JP4501170B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置およびその製造方法に関し、特に酸化タンタル膜などの比誘電率の高い絶縁膜をキャパシタ絶縁膜としているキャパシタを有する半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のVLSI等の半導体装置においては、3年で7割の微細化および縮小化を実現し、高集積化および高性能化を達成してきた。
上記の半導体装置の微細化および縮小化に伴い、半導体素子の一つであるキャパシタ素子も、その専有面積の縮小化が行われてきた。
【0003】
例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)は、スイッチング用のメタル−酸化物−半導体積層体を有する電界効果型トランジスタ(MOSFET)とメモリキャパシタとを有するメモリセル構造を持っており、半導体デバイスにおけるプロセスドライバーとして、学会レベルにおいては1Gbの記憶容量を持つDRAMの発表も行われているなど、近年ますます微細化、縮小化され、大容量化、高集積化が進められている。
上記の微細化に伴いメモリセル面積は縮小化され、キャパシタ素子であるメモリキャパシタの占有面積も縮小化されてきた。
【0004】
しかしながら、動作マージンを確保し、アルファー線によるソフトエラー耐性を確保して記憶したデータの信頼性を高めるために、メモリキャパシタの蓄積容量CsはDRAMの世代にかかわらず1ビットあたり20〜30fFと一定の必要量以上の値を確保する必要がある。
即ち、メモリキャパシタは微細化するに従いその占有面積を縮小化しているにもかかわらず、その蓄積容量Csは必要量確保する必要があり、そのための様々な工夫がなされてきた。
【0005】
例えば、キャパシタ絶縁膜の膜厚を薄くすることにより蓄積容量を増加させる方法の他、キャパシタ絶縁膜として窒化シリコン膜と酸化シリコン膜の複合膜であるON膜(あるいはONO膜)に代わって、比誘電率の高い酸化タンタル(Ta2O5 )、BST(チタン酸バリウムストロンチウム)あるいはSTO(チタン酸ストロンチウム)などを用い、キャパシタ絶縁膜の構成材料を改良することによりキャパシタの蓄積容量を増加させるなどの方法が開発されている。
【0006】
一方で、キャパシタの電極構造も工夫が加えられており、様々な構造を有するものが開発されている。メモリ・キャパシタは記憶ノード電極(キャパシタのトランジスタに接続している電極)とプレート電極(キャパシタの接地している電極)とその間のキャパシタ絶縁膜とを有しており、記憶ノード電極とプレート電極の表面積を増加することによりキャパシタの蓄積容量を増加させることができる。
例えば、平面的な構造を持つプレーナ型から、立体化した形状のスタック型およびトレンチ型などが開発されている。
【0007】
半導体装置においては、DRAMなどにおけるメモリキャパシタに限らず、通常のキャパシタにおいても専有面積を縮小化しながら蓄積容量を増大させることが望まれており、上記のようにしてキャパシタの構造およびキャパシタ絶縁膜の組成により蓄積容量を増加させる技術は、キャパシタ絶縁膜を介して1対の電極が対向する構造を有する通常のキャパシタに広く応用することが可能である。
【0008】
上記の酸化タンタルやBSTなどの高誘電率膜をキャパシタ絶縁膜に用いたプレーナ型のキャパシタを有する半導体装置について説明する。
図12は、上記のキャパシタを有する半導体装置の断面図である。
例えばLOCOS法などにより形成された素子分離絶縁膜により分離された半導体基板10の不図示の活性領域において、トランジスタなどの不図示の半導体素子が形成されている。
上記の半導体基板10上には、半導体基板10上のトランジスタなどの半導体素子を被覆して、あるいは、半導体基板10に形成された素子分離絶縁膜上を被覆して、例えばTEOS(tetra-ethyl-ortho-silicate)を原料とするプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition ; 化学的気相成長)法などにより形成された酸化シリコンからなる下地絶縁膜20が形成されている。
上記の下地絶縁膜20の上層に、例えばタングステンやポリシリコンなどからなる不図示の埋め込みプラグなどに接続するように形成された窒化チタンなどからなるバリアメタル層30aとプラチナなどの金属材料からなる電極層30bの積層体からなる第1電極30、例えば酸化タンタル、BSTあるいはSTOなどの高誘電率膜からなるキャパシタ絶縁膜22、および、例えばプラチナなどの金属材料からなる電極層からなる第2電極31が積層して、キャパシタ素子が形成されている。
【0009】
上記のキャパシタ素子を被覆して、例えばTEOSを原料とするプラズマCVD法により形成された酸化シリコンからなる上側被覆絶縁膜23が形成されている。
さらにその上層に、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法により形成された酸化シリコンからなり、CMP(Chemical Mechanical Polishing )処理などにより平坦化された平坦化絶縁膜24が形成されている。
さらにその上層に、例えばTEOSを原料とするプラズマCVD法により形成された酸化シリコンからなる上層絶縁膜25が形成されている。
上層絶縁膜25の上層である最上層に、例えばプラズマCVD法により形成された窒化シリコン膜(SiNx :H膜)からなるパッシベーション膜26が形成されている。
上記の構造においては、必要に応じて、上側被覆絶縁膜23あるいは上層絶縁膜25として、リンを含有する酸化シリコン(PSG)などを用いることも可能である。
【0010】
上記の構造のキャパシタにおいては、キャパシタ素子の上層および下層に配置するように、TEOSを原料とするプラズマCVD法などにより形成された酸化シリコン層や、パッシベーション膜であるSiNx :H膜中には、多量の水分(水酸基成分)あるいは水素が含まれており、これらの水分(水酸基成分)や水素が絶縁膜中を移動してキャパシタ絶縁膜22に取り込まれると、キャパシタ絶縁膜の膜質が変化し、高誘電率特性が劣化してしまうという問題が発生する。
例えば、TEOSを原料とするプラズマCVD法により形成された酸化シリコン膜中には、水が多量に含まれており、この膜中の水が移動してキャパシタ絶縁膜22に取り込まれるとキャパシタ特性が劣化する。
また、例えばプラズマCVD法により形成された窒化シリコン膜(SiNx :H膜)中には、Si−H基やN−H基などの状態で例えば10〜25atom%程度の多量の水素が含まれており、この水素が移動してキャパシタ絶縁膜中に取り込まれ、キャパシタ特性が劣化する。
【0011】
上記の問題を回避するために、図13の断面図に示すようなキャパシタ素子を減圧CVD法により形成された窒化シリコン膜で被覆した構造が考えられる。
例えばLOCOS法などにより形成された素子分離絶縁膜により分離された半導体基板10の不図示の活性領域において、トランジスタなどの不図示の半導体素子が形成されている。
上記の半導体基板10上には、半導体基板10上のトランジスタなどの半導体素子を被覆して、あるいは、半導体基板10に形成された素子分離絶縁膜上を被覆して、例えばTEOSを原料とするプラズマCVD法などにより形成された酸化シリコンからなる下地絶縁膜20が形成されている。
上記の下地絶縁膜20の上層に、例えば減圧CVD法により形成された窒化シリコン膜(Si3 N4 膜)である下側被覆絶縁膜21が形成されている。
上記の下側被覆絶縁膜21の上層に、例えばタングステンやポリシリコンなどからなる不図示の埋め込みプラグなどに接続するように形成された窒化チタンなどからなるバリアメタル層30aとプラチナなどの金属材料からなる電極層30bの積層体からなる第1電極30、例えば酸化タンタル、BSTあるいはSTOなどの高誘電率膜からなるキャパシタ絶縁膜22、および、例えばプラチナなどの金属材料からなる電極層からなる第2電極31が積層して、キャパシタ素子が形成されている。
【0012】
上記のキャパシタ素子を被覆して、例えば減圧CVD法により形成された窒化シリコン膜(Si3 N4 膜)である上側被覆絶縁膜23が形成されている。
さらにその上層に、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法により形成された酸化シリコンからなり、CMP処理などにより平坦化された平坦化絶縁膜24が形成されている。
さらにその上層に、例えばTEOSを原料とするプラズマCVD法により形成された酸化シリコンからなる上層絶縁膜25が形成されている。
上層絶縁膜25の上層である最上層に、例えばプラズマCVD法により形成された窒化シリコン膜(SiNx :H膜)からなるパッシベーション膜26が形成されている。
【0013】
上記の構造のキャパシタ素子において、下側被覆絶縁膜21および上側被覆絶縁膜23として、減圧CVD法により形成された窒化シリコン膜(Si3 N4 膜)は、水(水酸基)を透過させず、これらがキャパシタ絶縁膜に取り込まれるのを防止することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記のように、キャパシタ素子が、減圧CVD法により形成された窒化シリコン膜(Si3 N4 膜)からなる下側被覆絶縁膜21および上側被覆絶縁膜23により被覆されている構造を形成する場合、その製造工程において、減圧CVD法により形成される窒化シリコン膜(Si3 N4 膜)の成膜温度が700〜850℃程度あることから、この成膜温度下でキャパシタ絶縁膜や電極の物理的な構造の変化や膜質の劣化を引き起し、これに伴ってキャパシタ特性の劣化を発生させることになる。
【0015】
上記の問題を回避するために、プラズマCVD法により形成される窒化シリコン(SiNx :H)膜からなる下側被覆絶縁膜21および上側被覆絶縁膜23により、上記のキャパシタ素子を被覆する構造が考えられる。
しかしながら、プラズマCVD法により形成される窒化シリコン膜(SiNx :H膜)中にはSi−H基やN−H基などの状態で多量(10〜25atom%)に水素が含有されており、この水素が絶縁膜中を移動してキャパシタ絶縁膜22に取り込まれることにより、キャパシタ絶縁膜の膜質が変化する上記の問題を容易に発生させてしまう。
【0016】
そこで、現在プラズマCVD法により、水素や水酸基の含有量の少ない酸化シリコン膜を形成する方法の開発が進められている。しかしながら、現時点においては未だ半導体装置中の絶縁膜として使用可能な特性が得られていない。
上記のように、実際の半導体装置においては、絶縁膜中の水(水酸基)や水素などに対する対策が十分ではなく、デバイス特性の安定化が十分になされてはいないために、上記の層間絶縁膜中に含有されている水(水酸基)や水素などが、絶縁膜中を移動してキャパシタ絶縁膜に取り込まれた時のキャパシタ特性の悪化分を考慮してマージンのある設計がなされており、高誘電率膜の特性を十分に活用しているとは言えない。
【0017】
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、従って本発明の目的は、高誘電率のキャパシタ絶縁膜を有するキャパシタ素子において、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水(水酸基)や水素などがキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、キャパシタのデバイス特性を安定化させることができる半導体装置およびその製造方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の半導体装置は、基板と、基板の上層に形成された下地絶縁膜と、前記下地絶縁膜の上層に形成された第1電極、前記第1電極の上層に形成されたキャパシタ絶縁膜、および前記キャパシタ絶縁膜の上層に形成された第2電極とを有するキャパシタ素子と、水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜と水分を蓄積する絶縁膜との積層被覆絶縁膜とを有し、少なくとも前記第2電極の上面に水素の透過を防止する膜が形成され、前記積層被覆絶縁膜は、前記下地絶縁膜と前記第1電極の間および前記水素の透過を防止する膜の上層それぞれに形成され、前記積層被覆絶縁膜の水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜側が、前記キャパシタ素子側になっている。
【0019】
本発明の半導体装置は、好適には、さらに前記第1電極の下面に水素の透過を防止する膜が形成されている。
第2電極の上面あるいは第1電極の下面の表層部分に形成された少なくとも窒化チタン、酸化窒化チタン膜あるいは酸化イリジウムのいずれかを含有する導電膜により、上記の水素の透過を防止する膜とする。
【0021】
本発明の半導体装置は、好適には、前記水分を蓄積する絶縁膜が、少なくともリンを含有する酸化シリコン膜を含む絶縁膜である。
【0022】
本発明の半導体装置は、好適には、基板と、基板の上層に形成された下地絶縁膜と、前記下地絶縁膜の上層に形成された第1電極、前記第1電極の上層に形成されたキャパシタ絶縁膜、および前記キャパシタ絶縁膜の上層に形成された第2電極とを有するキャパシタ素子と、還元防止機能を有する絶縁膜と水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜との積層被覆絶縁膜とを有し、少なくとも前記第2電極の上面に水素の透過を防止する膜が形成され、前記積層被覆絶縁膜は、前記下地絶縁膜と前記第1電極の間もしくは前記水素の透過を防止する膜の上層、または前記下地絶縁膜と前記第1電極の間および前記水素の透過を防止する膜の上層それぞれに形成され、前記積層被覆絶縁膜の還元防止機能を有する絶縁膜側が、前記キャパシタ素子側になっている。
さらに好適には、前記還元防止機能を有する絶縁膜が、少なくとも酸化シリコン膜を含む絶縁膜である。
【0023】
本発明の半導体装置は、好適には、基板と、基板の上層に形成された下地絶縁膜と、前記下地絶縁膜の上層に形成された第1電極、前記第1電極の上層に形成されたキャパシタ絶縁膜、および前記キャパシタ絶縁膜の上層に形成された第2電極とを有するキャパシタ素子と、還元防止機能を有する絶縁膜、水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜、および水分を蓄積する絶縁膜の各絶縁膜がこの順番で積層されている積層被覆絶縁膜とを有し、少なくとも前記第2電極の上面に水素の透過を防止する膜が形成され、前記積層被覆絶縁膜は、前記下地絶縁膜と前記第1電極の間もしくは前記水素の透過を防止する膜の上層、または前記下地絶縁膜と前記第1電極の間および前記水素の透過を防止する膜の上層それぞれに形成され、前記積層被覆絶縁膜の還元防止機能を有する絶縁膜側が、前記キャパシタ素子側になっている。
さらに好適には、前記水分を蓄積する絶縁膜が、少なくともリンを含有する酸化シリコン膜を含む絶縁膜であり、また、前記還元防止機能を有する絶縁膜が、少なくとも酸化シリコン膜を含む絶縁膜である。
【0024】
上記の本発明の半導体装置は、酸化タンタル、BSTあるいはSTOなどの高誘電率のキャパシタ絶縁膜を有するキャパシタを有する半導体装置において、第1電極、キャパシタ絶縁膜および第2電極からなるキャパシタ素子において、少なくとも第2電極の上面に、好ましくは第2電極の上面および第1電極の下面の表層部分に、少なくとも窒化チタン、酸化窒化チタン膜あるいは酸化イリジウムのいずれかを含有する導電膜として、水素の透過を防止する膜が形成されている。
上記の構造のキャパシタは、水素の透過を防止する膜により、その上層あるいは下層に形成されている窒化シリコン膜などの絶縁膜中にSi−H基やN−H基などの状態で含有される水素がキャパシタ絶縁膜へと移動するのを防止できる。
従って、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水素がキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、キャパシタのデバイス特性を安定化させることができる。
【0025】
さらに、第2電極の上層あるいは前記第1電極の下層の少なくともいずれかに、好ましくは両側に、水分の透過を防止する絶縁膜を含む被覆絶縁膜が形成されている構造とすることで、キャパシタ素子の上層あるいは下層に形成された酸化シリコンなどの絶縁膜中の水(水酸基)などがキャパシタ絶縁膜へと移動するのを防止でき、キャパシタのデバイス特性をさらに安定化させることができる。
第2電極の上層あるいは前記第1電極の下層の両側に水分の透過を防止する絶縁膜を含む被覆絶縁膜が形成されている構造とすることで、キャパシタのデバイス特性をさらに安定化させることができる。
【0026】
さらに、被覆絶縁膜を水分の透過を防止する絶縁膜と水分を蓄積する絶縁膜との積層絶縁膜構造とすることで、窒化シリコン膜など水分の透過を防止する絶縁膜を薄膜化することが可能となり、窒化シリコン膜から供給される水素の量を抑制することが可能となる。
【0027】
さらに、被覆絶縁膜を水分の透過を防止する絶縁膜と還元防止機能を有する絶縁膜との積層絶縁膜構造とすることで、窒化シリコン膜など水分の透過を防止する絶縁膜から供給される水素を消費し、キャパシタ絶縁膜へ移動する水素の量を抑制することが可能となる。
【0031】
また、上記の目的を達成するため、本発明の半導体装置の製造方法は、基板の上層に下地絶縁膜を形成する工程と、前記下地絶縁膜の上層に第1の水分を蓄積する絶縁膜を形成する工程と、前記水分を蓄積する絶縁膜の上層に、第1の水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜を形成する工程と、前記第1の水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜の上層に、第1電極を形成する工程と、前記第1電極の上層にキャパシタ絶縁膜を形成する工程と、前記キャパシタ絶縁膜の上層に第2電極を形成する工程と、前記第2電極の上面に水素の透過を防止する膜を形成する工程と、前記水素の透過を防止する膜の上層に、第2の水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜の上層に、第2の水分を蓄積する絶縁膜を形成する工程とを有する。
【0032】
上記の本発明の半導体装置の製造方法は、好適には、前記第1電極を形成する工程以前の工程が、さらに前記第1電極の下面に水素の透過を防止する膜を形成する工程を含む。
また好適には、第2電極の上面の表層部分に、少なくとも窒化チタン、酸化窒化チタン膜あるいは酸化イリジウムのいずれかを含有する導電膜を形成して、上記の水素の透過を防止する膜とする。
【0036】
上記の本発明の半導体装置の製造方法によれば、酸化タンタル、BSTあるいはSTOなどの高誘電率のキャパシタ絶縁膜を有するキャパシタを有する半導体装置を製造する工程において、第1電極、キャパシタ絶縁膜および第2電極からなるキャパシタ素子の少なくとも第2電極の上面に、好ましくは第2電極の上面の表層部分に、少なくとも窒化チタン、酸化窒化チタン膜あるいは酸化イリジウムのいずれかを含有する導電膜として、水素の透過を防止する膜を形成する。
上記の水素の透過を防止する膜を形成することにより、その上層あるいは下層に形成される窒化シリコン膜などの絶縁膜中にSi−H基やN−H基などの状態で含有される水素がキャパシタ絶縁膜へと移動するのを防止できる。
従って、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水素がキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、キャパシタのデバイス特性を安定化させることができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の半導体装置の製造方法の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0048】
第1実施形態
図1は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。
例えばLOCOS法あるいはSTI(Shallow Trench Isolation)法などにより形成された素子分離絶縁膜により分離された半導体基板10の不図示の活性領域において、トランジスタなどの不図示の半導体素子が形成されている。
上記の半導体基板10上には、半導体基板10上のトランジスタなどの半導体素子を被覆して、あるいは、半導体基板10に形成された素子分離絶縁膜上を被覆して、例えばTEOS(tetra-ethyl-ortho-silicate)を原料とするプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition )法などにより形成された酸化シリコンからなる下地絶縁膜20が形成されている。
上記の下地絶縁膜20の上層に、例えば常圧CVD法などにより形成された0〜4.5重量%のリンを含有する100〜500nmの膜厚の酸化シリコン膜(PSG膜)21a、例えば減圧CVD法などにより形成された0.2〜20atom%の水素を含有する50〜150nmの膜厚の窒化シリコン膜21b、および、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法により形成された0.5〜10重量%の水酸基(水分)を含有する50〜150nmの膜厚の酸化シリコン膜21cの積層絶縁膜である下側被覆絶縁膜21が形成されている。
【0049】
上記の下側被覆絶縁膜21の上層に、例えばタングステンやポリシリコンなどからなる不図示の埋め込みプラグなどに接続するようにスパッタリング法などにより形成された窒化チタンや酸化窒化チタンなどからなる電極被覆導電層(バリアメタル層)30aと、例えばスパッタリング法などにより形成されたプラチナやイリジウムなどの導電性材料からなる電極層30bの積層体からなる第1電極30が形成されている。
上記の第1電極30の上層に、例えば酸化タンタル(Ta2O5 )、BST(チタン酸バリウムストロンチウム)あるいはSTO(チタン酸ストロンチウム)などの高誘電率膜、あるいは、Y1などの強誘電体膜からなるキャパシタ絶縁膜22が形成されている。
上記のキャパシタ絶縁膜22の上層に、例えばスパッタリング法などにより形成されたプラチナやイリジウムなどの導電性材料からなる電極層31aと、例えばスパッタリング法などにより形成された窒化チタンや酸化窒化チタンなどからなり、50〜150nmの膜厚の電極被覆導電層31bの積層体からなる第2電極31が形成されている。
以上のように、キャパシタ絶縁膜を介して1対の電極が対向する構造を有するキャパシタ素子が形成されている。
【0050】
上記のキャパシタ素子を被覆して、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法により形成された0.5〜10重量%の水酸基(水分)を含有する100〜500nmの膜厚の酸化シリコン膜23a、例えば触媒CVD法などにより形成された1〜20atom%の水素を含有する50〜150nmの膜厚の窒化シリコン膜23b、および、例えば常圧CVD法などにより形成されたリンを含有する酸化シリコン膜(PSG膜)23cの積層絶縁膜である上側被覆絶縁膜23が形成されている。
【0051】
上側被覆絶縁膜23の上層に、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法、あるいは、ICP(Inductively Coupled Plasma)型プラズマCVD法、ECR(Electron Cyclotron Resonance)型プラズマCVD法あるいはヘリコン波プラズマCVD法などの高密度プラズマCVD法などにより形成された酸化シリコンからなり、CMP(Chemical Mechanical Polishing )処理などにより平坦化された平坦化絶縁膜24が形成されている。
さらにその上層に、例えばTEOSを原料とするプラズマCVD法により形成された酸化シリコンからなる上層絶縁膜25が形成されている。
上層絶縁膜25の上層である最上層に、例えばプラズマCVD法により形成された窒化シリコン膜(SiNx :H膜)からなるパッシベーション膜26が形成されている。
【0052】
上記の構造のキャパシタ素子においては、第1電極30および第2電極の下部および上部にそれぞれ形成された電極被覆導電層30a,31bは、バリアメタル層として機能する他に、パッシベーション膜26などの窒化シリコン膜中に含有される水素の透過を防止する機能を有する。
【0053】
また、下側被覆絶縁膜21および上側被覆絶縁膜23中の窒化シリコン膜21b,23bは、PSG膜などに含有される水分(水酸基)の透過を防止する機能を有する。特に、下側被覆絶縁膜21中の窒化シリコン膜21bは、減圧CVD法による高温成膜が可能であり、この場合には膜中の水素含有率を低減できるので、キャパシタ絶縁膜の劣化をさらに抑制することができる。
【0054】
また、下側被覆絶縁膜21および上側被覆絶縁膜23中のPSG膜21a,23cは、水分(水酸基)を蓄える機能を有し、水分(水酸基)を外部へ放出しにくい性質を有しているので、過度の水分の透過を防止し、さらに、ナトリウムイオンゲッター、電荷中和、応力緩和などの機能を有する。
上記の構造においては、必要に応じて、上側被覆絶縁膜23の一部としてPSG膜を形成するかわりに、上層絶縁膜25として、PSG膜を用いることも可能であり、この場合には上層絶縁膜25が上記の機能を有することになる。
【0055】
また、下側被覆絶縁膜21および上側被覆絶縁膜23中のO3 およびTEOSを原料とするCVD法により形成された酸化シリコン膜21c,23aは、キャパシタ素子に適度な量の水分(水酸基)を供給する機能と、水素を消費する酸化剤(還元防止剤)としての機能を有している。
上記の酸化シリコン膜は、膜中に水分を有しているので厚膜化するとキャパシタ絶縁膜に移動する水分量が多量となり、キャパシタ絶縁膜が劣化してしまうが、水分の透過を防止する窒化シリコン膜のキャパシタ素子側に薄膜にして形成することで、キャパシタ絶縁膜に微量の水分を供給するのみとなり、キャパシタ素子の特性を劣化させることなく、水素を消費する機能を有する膜とすることができる。
【0056】
従って、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水(水酸基)や水素などがキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、デバイス特性が安定化(例えば、漏れ電流の増加の低減、容量値低下の低減、耐圧劣化の低減、高周波側の周波数特性の劣化の防止)したキャパシタ素子を有する半導体装置である。
【0057】
上記の本発明の半導体装置の製造方法について説明する。
まず、図2(a)に示すように、半導体基板10に、LOCOS法あるいはSTI法などにより不図示の素子分離絶縁膜を形成し、活性領域にトランジスタなどの不図示の半導体素子を形成した後、その上層を被覆して例えばTEOSを原料とするプラズマCVD法により酸化シリコンを堆積させて下地絶縁膜20を形成する。
【0058】
次に、下地絶縁膜20の上層に、例えば常圧CVD法、O3 およびTEOSを原料とするCVD法、あるいは、TEOSを原料とするプラズマCVD法などにより、0〜4.5重量%のリンを含有し、100〜500nmの膜厚を有する酸化シリコン膜(PSG膜)21aを形成する。
PSG膜21aは常圧CVD法により形成することが一般的であるが、プラズマCVD法や減圧CVD法により形成することも可能である。但し、ダストの発生やチャージアップダメージの観点からスパッタリング法により形成することは好ましくない。
PSG膜21a中のリンの含有量としては、製造工程における吸湿性の問題から5重量%以下とすることが好ましい。
【0059】
次に、図2(b)に示すように、PSG膜21aの上層に、例えば、プラズマCVD法あるいは触媒CVD法により窒化シリコン膜(SiNx :H膜)、減圧CVD法により窒化シリコン膜(Si3 N4 膜)、あるいは、プラズマCVD法、触媒CVD法、減圧CVD法あるいはスパッタリング法などにより酸化窒化シリコン膜(SiOx1Ny1:H膜;x1=0〜50(atom%),y1=100−x1(atom%))などを50〜150nmの膜厚で堆積させて、0.2〜20atom%の水素を含有する窒化シリコン膜21bを形成する。
触媒CVD法においては、基板の近傍に配置されたタングステン線などの加熱触媒体と原料ガスとの接触分解反応を利用して、プラズマを用いずに200〜300℃程度の低温で成膜することが可能である。
上記の減圧CVD法、プラズマCVD法あるいはスパッタリング法としては通常用いられる範囲の処理条件により成膜することができ、例えば、減圧CVD法により窒化シリコン膜(Si3 N4 膜)を形成する成膜温度は700〜850℃程度である。
【0060】
次に、窒化シリコン膜21bの上層に、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法により0.5〜10重量%の水酸基(水分)を含有する50〜150nmの膜厚の酸化シリコン膜(O3 −TEOS膜)21cを形成する。
以上のようにして、PSG膜21a、窒化シリコン膜21bおよびO3 −TEOS膜21cの積層絶縁膜である下側被覆絶縁膜21を形成する。
【0061】
次に、図2(c)に示すように、下側被覆絶縁膜21の上層に、例えばスパッタリング法などにより窒化チタン、酸化窒化チタンあるいは酸化イリジウムを堆積させ、電極被覆導電層30aを形成する。
次に、電極被覆導電層30aの上層に、例えばスパッタリング法などによりプラチナ、イリジウム、アルミニウム、あるいはプラチナ/ルテニウムの積層体などの導電性材料を堆積させ、電極層30bを形成する。
以上のようにして、電極被覆導電層30aと電極層30bの積層体である第1電極30を形成する。
【0062】
次に、第1電極30の上層に、例えば酸化タンタル、BSTあるいはSTOなどの高誘電率膜からなるキャパシタ絶縁膜22を通常用いられる方法により形成する。
次に、その上層に、例えば第1電極30と同様に、例えばスパッタリング法などによりプラチナ、イリジウム、アルミニウム、あるいはプラチナ/ルテニウムの積層体などの導電性材料を堆積させ、電極層31aを形成する。
次に、電極層31aの上層に、例えばスパッタリング法などにより窒化チタン、酸化窒化チタンあるいは酸化イリジウムを堆積させ、電極被覆膜31bを形成する。
以上のようにして、電極層31aと電極被覆膜31bの積層体である第2電極31を形成する。
ここで、上記の電極被覆導電層30a,31bとして酸化窒化チタン膜(TiOx2Ny2膜;;x2=0.1〜20(atom%),y2=100−x2(atom%))を形成する場合には、スパッタリング法を用いるのが一般的であるが、プラズマCVD法あるいは有機金属CVD法を用いることも可能である。
【0063】
次に、図3(d)に示すように、フォトリソグラフィー工程によりキャパシタ素子のパターンを有するレジスト膜Rを形成した後、RIE(反応性イオンエッチング)などのエッチング処理により第2電極31、キャパシタ絶縁膜22および第1電極30を順にパターン加工して、キャパシタ絶縁膜を介して1対の電極が対向する構造を有するキャパシタ素子を形成する。
【0064】
次に、図3(e)に示すように、アッシング処理などによりレジスト膜を除去した後、上記のキャパシタ素子を被覆して、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法により0.5〜10重量%の水酸基(水分)を含有する100〜500nmの膜厚の酸化シリコン膜(O3 −TEOS膜)23aを形成する。
次に、O3 −TEOS膜23aの上層に、例えば、プラズマCVD法あるいは触媒CVD法により窒化シリコン膜(SiNx :H膜)、あるいは、プラズマCVD法、触媒CVD法などにより酸化窒化シリコン膜(SiOx1Ny1:H膜;x1=0〜50(atom%),y1=100−x1(atom%))などを50〜150nmの膜厚で堆積させて、1〜20atom%の水素を含有する窒化シリコン膜23bを形成する。
触媒CVD法においては、上記の窒化シリコン膜23bと同様に、200〜300℃程度の低温で成膜することが可能である。
上記のプラズマCVD法あるいはスパッタリング法としては通常用いられる範囲の処理条件により成膜することができる。但し、減圧CVD法は成膜温度が700〜850℃程度と高く、この成膜温度下でキャパシタ絶縁膜や電極の物理的な構造の変化や膜質の劣化を引き起し、これに伴ってキャパシタ特性の劣化を発生させるので用いることができない。
【0065】
次に、図4(f)に示すように、窒化シリコン膜23bの上層に、例えばSiH4 を原料とするCVD法、常圧CVD法、O3 およびTEOSを原料とするCVD法、あるいは、TEOSを原料とするプラズマCVD法などにより、0〜4.5重量%のリンを含有する酸化シリコン膜(PSG膜)23cを形成する。
PSG膜23cは常圧CVD法により形成することが一般的であるが、プラズマCVD法や減圧CVD法により形成することも可能である。但し、ダストの発生やチャージアップダメージの観点からスパッタリング法により形成することは好ましくない。
PSG膜23c中のリンの含有量としては、製造工程における吸湿性の問題から5重量%以下とすることが好ましい。
以上のようにして、O3 −TEOS膜23a、窒化シリコン膜23bおよびPSG膜23cの積層絶縁膜である上側被覆絶縁膜23を形成する。
次に、上側被覆絶縁膜23の上層に、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法、あるいは、ICP型プラズマCVD法、ECR型プラズマCVD法あるいはヘリコン波プラズマCVD法などの高密度プラズマCVD法などにより酸化シリコンを堆積させ、絶縁膜24を形成し、図4(g)に示すように、例えばCMP処理などにより平坦化して、平坦化絶縁膜24とする。
【0066】
次に、例えばTEOSを原料とするプラズマCVD法により酸化シリコンを堆積させ、上層絶縁膜25を形成する。
上層絶縁膜25の上層である最上層に、例えばプラズマCVD法あるいは触媒CVD法などにより、窒化シリコン膜(SiNx :H膜)あるいは酸化窒化シリコン膜(SiOx1Ny1:H膜)を堆積させ、パッシベーション膜26を形成する。
以上で、図1に示すキャパシタ素子を有する半導体装置を形成することができる。
【0067】
上記の半導体装置の製造方法によれば、第2電極31の上面(上側被覆絶縁膜側)と、第1電極30の下面(下側被覆絶縁膜側)に窒化チタン膜や酸化窒化チタン膜などの水素の透過を防止する電極被覆導電層30a,31bを形成しており、パッシベーション膜などの窒化シリコン含有膜中にSi−H基やN−H基などの状態で含有される水素がキャパシタ絶縁膜22へと移動するのを防止し、キャパシタ素子の劣化を防止できる。
【0068】
また、PSG膜などに含有される水分(水酸基)の透過を防止する機能を有する窒化シリコン膜21b,23bを形成しており、水分(水酸基)がキャパシタ絶縁膜へ移動するのを防止してキャパシタ素子の劣化を防止できる。特に、下側被覆絶縁膜21中の窒化シリコン膜21bは、減圧CVD法による高温成膜が可能であり、この場合には膜中の水素含有率を低減できるので、キャパシタ素子の劣化をさらに抑制することができる。
【0069】
また、水分(水酸基)を蓄える機能を有し、水分(水酸基)を外部へ放出しにくい性質を有するPSG膜21a,23cを形成しており、過度の水分の透過を防止することができる。さらにこのPSG膜は、ナトリウムイオンゲッター、電荷中和、応力緩和などの機能を有する。
上記の構造においては、必要に応じて、上側被覆絶縁膜23の一部としてPSG膜を形成するかわりに、上層絶縁膜25として、PSG膜を用いることも可能であり、この場合には上層絶縁膜25が上記の機能を有することになる。
【0070】
また、キャパシタ素子に適度な量の水分(水酸基)を供給する機能と、水素を消費する酸化剤(還元防止剤)としての機能を有するO3 −TEOS膜21c,23aを形成しており、水素の透過を防止することができる。
【0071】
従って、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水、水素あるいは水酸基などがキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、デバイス特性の安定化(例えば、漏れ電流の増加の低減、容量値低下の低減、耐圧劣化の低減、高周波側の周波数特性の劣化の防止)したキャパシタを形成することができる。
【0072】
上記の構造において、第2電極の上面(上側被覆絶縁膜側)と、第1電極の下面(下側被覆絶縁膜側)に形成される電極被覆膜は水素の透過を防止する機能を有するが、スパッタリング法などにより形成される酸化ルテニウムなどの水素の透過を防止する電極材料を用いることにより、電極被覆膜と電極層を一体に形成することもできる。
【0073】
また、本実施形態に係る半導体装置は、図5の断面図に示す構造とすることも可能である。
例えばLOCOS法やSTI法などにより形成された素子分離絶縁膜により分離された半導体基板10の不図示の活性領域において、トランジスタなどの不図示の半導体素子が形成されおり、また、例えばトランジスタのソース・ドレイン領域などとして、半導体基板10中にリンなどの導電性不純物が拡散された拡散層11が形成されている。
上記の半導体基板10上には、半導体基板10上のトランジスタあるいは拡散層11などの半導体素子を被覆して、あるいは、半導体基板10に形成された素子分離絶縁膜を被覆して、例えばTEOSを原料とするプラズマCVD法などにより形成された酸化シリコンからなる下地絶縁膜20が形成されている。
上記の下地絶縁膜20の上層に、例えば常圧CVD法などにより形成された0〜4.5重量%のリンを含有する100〜500nmの膜厚の酸化シリコン膜(PSG膜)21a、例えば減圧CVD法などにより形成された0.2〜20atom%の水素を含有する50〜150nmの膜厚の窒化シリコン膜21b、および、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法により形成された0.5〜10重量%の水酸基(水分)を含有する50〜150nmの膜厚の酸化シリコン膜21cの積層絶縁膜である下側被覆絶縁膜21が形成されている。
【0074】
上記のした下地絶縁膜20および下側被覆絶縁膜21を貫通して、拡散層11に達するコンタクトホールCHが開口されており、例えばリンなどの導電性不純物を含有するポリシリコン、あるいは、窒化チタンなどの密着層とタングステンなどの導電層との積層体などからなるプラグ12が埋め込まれている。
【0075】
上記の下側被覆絶縁膜21の上層に、プラグ12に接続するようにスパッタリング法などにより形成された窒化チタンや酸化窒化チタンなどからなる電極被覆導電層(バリアメタル層)30aと、例えばスパッタリング法などにより形成されたプラチナやイリジウムなどの導電性材料からなる電極層30bの積層体からなる第1電極30が形成されている。
上記の第1電極30を被覆して、例えば酸化タンタル(Ta2O5 )、BST(チタン酸バリウムストロンチウム)あるいはSTO(チタン酸ストロンチウム)などの高誘電率膜、あるいは、Y1などの強誘電体膜からなるキャパシタ絶縁膜22が形成されている。
上記のキャパシタ絶縁膜22の上層に、例えばスパッタリング法などにより形成されたプラチナやイリジウムなどの導電性材料からなる電極層31aと、例えばスパッタリング法などにより形成された窒化チタンや酸化窒化チタンなどからなり、50〜150nmの膜厚の電極被覆導電層31bの積層体からなる第2電極31が形成されている。
以上のように、キャパシタ絶縁膜を介して1対の電極が対向する構造を有するキャパシタ素子が形成されている。
【0076】
上記のキャパシタ素子を被覆して、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法により形成された0.5〜10重量%の水酸基(水分)を含有する100〜500nmの膜厚の酸化シリコン膜23a、例えば触媒CVD法などにより形成された1〜20atom%の水素を含有する50〜150nmの膜厚の窒化シリコン膜23b、および、例えば常圧CVD法などにより形成されたリンを含有する酸化シリコン膜(PSG膜)23cの積層絶縁膜である上側被覆絶縁膜23が形成されている。
【0077】
上側被覆絶縁膜23の上層に、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法、あるいは、ICP型プラズマCVD法、ECR型プラズマCVD法あるいはヘリコン波プラズマCVD法などの高密度プラズマCVD法などにより形成された酸化シリコンからなり、CMP処理などにより平坦化された平坦化絶縁膜24が形成されている。
さらにその上層に、例えばTEOSを原料とするプラズマCVD法により形成された酸化シリコンからなる上層絶縁膜25が形成されている。
上層絶縁膜25の上層である最上層に、例えばプラズマCVD法により形成された窒化シリコン膜(SiNx :H膜)からなるパッシベーション膜26が形成されている。
【0078】
上記の図5に示す構造の半導体装置は、実質的に図1に示す構造の半導体装置と同様であり、上記と同様にキャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水(水酸基)や水素などがキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、デバイス特性が安定化(例えば、漏れ電流の増加の低減、容量値低下の低減、耐圧劣化の低減、高周波側の周波数特性の劣化の防止)したキャパシタ素子を有する半導体装置である。
【0079】
第2実施形態
図6は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。
本実施形態に係る半導体装置は、第1実施形態に係る半導体装置と実質的に同様であり、第1実施形態と同様な構成のキャパシタ素子部分を有しているが、下側被覆絶縁膜21がPSG(リンを含有する酸化シリコン)膜21aと窒化シリコン膜21bの積層体から構成されている(第1実施形態のO3 −TEOS膜21cを有していない)こと、また、上側被覆絶縁膜23が窒化シリコン膜23bと上層PSG膜23cの積層体から構成されている(第1実施形態におけるO3 −TEOS膜23aを有していない)ことが異なっている。
【0080】
上記の本実施形態に係る半導体装置の製造方法は第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と実質的に同様であり、下側被覆絶縁膜21および上側被覆絶縁膜23の形成工程において、それぞれO3 −TEOS膜の製造工程を省略することにより形成することができる。
【0081】
上記の構造のキャパシタは、第1実施形態と同様、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水(水酸基)や水素などがキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、キャパシタのデバイス特性を安定化させることができる。
【0082】
第3実施形態
図7は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。
本実施形態に係る半導体装置は、第1実施形態に係る半導体装置と実質的に同様であり、第1実施形態と同様な構成のキャパシタ素子部分を有しているが、下側被覆絶縁膜21がPSG(リンを含有する酸化シリコン)膜21aと窒化シリコン膜21bの積層体から構成されている(第1実施形態のO3 −TEOS膜21cを有していない)こと、また、上側被覆絶縁膜23が窒化シリコン膜23bの単層構成となっている(第1実施形態におけるO3 −TEOS膜23aおよびPSG膜23cを有していない)ことが異なっている。
【0083】
上記の本実施形態に係る半導体装置の製造方法は第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と実質的に同様であり、下側被覆絶縁膜21および上側被覆絶縁膜23の形成工程において、それぞれO3 −TEOS膜の製造工程を省略し、上側被覆絶縁膜23の形成工程においてPSG膜の製造工程を省略することにより形成することができる。
【0084】
上記の構造のキャパシタは、第1実施形態と同様、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水(水酸基)や水素などがキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、キャパシタのデバイス特性を安定化させることができる。
【0085】
第4実施形態
図8は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。
本実施形態に係る半導体装置は、第1実施形態に係る半導体装置と実質的に同様であり、第1実施形態と同様な構成のキャパシタ素子部分を有しているが、下側被覆絶縁膜21が窒化シリコン膜21bとO3 −TEOS膜21cの積層体から構成されている(第1実施形態のPSG(リンを含有する酸化シリコン)膜21aを有していない)こと、また、上側被覆絶縁膜23がO3 −TEOS膜23aと窒化シリコン膜23bの積層体から構成されている(第1実施形態におけるPSG膜23cを有していない)ことが異なっている。
【0086】
上記の本実施形態に係る半導体装置の製造方法は第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と実質的に同様であり、下側被覆絶縁膜21および上側被覆絶縁膜23の形成工程において、それぞれPSG膜の製造工程を省略することにより形成することができる。
【0087】
上記の構造のキャパシタは、第1実施形態と同様、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水(水酸基)や水素などがキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、キャパシタのデバイス特性を安定化させることができる。
【0088】
第5実施形態
図9は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。
本実施形態に係る半導体装置は、第4実施形態に係る半導体装置と実質的に同様であり、第4実施形態と同様な構成のキャパシタ素子部分を有しているが、下側被覆絶縁膜21が窒化シリコン膜21bの単層構成となっている(第4実施形態のO3 −TEOS膜21cを有していない)ことが異なっている。
【0089】
上記の本実施形態に係る半導体装置の製造方法は第4実施形態に係る半導体装置の製造方法と実質的に同様であり、下側被覆絶縁膜21の形成工程において、O3 −TEOS膜の製造工程を省略することにより形成することができる。
【0090】
上記の構造のキャパシタは、第4実施形態と同様、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水(水酸基)や水素などがキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、キャパシタのデバイス特性を安定化させることができる。
【0091】
第6実施形態
図10は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。
本実施形態に係る半導体装置は、第5実施形態に係る半導体装置と実質的に同様であり、第5実施形態と同様な構成のキャパシタ素子部分を有しているが、上側被覆絶縁膜23が窒化シリコン膜23bの単層構成となっている(第5実施形態のO3 −TEOS膜23aを有していない)ことが異なっている。
【0092】
上記の本実施形態に係る半導体装置の製造方法は第5実施形態に係る半導体装置の製造方法と実質的に同様であり、下側被覆絶縁膜23の形成工程において、O3 −TEOS膜の製造工程を省略することにより形成することができる。
【0093】
上記の構造のキャパシタは、第5実施形態と同様、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水(水酸基)や水素などがキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、キャパシタのデバイス特性を安定化させることができる。
【0094】
第7実施形態
図11は、本実施形態に係る半導体装置の断面図である。
本実施形態に係る半導体装置は、第2実施形態に係る半導体装置と実質的に同様であり、第2実施形態のキャパシタ素子において、第2電極が窒化チタンなどの電極被覆導電層を有しておらず、導電層単層構成となっていることのみを除いて、他は実質的に第2実施形態と同様である。
【0095】
例えばLOCOS法などにより形成された素子分離絶縁膜により分離された半導体基板10の不図示の活性領域において、トランジスタなどの不図示の半導体素子が形成されている。
上記の半導体基板10上には、半導体基板10上のトランジスタなどの半導体素子を被覆して、あるいは、半導体基板10に形成された素子分離絶縁膜上を被覆して、例えばTEOSを原料とするプラズマCVD法などにより形成された酸化シリコンからなる下地絶縁膜20が形成されている。
上記の下地絶縁膜20の上層に、例えば常圧CVD法などにより形成された0〜4.5重量%のリンを含有する100〜500nmの膜厚の酸化シリコン膜(PSG膜)21aと、例えば減圧CVD法などにより形成された0.2〜20atom%の水素を含有する50〜150nmの膜厚の窒化シリコン膜21bの積層絶縁膜である下側被覆絶縁膜21が形成されている。
【0096】
上記の下側被覆絶縁膜21の上層に、例えばタングステンやポリシリコンなどからなる不図示の埋め込みプラグなどに接続するようにスパッタリング法などにより形成された窒化チタンや酸化窒化チタンなどからなる電極被覆導電層(バリアメタル層)30aと、例えばスパッタリング法などにより形成されたプラチナやイリジウムなどの導電性材料からなる電極層30bの積層体からなる第1電極30が形成されている。
上記の第1電極30の上層に、例えば酸化タンタル(Ta2O5 )、BST(チタン酸バリウムストロンチウム)あるいはSTO(チタン酸ストロンチウム)などの高誘電率膜、あるいは、SBT(SrBi2Ta2O9)などのY1と呼ばれる化合物群(米国特許5,519,234号公報)やPZT(PbZrO3)などの強誘電体膜からなるキャパシタ絶縁膜22が形成されている。
上記のキャパシタ絶縁膜22の上層に、例えばスパッタリング法などにより形成されたプラチナやイリジウムなどの導電性材料からなる電極層からなる第2電極31が形成されている。
以上のように、キャパシタ絶縁膜を介して1対の電極が対向する構造を有するキャパシタ素子が形成されている。
【0097】
上記のキャパシタ素子を被覆して、例えば触媒CVD法などにより形成された1〜20atom%の水素を含有する50〜150nmの膜厚の窒化シリコン膜23b、および、例えば常圧CVD法などにより形成されたリンを含有する酸化シリコン膜(PSG膜)23cの積層絶縁膜である上側被覆絶縁膜23が形成されている。
【0098】
上側被覆絶縁膜23の上層に、例えばO3 およびTEOSを原料とするCVD法、あるいは、ICP型プラズマCVD法、ECR型プラズマCVD法あるいはヘリコン波プラズマCVD法などの高密度プラズマCVD法などにより形成された酸化シリコンからなり、CMP処理などにより平坦化された平坦化絶縁膜24が形成されている。
さらにその上層に、例えばTEOSを原料とするプラズマCVD法により形成された酸化シリコンからなる上層絶縁膜25が形成されている。
上層絶縁膜25の上層である最上層に、例えばプラズマCVD法により形成された窒化シリコン膜(SiNx :H膜)からなるパッシベーション膜26が形成されている。
【0099】
上記の本実施形態に係る半導体装置の製造方法は第2実施形態に係る半導体装置の製造方法と実質的に同様であり、第2電極となる層を形成する工程において、電極被覆導電層の工程を省略することにより形成することができる。
【0100】
上記の構造のキャパシタは、第2実施形態と同様、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水(水酸基)や水素などがキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、キャパシタのデバイス特性を安定化させることができる。
【0101】
本発明の半導体装置およびその製造方法は、上記の実施の形態に限定されない。
例えば、キャパシタの形状としては、プレーナ型、シリンダ型、スタック型、フィン型、トレンチ型など、種々の形状に適用することができる。
また、キャパシタとしては、DRAMやVRAMにおけるのメモリキャパシタなど、半導体装置においてキャパシタ絶縁膜を介して第1電極と第2電極が対向するキャパシタ適用可能である。
また、基板に形成される半導体素子は、トランジスタなど、特に限定されない。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0102】
【発明の効果】
本発明によれば、DRAMのメモリキャパシタなど、高誘電率のキャパシタ絶縁膜を有するキャパシタ素子において、キャパシタ素子を被覆している絶縁膜中に含有される水(水酸基)や水素などがキャパシタ絶縁膜まで移動するのを抑制し、安定化したデバイス特性を有するキャパシタを有する半導体装置とその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態に係る半導体装置の断面図である。
【図2】図2は第1実施形態に係る半導体装置の製造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)はリンを含有する酸化シリコン(PSG膜)膜の形成工程まで、(b)はO3 およびTEOSを原料とする酸化シリコン膜の形成工程まで、(c)は第2電極となる層の形成工程までを示す。
【図3】図3は図2の続きの工程を示し、(d)はキャパシタ素子のパターン加工工程まで、(e)は窒化シリコン膜の形成工程までを示す。
【図4】図4は図3の続きの工程を示し、(f)は平坦化するための絶縁膜の形成工程まで、(g)は平坦化工程までを示す。
【図5】図5は第1実施形態に係る別の構造を有する半導体装置の断面図である。
【図6】図6は第2実施形態に係る半導体装置の断面図である。
【図7】図7は第3実施形態に係る半導体装置の断面図である。
【図8】図8は第4実施形態に係る半導体装置の断面図である。
【図9】図9は第5実施形態に係る半導体装置の断面図である。
【図10】図10は第6実施形態に係る半導体装置の断面図である。
【図11】図11は第7実施形態に係る半導体装置の断面図である。
【図12】図12は第1従来例に係る半導体装置の断面図である。
【図13】図13は第2従来例に係る半導体装置の断面図である。
【符号の説明】
10…半導体基板、11…拡散層、12…プラグ、20…下地絶縁膜、21…下側被覆絶縁膜、21a…PSG膜、21b…窒化シリコン膜、21c…O3 −TEOS膜、22…キャパシタ絶縁膜、23…上側被覆絶縁膜、23a…O3 −TEOS膜、23b…窒化シリコン膜、23c…PSG膜、24…平坦化絶縁膜、25…上層絶縁膜、26…パッシベーション膜、30…第1電極、30a…電極被覆導電層(バリアメタル層)、30b…電極層、31…第2電極、31a…電極層、31b…電極被覆導電層、CH…コンタクトホール。
Claims (14)
- 基板と、
基板の上層に形成された下地絶縁膜と、
前記下地絶縁膜の上層に形成された第1電極、前記第1電極の上層に形成されたキャパシタ絶縁膜、および前記キャパシタ絶縁膜の上層に形成された第2電極とを有するキャパシタ素子と、
還元防止機能を有する絶縁膜、水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜、および水分を蓄積する絶縁膜の各絶縁膜がこの順番で積層されている積層被覆絶縁膜とを有し、
少なくとも前記第2電極の上面に水素の透過を防止する膜が形成され、
前記積層被覆絶縁膜は、前記下地絶縁膜と前記第1電極の間もしくは前記水素の透過を防止する膜の上層、または前記下地絶縁膜と前記第1電極の間および前記水素の透過を防止する膜の上層それぞれに形成され、
前記積層被覆絶縁膜の還元防止機能を有する絶縁膜側が、前記キャパシタ素子側になっている
半導体装置。 - 基板と、
基板の上層に形成された下地絶縁膜と、
前記下地絶縁膜の上層に形成された第1電極、前記第1電極の上層に形成されたキャパシタ絶縁膜、および前記キャパシタ絶縁膜の上層に形成された第2電極とを有するキャパシタ素子と、
水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜と水分を蓄積する絶縁膜との積層被覆絶縁膜とを有し、
少なくとも前記第2電極の上面に水素の透過を防止する膜が形成され、
前記積層被覆絶縁膜は、前記下地絶縁膜と前記第1電極の間および前記水素の透過を防止する膜の上層それぞれに形成され、
前記積層被覆絶縁膜の水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜側が、前記キャパシタ素子側になっている
半導体装置。 - 基板と、
基板の上層に形成された下地絶縁膜と、
前記下地絶縁膜の上層に形成された第1電極、前記第1電極の上層に形成されたキャパシタ絶縁膜、および前記キャパシタ絶縁膜の上層に形成された第2電極とを有するキャパシタ素子と、
還元防止機能を有する絶縁膜と水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜との積層被覆絶縁膜とを有し、
少なくとも前記第2電極の上面に水素の透過を防止する膜が形成され、
前記積層被覆絶縁膜は、前記下地絶縁膜と前記第1電極の間もしくは前記水素の透過を防止する膜の上層、または前記下地絶縁膜と前記第1電極の間および前記水素の透過を防止する膜の上層それぞれに形成され、
前記積層被覆絶縁膜の還元防止機能を有する絶縁膜側が、前記キャパシタ素子側になっている
半導体装置。 - 前記第1電極の下面に水素の透過を防止する膜が形成されており、
前記第1電極の下層に前記いずれかの積層被覆絶縁膜が形成されているときは、前記第1電極の下面の水素の透過を防止する膜は、前記第1電極と前記いずれかの積層被覆絶縁膜との間に形成されているものである
請求項1〜3いずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記第2電極の上面の表層部分に水素の透過を防止する導電膜が形成されている
請求項1〜3いずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記第2電極の上面の表層部分に形成された前記水素の透過を防止する導電膜として、少なくとも窒化チタン、酸化窒化チタン膜あるいは酸化イリジウムのいずれかを含有する導電膜が形成されている
請求項5記載の半導体装置。 - 前記第1電極の下面の表層部分に水素の透過を防止する導電膜が形成されている
請求項4記載の半導体装置。 - 前記第1電極の下面の表層部分に形成された前記水素の透過を防止する導電膜として、少なくとも窒化チタン、酸化窒化チタン膜あるいは酸化イリジウムのいずれかを含有する導電膜が形成されている
請求項7記載の半導体装置。 - 前記水分を蓄積する絶縁膜が、少なくともリンを含有する酸化シリコン膜を含む絶縁膜である
請求項1または2に記載の半導体装置。 - 前記還元防止機能を有する絶縁膜が、少なくとも酸化シリコン膜を含む絶縁膜である
請求項1または3に記載の半導体装置。 - 基板の上層に下地絶縁膜を形成する工程と、
前記下地絶縁膜の上層に第1の水分を蓄積する絶縁膜を形成する工程と、
前記水分を蓄積する絶縁膜の上層に、第1の水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜の上層に、第1電極を形成する工程と、
前記第1電極の上層にキャパシタ絶縁膜を形成する工程と、
前記キャパシタ絶縁膜の上層に第2電極を形成する工程と、
前記第2電極の上面に水素の透過を防止する膜を形成する工程と、
前記水素の透過を防止する膜の上層に、第2の水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜を形成する工程と、
前記第2の水素を含み水分の透過を防止する窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜の絶縁膜の上層に、第2の水分を蓄積する絶縁膜を形成する工程とを有する
半導体装置の製造方法。 - 前記第2電極を形成する工程において、前記第2電極の上面の表層部分に水素の透過を防止する導電膜を形成する
請求項11記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第2電極の上面の表層部分に形成された前記水素の透過を防止する導電膜を形成する工程においては、少なくとも窒化チタン、酸化窒化チタン膜あるいは酸化イリジウムのいずれかを含有する導電膜を形成する
請求項12記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第1電極を形成する工程以前の工程が、さらに前記第1電極の下面に水素の透過を防止する膜を形成する工程を含む
請求項11記載の半導体装置の製造方法。
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