JP4500220B2 - 人形の球状関節 - Google Patents
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Description
なお、本明細書において、人形とは、胴体と脚部と腕部と頭部を備えた人形全般に限らず、頭部を備えていない、いわゆる人形用素体といわれるものをも含む概念とする。また、手足、腰などの所要箇所が可動自在に構成されている、いわゆる可動人形の全てが対象とされる。また、可動人形には、所要可動箇所に別途関節部を設けているものや、関節部を設けず一体に成形されているが膝・肘などの所要箇所にて屈曲可能に構成されているものなど公知のもの全てが対象とされる。
また、「胴体」は人形の腕部と脚部と頭部を除いた部分とされるが、本明細書では、胴体は頭部を備える概念とし、「棒状部材」は該胴体に突出して取り付けられている腕部や脚部であるが、尾やその他触角等胴体から棒状に突出して取り付けられている部材の全てを含む概念とする。
また、「上脚」とは、脚の付け根(腰部股間位置との連結部)から膝上までの範囲をいい、「下脚」とは、膝下から足首までの範囲をいうものとする。
このフィギュアなる人形は、一般に女児等が手に持って遊んだり、単に着せ替えをして遊んだりすることもあるが、昨今のフィギュア需要者層も変化し、特に男性女性を問わず成人の需要者も多くなってきている。また、前記人形用素体に思い思いの頭部を装着し、様々な衣装を着せたカスタムドールと呼ばれるオリジナルの人形を作成して、その人形にポーズをとらせて写真撮影した画像を公開するような遊び方が認知されつつある。
そのような愛好者はポージングを重要視し、腕や脚の関節が人間のようにリアルに可動することを望む傾向があり、特にポージングを重要視するような需要者は、より深みのある表現をするために、腕や肘の可動範囲の自由度を重要視し、特に、腕や膝の関節を鋭角に屈曲させることが可能であるかどうかは重大な関心事となっている。
そして、上脚と下脚はどのような屈曲位であっても前記回転軸を回転中心として回動するので、前記球状関節部は常に球状の外観を保つことができ、人形の上脚と下脚が球状体で接続されていることから、脚部の外観が美しく見えるという利点がある。
ところが、前記球状関節部を屈曲させた場合には、上脚と下脚がおおよそ90度程度屈曲した位置で上脚の下端部後面と下脚の上端部後面が当接してそれ以上の屈曲を阻害する。従って、前記上脚の下端部後面と下脚の上端部後面が当接したときの屈曲角度が最大屈曲角度となるという欠点があり、その結果、人形の脚部には該最大屈曲角度以上の屈曲位を与えることができず、人形のポージングに制約が生じるという問題があった。
特許文献1の2重関節部は、両端に円盤状の連結片を有する膝本体の、該両端の連結片がそれぞれ上脚下端の二股状の挟持部と下脚上端の二股上の挟持部とに可動自在に軸結合する構成であって、膝本体は両端の軸結合部が夫々回動して膝関節を屈曲することができる。このような構成による2重関節は、下脚側の軸結合部の回転中心は、上脚側の軸結合部の回転中心から膝本体の上脚側の軸結合部と下脚側の軸結合部との距離だけ離間した位置を回転中心として回動する。従って、膝本体の上脚側の軸結合部を略90度屈曲させると下脚側の軸結合部は膝の後方で屈曲するようになるので、上述した球状関節と比べて上脚後面下端と下脚後面上端は当接し難くなり、大きな最大屈曲角度を得ることが可能となる。
本発明は、このような課題を解消するためになされ、深い屈曲角度に屈曲させることが可能であり、かつ、関節の美観を保った球状関節部を提供することである。
これにより、人形の球状関節部は最も大きな最大屈曲角度を得ることができる。
なお、図示する本実施形態では、フィギュアと称される人形で、特に頭部(顔部)を有していない、いわゆる可動人形用素体を一実施形態としているが、何等これに限定して解釈されるものではなく、頭部を有している人形も本発明の範囲内である。すなわち、本発明は、胴体に取り付けられる棒状部材を有し、該棒状部材に関節構造を備えている一般に人形と称される範疇のものの全てを対象とし、例えば人間の男性・女性を模写した人形に限らず、動物や空想上の生物若しくはロボットなどを模写した人形であってもよい。
なお、以下の説明において、前記第一部材7を上脚7と称し、第二部材8を下脚8と称する。
なお、以下、一端側関節部2を下脚側関節部2と称し、他端側関節部3を上脚側関節部3と称して説明する。
また、その全長は特に限定されず、前記下脚側嵌合孔部81に嵌合されて容易に脱落しない程度の嵌合長さを有していればよい。また、本実施例では円柱状に形成された実施の一例を示すが、下脚側支持軸部21は、下脚側嵌合孔部81に着脱自在に嵌合可能な外観形状、例えば角柱状などの所定形状を有するものであっても本実施例の範囲内である。さらに、嵌合部分を二股状などに形成し、その弾性に抗して下脚側嵌合孔部81に嵌め込む構成とすることにより、その弾性で強固に嵌合される構成とすることも可能である。なお、本実施例では、中空でない柱状構成を採用しているが、中空の筒状構成を採用することも勿論可能である。
そして、下脚側円形板22には、その円形板の表裏の円形面に対して垂直に貫通する貫通長孔25が設けられている。
貫通長孔25は、下脚側円形板22の円形面の円心26から外周縁23に向けて延設され、下脚側支持軸部21の軸心線28(図2参照)と90度の角度をもって形成されている。そして、上脚7と下脚8を連結した場合には、図5に示すように、貫通長孔25が球状関節1の屈曲変位時に鋭角となる方向(図5中、矢印参照)に向けてセットされる。
なお、本実施例では、貫通長孔25を下脚側支持軸部21の軸心線28(図2参照)と90度の角度をもって形成したが、貫通長孔25が形成される角度はこれに限定されるものではなく、本発明の特徴を逸脱しない限りにおいて自由に設計変更可能である。
なお、本実施例において、上脚側支持軸部31と、一対の延設部36,36と、一対の上脚側円形板32,32とは、同一材料をもって一体に形成されている。
上脚側支持軸部31の全長は特に限定されず、前記上脚側嵌合孔部71に嵌合されて容易に脱落しない程度の嵌合長さを有していればよい。
なお、本実施例では円柱状に形成された実施の一例を示すが、上脚側支持軸部31は、上脚側嵌合孔部71の孔部形状に合わせた着脱自在に嵌合可能な外観形状、例えば角柱状などの所定形状を有するものであっても本実施例の範囲内である。さらに、嵌合部分を二股状などに形成し、その弾性に抗して上脚側嵌合孔部71に嵌め込む構成とすることにより、その弾性で強固に嵌合される構成とすることも可能である。また、本実施例では、中空でない柱状構成を採用しているが、中空の筒状構成を採用することも勿論可能である。
そして、前記円形板32,32は夫々の円形面が平行に対向するように所定の間隔をあけて配置され、その円形板32,32の円形面の中心には夫々円形板の表裏の円形面に対して垂直に貫通する貫通孔35,35が設けられている。
なお、前記外周面33,33は、本実施例では、上脚側円形板32,32の面に対して90度に形成されているが、上脚側円形板32,32の対向する面側が高いテーパー形状に形成されていても良い。
また本実施例では、前記下脚側支持軸部21と前記下脚側円形板22および前記上脚側支持軸部31と前記一対の上脚側円形板32,32とはそれぞれ一体に形成されるものとしているが、前述の下脚側関節部2および前記上脚側関節部3が形成可能である限りにおいて、分割型の構成であっても良い。例えば、前記下脚側円形板22の一部から延設される部分に雄螺子構造を設け、前記下脚側支持軸部21の端面24に雌螺子構造を設け、前記下脚側円形板22の一部から延設される部分の雄螺子構造と前記下脚側支持軸部21の端面24の雌螺子構造とが螺子結合する構成であっても良いし、前記下脚側円形板22の一部から延設される部分が前記下脚側支持軸部21の端面に接着される構成であっても良い。さらに、前記下脚側円形板22の一部から延設される部分と前記下脚側支持軸部21の端面24とが分離しないように嵌め合わされている構造であっても良い。
なお、前記人形の重量を支えることが可能であって、かつ、球状関節部1の繰り返し屈曲動作に耐えることが可能である限りにおいて、ボルト51およびナット52以外の回転軸5を採用しても良い。例えば先端部の所定部分に周溝を有するピンとそのピンの周溝に嵌合するワッシャとによって構成されるものであっても良い。
本実施例では、前記一対の上脚側円形板32,32の各反対向面37,37側に嵌め合わされ、このカバー部6により関節部全体の外観が球状となり、球状関節部1の美観が確保される。前記カバー部6は、曲面で形成され角部が無いので観者に柔らかですっきりとした印象を与え、そのような印象は人形の曲線を帯びた形状に溶け込んで美観が喚起されるのである。
前記カバー部6は、前記下脚側円形板22と同一径をもって形成された平面側61と、該平面側61の周縁から半球状に設けられた球状部62で構成された略半球状の部材である。
その平面側61には、球状部62の円心と同一円心Bをもって形成され、前記上脚側円形板32,32全体を収容可能な擂り鉢状窪み63が配される。
その擂り鉢状窪み63の底部には、前記嵌め合い部4,4の縁部42,42の外径を嵌合可能な筒状部64が、前記球状部62の円心と同一円心Bをもって形成される。
さらに、前記擂り鉢状窪み63は、その擂り鉢状窪み63の縁部65の一部に、前記上脚側支持軸部31の延設部36,36の厚みに切り欠いた切り欠き部分67,67を備え、その切り欠き部分67,67において、前記擂り鉢状窪み63と球状部62とが連通している。
また、前記筒状部64の両側には、前記上脚側円形板32,32の外側の円形面に備えられる位置決め用のピン4a,4aが嵌合する孔4b,4bが設けられている。
図5は、人形の脚部を構成している上脚7と下脚8の間に設けられた膝部の球状関節部1を伸長させた場合を示す説明図、図6はその外観図、図7は球状関節部1をおおよそ90度まで屈曲させた場合を示す説明図、図8はその外観図、図9(b)は球状関節部1をさらに屈曲させた場合を示す説明図、図10はその外観図である。
なお、図5、図7および図9において、上脚7および下脚8の図面上手前側と、球状関節部1の図面上手前側のカバー部6を取り除いた状態を示している。
なお、この状態の脚の外観は、図7に示すように球状関節部1は膝部にほぼ覆い隠されて美観が保たれている。
なお、この状態の脚の外観は、図8に示すように膝部に球状関節部1が視認され、球状関節部1がおおよそ90度屈曲している状態においても美観が保たれている。
図9(a)に示すように、下脚8を図中矢印方向に引き出すことによって、前述のように、回転軸5の位置が貫通長孔25に沿って移動する。そして、回転軸5の位置が貫通長孔25の周縁側の他端部27に達し、それに伴って、下脚8全体が移動して、上脚後面下端72と下脚後面上端82とが離間することにより接触状態から開放されるので、下脚8は、貫通長孔25の他端部27を回転中心として、さらなる屈曲変位が可能となる。
なお、この場合において、下脚後面上端82がカバー部6に僅かに当接しても下脚後面上端82がカバー部6に押されて変形することによって、下脚8の移動が阻害されることはない。
図9(b)は、下脚8を最大屈曲位置まで屈曲させた場合を示しており、下脚8がさらに屈曲した結果、上脚後面下端72と下脚後面上端82が再び接触しており、この屈曲角度が球状関節部1の最大屈曲角度となる。
なお、この状態の脚の外観は、図10に示すように膝部の上脚側関節部3とともに左右の半球状部6が視認され、図9に示すように下脚側関節部2の下脚側円形板22は半球状部6の周縁との重なり部分(破線65)から外側に飛び出している部分22a(図中半月状の部分)が関節外部から視認されるが、図10に示すように、この部分22aは下脚側円形板22の一部であって、円形であるので角部が存在せず、観者には柔らかですっきりとした印象を与える。
従って、本発明による球状関節部1は最大屈曲角度であっても美観を損ねることなく大きな屈曲角度をもたされていることがわかる。
なお、前記骨部となる部材は、断面円形の中空でない直状の柱状構成とするが、前記十分な剛性を持ち、上脚7及び下脚8の外観を損なわない太さであればどのような断面形状であっても良く、さらには、中空の筒状構成を採用することも勿論可能であり、また、骨部となる部材は曲状の構成であっても良い。
「変形例1」
例えば、上脚側関節部3の上脚側円形板32,32と下脚側関節部2の下脚側円形板22をともに1枚ずつとする構成であっても良いし、上脚側関節部3の上脚側円形板32,32を3枚とし、下脚側関節部2の下脚側円形板22を2枚とすることも可能であり、このように円形板の枚数を増加させていくことによって、球状関節部1の耐久性と強度が増加する効果があるので、大きな人形の膝関節であっても円滑かつ耐久性のある関節構造とすることが可能である。
さらに、本実施例では、一例として上脚側関節部3の上脚側円形板32,32が複数備えられ、下脚側関節部2の下脚側円形板22が前記上脚側関節部3の上脚側円形板32,32の間に挟持される構造としたが、これに限定されるものではなく、少なくとも一端側に円形板が多く備えられていれば足り、本変形例のみならず、上記実施例や他の変形例においても同様である。
「変形例2」
図11は本実施例の他の変形例の一例を示す説明図であって、図11(a)は球状関節部を横から見た正面図であり、図11(b)は図11(a)のD−D線断面図であり、図11(c)は展開斜視図である。
図11(a)および図11(b)に示すように、上脚側関節部3の上脚側支持軸部31は断面方形の棒状部材であって、その一端部には上脚側円形板32が延設され、その上脚側円形板32は円心部に貫通孔35を備え、下脚側関節部2の下脚側支持軸部21は断面方形の棒状部材であって、その一端部には下脚側円形板22が延設され、その下脚側円形板22は円心から周縁に向けて貫通長孔25を備え、前記上脚側関節部3と前記下脚側関節材2は前記下脚側円形板22と上脚側円形板32の円形面同士を密着して組み合わされる。
なお、本変形例では、前記上脚側支持軸部31と前記下脚側支持軸部21の棒状部材の断面を方形としているが、断面の形状はこれに限定されるものではなく、少なくとも本変形例が実施可能であればどのような形状であっても良い。例えば、円形であっても良い。
なお、本変形例では、前記上脚側支持軸部31と前記下脚側支持軸部21の棒状部材の断面を方形としているが、断面の形状はこれに限定されるものではなく、少なくとも本変形例が実施可能であればどのような形状であっても良い。例えば、円形であっても良い。
「変形例3」
図12は本実施例の他の変形例の一例を示す説明図であって、図12(a)は球状関節部を横から見た正面図であり、図12(b)は図12(a)のE−E線断面図であり、図12(c)は展開斜視図である。
図12(a)および図12(b)に示すように、上脚側関節部3の上脚側支持軸部31は断面方形の棒状部材であって、その一端部は二股に構成されており、その二股部の端部には夫々半球状部200、210が互いの円形面を対向して延設される。前記半球状部200は、円形面の円心から回転軸250が前記円形面と垂直に前記二股部の間隙320よりも長く延設される。前記半球状部210は、円形面の円心に前記円形面と垂直に凹み252が設けられ、その凹み252に前記半球状部200から延設される回転軸250の先端部251が嵌入する。
また、下脚側関節部2の下脚側支持軸部21は断面方形の棒状部材であって、その一端部には前記間隙320と摺動可能な厚さの下脚側円形板22が延設され、その円形板22は円心部から周縁に向けて貫通長孔25を備える。
なお、本変形例では、前記上脚側支持軸部31と前記下脚側支持軸部21の棒状部材の断面を方形としているが、断面の形状はこれに限定されるものではなく、少なくとも本変形例が実施可能であればどのような形状であっても良い。例えば、円形であっても良い。
「変形例4」
図13(a)および図13(b)に示すように、上脚側関節部3の半球状部200,210の円形面の円心から回転軸350,351が円形面と垂直に夫々延設され、前記回転軸350,351の端部同士が上脚側支持軸部31の間隙320で当接している。他の構成は上述した図12に示す変形例と同様であるので説明を割愛する。
「変形例5」
図14(a)および図14(b)に示すように、上脚側関節部3の半球状部200,210の円形面の円心から回転軸450,451が円形面と垂直に夫々延設されるが、上脚側支持軸部31の間隙320において前記回転軸450の端部と451の端部は間隙452を有している。
また、下脚側関節部2の下脚側支持軸部21に延設される下脚側円形板22の両側の円形面22a,22bには、夫々円形面22a,22bの円心から周縁に向けて一対の長溝25a,25bが備えられ、その長溝25a,25bの深さは、前記回転軸450,451の長さよりも僅かに深く構成される。
なお、他の構成は上述した図12に示す変形例と同様であるので説明を割愛する。
「変形例6」
「変形例7」
すなわち、胴体に取り付けられる腕の付け根(肩部位置との連結部)ら肘上までの上腕を第一部材、肘下から手首上までの下腕を第二部材、該上腕と下腕かとの間で両者を可動自在に連結する肘部分を球状関節部として構成される棒状部材である腕部が一例として挙げられる。
2:一端側関節部
3:他端側関節部
22:下脚側円形板
23:外周縁
25:貫通長孔
51:回転軸
Claims (4)
- 人形の胴体に連結される第一部材と、該第一部材の端部に球状関節部を介して屈曲可能に連結される第二部材とで構成される棒状部材における前記球状関節部であって、
該球状関節部は、前記第一部材に備えられる他端側関節部と、前記第二部材に備えられる一端側関節部とからなり、
前記一端側関節部は、
前記第二部材の一端に連結される支持軸部と、支持軸部と一体かつ円形状に形成される連結板を備えるとともに、該連結板の表裏面に貫通し、円心から外周縁に延びた貫通長孔とを備えて構成され、
前記他端側関節部は、
前記第一部材の一端に連結される支持軸部と、支持軸部から延設される延設部と、延設部と一体かつ円形状に形成され、前記一端側関節部の連結板を摺動可能に挟持する間隔で、前記一端側関節部の連結板よりも小径に形成された一対の連結板と、該一対の連結板の円心に、それぞれ、表裏面に貫通して備えた貫通孔と、
前記一端側関節部の連結板の貫通長孔と他端側関節部の貫通孔とに挿入され、該長孔の孔長さ方向に移動自在なボルトからなる回転軸と、
前記一対の連結板の各反対向面に備えた、円筒構造の縁部からなる一対の嵌め合い部と、該嵌め合い部を跨ぐように片面に2本ずつ配されるピンと、
前記他端側関節部の一対の連結板夫々の外側に配され、前記一対の連結板及び回転軸を被覆するカバー部とを備え、
カバー部は、
前記一端側関節部の連結板の外径と同一径をもって形成された円形状の平面側と、該平面側の周縁から半球状に設けられた球状部と、前記平面側に配され、他端側関節部の一対の連結板を収容可能な擂鉢状窪みと、擂鉢状窪みの一部を切り欠いて、前記延設部と嵌合する切り欠き部と、擂鉢状窪みの底部に球状部と同心に形成され、前記他端側関節部の一対の連結板の一対の嵌め合い部と嵌合する筒状部と、筒状部の両側に形成され、前記他端側関節部のピンと嵌合する孔とによって構成され、
第一部材と第二部材を一直線に伸ばすように伸長した状態から、所定角度まで屈曲した状態までは、一端側関節部の連結板の外径が、他端側関節部の一対の連結板の間及びカバー部の間に納められて、カバー部の平面側の周縁と重なり、球状関節部の外観全体が球状をなし、
第一部材と第二部材を前記所定角度まで屈曲した状態からさらに屈曲した場合には、一端側関節部の連結板の外径の一部が、他端側関節部の一対の連結板の間及びカバー部の間から引き出されて、カバー部の平面側の周縁との重なり部分から飛び出す
ことを特徴とする人形の球状関節部。 - 連結板に備えられる貫通長孔は、第一部材と第二部材を一直線に伸ばすように伸長した状態において該第一部材と該第二部材の軸心に対して90度で球状関節部の屈曲方向に向けて備えられていることを特徴とする請求項1に記載の人形の球状関節部。
- 棒状部材は人形の脚部であって、球状関節部はひざ部を構成していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の人形の球状関節部。
- 棒状部材は人形の腕部であって、球状関節部はひじ部を構成していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の人形の球状関節部。
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