JP4501118B2 - 金属プレスバーナ - Google Patents

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Description

本発明は、燃料ガスと空気とを予め混合した混合気を炎孔に供給して燃焼させるものであって、金属板をプレス加工することにより形成される金属プレスバーに関する。
従来、金属プレスバーナとして、薄肉金属板にプレス加工を施して折り曲げることにより、混合気通路やこの混合気通路に連続するバーナヘッドを有する扁平なバーナユニットを形成したものが知られている(例えば特許文献1又は特許文献2参照)。このものでは、上記バーナヘッドの先端面に多数のスリット孔形状の炎孔を形成している。
特許文献1に開示された技術はバーナヘッドの先端面を2つの斜面からなる山形にし、各斜面に上記のスリット孔形状の炎孔を形成する点にあり、特許文献2に開示された技術はバーナヘッドの先端面に形成したスリット孔形状の炎孔に対しその直下位置にガス流と平行な整流板を設置する点にある。
実開平1−144616号公報 実開平3−64314号公報
ここで、新たな金属プレスバーナを開発するために、特許文献1の山形のバーナヘッドに対し特許文献2の整流板を組み合わせ、かつ、その整流板を特許文献1の補強用リブを利用して形成することが考えられる。例えば、図6〜図8及び図9(a)に示すような金属プレスバーナを形成することが考えられる。図6には、スロート210から続く混合気通路240の下流側(図6の上端側)にバーナヘッド230を形成した金属プレスバーナが示されている。上記バーナヘッドの断面形状は、図7にも示すように第1の斜面231と第2の斜面232とからなる山形に形成され、各斜面にスリット孔形状の炎孔261を形成している。つまり、炎孔面250を山形に形成している。図8の符号30は減圧壁部材を示し、この減圧壁部材30は図6に示すように金属プレスバーナに対しそのバーナヘッド230部分を外側から覆うように取り付けられている。このような山形のバーナヘッド230においては、図8に示すように整流板270に対し平行に供給される混合気が山形バーナヘッドの幅方向(図8の左右方向)両側の両炎孔261,261から左右方向斜めに噴出される。この結果、図9(a)に示すように各炎孔から2つの独立した内炎510,510がやや左右両側に拡がって形成され、外炎520がこれら2つの内炎510,510を包含するように左右方向に対し若干幅広に膨らんだ状態で上方に向けて延びることになる。つまり、外炎520が整流板に平行な直進方向に向けて単純に延びるのではなくて、混合気が各炎孔261,261から左右方向斜めに噴出されることにより混合気と二次空気との接触が増大する結果、外炎520が左右方向に膨らんだ状態で上方に向けて延びることになる。
また、特許文献1の補強用リブを利用して整流板を形成しつつも、バーナヘッドを山形にするのではなくて平坦な形状にし、その平坦なバーナヘッドに対し2つのスリット孔形状の炎孔を形成することも考えられる。つまり、炎孔面を平坦面に形成する。この場合には、図9(b)に示すように各炎孔262,262から2つの独立した内炎511,511が整流板270に平行な混合気の直進方向(上方)に延び、外炎521がこれら2つの内炎511,511を包含した状態で上方に向けて単純に延びることになる。この場合、外炎521の基部の膨らみは図9(a)の山形の場合よりも小さくなり、外炎521の左右方向の幅は狭くなる。
しかしながら、これらの開発案の金属プレスバーナでは次のような不都合が考えられる。すなわち、これらの金属プレスバーナは種々の燃焼機器(例えばガス給湯器)に設置されることになるが、その燃焼機器の大型化等に伴い、幅広い燃焼範囲が求められることになる。最大能力で燃焼させると、ガス噴出流速がより高くなる結果、リフティングや振動燃焼の問題が生じ、最小能力で燃焼させると、火炎の過熱により赤熱や変形の問題が生じることになる。特に、上記の両開発案では、2つの内炎510,510、511,511が基部では接触しているものの先端側では互いに独立しているため、2つの内炎同士の結合力が弱くなる傾向にある。このため、上記の両開発案のいずれにおいても、幅広い燃焼範囲で燃焼量を変化させた場合に、混合気等の条件が少し変動すると内炎510,511が保持できずに火炎が不安定化するという不都合がある。そして、定常状態から崩れて燃料ガスと一次空気との混合比が一時的に変動してばらつくと、吹き飛びが生じ易くなって火炎の安定形成を維持し得なくなってしまうという不都合が生じることになる。加えて、上記の混合比のばらつきにより、上記2つの内炎510,510、511,511が互いに干渉し合ってその保持が悪化し、火炎の不安定化を招く結果、バーナ全体が共振して騒音を発する振動燃焼が生じ易くなるという不都合もある。
そして、これらの不都合に解消すべく振動吸収のための特別な部品を追加したり、燃焼制御により不都合発生を極力低減させるためのソフトウェアを開発したりするなどの対策も考えられるが、そのためには新たな部品追加や、ソフトウェアの開発・実装等が必要となって製造コストの高騰を招くことになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内炎の結合力を高めることにより吹き飛び等が生じ難い安定火炎を形成し得る金属プレスバーナを提供することにある。併せて、そのような金属プレスバーナを、製造コストの高騰を招くことなく提供し得るようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、金属板素材をプレス加工して折り曲げることにより形成され、炎孔面を構成するバーナヘッドの先端面に対しスリット孔状の炎孔が幅方向に延びるように開けられた金属プレスバーナを対象として、次の特定事項を備えることとした。すなわち、上記金属板素材の中央位置に一直線状に延びる内向き折り曲げ線を設定し、この内向き折り曲げ線を挟んでそれぞれ等しく離した両側位置に外向き折り曲げ線をそれぞれ設定し、上記一対の外向き折り曲げ線を跨いだ状態でそれぞれスリット孔状の炎孔部分を貫通形成した後、上記金属板素材を上記内向き折り曲げ線位置で折り込んで重ね合わせる一方、上記一対の外向き折り曲げ線位置でそれぞれ外向きに直角に折り曲げることにより、上記内向き折り曲げ線位置から各外向き折り曲げ線位置までの金属板素材部分を互いに密着接合させて一対の垂下壁部を形成すると共にこの一対の垂下壁部の一部にも連続した炎孔を形成するようにする。このようにすることにより、上記炎孔面を互いに同一平面上に位置付けられた一対の平坦壁部により形成し、上記一対の平坦壁部の接合部側をそれぞれ直角に折り曲げて上記バーナヘッドの内側空間に向けて密着状態で垂下する一対の垂下壁部となって連続させ、上記炎孔として、上記一対の平坦壁部のそれぞれ外側位置から接合部側に向けて相対向して延びかつ上記バーナヘッドの内側に向けて上記一対の垂下壁部の一部まで連続して延びるように開け、上記一対の垂下壁部の他部により整流板を形成してなるものとする。そして、上記バーナヘッドの内側空間から上記炎孔に対し混合気を上記整流板と平行に流し、上記炎孔が上記バーナヘッドの内側空間の内幅と同等以下の長さに設定する一方、上記垂下壁部を上記内幅の両側に上記金属板素材の板厚をそれぞれ加えたバーナヘッドの外幅の少なくとも半分の長さだけ上記炎孔面から垂下させてなることとした(請求項1)。
この発明の金属プレスバーナの場合、炎孔面が一対の平坦壁部により同一平面として形成され、この炎孔面に開けられた炎孔が幅方向に連続し、かつ、その炎孔がバーナヘッドの内側に向けて垂下壁部の一部にまで連続して形成されているため、上記垂下壁部の他部により構成された整流板が存在していても見掛け上は一体に結合した一つの内炎が炎孔面に形成されることになる。すなわち、炎孔が垂下壁部の一部にまで連続して炎孔面よりもバーナヘッドの内側位置にまで形成されているため、バーナヘッドの内側空間で整流板により2つに分かれた混合気が炎孔面から噴出する際に噴出方向を種々に変えしかもその種々の方向に噴出する混合気の流れに流速差が生じることになる。この結果、整流板の両側から炎孔面に向けて混合気が噴出されても、炎孔面では従来の如く独立した2つの内炎が形成されるのではなくてバーナヘッドの幅方向に一体に結合した一つの内炎が形成されることになる。このため、たとえ混合気の混合比にばらつきが一時的に生じたとしても、従来の如く一様に噴出される混合気により独立した2の内炎が形成される場合と異なり、吹き飛びが起こり難くなって火炎の保持力が高まることになる。この結果、広い燃焼範囲での燃焼作動を行わせても振動燃焼が発生し難くなって燃焼騒音の発生を回避し得ることになる。さらに、従来の山形の炎孔面の場合と比べ、外炎基部の膨らみも少なく細幅のシャープな火炎形状でかつ内炎が上記の如く幅方向に互いに結合して一体化するため全体の火炎長も短くなる。この結果、燃焼加熱対象物と、火炎先端との間の間隔も従来のものよりも短くなって、確実な燃焼反応の完結を期待し得るため、CO排出量の低減化をも図り得る。加えて、このような作用を発揮する金属プレスバーナを、金属板素材を用いたプレス加工及び折り曲げにより形成することが可能であり、特別な別部品の追加等が不要であるため、製造コストの高騰を招くことなく提供し得ることになる。
なお、本発明の金属プレスバーナは、気体燃料(ガス)を燃料とするガスバーナ、及び、液体燃料(石油等)を燃料とする気化式オイルバーナのいずれにも適用することができる。また、本発明の金属プレスバーナは、一次空気率が100%未満のブンゼン燃焼方式や、セミブンゼン燃焼方式に適用されるが、一次空気率が100%以上の全一次空気燃焼方式に適用してもよい。
そして、上記バーナヘッドの内側空間から上記炎孔に対し混合気を上記整流板と平行に流し、上記炎孔を上記バーナヘッドの内側空間の内幅と同等以下の長さに設定する一方、上記垂下壁部として上記内幅の両側に上記金属板素材の板厚をそれぞれ加えたバーナヘッドの外幅の少なくとも半分の長さだけ上記炎孔面から垂下させるようにすることにより、整流板の両側から炎孔面の幅方向中央部位に向けて噴出される混合気を、炎孔面に互いに結合して一体化した内炎が形成される程度に噴出方向を多様化させて流速差を生じさせる反面、それ以上に過度に乱れないように抑制した状態にすることが可能になる。ここで、上記炎孔を、バーナヘッドの内側に向けて上記炎孔面位置から上記垂下壁部の垂下長さの半分までの範囲の位置まで連続して開けることもできる(請求項)。このような特定事項をさらに追加することにより、上記の噴出方向の多様化及びそれらの混合気の流速差をより確実に生じさせて、内炎の一体結合及び火炎の保持力の増大をより確実なものとし得ることになる。さらに、炎孔形成部分以外の垂下壁部により形成される整流板の存在によって、冷却効果をも十分に得ることが可能になる。
以上、説明したように、請求項1請求項のいずれかの金属プレスバーナによれば、炎孔面を一対の平坦壁部により同一平面として形成し、この炎孔面に開けられた炎孔を幅方向に連続しかつ垂下壁部の一部にまでバーナヘッドの内側に向けて連続して形成しているため、上記垂下壁部の他部により構成された整流板により分けられた混合気を炎孔面の幅方向中央部位に対し種々に噴出方向を変えかつ流速差を有した状態で噴出させることができ、これにより、上記炎孔面に見掛け上一体に結合した一つの内炎を形成することができる。このため、たとえ混合気の混合比にばらつきが一時的に生じたとしても、従来の如く一様に噴出される混合気により独立した2の内炎が形成される場合と異なり、吹き飛びが起こり難くなって火炎の保持力を高めることができる。この結果、広い燃焼範囲での燃焼作動を行わせても振動燃焼が発生し難くなって燃焼騒音の発生を回避することができるようになる。さらに、従来の山形の炎孔面の場合と比べ、外炎基部の膨らみも少なく細幅のシャープな火炎形状でかつ全体の火炎長も短くなる結果、燃焼加熱対象物に対する燃焼加熱の際に確実な燃焼反応の完結を期待することができ、CO排出量の低減化をも図ることができるようになる。しかも、以上の如き効果を発揮する金属プレスバーナを、特別な別部品の追加や複雑な燃焼制御を適用することなく、金属板素材を用いたプレス加工及び折り曲げにより簡易に製造することができる。
加えて、整流板の両側から炎孔面の幅方向中央部位に向けて噴出される混合気の状態において、過度の乱流状態の発生を抑制しつつも、炎孔面に互いに一体に結合した内炎が確実に形成される程度に噴出方向を多様化させて流速差を生じさせることができるようになる。
請求項によれば、上記の噴出方向の多様化及びそれらの混合気の流速差をより確実に生じさせて、内炎の一体結合及び火炎の保持力の増大をより確実なものとすることができる。加えて、炎孔形成部分以外の垂下壁部により冷却効果をも十分に発揮させ得る整流板を形成することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る金属プレスバーナを示す。この金属プレスバーナは、プレスバーナ本体2に対し減圧壁部材3を取り付けて固定したものである。
上記プレスバーナ本体2は後述の如く金属板素材を用いてプレス加工及び折り曲げ加工を経て形成されたものであり、全体として扁平な箱形状に形成されている。そして、上記ブレスバーナ本体2は、下端部一側に開口するスロート21からVの字を横向きにしたように延びる膨出部22が続き、上端部側にバーナヘッド23が形成されている。上記膨出部22の内部に、上記スロート21からバーナヘッド23の内側空間まで連通する混合気通路24が区画形成されている。
上記バーナヘッド23の先端面に炎孔面25が形成され、この炎孔面25には図2にも示すように幅方向(短手方向)に延びるスリット孔状の多数の炎孔26,26,…が炎孔面25の長手方向に対し所定間隔毎に開けられている。すなわち、多数の炎孔26が内外方向に貫通して形成されている。上記炎孔面25は幅方向両側の平坦壁部41,41が同一平面上に配置されて全体で平坦面を構成するように形成され、上記一対の平坦壁部41,41は接合部側である幅方向中央位置でそれぞれバーナヘッド23の内側空間である混合気通路24側に直角に折り曲げられて垂下壁部42,42が形成されている。これら一対の垂下壁部42,42は互いに密着された状態で下端位置の折り曲げ部42aにより連続している。
上記炎孔26,26,…はその幅方向長さの長いものと短いものとの2種類が交互に並ぶように配置され、これにより、各炎孔26からの火炎と、外部の二次空気との接触面積が増大するようにしている。上記の幅方向長さの長い炎孔26がメインとなり、短い炎孔26がサブとなる。また、上記各炎孔26は、図3にも示すように上記各平坦壁部41の幅方向外側位置から幅方向中央位置まで相対向して延び、かつ、上記各垂下壁部42の一部まで連続して延びるように形成されている。つまり、各炎孔26は、炎孔面25において開口するのみならず、深さ方向(図3の下方向)であるバーナヘッド23の内側に向けて所定位置まで連続して開口するように形成されている。そして、上記一対の垂下壁部42,42の他部、すなわち、各炎孔26の形成部分を除く他の部分によって、整流板27が形成されている。なお、図1〜図3中の符号43は胴壁部であり、431は胴壁部43に開けられた小連通孔である。
上記の各炎孔26の寸法設定についてより具体的に説明すると、垂下壁部42の垂下長さ(炎孔面25から深さ方向の長さ)Bは、次式(1)の如く炎孔面25の幅W(混合気通路24の一部を構成するバーナヘッド23の内側空間の内幅に胴壁部43,43の両板厚t分を加えた寸法)の半分の寸法と同等以上に設定されている。
B≧(W/2) …(1)
また、各炎孔26の垂下壁部42,42への形成深さ(円弧面25から各炎孔26の底までの寸法)Aは、次式(2)の如く少なくとも平坦壁部41の板厚tよりも大きくかつ垂下壁部42の垂下長さBの半分よりも小さく設定する。
t<A<(B/2) …(2)
さらに、各炎孔26の幅方向長さ(W−2C)を規定する、各炎孔26の幅方向端縁位置と炎孔面26の外側端位置との間隔(炎孔面26の外側端位置から炎孔26の端縁位置までの寸法)Cは、次式(3)の如く胴壁部43の板厚tと同等以上の寸法に設定する。
C≧t …(3)
ここで、具体的寸法を例示すると、次の通りとなる。すなわち、B=5.0mm、W=6.0mm、t=0.4mm、A=2.0mm、C=0.7mmである。
以上の寸法設定は、次のような基準により定められる。すなわち、式(1)は、垂下壁部42又は整流板27により炎孔面25からの温度過熱を防ぐ冷却機能を発揮させるために求められる条件であり、式(2)は、炎孔26の幅方向中央位置に対する混合気の噴出方向を変化させかつ流速差を生じさせて後述する内炎51の一体結合による火炎の保持力増大機能を発揮させるために求められる条件である。上記の式(1)及び式(2)の両者によって、上記内炎51の一体結合による火炎の保持力増大機能を発揮させ得る反面、それ以上の過度の乱れを混合気に与えず、かつ、混合気の冷却機能を実現させ得る条件が定まることになる。さらに、式(3)は減圧壁部材3の上端縁と、炎孔面25の外側端との間に生じる負圧領域により火炎の基部の保持力を増大させるために求められる条件である。
以上の金属プレスバーナは、所定サイズの金属板素材(例えばステンレス鋼板)を用い、これにプレス加工を施すことにより、図4に示すように所定形状の凹凸形状や貫通孔を形成した一次加工品4を形成する。この一次加工品4は、スロート21の半割形状部分40、膨出部22、小連通孔431,431,…、及び、炎孔部分となる所定数の貫通孔44,44,…が、中央位置の内向き折り曲げ線Xを挟んで両側部分にそれぞれ形成されたものである。上記各側の貫通孔44,44,…は内向き折り曲げ線Xを挟んでそれぞれ所定寸法位置に隔てて予め設定された外向き折り曲げ線Y,Yを跨いだ状態になるように位置付けられている。さらに、上記各側の貫通孔44,44,…の外側の所定位置には他の外向き折り曲げ線Z,Zが設定されている。また、一側部分には接合のために折り曲げ接合縁451〜455が余分に形成されている。
次に、上記一次加工品4の内向き折り曲げ線Xで内向きに折り込み、次に、両外向き折り曲げ線Y,Yで外向きに折り曲げる。これにより、内向き折り曲げ線Xを挟んで両外向き折り曲げ線Y,Yまでの部分により一対の垂下壁部42,42が互いに密着状態で形成されると共に、上記各側の貫通孔44,44,…が互いに連続して各炎孔26が形成される。そして、さらに両外向き折り曲げ線Z,Zで外向きに折り曲げて周囲を重ね合わせた上で、上記折り曲げ接合縁451〜455を折り曲げる(図1参照)。これにより、周囲が接合されてプレスバーナ本体2が形成され、最後に減圧壁部材3を取り付ければ、金属プレスバーナが完成する。
以上の構成の金属プレスバーナの場合には、図3に整流板27の上端から各炎孔26の中央部位に対する混合気の流れを矢印で示すように、整流板27に平行に供給される混合気の噴出方向が変化されかつ変化した各噴出方向の混合気に流速差が生じることになる。これにより、各炎孔26には図9(c)に示すように整流板27により混合気が分けられても一体に結合した内炎51が形成され、このため、吹き飛びの発生し難い保持力の高い火炎5が形成される。加えて、外炎52も図9(a)や図9(b)の場合と比べ膨らみの少ないシャープな形状となって火炎長も短くなる。これらによって、本実施形態による振動燃焼の発生域(振動発生域)として、図5に示すように図9(a)又は図9(b)における振動燃焼の発生域(振動発生域)よりも、さらにガス量変動の激しい領域に設定することができるようになる。これにより、混合比の一時的変動がたとえ生じたとしても、振動燃焼が発生し難くなり、燃焼騒音の発生も回避することができるようになる。加えて、CO排出量(CO値)の低減化をも図ることができる。そして、以上の効果を奏するバーナとして、上記の如き金属プレスバーナのように金属板素材を用いたプレス加工及び折り曲げ加工により製造することができ、特別な部品の追加や複雑な燃焼制御用ソフトウェアの適用も不要とすることができる。
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、炎孔26として長いものと短いものとの2種類を交互に配置しているが、これに限らず、メインの長いもの1種類にしてもよい。また、さらに小径円孔等の補助炎孔を付加するようにしてもよい。
上記実施形態では、平坦壁部41から垂下壁部42にかけて外向き折り曲げ線Y位置で直角に折り曲げているが、炎孔面25と整流板27とが直交する位置関係になれば、角のついた直角に、曲げアールの付いた直角に、あるいは、斜面を介した段階的折り曲げ等に折り曲げるようにしてもよい。
本発明は種々の燃焼装置の燃焼バーナとして利用することができる。例えばガス給湯器、オイル給湯器等における燃焼バーナとして利用することができる。
本発明の実施形態を示す斜視図である。 図1のバーナヘッドの部分拡大図である。 バーナヘッドの拡大横断面図である。 図1の金属プレスバーナを製造するために金属板素材にプレス加工を施した後であって、折り曲げ加工前の展開状態の一次加工品の平面図である。 ガス変動量及びCO値の関係と、そこにおける振動発生域との関係を表す図である。 従来技術を活用した第1の開発案のバーナの斜視図である。 図6のバーナのバーナヘッドの部分拡大図である。 図6のバーナのバーナヘッドの拡大横断面図である。 炎孔面での内炎及び外炎の状況を示す断面説明図であり、図9(a)は第1の開発案における状況を、図9(b)は第2の開発案における状況を、図9(c)は本発明の実施形態における状況をそれぞれ示す。
符号の説明
23 バーナヘッド
24 混合気通路
25 炎孔面
26 炎孔
27 整流板
41 平坦壁部
42 垂下壁部
44 貫通孔(炎孔部分)
X 内向き折り曲げ線
Y 外向き折り曲げ線

Claims (2)

  1. 金属板素材をプレス加工して折り曲げることにより形成され、炎孔面を構成するバーナヘッドの先端面に対しスリット孔状の炎孔が幅方向に延びるように開けられた金属プレスバーナであって、
    上記金属板素材の中央位置に一直線状に延びる内向き折り曲げ線を設定し、この内向き折り曲げ線を挟んでそれぞれ等しく離した両側位置に外向き折り曲げ線をそれぞれ設定し、上記一対の外向き折り曲げ線を跨いだ状態でそれぞれスリット孔状の炎孔部分を貫通形成した後、上記金属板素材を上記内向き折り曲げ線位置で折り込んで重ね合わせる一方、上記一対の外向き折り曲げ線位置でそれぞれ外向きに直角に折り曲げることにより、上記内向き折り曲げ線位置から各外向き折り曲げ線位置までの金属板素材部分を互いに密着接合させて一対の垂下壁部を形成すると共にこの一対の垂下壁部の一部にも連続した炎孔を形成するようにすることにより、
    上記炎孔面が互いに同一平面上に位置付けられた一対の平坦壁部により形成され、上記一対の平坦壁部の接合部側がそれぞれ直角に折り曲げられて上記バーナヘッドの内側空間に向けて密着状態で垂下する一対の垂下壁部となって連続し、上記炎孔が上記一対の平坦壁部のそれぞれ外側位置から接合部側に向けて相対向して延びかつ上記バーナヘッドの内側に向けて上記一対の垂下壁部の一部まで連続して延びるように開けられ、上記一対の垂下壁部の他部により整流板が形成されてなり、
    上記バーナヘッドの内側空間から上記炎孔に対し混合気が上記整流板と平行に流され、上記炎孔は上記バーナヘッドの内側空間の内幅と同等以下の長さに設定される一方、上記垂下壁部は上記内幅の両側に上記金属板素材の板厚をそれぞれ加えたバーナヘッドの外幅の少なくとも半分の長さだけ上記炎孔面から垂下されてなる
    ことを特徴とする金属プレスバーナ。
  2. 請求項に記載の金属プレスバーナであって、
    上記炎孔はバーナヘッドの内側に向けて上記炎孔面位置から上記垂下壁部の垂下長さの半分までの範囲の位置まで連続して開けられている、金属プレスバーナ。
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