2n+
1(本実施の形態では、第3分割面Sd3と第5分割面
Sd5)を通過する光束は主に第1光ディスクに記録さ
れた情報の再生に利用するような形状となっている。
は、光源側の屈折面Sl及び光ディスク20側の屈折面
S2は共に非球面形状を呈した正の屈折力を有した凸レ
ンズである。また、対物レンズ16の光源側の屈折面S
1は、光軸と同心状に5つの第1分割面Sd1〜第5分
割面Sd5、すなわち、光軸を含む(光軸近傍の)第1
分割面(Sd1)より光軸から離れる方向に順に第2分
割面Sd2・・・第2n+1(ただし、nは自然数であ
り、本実施の形態ではn=2である)分割面Sds2n
+1面で)から構成している。分割面Sd1〜Sd5の
境界は段差を設けてそれぞれの分割面Sd1〜Sd5を
形成している。この対物レンズ16において、光軸を含
む第1分割面Sd1を通過する光束(第1光束)は第1
光ディスクに記録された情報の再生及び第2光ディスク
に記録された情報の再生に利用し、第2n分割面Sd2
n(本実施の形態では、第2分割面Sd2と第4分割面
Sd4)を通過する光束は主に第2光ディスクに記録さ
れた情報の再生に利用し、第2n+1分割面Sd2n+
1(本実施の形態では、第3分割面Sd3と第5分割面
Sd5)を通過する光束は主に第1光ディスクに記録さ
れた情報の再生に利用するような形状となっている。
【0083】このように、本実施の形態では分割面の数
を増やすことにより、第2n分割面を高NA側に配置す
ることができるため、高NAが必要な第1の光ディスク
の再生のみならず、第2の光ディスクとして、上述した
第1〜第3の実施の形態と比べて更に高NAの光ディス
クの再生を行うことができる。しかも、第2n分割面を
高NA側に配置したことに伴う第1光ディスク再生時の
光量低下を第2n−1分割面(ただし、第1分割面は関
係ない)で補うことができ、第1光ディスクのみならず
第2光ディスクも良好に再生することができる。
を増やすことにより、第2n分割面を高NA側に配置す
ることができるため、高NAが必要な第1の光ディスク
の再生のみならず、第2の光ディスクとして、上述した
第1〜第3の実施の形態と比べて更に高NAの光ディス
クの再生を行うことができる。しかも、第2n分割面を
高NA側に配置したことに伴う第1光ディスク再生時の
光量低下を第2n−1分割面(ただし、第1分割面は関
係ない)で補うことができ、第1光ディスクのみならず
第2光ディスクも良好に再生することができる。
【0084】具体的に、この対物レンズ16は、先ず、
透明基板の厚さがt1の第1光ディスクに集光させた光
束の最良波面収差が0.05λ1rms以下となるよう
に第1屈折面S1の第1非球面と第2屈折面S2(共通
屈折面)を設計する。そして、この第1非球面を有する
レンズを介して透明基板の厚さがt2(t2≠t1)の
第2光ディスクに集光させた時の球面収差の発生量より
も、少ない球面収差となるように第2屈折面S2(共通
屈折面)はそのままで第1屈折面の第2非球面を設計す
る。このとき、第2非球面の近軸曲率半径と第1非球面
の近軸曲率半径とは同じにすることが、デフォーカス状
態で再生を行う第2光ディスクの再生を良好に行うため
に好ましい。この第1非球面の第2光ディスクの必要開
口数NA2近傍の2カ所であるNAL〜NAHに、第2
非球面を合成する。このようにして得られたレンズが本
実施の形態の対物レンズ16となる。
透明基板の厚さがt1の第1光ディスクに集光させた光
束の最良波面収差が0.05λ1rms以下となるよう
に第1屈折面S1の第1非球面と第2屈折面S2(共通
屈折面)を設計する。そして、この第1非球面を有する
レンズを介して透明基板の厚さがt2(t2≠t1)の
第2光ディスクに集光させた時の球面収差の発生量より
も、少ない球面収差となるように第2屈折面S2(共通
屈折面)はそのままで第1屈折面の第2非球面を設計す
る。このとき、第2非球面の近軸曲率半径と第1非球面
の近軸曲率半径とは同じにすることが、デフォーカス状
態で再生を行う第2光ディスクの再生を良好に行うため
に好ましい。この第1非球面の第2光ディスクの必要開
口数NA2近傍の2カ所であるNAL〜NAHに、第2
非球面を合成する。このようにして得られたレンズが本
実施の形態の対物レンズ16となる。
【0085】なお、合成する場合、第2分割面Sd2と
第4分割面Sd4とを光軸方向にずらして合成して、位
相差を利用することにより、第1光ディスク再生時の集
光光量のアップを図ることができる。また、第2分割面
Sd2と第4分割面Sd4とを同じ第2非球面とした
が、これらが互いに異なる非球面を用いてもよく、ま
た、光軸方向にずらす量も各々変えてもよい。
第4分割面Sd4とを光軸方向にずらして合成して、位
相差を利用することにより、第1光ディスク再生時の集
光光量のアップを図ることができる。また、第2分割面
Sd2と第4分割面Sd4とを同じ第2非球面とした
が、これらが互いに異なる非球面を用いてもよく、ま
た、光軸方向にずらす量も各々変えてもよい。
【0086】ここで、第2非球面を合成するNA2近傍
とは、0.60(NA2)<NA3<1.3(NA2)
の条件(この下限0.60(NA2)は実用上、0.8
0(NA2)が好ましく、さらに0.85(NA2)で
あることが好ましく、また、この上限1.3(NA2)
は実用上1.1(NA2)であることが好ましい。ま
た、この上限1.3(NA2)は、第2光ディスク情報
記録媒体を記録又は再生する際の光源の波長が740n
m〜870nmである場合、1.1(NA2)とする)
を満たすとともに、0.01<NA4−NA3<0.1
2(この上限0.12は、実用上、0.1であることが
更に好ましい)の条件を満たす、対物レンズ16の光デ
ィスク側の開口数NA3とNA4との間であることが好
ましい。
とは、0.60(NA2)<NA3<1.3(NA2)
の条件(この下限0.60(NA2)は実用上、0.8
0(NA2)が好ましく、さらに0.85(NA2)で
あることが好ましく、また、この上限1.3(NA2)
は実用上1.1(NA2)であることが好ましい。ま
た、この上限1.3(NA2)は、第2光ディスク情報
記録媒体を記録又は再生する際の光源の波長が740n
m〜870nmである場合、1.1(NA2)とする)
を満たすとともに、0.01<NA4−NA3<0.1
2(この上限0.12は、実用上、0.1であることが
更に好ましい)の条件を満たす、対物レンズ16の光デ
ィスク側の開口数NA3とNA4との間であることが好
ましい。
【0087】このような本実施の形態の場合、第1の実
施の形態と同様に、第1の光ディスクである透明基板の
厚さt1が0.6mmのDVDを再生する際には、第1
分割面Sd1及び第3分割面Sd3、第5分割面Sd5
を通過する光束は、ほぼ同一の第1結像位置に結像し、
その波面収差(第2分割面Sd2及び第4分割面Sd4
を通過する光束を除いた波面収差)は、0.05λ1r
ms以下となっている。ここで、λ1は第1の光源の波
長である。
施の形態と同様に、第1の光ディスクである透明基板の
厚さt1が0.6mmのDVDを再生する際には、第1
分割面Sd1及び第3分割面Sd3、第5分割面Sd5
を通過する光束は、ほぼ同一の第1結像位置に結像し、
その波面収差(第2分割面Sd2及び第4分割面Sd4
を通過する光束を除いた波面収差)は、0.05λ1r
ms以下となっている。ここで、λ1は第1の光源の波
長である。
【0088】このとき、第2分割面Sd2及び第4分割
面Sd4を通過する光束は、第1結像位置とは異なった
第2結像位置に結像する。この第2結像位置は、第1結
像位置を0(零)としてそれより対物レンズ16側を
負、その反対側を正とすると、第1結像位置から−40
μm以上−4μm以下、好ましくは−27μm以上−4
μm以下の距離にする。なお、本実施の形態では、t1
<t2、NA1>NA2であるので、第2結像位置を第
1結像位置から−40μm〜−4μm、好ましくは−2
7μmから−4μmとしたが、t1>t2、NA1>N
A2の場合は、第2結像位置を第1結像位置から4μm
〜40μm、好ましくは4μmから27μmにする。す
なわち、第1結像位置と第2結像位置との距離の絶対値
は4μm以上40μm以下、好ましくは4μm以上27
μm以下の範囲になるようにする。
面Sd4を通過する光束は、第1結像位置とは異なった
第2結像位置に結像する。この第2結像位置は、第1結
像位置を0(零)としてそれより対物レンズ16側を
負、その反対側を正とすると、第1結像位置から−40
μm以上−4μm以下、好ましくは−27μm以上−4
μm以下の距離にする。なお、本実施の形態では、t1
<t2、NA1>NA2であるので、第2結像位置を第
1結像位置から−40μm〜−4μm、好ましくは−2
7μmから−4μmとしたが、t1>t2、NA1>N
A2の場合は、第2結像位置を第1結像位置から4μm
〜40μm、好ましくは4μmから27μmにする。す
なわち、第1結像位置と第2結像位置との距離の絶対値
は4μm以上40μm以下、好ましくは4μm以上27
μm以下の範囲になるようにする。
【0089】また、この対物レンズ16を球面収差の観
点から見ると、開口数NA2の近傍の4つの開口位置
で、透明基板の厚さが異なる複数の光ディスクを1つの
集光光学糸で再生できるように、球面収差が不連続に変
化するように構成している。このように球面収差が不連
続に変化(変化の方向は、上述した実施の形態と同じで
ある)しており、また、波面収差の観点から見ると、開
口数NA2近傍の4カ所で波面収差が不連続となり、こ
の不連続の各々の部分の波面収差の傾きは、不連続とな
っている部分の両側の曲線の端部を結ぶ曲線の傾きは、
異なる傾きとなっている。
点から見ると、開口数NA2の近傍の4つの開口位置
で、透明基板の厚さが異なる複数の光ディスクを1つの
集光光学糸で再生できるように、球面収差が不連続に変
化するように構成している。このように球面収差が不連
続に変化(変化の方向は、上述した実施の形態と同じで
ある)しており、また、波面収差の観点から見ると、開
口数NA2近傍の4カ所で波面収差が不連続となり、こ
の不連続の各々の部分の波面収差の傾きは、不連続とな
っている部分の両側の曲線の端部を結ぶ曲線の傾きは、
異なる傾きとなっている。
【0090】このような本実施の形態の対物レンズ16
では、第2光ディスクの再生時(t2の厚さの透明基板
を介した際)に、開口数NALから開口数NAHの間の
球面収差が、−2λ/(NA2)2以上、5λ/(NA
2)2以下の条件を満たすことが好ましい(ただし、こ
のときのλは、第2光ディスクの再生時に使用する光源
の波長である)。さらに、この条件は、再生の場合は3
λ/(NA2)2以下が好ましく、あるいは、記録をも
考慮すると(勿詮、再生もできる)0(零)より大きい
ことが好ましい。
では、第2光ディスクの再生時(t2の厚さの透明基板
を介した際)に、開口数NALから開口数NAHの間の
球面収差が、−2λ/(NA2)2以上、5λ/(NA
2)2以下の条件を満たすことが好ましい(ただし、こ
のときのλは、第2光ディスクの再生時に使用する光源
の波長である)。さらに、この条件は、再生の場合は3
λ/(NA2)2以下が好ましく、あるいは、記録をも
考慮すると(勿詮、再生もできる)0(零)より大きい
ことが好ましい。
【0091】一方、本実施の形態では、光軸と直交する
方向で第2n分割面(第2分割面Sd2あるいは第4分
割面)中央位置でみたとき、第2n分割面の法線と光軸
とのなす角度が、第(2n−1)分割面(第1分割面S
d1あるいは第3分割面Sd3)及び第(2n+1)分
割面(第3分割面Sd3あるいは第5分割面Sd5)か
ら内挿される面の法線と光軸とのなす角度より大きくす
る。これにより第1光ディスク及び第2光ディスクの双
方を良好に再生することが可能となる。なお、本実施の
形態では、t2>t1、NA1>NA2であるので、第
2n分割面の法線と光軸とのなす角度が、第(2n−
1)分割面及び第(2n+1)分割面から内挿される面
の法線と光軸とのなす角度より大としたが、t2<t
1、NA1>NA2の場合は、小とすればよい。
方向で第2n分割面(第2分割面Sd2あるいは第4分
割面)中央位置でみたとき、第2n分割面の法線と光軸
とのなす角度が、第(2n−1)分割面(第1分割面S
d1あるいは第3分割面Sd3)及び第(2n+1)分
割面(第3分割面Sd3あるいは第5分割面Sd5)か
ら内挿される面の法線と光軸とのなす角度より大きくす
る。これにより第1光ディスク及び第2光ディスクの双
方を良好に再生することが可能となる。なお、本実施の
形態では、t2>t1、NA1>NA2であるので、第
2n分割面の法線と光軸とのなす角度が、第(2n−
1)分割面及び第(2n+1)分割面から内挿される面
の法線と光軸とのなす角度より大としたが、t2<t
1、NA1>NA2の場合は、小とすればよい。
【0092】また/さらにまた、光軸と直交する方向で
第2分割面Sd2又は第4分割面Sd4である第2n分
割面(ただし、nは自然数)のほぼ中央位置でみたと
き、第2n分割面の法線と光軸とのなす角度と、第(2
nー1)分割面及び第(2n+1)分割面から内挿され
る面(数1の非球面の式を用いて最小自乗法でフィッテ
ィングを行った非球面)の法線と光軸とのなす角度との
差が、0.02°以上1°以下の範囲となるように、第
1分割面Sd1〜第(2n+1)分割面を設定すること
が好ましい。
第2分割面Sd2又は第4分割面Sd4である第2n分
割面(ただし、nは自然数)のほぼ中央位置でみたと
き、第2n分割面の法線と光軸とのなす角度と、第(2
nー1)分割面及び第(2n+1)分割面から内挿され
る面(数1の非球面の式を用いて最小自乗法でフィッテ
ィングを行った非球面)の法線と光軸とのなす角度との
差が、0.02°以上1°以下の範囲となるように、第
1分割面Sd1〜第(2n+1)分割面を設定すること
が好ましい。
【0093】また、上述した各実施の形態と同様に、別
の観点から本実施の形態を捕らえると、少なくとも一方
の面を光軸と同心状に複数に分割された複数の分割面
(本実施の形態では5つの分割面)を有する対物レンズ
16において、第2n分割面(ただし、nは1以上の整
数)より光軸側の第(2n−1)分割面を透過した光
と、第2n分割面より光軸側とは反対側の第(2n+
1)分割面を透過した光とが、所定の厚さ(第1光ディ
スク)の透明基板を介して、ほぼ同じ位相となるように
したとき、第(2n−1)分割面(例えば、第1分割面
Sd1又は第3分割面Sd3)を透過し透明基板を介し
た光と、第2n分割面(例えば、第2分割面Sd2又は
第4分割面Sd4)のほぼ中央位置より光軸側の第2n
分割面(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd
4)を透過し透明基板を介した光と、の位相差を(△n
L)π(例えば、(△1L)π又は(△2L)π)(r
ad)とし、第(2n+1)分割面(例えば、第3分割
面Sd3又は第5分割面Sd5)を透過し透明基板を介
した光と、前記中央位置より光軸側とは反対側の第2n
分割面(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd
4)を透過し透明基板を介した光と、の位相差を(△n
H)π(例えば、(△1H)π又は(△2H)π)(r
ad)とすると、(△nH)>(△nL)を満足する。
この場合も上述と同様に、t1>t2、NA1>NA2
の場合は、(△nH)<(△nL)とする。したがっ
て、(△nH)≠(△nL)とする。
の観点から本実施の形態を捕らえると、少なくとも一方
の面を光軸と同心状に複数に分割された複数の分割面
(本実施の形態では5つの分割面)を有する対物レンズ
16において、第2n分割面(ただし、nは1以上の整
数)より光軸側の第(2n−1)分割面を透過した光
と、第2n分割面より光軸側とは反対側の第(2n+
1)分割面を透過した光とが、所定の厚さ(第1光ディ
スク)の透明基板を介して、ほぼ同じ位相となるように
したとき、第(2n−1)分割面(例えば、第1分割面
Sd1又は第3分割面Sd3)を透過し透明基板を介し
た光と、第2n分割面(例えば、第2分割面Sd2又は
第4分割面Sd4)のほぼ中央位置より光軸側の第2n
分割面(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd
4)を透過し透明基板を介した光と、の位相差を(△n
L)π(例えば、(△1L)π又は(△2L)π)(r
ad)とし、第(2n+1)分割面(例えば、第3分割
面Sd3又は第5分割面Sd5)を透過し透明基板を介
した光と、前記中央位置より光軸側とは反対側の第2n
分割面(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd
4)を透過し透明基板を介した光と、の位相差を(△n
H)π(例えば、(△1H)π又は(△2H)π)(r
ad)とすると、(△nH)>(△nL)を満足する。
この場合も上述と同様に、t1>t2、NA1>NA2
の場合は、(△nH)<(△nL)とする。したがっ
て、(△nH)≠(△nL)とする。
【0094】これを別な観点から言えば、第2n分割面
(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd4)の
第(2n−1)分割面(例えば、第1分割面Sd1又は
第3分割面Sd3)からの段差量より、第2n分割面
(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面差Sd4)
の第(2n+1)分割面(例えば、第3分割面Sd3又
は第5分割面Sd5)からの段差量の方が、大きい。こ
の場合も上述と同様に、t1>t2、NA1>NA2の
場合は、第2n分割面の第(2n−1)分割面からの段
差量より、第2n分割面の第(2n+1)分割面からの
段差量の方が、小さくなる。さらに、光軸から所定の位
置において、第(2n−1)分割面と第(2n+1)分
割面と(例えば、第1分割面Sd1と第3分割面Sd3
と又は第3分割面Sd3と第5分割面Sd5)から内挿
される面の位置と、第2n分割面(例えば、第2分割面
Sd2又は第4分割面Sd4)の位置との差が、第2分
割面(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd
4)のほぼ中央位置を中心として非対称になっているこ
とが好ましい。さらに、この場合、光軸から離れるに従
いその差が大きくなることが好ましい。
(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd4)の
第(2n−1)分割面(例えば、第1分割面Sd1又は
第3分割面Sd3)からの段差量より、第2n分割面
(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面差Sd4)
の第(2n+1)分割面(例えば、第3分割面Sd3又
は第5分割面Sd5)からの段差量の方が、大きい。こ
の場合も上述と同様に、t1>t2、NA1>NA2の
場合は、第2n分割面の第(2n−1)分割面からの段
差量より、第2n分割面の第(2n+1)分割面からの
段差量の方が、小さくなる。さらに、光軸から所定の位
置において、第(2n−1)分割面と第(2n+1)分
割面と(例えば、第1分割面Sd1と第3分割面Sd3
と又は第3分割面Sd3と第5分割面Sd5)から内挿
される面の位置と、第2n分割面(例えば、第2分割面
Sd2又は第4分割面Sd4)の位置との差が、第2分
割面(例えば、第2分割面Sd2又は第4分割面Sd
4)のほぼ中央位置を中心として非対称になっているこ
とが好ましい。さらに、この場合、光軸から離れるに従
いその差が大きくなることが好ましい。
【0095】なお、本実施の形態において、対物レンズ
16の光源側の屈折面S1を5分割したが、これに限ら
れず、他の集光光学系の光学素子(例えは、コリメータ
レンズなど)に設けてもよく、あるいは、別途光学素子
を設けてもよい。
16の光源側の屈折面S1を5分割したが、これに限ら
れず、他の集光光学系の光学素子(例えは、コリメータ
レンズなど)に設けてもよく、あるいは、別途光学素子
を設けてもよい。
【0096】また、本実施の形態では、第1分割面Sd
1〜第5分割面Sd5の境界に段差を設けたが、少なく
とも一つの境界を段差を設けずに連続的に分割面を形成
してもよい。また、分割面と分割面との境界は、屈曲さ
せることなく、例えば所定のRで以て接続させてもよ
い。このRは意図的に設けたものであってもよく、ま
た、意図的に設けたものでなくてもよい(この意図的に
設けたものではない例として、対物レンズ16をプラス
チック等で形成する場合に、金型を加工する上で形成さ
れる境界のRがある)。
1〜第5分割面Sd5の境界に段差を設けたが、少なく
とも一つの境界を段差を設けずに連続的に分割面を形成
してもよい。また、分割面と分割面との境界は、屈曲さ
せることなく、例えば所定のRで以て接続させてもよ
い。このRは意図的に設けたものであってもよく、ま
た、意図的に設けたものでなくてもよい(この意図的に
設けたものではない例として、対物レンズ16をプラス
チック等で形成する場合に、金型を加工する上で形成さ
れる境界のRがある)。
【0097】また、本実施の形態では、光源側から対物
レンズ16を見たときに、第2分割面Sd2及び第4分
割面Sd4を光軸と同心円状の環形状で設けたが、これ
に限られず、途切れた環状で設けてもよい。また、第2
分割面Sd2又は/及び第4分割面Sd4をホログラム
やフレネルで構成してもよい。なお、第2分割面Sd2
をホログラムで構成した場合、0次光と1次光とに分け
た光束の一方を第1光ディスクの再生に利用し、他方を
第2光ディスクの再生に利用する。このとき、第2光デ
ィスクの再生に利用する光束の光量の方が、第1光ディ
スクの再生に利用する光束の光量より大きいことが好ま
しい。
レンズ16を見たときに、第2分割面Sd2及び第4分
割面Sd4を光軸と同心円状の環形状で設けたが、これ
に限られず、途切れた環状で設けてもよい。また、第2
分割面Sd2又は/及び第4分割面Sd4をホログラム
やフレネルで構成してもよい。なお、第2分割面Sd2
をホログラムで構成した場合、0次光と1次光とに分け
た光束の一方を第1光ディスクの再生に利用し、他方を
第2光ディスクの再生に利用する。このとき、第2光デ
ィスクの再生に利用する光束の光量の方が、第1光ディ
スクの再生に利用する光束の光量より大きいことが好ま
しい。
【0098】また、本実施の形態において、第1光ディ
スクを再生する際(すなわち、厚さt1の透明基板を介
したとき)第1分割面Sd1および第3分割面Sd3を
通過する光束による最良波面収差が0.07λ1rm
s、好ましくは0.05λ1rms(ただし、λ1(n
m)は第1光ディスクを再生する際に使用する光源の波
長)を満たすだけでなく、第2光ディスクを再生する際
(すなわち、厚さt2の透明基板を介したとき)第1分
割面Sd1を通過する光束による最良波面収差が回折限
界である0.07λ2rms、好ましくは0.05λ2
rms(ただし、λ2(nm)は第2光ディスクを再生
する際に使用する光源の波長)を満たすことにより、第
2光ディスクの再生信号を良好にすることができる。
スクを再生する際(すなわち、厚さt1の透明基板を介
したとき)第1分割面Sd1および第3分割面Sd3を
通過する光束による最良波面収差が0.07λ1rm
s、好ましくは0.05λ1rms(ただし、λ1(n
m)は第1光ディスクを再生する際に使用する光源の波
長)を満たすだけでなく、第2光ディスクを再生する際
(すなわち、厚さt2の透明基板を介したとき)第1分
割面Sd1を通過する光束による最良波面収差が回折限
界である0.07λ2rms、好ましくは0.05λ2
rms(ただし、λ2(nm)は第2光ディスクを再生
する際に使用する光源の波長)を満たすことにより、第
2光ディスクの再生信号を良好にすることができる。
【0099】以上、詳述した実施の形態において、第1
分割面を光軸を含む面としたが、光軸上のごく狭い領域
の面は集光にはさほど影響を及ぼさないため、そのよう
な集光には影響を与えない光軸上のごく狭い領域の面が
平坦となっていたり、突起や凹みとなっていてもよい。
要は、NA2近傍に第2光ディスクの再生に利用する分
割面を設ければよく、それより光軸側(すなわち光軸近
傍)を第1分割面とすればよい。
分割面を光軸を含む面としたが、光軸上のごく狭い領域
の面は集光にはさほど影響を及ぼさないため、そのよう
な集光には影響を与えない光軸上のごく狭い領域の面が
平坦となっていたり、突起や凹みとなっていてもよい。
要は、NA2近傍に第2光ディスクの再生に利用する分
割面を設ければよく、それより光軸側(すなわち光軸近
傍)を第1分割面とすればよい。
【0100】また、以上の説明においては、光ディスク
に記録された情報の再生のみについて説明したが、集光
光学系(対物レンズ)によって集光する光スポットが重
要である点で光ディスクヘ情報を記録する場合について
も同様であり、以上の実施の形態は有効に記録にも使え
ることは言うまでもない。
に記録された情報の再生のみについて説明したが、集光
光学系(対物レンズ)によって集光する光スポットが重
要である点で光ディスクヘ情報を記録する場合について
も同様であり、以上の実施の形態は有効に記録にも使え
ることは言うまでもない。
【0101】さらに、上述した実施の形態においては、
フォーカスエラー信号のS字持性が良好になるという効
果も奏する。
フォーカスエラー信号のS字持性が良好になるという効
果も奏する。
【0102】次に、光ディスクの情報記録面上に形成さ
れるスポットの光強度をできるだけ強くするために、光
束の位相をシフトすることに関して、図10を用いて説
明する。以下の説明は、上述した分割面を3つ有するレ
ンズの実施形態にも、分割面を5つ有するレンズの実施
形態にも適用可能である。
れるスポットの光強度をできるだけ強くするために、光
束の位相をシフトすることに関して、図10を用いて説
明する。以下の説明は、上述した分割面を3つ有するレ
ンズの実施形態にも、分割面を5つ有するレンズの実施
形態にも適用可能である。
【0103】図10(a)は、第1光源(波長はλ1)
を用いて、第1光ディスクの読取又は、記録を行う場合
であって、横軸に、前述した対物レンズの第1非球面の
第2分割面を非球面形状式にしたがって光軸まで延長し
たときの光軸との交点と、第2屈折面(第1非球面に向
い合う面。非球面であっても球面であってもよい。本実
施例では輪帯回折部が設けられている。)との光軸上の
距離di’をとり、縦軸にビームスポットのピーク強度
比をとったグラフである。また、図10(b)は、第2
光源(波長はλ2)を用いて、第2光ディスクの読取又
は、記録を行う場合であって、横軸に、前述した対物レ
ンズの第2分割面を非球面形状式にしたがって光軸まで
延長したときの光軸との交点と、第2屈折面との光軸上
の距離di’をとり、縦軸にビームスポットのピーク強
度比をとったグラフである。
を用いて、第1光ディスクの読取又は、記録を行う場合
であって、横軸に、前述した対物レンズの第1非球面の
第2分割面を非球面形状式にしたがって光軸まで延長し
たときの光軸との交点と、第2屈折面(第1非球面に向
い合う面。非球面であっても球面であってもよい。本実
施例では輪帯回折部が設けられている。)との光軸上の
距離di’をとり、縦軸にビームスポットのピーク強度
比をとったグラフである。また、図10(b)は、第2
光源(波長はλ2)を用いて、第2光ディスクの読取又
は、記録を行う場合であって、横軸に、前述した対物レ
ンズの第2分割面を非球面形状式にしたがって光軸まで
延長したときの光軸との交点と、第2屈折面との光軸上
の距離di’をとり、縦軸にビームスポットのピーク強
度比をとったグラフである。
【0104】第1光ディスクの第1情報記録面上へ収束
した第1光束、すなわち第1情報記録面上のスポットの
ピーク強度比が、0.9以上となることが好ましい。そ
の0.9以上となるdi’の範囲が、図10(a)にお
いて矢印で示されている。また、第2光ディスクの第2
情報記録面上へ収束した第2光束、すなわち第2情報記
録面上のスポットのピーク強度比が、0.8以上となる
ことが好ましい。0.8以上となるdi’の範囲が、図
10(b)において矢印で示されている。図10(a)
のグラフにおいて、ピーク強度比が0.9以上となるd
i’の範囲と、図10(b)のグラフにおいて、ピーク
強度比が0.8以上となるdi’の範囲とが重なったd
i’の範囲、すなわち、図10(a)(b)の両方にお
いて矢印の重なる範囲の値にdi’を定めることによ
り、第1の光ディスクであっても第2の光ディスクであ
っても、情報記録面上に光強度の強いスポットを形成す
ることが可能になるので好ましい。また、光スポットの
径のサイズ(最大の中心強度に対して強度がe-2となる
位置で定める。)を縮めることも可能となる。
した第1光束、すなわち第1情報記録面上のスポットの
ピーク強度比が、0.9以上となることが好ましい。そ
の0.9以上となるdi’の範囲が、図10(a)にお
いて矢印で示されている。また、第2光ディスクの第2
情報記録面上へ収束した第2光束、すなわち第2情報記
録面上のスポットのピーク強度比が、0.8以上となる
ことが好ましい。0.8以上となるdi’の範囲が、図
10(b)において矢印で示されている。図10(a)
のグラフにおいて、ピーク強度比が0.9以上となるd
i’の範囲と、図10(b)のグラフにおいて、ピーク
強度比が0.8以上となるdi’の範囲とが重なったd
i’の範囲、すなわち、図10(a)(b)の両方にお
いて矢印の重なる範囲の値にdi’を定めることによ
り、第1の光ディスクであっても第2の光ディスクであ
っても、情報記録面上に光強度の強いスポットを形成す
ることが可能になるので好ましい。また、光スポットの
径のサイズ(最大の中心強度に対して強度がe-2となる
位置で定める。)を縮めることも可能となる。
【0105】また、光ディスクの情報記録面上に形成さ
れるスポットの光強度をできるだけ強くするためには、
以下の式(1)ないし(6)を満たすようにしてもよ
い。 W1−W2=mλ1−δ (1) |m|≦10(mは0を含む整数) (2) 0≦δ<0.34λ1 (3) W3−W4=mλ2−δ (4) |m|≦10(mは0を含む整数) (5) 0≦δ<0.34λ2 (6) 上式中、W1は、第1光束を用いている際の、波面収差
の段差の境界部の開口数NAが大きい方の波面収差量。
W2は、第1光束を用いている際の、波面収差の段差の
境界部の開口数NAが小さい方の波面収差量。λ1は第
1光束の波長。W3は、第2光束を用いている際の、波
面収差の段差の境界部の開口数NAが大きい方の波面収
差量。W4は、第2光束を用いている際の、波面収差の
段差の境界部の開口数NAが小さい方の波面収差量。λ
2は第2光束の波長である。
れるスポットの光強度をできるだけ強くするためには、
以下の式(1)ないし(6)を満たすようにしてもよ
い。 W1−W2=mλ1−δ (1) |m|≦10(mは0を含む整数) (2) 0≦δ<0.34λ1 (3) W3−W4=mλ2−δ (4) |m|≦10(mは0を含む整数) (5) 0≦δ<0.34λ2 (6) 上式中、W1は、第1光束を用いている際の、波面収差
の段差の境界部の開口数NAが大きい方の波面収差量。
W2は、第1光束を用いている際の、波面収差の段差の
境界部の開口数NAが小さい方の波面収差量。λ1は第
1光束の波長。W3は、第2光束を用いている際の、波
面収差の段差の境界部の開口数NAが大きい方の波面収
差量。W4は、第2光束を用いている際の、波面収差の
段差の境界部の開口数NAが小さい方の波面収差量。λ
2は第2光束の波長である。
【0106】なお、式(3)、(6)に変えて、以下の
式(3)’、(6)’を満たすことがより好ましい。 0≦δ<0.25λ1 (3)’ 0≦δ<0.25λ2 (6)’ また、式(3)、(6)に変えて、以下の式(3)”、
(6)”を満たすようにしてもよい。 0<δ<0.34λ1 (3)” 0<δ<0.34λ2 (6)”
式(3)’、(6)’を満たすことがより好ましい。 0≦δ<0.25λ1 (3)’ 0≦δ<0.25λ2 (6)’ また、式(3)、(6)に変えて、以下の式(3)”、
(6)”を満たすようにしてもよい。 0<δ<0.34λ1 (3)” 0<δ<0.34λ2 (6)”
【0107】なお、W1、W2、W3、W4は、第1分
割面と第2分割面の境界において生じる波面収差の段差
の境界部における値であることが好ましいが、第2分割
面と第3分割面の境界において生じる波面収差の段差の
境界部における値であってもよい。W1、W2、W3、
W4が、第1分割面と第2分割面の境界において生じる
波面収差の段差の境界部における値である場合を、波面
収差図を用いて示したのが図8(a)(b)である。な
お、第1分割面と第2分割面の境界において生じる波面
収差の段差の境界部における値をW1、W2、W3、W
4とした場合と、第2分割面と第3分割面の境界におい
て生じる波面収差の段差の境界部における値をW1、W
2、W3、W4とした場合の両方において、前記式
(1)〜(6)を満たすことがより一層好ましい。
割面と第2分割面の境界において生じる波面収差の段差
の境界部における値であることが好ましいが、第2分割
面と第3分割面の境界において生じる波面収差の段差の
境界部における値であってもよい。W1、W2、W3、
W4が、第1分割面と第2分割面の境界において生じる
波面収差の段差の境界部における値である場合を、波面
収差図を用いて示したのが図8(a)(b)である。な
お、第1分割面と第2分割面の境界において生じる波面
収差の段差の境界部における値をW1、W2、W3、W
4とした場合と、第2分割面と第3分割面の境界におい
て生じる波面収差の段差の境界部における値をW1、W
2、W3、W4とした場合の両方において、前記式
(1)〜(6)を満たすことがより一層好ましい。
【0108】また、対物レンズはプラスチックレンズで
あることが好ましいが、ガラスレンズであってもよい。
また、対物レンズ以外の光学素子を位相シフト手段とし
て設け、上述の条件を達成するようにしてもよい。ま
た、上述したピックアップを内蔵した光ディスクの記録
および/または再生装置としては、DVD/CDプレー
ヤー、DVD/CD/CD−Rプレーヤー、DVD/C
D/CD−RWプレーヤー、DVD/LDプレー、DV
D/DVD−RAM/CD/CD−Rプレーヤーなどを
挙げることができる。もちろん、これらに限られるもの
ではない。また、これらの光ディスクの記録および/ま
たは再生装置は、ピックアップ装置の他に、電源や、ス
ピンドルモーターなどを有するものである。
あることが好ましいが、ガラスレンズであってもよい。
また、対物レンズ以外の光学素子を位相シフト手段とし
て設け、上述の条件を達成するようにしてもよい。ま
た、上述したピックアップを内蔵した光ディスクの記録
および/または再生装置としては、DVD/CDプレー
ヤー、DVD/CD/CD−Rプレーヤー、DVD/C
D/CD−RWプレーヤー、DVD/LDプレー、DV
D/DVD−RAM/CD/CD−Rプレーヤーなどを
挙げることができる。もちろん、これらに限られるもの
ではない。また、これらの光ディスクの記録および/ま
たは再生装置は、ピックアップ装置の他に、電源や、ス
ピンドルモーターなどを有するものである。
【0109】以下、本発明の色収差補正レンズの実施例
を別表に示す。表中、riは屈折面の曲率半径、di、
di’は面間隔、ni、ni’は主波長での屈折率を示
す。また、非球面形状は
を別表に示す。表中、riは屈折面の曲率半径、di、
di’は面間隔、ni、ni’は主波長での屈折率を示
す。また、非球面形状は
【数1】 ただし、Zは光軸方向の軸、hは光軸と垂直方向の軸、
光の進行方向を正とし、rは近軸曲率半径、κは円錐形
数、Aiは非球面係数、Piは非球面のべき数(ただ
し、Pj≧3)である。なお、本発明には、上式以外の
他の非球面の式を用いてもよい。非球面形状から非球面
の式を求める際には、上式を用い、Piを3≦Pi≦1
0の自然数とし、κ=0として求める。また、回折面
は、光路差関数として次式で、単位はmmとして表して
いる。
光の進行方向を正とし、rは近軸曲率半径、κは円錐形
数、Aiは非球面係数、Piは非球面のべき数(ただ
し、Pj≧3)である。なお、本発明には、上式以外の
他の非球面の式を用いてもよい。非球面形状から非球面
の式を求める際には、上式を用い、Piを3≦Pi≦1
0の自然数とし、κ=0として求める。また、回折面
は、光路差関数として次式で、単位はmmとして表して
いる。
【数2】 による。
【0110】 非球面データ 第2面 第1、3分割面 0≦H≦1.321(第1分割面) 1.532≦H (第3分割面) (非球面係数) κ =−5.9909×10-1 A1=−1.0866×10-3 P1= 3.0 A2= 3.8753×10-3 P2= 4.0 A3=−7.9294×10-3 P3= 5.0 A4= 1.1519×10-2 P4= 6.0 A5=−8.7345×10-3 P5= 7.0 A6= 2.8639×10-3 P6= 8.0 A7=−2.4790×10-7 P7= 9.0 A8=−1.6910×10-4 P8=10.0 A9= 8.2000×10-8 P9=12.0 第2分割面 1.321≦H≦1.532(第2分割面) (非球面係数) κ =−6.0815×10-1 A1=−6.7024×10-4 P1= 3.0 A2= 4.7578×10-3 P2= 4.0 A3=−1.0148×10-2 P3= 5.0 A4= 1.3048×10-2 P4= 6.0 A5=−8.7200×10-3 P5= 7.0 A6= 2.6195×10-3 P6= 8.0 A7=−3.4397×10-6 P7= 9.0 A8=−1.3597×10-4 P8=10.0 A9=−1.7557×10-6 P9=12.0 第3面 非球面係数 κ = 1.9281×10 A1= 1.4684×10-2 P1= 4.0 A2=−1.6723×10-3 P2= 6.0 A3=−6.2421×10-4 P3= 8.0 A4= 1.6783×10-4 P4=10.0 回折面 B2=−8.9238×10-4 B6= 5.8382×10-4 B8=−7.4492×10-5
【0111】前記実施例の球面収差、色収差を図12に
示す。図12(a)は鎖線は635nm光に対する補正
状況、実線は650nm光に対する補正状況を示す。1
5nmの波長シフトに対しても、殆ど色収差を生じてい
ない。同図12(b)は780nm光に対する球面収差
である。この場合、図12(a)の場合に比して記録密
度は低いので、波長シフトの影響は少ない。
示す。図12(a)は鎖線は635nm光に対する補正
状況、実線は650nm光に対する補正状況を示す。1
5nmの波長シフトに対しても、殆ど色収差を生じてい
ない。同図12(b)は780nm光に対する球面収差
である。この場合、図12(a)の場合に比して記録密
度は低いので、波長シフトの影響は少ない。
【0112】
【発明の効果】本発明の光ディスクの記録および/また
は再生用色収差補正対物レンズ、光ピックアップ装置、
光ディスクの記録/再生装置は、前記のように、厚さの
異なる透明基板を有する光ディスク、単一の集光光学系
によって、記録および/または再生を行うことを可能に
しただけでなく、高い結像性能を求められる光ディスク
に対し、光源の波長シフトが生じても問題のない結像性
能を得ることが出来た。なお、実施例としては無限対物
レンズを示したが、有限対物レンズにおいても同様の効
果が得られる。また、光ピックアップ装置としては、前
記の実施例に限られるものではなく、当業者によって、
本発明の技術思想の範囲内で、種々の設計変更が可能な
ことはいうまでもなく、また、公知の種々のタイプの光
ピックアップ装置に有利に使用できるものであることは
いうまでもない。
は再生用色収差補正対物レンズ、光ピックアップ装置、
光ディスクの記録/再生装置は、前記のように、厚さの
異なる透明基板を有する光ディスク、単一の集光光学系
によって、記録および/または再生を行うことを可能に
しただけでなく、高い結像性能を求められる光ディスク
に対し、光源の波長シフトが生じても問題のない結像性
能を得ることが出来た。なお、実施例としては無限対物
レンズを示したが、有限対物レンズにおいても同様の効
果が得られる。また、光ピックアップ装置としては、前
記の実施例に限られるものではなく、当業者によって、
本発明の技術思想の範囲内で、種々の設計変更が可能な
ことはいうまでもなく、また、公知の種々のタイプの光
ピックアップ装置に有利に使用できるものであることは
いうまでもない。
【図1】本発明の光ピックアップ装置の1実施態様の概
略構成図である。
略構成図である。
【図2】本発明の光ピックアップ装置の他の実施態様の
概略構成図である。
概略構成図である。
【図3】本発明の対物レンズの1例を示す断面の模式図
である。
である。
【図4】本発明の対物レンズの他の例を示す断面の模式
図である。
図である。
【図5】本発明の対物レンズの1例における記録媒体へ
の結像状態を示す断面における光路図および正面図であ
る。
の結像状態を示す断面における光路図および正面図であ
る。
【図6】本発明の対物レンズの1例における他の記録媒
体への結像状態を示す断面における光路図である。
体への結像状態を示す断面における光路図である。
【図7】本発明の対物レンズの1例における収差の補正
状況を説明するための球面収差図である。
状況を説明するための球面収差図である。
【図8】本発明の対物レンズの1例における収差の補正
状況を説明するための波面収差図である。
状況を説明するための波面収差図である。
【図9】本発明の対物レンズの他の例を示す断面図およ
び正面図である。
び正面図である。
【図10】本発明の対物レンズの1例における分割面に
よる位相シフトの説明図である。
よる位相シフトの説明図である。
【図11】本発明の対物レンズの1例における分割面に
よる位相シフトを説明する波面収差図である。
よる位相シフトを説明する波面収差図である。
【図12】本発明の対物レンズの1例における球面収
差、色収差図である。
差、色収差図である。
10 光ピックアップ 111,1
12 半導体レーザ 12,43,44 偏光ビームスプリッタ 13 コリ
メータレンズ 14 1/4波長板 15 二次
元アクチュエータ 16 対物レンズ 17 絞り 18,56,57 シリンドリカルレンズ 19 ダイ
クロイックプリズム 20 光ディスク 21 透明
基板 22 情報記録面 30 光検
出器 53,54 受光手段 900 カ
ップリングレンズ
12 半導体レーザ 12,43,44 偏光ビームスプリッタ 13 コリ
メータレンズ 14 1/4波長板 15 二次
元アクチュエータ 16 対物レンズ 17 絞り 18,56,57 シリンドリカルレンズ 19 ダイ
クロイックプリズム 20 光ディスク 21 透明
基板 22 情報記録面 30 光検
出器 53,54 受光手段 900 カ
ップリングレンズ
フロントページの続き Fターム(参考) 2H087 KA13 LA01 NA03 NA14 PA01 PA17 PB01 QA02 QA07 QA14 QA34 RA01 RA05 RA07 RA32 RA34 RA41 RA42 RA43 RA46 UA01 5D119 AA15 AA41 DA01 DA05 EA03 EC03 JA45 JA46 JB02 JB03
Claims (24)
- 【請求項1】 夫れ夫れ異なる厚さの透明基板をもつ異
なる種類の光情報記録媒体の1つから情報を再生するた
めの、あるいは前記の光情報記録媒体の異なった種類の
1つに情報を記録するための光ピックアップ装置であっ
て、該光ピックアップ装置は光源と、 輪帯回折部と、第1分割面、第2分割面、第3分割面を
含み、前記第3分割面は前記第1分割面よりも光軸から
離れた位置にあり、前記第2分割面は前記第1分割面と
前記第3分割面の間の位置にある屈折面とを有する集光
光学系と、 光検出器とを有し、 前記第1分割面と前記第3分割面は、第1光情報記録媒
体の情報の記録または再生のために、厚さがt1の透明
基板を持つ第1光情報記録媒体の記録面上に光束を集光
可能とし、 前記第1分割面と前記第2分割面は、第2光情報記録媒
体の情報の記録または再生のために、厚さがt1より厚
いt2の透明基板を持つ第2光情報記録媒体の記録面上
に光束を集光可能とし、 前記光検出器は第1光情報記録媒体の記録面あるいは第
2光情報記録媒体の記録面から反射された光束を受光可
能としたことを特徴とする光ピックアップ装置 - 【請求項2】 前記光源から出射される光束の波長変化
によって前記屈折面において生じる焦点ずれ量をAと
し、 前記集光光学系に入射する光束の波長変化によって前記
輪帯回折部において生じる焦点ずれ量をBとしたとき、 0≦|A+B|≦|A| の条件を満たすことを特徴とする請求項1の光ピックア
ップ装置 - 【請求項3】 前記焦点ずれ量AおよびBが |A+B|=0 の条件を満たすことを特徴とする請求項2の光ピックア
ップ装置 - 【請求項4】 前記光源から出射される光束の波長変化
は、前記光源に供給される電流の量の変化に基づいて変
化するものであることを特徴とする請求項2または請求
項3の光ピックアップ装置 - 【請求項5】 前記光ピックアップ装置は、前記光源
(第1の光源)と、前記光源(第1の光源)よりも波長
が長い光束を出射する第2の光源とを有し、前記光源
(第1の光源)から出射される光束について前記条件を
満たすことを特徴とする請求項2の光ピックアップ装置 - 【請求項6】 前記集光光学系は対物レンズを有し、 該対物レンズが前記第1、第2、第3分割面を含む前記
屈折面および前記輪帯回折部を有し、 前記屈折面と異なる前記対物レンズの面に、前記輪帯回
折部が設けられていることを特徴とする請求項1ないし
請求項5のいずれかの光ピックアップ装置 - 【請求項7】 前記対物レンズの、前記屈折面と異なる
面は、そのほぼ全面に前記輪帯回折部が設けられている
ことを特徴とする請求項6の光ピックアップ装置 - 【請求項8】 前記集光光学系は対物レンズおよびその
他の光学部材を有し、 該対物レンズが前記第1、第2、第3分割面を含む前記
屈折面および前記輪帯回折部を有し、 前記屈折面に前記輪帯回折部が設けられていることを特
徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかの光ピック
アップ装置 - 【請求項9】 前記屈折面の前記第1分割面にも、前記
第2分割面にも、前記第3分割面にも、前記輪帯回折部
が設けられていることを特徴とする請求項8の光ピック
アップ装置 - 【請求項10】 前記集光光学系は対物レンズおよびそ
の他の光学部材を有し、 該対物レンズが前記第1、第2、第3分割面を含む前記
屈折面を有し、 該対物レンズとは別の光学部材に前記輪帯回折部が設け
られていることを特徴とする請求項1ないし請求項5の
いずれかの光ピックアップ装置 - 【請求項11】 前記光源から出射される光束の波長変
化は、±20nm以下であることを特徴とする請求項1
ないし請求項4のいずれかの光ピックアップ装置 - 【請求項12】 夫れ夫れ異なる厚さの透明基板をもつ
異なる種類の光情報記録媒体の1つから情報を再生する
ための、あるいは前記の光情報記録媒体の異なった種類
の1つに情報を記録するための光ピックアップ装置用の
非球面を有する対物レンズであって、 輪帯回折部と、第1分割面、第2分割面、第3分割面を
含む屈折面とを有し、前記第3分割面は前記第1分割面
よりも光軸から離れた位置にあり、前記第2分割面は前
記第1分割面と前記第3分割面の間の位置にあり、 前記第1分割面を透過した第1光束と前記第3分割面を
透過した第3光束を、透明基板の厚さがt1の第1光情
報記録媒体の情報の記録または再生のために、第1光情
報記録媒体の記録面にt1の透明基板を介して集光可能
とし、 前記第1分割面を透過した第1光束と前記第2分割面を
透過した第2光束を、透明基板の厚さがt1より大きい
t2の透明基板を有する第2光情報記録媒体の情報の記
録または再生のために、第2光情報記録媒体の記録面に
t2の透明基板を介して集光可能としたことを特徴とす
る対物レンズ - 【請求項13】 前記屈折面とは別の面に前記輪帯回折
部が設けられていることを特徴とする請求項12の対物
レンズ - 【請求項14】 前記輪帯回折部は、前記屈折面とは別
の面のほぼ全面に設けられていることを特徴とする請求
項13の対物レンズ - 【請求項15】 前記輪帯回折部は、前記屈折面に設け
られていることを特徴とする請求項12の対物レンズ - 【請求項16】 前記輪帯回折部が、前記屈折面上の前
記第1分割面にも、前記第2分割面にも、前記第3分割
面にも設けられていることを特徴とする請求項15の対
物レンズ - 【請求項17】 光源から出射される光束の波長変化に
よって前記屈折面において生じる焦点ずれ量をAとし、 前記光源から出射される光束の波長変化によって前記輪
帯回折部において生じる焦点ずれ量をBとしたとき、 0≦|A+B|≦|A| の条件を満たすことを特徴とする請求項12の対物レン
ズ - 【請求項18】 前記焦点ずれ量AおよびBが、 |A+B|=0 の条件を満たすことを特徴とする請求項17の対物レン
ズ - 【請求項19】 夫れ夫れ異なる厚さの透明基板をもつ
異なる種類の光情報記録媒体の1つから情報を再生する
ための、あるいは前記の光情報記録媒体の異なった種類
の1つ上に情報を記録するための光情報記録媒体の再生
および/または記録装置であって、 光源と、 輪帯回折部と、第1分割面、第2分割面、第3分割面を
含む屈折面を有する集光光学系と、 光検出器とを有するからなる光ピックアップ装置を含
み、 該光ピックアップ装置は、前記第3分割面は前記第1分
割面よりも光軸から離れた位置にあり、前記第2分割面
は前記第1分割面と前記第3分割面の間の位置にあり、
前記第1分割面と前記第3分割面は、第1光情報記録媒
体の情報の記録または再生のために、厚さがt1の透明
基板を持つ第1光情報記録媒体の記録面上に光束を集光
可能とし、 前記第1分割面と前記第2分割面は、第2光情報記録媒
体の情報の記録または再生のために、厚さがt1より厚
いt2の透明基板を持つ第2光情報記録媒体の記録面上
に光束を集光可能とし、 前記光検出器は第1光情報記録媒体の記録面あるいは第
2光情報記録媒体の記録面から反射された光束を受光可
能としたことを特徴とする光情報記録媒体の再生および
/または記録装置 - 【請求項20】 前記光源から出射される光束の波長変
化によって前記屈折面において生じる焦点ずれ量をAと
し、 前記光源から出射される光束の波長変化によって前記輪
帯回折部において生じる焦点ずれ量をBとしたとき、 0≦|A+B|≦|A| の条件を満たすことを特徴とする請求項19の光情報記
録媒体の再生および/または記録装置 - 【請求項21】 前記焦点ずれ量AおよびBが |A+B|=0 の条件を満たすことを特徴とする請求項20の光情報記
録媒体の再生および/または記録装置 - 【請求項22】 前記集光光学系は対物レンズを有し、 該対物レンズが前記第1、第2、第3分割面を含む前記
屈折面および前記輪帯回折部を有し、 前記屈折面と異なる前記対物レンズの面に、前記輪帯回
折部が設けられていることを特徴とする請求項19ない
し請求項21のいずれかの光情報記録媒体の再生および
/または記録装置 - 【請求項23】 前記集光光学系は対物レンズを有し、 該対物レンズが前記第1、第2、第3分割面を含む前記
屈折面および前記輪帯回折部を有し、 前記屈折面に、前記輪帯回折部が設けられていることを
特徴とする請求項19ないし請求項21のいずれかの光
情報記録媒体の再生および/または記録装置 - 【請求項24】 前記集光光学系は対物レンズおよびそ
の他の光学部材を有し、 該対物レンズが前記第1、第2、第3分割面を含む前記
屈折面を有し、 前記対物レンズとは別の光学部材に、前記輪帯回折部が
設けられていることを特徴とする請求項19ないし請求
項21のいずれかの光情報記録媒体の再生および/また
は記録装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11358064A JP2000268392A (ja) | 1998-12-17 | 1999-12-16 | 光情報記録媒体の記録/再生用光ピックアップ装置、対物レンズおよび記録/再生装置 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35897998 | 1998-12-17 | ||
JP10-358979 | 1999-01-14 | ||
JP11-7417 | 1999-01-14 | ||
JP741799 | 1999-01-14 | ||
JP11358064A JP2000268392A (ja) | 1998-12-17 | 1999-12-16 | 光情報記録媒体の記録/再生用光ピックアップ装置、対物レンズおよび記録/再生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000268392A true JP2000268392A (ja) | 2000-09-29 |
Family
ID=27277602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11358064A Withdrawn JP2000268392A (ja) | 1998-12-17 | 1999-12-16 | 光情報記録媒体の記録/再生用光ピックアップ装置、対物レンズおよび記録/再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000268392A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002010827A1 (en) * | 2000-07-31 | 2002-02-07 | Asahi Glass Company, Limited | Objective lens and optical device |
JP2002334468A (ja) * | 2001-05-08 | 2002-11-22 | Konica Corp | 光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置用の対物レンズ |
JP2003075700A (ja) * | 2001-08-31 | 2003-03-12 | Konica Corp | 光学ユニット及び光学装置 |
JP2003322793A (ja) * | 2002-05-08 | 2003-11-14 | Pentax Corp | 光ヘッド用対物レンズ |
JP2009104781A (ja) * | 2009-02-09 | 2009-05-14 | Konica Minolta Holdings Inc | 光ピックアップ装置及び対物レンズ |
JP2011108358A (ja) * | 2011-03-02 | 2011-06-02 | Konica Minolta Holdings Inc | 光ピックアップ装置及び記録装置並びに再生装置 |
-
1999
- 1999-12-16 JP JP11358064A patent/JP2000268392A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002010827A1 (en) * | 2000-07-31 | 2002-02-07 | Asahi Glass Company, Limited | Objective lens and optical device |
US7283452B2 (en) | 2000-07-31 | 2007-10-16 | Asahi Glass Company, Limited | Objective lens having two aspheric surfaces and a phase shifter and optical device including the same |
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JP4590776B2 (ja) * | 2001-05-08 | 2010-12-01 | コニカミノルタホールディングス株式会社 | 光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置用の対物レンズ |
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JP2011108358A (ja) * | 2011-03-02 | 2011-06-02 | Konica Minolta Holdings Inc | 光ピックアップ装置及び記録装置並びに再生装置 |
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---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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